男「少女誘拐したらヤンデレになった」少女「もう絶対離さない」 (483)



男「………」ザァアア(雨

男「………」パシャパシャ(徒歩

男「………。」ザァアア


少女「………」ザァアア


男(自宅マンションの前に女の子、傘も持たないで)

男「………」ザァアア

少女「………」ザァアア

『カードをスキャンして下さい』

男「………」ピッ

『確認しました』ウィーン

男「………」カチッ(傘畳む

男「………」

『お通り下さい』

少女「………」ザァアア

男(見たことない顔だ、このマンションの奴じゃないな)

少女「………」ザァアア

男(………アレじゃ風邪を引くぞ)

男「おい」

少女「…」ビクッ

男「お前、そんな所で何してるんだ。 誰か待ってるのか」

少女「………」フルフル

男「じゃあ何でこんな所に突っ立ってるんだ」

少女「………」ザァアア

男「………せめて屋根のある所に居ろ、風邪を引くぞ」

少女「………」ザァアア

『お通り下さい』

男「っち」

男「………」パシャパシャ

少女「…っ」ガシッ

男「いいから来い、そんな薄着で傘も持たずに雨の中に突っ立ってられると俺の精神衛生上悪い」

少女「ぁ」パシャパシャ

 ウィーン バタン

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マンション エントランス

男「………多少濡れた、が」ポタポタ

少女「………」ボタボタ

男「お前よりマシか、待ってろ今タオルを借りてくる」クルッ

少女「…っ」ガシッ

男「んっ」クンッ

少女「ぁっ…」

男「………」

少女「………」

男「……なんだ、この裾に掛かった手は」

少女「………」ギュッ

男「………」

少女「…っ……っ」

男「………」

男「はぁ…一緒に来い」

少女「…っ」コクコク

コツコツ トテトテ

男「管理人さん」ポタポタ

管理人「ああ、男さん。 お帰りなさい」

男「ええ」ポタポタ

少女「………」ボタボタ

管理人「あらその子は………っと、その前にタオルが必要ね」

男「すみません」ポタポタ

管理人「はいどうぞ」タオル×2

男「ありがとうございます」ゴシゴシ

少女「………」パフ

男「………」ゴシゴシ

少女「………」ジーッ

男「……ほれ」ゴシゴシ

少女「ゎっ………」ゴシゴシ

管理人「ふふっ、その子は男さんの従兄弟さん辺りかしら」

男「え、いやこの子は」

男(そういや、無断で連れ込んだけど言い訳何も考えてなかった)

男(適当に警察辺りに電話して、そうすりゃ家族が迎えに来るだろう)チラッ

少女「っ!」ギュッゥッ

男「…」ビクッ

管理人「どうかしたかしら」

男「あぁ…いえ、何でも」

男(何だろう、警察に連絡……この子の家族に迎えに来て貰うのが一番なんだろうけど)

少女「………」ギュゥッ

男(この子の様子、どうも変だな)

男(………少し様子を見る、か)

男「……えぇ実はそうなんですよ、小野町の方に住んでいる叔父の子でして。
  何でも長期旅行で両親共々家を空けるそうなので俺が代わりに……と言うワケで」ハハハ

少女「っ」

管理人「あらそうなの、大変ねぇ……何かあったら力になるわ」

男「えぇ、その時はよろしくお願いします」ペコリ

男「さぁ行こう」パシッ(手を握る

少女「ぁ」トテトテ

管理人「タオルの方は回収ボックスの方にね~」

男「はい、分かってますよ~」コツコツ

少女「………」トテトテ

マンション 男の部屋


男「ふぅ」ガチャン

少女「………」ビクビク

男「さて…と、まずは体も冷えたし風呂か」パサパサ

男「ほら、上がりなよ」

少女「………ぁ」

少女「ぉ……」

少女「ぉじゃま…しま、す」

男「おぅ」



男「濡れたもんはそっちの白い籠に入れとけ、後でまとめて洗濯する」

少女「ぇ…ぁ、はい」

男「上がったあとのバスタオルはコレな、下着は………悪いが今は我慢してくれ。
  サイズが合わなくて悪いが着替えはこっちに置いておく」

少女「は、はい」

男「んじゃ、俺は出てくから何かあったら呼んでくれ」バタン

少女「………」ポツーン



リビング


男「……ふむぅ」

男(今更だが、冷静に考えれば)

男(………)

男(俺のやっていることは、もしや誘拐ではないだろうか)

男「………」

男「………」

男「……ふむ」

男「やべぇ」

お風呂


少女「……わぁ」カポーン

少女(おっきぃお風呂)

少女(それに、濡れたくらいでお風呂に入るなんて……)

少女(贅沢してる、私)

少女「………」キョロキョロ

少女「お湯を…掬って」

少女「……ちょっとずつ、ちょっとずつ」ザパー

少女「わっ」

少女(思ったより多く掬っちゃった)

少女(勿体無い)

少女「んっ……」

少女「何だろう、これ」ボディソープ

少女「………」ジロジロ

少女(えっとラベル…上、ここかな…押す)ビューッ

少女「ぇあっ、なにこれ」

少女(……ぬるぬる)ヌルヌル

少女「くん…でも、いい匂い」

少女(………)

少女(これ、何に使うんだろう)

リビング

男「………」ジュージュー

男「………」トントントントン

男「………」ジュワー

男「………」カチャカチャ

男「………」味見

男「うん、完成」


少女「……ぁ、あの」ガチャリ

男「あぁ、上がったか」カチャカチャ

男「飯の準備は出来てる、冷めないうちに食え」

少女「ぇ、ご飯……ですか」

男「そうだ、炒飯と餃子、中華は嫌いかお前」

少女「ぁ、いえそんな!」

男「ならよかった、席はそこだ」

少女「ぇ…わ、私の分もあるんですか」

男「……当たり前だろう、寧ろお前の為に作ったんだが」

少女「……わ…私の、為」

男「あぁ」

少女「………」ジッ

男「ん、どうした」席に着く

少女「………っ」ジワッ

男「はっ、え、おま」

少女「うっ………ぐ」ポロポロ

男「な、何故泣く、やっぱ泣く程嫌いだったのか!?」

少女「ち、ちがいまずっ!」グシグシ

男(な、泣く理由が分からん)

少女「うっ…えぅ…ぐ」ポロポロ

男(あぁ拭った端からまた泣いてるし)

男「っ、ほら泣くな」ハンカチ

少女「ぁっ」フキフキ

男「飯ぐらい幾らでも作ってやる、だから熱い内に食え、その方が美味いから、な」

少女「ぅ……ぁ、はいっ」

少女「い、頂きまずっ……」

男「おぅ、どんどん食え」

男(思ったよりも、何かヤバ気な匂いがするな)

食後

少女「ご、ご馳走様でした…っ」ケフッ

男「お粗末さまでした」

男(さて、俺も風呂に入るか)

男(………一応、逃げられたりしない様に釘刺しておくか。
  俺の推測も唯の推測かもしれんしな)

男「じゃあ、俺も風呂に入ってくる」

少女「ぁ、分かりました」

男「一応だけどな、言っておくが」

少女「はい」

男「に、逃げたりするなよ」

男(なんかまんま誘拐犯みたいな台詞だな、これ)

少女「………?」

男(………あれ)

少女「逃げたりなんてしませんよ」

男「…そうか、ならいいんだ」



風呂

男(飯を見て泣く……か)

男(そういえばあの子、服の上から見ても大分痩せていたな)

男(………やはり、そういうこと…なんだろか)

男「………ふぅ」カポーン

男「………」

男(なんかやけに床がヌルヌルする)

男「………」ボディーソープ

男「……んっ」カラカラ

男「………」

男「……おかしい、こんなに使ったか俺」カスカス

男「………まぁいいか」トス

男「………」シャンプー

男(………)ワシャワシャ

男(………)ワシャワシャ

男(……そういえば)ワシャワシャ

男(図らずも、女の子と二人きり………か)ワシャワシャ

男(………)ワシャワシャ

男(………)ワシャワシャ

男(ふっ)ワシャ

男(って相手は年端も行かぬ少女だぞッ!?)ビクゥツ

男「あっ、目にシャンプーがっ」




ー ガラガラガラーッ


男「っ」ビクッ

男(何だ、浴室の扉が開いた音か?)

男(待て、開いたって独りでにか、有り得んだろ)

男(この家に居る奴って言えば)

少女「………ぁ、の」

男(まじかっ)

男「あ、あぁ、すまない。 今目が開けられなくてな、何か用か」

少女「………」ペタペタ

少女「んっ」ピトッ

男「うぉっ」ビクッ

男(な、何だこの背中に感じる柔らかな膨らみはッ)

少女「こうすれば、私が逃げてないって分かると思います」

男(ま、まさか)

男(背後から抱きつかれているのかっ)

男「い、いや、口約束で十分だ、そこまでしなくても……だから早くここから(浴室から)出て行ってく」

少女「ッ!!……あ、あのっ」ビクッ

少女「私は、少女って言います」

男「はっ」

男(何だ、いきなりこんな場面で自己紹介か!?)

男「俺は…俺は、男だ」

少女「男…さん、ですね」

男「あ、あぁ」

男(ぐぉ…目を瞑っているから感触が余計にッ…耐えろ、耐えねば男ではないッ!)

少女「あ、の……」

少女「………っ」

男(ぐぉぉっ、煩悩退散煩悩退散煩悩退散……)

少女「お、男さんが望むなら……何でもしますっ!」

男(あっ無理、それ無理煩悩ヤバイ)



男「………」

男(ハッ、危うく煩悩に飲まれる所だった)

少女「あ、あの私…その…お、男の人とそう言う経験とか無いですけど、お、男さんの為に頑張りますから」

少女「だ、だからっ」

少女「私を、私をここに置いてはくれませんか!?」

男「………」

男(ハッ、再度煩悩に飲まれるかと思った)

男(いかんいかん)

男「………」ザバーーッ

少女「っ」ビクッ

男「………」チラッ

男(っ……思ったとおり、か)

男「お前、ちょっと後ろ向け」

少女「っぁ…は、はい」ビクビク

男(脇腹に腕、腰に………背中か)

男「………何か、家に帰りたくない事情があるんだろ」

少女「そ…れはっ…」

男(まぁ、これを見れば大凡検討はつくが…)

男「………」

少女「……っ」ビクビク

少女「や、やっぱり……ダメ、ですよね」



男「………」

少女「…っ……っ」ビクビク

男(仮に、仮に警察に連絡したとして)

男(その後こいつはどうなるんだ)

少女「…す、すいませんでした」ジワッ

男(親が駄目なら親戚……いや、所詮血縁者だ繰り返さないとも限らない)

男(保護施設か…もしくはそれに類する施設に預けられるんだろう)

少女「い、今すぐ出ていきますね…ご迷惑を、おかけしました…ぐすっ」ポロポロ

男(こいつにとってソレは幸せか?)

男「好きなだけ居ると良い」

少女「えっ」ビクッ

男「……正直迷うところだが、お前がもうここには居たくないと思うまで居ればいいさ」

男(幸せは俺が決めることじゃないだろ)

男「生憎と、俺は大学生だが経済的余裕ならある。 お前一人ぐらい何とでもなる」

少女「ほ、本当に……本当に良いんですか?」ジワッ

男「本当だ」

少女「うぁ…っ…」ポロッ

少女「っ…………あ」ポロッ

少女「あ、ありがとう、ござ、います…っ」ポロポロ

男「あぁ、もう泣くな」シャワー

少女「わ…ぴぁ」シャワーーッ

男「つかお前、ボディソープ床に塗りたくっただろ。
  凄いヌメヌメするんだが、これは体に使うものだ」シャワー

少女「あぷっ、あ…すび、まぜん…すみっ」アプアプ

男「あとお前シャンプーしてないだろ、折角綺麗な長髪なんだからきちんと洗え」キュッ

少女「はっ、ふぅ……へ、シャンプ-…って何です」

男「これだ、これ」カシュカシュ

少女「わわっ」ワシャワシャ

男「洗ってやるから、これに座れ」ワシャワシャ

少女「えぁ、あ、ありがとうございます」ワシャワシャ

男(まぁ、何だかんだ言って放って置けないからな)

ありますん


寝室


少女「はふっ…」ツヤツヤ

男「さて、風呂も上がったし後は寝るだけだな」ホカホカ

男「ふむ寝床は……」

少女「あ、あのっ、私は床でいいですっ」

男「いや、それは俺が許容出来ん。
  第一布団すらあったかどうか……」

少女「無くても平気ですから」

男「ダメだ……そうだな、仕方ない」


男「無駄にベッドが大きくて良かった」

少女「あ、あの、本当に良いんですか…こんなふかふかのベッド…」

男「全く問題ない、それより窮屈だったりしないか」

少女「いえ、男さんの体温が暖かくて気持ち良いです…」

男「……言っておくが、雨で濡れていたから風邪を引かないように抱きしめているだけだからな」

少女「はい」

男「……不本意だが、お前をここに置く以上俺も誘拐犯みたいなもんだ……多分」

男「だから逃げられない様捕まえているだけだ」

少女「はい、ご迷惑おかけします」

男「…気にするな、早く寝ろ」

少女「はい、おやすみなさい…男さん……」

男「……おやすみ」

同じく胸糞悪くなる展開は嫌いなので、多分大丈夫かと。 ご安心なされ。




 チュンチュン……




男「っ……暑い」モゾモゾ

男「なんだこの圧迫感は……って」ガバッ

少女「……すーっ…」ギュッ

男「……お前か、犯人は」

男「ん……もう八時か、長期休暇とは言えあまり寝すぎるのも良くないか」ググッ…

男「起きるか」スッ…

少女「っ…んぁ…!」ギュウウウウウッ

男「ぐっ……こ、拘束が固い」ズルッ

男「お……起きられん」

少女「……ゃ……さ…」ギュウッ…

男「ぐは……」ボフ(ベッド逆戻り

男「………はぁ」

男「少女、ん、起きろ」ポフポフ

少女「ん……ぅ…ぁ?」

男「朝だ、飯の支度をするから離…」

少女「っぁは! お、お父さんごめ、御免なさいッ!!ぶたないでっ、おねがっ……!」ガバッ

男「お父……さん?」

少女「えぁ……はっ……ぅ」ビクッ

男「……落ち着け、俺は男だ。 お前の親父じゃない」

少女「はっ…はっ…す、すいません…男、さん」

男「なに、気にするな…それより飯にしよう、美味いの作ってやるからたんと食え」ポンポン

少女「ぁ……ありがとうございます」バクバク

男(お父さん……か)


少女「………」ハムハム

男「………」モグモグ

男(ふむ、しかし少女と暮らすとなると色々必要なものが出てくるな)

男(色々買い揃える必要がある…か)

男「少女」

少女「ぁ、はい」ビクッ

少女(名前で、呼んでくれた……)

男「今日は色々買い揃えに『prrrrrrrr』」

少女「わっ」ビクッ

男「……なんだ、こんな朝っぱらから」チラッ

男「………」ピッ

男「はい、男です」

先輩『あぁ、男か…すまない、朝早くに』

男「いえ先輩、何かあったんですか」

先輩『実は原稿の件でまた頼みたいのだが………』

男「原稿……ですか」

先輩『あぁ、どうも一人じゃ打ち込みが終わりそうにない』

男「ちなみに締切は」

先輩『今日の夜だ』

男「………」

先輩『仕事代は弾むぞ』

男「生憎と金には困っていませんので」

先輩『なら一つ借りとしておこう、無論仕事代とは別口だ』

男「断ります」

先輩『では前々回ほどに作った大学での借りをチャラに』

男「………」

先輩『どうだ…』

男「……はぁ、分かりましたよ。 どうあっても引っ張りたいんですね」

先輩『恩に着るよ』

男「……はぁ」ピッ

男「すまない少女、今日は予定が入ってしまった」

少女「は、はい」

男「すまないが直ぐに出る、留守番……ってのも変か」ババッ

男「まぁ、居たいなら居てくれて構わない。 唯、その間は留守番を頼む」コツコツ

少女「はい、分かりました」コクン

男「では、行ってきます」

少女「は、はい…い、行って…らっしゃい」



ー ……バタン



少女(いって、らっしゃい)

少女(行ってらっしゃい、かぁ…)

少女(初めて、言えた)

少女(初めて……)

少女(………)

少女(なんか…)

少女(あったかい)

眠い、眠い、眠い。



数十分後 

とある住宅街、先輩宅




先輩「やぁ男君、わざわざ来てくれてありがとう」

男「俺も今日は少し予定があったんで、急ぎで片付けます」バタバタ

先輩「おや、そうだったのか」

男「ええそうだったんです、というか先輩薄着すぎです。 目に毒なので何か着てください」ポーン、キュイイイイ

先輩「目に毒とか言いながらちっとも目を向けてくれないじゃないか。
   君が来るからわざわざシャワーを浴びて待っていたのに」

男「だから髪濡れているんですか、何要らん気回してるんです」カタカタカタ

先輩「純情な乙女心だよ」

男「先輩、原稿は」

先輩「君のパソコンの横に」

男「……というか、いい加減パソコンで書いたらどうですか。
  そうすればいちいち起こす必要ありませんし」ペラペラ

先輩「どうも、紙とペンで書かなければ気が乗らなくてね。 古い人間なんだよ私は」

男「二十になったばかりでしょう貴方は」

男「………」スッ

男(…あいつ、ちゃんと留守番出来てるんだろうか)

寝ます 再開不明

三十分後



男「………」カタカタカタ

先輩「………」カタカタカタ

男「………」カタカタカタ

先輩「………」カタカタカタ

男「………」カタカタ…

先輩「ん?」カタッ

男「すいません、少しトイレに」ガタッ

先輩「あぁ、了解」



男『prrrrrrrr』


 

少女『………は、はい』ガチャ

男「…少女か」

少女『ぁ、男さん』

男「ちゃんと留守番しているな」

少女『はい』

男「あまり騒いだりしてないな」

少女『はい』

男「なら良い、また掛ける」

少女『ぁ…あの、男さん』

男「……なんだ」

少女『……いつ頃、お戻りになりますか』

男「…出来るだけ急ぐ」

少女『っ、待ってます』

男「………あぁ、じゃあ」ブッ

男「………」ツーツーピッ



男「………」ガタッ

先輩「ん、早かったね」カタカタカタ

男「えぇ、まぁ」カタカタカタカ

先輩「もう少し長いかと思っていたよ」カタカタカタ

男「………」カタカタカタカタカタ

先輩「あぁ、誤解しないでくれよ…私は電話の事を言ってるんだ」カタカタカタ

男「………」カタカタカタカタカタカタカタ

先輩「別に盗み聞きするつもりはなかったのだが、この家のトイレの壁は薄くてね」カタカタカタ

男「………」カタカタカタカタカタカタカタカタカ

先輩「いやしかし、先程の会話を聞いていると男君…まるで君が誰かと同棲しているかの様に聞こえたんだが」

男「………」タカタカタカタカタカタカタカタカタカタカ

先輩「…聞いているかい、男君」

男「………」カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ

先輩「………」カタ…

先輩「……ふむ」

先輩「これはまさか、本当に……男君」




先輩「………」ガリッ

少女「………」ソワソワ

少女「………」ソワソワ

少女「……っ」ガチャガチャ


 バタン


トタトタトタトタトタトタッ


少女「おっ、お帰りなさい!」バッ

男「ただいま」

少女「ぁ……」パァアアア

少女(いってらっしゃいも、お帰りなさいも言えた)

少女「………」クゥー

男「ぁ、あぁすまない、すぐ飯にしよう」

少女「ぇ、あ、いえ」カァァア


男「ほら、腹いっぱい食え」

少女「ぁ、えっと、あの」

少女「い、頂きます」

男「あぁ、遠慮するな。 そうだ、何か食いたい料理でもあれば言ってくれ。
  作れる範囲なら材料を揃えてこよう」

少女「え、いえそんな…食べさせて貰っているだけでも嬉しいのに、食べたいものだなんて…」

男「どうせなら好きなものを食べたいだろ」モグモグ

少女「………」

少女「………あの」

男「ん……?」

少女「どうして」

少女「どうして男さんは、私にこんなに良くしてくれるんですか」

なんとかヤンデレ化まで……こぎつけたい。
こぎつけて、寝たい

男「どうして……か」

少女「………私、どうせ捨てられると思ってました」

少女「私何もできないし、ヤリ捨てられて終わりだって」

少女「でも、男さんは何もしてこないしご飯をくれてお風呂まで入れてくれて、ここに居たいだけいろって言いました」

男「………」

少女「何で、ですか」

男「………」

男「…ほっとけなかった」

少女「……え」

男「……ほっとけなかったんだよ」

少女「………」

男「あんな土砂降りの中傘も持たず、ぽつんと一人で立って」

男「おまけに薄着で、周りに保護者の影もない」

男「しかも女の子で小さい、これがほっとけるか馬鹿」

少女「………っ」

男「本当ならあの時、警察に引き渡すことも考えた。
  けど、家に戻れない理由があるのも薄々分かってる」

少女「っ」ビクッ

男「だから居たいだけ居ろ、お前の好きなようにしろ。
  警察に保護を求めたいなら自分で求めろ」

男「まぁそうなったら、俺はもれなく前科持ち確定だが」

少女「っ…ぁ…」ジワッ

少女「け…警察…な、んて……い、かない」ポロポロ

少女「居る……ここに、居た…い、ですっ」ポロポロ

男「ん…」ポンポン

男「しっかしお前……泣き虫だな」グシグシ

少女「泣き虫でも…良い、です」ズズッ

少女「それとも泣き虫はお嫌い……ですか」ポロポロ

男「いや」ナデナデ

男「もう大丈夫か」

少女「……っ」コクン

男「もう泣かないか?」

少女「それは、保証出来かねます…っ」グズッ

男「まぁ、それでもいい」

少女「男さん…」

男「なんだ」

少女「私の事、捨てませんか?」

少女「男さんは、私のこと捨てたりしませんか?」

男「当たり前だろう、今更そんな事聞くな」

少女「っ!」



男「家の事とか、一人で抱えられなくなったら話せ。 話くらいは聞いてやれる」

少女「………はい」

男「よし、じゃあこの話はここまでだ。 そろそろ風呂にするか」

男「どうする、お前先に入るか」

少女「いえ、男さんが先に入ってください」

男「…ん、分かった。 じゃあ先にいただくぞ」

少女「はいっ」

男「あぁ、それと」

男「………風呂場に、入ってくるなよ」ジッ

少女「……はぃ」



  ガラララー  バタン




少女「………」

 トテトテトテトテトテ

 寝室

少女「………」

少女「………」ベッドダイヴ

少女「………」ボフ

少女「すぅっ……はぁ」

少女(男さんの匂い)

少女「すぅ……はぁっ……すぅ」

少女(男さん)

少女(男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん男さん)

少女「あの人は私を捨てない」ボソッ

少女「男さんは」

少女「私を」

少女「絶対に」






少女「捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てない捨てられない」
  

寝ます 再投稿は今日未定



男「ふぅ」ザパーッ

男「………」

男「少女…か」

男「だが、いつかは見つかってしまうだろうな」

男「親も捜しているだろう」

男「……その捜している親に問題がある様だが」

男「………」

男「兎角、少女が居たいと言い続ける限り置いておこう」

男「少女が警察に保護を願い出たときは、その時だ」

男「………」ザパッ

男(一応覚悟だけはしておくか)

 カタッ

男(………ん)

 ガララッ

男「………」

男(気のせい…か)



少女(………)

少女(本当だった)

少女(男さん、私のこと捨てる気が無かった)

少女「………ふふっ」

少女(この人なら…男さんなら……)

少女「信じて…良い、よね」

男「よし、あとは寝るだけだ」ホカホカ

少女「………」ホカホカ

男「それと明日だが、お前の分の日用品を買いに行こう」

少女「ぁ…はい、分かりました」

男「女の子の必要な日用品なんて俺は知らないから、少女も一緒に買いに行くぞ」

少女「はい」

少女「あっ、でも…お金」

男「気にするなって言ったろ、その程度問題ない」

少女「でも…」

男「いいから、ほら…今日はもう寝るぞ」

少女「………ありがとう、ございます」

男(…まぁ予想通りだ)

少女「すぅー………くぅ…」ギュウウッ

男(全然離してくれる気配無いし)

少女「……んっ………ふふっ」ギュウッ

男「………」

男「まぁ、幾分か穏やかな寝顔になったし……いいか」ボソッ

男「おやすみ」

少女「………」

少女「………」パチッ

少女(…男さん)

少女「……ふふっ」

少女(絶対に離さない)




 チュンチュン


男「ん……」モソッ

男(……っ…あれ、体が軽い)

男「っ…ふぁ…」ノビーッ

男「予期していた圧迫感が無かったな」

男「んっ……あ」

男(少女が…居ない)

男「………」

男「………トイレか何かか」

男「…」カサッ

男(なんだ……紙…)


少女『家から私の荷物を取ってきます、絶対戻ってきます。 お父さんには見つかりません』


男「………」

男「マジかよ」クシャッ

男「警察ならまだしも…親の所って、クソ、最悪だ」バタバタ

男「っち、コートだけ羽織ってすぐに」

  ガチャッ

少女「た……ただいま、です」

男「っ、少女、お前!」ダッ

少女「家の私の荷物、全部…持ってきました。お父さんにも見つかって、ません」


男「………存外少ないな」

少女「はい」

男「…はぁ、頼むから勝手にどこか行くな」

少女「…すみません…日用品が無いって、言ってたから」

男「それを今日買いに行くんだろう」

少女「でも…お金、少しでも掛からないように…しないと」

男「お前が親に見つかって逆戻りってのが一番困る」

少女「ご、ごめんなさいっ……」

男「ふーっ……あんまり驚かせるな」

少女「………」

男「まぁ無事だったんなら良い、ほら飯にするぞ」

少女「…はい」


男「………」コトコト

少女「………」

男「ほら、今日はカレーだ」

少女「………」

男「…どうした、カレーは嫌いか」

少女「あの、ごめんなさい……」

男「いいよ、冷める前に食え」

少女「はい……」

男「………」

少女「………」モソモソ

男「…俺の言うことはこれ以降、ちゃんと聞いてくれ」

少女「んっ、は、はい!」コクコク

男「よし、悪いが少し荷物を拝見させて貰うぞ」

少女「はい」

男「……ふむ、ちょっとした日用品は揃ってるか」ゴソゴソ

少女「………」

男「…」ピクッ

少女「ぁ…」

男「……下着と服って、これだけか」

少女「……はい」

男「さっき全部って言っていたが」

少女「これだけ、です」

男「……そうか」

少女「で、でも外には出ませんし」

男「と言ってもな、不便には違いないし…」

少女「………」

男「よし、じゃあ不足分を買いに行くぞ」



男「足りない日用品と下着と服か……」

少女「………」

男「って、学校もあるか……当たり前だが」

少女「あ、あの」

男「少女、お前これ被れ」ボフッ

少女「きゃっ、ぼ、帽子」

男「ないよりマシだろ、俺もすぐ着替えて行くから玄関で待っとけ」

少女「…は、はい」

少女「………」チラチラ

男「…少女、ちょっと挙動不審だぞ」

少女「す、すいません…」

男「……ふむ、ここか」

少女「………」

男「下着だが……取り敢えずほら、金だ」

少女「ぇ、あ…え」オロオロ

男「自分で買ってきてくれ、俺は流石に入店出来ん」

少女「………」ジーッ

少女「もしかしたら私、また一人でどっか行っちゃうかもしれないですよ」

男「なっ」

少女「見張っておいた方がいいんじゃないですか」

男「………しかしなぁ」

少女「……っ」ギュッ

男「………裾を掴むな、伸びる」

少女「………」ジーーッ

男「……はぁ」

男「…俺も行く」

少女「……っ」ニコッ

男「………」ソワソワ

少女「C…ですか」

定員「はい、このサイズですとこちらになります」

少女「ありがとうございます」

男(……C、か)

少女「………」チラッ

男「っ」

少女「……ふふっ」ニコニコ

男(頼む、早く終われ)

少女(男さんが好きな下着ってどれかなぁ…)


男(やっと終わった…)

少女「…ありがとうございます」

男「…いや、気にするな」

男「さて、次は服だな」

少女「………」チラチラ

男「そのあとは何処かで飯を済ませるか…」

少女「……」ギュゥ

男「ん、どうした」

少女「……いえ、何でも」

男「まぁはぐれても困るしな」ギュッ

少女「っ」

少女(手…繋いでくれた…)

少女(……ふふっ)

男「服屋ならまぁ、男の俺でも入れる」

少女「………」

男「ほら、好きなの選んでいいぞ」

少女「……ぇと」

男「特に数とかも気にすんな」

少女「……あの、男さん」

男「ん、何だ」

少女「選んで、下さい」

男「お、俺がか」

少女「……はい」コクン

男「……女物の服なんて選んだこと無いぞ」

少女「……」ジッ

男「………」

男「…わ、分かったよ」

男「だが一着だ、俺が選ぶのは一着だけだからな。
  あとは自分で決めてくれ……」

少女「はい」ニコッ

男「ただいま…っと」ガチャン

少女「………」

男「家に帰ってきたらまず挨拶だ」

少女「ぁ、えっと……お邪魔、します」

男「違う」

少女「ぇ…」

男「ただいまでいいだろう」

男「ほら」

少女「………た、ただい…ま」

男「おう、おかえり」

少女「……ぅ」ジワッ

男「またか…本当に泣き虫だな」

少女「……っ…ぅ」グシグシ

男「………」トントントン

少女「………」ジッ

男「………」コトコト

少女「………」ジッ

男「………何だ」

少女「……いえ」ジッ

男「………」

少女「………」ジッ

男「気になるんだが」

少女「何でもない、です」ジッ

男「……そうか」ジューッ

少女「お料理、お手伝いします」タタッ

男「助かる」

少女「………」

少女「………こっち、出来ました」コトッ

男「ん、じゃあそっちに皿二枚出してくれ」ジューッ

少女「はい……」パタパタ

男「…よし、いい焼き加減だ」ジュッ

少女「………」ジッ

少女「ふふっ」

男「ん、どうした」

少女「ぁ、いえ、家族……みたいだなって」

男「まぁそうだな、こんな感じだろ。
  俺も実家にいた頃は母さんと姉貴に混ざって手伝いはしていた」

少女「いえ……そうじゃなくて」

男「あぁ、すまない冷蔵庫からケチャップを取ってくれ」

少女「はい」

少女「………」コトッ

少女「………みたいだなって」

少女「ふふっ」

お風呂に行ってきマス

男「子どもに人気のオムライスだ」コトッ

少女「………」

男「ん、どうした」

少女「あ、いえ…」

男「そうか」

少女「………」ジッ

男「頂きます」

少女(子ども……)

男「中々うまい具合に作れたな」モグモグ

少女「………」グサグサ

男「行儀悪いぞ」

少女「……あぁ、ごめんなさい」

少女(………)パクパク

少女「……そうだ、男さん」

男「なんだ」モグモグ

少女「買い物の時に言い忘れたのですが、生理用品を買っていません」

男「……あぁ、そうか…女の子にはそういうのが必要だったな」

少女「はい、私もう初潮来きてますから」

男「…うん、そういうのは言わなくていい」

少女「……だから私、子どもじゃない」ボソッ

男「ん?」

少女「明日、またお願いしても良いですか」

男「…あぁ、買いに行こう」

少女「……はい」

少女「ご馳走様でした」コトッ

男「もういいのか」

少女「はい」

男「折角お前の為に作ったんだ、もっと食っていいんだぞ」

少女「………」

男「あぁ、いやだからって無理して食べることはないからな。 余ったら冷凍して取って置くし」

少女(……あの家では、こんなに食べたこと…無かったのに)

少女「………」

少女「お腹いっぱい、食べてみたい…です」

男「………」

男「おぅ、沢山食え、もっと作ってやる」

少女「そ、そんなにいっぱいは食べられないですよ」

男「遠慮するな、無理なら冷凍して後で食べよう」

少女「ご…ご馳走様でした」ケフ

男「おう、沢山食えたな。 腹いっぱいになったか」

少女「はい」

男「ならいいんだ、これからも腹いっぱいになるまで食え」

少女「………はい」

男「さて、風呂にでも入るか」

少女「……」

男「今日はどうする、先に入るか?」

少女「いえ、男さんが先に…」

男「分かった、先に頂く」

少女「はい」

男「………」ジッ

少女「………大丈夫です、勝手にどこか行ったりしません」

男「…ならいい」



男「……ふぅ」カポーン

男「………風呂は命の洗濯だな、疲れがとれる」

男「………」

男(少女、腹いっぱい食った事無かったのか)

男(貧困に喘いでいた……いや、あの痣の事もある)

男(つまり……)

男「虐待……か」

 トントン

男「ん…」

少女「あの…」

男「少女か、どうしたんだ」

少女「一緒に…入っても良い、ですか」

男「……流石にダメだ」

少女「………どうして、ですか」

男「どうしてもだ」

少女「………」

男「俺の言うことは聞くんだろう」

少女「…はい」

男「どうして…俺と入りたいんだ」

少女「………」

男「………」

少女「あ…の」

男「ん」

少女「私を……抱いてくれませんか」

男「ぶほっ」ザブン

少女「っ」ビクッ

男「な、何を言い出すんだ急に」

少女「…抱いて、くれないんですか」

男「……そう言う事をする為に連れてきたんじゃないんだが」ザパッ

少女「……はい」

男「なら何故」

少女「……ほっとけない、から…連れてきてくれたんです、よね」

男「…あぁ」

少女「なら、いつまで…ですか」

男「えっ」

少女「いつまでほっとけないんですか」

男「いつまで…って」

少女「いつまで…ねぇ、いつまでですか」

男「………」

少女「……子どもが出来れば、ずっとほっとけませんよね」

男「だが、お前はまだ」

少女「作れます…私の体、もう子どもを作れます」

男「…そういう問題じゃない」

少女「どうしてっ…」

男「それにまだ、俺は大学生だ」

少女「……じゃぁ、やっぱり…私は捨て」グスッ

男「それはありえない」

少女「……どうして」グスグス

男「……お前さ、虐待されてたんだろ」

少女「っ」ビクッ

男「体の痣で、何となくわかってた」

男「前にも言ったが、もしそうならほっておけない」

少女「………」ポロポロ

男「好きなだけここに居ろ、これも前に言った。 好きなだけ、だから期間に制限は無い」

少女「……ぅぅ」ポロポロ

少女「すびば…せん」ポロポロ

男「また泣いているのか……全く」


少女「あ…ぁ、の」ポロポロ

男「待った」

少女「っ」ビク

男「話すだけなら……風呂に入ってきてもいい」

少女「っ!……は、はいっ」グシグシ



男「……だが、正直これは勘弁して欲しい」

少女「や、です」ダキッ

男(……頼むから、下半身には目を向けないでくれよ)

少女「……ふふっ」ギュゥッ

ちょっと休憩

ヤンデレ美少女って最高だよね

男「どうだ、話せそうか」

少女「は、い……虐待、されてました」

男「やっぱりか…体の痣、痛いだろ」

少女「…もう、慣れました。 それで」

少女「お父さん、ある日私のこと犯すって」

男「っ」

少女「お父さん…私の事、殴ったりして」

少女「俺の子じゃないって……死んじまえ、って」

男「……それで、逃げてきたのか」

少女「はい……犯すって言われて、怖くなっ…て」

少女「私、お母さんの浮気相手の間に…偶然出来た子だったみたいで」

少女「でも私の私の本当のお父さん、お母さんと逃げちゃって」

少女「養育費も馬鹿にならない、毎日殴るのも面倒だって…学校も…私の」

男「……もういいよ」ギュウッ

少女「っ」グスッ

男「あんま無理するな、もうお父さんに殴られる事も無い。 ここにいろ」ギュッ

少女「………ぐずっ……ん」ギュウゥッ

男「風呂上がったら、痣に薬をつけよう。 もう忘れちまえ」

少女「…うっ…ぐぅ」ギュュゥッ

男「泣かなくて、いいのか」ナデナデ

少女「もう……泣いで、まず…」ポロポロ

男「泣きたいときに泣いとけ、胸なら貸すぞ」ギュッ

少女「うぅ…えぐっ…男さ、ん……」ポロポロポロ

少女「うぇえ…ふぐっ…ぁああああああっ」ポロポロポロ



男「もう大丈夫か」

少女「ぐすっ……はい、すみません」ギュッ

男「………」

男(離す気配が無い…というか、正面から抱きしめたから膨らみが……)

男「ん……げふんげふん」カァッ

少女「っ」ギュゥッ

少女(男さん、真っ赤になってる……)

少女(少しは、意識してくれてるかな)

男「あ、あんまり長居するとのぼせるから…そろそろ上がろう」ガタッ

少女「ぁ……はい」グシグシ

就寝



男「すぅ………すぅ……」

少女「………」モゾッ

少女「…今の内に、言っておきます」ボソッ

少女「好き」

少女「大好きです」

少女「私を救ってくれた、貴方が好き」

少女「優しくしてくれて、抱きしめてくれた」

少女「もう、絶対離しません」

少女「貴方の為なら……何でもできる」

少女「何でもする」

少女「………男さん」スッ

少女「んっ」チュッ

きっと美少女

男「ん……んぅ……」ゴロン

少女「だめ」ガシッ

男「ぐ…んっ……」

少女「ふふっ」スリスリ

男「すぅ………すぅ」

少女「……あったかぁぃ…」スリスリ

少女「男さん」ギュッ

少女「…………襲ってくれないかな」ボソッ


 朝

 
 チュンチュン



男「ん……ふぁっ」ノビーッ

少女「すぅ……すぅ…」

男「ん、おはよう少女」ボソッ

少女「んぁ……すぅ…」

男「よし…飯を作るか」ギシッ

男「って、なんか口元がベタベタするな…涎でも垂らしたか」グシグシ

男「ゆっくり寝てろ」ナデナデ

少女「……すぅ……こ…さん…」ニヘラ

男「さて、何を作るか…」トコトコ

男(献立は焼き魚に味噌汁、サラダにご飯でいいか)

男「よし……」カチャカチャ

男「………」ジューッ

男「…インスタント味噌汁なのは許せよ、少女」ドポン

男「お、魚出来たか」チーン

男(レタスに人参、かな)ゴソゴソ

男「………」トントントン

男「………ご飯を盛って……完成」コトッ

男「よし、そろそろ起こし…」


 ドタドタドタ


少女「い、たぁッ!!ダダダッッ

男「うぉっ」ドンッ

少女「…っ!……っ!」ギュウゥゥッ

男「ど、どうしたんだ少女」ナデナデ

少女「……居なくなったかと、思った……!」ギュウゥウウッ

男「す、すまない」

少女「……許さない、もんっ」ギュウウウウウッ


男「……食べにくくないか」

少女「…大丈夫、です」

男「…そうか、俺は食べにくいんだが…頭に零しそうで怖い」

少女「気をつけて下さい」

男「わ、分かった」

少女「………」モソモソ

男「魚の骨、取ってやろうか」

少女「…大丈夫、だと思います」

男「そうか……」

男「美味いか」

少女「はい」

男(こいつ、やっぱり凄い体重軽いな)

今更だけど、このSS需要ある?

すみません(土下座

少女「ご馳走様でした」カチャ

男「お粗末さまでした」

男「よし、じゃあ昨日買い忘れた奴を『prrrrrrrr』」

男「………」『prrrrrr』

少女「……男さん、電話…」

男「…あぁ」ピッ


先輩『あぁ男君、今いいかな』

男「まぁ予想してましたけど、原稿はもう仕上がった筈ですよね」

先輩『勿論、それとは別件だよ』

男「………何です」

先輩『うちに遊びに来ないかい、友人として』

男「結構です……では失礼し」グッ

先輩『待って待って切らないでっ……なんだいそんなに同居人が気になるのかい』

男「……何のことです」

先輩『いやだって、昨日トイレで電話を掛けていたじゃないか……ってそうか、あの時君は聞いてなかったね』

男「………」

先輩『いやなに、なんなら一緒にどうぞ』

男「ご遠慮します」

先輩『そんなに釣れない事言わないで』

男「結構です」

先輩『君と私の仲じゃないか』

男「先輩と後輩の関係ですが」

先輩『………寂しいじゃないか』ボソッ

男「……今何て?」

先輩『いやいや、何でもないよ……仕方ない、じゃあ諦めるとするよ』

男「えぇ、是非そうしてください……では」ピッ


少女「……用事、入っちゃいましたか?」

男「大丈夫だ、だからそんな顔するな。 予定通り買い物に行くぞ」

少女「っ…はい」

男「俺は取り敢えず着替える、お前も支度しろ」

少女「はい」

男「あぁ、帽子は忘れるなよ。 無いよりはマシだからな」

少女「はい、分かりました」


男「よし、じゃあ行くか。 行ってきます」ガチャ

少女「い、行ってきます」タタッ

少女(…なんか)

少女(本当に夫婦みたい……ふふっ)

男(今更だが、生理用品とかって何処に売っているんだ)

男(コンビニ……でいいのか、それともドラッグストアか)

男「………」

少女「あ、あの、男さん」モジモジ

男「ん…あぁ、なんだ」

少女「ここ…多分、売ってます」

男「ドラッグストア…分かった」

男「そう言えば、前に使っていた奴とかは分かるのか」

少女「はい、大丈夫です」


男「……買えたか」

少女「は、はい。 ありがとうございます」

男(なんていうか……こう、むず痒いな)

男「よし、じゃあマンションに戻ろう。 それともまだ買うものがあったりするか」

少女「いえ、大丈夫だと思います」

男「分かった」

少女「ぁ…あの」

男「ん、どうした」

少女「………っ」ギュッ

男(………まぁ、繋いでても兄妹にくらいに見えるか)ギュッ

少女「ふふっ」

少女(恋人に見られたりするかな)

 マンション


『お通り下さい』

 ガーーッ


管理人「あら、男さん」

男「ん……管理人さん、どうしました」

少女「………」

管理人「えっとね、さっき男さんのご友人が……」

男「友人…」ピクッ


 「やぁやぁ男君、待ってたよ」


男「…先輩」

先輩「やぁ、昨日ぶり」テクテク

男「はぁ、諦めたんじゃないんですか」ガジガジ

先輩「あぁ、君を私の家に招待するのは諦めたさ」

男「だから俺の家に…ですか」

先輩「正に発想の転換だね、あぁ管理人さん。 ありがとうございました」

管理人「いえいえ、じゃあ男君、私はこれで…」

男「ええ、お手数お掛けしました」ペコリ

先輩「で、その子が君の同居人かい」ジッ

少女「っ……」サッ

先輩「へぇ…随分と可愛い顔をしているじゃないか」

少女「………」ギュッ

男「怖がらせないで下さい先輩、この子は人見知りなんですよ」

先輩「…妹か何かかい、それにしては顔が似てないようだが…」

男「従兄弟なんです、叔父の子ですよ」

先輩「そうなのか」ソーッ

少女「ひっ…」バッ

先輩「あぁ…逃げられてしまった」

男「先輩」

先輩「愛でたいだけなんだがなぁ」ジッ


マンション 男自宅



男「まぁ上がってください」

先輩「お邪魔しよう」

少女「た……ただいま」

先輩「………」ピクッ

男「先輩、何飲みます」

先輩「…あぁ、お構いなく」

少女「………」トテトテ

少女「………」ギュッ

先輩「…ふむ、男君にべったりか」

男「いいか絶対にバラすな」ボソッ

少女「う……うん」ボソッ

先輩「んー…?」

男「先輩はすぐ抱きつこうとするから気をつけろって言ったんです」

先輩「失敬な、私がいつ抱きついたかね」

男「俺の覚えている限り7回、しかも俺との初対面時に」

先輩「ぐっ」

少女「………」

先輩「し、仕方がないじゃないか」

先輩(念願叶って男君と友好関係を築けたんだから…)

少女「……」ジッ

男「まぁともかく、この子にはあまり怖がらせるような事をしないで下さい」

先輩「……善処しよう」

男「どうぞ、珈琲ですけど」コトッ

先輩「あぁ、ありがとう」スッ

男「で、先輩…何しに来たんですか」ギシッ

少女「………」ポスッ

先輩「………何故、膝の上」

男「…今朝方、少々機嫌を損ねまして」

先輩「………ふぅん」

男(あぁ…視線が痛い、ロリコンだとか思われてるんだろうか…)

先輩(っち、私ですら男君の膝の上に座った事など………)

少女「……っ」ギュッ

少女(なんだろう、この人……何か嫌な感じがする)


先輩「…まぁ、単に遊びに来ただけさ」ズズッ

男「遊びにって…俺の家には何も楽しい物はありませんよ」

先輩「君が居るじゃないか」カチャ

男「俺は何か楽しませるような事が出来るびっくり人間じゃありませんが」

先輩「…このニブチンが」ボソッ

男「……先輩、何か」

先輩「何でもない、なら適当に雑談でもして帰るとするさ」

男「…はぁ」

少女「………」

先輩「………」ジッ

先輩(大学で男君に群がった雌猫共は私が処分したが……)

先輩(同居人……しかも小さな子)

先輩(………何か、匂うな)

数十分後 


先輩「さて、ではお暇しようかな」ガタッ

男「玄関まで見送ります」

少女「………」

先輩「ふむ……しかし少女ちゃん、だったか。 本当に男君から離れる気配がないね」

少女「………」ギュッ

男「…懐かれてしまいまして」ナデナデ

先輩「……私にも懐いてくれないかねぇ」

少女「…」サッ


先輩「…フラれてしまったよ、慰めておくれ男君」

少女「っ」ギュッ

男「少女が離してくれないんで、無理ですね」

先輩「おやおや」

少女「………」

少女「………んっ」トテトテトテ

先輩「おっ、やはり私に心を開いてくれたのかな」

少女「………」

少女「……絶対渡しません」ボソッ

先輩「………」

少女「………」トテトトテ 

少女「………」ギュッ

男「…やっぱり駄目でしたね」

少女「………」

先輩「………」

ERROR:あなたが書き込んだ時間は物凄く混雑してたみたいなので、数秒程度の時間が経ってから投稿しなおしてください。 これが頻発する

先輩「さて、じゃあ本当に帰るよ」

男「先輩明日は大学でしょう、ブラブラしないで真っ直ぐ帰ってくださいね」

先輩「分かっているさ、程々にするよ」

男「真っ直ぐ帰らないと送ってきますよ」

先輩「徒歩十分の距離でも魅力的だが……」

少女「………」ギリッ

先輩「ふふっ、今日は譲るさ」

男「……?」

先輩「私があまり独占したら、少女ちゃんを怒らせそうだ…では」ガチャ

男「ええ、お気をつけて」

少女「………」ギュッ

少女(分かっているならさっさと帰ればいいのに……)

男「……ふぅ、帰ったか」

少女「………」ギュッ

男「…取り敢えず風呂に入ろう、手を離してくれ」

少女「………………はい」

男「ありがとう、今日は先に入るか?」

少女「……」ジッ

男「……言っておくが、別々だからな」

少女「……っ」

男「駄目だ、俺の言うことは聞くんだろう」

少女「…はい」

男「なら良い」ナデナデ

少女「…ふふっ」



 ガララーッ ピシャ



少女「………」

少女「……入った、かな」

少女「………」ソロソロ


 カポーン ザパー


少女「…うん」

少女「えっと…」ゴソゴソ

少女「あった………男さん、の」ポッ

少女「………」ポーッ

少女「……大丈夫、だよ…ね」チラッ


 ザパー ザパー

少女「んっ」ポフッ

少女「……すぅ……んぅ…はぁ」

少女「男さんの…匂い……凄い、いっぱい」

少女「はぁ……んぁ…ふっぁ……」

 
 フー イイユダー ザパー


少女「っあ……はっ…はっ…んぅっ…最高ぅっ…」

少女「っ…ふぁ…だ、だめ……」バッ

少女「…ふぅーっ……はぁ…はぁ…んっ」ゴソゴソ

少女「これで、大丈夫…っ…」


少女「………」トテトテトテ



 パタン




男「ふぅ、あがったぞ」

少女「……はい」

男「ん、どうした…顔赤いぞ」

少女「ぇ…ぁ、大丈夫です」

男「そうか…風邪気味だったら早く言え…保険証は持っているか?」

少女「はい、大丈夫です」

男「そうか」

少女「……一人でも、行けます」

男「馬鹿、一人で行かせるか」

少女「っ………」

少女「お、お風呂、頂きます」トテトテトテ

休憩たーいむ です


少女「あがりました」ホカホカ

男「ん、パジャマ姿…中々可愛いな」

少女「っ、そ、そう…ですか」ピクッ

男「あぁ、似合ってる」

少女「え、えへへ」ニヘラ

男「さて、じゃあ寝よう」

少女「はいっ」

男「…二人で寝るのも慣れたな、まだ全然時間が経ってないのに」

少女「そうですか」

男「暑かったり、狭く感じたりしたら言え…あと匂いが気になったりとか。
  そうしたら新しいベッドなり布団なり買って来る」

少女「そんな事ないです、いい匂い…します」ギュッ

男「いい匂いって事はないだろうが……まぁ、なら一緒でいいか」ギュッ

少女「…はい」ギュッ



男「すぅ……すぅ」

少女「………」パチッ

男「すぅ………」

少女「………」

少女「……っ」チュ

男「…んぅ……すぅ…」

少女「………」

少女「ふふっ」ギュッ



 チュンチュン

男「ん……ぐぁ……」ノビーッ

男「ふぅ…」

男「………おはよう、少女って」

男(…居ない)バサッ

男「……あいつ」

男「………」ドタドタ



 リビング


少女「ぁ…男さん、おはようございます」ジュージュー

男「…あぁ、おはよう」

少女「今、朝ごはん出来ますから」トントントン

男「……朝起きて、居なかったから驚いた」

少女「…すみません、勝手に」コトッ

男「いや」

少女「冷めないうちにどうぞ…美味しいかどうかは、分かりませんが……」

男「………頂きます」

男「………」パクッ

少女「……ど、どうでしょう…か」

男「……美味い」

少女「ぁ…」パァアア

少女「良かったですっ」

男「前に手伝って貰ったことはあったが……料理、出来たんだな」

少女「…はい、家事ならある程度は…」

男「………」パクパク

少女「………」ジッ

少女(私の作ったものが、男さんの中に)

少女(男さんの血肉に)

男「……んっ、どうした…食欲ないのか」カチャ

少女「ぁ…いえ」パクッ

男「食べ盛りだろう、俺が作ったわけじゃないが沢山食え」

少女「はい」

少女(知らなかった)

少女(『食べてもらう』って、こんなに幸せなことだったんだ)

男「ご馳走様でした」カチャ

少女「お、お粗末さまでした」ペコッ

男「さて…今日はどうしたもんかね」

男「元々長期休暇中になるかする事がある訳でもないし」

少女「お暇……ですか」

男「………そうだな」

少女「では、どこかに出掛けたりは…」

男「俺一人なら兎も角、お前は外出は控えた方がいいだろう」

少女「………そう、です…よね」

男(かと言って俺一人で遊びに出掛けるのも気が引ける)

少女「………」

男「……あぁ、そう言えば」

少女「……?」

男「薬、買うの忘れていたな」

少女「薬…ですか」

男「あぁ、お前の痣に効く奴…買おうと思ってたんだがすっかり忘れていた」

男「この間のドラッグストアで買ってくるよ」バサッ

少女「ぇ、あ…はい」

男「すぐ戻る、行ってきます」ガチャ

少女「……行ってらっしゃい」


男「………」prrrrr

男「………」ピッ

男「…すみません、先輩ですか」

先輩『珍しいね、君の方から電話を掛けてくるなんて。 どうしたんだい』

男「子どもの…女の子の好きそうなものって何ですかね」

先輩『…それはもしかしなくても、少女ちゃんの為かな』

男「………」

先輩『ふふっ、別に隠さなくてもいいよ』

男「で、何か心当たりは」

先輩『んん…女の子は総じて甘いものが好きだねぇ』

男「甘いもの……ですか」

先輩『ケーキなりお菓子なり、買ってきてはどうだい』

男「…わかりました」

先輩『しかし、別に一緒に街を回ればそれなりに楽しい事は見つかるだろうさ』

男「……そう、ですね」

先輩『んっ、なんだか歯切れが悪いね』

男「ありがとうございました、では」

先輩『いやいや、あぁ男君…私はモンブランでいいよ』

男「………考えておきます」ブツッ

おやすみ 寝ます



男(ふむ、ケーキ屋か……)

男(…ケーキ屋の場所なんて知らんぞ)

男「……携帯で調べるか」ピッ

管理人「あら男さん」テクテク

男「あぁ、管理人さん…おはようございます」

管理人「おはようございます、何処かにお出かけかしら」

男「えぇ少し……あぁ、管理人さん、一つ良いですか」

管理人「何かしら」

男「どこか、美味しいケーキを売っている店を知りませんか」

管理人「ケーキ…」

男「何か、甘いお菓子でも良いんですが…」

管理人「そうね…駅前に『sweet』って名前のお店があるわ、あそこのお菓子はとても美味しいって話よ」

男「駅前ですか……分かりました、ありがとうございます」

管理人「どういたしまして、ふふっ……男さんが食べるの?」

男「あ…いえ」

管理人「もしかして、従兄弟ちゃんの為かしら」クスクス

男「……えぇ、まぁ」

管理人「女の子は甘いものが好きですもんね、頑張って男さん」ヒラヒラ

男「はい、ありがとうございます」

男(……最初から管理人さんに聞けば良かったな)



 駅前


男(……ここか)


 ここのすごく美味しいんだよ

 えっ本当

 でも体重怖いよ~


 ワイワイガヤガヤ


男(管理人さんが言ってた通り、きっと美味いんだろうな…人気の様だ)

男(…女性客が多い、当たり前だが)

男(此処に飛び込むには勇気がいるな)ハァ

男「………しかし、此処まで来て退くのも癪だ」グッ




 チリンチリーン


店員「いらっしゃいませ~」

男(……店内に甘ったるい匂いが充満している)

男(…香水の匂いも強いな……こういう場所は苦手だ)テクテク

男(そういえば、少女はどのケーキが好きなんだ)ジッ


 ワイワイガヤガヤ


ツインテ「ね、ねぇ…あの人」ボソッ

ポニー「ん…どうしたの、ってうわ凄い…男の人が一人で来てる」

ショート「甘いもの好きなのかな」

ツインテ「そうじゃなくて…」


男「………どれだか分からん」ボソッ

男(…どれが美味いのかなんて見ても分からないし、いっその事全部一種ずつ買うか?)

店員「何かお探しですか」

男「あぁ、すみません…この辺の一種類ずつ…」

男(…いや、買いすぎると少女の奴萎縮して食わないんじゃ……金の事気にしてるし…)ピクッ

男「…いえ、おすすめを教えてください」

店員「畏まりました、では…当店のオススメはこちらでして…」



ポニー「ぉお……イケメンさんだね…」

ショート「イケメンさんが一人でこんな所に来るなんて珍しいねー」

ツインテ「そうじゃなくてっ」




男「……じゃあそれを、二つずつお願いします」

店員「はい、他に何か御座いますか?」

男「…そうですね、ではソレとコレも。 これで全部です」

店員「畏まりました、お会計はこちらです」



ショート「一杯買うねあの人」

ポニー「実は甘党とか、甘いもの好きな男の人って話合いそう」

ツインテ「そうじゃなくてぇっ、あの人大学の人だよっ」


 チリンチリン

店員「ありがとうございました、またお越し下さいませ~」

男(さて、ケーキは買った。 あとは薬だな)

男(ドラッグストアは…こっちか)



ドラッグストア

男(痣…打撲に効く薬…)

男「……あった」コトッ

男(………あと何か買うものはあったか)

男(………)

男(ついでだ、食料も買ってくか)


 アリガトウゴザイマシター


男(よし、急いで帰ろう)

自宅


男「ただいま」ガチャ

少女「お、おかえりなさいっ」バタバタ

男「すまない、待たせたか」

少女「いえ、大丈夫です」

男「薬は買えた、あと……」ガサガサ

少女「………?」

男「ほら、これ」ポン

少女「わっ、なんですかこれ……なんだか甘い匂いがしますけど…」ピクッ

男「ケーキだよ」

少女「ケーキ…ですか」

男「まぁ、食ってみろ。 多分美味い…筈」

パコッ


少女「わぁっ……」

男「どれが好きか分からんかったから、適当に買ってきた」

少女「凄く、美味しそうですっ」

男「全部お前のだ、いっぱい食え」

少女「えっ、そんな、悪いですよ」ワタワタ

男「お前の為に買ってきたんだ、お前が食わなきゃ冷蔵庫の肥やしになるぞ」

少女「ぅ…ぁ、わ、わかりました」

男(ケーキから視線が離れてないがな)

少女「え、えっと…い、頂きますっ」

男「おう」

少女をもっと病ませた方がいいでしょうか…思案中



少女「ご馳走様でしたぁ……」ホワァ

男「おう、一応歯を磨いとけ、甘いもん食うと虫歯になりやすい」

少女「わ、わかりました」トタトタ

  バタン

少女(ケーキ…凄く甘くて美味しかった)

少女(出来れば男さんと一緒に食べたかったけど……)

少女「甘いもの…苦手なの、かな」ジャー

少女「………」シャコシャコ

少女(………あ)

少女「………っ」ガラガラー ペッ

少女「男さんの…コート」

少女「………」チラッ

 
 ガチャッ


少女「………」キョロキョロ

少女「…よし」バタン

少女「失礼します……」

少女「んっ」ポフッ

少女(男さんの匂い……すぅ)

少女「っ!」バッ

少女「なに……これ」



少女「女、の人……香水の、匂い……」

間違って下げちゃった失礼

ガチャ


男「あぁ少女、歯磨き終わったか」

少女「……はい」

男(んっ…なんだ様子が)

男「ケーキ美味かったか」

少女「…えぇ、とっても」

男「ならよかった、また買ってくるよ」

少女「………」

男「………?」

男(……もしかして、ケーキあんまり美味しく無かったか…?)

少女「…あの、男…さん」

男「…あぁ、何だ」

少女「外出したとき……誰か、女の人と一緒…だったんですか」



男「……いや、俺一人だったが…」

少女「………」ギリッ

男「…強いて言うなら管理人さんと会って立ち話した位だが、どうかしたか」

少女「…いえ」

少女(管理人…さん)

少女(でもあの匂い)

少女(一人だけじゃなかった)

男「……まぁ、何でもいいが。 少女、取り敢えず薬を塗ろう。
  早く塗っておけば治りも早い」

少女「…はい、そうですね」

男(…流石に、俺が塗ってやるわけにはいかないな…場所が場所だし)

男「薬はこれだ、塗り薬だから適量手につけて患部に塗り込めばいい。 一人で出来るな」

少女「………」ジッ

男「……どうした」

少女「あの……」

少女「男さん、塗ってくれません…か」


男(……一応俺も男なんだが)

少女「…あの、前は…自分でやります、背中…自分じゃ見えませんから…」ジッ

男「あ、あぁ、成る程…分かった」

少女「はい、お願いします」ニコッ

男(…なんだか、いつもと雰囲気が)

少女「っしょ……んしょ」パサッ

男(って、俺の前で脱ぐのかっ)バッ

男「………少しは、慎みを持ってくれ」

少女「…男さんの前、ですから」

男(…それは一体どういう意味でなんだ)

少女(男さん以外の奴の前じゃ脱ぎませんよ……死んでも、ふふっ)



少女「では男さん…お願いします」

男「…あぁ」

男(平常心平常心…心を乱すな、男)パコッ

男「じゃあ…塗るぞ」

少女「はい」

 
 ピトッ


少女「っ」ピクッ

男(…肌、凄い柔らかい)スーッ

少女「っあ………」ピクッ

男(背中小さいな……こんな小さい体で、虐待に耐えてたのか)ヌリッ

少女「っ………っ~」ピクピクッ

少女(あぁ…男さんが、男さんの指が私の体を這ってるっ)ピクッ

少女(布越しじゃない…男さんの方からぁっ)ビクンッ




男「……少女、体が少し熱いな……やっぱり、風邪ひいたのか?」

少女「っ…いぇ…大丈夫、です」ピクン

男「…お前がそう言うなら、いいが……脇腹の方も塗るぞ」ピトッ

少女「あっ……っぐ」ギュッ

男「っ、悪い…痛かったか」

少女「大丈夫……です…っ」

少女(男さんが、くれるなら……痛み、でもっ……)ビクッ

男(あんまり強い刺激を与えたら痛いだろ……そっと、力加減して)スッ

男「………」ヌリヌリッ

少女「んぁ……くっ……ぁ…」ギュッ

少女(ぁ……ダメ)

少女(触られてるってだけで……っ、体、火照ってっ…ぅあ…)


えっちぃな女の子は好きですか 展開の参考に

失礼、ではさげで。

見間違えてたWWW ごめんなさい



男「…よし、背中で見える範囲には塗ったぞ」ポン

少女「っは……あ、ありがとうございます」

男「いや、気にするな。 薬はここに置いておく、ちゃんと前の方も塗っておけ」

少女「…はい」

男「じゃあちょっと手を洗ってる、薬流さないと」

 
 バタン


少女「っ……はっ…はっ」ヘタッ

少女(男さんに触られた所だけ……熱い)

少女「……っは…」

少女「……前、塗らないと…」グッ

少女(男さん……男さんの体に、私の匂いを……)

少女「っ、だめ……我慢ッ、して」ギュッ

少女(男さんに、私の知らない女の人の…匂い、こびり付いて、消えなく)

少女「やだっ………」

少女「男さん……男さんはっ、私の事…捨てないッ……」

少女「捨てないって……言った」

少女(男さん……他の女の人の匂いをつけてこないで)

少女(私の、私だけを…)


少女「私だけを見て貰うには……どうすればいいの…っ」ギュッ




ジャー キュッ バシャ


男「っは………はっ」ポタポタ

男「……くそ、情けねぇ」

男(少しだけ反応してしまった……)

男「……あれは唯の治療行為だぞ…っ」

男「……」ポタポタ

男(そう言えば…少女が家に来てから一度も発散行為をしていない訳で…)

男「……はぁ」フキフキ

男「表面繕うので精一杯だ」パサッ


『prrrrrrrr』


男「携帯……」ピッ

男「もしもし…」


先輩『やぁ、男君』

男「先輩……俺の履歴を貴方の名前で埋め尽くす気ですか?」

先輩『酷いなぁ、今朝方電話を掛けてきたのは君の方だろうに』

男「……で、何か御用で」

先輩『いやなに、あの後きちんと買えたか気になってね。 結局何を買ったんだい』

男「先輩の助言通り、ケーキを買いに行きました」

先輩『ほぉ、それはそれは………で』

男「で…とは」

先輩『少女ちゃんの反応だよ』

男「まぁ……喜んでいた……のでしょうか」

先輩『ん、なんだ…やけに自信が無さそうな声だね』

男「……ケーキを食べた後、どうも様子がおかしくて」

先輩『ふむ……何かしたのかい』

男「いえ、甘いものを食べたあとは歯を磨いておけ…と言っただけですが」

先輩『それだけか』

男「はい」

先輩『……ふぅむ、確か男君は帰ってきたら服を洗面台近くに放る癖があったねぇ』

男「はい?……えぇ、まぁ」チラッ

男(今日は寒かったし、放ったのはコートだが)

先輩『少女ちゃんは歯を磨きに洗面台に?』

男「はい」

先輩『ふん、成る程…まぁ大体分かったよ』

男「本当ですか」

先輩『うん、でも教えてあげない』

男「………」

先輩『君……何か、忘れているんじゃないかい』

男「……何をです」

先輩『私の分は』

男「…何のことです」

先輩『モンブラン』

男「………」

先輩『………まさか、忘れてたんじゃ』

男「いえ、意図的に買わなかっただけです」

先輩『それは尚悪くないかい』

男「ですが、交換ということであれば…」

先輩『仕方ないねぇ……それでいいよ』

男「では前払いで、教えてください」

先輩『男君、君…意外とがめついね』

男「性分です」

下げない方がいいんですかね? 



先輩『君が何処に行ったかは大体予想がつくよ、比較的近くで、尚且つ美味しいケーキ屋』

男「………それ、関係あるので」

先輩『大方sweet辺りじゃないかな』

男「………」

先輩『図星だね、ふふっ』

男「…貴方は超能力者か何かですか」

先輩『いやいや、そんなご大層なものじゃないよ』

男「それで、それと少女の様子が変なのと何か関係が」

先輩『ああいう店には男っていうのは中々寄り付かなくてね、店員も皆女性だったろ』

男「……えぇ、まぁ」

先輩『そこに君にが行くわけだが……』

男「………」

先輩『…あとは分かるだろう』

男「何が分かるんですか、最後まで教えてください」

先輩『………』

男「………」

先輩『ふむ、明日私の家に来るならば考えないこともない』

男「…明日ですか」

先輩『私の勘が正しければ、少女ちゃんの様子は恐らく二日三日じゃ元に戻らないぞ』

男「………なんの勘です、それ」

先輩『私は女の勘というのは信用していなくてね……強いて言うなら』




先輩『同族の勘、とでも言おうか』





男「少女、薬は塗り終わったか」

少女「ぁ…男さん……はい、大丈夫です」ピクッ

男「そうか」




先輩『君が良いなら今日、今すぐでも私は構わないがね』




男(雰囲気が違うって言っても、そんな激変した訳でもない)

男(……俺の思い違いって事もあるだろ)

男「………」ジッ

少女「………」

少女「ぁ…あの、男さん…その、そんなに見られると」テレッ

男「…っ、すまない」

少女「い、いえ」

男(………やっぱり、いつも通りだ)

男「はぁ……疲れてんのか、俺」ボソッ

少女「………」ジッ



少女(男さん、男さんを幸せにしたい……)

少女(でも、男さんは私といることが……幸せ……なの?)

少女(私、何も出来ない…)

少女(でも)

少女(男さんから、知らない女の人の匂いがするのは…)

少女(…嫌)

少女(凄く嫌っ)

少女(我が儘だって分かってるの……)

少女(でも、男さんを手放したくないっ…)

少女(……っ)

少女(私、どうすればいいんだろう……)



 夜


少女「男さん、お夕飯出来ました」コトッ

男「ああ、ありがとう」ガタッ

男(……料理、俺より上手いな)

男「でも…いいのか、家事任せて」

少女「はい、何もしないで居ては心苦しくて…せめて、家事くらいさせて下さい」

男「いや、気にしなくても良いんだが……やってくれるなら助かるよ」

少女「はい」

男「じゃあ、頂きます」カチャ

少女「頂きます」カチャ

男「んっ……」モグ

男(………普通に味も美味い)モグモグ

男「………ん」

少女「………」ジーッ

男「……美味いよ」

少女「ぁ、良かった」ニコッ

男(………)



男(普通に就寝まで何事もなかった)

男(やっぱり、いつも通りの少女……だよな)チラッ

少女「……すぅ」ギュッ

男「………」

男(……寝るか)

男「おやすみ…少女」ギュッ

少女「………」

少女(男さん)

少女(一言で良いんです)

少女(言ってくれませんか)

少女(好き って)

少女(私を好きだという、証を下さい)

少女(そしたら…私は)

少女(私は……)ギュッ







少女( 男さんを誑かす女を処分出来ます ) ギュッ

ちょっと休憩




 ーチュンチュン




男「んっ……」

男「ふっ……あぁ…んぐっ」ノビーッ

男「………」

男(少女は……居ない)

男「………朝飯、だろうか」ギシッ



リビング


少女「あ、男さん…おはようございます」

男「あぁ、おはよう」

少女「朝ご飯、出来てますよ」コトッ

男「…早起きだな、まだ八時前だろう」ガタッ

少女「目が覚めちゃいまして」ガタッ

男「そうか……頂きます」

少女「頂きます」

男「………」モグッ

男「…美味い」

少女「ふふっ」ニコッ

男「………」

男(これじゃ、家族っていうよりは…)




少女「男さん、今日はどうするんですか」

男「あぁ、そうだな……っと」

男(先輩の件…どうするか)

少女「……?」

男「………」

少女「…えっと、男さん…どうしました」

男「いや……」

男「実は今日は用事が入っているんだ」

少女「っ」ビクッ

男「一応、なるべく早く帰って来る予定だが」

少女「……お、お一人、ですか?」

男「…一人、っていう訳じゃない」

少女「用事、というのは」

男「……ある人に、会いに行く約束があるんだ」

少女「………」グッ

少女「誰……ですか」

男「少女も会った事があっただろ」

男「『先輩』だ」

少女「!」



少女「そう……ですか」

男「すまない、なるべく早く帰ってくる様にするが」

少女「……」

少女「……」グッ

少女「…あの、男さん」

男「ん、なんだ」

少女「………男さんは…」

少女「男さんは、私のこと………好き、ですか」

男「………」ピクッ

男「……随分、唐突だな」

少女「……それとも…嫌い」グッ

男「嫌いなはず無いだろう」バッ

少女「っ」ビクッ

男「少なくとも、嫌いな奴を家に置いておける程俺は人間出来てないない」

少女「じゃ……じゃぁ」

男「……まぁ、好きだよ」

男(あくまで家族的な愛情だが……)

少女「っ!! ぁ……」ジワッ

男「お、おい」

少女「わ、私と居て…幸せになれますか…?」ポロッ

男「し、幸せって……ん、まぁ、そうだな……」

少女「っ……ふっ……ぐっ…」ポロポロ

男「何故泣く…」グシグシ

少女「お、男さん…」ポロポロ

男「…今度はなんだ」

少女「……ありがとう、ござい…ます」グスグス

男「………」

男「……あぁ」




マンション 外



男(何だか分からんが…やはり少し様子がおかしい、か)

男「…先輩に頼りっぱなしというのも悪いが、アテにさせて貰おう」

男「………」ピッピッ


『prrrrrrrrrr』


男「………」

男「あぁ、先輩ですか」







少女「男さんに好きって言って貰えた」シャッ

少女「好きって」シャッ

少女「私と居ると、幸福だって」シャッ

少女「じゃあ、男さんの一番は私」シャッ

少女「私と居ることが男さんの幸せ」シャッ

少女「ふふっ」シャッ

少女「相思相愛なんですね、私達」シャッ

少女「凄く、私凄く幸せです…男さん」シャッ

少女「だから」シャッ

少女「男さんを誑かす女は」シャッ

少女「男さんに私以外の匂いを付ける女は」ジャッ

少女「………」チャキッ




少女「処分します」




 
 キィ  バタン







 ピンポーン

 
 ガチャ


先輩「やぁ、いらっしゃい男君」

男「おはようございます、先輩」

先輩「ん、おはよう、まぁ上がってくれ」

男「失礼します」


 バタン


先輩「いやぁ、原稿を上げ終わったから今はひと時の自由を謳歌していてね」ハハハ

男「……だからって、はぁ……少し散らかりすぎでは」

先輩「まぁ作業部屋じゃないんだ、君と私の個人的な部屋だしね」

男「俺と先輩じゃなくて、先輩だけの…でしょう」

先輩「この部屋に上げるのは君くらいだ、語弊はあるまい」

男「…まぁいいですけど…これ、約束の奴です」

先輩「ん、約束…?」

男「…モンブランですよ、ちゃんと三つあります」

先輩「……………あぁ、そう言えば」

男「忘れてたんですかアンタ」

先輩「まぁ君と逢うだけの口実みたいなモノだったしね、付加価値だよ」

男「……冗談はやめてください」

先輩「ふふっ、照れる君も可愛いよ」




先輩「まぁ椅子にかけたまえ、早速本題に入ろう」ギシッ

男「………」ギシッ

先輩「率直に言うが……うん、まぁ少女ちゃんだが…」

男「………」



先輩「このままだと、人を殺すんじゃないかな」



男「……今なんと」

先輩「いや、このままだと最悪殺人を犯すんじゃないかな…と」

男「…少し、話が飛躍しすぎていませんか」

先輩「と言ってもねぇ」

男「少し様子が変で、先輩はその理由を大方予想がつくと言った」

先輩「うん」

男「まずは、その理由を聞かせてください」

先輩「ぶっちゃけ言うと」

男「はい」

先輩「嫉妬だね」

男「………」

先輩「本当なんだけどなぁ…」


先輩「男君、君ケーキ屋にどのくらい居たんだい」

男「……三十分程度、ですかね」

先輩「途中、誰か女性に絡まれたりは」

男「……まぁ店員さんと、三人の女性に…」

先輩「ほぅ、その三人の女性はもう処分済みだが店員さんの方を詳しく聞きたいね」

男「ちょっと待ってください今何て」

先輩「げふんげふん、失敬」

男「………」

先輩「まぁアレだよ、君は三十分…女の匂いで満ちた空間に居たわけだ」

男「言い方はアレですけど…まぁ、そうなるんですかね」

先輩「で、だ…昨日も言ったが男君は服を洗面台の方に脱ぎ捨てる癖があるだろう」

男「……何で知ってるいるのか不思議ですが、その通りです」

先輩「大方、一番上の服でも放ったんじゃないか? 匂いが一番こびりついてる」

男「………」

先輩「……ここまで言えば、分かるだろう」

男「………?」

先輩「君、鈍感なのもいい加減にしなよ!」


男「じゃあ何ですか、少女がそれに気付いて俺の周りに女が居ると思い込んでるとでも言うんですか」

先輩「大方そうなんじゃないかなぁ」

男「…馬鹿馬鹿しい、大体なんでそんな事で殺人を犯すと言うんです」

先輩「………まさかとは思うが」

男「…なんですか」

先輩「君、少女ちゃんの気持ちに…気付いていないのか…?」

男「……気持ち?」

先輩(………成る程、何故ここまで話が拗れたのか大凡原因が分かった気がする)

男「何です、少女の気持ちって」

先輩「…男君、少女ちゃんは君の事どう思ってると思う」

男「少女が俺に向ける感情、ですか」

先輩「うん」

男(……先輩には、少女は従兄弟って事になってるんだよな)

男(というと、恩って言葉は不適切か)

男「………親切な、お兄さん……?」



先輩「………」

男「…先輩どうしたんですか」

先輩「いや、何でもない」

先輩(はぁ…面倒だな、正直この件に関して手を引きたいんだが)チラッ

先輩(どうも、少女ちゃんとやらは男君の中でも中々大切な御仁らしい)

先輩「…このままいっそ殺人を犯して、男君の元から消えてくれたら楽なんだが」ボソッ

男「……先輩?」

先輩「はぁ、もういいよ面倒くさい、全部まとめて説明してやる」

男「え、あぁ、はい」

先輩「いいか、まず少女ちゃんはだな、男君」

男「はい」

先輩「きっと君が好きなんだよ」

男「………え」

先輩「恐らく君が好きで、歯を磨いている際に女の香水ムンムンのコートを見つけてそれに気付いた。
   そして私の勘が正しければアレは多分私と同族だ、つまり相手の事になると盲目なんだよ」

男「す、少し待ってください」

先輩「なんだ、今更女々しい事言ったら押し倒すよ」

男「仮に、仮に少女が俺に好意を持っていたとして…なんで殺人に行き着くんですか」

先輩「言っただろう、盲目だと」

男「意味がわかりませんよっ」

先輩「何も無ければ監禁程度で済むよ」

男「…監禁って」

先輩「唯……君がこうして私の所に来たという事は……」

男「………」

先輩「男君、私の所に来る前に…何か少女ちゃんから言われたりしなかったかい?」

男「っ」ピクッ



先輩「図星…か、君は実に分かりやすいな」フフッ

男「………」

先輩「まぁ何を言われたかは知らないが、少女のこれからの行動は予測がつく」

男「少女の行動…ですか」

先輩「男君、ここに来ることは少女に言ったのだろう?」

男「え、ええ、聞かれたので」

先輩「だろうねぇ……となると、私の名前も出しただろう」

男「…はい」

先輩「……となると、十中八九、尾行されて」


 
 ピンポーン



先輩「殺しに来るだろうね」

今日はここまで 寝ます おやすみなさーい

もしかしたら今日は書けないかも……書けなかったらすみませぬ

1です 飛び降り自殺は嫌なので書きます とりあえず投下 あとは随時書いていきますヨ


男「ッ」ピクっ



 ピンポーン ピンポーン ピンポーン



男「先輩……殺しに来るって、まさか」

先輩「…まぁ君の想像している通りだと思うよ、このチャイムの主は少女ちゃんだろうね」ガタッ

先輩「君の事だ、尾行されてるなんて微塵も考えてなかっただろう」

男「っ…」

先輩「さて…と」

  
  カチッ


男「先輩、どうする気ですか」ガタッ

先輩「どうするって……まぁ、大人しく帰ってもらうだけさ」

男「俺が説得します、元々誤解なんだ…きちんと話せば分かって貰える筈です」

先輩「きちんと話せばねぇ……言っても聞くとは思えんが。
   アレは一度思い込んだら是が非でも貫き通す人間だよ、きっと」

男「先輩の話が正しいなら、少女は俺の周りに女が居ると思ってる……それに俺は今朝方、先輩の名前を口にしました」

先輩「……まぁ少女ちゃんの方は男の周りにいる『女』ってのは私だと思ってるだろうね」

先輩(…でも男が口にした名前が私一人だとも限らないなぁ)

男「なら、責任は俺が取るべきです。 それに、少女が人を殺すなんて考えられない…あの子はそんな事しないですよ」

先輩「ふぅん……君は」

先輩「君は少し…少女を、いや『彼女の好意』を甘く見ている気がするなぁ…」

男「………なんですって」

先輩「恐らくだけど、男君の方が少女ちゃんと一緒にいる時間は長いだろう」

男「…えぇ」

先輩「だけど、本質的な意味では多分…私の方がずっと少女ちゃんを理解しているよ」

男「何が…言いたいんです、先輩」

先輩「ふふっ、一つ忠告してあげるよ男君」





先輩「彼女の愛の重さ、甘く見ないほうがいい」






 ピンポーン  ピンポーン ピピピピンポーン


先輩「………」

男「………」


先輩「……まぁ刺されてやるって言うならいいさ、説得してみるといいよ」ボフッ

男「先輩、何も刺されるとは…」

先輩「いいからほら、やってみて来な……ただしチェーンは外さないでくれ」

男「…分かりました」


 ドタドタ…




先輩「………益々怪しいね、アレが『従兄弟』…だなんて、さ」ボソッ




 ピンポーン ピンポーン  ドンドンドン



男「………」



 ガチャ




  キィ





  ガチャンッ!!!



男「ッ!?」ビクッ


ガチャガチャガチャガチャガチャ!!


少女「あっ、男さん」ズイッ

男「しょ、少女……何でここに」

男(先輩の言った通り…本当に少女だった)

少女「男さん、男さんを追ってここまで来たんです」ガチャガチャ

少女「それより男さん…このチェーン何ですか、外してくださいよコレ、邪魔で男さんに抱きつけません」ガチャガチャガチャ

男「い、いや…それよりもどうしてここに…」

少女「どうしてって……決まってるじゃないですか、男さんが心配だったんです」ガチャガチャ




男「心配って……一体何が」

少女「男さん、私以外の女の匂いをつけてたから…きっと悪い雌に誑かされちゃったんだって」ガチャガチャ

少女「男さん言ってくれたじゃないですか」ガチャガチャ

少女「私のこと好きだって」ガチャガチャ

少女「私と一緒にいると幸せになるって」ガチャガチャ

少女「それって、男さんの一番が私って事ですよね」ガチャガチャ

少女「男さんの好きって気持ちは、全部私が独り占めしてるってことですよね?」ガチャガチャガチャ

少女「じゃあ」ガチャ……



少女「男さんに私以外の匂いつける女なんて、いらないですよね」



 ガチャガチャガチャガチャバキバキッ



男「ち、違う、それは誤解だ!」

男(そもそも俺の少女に対する好意は『家族的な好意』であって、決して男女のソレでは…っ)

少女「何が違うって言うんですか、あんなに沢山の女の匂い…染み込ませちゃって」ガチャッガチャッ

少女「男さん、私多分独占欲が強いんです、嫉妬深いんです、自分でも知らなかったですけど」ガチャガチャ

少女「だから私以外の匂いが男さんからすると、その女を殺したくて堪らないんです」ガチャガチャ

男「そこがそもそも誤解だ、お前が言ってた匂いはきっとケーキ屋でついただけなんだ!」

少女「嘘です、男さんは嘘を吐いてます」ガチャガチャ

男「途中三人の同じ大学の奴に声を掛けられて、少し長居してしまって匂いが染み付いてしまったんだ!」

少女「証拠は? 証拠を見せてください」ガチャ…

男「しょ…証拠って」

少女「その人達と何にも関係が無い証拠、あと何で朝から先輩の家に来ていたのか…全部教えてください」



男「……先輩の家に来たのは、お前の事を相談する為だ」

少女「……私の事、ですか」ピタッ

男「…あぁ、昨日からどうもお前の様子がおかしく感じられて…それで」

少女「………」

男「でも今日分かった、お前がああだった理由……俺が気付かなかったのが悪かった」

少女「………」

男「お前に好きだと言われて、それはきっと『家族的な好意』だと捉えていた…だが、違ったんだな」

少女「……私は」

男「完全な証拠にはならないかもしれないが、俺の携帯を調べてきれても構わない。
  着信履歴でも発信履歴でも、なんなら電話帳で確認してもいい、俺に女性関係の友人なんて皆無だからな」

男「ほら、携帯」サッ

少女「あっ」パシッ

男「……俺も俺で、お前の好意を受け止める最大限の努力をする…約束するよ」

少女「……男さん」グスッ

男「…やっぱり泣き虫だな、少女」

少女「…いええ、これは嬉し泣きだから…いいんです」

男「………」

少女「…男さん、今すぐ抱きしめてください」

男「ぇ…」

少女「でないと、また…私」

男「ぁ…あぁ、分かった…今すぐ」ガチャガチャ









先輩『……ただしチェーンは外さないでくれ』






   



     カコン。









私「 先輩 やっぱり邪魔だなぁ 」ボソッ

ちょっと休憩、30分位で戻りまする

えっ

あっ、ごめ、ミス



男「……先輩の家に来たのは、お前の事を相談する為だ」

少女「……私の事、ですか」ピタッ

男「…あぁ、昨日からどうもお前の様子がおかしく感じられて…それで」

少女「………」

男「でも今日分かった、お前がああだった理由……俺が気付かなかったのが悪かった」

少女「………」

男「お前に好きだと言われて、それはきっと『家族的な好意』だと捉えていた…だが、違ったんだな」

少女「……私は」

男「完全な証拠にはならないかもしれないが、俺の携帯を調べてきれても構わない。
  着信履歴でも発信履歴でも、なんなら電話帳で確認してもいい、俺に女性関係の友人なんて皆無だからな」

男「ほら、携帯」サッ

少女「あっ」パシッ

男「……俺も俺で、お前の好意を受け止める最大限の努力をする…約束するよ」

少女「……男さん」グスッ

男「…やっぱり泣き虫だな、少女」

少女「…いええ、これは嬉し泣きだから…いいんです」

男「………」

少女「…男さん、今すぐ抱きしめてください」

男「ぇ…」

少女「でないと、また…私」

男「ぁ…あぁ、分かった…今すぐ」ガチャガチャ









先輩『……ただしチェーンは外さないでくれ』






   



     カコン。









少女「 先輩 やっぱり邪魔だなぁ 」ボソッ

私⇒少女 でオナシャス ミスすんまそん



   バタン



男「少女、今開け」




 バリバリッ




男「あがっ……はっ…あっ……」ビクビクッ

少女「………」

男「………なん……でっ…」ビクッ


 ドタン


男「う……あぁ……」ビクビクッ

男「ど………してっ」ビクッ




男「先っ……輩……」




先輩「あぁ~…言ったのに、チェーンは外すな…って」




男「先…輩っ……」

先輩「あぁ、そんな必死な声で呼ばないでくれよ、腰にクルからさ」

少女「…先輩、さん」

先輩「やぁ少女ちゃん、二度目ましてだね」

少女「………」

先輩「おっと、そう睨まないでくれるかな…正直小さい子にはあまり暴力したく無いんだ」バチバチッ

男「どうして……こん、な…」

先輩「どうしてこんな事したかって? んふふ、それはね…」チラッ

少女「………」

先輩「多分その子、ケーキ屋の事が本当でも私の事は殺すよきっと」

男「!?」

少女「………」

男「…なに…っ…馬鹿な事…言ってん…です、かっ…!」ググッ

先輩「信じないなら結構、だけど言ったじゃない……少女ちゃんの愛を甘く見るなって」

男「少…女は……そん…な、ことっ」

先輩「ふふっ、男はこう言ってるけど…少女ちゃんの方はどうかな」

少女「………」


少女「……処分、します」チャキッ


男「少、女っ…!?」

先輩「まぁだろうね」バチッ

男「先輩……や、めっ……」ググッ

先輩「少女ちゃん…君は凄く似ているよ」

少女「誰に…とは聞きませんが」

先輩「ふふっ」

少女「先輩…とても嫌な感じがします」

先輩「嫌な感じ、か」

少女「…えぇ」

先輩「そうだねぇ……その感情に名前を付けるなら、最も良い言葉を知っている」

少女「……何ですか」

先輩「それは」





先輩「同族嫌悪って奴だよっ」バチバチバチッ!!




少女「っ」バッ

先輩「おっと、良く避けたね…ふふっ」

少女「…スタンガン」チャキッ

先輩「そう…TMMスタンガン、90万V…厚着の上からでも効く優れ物さ…喰らえば激痛と共に筋肉が弛緩して暫く動けないよ」バチバチッ

少女「………」チラッ

男「ふ…ぐぅ……っ」ガクガク

少女「卑怯……です、ね」チャキッ

先輩「恋や愛の前に卑怯も何も無いさ、負けは私達にとって『死』に等しい…違うかい?」バチバチッ

少女「………」

先輩「大丈夫、食らっても死にはしない……私も殺人は犯したくないんでね」スッ

少女「っ」ダンッ!

 
  ブンッ!


先輩「おっと、流石に体躯が小さいと素早いね…」トトッ

少女「避け…ない、でっ、下さいッ!」ブンブンッ!

先輩「それは無理、な、相談…だねっ」バチバチッ


  バッ!


先輩「ほらっ、当たると痛いよぉっ」バチバチバチッ!

少女「っ……ふっ」ババッ


 ドンッ


少女「っ、壁ッ」

先輩「背後を気にしないからだよっ」バチバチッ

先輩(獲った)


  バチィィ!!


先輩「なっ…」

少女「懐……獲りました」スッ

先輩「やば…ッ」

少女「しん……で…ッ!!」



   バチィィィッ!!



少女「……っあ………れ…っ」ガクガク

先輩「ふふっ」バチッ


  ドタン!


少女「ど……し、て……」ガクガク

先輩「いやぁ、本当に焦ったよ」

先輩「でも」

先輩「誰も武器が一つしか無いとは言ってない」バチッ

少女(もう片手に……スタンガンが、もう…ひと…つ)

先輩「おやすみ」スッ


  バチバチィ!!


少女「っ!!!」ビクンビクン

少女「ぅ……ぁ……」グテッ


  バタン



男「先…輩ッ…」ググッ

先輩「んっ…おぉ男君、もう体が動くのかい…凄い回復力だねぇ」バチッ

男「少女を…どう、する…気、ですかっ」ググッ

先輩「なに、殺しはしないさ…例え殺されそうになったとしても、ね」

男「………っ」

先輩「………ただ」




先輩「彼女にとっては、死ぬより辛いことを体験するかもしれない」ニコッ

自分はヤンデレじゃないですよw てか男ですよw



少女「………っ」ビクンビクン

少女(痛い…凄く、痛い……のに、気絶…しない)

少女(体に、力が……入ら、ない)

少女(これが、筋肉が弛緩してる……って、こと…なの)

先輩「ふふっ、いやぁまさかこんな事になるなんて…ある意味君には感謝した方がいいのかな、少女ちゃん」ズルズル

少女「っ…」ビクッビクッ

少女(ここ…は、どこっ…な…の)

先輩「ここを用意した甲斐があったよ……あぁ、すまないが少女ちゃんの事は想定してなくてね…急ごしらえですまないが」カチャカチャ

先輩「……うん、これでいい」ニコッ

少女「ん……んぅ……」カチャ

先輩「あぁ、これかい? すまないね、叫ばれても迷惑なんだ…息は出来るように設計されてるから安心してくれ」ガチャ

少女「ぐ……っ」ジャラァ

先輩「ふふっ、可愛らしい顔と相まって囚われの姫様…って感じじゃないか」

少女(男、男さんはどこ……っ、男、さん)ジャラジャラ

先輩「その拘束は解けないよ、大人しくしていてくれ少女ちゃん」

少女「ん……んっ…んぅ、っ」ジャラジャラ


 キュルキュル



男「うっ……ぐぅ……」

少女「っ!んぅ……ぐっん…!」ジャラジャラ

少女(男さん、男さんッ!)

先輩「ふふっ、あぁ男君…なんて君は素敵なんだろうね、ようやく君が私の中に堕ちて来た」スッ


 バチィィッ!


男「…ぁッ!!! ぁ………」ビクンビクン

少女「っ!」

先輩「安心して、電圧が低いものに変えてある……先ほどの半分も無いさ…ふふっ」ナデナデ

男「っ…ぁ……や…めっ……」ビクビクッ

先輩「駄目だよ、私は怖がりなんだ…君がまたどこかへ行ってしまうなんて耐えられない…だから」スッ

 
 バチィィ!!


男「~~~ぁぁあッ!!」ビクビクンッ!

先輩「限界まで弱らせて、抵抗すら許さずに君の『初めて』を頂く。 …あぁ、なんて素晴らしいんだろう、お互いの初めてを交換するんだ」テレテレ



少女「ッ!!」ジャラッ

少女(そんな、そんなのッ…冗談じゃッ)ガシャガシャ

先輩「愛している、高校で君と出会った時からこの時の為に様々な準備を重ねてきた…」スルッ

先輩「君は何もしなくていい、私が全てする……君はただ、私を愛してくれればそれで」

先輩「お金も地位も名誉も何も、ただ君が…貴方が居てくれればそれで……っ」

男「っ…ぁ……先…輩……ッ」ガクガク

先輩「貴方が『黒く長い髪、似合ってます』って言ったから、私はあの髪型をずっと保ってきた」

先輩「貴方が『先輩の眼って綺麗ですね』って言ったから、眼鏡をやめた」

先輩「貴方が『もっと明るい方がいいですよ』って言ったから、性格も変えたのッ!」

男「っ………」

先輩「愛してるの、好きで仕方ないのっ! あぁ、だからお願い…男君…」


先輩「君の初めて、私に頂戴」ニコッ


少女「っぁ…」ゾッ

少女(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ、やめて、触らないで、男さんに触れないでッ!)ガチャガチャガチャ



先輩「あぁ……これが男君の体……逞しいんだね…」ビリッビリッ

少女「んぅっ! んん~~ッ」ガチャガチャ

男「っ……ぁ……」ビクッビク

先輩「………これが男くんの肌触り」スリスリ

男「っ………」ピクッ

先輩「んっ…すぅっ…ふっ…はぁ……これが、男君の匂い…んぁ…っ」ピクンッ

少女「っ…! んんぅ」ガチャガチャ

先輩「…んっ……ちろっ」ピチャ

男「っぅ!」ビクッ

先輩「ぁ…これが、男君の……味…っ」

少女「っ……っ~~!」ガチャガチャ

少女(駄目、やめて、触るな、嗅ぐな、舐めるな、そこから今すぐ退いてッ!!)ガチャガチャ

まぁ絶対に浮気とかしないですもんね


男「ぐっ……先輩…なん、でぇ…」ググッ

先輩「あはっ、やっぱり凄いよ男君…どうしてそんなにすぐ動けるようになるんだい」スッ


 バチィッ!


男「ぐ…ぁぅ……っ!!」ビクンッ!

先輩「頼むよ男君、私と契ってくれ…君も私の事は嫌いじゃない筈だ」サスッ

男「ぅ…ぁ…」ビクンビクン

先輩「君と繋がっている間はスタンガンは使えない…私にまで感電するかもしれないしね」

男「……ぐ…ぅ」ビクッ

先輩「君が望むなら何でもするよ、君が欲しいもの全部揃えるよ、君はただ私を愛してくれればいい…だから」ギュッ

男「ぅぐぁっ!? …先……輩ッ、そこはっ…だめ…で」

先輩「あぁ…こんなに膨らませて、大丈夫、すぐ楽にしてあげるから」スッ

少女「んぐっ、んふぐっ~~!」ガチャガチャ

少女(駄目、駄目っ、駄目ッ!!)

男「先…輩っ…だめ…ぅ」ググッ

先輩「抵抗しちゃ嫌だよ、男君…」ダンッ

男「うぐっ……」

先輩「両腕を押さえていれば、何も出来ないでしょ……ふふっ弱々しい抵抗だぁ…」

先輩「しかし私も両手が塞がってしまった…だから」


  ジィーーーッ


男「うっ……」ビクッ

先輩「くひへひゃっくをはけよぅ(口でチャックを開けよう)」グッ

少女「んぁんっ……ん~~っ!!」ガチャガチャ

先輩「ぷぁっ……ふふっ、さぁ男君……君の性を私に捩じ込んでくれ…っ」

今日は~ここまでー、ですっ おやすみなさいッ

1です 飛び降(以下略 順次投下、あとはちまちま書いてきます



少女「っん~!んっ、ふぐっ」ガチャガチャ

少女(やめて、男さんにそれ以上触らないでッ!!)ガチャガチャ

先輩「…ふふっ」チラッ

少女「っ!!」

先輩「どうだい…少女ちゃん」

先輩「好きな人が目の前で自分じゃない女と交わる……私達の様な人間にとっては、死ぬより辛い事…だろう?」

男「ぐっ……ぁ」

少女「っぐ」ギリッ

少女(分かった上で…ッ、この女…)

少女「~っ!んぐっ」ガチャガチャガチャ

先輩「暴れても無駄だよ、ほら、もう」ズルッ

男「うぁ…だ、め…だ…っ」グッ

少女「っ!」ガチャガチャ

先輩「あはっ…あぁ、男君…君も興奮してくれているんだね、嬉しいよ」スリスリ

少女(嘘、ダメ、だめだよ男さんっ)ガチャガチャ

先輩「私の方も、もう、我慢できそうに無い…」スルッ

男「っ…」ビクッ

先輩「ほら、もうすっかり濡れて…ふふっ、んっ」クチュッ

男「や、やめ…だめだ…っ」ググッ

先輩「さぁ、待ちに待った時間だよ……」ヌチッ

少女(やだ、やだやだやだ、だめ、やめて男さん)ガチャガチャガチャ


 ズ…ズズッ


先輩「っ…はぁ…」グッ

男「ぐぁっ…」

少女「んっ! んんっ~~~!!」ガチャガチャガチャ

先輩「はぁっ…まだ、入口…だけ、ど…ふふっ、あぁ…男くんが…私の、中にぃ」ビクビクッ

男「っは…ぁ…だ…せんぱ…っ」ビクッ

少女(だめ、やめて、お願いっ!)ガチャガチャ



 ブツッ



少女「んんっ~~~~!!」ガチャガチャ



少女(嘘…っ…)

先輩「っ…あぁ、これで…私は、おとこ、くん、のモノ…にっ」ニコッ

 ツー

少女(血…やだ、あの女の初めて…男さんの、はじめて…)

男「っ…はっ…う…ぁ」ブルブル

少女(男さんと…なんで、嘘…男さんとするのは、私…だけ、で)

先輩「んっ…くぁ、痛い、ね……けど、ぁ…男君を、気持ち…良く、する、よっ」グッ

男「あぐっ、先…輩、まだっ…」

少女(だめ、やだ)

少女(聞きたくない、聞きたくないっ…聞きたくないッ!!)ブンブン

先輩「はっ…ん…っ」

男「だ…せんぱっ……本、当にっ…」

少女(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だッ)ガチャガチャガチャ

先輩「ふふっ…んぁっ…はっ、男、君っ…」ズッ

男「!…せんぱ」グッ

  チュゥッ

少女「っ!?」

先輩「はっ…ん…んっ…っ…」ヌチッ

男「んんっ…っ…は…せん……ぱ…っ…」ヌチッ

少女「……ぁ……」

先輩「ん…はっ…ちゅっ…ん」チラッ

少女「………」



先輩「っふ……ふふっ、男君…ようやく、少女ちゃんが大人しくなってくれてね…」ヌチッ

男「っぁ…な、少女…」ググッ

先輩「あぁ駄目だよ、他の女なんて見ないで、聞かないで、気にしないで、私だけを見て…んっ」チュッ

男「んぐっ」

先輩「ふっ…ちゅぅ…っは……あぁ、幸せだよ…男君」ウットリ



少女「………」

少女「………」

少女(……………る)



先輩「はっ…んぁ…っは」

男「う…ぁ……っあ」



少女(…ろしてやる)



ググッ グッ

それは無いと思いたい ぶちゃけプロットも何もないから先とか全然予想がつかげふんげふん



少女(武器がひとつだけじゃないのは……)ゴソッ

少女(貴方、だけじゃ…ない)

チャキッ

少女(…下着の、中…調べなかった)

グッ

少女(貴方の、負け)

ググッ

少女「ふぅぅっ…ふぅっ」バクバク

少女(両手の鎖、動く範囲で、投げる…)

少女(腕を切断して襲い掛かりたい、けど、コレ(包丁)じゃ、無理)

 ググッ コトン

少女(よし、ケース、取れた)

少女(あと、は、投げる…だけ)


先輩「あぁッ…男、くん、っ…」

男「っ…はぁ…んぁ…」


少女「っぅ」ギリッ

少女(焦るな、確実に、確実にやる、から、我慢)

スッ

少女(ブレードグリップ…ハンドルグリップは、やったこと、ない)



男「だめ…だ、っ、せんぱっ、もう…出ッ」

先輩「あぁ、全部、全部頂戴ッ、私、私の膣内にッ!」

男「やめっ、頼む、からっ……やめ」

先輩「早く、早くっ!」

男「っあッ!!」ビクビクッ

先輩「あぁッ!」ビクッ


少女「ッ!」

少女(今っ)

 ビュッ!  ガチャンッ!!

先輩「あぁ…私に、注がれてぇ…っ」ビクッ

 ヒュッ

先輩「っ」ストンッ!

男「っぁ…!」

少女「んんっ~!」

男(先輩、が…倒れたっ)

少女(男さん、早く、今のうちにッ!!)ガチャガチャ

男「っは…!」

男(そうだ、今なら…少女ッ)ググッ

 フラフラッ

男「少女…っ、今」

 



 ガシッ

男「う…ぉっ…!?」バタン

先輩「っ…まさか…投擲してきるとは、ね」ググッ

少女「っ!」

少女(殺せなかったッ!)ガチャガチャ

先輩「あぁ…首筋に傷が出来てしまったよ、男君の子供を産む体に傷をつけるなんて…」グッ

先輩「悪い子だ」

男「くっ、少女ぉッ!」ググッ

少女(男さんッ!!)ガチャガチャ

男(鎖、壁に固定されてる部分のロックを外せば…っ)

先輩「ふぅ…傷自体は深く無い、男君も大分動けるようになったみたいだが」スッ

男「立てッ…立てよぉッ!!」ググッ

少女(あと、もう少しッ!)

先輩「男君、どうしてそこまでして…いや、良いんだ」



先輩「もっと、余すことなく私の愛を伝えよう」バチバチッ

20スレってマジッスカー


マンション



ツインテ「……ここ、だよ…ね」キョロキョロ

ツインテ「…失礼しまーす」ピッ

管理人「…はい、どちら様ですか」

ツインテ「あ、あの…私『後輩』って言います!
   こちらに男さん、って方いらっしゃいますか」

管理人「あら、男さん? えぇ…男さんはこのマンションに住んでいるわ」

後輩「ぁ、本当ですか!」

管理人「えぇ、ご用事?」

後輩「はい、まぁ」

管理人「今部屋の方に連絡を入れるわ」

後輩「お願いします」

管理人「えっと」ピピッ

管理人「………」

後輩「………」
 
管理人「…残念、返事が無いわ」

後輩「留守、ですかね」

管理人「恐らく、そうじゃないかしら」

後輩「すみません…出直してきます」

管理人「えぇ、帰ってきたら伝えるわ」

後輩「お願いします」ペコリ





先輩『君が男君にケーキ屋でちょっかいを掛けたのは知っている』

先輩『なぁに、簡単な事だよ…ちょっとお願いを聞いて欲しいんだ』

先輩『男君に近づくな』

先輩『…破れば、相応の罰を覚悟すると良い』


ポニテ『やばいって、やめときなよツインテ!』

ショート『そうだよ、あの先輩って人ヤバイって!』




後輩(でも…諦めきれない)

後輩(男さんとは、高校の部活からの仲だし…)

後輩「って言っても、片想いだけどね」ボソッ

後輩「ぁっと、この道をこっちか」

後輩「えぇと」キョロキョロ




後輩「先輩の家……って、こっち…だよね」



 カコンッ!


男「外れッ、たぁッ!」グッ

少女「っ!」バッ


 カラン!


少女「男さんっ、避けてッ!」

男「ぇっ」



先輩「残念ッ!」バチバチバチッ!



少女「ダメっ」ドンッ

男「なっ、少女ッ!」



 バチィィイイ!!



少女「っ~~~ぅぁ、ぐっ…はぁっ…」ビクンビクン
 
 バタッ

男「く、少女ッ…」

先輩「…余り手を焼かせないでくれ」グッ

少女「はっ……ぁ」ビクビクッ

先輩「私は、本当に小さな子に暴力を振るうのは嫌いなんだ」

男「っ…先輩、貴方は…ッ」

先輩「だけど、男のモノである私の体に傷をつけたのは許し難い」

先輩「この体はもう、血肉の一滴一片、髪の一本まで男のモノなんだ」

少女「こ……の…っ…」ビクッピク

先輩「ふふっ、さぁ男君…一度だけじゃ足りない…もっと、もっと愛し合おう?」

バチバチッ

男「っ……」

少女「男……さぁん…っ…」ビクッ

男(せめて、せめて少女だけでも…)




 ピンポーン


 ピンポーン



先輩「ッ!」

男「!?」

男(今しかないッ!)

男「少女ッ!」バッ

少女「っ」

先輩「なっ」

男「逃げるぞッ!!」

  タタタタタタタッ!

先輩「っ、逃がさないよ男君ッ!」

男「はっはっはっ!」

男(くそっ、足に力が…はいら、ねぇッ)ガクガク

少女「っ……男、さんっ」

男「せめてっ、お前、だけでもッ…!」


  ドタドタドタ


男(あの部屋は地下室だったのかッ)

男「っ……玄関はっ、あっちかッ」



  ピンポーン



後輩(あれ…先輩も、留守かなぁ)

後輩(まぁ今日って天気いいもんね、きっとお外に出てるんだろうなぁ……)

後輩(えへへ、私もこんな天気は男さんと……ぇへ、えへへっ)ポヘー


 ドタドタドタドタ


後輩「んっ」

 バンッ!

後輩「わっ、先輩さん、ですっ………ってぇえええッ! 男さん、なんでっ、てか、上半身はだ、裸っ!」

男「っ、俺を知って…って、お前ケーキ屋の」

後輩(あっ、覚えててくれたぁ)ジーン

男「丁度いい、この子を…少女を家にッ!」グイッ

少女「っ! 男さぁん、ダメっ……」ジタバタッ

男「良いから、俺の言うことは聞くって約束したろッ!」

少女「っぁ」ビクッ

後輩「へっ、あのっ、ってこの子軽っ…ってこれなんですかッ」

男「俺のマンションのカードだッ! それで家に入れるッ、じゃあ頼むッ!」

後輩「ぇ、あの、おとこっ」

 バタンッ  ドタドタ  バチィイイ

後輩「……えっと」

少女「っぁ…男さん、男さぁんっ…」ポロポロ

後輩「ぇえ! ちょ、ちょっと泣かないでッ、あぁっと、とりあえずマンションにいきましょう、ね!?」



男「ぐぁっ!」ドタン

先輩「ふふっ、あぁいい格好だよ男君、とても…とてもそそるねぇ…」チロッ

 バチィイイイ!!

男「ぐぁおああああああッ!!」ビクンビクン

先輩「あぁ、駄目だよ…私は本格的に君に溺れてしまったらしい、君の悲鳴だけでもう…」ゾクゾクッ

男「はっ…ぁ……ぐぅ…」ビクンビクン

先輩「…少女、あの子は邪魔だから一生私が飼ってやろうと思っていたけど…逃がされてしまったねぇ」グリッ

男「ぐっ…」

先輩「ふふっ、あぁ今更だが私はS気質なんだ…少女が見ていたから、あまり激しいのはダメだったが…」

先輩「これでも結構、あの子の前じゃ気を使っていたんだよ?」グイッ

男「うぁ…っ…先輩、貴方はッ」

先輩「でももうあの子は君が逃がしてしまった…初めての契りも交わしたし……はぁっ」チロッ

男「っぁ」ゾクッ

先輩「もぅ……抑えるのも、限界…っ…なんだぁっ…」

男「先輩っ、やめっ…」

先輩「さぁ、地下室に…戻ろうか…っ」




先輩「私の愛を、隅々まで伝えてアゲルよ」ニコッ



 マンション

後輩「っ…ここが…男さんの、お宅ッ!」

後輩「………」

後輩「お、お邪魔しまぁす」ソロー


 バタン


後輩「えっと、まずは少女ちゃん…だっけ、ソファに寝かせて…」

少女「ぅ……」

後輩(この子、気を失っちゃってるし……何があったんだろう)

後輩(男さんもなんか慌ててたみたいだし……)

後輩「っ、よしっ」

後輩(まずは男さんの部屋を探さないとッ!)キリッ

  ドタドタドター

 バタン! バタン! バタン!


後輩「たはーっ! ここが男さんのベッドですねぇっ!」

後輩「とぅ!」

後輩「うぐっ」ボフッ

後輩(ぇへへぇっ~~男さんの匂いだぁ……)ポヘー

後輩「すんっ、すんっ、きゃ~っ…最高ぉっ」


後輩「あぁ、私って変態だ……」ズーン



後輩「むむっ、ここは洗面台……お風呂もありますねっ」

後輩「し、下着類のタンスッ!」

後輩「………」ゴクリ

後輩「い、一枚だけ、一枚だけ…」ソーッ

後輩「………」チラッ

後輩「きゃっ、男さんったら意外とアダルティ!」



後輩「私もうダメかもしれない」ズーン



後輩「こっ、これは男さんの(使用済み)下着ッ」

後輩「まだ匂いが染み付いているれ、レアものッ」

後輩(で、でもでも、流石にそこまで手を出したら不味いんじゃない?)

後輩(こう、超えてはいけない一線といいますか…なんと言いますか)

後輩(し、しかしっ、私には目の前の下着が大金を積んでも得られないものに見えるのも事実ッ)

後輩「……に、人間をやめるとき…かッ!」

後輩「………っ」

後輩(男さん、すいません!!)バッ

後輩「…………………」ポフッ

後輩「…………すんっ、すんっ」

後輩「……………ぇへへ」タラリ

後輩(おっと鼻血がっ)グシグシ

後輩「あぁ…この汗臭くて、でも男っぽい匂いがぁ……」ポヘー



後輩「もぅだめだぁ~っ」ズーンッ




少女「………ぅ……っ」

少女(いっ……た)ズキッ

少女「っぁ……男…さ…」ググッ

後輩「……ぁ、気が付いた」

少女「っ! ……貴方は…」

少女「どうして、鼻にティッシュを詰めてるんですか」

後輩「……まぁちょっとありまして、ハイ」

少女「……そう」

後輩「それより、一体どうしたんですか。 男さん、なんだか貴方を慌てて私に預けてましたけど…」

少女「っ、そう、男ッ!」

後輩「ぇ、あ、はいっ」

少女「あの女………」ギリッ

後輩「えぇ…っ」

少女「先輩、が……男を、犯したん…です」

後輩「っえ、犯した……って」ピクッ

少女「…強姦」

後輩「………」

少女「………多分、今も」ギリッ

後輩「っ」

少女「…助けに、行きますッ」ググッ

後輩「ちょ、ちょっと待ってください」バッ

少女「退いて、くださっ」

後輩「ついさっきまで気絶してたんです、少し安静にしてないとっ」グイグイ

少女「っ」ポフッ

あと10レスぅ(奮闘




少女「でも、急がないとッ……男さんがっ」

後輩「…私が、行きます」

少女「っ」

後輩「私、後輩って言います、男さんと同じ大学なんです」

少女「…私は、男さんの従兄弟…で、少女…って言います」

後輩「はい、少女ちゃん…ここは、私に任せてくれませんか」

少女「……でも」

後輩「私も、男さんがそんな目にあってるなら…黙っていられません」スッ

少女「後輩…さん」ジッ

後輩「………」

少女「……分かりました」

後輩「うん、任せて」ニコッ

少女「一応、気をつけてください」

少女「先輩…スタンガン、持ってます…から」

後輩(え、スタンガン!?)ビクッ

少女「何か、武器…持っていった方がいいです」

後輩「わ、分かった」ビクビクッ


  ドタドタ


少女「後輩……さん」

少女(男にどんな感情を持ってるの……)ギュッ

少女「もし……私の邪魔になる人なら」ボソッ



マンション 外


後輩「……助けるって大見得切ったけど……どうしよう」ボソッ

後輩(少女ちゃんは武器を持っていけって言ってたけど…)

後輩「うぅん、護身用の道具とかって売ってる店あったかなぁ……」

後輩「……ぁ、そうだ」

後輩「………」pi

 『prrrrrrrrrrrrrr』

後輩「………」

後輩「…あっ、もしもしポニテ?」




ポニテ「……これでいいの」

後輩「うん、ありがとう……でも、こんなにいいの?」

ポニテ「いいのよ、でも何する気よ」

後輩「え、ぇへへ、ちょっとね」

後輩(流石に友達は巻き込めないよ)

ポニテ「はぁ……どうしようもなくなった時は、いつでも連絡してね…手を貸すわ」

後輩「ありがとう、ポニテ」ニコッ

ポニテ「なっ…」カァア

ポニテ「べ、別に貴方にお礼を言われる為に用意したわけじゃないわっ」

後輩(えへへ、ポニテは相変わらず可愛いなぁ)ポヘー

ポニテ「で、でも使い方を間違って後輩に何かあっても嫌だから、ちゃ、ちゃんと説明はするわよ」

後輩「うん、ありがとう~」コクコク

ポニテ「こほん、えっとこれはロックオングネレードよ、とりあえず部屋に放り込めば鎮圧出来るわ。
   喰らえば15分は行動出来ないはずだから」

後輩「うんうん」

ポニテ「これはマイオトロン、使い方はスタンガンと同じだけど連続放電で相手を完全無力化出来るスグレモノよ。
   あとこれはあんまり使わない方がいいと思うけど、念の為警棒も持って行って」

後輩「わかった」

ポニテ「それとこれは………」






 ズシッ

後輩(うぅ、ちょっと体が重い…持ちすぎたかなぁ)

後輩(で、でも…備えあれば憂いなしって言うし)

後輩(よ…よし)

後輩(…やばくなったらポニテに警察呼ぶよう言っておいたし)

後輩(大丈夫、きっと大丈夫!)



 先輩宅



後輩(流石に正面から行くのはアレだよね…)

後輩(よし、じゃあ裏側から回ろっと)

後輩「うんしょ、うんしょ」

後輩(えっと、まずは……)

後輩(ライターで………)カチッ

 ボッ

後輩(一分炙る)ボー

後輩(……………………)

後輩(うん)カチッ

後輩(そしたら水を掛けて…)ジュワッ!

 ピシピシッ

後輩「おぉ、本当になった」ボソッ

後輩「あとはガムテープで音がしない様に…」セッセセッセ





後輩(侵入成功っ)



男「ぜっ……はっ……ぜっ」

先輩「はぁっ……はぁっ…ふふっ」

男「ぐっ……」

先輩「これは、もう…妊娠、確定…かなぁ…」ドロッ

男「先輩…っ」

先輩「あぁ、そう切なそうに名前を呼ばないでくれ…またシたくなるだろう」

先輩「私はシャワーを浴びてくるよ、君の汗と交じり合うのもいいけど…ふふっ、好きな人の前では綺麗なままでいたいのさ」

男「これ、外して…ください、いよ…」ググッ

先輩「いいよ、君が逃げない様になったらね……」

男「くっ」

先輩「じゃあ、大人しくしておいてくれよ…そうしたら、ご褒美を上げよう」


 キィ   バタン


男「っく……」

男(少女……無事、だろうか…)




後輩「………」ソローリ

後輩「………」ソローリ


 ギィ


後輩「!」

先輩「……ふぅ」トトッ

後輩(!…先輩っ)

後輩(どうしよう、まだこっちには気付いてない)

先輩「…さて、急ぐか」

後輩(仕掛ける? いえ、男さんを見つけるのが先…)

先輩「………」トタトタトタ



後輩「………」

後輩「行った、よね」ボソッ

後輩(先輩が出てきた…って事は、こっちに男さんがいる)

後輩(…急がないと)タタッ



後輩「男さんっ」

男「っ…君はッ…どうして」ビクッ

後輩「助けにきました」トトトッ

男「しょ、少女はどうしたっ」

後輩「大丈夫です、ちゃんとマンションに届けましたよ」

男「そ、そうか…」

後輩「大丈夫ですか」カチャカチャ

男「……なんとか、な」ガチャン

後輩「外れましたよっ」カラン

男「ふぐっ、あぁ…ありがとう」ムクッ

後輩「と…とりあえず、服…着てください」カァア

男「あ、あぁ、すまない」バッ

後輩(……この部屋、凄くえっちな匂いがする……)テレテレ

男「とりあえず、早く出よう」

後輩「そっ、そうですね」



先輩「………」シャアアアアア

先輩「………ふふっ」シャアアア

先輩(あぁ、やっと男くんと結ばれる事が出来た)

先輩(彼はまだ混乱しているが、きっと二人で過ごす内に私の愛に気付いてくれる)

先輩(4年だ…)

先輩(男君、私は4年待ったよ)

先輩(そしてようやくソレが実を結んだんだ…)

先輩「もう離さない、離しなどしないよ……」

先輩「例え嫌がっても、絶対に……」

先輩「クスッ、クスクス」


  キュッ


先輩「……さて、と」バサッ

先輩「男君と、また愛し合うとしようかな……ふふっ」

 トタッ

先輩「………んっ」

先輩(リビングの窓…なんだ、割れている…のか?)

先輩「…っ」

先輩(まさか、少女かっ)

先輩「っち、邪魔だなぁ……」

先輩(もういっそ……)

先輩「………」

先輩「………武器が、要るな」

そ、そんなことないですよ 



  タタタタタタタッ


男「……さて、先輩に気付かれなければいいが…」

後輩「えっと、先輩は今なにを」

男「シャワーを浴びると言っていたが…」

 スッ

男「………」キョロキョロ

男「…よし、こっちだ」

後輩「はい」


 ギリッ


 ビュンッ!


後輩「きゃぁっ!」スパァン!

男「っ、何だ」

先輩「ダメだな男君、逃げ出したりしちゃぁ…」

男「!? 先輩ッ」

先輩「ふふっ、逃がさないよ…」

男「後輩、急げ! 立つんだッ」

後輩「す、すいません男さん…足がッ」ビリビリッ

男「足…っ」

先輩「スリングショットのリストロケット…もともと狩猟用の武器だったんだ、結構痛いよ?」

男「くっ!」

後輩「っ…えっと、えっと」ゴソゴソッ

後輩「あった!」ピンッ

後輩「えやっ!」ペイッ

先輩「……?」

後輩「お、男さん、早く逃げてッ! あと息止めてくださいッ!」

男「わ、わかったっ!」グッ

先輩「何を…」 


 ボンッ!! バシュュウウウウウ!!!



先輩「っ!」

先輩(ガスかっ!?)

 

 
男「ふーっ……ふーっ」スタスタ

男(少女もだが…後輩も随分と軽いな)

後輩『………』シュコーシュコー

男(……つかガスマスクって)

後輩『男さん、先程私が侵入した窓がそこにあります…そこからでましょう』シュコー

男「ふーっ……ふーっ」コクン


先輩「っく……」

先輩(くそっ、目がやられる……男君はっ…)

先輩(……やむを得ない)

先輩(次、相見えた時は……)

   シャコン

先輩(足の一本や二本、とるしかないか)



男「ふ……ぐぅ……」ググッ

後輩『お手数おかけします』シュコー

男(いや、軽いから良いんだが…)

男「ふっ」バッ

 
 トスッ


男「ぜっ…はっ、ふはぁ……やっと息が出来る」

後輩『むぐむぐ』カチャ

後輩「ぷはっ、早くここから離れましょう」

男「……あぁ」


よしっ、もうゴタゴタは嫌だね! 明日からはまたヤンデレデレな感じで書きたいヨ!
お休みだヨ!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年05月19日 (月) 17:03:15   ID: mAwrGO0l

先輩が最高に可愛いくてヤバいwww

2 :  SS好きの774さん   2014年06月07日 (土) 14:18:55   ID: 2QAv9FV_

お願いします…続きを…早く……ヤンデレ素晴らしすぎるよぉ……

3 :  SS好きの774さん   2014年07月21日 (月) 23:42:29   ID: BkBPe7PG

続きはよ(・Д・)ノ

4 :  SS好きの774さん   2014年08月03日 (日) 20:44:33   ID: pFTGY524

先輩に襲われたいわ

5 :  SS好きの774さん   2014年12月01日 (月) 23:47:34   ID: aLAbzf2I

続きはよ

6 :  SS好きの774さん   2014年12月15日 (月) 22:00:14   ID: vHmQo1NP

いつになったら続きが見れるの?

はやくお願いします!!!

7 :  SS好きの774さん   2015年01月31日 (土) 23:18:56   ID: V4Ekqz2g

愛されたいな

8 :  SS好きの774さん   2015年05月04日 (月) 01:23:48   ID: YMfhHl5P

男の対応にいちいちイラつく。馬鹿じゃねえの。

9 :  SS好きの774さん   2015年07月06日 (月) 13:43:51   ID: ybeDsKSe

ヤンデレ3人位に愛されたいわ

10 :  SS好きの774さん   2016年01月11日 (月) 14:47:33   ID: B7ybf4gm

続き...

11 :  SS好きの774さん   2017年03月29日 (水) 05:47:36   ID: 2GU7zyFm

続き…

12 :  SS好きの774さん   2017年04月06日 (木) 01:50:21   ID: jvx4cRPu

いつまでも待ってるぅ!!

13 :  SS好きの774さん   2017年04月26日 (水) 13:52:13   ID: x3n9j6aR

(焦らしても)ご褒美はないんだぞ?

14 :  SS好きの774さん   2017年09月03日 (日) 20:32:16   ID: YArpLAUo

お前はうんこ臭い、うんこ臭いぞ。うんこの匂いするぞ。

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