友「もうお兄さんって呼ぶのやめる」兄「!?」(1000)
やっとこさの友ルート2スレ目です。
遅筆ですががんばりますのでよろしくお願いいたします。
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友「いきなり何を馬鹿なこと言ってるんですかまったく…」
兄「いやまあドサクサに紛れて?みたいな?」
友「余計なことしかしないだったらせめて黙っててください」
兄「わかった」
兄「……」ジーッ
友「……」
兄「……」ジーッ
友「……」
兄「……」ジーッ
友「……」
友「なんなんですかもう!」
兄「逆切れとかひどい!!」
友「なんで私ばっかり見るんですか毛糸や布でも見ててくださいよ!」
兄「だってお前見てる方が楽しいし…」
友「私なんか見たって面白くもなんともないでしょうが」
兄「さっきも面白かったぜ?どんどん眉がつり上がっていったしさあ」
友「それは怒ってるからなんですけど…?」
兄「すまんすまん」
友「しゃべって良いですから邪魔はしないでくださいよ」
兄「そういや何しにここに来たんだ?」
友「いや、だから布を買いに…」
兄「なんの?」
友「カーテンの補修です」
兄「どこか破れたのか?」
友「ええ、こないだうっかりシャーペンを突き刺してしまったので」
兄「ドジっ娘だなあ」
友「バカにしてます?」
兄「いや、褒めてる」
兄「でもカーテンの補修ってどうやるんだ?」
友「さあ?」
兄「さあ…って…」
友「私服以外あんまりやってきませんでしたから…まあ適当にやろうかと思ってます」
兄「いっそのこと新しいの作ったほうがいいんじゃないか?」
友「でもそれはなんか…もったいない気がします」
兄「ほら、前のやつを何かにリサイクルで使ったらいいじゃないの」
友「リサイクルって言っても別に作りたい物なんてないですよ」
兄「小物でもいいじゃん?ぬいぐるみとか」
友「カーテンの布でぬいぐるみが作れると思ってるんですか?」
兄「…じゃあ綿の代わりに中に詰めるとか」
友「触感が変になるので嫌です」
兄「なんかないのか。そうだ、あの店員さんに…」
友「お兄さんがいかないでください。要らないことを吹きこまれたら困りますので」
兄「失敬な奴だな!」
帰路
結局補修の方で決着がつきました。
友「別に多少柄が変になっても外からの視線が防げればいいんですよ」
兄「お前…仮にもそういうのに精通してる人間なんだから…」
友「私は好きでやってるだけで極めようとは思ってませんよ」
兄「もうちょっと自分の事にも気を使った方がいいと思うぜ?」
友「なんですかそれは。私の私服のセンスがダサいと?」ムッ
兄「いやいや待ってくれ、そういうことじゃないんだ」
友「じゃあどういうことですか?」
兄「お前自分で作った服自分で着てるか?」
友「着るわけないじゃないですか。あれは妹用とコレクション用ですよ」
兄「そこだよそこ」
友「はい?」
兄「たまにはお前が作った服をお前自身が着てみたらどうだ?」
友「どうしてですか?」
兄「どうしてってお前…俺が超喜ぶから」
友「仮に作って着たとしてもお兄さんには見せません」
兄「なんだそれ!?」
友「冗談ですよ。第一作りませんし」
兄「なんでよぅ」
友「だって、別に私なんかよりも適した素材が一杯いますって」
兄「素材てお前…てまあそれはいいか」
友「あれですよほら。写真撮るのは好きでも撮られるのは嫌い。みたいな」
兄「それはわかるけどな」
友「でしょう?」
兄「でも一度見てみたいな。お前がお前のためのお前に合う服を作って着てるところ」
友「…なんで?」
兄「美を求める心に理由なんていらない」キリッ
友「…そうですか」
兄「うぇいっしょい!!!」
友「うわっ!?」
兄「すまんすまん。くしゃみだ」ズズッ
友「せめて口押さえてくださいよ」
兄「じゃあお前の口でふさいでくれ」
友「寝言は寝て言え」
兄「ワオ。超辛辣」
友「冗談は顔だけにしてください」
兄「あながち冗談でもないんだが…」
友「は?」
兄「なんでもないっす」
友宅前
友「それじゃあここで」
兄「おう。今日も充実した一日だったな」
友「中身がなかったですけどね」
兄「楽しければそれでいいんだよ」
友「楽しくないと言ったらどうします?」
兄「楽しくなかったのか?」
友「…ま、いつも通りですね」
兄「なんだやっぱり楽しかったんじゃないか」
友「お兄さんはポジティブですね」
兄「エッ!?」
友「冗談ですよ」クスクス
兄「ズィーベン!!」
友「それはくしゃみですか?」
兄「ああ、くしゃみだ」ズズッ
友「風邪ですか?」
兄「いや、こないだひいたばっかだしさすがにないだろ…」
友「そうですか」
兄「なんだ?心配してくれてるのか?」
友「いえ、もう看病しに行かなくて済むと思いまして」
兄「それはこっちも…遠慮したいな」
友「む…私の看病が不満だったんですか?」
兄「違う違う。結局お前の学校の時間を奪ったわけだし、風が移る可能性もあったしな」
友「別にそんなの気にしなくていいですよ。特に学校はサボれただけなのでノープロブレムです」
兄「お前ただでさえ成績悪いんだから出席日数減ったら留年だぞ。めっちゃプロブレムあるぞ。イエスプロブレムだ」
友「その時はお兄さんの単位をいただきます」
兄「やるわけないだろ!俺が留年するじゃねえか!!」
友「いいじゃないですか。妹と一緒になれますよ」
兄「授業中まで暴走されたらかなわん…」
友「それじゃ、今日はお疲れ様でした」
兄「ああ、また明日な」ズズッ
友「ホントに大丈夫ですか?」
兄「念のために薬飲んでおくから大丈夫だ」
友「わかりました。ではまた明日」
兄「おうよ!」
バタン
友「ホントに大丈夫かな…」
兄宅
兄「ただいまー!」ズズーッ
兄「………」
兄「あれ…?妹は…?」
サーッ
兄「ああ、シャワーか。早いな」ドサッ
兄「俺もあとで入るか…」ボフッ
兄「とりあえず先に飯の準備でもしとk…ふわー…あふぅ…ねむ…」
兄「ちょっとだけ寝るか…腹が減ったら妹が起こしてくれるだろう…」
兄「じゃあ…おまむみ…」zzz
妹「……」ガラッ
妹「…兄さんの匂い!!」
妹「兄さん!?帰ってるんですか!?」
妹「…って、なんだ寝てるんですか…」
妹「ああ…兄さんの寝顔はかわいいですねえ…」
妹「上気した頬、悩ましげな吐息、そして苦しそうな…苦しそうな?」
妹「兄さん!?」
妹「ぺろっ…これは風邪をひいている味!!」
妹「まったりとして舌に残る爽やかな塩分が私をさらに高みへと…いやこんなことやってる場合じゃないです」
妹「兄さん。兄さん。大丈夫ですか?」
兄「ううぅ…大福…」
妹「大福?大福食べたいんですか?」
兄「うぐぅ…」
妹「じゃあ私の大福をどうぞ」ムギュッ
兄「…キウイじゃない…大福を…」
妹「……」ペッタンペタペタ
翌日
友「は?結局お兄さん風邪引いたの?」
妹「そうみたい。昨日帰ってきた後ソファで寝ちゃっててさ~」
妹「私がペロペロしても起きなかったから風邪だなあって」
友「…それが判断材料?」
妹「あ、後おでこが熱かったかな。ちゅーしといたよ」
友「………」
男の娘「(・3・)」
友「何うらやましそうな顔してるの?」
男の娘『なんでもありませーん』スラスラ
委員長「おはよー…あれ?兄は?」
友「それがかくかくしかじか」
委員長「なるほど。また風邪を引いたと」
妹「今回の原因はなんでしょうね?」
委員長「兄は何か言ってなかったの?」
妹「あ、確か兄さん寝ながらうわごとみたいにつぶやいてました」
委員長「なんて?」
妹「こんなイベントばっかやらせるな。俺を殺す気かって」
委員長「……」
委員長「まあ…もううんざりでしょうね」
妹「今日こそ私が帰って看病してあげます。それはもう手取り足取りナニ取り…」
男の娘『今日も友が行ったほうがいいんじゃないの?』スラスラ
友「なんで私が…」
男の娘『でも心配なんでしょう?』スラスラ
友「でも昨日来るなみたいなこと言われたし…」
男の娘『え?どうして?』スラスラ
友「なんか…学校ちゃんと行けとか風邪移るとか…」
男の娘『じゃあ学校の帰りにマスクして行ったらいいんじゃない?』スラスラ
友「…そっか」
男の娘『来るなっていうのも友を心配して言ってるんだからさ』スラスラ
友「そりゃわかってるけど言い方とかさ…」
男の娘『まあとりあえずそういうことだから。あんまり気にしないように』スラスラ ナデナデ
友「むぅ…」
妹「あ!友ちゃんと男さんが兄妹してる!」
委員長「珍しいわね」
昼休み
友「………」
妹「どうしたの?友ちゃん」
友「なんか…暇だなあって…」
委員長「うるさいのがいないからじゃない?」ソワソワ
友「かもしれませんねー…」
委員長「ま、まあ兄がいないからってどうってわけじゃないけどね。むしろ静かでいいかんじじゃにあ?」ソワソワ
男の娘『委員長…動揺しすぎ…』スラスラ
友「でも妹は落ち着いてるね?」
妹「どうして?」
友「だって前にお兄さんが風邪ひいてた時って割と取り乱してたじゃない?」
妹「私が下ネタ言わないときは大体心穏やかじゃないよ」
友「…そうですか…」
放課後
男の娘『で、放課後になったわけだけど…』スラスラ
妹「兄さん!あなたの妹が今参りますわ~!」ダッ
男の娘『ボク達はどうする?』スラスラ
委員長「兄の様子も気になるから行くわ」
友「私も一応…行きます」
男の娘『じゃあ全員で行くってことでいいかな?』スラスラ
委員長「ああ、けど…大勢で行ったら体調悪くなったりしないかしら?」
友「あ~…確かに…」
男の娘『ボクらがおとなしくしてればいいだけだよ。大丈夫』スラスラ
友「じゃあ押さない駆けないしゃべらないをルールに…」
委員長「それ避難訓練じゃない?」
男の娘『懐かしい…』スラスラ
友「とりあえずお見舞いの品でも買っていきましょうか。あとマスクと」
委員長「そうね。これで私たちに風邪が移ったら兄も申し訳ないかもしれないし」
男の娘『兄君って何が好きなのかな?』スラスラ
友「……今思えばお兄さんの好みってぜんぜん知りませんね」
委員長「割となんでも食べれるわよ?茄以外」
友「へえ、茄だめなんですか?」
委員長「見た目と食感が嫌なんだって」
友「それは知りませんでした」
委員長「でもほかに特別好きとか嫌いとかいう話は聞いたことないわね」
友「じゃあ何でも食べれるってことですかね?茄以外」
委員長「多分ね。詰まんない好みしてる」
友「全くですね」
男の娘「(・ω・;)」
兄宅
ピンポーン
妹「……」ガチャ
委員長「……」
友「…妹…その口に張られてるガムテープは何…?」
妹「……///」
委員長「なぜそこで照れる!?」
友「ゆっくりゆっくり…」ペリペリ
妹「んむ!」ベリッ
友「何やってんの!?せっかくゆっくりやってたのに!」
妹「あはぁん♪///」ビクン
男の娘『解せぬ』コトリ
妹「ほぼイキかけましたね。ようこそ私と兄さんの愛の巣へ」
委員長「お願いだから元の妹ちゃんに戻って…」
友「ところでお兄さんの体調は?」
妹「薬飲んで二階で本読んでるよ」
友「起きてていいの?」
妹「軽かったみたいだったから多分大丈夫じゃないかな」
友「……」コソコソ
男の娘『とりあえず一安心だね』スラスラ
委員長「ま、まあね…それ以上の懸念事項が増えたけど…」チラッ
妹「…むふー」キリッ
男の娘『あれはまあ…仕方ないよ』スラスラ
妹「委員長さんもこんな風になりません?空気じゃなくなりますよ」
委員長「いや…私は堕ちたくないわ…」
妹「違いますよ!キャラクターとしての覚醒です。要するに今までは手加減していたんです」
委員長「ってことは昔からずっと…?」
妹「表に出してませんでしたけどね」
委員長「orz」
兄部屋
友「お邪魔しますよ」ガチャ
兄「邪魔するなら帰ってくれー」
友「ボケる余裕くらいあるみたいですね」
兄「まあ妹に制裁するくらいの余裕はある」
友「だからガムテープですか」
兄「まあ…な…昔はああじゃなかったんだ…昔は…」
友「本質は変わってないと本人の談です」
兄「夢から覚めたい」
友「これが現実です」
兄「ところで委員長と男は?来てるんだろ?声が聞こえるし」
友「下で妹を説得してますよ」
兄「はぁ?」
友「元に戻るようにって」
兄「ああ、無理だろ」
友「お兄さんがそんなのでどうするんですか…まあ私は今の妹も嫌いじゃないですけど」
兄「お前も大概だな」
友「私はすべてをひっくるめて妹が愛らしいと思ってますから」
兄「でも直接被害は避けたいと」
友「まあ…今は…」
兄「というか、なんでお前一人で来たんだ?」
友「え?ああ…えっと…あれです。長引きそうだったので」
兄「まあその可能性は否めないな………ところで」
友「なんでふ?」
兄「風邪移るぞ」
友「マスクもしてるし大丈夫でしょう」
友「それに風邪ひいたら合法的に学校が休めます」
兄「別に仮病だからって違法にはならんだろ…」
友「細かいことはいいんです」
兄「でもお前…あれだぞ?」
友「なんですか」
兄「俺の風邪がお前に移るんだぞ?」
友「だからなんですか」
兄「つまり、俺の肺にたまっている空気から排出されたウイルスがお前の口内を蹂躙して体中を回るわけd」ベシッ
友「わざわざそういう言い方しないでくださいよもう!!」
兄「これってもうキス以上だよね」
友「もう黙れ!///」
兄「え?何?どうして頬が赤いの?お照れになってらっしゃる?」
友「うっとうしい…」
兄「またまた照れちゃって☆」
友「病気の時くらい黙ってられないんですかあんたは」ドンッ
兄「へぶっ」ボフッ
友「そのまま寝ててください」
兄「本を読んでたんだが」
友「寝ないと治りませんよ」
兄「もうあらかた治ってるから大丈夫だって。客人が来てるのに寝っぱなしは失礼だろう」
友「変なとこで律儀ですね。ていうか一応病人なんですからむしろ寝っぱなしが普通ですよ」
友「…どうせあれでしょう?妹がどうのとか言ってまた寝れてないんでしょう?」
兄「いや、さすがに大丈夫だ…大丈夫だが…」
友「何かあったんですか?」
兄「心配だとか言って一時間ごとに俺の様子見に来てた」
友「…いじらしいですね」
兄「扉が開く音だけで体が反応して起きちまうから結果的に寝れない」
友「難儀ですね。ホント」
友「それじゃあそのまま寝ててください。今回だって睡眠不足が原因かもしれないでしょう?」
兄「いや、もっと別の…こう…なるべくしてこうなったって感じがする」
友「そんなことあるわけないじゃないですか」
兄「仮に俺がこのまま寝たとして、お前はどうする?」
友「そうですね。私は…」
兄「まさか寝込みを襲うつもりか!?」
友「帰りますよ」
兄「え…?」
友「なんでそんな顔するんですか」
兄「いや、だってせっかく来たんだろ?このままここできゃっきゃうふふしていくのが筋ってもんじゃねえのかぁ!?」ガシッ
友「逆切れにもほどがあります!」
兄「まあでも…風邪移ったら元も子もないから仕方ないか…?」フム
友「怒ったり考え込んだりせわしないですね」
友「どちらにせよお兄さんは寝てください」
兄「えー超暇なんですけどー」
友「寝てないんでしょうが!」
兄「いや、なんか…目が覚めちゃった」
友「はぁ……」
兄「あ、そういえば昼の分の薬飲んでないかも」
友「薬は定期的に飲まないと意味ないんですよ?」
兄「知ってる。っつーわけでちょっと取ってくらぁ~」
友「ここにあるんじゃないんですか?」
兄「いや水だよ水」
友「水くらいなら私が入れてきてあげますよ」
兄「え?そうか?」
友「寝ててください。そのまま」
兄「マリーナ☆」
友「は?」
兄「わりーな☆」
リヴィング
友「……」チラッ
委員長「いい?妹ちゃん。今はそんなので良くても…」
妹「ちゃんとやるときはやってるので問題ありません」
委員長「でもこのまま社会に出て癖が染みついてたら…」
妹「私は今を生きているのです!」
男の娘「(´ω`)?」
友「あ、兄貴」
男の娘「( ・ω・)……」
友「何?」
男の娘「( >ω・)b」
友「別に何しに行くってわけじゃないんだけど…」
委員長「だから!」
妹「退かぬ!!」
兄部屋
友「持ってきましたよ」
兄「おう…ってアイス枕まで…」
友「せっかくですので気を利かせてみましたよ。感謝してください」
兄「ああ。もう末代まで感謝するぜ」
友「お兄さんが最後にならなければいいですね」
兄「その時はお前に頼むわ」
友「嫌ですよ!」
兄「なんで?」
友「なんでって…当たり前でしょう。なんなんですかその保険みたいな扱いは」
兄「俺は最初っからお前一筋だが」キリッ
友「はいはいはいはい!もういいですからこれで薬飲んでください!」っ水
兄「キンキンに冷えてやがる・・・!ありがてぇ・・・!」
兄「今日も元気だお水がうまい」
友「はぁ?」
兄「まあそういうことだ」
友「まあどうでもいいですけど…それじゃ私リビングに戻りますね」
兄「エッ!?」
友「なんですか?」
兄「お前、ここにいるのとリビングにいるのどっちがいい?」
友「いや、リビングがいいからリビングに行こうとしてるんですけど…」
兄「俺が暇になるじゃないか!」
友「本読んでたんでしょう?」
兄「お前が入ってきたから興味がシフトした」
友「そんなこと言われたても…」
兄「せっかくだから何かしようぜ」
友「さっき風邪が移るからどうとか言ってませんでしたっけ?」
兄「マスクしてるしー…大丈夫だろ」
友「さっきの私のセリフまるまるパクリましたね」
兄「こまけぇことはいいんだよ!」
友「もう…わかりましたよ…よっこらせっ…」
兄「おっさんか!」
友「軽いボケだったと言っておきます」
友「それで?何するんですか?」
兄「ここにサイコロが三つある」
友「ネタが露骨すぎるんですよ」
兄「じゃあ何をしろというのだね!」
友「何逆切れしてんですか…」
前スレのせてくれると嬉しい
>>35
お気に召していただければ幸いですm( _ _ )m
兄「よし、わかった。じゃあ転落人生ゲームしようぜ」
友「そんなのして何が面白いんですか」
兄「もう文句ばっかり!」
友「マイナス方面じゃなくてもっと生産的な物の方がテンション下がらなくていいと思うんですよ」
兄「遊びに生産的も糞もないだろ」
友「うわぁ……」
兄「ならあれやろうぜ。あれ。ほら」
友「あれってなんですか」
兄「あれだ。オセロだ」
友「オセロォ?」
兄「オセロなめんなよ!相手をいかにして追い詰め、手を読み、勝つか!こんなに熱いボードゲームはないぜ」
友「チェスも将棋も似たようなものじゃないですか」
兄「…まあな」
ガチャ
妹「友ちゃん!抜け駆けはいけません!」
友「あ、妹…」
委員長「いつの間にこっち来てたの?」
妹「たの?」
友「いやあヒートアップしてたからさ。とっととやること済ませて帰ろうと…」
兄「えぇ!?帰っちゃうの!?」
友「え…だめですか?」
兄「さっき二人でオセロしようって言ってたじゃん!」
友「いや、それはお兄さんが勝手に」
妹「裏山けしからん!私も混ぜてください!その脱衣オセロに!」
兄「いいだろう!来い妹よ!」
友「いや、脱衣じゃないから!ちょっと!」
なんだかんだで夕方
友「……疲れた」
兄「はしゃぎすぎた…」ケホッ
友「だから寝てろって言ったじゃないですか…」
委員長「自業自得よ。バカ兄」スッ
兄「ん?なんだこれ?手榴弾?」
委員長「んなわけないわよ。イソジンよ」
兄「……なんで?」
委員長「イソジンをなめちゃいけないわよ。口内炎から何から炎症にかけては特効薬なんだから」
兄「そ、そうか…じゃあありがたくいただこう」
イソジン飲むの?ねえ?飲むの?
>>40
イソジンは口内炎のできかけの時に使って口をゆすぐと一日で治りますよ。
他にも歯茎の炎症とかも治る場合がありますし、とりあえず口内にある菌を殺して炎症を抑えてくれますので汎用性も高いです。
ただ、ポップコーンのコーンの皮の部分とかが歯と歯茎の間に挟まって腫れたとかそんな感じの時は原因であるポップコーンのコーンの皮の部分を取り除くまで治らないと思います。
結構挟まるんですよね。ポップコーンのコーンの皮の部分。
人間の体内は特にデリケートですから何でもないようなポップコーンのコーンの皮の部分でも歯茎に挟まったら大惨事になってしまうのでくれぐれもポップコーンのコーンの皮の部分には注意してくださいね。
ポップコーンの皮に熱くなりすぎワロタwwww
でもそれ分かるわ
男の娘『じゃあそろそろお暇するね。騒がしくしてごめんね?』スラスラ
兄「いやいいってことよ。どうせ俺も暇だったし。この分ならゆっくり寝てたら明日には治るだろ」
友「来て損しました」
兄「何を言うかね。楽しい時間だったじゃないか」
委員長「それじゃ、邪魔したわね」
妹「また来てくださいねー」
委員長「うん。それじゃあまた明日ね」
男の娘「( ´∀`)ノシ」
友「また明日ね。妹。…ついでにお兄さん」
妹「うん。また明日ね」
兄「おうよ!明日といったからにはこの兄!何が何でも風邪をn」バタン
兄「話を聞いてもらえないこの悲しさ」
妹「ずいぶん楽しそうだったじゃないですか。今日は」
兄「まあな」
妹「私の心配も肩すかしだったみたいですね!」
兄「んなことないって。感謝してる」ナデナデ
妹「FOOOOOO!!久しぶりのナデナデFOOOOOO!!」
兄「俺はお前の教育をいつどこで間違えたんだろうな」
妹「道に間違いも正解もありません。今ここにある事実を正直に受け入れることが大切なんです」
兄「とりあえずどっちでもいいけど今日は部屋を見に来るなよ?」
妹「え?ばれてました?」
兄「お前のドアの音で何度起こされたか…」
妹「そんなまさか……だって私見に行ったの一回だけですよ?」
兄「は?だって一時間ごとに見に来てたじゃないか」
妹「いえ、私が見に行ったのは一度だけですよ?」
兄「………」
妹「………」
兄「もう夏だからな」
妹「そうですね」
友「はぁ……」
男の娘「( ・ω・)?」
友「いや、大丈夫だよ」
委員長「ん?どうしたの?」
友「兄貴が心配そうな顔して見てきたんですよ」
委員長「ああ、なるほどね」
友「なんかホント無駄足でしたねえ」
委員長「そうね。あんなに元気なら学校来ればいいのに」
男の娘「(;´ω`)ノ」
>>42
ですよね。
あの皮は凶器ですよ。
刺さったことに気づかずに一日過ごしたら次の日当たりに炎症を起こして歯茎が腫れて皮はさらにとりにくくなります。
歯茎が腫れてるせいで取り除くのに苦労しますし爪楊枝なんて使おうものなら歯茎に直撃して死ぬほど痛いです。
私はいったい何を言っているのでしょうか
やだなにこれからあげって書けない呪い?
連レススレ汚し申し訳ない
空揚げ
>>50
夏ですから………
>>>50
>夏ですから………
ただ一言、そう言い残し作者は去って行った…
委員長「そういえば…」
委員長「友っていつから兄のとこにいたの?」
友「ん?ああ、委員長さんが妹と白熱してたあたりからですね」
委員長「へえ、そうなんだ」
友「暇だったので」
委員長「なるほどね」
友「何か問題とかあります?」
委員長「いえ、そういうわけじゃないけど」
友「そうですか」
男の娘(…気まずい……)
>>52
生きて鱒よー0ー
委員長「あ、でも問題があると言えばあるかも」
友「ほほう?」
委員長「あれでいて兄も男だからさ。女の子と二人っきりっていうのは…ねえ?」
友「やめておいた方がいいってことですか?」
委員長「まあ…そういうことね」
友「お兄さんに女子を襲う度胸があるとお思いで?」
委員長「いや普段はそうでしょうけどどうなるかわからないでしょ」
友「でも委員長さん、こないだお兄さんと二人きりで出かけてましたよね?」
委員長「あれは…外だったし」
友「お兄さんが野獣であるというなら外でも何らかの積極的な行動をとっていないとおかしいと思います」
友「ですが委員長さんの様子を見る限りそんなことは欠片もなかった…」
友「さしずめいい雰囲気にちょっと突入したくらいですよね?」
委員長「ど、どうしてそういえるの?」
友「顔に出やすい委員長さんのことですからね、お兄さんを見ても何も反応しませんでしたからそう判断しました」
委員長「………」
友「以上の事柄によりお兄さんと委員長さんは何もなかったとわかったわけです」ムッスン
委員長「…キャラ変わってない?」
友「本気を出せば造作もありませんよ」
委員長「べ、別に本気出す必要もなかったんだけど…」
友「え?…あ。はい」
委員長「それじゃ私ここで帰るわね」
友「あれ、そっち家と逆じゃないですか?」
委員長「にゃんこちゃんの餌を買ってあげようと思ってね」
友「ああなるほど」
委員長「それじゃね」ノシ
男の娘「(*´ω`)ノシ」
友「さよならー」ノシ
友「…なんであんなムキになったんだろ、私…」
友「帰ろうか、今日は何食べたい?」
男の娘「(・∀・)」ニヤニヤ
友「今日は何食べたい?」
男の娘「(・∀・)」ニヤニヤ
友「じゃあ兄貴の嫌いなパイナップル入り酢豚ね」
男の娘「( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚」
友「いやなら早く答えなさい」
男の娘『お魚食べたい…』スラスラ
友「はいはい」
三日後 登校時
友「………」
兄「………」
友「………」ズズッ
兄「風邪?」
友「…」コクン
兄「俺のが移った?」
友「…」コクン
兄「アイムソーリー」
妹「ヒゲソーリー…」ボソッ
兄「っ…ぐっ!…ぶふっ!」
友「………」
兄教室
兄「へいよーぐっつすっ…」
委員長「いつの挨拶よ」
兄「実は今日友が風邪ひいたっぽくてさ」
委員長「はぁ?あんたのが移ったんじゃないでしょうね?」
兄「十中八九そうだろうな」
委員長「まあ、長い間『二人っきり』で部屋にいた友も悪いだろうけど」
兄「なんで怒ってんの?」
委員長「怒ってないわよ!」
男の娘『まあ友もね…確かに自業自得な面もあるし…』スラスラ
兄「けどわざわざ俺の見舞いに来てくれてさ。挙句の果てに風邪移るって救いがなくね?」
委員長「そりゃあ…そうかもしれないけど」
兄「とりあえず妹に友のこと気を付けてみてやってくれって言ってるけど…」
委員長「以前なら安心できたけど今は不安ね、妹ちゃん」
兄「そう言うなって、根本は変わってないんだから」
委員長「それ本気で思ってる?」
兄「最近不安になってきた」
二時間後 授業中 友教室
友(ああ…だめだ…頭痛い…)
妹「友ちゃん、大丈夫?」
友「びびょうかも」
妹「保健室行く?」
友「ううん、どうしよう…」
兄「辛かったら早退きするのも手だぜ?」
友「それも考えで………ゑ?」
兄「おっす、オラお兄ちゃん」
友「なんでごこn…げほっ」
妹「にいs…むぐー!」ペタリ
兄「暇だったから来てみた。あと心配だったから」
友「過保護にもほどがあるでじょ…」
兄「もとはといえば俺のせいだし」
友「っていうかそこ生徒B君の席じゃありませんでしたっけ?」
兄「100円あげたら快く消えてくれた」
友(やっすい奴…)
兄「よし、そうと決まったら善は急げだ。帰るぞ」
友「ちょっど!単位足りなくなったらとかいっでたのはお兄さんじゃまいでずか」
兄「その時は俺の単位をやろう。帰るぞ」
友「なんでそんなに毎回めちゃくちゃやるんでずか…」
兄「俺だからだ」キリッ
友「………」
先生「えーっと…ここなんだったっけな…」
兄「先生!!」ガタッ
先生「兄じゃねえか!?なんでここにいるんだよ!」
兄「こまけぇことは以下略です!」
先生「ああ、でもちょうどよかった。実はここの問題よくわからなくt…」
兄「友の体調が悪いので連れて帰ります!明日プリンあげますから授業全部出席にしといてくださいね!じゃ!」ノシ
先生「………」
妹「……むふー」
先生「……」グスッ
生徒A「あの…先生…そこの答えは…」
先生「うるせー!!答えならそこにあるだろ自分で見ろぉ!!」ダァンッ
友宅
兄「お前、カギは?」
友「ヴァイ…」チャリッ
兄「よし」ガチャ
友「あの…ここでいいから降ろじてください」
兄「歩けるか?」
友「だいびょうぶです」
兄「ほいよ」
友「うぅ……」
兄「冷えピタあるならしとけよ?なんか食いたいもんあるか?買ってくるぞ」
友「じゃあ冷えピタ…」
兄「冷えピタは食えないだろ」
友「……」ムスッ
兄「いや悪い、買ってきてやるよ。着替えて二階で寝てろよ?適当にうどんでも買ってきてやるから」
友「あの…」
兄「どうした?何か欲しい物あるのか?」
友「いえ、その…お兄さん…私の部屋に入ってきまずか?」
兄「……まずいか?確かに逆ならよくあるけど普通に考えたらやばいか」
友「あんまり好ましくないですが…その…こんな状況ですし…構いません」
友「でも…笑わないでくだざいね…」
兄「????」
兄「まあいいや、行ってくる」
友宅
兄「ふう…」ガチャ
兄「思えばあの時から逆看病フラグは立ってたな…」
兄「いや、なんでもない」
兄「とりあえずこれは冷蔵庫に…」ガチャ
兄「ぬ?」
兄「なんだこれ。なんでコンニャク丸々ラップに…なんか友の名前書いてるし…まあいいや」
兄「これはこっちに…おし」バタン
兄「あとでうどんスープ使って卵粥を作ってやろう」
兄「ネギ増し増しだぜ」
兄「さて、そいじゃ持っていくか。冷えピタを」
兄「そういや笑うなって言ってたけど何のことだろうな」
友部屋
兄「お邪魔しまっつ…」ガチャ
友「!? ノック位してくだざいよ!」
兄「ああいや、わる…い……」
友「……」
兄「……」
友「……可笑しいですか…」
友「私の部屋がファンシーでおかしいでずか!」
兄「い、いや。おかしいとは思わんさ。先生の部屋もこんなんだし」
友「そ、そうですか……」
兄「しかし物の見事にぬいぐるみだらけだな…先生の部屋より多いんじゃないか」
友「れ、練習に作ってたら…捨てられなぐって…」
兄「愛いやつめ」ナデナデ
友「良いから冷えビタ!冷えビタください!!」
兄「それにしても……」
友「なんでずか」ピタッ
兄「散らかりすぎだろ」
友「仕方ないじゃないでずか…作業場も兼ねてまずし…」
兄「ああ、服でも作ってたのか?」
友「まあ…一応…」
兄「前も言ったけどたまには自分の服も作ればいいじゃないの」
友「それは…私の勝手ですよ…」
兄「あ、この作りかけの服自分で着たら…」ブスッ
兄「ぎゃあああああ!!足に針があああ!!っ…!!!」
兄(ダメだ!ここで転んだら友の作りかけの服が!耐えろ!耐えろ俺!!)
兄(足はもう一本ある!!!うおおおおおおおお!!!!)
兄「クンッ!!」
兄「…よし…なんとか立ち直った…爪先立ちで痛いけど…」
兄「あの、友さん。できれば私の足に刺さってる針を引っこ抜いてほしいのですが…」
友「すぴー…」
兄(寝てらっしゃる!!!)
兄「痛いよぅ…」←自分で引っこ抜いた
兄「こいつめ…針くらいしまっておけって話なんだよ…」
兄「おい、わかってんのかー友公ー」プニプニ
兄「ていうか、寝るときくらい髪を解け…」ファサッ
兄「えっ。長っ…」
兄「やべえ。これ束ねるのきっついぞ…」
兄「まあいいや…針のお返しだ!」
兄「…完全に八つ当たりだよな。これ」ナデナデ
兄「それにしても………」
兄「普段ポニテだから印象変わるなあ…」
兄「今はあれだ。深窓の令嬢みたいな…」
兄「……可愛いな……」ボソッ
兄「いかん。このままここにいたらやられる!いろんな意味で」
兄「…アイス枕でもとってきてやろう…」
兄「なんと綺麗な玉藻前」ガチャ
兄「お池にはまってさあ大変………」
兄「なんだこの歌」
兄「お、チューペットある!ラッキー!」ポキッ
兄「……」シャリシャリ
兄「今思い出した。ここ友の家だ…」
兄「まあいいや!」パクッ
兄「あいふまくらあいふまふら…」ガサゴソ
兄(…今思ったら俺は他人の家の冷蔵庫を漁りまわってるってことだよな?)
兄(これって普通に考えてかなりの失礼に値するよな?)
兄「まあいまはらか」ガサゴソ
兄「見っけ見っけ」
兄「ミッケ!!」バタン
友部屋
兄「さて、首を持ち上げて…」スーッ
兄「ミッションコンプリーッ…」
兄「すんげえ甘い匂いがしたけど耐えた俺偉い」
兄「アッコーディアッコーディアッコーディオーン」ナデナデ
兄「ローモーナーアッコーディアッコーディオーンヌ」ナデナデ
友「んっ…ふふ…♪」
兄「………」
兄「……」ナデナデ
友「ふみゅぅ……」ゴロン
兄「圧倒的破壊力・・・・・・!」ダラダラ
兄「あの毒舌な友がこうなるとは…!」
兄「さすが人間の三大欲求。睡眠とはかくも素晴らしく、そして恐ろしいものであったのか」
兄「まあ見た目可愛いしな…問題は性格だけで」
兄「性格…性格か………」
兄「妹ェ……」
兄「いや、気にしてはいけない。ありのままの妹を受け入れてやるのが兄ってもんだ」
兄「過ぎたるはなお及ばざるがごとしだ」
兄「……適当に言ったけど用法を間違っている気がしないでもない」
兄「さて、豪華兄仕様粥でも作ってやるか」
兄「あいつが起きたらふーふーしてあーんして食わせてやるぜ」
兄「これから地獄の責め苦が始まるぜ…」
兄「くっくっく…待ってろ友…」
兄「…っていうかどうしてもテンプレっぽいな。流れが」
兄「まあいい。本番はまだ先だ」
兄「これも様式美って奴?」
兄「…意味あんまわかんないけどまあいいや」
兄「っていうかなにこれ。一人でぼそぼそぼそぼそ」
兄「合いの手返してくれるわけでもないのにぼそぼそぼそぼそ」ガタッ
兄「まあいい!気晴らしだ!飯作るぜ!」バタン
台所
兄「卵といえばうどんスープ。これがなかなかに合うんだよ」
兄「どうぞ嗅いでみてください。良い匂いでしょう?和風の香りだ」
兄「年季が違いますよ」グツグツ
兄「一番気に入ってるのは?」コトコト
兄「まあ味以外にないよな」
兄「さて、最後に器が見えなくなるほどネギを乗せ…たいけどやめとこ」
兄「普通に乗せよう。普通に」
兄「ふ つ う」ドッサリ
兄「俺ってネギ厨かもしれんな。ミク大好きだし」
兄「でもミクってやっぱりツインテもいいけどポニテも似合うと思うんだよ」
兄「うん?あんたもそう思う?」
兄「だよな。やっぱりわかってらっしゃる」
兄「さて、蓮華もセット。あとはこれを友の部屋に………あれ?」
兄「…俺は誰と話していたんだ」
兄「構わん!行こう!」ガタッ
友部屋
ガチャ
兄「さて…友を起こすか起こすまいか…」
友「ん~……」ムクッ
兄「うお!?起きてたのか?」
友「ん…」コクリ
兄「体大丈夫か?」
友「うん…」ボケーッ
兄「え?友?」
友「うん…」ポケーッ
兄「おーい」
友「ん~…」
兄「寝ぼけてるのか?」
友「んふー…」
兄「もう一回寝るか?」
友「ん~…」フルフル
兄「え?」
友「おしっこ…」
兄「!?」
友「いきたいです…」ガタッ
兄「あ、はい」
数分後
友「んふー…」ポケーッ
兄「………」
友「…おはようございます…」
兄「おはようございます…」
友「ん~…」
兄「…」
友「…これはなんですか?」
兄「お粥です」
友「…それはなんですか?」
兄「食べ物です」
友「…どうやってたべるんですか?」
兄「蓮華ですくって食べます」
友「…れんげとはなんですか?」
兄「これです」
友「…………これはなんですか?」
兄「蓮華です」
友「れんげとはなんですか?」
兄「これです」
友「…………これはなんですか?」
兄「………」
兄(…寝ぼけてるのか…これ…)
兄「友さーん」ペチペチ
友「んー!!」ドゴッ
兄「オゴァッ!?」
兄「…っ!おほっげふっ」
友「…おなかすいた…」
兄「あ、はい。これどうぞ。はい」
友「……かはい(固い)…」ガチガチ
兄「そりゃ土鍋の蓋だ」カパッ
友「……どうやってたべ」
兄「はい」っ蓮華
友「…………はむ……あちゅ!」
兄「いや、そのまま食うから…」
友「さまして!!」
兄「え、あ、はい…」
兄「ふー…ふー…」
友「たべさして」
兄「…あーん」
友「…はむ……」
兄「……」
友「……おいひ…」
兄「おおお!そうか!うまいか!いやあ作った甲斐が…!」
友「うるさい!」
兄「え、あ、ごめんなさい…」
友「あーん…」
兄「あーん」
友「………んふー」パクッ
食後
友「すー…すー…」
兄「また寝ちまった……」
兄「…なんだったんだ…」
兄「いや、深く考えるのはよそう。取り込まれる」
兄「食器洗いに行くか…」ガチャガチャ
__
キッチン
兄「………ふぅ…これでOKと…」
兄「さて………………」
兄「……どうしよう」
兄「何か見てはいけないものを見てしまった気がする」
兄「…とりあえず…冷えピタ変えてやるか…」
友部屋
ガチャ
兄「これ結構量少ないな…」ガサゴソ
友「………」ジーッ
兄「うおおおおぉ!?起きてたのか!?」
友「今起きました」
兄「あ、ああ…そうか…」
友「うろ覚えなんですけど」
兄「なんだ?」
友「私、お粥食べました?」
兄「……ああ、食べてたな」
友「……つまり…私は寝ぼけながら食べてたってことですか?」
兄「…まあ…そうだな」
友「私と一緒に死んでください」
兄「えぇっ!?」
友「だって見たでしょお兄さん!?」
兄「え、あ、うん」
友「屈辱!!何においても変えられない屈辱恥辱雪辱!!」
兄「いや、最後は違うだろ」
友「私、寝ぼけたら我がままで子供っぽくなっちゃうんですよ」
兄「いつもそうじゃないか」
友「レベルが段違いだったでしょうがっ…えほっげほっ」
兄「ああ、はい。水」
友「んっ…んむっ………はぁ…」
兄「なんかエロい」
友「は?」
兄「いや、なんでもない。そういえばこないだカラオケの帰りにも同じようになってたな。今日ほどじゃないけど」
友「まあ…つまりそういうことなんですよ」
兄「なるほどね…」
兄「まあ俺からしたら役得以外の何物でもないな」
友「お兄さんにそんなところを見せたという事実が最大のおてn」
兄「可愛かったぞ」キリッ
友「…………」
友「……う、うるさいです!」
兄「たまにはいつもと違うキャラも新鮮だぞ☆」
友「絶対こうやっておちょくってくるってわかってましたもん!」
友「なんで寝ちゃったんだ私は…!!」
兄「いや、おちょくってないぞ…」
友「それでも…なんか…なんか屈辱なんですー!!」
兄「寝ぼけてなくても十分わがままじゃないか」
友「うるさいうるさいうるさい!」
兄「シャーナー」
友「セーガーみたいに言わないでください!」
兄「あらまあ。シャナ好きなの?」
友「いえ、見てません」
兄「あっそう…」
兄「まあまあ、落ち着けって」ナデナデ
友「頭撫でないでくださいよ」
兄「あんま叫ぶなよ。のど痛いだろうに」
友「…なんなんですか…ボケたり真面目になったり…」
兄「んなもん…俺はいつだって真剣そのものだぜ」
兄「ちょい、古い冷えピタはがすぞ」
友「自分で出来ますってば………」
兄「ほい。取れた」ピラピラ
兄「そいじゃこれ新しい奴な。動くなよ?」
友「………」
兄「おし。寸分の角度のブレも許さない。スーパー兄フィンガーの威力が発揮されたな」ピトッ
友「絶対その能力役に立ちませんよ…」
兄「ああそうそう。うどんも買ってあるから遠慮なく食べてくれ」
兄「金は取らねえお」( ^ω^)
友「………ありがとうございます…」
兄「いいってことよ。俺のせいでなったようなもんだしな」
友「ち、違いますよ…私が不用心だっただけです…」
兄「どっちにしろ良いもの見れたしな。役得役得」
友「あれは忘れてください。忘れないと殺しますよ!」
兄「いいじゃん別に。誰にも言わないからさ。…………な?な?な?」ニヤニヤ
友「…誰かに言ったら締めますからね…」
兄「イヤッホウ!友ちゃんと二人だけの秘密ゲットー!」
友「いや、兄貴は知ってますよ」
兄「…そうか…」ズーン
友「なんなんですか……」
兄「さてと…そいじゃそろそろ帰るとするか」
友「え、もう帰るんですか?」
兄「ん?だってお前、しんどいだろ?」
友「ま、まあ…」
兄「あんまりずっと起きてても体力使い続けるだけかもしれんし、と思ってな」
友「……もうちょっと…」
兄「ん?」
友「…もうちょっとくらいなら居ていいですよ」
兄「え?デレの兆候?」
友「違いますよ!!暇なんです!!暇!!暇暇暇暇ヒm…っけほっ」
兄「はい水」
友「だって一人じゃ暇じゃないですか」
兄「病人なんだから寝てればいいじゃないの」
友「でも…あの…」
兄「まあいいや!俺もこれから学校に戻るわけでもないしな」
兄「風邪の抗体もできてるだろうから移る心配もあるまいて」
友「…そうですか…」
兄「お前が口移ししてくれるなら喜んで移らせてもらうがな!」
兄「あれ?なんか言い回しが変」
友「言ってる内容も変ですよ!何言ってるんですか…」
兄「いやあ、ちょっと舞い上がっちゃって」
友「どこにそんな舞い上がる出来事がありましたか」
兄「お前が引き留めてくれたこと」キリッ
友「言っておきますが暇だからですよ。他意はないです」
兄「んっふ☆」
友(……何故私はあのまま帰らせなかったのか…)
兄「お前って髪下ろしたら印象変わるよな」
友「そうですか?」
兄「寝てる間に解いたらすごいお嬢様みたいになった。今もそう」
友「あ、ホントだ…解けてる。やめてくださいよ、これ結ぶの結構苦痛なんです」
兄「でも髪切ったらだめだからな。キャラが脳裏に浮かばなくなる」
友「あんたは何を言っているんですか」
兄「いやだって…そういう設定だし…」
友(どうせどうでもいい話しかしないのに……)
友「私にも髪型を変える自由はありますよ」
兄「ダーメェ!!認めません!!」
友「じゃあ明日から尼さんみたいに全部剃りますね」
兄「そんなことしてみろ!お前のゲームのデータ全部消すからな!」
友(でもなんか……)
友「……落ち着く…」ボソッ
兄「は?消してほしいの?」
友「違いますよ。消したら殺しますからね」
兄「しどい!」
友「しどくないです」
兄「それで」
友「はい」
兄「何しようか」
友「……適当に話しててください。私はそれに適当に相槌を打ちますので」
兄「それじゃあ一つ…こないださあ、ジャガイモで餅作ってたんだよ、餅」
友「へえ」
兄「茹でてつぶしたジャガイモに片栗粉と塩コショウだけ入れて一緒に混ぜるのよ」
友「ほう」
兄「生地っぽくなったら形を整えて焼くわけなんだが」
友「はいはい」
兄「混ぜが足りなかったせいかもしれんのだが、餅っていうか普通のマッシュポテトみたいになっててさ」
友「なるほどなるほど」
兄「作った後に、これ普通にイモ茹でて食っても同じじゃねって思った」
友「そうだったんですか」
兄「………なあ」
友「はい?」
兄「楽しいか?これ」
友「いえ、まったく」
友「でも暇じゃないですよ」
兄「こんな中身のない会話しても面白くないだろ」
友「私は別にかまいませんけどね」
兄「…そういえばどこかで聞いた話があるんだが」
友「なんですか?」
兄「恋人ってさ、こんな中身のない会話でも楽しめるらしいぜ」
友「楽しくはないですね」
兄「もっといい反応してくれよ~」
友「…けど最近お兄さんがうるさすぎて話聞いてなくても嫌でもお兄さんの話が耳に入ってくるんですよ」
兄「っていうと?」
友「つまりお兄さんの話とかがBGMっぽくなってて、聞いてないと若干違和感が…」
兄「え、なに。俺洗脳しちゃった感じ?」
友「何でしょうね。一種の洗脳であってるんじゃないですか」
兄「兄の名において命じる!シュワキーーーン!」
友「アホですか」
兄「わかりきってること言うなよ。恥ずかしいな。1+1はいくらですか?って聞くくらい恥ずかしい」
友「いちいち癇に障る野郎だ…!!」
兄「フリーザ様万歳」
兄「そういえばこないだドラゴンボールのオレンジジュース買ったんだよ。ダイドーのさ、ソーダの奴」
友「ああ、缶の奴ですね」
兄「あれが思いのほかうまくてな、いい味してた」
友「パッケージはなんだったんですか?」
兄「フリーザ様だった」
友「正直言うとDBでの最大の敵役って魔人ブウとかじゃなくてフリーザ様な気がしますね」
兄「あいつは良い悪役だった」
友「命乞いをした挙句即座に殺そうとするとかまさに悪役って感じです」
兄「俺に殺されるべきなんだーって奴か。あれかっこよかったなあ。バイキンマンの人が光ってたもん」
友「名前くらい言ってあげましょうよ」
兄「名前なんだっけ?」
友「中…なんとかさんです」
兄「声優で中って付く人多すぎて名前がまともに覚えられない」
友「中田譲治なら…」
兄「オゥアーだな。ソルは石渡さんのままでよかった気がする」
友「違和感ありますけど、割とあってますよ」
兄「ひよこはひよこっこーのひーよーこーのこーってか」
友「あんたは何を言っているんだ」
兄「懐かしいとは思わんかね」
友「布亀の~救急箱~って奴ですよね。まだやってますよね」
兄「え、まだやってんの?あのCM」
友「ですよ。こないだ見ました」
兄「へえ~…意外。そいつぁすげえや」
友「あのCMまだやってたのか~ってのはありますよね」
兄「はごろもフーズ…とか」
友「あれは見ませんね」
兄「いつ思い出してもそうなんだが、あの水しぶきがセレビィの映画のワンシーンとかぶる」
友「それはお兄さんだけです」
二時間後
兄「さすがにそろそろ帰るか…」
友「ん~、今何時ですか?」
兄「もう夕方だ」
友「私たちってそんなに長い間話してましたっけ…」
兄「みたいだよ、ホント何の意味もない話ばっかりしてたけどな」
友「まあ…暇はつぶせましたとも。誇っていいですよ」
兄「俺はこの上なく無駄な時間を過ごした気がするよ…まあお前の違う髪型を見れたのは新鮮だったけど」
友「安い人間ですね」
兄「そこは喜ぶなり照れるなりしろよ…」
友「きゃー、はずかてぃー」
兄「帰るわ…」
友「ウソですよ。そこそこに楽しかったです」
兄「最初から素直にそういいなさいよ…」
友「てへぺろっ」
兄「あー…足しびれた…」フラフラ
友「生まれたての小鹿みたいですよ」
兄「これが人間のサガ…」
友「ちょっと。大丈夫ですか?」
兄「あ、やばい」フラッ
友「へ?」ドシャッ
兄「…………」←覆いかぶさった
友「…………」
兄「…………えへっ」
友「………えへじゃないですよ…!」
兄「だって足が痺れて動けないんですもの…」
友「だからってこんな都合のいい状態がありますか!」
兄「実際にあるから仕方ないな」
友「くぅっ………」プイッ
兄「…………」
友「………」
兄「………」ジーッ
友「…何見てるんですか」
兄「お前」
友「見ればわかりますよ」
友「……まだ治らないんですか」
兄「治らないな」
友「………そうですか…」
兄「ああ」
友「………」
兄「………」ジーッ
友「顔が…近いんですけど……」
兄「痺れてるんだから仕方ない」
友「う……ぐ……」
兄「お前さ」
友「なんですか…」
兄「怖くないか?」
友「はぁ?」
兄「いやだから、怖くないかって」
友「私はこの状況を兄貴たちに見られることが今一番怖いです」
兄「そうか…………へへっ」
友「何笑ってるんですか」
兄「いやさ、治療の効果があったなって思ってな」
友「ん…ああ……あの治療と称して遊びまわってたあれですね」
兄「れっきとした治療だ。効果はあっただろうに」
友「それなりには」
兄「けどちょっとさみしい気もするな」
友「何がですか」
兄「だってこれで他の野郎どもとも話せるようになるだろ?俺だけの友ちゃんじゃなくなるなと…」
友「どうしてそういう発想になるんですか!」
兄「いやまあ…相対的に…?そうなってたかな…みたいな」
友「そんな事実は無根です!」
友「それに…」
兄「それに?」
友「私の…男嫌いはそんな簡単に解決できません」
兄「いやでも現に…」
友「それは…あれです。お兄さん…だからです」
兄「え、なにそれ告白?結婚する?」
友「違いますよ!しませんよバカ!」
友「あれですよ!ほら!……えーと…」
兄「ツンデレだなあ。可愛いやつめ!」ナデナデ
友「おまけ!!お兄さんはおまけなんです!妹のおまけ!だから大丈夫なんですー!」
兄「それ前にも言ってたな。でもお前、だいぶ前に電車で俺と密着したとき怖がってなかったか?」
友「おまけでも密着は怖いんです!」
兄「じゃあ今は?」
友「うぐっ……口が減らない人ですね…!」
兄「口が減ったら大変だ。しゃべれなくなっちまう」
友「ぬぅぅぅううう!!!アホ!バカ!変態!変人!ロリコン!シスコン!」
兄「ついにこいつ罵倒に走りやがった!」
友「うっさいバーカ!ブヮーカ!!」
兄「子供かお前は」
友「っていうかそろそろどいてください!もう痺れてないでしょ!」
兄「はいはいわかったって…まったく…せっかくの嬉恥ずかしハプニングだったのに…」
友「私にとっては拷問以外の何物でもなかったですよ!」
兄「まったく…ホントに友はまったk…」
ガチャ
妹「」
兄友「あ」
妹「」
兄「………」
友「………」
妹「兄さん危ない!!!」ノシカカリッ
兄「ぎゃあああああ!!!」ドスッ
友「!?」
兄「妹!!重い!乗るな!!重い重い!!」グググッ
妹「そりゃあ重いですとも!私の愛は重いんです!」
兄「違う愛じゃない!物理的に重い!!」グググッ
友「ひぃっ!?それ以上顔を近づけないでください!」
兄「無茶言うな!サンドイッチのハムがパンを押し返すことはできない!」
友「だ…だから…近…い………」
兄「っ…!!南無三!!」コツッ
友「…あ…………」
友「………………///」プシュー
兄「うおおおぉおおい!妹!友が死んだ!おでこ引っ付けたら死んだぞ!」
妹「友ちゃんだけずるいー!」グイッ
兄「あぎっ…妹…!決まってる…!キャメルクラッチみたいなの…決まってるから…!!」
ガチャ
委員長「さっきからドタバタうっさいわね!人の家で何やって……」
委員長「……」
兄「ぐげぁっ……」バンバンッ
妹「兄さん!兄さん兄さん!!」
友「」プシュー
委員長「何この状況」
男の娘「(∵)」
リビングにて 兄妹正座後
委員長「あんたら病人の部屋で何やってんのよ!!!」
兄(そういえば赤い部屋ツールの友の反応を収めたDVDまだ見てないな…)
妹(顎に手を当てて思案する兄さんがかっこいいです…///)
委員長「人の話聞いてる?聞いてないわよね?」グイッ
兄「もうやめて!これ以上俺の首を絞めないでぇえ……おえっ…」
妹「やめてください委員長さん!悪いのは私なんです!だから私を存分に弄んで蹂躙して嬲り倒してください!!」
兄「………」
委員長「………」
委員長「人の話聞いてる?聞いてないわよね?」グググッ
兄「もうやめて!俺のライフはゼロよ!!」
妹(皆放置プレイうまいですねえ…///)ハァハァ
男の娘『皆~お茶とお菓子持ってきたよ~』カチャカチャ
委員長「ねえ、兄わかってんの!?」
兄「もう首絞めないでくれ!っていうか顔が近い!」
委員長「っ!か、関係ないでしょ!この際!!///」ブンブン
兄「やめてくれぇええ!!チューペットがリバースする!!」
男の娘『あ、チューペット食べちゃったの兄君だったんだ。どうりで…』スラスラ
妹「私は兄さんの吐しゃ物でも愛せます!」
男の娘『皆~お茶の準備できたよ~』スラスラ
委員長「悪いわね。気を遣わせて」ポイッ
兄「ぎゃああああ!!また針が刺さったあああ!!っていうかなんでリビングにまで針落ちてんだよ!」ブスッ
妹「兄さん落ち着いてください!今抜いてあげますから!」
兄「ちょっと待てズボンを下ろすな」
妹「脱がさないと抜けないじゃないですか!」
兄「露骨すぎる下ネタはやめろ!」
妹「え…じゃあ…兄さんのそそり立ったエッフェル塔を私が全力でプルアウト…?」
兄「もっとひどいわこのバカ妹が!!」ベシッ
妹「気持ちいいッ!」
委員長「ったくもう…とっとと抜けばいいじゃないこんなの!」ブシュッ
兄「ぎゃーーーー!もっと愛ある治療をしてくれ!」
委員長「はい、マキロンとティッシュ。あとは自分で何とかしなさいよ」
兄「…なんで持ってるの?」
委員長「べ…別にあんたのために…持ち歩いてるわけじゃないんだからね…?」ガシャン
兄「なんで救急箱とか担架とかテントとかバズーカ砲とかがブリーフケースに入ってるの?」
委員長「だって緊急時とか…あんた良く怪我とか病気するし…」
兄「違う。そうじゃない」
男の娘『兄君、じっとして』ポンポン
兄「あ、どうもすいません」
友「ひ、ひどい目にあった…」
兄「あ、友起きたのか」
友「よ…よりゅな変態!!///」
兄「おっほ!」
友「おっほじゃない!!」
委員長「ああ、起きたのね。大丈夫?兄たちがぎゃあぎゃあ言ってたけど」
友「死にかけましたね。いろんな意味で」
兄「いや、この子ツンデレなんですよ。お前と一緒で」
委員長「誰がツンデレよ!」
兄「あ、ごめん。ツルペタだった」
委員長「………」スッ
兄「待ってくれ、バズーカはやめようぜ?」
兄「それにさ、よく考えてみろよ。ツンデレでバズーカ使うとか某漫画のあのキャラとマルかぶりだぜ?略してマルカブ」
委員長「む…それは…いけないわね…私はツンデレじゃないけど」
兄「だからツルペタだろ?見ればわかるって」
委員長「何よツルペタツルペタって!!友も変わらないじゃないのよ!」
友「なぜ私が引き合いに…」
兄「いや、違うな。友はC以上確定だ。俺が保証する」
友「んなっ!?」
妹「マジで!?」
兄「着やせするタイプだけどあれは見た目以上の凶器だぞ。気をつけろ、油断していたら一発d」ベキッ
友「何言いだすんですかこの変態が!!///」
兄「だってこないだ言ったじゃん大きいって!」
友「今この状況でそんなこと言う人がありますかい!」
兄「実は着痩せしてたお前と恥ずかしげもなくスポブラでナイチチをアピールしている委員長とは天と地の…」
委員長「リラックスタイムは終わりよ」ベキッベキッ
兄「あっ待って?ねえ、物の弾みとかあるじゃん?俺ってほら。スーパーボールだから」←?
友「私たち外に出てますんで、物を壊さないようにしてもらえれば好きにしていただいて構いませんよ」
委員長「ありがとう。友」ゴゴゴゴゴゴゴ
兄「あ、ちょっと待って?あれだよ。ほら。これ、ピーナッツほら。美味しいぞ?あ。待って!ちょっと待って!お腹痛い!俺もうお腹痛いから!ちょっまっ……」
兄「アッ――――――――!!」
妹(うろたえてる兄さんも素敵です…)ハァハァ
兄「わー…友がポニーテール回して空飛んでるー…」
友「あらぬ幻影が見えてるみたいですが」
委員長「気のせいよ」
男の娘『兄くーん。生きてるー?』ツンツン
妹「大変です!今すぐ人工呼吸しないと!!」バッ
委員長「早っ」
兄「友がポニーテール回しt…ん…?」
妹「さあ兄さん…私たちのファーストキッs」
兄「違う!!今友はロングだ!ポニーじゃない!!」ムクッ ゴチッ
妹「~~~~!?!?」ゴチッ
兄「あれ…まあいいや。おはよう」
友「お、おはようございます…」
兄「悪い夢を見ていたようだな」
友「夢ならよかったですけどね」
兄「ほらやっぱり夢じゃなかった。お前はロングのままだ!」
友「そっちの話ですかい」
兄「だってあれだぜ?ポニーで空飛んでるんだぜ?」
友「それがなんですか」
兄「タケコプターの検証でもあったけどあんなんで空飛んだら頭千切れるだろ」
友「やめてくださいよそういうこと言うの!!」
委員長「楽しそうね」
兄「おう!楽しいぜ!」
兄「ところでどうして妹は恍惚の表情で鼻血を出しながら口を押えて悶絶しているんだ」
男の娘『兄君が起き上がった時に頭突きを…』スラスラ
兄「ああ、なるほどな…男。保冷剤とティッシュ借りるぞー」
妹「やっばりにいざんはにいざんです」ムフー
兄「ところでどうして俺たちは友の家にいるんだっけ」
友「私が風邪ひいたからですよ」
兄「そうだった!!お前しんどくないのか!?」
友「若干落ち着きましたよ。冷えピタとか…アイス枕とか…あと汗思いっきりかきましたので、誰かさんのせいで」
兄「そうかそうか。悪いな妹が迷惑かけて」
友「あんたのせいなんですけどね」
兄「でもそうだな…そろそろ帰るか」
委員長「あんたにしては妥当な判断ね。もうすぐ夕食の時間だし」
男の娘『何のお構いもできずに…』フカブカ
妹「いえいえこちらこそお騒がせして…」フカブカ
兄「騒ぐ原因を作ったやつが何を言うか」
兄「そいじゃ、薬飲んで寝ろよ。あと男にもうどん買ってあるから二人で食べてくれ」
男の娘『ありがと、兄君』ニッコリ
友「ありがとうございます」
妹「お大事にね。友ちゃん。男さんもまた明日ー」
委員長「また明日ね。男も移らないように気をつけなさいよ」
男の娘『うん、また明日ー』ノシ
友「また明日ね」ノシ
兄「あ、言っとくけど体調悪かったら学校来ちゃだめだからな」
友「わーかってますよ」
妹「にいさーん」
兄「あいあいー今いくでござるー」
友「お兄さん」
兄「なんだー。このままじゃ帰れんぞー」
友「また今度お礼参りしに行きますから」
兄「何それ怖い」
友「お礼しに参りますからってことです」
兄「気にするなよ。今回は俺が原因だし」
友「それじゃ私の収まりがですね…」
兄「結局今回だって迷惑かけたしな…っとそろそろ行くぜ!また明日な!」
友「あ…はい。また明日」
友「人の話くらい聞く余裕は持った方がいいと思うんだけどな」
男の娘「(・∀・)」ニヤニヤ
友「何さ。兄貴」
男の娘『いえいえなんでもございませんよー』ニヤニヤ
友「兄貴のうどん、キツネね」
男の娘「Σ(゚д゚;)」
友「私天ぷらだから」
男の娘『ちょっと待って!それ卑怯!ボク天ぷら好き!ボク天ぷら!!天ぷらがいいの!』カキカキ
兄「げほーげほーまた風邪が移ったかもしれんー」
委員長「棒読みもいいとこね」
妹「兄さんが次風邪ひいたら私が口移しでもらってあげますよ」
兄「もう二度と風邪ひかない」
妹「インフルエンザでもいいですよ☆」
委員長「やっぱり血がつながってるってのを思い知ったわ…」
兄「待て。俺はここまでじゃない」
妹「ウソつきですよ兄さんは。口ではそんなこと言ってても体は反応しちゃう人なんです♪」ススッ
兄「股間に手を伸ばすのはやめろ。しまいにゃ手錠かけるぞ」ガシッ
妹「ぜひお願いします!!!」
兄「しばらく委員長の家でこいつ預かってくれないか」
委員長「いやよ」
兄「そういや委員長や妹もそうだけど」
妹「なんですか?」
兄「友の部屋見て何も思わなかったのか?」
妹「いえ、とくには」
委員長「普通じゃないの?」
兄「…委員長の部屋が見たくなったな…」
委員長「勝手に覗いたら殺すわよ」
兄「へいへい」
妹「私の部屋ならいつでもオープンですよ?」
兄「うん、知ってる」
委員長「それじゃあ、また明日ね。後これ」
兄「なんだそれ」
委員長「イソジン」
兄「お前どんだけイソジン好きなんだよ!?こないだもらったばっかじゃないか」
委員長「うがいしないとまた風邪が移るわよ」
兄「いや、こないだもらったのがあるし別にいいよ」
委員長「そう…なくなったら言いなさい。あげるから」
兄「えぇ…」
委員長「それじゃあまた明日ね」
兄「おう、また明日」
妹「また明日ですー」
兄「…妹よ…この出方、どう見る?」
妹「そんなことより今日の晩御飯はなんですか?」
兄「ムニエルでも作るか」
妹「わぁいムニエル!私ムニエル大好きー!」
兄「そうかそうか!さっそく材料を買いに行こう」
妹「でも兄さんの方がもっと好きです!」ギュッ
兄「おいおいこんなとこで………なんか嫌な予感がする」
妹「ソーグッド!!」クンカクンカ
兄「やめんか!!」
二日後
友「完治まで二日もかかってしまいました」
兄「俺のおかげで早く治ってよかったな」
友「悪化したんですよ!」
兄「大丈夫か?おんぶして保健室連れて行ってやろうか?」
友「もう治ったって言ってるじゃないですか」
兄「いや、こないだお前おんぶしたときあるじゃん?」
友「ああ、そうですね」
兄「あの時尻とか触ってたらよかったなあって…」
友「この変態が!」
兄「うるせえ!お前だって妹の尻触りたいだろうが!!」
友「なんで逆切れしてんのこいつ…」
兄「まあ治ってよかったぜ」
友「あ、ああ。はい。完全にさっきのことなかった前提で話してますよね」
兄「完治祝いにちょっとジュースでも奢ってやろうかと思ってさ。今日俺超機嫌いいから」
友「さっきめっちゃ怒ってたじゃないですか」
兄「あれはジョークだよ、ジョーク。可愛い冗談。俺がそんな簡単に怒るわけないだろ。ガキじゃあるまいし」
友「どうですかね~」
兄「俺の心と懐はな、太平洋よりも広くてふか」ドンッ
兄「前見て歩けやクソガキィイイ!!!!」
友「ぉぉおおい!水たまりよりも浅くて狭いじゃないですか!!」
女の子「あ?なんやねん兄ちゃん」
兄「あ、いや。何でもないんです。すいません。私が悪いんです」
友「……うわぁ……」
兄「口ほどにもねえ相手だったな!」←ジュースおごった
友「あの…お兄さん…」
兄「さて、お前は何が飲みたい?」
友「あ、ああ…うん…はい…えっと…」
兄「ファンタでいいよな」ポチッ ガコン
兄「ええ、私はお兄さんの選んでくれたものなら何でもうれしいですー」(裏声)
兄「ははは。愛いやつめ」
友「似てねえよ!」ゲシッ
兄「おごっ!!」ポチッ ガコン
兄「うおおおおお!!あろうことか友に蹴られた勢いで違うボタンを押してしまいどう見ても地雷にしか見えないショウガサイダーなるジュースが出てきてしまったー!!」
友「説明口調が鬱陶しいです」
兄「とりあえずこれね。お前のファンタ」
友「あ、ありがとうございます」
兄「ふんっ!!」シェイクシェイク
兄「はい」スッ
友「……」
友「おらあ!!」ブンッ
兄「痛い!!」ガスッ
兄「ショウガサイダーまずっ!!!」
友「自業自得ですよ。私のも炭酸抜けちゃってますし」ゴクゴクッ
兄「二人そろって災難だったなあ」
友「原因はあんたですけどね」
兄「せめてお恵みを分けてくれよ友さん~」
友「嫌ですよ」
兄「じゃあ俺の150円返せ!!!」
友「おごってやるって言ったのは誰なんですか…」
兄「金はな…命より重いんだ」キリッ
友「じゃあその金をショウガサイダーなるものに使って無駄にしたお兄さんは死ぬべきですね」
兄「まあ、重いだけで命より大事ってわけじゃないしぃ↑」
友「この上なく鬱陶しい」
友「っていうかなんでそんなにテンション高いんですか」
兄「お前が帰ってきたからな」
友「お兄さんが居ればうるさくて暇じゃないでしょうに」
兄「お前がいない時の俺は水を得た魚同然で死ぬほどつまんなかったさ」
友「元気になってません?」
兄「わかってないな。苦境にあるときほど男は燃えるもんなんだよ」
友「だからって魚が陸地に上がったら死にますけどね」
兄「俺人間ですけどー」
友「…チッ」
兄「ところでファンタくれない?」
友「もういいじゃないですかそれで」
兄「だってまずいんでもーん!飲めよほら!これ!」
友「うわ!ショウガ臭い!!」
兄「一文字違うと小学生。胸が高鳴る鼓動が溢れる」
友「はぁ?」
兄「隙あり!!」
友「んーーー!!」←ペットボトルを突っ込まれた
兄「どうだ?まずいだろ?」
友「んっえほっ!えほっ!けふっ!かっ!」
兄「ごめんFF知らない」
友「このっ…!くしょあに…っ!けほっ!」
兄「よしよし。さすってやる」スリスリ
兄「しかしあれだな」
兄「可愛い女の子が口から液体をこぼしつつ上目づかいでせき込みながら恨めしげに自分を見つめるってシチュエーション」
兄「ありだな」キリッ
友「死んでくだぅあい…」ケホケホ
兄「おーよしよし」ナデナデスリスリ
友「ちょっと離れてください!もう大丈夫ですから!」
兄「良いではないかよいではないか!!」
友「嫌いになりますよ!」
兄「じゃあやめる………」ズーン…
友「なんでそんなテンション下がるんですか…」
兄「だって嫌われたくないし…」
友「べ、別にそんな一朝一夕で嫌いになったりしませんよ…第一そんなにすぐ嫌いになるなr」
兄「と~もちゃ~ん!」
友「ふん!」ドンッ
兄「う゛っ!?」
兄「喉の奥から…ショウガの香りが…」ピクピク
友「お兄さんわざと私に殴られるような真似してません?ねえ」
兄「俺ってほら…ニュートラルだから…」
友「ドS設定はどこへ…」
兄「…ニュートラルだから…」
友「まあいいでしょう」
兄「そんなことよりだな」シャキッ
友「なんですか?」ゴクゴク
兄「よくよく考えなくてもわかるけど」
兄「関節キスしたよな」
友「ごえっ!?」ブッ
兄「うお!?きたn…なくない!友のなら飲める!」
友「やめろぉ!!」ベチッ
兄「ンギモッチィィ!」
兄「もう俺ずっと殴られてる気がする」
友「自分のせいでしょうが!」
兄「関節キスって言ったくらいで…」
友「それが問題なんですよ!」
兄「え?直接がよかった?」
兄「じゃあお言葉に甘え…ぐえっ」
友「やめてくださいって言ってるでしょう!///」
兄「あーかくなった赤くなったー!」
友「うるさいうるさい!うるさいんです!」
兄「写ルンです」キリッ
友「………」
兄「………」
兄「あーかくなった赤くなったー!」
友「やり直しは無理があります」
兄「…くっ…」
兄「今日も平和だな」
友「テンション変わりすぎじゃないですか?」
兄「男は一瞬を生きる生き物だからな」
友「なんでも男は~って言ってれば済むと思ってません?」
兄「うん」
友「………」
兄「まあそれよりもだな」
友「はい」
兄「………」
友「なんか言ってくださいよ」
兄「なんか」
友「…」
兄「なんかなんかーー!!」←リンダリンダぽく
友「」イラッ
兄「なんかなんかなんk」
兄「すんませんでした」
友「とりあえず妹たちはいつ帰ってくるんですか?こうして校門前で何分無駄な時間を消費してるんですか?」
兄「良いか、友。無駄な時間なんてないんだ。こうしてる間にも俺とおまえの距離は縮まって」
友「ない」
兄「るんだからさ。意味のないことなんてないさ」
友「聞いてませんよね?」
兄「ああ、俺は俺に都合のいいことしか聞こえない病気なんだ」
友「一生治りそうにないですね」
兄「友ちゃんがちゅーしてくれたら治るかも」
友「寝言は寝て言いやがれです」
兄「じゃあ寝て言うからちゅーして」
友「嫌」
妹「にいさーん。ご要望にお応えしますよー!」シュタッ
兄友「お帰り妹」キリッ
妹「た、ただいまです…」
兄「しかし妹が来たのに委員長と男は遅いな」
委員長「妹ちゃんが早すぎるのよ」
男の娘『ちゃお☆』スラスラ
兄「ちょっと新鮮」
男の娘「(///ω///)」
兄「なぜ照れるし」
兄「ところで委員長はいつから板んだ?」
委員長「さっき来たところよ」
兄「いつから「板」んだ?」
委員長「毎回思うけど、あんた私に殴られて嬉しいの?」
兄「うん」
委員長「………」
友「………」
委員長「……///」
兄「なぜ照れるし!?」
兄「ふぅ…まあいいか。そろそろ帰るぞ」
友「だいぶ長い間待ってましたよ」
委員長「待たせてごめんね。ちょっと野暮用があってね」
友「ええ、その辺はお兄さんから聞いてますよ」
男の娘『ボクも付き添ってたんだぁ~』スラスラ
妹「私は先生に怒られてました」
兄「一応聞くけど…なんで?」
妹「熱くなりすぎたんです」
兄「何が?」
妹「いろいろと」
兄「深くは聞かない」
委員長「それじゃあ私はこっちだから」
兄「おう、気を付けて帰れよ」
委員長「わかってるわよ。私はそんなにやわじゃないわ」ノシ
妹「また明日ですー」ノシ
男の娘「(・ω・`)ノシ」
友「また明日ー」ノシ
兄「それにしても」
妹「なんです?」
兄「あいつ、何食ったらあんなに胸が小さいまま維持でき」ガシッ
委員長「聞こえてるわよ」
兄「なっ!?いつの間に後ろ…アッ――――――!!!」
帰路
妹「帰りにコンビニで何か買って帰りません?」
友「おー。いいかもー」
男の娘『ボクも小腹空いちゃった』スラスラ
兄「もうすぐ五時だもんな」
男の娘『おなかも満足させないとね』スラスラ
妹「あ、私いいお菓子知ってますよ」
友「……変わらない日常って暇だけど…大事なんだなあ…」
兄「何?お前厨二に目覚めたの?」
友「へぁあ!?お兄さん居たんですか…」
兄「おうよ」
友「てっきり妹と兄貴の話に混ざってるのかと…」
兄「まあ毎日同じようなところにしか行ってないしな。面白味もなくなるわな」
友「私はこないだお兄さんに無理やり連れまわされましたけどね」
兄「おま、人聞き悪いぞ。せっかく連れて行ってやったのに!」
友「冗談ですよ」
兄「んで?なんであんなこと言ってたんだ?」
友「いえ、こうほら。当たり前の日常って大切なんだなあと…」
兄「もっと刺激を与えてやろうか?」
友「いえ、いりませんから」
兄「そいつは残念だ」
友「とはいえ、いつも通りっていうのも…暇っちゃ暇なんですけどね~…」
友「ゲームみたいにぽんぽんトラブルは出てきませんよ」
兄「お前は一体どうしたいんだ?」
友「リアルとゲームは違うということを改めて自覚しました」
兄「といってもトラブルだらけだけってのも嫌だと」
友「まあないものねだりって奴ですね~。今の生活なんて戦時中じゃ考えられないことですし」
兄「お前ホントに風邪治ったのか?熱あるんじゃないのか?」
友「失敬ですね」
妹「あれ?兄さん?兄さんがいない!!誘拐されました!!」
男の娘「!?」
兄「後ろにいるぞー」
妹「にいさーん!!」ガバッ
兄「残像だ」シュンッ
友「うわあ!?」ギュッ
妹「あれ、友ちゃんに抱き着いちゃった」
友「い、妹暑い…」
妹「へっへっへー。ええじゃないかええじゃないかー」クンカクンカ
友「ちょっと!匂いかがないで!汗臭いからぁ!」
妹「いや、めっちゃくちゃ良いにおいだよ」クンカクンカ
兄「………へへっ」
友「笑ってないで助けてくださいよ!!」
兄「やっぱり妹は俺の妹だな」b
妹「はい!兄さん!!」b
友「助けてぇ!」
コンビニ
友「つ、疲れた…」
妹「男さん!私が言ってたやつ教えてあげます!こっちですよ!」
男の娘「( ・∀・)ノ」
兄「元気だなあ」
友「そうですね……」
兄「なんか妹と男が仲良くなってる気がするな」
友「なんかそんな感じしますね」
兄「俺もお前ともっと仲良くなりたい」
友「はいはい」
兄「本気なんですけどー」
友「前よりはましですよ」
兄「なるほど。上限が高すぎるだけで既存好感度はかなりの物だということですね。つまり俺にべた惚れだってことですね」
友「幸せな回路してますね。ホントに」
兄「俺ネガティブに考えるの嫌だからな」
兄「どんな時でもポジティブで能天気にならないと人生やってられないぜ」
友「なんかそれっぽいこと言ってますね~…」
友(………)
友「ねえ、お兄さん」
兄「なんだね?」
友「これあげます」カサッ
兄「なにこれ?ラブレター?いやあ照れますなあ」
友「違いますよ。家かえって読んでください。脅迫文なんで」
兄「えぇ!?俺なんかした!?」
友「いろいろとしてくれましたね。いろいろと」
兄「そんな友ちゃーん!」
友「妹ー!私にも教えてー!」
妹「いいよー。じゃあベッドの上で…」
男の娘『言わせないよ』スッ
数十分後 友宅前
妹「じゃあね、友ちゃん」
友「うん、またね妹」
兄「じゃあなー」
男の娘「(´ω`)ノシ」
友「そうそうお兄さん」
兄「あ、そうだお前さっきn」
友「ちゃんと読んでくださいね?」
兄「お、おう」
友「読まないと死にますよ」
兄「死ぬ!?」
友「しかも爆死」
兄「爆死!?」
友「では…」ガチャ
兄「むぅ…面妖な…」
男の娘「?」
兄「ああ、いやこっちの話…」
兄宅
兄「さて…」
妹「さて」
兄「見てたんだよな?妹」
妹「何をですか?」
兄「いや、俺が友から紙を渡された瞬間」
妹「いえ、見てませんけど…」
兄「そうなのか?意外だったな」
妹「ただ友ちゃんの匂いがする何かを兄さんが持っていることはわかってましたがね」
兄「この子怖い」
妹「さあさあ、開けちゃってくださいよ」
兄「あいつは脅迫文だって言って渡してきたんだが…」
妹「たとえ兄さんが彼女を作っても、私はたった一人の妹ですからね!夜這いかけますからね!」
兄「やめてくれ」
兄「それじゃあ開けるぞー」カサッ
妹「wktk」
友手紙「○※☆××□◆☆*?」
兄「………」
妹「………」
兄「あいつって宇宙人?」
妹「…いえ…すっごい汚いですけどこれ日本語ですよ…」
兄「あいつ手のひらの上で書いたのか?」
妹「そんな感じの字ですね。ぐにゅぐにゅです」
兄「なんで手で…いや、いいか…」
兄「とりあえず…読めるか?これ」
妹「妹ビジョンを使えば部分的には……」
兄「…うん。お願いします…」
妹「ぬぅっ!」カッ
兄「顔が天狗みたいになってるぞ」
妹「はぁ…!」ガクッ
兄「どうした妹!?」
妹「お、終わりました……」
兄「そうか…で、どうだった?」
妹「はい…今紙に書きますので…」カキカキ
兄「………」
妹「…これです」
紙「…飯…食うな…」
兄「…………」
妹「…………」
兄「………え?」テーンシーン
妹「兄さん携帯なってますよ」
兄「あ、ああ。メールだな」ピッ
友メール「どうやら紙を読んでくれたようですね」
兄「なんでわかんの?」
友メール「そこに書いてある命令に従ってください。破ったら壊死します」
兄「壊死!?どこが!?」
友メール「歯茎です」
兄「いやあああああ!!!!」
兄「なんだよこれ!?四面楚歌じゃね!?食わなきゃ死ねるし食ったら壊死ってなんだそれ!?かろうじて読まないって手もあったけどその場合爆死ってなんだそれ!?」
妹「世間一般で言うどうあがいても絶望って奴ですね」
兄「俺はどうすればいいんだ…」
妹「でもまあ……どうでしょうか」
兄「あ、ご飯がダメならお菓子を食えばいいじゃない」
妹「それもそうですねー」テーンシーン
兄「嫌な予感しかしない」カパッ
友メール「お菓子もアウトです」
兄「………」
妹「………」
兄「俺、今日から水だけ…?」
兄「…俺はご飯が食べれない」
妹「はい」
兄「お前は食べる」
妹「はい」
兄「俺作る」
妹「はい」
兄「お前食べる」
妹「はい♪」
兄「絶望した!!!」
妹「兄さん友ちゃんに何かしたんですか?」
兄「何もしてない!むせさせたことくらいしかしてない!」
妹「とりあえず晩御飯なんにします?」
兄「この鬼畜ぅ!!」
翌日
兄「…米を…米をくれ……」
委員長「うわぁっ!?何よあんた!?」
妹「昨日の昼ごはん終わってから兄さん水以外口にしてないんです」
委員長「なんで!?」
兄「友の呪いだ……」
委員長「呪い?」
妹「ところで友ちゃんはどうしたんですか?」
委員長「今日は先に行くって言って行っちゃったわよ?」
兄「そんな……」
妹「兄さん」
兄「妹ぉ…」
妹「なんか今の兄さんの姿見てたらゾクゾクします♪」
兄「妹おおおおお!」
学校内
男の娘『おはよう兄君』スラスラ
兄「男…奴は…奴はどこだ…」
男の娘『友のこと?』スラスラ
兄「ああ…そうだ…」
男の娘『友なら普通に教室だと思うけど…』スラスラ
兄「あの野郎…一体何考えて…」
男の娘『何かあったの?』スラスラ
委員長「兄が友に呪いをかけられたーって」
男の娘『そんなバカな………っていえないのが怖いよね』スラスラ
兄「あいつは俺に飯を食うなと…死ねといいやがった…」
男の娘『あ、あー…あー………なるほどね』スラスラ
兄「何か知っているのか!?」
男の娘『いやその…うん…』スラスラ
先生「うぅーい。授業始めるぞー」
兄「答えてくれ男!!じゃないと俺は!俺はぁ!!」
男の娘『兄君…顔近いよ…///』スラスラ
先生「兄ー。それ以上騒いだら木端微塵に吹っ飛ばすからなー」
___
妹教室
妹「あれ…友ちゃんいない…」
昼休み
兄「」
委員長「こいつ大丈夫なの?」
男の娘『ううん…』スラスラ
兄「燃え尽きたよ…真っ白だ…」
男の娘『ほ、ほら!友もいると思うし、食堂行こう?』スラスラ
兄「ああ…肩貸して…」
男の娘『はい』ヒョイッ
兄「……やわらけぇ……」
男の娘「……///」
委員長「歩くの遅いわよ。し、仕方ないから私ももう片方から支えてあげるから」
兄「……かてぇ……」
委員長「」イラッ
食堂
兄「へぇ!?友いねえの!?」
妹「ええ、いませんでしたよ」
兄「なんでぇ!?」
妹「さあ~?」
兄「お前なんでそんなに落ち着いてんの!?俺のいのてぃがかかってんのに!」
妹「ちょっとSに目覚めてきたかもしれません」
男の娘『あ、兄君落ち着いて…』スラスラ
委員長「あんた暴れたら余計エネルギー消費するわよ」
兄「うっ……なんか気分悪くなってきた…」
委員長「ストレスかしら」
兄「ちょ、ちょっとトイレ行ってくる……」
トイレ
兄「なんで空いてないの!?」
兄「ここから近いの外のトイレだけじゃねえk…うっぷ…」
兄「背に腹は代えられん…俺は代えられそうだけど…」
兄「と、とりあえず外へ…」
__
外トイレ前
兄「あ……あ……」
兄「やっと空いてた…」ガチャガチャ
兄「え」
張り紙「超故障中。てへぺろっ」
兄「うおああああ!!」ガンガンッ
友「お困りのようですね。お兄さん」
兄「と…友…?」
友「おなか減ってます?」
兄「減ってるに決まってんだろおおおお!!」
友「ま、まあ私がまいた種ですし…ね…」
兄「そうだりょてめえこんにゃろう!!」
友「と、と…いうわけで…ですね」
兄「あぁん!?」
友「これ……」スッ
兄「あんかけ…チャーハン…?」
友「違いますよ」
兄「開けていいのか?」
友「ええ」
兄「」パカッ
兄「これ…弁当?」
友「ええ、お弁当です」
兄「……なんで?」
友「その……前に言ったじゃないですか…お礼するって……」ボソボソ
兄「じゃあなんで飯食うなって…」
友「いえ、せっかくですから…まあ…おなか減ってた方が美味しい…かなって思いまして……」
兄「それだけ…?」
友「はい」
兄「お…お前……それだけのために……!!」
友「あの…やりすぎでしたか…?」
兄「ああ怒った!俺は怒ったぞおおおお!!!!」
友「ご、ごめんなさい。でも」
兄「デモもストライキもない!俺は人間として罰を与えなければならない!!」
兄「腹が減りすぎて勉強もゲームもまともにできなかった苦しみをお前に味あわせてやる!」ガシッ
兄「さあそこのベンチへ座れええ!!!」
友「ひゃっ!?」ポスッ
兄「というわけで食べさせてくれ」
友「は…はぁ…?」
兄「あーんして食べさせてくれ!」
友「えぇ?」
兄「早くしろー!間に合わなくなっても知らんぞー!!」
友「は、はい…」スッ
兄「…はりーあっぷ!」
友「わかってますから……はい……あーん…」
兄「あーん!!」ガブッ
友「ど、どうですか…?」
兄「」モグモグ
友「あの、何とか…言ってくださいよ…」
兄「」モグモグ
友「あ…あの…」ジワッ
兄「お前は大変なことをしてしまった」
友「へぇ!?そんなにまずくないでしょう!?だってこないだ食べたとき」
兄「大変なことをしてしまったんだ!!」ドンッ
友「!?」ビクッ
友「な、なにがですか…?」
兄「美味すぎるんだよ!べんとぅーが!」
友「へ…?」
兄「さあ次だ!次々放り込め!!」
友「あ…は、はい!あーんです!」
兄「あーん!!!!」
食後
兄「ふぅ………」ツヤツヤ
友「あの……」
兄「友よ」
友「な、なんですか?」
兄「こっちへ来なさい」
友「は…はい…」
兄「座りなさい」
友「…はい?」
兄「私の膝の上に座りなさい!さあカモン!!!」
友「あの…さすがにそれは」
兄「さあカモン!!」
友「…………あn」
兄「キャモオオオン!!!!!」
友「はい…」ボフッ
兄「どうしてあんな紙を?」
友「いやだからその…お礼がしたくて……って近いです」
兄「でも弁当ならいきなり渡せばサプライズになるだろ?」
友「だから…そのままじゃあお兄さんの料理よりおいしくないでしょうから…」
兄「だからってお前…俺昨日の昼から何も食ってないんだぞ…」
友「私も…そんなに怒るって思ってな…え?昨日?」
兄「ああ」
友「なんで昨日から食べてないんですか?」
兄「嫌だって、飯食うなって書いてたじゃん」
友「私は朝ごはんの量を減らしてきてくれって書いたんですけど…」
兄「………」
友「………」
兄「あんなミミズがのた打ち回ったような字で書かれたってわかるかぁあ!!」コチョコチョコチョ
友「やんっ!?ちょっ!あっははははははははははは!」ジタバタ
友「はぁ…はぁ…んっ……」
兄「エロい。じゃなくてだな」
友「はぁ…はぁ…はい……?」
兄「とりあえずああいう呪いは怖いからやめてください」
友「の、呪いって…そんな大げさな物でもないでしょうに。冗談でしたし…」
兄「お前ならやりかねん」
友「私をなんだと思ってるんですか」
兄「得体のしれない能力者」
友「心外ですよ心外」
ラブレターはまだ…ちょっと先ですね。
期待してた方には申し訳ありませんがベタにこんな感じになりました。
今日はこれで寝ます。投稿は遅いですがよければまた見てください。
では、良い夢を…
兄「まあとりあえず…」
友「はい…」
兄「美味かったからよしとしよう!」
友「そういってもらえてよかったですよ」
兄「だがもうあんなことするなよな。普通にうまいんだから」
友「今回のだって冗談のつもりでしたのに…」
兄「お前はやりかねん…いや、もっとやりかねんのは妹か…?」
友「妹の場合お兄さんに危害は加えないと思います。というかむしろ…」
兄「ああ。爆死しますよ………私が。っていうだろうな」
友「ええ……」
兄「良いキャラしてると思う。うん」
友「さてそろそろもどりま」
兄「これで帰れるとでも思ってるのか…?」
友「えっ」
兄「昨日から味わってきた俺の苦しみがこの程度で報われるとでも?」
友「えっ」
兄「アイス食おうぜ」
友「えっあっはい」
兄「何がいいかのぅ…」テクテク
自販機前
兄「俺クリームソーダ」ガコン
友「私チョコチップで」ガコン
兄友「んまい!!」モグモグ
兄「いいな。17アイス」
友「前に食べたことがある気がします」
兄「うちの自販機前までふるいのばっか扱ってたけど新しくなってるな」
友「前までぷれみあむ?なんてなかったですもんね」
兄「美味しそうだけど高い」
友「どうせ自販機の物なら味より値段ですよね~」
兄「身も蓋もないけどそうだな」
兄「あ、お前のちょっとちょうだい」
友「…いいですよ。はい」
兄「さんきゅー。俺のもあげるわー」
友「どうも…」
兄「んまい!」
友「……」ペロペロ
兄「ん。ろうひた?」モグモグ
友「な、なんでもないです。はい。お返しします」
兄「おう。俺も返すわ」モグモグ
友「棒だけじゃないですか!?いつの間に全部食べたんですか!?」
兄「お前がボーっとしてたからつい」
友「ついじゃないですよ!私の120円返してください!」
兄「じゃあそれお前にあげるよ」
友「うれしくない!!」
友「まったくお兄さんはホントに……」パクパク
兄「……」ジーッ
友「なんですか?」
兄「やっぱ俺もちょっとちょうだい…」
友「はぁ?おなか壊しますよ食べ過ぎたら」
兄「ちょっとだけ!あそうだ。先っちょだけ!先っちょだけでいいから!!」
友「うわっ!ちょっと!私のなんです!やめてください!」ボトッ
兄「あ」
友「あ」
兄「………」
友「………」ベトベト
兄「………エロい」キリッ
友「このバカ兄!!」ベキッ
兄「ヘナップ!」
友着替え後
友「洗濯大変なんだから勘弁してくださいよ」
兄「その気持ちわかるぜ」
友「ならなおさらやめてくださいよ!!」
兄「すいませんでした」
友「ま、まあいいです…私もお兄さんに辛いことさせちゃいましたし…」
兄「可愛いなあ…友は」ナデナデ
友「やめてくださいよ…学校ですよ?ここ」
兄「とか言いながらされるがままの友可愛い」ナデナデ
友「ていうかどうして今日に限ってずっと可愛い可愛いって…」
兄「こないだの件でもうスキンシップは解禁されたかなと」
友「調子ぶっこかないでください」
兄「ほう?今日はお前が迷惑かけまくったくせにそんなこと言うのか?」
友「うぐぅ…」
兄「冗談だ冗談。お前ホントに嫌なら震えるなり殴るなりするだろうしな」
友「ホントいけすかないです…」
キーンコーン
兄「あ、もう昼休み終わりか」
友「早いですね。私何も食べてませんよ」
兄「はぁ!?なんで食ってないんだよ!?」
友「いえ、お兄さんをあそこに誘い出す罠を設定してましたから」
兄「自分の分の弁当は?」
友「ありますけど…」スッ
兄「おし。五時限目はサボるぞ」
友「そんな勝手な」
兄「飯食ってないお前が悪い!さあ!どこかに隠れて食うぞ!なんだかオラすっげえワクワクしてきたぞ!」
友「子供っぽいですね」
兄「お前も内心わくわくしてない?」
友「ちょっとだけ」
兄「皆が授業したり働いたりしている中俺らはこうしてサボってお弁当………たまんねぇなあ」
友「食べてる時くらい静かにしてください」
兄「ほら、あーんしてやろう。あーん」
友「嫌ですよ」
兄「ほら!あーん!あーん!」
友「だから」
兄「ハァァアアアアアアン!?(#゚Д゚)」
友「………」
兄「はい」
友「あーん…」
兄「美味いか!?」
友「私が作りましたし」
兄「あーんはうまいか!?」
友「ちょっと何言ってるかわからないですね」
友「ごちそうさまでした」
兄「美味しかったか?」
友「ですから私が作ったんですって」
兄「自分の弁当の感想だ」
友「え…まあ…割といいんじゃないですか?」
兄「ダメだ」
友「え」
兄「ダメだ」
友「だってさっきあんなに美味しいって…」
兄「美味すぎるって叫ばなきゃだめだ」
友「………」
兄「美味すぎる!!はい!」
友「………ぎる…」
兄「美味すぎる!!!」
友「うま…ぎる…」
兄「美味すぎるぅ!!!」
友「美味すぎる!」
兄「美味すぎる美味すぎる美味すぎる!!」
友「美味すぎる美味すぎる美味すぎる美味すぎる美味すぎるうぅぅぅうう!!」
兄「お前うぬぼれすぎ」プッ
友「殺すぞ」
兄「さて、戻るか」
友「そうですね。先生が怒り心頭だと思います」
兄「俺次先生の授業なんだよな」
友「そうですか。私は空気先生ですから」
兄「ああ、そりゃ楽だな」
友「ええ、楽ですね。ではお先n」ガシッ
兄「帰れると思っているのか!?」
友「やだあ!離してください!」
兄「俺このまま帰ったらさらし首の可能性だってあるんだぞ!もうちょっと付き合え!」
友「私これ以上休んだら単位がー!」
兄「安心しろ!空気先生の授業なら俺が何とかしてやる!」
友「でもだってしかし!」
兄「それにお前には呪いの件がある!お前は俺に従う義務がある!」
友「私そんなに重罪ですか?」
兄「重罪です」
兄「それにしても暇だな」
友「お兄さんが引き留めさえしなければ私は授業へ行けたのに…」
兄「たまにはいいじゃないか。たまには」
友「前にも似たようなことした気がします」
兄「あれは廊下に叩き出されたからだろ」
友「そうですね……」
兄「もっと元気出せよー!せっかくのおサボりなんだからさー!」
友「こんな状況で元気になるわけないじゃないですか」
兄「俺と居ても楽しくないのかーこないだはあんなこと言ってたのにー」
友「ええ、慣れました」
兄「んにゃろめぇ!」コチョコチョ
友「あっまたっやめてk…あははははっはははは!くす!くすぐったいからやめてぇえ!!」
友「はぁ…」
兄「汗だくだな」
友「誰のせいだと思ってるんですか…この炎天下で…」
兄「イエスエロス!」
友「………」
兄「お前さ、女子でも汗臭いって言ってただろ?」
友「そ、そうですけd…って寄らないでください!」
兄「良いではないか良いではないか!」
友「良くないです!」
兄「ええい動くなー!」ギュッ
友「離せー!!」ジタバタ
兄「良きかほりなり!」スンスン
友「やめろぉおお!」ジタバタ
兄「それにしてもお前」
友「暑い」
兄「ホントに怖がらなくなったな」
友「昔に戻りたいです」
兄「ダメだー!そんなことになったらもうスキンシップが取れなくなるではないか!」
友「別にとらなくてもいいですもん」
兄「良い成長だ」
友「お兄さんが変なことばっかりするから私もおかしくなっちゃったんですよきっと」
兄「そうかそうか」ナデナデ
友「ホントにわかってます?」
兄「責任くらいとってやるさ」ナデナデ
友「ぬぅ……」
兄「な?」
友「別に…嬉しくないです…」
兄「……ぷっ」
友「なんですか」
兄「うへへへへへへ」
友「もっとましな笑い方あったでしょうに」
兄「じゃあ次は…」
ガサッ
兄友「!?」
校長「おや?お二人ともこんなところで何をしているのですか?授業は?」
兄「こ、校長…………先生」
友「おはようございます」ペコッ
校長「はいおはようございます」ペコッ
兄「そんなことより校長はこんなとこで何してるんですか?」
校長「私は花壇の水やりですよ」
兄「なら俺たちも手伝いますよ」
友「えっ!?」
校長「ほほう。それは助かります。助かりますが授業h」
兄「校長先生!!」
校長「なんですか?」
兄「今回はこれで勘弁を」スッ
校長「!!!…良いでしょう。では水やりを始めましょうか」
兄「了解!」
友「……何渡したんですか?」
兄「こけし」
兄「そういえばですね」
校長「はいはい」
兄「昔ハーブを植えたことがありまして」
校長「ほうほう」
兄「ペパーミントだったんですが途中で育てるのに飽きてしまいましてですね」
友「落ちが見える…」
兄「放置してたら裏庭に繁殖しまして現在ミント臭いジャングルになってます」
校長「雑草ばりに強いですからねぇ。ちゃんと手入れしなければいけません」
兄「抜いても抜いてもどんどん生えるし根も強いからはんぱないんですよ」
友「自業自得ですね」
兄「似たようなことやったことないか?」
友「…庭にどんぐりを植えたことならありましたね」
校長「ほう。どんぐりですか。それはまたかわいらしい…」
友「今は一本の木になってますが」
兄「へえ~。意外だな」
友「邪魔だからそろそろぶった切ろうと思います」
兄「oh…」
校長「ふう。こんなものですかね」
兄「割と広範囲だったな…」
友「そうですね…」
校長「いやあ。お二人が手伝ってくれたおかげで早く終わりましたよ。これで私はまた本来の仕事に戻れます」
兄「毎日やってるんですか?」
校長「まあ普段は事務員の方がやってくれるんですけどね。今日は眠いから休むと言われたんですよ」
友「えぇええぇぇ……」
兄「給料天引きした方がいいんじゃないですか?」
校長「ええ。ふざけた理由でしたのでその方のお給料の9割を別の先生方のお給料にそれぞれ分けて配布することに決めました。まあ若干の増額程度ですが…」
兄「太っ腹ですね!」
友「ですね!」
校長「いやいやそれほどでも……」
校長「そうだ。手伝っていただいたお礼にこれを」スッ
兄「お、メントス。いただきます」
友「いただきます」
校長「やはりぐりぇーぷがいてぃばんでふね」モグモグ
兄「ほうれふね。げんふぇんにしてちょうへんでふ」モグモグ
友「わらひはべふの味もいいと思うんでふけろ」モグモグ
校長「………」モグモグ
兄「………」モグモグ
友「………」モグモグ
兄「なんかじむひょのひろががんみしてまふね」モグモグ
校長「んぐっ…まあいいんじゃないですか?私も一緒ですし……もう一つ食べましょう」ポイッ
友(もうここの住人には何も突っ込んじゃいけないんだな…)モグモグ
キーンコーン
兄「ほいじゃおれりゃここらで」モグモグ
校長「ふぁい。まふぁいふれもれふらってくらはいね」モグモグ
友(しゃべれてない……)モグモグ
兄「さて、行くぞ友」
友「普通にしゃべれるなら初めからそうしてくださいよ!」
兄「いいじゃない。それも人生だ」
友「いや意味わかんないですし…」
先生「あーーーーーー!!」
友「あ」
兄「アッ―」
先生「兄こらてめえこらあぁ!!なんでさっきの授業来なかったんだよ!」
兄「先生。人を指さしちゃいけませんよ」
先生「あ、ごめん」
友「謝るんだ…」
先生「それで?なんで来なかったんだ?お前がいなかったせいで俺5回も質問答えられなかったんだかんな」
兄「いやそれは先生が悪いでしょう」
先生「なにおう!?」
兄「普段から翌日の授業の質問を考えておかないからですよ」
先生「兄風情が生意気に!」
兄「先生。風情というのは使わないようにしましょう。印象が悪いです」
先生「じゃあなんていえばいいんだ?」
兄「様でいいんじゃないですかね」
先生「じゃあ今度から様ってつけるぜ」
兄「それがいいです」
友「先生!だまされてます!だまされてますよ!!」
先生「じゃあ兄様はー……ん?」
先生「これじゃあ俺が立場下みたいじゃねえか!」バシッ
兄「あ、ばれました?」
先生「当たり前だ!」
友「さっきまでコロッとだまされてましたけどね」
先生「ちくしょう!ふざけたマネしゃがってー!」
兄「いやあ。先生はバk…幼いので大丈夫だと思って」
先生「言い換えたところでバカって言ってるのと変わりねえだろ!」
先生「俺は先生なんだぞ!お前は生徒なんだぞー!?」
兄「あらやだこの人職権乱用ですわよ!」
友「あんた何のキャラなんですか…」
兄「まあ授業サボったことは謝ります。ホントすいやせんした」ポリポリ
先生「謝る気ねえだろ……」ギリギリ
兄「冗談ですよ。すいませんね。先生」ナデナデ
先生「撫でんな!」ニコニコ
友「めっちゃ笑顔ですやん」
先生「とにかく次サボったら簀巻きにしてベランダで一日中干すからな!わかったかー!」
兄「わかりましたよ。もう大丈夫です。サボったりしません」
先生「うむ。俺の授業以外はサボっていいからな!」
友「えぇ~……」
兄「妹先生あたりに殺されそうなんでやめときます」
先生「ああー、あー…うん。そうだな」
先生「まあとりあえず俺の授業には出ろ!じゃないとぶっころっしゅ!」
兄「噛みましたね」
友「噛みましたね」
先生「っせばーか!!」
先生「じゃ、じゃあもう俺行くからな!」
兄「はい。またあとで」
先生「ホントに行くからな!」
兄「なんですか?俺の右手を見て」
先生「見てねーし!!」
兄「正直に言えば先生の望むことをしてあげなくもないですよ」
先生「別に望んでねーし!!!」
兄「そうですか。じゃあ行くか、友」ニヤニヤ
友「あー……はいそうですね」
先生「あー…うー………!!がっでむ!!」ズゴンッ
柱「いてぇ!!」
先生「こら待て兄ぃ!!」
兄「なんですか?もう用事は終わったんじゃないですか?」
先生「きょ、教師の権限において命じる!」
先生「全力で俺の頭をなでろ!」
兄「へえ。お願いする立ち場なのに命令ですか」
先生「うっ……な、なでれ!」
兄「へえ」
先生「ぐぅっ……覚えてろよ兄ぃ…」ボソッ
兄「はい?」
先生「な………て…」ボソボソ
兄「え!?何!?聞こえない!?」
先生「なでてー!!」
兄「おしきたぁ!!」ナデナデナデナデナデナデナデナデ
先生「うあぁー!!(嬉)」
友「………」
先生「へっ!次は覚えてろ!」ダッ
兄「なんであんなエラそうなんだろうな。どっちかというと負けてるのに」ダラダラ
友「鼻血出てますよ」スッ
兄「おっとこいつは失敬」キュポッ
友「私も眼福でしたよ。眼福。可愛い先生を見れてお腹いっぱいです」
兄「なんだ?ご機嫌斜め?」
友「んなわけないじゃないですか。頭腐ってんじゃないですか?」
兄「いやお前…どう見ても」
友「あり得ません。別にお兄さんが誰の頭を撫でようと関係ないですし」
兄「思いっきり自爆してますよ友さん」
友「はぁ?何を言ってるんです?」
兄「だってお前…俺まだ何も聞いてないのになんで撫でた話が出てくるんだ?」
友「へぇあ?いや。まあ別に。そんなことはどっちでもなんでもいいんですけど?↑」
兄「支離滅裂。声も上ずってる。動揺してますなあ友さん」ナデナデ
友「触らないでくださいよ」
兄「語尾が尻すぼみですぜ。素直になれよ友ちん」ナデナデ
友「なんで私の呼び方毎回変わるんですか?」
兄「その話題転換はちょっと強引だなあ」ナデナデ
友「うぐぅ…」
兄「さ、もう教室に戻ろうぜ。ナデナデならまた腐るほどやってやるからさ」
友「別にしてほしくないですよ」
兄「へっ!顔に出てるぜ!」
友「私そんなにニヤニヤしてます?」ペタペタ
兄「そうやって触ってるってことは気にしてるってことだろう。ばればれだぜ」
友「むぅ……」
妹「……ぃさああああああああん………!!」
友「あれ?妹の声」
妹「兄さん!!いました!!にいさああああああん!!!!」ダッ
兄「!!」
妹「捕まえましたよ!兄さん!!」ガバッ
兄「どこを見ている」シュンッ
妹「何っ!?」
兄「残像だ」
妹「腕を上げましたね…」
兄「お前もな」
妹「ちなみに…」
兄「!!!」ギュッ
妹「さっきまでしゃべってた私は残像です」クンカクンカ
兄「こりゃ一本取られたな。さあ離れろ」
妹「なるほど…友ちゃんのお弁当ですか…」
兄「ああ、うまかった」
妹「へえー…いいなー…」ジーッ
友「妹も明日作ってきてあげようか?」
妹「いいの!?」
兄「ダメだ」
友「えっ」
妹「どうしてですか兄さん!?」
兄「明日は俺が作るからだ!!!!」
妹「なるほど!それは納得のいく理由です!」
友「えぇ!?良いですよ別に!」
兄「いーや決めた!今決めた!!明日は楽しみにしてろよ!!」
おまけ 帰り道
兄「………」
友「どうしたんですか。押し黙って」
兄「いや。いつも思うんだけど」
友「なんですか?」
兄「響って可愛いなあって」
友「ああー。響ちゃんですか。可愛いですよね」
兄「だよな。俺がゲームで初めて惚れた子だわ」
友「へー。意外に遅かったんですね。初恋」
兄「え?」
友「え?」
兄「だってお前…あれ出たのってもう…いやいいか」
友「ん??」
兄「とりあえず響の魅力について語っていこうじゃないか」
友「そうですね」
兄「まずあの白い肌っ!!」
友「!?」
兄「え?なんか悪いこと言った?」
友「いや。黒でしょ」
兄「お前の目は節穴かよ!あれが黒に見えるのか!?」
友「どう見たって黒じゃないですか!見た目通りの元気っ娘だし」
兄「元気…?まあ確かに…元気なときは元気だけど」
友「なんかおかしくないですか?」
兄「まあいいや」
兄「じゃあ次はお前からな」
友「私ですか?」
兄「うむ。交代交代だ」
友「そうですね。私が好きなのは~……」
友「アホの娘なとこですかねー」
兄「おおぅ…そんな設定あったのか…」
友「ちょっとお兄さん変じゃないですか?どこからどう見てもアホの娘でしょあれ」
兄「え?俺がおかしいのか…?」
友「後ある意味幸薄なとことか…」
兄「その点は同意できる。というか不幸だらけの人生だ。父親も殺されて」
友「え?殺されたんですか?」
兄「え?なんか…そんな感じじゃなかった…?」
友「ただの病気じゃなかったんですか?」
兄「いやいやいや。だって仇探しに旅してきたんだろ?」
友「………ねえお兄さん」
兄「なんだよ」
友「お兄さんは何の響ちゃんのことを言っているんですか?」
兄「響つったら…高嶺響だよ」
友「…私我那覇響ちゃんのこと言ってたんですけど…」
兄「なんでお前が俺の嫁の名前知ってんの?」
友「それは勝手に言ってていいですけど…」
兄「それに響じゃないし。ひーちゃんだし」
友「千早じゃないんですから…」
友「っていうか高嶺響って誰ですか?私知らないんですけど」
兄「とりあえず月華の剣士貸してやるから帰ってやれ」スッ
友「なんでナチュラルに持ってきてるんですか?っていうかそれネオジオのソフトじゃないですか!!」
兄「PS2版はダメなんだよいろいろと!!!」
友「私ネオジオ持ってませんよ!」
兄「じゃあネオジオも…」スッ
友「だからなんで持ってるんですか!!!」
兄「俺がやりたいからに決まってんだろうが!あ、コントローラーもあるぞ!」
ギャアギャア
委員長「あいつら何しゃべってんの?」
男の娘『さあ…?』スラスラ
妹「オ・ベン・トーですか……明日が楽しみです…」
翌日 兄宅 AM 5:00
兄「刑事!」
妹「刑事!」
兄妹「ダイナマイト刑事!!」
兄「お~れのぶ~きをしってるか~い」ガサガサ
妹「モップ!」サッ
兄「はしらどけい!」パッパッ
兄妹「コショウ!!」シュッシュッ
兄「今日も事件だ!」ホカホカ
妹「ダイナマイト!」ティンッ
兄妹「で~か~!!」デェェェェェン
兄妹「逮捕してやる!」( ゚д゚ )彡
兄「ふぅ。完成だ」
妹「私の補佐っぷりは完璧ですね。さすが妹の私です。妹の」
兄「なぜそこを誇張する」
妹「誇張婦人!!」キリッ
兄「面白くない」
妹「(´・ω・)」
兄「さて、ここで問題が出来た」
妹「なんでしょうお兄様」
兄「この重箱をどこに入れればいいかってことだ」
妹「張り切りすぎですねおにいたま」
兄「友と俺とおまえのだけだと委員長と男のハブられ感が異常だったから多めに作ったわけだが」
妹「ふむふむなるほど」
兄「つい興奮して作りすぎちまったな。どうしようこれ」
妹「さすがの私もこんなに重ねた重箱は初めて見ました『じゅう』ばこだけに十段重ねですね」
兄「先生たちにも分けてやろうかな。せっかくだし」
妹「私が残った分全部食べてもいいですよ?」
兄「…太るぞ」
妹「全然大丈夫です。飢えてますから」
兄「人聞き悪いこと言うなよ。ちゃんと飯食ってるだろ?」
妹「ご飯は足りてますよ」
兄「じゃあ何に飢えてるんだよ」
妹「兄さんの体液です」
兄「さて、それじゃあこいつはこのまま持っていくか…ふた用にラップも持って行っておこう」
妹「そうですね」
登校
兄「よう。今日も元気だな兄妹!」
友「………」
男の娘「………」
友「なんですかそれ…」
兄「お弁当」
妹「です」
兄「いやあ。張り切りすぎてな。つい兄力がみなぎっちまった」
妹「その兄力を妹に注入してみませんか?」
兄「遠慮願うわ」
妹「大丈夫です。痛くないですよ。兄さんは」
兄「もうそれ以上言うな」
妹「もちろん私は初めてですので痛いですけdんむーーーーーーー!?」←ガムテープ張られた
妹「口をふさぐなら口でって言ってるじゃないですかいつも」
兄「そしていつもガムテープだもんな。お前が悪い」
妹「おかしいですよ。普通の人なら絶対こんな妹いたら襲ってますよ?」
兄「俺は普通じゃないからなあ。ついでに言うとお前も普通じゃない」
友「今日は朝から飛ばしてるね…」
妹「え?飛ばしてないよ?私もさすがに朝からはしないよ。するなら夜だよ」
友「何の話?」
妹「自分で自分を慰める術を」ベタッ
兄「友、こいつの話は聞くな。もう手遅れだ」
友「妹……」
男の娘『妹ちゃんにいったい何があったの?』スラスラ
兄「多分疲れてるんだと思う」
委員長「おはよ。あんたた……ち……?」
兄「おはよう委員長」
委員長「あんた何それ…」
兄「お前らのお弁当」
委員長「いや…それにしたって……」
兄「すごいだろ?飯のスカイタワーだぜ?」
委員長「スカイツリーでしょ」
兄「流石委員長。取り乱しても突っ込みは乱れない。プロだな」
委員長「私は芸人じゃないわよ」
兄「俺はボケと突っ込みどっちだと思う?」
委員長「バカよ」
兄「HAHAHA。俺は二択で聞いたんだよ委員長。つまりその枠外の答えを返してきた委員長。君こそがバカだ!」
委員長「締めていい?」
兄「どうぞ?」
委員長「オラァ!!」ググッ
兄「ぎゃー!」
友「漫才は終わりました?」
兄「終わりました」
友「それじゃ行きましょうか」
兄「ああ」スッ
友「私の隣に立つな」ジャキッ
兄「接近戦ではナイフの方が有利だぜ」スッ
友「シャーペンじゃないですか」
兄「お前も水鉄砲だけどな」
友「ばれましたか」
兄「俺はお前のことなら何でも分かるからな」
友「妹のことは?」
兄「最近ちょっとわからなくなってきた」
妹「!?」
妹「どうしてですか!?私はこんなに兄さんLOVEなのに!」
兄「お前がやりたいことはわかるけど考えてることがわからない」
妹「基本頭の中ピンク色だから大丈夫ですよ。ちなみに私の胸のレーズンもピ」
兄「そういうところわかんないなあ」ペタッ
妹「んーーーー!」
学校
兄「おはようございます、先生ズ」
先生「略すなバカ。おはよう」
妹先生「おはよう兄君。それで…そのすごい重箱を私たちに向けてどうするつもり?」
兄「パイ投げならぬ弁当投げを決行しようかと」
妹先生「朝から血を見ることになるわよ。姉さんの」
先生「えっ!?」
兄「冗談ですよ。これは先生たちの分です」スッ
先生「マジで!?いいのか!?」
妹先生「ホントにいいの?」
兄「作りすぎました。これは校長先生にでもあげてください」
先生「作りすぎちゃっちゃなら仕方ないな!もらってやろう!」
妹先生「ありがとう、兄君。校長先生にも渡しておくわ」
兄「さて、残り二つはどうするか…」
委員長「食べた後で決めればいいんじゃない?欲しがる人いるかもだし」
兄「流石委員長だな」
委員長「ちょっと考えればわかるでしょ。ほら、とっとと教室行くわよ」
兄「えー」
委員長「何が不満なのよ」
妹「もちろん私と離れることが不満なんですよね兄さん」
兄「もういっそのこと授業サボって遊びに行きませんか?」
委員長「バカなこと言わないの!ほらっ!とっとと!行くわよ!」ガシッ
兄「やだぁあああ!!働きたくないでござるぅううう!!!」
委員長「男も行くわよ。もうすぐSHRだし」
男の娘『そ、そうだね…』チラッ
友「………」ムスッ
兄「ぎゃおおおおん!」ズルズル
昼休み
兄「じゃあ食うか」
妹「いただきます!」
委員長「いただきます」
男の娘「(-人‐)」
友「いただきます…」
兄「なんだ?友元気ねえぞー」
友「別になんでもないですよ」
兄「まあいいや!バンバン食おうZE!」
委員長「うん。いつもながら美味しいわね」
兄「今日は和風にしてみた」
委員長「珍しく魚が入ってるのね」
兄「適当に焼いて塩ふっただけだけどな」
男の娘『でもおいしいよ。骨も少なくて食べやすいよ』スラスラ
委員長「そう?私の方めちゃくちゃ骨多いんだけど…」
兄「委員長には小骨が多いところを差し上げました」
委員長「わざと?」
兄「不可抗力っす」
妹「兄さ~ん。骨取ってくださ~い」
兄「子供かお前は」
友「ごちそうさまでした」
兄「はえぇ!?」
妹「友ちゃん食べるの早いね…」
兄「どうだった!?美味かったか!?」
友「ええ、美味しかったですよ」
兄「おしおし。ならよかった」
友「私ちょっと課題終わらせてなかったので先に戻ってやっちゃいますね」
兄「あれ?もう帰るのか?」
友「ええ。今日こそ出さないと怒られるので…」
兄「おう。それじゃあ行ってきなさい」
友「はい、お弁当ありがとうございました」タタタッ
兄「なんか友変じゃなかった?」
委員長「そう?」
兄「あいつが課題やってないからって出ていくのって珍しくね?槍でも降るんじゃないか」
委員長「いやさすがに言いすぎでしょ…」
妹「確かに珍しいですけど…友ちゃんもやるときにはちゃんとやる子ですよ?」
兄「と、評されていますが兄の男さんいかがでしょうか」
男の娘『バカな部分は否定できませんね』スラスラ
兄「さらっとひどい」
男の娘『でもちょっと変っていうのは同意するかなあ。朝もちょっと不機嫌そうだったし』スラスラ
兄「わかった!!!」
委員長「なによ」
兄「あの日k」メシリッ
兄「いたひ!!」
兄「何も…蹴ることないじゃないですか…」ジンジン
委員長「時と場所を考えなさいよバカ!」
兄「だってお前生理現象なんだから仕方ないだろ。せいりだけに…痛い痛いぃぃぃいい!!」ギリギリ
妹「兄さん…さすがの私でも引きます…」
兄「お前の普段の発言の方がもっとひどいわ!」
男の娘(すごい複雑…)
兄「あー…気になるなー。めっちゃ気になるなー」
委員長「ご飯ぐらい黙って食べなさいよ…」
兄「それは委員長が言えるセリフじゃないと思う」
委員長「しゃべらせてるのは誰よ!」
兄「まぁ~スルースキルっていうのもぉ~大事だと思うしぃ~」
委員長「………」ゲシゲシッ
兄「痛い、痛い痛い。黙って蹴るのやめて。そろそろ弁慶が限界だから」
兄「まあとりあえず……」
兄「俺も便所逝ってくる!!!!!!!!!」
委員長「大声で言うな!」
兄「もう叩かないdアウチッ!」ベシッ
化学教室
友(はぁ………)
友(朝からどうも調子が乗らない…)
友(せっかくお兄さんが作ってくれたお弁当の味もわからなかったし…)
友(でもこれ言ったらお兄さん悲しむだろうなあ…)
友(さっきも…課題もないのに課題とか言って来ちゃったし…)
友(なんなんだろ…もう………)ヴーヴー
友(あれ…メール……お兄さんから?)
兄メール「私お兄さん。今階段にいるの」
友「はぁ?」ヴーヴー
兄メール「私お兄さん。今踊り場にいるの」ヴーヴー
兄メール「私お兄さん。今踊り場で踊ってるの」
友「!?」ヴーヴー
兄メール「私お兄さん。今化学教室の前にいるの」
友「えっ」
友「お、お兄さん?いるんですか…?」
友「お兄さん?」ガラッ
友「………いない…」ガラガラ ピシャッ
友「もう!こんな気分の時にいたずらメールとかやめてくださいよ……」ヴーヴー
友「今度は何…」
兄&メール「今あなたの後ろにいるの」
友「えひぁやあああああぁぁ!?!?」ビクゥッ
兄「うおっ!?びっくりしたぁ」
友「びっくりしたのはこっちですよ!!」
兄「いやぁ…ここまで驚かれると逆にこっちが驚くみたいな…」
友「わけわかんないですよ!」
兄「ともかく。ただいま」
友「えぇ?お、おかえりなさい…?」
兄「様子が変だからとりあえず追いかけてきてみた」
友「なんでこの場所が分かったんですか…」
兄「お前と妹の時間割は大体把握してるからな」
友「妹はともかくなんで私の分まで把握してるんですか!?」
兄「男から教えてもらった」
友「兄貴…」
兄「報酬は特別な存在に渡すあの飴一個だ」
友「ヴェルタースオリジナル一粒で妹の個人情報をこんな奴に売ったというのか兄貴ぃ!」
兄「おいおい、せっかく俺が具体的な商品名を出さずにだな…」
友「問題はそこじゃないでしょう!」
兄「まあそんなことどうでもいいんだよ」
友「よくないですよ!」
兄「細かいこと気にしてたら大きくなれないぞ。胸とか」
友「このセクハラ大魔神が!」
兄「んで?どうしたのよ今日は」
友「別に何でもないですよ」
兄「何でもなくないから先に帰ったんじゃないのかぇ?」
友「だから課題のために」
兄「そのかばんしか置いていない実験机の上のどこに課題があるというのだ」
友「こ、これからやろうと思ってたんですよ」
兄「くんくん。これはウソを吐いている匂いだ!」クンカクンカ
友「やめてください」
兄「この洞察力!まさにくんくん探偵」キリッ
友「………」
兄「で、ウソを見抜いたところで…なんで?」
友「だからウソじゃ…」
兄「なんで?」
友「お兄さんって時々めちゃくちゃ強引に話進めますよね」
兄「相手がお前だからな」
友「私だから何やってもいいってわけじゃないですよー」
兄「逆だ逆。お前は本音をよく隠してるからな。ツンデレだし」
友「ツンデレじゃないですよ。委員長さんとキャラかぶるじゃないですか」
兄「ツンデレはツンデレでもお前は甘いツンデレ。つまり弱ツンデレだ」
友「いやわけわかんないです」
兄「でも何か隠してるのは事実っしょ?さあさあお兄さんに話してみなさい」
友「あんまり強引過ぎると嫌われますよ」
兄「お前以外になら嫌われてもいい」キリッ
友「…そういう冗談を言うところもです」
兄「冗談じゃないんだけど…」(´・ω・)
友「そうですね…強いて言うなら…」
兄「強いて言うなら?」
友「もやもやです」
兄「もやもやか」
友「ええ」
友「はっきりしたものが見えてこないんですよ」
友「ただ…なんか気持ち悪くて。居心地がよくないんです」
兄「なるほどなるほど」
友「だからこう…皆と居てもいまいち楽しめないっていうか…」
友「正直お弁当の味とかもよくわかんなかったです。ごめんなさい」
兄「そんなのいいさ。また作ってやる」ナデナデ
友「お兄さんはホントに頭撫でるの好きですね」
兄「兄だからな」
友「人によってはセクハラで訴えられますよ」
兄「それは困るな。けどお前なら大丈夫だろう」
友「どうしてですか?私なら何をしてもいいってわけじゃないですよ」
兄「嫌がらないからな」
友「…そうですか」
兄「あとさわり心地がいい」
友「それ関係あります?」
兄「ないかもしれん。けど触ってて気持ちがいい」ナデナデ
友「ちゃんと…手入れしてますから…」
キーンコーン
兄「あ、予鈴か…」
兄「それで?もやもやの正体はわかったのか?」
友「いえ…ですがお兄さんとしゃべってたらどうでもよくなってきました」
兄「兄の力は偉大だろう?」
友「そうかもしれませんね」
兄「お前は元気でいてくれるのが一番だ。じゃないと俺も元気が出ない」
友「なんでそうなるんですか…」
兄「元気なお前を見ると俺も元気が出るからだ!」
友「調子がいい人ですね」クスッ
兄「おっ!?今笑った!?YOU笑ったよネ!?」
友「うはぁ…鬱陶しいです。そのしゃべり方」
兄「とにかくそろそろ俺も戻ることにするぜ」
友「二日連続ボイコットはまずいですもんね。お兄さんは」
兄「言っとくけどお前も同じことしてたんだからな?」
友「わかってますよ。でも私はここが教室ですし」
兄「それもそうか…」
兄「まあまた後でだな」
友「そうですね。それじゃあ…」クルッ
友「えっ」ツルッ
兄「!!」
兄「クロックアップ!」ギュッ
友「ひぁあ!?」
兄「大丈夫か?」
友「え、ええ大丈夫です…大丈夫ですからその…離してください…」
兄「話はしてるじゃないか」
友「違いますよ!離してくださいって!」
兄「おお!?今思えばこの状況は!!あの伝説のあすなろ抱き…!?」
友「伝説でも何でもいいですから!もうすぐ人が来ますから!」
兄「見せつけてやろうぜ~」ギューッ
友「く、苦しいです…っていうかシャレにならないですからぁ!」
兄「ホントに耐性付いたなあ!お兄ちゃんうれしいぞ!」
友「ですから今はそんな問題じゃなくってぇ!!」
ガラガラ
兄友「あ…」
男子A「でさぁ…………」
男子B「あ……」
その他大勢「…………」
兄「………」
友「………ぁっ…」
全員「………」
兄(今こそあの言の葉を使うとき!!)
兄「すまない!!!!」
全員「!?」ビクゥッ
兄「ノンケ以外は帰ってくれないか!!!!」
全員「帰ります」ガラガラ ピシャッ
友「えぇぇぇぇええええ!?」
兄「これぞブラザーマジック!」
友「え…?ってことは今までこの授業受けてた人は全員…?」
兄「うほっか百合百合んだな」
友「えぇぇぇええ!?」
兄「ところがどっこい現実なんだなこれが」
友「………」
兄「まあお前もちょっと前まで妹ラブだったし」
友「私は今もラブですよ」
兄「最近ライクに変わってない?」
友「……若干…」
友「でも妹は妹ですし…」
兄「無理してない?」
友「……若干…」
友「まあ本性を知ったところで可愛いには変わりないんですけどね」
兄「まあな。愛でたい対象ナンバーワンだな」
友「流石シスコンですね」
兄「お前も同率一位だけどな」ナデナデ
友「なんで私ですか!?」
兄「なんとなく」
兄「とりあえず奴らが正気に戻る前にここを出るか」
友「え?」
兄「なんでもないぜ」
友「ていうかそろそろ離してくれません?」
兄「話してるじゃないか」
友「いやだからそうじゃなくて」
兄「うん知ってる」スッ
友「妹なら大歓迎だったんですがね」
兄「ホントに?」
友「少なくともお兄さんよりは」
兄「うわぁ~傷つくわ~」
兄「グッドエンドだと信じてルート突き進んでたらバッドエンドどころかお目当てキャラじゃないキャラに行ってた時くらい傷
つくわ~」
友「最近のゲームでそんなことなったりします?」
兄「俺が初めてやったギャルゲはメモオフ3でな…」
友「最初っから重いですね……」
兄「初ルートで別キャラのバッドエンド。そして次のルートで目当てのヒロインが死んでトラウマになった」
友「なんか…ごめんなさい」
兄「あ、そうだ。じゃあさ」
友「サボるのはなしですよ」
兄「まだ何も言ってないじゃないか」
友「違うんですか?サボりたいんじゃないんですか?」
兄「うん、違うよ」
友「そうですか…そんな気がしたんですが…」
兄「さっきはさりげなくサボろうぜっていうアピールをしようとしただけだよ」
友「変わらないじゃないですか!っていうか私単位やばいんですからサボりたければ一人でサボってくださいよ!」
兄「えー、お兄ちゃん寂しい」
友「あんた自分が風邪の時に私になんて言ったか覚えてます?」
兄「ん~………ん~…うん」
友「ウソつけ!」
ちょっと更新おくれみぎでごめんなさい。ちょっと最近いそがいいです…
友「ほら!お兄さんは出て行ってください!」
兄「え?お前も来ないの?」
友「私はサボりませんから!!」
兄「そうか…それは残念だな…」
友「残念がらないでください」
兄「お前と一時間も会えないと思うと…胸が締め付けられるほど苦しいんだ…!」
友「………」ジトーッ
兄「ごめん」
友「気持ち悪い」
兄「しどい!」
友「きもいじゃなくて気持ち悪いです」
兄「追い打ちかけないで!」
放課後
兄「いえーい!終わったぜー!」
先生「おい、兄」
兄「え、なんですか先生?」
先生「弁当美味かったぜ。あいつの分も一緒に返しとくな」スッ
兄「ああ、わざわざ洗ってくれたんですね」
先生「まあな!俺は完璧だからな!」
兄「でも洗ったの妹先生ですよね?」
先生「…俺だぜ?」
兄「ホントに?」
先生「ホントに」
兄「ウソ吐いてたって謝るなら飴ちゃんあげますよ」
先生「ふざけてんのかお前」
兄「すいやせん」
先生「仕方ないから飴一個で許してやる!」
兄「はいはい」スッ
先生「ブドウ味だ!よく俺の好みわかってんじゃねえか~」ガサガサ
先生「ん~…」ガサガサ
兄「開けれないんですか?」
先生「バカ言え。んなわけあるか」ガサガサ
先生「………」カサカサ
兄「………」
先生「…開けて?」
兄「はいはい」カサカサ
兄「どるーん!待ったー?」
友「は?」
兄「なんでもないっす」
委員長「普通に来れないの?あんたは」
兄「世界が異常なんだ。俺は普通」
妹「そうですよ!兄さんが普通なんです!」
兄「それでもお前はちょっと普通じゃないけどな」
妹「ひどい!」
男の娘『おかえり兄君』スラスラ
兄「ただいまー…って家じゃないがな」
男の娘『あ、これ。お弁当美味しかったよ。友のも重ねてるからね』スラスラ
兄「ああ、どうもどうも」
委員長「あ、私も。美味しかったわよ」
兄「おう、サンキュー」
兄「そういや後二つ余ったんだよなあ…どうするか」
友(!)
委員長「私もらってもいい?」
兄「お?良いのか?」スッ
委員長「晩御飯の手間が省けるわ」
兄「もしかしたら腐ってるかもよ」クックック
委員長「別にいいわよ。せっかくあんたが作ってくれたものを無駄にするのもなんだしね」
兄「ほう?珍しく優しいじゃないの。明日は槍かもな」
委員長「言ってなさい」
友「あの…」
兄「ん?どうした?」
友「私も…一つもらっていいですか?」
兄「え?ああ。いいぞ」スッ
委員長「それじゃあ売れ残り問題が解決したところで、帰りましょうか」
兄「おい!今の発言は聞き捨てならんぞ!」
委員長「冗談よ。ちゃんと私達がもらってあげたじゃない」
兄「ったく…洗濯板はこれだから…」
委員長「聞こえてるわよ」
委員長と別れた後
兄「友は晩飯その弁当にするのか?」
友「ええ」
兄「男と二人で分けるにしては少なすぎないか?」
友「これは私一人で食べます」
男の娘「(゚ロ゚;)!?」
兄「ほう、独り占めか…なかなかどうしてお前もSだな…」
妹「と…友ちゃん…?Sなの…?」
友「なんで妹が興奮するの!?」
友「もちろん兄貴のはちゃんと作りますよ!」
兄「違うのか?ならどうしてよ」
友「お兄さんにはもう言ったはずですけど」
兄「えっ」
友「歳ですね」
兄「友さんや、飯はまだかのぅ」
友「もう三日前に食べたでしょ」
兄「ここまでテンプレ」
兄「いや、マジで言ったのか?」
友「推測できるような理由はすでに言ってますよ」
兄「ううむ…」
友「わからないならいいですけどね」
兄「ヒントをくれ!」
友「ヒントとかあげるあげないの問題じゃないです」
兄「ぬぅぐぉおおおおお!!」
______
____
__
男の娘『最近兄君、友につきっきりでつまんないんじゃない?』スラスラ
妹「そんなことはないですよ。二人を見てると私も楽しいです」
男の娘『まあボクもそうなんだけどね。ちょっと嫉妬しちゃうけど』スラスラ
妹「私の兄さんですから。皆に慕われるのは当然です」
男の娘『妹ちゃんは悔しくないの?』スラスラ
妹「私は妹ですから。兄さんが誰を好きになってもそれを止める権利はありません」
妹「ですが私は。兄さんが誰とナニをしようと私だけの兄さんです。それは変わらない事実」
妹「私は兄さんの妹として生まれてこれたことを何よりの幸福だと思ってますから…」
妹「ちょっとくらいその幸せを誰かに分けてあげてもいいかなって思うこともあるのですよ」
男の娘「………」ニッコリ
妹「だって、いつにまでも一つ屋根の下に住んでるんですから私が兄さんをNTRのも簡単じゃないですか」
男の娘「………」
妹「冗談ですけどね」
男の娘『だ、だよね…あはは…』スラスラ
兄「何の話してたんだ?」
妹「私が話すのは兄さんのことだけですよ」
兄「俺としてはもっと違う話題を振れるようになってほしいな」
妹「私と兄さんは切っても切れない関係ですよ」
兄「兄妹だからな」
妹「つれないですね~」
兄「妹相手にそんな反応してちゃあダメだなあ。兄として」
妹「別次元の兄さんは」
兄「そんなのいないから大丈夫」
友宅前
兄「うお。もうおまえんちかよ。早いな」
友「いつもこんなものじゃないですか」
兄「結局お前が弁当食いたい理由ってなんだったんだ?」
友「もう言ったので言いません」
兄「おけってぃ!」
友「なんですかそれ」
兄「おケチをカマっぽくいってみました」
友「それじゃ妹。また明日ね」
兄「スルーされた!」
妹「ねえ友ちゃん」
友「ん?なあに?」
妹「ちょっとだけ話があるんだけど……いい?」
友「え…うん。それはいいけど…」
妹「ここじゃあれだから向こうで…」
友(妹がいつになく真剣…)
友「うん、わかった」
兄「なんだ?妹の奴改まって」
男の娘『ボクにはなんとなく想像がつくかな…』スラスラ
兄「そうなのか?」
男の娘『うん。兄君は多分わからないと思うけど』スラスラ
兄「でも妹のことなら俺が一番よく知ってると思うぞ?」
男の娘『でもまあ、兄君だし』スラスラ
兄「え?どゆこと?」
男の娘『なんでもなーい』スラスラ
兄「んん?まあ別にいいけd…あれ?」
友「っ…!///」ダッ
兄「おおい、どうs」
ガチャ バタン
兄「……」
兄「何があったんだ?」
男の娘「……」フゥ
妹「あー…ちょっとやりすぎちゃいましたかね」
兄「おい妹、一体友と何を話してたんだ?」
男の娘『兄君それは聞くようなことzy』スラスラ
妹「いやあ実はですね」
妹「今日のパンツ何色?ってお尻撫でまわしながら耳に息吹きかけてあげたら逃げちゃいました」
男の娘「………」
兄「お前ホント変態度が目に見えて上がったな」
兄「セクハラで訴えられるぞ」
妹「私最近色々な物に目覚めてきてる気がするんですよね」
兄「兄として色々と悲しい」
妹「本気でそう思ってます?」
兄「実害がなければ面白い」
妹「いやだなあもう。兄さんに被害が行ったことなんてないじゃないですか」
兄「俺が止めてるからな!」
兄「んで、男の予想は当たってたのか?」
男の娘『物の見事に外れたよ…』スラスラ
兄「そか。まあ残念だったな!」
男の娘『いやもう…うん。いいや』スラスラ
兄「まあ俺らもここらで帰るぜ」
男の娘『うん、また明日ね』ノシ
妹「また明日です、男さん」ノシ
その夜 友宅
友(いきなりビックリしたなあ…妹には…)
友(大事な話だと思って私も真剣モードだったのに…)
男の娘「」チョンチョン
友「ん?」
男の娘『ご飯できたー?』スラスラ
友「ああうん。そっちは掃除終わった?」
男の娘『終わったよー』スラスラ
友「了解。それじゃ食べようか」
男の娘「ヾ(*´∀`*)ノ」
男の娘「(-人-)」
友「はい、どうぞ。私もいただきまーす」カパッ
男の娘『いいなー。兄君のお弁当』スラスラ
友「ほう。私のご飯はお気に召さないと…」
男の娘『いやいやいや!そういうわけじゃないよ!?』スラスラ
友「知ってるよ。冗談冗談」クスクス
男の娘『でもどうしてお弁当ほしいって言ったの?お昼も食べたのに』パクパク スラスラ
友「あんまり食事中はペンをいじらないように。…って言っても仕方ないかな」
男の娘『すいません』スラスラ
友「私今日食べたらすぐ出て行っちゃったでしょ?」
男の娘「ぱくぱく」コクコク
友「正直お昼食べたとき、味なんてわからなかったんだよね」
友「だからせっかく作ってくれたわけだし、どうせなら味わって食べたかったなあって」
男の娘『なるほどね』スラスラ
男の娘『きっと兄君も喜ぶよ』スラスラ
友「料理作ってる身としては、やっぱりそういうのは気にしちゃうものだからさ」
男の娘『兄君だからじゃないの?』スラスラ
友「え?いやいや。そんなわけじゃないじゃん」
乙乙
妹がヤンデレ化しそうで怖い……。
ところで勿論妹×友√もあるんだよね!!!ね!!
>>238
じゅ、需要があってなおかつかなり遅くてよければ…
サブエピ扱いになると思いますが書きますよー。
今は友ルートに専念しますので大丈夫です!
友「なんで私をお兄さんの方向に持っていこうとするかなあ~」
友「第一、兄貴お兄さんのこと好きなんでしょ?」
男の娘「(*ノωノ)」
友「いや、ばればれだし……」
友「なんでお兄さんはあんなに人気者なんだろうなあ」
男の娘『兄君の持つ魅力のたまものだよ!』スラスラ
友「はいはい。あんな風に誰にでも優しいから皆惹かれていくんだろうね」
男の娘『そういう友も例外ではないのであった』トン
友「私は例外だから。なんとも思ってないから」
男の娘『え~。兄君友のこといっぱい気にかけてくれてると思うよ?』スラスラ
友「そりゃその点に関しては感謝してるけどさ」
友「でも結局、私じゃなくても協力してくれてると思うよ。お兄さんは」
友「うん。私じゃなくても……」イラッ
友「あーうん。もうこの話題は終わり!」
男の娘『どしたの?』スラスラ
友「なんでもない!終わり!閉店ガラガラ!」
男の娘「(・′ω`・)」
友「そんな目で見ないでください」
兄宅
妹「ごちそうさまでした」
兄「はいお粗末さん。先に風呂入ってくるか?」
妹「これは俗にいう『先にシャワー浴びてくるわね』って奴ですね!」
兄「浴びたところでお前を待っているのはこのガリガリ君だけだ」スッ
妹「わかりました!入ってきます!」
兄「いってらっさい。俺は片付けしておくから」
妹「いつもすいません…兄さん」
兄「お前熱でもあるのか?」
妹「そこは、それは言わない約束だろ?って返すのがセオリーじゃないですか!」
兄「やっぱりいつものお前で安心した」
妹「今度こそ入ってきます…」
兄「はいってらっしゃい」
乙!
ゆっくりで構わないから永く続けて欲しい
兄妹風呂後
兄「ふー…あがったぞー」
妹「おかえりなさい、あなた。ビール飲みます?」
兄「悪いな。ついでくれ」
妹「未成年の飲酒はダメ絶対ですよ」
兄「今度は乗ってやったのに!」
妹「さっきのはネタ振りではなく冗談ですよ」
兄「最近お前のノリがよくわからん…」
妹「私は日々進化してますから」
兄「まあそんなことはどうでもいいんだ」
妹「しょっくです!」
兄「それ以上に俺が聞きたいのは」
妹「聞きたいのは~…?」
兄「なんで髪の毛べちゃべちゃなんだ」
妹「裸ワイシャツについてはスルーですか?」
兄「スルーです」
妹「そうですか」
兄「さっきあがってきたときちゃんと乾いてたじゃねえか!」
妹「いえ、せっかくなので兄さんと一緒にお風呂入ってる感を味わおうと脱衣所で…」
兄「髪洗ったって?」
妹「ついでに入ってきました」
兄「どうやってあの狭い洗面台の中に入ったんだよ!」
妹「愛と勇気と気合です」
兄「いや…深く聞くのはよそう」
妹「そんなことより兄さん!乾かしてください!ドライヤーで!」
兄「自分でやれよお前…」
妹「やってくださいよ~兄さん~!」グルングルン
兄「頭を振り回すな!水が飛ぶ!」
妹「へへへ~。妹汁ですよ!」
兄「うれしくねえ!近寄ってくるな!」
妹「よいではないかよいではないか!」グルングルン
兄「やってやらn…ぐはぁ!?」ビターン
妹「あ、近づきすぎました…」
兄「水を吸った髪は凶器だと思った」
妹「みつを」
兄「反省してるのかお前は」
妹「猛省してます。なんなら脱ぎます」
兄「いや、脱がなくていい」
妹「むしろこの格好の方が裸より恥ずかしいので脱いでいいですか?」
兄「なんなんだよお前は!いつものヒヨコのパジャマに着替えてこいよ!」
妹「あれちょっと胸の部分がきつくなってきまして…」
兄「昨日までスッカスカだっただろうが」
妹「成長したんです」
兄「一日でそんなワンダフルな成長をしたのかそのちっぱいは」
妹「くっ!」
兄「見た感じ今までと変わりないが」
妹「裸より恥ずかしいので脱いでいいですか?」
兄「ダメ」
>>242
ありがとうございます。
展開もゆっくりめかもしれませんがよろしくお願いしますm(_ _)m
兄「ほらこっち来い。乾かしてやろう」
妹「おお!本当に良いのですか!?」
兄「自分から言っといてなんだよお前は…」
妹「いえ、てっきり自分でやれって言われるのかと思いました」
兄「言ったけどな」
妹「わーい!」ポフッ
兄「お前は話を聞かないからな」ブオーン
妹「ん~♪」
兄「最近色々あってお前にかまってやれなかったからな。侘びだ侘び」
妹「逆から読んだらビワだビワ」
兄「やめるぞ」
妹「えへへ。冗談ですよ」
兄「せっかく人が真面目に話してるっていうのに」
妹「でも私はそうは思いませんでしたよ?」
兄「そうか?割とないがしろにしてたと思うが」
妹「きっと無意識化に私に意識を向けてくれているんですよ兄さんは」
兄「兄だからな」
兄「はい、終わりだ」
妹「ありがとうございます兄さん」
兄「お前も普段からこんなにおとなしければいいのにな」
妹「欲求が爆発したらああなります」
兄「じゃあお前は毎日欲求不満なのか」
妹「ええ、兄さんなら解消できますが…」チラッ
兄「目線を下に向けるな」
妹「まあとりあえず、髪乾かしてくれてありがとうございました兄さん」
兄「はいはいどういたしまして………」
兄「いい加減暑いから膝の上からどいてくれんかね」
妹「まだお礼が終わってません」
兄「いや、お礼とか良いって」
妹「いえ存分に堪能してください」
妹「私の髪の香りを~~~!」グリグリグリグリ
兄「いぎゃあああ!!!頬が焼ける!!」
翌日 登校途中
兄「………」
友「どうしたんですか…その湿布…」
兄「犯人は妹」
妹「てへぺろ☆」
男の娘『何があったの…?』スラスラ
妹「愛の語らい中に」
兄「色々あったんだよ…あ、愛の語らいじゃないぞ。断じて」
友「そ、そうですか」
委員長「おはよう。早いわね」
兄「おお、つるぺったんこと委員長。おはよう」
委員長「朝から喧嘩売ってるの?」
兄「買い取り先は求めておりません」
委員長「ふん!」スッ
兄「ん?ああ、弁当箱か。美味かったか?」
委員長「まあね。腐ってはいなかったわよ」
友「ああ、そうだお兄さん私も…」
兄「おう。美味かったか?」
友「………」
兄「えっ!?」
友「冗談です。美味しかったですよ」
兄「そうかそうか!ならよかった」
妹「兄さん!今度は私がお弁当を作ってきてあげます!」
兄「いや、遠慮する。心から遠慮する」
妹「妹お手製の愛妻弁当ですよ!兄としてこれを見逃すのは損ですよ損!」
兄「弁当と命なら命の方をとるに決まってんだろ!」
教室 3限
兄「…腹減ったな…」
委員長「ちゃんとご飯食べてきたの?」
兄「食べてきたぜ」
委員長「それにしても早すぎでしょ…」
男の娘『おにぎりあるよ?』ガサガサ
兄「いや、大丈夫だ。後二時間粘れば…」
………ォォォン
兄「ん?なんか聞こえなかったか?」
委員長「いいえ?」
男の娘『ボクも別に…』スラスラ
兄「んん…?」
先生「おーい、そこー。勉強しろー」
昼休み
兄「おっしゃー!飯だ飯!!」
友「元気ですね」
兄「おぉう。いたのか友」
友「さっき来ましたよ、妹ももうすぐ来るはずです…」
兄「そかそか」
友「あ、お兄さん」
兄「ん?」
友「あの、私今日m」
妹「にいさあああああん!!!!!」ダキッ
兄「ごぇっ!?」ドスッ
兄「す、水月を…突く…也…」
妹「兄さん!私ついにやりました!」
兄「何をだ…」
委員長「何の騒ぎよ」
兄「い、委員長…」
委員長「何?お腹痛いの?イソジンあるわよ」スッ
兄「どうやって腹にイソジンを行き渡らせろと」
委員長「気合よ」
兄「またそんな理不尽な…」
妹「兄さん!そんなことより兄さんです!」
兄「そうだ。原因はお前だ。なんなんだ一体」
妹「おにぎりを作ったんです!」
兄「…は?」
妹「おにぎりを作ったんです!!」
兄「すまん、耳の調子が悪かったらしい。なんだって?」
妹「おにぎりを作ったんです!!!」
兄「そうか。やっぱり俺には幻聴が聞こえるようだ。もう一度言ってくれ」
妹「おにぎりを作ったんです!!!!」
兄「助けて誰か」
妹「大丈夫ですよ!今日は授業で作ったんです!家庭科ですよ家庭科!」
兄「家庭科でおにぎりて…」
妹「皆はいろいろ作ってたみたいですけど私には先生がつきっきりでした」
兄「家庭科の先生って誰だっけ……後で謝りにいかないと…」
妹「全然大丈夫ですよ!もう完全におにぎりです!正真正銘の!」
兄「気が重い」
兄「あ、そういえば友さっきなんて言おうとしたんだ?」
友「…何でもないです…」
兄「そうか?」
友「そうです!」
兄「え?なんで怒ってるの?」
妹「また兄さんが変なこと言ったんじゃないですか?」
兄「お前じゃあるまいし」
妹「!?」
委員長「どうでもいいけど早く食べに行きましょうよ」
兄「委員長!お前は俺の腹がどうなってもいいっていうのか!」
委員長「どうでもいいわよ。あとでイソジン飲めば一緒よ」
兄「イソジンは飲むもんじゃねえ!!」
食堂
兄「ついに来た地獄の時間」
妹「たかがおにぎりごときで失敗しませんよ私は」ドンッ
兄「…なんだこの爆弾は」
妹「おにぎりですよ」
兄「でかさが違う。俺の知ってるおにぎりと違う」
委員長「見た目は普通じゃないの」
兄「海苔巻いてるからな。っていうか海苔で何も見えん」
友「………」
兄「とりあえずこの魔兵器は置いといて、とっとと買いに行こうぜ」
妹「ひどすぎる言い様!でも何故でしょう。気持ちが高ぶって(ry」
委員長「そうね、さっさと買いに行きましょう。狙いのカツカレーが消滅する前に」
男の娘「(´∀`)」ガタッ
友「兄貴」ガシッ
男の娘「(´・ω・)?」
友「今日弁当だから」
男の娘『あれ?そうだったっけ?』スラスラ
友「うん」
兄「おっ。友は弁当か」
友「何か文句あります?」
兄「いや…別にそんなことはないが…」
友「じゃあいいじゃないですか」
兄「何も悪いとは言ってないだろう。ちょっと食っていい?」
友「ダメです」
兄「ケチ!」
友「お兄さんは妹のおにぎりがあるじゃないですか」
兄「まあ今回のはかろうじて食べ物に見えるが」
友「いいじゃないですか。うらやましいですよ。妹手ずから握った物を食せるんですから」
兄「じゃあお前食べるか?」
友「私は良いです。これがありますので」
兄「じゃあ交換しない?」
友「………」チラッ
友「嫌です」
兄「ケチ!!」
委員長「何をごちゃごちゃ言ってるのよ」ホカホカ
兄「委員長聞いてくれよこいt…おい!なんで先に買いに行ってんだよ!」
委員長「あんたが遅いからでしょうが」
兄「罰としてカツカレーのカツを要求する」
委員長「カツとったらカレーになっちゃうじゃないの!なめんじゃないわよ!」
妹「兄さんには私のおにぎりがあるので大丈夫ですよ」
兄「ちょっと買ってくるわ…」ガタッ
委員長「多分コールスローくらいしか残ってないわよ」
兄「えぇ!?」
委員長「だって、見てあれ」
生徒ら「ざわ・・・」ズラズラ
兄「………」
妹「ですから私のおにぎりがあるので…」
兄「うん、もうあきらめる」
妹「ちょっとひどすぎません?」
兄「だってよぅ…」
妹「ほらほら!食べてみてくださいよさあ!!」
兄「……いただこう…」
妹「………」ワクテカ
兄「………」
妹「……食べないんですか?」
兄「お前この中に何入れた?」
妹「鮭と明太子ですが」
兄「そ、そうか。焦げてない?」
妹「鮭はフレークで明太子は生です」
兄「そ、そうか…なら大丈夫だな」
妹「ええ、ええ大丈夫ですとも!」
委員長「ごちゃごちゃ言わずに食べなさいよ」モグモグ
兄「他人事だからって好き勝手言って良いわけじゃないぞ絶壁ぃ!!」
委員長「死にたいの?」
兄「そ、そいじゃいただくぞ」
妹「はいどうぞ!!」
兄「…南無三!!」パクッ
兄「………」モグモグ
妹「どうですか?」
兄「…あ、うまい」
委員長「そりゃ妹ちゃんの話聞く限り材料市販で混ぜただけなんだから…」
兄「ああ…まあそうだな」
兄「疑って悪かったな妹」ナデナデ
妹「えへへ…塩の代わりに私の汗を混ぜ込んでますけどね」
兄「………」
妹「冗談ですよ?」
兄「焦った」
兄「いやあ、よかった。これで午後の授業もがんばr」ガリッ
兄「………」
委員長「何よ。真顔になって」
兄「妹。おかかの代わりに鰹節丸ごと入れたわけじゃないよな?」
妹「具は鮭と明太子だけですよー」
兄「じゃあこの明らかに固い物体はなんだろうか」
兄「お兄ちゃんさっき口の中切って今血だらけなんだけど」
妹「それは大変です!今すぐなめて治療しないと!口内を!」
兄「やめろ!ここをどこだと思っている!」
妹「学校ですよ。場所的にはイベント発生に適していると思いますよ」
兄「そういうことを言っているんじゃない!一体これはなんだ!」ペッ
委員長「汚いわね」
兄「無茶言うなよ!飲めってのか!」
兄「っていうかこれ食い物ですらないぞ。なんだこれ。プラスチック?」
委員長「わかんないわね。真っ赤で」
兄「それは俺の血だ」
妹「ああ、もしかして」
兄「心当たりあるのか…」
妹「いえ、それは炊飯器の破片だと思います」
兄「おぉい!?」
妹「実は一つ吹き飛ばしちゃいまして。その時に混じったんですかね?」
兄「一体何をしようとしてそうなった!?」
妹「刺激を与えるためにトルニトロトルエンを…」
兄「妹、ホントは俺のこと嫌いじゃないよね?」
妹「大好きですよ!」ギュッ
兄「この…このままなら…無害なのに…くっ…」
委員長「泣くんじゃないわよ」フキフキ
友「………」パクパク
男の娘「………」パクパク
友「………」カチャリ
男の娘『混ざらないの?』スラスラ
友「…今日はそんなテンションじゃないからね」
男の娘『これ兄君に作った物じゃないの?』スラスラ
友「余ったから作っただけだし。別にお兄さんのってわけじゃないし」
男の娘『友のお弁当分けてあげたら?なんかよくわからないけど兄君口から血だしてるよ?』スラスラ
友「へぇ!?」ガタッ
友「…元気そうじゃん…」
男の娘「(・∀・)」
友「何?その顔」
男の娘『行ってきてあげたら?』スラスラ
友「なんで私が…」
男の娘『気になるんじゃないの?』スラスラ
友「いや、誰でもあんなの気になるでしょ…」
友「なんか泣いてるし…」
男の娘『委員長が拭いてあげてるね』スラスラ
友「みっともないから別のとこでやってくれないかな…」
男の娘『辛辣だねえ』スラスラ
友「別にどうでもいいし!ごちそうさま!」
男の娘『ちょっと兄君が取られただけでそんなに怒らなくても…』スラスラ
友「怒ってない!っていうかお兄さんとか関係ないから!今日は…今日はあれだよその…」
男の娘『どれ?』スラスラ
友「あの日だから!」
男の娘「!?」ブッ
兄「今聞き捨てならないことが聞こえたんだが」スッ
友「あっ…えっ…と………///」
男の娘『と、友、さすがにそれは…』スラスラ
友「お…」
兄「おっ?」
友「お兄さんなんかハヤブサに脳天突き破られて死んでしまえ!」ダッ
兄「なんで!?」
兄「あいつは何を怒っていたんだ…」
男の娘『そういうお年頃なんじゃないかな』スラスラ
兄「おっ。年長者っぽい」
男の娘『歳はとりたくないねえ…』スラスラ
兄「お前はいつまでも変わらず、可愛くあってくれ…みたいな」
男の娘『………ボク男なんだけど…』スラスラ
兄「可愛い物に可愛いと言って悪いわけがないだろう?人も同じさ」キリッ
男の娘『そういうこと言ってるから…』スラスラ
兄「え?」
男の娘『なんでもないよ。まあ不細工って言われるよりは嬉しいかな』スラスラ
委員長「何口説いてんのよ」
兄「ちょっと待て、俺にそっちの趣味はない」
兄「いや、だが男なら…」
委員長「あんたホントに…」
兄「ちょっと待て、男の娘好きはそっち系じゃない。ノーマルだ」
委員長「十分アブノーマルよ」
そういや友ルートってキャンプの話すんのかな?
>>272
キャンプはしませんよ~
妹ルートとは完全に独立してる感じです
いえ、前の前のスレまで妹ルート?だったんですが
正直続くと思ってなかったので何も考えずに人物増やしちゃって非常にカオスなことになってました…
今回はちょっと考えて…見たんですがそんなに変わってない気も…しますかね…すいません…
放課後
兄「さて。今日もおなじみ御帰宅タイム」
兄「…あれ?友は?」
男の娘『先に帰ったよ。買い物行くって』スラスラ
兄「えぇー↑」
兄「…それで妹と委員長は?」
男の娘『委員長は職員室行くって。妹ちゃんは…わからないかな。なんかすぐそこに居そう』スラスラ
兄「そうだな。あいつに関してはもう何があっても驚かないことにしてる」
男の娘『友も急いで帰らなくてもいいのにね』スラスラ
兄「まあ十中八九昼間のことだろうな!」
男の娘『忘れてあげて…』スラスラ
兄「なぜあいつはあんなにテンパっていたんだ」
男の娘『さあね~』スラスラ
兄「それにしても遅いな二人とも」
兄「…妹なら呼んだら返事しそうじゃないか?」
男の娘『否定できないところが普通じゃないよね…』スラスラ
兄「よし、試してみるか」
兄「妹ー!!」
妹(呼びましたか?)
兄「こいつ…心の中に直接っ…!!」
兄「お前今どこにいるんだ?」
妹(今遊戯王カード渡して校長先生に謝ってきたところです)
兄「ああ、炊飯器ぶっ壊したもんな」
妹(もうすぐそちらへ向かいますね)
兄「場所わかってるのか?」
妹(わかってるから念を飛ばしたのですよ)
兄「俺の妹って人間なのかな…」
妹(兄さんも頑張ればできますよ。感覚ですよ感覚)
兄「いや、俺は人間で居たい…」
兄「というわけで妹の念による連絡で場所がわかった」
男の娘『もう触れないから安心してね』スラスラ
兄「男は優しいなあ…」
兄「嫁に来ないか?」
委員長「何バカなこと言ってんのよ」
兄「ティ、ティーチャー…」
委員長「私は委員長よ」
男の娘『兄君今日変だね』スラスラ
委員長「いつもよ」
兄「いつもなら突っ込む元気あるのに今日はない。何故だろうか」
妹「私がいなかったからですね。もう安心してください!」ズザーッ
兄「どこから来た」
妹「私は鼻から」
兄「そんなあなたには黄色のベンザ」
妹「あなたーの風邪にねらーいを決めて!」
兄「残像だ」
妹「私の狙撃からは逃げられませんよ」
委員長「ねえ、私が悪いの?これに乗れない私が」
男の娘『違うと思うから安心して良いと思う』スラスラ
兄「さて…それじゃ帰るか」
妹「あれ?友ちゃんは…」
兄「買い物だからって先に帰ったって」
妹「そうなんですか」
兄「ああ、十中八九昼のことだろうな」
妹「兄さんさっきもそれ言ってましたよね?」
兄「聞こえてたのか」
妹「ええ、何キロメートル離れていても兄さんの声は聞こえます」
兄「ははは、兄思いの妹を持てて俺は嬉しいなあ」
男の娘『遠い目をしてるね』スラスラ
委員長「放っておきなさい。それじゃ、私は帰るわね」
男の娘『うん、また明日ね』スラスラ
委員長「ああそうだ…また餌買いにいかないと…」ブツブツ
兄「はっ!委員長は?」
男の娘『もう帰ったよ』スラスラ
兄「さすがに早いな。胸が少ないだけに」
男の娘『理由になってないよねそれ』スラスラ
兄「まあそれはいい。俺らも帰りますか」
妹「今日の晩御飯はなんですか?」
兄「気が早すぎるぞ」
妹「なんですか?」
兄「次せびったらドッグフードにするぞ」
妹「なんですか?」
兄「お前今日ドッグフードな」
妹「言うこと聞かなかったらちゃんと躾してくださいね///」
兄「なあ、妹と友交換しない?」
男の娘『ダメー』スラスラ
友宅前
兄「結局友には会えずじまいか…」
妹「大丈夫です!兄さんには私がいます!」
男の娘『まあ明日になったら多分大丈夫だよ』スラスラ
兄「だといいがな。あいつ意地っ張りなとこあるし」
男の娘『確かにね』クスクス
妹「大丈夫です!兄さんには私がいます!」
兄「さっきからうるさいぞ」
妹「ひどくないですか!?」
兄「そんな当たり前のことを何度も言わんでもいい」
妹「…んふ☆」
兄「ああそうだ。ついでに俺らも買い物済ませておくか」
妹「友ちゃんに会いたいなら先に買い物に行けばよかったんじゃ…」
兄「いや、あえて避けてるなら触れないでおいてやるっていうのが大人の対応って奴さ!」
妹「なるほど!兄さん大人ですね!」
男の娘『あはは……まあボクは家で友の帰りを待つことにするよ』スラスラ
兄「おうよ。あんま気にしないように言ってやってくれ。旅の恥はかき捨てっていうしな」
男の娘『旅じゃないけどね…』スラスラ
兄「それじゃ、また明日な」
妹「また明日です~」
男の娘『うん。またね』スラスラ
兄「よし、じゃあ今日は何するか」
妹「中華スープが欲しいです」
兄「なら野菜炒めと中華スープでいいか」
妹「シイタケは抜いてくださいね?」
兄「ダメだ」
妹「えぇー↑」
男の娘「…」フゥ
スーパー
友「はぁ………」
友(私はなんて暴挙をしてしまったんだ…)
友(ダーマ神殿によらずに先に進んでしまった勇者な気分だよ…)
友(まあ私は賢者も好きだけどやっぱり僧侶のままの方が好きだからよかったけど…)
友(最近調子おかしいなあ……お兄さんのせいだな…)
友(前は私が妹にちょっかい出して、それをお兄さんが抑制する役だったのに…)
友(気付いたら攻防が入れ替わっていたでござるの巻。みたいな…)
友(………あれ?そういえばなんでこんな材料買ってたんだっけ…なんでズッキーニが…)
友(何作ろうとしてたんだっけ今日……)
友(………まあいいや。無難に味噌汁と出汁巻でいいかな)
友(そうと決まれば野菜を戻して卵を………)
ナニイッテンダオマエ ニーサーン
友「!?」
友(なんでお兄さんが…って、普通に買い物か…)
兄「俺思ったんだが…中華スープをあんかけっぽくして野菜炒めにかけたらどうかと思うんだよ」
妹「それ発砲祭じゃないですか?」
兄「なんだその物騒な祭り」
妹「失礼かみまみた」
兄「言われてみれば八宝菜っぽいけど…けどおいしそうじゃないか?」
妹「兄さんが作る物は何でもおいしいですよ」
兄「HAHAHAこやつめ」
兄「そんなこと言ってもガリガリ君しか増えはしないぞ」
妹「ガリガリ君は増えるんですね!」
兄「ああ、バイバイン使ったまんじゅうのごとく増えるぞ」
妹「ガリガリ君で地球がやばいですね」
兄「まあそんなに増えないんだけどな」
兄「さてと、シイタケたっぷりの八宝菜っぽいのを作るか」
妹「えっ!!」
兄「シイタケは健康にいいんだぞ。理由は知らんけど」
妹「そういうのはちゃんと調べてから言った方がいいと思います」
兄「えーっとな…いやいいや。健康にいい。病は気からっていうだろ?」
妹「じゃあ私の魅力で籠絡させて私好みの料理を作らせましょう!」
兄「お前の魅力ってなんだ」
妹「全部です」
兄「え?」
妹「全部です」
兄「…昔のお前ならな…」
妹「ちょっと待ってください。今の私に魅力がないみたいなこと言わないでくださいよ!」
兄「残念だよ」
妹「ひどくないですか!?ほら!変わってないですよ!何も変わってないですから!!」
妹「ほらほら!兄さんが好きなひんぬーもそのままですよ!」ギュウギュウ
友「」イラッ
兄「いきなり変わったら困るわ。ってかやめろ!公共の場だぞ!」
妹「そっちの方が萌えません?」
兄「萌えない!」
妹「ま、まさか兄さん…最近巨乳物の本を…」
妹「いや、あり得ません。兄さんの部屋の物はすべて私が把握しています…」
兄「おい、聞き捨てならないことが聞こえたぞ」
友「」イライラ
妹「兄さんの部屋の合鍵は私が持っています」
兄「何勝手に作ってんだよ!っていうか金もったいねえ!」
妹「何言ってるんですか。自作ですよ」
兄「お前は一体何者なんだよ!!」
友「二人ともうるさいですよ。何騒いでんですか」
兄妹「!!」
友「あとお兄さんは死んでください。出来ればカバに食われて死んでください」
兄「なんで!?」
友「まったくうるさくて買い物もろくにできませんでしたよ」
兄「ってかまだお前居たのか。もう帰ったと思ってたぞ。だいぶ時間経ってるし」
妹「そんなに大きな買い物だったの?」
友「ぐっ…嫌まあ…そこそこに…」
兄「それにしてはお前籠すっからかんじゃね?」
友「何言ってんですかちゃんと入ってるじゃないですか。ほら!」
兄「何を焦ってるんだお前は…」
友「焦ってませんよ!!」
兄「逆切れするなよ」
友「キレてないですよ!」
妹「友ちゃんをキレさせたら大したもんですよ」
兄「スルーします」
妹「しょぼーん…」
兄「それで?お前んとこ何するんだ?今日」
友「味噌汁と出汁巻ですよ!!悪いですか!?」
兄「い、いやそこでキレられても…」
友「キレてないですよ!」
妹「友ちゃんを」
兄「もういいから」
妹「はい」
兄「それにしてもえらくシンプルだな」
友「文句でもあるんですか!?」
兄「だから落ち着けって…どうどう」
友「ふーっ!」
妹「友ちゃ~ん。おいで~。ほら、怖くない。怖くない…」
友「がぶっ」
妹「あぁん!痛幸せ……///」
友「はっ!?私は一体何を…」
兄「何故それで戻るし」
兄「いやてっきり早くに買い物行ったから何か豪勢な物でも作るのかと思ってな」
友「べ、別にそういうわけじゃないですよ…」
兄「そうかそうか。まあお前もたまには一人になりたいときもあるよな」ニヤニヤ
友「…わかってて言ってますよね?」
兄「何をだい?」ニヤニヤ
妹「だい?」
友「殴りますよ」
兄「すいやせん」
友「まったく…」
兄「っていうか顔合わせづらいんだったらなんで出てきたんだ?」
友「うぐっ…」
兄「そのまま帰ればよかったものを」
友「お、お兄さんの癖に生意気ですね!」
兄「癖にっていうな癖にって」
兄「まあ、お前にもはっちゃけたいときとかあるよな」
妹「お年頃ですからね」
兄「お前は色々と過ぎるからもうちょっとおとなしくしろ」
妹「若気の至りとか旅の恥はかき捨てとか色々あるじゃないですか!」
兄「度が過ぎればそんな言葉ただの飾りなんだよ!」
妹「じゃあ今夜あたりその度が過ぎることやりませんか?」
兄「いい加減にしなさい」
妹「シューティングゲームセクr…むぐー!」バシッ
兄「ガムテープって便利だよな、そう思わないか?」
友「…知りませんよ」
兄「最近俺は妹の育て方を真剣に間違ったんじゃないかと思ってな…」
友「お兄さんがそんなんだからじゃないですか?」
兄「毛先からつま先まで紳士な俺のどこに変態要素が!?俺の何が妹に影響したんだ!?」
友「全身くまなく変態ですよ」
兄「名誉棄損だ!訴えてるや!」
友「去り際に胸のことに触れてくる人が変態以外のなんなんですか!」
兄「…記憶にない」ニヤニヤ
友「ニヤニヤしてるじゃないですか変態野郎!」
兄「まあ落ち着け。ここは公共の場だ」
友「誰のせいでこうなってると思ってるんですか…」
兄「いや、発端はお前がいきなり逆切れしだしたからで」
友「…そうでしたっけ」
兄「そうでしたっす」
妹「」コクコク
友「…すいません」
兄「いや、わかってくれればいいんだ」
友「…ちょっと待ってください。何かおかしくないですか?」
兄「不正はなかった」
兄「さ、ならとっとと買って帰って作って食って寝ようぜ」
友「長いです」
兄「おっと、入浴を忘れてた」
妹「今日も一緒に入っていいですか?」ベリッ
兄「誰がいつ一緒に入ったよ」
妹「兄さんが昨日私と」
兄「ねつ造すんな」
友「………」シュッシュッ
兄「そこ、シャドーボクシングすんな」
兄「妹の冗談なんだからな」
友「わかってますよそんな念入りに言わなくても。私はみ・じ・ん・も気にしてませんから。それともなんですか?後ろめたいことでもあるんですか?」
兄「お前の機嫌がすこぶる良くないからだろ…最近情緒不安定気味だぞ?お菓子食うか?」
友「誰のせいだと思ってんですか」
兄「自重しろ妹」
妹「すいません」
友「お兄さんのせいですよ」
兄「えぇ!?俺がなんかした!?」
友「存在そのものがちょっと…」
兄「俺の存在を全否定する前にもっと否定する奴いるだろ!」
妹「はーい!」ノ
兄「嬉しそうにすんな!改心しろ!」
買い物後
兄「なあ知ってるか?」
妹「死神は」
兄「リンゴしか食べない…って違う!」
友「一体なんですか」
兄「ああ、薄口しょうゆって濃口のしょうゆより塩分多め」
友「知ってます」
兄「…そうか。じゃあ卵の鮮度がよく保てる方法を教えてやろうか」
友「とがった方を下にすればいい。なんて常識ですよ」
兄「………」
兄「なあ、神戸牛って」
友「いわれも知ってます」
兄「…ぐすっ…」
妹「泣かないでください兄さん」
兄「ひどいぞちくしょう!俺のアイデンティティーを!」
友「お兄さんのアイデンティティーは雑学披露だったんですか?」
兄「…半分そうだよ」
友「ふっ」
兄「鼻で笑いやがった!」
兄「今日の辛辣具合はいつもをノーマルとしてベリーハードくらいだぞ…」
友「色々ありましたから」
兄「だからってしどい!」
妹「よしよし兄さん。今夜は私が慰めてあげますからね」
兄「それは遠慮する。真剣に」
妹「いいじゃないですか。一発や二発」
兄「言い方が不穏なんだよ!」
妹「隠して言うより直球の方が気が楽じゃないですか?」
兄「そもそもそういうこと言うのがおかしい」
妹「大丈夫です。兄さんにしか言いませんから」
兄「俺にしか言わないことが問題なんだよ!」
妹「え?じゃあ誰にでも言って来いっていうことですか?」
兄「いや。そういうわけじゃないが…」
兄「いつまでも俺が一緒に居るわけじゃないんだからさ」
妹「たとえ兄さんが結婚しようと新宅にもついていきますよ」
兄「勘弁してくれ。俺のプライベートが…」
妹「あってないようなものですよ」
兄「笑ってそんなこと言うなよ!また泣くぞ!」
兄「…ってあれ?友は?」
妹「…あれ?」
友宅
友「…ただいま」
男の娘『おかえりぃ~……?』スラスラ
男の娘『どうしたの?しんどそうだけど…』スラスラ
友「なんでもないよ。ご飯作るからね」
男の娘『う、うん…』スラスラ
友「……」
男の娘(……無言が辛い…)
男の娘「…」チョンチョン
友「何?」
男の娘『…なんでもないです』スラスラ
友(あー…むしゃくしゃする…)
友(別にお兄さんと妹のやりとりなんていつものことなのに…)
友(まあ逃げてきて正解かな。あのままあそこにいたら逆毛の金髪になれそうなくらいだったし)ペキッ
友(あ、卵の殻入っちゃった)
友「あー!もう!」
男の娘「Σ(゜ω゜;)」ビクゥッ
友(大体なんで私がこんな気分にならなくちゃならないの?)
友(私何も悪いことしてないはずなのに)
友(むしろお兄さんがこうなってしかるべきじゃない?)
友(なのに私ばっかりこんなイライライライライライラして)
友(あー…むしゃむしゃする…)ムシャムシャ
男の娘『友…ボクのも置いといて…』スラスラ
友「あ、ごめん。味見のつもりだったんだけど」
兄宅
妹「兄さん」
兄「なんだ?妹よ。俺は今ラジオ体操第二のゴリラのような動きの意味について小一時間ほど考えようとしている最中なんだが」
妹「何分経過しました?」
兄「今で十三秒だ」
妹「友ちゃん、ちゃんと帰ってますかね?」
兄「心配ならメールしてみたらどうだ?」
妹「え~でも~…」
兄「なんでいつもオープンに下ネタぶちまける癖にメールで確認とるくらいで恥ずかしがるんだよ!」
妹「というわけで兄さんがお願いします」
兄「まあ俺もやろうとは思ってたけどさ」
兄メール「友、お前ゴリラについてどう思う?」
兄「ミスった」
妹「さっき本当に考えてたんですね…」
兄メール「無事に家についたか?変なやつに声かけられてもついていっちゃだめだぞ」
兄「こんなもんだろ」ピッ
妹「私は兄さんにならホイホイついていきますけどね」
兄「それは当たり前だろ」
兄「お、返信来た」
妹「シャバドゥビダッチヘンシーン」
兄「違うぞ」ピッ
友メール「さっき変なお兄さんに変に声をかけられて変な気分にさせられたので帰りました。変態」
兄「………」
妹「変なお兄さんって誰なんでしょうね」
兄「100%俺だろ」
妹「兄さんはかっこいいですよ。変じゃありません。変態ですけど」
兄「お前にだけは。お前にだけは言われたくない」
妹「え?かっこいいって言ってほしくないんですか?」
兄「変態の方に決まってんだろ!」
妹「でも男はすべからく変態であるってウッディの人が言ってました」
兄「まあそれはあながち間違いではない」
妹「罵ってあげましょうか?変態変態って」
兄「丁重にお断りするぜ」ピッピッ
兄メール「かっこいいお兄さんならここにいるぞ」ピッ
妹「私にとってかっこいい兄さんですが友ちゃんにとってはどうかわかりませんね。もしかしたら肥溜めの蓋くらいの印象しかないかもですし」
兄「お前は俺を傷つけたいの?持ち上げたいの?」
妹「いえ、私の物にしたいんです」
兄「俺は物じゃないぞ」
妹「じゃあ私の者です」
兄「どっちにしろ嫌だ」
友宅
友「ハハッ」ピッ
男の娘『どうしたの?』スラスラ
友「見てこれ」
兄メール「かっこいいお兄さんならここにいるぞ」
友「だってさ」
男の娘『兄君はかっこいいよ?』スラスラ
友「どこをどう見ればそう見えるわけ?」
男の娘『そういわれるとちょっと…』スラスラ
友「お兄さんが聞いたら泣きそうな気がする」クスクス
男の娘『ボクはそういうつもりで言ったんじゃないんだよ?』アセアセ
友「わかってるって…っと。ちょっとお風呂掃除してくるね」
男の娘『あれ?今日はボクが…』スラスラ
友「いいよ。今日は進んで家事をしたい気分だからさ」タタッ
男の娘(…帰ってきたときはあんなにどんよりだったのに…)
男の娘(わかりやすいなあ…友は…)
友宅風呂
友「~~♪」ゴシゴシ
友「…………ん?」
友「なんで私テンションあがってるんだろ…」
友「ちょっとお兄さんからメール着ただけでいつも通りなのに」
友「兄貴に変に思われたかな」
友「あー↑…あー↓」
友「あー…うん。考えないことにしよう」
友「あれ…洗剤切れた…」
友「明日買いに行こう」
翌日
友「おはようございます」
兄「おう、おはよう。昨日は何もなかったか?」
友「ええ、変なお兄さんからメールが来た以外は」
兄「過去のことを思っちゃだめよ」
妹「そうだよ友ちゃん」
兄「お前は昔のことを思い出せ!」
妹「私には幼いころからこの片鱗を見せていたつもりですよ」
兄「気づかなかった俺が悪いのか…」
妹「そうですね。だから責任とって結婚してください」
兄「丁重にお断りします」
友「んで変なお兄さん」
兄「変なおじさんみたいに言うな!」
友「どうでもいいですよそんなこと」
兄「どうでもよくないぞ!学校でそんなこと言われたら俺が変なお兄さんだってみんなにばれちゃうじゃないか!」
友「いまさら何言ってるんですか?」
兄「え?もうみんなに知られてる系?」
友「あんだけ毎日バカみたいに騒いでたら嫌でもわかりますよ。こいつらどこか変だって」
兄「原因は妹だな…」
妹「私を育ててくれた兄さんのおかげです」
兄「くそっ!過去に戻りたい!分岐をもう少し優しくするべきだったんだ…!!」
男の娘『おまたすぇ~』ノ
兄「お、おはよう男」
兄「なあなあ、俺って変?」
男の娘『うん?ボクはかっこいいと思うよ。兄君の変なところ含めて』ニッコリ
兄「orz」
友「時間やばくないですか?」
妹「最近ってこんな時間じゃない?」
兄「前まではもうちょっと早かったけどな」チラッ
男の娘『何かあったの?』スラスラ
妹「兄さんがおはようのキッスをしてくれないから遅くなるのです」
兄「ねだってくるお前が悪いんだろうが!ありえねえよ!」
妹「なんとかしてもらおうとあの手この手で策を練ってるんですけどね」
兄「こないだなんか俺が体を起こすであろう所に顔を持ってきててな。あわてて方向転換したせいで腰吊っちまったぜ…」
友「え?一緒に寝てるんですか?」
兄「違う。こいつが勝手に入ってくるんだ」
妹「えへっ」
友「お兄さんの部屋鍵ありましたよね?」
兄「ピッキングを習得しやがったんだ」
兄「いっそのことコンクリートでドアを固めてやろうと思ったけど俺が出られなくなるからやめた」
妹「その場合でも私は窓から入りますけどね」
兄「友、お前と妹交換してくれ」
友「い、いやですよ…」
兄「頼む!友!お前じゃなきゃダメなんだ!お前がいいんだ!!」
友「わ、私じゃなきゃダメって………ってすり寄ってこないでください気持ち悪い!」
兄「き…気持ち悪いて…」
妹「まあ私の兄さんですしね」
兄「とりあえずマジで交換しない?」
友「嫌に決まってるでしょうが」
兄「頼むよ~。ガリガリ君あげるからさ」
友「私をなんだと思ってんですか」
兄「友は友さ、他の何物でもないぞ」キリッ
友「さりげなくバカにしてません?」
兄「そんなわけないさ!」
兄「というわけでうちに来い!」
友「あーはいはい。来い来い」
兄「俺は真剣なんだどぉお!」
友「ホントうるさいですねえ…」
兄「俺にとっては切実な問題なんだよ…」グスッ
友「泣くほどのものですか…」
兄「泣くほどのものだよ!!一日でもいいから交換したいよ!!」
友「はいはい。じゃあ妹がオッケーしたら構いませんよ。絶対ありえませんけど」
兄「!?言ったな!?今言ったな!?ウソ吐くなよ!?絶対だからな!!!」
友「え?いや…」
兄「よし妹!!」
妹「はい!」
兄「お前今日友の家に行け!」
妹「嫌です!」
友「ほらね?」
兄「俺はあきらめないぃいい!!!」
友「時間無駄だから先に学校行こうか」
妹「そうだね友ちゃん」
男の娘『もうすぐ遅刻だよ』スラスラ
もはや妹編がどんなだったかすら思い出せない
一番最初ってvipだったか
>>327
そうですね…最初はVIPの釣りスレを乗っ取らせていただきました。
今となってはあの時にスラスラかけてた感覚があまり思い出せないですが…
昼休み 兄教室
兄「よし!俺は決めた!」
委員長「なんなのよ藪から棒に」
兄「いや、なんとしても友を俺の家に泊めようと思って」
委員長「はぁ!?あんた頭狂ってんの!?」
兄「間に合ってまーす」
委員長「っていうかいきなりなんでそんなこと言いだしたのよ」
兄「いや、実は妹がかくかくしかじかでな」
委員長「…あっそ……」
委員長「っていうかそれなら妹ちゃんを私に預ければいいじゃないの」
兄「あ、それもいいな」
委員長「でしょう?」
兄「けど夜一人とか嫌だし」
委員長「あんたいくつなのよ!」
兄「今をときめく18歳」
委員長「…………」
委員長「そ、それにしてもいい歳した男女が二人きりで同じ家って…ま、間違いが起こらないとは限らないじゃない……」
兄「ああ、その点は大丈夫。妹のせいで耐性ついてるから」
委員長「でも相手は妹ちゃんじゃないのよ?友なのよ?」
兄「ううん……それで安眠が得られるなら…」
委員長「お、男はそれでいいの!?」
男の娘『兄君なら大丈夫だと思うよ。ところどころでヘタレだし』スラスラ
兄「えっ?」
兄「まあ話はまとまった!後は妹の説得だけだな…」
委員長「友本人の意見はどうなのよ」
兄「あいつ妹がオッケーしたらいいおって言ってたからな」
委員長「それ絶対オッケーしないことを前提に言ったんじゃ…」
兄「言ったからには責任を取るのが男ってもんだ!」
委員長「いや、女だし…」
兄「なあ、妹って何で釣れると思う?」
委員長「私が知るわけないでしょうが」
男の娘『ガリガリ君とか…』スラスラ
兄「きっとあいつなら俺の方を取ると思う。っていうか取ってくれないときつい。精神的な意味で」
男の娘『じゃあためしにガリガリ君一箱を条件に挙げてみたら?』スラスラ
兄「一箱か…それなら俺に釣り合いそうだな!」
委員長「あんたの価値って1920円以下なのね」
兄「え?そんなに安いの?」
委員長「32個入りらしいわよ」
兄「そっか。なら金の心配はいらないな!」
委員長「……」
食堂
兄「というわけで妹。交渉に来た」
友「懲りない人ですね」
妹「いくら兄さんの頼みとはいえ、これだけは譲れません。私の毎夜の楽しみが……」
兄「ガリガリ君……」
妹「甘すぎです兄さん。いくら私とはいえ60円ごときで籠絡されたりは…」
兄「一箱」
妹「!!!!!」
友「え?妹?」
妹「ひ…一箱…?ってことは」
兄「32個だ」
妹「!!!!!!!!」
友「ちょっと?妹?それ一個60円だよ?合わせて1920円だよ!?ちょっと!?」
妹「で、ですが私には友ちゃんの貞操を守るという義務が…」
兄「お前が十分耐性をつけてくれたから大丈夫だ」
妹「ですが…」チラッ
友「がんまれ!がんまれ妹!」
妹「私は私欲で友情を切り捨てるような薄情な人間zy」
兄「もう一箱つけよう。グレープ味だ」
妹「手を打ちましょう」
友「妹ぉおおおおおおお!!!」
放課後
兄「というわけで今日はお泊りセットを持ってうちに来てくれ」
友「………却下は?」
兄「一度言ったことを反故にするつもりかね」
友「何かしたら殺しますよ」
兄「ああ、存分に殺してくれ」
妹「ということは今日は私は男さんと二人っきりってことですね」
男の娘『そゆことだよね』スラスラ
兄「…男。一つ言っておきたいことがある」
男の娘『な、何かな?そんな真剣な顔して…妹ちゃんには手を出さないよ?』スラスラ
兄「いや、それはわかってる。っというかそれ以上に重要なことだ」
妹「それ以上…」ガーン
兄「ぜっっっっったいに料理はさせるな?いいか?絶対だ。絶対だぞ!!!」
妹「それって振りですか?」
兄「切実に言ってんだよ!!!」
兄「友の家の物を壊したら弁償しなきゃなんだからな」
兄「場合によってはお前のガリガリ君も全滅するぞ」
妹「それは困ります!」
兄「ならおとなしくしておくこと」
妹「大丈夫ですよ。兄さんがいない時の私はさながら借りてきた猫ですから」
兄「その言葉を信じよう…1割くらい…」
委員長「ホントに泊めるのね……」
兄「これで夜の安息は守られる…一日だけ…」
委員長「うらやまし…」ボソッ
兄「はい?」
委員長「なんでもないわよ。私は喫茶店寄ってから帰るわ」
兄「おう。マスターにもよろしく言っといてくれ」
委員長「はいはい…」
委員長「また明日ね」
兄「おう。また明日な」
兄「さて…それじゃあ各自準備して各家に集合ってことでいいな!」
妹「了解です!」
友「…はーい…」
兄「よろしい!では解散!!後程集まろうぞ!」
__
友「…最悪…」
男の娘『そう?ボクはうらやましいけどなあ』スラスラ
友「じゃあ兄貴が行く?」
男の娘『今日のところは友に譲るよー』スラスラ
友「別に譲ってほしくないんだけど…」
男の娘『ま、楽しんできなさいな~』スラスラ
友「はぁ………」
男の娘(ホントに嫌なら殴ってでも拒否ってるだろうし…そうしないってことはそういうことだよねえ)ニヤニヤ
友「何?」
男の娘『いやいや、なんでもないよ』スラスラ
男の娘『それより早く帰ってパジャマとか選んだ方がよくない?兄君にみられるんだよ?』スラスラ
友「…っ!ジャージで良いよジャージで!!」
男の娘『面白味がなくない?』スラスラ
友「兄貴は私に何を期待してんの!?」
兄宅
兄「さて妹よ」
妹「なんでしょう兄さん」
兄「お前にこれを渡そう」っ3000円
妹「おお!?大金じゃないですか!」
兄「今日は俺らの都合に男を巻き込むわけだからな。それで店屋物でも頼むといい……足りんか?」
妹「どうでしょう。ピザくらいなら…」
兄「まあ足りんかったら電話してくれ。俺がデリバリーしよう…何かを」
兄「もう一度言うがくれぐれも料理はするなよ!?」
妹「そろそろ私泣いていいと思うんですよ」
兄「またいつか教えてやるから我慢してくれ…」
妹「ではいってきます!!」
兄「迷惑かけないようにな」
妹「明日になったら帰ってきますからね!!」
兄「あ…うん…」
妹「嫌そうな顔しないでくださいよ~」
兄「夜寝るとき静かにしてくれるなら考える」
妹「じゃあ静かにベッドにもぐりこみますね」
兄「勘弁してマジで」
__
友「じゃあ行ってくるね」
男の娘『迷惑かけないようにね』スラスラ
友「大丈夫だよ。お兄さんだし…何やってもいいでしょ」
男の娘『殺しちゃだめだよ』スラスラ
友「するわけないじゃん…行ってくるね」
男の娘『はーい。楽しんできてねー』スラスラ
友「…はぁ…」
兄宅
ピンポーン
兄「やあいらっしゃぁい友ちん!!」ガチャ
新聞「あ、あのですね。わたくし無料の」
兄「失せろ」バタン
ピンポーン
兄「今度こそ友だろ!!」ガチャ
新聞「お話だけでも」
兄「失せろっつってんだろ!!」バタン
兄「ったく鬱陶しい…」
ピンポーン
兄「失せろっつってんだろわかんねえのかコラァ!」ガチャ
友「!?!?」
兄「あ、ごめん」
友「人のこと呼んでおいて何かと思いましたよ」
兄「いやあ…さっきちょっと色々あってな…」
友「まあどうでもいいですけどね」
兄「どうでもいいのかよ…」
友「今思ったんですが、どうせ夜しか問題はないんですから夜にすればよかったんじゃないですか?」
兄「いや、色々イベントあるかなって」
友「何の?」
兄「友とのイベント」
友「安心してください。ないから」
兄「泊りに来たって時点で十分イベントだから構わんよ」
友「私に何を求めてるんですか?」
兄「萌」
友「帰ります」
兄「あぁん!ひどぅい!」
友宅
妹「お世話になります」
男の娘『遠慮せずにくつろいでねー』スラスラ
妹「あ、後これ兄さんから晩御飯のお金もらってきました」
男の娘『ありゃりゃ。悪いね…』スラスラ
妹「まあ兄さんのわがままですからね!」
男の娘『…原因は妹ちゃんだけどね…』スラスラ
妹「てへぺろっ☆」
男の娘『結構強引だったよね。妹ちゃん』スラスラ
妹「ん~?何の話ですか?」
男の娘『ま、それはいいや』スラスラ
男の娘『さて…そしたら今日は晩御飯何にしようかな』スラスラ
妹「いつも友ちゃんが作ってたんですか?」
男の娘『そだよ。ボクは家事雑用その他もろもろって感じ』スラスラ
妹「私も兄さんにまかせっきりです」
男の娘『…なんか…やばいかな…』スラスラ
妹「そうですねえ…そろそろ修行したほうが良いですかね。花嫁修業」
男の娘『ボク男だけどね』スラスラ
妹「男の娘は男に入らないって兄さんが言ってました」
男の娘「(*ノωノ)」
妹「まあ私の新郎になれるのは兄さんだけですけどね」
男の娘『相変わらずだねえ』スラスラ
妹「というわけで兄さんへの負担を少しでも減らすべく、様々な家事などを学んでいきたい所存なのですよ」
男の娘『ちょっと意外。兄君に頼りきりかなって思ってたから』スラスラ
妹「ノンノン。ちゃんとある程度できないと、兄さんに捨てられたら困りますからね」
男の娘『心意気やよし…』スラスラ
妹「というわけで男さん」
男の娘『何かな?』スラスラ
妹「修行の一環として…」
妹「晩御飯、一緒に作りません?」シャキン←包丁
男の娘「…………」
兄宅
兄「さて…晩飯のことをそろそろ考えて行かないとな」
友「あ!!」
兄「なんだ?」
友「兄貴と妹の晩御飯…」
兄「いや、今回は俺が出しといた。俺の事情でお前と妹をトレードさせてもらったからな。安いもんだ」
友「え?いやでも…」
兄「人の好意に甘えるのも大切なんだぞ」
友「…わかりました。ありがとうございました」
兄「ああ…食事については妹に特に厳しく言っといたからな」
友「何を厳しくですか?」
兄「絶対に料理するなって」
友「……なるほど」
兄「さっ!晩飯の買い物にでも行くか!」
友「家にある物とかでいいんじゃないですか?」
兄「せっかくのお客さんだから腕によりを…」
友「いつも通りでいいですよ」
兄「そうですか…」(′・ω・)
友「そうです」
兄「まあ冷蔵庫の中には何も残ってないんだけどな」
友「はぁ!?」バカッ
冷蔵庫「私のここ、空いてますy」バタン
友「なんでですか?」
兄「さっき食い尽くした」
友「ありえないでしょ!!」
スーパー
友「あー…今日何にします?」
兄「そうだなあ…お前が好きな物ってなんだ?」
友「なんでもいいですよ」
兄「なんかこのやり取り…夫婦みt」
友「言わせませんよ!」
兄「えぇ~」
友「こういうこと言われると思ったから来たくなかったんです!」
兄「家に居て飯作ってても同じこと言ってたけどな」
兄「これぞ二重の包囲網!この作戦を兄背水の陣と名付けよう!」
友「追い詰められてることになってますよそれ」
兄「バカな…友が背水の陣なんて難しい言葉を知ってるなんて…!!」
友「バカにしてるなら帰りますよ」
兄「友は賢いなあ」ナデナデ
友「帰ります」
兄「あぁん!」
友「で?何作るんですか?」
兄「うむ。どうせなら二人で出来る物がいいと思ってな」
友「ふーん…」
兄「それで、お前は何が食べたい?」
友「私は別に…何でもいいですよ。どうせ何食べてもお兄さんの料理はおいしいですし…」
兄「嬉しいこと言ってくれるじゃないの。でもこの際だからお前の好きな食べ物とか知っておきたいなーとか思ったりなんかしちゃったりしてーぇ!ぎりぎr」
友「チョップ!」ベシッ
兄「ゴヒュッ」
友「周りのお客さんに迷惑ですよ」
兄「前までならお前も一緒に騒いでたのにな…」
友「成長です」
兄「とにかくいい加減好きな物とか教えてくれないか?また弁当作るときに作っていくぜ?」
友「いや別にそこまでしなくても…」
兄「弁当には好きな物入ってた方が嬉しいだろ?」
友「…といっても私…ホントにこれ!と言って好きだというものがないんですよ」
兄「へえ~…意外だな」
友「何が意外なんですか?」
兄「お前って好き嫌い激しい方かなって思ってた」
友「自分で作ってた料理は大体食べますし、栄養管理とか考えて料理作ってたら何でもまんべんなく食べますよ」
兄「そうかそうか。それならお前の子供も好き嫌いはない良い子に育ちそうだな」
友「こ、子供!?」
兄「え?なんか変なこと言った?」
友「じょ…冗談じゃありませんよ!誰が結婚なんてするもんですか!男と結婚とかそれこそまさに死んだ方がましですよ!」
兄「じゃあ俺が立候補する!」
友「あんたも男でしょうが!」
兄「俺は付属品なんだろう?」
友「そんなこと今は関係ありません!っていうかお兄さんと…っていうか…お兄さんが…」
友「っ~~~///」
友「なんで私が赤くならなきゃならないんですかぁああ!」
兄「ちょっと待ってくれ!俺にあたr…アッ――!」
買い物後
兄「…」ボロッ
友「すいません取り乱しました…」
兄「いや、大丈夫…なんとか材料は買えたし…」
友「私はあの後何買ったか知らないんですけどね…」
兄「お前は俺をはり倒した後外で風に当たってたもんな」
友「…すいません…」
兄「いやいいよ。全然良いよ。むしろご褒美だよ」
友「そうですか。じゃあ遠慮なくもう一度…」
兄「やめてください」
友「まったく…」
兄「しかしあれだな」
友「どれです?」
兄「なんだかんだ言ってお泊り会まで来てくれるようになったんだから、少しは耐性ついてくれたかなって思って」
友「…それでも…男は嫌です…」
兄「俺は~?」
友「グレーゾーンです」
兄「そうかそうか。なら一歩前進だ」
兄「いっそのこと俺が性転換したら友も安心して抱き着いてくれるのかなと考えた」
友「そんなことしたら絶対近づきませんからね」
兄「気持ち悪いから?」
友「です」
兄「orz」
友「大体お兄さん。私が女の人なら誰でも良いって思ってる…って思ってません?」
兄「え?違うの?」
友「違いますよ!!っていうかホントにそう思ってたんですか!?死んでください!」
兄「冗談冗談」
友「私は基本的に…女の人も嫌いですよ」
兄「あれ…意外…」
友「私が好きなのは妹だけです。後は…お兄さんの周りにいる女性はかろうじてなんとか…」
兄「つまり基本的に人間が嫌いだと」
友「身も蓋もないですけど…まあそういうことです」
兄「ふーん…」
兄「しかし…」
兄「あー…」
兄「それ…ううん…」
友「なんですか?言いたいことがあるならはっきり言ってくださいよ」
兄「ああ…実は…」
友「はい」
兄「ずいぶん厨二だなって思って…」
友「散々引っ張った後で言うセリフじゃないでしょうが!!!」
兄「大丈夫。俺も厨二病だよ!」
友「嬉しくない!全然嬉しくないですよ!」
兄「さあ。俺と一緒に混沌の道を歩もうではないか」ガシッ
友「さりげなく肩組まないでください!鳥肌が立ちます!」
兄「闇に堕ちよ!!」
兄宅
兄「血で血を洗う殺戮ショーの始まりだ」
友「料理ですよね」
兄「今回は肉を使った料理を作ろうと思いマッスル」
友「何作るんですか?」
兄「焼く」
友「ええ」
兄「焼くんだよ」
友「それで?」
兄「それだけ」
友「……」
兄「……」
友「付け合せは…」
兄「千切りキャベツ」
友「……」
兄「……」
友「腕に?」
兄「よりをかけて?」
友「いえあ」
兄「いえあ」
友「ふざけんな!」バシッ
兄「タメイゴゥ!?」
兄「冗談ですよ。冗談ですとも!」
友「まったく…」
兄「というわけで今日はハンバーグを作りたいと思います」
友「最初からそう言ってください」
兄「今回はソースも自作します」
友「本格派ですね」
兄「本格的だろ?」
友「デミグラスソースですか?」
兄「いや、お好み焼きソース」
友「ウソですよね?」
兄「はい」
兄友作業中
兄「友、漬けパン粉取ってくれ」
友「牛乳につけたパン粉って気持ち悪いですね」
兄「まあそれをもっと気持ち悪い肉の中にぶち込むんだけどな」ネチョネチョ
友「わざわざ見せなくてもいいですから!」
兄「食べる物に気持ち悪いとかいうな!」ネチョーッ
友「あんたも言ったじゃないですか…ってやめてください近づけないで!」
兄「おい!!卵投げんな!!」
兄「ぎゃあ!」ベチョッ
友「10点満点!」
兄「てんめぇ!」
___
兄「やめろぉ!洗剤を投げんな!!」
友「投げるだけが能じゃないってことを見せてあげます!」
___
兄「調子に乗ってると体中の穴からソース流し込むぞこんにゃろお!!」
友「この変態が!!」
___
友「ぶっ!」ズテン
兄「転んでやがんの!バーカ!」
友「うざい!」バシッ
兄「理不尽っ!?」
なんだかんだで1時間後
兄「できたな」
友「ええ…できました。後は焼くだけです」
兄「長く険しい道のりだった」
友「さっそく焼きたいところですが」
兄「そうだな」
友「その前に」
兄「掃除だな………」
友「すいませんちょっとテンションあがっちゃって」
兄「まさか妹以外でこんなカオスになるなんて思ってなかった…」
兄「まあ楽しかったからいいか」
友「髪についた卵がカピカピになってますよお兄さん」
兄「…風呂もあらっとこ…」
前スレから追いついた
応援してますよー頑張って下さい!
兄「気持ち悪いから先に風呂入っていいか?」
友「構いませんよ。私今すぐにでも食べたいってわけじゃないですし」
兄「さんきゅ。すぐあがってくるからな」
友「あ、お風呂入ったらちゃんと掃除してからもう一回お湯張ってくださいね」
兄「地味に心に来ること言うのやめて…」
友「冗談ですよ」
兄「娘に同じこと言われた時の父親の心境が手に取るようにわかる…」
友「よかったですね。大人の階段を登れましたよ」
兄「知りたくなかった現実…」
すいません、名前空のまま送信しちゃってました…
兄「気持ち悪いから先に風呂入っていいか?」
友「構いませんよ。私今すぐにでも食べたいってわけじゃないですし」
兄「さんきゅ。すぐあがってくるからな」
友「あ、お風呂入ったらちゃんと掃除してからもう一回お湯張ってくださいね」
兄「地味に心に来ること言うのやめて…」
友「冗談ですよ」
兄「娘に同じこと言われた時の父親の心境が手に取るようにわかる…」
友「よかったですね。大人の階段を登れましたよ」
兄「知りたくなかった現実…」
兄風呂掃除中
友「ふぅー…」ボスッ←ソファー
友「お兄さんがあがってくるまで暇だな…」グゥー
友「おなかすいた…」
友「暴れすぎたからかな…」
友「なんか暇つぶしにテレビでも…ってテレビでいい物やってるわけないか…」
友「年末の尻たたきゲーム以外最近面白くないし…」
友「お兄さんのことだからなんかDVDとか…」
友「DVD…?」
友「D…V…D………」
友「いや、そんなまさか無防備にリビングに置いてるわけが…」
友「……わけが…」チラッ
ラック「Σ」
>>366
ありがとうございますm(__)m
ペースが定まらないSSですがどうか長い目でおつきあいお願いいたしますm(__)m
友宅
男の娘『美味しいねこれ』スラスラ
妹「でしょう?私の得意料理だったんですよ」
男の娘『どうやって作ってたのか聞いていいかな』スラスラ
妹「冷凍です」
男の娘『だよね』スラスラ
妹「やっぱりサンフローレライのパイ生地ピザは美味しいですね」
男の娘『そうだね。ちょっとカロリーが怖いけど…』スラスラ
妹「後で一緒に走ります?」
男の娘『うん。けどそろそろ現実に目を向けたほうが良いと思うんだよね』スラスラ
妹「現実ってなんでしょうか?」
男の娘『うちの一角を魔界にしちゃったでしょ?』スラスラ
キッチン「」ドロドロ
妹「…てへぺろ☆」
男の娘『掃除するのは良いんだけどさ』スラスラ
妹「雑巾ならいっぱいありますよ」
男の娘『うん。それはいいんだけどさ』スラスラ
男の娘『なんか動いてるよねあれ』スラスラ
妹「ああ、動いてますねー」
男の娘『何入れたの?鍋に』
妹「なんでしたっけ…【見せられないよ!】を溶かして【禁則事項です☆】を入れて【閲覧禁止】した
気がしますけど、あんまり覚えてません」
男の娘『妹ちゃん?』スラスラ
妹「はい?」
男の娘『掃除、ちゃんとしようね?掃除をね?』ニコニコ
妹「…誠心誠意やらせていただきます!!」
兄風呂後
兄「あー…さっぱりした」
友「ねえ、お兄さん」
兄「なんだ?」ガシガシ←拭いてる
友「つまんないですね」
兄「何言ってんだお前?」
友「あれですよ」
ラック「」
兄「んん?何言ってんだお前!?神作品がいっぱい入ってるだろ!アニメの!」
友「いや、もっと弱みになりそうなものがないかなと」
兄「ほら見ろよ!レイズナーだぞ!!俺まだ見てないけど!」
友「けどそれ以上に大変なものが見つかったんですよ」
兄「あんまりスルーし続けられたら俺泣くぞ?」
友「これですよ」↓
『妹写真集:誕生日用』
『妹動画集:お正月用』
『妹静画集:クリスマス用』
『妹神話集:子供の日用』
友「なんですかこれ」
兄「………」
兄「友、お前は風呂に入ってこい」
友「妹の写真集で何するつもりですか」
兄「なんもせんわ!!後で妹に事情聴取だ」
友「こっそりお兄さんの部屋に置いてたりして」
兄「兄に誓ってそんなことはしない」キリッ
友「自分に誓われても…」
兄「さあ行け!振り返らずに進むんだ!」キリッ
友「ちょ、ちょっと待ってくださいって!パジャマとか持っていきますから」ガサゴソ
兄「そのかばんの中に頭突っ込んで匂いかいでいい?」キリッ
友「嫌ですよバカ!!」バタン
兄「あれ?おい!バスタオ…ル…」
脱衣所
友「まったく…」ヌギヌギ
兄「入ってますかー」コンコン
友「なんですかもう!!」ビクッ
兄「入ってませーん」裏声
兄「そうかそうか、じゃあ遠慮なく」ガッ
友「何の用ですか!もう!!」
兄「あっ!鍵締めてやがる!こんにゃろう!!」ガチャガチャ
友「何開けようとしてるんですか!変人!変態!変質者!」
兄「3HIT COMBO」
友「アホなこと言ってないで要件を教えてくださいよ!覗きに来たんですか!?」
兄「ちがわい!紳士な俺がそんなことするわけないだろ!忘れ物だぞ!」
友「忘れ物?」
兄「バスタオルだよ」
友「…ああ…すいません。そこに置いててください。取りに行きますから」
兄「手渡しするぞ?ぬくぬくだぞ?」
友「私今服脱いだところなんですよ!」
兄「何!?それはけしからん!さあこのままドアを開けろ!」
友「ふざけんにぁ!!」
兄「今噛んだろ」
友「うるさい!!」
兄「んじゃドアの前に置いとくからなー」
友「お願いします…なんで入浴前にこんなに疲れなきゃならないんですか…」
兄「まあその後にすることのこと考えると体力は温存しておきたいよな」
友「何する気ですか!!!」
兄「え?ゲームとかしないの?」
友「ああ…」
兄「え?今何考えたの?何考えたの?ねえ?」
友「早く消えてください!寒いんです!」
兄「ニフラム!ニフラム!」
友「はーやく!!」
兄「わかったわかった…んじゃ置いておくぞ」スタスタ
友「まったくもう…」ガチャ
兄「ああそうそう」ヒョイ
友「ひゃぁ!?」
兄「ちっ…早かったか…」
友「なんですか!!」
兄「上がったらガリガリ君があるからな」
友「後でいいじゃないですか!っていうかご飯が先ですよ!」
ふむ
もっと続けたまえ
>>387
一時間も遅れて申し訳ありませんが、眠気が勝ってきてまともな物が書けそうにないです…
もし今も起きていらしたらどうぞお休みになってください。
明日また書きますので、よければ明日お会いしましょう。
どうか良い夢を…
風呂
友「ふぅー…」カポーン
友「気持ちいい…大暴れしたからかな」
友「ああー…どうしてこうなったんだろう。別に…別に嫌じゃないけど…」
友「…お兄さんが入った後のお湯か……」
友「………むふー…」ブクブク
友「はっ!!!」
友「何やってんの私!?」バッチャバッチャ
友「けど…落ち着くぅー…」ブクブク
コンコン
友「うひゃぁあああああ!?」
<おーい。まだかかりそうかー?
友「ま、まだまだまだまかかりますよ!」
<じゃあまだハンバーグしないぞー?
友「それでいいですよ!向こう逝ってください向こうへ!」
<逝去しろって言われてるように聞こえるんだが気のせいか
友「早く行ってください!」
<そないに怒鳴らんでもええやん…トボトボ
友「あーびっくりした…」
兄「まさかあんなに怒鳴られるとは思わなんだ…」
兄「まあいい。飯食った後には面白いサプライズも用意してるしな…クックック…友が驚く顔が目に浮かぶぜ…」
兄「まだ時間かかりそうだけどとりあえずフライパンだけでも温めて…」カチーッッチッチチチチ
兄「……」チラッ
妹写真集「」
兄「…はぁ…」
兄「ホントに妹は何してんだまったく…」
兄「俺がこんなもんで喜ぶとでも思っているのか全く…」ペラッ
兄「!!!!!!!!」
脱衣所
友「ほっこり…」ホカホカ
友「良いお湯だった…」
友「ん…?」フキフキ
友「なんか焦げ臭いような……」
友「気のせいかな……」
友「あ…このタオルふわふわ…」フキフキ
友「柔軟剤何使ってるんだろ。同じの使おうかな…」フキフキ
友「………」スンスン
友「やっぱり何か焦げ臭い…」
友「お兄さん何やってるんだろう…」
友「……なんか不安になってきた…」
友「お兄さんー?」
友「いないんですかー?」
友「返事がない…ただの以下略」
友「ってこんなこと言ってる場合じゃない!」ガチャ
リビング
友「お兄さん!!なんかすごい焦げ臭いんですけど何してんですか!?」
兄「うっ…ぐすっ…」
友「……なんで泣いてるんですか?」
兄「ぐすっ…これだ…」っ妹写真集
友「…結局見ないとか言って見てるじゃないですか」
兄「問題はそれじゃない!中身の話だ!!」
友「これがどうかしたんですか?」ペラッ
友「!!!!!」
妹写真集「にいさーん」ニコニコ キラキラ
兄「そう…これはダークサイドに堕ちる前の…過去の妹…!!」
友「なんという神々しさ…」
兄「何故妹が今更過去の写真を持ち出してきたのかはわからない…だが…だが…っ!」
兄「そんなことは些細なこと!!」バッ
妹写真集「にいさーん?」キラキラ
兄「見ろよ!この笑顔…一片の邪気もない…屈託のない笑み…!」
友「まるで…いえ、天使です。現世に天使が降臨しているのです!」
兄「これが…これが本来の妹なんだ…!」グスグス
友「なんだか私まで懐かしくて涙が…」グスッ
兄「けど俺は信じている…いつか、いつかは本当の、最初の妹に戻ってくれる日が来ると…」
友「ええ、きっと来ますよ。いえ、必ず来ます。来させてみせます!」
兄「協力してくれるか?」
友「私に出来ることなら、助力は惜しみませんよ」
兄「友…」ギュッ
友「私たちは同志ですよ」
兄「ああ!」
友「………」
友「………っ!?」
友「…どさくさに紛れて抱きしめないでください!」
兄「あぁん!」
兄「…もしかしたら妹は止めてほしかったのかもしれないな…」
友「………」ペラッ
兄「本当は心の奥底で叫び声をあげてるのかもしれない。本当の私はここにいるよーって」
友「………」ピラッ
兄「なら…やはりそれを救い出してやるのが兄ってものじゃないか?」
友「………」ペラリ
兄「妹の心の叫びを無視するなんてどうして出来ようか!いやできるわけがない!」
友(…ん?写真の裏に何か…書いてる…)
妹写真裏(今日の兄さんのジュニアの斜角は45度でした。昨日より大変元気で妹も嬉しいです←当時妹11歳)
友「………」
兄「そう思わないか!?友よ!!」
友「え?…あ、ああ。はい。そうですね」
友(見なかったことにしよう。そして私は何かを忘れている気がする)
兄「うおおおおお!!燃えてきた!テンションあがってきたぜ!!」
友「え、ええ。そうですね」
兄「なんだ!?テンション低いぞ!そんな状態なら妹を飲みこんだ闇にお前も飲み込まれてしまうぞ!」
友(なんだっけ…何かお兄さんに伝えなきゃならない重大な…)
兄「俺の魂は今燃え盛っている!熱気を感じろ!!どうだ!感じてきたか!!心なしかホントに熱くなってきてる気がしないか!?なんか心の中から炎が燃え上がってきているような…!!」
友「ああああああああ!!!!」
兄「おお!覚醒したか友よ!!」
友「違いますよバカ!!バカお兄さん!!」
兄「その罵倒はどうなの…?」
友「私お風呂あがったら聞こうと思ってたんですよ!」
兄「何をだよ?」
友「なんか焦げ臭くないですかって」
兄「…ん?」スンスン
友「………」
兄「あ、フライパン熱してるの忘れてた」
友「あんたって人はあああ!!!」
キッチン
兄「ふぅ。なんとか致命傷で済んだ」ジューッ
友「致命的すぎますよ!クリティカルヒットどころかデッドリーヒットですよ!フライパン黒焦げじゃないですか!!」
兄「これがホントのコゲパン、なんっつtt…」
友「くだらないこと言ってたらぶち殺しますよ!晩御飯はどうするんですか!」
兄「大丈夫だって。卵焼き焼くあれがあるから」
友「二つ一気に焼けないじゃないですか…」
兄「じゃああーんってして二人で一つを…」
友「却下です」
兄「ケチィ…」
兄「とりあえずなんか新しい鍋とかフライパンとかで焼くから、座ってゆっくりしててくれよ」カチャカチャ
友「お兄さんって肝心なところでどこか抜けてますよね…」
兄「バカ言うなよ。俺まだハゲてないぞ」
友「髪の毛のことなんて誰も言ってないですよ!」
ちょっとまて、妹ってもう随分前から本性はあんな感じなんだよな?
そしてそれを隠してきたと。
ということは前回の妹ルートの妹はフェイk…おっと誰か来たようだ。
>>400
せ、選択肢によりけりってことで一つ……
兄「お前も髪べたべただし、ちょっと乾かしてきなされ」
友「…ああ、そうでしたね…急いで出てきたので…」
兄「焼けるまで待ってたら乾かしてやるぞー。俺得意なんだ」
友「妹のをやってて、ですか?」
兄「おうともよ」
友「遠慮しておきます」
兄「なんでよー」
友「もう子供じゃないですからね」
兄「妹にも気持ちいいって評判よかったんだぞ」
友「良かったじゃないですか」
兄「だからお前も」
友「だが断る」
兄「なんでよ!」
友「良いからハンバーグ焼いてください!」
兄「はーい…」
食事中
兄「どうだ?美味いか?」
友「お兄さんの料理の腕は知ってますよ」
兄「今日はお前と二人で作ったじゃないか」
友「自分の料理に美味しい美味しいっていうのもどうかと思いますけど」
兄「自信を持つのはいいことだ。謙虚だから良いってわけじゃないんだぞ」
友「珍しくまともなこと言ってますね…」
兄「俺はいつだって真面目に本気だぜ」
友「そういえばこのソース何使ったんですか?」
兄「普通に赤ワインとかバターとかだけど」
友「…市販のソース混ぜてませんよね?」
兄「何を言うか。失礼だぞ」
友「いや、なんかたこ焼きソースの匂いがするんですが…」
兄「気のせいだろ」
友「気のせいですか」
兄「うん、気のせい」
食後
友「ご馳走様でした」
兄「はいお粗末様」
友「美味しかったですよ」
兄「お前の協力があったからこそのあの味だぞ」
友「そんなことないですよ。なんだかんだでソースも美味しかったですし」
兄「肉を叩き付けるのがうまかったのは友だがな」
友「ある人への恨みを込めて叩き付けました」
兄「もしかして委員長?」
友「お兄さんです」
兄「どういうことなの!?」
友「冗談です」
兄「そうだ、朗報があるんだ」
友「なんでしょう、嫌な予感が」
兄「全然しないって、朗報だよ朗報」
友「一応聞きましょう。なんですか?」
兄「俺さー。DVD借りてきてたんだ」
友「へえ、TSUTAYAですか?」
兄「ああ、安定のTSUTAYAだ」
友「それで?何が朗報ですか?」
兄「なんとこんなところにお泊りイベントご用達のホラー映画g」
友「私は見ませんよ」
兄「お約束は回避できないと相場が決まっているのだよ!」
友「見ません。何としても見ません」
兄「だってあれだぜ?いろんなホラーの有名どころがごちゃ混ぜになったやつだぜ?」
兄「題名は…呪われた着信音をリングに封じ込めたまでは良かったんだけどメールが来た真夏の夜の悪夢」
友「タイトル長すぎでしょ!作ったやつ何考えてんですか」
兄「裏には一晩で作ったハイクオリティ作品って書いてるな。新作だから借りるの高かったんだぞ」
友「どう考えても地雷ですよそれ!ホラー的にも映画的にも!!」
兄「さ、見ようぜ。面白そうだし」
友「パッケージに化け物と貞子が混ざったような物が書いてる映画なんて見ません!」
兄「じゃあここにテープ貼ってやるから」ビーッ
友「犯人みたいになっちゃってますよ!目のとこにそんなテープ貼ったら!」
兄「文句が多いぞ!好き嫌いするなよ。ご飯は」
友「映画の好き嫌いですよ!!」
兄「来いよベネッ友。怖いのか?」
友「だ、誰がてめえ(映画)なんか!!」スッ
兄「ゲッチュ」ガシッ
友「しまった!!」
兄「お前ノリ良いけどバカだな」
友「あんたにだけは言われたくない!!」
兄「俺も見てないから楽しみだなあ」ウィーン
友「HANASE!」
兄「音無釧路!」
友「なんて言ってんですか?」
兄「大人しくしろ」
友「嫌です!」ジタバタ
兄「あ、始まったぞ」
友「ひぃ!」
兄「CMだった」
友「ああもう…」
兄「お前ホラー映画ダメなの?」
友「反応見てわかりませんか?」
兄「嫌よ嫌よも何とやら…みたいな」
友「本気で嫌がってるんですよ!!映画も!後お兄さんに拘束されてる状態も!」
兄「え、ちょっとショック…頑張って選んできたのに…」
友「映画の方を気にするんですか…」
兄「お、今度こそちゃんと始まったぞ!」
友「もう嫌です離してください!呪われたらお兄さんを呪いますよ!」
兄「お前は何を言っているんだ」
友「そうだ!キョロちゃんにしましょう!オープニングが好きなんですよ私!」
兄「じゃあシバシバの回にしようか」
友「どうあってもホラーに持っていきたいんですかもう!!」
兄「始まったぞー」
友「もうダメだ…おしまいだ…」orz
数分後
兄(うわ…なんだこれ…くそつまんねえ…)
兄(全部有名どころパロってるだけだし、なんだよ演技大根じゃねえか…大根ならいいよ。もう大根どころかきゅうりだよ。俺は何を言っているんだろうか)
兄(失敗したな…せっかくだから思いっきり怖がらせて写真でも撮ってやろうと思ってたのに)
兄「すまんな友、全然怖くn」
友「」ガタガタガタガタ
兄(めっちゃ震えてらっしゃる…)
兄(そんなにか。そんなに嫌いなのか。なんか悪い気がしてきた)パシャリ
友「ひぃ!?なんですか今の音は!?ラップ音ですか!?」
兄「いやカメラのシャッター」
友「だだだだ誰に許可とって写真なんか撮ってるんですかかかかか」ガタガタ
兄「いくらなんでもビビりすぎだろ」
兄(やべ…トイレいきたい…)
兄「悪い友、俺ちょっとトイレ行ってくるわ」
友「は、はぁ…?え?ちょっと?一人にしないでください!」ガシッ
兄「映画は止めてていいから!ほらリモコンリモコン」ピッ
友「ひぃ!?よりによってなんでこんな幽霊が出てるシーンで止めるんですか!?」
兄「大丈夫だ。幽霊はテレビから這って出てこないから」
友「怖いこと言わないでくださいよぉ~…」
兄「というわけで行ってくる」
友「待ってください!お願いです!後生ですから!っていうかお兄さんが見せたっていうのに無責任すぎませんか!?」
兄「ここで漏らす方がもっとひどいだろうが!」
友「じゃあ私も連れてって下さい!」
兄「お前そういう趣味あったのか?」
友「怖いんですよ!!純粋に!!」
トイレ前
兄「じゃあそこで待ってろよ」
友「中に入るわけないじゃないですか。バカじゃないですか?」
兄「持ち直したらすごい失礼だなお前」
友「一旦離れてしまえば何も怖くありませんよ」フッフッフ
兄「そうかそうか…んじゃ行ってくる」
友「お早くお願いします」
兄「食事とトイレに速さは必要ないんだぜ」
友「睡眠じゃなかったでしたkk」バタン
友「………」
友「………」
友「………」ガタッ
友「!?」ビクゥッ
友「……?」
友「…まだかな……」
友「な、なんか私も…」モジモジ
友「!?」ガタッ
友「なんなんですかさっきからもう!!」
兄「お前は一人で何を言っているんだ」
友「うわはああああ!?」
乙
やっと仕事終わったわ…
3時間寝られないな…
>>420
大丈夫でしょうか?
無理をなさらず、と言いたいところですが、無理をしなければならない仕事というのもありますし…
どうか年末に休みがあればゆっくりと休んで疲れを癒してくださいね。
過労で倒れたりしないようにご無事で…
兄「一体お前は何と闘っていたんだ」
友「ガタガタうるさいんですよ」
兄「え!?俺!?なんで!?一言しかしゃべってないのに!?」
友「そうじゃないです!音がですよ」
兄「ああ…そりゃ風があれば音も出るだろ」
友「と、とりあえず今はもう音については別にいいんですよ」
兄「自分で言っといてからに…まあいいか。なら戻ろうぜ」
友「あ…あの…」モジモジ
兄「なんだ?モジモジして。俺に告白でもする気か?」
友「んなわけないでしょ!」
友「私もあの…あれですよほら」
友「…お花を摘みに行ってきます」
兄「お前正気か?うちに花壇なんてないぞ」
友「トイレですよトイレ!!」
兄「うん知ってる」
友「食中毒になってしまえ!」バタン
友「もう…」バタン
兄「おい、音一つ聞こえなかったぞ」
友「そんなの私に言わないでくださいよ。もう風が止んだんじゃないですか?」
兄「違う。トイレのドアに耳くっつけてたんだが微塵m」
友「」
兄「冗談だ」
兄「俺は紳士だからな。そんなことはしない。しても言わない」
友「そんな発想が出る時点で人間として終わってますよ」
兄「そういうニーズもあるんだよ」
友「この国終わってますね」
兄「イギリスより紳士が多いと個人的に思ってる」
兄「しかしあれだな」
友「なんですか」
兄「あの廊下の奥の方見てみ?」
友「何も見えないですよ?」
兄「もっとよく見てみろって」
友「だからなんにも見えない…」
兄「わっ!!」ドンッ
友「ひゃあぁああ!?」
兄「wwwwwwwww」
友「死ね!」ガスッ
兄「痛い!」
兄「いい反応だった」
友「あんなことして私が喜ぶと思います?」
兄「思わんな」
友「じゃあやるな」
兄「俺が喜ぶ」
友「私は楽しくないんです!」
兄「友。教えてやる。世の中には反比例するものが多々ある」
友「じゃあ私が楽しい時はお兄さんが楽しくないと。そういうことですか」
兄「いや?」
友「言ってること矛盾してません?」
兄「お前が楽しそうにしてたら俺も楽しい」
友「それ反比例じゃない…」
兄「けどお前がびっくりしてたら俺が喜ぶ」
友「言ってる意味がわかりません」
兄「つまりお前を見てると俺は楽しいってことだ」キリッ
友「………いきなりなんですか」
兄「俺の本音だ」キリッ
友「………」
兄「………」
友「………」
兄「んふぅ☆」
友「キモい」
遅くてすいません、作者です。
年末は忙しくて少しペースが落ちます。というかただでさえ落ちてるのにこんなこと言うのも変ですが…。
申し訳ないです…m(__)m
そんなに遅くないよ
無理すんな
二三日のペースで書いてるんだから
月単位で更新が止まってるのに比べれば十分早い
>>428
ご心配していただきありがとうございますm(__)m
>>429
そう言っていただけるとありがたいです…
あんまり急いで乗らない時に書いたら前みたいなことになりかねないので…
とはいえもうgdgdなんですけどね…なんとか持ち直します。
ともあれ2012年も終わりましたね。
今年こそ完結できるように頑張ります。
そしてあけましておめでとうございますm(__)m
お待たせしてしまいすいません。
近々再開する予定です。もうしばらくお待ちください。
免許滑ったんで予定より遅くなってます…
よしきたか
免許滑るってどういうことだよ・・・
>>438
バックで入れてる最中に思いっきりはめてしまいまして…
アウト出されました。
あ、車の話ですよ
先日何とか合格できましたのでそろそろ再開します
予定が遅れてごめんなさいです…m(__)m
おめでとう
>>443
ありがとうございますm(__)m
まあ、本試験までは通ってないんですけどね…w
単芝ミスりました…
兄「ささ、戻って続き見ようぜ」
友「も、もう全然怖くないんで別にいいですよ」
兄「あらそう?」
友「そうですよ。興が冷めた…って奴ですかね」
兄「そうか。じゃあもっとグレードアップした奴見ようか」スッ
友「ちょっと!?なんでもう一つあるんですか!?」
兄「念のため?みたいな?」ガシッ
友「ウソです!まだ怖いんです!やめて離してぇ!」
鑑賞後
友「」
兄「ちょっとレベルアップしてたな。そこそこ怖かった」
友「もう帰りたい…」
兄「帰るか?今から」
友「帰れないのわかって言ってますよね?」
兄「うん」ニヤニヤ
友「私が何をしたというんです!」
兄「お約束は出来るだけ消費しておいた方が今後のためになるかと思って」
友「今後ってなんですか!?」
兄「コンゴはアフリカ中部にある国で、正式名称はコンゴ民主共和…」
友「そういう話じゃないですよ!」
兄「じゃあなんだ?特産品か?」
友「あんまふざけてると私の右手が光って唸りますよ」
兄「そいつはノーサンキューだな…」
兄「いやあ、しかしお前のビビりっぷりはあれだな。あのほら………海水浴で、かなり沖の方まで行って
足攣ったって言ってるやつ…みたいだったな」
友「確かにちょっと死ぬかと思いましたけども」
友「そんなまどろっこしい表現は必要ありません!」
兄「そうかそうか………もう夜中だな」
友「二本も見せるからでしょ!」
兄「一つ目は途中で終わったからノーカンだろ」
友「十分怖かったんですよ…」
兄「効果は抜群だーってとこか」
友「もう…」フゥ
兄「漏らした?」
友「漏らすわけないでしょう!」
兄「いやあ、あのビビりっぷりは漏らしてもおかしくないくらいだった」
友「うるさい!」
友「私をからかってそんなに楽しいですか?」
兄「楽しいな」
友「最悪ですよ。悪趣味です」
兄「何というか…普段毒舌ツンデレ娘の友がビビりまくってるのを見るとなんというかこう…」
兄「サディスティックな感情がグングン育ってきてな」
友「最悪を最低に変更します」
兄「訂正っていうんだぜ。そういうのは」
友「どっちでもいいです」
兄「まあ落ち着けよ。美味しいコーヒーでも作ってやるから」
友「今コーヒー飲んだら寝れなくなるじゃないですか」
兄「コーヒーよりお茶の方がカフェイン強いんだぜ」
友「へえ、そうなんですか」
兄「カフェインには利尿作用もあるんだ」
友「知ってますよ」
兄「昔、図書館…というかまあ市民ホールだなあそこは。あそこの休憩スペースで緑茶飲みながら本読んでたんだが」
兄「家に帰るまでに20回はトイレに行ったな」
友「そこまで頻繁に行ってたら病気を疑われるでしょう」
兄「ああ、知り合いの司書のお姉さんに診察してあげようか?って言われたけど遠慮した。色々な意味で」
お茶の方がカフェイン含有量は多いけどタンニンかなんか茶の成分とくっついてコーヒーほど効きはしないんだっけ
大学受験の時はコーヒー飲めなくて玉露飲んでた記憶
>>450
そうだったんですか…
伊右衛門だったか何か忘れたんですが一本飲んだだけで尿意がはんぱねくなったことがあったんです。もしかしたらその前に飲んだ缶コーヒーの影響もあるかもですが…地獄を味わいました。
兄「んじゃ作ってやるから待ってな。砂糖とか入れる?」
友「スティックですか?」
兄「うむ」
友「二本お願いします」
兄「甘すぎないか?」
友「私の舌じゃそれ以下は無理です」
兄「了解了解。じゃあちょっと待っててな」バタン
友「はい」
友「………」キョロキョロ
友「……ど、どうしようかな…」
兄「ああそうだ」ガチャ
友「うわはあ!?」
兄「ミルクどうする?」
友「お、お願いします」
兄「わかったー」
友「あ、あのですね?」
兄「なんですの?」
友「あの…もう一回ちょっとお風呂借りていいですか?」
兄「え?そりゃあ…別にかまわんが」
友「いやあ!さっき変な汗かいたせいで全身が気持ち悪いんですよ!こんな状態じゃあ寝れないっていう
か。おちおち布団にも入れないっていうか!」
兄「お前ちょっとちびったろ」
友「ちびってません!!」
兄「ウソつけ」
友「ちびってません!!!!!」
兄「何も泣くことないだろ…」
友「泣いてません!」グスッ
兄「ほら、シャワーしてきていいから…」
友「元はといえばお兄さんのせいじゃないですかあ!」
兄「まさかここまで思い通りに行くとか思わなくってさあ…ごめりんこ☆」
友「ここまで恥を晒しただなんて…お兄さんごときに…!」
兄「ちょっと酷くないっすか…」
友「もう死んだ方がましです!柔らかくてナイーブなロープを貸してください!!」
兄「落ち着け。俺だって前に漏らしたことあるから大丈夫だ。五分五分だ」
友「いつですか?」
兄「6歳くらいだっけな」
友「そんな年齢ならお漏らしするのは当たり前じゃないですか!!昔のお兄さんがスライムだと仮定した
ら今の私はジェノシドーみたいなもんなんですよ!やって許されることと許されないことがあるんですよ
お!」
兄「ホントに何言ってるかわからないからとりあえずシャワー浴びてこい、な?」
友「恨みますよホント」
兄「正直ここまで効果てき面だと思いませんでした。という言い訳をさせてほしい」
友「許しません」
兄「ここは風呂を貸すということで一つ…」
友「当たり前のことでしょう!?」
兄「いや、ここで風呂を貸さないという選択肢もあるg…」
友「………」
兄「ある…が…これ以上好感度を下げたくないのでやめたいと思います」
友「ふんっ…!」
その頃の友宅
妹「これが幼稚園の時の兄さんです」スッ
男の娘『女の子っぽいね』スラスラ
妹「そうですよ~よく姉妹と間違えられました」
男の娘『へえ~』スラスラ
男の娘『もう疑問にも思わないけど妹ちゃんは兄君のアルバムをいつも持ち歩いてるの?』スラスラ
妹「見てくださいこのかばんの中」
男の娘『なにこれ異次元?』スラスラ
妹「というわけです」
男の娘『わけがわからないよ』スラスラ
妹「一冊ならコピーして持ってきてあげますよ」
男の娘『お願いします』スラスラ
妹「ちなみにこれは中学校の修学旅行の写真です」スッ
男の娘『へえ~………え?』スラスラ
妹「何か?」
男の娘『なんで兄君の修学旅行に妹ちゃんが?』スラスラ
妹「ついていきました」
男の娘『ついて行ったんだ』スラスラ
妹「兄さんと同室にしてもらいました。迷い込んできた妹として」
男の娘『ちなみにこれって…外国だよね?』スラスラ
妹「そうですね。お菓子が変な味しかなかったのが印象的でした」
男の娘『国内の妹が迷子で国外に?』スラスラ
妹「奇跡的にそういうこともあるんですよ」
男の娘『人為的に、じゃないの?』スラスラ
妹「奇跡は起きる物じゃなくて起こす物ですから」キリッ
男の娘『使いどころを間違ってるよ…』スラスラ
友シャワー後
友「………」ホカホカ
兄「おかえり。ほれ、コーヒー」
友「いまだに不快です」
兄「深イィ~」
友「ふー…ふー…」
兄「しかし友、意外にもこれをスルー」
友「意外も何もありません…あちっ」
兄「あ、砂糖とかシュガーとかいる?」
友「そういうのは先に言うべきじゃないですか?」
兄「苦さに顔をしかめる友を見たかった」
友「いい趣味してますねぇ~」
兄「それほどでもないけどな」ヘヘヘ
友「皮肉ですからね?」
兄「なあなあ」
友「なんですか?」ズズズ
兄「エスプレッソって聞いたことあるか?」
友「死ぬほど苦い奴ですか?」
兄「そうそう。あれってさ、ブラックで飲むもんじゃないらしいぜ」
友「へえ~」ズズズ
兄「砂糖とか大量にぶっこんで一気に飲むものなんだってさ」
友「それってコーヒーの意味あります?」
兄「わからん。匂いとかを楽しむんじゃね?どっちにしろまだコーヒーに対しては舌が肥えてないんでな」
友「マスターからは教わらなかったんですか?」
兄「マスターからは紅茶しか教わってないんだ」
友「…紅茶作ればよかったんじゃないですか…?」
兄「夜中といえばコーヒーだろ!」
友「そんな理論はないです」
兄「クラッカーでも食うか?」
友「今食べたら太りますよ」
兄「お前はもう少し太ったほうが良いと思う」
友「私そんなに痩せてます?」
兄「モヤシみたいだぞ」
友「失敬ですね」
兄「ちなみにクラッカーって言ってもこっちのクラッカーだけどな」パァン
友「うわあ!?」
兄「wwwww」ゲラゲラ
うあ…最初に砂糖二本入れろって友が言ってた…orz
> 友「意外も何もありません…っ!?」
>
> 兄「あ、砂糖とかシュガーとかいった?」ニヤニヤ
>
> 友「2本入れといてくださいってシャワーの前に言いましたよね?」
と、脳内変換した
>>462
崇め奉ります
ありがとうございましたぁ!m(__)m
友「意図が分からないんですが」グググ
兄「じょ、ジョーク。ジョーク。ここはジョークアベニューです…みた痛い痛い!!」
友「こんな無駄なことしてまで私の睡眠時間を奪いたい理由を二文字以内でお願いします」
兄「祝☆日」
友「今日も明日も平日ですよ」
兄「俺が久しぶりにゆっくり夜を過ごせる日であり、お前が泊りに来たという祝日さ」
兄「楽しくない?」
友「楽しくない」
兄「マジで?一生懸命シミュレートしてたのに」
友「一体どうシミュレートしたんですか?」
兄「ホラー映画視聴→一人で寝るのが怖くなる友→添い寝イベント」
友「もう微塵も怖くなくなりましたので安心してください」
兄「なんてこったい!!」ガスッ
友「ふぅ…」コクコク
兄「俺としたことが…」
友「早く飲んで寝ませんか?」
兄「まだ1時じゃないか」
友「もう1時なんですよ!」
兄「寝坊してもいいじゃない、人間だもの」
友「人として学校のルールは守るべきでしょうが」
兄「あの学校行ってる時点でそんなもんあったもんじゃないぜ」
友「いやまあ…そうでしょうけども」
兄「最初はもっと普通だったんだがなあ…」
友「ほら、もう寝ますよ。妹のベッドで寝かせてください」
兄「妹のベッドで?」
友「妹のベッドで」
兄「ちっ」
友「わかりきってたでしょう。というか最初からそんなイベントはなかったんです」
兄「人の夢は儚いということか…」
友「そういうことです。ほら、寝ますよ」
兄「ふぇーい…」
友「大体男嫌いの私がそんなことすると思います?」
兄「俺ならまだ可能性は残ってるかなと」
友「自意識過剰」
兄「そろそろデレてくれてもいいと思うんだ」
友「嫌です」
部屋前
兄「怖くなったらこっち来ていいからな!年中無休でウェルカムですぞ!」
友「お断りします。余程のことがない限り」
兄「余程のことがあるフラグが立ちました」ピロン
友「神様は残酷なのです。そんなフラグは現実にありません」
兄「俺は無神論者なんだ」
友「まあ私もなんですけどね」
兄「白でも黒でもないグレーなところを好む…そんな男だ」
友「神様が本当にいるなら私はこの手でひねりつぶしたいです」キッ
兄「…え?なんで?」ゾクッ
友「お兄さんに引き会わせられたことについての件で…」
兄「そんなにか!?俺はそんなになのか!?」
友「冗談ですよ」
友「それじゃ、おやすみなさい」
兄「良い怪夢を」
友「やめてください」
__
妹部屋
友「うん、久しぶりに妹の部屋に来た気がする」
友「いつも小奇麗だなあ…………」チラッ
本棚『自主規制』
友「…怪しげな本とかもあるけど部屋は片付いてるなあ」
友「さて…寝ようかな」スッ
兄部屋
兄「違う!心臓は井戸の下だ!!」ポチポチ
兄「洗剤入れればクリアできる…っと…」ポチポチ
ガチャ
友「…」
兄「うわっ!?」
兄「ああ、友か。びっくりした」
兄「どうした?ホントに怖くて寝られないのか?」ニヤニヤ
友「ちょっと来てください」グイッ
兄「えぇ?」
妹部屋
友「お兄さん、妹の部屋に入った心当たりは?」
兄「あるわけないだろう」
友「そうですか」
兄「むしろ一人じゃ入れなかった。いろんな意味で」
友「ならお兄さんは白なわけですね」
兄「今日は青のトランクスだぞ」
友「下着の色じゃないです!」
兄「友は緑と白の縞パンだよな?」
友「なんで知ってるんですか!?」
兄「えっ。勘だったんだが…いいセンスだ」
友「まあ嘘ですけどね」
兄「絶望した」
友「っと。そんなことはどうでもいいんです。私の睡眠にかかわる重要なことなんです」
兄「というと?」
友「お兄さんではないとすると、これは妹の仕業に他ならないわけで…」
兄「何があったんだ?教えてくれよ」
友「これです」バサッ
兄「なんだこれ…テカってr」ヌメッ
友「なんでベッドがローションまみれなんですかぁああああ!!!」
兄「うおぉおおおおい!!なんだこれは!?どういうことだ!?洗濯するの俺なんだぞふざくんな!!」
友「叫びたいのはこっちですよ!」
兄「ぬぁあ…あー…すまない…取り乱した」
友「一体どんな意図でこうなるんですか!?」
兄「俺も知らないんだが…他のところは散らかってないわけだs…はっ!?」
友「何か心当たりでも?」ジトッ
兄「いや、これしかないんだが…あまり考えたくない」
友「良いから教えてください!妹が何をしたのか!おちおち寝れませんよこんなんじゃあ!」
兄「教えたってここじゃ寝れんだろ…」
友「気になって寝不足になるので教えてください」
兄「いや…確実性はないんだがな?今日お前の家に妹を送る前に…」
妹出発一時間前
兄(妹に渡すのは…3000円くらいでいいか…)
兄(しかし遅いなあいつ)
ドタバタ
兄(なんか上でうるさいし。何やってんだ?)
ニーサン!ニーサン!ドッタンバッタン
兄「!?」
ニーサン!ニーサン!!バッタンバッタン
兄「お、おおい妹ぉ!何してんだ!?」
ニーサンニーサン!アァン!
兄「おーーい!!」
ガチャ
妹「呼びましたか?」
兄「いや、うるさいから何してるのかと思って…」
妹「準備ですよ。女の子の準備は長いのです」
兄「うるささは別だろ」
妹「もうちょっとで終わりますから待っててくださいね」
兄「お、おう…」
バタン
ドッタンバッタンニーサン!ニーサン!
兄「ということがあってだな…」
友「頭が痛い」
兄「俺も」
友「明日妹に問い詰めてください…私はもう床で寝ますから…」
兄「つってもうちはベッドだぜ?布団がないのだよ」
友「別にいいですよもう…」
兄「いや、いかん。お前は客だ。きちんとベッドで寝ろ!」
友「ご両親の部屋ですか?」
兄「ダメだな。奴らの部屋はもはや物置だ」
友「というと…」
兄「俺の部屋で寝ろ」
友「い、嫌ですよ!?何考えてるんですか…」
兄「心配するな!俺はリビングで寝るから!起きて襲ったりしないから!死んだように寝るから!まさにリビングデッドみたいな!」
友「ううん…」
兄「な!?」
友「面白くないです」
兄「そっちじゃない!」
兄部屋
兄「とりあえず俺の要求は、きちんとベッドで寝ることだ」
友「そこまで言うなら…」
兄「俺は毛布持ってリビングに行くからな」
友「別にそこまでしなくてもいいんですけどね…」ボソッ
兄「え?マジで?」
友「そこは聞こえない感じで行くんじゃないんですか?」
兄「俺って耳ざといから」
友「まあお兄さんがここで寝る場合は床になりますけどね」
兄「大丈夫、これあるから」っ歩ける寝袋
友「じゃあ私がそれ着て床で寝たらいいんじゃないですか?」
兄「ダメだ」
友「変に強情ですねえ」
兄「童話にこういう話がある。とある国の王子はリアルの女どもには興味がなかった」
友「嘘吐け」
兄「いやいやマジマジ。んで、お見合いとかお妃候補をことごとくぶった切って行ったわけよ」
友「で?」
兄「そしたらある日その噂を聞いて遠国から王女が訪ねてきたんだよ。ずぶ濡れでボロ切れみたいな服着
てさ」
友「ふむふむ」
兄「そんなみすぼらしい格好の人を王女だと思うわけないじゃん?」
友「そうですね」
兄「だから王妃がテストするっつって、王女を一泊させて嘘かホントかを見ようとしたわけよ」
友「どうやってですか?」
兄「ふわっふわの布団を何重にも重ねて、その下にえんどう豆を三つ置いておくんだ」
友「それが何か?」
兄「翌朝寝不足になった王女を見て、王妃は本物だと確信したっていう話だ」
友「なんでそれが本物かどうか、っていう証拠になるんですか?」
兄「要するに、普段高級な寝床でいる人間なら布団の下に敷かれてある物を感知できると思ったわけだな
」
兄「えんどう豆があるから体中が痛くて寝れなくなった、と。この王女はそういうことになる」
友「でも何重にも布団を敷かれてるんですよね?」
兄「それでもそれを感知できたってことで王妃は信用に値すると思ったんだろう」
友「めちゃくちゃですね」
兄「まあ見た目もよかったし、王子はそのまま結局結婚して幸せに暮らしましたと、めでたしってわけよ
」
友「なるほど………」
友「で、その話が今何か関係ありますか?」
兄「床で寝ちゃダメ」
友「関係ないじゃないですか!!」
兄「床で寝た場合、熟睡できない上に体も痛くなるんだぞ」
友「それは…そうでしょうねえ」
兄「だからダメだ」
友「そのための寝袋じゃないんですか?」
兄「ああ、そのための寝袋だ」
友「じゃあ別に」
兄「客を床に寝かせる奴がどこにいる!!」
友「そんなもんですか?」
兄「そんなもんだ。お前が死んでもベッドが嫌だって言うなら話は別だが」
友「そこまでじゃないですけど…」
兄「なんならシーツとか全部変えても…」
友「いいですよ。そこまでしなくても」
デレがみてえええええ(禁断症状
>>479
デレるまでの童貞が長いのでデレ出したらチョコレートパフェの上に砂糖ひっくり返して中の具材全部角砂糖にしたくらい甘ったるくなるのでそれまで…
兄「よし、これでお前のステータスは低下しなくて済むぞ。喜べ!」
友「わーいうれしー」
兄「わーい棒読みー」
友「過保護すぎるんですよ」
兄「過保護すぎたら…」( )
兄「ダメなのか?」( ゚д゚ )彡
友「あんまりよくないですね」チッ
兄(舌打ちされた…)
兄「けどせっかくだからお前には気持ちよく寝てほしいじゃん?」
友「いや私に言われても…まあご好意に甘えますよ」
兄「素直が一番だぜ☆」
>>480
童貞→道程です…
兄「で、俺はここで寝袋で寝ればいいというわけだな?」
友「リビングはさすがにかわいそうかなと」
兄「流石友、人情に溢れておる!」
友「私だってそこまで外道じゃないです」
兄「ごもっとも」
友「それじゃあ…寝ますか」
兄「そうだな。おやすみ友」
友「おやすみなさい。ベッドに入ってきたら殺しますよ」
兄「ああ、ベッドには入らない。死にたくないからな」
友「よろしい」ファサッ
兄「マジ反則だわ」ボソッ
友「何がですか?」
兄「なんでもない。良い悪夢を」
友「おい」
兄「おやすみ」
友「おやすみなさい」
友(お兄さんの匂いがする……)
友「ふぅ…」
兄「なんだ?」
友「なんでもありませんよ。早く寝ましょう」
兄「おう」
友「……」
兄「……」
兄「なあ」
友「なんですか」
兄「臭くないか?」
友「……別に、大丈夫です」
兄「そうか。ファビョリーゼはいらないな」
友「…突っ込みませんよ」
兄「………」
友「………」
兄「突っ込んでほちぃ…」
二時間後
ドンッドッドッドドン
友(…ん~……)
ドンドッドッキーン
友「うるさいですよ…お兄さん…」ムニャ
ドンッドッドドドン
友(…………)
ドンドッドッキーン
友(………)イライラ
ドンッドッドッドドン
友「もううるさいって言ってるじゃないですか…!!」ガバッ
友「…あれ?」
兄「…ぐー…」
友「お兄さん寝てる…」
ドンッドッドッキーン
友「じゃあこの音は…?」
ドンッドッドッドッドドン
友「窓の外?」
友「……ねえ、お兄さん」ユサユサ
ドンッドッドッキーン
友「ねえってば!」ユサユサ
兄「んん~……ナイスブルマ……」
友「………」
友「………大丈夫怖くない怖くない怖くない」ブツブツ
友「ちょっとカーテンあけてすぐ戻ろう…それで…」
友「正体がわかれば何も怖くない怖くない怖くない」
ドンッドッドッドドン
友「行きます…」
ドンッドッドッキーン
友「…っ!!」シャーッ
友「…あれ…?」
友「……なんだ…誰もいないじゃん…」
友「あー!ビビって損した…というか起きて損した」
友「ふぅ…寝y…」
ドンッドッドッドッドドン
友「まだ聞こえるし…」
友「あれ?隣の屋根の上に何か…」
???「………」チラッ
友「えっ」
???「きさま!見ているなッ!」
友「ひっ!?」シャーッ
ベチョッ
友「うわああああああああああああああああ!?」
友「お兄さんお兄さんお兄さん!起きて!!起きてください!!」
兄「おのれマリオゴルフめ…メイプルを返せ…」
友「起きろって言ってるじゃないですか!」ベシーンベシーン
ベチョッベチョッ
友「起きてぇえ!起きてくださいぃい!変な人が外からなんか投げてくるんですよお!!」
兄「痛い痛い痛い痛い!!起きる!!起きるから!!」
友「もう嫌です……」グスッ
兄「兄史上最悪の目覚めなんですが状況を教えてください」ウツラウツラ
友「だから!!変な人が!物投げてきて!音がしてぇ!!」
兄「そんなウメハラのあれみたいに言われても…」
友「だから不審者ですよ不審者!!」
兄「不審者ぁ?」ジーッ
友「外見てくださいよ外!!」
兄「カーテンがしまってらっしゃる」
友「開ければいいじゃないですか!」
兄「うわっ」シャーッ
兄「なんだこれ?赤いぞ」
友「」ガクブル
兄「ん~」ガラッ
兄「誰もいないぞ?」
友「さっきまでいたんですよ…」
兄「まあ、そうだろうな」ガラッピシャッ
兄「もういないんだからいいじゃん。寝ようぜ…」シャーッ
友「」ガクブル
兄「どんだけ怖かったんだ…」
友「お兄さんのせいです」グスッ
兄「なんでだ…」
友「お兄さんが今日変な映画見せたり…グスッ…悪夢がどうとか…ひっく…言うから…」
兄「いや、あれは関係ないだろう…」
友「関係あるんですッ!!」
兄「あー悪かった悪かった」ナデナデ
友「誠意がない…」グスッ
兄「もう大丈夫だろ?寝ようぜ」ナデナデ
友「………」ガクブル
兄「…何か飲むか?」
友「いらないです…」
兄「なら寝ようぜ」
友「……お兄さんは…」
兄「ん?」
友「お兄さんは罰ゲームです…」
兄「は?」
友「こうなったのは全部お兄さんのせいなんですから…当然です…」
兄「……心底すまなんだ」
友「なら受けてください」
兄「はい」
兄「どうすればいいんだ?」
友「朝まで私にベアハッグされ続けてください」
兄「…ああ。それくらい……ん!?」
友「これは罰ゲームです。怖いわけじゃありません。罰です」
兄「…っていうと…一緒に寝ろと?そういうこと?」
友「違います、私の技を朝まで受け続ける刑です」
兄「………」
友「もしくは全裸で今から町内走ってきてください」
兄「!」ピキーン
兄「わかった、後者にするわ」ヌギヌギ
友「えっ!?」
兄「じゃあ俺は今から町内走ってくるからお前は一人で寝てくれ!」ヌギヌギ
友「いやっ!ウソです!!ウソですからぁ!」ガッ
兄「じゃあ前者?」
友「それしかないです」
兄「一緒に寝ろと?」
友「違います。私のわz」
兄「走ってくるわ」
友「一緒に寝ろって言ってるんですよ!!怖いから!!!」
兄「喜んで!」
ベッドイン
兄「久しぶりにSの血が騒いだ」ナデナデ
友「死んでください」
兄「お前が怖がりなのはもう色々把握できてるからな」
友「最悪です、最悪」
兄「じゃあ俺は寝袋で…」ガシッ
友「ベッドから出たら殺します」
兄「言ってることがさっきと真逆だぞ」
友「うるさいです」
ガタッ
友「ひぃっ!?」ギュッ
兄「風の音じゃないか」
友「私には安息の場所まで与えられないということですか…!」
兄「そして俺に抱き着くんですか」
友「今はお兄さんなんかにかまってる暇はないんです。怖いんです。いや、怖くないんです」
兄「さて…走りに…」
友「行ったら殺します」ギューッ
兄「おほっ!」
友「………」
兄「………」
友「温かいですね」
兄「冷たかったら死んでますがな」
友「暑くないですか?」
兄「スルーですかそうですか」
友「いちいち面白くネタに突っ込むのもしんどいのです」
兄「orz」
友「で、暑くないですか?」
兄「ああ、暑いぜ。でもこれくらい平気だぜ。というか暑くて死にそうって言ったらお前離れるのか?」
友「無理ですね。私今冷や汗かいてるレベルですから」
兄「しかし真夏に抱き合って眠るとか正気の沙汰じゃねえな」
友「誰のせいですか?」
兄「原因は俺。でも友の性格にも問題があると」
友「あ?」
兄「すいやせん」
友「寝れます?」
兄「寝れんな」
友「このまま朝まで起きときますか?」
兄「少しは寝たほうが良いだろう。目をつぶってても仮眠になるってばっちゃが言ってた」
友「そうなんですか?」
兄「多分。メイビーだけど」
友「なら目だけ閉じてましょうか」
兄「ああ、体力回復は大切だからな」
友「じゃあ、おやすみなさい」
兄「おやすみ」
友「………」
兄「………」ジーッ
友「…………」
兄「………」ジーッ
友「…………………」
兄「………」ジーッ
友「なんなんですか?」
兄「何がよ?」
友「ずっと私の顔見てましたよね?」
兄「ああ、まあな」
友「何かついてます?私の顔」
兄「m」
友「目と鼻と口なんていう糞寒いこと言わないですよね?」
兄「耳を忘れるなよ。化け物になっちまう」
友「そういうことじゃないです!!」
兄「いや、こうして見てるとさ」
友「なんですか?」
兄「キスをねだってるみたいに見えt」
友「やっぱり床で寝ろおおおお!!」ゲシッゲシッ
兄「お前がここで寝ろって言ったんじゃねえか!」
友「なら顔だけどこかへ飛ばして体はそのままにしててください!」
兄「アホか!!」
友「出来ないんですか!?この軟弱者!!」
兄「アンパ○マンじゃねえんだよ俺は!」
友「ならもう切り落としてくださいよ!」
兄「ひどい!私の体だけが目当てだったのね!?」
友「そうですよ!」
友「はぁ…はぁ…」
兄「興奮しすぎだろ」
友「うるさいです」
兄「もう言わないから安心しろ」
友「はぁ………」
兄「お疲れさん」
友「ホントに疲れました」
兄「そうだろうそうだろう。ゆっくり寝な」
友「お兄さんは?」
兄「俺も寝れるようになったら寝るさ」
友「…そうですか」
兄「どこにもいかんから安心しろ」ナデナデ
友「…そう…ですか」
兄「うむ」
妹ですよー
>>503
泣いた
友「………」ウツラウツラ
兄「………」ナデナデ
友「すー……すー……」
兄「……さて…」
兄(この状況で寝れるだろうか。いや寝れない。反語)
兄(イベント的には美味しいが何より友の信頼を重視するべきであり、ここから発展することはまず考えにくい)
兄(理性のタガを外し、好感度を下げるどころかルートを断つなどという蛮行はあってはならないもの)
兄(落ち着くんだ。ここは落ち着いて時間の経過を待つのみ)
兄(正直匂いや感触でそれどころじゃないけど落ち着くんだ俺)
兄(神経を切断しろ!俺の体中をめぐる神経を断絶させるんだ!)
兄(あれ?そんなことしたら俺死ぬんじゃね?)
兄(それはダメだな。そりゃダメだ)
兄(ちくしょぉー…こんな展開を夢見ていたのに現実はポイz…)
友「んん……」ゴソゴソッ
兄「!」
友「……」ギューッ
兄(もう勘弁してぇ!)
兄(これ以上されたら真摯で紳士なお兄さんのお兄さんが暴走しちゃうぞ☆)
兄(いやそれは紳士として、兄としていかんことだと…)
兄(ああ…なんかもう…)
兄(うおおああああああああ!!)
四時間後
友「ん…まぶしぃ…」
兄「…起きたか、友よ」
友「おにいさん…?」
兄「ああ、お前のお兄さんだ」
友「………え?」
兄「……」
友「うわあっ!?」ドンッ
兄「げっふぉぉおお!?」
友「なんでお兄さんが一緒に寝てるんですか!!」
兄「お、お前…お前が…」ピクピク
友「あ、そうでした…私が…技をかけて…」
兄「もうそれでいいや…」
友「お兄さんすごいクマですよ?」
兄「俺は人間だ」クマー
友「目の下のクマですよ」
兄「ああ、寝てないからな」
友「は?なんで寝なかったんですか?」
兄「しいて言うなら寝れなかった」
兄(でも耐えた。欲望に)
友「どうしてですか?」
兄「………」チラッ
友「……?」
兄「お前の寝顔を脳内に焼き付けるために」
友「今すぐ記憶から消せ!」ヒュンッ
兄「あぶねっ!物を投げるな!」
兄「というわけでお兄さんは寝れなかったのである」
友「そんなアホな理由で寝れなかったんですか」
兄「大事なことだぞ!!」
友「昨日の天気よりどうでもいいことですよ」
兄「俺にとってはなあ!!俺にとってはもう…もうそりゃあもう…大事なことなんだよぉ!!」
友「そ、そうですか…」←引いてる
兄「俺は勝ったんだ…色々な物に…!!」
友「とりあえずごはん食べません?」
兄「ああ…祝杯と行こう…」
友「……何の?」
__
友「後少し聞きたいんですが」
兄「…なんだ」
友「なんで腰まげて歩いてるんですか?」
兄「紳士だからだ」
朝食
兄「………」ウツラウツラ
友「大丈夫ですか?」
兄「メンタルアウトしそう」
友「今日休みます?」
兄「いや、行かなければ殺される。多分先生あたりに」
友「一体何やらかしたんですか」
兄「そんな気がするだけだ…」
友「そんな気って…」
兄「学校で寝るから問題ない」
友「どっちにしろ先生にどやされますよ」
兄「何故か今日は行かなければならない気がするんだ…」
友「……まあ…止めませんけど…」
通学路
兄「………」
妹「………」
男の娘「………」
友(なんだこれは…)
兄「お前ら寝てないのか」
妹「兄さんもですか…?」
兄「ああ」
妹「昨夜はお楽しみでしたね」
兄「お前のせいだ」
妹「私も兄さんのせいで寝れませんでした」
兄「なんでだよ…」
男の娘(兄君のアルバムや隠しカメラの映像見てたら朝になってたなんて言えない…)
委員長「おはよー…う………?」
兄「………」
妹「………」
男の娘「………」
友「おはようございます。委員長さん」
委員長「…これどうなってるの…?」
友「皆あんまり寝れてないらしいです」
委員長「友は兄のところに泊まったのよね?」
友「ええ、どうやら寝てなかったようです」
委員長「ちょっと兄?友に変なことしなかったでしょうね!?」
兄「昨日の…」
委員長「は?」
兄「昨日の俺の紳士ぶりを愚弄する気か貴様ァアアアアア!!!!」
委員長「え!?えぇ!?」
兄「………」フラフラ
委員長「」
友「気にしないでください。委員長さん」
委員長「私何もしてないのに…」グスン
教室
兄「着いた…俺のエルドラ…ド…」バタン
男の娘「………」バタン
委員長「二人とも机で寝ちゃった…」
委員長「…にゃんこの写真で癒されよう…」
__
妹「」バタン
友「妹?」
妹「しばらく起こさないで…」
友「皆どうしたんだろう…」
委員長「………」
委員長「兄。起きなさい。もうすぐ授業よ」ユサユサ
委員長「兄ってば!」バシバシ
委員長「……!?」
委員長「なんか…友の匂いがする…」
兄「ううん………アンジェリアたんペロペロ……」
委員長「それもそっか、泊まったわけだし」クンクン
委員長「いや、でもこんなにきつく…ううむ…」クンクン
男子A「おい、ついに委員長も堕ちたぞ」
男子B「奴らのグループの最後の砦だったのにな…」
昼休み
妹「」
友「妹、起きなよ。もう昼休みだよ」ユサユサ
妹「…ふへへ…」
友「可愛い」
__
委員長「兄!兄ってば!!起きなさいっての!!」ベシーンベシーン
委員長「学食行かないとご飯食べれないでしょっ!!」バシーンバシーン
ガラッ
友「失礼します」
委員長「ああ、友?どうしたの?」
友「妹が全然起きなくて……ってこっちもですか。しかも兄貴まで…」
委員長「先生に蹴られて殴られたのにびくともしなくて、先生が涙目になってたわ」
友「どんだけ眠りが深いんですか…」
委員長「私もさっきから何度もたたいてるんだけど起きなくて…」
友「兄貴は?」
委員長「男は…兄が起きたら起きるかなって。そんな気がする」
友「……妹もそんな感じだと思います」
委員長「やっぱりこいつからどうにかしないといけないってことね」
友「ですね」
委員長「兄ぃいいい!!起きなさい!!」バシバシ
友「お兄さん。もう昼休みですよ」
兄「!?」ガバッ
兄「友の匂いがする!?」
友「……気色悪い起き方すんな!!」バシッ
兄「ああん!!」
委員長「……」ショボーン
妹「兄さんが起きたと聞いて」ガラッ
男の娘「………」ゴシゴシ
委員長「ホントに皆起きたわね…」
友「お兄さんって何者ですか?」
兄「変質者」
友「自分で言うな」
兄「でぇっへへ」
__
食堂
委員長「私親子丼にするけど、皆何にするの?」
友「私はミックスサンドを」
委員長「そんな軽いのでいいの?」
友「ええ、何故か今日はそこまでお腹空いてないので」
男の娘『ボクも寝起きだからパンとかでいいかなあ』スラスラ
友「私は寝起きじゃないけどね」
妹「私も寝起きなので兄さんが食べたものを口移しで少量食べさせてくれればいいです」
兄「何も食べんぞ」
妹「冗談ですよぅ☆」
昼食中
兄「そういえば昨日な」
妹「ふぁんふぇふか?」モグモグ
兄「食ってからしゃべろうな。後近い」
妹「昨日は兄さんに近づけませんでしたからね!!」
兄「どうせ今日帰ってくるんだろう…って」
妹「?」
兄「そうだ。お前今日床で寝るんだぞ」
妹「なんでですか!?」
兄「お前ベッドローションだらけにしてただろ」
男の娘「」ブッ
委員長「………」モグモグ
兄「朝に洗濯できなかったから、今日はお前はベッドなしだ。お仕置きの意味も込めて」
妹「そんなあ~わざとじゃないんですよ~」
妹「机の上に置いてたペ○ローションが偶然蓋開いたままベッドへと飛んで行ってしまって~」
兄「偶然じゃないだろこのバカ!バカ妹!洗濯する者の身にもなれ!!」グリグリ
妹「痛気持ちいいです!兄さぁああん!」
兄「おかげで友は俺の部屋で寝る羽目になったんだぞ?」
友「ちょっとおおおお!!」
委員長「はぁ!?」ガタッ
妹「良かったじゃないですか」
兄「ああ、その点に関してはぐっじょぶと言わざるを得ない」
友「なんでそういうこと言うんですか!?あんた頭どうかしちゃってるんじゃないですか!?」
兄「顔が真っ赤だぜ」キリッ
友「怒ってるんですよ!!」
委員長「いいいいい一緒に寝たって…!?まさか兄…あんた…」
兄「だが待ってほしい。今朝言っただろう?俺の紳士ぶりをなめるなと」
委員長「そ、そうよね。いくらあんただって…」
兄「ただ同じベッドで寝ただけだ」
友「だから!!そういうことを!!言うな!!」ガシッガシッバシッ
兄「痛い痛い!!箸で叩くな!!」
妹「委員長さん固まっちゃいましたね」
男の娘『燃え尽きた人みたいだね』スラスラ
兄「そういうわけで、昨日は友と一緒に寝たわけだ。もちろん他意はない」
妹「兄さんってそういうところヘタレですよね」
兄「バカ言うな。警察呼ばれたら人生ゲームオーバーだろ」
友「もう二度と泊まりませんからね!!」
兄「これはまた来るフラグ建ったな」
友「建ちませんよ!!」
兄「しかし良い匂いだった」
友「忘れろって言ったでしょう!?」
兄「いやあ…あれは無理だろ」
友「にやけないでください気持ち悪い!!」
妹「目の前でいちゃつかれてますよ。私たちの目の前で」
男の娘『妬いちゃうねえ~』スラスラ
友「なんでそう見えるの!?」
兄「お前がツンデレにしか見えないからだろう?」
友「ツンデレは委員長さんの専売特許じゃないですか!」
兄「時代は移ろいゆくものだ」
放課後
委員長「ううん…」
兄「どうした、てpp…委員長」
委員長「昼休みから記憶があいまいなのよねえ…」
委員長「思い出そうとすると頭が痛いし」
兄「なら思い出さない方がいいんじゃないか?」
委員長「そうね」
兄「体調悪いなら安静にしてろよ。また明日な」
委員長「ええ、また明日」
__
兄「委員長は撒いたぞ!」
友「誰のせいですか誰の!!」
兄「お前がベッドに入れって…」
友「だーから忘れろって言ってるじゃないですかもう!!」バシッ
兄「暴力変態!」イテッ
妹「それじゃあ私は友ちゃんの家に荷物取りに行きますね」
兄「もう一日泊まってきていいぞ。友も泊めるから」
友「やめてください死んでしまいます」
兄「友の荷物はどうする?」
友「取りに行きますよ今から」
男の娘『ちゃんと片付けるんだよ?』スラスラ
友「別に何も出したりしてないし…」
兄「予定外の洗濯物が増えたけどな」
友「妹のシーツですよね?」
兄「いや、だってお前昨日夜」
友「ね?」
兄「はい」
妹「じゃあ後で帰りますね兄さん!!今夜は寝かせませんよ~」ムフー
兄「やめてくれ、切実に」
__
兄宅
友「じゃあ、お世話になりました」
兄「もっと居ていいのよ?願わくば一生」
友「嫌です」
兄「ですよねー」
友「まあ、また遊びにくらいは来ますよ」
兄「いつでも大歓迎だぜ。俺もそっちに行かせてもらうさ」
友「兄貴も喜びます」
兄「お前はどうだ?」
友「二度寝しようと思った矢先に宅配便が来るレベルの嬉しさですね」
兄「それ最悪じゃね?」
友「冗談ですよ」
友「そうだ、お兄さん」
兄「なんだね」
友「昨日のことは…その…」
兄「ああ、大丈夫。漏らしたことは言わないから」
友「違いますよバカ!!」
兄「ええっ!?言って良いのか!?」
友「それも違います!」
兄「ええー?じゃあなんなんだ?」
友「昨日は色々ありがとうって…言いたかっただけですよ」
兄「泊めたことか?お前嫌がってたじゃん」
友「ちーがーいーまーす!!」
兄「ええぇーー↑」
友「夜一緒に寝てくれたり…したじゃないですか?」
兄「ん、ああ。そうだな」
友「その件ですよ…ホントに怖かったんですから」
兄「…ふ…ふふふ…怖ければいつでも俺に泣きついてきていいぞ?」
友「調子に乗らないでください。あんなのはもうあれで最後です」
兄「それでも俺はあきらめない!」
兄「またいつでも来るんだぞ」
友「気が向いたら来ますよ」
兄「って、忘れてた」
友「何がですか?」
兄「はい。昨日のお漏らしパンツ」
友「………」ゲシッゲシッ
兄「無言で蹴るな!何もしてないから!!」
友「ふん!」
兄「全く…デリカシーの欠片もない…」
友「私のセリフですよ!」
兄「家まで送って行こう」
友「別にいいですよ。気を遣わなくても」
兄「少しでもお前との時間を共有したくてな」
友「私はお兄さんの彼女じゃありませんよ」
兄「ええっ!?」
友「なんで驚いてるんですか!?」
兄「いや、とりあえず行こう」
友「ああ、結局ついてくるんですね…」
__
兄「友、腹減ってないか?」
友「ちょっと前にご飯食べたじゃないですか…」
兄「まあな」
__
兄「友、アイス食わんか?」
友「ちょっと前に食べたじゃないですか」
兄「え?」
__
兄「友」
友「やけに今日は話しかけたがりますね?」
兄「まあほら…なんていうかあれだ。捨て猫を拾って飼い主を捜して声をかけ続けてる間自分の家で飼ってたけどついに飼い主が見つかってお別れになった時の心境…みたいな?」
友「寂しいんですか?」
兄「バロー!妹もいるし寂しくなんてねえ!」
友「そうですか~」
友宅前
兄「それじゃあな」
友「ええ、また明日」
兄「また来いよ」
友「気が向いたら行きますって」
兄「また来いよ!!」
友「だから」
兄「また来いよ!!!!」
友「わかったって言ってるでしょう!」
兄「わかったならよし!じゃあ明日もお泊りセット持ってうちに来るように」
友「寝言は寝て言え」
兄「じゃあ今日も一緒に寝よう」
友「………」
兄「冗談だ冗談」
友「じゃあ、また明日ですよ」
兄「おう。また明日な。妹も早く出てくるように言ってやってくれ」
友「わかりました」
妹「に・い・さぁあああん!!」ダキッ
兄「ウーーップス!」
妹「会いたかったです!」
兄「今さっきまで一緒だっただろ」
妹「なんて…いえばいいんでしょうか。さっきまでとは違うというか…すいません、えーっと…言葉が…
出てこない…!」
兄「チョー気持ちいいってか。古いわ!」
友「よくネタがわかりましたね、お兄さん」ガチャ
兄「これでも兄妹だからな」
妹「兄妹ですから」キリッ
友「乳繰り合うのは帰ってからにしてくれませんか?」
兄「突然辛辣だなおい…」
妹「では兄さん!家に帰って存分に乳クリ合いましょう!」
兄「アホか!」
兄「そ、それじゃあな。友」
友「はいはい。また明日」
妹「兄さぁ~ん。昨日はお預けだったのでぇ~今日は一杯可愛がってくださいね?」
兄「公の場でそういうこと言うな!!」
友(イライラする…)
友「とっとと帰れアホ兄」バタン
兄「えぇえええええ!?!?なんで俺!?」
妹「敵は籠城しました。私たちも撤退しましょう」
兄「普通籠城したら攻めるだろ」
友宅
男の娘『あれ?兄君たちは?』トテトテ
友「もう帰ったよ。っていうか帰らせた」
男の娘『せっかくお土産用意してたのに…』スラスラ
友「明日に渡せばいいでしょ?」
男の娘『なんか怒ってない?』スラスラ
友「怒ってない。イライラしてるだけ」
男の娘『兄君に変な事されたの?』スラスラ
友「そんなことはされてないけど…イライラの原因がわからなくてイライラしてるの」
男の娘『帰ってきたときは機嫌よかったのにね』スラスラ
友「別に良くないし」
男の娘『ホントに~?』スラスラ
友「ホントに!」
兄宅
妹「ご飯にします?お風呂にします?それとも…」
兄「どっちも俺がしてるよな?」
妹「それは言わないお約束です…///」ポッ
兄「何故照れた!?」
妹「私の身の回りの全てに兄さん成分が付着してると思うとこう…なんというか…興奮して…」ハァハァ
兄「お前の頭の中は本当にピンクだな」
妹「なんで知ってるんですか!?まだ言ってなかったのに!?」
兄「しゃべってたらわかるだろ普通に!」
妹「いつの間に私の胸の突起物の色を…」
兄「誰もそんな話はしてないだろ!」
妹「それにピンクなんて言ったら若干卑猥じゃないですか」
兄「そりゃ卑猥なこと言ってるわけだからな!」
妹「もっとオブラートに桃色と言ってください」
兄「言い方を変えたところで意味は変わらないだろ!」
妹「後私だってそういうこと以外にも色々考えますよ。兄さんを振り向かせるために誰を消せばいいかとか…」
兄「黒いわ!」
妹「そうです。そういう黒いことも考えてるんです。ですから私の頭の中身は桃色と黒色。略してモモクr」
兄「言わせねーよ!!」
兄「ホントにお前は…どうしてこうなってしまったんだ…」
妹「昔からこうですよ?」
兄「つまり今までのは猫をかぶっていたと…」
妹「ですです」
兄「なんてこった…兄としてもっと厳しく躾けるべきだった…!」
妹「今からでも遅くはありません。さあ!この卑しい私めに調教を!!」
兄「もうやめてくれ。マジで」
妹「まあまあ。済んだことですから…」
兄「だから後悔してるんだよ!!」
妹「ところで今日のご飯はなんですか?」
兄「ああ、うん。もういいや…」
就寝
兄「いいか?絶対に部屋に入ってくるな?いいか?絶対だぞ!?」
妹「振りですよね?」
兄「断じて違う!」
妹「もう観念して私と一緒におねんねしませんか?」
兄「下心丸見えなんですけど」
妹「一日だけ一緒におねんねしません?」
兄「聞いてないな完全に」
妹「見てください!この澄み切った私の瞳を!!」
兄「昔は信じれたんだがなあ…」
妹「今日だけでいいですからぁ~お願いしますよぉ~」
兄「その間延びした声やめろ。ムカつく」
妹「それ本気で言ってます?」
兄「本気で言ってたら家から追い出してるだろ」
兄妹「へっへっへっへ」
兄「アホか!」
妹「ナイス突っ込みです」
妹「というわけで今日一日だけ一緒に寝ませんか?」
兄「文脈がなさすぎる」
妹「何もしませんから~寂しかったんですよ~純粋に」
兄「純粋に?」
妹「純粋に」
兄「目が泳いでるんだが」
妹「けどこれはホントです!虚偽と書いてホントと読みます!」
兄「ウソと偽りかよ!」
妹「冗談ですよ冗談。ねえホントお願いしますよ~」
兄「……ホントに何もしないな?」
妹「大丈夫です!変なことはしません!」
兄「変なことしたらどうする?」
妹「一生私を椅子にしてくれて構いません」
兄「……兄妹の縁を切るってことで」
妹「ちょっと!?それだけはかんべ…あれ…?もし他人同士になったら兄さんとの合体も合法…?」
兄「もういい!わかったから!寝てやるから!変な事だけはするな!寝不足なんだから!!」
兄部屋
兄「それじゃあ電気消すぞ」カチッ
妹「明かりは暗くして…だって…初めて…」
兄「……」スッ
妹「冗談です。ドアノブに手をかけないでください」
兄「まったくお前は…ほら。来いよ」
妹「おっじゃまっしまーす!!」ガバッ
兄「げふぅ!?」
妹「あぁ…久しぶりに兄さんに密着出来て私は幸せです……///」
兄「普通に入れ…」ゲホッ
妹「あら?兄さん風邪ですか?咳が…」
兄「お前のせいだ!」
妹「なんということでしょう!私がさっそく看病を…」ギュッ
兄「暑い離れろ!!」
兄「これ以上変なことしたら追い出すからな」
妹「それ本気d」
兄「本気だ」
妹「わかりました…」
兄「何もするなよ?」
妹「わかってますよ。何もしません。ただ…寂しかっただけです」
兄「それならいい」
妹「今夜だけは変態的な思考は停止させておきましょう」
兄「毎夜停止しとけ。いっそ未来永劫」
妹「やめてください、死んでしまいます」
兄「ホントピンク色だな」
妹「私のことはどうぞ淫乱テディベアと…」
兄「淫乱ピンクじゃないのか!?」
妹「失礼。噛みました」
兄「これ以上ないほどあり得ない噛み方を目の当たりにした」
妹「ところで兄さん?」
兄「もう寝ようぜ」
妹「えー。友ちゃんとは朝になるまでねっとり一緒だったのにー」
兄「友だからな」
妹「私ルートを開拓する気はありませんか?愛人でもいいですよ?」
兄「ああ、ちょっと時期が遅かったな」
妹「私が本性を見せなければ…!!!」
兄「可能性はあったな」
妹「なんということでしょう!?」
兄「んで?」
妹「はい?」
兄「ところで、の後なんて続いたんだ?」
妹「ああはい。可愛い妹が寂しがっているんですよ。絶好の甘やかしチャンスではありませんか。と…」
兄「自分で言っちゃう?」
妹「兄さんは鈍感ですから」
兄「俺はこれ以上ないくらい敏感に反応してるんだが。特にお前のやばい思考に対して」
妹「それでも兄さんは鈍感です」
兄「ひどい言われようだな」
妹「ところで兄さんはどこが一番敏感ですか?」
兄「そういう思考をしないと言ってただろ」
妹「そうでした」
兄「しかしまあ兄として妹の要望に応えないというのも忍びない」ナデナデ
妹「流石は兄さんです」ムフー
兄「俺は紳士だからな」
妹「私も立派なレディーになりました。出るとこ出て、引っ込むとこ引っ込んで…」
兄「妹よ。現実を見ろ」
妹「現実なんてクソゲーです」
兄「明日はちゃんと自分の部屋で寝るんだぞ。寝具も何とかしとくから」
妹「じゃあ兄さんと一緒に私の部屋で寝ましょう」
兄「却下だ」
妹「いけずぅ」
兄「ほらほら、さっさと寝た寝た。明日は窓の掃除もしなきゃならないんだからな」
妹「ああ、真っ赤っかですもんね。もう手遅れなんじゃないですか?」
兄「まあ適当に考えるさ。もうだんだん眠くてどうでもよくなってきた」
妹「じゃあこのまま一線を越えちゃいませんか?」
兄「それはどうでもよくない」
妹「ちぇっ」
兄「もう寝るぞー」
妹「はぁい」
兄「おやすみ、妹」
妹「おやすみなさい、兄さん」ギューッ
兄「………」
妹「………」ギューッ
兄「…俺はおやすみと言ったんだが」
妹「ええ、おやすみなさい」
兄「非常に苦しくて寝られないんだが」
妹「今日だけですからもう少し」ギューッ
兄「どうしたんだ?変だぞ妹?いやいつも変態だけど」
妹「今日はそんな気分なんですよ」
兄「なんだろう。ひどく懐かしいような気がする」
妹「何がですか?」
兄「普通の妹を見るのが…」
妹「私はいつでもオオカミになれますよ?」
兄「お前さ、無理してそのキャラ作ってんじゃないだろうな?」
妹「…私は私を解放した結果があれですよ」
兄「…お前が元気で兄さんは嬉しいよ…」
妹「嬉しいはずなのにどうして悲しそうな顔するんですか?」
兄「兄の気持ちは複雑だ…」
妹(そう…これが最後の機会…)スリスリ
妹「ねえ兄さん」
兄「なんだ?」
妹「兄さんは前の私の方がよかったですか?」
兄「被害の多さで言えば前の方がよかったな」
妹「と言いますと?」
兄「兄が妹を嫌うはずがない、ってことだ」
妹「なるほど、どんな変態でも私を受け入れて…合体してくれると」
兄「そこまでは言ってない」
妹「それを聞いて安心しました」
兄「おい、そこまで言ってないぞ!!」
妹「では兄さん。また明日。良い夢を」
兄「おい!聞いているのか!!おい!!」
妹「…むふー」
翌朝
妹「………」パッチリ
妹「朝…ですね」
妹「…朝………朝!?」
妹「ふっふっふ…夜が明けましたね…?私のターンです!!」バサア
妹「私が桃色思考を否定したのは昨夜まで!つまり今朝は入っていないのです!!」
妹「迂闊なり兄さん!!」
兄「すー…すー…」
妹「……………けど兄さんは私を信用して一緒に寝てくれたんですよね……」
妹「予定変更です!裸で兄さんのシャツの中にもぐりこむのは中止します!」
妹「何故なら兄さんが悲しむからです!!」
妹「ああ…私はなんて兄想いな妹なのでしょうか…」
兄「…………」
妹「さあ…兄さん…愛する妹のモーニングコールですよ。その耳で…とくと味わってください!」
妹「にいさ~ん。あさですよ~」ギシッ
妹「起きてください~」ギシギシ
兄「……………」
妹「おっきっくなぁれ♪強く早くキツく♪」
妹「はさんで上下に…」
妹「おpp」
兄「耳元でするな!起きたわ!!」ペチ
妹「まあ、兄さん。おはようございます」
兄「できれば回避したい寝覚めだった」
妹「何言ってるんですか兄さん~」
兄「おい、布団の中で手を動かすな」
妹「…朝からこんなに固くしてるくせに…」ムギュムギュ
兄「それは俺の携帯電話だ。返せ」
不定期で申し訳ないです。
ですがきちんと書いてますのでご安心をば!
登校
兄「朝から涙ちょちょぎれるサプライズだったぜ。このアホが」
妹「いやぁん兄さん♪そんなほめないでくださいよ~」
男の娘『大変だったみたいだね』スラスラ
兄「おっす男。そして友~」
友「ええ、おはようございます」スタスタ
兄「なんか歩く速度早いぞ?」
友「別にそうでもないですよ」
兄「お前なんか機嫌悪くね?」
友「別にそうd」
妹「兄さん危ない!!!」ドンッ
兄「ぎゃあ!!」
友「でもな…うわあ!!」バタン
妹「ふぅ…もう少しで兄さんが犬の糞を踏んでしまうところでした」
兄「だからって突き飛ばす奴があるか!!」
友「ちょっ!?何押し倒してんですか!?ぶちのめしますよ変態野郎!」
兄「ちょっと待て!不可抗力だろ!あれは妹のせいで」
妹「男さん。もうすぐ遅刻ですよ」
男の娘『あ、やばいね。走ろうか』スラスラ
兄「お前らあああああ!!俺もいk」ガシッ
友「…この地面に散乱した私の教科書はどうするおつもりですか…?」
兄「……………」
兄「こりゃ遅刻確定だな」ガサガサ
友「お兄さんのせいですよ。ホント…ちね」
兄「今噛んだろ」
友「そう聞こえるならそうなんでしょう。お兄さんの中では」
兄「しかし困ったな…」
友「私の方が困りましたよ。成績も良くないのに遅刻までなんて…」
兄「ああそうだ。良いことを思いついた」
友「聞きたくない」
兄「聞け。お前のためになることだ」
友「だってお兄さんろくなこと言わないじゃないですか」
兄「ひどいぞお前!!今回のはきちんと有用だぞ!」
友「まあ聞くだけなら別にいいですけど?」
兄「ああ、遅刻しても堂々と教室に入れる裏技があるんだ」
友「嘘くさいです」
兄「良いから良いから。俺の言うとおりにしてみろ。絶対損はしないから」
教室
委員長「兄遅いわね~」
男の娘『兄君は多分遅刻だよ』スラスラ
委員長「なんで知ってるのよ」
男の娘『一緒に登校してたからね~』スラスラ
委員長「ふうん…後で叱ってやらないと」
キーンコーン
先生「お前らーせきつけー」ガラッ
先生「んじゃ出席取るぞー………ん?」
先生「おい、兄がいねえじゃねえか。どうしたんだ?風邪か?」
委員長「遅刻するそうです」
先生「あのバカ後で説教だな。七時間くらい正座させてやるぜ」
男の娘『それはちょっとかわいそうかな…』スラスラ
先生「む…なら五分でいいか…」
コツコツコツ
先生「お、噂をすれば影だな。兄か?」
ガラッ
兄「邪魔するでー!!!」
先生「邪魔するんやったら帰ってー」
兄「あいよー!!!」ガラガラッピシャッ
先生「ちょっ!!おい!ホントに帰るな!!おい!!兄!!」
友教室前
あら…?友さんが来てないみたいだけど…
友ちゃんは遅刻みたいですよ
珍しいわね。友さん成績は…あれだけど遅刻なんてめったにないのに
きっと大宇宙のなにがしかが働いてるんですよ
友「…この状況の中言うのか………」
友「ええい!ままよ!!」
友「じゃ、邪魔するでー!」ガラッ
妹先生「友さん?遅れてきた挙句反省すらしてなさそうな態度ですねえ?」
友「え!?いや…これは…」
兄「ダメですな」
先生「ああ、俺の妹ながらダメだ」ペロペロ
妹先生「ちょっと姉さん!?兄君も!なんでここにいるのよ!?」
先生「うるせえ。お前はセンスがねえ」ペロペロ
兄「まったくもってその通りです」ウンウン
友「お兄さんがなぜここに…」
兄「ああ、説明すると長くなるから三行で説明する」
兄「俺、教室から逃げる
先生、俺を追う。しかし追いつけずに泣き出す
俺、アイス買ってあげた帰り道←今ここ」
友「状況が読めない」
兄「つまり俺の作戦は先生には成功したってわけだ。嘘はついてない」
先生「ああ、やられたぜ」ペロペロ
妹先生「っていうかSHR中でしょう!?二人とも戻りなさい!」
妹「流石兄さんです!アイスひとつで先生を懐柔するなんて!!」ガタッ
妹先生「妹さんも話をややこしくしないで!」
兄「友、席に着け。今の内だ!さあ早く!ばれなければいい!ばれなければ遅刻じゃないんだあああ!!!」
友「あんた隠す気ないじゃないですか!!」
妹先生「もうどうでもいいから教室に戻ってください…」
兄「ふっふっふ…妹先生が折れた…」
先生「俺たちの勝利だ」キリッ
妹先生「姉さんは今月のお小遣いカット。兄君には私の古文の宿題を三倍にします」
兄先生「!?」
休み時間
友「アホなのかな。あの人たちは」
妹「アホな兄さんも素敵だよ。ねえ?友ちゃん?」
友「アホなところは否定しないのね…私喉乾いたからジュース買ってくるよ」
妹「うん、いってらっしゃい…あ、私のラブzy」ガラガラピシャッ
__
自販機前
友「妹はどうしてこうなってしまったんだろうか…」
兄「んあ?」
友「げっ」
先生「よお、友。今朝方ぶりだな」ペロペロ
友「またアイス食べてるんですか?」
先生「ああ、二本目だ」
兄「小遣いカットされたのが俺のせいだって言って泣き出すから…」
先生「泣いてねえよバカが」
兄「可愛いお目目が真っ赤っかですよ先生」
先生「可愛いとか言うんじゃねえよアホ、死ね」カァッ
兄「顔まで真っ赤ですよ先生」
友「ああ、はいはい。どうでもいいんでどいてください。私はジュースが欲しいんですよ」ムカァ
兄「おごってやろうか?」
友「別にいいですよ。敵の施しは受けません」
兄「俺は敵なのか!?」
友「あれ…?C.C.レモンが終わってる…」
兄「ああ、それなら俺ので最後だ」
友「ちぃっ!」
兄「なんでそんなに怒るの…ほら、これやるからさ。蓋開けただけだから」
友「え?いいんですか?」
兄「お前どんだけC.C.レモン好きなんだ…ほら」
友「私炭酸はこれじゃないと飲めないんです」ゴクゴク
兄「実はちょっと飲んでた。関節キスだな」
友「ぶっ」
兄「ふはははははは!かかったな馬鹿者め!」
友「なんなななな…///」
兄「今更関節キスくらいでなんだよ。一緒に寝た仲じゃないか」
友「どうしてそういうこと言うんですかあああ!?」
先生「!?お前らぁ!ふじゅ…ふじゅ…こうゆうは許さんぞ!教師として!!」
兄「不純異性交遊です、先生」
先生「畜生ばっきゃろー!!校長のハゲに言いつけてやるからなあああ!!」ダッ
兄「…あの髪ヅラだったのか…」
友「なんてことしてくれやがるんですかあ!このアホ兄ぃいいい!!」
兄「事実を言っただけさ」キリッ
友「お兄さんはそこまでして私をバカにしたいんですか…」
兄「いや、お前の反応が見たいだけだ。可愛いからな」
友「………良い性格してますね、ほんとに…」
兄「褒めるなよ。照れるだろ?」
友「褒めてませんよ!」
兄「そういえば、何で朝機嫌悪かったんだ?」
友「…別になんでもないですよ」
兄「そうなのか?」
友「ええそうです。それに私の機嫌が悪くてもお兄さんには関係ないですし」
兄「いやあるぞ?大ありだ!」
友「え…どうしてですか?」
兄「俺の士気に関わる」
友「というと?」
兄「赤ん坊は夫婦間の仲を雰囲気で察することが出来るという…」
友「つまり?」
兄「どういうことだってばよ?」
友「………」
兄「………」友「なんてことしてくれやがるんですかあ!このアホ兄ぃいいい!!」
兄「事実を言っただけさ」キリッ
友「お兄さんはそこまでして私をバカにしたいんですか…」
兄「いや、お前の反応が見たいだけだ。可愛いからな」
友「………良い性格してますね、ほんとに…」
兄「褒めるなよ。照れるだろ?」
友「褒めてませんよ!」
兄「そういえば、何で朝機嫌悪かったんだ?」
友「…別になんでもないですよ」
兄「そうなのか?」
友「ええそうです。それに私の機嫌が悪くてもお兄さんには関係ないですし」
兄「いやあるぞ?大ありだ!」
友「え…どうしてですか?」
兄「俺の士気に関わる」
友「というと?」
兄「赤ん坊は夫婦間の仲を雰囲気で察することが出来るという…」
友「つまり?」
兄「どういうことだってばよ?」
友「………」
兄「………」
兄「いずれにしてもお前にしかめっ面は似合わないぜ」キリッ
友「今すごい誤魔化しましたよね」
兄「いやそんな事実はない!誠に遺憾である!!」
友「まあどうでもいいですけど…」
兄「………」
友「………」
兄「機嫌直して?」
友「…もう気にしてません」
兄「ホントに?」
友「ホントに」
兄「ホントのホントに?」
友「ホントのホントに」
兄「ふっ……やはり俺は完璧だな」
友「頭に蛆でも湧きましたか?」
兄「宇治金時は好きだぞ」
友「金時なんて一言も言ってません」
兄「銀時の方だったか?」
友「違います」
兄「そうだ、次の休み時間もここに来いよ。アイスおごってやる」
友「なんでですか?」
兄「今日の俺は紳士的…いや、今日の俺も紳士的だからな」
友「お兄さんの言う紳士って何なんですか?」
兄「しいて言うなら心意気。一番類似している単語は武士道だな」
友「お兄さんの武士道は妹の友人を家に連れ込むことですか」
兄「違う。それは違うぞ。俺は純粋に妹の魔の手から解放されたかっただけだ!!」
友「まあどっちでもいいんですけどね」
兄「全く、お前は俺をなんだと思ってるんだ」
友「変態」
兄「尻に紳士を付けろ。それで万事解ケツだ。尻だけに」
友「うまくないので黙れ」
教室
先生「んじゃー次にここを…」ペロペロ
生徒A「おい、おい兄」
兄「なんだよ」
生徒A「何で先生アイス食いながら授業してんだよ」
兄「俺が餌付けた」
生徒A「だと思ったけどよ。なんでアイスなんだよ」
兄「先生はアイスをあげれば何でも言うこと聞いてくれるんだよ。特に泣き出したとき」
生徒A「ほう…それは誠か?」
兄「俺がウソを吐くと思うか?俺は紳士だぞ」
生徒A「そうか…そうか…ぐふ」
兄「大尉専用MSがどうした?」
生徒A「いや、なんでもない」
キーンコーン
先生「ふいー、終わったー。おつかれー」
委員長「先生!終わりの起立礼以下略を忘れてます!」
先生「別にいいじゃねえかめんどいし」
委員長「私の数少ない役割なんです!!」
兄「影が薄いの気にしてるのかもな」
男の娘『そうだね』スラスラ
男の娘『そういえば授業中生徒A君と何か話してなかった?』スラスラ
兄「ん?ああ。ちょっと先生について…」
男の娘『ふうん…あ、噂をすれば…』スラスラ
生徒A「先生!」
先生「なんだ?質問か?教科書見ろよ」
生徒A「違います!先生に折り入ってお願いがあって来ました!」
先生「ほう?それは俺にしか出来んことか?」
生徒A「その通りです!」
先生「ならば仕方ないな!!話してみろ!」
兄「先生嬉しそうだな」
男の娘『きっと頼られたいんだよ。見た目があんなだし』スラスラ
生徒A「アイスあげるんで俺とデートしてください」
先生「舐めてんのかお前」ペロペロ
生徒A「俺は本気です!!」
兄「先生はアイス舐めてるよな」
先生「嫌に決まってんだろボケが。百年早いわ」
生徒A「…………兄ぃ!!!」
兄「えー……」
生徒A「お前は俺にウソを吐いた!!!」
兄「ついてないって」
兄「先生」
先生「今度は兄か…なんだ?」
兄「アイスあげるんで今度デートしませんか?」
先生「え!?いや…あれだ…その…マカダミアナッツなら考えてやらなくもないぞ!」
兄「高い方ですか?」
先生「お、おう!!」
兄「な?」
生徒A「畜生…なんだこの差別は…!!」
生徒A「先生!!俺じゃだめなんですか!?」
先生「寝言は寝て言え」
生徒A「ちくしょぉおおお!」ダッ
兄「逃げた」
先生「なんなんだあいつは…ところで兄よ」
兄「なんですか?」
先生「さ、さっき言ってたのは…」
兄「ああ、あいつと同じことを言ったら先生がどう反応するかを試して…」
先生「………つまり冗談だったと…?」
兄「あの、先生?なんで涙目なんですか?やめて!痛いのはやm」
先生「ド畜生が!!」バキッ
自販機前
友「遅いな…お兄さん」
兄「…遅くなった…」フラフラ
友「……一体何があったんですか」
兄「紳士だからな…」
友「口から血出てますよ」
兄「大丈夫…どうせ二レスくらいで元に戻るから…」
友「そ、そうですか…」
兄「アイスは何がいい?」
友「私ここのアイスあんま食べたことないんです」
兄「ワッフルコーンバニラがお勧めだぞ」
友「じゃあそれで」
兄「諒解」チャリンチャリン
兄「ほいよ」
友「ありがとうございます」
友「お兄さん」
兄「なんだ?」ペロペロ
友「ちょっとこっち向いてください」
兄「ん?むぐ」
友「口の端から血が垂れてるんで見るに堪えないんですよ」フキフキ
兄「お、おう」
友「何か文句でも?」
兄「いやいや滅相もない」
友「ならいいですけど」
兄「そのハンカチ洗って返そうか?」
友「別にいいですよ。このくらい」
兄「以前のお前なら『お兄さんの体液が着いた布なんてもういりません。捨ててください、あと死ね。』
とか言いそうなのにな」
友「ほう…お兄さんの中で私がどう思われてるのかよくわかりました」
兄「いやいやいや、前までならって話で今は違うぜ?…違うよな?」
友「さあ?そう思うんならそうなんでしょう?お兄さんの中では」
兄「いや、お前は前より丸くなった!こんなひどいこと思ってない!」
友「と思う」
兄「付け足すな!」
友「ま、実際正解ですけど」
兄「ふははは!この全知全能なる兄にかかれば人の心を読むなど呼吸よりたやすい!!」
友「へえ?じゃあ朝私が怒ってた理由ってわかります?」
兄「過去のことを調べることは出来ないんだ」
友「嘘つき」
兄「世の中には良い嘘つきと」
友「お兄さんは悪い方です」
兄「それはともかく最近お前よく怒るよな」
友「スルーした挙句喧嘩売ってます?」
兄「違う違う。純粋に心配してるんだよ俺は」
友「私そんなに怒ってます?温厚な方だと思いますけど」
兄「特に俺に対する風当たりが強い気がする。本人を目の前にして言うのもなんだが」
友「お兄さんが一番八つ当たりしやすいですからね」
兄「なんで!?」
友「殴っても許されそうな気がして」
兄「超絶理不尽ッッ!!」
友「あ、そろそろ授業始まりますよ。私移動教室なのでここから近いですが…」
兄「いいんじゃね?遅刻しても。人間だもの」
友「一日で何回遅刻する気ですかあんたは」
兄「褒めるなよ」
友「褒めてない。早く行きなさい」
兄「なんか母親みたいだなお前」
友「うるさい」
兄「へいへい。またあとでな」
友「ええ、また」
友「さて…私も…」ガサッ
友「あ…C.C.レモン…飲みかけだったな」
友「………」キョロキョロ
友「勿体無いから全部飲んで捨てて行こう」グビグビ
兄「あ、そうだ友」ヒョイ
友「ぶっ!?」
兄「あれ?それ俺があげた…」
友「はよいけぇ!!///」ブンッ
兄「ポイ捨て厳禁!?」ガンッ
帰りのSHR
兄「終わった終わったーい」
先生「兄、お前残れ」
兄「ええっ!?そりゃないぜとっつぁん!」
先生「うるせえ!遅刻したからお前は職員室送りだ!」
先生「後俺を騙した件も加味してる!」
兄「九割後者じゃないですか…」
先生「やかましい!!!とっとと遅刻届出して帰れ!!」
兄「それホントは朝書かなきゃならんかったやつじゃ…」
先生「うるせえ!とにかく行け!行かなかったらお前の持ってる同人誌全部燃やすぞ!!」
兄「それだけはやめてください!」
委員長「兄ってどんな同人誌読んでるのかしら」
男の娘『気になるよね』スラスラ
委員長「今度妹ちゃんに持ってきてもらおうかしら」
男の娘『いいね。頼んでおこうかな』スラスラ
兄「お前らぁ!不穏な会話はやめろ!」
友教室
妹先生「というわけで友さん。後で遅刻届を書きに来てください」
妹先生「姉さんのせいで忘れてましたから」
友「え~…」
妹先生「いいですね?」
友「はぁい…」
友「というわけだから妹。先帰ってて~」
妹「ん?別にそれくらいまt…おっとメールが…」
妹「!!!」
妹「ごめん友ちゃん。先に帰るよ」
友「オッケーオッケー。また明日ね」
妹「また明日!」ダッ
友「何を急いでるんだろう」
妹先生「友さーん」
友「はーい。今行きます」
職員室
兄「震えるぜマイビーッ!」カキカキ
先生「読めるかこんな字」ベリベリ
兄「アッ――!!なんてことを!」
先生「書き直しだ」
兄「職権乱用だあ!」
先生「あぁ?」
兄「すいません…書きます…」
妹先生「あら」
兄「!!救いの女神が!」
先生「なんだお前か」
兄「妹先生!暴君から俺を解放してください!」
先生「誰が暴君だ」
妹先生「姉さん、また何かしてるの?」
先生「字が汚すぎるから直させてるだけだ。他意はない」ピラッ
妹先生「これはひどい。兄君ちゃんと書きなさい」
兄「そんな馬鹿な…」
兄「大体こんな書く項目多くても意味ないでしょうに!」
先生「うるせえ。ちゃんと書け」
友「あ」
兄「友ータスお前もか」
友「誰が友ータスですか」
妹先生「それじゃ後は姉さんに任せて大丈夫そうね」
兄「えっ!?そんなご無体な!!」
先生「早く書いたら帰れるってんだよ。アホかお前は」
兄「ネタに走りたかったのに…」
先生「んなことしてるからだろうが」
友「書けました」
先生「ん、ご苦労」
兄「えぇえええ!?ひどくないっすか!?」
先生「こいつの字はちゃんと読めるだろうが、ほれ」
兄「あらホントね」
友「じゃそういうことで私はお先に」
兄「待ってくれ!ソロで帰宅とかむなしすぎる!!」
友「それ委員長にも同じこと言えます?」
兄「……すまん」
先生「さあ!それ書いたらもう一個アイスでm」ガシッ
先生「あ?誰d…」
校長「先生…私の秘密を生徒に露呈したそうじゃないですか…」
先生「…秘密…?」
兄「あ、ヅラの件か」
校長「貴方は私を怒らせた…」ズルズル
先生「おい!待て!引っ張るな!助けろ!兄ぃ!!」
兄「じゃ、俺もとりあえず書いたんでこれで!」ダッ
兄「安心してください!ヅラのことは誰にも言いませんから!」
先生「オイコラァアア!!」
校長「さて…妹先生にもきっちり躾けてもらいませんとな…」
先生「やめれぇえええぇぇぇぇ……」ズルズル
兄「というわけで抜け出してきたぜぃ☆」
友「悪運が強いですね…ちっ」
兄「何故舌打ちした!?」
友「なんだか最近お兄さんと一緒に帰るのが多いなあと思いまして」
兄「いいことじゃないか」
友「本当にそうでしょうかねえ」
兄「あんまりそういうこというとお兄ちゃんへこんじゃう」
友「黙れ」
兄「そうだ。晩飯の買い物にでも行かないか?」
友「私は買いこんでますので」
兄「俺もだけどな」
友「じゃあなんで言ったんですか…」
兄「二人で出かける口実」
友「………」
兄「放課後は有意義な時間を過ごそうぜ!」
友「…はぁ…」
兄「そんなに俺と遊ぶのが嫌なのか!?」
友「お兄さんがアホだから呆れてるんですよ」
兄「なんでだ!?」
友のイメージがうまくできない。
髪が長くておっぱいが大きいんだよな…。
茶短髪のひんぬー想像してたわ
>>584>>585
ロングポニテの隠れきょぬーって感じですよ~
兄「ミルクレープくいてー」
友「作ればいいじゃないですか」
兄「バカめ。放課後に買い食いってのがいいんじゃないか」
友「解せぬ」
兄「それに中々どうして最近のコンビニデザートはうまくてな」
友「まあ確かに」
兄「こないだは夜中に妹とエクレア買いにわざわざ行ったからな」
友「ふうん…」
兄「あ、お前こっちな」
友「うわっととと…いきなり手を引っ張らないでくださいよ」
兄「車道を歩くのは紳士の仕事だぜ」キリッ
友「そういえば紳士紳士言ってますけど」
兄「何か?」
友「本場の英国紳士のレディーファーストは、自分の安全確保のために女性を先に行動させるそうですよ」
兄「そんなの紳士じゃない!!」
兄「そもそもだ!俺の思う紳士、紳士道ってのはまた本来の意味とは違うオリジナリティ溢れる物だ!紳士という言葉自体に意味はなく、ただ俺の行動理念に一番合ってたのが紳士という言葉であってリアルのそれと同じにしてもらっては困る!よく考えろ!大体s」
友「お兄さん!前見てくださいよ!」
兄「は?…ヘブッ」ゴチン
友「歩きながらアホなこと言ってるからですよ…」
兄「アホなことじゃない!!信念だ!!くそう…電柱の分際で…」ポタポタ
友「ほら、鼻血出てるじゃないですか」
兄「ふっ…血も滴るいい男…」
?「うほっ」
兄「!?」
友「ちょっと待ってください、今ハンカチを…どうかしました?」
兄「いや、不吉な何かが見えた気がしたが気のせいだった」
友「とりあえずこれで拭いて…」
兄「ティッシュでいいぞ。汚れるだろ?」
友「もう汚れてますから大丈夫です」フキフキ
兄「んむぐ…」
友「後はこのティッシュで…」ズボッ
兄「おあぐっ」
友「これでしばらくしてたら止まるでしょう」
兄「ずばんな゛」
友「どんくさいんですから…」クス
兄「あ゛っ!ぞの゛顔好ぎっ!」
友「…詰め物してるせいで怪人のセリフみたくなってますよ」
兄「ふう」キュポッ
友「もう止まったんですか?」
兄「ああ、俺の自然回復スキルは100なんだ…MOEでもな…」
友「は?」
兄「それよりお前のさっきの笑った顔が好きだ」
友「い、いきなりなんですか…」
兄「なんというか…そう!苦笑!」
友「………」
兄「というわけでクレープ食べに行こうぜ」
友「どういうわけなんですか」
兄「この辺クレープ屋の屋台なんて」
友「あるわけないじゃないですか。エロゲじゃないんですよ」
兄「じゃあどこ行く?」
友「別に私買い物とかないんですが…」
兄「ゲーセンでも行く?」
友「歩いて二時間かかるゲーセンにですか?」
兄「やめとこうか」
友「賢明です」
今思えば隠れきょぬーは少し語弊がありました。
見た感じひんぬーですが、着痩せなので脱いだらそこそこあるって感じです。Cくらいです
ところで皆さん地震大丈夫でしたか?
ご無事なようで何よりでした。
私はコンポが床に激突してほぁああ!とか叫んでました。床がへこみました…
兄「じゃあ本屋にでも行かないか?」
友「本屋…あ、いいですよ。手芸の新しい本が出てるはずなんです」
兄「おし、じゃあ決定だな。行こうぜ!」
__
友「あったあった…」パラッ
兄「そういうの好きだなお前。俺も練習しようかな」
友「一朝一夕で出来る物じゃありませんよ」
兄「んじゃお前からレクチャーしてもらうってことで…」
友「授業料は一回一万円です」
兄「高い!高いよ!」
友「世の中等価交換ですよ」
兄「なら俺のエロゲ攻略法教えてやるからさ」
友「間に合ってます。っていうか最近のエロゲでそんな難しいのないでしょうに」
兄「とりあえず俺も買ってみるか…」っ『よくわかる裁縫・手芸』
友「あ」
兄「どうした?」
友「それ私が初めて買った手芸の本です」
兄「へえ。そんな古い本まだ売ってるんだな」
友「発売されたのは三年ほど前ですよ。私はお母さんから我流で教わってましたから基本を知りたいと思いまして…」
兄「なるほどな。友はすごいなあ」
友「好きなら上達しますよ。好きなら、ね」
兄「隙こそ物の上手投げっていうしな」
友「嫌意味わかんないです」
兄「好きこそ物の上手なれだった」
友「どんな間違いですか」
友「ホントにやるなら少しくらいなら教えてあげてもいいですよ」
兄「一万円か?仕方ないなあ…」スッ
友「いや、別にいりませんって」
兄「あ、そう?遠慮しなくてもいいのに。あげるぞ?一万円分のお兄ちゃんちゅっちゅ券」
友「土下座してでもお断りします」
兄「ショックが愕然」
__
友「私も同志が増えるのは歓迎ですよ。友達もやってなかったですし」
兄「まあ今はそんなのする子少ないだろうしな」
友「物を作る喜びっていうのはあると思いますよ」
兄「俺も料理してるしそれはわかる」
友「一から自分の手で作り上げた服やぬいぐるみ、アクセサリなんか見ただけで満たされる気分になります」
兄「随分入れ込んでるな」
友「私にはこれしかありませんから」
兄「ゲームとか料理とかあるじゃん?」
友「それはやらざるを得なかったからやってるだけですよ」
兄「ゲームも?」
友「昔は話題についていけなかったんでやってただけです。今はもう趣味になってますけど」
兄「ふうん…」
友「なんですか?」
兄「お前は割と周りに気を遣う奴なんだよな。意外と」ナデナデ
友「うるさいです」
帰り道
兄「スモークボム!ほぁあああ!」ピョン
友「何やってるんですか?」
兄「バニッシュクラウドの方をお望み?」
友「違う。そうじゃない」
兄「俺はその時々の気分で忍者にもNINJAにもなれるんだ」
友「同じじゃないですか」
兄「バカを言うな。忍者は忍者だ。NINJAは忍者ではない」
友「ちょっと何言ってるか…」
兄「アメリカ人は日本人が皆BUSHIだと思っている」
友「ああ、じゃあNINJAはアメリカ人の方々のイメージである忍者だと」
兄「そうだ」
友「へえ~…」
兄「ちなみに日本を黄金の国だと未だに思っているのがドイツ人だ」
友「それはお兄さんの中で?」
兄「うむ」
友「謝れ!!色んな人たちに謝れ!!」
兄「何故だ!他国の人はいまだに日本ではちょんまげに帯刀してると思ってんだぞ!」
友「そんな人もういませんよ!第一お兄さんだってヨガで体が伸びるとか火が吹けるとかそういう風にインド人の方々のこと見てるんじゃないですか!?人のこと言えませんよ!」
兄「え!?ヨガで体伸びないの!!??」
友「アホか!!」
兄「という楽しいトークも挟みながら帰ってきたわけだ」
友「私は疲れました…」
兄「ところでいつ教えてくれる?手芸」
友「ああそうですか…スルーですか…いつでもいいですよ」
兄「じゃあ今度頼むわ。一緒に縫い縫いしようぜ」
友「今急激にやる気がなくなってきました」
兄「あ」
友「なんですか」
兄「今日はカレーにしよう」
友「いきなりなんなんですか!っていうかもう私の家の前じゃないですか!」
兄「お前と一緒に居るとお前以外は何も見えなくなるんだよ」
友「え?はぁ?…あぁ…あ?」
兄「というわけでカレー買ってくる!じゃあな!!」
友「ちょ、ちょっとお兄さん!」
友「………わけがわからないです…」
兄宅
兄「というわけで彼にカレーを作ろうと思っていたけどやっぱりやめてカレイにしようということで華麗
にカレイを買いに行った兄が華麗に帰宅」
妹「それヒラメですよ」
兄「なんだと!?」チラッ
兄「はっはっは!バカめ!俺がそんな戯言に騙されると思うてか!ちゃんと品名にカレイと書いておるわ
!」ピラッ
兄「ん?なんだこれ…シールになってんのか…」ペラリ
シールの裏「カレイだと思った?残念ヒラメでしたー!ねえ今どんな気持ち?今どんな気持ち?」
兄「…………」
兄「このシールを貼ったやつは…誰だぁああああ!!」
妹「私だ」
兄「お前だったのか」
妹「暇を持て余した」
兄「兄妹の」
兄妹「遊び」
兄「ふぅ。ただいま」
妹「お帰りなさい、兄さん。私にします?それとも私にします?それともわ・た・し?」
兄「もうギャグはやりつくしたんだ。静かにしてくれ」
妹「(′・ω・)」
夕食後
妹「にいさーん。何してるんですか?エロゲですか?」
兄「MUGENだ。ジョイパッドでエロゲなんかするわけないだろ」
妹「なら私と対戦しませんか?」
兄「ああ、いいぜ。ただしスライムと黒丸とミノタウロスその他もろもろやばい奴は使わせない」
妹「…ちっ」
兄「お前の考えが読めるようになってきてな。最近」
妹「いいですよー私は兄さんと一緒に楽しみたいだけですからー」ポチポチ
兄「おい!貞子はずるいぞ!」
妹「兄さんは…カンフーマンで…」カチカチ
兄「勝てるわけないだろ!アホか!開始するな!やめろぉおおお!」
__
妹「負けました…」
兄「死ぬかと思った…」ハァハァ
妹「絶対負けない自信満々だったんですけど」
兄「そりゃあそうだろうよ!」
妹「流石兄さんです」
兄「ものすごく嫌そうな顔で言われてもな」
妹「でもーどうせならー」
兄「なんだよ」
妹「兄さんのいきり立ったジョイスティックを使ってプレイしませんか?ベッドの上で」
兄「…下ネタが中年のおっさんレベルになってんぞ…」
妹「うふ」
翌日
兄「なあなあ」
友「なんですか?」
兄「見てくれよコレ」
友「…シュシュですか?」
兄「ああ、昨日作ったんだ。いらないハンカチがあったからな」
友「良く作れましたね」
兄「まあな!まあこんなものなら俺の手にかかれば…」
友「縫い目が荒いし、コの字縫いが出来てませんが」
兄「なん…だと…」
友「でもまあ…いいんじゃないですか?数をこなすことは大切ですよ。はい」
兄「あ、それやるよ」
友「へ?いらないんですか?」
兄「俺が髪くくるわけないだろ」
友「…私にこれで髪をくくれと。この出来損ないで」
兄「ひどい!一生懸命作ったのに!!」
友「冗談ですよ。ありがたくもらっておきます。ゴムと布に分解して再利用します」
兄「黙っててほしかった…そういうことは…!」
兄「じゃあ俺がちゃんとしたシュシュを作ったらつけてくれんの?」
友「今お兄さんにもらったリボンで髪くくってるんですけど…」
兄「じゃあリボンとシュシュでツインテールにしようぜ」
友「なんでそんな変なことしなきゃなんないんですか!」
兄「冗談はともかく沢山そういう…なんてーの?アクセサリー?みたいなのがあった方がいいだろ?女の子だし」
友「別にあって困りませんが…」
兄「じゃあ決定な!毎日頑張って作るから!」
友「ちょっと待ってください。せめて基本の縫い方だけでもちゃんと…」
兄「お?教えてくれるのか?」
友「まあ私も教えるって言いましたし…」
兄「その有言実行の心意気。見事なり!」
友「言ったことも出来ないようじゃおしまいですから」
兄「そうは言うけどちゃんとできてる人だって少ないんだぜ?」
友「それで?お兄さんが良いならいつでも構いませんよ」
兄「じゃあ今日の放課後にでも寄っていっていいか?」
友「ええ、では糸とかの補充に行かないといけませんね」
兄「今日もカ○タ行くかー」
__
一方兄教室
妹「これが昨日のトレジャーハントの成果です。ジャンル別にグラフ化しましたが妹物が非常に少なかったです。誠に遺憾です」
委員長「……男の娘物が…」
男の娘「(*ノωノ)」
妹「ダントツの一位ですね。特にブリデズが多いです」
委員長「ところで…その…」
妹「幼馴染と委員長系は一冊もありませんでした」
委員長「」
妹「では次に…」
兄教室
兄「妹?なんでいるんだお前」
妹「あ、兄さん。実はですね。昨日男さんと委員長さんに言われて兄さんの同人誌を…」
兄「おおおおおおおい!!」
妹「大丈夫です。ちゃんと布教用の方を持ってきましたから」
兄「ああそうか…なら安心…なわけねえだろうが!出せ!今すぐ全部出せ!!」
妹「さっき先生が全部持っていきましたよ」
兄「なんてこったぁあああ!!」
妹「焼き芋が美味しい季節になったなあとか言ってました」
兄「まだ夏だろ!!この世界線じゃあまだ夏のはずだ!!」
男の娘「」クイッ
兄「なんだ?男」
男の娘「………」ポッ
兄「妹ぉぉぉぉぉおお!!」
妹「おっと、私は授業がありますので…」
兄「ふざけんなちちおやプテラノドン!」
妹「私はテリーじゃありません~♪」
委員長「」
放課後
兄「俺の…俺の同人誌が灰に………」
友「ご愁傷様です」
兄「妹はどうしてこんなことをしたんだ!!」
友「私に言わないでくださいよ…」
兄「首謀者の三人はとっとと帰りやがったし!何考えてんだちくしょう!帰ったら妹にお灸をすえてやらねばならん…」
友「けど最近の妹の行動が解せないのは確かですけどね」
兄「昔はあんなに良い子だったのに…」
友「今のが本当の妹かも…」
兄「やめて!せめて綺麗な幻想を抱かせたままにさせて!!」
友「冗談ですよ。私が惚れた妹はそんな子じゃありませんし」
兄「何かわけがあるのか?いやそれにしては行動と言動が自然すぎる」
友「ひた隠しにしてきた本能をむき出しにした…みたいな?」
兄「ダメだ。やめよう。俺は考えることをやめた」
友「まあもしそうだったとしても」
兄「やめ!!やめやめ!!妄想やめ!!」
友「現実かもs」
兄「やめええええええい!!!」
カ○タ
友「店の中では静かにしてくださいよ」
兄「俺にそんな元気はない…」
イラッシャイマセー
兄「店員のお姉さん。俺と結婚してください」
友「いきなり何言ってんだこのバカ!」ガスッ
兄「きゃいん!」
店員「あらあら。友さん…とこないだの旦那さん」
兄「ええ、旦那です」
友「やめろ」ガスッ
兄「ああん!」
店員「仲がよろしくていいですねえ」
友「このバカのことはどうでもいいんです。今日は糸を補充しに来ました。後これと…これをカットしてください」
店員「はーい。どれくらいに切ります?」
友「えーっと…」
店員「こんな感じでよろしいですか?」
友「ええ、大丈夫です。おいくらですか?」
店員「では合計して…」
兄「待て友。ここは俺が払おう」
友「いいですよ別に」
兄「俺の手芸修行のためなんだから俺が出すのは当然だ」
店員「あら?お兄さんの物だったんですか?」
兄「ええ。ちょっと興味がわきまして」
店員「大変結構!ではポイントカードとか作っておきますか?」
兄「ではお願いします。今日はこいつのカードを使いますがね」スッ
友「別にいいのに…」
兄「こういう時に払えない奴が甲斐性なしって言われるんだぜ」
帰り道
友「別によかったんですけどねえ…」
兄「まだ言ってんのか?教えてもらうんだからあれだ。教材費だよ」
友「でも私の分も入ってるんですよ?」
兄「また弁当でも作ってくれればいいからさ」
友「それくらいなら構いませんが…」
兄「お前の弁当があれば一年は戦える」
友「じゃあ一年間作りませんよ」
兄「やっぱ一分で」
友「ふーん…そんなもんですか私のお弁当は」
兄「俺にどうしろと!?」
友「冗談ですよ」クスクス
更新が遅れていてすいません…今リアルがちっとばかし忙しいのでもう少しかかります…
まだ時間はかかりそうですが生存報告がてらちょこちょこっとだけずつ投下します!
友「もう買い忘れはないですね」
兄「今日は何するつもりなんだ?」
友「とりあえずお兄さんの縫い方を見せてもらって、そのあとその指導です」
兄「それだけ?」
友「一気にやったってわからないでしょう?」
兄「泊りでやるのかと思ったのに」
友「そんなわけないでしょうが」
兄「ですよねー」
友「ほらほら、時間も勿体無いし、とっとと帰りますよ」
兄「我が家ですな」
友「私の家であってお兄さんの家じゃありません」
兄「お前の家は俺の家」
友「土地付きで七億二千万円になります」
兄「くっ!!高い…!!」
友「高くなかったら買うつもりなんですかあんたは」
兄「千円までなら考えてた」
友「なめてんですか」
兄「友ちんペロペロ」
友「…」ヒキッ
兄「やめて。冗談だから本気で引かないで」
2年以上書いててまだ完結しねぇとかどんだけ怠慢だよ?やる気あんの?
ちょこちょこエロゲからオマージュ()してるし、日常パートだりぃし、フラグ立ててんのに進展しねーし。
関西人ってことは、もしかしてオマージュと虹絵しか売りがないゆ●ソフトの回し者かゴーストライター?
忙しいとか言っておきながら、本当のところネタ切れだろ?
どうせスレタイが最後付近の会話だろ?展開読めまくりだろ常考
現実優先してぇならとっととくっつけてヤらせて終わらせてくれ。
正 直 飽 き た ! も う 来 ね ぇ よ !
>>619さんのおっしゃることも最もです。
これだけ長い間書いてきて一歩も進展してないなんて私の優柔不断さの産物です。本当に申し訳ありません…
後、○ずソフトは私がゲームをやった直後に書いたのでそれっぽくなってしまっただけです。元は私の乗っ取りからでしたし…好きな会社なので批判は別のところでお願いします。
のんびりいちゃつきつつストーリーを進展させようと考えていたのですがのんびりしすぎてしまってどこで転機を書けばいいのかぶっちゃけわからなくなってました。今もですが…
ですが私はまだ続けるつもりはありますし、必ず完結させます。長い道のりになるかもしれませんがよろしくお願いします。
後リアルが忙しいのは本当です。ペースが遅いのはご了承ください。
>>619さん、今まで見てくださってありがとうございました。
友宅
兄「お邪魔します」
友「帰ってください」
兄「この間、わずか0.2秒」
友「嘘ですよ。早く上がってください」
兄「なあなあ。この靴友の奴?」
友「いえ、それは兄貴の物です」
兄「あいつハイヒールなんて履くのか…」
友「開き直ってるらしいですよ。色々」
兄「じゃあ友はどんな靴なんだ?」
友「私のはこっち側です」
兄「…スニーカーしかないでござる」
友「私は自分より他人で着せ替えする方が好きなので」
兄「なるほどな………匂い嗅いでいい?」
友「早く行け」ジャキッ
兄「なんで警棒が…」
友の部屋
兄「リビングじゃないんだな」
友「非常に不本意ですが道具はこっちの方が揃ってるんです」
兄「すぅーっ…はぁーーー…ここが天国か」
友「次変なことしたらその口縫い合わせますよ」
兄「ホントにされかねんから怖い!特に今は!」
友「さっさと授業に移りますよ。まずは買ってきた布を…」
__
友「で、こうやると…うまく玉止めが出来ます」
兄「全然出来ねえんだけど。これ昔から苦手」
友「じゃあ針に糸を巻き付けて…」
__
兄「いてっ刺した」
友「はい、絆創膏です」
__
兄「しかし男が帰ってこないな」
友「そうですね。どこへ行ってるんでしょうか」
兄「同人誌の件についてこってり絞ってやろうと思ってたんだが」
一方兄宅
妹「…兄さんが帰ってきません」
男の娘『そうだね…』スラスラ
委員長「なんで私までここにいるの?」
妹「せっかくなので皆で謝ろうと思いまして」
委員長「同人誌のこと?別にいいじゃないあれくらい」
妹「委員長さんが隠し持ってる猫の写真集を全部焼かれたらどんな気持ちになりますか?」
委員長「…ごめんなさい……ってなんで知ってるのよ!?」
妹「ふふふ………」
男の娘『頼んだボクらもボクらだけど持ってきたの妹ちゃんだけどね…献上したのも』スラスラ
妹「それは言わないお約束です」
男の娘『けど兄君、あの時面白い顔してたよね』スラスラ
妹「委員長さんは真白でしたけどね」
委員長「もういいでしょ。どうせ二次元よ二次元」
男の娘『ボクは可能性があるってことが嬉しかったかな』スラスラ
委員長「あんたも最初みたいにちゃんと男子の制服着なさいよ…校則違反よ?」
男の娘『こっちの方が需要あるし…』スラスラ
委員長「誰のよ」
男の娘『兄君の』スラスラ
委員長「そろそろ本気で矯正した方がいいかもしれないわ。あの変態」
妹「まあ兄さんはオールマイティーの変態ですから。私とは対照的に広く浅いのです」
男の娘『妹ちゃんはディープすぎるんだよ。下ネタも』スラスラ
妹「てへぺろ☆」
兄「なあ、そろそろ休憩しないか。ゲームでもして」
友「あんたここに何しに来たんですか…」
兄「そうだなあ…俺は久々に…コンカーがやりたい」
友「百歩譲ってゲームはありだとしてもそのチョイスはないです」
兄「お前コンカーをバカにする気か!」
友「お兄さんをバカにしてるんですよ」
兄「まあ冗談だけどな」
友「わかってますよ…ていうかそんなに時間経ちました?」
兄「ああ、もう二時間半になるな」
友「えっ!?」
兄「マジで気づいてなかったのか…」
友「もう夜じゃないですか!兄貴は!?」
兄「まだ帰ってないみたいだな」
友「ううん……ちょっと心配ですね」
兄「携帯は?」
友「メールしてみます」
<ワッスッレナイッ!コイゴッコーロッ!
友「家に置いてるみたいです…携帯を携帯しないなんて…」
兄「選曲は評価する」
兄「しかし困ったな。あいつ可愛いから襲われるかもしれんぞ」
友「非常に複雑ですが否定しきれないです」
兄「とりあえず妹に聞いてみるか…」ピッピッ
__
妹「!!!」
男の娘『電話?』スラスラ
妹「はいもしもし!貴方のお口の恋人妹です!!」
妹「そんなこと言わないでくださいよ~兄さん~♪いつ帰ってくるんですか?」
妹「ええ~?そんな釣れないこと言わないでくださいよ~」
妹「同人誌の件なら謝りますから~…え?男さんですか?」
妹「ここに居ますよ。委員長さんも」
__
兄「ああ、いるんだな。ならいいや。ありがとう」
<ニーサン!モウキルンデスカ?ドウセナラコノママワタシトテレ ピッ
兄「俺の家にいるらしい」
友「すごく不審な言葉が聞こえかけたんですが」
兄「気のせいだ。気のせいにしてくれ」
友「でも無事だと聞いて安心しましたよ」
兄「そうだな」
兄「しかしこの時間だともう晩飯だな」
友「食べていきますか?ここまで引き留めてしまいましたし」
兄「いや、奴らに台所を任せるわけにはいかない」
友「…あー……」
兄「委員長がいるからまだましかもしれんが、妹がいる時点でバッドエンドしか見えない」
友「わかりました。では…っとと…」ガタッ
兄「足が痺れたか?」
友「らしいです」パサッ
兄「なんか落ちたぞ。アルバムかこれ?」
友「あ~…そうですね」
兄「見ていい?」
友「ダメです」
兄「二百円で手を打ちませんか?」
友「ダメです」
兄「ちぇ~」
兄「そうだ。どうせならこのままうちで飯食ってくか?」
友「…何故?」
兄「いや、男もいるしさ。迎えに行くついでにってことで」
友「でもこないだご馳走になったばかりですよ?」
兄「気にしない気にしない。二人も五人も一緒だ」
友「お兄さんが良いなら…良いですけど」
兄「よし、決まりだな」
友「あ、もうすぐ厚揚げの賞味期限切れそうなんですが使います?」
兄「じゃあ今日は煮物でもするか。高野豆腐も家にあるし」
友「わかりました。では持っていきますね」
帰路
兄「もうお前と一緒の食事も珍しくなくなってきたな」
友「そうですね。割としょっちゅうしてますもんね」
兄「楽しいか?」
友「いきなりなんですか」
兄「いや、毎回こうやって俺が主催することが多いわけだが」
兄「割と強引なときもあったりなんかしちゃったりして」
友「そんなこと気にしてるんですか。メンタル弱いですね」
友「前も似たようなこと私に聞きませんでした?」
兄「いやまあ…俺って紳士だし」
友「私がこうやってついていってるって時点でわかるでしょう」
兄「なるほど。言わせんな恥ずかしいって奴か」
友「その言い方はなんか嫌ですが…」
兄「嫌よくわかった!この兄。お前の伝えられない思いをしかとう゛っ」
友「すごい噛み方しましたね」
友「そういえば」
兄「なんだ?」
友「アルバムで思い出したんですが、お兄さんと妹の昔ってどんな感じでした?」
兄「俺と妹のか?」
友「ええ、小学生とか中学生とか…」
兄「そうだなあ……あのころはまだ妹も可愛げがあってな」
友「今も可愛いですが」
兄「性格的な意味で」
友「ええ、わかってます…」
__
妹「お兄ちゃん」
兄「ん?どうした?」
妹「これなんてよむの?」
兄「これか。これはな…………これは…」
妹「なんてよむの?」
兄「うん……」
妹「何て読むの?」ニタニタ
兄「お父さんに聞いてきな。こういうのは」
妹「あとね、漢字もそうなんだけど、何してるのかがよくわからなくて…」
妹「この女の人がワンちゃんt」
兄「そぉい!」ビリィッ
兄「ちょっと待っててくれな?妹」
妹「うん」
<オヤジィ!イモウトニヘンナホンワタスナッテイツモイッテンダロ!
<イツモイツモイイガカリヤメロ!
妹(兄さんには少し早かったでしょうかね)
__
兄「ダメだ。こんな思い出しかない」
友「………」
兄「おかしい、おかしいぞ!俺はもっと…もっと妹と健全な青春を過ごしてたはずなんだ!!」
友「もういいんです…聞いた私が悪かったんです。ごめんなさい」
兄「なあ、お前俺の妹になってくれよ…」
友「嫌ですよ。色々な意味で…」
兄「今思えばあの本は妹の私物だったのかもしれん…」
友「どんな本だったんですか?」
兄「えーっとな………」
友「あ、いいです。思い出さなくていいです。変なスイッチ踏みそうで怖いので」
兄「ああ…そうか…俺も思い出そうとして拒否反応が出てる」
友「そうですか…」
兄「…」
友「…」
兄「……なあ…俺の妹になってくれ…」
友「耐えてください…」
兄「まあこの件はあきらめたとして」
友「切り替え早いですね!?」
兄「そうしないとやってられないんだ…」
友「そうですか…」
兄「今日は結局縫い方やっただけだったけど、明日は何するんだ?」
友「明日はですね…ってかっちり来る気ですか」
兄「もちのろん」
友「まあ私も教えるって言いましたしね。いいでしょう。明日はこないだ失敗したシュシュを創りましょう」
兄「俺の中では成功なんだが」
友「私から見れば失敗ですよ。教えてあげますからちゃんと作りましょう」
兄「手取り足取り?」
友「指示だけ出します」
兄「いけずぅ」
友「シュシュは簡単な部類ですが基本をおろそかにして応用は出来ません」
兄「うむ。勉強にも言えることだな」
友「……勉強は関係ないので…」
兄「うんうん。それでそれで?」ニヤニヤ
友「もう教えませんよ」
兄「俺が勉強おしえてやるから続けて」
友「結構です。これでもちゃんと予習復習やってます」
兄「嘘乙」
友「嘘じゃないですよ!」
__
兄宅
兄「ついに着いちまった。我が居城ニヴルヘイムに…」
友「ただの一軒家を冥界にしないでください」
兄「ダジャレについてはスルー?」
友「は?」
兄「ついに着いちまった」キリッ
友「お邪魔します」ガチャッ
妹「ようこそ…我が居城ムスペルヘイムへ…」
友「やっぱり血がつながってるんですね」
兄「へへっまあな!」
妹「いやん♪そんなほめないでよ友ちゃん♪聞き耳立ててただけだから♪」
兄「さ、汚いところだが上がってくれ」
妹「主に私のいろんな液体で汚いだけで見た目はきれいですよ」
兄「朝きちんとワックスかけてるから大丈夫だ」
友「うん、ちょっと待って。いろんな意味で」
男の娘「|壁|・ω・`)」
兄「あ!男てめえ!」
男の娘「|壁|ω;`)」
兄「くっ!ダメだ!俺には男を怒ることが出来ねえ!」フルフル
兄「委員長!委員長はどこだ!」
委員長「何よ」
兄「同人誌の恨みを晴らさでおくべきか!」
委員長「悪かったと思ってるわよ…ごめんね?」
兄「………妹。後で説教だ。三倍クオリティだぞ」
妹「えぇっ!?」
兄「さて。楽しい楽しいお料理タイムの始まりだ」
委員長「え?もうそんな時間?私も帰って用意しないと」
兄「ついでだから食って行けよ。もうその予定だ」
委員長「でも」
兄「友にも材料少しもらったし、人数は五人で合わせてるんだよ。良いから座ってろ」
委員長「じゃあせめて手伝うくらいはするわよ。ご馳走になるんだから」
兄「ん、そうか。なら来てくれ」
兄「お前らは座って待っててくれ。特に妹」
妹「んもう…同じネタばかりでいじってたらマンネリ化しますよ?」
兄「命に係わるから言ってんだよ…」
男の娘『ボクは?』スラスラ
兄「お前も料理できないだろ?」
男の娘『役立たずでごめんね』スラスラ
兄「問題ない。お前は癒し担当だ」
友「私はどうすればいいですか?」
兄「お前は客だからな。座って待っててくれていいぞ」
友「そうですか?」
兄「ああ。委員長が手伝ってくれれば十分だし。多分」
委員長「なによ。私が頼りないとでもいうの?」
兄「俺よりレベルは一つか二つ下だとは思ってるな!」
委員長「ふん!言ってなさい」
友「じゃ、じゃあ私も向こうで座ってますね」
兄「おう。ゆっくりしててくれ」
友「何かあったら呼んでください」
兄「さんきゅー。さっさと作るぜ委員長!」
委員長「焦ると美味しくならないわよ」
兄「煮物だからな!!」
友「…」
委員長「ねえ、厚揚げ入れるのよね?」
兄「ああ、入れるぞ」
委員長「油揚げないの?後ひき肉と」
兄「なんだ?何創るんだ?」
委員長「肉団子を油揚げで包むのよ。それを竹串で刺して煮るの。美味しいわよ」
兄「ほう」
友(ああ、そんなのもあったんだ…)
兄「だがあいにくひき肉がないな」
委員長「残念ね。美味しいのに」
友「私買って来ましょうか?」
兄「いやいいさ。野菜と厚揚げのヘルシー煮物でいいだろ」
委員長「あんたがいいならそれでいいけど」
兄「漬物もあるし。今日は和食一色だな」
友(…暇だなあ…)
委員長「ちょっと」
兄「なんだ…うわあ!?」
委員長「何よ」
兄「包丁をこっちに向けるなよ!あぶねえだろ!」
委員長「逆手に持ってるから大丈夫よ」
兄「ヤンデレに目覚めたかと思った」
委員長「いいのよ?殺すくらい愛してあげても」
兄「いえ、結構です…」
兄「んで?なんだ?」
委員長「お米の水の量なんだけど…」
友(………)ジーッ
妹「どうしたの?友ちゃん?」
友「ん?ああ…別になんでもないよ?」
妹「じっと兄さんの方見てたからどうしたのかなって…」
友「いやいや…そんなわけないって」
妹「まあ何もないんならいいんだけど…そんなことよりこっちでツイスターゲームしない?全裸で」
友「遠慮しとく」
料理後
友男の娘妹「いただきます」『いただきます』スラスラ
兄「あいよ。たんと食べてくれ」
委員長「私が八割作ったと言っても過言ではないわね」
兄「雑用しか頼んでなかった気がするんだが」
委員長「うるさいわね!縁の下の力持ちってやつよ」
兄「それで製作者顔されるのはちょっと…」
友(ううん………)
兄「ん?どうした?友、委員長の飯がまずいのか?」
委員長「なんで私になるのよ!!」
兄「だってさっき八割自分で作ったって言ったじゃん」
委員長「言葉の綾よ!綾なの!!」
兄「綾菜?」
委員長「違う!!」
兄「どうした?うまくないのか?」
友「あ、美味しいですよ。美味しいです。そんな顔しないでください」
兄「(・3・)プー」
友「………」←上の空
兄「えぇ…友ちんが突っ込んでこない…」
妹「え?突っ込む…?…ち」
兄「マジでどうしたんだ。男。今日友に何かあった?」
男の娘『ボクの把握するところでは何もなかったよ。兄君と居たんじゃないの?今日は…』スラスラ
兄「俺の時も何もなかった。つまり今、さっき、突発的にこうなったわけだ」
委員長「すぐに元に戻るわよ。友だし」
兄「あんな顔したら鬱陶しい消えろウザいぶっ潰すぞとか言ってくるのに」
友「そこまで言いませんよ」
兄「現世に戻って来たか」
友「旅立ってすらいません。食事の時はちゃんと黙って食べてください」
兄「正論言われた…」
妹「フェイロン?」
兄「ほぁちゃぁあ!」
友「…」モグモグ
兄「突込みがいなきゃ笑いは引き立たないんだよ…」
委員長「元から面白くなんてないわよ」
兄「!?」
食後
男の娘『ごめんねー。ボクらまでおよばれしちゃって』スラスラ
兄「構わんさ。二人分だろうが五人分だろうが一緒だ。さっきも言ったけど」
友「ええ、美味しかったです。ありがとうございました」
委員長「私も久しぶりに二人以外で夕食を食べた気がするわ」
兄「お前一人暮らしだから仕方ないだろ」
委員長「ネコちゃんと食べたことはあるのよ」
兄「泣いていいんだぞ」
委員長「別に寂しくなんてないんだからね!」
兄「妹、今度食いに行ってやれ」
妹「わかりました。デザートは委員長さんでお願いします」
委員長「食べてくれるの?私と晩御飯を!?」
妹「いえ、委員長さんをたb…」
委員長「いつでもいいわ!歓迎するから!どうせ家じゃずっと一人だし!」
兄「妹…」ポン
妹「…はい」
委員長「私の家、ゲーム機はあるけどコントローラーが一つしかないの。だから対戦とかは出来ないと思
うけど、人生ゲームならあるから、一緒にしましょ?」
妹「今度…遊びに行きますね…」
委員長「いつでも来てちょうだい!人生ゲームを二人でプレイするのなんて何年ぶりかしら!」wktk
兄「目頭が熱くなってきた」
妹「もう止めてください。お願いします。切実に」
委員長「じゃあ約束よ!約束だからね!」
委員長「それじゃあおやすみ!また明日ね!」バタン
男の娘『どうしてああなっちゃったの…?兄君たちもいるのに…』スラスラ
兄「ああ…あいつは中学卒業してから一人暮らしし始めてな…俺らも忙しくて行ってやる余裕がなかった
んだ…」
妹「私、明日にでも行ってあげようと思います…」
兄「そうしてやってくれ…俺からも頼む…」
男の娘『また皆でも行こうね…』スラスラ
兄「ああ…」
友「………」
兄「友?お前マジでどうしたんだ?」
友「え?あ、はい?」
兄「ずっと上の空だぞ?」
友「ん…ちょっと眠いみたいです」
兄「そうか。なら家に帰って早く寝ないとな」
友「はい」
男の娘『それじゃボクらもこれで帰るね』スラスラ
兄「おう。また明日な」
男の娘『良い怪夢を~』バタン
兄「…怪夢…?」
帰り道
男の娘『ねえ友。どうしたの?』スラスラ
友「ん~?」
男の娘『大丈夫?』
友「ん~」
男の娘『1+1は?』スラスラ
友「ん~」
男の娘『兄君のこと好き?』スラスラ
友「嫌い」
男の娘『これはひどい』スラスラ
友「冗談。さっきからちゃんと聞こえてたよ。返すのが億劫だっただけで…」
男の娘『また風邪でもひいた?』スラスラ
友「風邪…風邪かあ…そうかも」
男の娘『それじゃ早く家に帰って薬飲んで寝ないと!』スラスラ
友「かもだから憶測の域を出ないよ。風邪であって欲しいけど」
男の娘「………?」
翌日 登校
委員長「おはよう!気持ちいい朝ね!」
兄「委員長…」
委員長「何よ?何暗い顔してるの?」
兄「いや…」
妹「おはようございます。委員長さん」
委員長「おはよう妹ちゃん」
妹「あの…さっそくですけど今日遊びに行ってもいいですか?」
委員長「本当!?じゃあ用意しておくわね!」
兄「おい委員長。どこへ行く気だ」
委員長「帰って家の飾りつけよ!!」
兄「待て!そこまでするな!お前委員長だろ!学校にはちゃんと行け!」
委員長「わかったわよ…二限目まではちゃんといるわよ…」
妹「あの、普通でいいので…」
委員長「普通って言われても…せっかくのお客さんだし…ね?」
兄「ね?じゃない。学校にはちゃんと行け。いつもと立場が逆転してるぞ」
委員長「学校とかもうどうでもよくない?」
兄「キャラがぶれてる!!他にも色々とぶれてるからやめろ!」
教室
ざわ・・・ざわ・・・
兄「ん?なんだ?」
委員長「ふふふ…何して遊ぼうかしら…」←妄想中
男の娘『兄君。おはよう』スラスラ
兄「おう。今日は早いな。友も早く来てるのか?」
男の娘『うん。ごめんね一緒に行けなくて』スラスラ
兄「いやいや、そんなことは構わないんだが………何なんだこの雰囲気は」
男の娘『さあ?ボクが教室に入った時にはすでにこんな感じだったけど…』スラスラ
兄「…女子の塊が目を輝かせてこっちを見ている」
男の娘『仲間に加えますか?』スラスラ
兄「いいえ」
先生「…おらー席に着けー」ガラ
兄「ん、先生も変だな」
男の娘『どうしたんだろうね』スラスラ
>>667
レスありがとうございます。
えーっとですね…この友とのお話は元は一か月程で完結させたいなあと思っていた結果がこれですので…
無駄に思いついたネタなどを挟んでしまってgdgdになってしまいました。
とはいえ私の裁量ではきちっとした期間は決められないのですが…そのあたりが申し訳ないです。
とにかく今は何とかこれから展開させていこうと思っている最中ですので退屈なパートは…なんとか…終わる…と思います…
後ですね。sageについては私は逆にageてくれと言われたことがありまして、ずっとageで入力しております。何故なら私の投稿ペースが死ぬほど遅いからです…逆に見つけやすいようにそうしてほしいという要望があったので、私はそうしております。とはいえ明確な基準はないため大丈夫だと思いますのであんまり気になさらないでください。…多分他の方にも影響は…ない…と思いますので…
えーっと…
ひとまずこのあたりで終了と言うことで…
終わっても後日談くらいは書けますし、需要があれば別ルートも出来たらやりますんで…
多分きっとこんな感じでgdgd長くなってしまうかもしれませんが…
こうして皆さんに色々と書き込んでいただけて私は幸せ者です。
キャラも不確定で速度も遅すぎるせいで逆に私はボロカスにたたかれた挙句スレごと落とされるものかと思っておりました。
ですが一人でも面白いと思ってくださる方がいらっしゃるなら私は頑張れます。
みなさんありがとうございますm(__)m
ちょっと臭い事言っちゃいましたけどもこれからまた書いていきますのでよろしくお願いします。
昼休み
兄「今日は終始空気がおかしかったな」
男の娘『そうだね~』スラスラ
兄「委員長もホントに帰りやがったし」
男の娘『ボクらもお昼食べに行こうか』スラスラ
兄「おう」ガタッ
女子A「ね、ねえ…兄君」
兄「ん?俺?」
女子A「うん。あなたよ」
兄「何か用か?」
女子A「兄君ってさ…」
女子A「ホモなの?」
兄「………は?」
女子A「だ、だって…ねえ?昨日一杯持ってきてたじゃん。エロ本」
兄「同人誌って言え。それにあれは妹が持ってきたもんだ」
女子A「でも男の子が好きなんでしょ!?」
女子A「やっぱりそういうことじゃないの!?」
女子A「昨日一杯持ってきた本も全部そういう感じの奴だったんでしょ?私ちゃんと見たわよ!兄君はシ
ョタが好きなんでしょ!?」
兄「」イラッ
女子A「それを考えればあんな可愛い妹さんに手を出さないのも納得できるわ!」ハァハァ
女子A「つ、つまり…兄君にはやっぱりそういう趣味が…」ハァハァ
兄「……めん…ぇ…」
女子A「よければ狙いの男子を教えてほs」
兄「なめんじゃねえぇぇぇええええ!!」バンッ
女子A「!?」
友「…お兄さんたち遅いね」
妹「そうだね~。迎えに行こうか」
友「そだね…」
__
女子A「な、なんで?私はそういうのに理解あるほうよ?」
兄「そうじゃない!」
女子A「だって男の子が好きなんでしょ!?」
兄「男 の 娘 が好きなんだよぉおおおお!!ホモと一緒にしてんじゃねえ!!」ダンッダンッ
女子A「ほら男の子じゃない!」
兄「漢字が違う!!子じゃない!むすめって書いて娘って読むんだよ!わからねえのか!?今や国民的属
性となった男の娘を!!」
女子A「けどどっちにしても性別的には男でしょ?一緒じゃない」
兄「一緒じゃねえよ!!男と男の娘は別物だ!嗚呼まったくと言って良い程な!」
女子A「私からしたらどっちでもいいのよ。兄君にそっちの気があるなら色々とはかd」
兄「座れ」
女子A「は?」
兄「座れ!床に直接座れ!正座だ!!」
女子A「いy」
兄「早くしろぉおおお!!!」
兄「大体なあ!最近の風潮としてショタも女装男も全部ひっくるめて男の娘とか言われてる時点でおかしいんだよ!男の娘は男の娘であって男じゃないんだよ!わかるか?わからんだろうなあ!だが他人の属性に口出しをするならせめて基礎知識を仕入れてからにしろ!男の娘は…男の娘はなぁ!!どう見ても女の子にしか見えない男のことを言うんだよ!!ショタも女装も男だろうが!!声も体格も何もかもどう見てもどこを取っても女の子にしか見えないから男の娘っていうんだよ!!わかるか!全部いっしょくたにしてんじゃねえよ!!お前が今言ったどっちでもいいとか、一緒とかって発言はなあ!!お前の恋愛対象にゴリラを加えるってことと変わりないんだぞ!!どうしてかって?同じ霊長類だからに決まってんだろ!!お前は人が好きなんだろ?さっき言ったことを同じように当てはめた結果がこれだよ!!お前はこれと同じようなことを俺に言ったんだよ!!どれだけ俺の腸が煮えくり返ってるかわかるか!?わかるまいよ!!男の娘が好きだって言っただけでホモホモホモホモ言いやがって!大体ホモが好むのは男だろ!?男の娘は男じゃないんだよ!新しい性別だと言っても過言ではない!見た目が女の子なんだよ!な?見た目が!!だが俺が言う見た目はさっきも言った通り声も体格も全てを取りそろえた男を男の娘っていうんだよ!後男の娘が男が好きだって思ってる輩もいるがそれは間違ってる!男の娘はなあ!見た目だけの情報で男の娘として判断されるんだよ!じゃあ攻略対象にならないじゃないかと言う反論はもっともだ!だがな!それを堕とすのが主人公の役目なんだよ!男の娘ヒロインは男が好きなんじゃなく主人公が好きなんだよ!わかるか!?男と見たら誰でも飛びつくようなヒロインはそうそういねえよ!むしろ心が男の男の娘を堕としていくほど好みな展開は(ryそうして間違った認識は両者にとって良くない!すべてはまとめることが出来ないほどの複雑なジャンルなんだよ。それを男の娘好き=ホモとか言ったらそれこそホモの人に対しても失礼だ!!彼らが男の娘を男として認識できるかすらもわからないのに!こうやって偏見が物を言いそういう風潮を作っていく。俺はこれが許せないんだよ!もしもこれで男の娘好きはホモであるという定義がなされたとしたら俺はホモとして認識してもらって構わんよ!だが今はそういう定義なんてないんだからそういう適当な決めつけはやめろ!!いいな!!」
女子A「」
兄「ほらこいつを見てみろ!どうだこの白くきめ細かい肌!流れるような栗色の髪!可愛らしいくりっとした目!そして華奢な体!!こいつが男の娘の最たる例だと言ってもいい!これが男に見えるのか?女の子だろうが!!だが残念っ!!男は男の娘なんだよ!!こんな子が可愛いと思うことをホモだとでもいうのか!?なあ!?」
男の娘「」シュー
兄「大体だな…俺が好きなのは二次g…」
友「………」
兄「あ、友」
妹「兄さん…遅かったから迎えに来たんですが…」
兄「もうちょっと待ってくれ。もうすぐ終わるから」
兄「よし!さっきは見た目だけが男の娘の判断基準と言ったが今俺が定義している男の娘の心の部門のことに関してよりわかりやすk…」
友「このバカ兄ぃいいい!!」バキィッ
兄「いたぁああ!?」
友「変態!死んでしまえ!」ダッ
兄「げふっ……俺…何か変なこと言ってたか…?」
妹「あのー、男さんが倒れてますよ。顔真っ赤にして」
兄「男!?どうしたぁ!?」ダッ
保健室前
兄「ふぅ…とりあえず男は保健室に寝かせておいた」
妹「兄さんは一体何をしていたんですか?」
兄「ああ、男の娘をバカにされたからちょっとカッときてな。後悔はない」
妹「なるほど、だからあんな熱弁してたんですね」
兄「おう。俺の心の叫びだ」
妹「で…友ちゃんを追いかけなくていいんですか?」
兄「あいつはどうしたんだろうな?ボーっとしてたと思えばいきなり俺のこと殴ってさ」
兄「…あれ…?良く考えたらいつも通りか…?」
妹「とりあえず追いかけてあげた方がいいんじゃないでしょうか…多分友ちゃんすごい誤解してると思います」
兄「誤解?なんで?」
妹「兄さんが男さんのことが好きだと思ってるんじゃないですか?」
兄「なんだと!?あながち間違いではないが」
妹「んもう…言ってくだされば私も『弟』になってあげますのにぃ~」
兄「いやそういう意味じゃない」
兄「しかし友が良く変な行動するのは今に始まったことじゃないが…考えが読めないんだよ」
妹「私もたまにわかりませんけど大体はわかりますよ」
兄「でもやっぱり一番分からないのはお前の豹変だけどな」
妹「このまま兄さんが追いかけても何故そうなったのかがわからなければ進展はしないと思うんです」
兄「まあそうだな。怒りの理由がわからずとりあえず謝るなんてやっちゃいけないな。バッドエンドルートだ」
妹「とはいえこのまま時間が経ちすぎるとまたヤバいんですよ」
兄「ああ、優柔不断な判断は死を招く」
妹「ということは…どうすればいいでしょうか」
兄「歩いて探しながら考えよう」
妹「流石兄さんです」
兄「しかしこの場合は一人で行ったほうが良いんじゃないか?」
妹「なるほど…それも一理ありますね」
兄「じゃあとりあえず友探してくるわ!」
妹「…あれ…?」
友(はぁ…意味が分からない…)
友(どうしてこんなにイライラするのか…)
友(お兄さんは男の娘が好きだって言ってたし…私には『そういう』対象として見られてないってわかってむしろ嬉しいは
ずなのに)
友(こないだから私はおかしい)
友(全部お兄さんのせいだな…)
友(これも全部お兄さんの……)
友(って…あれ?…私は…)
友「私…は…」
_
ガンッ
_
友「…っ」ゾクッ
ぉーい
友「!?」
兄「おーい!友!」
兄「いきなりどうしたんだ?探すのに手間取っちまったぜ」
兄「もう昼休み終わりだぞ?」
友「…」
兄「飯は食ったのか?食ってないなら俺のオニギリでも…」スッ
友「触らないでくださいっ!」バシッ
兄「!?」コロン
友「ぁ…っ…」
兄「え?いや、俺何か悪いことでもs」
友「こ、金輪際私に話しかけないでください!近づかないでください!」
兄「………え?」
友「良いですか!?言いましたよ?言いましたからね!!」ダッ
兄「………えっ」
兄「………えぇ?」
妹「にいさーん」
兄「∵」
妹「もう授業始まってますよ?」
兄「∵」
妹「どうしたんですかー?」
兄「∵」
妹「正気に戻らないとキスしちゃいますよ★」
兄「はっ!?あんまりにいきなりの出来事に放心していた」
妹「どうしてそこで戻るんですかそこで…」
兄「何の話だ…」
妹「いえ…それでどうしたんですか?」
兄「なんか…なんかいきなり友に拒否された…」
妹「え?告白したんですか?」
兄「違う!!オニギリ渡そうとしたんだよ!そしたら手を払われて金輪際近づくなとか言われて」
兄「俺、俺オニギリ渡そうとしただけなんだぜ!?」
兄「なのに俺オニギリだったなのに!!」
妹「落ち着いてください兄さん」
妹「状況が読めないんですが」
兄「だから!俺がオニギリ渡そうとしたら叩かれたんだよ!」
妹「具が悪かったんじゃないですかね?」
兄「明太子だぞ!万人に好かれる明太子!」
妹「冗談はさておきですね」
妹「友ちゃんがいきなり理由もなく兄さんを叩くなんて…あると言えば…あるかもしれませんが珍しいですね」
兄「そこ否定できないのが辛い」
妹「明太子だけにですか?」
兄「ツラいんだよ」
妹「失礼しました」
妹「けどそれにしては兄さん元気ですね」
兄「あまりにショックすぎて現実が呑み込めないだけだ」キリッ
妹「そこはかっこつける場所じゃないです」
妹「とにかく私は後で友ちゃんに聞いてみますので…」
兄「ああ、そこはかとなくよろしく頼む」
妹「兄さんも授業に行ってくださいね」
兄「…そういやお前なんで授業サボって俺探しに来てるんだ」
妹「兄さんの教室で待ってたんですけど戻らないなあと思って様子を見に来たんですよ」
兄「何で俺の教室に居たんだ」
妹「休み時間は基本兄さんの私物をペロペロするのが私の日課です」
兄「次同じことしたら家に入れないからな」
妹「いやん♪」
兄教室
兄「また恐怖症が再発したのか?嫌…そんな兆候はなかった…」ブツブツ
兄「なら原因は俺側に…?俺が何をした…思い出せ…思い出せ俺…」ブツブツ
兄「まずあいつが俺に怒ったパターンを解析してみるんだ…一つ、セクハラした時…一つ、おふざけが過ぎたとき…一つ…」ブツブツ
先生「………」カツカツカツ
兄「しかし今考えるとあれは怒ったってのとはまた違う気がする…ならば何故?何故あのような不可解な行動に…」
兄「気の迷いか?それともあの日か?いやこのネタはダメだ…嫌ネタとかじゃねえって!!」ブツブツ
先生「おい」
兄「それともまた別の原因か…?」ブツブツ
先生「兄!!」
兄「え?ああ、先生。なんですか?」
先生「授業中だぞ」
兄「え?ああ、はい。そうですね」
先生「話聞いてたのか」
兄「ええ、聞いてましたよ」
先生「じゃあ教科書の何ページから何ページまでやってたか言ってみろ」
兄「五十七~六十ページ。そうかそうか、つまり君はそういう奴だったんだな。までです」
先生「息を吸うようにウソを吐くなバカが!ってかそれ中学校の教科書だろ!」バシッ
兄「あ、間違えた」
放課後
兄「ううむ…考えても答えが出ない…」
妹「あ、兄さん!」
兄「おお妹。友はどうだった?」
妹「友ちゃんトイレに行くって言ったまま家に帰ったみたいです」
兄「なん…だと…!?」
妹「私はこのまま委員長さんのところに行かないと…いけないのですが…」
兄「ああ、わかったありがとう。一緒に遊んでやってくれ」
妹「わかりました。兄さんは?」
兄「男の見舞いしてから今日は帰るぞ。もし晩飯を食べさせてもらうなら連絡してきてくれ」
妹「了解しました。ではまた後程」ノシ
兄「ああ、またあとでな」ノシ
兄「………久しぶりにまともな妹だな…」
保健室
兄「男ー。元気かー?」
男の娘『あ、兄君。運んでくれてたんだよね。重かったでしょ?』スラスラ
兄「いやいや、もっと飯食え。お前も友も」
男の娘『あれ?そういえば…友は?』スラスラ
兄「ああ、そのことなんだが……」
兄説明中
兄「ってことがあってだな…」
男の娘『ああ…なるほど…』スラスラ
兄「うむ。お兄ちゃんのMPはもうゼロなの。心は大雨なの」
男の娘『そうは見えないけど…』スラスラ
兄「油断したら今この場でいろんな液体をまき散らしながら大泣きすると思うんだが」
男の娘『それは遠慮してほしいね』スラスラ
兄「で、何か思い当たることとかあるのか?っていうか俺、あいつがイジメられてたことくらいしか知らないんだが。関係あるのか?」
男の娘『ううん……こういうのは本人から聞いたほうが良いとは思うんだけど…友がそんな状態じゃあね…』スラスラ
兄「身内に聞くのはいささか卑怯だとは思うんだが…」
男の娘『ん、いいよ。教えてあげる。ボクも無関係じゃないしね』スラスラ
兄「そうなのか」
男の娘『ボクらはね。ここに来る前は隣町の底辺中学に通ってたんだよ』スラスラ
兄「ああ、評判悪いな。向こうは」
男の娘『もちろんボクらもその地域だったから、そこへ行くしかなかったんだけどね』スラスラ
男の娘『お父さんは嫌がってたけど、私立に行くお金もなかったの』スラスラ
男の娘『中学って言えば一番面倒な時期でしょ?…特に…色恋沙汰に』スラスラ
兄「ああ、そうだな」
男の娘『そこも例外じゃなくてさ。むしろひどい物だったよ。いろんな意味で』スラスラ
兄「大体予想は付くな…」
男の娘『そこででももう一番女癖…っていうのかな。が悪い奴がねえ…友に目を付けちゃったんだよねえ…』スラスラ
兄「…なるほど」
男の娘『もうそれこそ生ごみと核廃棄物を足して二で割ったようなやつだったよ』スラスラ
兄「お…おう…」
男の娘『そいつがねえ…ある日友に強引に付き合うように要求したんだ』スラスラ
男の娘『友は前のことがあって大人しくてさ。臆病になってたから』スラスラ
男の娘『だから特にクラスで目立ってもないし、むしろ空気だったんだけどね』スラスラ
兄「まあ友は可愛いからな」
男の娘『うん。ボクもそう思う。だからだろうね。あいつが目を付けたのは』スラスラ
男の娘『友、放課後にそいつに手を引っ張られて連れていかれてさ』スラスラ
男の娘『人気がないところまで引きずって行かれて脅されてたんだよ』スラスラ
兄「ああ、ぶち殺したいな」
男の娘『友も涙目になっててもうボクも見てられなくて…』スラスラ
兄「それで…どうしたんだ?」
男の娘『窓から突き落としたよ』スラスラ
兄「ええええぇぇぇえええええ!?」
男の娘『二階だったしね。死にはしてないよ。何度か見たくもない顔を見てきたし。唾吐いてやろうかと思った』スラスラ
兄「やめろ。ご褒美だからそれ。むしろ俺に吐いてくれ」
男の娘『へ?』
兄「…いや、なんでもない……っていうかお前…中々どうして豪快だな…」
男の娘『そりゃあ…兄君もシスコンならわかるでしょ?』スラスラ
兄「まあな。妹がおなじことされてたら俺は突き落とすじゃあ済まないかもしれない」
男の娘『ホントは上から机とか落としてやりたかったんだけど友に止められちゃって…』スラスラ
兄「我慢して正解だな……」
男の娘『で、その後ボクは停学。友も引きこもっちゃって…』スラスラ
男の娘『お父さんが先方に謝りに行ってくれたけど、親もクズだったから思わずぶん殴っちゃったって笑ってたよ』スラスラ
男の娘『その後治療費と慰謝料を払って帰ってきたんだって。お父さんが車買うために貯めてたヘソクリ全部使っちゃったって言ってた。申し訳ないよ…』スラスラ
兄「かっこいいな。お前の親父。…うちの親父と違って…」
男の娘『それで、残りのお金でこっちへ引っ越してきて、こっちの中学に通って卒業して現在に至るって感じ』スラスラ
兄「まあこの街には変態は居れどクズは少ないからな」
男の娘『多分、その中学での出来事が友の中でトラウマになってるんだろうね』スラスラ
男の娘『それからは今までより更にひどく男の人を怖がるようになってさ』スラスラ
男の娘『色恋沙汰を避けるようになったのも、その中学で見てきた人のせいだろうね』スラスラ
兄「そういうことだったのか…」
男の娘『お父さんはすまなかったって言ってたけど。ホントはもっとボクがちゃんと守っていてあげたらこんなことにはな
らなかったのかもって思うよ』スラスラ
兄「いや、お前はよくやってたさ。妹のためにそこまで出来るんだから、良い兄だよ」
男の娘『そう言ってくれると…嬉しいよ』スラスラ
兄「しかしなんだな。そんなので良く俺と一緒に居られたよな」
男の娘『兄君は男とか女とかの前に兄君だったからって言ってたよ。だからどうってことないって』スラスラ
兄「それは…喜んでいいのか泣いていいのか」
男の娘『喜んで…いいんじゃない…?』スラスラ
兄「ん………?ってことは……?俺が拒否されたってことは?」
男の娘『多分…少し兄君の見方が変わったってことじゃないかな』スラスラ
兄「マジで!?じゃあ脈あり!?!?」
兄「テンションあがってきた!!」
男の娘『ポジティブだね…』スラスラ
男の娘『でもこれでいつもより友に近づけなくなるんだよ?』スラスラ
兄「ああそうか…じゃあどうやって近づくかを考えないといけないな」
男の娘『あんまり刺激してあげないでね?』スラスラ
兄「大丈夫だ。ヘタに接するとトラウマを呼び起こしかねん」
兄「明日から消極的にアピールするとしよう。しかし必ずあいつを元に戻してやる」
男の娘『すごい不安だけど…兄君なら…やれる…かな………?』スラスラ
兄「とりあえず作戦は一つ思いついた」
男の娘『なになに?』スラスラ
兄「まず服を脱ぎます」
男の娘『で?』スッ
兄「ごめん。嘘だから。笑顔で振りかぶらないで」
兄「とりあえず明日から刺激しないようにゆっくりと近づいてみることにする」
男の娘『うん、ボクとしても…あんまり嬉しくない状況だから…』スラスラ
男の娘『友って兄君の話するときいっつも嬉しそうだったんだよ。本人は気づいてなかったけどね』スラスラ
兄「おおう…意外な情報…」
男の娘『何言われてもめげないでね。きっと…友も悪気はないから…』スラスラ
兄「任せてくれ!最近自分のマゾ具合を自覚してきたからな!俺は何言われても大丈夫!」
男の娘『最後のセリフですごく不安になった…』スラスラ
__
男帰宅後
男の娘『ただいま』スラスラ
友「おかえり、遅かったね…」
男の娘『うん、ちょっと…兄君と話をね』スラスラ
友「そ、そうだったんだ…」
男の娘『ごめんね』スラスラ
友「…何が?」
男の娘『ん~…一連の件に関して?』スラスラ
友「一連の件って…」
男の娘『兄君のこと、怖くなっちゃったんでしょ?』スラスラ
友「別にそんなこと」
男の娘『じゃなきゃ友が兄君を拒絶するなんてことないもん』スラスラ
友「私は元からお兄さんのことなんて嫌いだよ」
男の娘『口で言うだけだよ友は。勉強するっていうのも当てにならないしね』スラスラ
友「ぐっ!?それは今関係ないでしょ!」
男の娘『けどこれからどうするの?明日からは兄君と会わないつもり?』スラスラ
友「……わかんない。けど出来るだけ会いたくないかな…」
男の娘『それは…難しいと思うけどなあ…』スラスラ
友「…わかってるけど…なんとか…」
男の娘(…意識しちゃってる時点でもう友も変わってきてるんだよねえ…ボクとしては嬉しいけど…けど…兄君の動向が不安…)
妹&委員長編は後日付け足します。
兄宅
兄「ん、そうか。じゃあ今日は泊まるんだな。OKわかった」ピッ
兄「妹は委員長とランデブー…と…」
兄「しかし…どうしたもんかなあ…」
兄「あいつは俺が男だと意識してるんだよな~」
兄「つまり俺自身は嫌いじゃないと…」
兄「…顔がニヤけてくる」ニヤニヤ
兄「む…打開策は常に逆の発想から考えられる!」
兄「つまり!俺が男だから友は怖がってるってことか…」
兄「俺が男だから………」
兄「男…男…」
兄「………」チラッ→妹の制服
兄「閃いた!!!」
/ `丶、
―ァ / \
/ l ̄ , ´ / ヽ
.「_! 穴 (_ノ // / ヽ ヽ
├| 云 な ナ ヽ // / ,′ ヽ i ヽ
ノ 」 土 ´r‐ト、 // / / ! i ヽ } i
__!_ `┘ ` /{ ! { { 从 ! 从 ', ! j
| 人 |か ┼‐ //ハ ! ! { !从从ハ 从ハ } リ , ∩ rァ
| | | ― // 八ヽ ヽ\__>ハハハハ>┼-二_リ ′! )/ /
__ヽヽ l ー- / / //\\ /,z==ミ ===z,、/ / ハ ' ´
/ /7 /7{ ( / \\_〃 丶 ヾ /と⌒ヽ 、
(_ // // ヽヽ / / />‐' ゝ"" (⌒ヽ ""/ / / `>-、
l _O O Y / _彡二ー‐┬ 二 ‐ ´/ / / l ∧
└┼┘ しと`\ { /イ //´ _ 三===/ /⌒! V ∧
└┴┘ (ミ} ヽ ヽ i/ / / /r,. ―、_‐ 三 / / ヽ \
―┼‐ ゝへ_ ヽ(イフヽ { / `~´ '⌒`! ∧ \__ \
(,} ヽ \/ /\ヽミ {. ヽ ハ /:/ ̄ ̄`
ノ ヽ \/ ヽヽ∨ ` . .\\ {:/
_ヽヽ ヽ ヽ } / ‐ ´//ヽ\ーく>、_
__∠-‐ ヽ / // ヽヽ 人  ̄
(_ \ /,´ /ノ } )/ ヽ//
ー´ノ / / ノ / /
/7 /7 \ / /_// / / { / )
// // \_ / / / { // V \
. O O /:.: ̄:.:.ー:..、 ,′ Vハ\
翌日 友宅前
友「…」サッサッ
友「……」キョロキョロ
男の娘『そんなに警戒する必要ないと思うんだけど…』スラスラ
友「お兄さんのことだから…何してくるかわからないし」
男の娘『そんなこと…………あるかもしれないけど…』スラスラ
友「でしょ」
ドドドドドドドド
友「…なんか聞こえる…」
もぉおおおおおお!!
友「お兄さんの声だ!逃げないt」
兄「友ぉおおおお!!」ドドドドドド←妹の制服着用(パッツンパッツン)
友「うわああああああ!?!?」
兄「どうだ!これで怖くないだろ!?」
友「寄るな触るなくたばれ変態死ねえぇえええええ!!」ダッ
兄「………ふむ……」ギチギチ
兄「……」パァーン←スカートがはじけ飛んだ音
兄「何がいけなかったんだ?」
男の娘『全部』スラスラ
数分後
兄「妹の制服はもう一着発注したから安心しろ」
男の娘『ボクはそんなことを心配してるわけじゃないよ』スラスラ
兄「ああ、下着は自前だぞ。ほら。プーさんのトランクスだ」
男の娘『いやそういうことじゃなくて』スラスラ
男の娘『…どうしてこうなった?』スラスラ
兄「男が怖い→女がいい→女装すれば解決」
男の娘『幼稚園児でもそんな短絡思考しないよ…』スラスラ
兄「発想を逆転させてみたんだが」
男の娘『次あんな変なことしたらボク男子の制服着て学校行くことにするからね』スラスラ
兄「ちょっと待て、それは困る。俺の目の保養が…いや…たまにはアリか…?」
男の娘「……」
兄「ああ、お前が好きな方でいいぞ。可愛さは不変だし」
男の娘『そう言われて嬉しいけども………兄君昨日からおかしくなってない?』スラスラ
兄「そんなことないぞ!俺はいつもこんな感じ!元気元気!ノン○ン!!」
男の娘『もしかして友に叩かれて変になっちゃったの?』スラスラ
兄「そんなことない。痛くも痒くもなかった」
兄「心に響いたけどな」ドヤッ
男の娘『そのドヤ顔は訳がわからないよ…』スラスラ
男の娘『っていうか、女装した男の人は男だって兄君昨日言ってなかった?』スラスラ
兄「友の場合あんまり俺を嫌ってないってのを聞いたから…見た目だけ女になればいいかなと」
男の娘『適当すぎやしませんか』スラスラ
兄「まず友がどこまで俺を許容できるのかということを調べたかったんだ」
男の娘『あれはもう許容とかそういうレベルの範囲じゃないよね』スラスラ
兄「なら次の作戦だな…」
男の娘『また変なのじゃないよね?』スラスラ
兄「ああ、だって思いついてすらないんだからな」
男の娘『どうしてだろう。すごく安心するボクがいる』スラスラ
兄「閃いた」
男の娘『やめて』スラスラ
兄「聞いてもないのに否定か?」
男の娘『嫌な予感しかしないから』スラスラ
兄「ふっふっふ…安心しろ。まだ思いついてすらいないからな」
男の娘『ボクそろそろ怒ってもいいと思うんだ』ピキピキ
委員長「いやあ…昨日はごめんね。わざわざ泊まってくれて」
妹「どっちかというと私の方がお礼を言う方だと思うのですが…」
委員長「人と家で遊んだのなんて久しぶりだったから舞い上がっちゃって…」
妹「これからはいつでも呼んでくれていいですよ」
委員長「ホントに?なんか悪いわね~」
委員長「って、あれ。兄と男じゃない?」
妹「あっ!兄さんです!兄さぁあああん!!」タッタッタッ
兄「男可愛いよ男…」ボソボソ
男の娘「」シューッ
妹「…何やってるんですか?」
兄「命の危険を感じたからな。麻痺させた」
妹「具体的な質問は控えましょう。私は空気が読める妹ですから」
兄「お前がそれを言うのか」
兄「よう、委員長。昨日はお楽しみだったか?」
委員長「ええ。また妹ちゃん貸してね」
兄「妹も楽しかったか」
妹「何度か泣きそうになりましたけど楽しかったですよ。一緒にお風呂にも入りました」
兄「何だと!?委員長!妹に何かされなかったか!」
委員長「別に?」
兄「ああそうか。妹がおかしくなるのは特定の対象だけだったな…」
妹「そういえば友ちゃんはどこですか?」
兄「あ、そのことなんだが…」
__
兄「というわけで逃げてしまった」
妹「なんてことするんですか兄さん!!」
兄「いや、ホントに済まないと思ってる。新しい制服も発注しt」
妹「そんな…兄さんが私の制服を……///」
妹「夜眠れなくなったらどうする気なんですか!?訴えますよ!?体に直接!」
兄「今日から飲み物に睡眠薬を混ぜておいてやるから安心して寝ろ」
授業中
兄(ふむ…しかしどうするべきか…)
兄(次の作戦を考えねば)
兄(あいつが怖がっているのは恋愛そのものについてなのか。それとも男に対しての物なのか…)
兄(いや、待て…前者ならあいつが妹に好き好きオーラを出していたのはおかしくなる)
兄(つまりあいつは男に恋心を抱くことを恐れているというわけだな)
兄(女装は失敗した。なら次のパターンだ)
兄(考えろ、考えろ俺。俺なら出来る!やれば出来る!!)
兄「デキルデキルガンバレガンバレモットヤレルッテヤレルキモチノモンダイダガンバレガンバレ」ブツブツ
委員長「何言ってんのよあんた…」
男の娘「」
委員長「男もいい加減起きなさいよ」
昼休み
兄「そんなこんなで昼になっちまったな…」
委員長「食堂行かないの?」
兄「色々あってな。おそらく友は俺から離れたがると思うから食堂には来ないはずだ」
委員長「ん~…そうなの?」
兄「ああ…いやしかし…安易に近づいていいものか…ううむ…」
委員長「あんたが妹ちゃん以外にこんなに真剣になるなんてね…」
兄「え?なんだって?」
委員長「何でもないわよ」
兄「しかし行動なくして成果なしだ。だが…どうすれば…」
男の娘「!!」
委員長「あ、男。おはよう」
男の娘『ボ、ボクは一体…』スラスラ
委員長「良いから食堂に食べに行きましょ。お腹空いちゃった」
兄「だがしかしBUT!!」
委員長「うるさいわよ。あんた同じことしか言ってないじゃないの」
兄「だがしかしBUTが言いたいだけなんだ」
委員長「……あっそ…」
兄「思いついた!!!」
委員長「うわっ…びっくりするわねもう!!」
兄「ああ、すまんすまん。やっぱり俺も食堂に行くことにするわ」
委員長「友は良いの?」
兄「妹と教室で食べるようにメール送っとく」
兄「パンをいくつか買って妹に渡しておこう」
兄「ふふふ…今夜を楽しみにしてろよ…」
委員長「また良からぬことを考えてるみたいよ。男」
男の娘『ううん……不安だけど…』スラスラ
男の娘『こ、行動せずには先に進めないから…』スラスラ
委員長「…まあいいわ。行きましょ。今日はエビチャーハンがいいわね」
友教室
兄「おーい!妹!!」
妹「あ、兄さん」
兄「んじゃ、これが言ってたパンな。これだけあれば充分だろ」
妹「ええ、私は構いませんが…」チラッ
友「………」ギロッ
兄「クックック…俺はめげないぜ。今日の夜に新しい作戦を考えてある」
妹「そうなんですか!流石兄さんです!天才です!結婚してください!」
兄「ノーサンキューだ。それじゃ俺は行くからな!」
妹「ああん!つれない兄さんです…」
ガラガラッ ピシャッ
妹「お待たせ友ちゃん」
友「お兄さんから何の話だったの?」
妹「今日は教室で二人でご飯食べろーって」
友「ふうん」
妹「兄さんなりに友ちゃんに気を使ったんじゃないかな?」
友「朝あんなことしといて?」
妹「ま、まあ私も…私も役得だったし…ふへへ…」
友「はぁ……」
夜 兄帰宅後
兄「さあ!飯も作った風呂も入った!後は寝るだけ!!」
兄「しかし!!ここで寝てちゃ男がすたる!作戦を決行だ!」
妹「何が始まるんです?」
兄「友は俺を見たり俺が近づいたりしたら逃げる。ならば電話越しに話しかけるのみよ!」
妹「割と単純ですね」
兄「妹よ。物事の全ては基本に帰結する。わかるな」
妹「わかります。男と女が一つ屋根の下に揃っているならヤることは一つですよね」
兄「一般的な男女のそれは置いといて今のお前はイレギュラーだ」
妹「基本中の基本。おやすみのちゅーじゃないですか」
兄「お前からそんなメルヘンチックな言葉が聞けると思ってなかった」
妹「あれあれ?兄さんもしかしてカン違いしました?期待してます?」ニヤニヤ
兄「微塵もしてないから安心して寝てくれ」
妹「仕方ありませんねえ。そこまで言うなら一肌でも二肌でも脱いで…」
兄「…」ピッピッピ
妹「聞いてますか~?兄さん~?」
兄「今電話中だから静かにしろ」
妹「(´・ω・`)」
友宅
友「ふぅ…お風呂あがったよー」
男の娘『はーい』スラスラ
友(…油断できない…お兄さんが何を考えてるのかわからない…)
友(今朝のあの凶行の意味はなんだったんだろう)
友(昼休みに妹と何を話していたんだろう…)
友(何か嫌な予感がする)
男の娘『どうしたの?』スラスラ
友「え?あ、嫌。ちょと考え事」
男の娘『兄君のこと?』スラスラ
友「あんまその名前を出さないで」
男の娘『今日はすごかったね~。いろんな意味で』スラスラ
友「もう見たくないよ。あんな変態」
男の娘『変態には違いないけど、兄君はいい人だよ』スラスラ
友「それでも…」
男の娘『ボクが言うのもなんだけどさ。前の学校が異常だっただけで、兄君は大丈夫だよ』スラスラ
友「私は別に…そういうことで…」
男の娘『友をそんな感じにしちゃったボクが言えることでもないけどさ。そろそろ素直になって、勇気を出したらどうかな?』スラスラ
友「私はいつでも欲望に忠実だよ」
男の娘『うそつきは泥棒の始まりぃ~』ムニムニー
友「ほっぺりゃひっぱりゅのやめれ」
……リリリリリリ
友「あ、電話だ」
男の娘『誰からだろう。こんな時間に。友、頼める?』スラスラ
友「うん。っていうか兄貴は電話でれないでしょ」
男の娘「(・ω<)」テヘペロ
__
ガチャ
友「はい、もしもし」
?「俺。俺だよ」
友「はい?」
?「俺俺!俺だよ!」
友「どちら様ですか?」
?「聞かれたからには教えてあげよう!駄菓子菓子!ヒントだけだがな!!!」
友「お兄さんもういいです。黙ってください」
兄「ヒントその1!今日」ガチャン
リリリリ…ピッ
兄「いきなり切るなんてひどいぞ!!今が江戸時代なら幕府にしょっ引かれてるところだ!!」
友「で、何なんですか。もう私に話しかけるなって言ったじゃないですか」
兄「え?電話もアウト?」
友「アウトです」
兄「ああそうか。まあそんなことは置いといてだな」
友「置いとかないでください」
兄「今日の晩飯サワラの味噌焼きしたんだけど美味しかったんだ」
友「話聞いてます?」
兄「明日弁当に詰めてお前に持っていこうと思うんだがどう思う?」
友「やめてください。近づかないでと言ってるじゃないですか」
兄「そうかそうか。なら明日は俺が弁当作ってやるからお前は教室でゆっくりアフタヌーンティーでも楽しんで居てくれ
」
友「話聞いてます?聞いてないですよね?」
兄「ちなみにアフタヌーンティーってのは大体お茶のことじゃなくてお茶会のことを指すんだぞ。多分」
友「知りませんよ」
兄「そういえばお前話しかけないでくれって言ってたけど電話は大丈夫なんだな。セーフ?」
友「アウトですよ!」
兄「まだ1アウトだから大丈夫だな」
友「さっきからやめろって言ってるじゃないですか」
兄「そうはいう物の中々切れない友ちんであっ」ガチャン
リリリリリ…ピッ
兄「いきなり切るな!泣くぞこら!!」
友「泣くなら近所迷惑にならない程度に勝手に泣いてください。さめざめと」
兄「シクシク……さながらかぐや姫のように…」
友「意味がわかりません。っていうか切っていいですか。私寝たいんですが」
兄「今からがゴールデンタイムだろう?」
友「私のゴールデンタイムはもう終わりました」
兄「まあ弁当持っていくから。よろすく」
友「受け取りませんよ」
兄「寝冷えするなよ。後おねしょも」
友「食べませんよ!!」
兄「じゃあまた明日。良い怪夢を!」
友「ちょっと!!」ピッ
兄宅
兄「作戦はパーフェクトに終わったな」
妹「勝ちましたね」
兄「ああ。余裕のよっちゃんイカだ」
妹「しかし友ちゃん受け取ってくれますかね?」
兄「たとえ明日がダメでも明後日がある!未来がある限り…俺は負けない!」
妹「さすがです兄さん!かっこいいです!」
兄「ふっふっふ…もっと褒めていいのよ」
妹「ですが兄さん」
兄「なんだね」
妹「今日作ったのってオムライスじゃ…」
兄「サワラの味噌焼きだ」
妹「でも」
兄「サワラの味噌焼きだ。俺がサワラの味噌焼きだと言えばカラスだってサワラの味噌焼きだ」
妹「どうしてサワラの味噌焼きなんですか?」
兄「スーパーで売っていたからだ」
妹「このやり取りの意味って」
兄「意味を求めるな。行動が結果を生む。意味はそれに付いてくるものだ」
妹「言ってることがよくわかりません」
兄「俺も」(´・ω・`)
兄「心底不毛な会話はさておいて」
妹「自分でそれを言うんですか…」
兄「俺明日の弁当の支度してから寝るから。お前も早く寝ろよ」
妹「わかりました。では今日は兄さんの着用済み制服をシーツにして寝ます」
兄「それはいいけど、帰ってきてからワサビの海に漬けといたから匂いも何も残ってないと思うぞ」
妹「!?」
_____________
兄(ふっふっふ…これだけ突っ込みどころ満載な弁当を作れば突っ込み気質な友は間違いなく反応するはずだ)
妹「目が…目が…鼻が…」ボタボタ
兄「妹よ。さっき言っただろ。ワサビの海に漬けていたって」
妹「優しい兄さんのことだから冗談だと思ったんです」
兄「その緑色の制服を俺に近づけるな。目がしょぼしょぼする」
妹「責任とってください!」
兄「もう新しい制服は発注してある」
妹「違います!今日は兄さんの匂いに囲まれて寝れるはずだった私への慰謝料です!」
兄「まあやりすぎた。謝ろう」
妹「いえ、謝罪は結構です。御代は体でお願いします」
兄「まさかお前がカニバリストだったとはな…侮れん。さ、俺のどこを食らう?」
妹「では兄さんのヴルストを食べさせてください。出来ればフルパワーの状態で」
兄「ボケにボケで返すのやめてくれませんか」
妹「私は本気ですけど」
翌日
兄「おはようモーニング。今日ほど太陽が恋しいと思ったことはないぜ!」
兄「さあ作戦決行だ!時間は今日の昼休み!!」
兄「今日を逃せば明日はない!戦わなければ生き残れない!」
妹「兄さん一人で何言ってるんですか?」
兄「朝っぱらから俺のシャツにもぐりこんできたお前に発言権はない」
妹「カッチカチでしたね」
兄「言うな」
妹「ところで兄さんに聞きたいことがあるんですが」
兄「なんだよ」
妹「狂った教頭のDVDどこですか?」
兄「朝からそんなもん見るな」
妹「いえ、私のマイクロSDカードがその中に入ってるんですよ。兄さんの盗撮写真集のデータが…」
兄「わかった。処分する」
妹「やめてください!三歳の時からずっと貯めてきたんですから!!」
兄「お前ホントに俺の妹か?」
妹「妹じゃなければ襲ってますよ」
兄「妹でも襲ってきてるよな」
妹「てへぺろ★」
教室
兄「さて、朝は友に会えずじまいだった。だが想定内。肝は昼休みだ」
委員長「おはよう」
兄「ああ、おはよう委員長。気持ちのいい朝だな」
委員長「ご機嫌ね。どうしたの?」
兄「実は今日弁当を作って来ててな」
委員長「あ、そうなの?」
兄「ああ、友の分だけだがな」
委員長「何だ。私たちの分はないのね」
兄「ネタに時間をかけすぎて作れなかったんだ。すまん」
委員長「…ネタ…?寿司弁当?」
兄「突っ込みどころ満載の弁当にしてきたつもりだ」
委員長「ああそっちね」
兄「これで友との距離を詰めなおしてやるぜ…」
委員長「そうだ兄。今日妹ちゃん借りて行っていい?」
兄「ん?ああ構わんが、どうした?」
委員長「面白いゲームが手に入ったから一緒にどうかなって」
兄「わかった。言っておこう」
委員長「ありがと。一人じゃ詰まんなくてね」
兄「俺も行こうか?」
委員長「あんたはお断り」
兄「えーなんでー」
委員長「あんたがいたら妹ちゃんが豹変するから」
兄「よくわかった」
兄「あ、男。おはよう」
男の娘『今日は一緒に行けなくてごめんね。友がどうしても先に行くっていうから…』スラスラ
兄「OKOKモーマンタイ!何も問題はない」
男の娘『そういえば昨日電話してたんだよね?友と』スラスラ
兄「うむ。幸い電話の方はまだ抵抗が少ないらしい」
男の娘『そっか。よかった…のかな…?』スラスラ
兄「まあそっちは置いといて。本題はこっちなんだ」パサッ
男の娘『お弁当?』スラスラ
兄「ああ、弁当だ。これから毎日弁当を作って友に渡そうと思う」
男の娘『どうして?』スラスラ
兄「直接のコミュニケーションはとれなくても、物を通してなら可能かと思ってな」
男の娘『なるほど、良く考えたね』スラスラ
兄「というわけで今日の昼休みに決行だ」
男の娘『うん、頑張ってね』スラスラ
昼休み
兄「ヘイ!作戦決行だ!気分は戦場のカメラマン!」ダッ
男の娘『がんばってねー』スラスラ
委員長「あのテンションの高さはどうにかならないのかしら」
男の娘『元気がないよりはいいと思うよ』スラスラ
______
友教室
兄「たのもぉおおおおお!!!」バシンッ
友「!!」
兄「妹よ!」
妹「ここに!」
兄「これを友に渡してくれ」
妹「イエスマイブラザー!」
兄「いい返事だ」
妹「イエス!マイハニー!」
兄「意味が変わってきたぞ」
妹「イエス!マイハズバンド!」
兄「関係を進化させるな」
兄「後伝言がある」
妹「伝言ですか?」
兄「委員長が今日遊びに来てくれってさ」
妹「わかりました」
兄「なんか新しいゲームが手に入ったんだって」
妹「ほほう…それは楽しみです」
友「た、食べませんからね!!」
兄「なにぃ!?聞こえていたというのか!?」
妹「いや、昨日電話したじゃないですか」
兄「いい度胸だ!!なら俺が直々に喉に詰め込んでやる!」ダッ
友「来んなぁあああああ!!!」ダッ
妹「兄さん。友ちゃんの恐怖症治療なのに逆効果じゃないですかそれは」ボソッ
兄「むっ。それもそうか」ピタッ
兄「じゃあ妹。食べるように説得してくれ。一度俺は教室に戻る」
妹「それがいいと思います」
兄「友!ちゃんと食べなきゃ栄養失調になるぞ!」
友「フーーーーーッ!」
兄(ネコかよ…)
その後
妹「友ちゃん。食べてくれないかな」
友「ううん…変なの入ってない?」
妹「大丈夫だよ。昨日作ってるの見てたし」
友「私は…」
妹「ほらほら。兄さんの手作りだけど変な体液とかは入ってないからさ」
妹「私なら入れるけど」ボソッ
友「っていうか何でいきなりお兄さんはお弁当を作ろうと思ったの?」
妹「衝動だと思う」
友「衝動て…」
妹「兄さん割と考えてるようで何も考えてないから…」
友「見た通りってわけだね」
兄(うわ、すごいこきおろされてる)
友「!?妹!お兄さんが見てる!」
妹「見せつけてあげよう?友ちゃん。私たちの愛の…」
友「冗談は良いから!」
妹「(´・ω・`)」
兄「ちぃっ!バカたれ!」ダダッ
友(バレたかじゃないんですか…)
友「………じゃあちょっとだけ…」
妹「あ、良いんだ。ありがとう友ちゃん」
友「なんだっけ。サワラの味噌焼きって言ってたっけ?」
妹「けどうちの昨日の晩御飯オムライスだったんだよ」
友「え?じゃあ何g」パカッ
友「…………なにこれ」
妹「おかずで日本列島を作ったんじゃないかな」
友「一ミリも関係ない…サワラと…」
妹「あ、見て見て。ここにアフリカ大陸って書いてるよ」
友「………くっ…!」
友(突っ込みたい…突っ込みたいけど…)
友(突っ込んだら負けだ…!!)
妹「梅干しの位置が北斗七星だよ」
友(突っ込んだら…!!)
その後
兄「やーやーやー!弁当はどうだった!!」
妹「あ、兄さん」
兄「おうおう!あんまりのうまさにほっぺたがテイクオフしちまったんじゃねえのか!?」
兄「そして見た目にもこだわりのこだわり!兄のこだわりが詰まっていた!」
兄「さあ!感想を聞こうじゃないか。セーイ!!」
友「………」
妹「あの…兄さん」
兄「なんだ?あれ?弁当箱は?」
妹「ゴミ箱の中ですよ」
兄「えっ」
兄「………えっ」
兄「は…はは…そうか…そこまで嫌だったんだな…」
友「…」
兄「だ、だが俺は…俺はあきらめないぞ!」
兄「たとえ前の晩から頑張って作った…作った弁当が…ごみ箱に捨てられていても…」
友「……」
兄「捨てられて…いても…」シュン
友「………くっ」
兄「………」
妹「あの」
兄「なんだ」
妹「その弁当箱使い捨ての奴ですよね。中身空っぽですよ」
兄「………妹よ」
妹「はい」
兄「ボケを殺すのは良くない」
妹「友ちゃんがいたたまれなくてつい」
友(もう少しで突っ込んでしまう所だった)
兄「んで、美味かった?いやいや、美味そうに食ってたか?」
妹「すごく複雑な顔しながら食べてました」
兄「ふっふっふ…このまま突っ込めず生殺しにして友との会話を引き出してやるぜ」
友「妹、お兄さんにもう作るなって言って」
妹「兄さん。友ちゃんが明日も作ってほしいって言ってます」
兄「そうか!よしよし!なら明日も作って来てやろう!」
友「ちょっと!?」
兄「明日は皆の分も持ってきてやろうかな。楽しみにしてろよ!」ダッ
友「…妹…」
妹「友ちゃん」
妹「ホントは兄さんのこと嫌いじゃないんでしょ?」
友「……」
妹「本当は友ちゃんだって。兄さんのシャツの中に頭突っ込んでくんかんくんかしたり、兄さんが入った後のお風呂の残り湯を飲み干したり、寝てる兄さんの髪の毛の中に頭をうずめたり、ドライヤーで髪を乾かしてもらうときにわざと体をスリスリしてマーキングしたり、テレビ見てる時に耳をふーってしたり、兄さんのクローゼットの中で服にまみれてハァハァしたり、兄さんのHDDの中身を自分のちょっと危ない写真で構築しつくしたりしたいよね。わかるよ。私も毎日やってるし」
友「いや、それはない」
友「妹は毎日そこまでやってるの…?」
妹「軽いウォーミングアップって感じでやってるよ」
友「訳が分からないよ」
妹「大体あの流れを1セットとして毎日20セットはやってるかな」
友「もう触れないことにするよ」
妹「えー。まだ兄さんに対する愛の制裁5047の内の1つしか教えてないのにー」
友「裁いちゃってる!」
妹「間違えた。愛の贖罪…?」
友「妹がどんな罪を犯したというの…」
妹「近親相○?」
友「!?」
妹「大丈夫。未遂に終わったから」
その夜
兄「ああ、そうか。今日もか。わかった。委員長に変なことするなよ。ああ、おやすみ」ピッ
兄「今日も引き続き妹がいない。平和だが静かだな」
兄「まあいい。明日の弁当へのアイディアを捻出するとするか…」
兄「しかし、最初は消極的にとか言ってたのにこれは消極的なんだろうか」
兄「友の重荷になってはいないだろうか」
兄「………不安になってきた」
兄「だが…ううむ…」
兄「いや、やるしかないな。手をこまねいている場合ではない」
兄「やらないで後悔するよりやって後悔したほうが良いって眉毛…美少女が言ってたし」
兄「しかし一度男にでも様子を聞いたほうが良いか…」
兄「メールメールっと…」
兄メール「よう男。調子はDO-DAI?」
男の娘メール「兄君。どうしたの?」
兄メール「いや少し聞きたいことがあってな。今いいか?」
男の娘メール「今お風呂なの」
兄メール「写メ撮って送って。家宝にするから」
男の娘メール「そういうのは滅っ」
兄メール「!?」
男の娘メール「めって言おうとしたのに…」
兄メール「ま、まあいいや。あがったらメールしてくれないか?」
男の娘メール「いいよー。じゃあまたあとでね」
兄「…男の入浴タイムか…」
兄「……神の沐浴より価値があるな。うん」
兄「しかし携帯電話を風呂場に持ち込むとは。中々度胸があるな男よ」
>>740
訂正です
兄「……神の沐浴より価値があるな。うん」
↓
兄「……ヴィーナスの沐浴より価値があるな。うん」
に脳内変換お願いいたしますm(__)m
男の娘メール「お風呂あがったよー」
兄メール「おう、サンキュー。ちょっと聞きたいんだが、今日の友の様子はどうだった?」
男の娘メール「友の?どういうこと?」
兄メール「俺のヴェントゥー作戦は効果があったかなと」
男の娘メール「ううん。特に変わった様子はなかったけど…いつも通り愚痴ってはいたけどね」
兄メール「いつも愚痴ってるのか…」
男の娘メール「多分照れ隠しだと思うよ。なんだかんだ言って」
兄メール「でもトラウマとかあるんじゃないのん?」
男の娘メール「多分だけど、耐性は付いてきてると思うんだ」
兄メール「だがこないだ叩かれたぜ…お兄ちゃんショックだったな。どれくらいショックだったかっていうとオンライン
のガチャ回したとき売りようもない消耗品が死ぬほど出た時くらいショックだったかな」
男の娘メール「どのくらいのショックか想定できないんだけど」
兄メール「妹に死ねって言われるくらいショックだった」
男の娘メール「わかったようなわからないような…」
男の娘メール「けど、その時は初めて友が兄君のことをそういう目で見たからじゃないかな。今は意地張ってるようにし
か見えないけど」
兄メール「…なるほど。…改めて見つめなおしたらすごいな、今の状態」
男の娘メール「妹に悲しんでほしい兄なんていないよ。ボクもそうだし」
兄メール「でも自分の妹が他の男を好きになってるかもしれないんだろう?俺が言うのもなんだけど。妹がそうなってた
ら俺はそいつをなぎ倒して引きずり倒して脾臓引きずり出して去勢させたいって思うんだけど」
男の娘メール「兄君じゃなかったらそうしたかもしれないね」
兄メール「嬉しいこと言ってくれるじゃないの」
男の娘メール「ボクは兄君を信頼してるから、ね。兄君が友のこと好きっていうのはだいぶ前から知ってたし」
兄メール「…いつからお尻に?」
兄メール「お知りに?」
男の娘メール「友の恐怖症直しの時あたりからかな」
兄メール「俺もいつ自覚したのかわからん。だが気付いたら目が離せなくなっていた。最初はただのバカやれる友人だっ
たのにな」
男の娘メール「傍から見てたらすぐわかるよ。妹ちゃんもとっくに知ってたんじゃないかな」
兄メール「なんか恥ずかしい」
男の娘メール「ぶっちゃけボクがこんなことに構うなんて友にとっては迷惑極まりないかもしれないけどね」
兄メール「…それに関してはノーコメントで…」
男の娘メール「まあボクが見た感じの友はそんな感じ。兄君には耐性できてると思うよ。だからってめちゃくちゃなこと
しちゃダメだけど」
兄メール「女装も?」
男の娘メール「あれは女装ですらなかったよね」
兄メール「まあもうやらないけどな。…大体わかった。ありがとう男」
男の娘メール「うん、頑張ってね」
兄メール「明日は皆の分の弁当も作っていくから楽しみにしててくれな。それじゃ、おやすみ」
男の娘メール「おやすみ兄君。また明日」ピッ
男の娘「……」
男の娘(兄君…か……)
そして翌日から俺と友のチキンレースが始まった
兄「ぬっ!?友はどこへ行った!?」
妹「兄さんから逃げるようにどこかへ行きましたよ」
兄「あ、これお前の弁当な。どう見てもタワシにしか見えないザッハトルテ」
妹「こ、これがお弁当…」
__
兄「友ぉおおおおお!!」ダダダッ
友「っ!」ダッ
兄「昨日は渡しそびれたがなぁああ!!!」
友「こっちに来ないでください!」
兄「今日の弁当はすごいんだぞ!何がすごいっつったら重箱だ!そしてこの重箱の中に小さい弁当箱がまるでマトリョーシカのようnおふぅっ!?」ドテッ
友(こけてる…)
__
兄「はっはっは。俺がバカだった」
兄「初めから下駄箱にでも放り込んでおけばよかったんだ」カパッ
KEEPAUTO!
兄「なんだあいつ。スペル間違ってるじゃねえか」
KEEPOUT!
兄「これでよし」パタン
__
兄「はっ!?弁当箱入れるの忘れてた!?これが孔明の罠っ!?」
先生「授業中は静かにしろバカ野郎」
兄「くそう!せっかく色々作ってるのに渡せてない!!」
兄「渡す段階から出来てねえ!!」
兄「一服したくもなるってもんだぜ!」スパスパ
男の娘『兄君それなに?』スラスラ
兄「…ココアシガレット」
委員長「私たちは美味しくいただいてるわよ」
兄「ああ、お前らが食ってるの見るとほっこりする」
男の娘「(*'ω`*)」
委員長「…(*'ω`*)」
兄「委員長は合わない」
委員長「………」
兄「いたっ!やめて!抓るのはやめて!」
兄「しかし解せんな。どうすれば…」
男の娘『ボクが渡してあげようか?』スラスラ
兄「ううむ…こないだは妹に渡してもらったが…」
兄「なんかそれも違う気がする」
男の娘『けどそれじゃあ一生渡せないような…』スラスラ
兄「そうなんだよなあ。なんかいい方法ない?」
男の娘『一応ボクが帰ってから説得してあげようか。せめてせっかくだからお弁当は受け取ってあげてって』スラスラ
委員長「そもそもなんであんたはそんなに弁当に固執してるわけ?」
兄「そりゃあ…コミュニケーションのきっかけになればと思って」
委員長「じゃあ別の方法を探してみたら?今の方法がダメなら」
兄「ううむ…そうか…そうだなあ…何があるかなあ…」
委員長「普通に話しかけても返してくれないの?」
兄「ああ。逃げられる」
委員長「逃げられる前に関節決めちゃえば…」
兄「あんまり過激なことすると男と友に殺される」
男の娘「」ニコニコ
委員長「冗談よ」
委員長「じゃあほとぼりが冷めるまで待つとか…」
兄「友と話せないとか俺死んでまう」
委員長「あっそ……」
兄「とにかくもう廃案にした方が良さそうだな。何かまた別の方法を考えないと…」
委員長「あんまり考えすぎると血管切れるわよ」
兄「心配するな。兄は自分の脳内に直接手を突っ込んで修復することが出来る」
委員長「何言ってんの?」
兄「嘘に決まってんだろ」
委員長「知ってたけども」
兄「兄に不可能はない」
委員長「はいはい」
兄「バカにするなよ!!脳内に手を突っ込むとかは出来なくても目からビームくらい出せるんだからな!!!」
委員長「嘘つきは泥棒の始まりって知ってる?」
男の娘『知ってる?』スラスラ
兄「二人ともひどい」
友教室
友(お兄さんは…いないな…)ストン
妹「友ちゃあん…」フゥー
友「うひゃあっ!?耳はダメ!!」
妹「おかえり」
友「た、ただいま…」
妹「今日も兄さんのお弁当、受け取らなかったの?」
友「うん…」
妹「兄さん一生懸命作ってたのに」
友「で、でも…」
妹「友ちゃんは意地を張ってるだけなように見えるけどなあ~?」
友「そんなこと」
妹「だって、あれ以降別に兄さんを怖がる素振りなんて一つも見てないよ?」
友「あの時は………って見てたの!?」
妹「妹の目はね。兄や姉がかかわると視力が70倍パワーアップするの」
友「それは…マサイ族も真っ青だね…」
妹「まあ嘘だけどね」
友「ですよね」
妹「そんな比じゃないもん」
友「!?」
妹「まあホントは兄さんに聞いたんだけどね」
友「あ、ああそうだよね。本気にするとこだった」
妹(視力の件は本当だけど)
妹「でも友ちゃん。素直にならないといつか取り返しのつかないことになるよ」
友「素直にって…私はいつでも…」
妹「もしかしたら兄さん明日には死んじゃうかもしれないし」
友「それはないよ~殺しても死ななそうな人だし」
妹「まあ兄さんが死んだら私もセットでもれなく一緒に天国行きだけどね」
友「ちょっ!それはダメ!」
妹「私に地獄へ行けと…そういうこと?」
友「いやそうじゃなくて…」
妹「八大地獄の執行者が兄さんなら喜んでいくけど」
友「いやそうじゃなくて!?」
妹「とにもかくにも私が言いたいことは一つ!」
友「真実は?」
妹「いつも一つ!!」
友「じゃあ帰ろうか」
妹「うん…ってあれ?」
妹「違うよ!!」
友「ばれちゃったか」
妹「後悔してもしらないよーってことだよ」
友「別にそんなの…ない…と思う」
妹「やらずに後悔するくらいならやってから後悔しなきゃ。じゃあいつやるのか!?いm」
友「もう古いよそれ…」
兄(ううむ…)
兄(一度本気で友と腹を割って話をしたい)
兄(男にああいわれたからって本人が本当に意地を張っているだけなのか、ガチで怖がっているのかを聞き出さねば)
兄(勘違いしたまま突っ走るのは死亡フラグだ)
兄(おそらく今の時間は妹と一緒に校門あたりでしゃべっているだろう。と俺の勘が告げている)
兄(真面目に。一つ真面目に友に接触してみよう)
兄(話してくれなくても聞いてくれるかもしれない)
兄(…よし)
__
校門
妹「そろそろ兄さんが出てくるかも」
友「あ、そっか。それじゃ…」
兄「友!!」
友「やっば…」ダッ
兄「ちょっと待ってくれ!」
兄「待つだけでいい!話を聞くだけでいいから!返事もしなくていい!」
友(なんか…雰囲気が…?)ピタッ
兄「俺もこれ以上近づかない!頼むから少しだけ時間をくれ!!」
妹「…兄さん?」
兄「とりあえず一つだけはっきりさせておきたいことがあるんだ」
兄「これからの俺とおまえのためにもな!」
友(一体何を…?)
兄「とりあえずOKなら右手をあげて、NOなら左手をあげてくれ!それで意思疎通を図ろう!」
兄「わかったら右手を挙げてくれ!」
友「………」スッ
兄「左手!?何故だ!?ここまで譲歩してるのに!?」
妹「兄さん、私たちから見たら左手ですけど友ちゃんは右手を上げています」
兄「………はっ!こんな時までユーモアを忘れないなんてお前はコメディアンの鑑だな!」
友(人生で一番いらない評価をもらった気がする)
兄「まあそんなことはどうでもいい!今からが重要だ!大切なのは過去(いままで)ではなく未来(これから)なのだ!」
友(どうでもいいから早く言ってほしい…)
兄「おし。じゃあ最初の質問だ」
兄「さっきのように、OKなら右手を、NOなら左手を上げてくれ」
妹「ちょっと待ってください兄さん。なんでOKとNOなんですか?YESとNOじゃないんですか?」
兄「あ、そうか。じゃあ言い直す。YESなr」
友「妹。帰っていい?」
兄「待ってくれ!もう言わないから!!」
兄「単刀直入に言おう」
兄「………お前…」
兄「あ、今日何色のパンツ履いてんだろ…」(ぶっちゃけ俺のこと怖いと思ってないか?大丈夫か?)
友「あぁ!?」
兄「あぁ!違う!煩悩が先走った!!」
友「聞こうとした私がバカでしたよ!死ね変態!!」ダッ
兄「ミスったぁあああああ!!」ガクッ
妹「兄さん………」←憐みの目
兄「なんということだ…せっかくのチャンスを…」
妹「これには私も苦笑い」
兄「くそう…これで友の俺に対するなけなしの信頼もゼロになってしまったかもしれない!」
妹「なけなしの信頼って…」
兄「まずいぞ。俺本気で友に聞き出そうとしてたのに!どうしてこうなった!?」
兄「これじゃあどっちかわからないから迂闊に近づけないじゃないか!」
妹「すいません兄さん。私もどうすればいいかわかりません」
兄「やっちまった…また一から考え直さなければ…」
妹(兄さん…だいぶ消耗してますね…)
__
友宅
友「もう!」ドサッ
男の娘『荒れてるね。どうしたの?』スラスラ
友「お兄さんがね…」
男の娘『うんうん』スラスラ
友「真面目な顔して引き留めるもんだから話を聞こうと思ったの」
男の娘『それでそれで?』スラスラ
友「そしたらパンツの色聞かれたから死ねって言って帰ってきた」
男の娘『うん、よくわからないね』スラスラ
友「もうお兄さんが何をしたいのかわからないよ…」
男の娘『ボクもよくわからなくなってきちゃったかもしれない』スラスラ
男の娘(…明日ちょっと『お話』する必要があるみたいだね…)
兄宅
妹「兄さん」
兄「…違う…これじゃ…」ブツブツ
妹「兄さん。晩御飯まだ作らないんですか?」
兄「ん…?ああ。ちょっと待っててくれ。適当に何か…」
兄「…そうだ。友に渡しそびれた奴だけど。この弁当食べるか?」
妹「いいんですか?」
兄「ああ、結局食べてもらえなかったしな。せっかくなら感想を聞かせてくれ」
妹「ではお言葉に甘えて…」
兄「俺はその間風呂掃除してくるからな」
妹「お願いします」パカッ
妹(コブンの顔が卵焼きとかで書いてある…)
妹(ネタが尽きてきたのかもしれませんね…)
__
しばらく後
妹「ふう…ごちそうさまでした」
妹「兄さん遅いですね…」
妹「にいさーん?」ガラッ
兄「………」ブツブツブツブツ ゴシゴシゴシ
妹「あの…兄さん…?」
兄「ん?ああ…味はどうだった?」
妹「美味しかったですよ…美味しかったですが…」
妹「それ以上そこを擦ったら塗装が削れちゃいますよ?」
兄「え?…ぬぉ!?なんてこった!?俺としたことが!」
兄部屋
兄「…これもだめ…次だ」カキカキ
妹「兄さん」
兄「ああ、どうした?」
妹「お風呂あがりましたよ」
兄「ありがとう。後で入るわ。お前は早く寝な」
妹「ええ……兄さんも無理しないでくださいね」
兄「ん、ああ。ありがとう」カキカキ
妹「………」
兄「ダメだ」グシャグシャ ッポイ
兄「まだだ…汚名を挽回するのはこれからなんだ…!」
妹「汚名は返上するものですよ。兄さん」
兄「ああ、そうだな。ありがとう」カキカキ
翌日
兄「……もはよう」ゲッソリ
妹「お、おはようございます兄さん…」
兄「今朝は味噌汁と出し巻き卵だぞ」
妹「朝から豪勢ですね」
兄「ただ…」
妹「ただ?」
兄「味の保証はしない」
妹「!?」
__
登校
兄「」ブツブツ
妹(隈がすごい…)
友「げっ!?」
妹「あ、友ちゃん」
兄「」ブツブツ スタスタ
友「あ、あれ?」
友「何も言ってこない…」
妹「あ、兄さん!待ってください!」タッタッタ
妹「ごめんね友ちゃん。先行くね」
友「う、うん」
男の娘『ひゃー。ちょっと遅れちゃった……ってどうしたの?』スラスラ
友「いや…さっきお兄さんがそこを通って行ったんだけど……」
男の娘『何かされたの?』スラスラ
友「何もされなかったの」
男の娘「(・ω・`)?」
兄教室
兄「………」ブツブツブツ
男の娘(どういうことなの…)
委員長「ねえねえ。兄は腕を組んでブツブツ何を言っているの?」
男の娘『ボクにもわからない…』スラスラ
男の娘『友が変な事言われたからちょっとお話しようかと思ったんだけど、今朝からこんな状態だったんだって』スラスラ
委員長「…まあ明日になれば治ってるでしょ。そっとしておいてあげましょ」
男の娘『う、うん…』スラスラ
__
友教室
友「ね、ねえ妹…」
妹「ん?」
友「お兄さんはどうしちゃったの?」
妹「ん~…わからない」
友「わかんないの?」
妹「友ちゃんにパンツの色聞いた後に膝から崩れ落ちて現在に至る感じかな」
友「わ、私のせいかな…」
妹「まあ…そうかもしれないね」
妹「きっと大方次に友ちゃんにどうやって接触しようかって考えてるんじゃないかな」
妹「自分が持ってた案は尽きたみたいなこと言ってたから…」
友「そんなの別に…」
妹「ねえ友ちゃん。一度兄さんと話をしてあげてくれないかな」
妹「こないだのはホントに間違えて言っちゃったみたいなんだ」
友「う…」
妹「ね?」
友「…わかった…」
友「私もちょっとおかしかったかも。別に怖く…なくなってるのに」
妹「よかった。きっとそれを聞けば兄さんも立ち直るよ」
妹「今朝は立ってなかったからね」
友「じゃあお昼休みに行ってくるよ」フイッ
妹「うん。お願いね」
昼休み
兄「………」ブツブツ
友(うわぁ……)
男の娘『兄君、そろそろご飯食べに行こう?』スラスラ
兄「………あ、もうそんな時間か?腹は減ってないんだが」
委員長「少しでもお腹に入れとかないと後が辛いわよ」
兄「ああそうか…そうだな。行くか」ガタッ
友(来た…!)
兄「………」ブツブツブツ
友「あ、あの!」
兄「………」
男の娘『あれ?友?』スラスラ
委員長「何しに来たの?ご飯?」
兄「………」
友「……お兄さん?」
兄「…いかんな、幻覚が見えてきた」
兄「やっぱ寝なきゃダメだな…すまん男、委員長…保健室行ってくる」
友「ちょっとお兄さん!?私は本物ですよ!?」
兄「友が俺に話しかけてくるわけねえだろ!」トボトボ
兄「………」ブツブツブツ
友「………」
委員長「重症ね」
保健室
兄「いかんな。ますますいかんなこれは」
兄「幻覚が見えるレベルといえば末期レベルじゃないか?」
兄「とりあえず寝よう。一回寝れば頭がすっきりするはずだ…」
兄「…………」
兄「…………」
兄「………」
兄「………」zzz
__
友「……寝てる…」
友「……」コトッ
友「メモ書いとこう…」カキカキ
メモ「起きたら食べてください」
友「よし」
友「…ごめんなさいお兄さん」ガラガラピシャッ
放課後
保険先生「おい」
兄「zzz」
保険先生「おきろぉ」
兄「zzz」
保険先生「酒瓶で頭ぶち割るぞ」
兄「……!?…殺気!?」ガバッ
保険先生「おー。起きたか。もう放課後だぞ」
兄「放課後!?俺は何時間寝てたんですか」
保険先生「知らんなあ…私がつまみ取りに来てたら寝てたからぁ~」
兄「昼休みに来たんで時間わかるんですけどね」
保険先生「じゃあ聞くな……私の専用ベッドで寝ちゃってもう」
兄「知りませんでした。あ、一つください柿ピー」ゴッソリ
保険先生「あーっ!!一掴みがでかい!!」
兄「ノープロブfjgンgb」ボリボリ
保険先生「もういいからそこどけよぉ…」
兄「あれ?このパンは?」
保険先生「私が来たらそこに置いてあった。つまみにならんから食べないでおいたよ」
兄「判定はそこですか」
兄「誰が置いたんだろ」
保険先生「知らない…いいからそこどいてぇ」
兄「はいはい」
兄「お、メモがある」
メモ「起きたら食べてください」
兄「!?」
兄「この字…この筆跡…」
兄「まさか友か!?」
兄「いや…妹である可能性が高い」
兄「筆跡鑑定をも潜り抜けるほどのコピーも可能だろう。妹なら」ビリビリ
兄「帰ったら聞いてみるか…」モフモフ
兄「あ、食べます?」
保険先生「ん~…いらない」
兄宅
兄「ただいま」
妹「あ、おかえりなさい兄さん」
妹「もう大丈夫なんですか?」
兄「ああ、大丈夫だ」
兄「ところで一つ聞きたいんだが」
兄「このメモお前が書いたのか?」
妹「…これ友ちゃんの字じゃないですか」
兄「ああ、お前が俺を元気づけるために筆跡をコピーして書いたのかなと思って」
妹「私は書いてませんよ。確かにそんなこと造作もありませんけどね」ドヤァ
兄「ってことは…これはホントに友の物か?」
兄「いや待て…兄妹だし…男の物かもしれん」
妹「兄さん疑心暗鬼ですね」
兄「いやあ。今日も昼休みに友が俺に話しかけてくるという幻覚を見てな。ちょっと情緒不安定なんだ」
妹「え」
兄「あり得ないのになそんなこと」
妹「あの…兄さん」
兄「なんだ?」
妹「それ多分本物ですよ」
兄「んなこたぁない」
妹(私がけしかけたんですけど…)
友宅
友「お兄さん、食べてくれたかな」
男の娘『どうだろうねえ…』スラスラ
友「なんか、正気じゃなかったように見えたよ」
男の娘『ボクもあそこまでだとは思わなかったよ』スラスラ
男の娘『お話は…する必要もなかったみたいだし』スラスラ
友「…やっぱり私のせいだよね」
男の娘『…そだね。責めるわけじゃないけど…』スラスラ
友「とにかく今度は私がお兄さんに絡むことにするよ」
男の娘『こないだまでとはなんか立場が逆みたいだね』クスクス
友「…そういえばそうかも」
翌日
兄「さて…どうしたものか…」
妹「どうしたんですか?」
兄「いや、まったく良い考えが浮かばないんだ。友とのことについて」
妹「ですからもう普通に…」
兄「今の友じゃ俺の謝罪すら受け入れてくれないかもしれない」
兄「どうすれば…どうすれば…」ブツブツ
妹「…集中すると周りが見えなくなるタイプなんですね…兄さんは…」
妹「あれ?友ちゃん?」
兄「!?」
友「お、おはようございますお兄さん!!」
兄「………」
友「………」
兄「…」ダッ
友「なんで!?」
男の娘『…今度はどうしたの?』スラスラ
妹「兄さんが逃げまして…」
男の娘『なんで…?』スラスラ
妹「まだ幻覚だとでも思ってるんじゃないでしょうか?」
男の娘『…兄君めんどくさいね』スラスラ
妹「私も少し思いましたが口には出してません。ギリギリ」
友(…私が逃げ続けてた時も、お兄さんこんな気持ちだったのかな…)
妹「友ちゃん?」
友「ん?ううん。なんでもないよ」
友「とにかく向こうがあんな状態なら私もやり方を考えて接触しなきゃいけないね」
妹「お、友ちゃんやる気だね!」
友「殺す気と書いてやる気と読む!」
男の娘『いや、殺しちゃダメでしょ…』スラスラ
兄教室
兄「おかしい。また幻覚か?ん?」ブツブツ
委員長「あら兄。早いわね」
兄「しかし…ううむ…俺がおかしいのか…?」ブツブツ
委員長「返事くらいしなさい…よっ!」ベシッ
兄「ぬぁ゛っ!?なんだ委員長か…」
委員長「で?今度は何よ」
兄「今度って何だ」
委員長「何をブツブツ言ってるのって聞いてるのよ」
兄「いやおかしいんだよ!」
委員長「あんたの頭がおかしいことは重々承知してるわ」
兄「…やっぱりそうか…」
委員長「いや、冗談よ?」
兄「今朝友が俺に挨拶してきたんだよ」
委員長「だから何よ」
兄「幻覚でも見たのかと思って」
委員長「あんたこないだも同じようなこと言ってたわよね?」
兄「だってありえねえだろ!!」
委員長「知らないわよ…」
授業中
委員長「今朝はどうしたのよ」ヒソヒソ
男の娘『ボクもわからない…兄君最近ちょっとおかしい気がする』スラスラ
委員長「…まあね」
男の娘『せっかく友が挨拶したのにダッシュで逃げちゃって』スラスラ
委員長「幻覚か?とか言ってたわよ」
男の娘『……そっか…』スラスラ
兄「………」zzz
先生「………」
兄「やめてくれ母さん…ジェノサイドは…ジェノサイドだけは…」ムニャムニャ
先生「ジェノサイド!!」ドゴォ
兄「げふぅ!?」
委員長「良いフックね」
兄「あー…」サスサス
委員長「自業自得よ」
兄「昨日もあんまり寝れなくてな…」
委員長「また友のこと?」
兄「まあそれ以外にないな」
男の娘『兄君あのね』スラスラ
兄「どうした藪から棒に」
男の娘『挨拶してきた友は本物だよ。昨日教室に来たのも、パン置いて帰ったのも本物だよ』スラスラ
兄「そんなばk」
男の娘『言質撮ってこようか?』スラスラ
兄「……マジで?」
男の娘『うん』スラスラ
委員長「っていうか幻覚だと思うってあんた。相当やばい人よ。いくらなんでもないわ」
兄「俺が危ない人なのは重々承知なんですけどぉ↑↑」
委員長「殴りたくなるからそのしゃべり方やめて」
兄「はい」
兄「だとしたら何故だ!?俺があれだけ四苦八苦しても逃げられ続けていたのにどうしていきなり!?」
男の娘『…多分兄君のせいだと思う』スラスラ
兄「えっ」
男の娘『兄君の様子がき…』ケシケシ
男の娘『危ない感じだったから…』スラスラ
兄「今なんて書こうとしたんだ」
男の娘『気にしないようにしよう?』スラスラ
兄「ふむ…まあ俺も少し考え過ぎていたようだし」
委員長「少しじゃないでしょ」
兄「そうか…うむ…これからは…うむ…」
兄「あれ…?」
男の娘『どうしたの?』スラスラ
兄「俺ってどうやって友としゃべってたっけ…?」
委員長「はぁ?」
昼休み
兄「あー…終わった…ふぁー…」←欠伸
友「こんにちはー…」オズオズ
兄「ファッ!?」ガタンッ
友「!?」
委員長「早いわね。友」
友「え、ええ…妹ももうすぐきますよ。お昼ご飯にしましょう」
兄「お、おう!そうだな!ランチタイムだ!俺はテイクオフで頼む!」
男の娘『訳が分からないよ』スラスラ
委員長「あんた一回窓から飛び立ったほうが良いんじゃないの?」
兄「流石の俺も死んじゃう」
委員長「大丈夫よ。ここ3階だから」
友「あの」
兄「ああ!友!今朝と昨日とはすまんかった!ああ!俺の疲れが生んだ幻覚とかそんな感じの物だと勘違いしていたんだ!決して俺がおかしくなったわけではない!俺はいたって正常だ。あんだすたん?アンダストゥッドゥ!?」
友「今現在正常じゃないように見えるんですが」
兄「大丈夫!ああ大丈夫!大丈夫だから大丈夫なんだよ!」←裏声
男の娘『ひどくなってない?』スラスラ
委員長「そうね」
食堂
妹「に…兄さん…」
兄「なんだ妹よ。腹でも痛いのか」
妹「何頼んだんですかそれ」
兄「職員弁当」
妹「なんで中身が混沌と化してるんですか」
兄「手が震えすぎて…」
妹「何かの中毒者ですか…」
兄「煮物の汁がご飯にかかっちまった」
妹「全体的に茶色ですね」
兄「弁当あるあるだな…」
兄「こんな時には!そうこんな時にはこのラップがべんr」
友「お兄さん」
兄「りぃん!?」
兄「な、なんだ友か!どうした!ヘイ!カモンカモン!」
友「なんでいきなりファイティングスタイルなんですか…」
委員長「エビチャーハンください。大盛りで」
男の娘『シーフードカレーください』スラスラ
その後
兄「…普通って何だろう」
妹「随分哲学的なことを言うんですね兄さん」
兄「ああ…」
兄「俺って友とどうやってしゃべってたんだろうと思ってな」
妹「そうですね…セクハラ上司とOLって感じですかね」
兄「俺って死んだ方がいいのかもしれないな」フッ
妹「冗談です!ホントに冗談ですから真に受けないでください!」
兄「なんだ冗談か」
妹「立ち直りの早さに感謝します…」
妹「まあ…そうですねえ…兄さんが小刻みにネタを挟んで友ちゃんが突っ込んでたかスルーしてた感じですね~」
兄「ならネタを挟めばいいんだな?よし任せろ!」
妹「待ってください」ガシッ
兄「どうした妹よ」
妹「何かすごい誤解してる気がします」
兄「とにかく当たって砕けろだ!行ってくる!」
妹「ああ!兄さん!」
兄「友よぉおおおお!!」
友「うわっ!?なんですか!?」
兄「私は帰ってきた!!」バッ
友「は?」
兄「私は帰ってきた!!」バッ
友「何が言いたいんですか?」
兄「…なんでもない…」トボトボ
友「?」
__
兄「心折れた」
妹「早すぎでしょう」
兄「どうしよう。悩み過ぎて夜しか眠れない」
妹「ちゃんと寝れてるようで安心しました」
兄「普通って…なんだろうなあ…」
妹「振り出しに戻っちゃいましたね」
妹「ってことを兄さんに言われたんだけども」
友「えぇー……」
妹「というわけで…お願いします」
友「そんなこと言われましても…」
妹「兄さんがこんな豆腐メンタルだとは思ってなかったよ」
友「…私も」
友「なんか、今更だけどすごい罪悪感が…」
友「空元気だったのかな。前までのあれは」
妹「かもしれないね…」
友「………」
翌日
友「おはようございます」
兄「お、おう。おはよう友」
男の娘&妹「」ダッ
兄「妹!?男!?どこへ行くんだ!おい!俺を一人にしないでくれ!」
友「私もいるじゃないですか」
兄「へっ!?あぁ…そうだな。うん。俺は一人じゃない!もう何も怖くない!」
友「あの、もう少し肩の力を抜きませんか…?」
兄「肩の力を抜く!そうだな!肩ってどこだっけ?」
友「落ち着いてください」
兄「え?肩を引っこ抜く?」
友「言ってません。落ち着いてください」
兄「地獄に落ちろって!?」
友「言ってませんってば!!」
友「どうしてお兄さんはそんなにテンパってるんですか?」
兄「いやいやいや。俺は努めて普通だぜ?」
友「努めてって頑張って普通にしてるってことですか?それって普通じゃなくないですか?」
兄「うむ!?友の癖に中々やりおる…」
友「癖にとか言わないでください」
兄「あ、ああ…すまない」
友「はい」
兄「……」
友「……」
兄「……」
友「…あの」
兄「FOO!?」
友「いい加減普通にしてください…」
友「別にとって食うわけじゃないんですから…」
兄「ううむ…いや俺だってあれなんだぜ?あの、なんだ。あれよ。別にわざとこんなことしてるわけじゃないんだぜ?」
友「わざとこんな雰囲気にしてるならぶん殴ってますよ」
兄「oh…」
友「それにですね!」
兄「!?」
友「あの…何と言いますか」
友「謝るのは私の方なんですよ」
兄「え?なんか悪いことしたの?」
友「ふざけてるんですか」
兄「いつどこにふざける余裕があると思っている」ドヤァ
友「割と余裕があるように見えますが」
兄「バカめ…俺の脚を見てみろ。震えてるだろう?生まれたての小鹿のように」ガクガクガクガク
友「気色悪いから動き止めてください」
兄「はい」ピタッ
友「もう…」
兄(あー…だんだん慣れてきたかも)
友「だからですね…その…」
友「お兄さんがおかしくなったのって私が原因じゃないですか?」
兄「俺は常時おかしいけど」
友「黙ってください」
兄「答えたのにひどいェ…」
友「ですからお兄さんがこうなったのは…こうなったのは?」
兄「どうなったって?」
友「なんか…え?普通じゃないですか?」
兄「普通って何が?」
友「私と話してるの」
兄「なんか慣れてきた」
友「………」
友「まあそんなことはどっちでもいいんです」
兄「えっ」
友「大事なのは、私がお兄さんを傷つけたことです」
友「…ホントにごめんなさい」ペコッ
兄「いや、え?別にそんなに謝ることないぜ?結果的にこうして」
友「確かに今は普通に近いですけど、私がお兄さんをおかしくさせたのは明白ですから」
友「謝るときにはきちんと謝ります。正直…お兄さんが私を避けてる時、すごい私も何というかこう…寂しかったですから…」
友「お兄さんもこんな気持ちだったのかなって………」
友「だから、ごめんなさい…」
兄「………」
友「………」
兄「………」ニタァ
友「!?」ビクッ
兄「お前ホントに可愛い奴だな!」ガシガシ
友「やめっ…頭撫でないでくださいよ!」
兄「お兄さんは嬉しいぜ!ああ!こんなに嬉しいのは色違いのピカチュウが出たとき以来だ!」
友「その比較はどうかと思うんですが…やめてくださいってば!離れてください!」グイグイ
兄「そうかそうか…これからはあんななんとも言えない気分にならなくて済むのか!嬉しいぞ!!」
兄「まあ最近は俺の方がおかしくなってたらしいが…自覚はないけど」
友「そうですよ。私よりおかしかったんですから」
兄「寂しい想いをさせて悪かったな」ナデナデ
友「…私も同じことをしましたから…もっと傷つけてたかもですし…」
兄「まあその辺は俺の鋼のハートで乗り切ったわけだし」
友「鋼って…豆腐だったじゃないですか」
兄「浮き沈みが激しいんだ」
友「もっとひどいじゃないですか」
友「っていうかいい加減離してくださいよ」
兄「話してるじゃないか」
友「いやそうじゃなくて…」
兄「何の問題ですか?」
友「だから……もういいです…」
兄「しばらくスキンシップ取れなかったから友分を補給させてくれ」
友「私じゃなくて妹にお願いすればいいじゃないですか」
兄「お前じゃなきゃダメなんだ」キリッ
友「……はいはい……」
最近投下遅くてごめんなさい…
大丈夫大丈夫
ちゃんと見てる
俺のベースキャンプだから常に見てるぞ
乙
悪くないペースだよ
>>800
>>801
>>802
皆さんありがとうございます
何と言えばいいか…とても嬉しいです!
兄「満足した!!」
友「もう止めてくださいよね…」
兄「お前それ本気で言ってんのか?」
友「はい」
兄「………」
友「しょんぼりしても嫌ですよ」
兄「ちっ…」
兄「ところでそろそろ遅刻しそうなわけだが」
友「お兄さんがバカな事やってるからでしょう!」
兄「サボろうぜ今日くらい」
友「ダメですよ!私成績悪いんですから!」
兄「一日くらい大丈夫だって。多分」
兄「仲直り記念日ってことで…」
友「仲直りって…別に私が意地張っててお兄さんがとち狂ってただけじゃないですか」
兄「それが普通に戻ったんだから、仲直りだろう?」
友「ううん…」
兄「というわけでどっか行かねえ?」
友「行きません。学校行きますよ」
兄「ちぇー」
兄教室
兄「というわけだ!!」
委員長「ああ…だからテンション高いのね」
男の娘『なにはともあれよかったよ~』スラスラ
兄「お前らに逃げられたときはびっくりしたわ」
男の娘『別に打ち合わせしてたわけじゃないんだけどね。何となく…』スラスラ
兄「お前らすげえな…」
委員長「なんにせよ良かったじゃない。あんたがおかしかったらこっちもイジリ甲斐がないしね」
兄「俺ってそんなキャラだったっけ…?」
委員長「そうそう、また妹ちゃん借りていい?」
兄「ん?ああ、それはいいけども。あいつが良いって言ったらな」
委員長「当たり前じゃない」
兄「しかし妹のこと随分気に入ったんだな」
委員長「あんたと色々話すことはあっても、妹ちゃんとはあんたを介しての接触が多かったしね。話してみたら案外ってところも多いわよ」
兄「ほう。俺に有益な情報があれば…」
委員長「嫌」
兄「俺は兄だぞう!!」
委員長「プライバシーは尊重する主義なのよ」
友教室
友「って感じになったよ。ありがとう、妹」
妹「うんうん。男さんに協力してもらえてよかったよ」
友「打ち合わせとかしてたの?」
妹「全然?あの場で思いついたよ。アイコンタクトって奴だね」
友「そ、そうだったんだ…」
妹「けどこれでもう憂いはなくなったよね」
友「まあ……」
妹「イジメすぎない程度に兄さんをよろしくね」
友「う、うん……ってなんで私がお兄さんを引き受ける的な空気になってるの?」
妹「違うの?」
友「いやいやいや…普通に戻っただけだから!関係が!」
妹「ふうん……つまんない」
友「!?」
妹「冗談冗談。私たちの戦いはこれからだもんね」
友「何の戦い?」
妹「兄さん争奪戦?」
友「妹に譲るよ」
妹「ぬっ!不戦勝とは武士の名折れ!かくなるうえはこの刀を持ちて、切腹いたそうホトトギス!」シャキーン
友「なんで学校に耳かきなんて持ってきてるの」
妹「万事何でも備えることが大切だと兄さんに教え込まれておりますので…」
妹「まあ冗談はさておいて…」
友「さておいて…」
妹「後悔だけはしないようにしたほうが良いよ」
友「え?」
妹「んふふ…」
友「う、うん…」
妹「じゃあ今日も兄さんに会えるまでの地獄の四時間を過ごしましょうか…」
友「私にとっても退屈な四時間ってところに異論はないね…」
妹先生「二人とも?聞こえてますよー」ニコニコ
放課後
兄「というわけで、今後のことを決めようと思う」
友「何ですか今後のことって。っていうか妹は?」
兄「委員長と一緒に委員長の家に帰ったぞ」
友「え」
兄「今日も泊りだそうだ」
友「へえ…」
友「兄貴は?」
兄「先に帰るっつって帰ったぞ」
友「なんでお兄さんは残ってるんですか?」
兄「お前が残ってるからだ」
友「帰りましょうか」
兄「まあまあまあまあ…」
友「帰らないんですか?」
兄「いや帰るけども」
友「じゃあ帰りましょう」
兄「まあまあまあまあ…」
友「なんなんですか」
兄「いや、せっかくな?その、な?」
友「はい?」
兄「ちゃんと話せるようになったし。共に時間を過ごそうぜ」
友「……」
友「…そうでs」
兄「友だけに!!」
友「帰ります」
兄「まってぇん!冗談だからぁん!」ガシッ
友「オカマみたいなしゃべり方しないでください気持ち悪い!」
兄「で?どうする?」
友「こっちのセリフなんですが」
兄「じゃあ言って?」
友「で?どうします?」
兄「さっき俺が言ったじゃん」
友「」イラッ
兄「こうしてお前と軽口叩けるようになるのも久しぶりだなあ…」シミジミ
友「…そうですね」
兄「まあやりすぎるのは良くないよな。冗談はここまでにしよう」
友「最初からあんまり言わないでください」
兄「とはいえそこまで予定があるわけではない。しいて言うなら」
友「しいて言うなら?」
兄「喉乾いたから座ってジュースでも飲まないか」
友「…同意します」
兄「おごり高ぶってやるよ。何が良い?」
友「別に気を遣わなくてもいいですよ。ちなみに驕りと奢りは違います」
兄「もちろん知ってる。お前は知らないと思った。今は反省している」
友「……ちょっとでも遠慮しようとした私がバカでした。ファンタグレープで」
兄「はいよ」
友「ありがとうございます」
兄「あ、それホットだけど猫舌とか大丈夫?」
友「なんでこの糞暑いのにホット買ってくるんですか!?っていうかファンタにホットなんてあるんですか!?」
兄「嘘に決まっている」ポイッ
友「あんまりふざけてると怒りますよ」
兄「その時は俺の尻を500回たたく権利をやろう」
友「全力でいりません」
兄「今なら500回たたく権利を3回分集めていただくとプラス1回というお得なプランがございますが」
友「結構です」カシュッ
兄「あ、さっき放り投げたからすぐ開けたら吹き出るぞ」
友「えっ…うわわっ!?」
兄「言わんこっちゃない」
友「あんたのせいでしょうが!!」
兄「ティヘペロ☆」
兄「ほい、ハンカチ」
友「全く…」フキフキ
兄「ブラ透けねえな」
友「もう口聞きませんよ」
兄「ごめんなさい嘘です」
兄「いやあ。もうあんな気分になるのは勘弁だわ」
友「私はあれでよかった気がしてきたんですが」
兄「あれじゃ人生に張り合いなくなって死んじゃう」
友「どんだけこのくだらないやり取りに人生かけてるんですか」
兄「8割?」
友「ああ…そうですか…」
兄「じゃないとあんなに狂わないぞ!」ドヤッ
友「ドヤ顔でそんなこと言われましても」
兄「まあそんなことよりだな」キリッ
友「はい?いきなりどうしたんですか?」
兄「今度の日曜日また俺と出かけないか?」
友「…どこに連れて行くつもりですか?」
兄「お城っぽい建物があるところ」
友「ぶちのめされたいんですか」
兄「遊園地のことなんだが」
友「………前にも行ったじゃないですか」
兄「あるぇー?www今何考えた?wwww何考えたんですかー?wwwww」
友「…」イラッ
兄「ごめん、殴らないで」
兄「確かに前にも男性恐怖症治療のためという今思えば訳の分からない理論により行くことになっていたわけだが」
友「行くことになってたってお兄さんが企画して引っ張ってったんじゃ…」
兄「こまけぇこたぁ気にすんな!」
兄「今度は違う場所だしな」
友「あんだけ大騒ぎしてキグルミの中の人たちにまで迷惑かけてあんなとこもう2度と行けませんよ」
兄「旅の恥はかき捨て」
友「そんなレベルじゃないでしょうが!」
兄「全く…次から気を付けろよ!」
友「あんたのせいだ!!」
兄「というわけで俺はお前をデートに誘ったわけだ」
友「…は?」
兄「デートしようぜデート!ザ・デート!略してデザート!」
友「な、なんでですか?」
兄「仲直りの記念も兼ねて…」
兄「せっかくだから2人で遊びたいんだが、いかんか?」
兄「もう適当な理由付けはしないぜー!行こうぜ行こうぜ~!」
兄「ま、お前が嫌なら仕方ないが……」
友「別に……嫌じゃないです…けど…」
兄「マジで!?今回は別にチケット誰かにもらったとかそういうお決まりの展開じゃなく俺のお小遣いを切り崩して今日
か明日あたりチケット買いに奔走して他お土産とか御食事代とか全部俺が出すっていう感じでセッティングしようとする
予定を組んでるんですけどマジで!?」
友「…それは暗にお金使いまくって準備するから行きたくないということですか?」
兄「他意はない。純粋にそう設定しようとしているだけだから、お前はお金を1銭も持ってこなくてもいいぜ!」
友「どうしてそう訳の分からない言い方ばっかりするんですか」
兄「照れ隠しだよ言わせんな恥ずかしい」ボソッ
友「聞こえてますよ」
兄「!?貴様聞いているな!!」
友「聞こえただけです」
兄「じゃあ時間は追って伝えるから!」
友「え?私行く感じですか?」
兄「嫌じゃないって言ってたのに!?」
友「冗談ですよ。今度はバカな事しないでくださいよね」
兄「サプライズは得意分野なんだが」
友「変な事したら行きませんからね」
兄「大丈夫、変なことしてもばれなければ…」
友「行きませんよ」
兄「冗談だ」
友「では今度は当日に時間を教えるなんてことしないでくださいね。最低3日前にお願いします」
兄「了解了解。今度は楽しくさせるからな」
友「あの時は楽しくさせようとしてなかったんですか…?」
兄「あんときはノリと勢いだけで押し切ろうとしてたからな!」ドヤッ
友「そんなことドヤ顔でいう物じゃないですよ」
兄「とにかく日曜日だ!楽しみにしとけよ!」
友「わかりました。お願いしますね」
翌日朝
委員長「おはよう2人とも」
妹「おはようございます男さん。友ちゃん」
友「おはよう」
男の娘『おはよう~』スラスラ
友「………」スンスン
妹「どうしたの?」
友「委員長さんの匂いがする」
委員長「…当たり前でしょ、泊まったんだから」
妹「良い匂い?」
友「うん」
委員長「恥ずかしいからあんまりそういうこと言わないで」
友「ところでお兄さんは?」
委員長「一緒じゃなかったの?」
妹「おやすみのメールはしたので生きてはいると思うんですが」
男の娘『死んでたら困っちゃうね』スラスラ (´・ω・`)
妹「大丈夫ですよ。兄さんならロードローラーに潰されても生きている気がします」
男の娘『なんか…そうだね…妹ちゃんも…血なのかな…?』スラスラ
妹「どういうことですか?」
男の娘『なんでもない…』スラスラ
妹「私は兄さんが死なない限り死にませんけどね」ドヤッ
男の娘『ちゃんと意味伝わってた!』スラスラ
委員長「……」
その頃兄
兄「「愛は勉学よりも強し!」ンッン~名言だなこりゃ」
兄「さてと…電車はネットで予約取ったし、あとはチケットだけか」
兄「せっかくだし直接行って見るか…偵察がてら」
マスター「おや。兄君じゃないですか」
兄「おー。マスター。なんかすんごい久しぶりな気がする」
マスター「奇遇ですね。私もですよ」
兄「なんというか、二年ぶり?」
マスター「はっはっは。まだ数か月ですよ。数か月ですけどそんな気がしますね。数か月ですけど」
兄「そうだな!!」
マスター「ところで…こんなところで何をやってるんですか?学校では?」
兄「今日はサボり」
マスター「これはこれは…いけませんな」
兄「愛はありとあらゆる義務にも勝る物なのさ。マスターならわかるだろう?」
マスター「ん~。それなら仕方がありませんな」
兄「あ、シュニッツェル元気?」
マスター「おお、元気ですよ。バイトさんが甚く気に入っています」
兄「それはよかった。委員長、最近シュニッツェルの話しないからな」
マスター「それは兄君が変な名前を付けているという所に原因があるのでは?」
兄「さあな。良い名前だと思うんだが」
マスター「豚にトンカツとか鶏に唐揚げって名前つけるくらい素敵なセンスだと思いますよ」
兄「だろ?やっぱ俺のネーミングセンスは天下一品だな」
マスター「皮肉だったんですが」
兄「ところでマスター。ここの遊園地行ったことある?」ピラッ
マスター「ああ。割と有名なところですね。私は行ったことないですが」
兄「誰か知ってる人いないかな」
マスター「おすすめのアトラクションとかですか?」
兄「そうそう」
マスター「バイトさんなら多分あると思いますよ。恋人と良くデートに行ってますし」
兄「彼氏いんのかよ!?」
マスター「いえ、彼女らしいです」
兄「案外レベルが高かったっ!!」
マスター「メールで聞きましょうか?」
兄「ああ、頼む」
マスター「」ピッピッ
マスター「では私は少し店の買い物をしてきますので…」
兄「おう。重けりゃ荷物持ち位するけど」
マスター「私もまだそこまで歳ではないですよ。返信が来たら連絡しますからね」
兄「ありがとう。じゃあ俺は~…」
マスター「行く場所があったら行ってていいですよ。どうせ携帯がありますし」
兄「それもそうか…わかった。頼む」
マスター「では御武運を」
兄「マスターも気を付けてなー」
数分後
兄「おっ来たか」ピッ
マスターメール「お化け屋敷と観覧車が楽しかったそうですよ。後彼女じゃないと言って怒られました」
兄「嫌な予感しかしないチョイスだな。そしてバイトさん。照れ隠しですねわかります」
兄「とりあえずその辺を調査しつつ…ううん…フリーパスを買うか買うまいか…」
兄「いやここはお兄さんの度量という奴を見せてやらねばな」ウンウン
兄「あー…けど今月は…」
兄「あー…うー……うーん……」
兄「どっちにするか…どうしようか…」ブツブツ
…イ
兄「ええい!ままよ!俺は買うと思ったときすでに行動している!」
…ナイ
兄「俺としたことが…悩んだりラジバンダリするなんて調子悪いぜぇ~」
…ブナイッ
兄「ところで何か聞こえるんすけど幻聴ですか?」
「危ない!!!」
兄「へ?」
ゴォオオオオオ
兄(あ、車?ここは?歩道、歩道でT字路?だけどなんだ?車が…来てるぞ?)
兄(運転手寝てね?これってあ)
兄(避けねば)
兄(もう近くねっていうか速度違反っていうか。あ、やb)
グッシャ
妹「!?!?」ガタッ
友「ど、どしたの?妹?」
妹先生「どうかしましたか?妹さん?」
妹「い、いえ…何でもありません…」
妹先生「そうですか?気分が悪ければ保健室に行ってもいいですよ?」
妹「大丈夫です。はい。きっと」
妹先生「?…では続けますねー」
友「どうしたの妹」
妹「何か…何か嫌な予感がする」
友「嫌な予感?」
妹「特に兄さん関連の…何かが…」
友「そういえばお兄さんまだ来てないんだよね…?」
妹「………」
妹「先生。やっぱり持病のぜんそくがヤバいので保健室へ行ってきます」ダッ
友「あっ!妹!」ダッ
妹先生「………」
妹先生「欠席二人と……」カキカキ
妹「感じる…妹レーダーがビンビンと!」
友「何を?」
妹「兄さんの…兄さんの…危機…?」
友「どうして疑問形なの…?」
妹「前まではもっとはっきりわかってたんだけどね」
妹「最近調子悪くて…」ガガーッ
友「何その機械!?」
妹「ラジオだよ。百均の」
友「ホントにお兄さん探知機的なのかと思ったよ」
妹「当たらずとも遠からず…ってこんなことしてる暇じゃないよ!」
妹「嫌な予感がしたのはホントだよ」
友「ヤバいの?」
妹「そんな気がする」
妹「今日兄さんが何するとか聞いてなかった?」
友「ううん?けど昨日遊びに誘われたよ」
妹「どこに?」
友「遊園地」
妹「ティンと来た!友ちゃん。ここから駅の方に向かって探してみて。私こっちに行くから」
友「あ?え?ちょっと!」
友「ここから駅って…結構ルートあるのに…」テクテク
友「ん?なんか臭いな…煙りあがってるし…」
友「また昼間から物でも燃やしてるの…か…な…?」スンスン
友「なんか…違う匂いがする…」
友「ガソリン臭い」
友「…ガソリン…?」
友(妹は私たちが遊びに行くといったとき閃いたと言ってた)
友(お兄さんは何で今日学校をさぼったんだろう?)
友(駅の方…?)
兄『マジで!?今回は別にチケット誰かにもらったとかそういうお決まりの展開じゃなく俺のお小遣いを切り崩して今日か明日あたりチケット買いに奔走して他お土産とか御食事代とか全部俺が出すっていう感じでセッティングしようとする予定を組んでるんですけどマジで!?』
兄『今日か明日あたりチケット買いに奔走して』
友(!!)
友「お兄さん…?」
事故現場
ざわ・・・ざわ・・・ざわわ・・・
友「あの、すいません!」
野次馬A「はい?」
友「事故があったんですか!?」
野次馬A「見ての通りですよ。ついさっき救急車が到着して…」
野次馬A「被害者とかはわからないらしいですけど、とりあえず二人担ぎ込まれたらしいです」
野次馬B「高校生くらいの男の子とおっさんだったぜ」
友「!?」
友(え…?嘘…ですよね…?)
友「病院……!」ダッ
野次馬A「けどあれだけ車がぐちゃぐちゃになってるってことは…あっ。行っちゃった」
野次馬B「知り合いだったんじゃねえの。事故ったやつ」
病院
友「すいません!」
受付「はい。本日は…」
友「こちらの病院にさっき交通事故の急患が来たと思うんですが!」
受付「ご家族の方ですか?」
友「いえ!後輩です!」
受付「こう…はい…?」
友「高校生で、兄って名前の人なんですが!」
受付「ええっと…少々お待ちくださいね?」
友「はい…」
ガラガラ←急患を運ぶ時のあのベッドの音
友「!!!」ダッ
受付「お待たせいたしました。その方h…あら?」
続きが気になって眠れない
>>827
ご、ごめんなさい。今日中に書く予定なのでゆっくりお休みになってください…
友「お兄さん!!」
救急隊員「ご家族の方ですか!?」
友「いえ、後輩です!」
救急隊員「後輩…?」
救急隊員「失礼ですが御歳は…」
救急隊員B「んなこと聞いてる場合じゃないだろう!知り合いならご家族の連絡先とか知ってるかもしれん!」
救急隊員「身元がわかる物持ってなかったからな…では君。後でまた少し事情を聴きたいのでそこで待っていてくれ!」
友「は、はい…わかりました…」
※現場を見たことがないのでやり取りは想像です。事情聴取も救急隊員がするかどうかはわかりません…
しばし後
救急隊員「待たせたね」
友「あの…大丈夫なんですか…?」
救急隊員「ああ、一応息はしていたし我々もここへ着くまでに手を尽くした。後は待つだけだよ」
友「そうですか…よかった…」
救急隊員「さて、少し聞きたいんだけど…」
友「あ、家族の連絡先とかですか?」
救急隊員「ああそうだった。それからだね」
友「えっと、妹が一人いて…両親はどこかへ出張か何かで家にはいませんよ」
救急隊員「…?…なるほど。では電話番号を…」
友「けどおかしいですね…財布に学生証とか入ってませんでした?」
救急隊員「が、学生証?」
友「はい。お兄さんは財布に学生証を入れてることが多いので…」
救急隊員「ちょ、ちょっと待って?」
友「はい?」
救急隊員「君、すごい勘違いをしているかもしれない」
友「え?」
救急隊員「さっきもちょっとおかしいなとは思ったんだけどね?」
救急隊員「君が探してるのは…もしかして高校生くらいの男の子のこと…かな…?」
友「え、ええ…さっき運ばれてた…」
救急隊員「ああ…あのね?確かにその子はここにいると思うけど」
友「ど、どういうことですか!?もうすでに死…」
救急隊員「い、いや。あの、多分ね?」
ガラガラ
兄「だからブタちゃんのことフィリアって呼ぶのやめろって言ってんだろ!!」
子供「糞キャラばっか使う奴に言われたくねえよバーカ!」
兄「可愛いから使ってんだよ悪いかクソガキぃ!!」
救急隊員「…あの子のことじゃないかな…?」
友「は?」
兄「片手しか使えない奴に負ける方がバカだろバーカ!!」
子供「バカって言った方がバカだし!!」
兄「お前最初にバカって言ったじゃねえか!!」
子供「もう時効だし!」
友「お兄さん…?」
子供「二度と来んな!!」
兄「もう来ねえよ!!」
兄「ったく…近頃の子供は全く!やはり二次元…」
友「お兄さん…?」
兄「あえ?」
友「……」
兄「おー!友!どしたん?」
友「…なんで生きてるんですか?」
兄「第一声がそれですか!?さすがの鋼鉄のメンタルを持つ俺でもノックアウト寸前でごぜーますぜ」
兄「あ、救急隊員さん、先ほどはどうも」
救急隊員「ああ、こちらこそありがとうと言いたいよ。君が通報してくれなければあの男性の命も危なかった」
友「え?え?どういうことですか?」
兄「あ、もしかして俺が轢かれたと思って心配してくれた?」
友「だって妹がいきなり兄さんがヤバいって言って…」
友「いうことに従って行きついた先があの事故現場ですよ!高校生の男の人もいたっていうし!」
兄「なるほど…そういうことか」
兄「実はだな…あの後」
_
__
___
事故直前
???(神は言っている…ここで死ぬ運命ではないと)
兄(!お前は誰だ!)
???(お前だ!)
兄(俺か!)
兄(避けろバカたれ!)
兄「ぬぅううん!」グッシャ
兄「ぐぉおおおおおお!!腕をぉおおお!!」
兄「捻った」ドヤァ
兄「いやあ、危ない危ない。もう少しで死ぬとこだったぜ」
兄「しかしこのぼっさん。居眠り運転とは不逞の輩め!!」
兄「警察に通報してやるぜ」ピッピッピ
兄「あ、もしもし?…あ、事故です。被害者?俺です」
兄「腕を少し捻りました。はい。居眠り運転です。加害者は壁に突っ込んで…なんかちょっとヤバそうなので…」
____
__
_
※今日はここで打ち止めとなります・・・
兄「というわけだ」
友「」ポカン
兄「いやあこのサングラスがなかったら即死だったな」スッ
兄「ほらほら、見て?人呼んでオニーサングラス!!」チャキーン
兄「説明しよう!オニーサングラスとは兄力をためてビーム状に放出することが出来るという…」
友「ちょっと黙ってください…突っ込むのしんどい…」
兄「しかし妹の勘もすごいなあ…お兄ちゃんビックリ」
友「私も…そう思います…」
救急隊員「君、良かったね。探してた人が見つかって」
友「あ、はい…」
救急隊員「君も。こんなふうに思ってくれる子がいて良かったね」
兄「ええ。お互い月の光に導かれました」
救急隊員「ミラクルロマンスだね」
友「もう疲れた………」
兄「帰ろうか。俺も湿布貰ったら帰るから」
友「はい……」
救急隊員「これからは気を付けてね。それから、ありがとう」
兄「肝に銘じます」
帰り道
友「痛くないんですか?それ」
兄「ああ、捻挫しただけだからな~」プラプラ
兄「しかし遊園地のフリーパスが取れなかった…事前に買っとこうと思ったのに」
友「それを買いに行こうとして事故ったんじゃないですか」
兄「まあそうなんだけどな」ハハハ
友「勘弁してくださいよ…どんだけ心配したと思っ…てるんですか…」
兄「えっ?あ、ちょっと」
友「なんですか?」
兄「…ほい」っハンカチ
友「何ですかこれ?」
兄「泣いてる」
友「はぁ?何…言ってるんですか?私…べつに…」ツー
兄「な?」
友「な…んで…私…こんなつもりじゃ…」グスッ
兄「あー。わかったわかった。ごめんな心配かけて…」ナデナデ
友「ち…が…私が…し…んぱい…じゃなくて…妹が……」
友「かわ…かわいそ…で…」
友「嫌…です…顔…見ないで…」
兄「ごめんな。ホントに」ギュッ
友「気安く…っ…触らないで…くださいよっ……っ…」
友「…っく……っ!」
友「生きてて…良かった…っ……!」ギューッ
兄「ああ…」ナデナデ
兄「ありがとうな。友」
兄「……」ナデナデ
友「いつまで撫でるつもりですか」グスッ
兄「おm」
友「顔は見ないでください」
兄「見たい」
友「見るな」
兄「……」ググググ
友「やめてくださいって…!」
兄「あっ…妹」
友「えっ!?」
兄「隙あり!」グイッ
友「ふえはぁえ!?」
兄「……」
友「……」←涙目で顔と目元真っ赤
兄「……フヒッ」ニヤッ
友「やめてくださいって言ったじゃないですか!蹴り飛ばしますよ!」
兄「ごめんごめん変な笑い声出ちった」
兄「しかし今泣かれるとは思ってもみなかった」
兄「病院であんな感じだったから割と軽く見られてたかもって内心ショックだった」
友「自分が死にかけたら他人が泣くって思ってるってどんだけ傲慢なんですか」
兄「お前だからな。気になった」
友「訳が…わかりません…」
一応2~3日に2~3レスという感じで書いてます。
良ければこれからも見てやってくださいm(__)m
兄「さて、それじゃ日曜日だな」スッ
友「…治ってなかったら行きませんからね」
兄「気合で治すから大丈夫」
友「ゲームじゃないんですから…」
兄「病は気からっていうだろ?」
友「怪我ですけど…」
兄「親戚みたいなもんだって」
友「治ったらいいですけどね。それで…」
兄「治すさ。確定だ。ちゃんと用意しとけよ!迎えに行った時上下ちぐはぐのジャージとかだったら撮るぞ」
友「私をなんだと思ってるんですか」
兄「だらしない友ちんも見てみたい」
友「嫌に決まってるじゃないですか」
兄「見たい!!」
友「嫌です」
友「もう日曜日のことは良いですから、今日は帰りましょう…」
兄「夕方になっちったな。どっか寄ってく?」
友「やめておきます」
兄「そうだな。そんな顔は俺だけが知っておきたいしな」
友「お兄さんにも知られたくありませんでしたけどね」
兄「納得の優越感」
友「…お兄さんが泣いたら写真撮ってばら撒いてやる…」
兄「HAHAHA!俺が泣くときなんてあるわけないだろう!」
兄「あるとすれば…そうだな…」
兄「ん~………ないな!やっぱない!」
友「そうだといいですけどね」
兄「あ、玉ねぎ大量に送りつけるとかはなしだぞ」
友「そんなみみっちいことするわけないじゃないですか。…その手があったか…」
兄「おい」
友「冗談ですよ」
兄「そんなの送ってきたら俺は歓喜して飯に使うぞ」
友「まあそうでしょうね…」
友「けどお兄さんの泣き顔なんて想像できませんね」
兄「見たくもないわな」
友「その通りです」
兄「ちょっと否定してほしかったでござる」
友宅前
兄「今日は悪かったな。お前まで学校サボらせちまって」
友「いい…こともないですけど。良いんですよ別に…」
兄「俺が無事だったから?」
友「そのあたりの解釈はお任せします」
兄「そうかそうか。ありがとうな」ナデナデ
友「解釈は任せると言っただけですよ」
兄「否定ははっきりしてるけど肯定はぼかすのがお前の癖だな」
友「…知りません」
兄「ま、お前も風邪とかひくんじゃないぞ。腹出して寝るなよ!」ダッ
友「お兄さんも、また車に轢かれたりとかしないでくださいよね」
兄「そんな日に日に何度も轢かれるわけg」
友「お兄さん!前見てください!」
兄「うおっつ!」プップー
友「しっかりしてくださいよ!もう!」タッタッタ
友「怪我してないですか?」
兄「ああ、大丈夫大丈夫。うん、もう大丈夫」
友「お兄さんの大丈夫の信用性は今日一日で地に落ちましたから」
兄「しょぼーんぬ」
友「家まで送って行きましょうか」
兄「さすがにそんなことしたらお前の帰りが怖い。だからそれはダメだ」
友「私も割とお兄さんのこと信用できないんですが」
兄「ううむ…」
友「やっぱり私が」
妹「その必要はありません!」バーン
兄「今どっから出てきた」
妹「そこのマンホールから…」
兄「だから臭いのか」
妹「私臭いですか!?」
友「全然臭くないよ」
妹「まあ実際は偶然です。今日のお泊りアイテムを持っていくために一旦家に帰るところだったんです」
妹「やはり兄さんは無事だったようですね」
友「え?やはりって…知ってたの?」
妹「自分、妹ですから…」
兄「怖いわ」
妹「まあ兄さんが生きてるか死んでるかくらいならわかりますよ」
兄「それでも怖いわ」
妹「血を分けた兄妹じゃないですか~」
兄「なおさら怖いわ!!」
妹「虫の知らせという奴ですよ」
妹「というわけで私が兄さんを責任もって家まで送るから、友ちゃんはゆっくり休んでてね」
友「う、うん」
兄「まあ妹がいる限り多分死ぬことはないだろう」
友「説得力がありまくるのが何気に怖いところですが」
兄「じゃ、また明日な」
友「…明日はちゃんと登校してきてくださいよね…」ボソッ
兄「おうよ!」ニヘラ
数分後
兄「そういや今日も泊まるんだな。もう同棲レベルじゃね」
妹「今までも兄さんと同棲してましたけどね」
兄「兄妹だからな」
妹「それにしても、委員長さんが居ないです」
兄「先に帰ってるんじゃないのか?」
妹「校門を一緒に出たんですが」
委員長「い、妹…ちゃ…ん…」ゼハーゼハー
妹「委員長さん。どうしたんですか?そんな息を切らせて…」
委員長「妹ちゃんが…尋常じゃない速度で…走って行っちゃうから…」ゼーゼー
兄「何か用事でもあったのか?」
妹「家に一旦戻ってお泊りセットを…」
委員長「あ…あんたが心配で走ってきたんでしょうが…察し…なさいよ…」ケホッ
委員長「昼休みも帰るときもずっとあんたのこと心配してたのよ」
兄「え?さっき…」
妹「……てへぺろっ」
兄「そうか……ありがとうな。妹」ナデナデ
妹「フヒヒ…」
兄「もう少し可愛く笑ってくれ」
委員長「………」ムッ
妹「この流れなら言える!実は兄さんがいない間机の中の物を」」
兄「それ以上言うな。言わないでくれ」
兄宅前
兄「じゃ、委員長。今日もよろしく頼むな」
委員長「任せなさい」
妹「私がいないからっておねしょしちゃダメですよ!」
兄「するわけないだろ!」
妹「まあ私は兄さんがいないとおねしょしてしまうタイプなんですが…委員長さんはどうですか?」
委員長「そんな限定された属性はあいにく持ち合わせてないわよ」
妹「そいつは失敬でございます!」ビシッ
委員長「……」ジッ
兄「ん?どうした?」
委員長「な、なんでもないわよ」
委員長「さ、行きましょうか」
妹「はい!今日は何をしますか?じっくりしっぽりベッタベタのナイトフィーバーですか?」
委員長「私そういう冗談嫌いなんだけど」
妹「知ってますよぅ。もうイケズなんですからぁ~」
委員長「このやり取り何度目なのよ…」
妹「三日目くらいまではまともだった記憶がありますよ」
兄(委員長…俺に見せた複雑な表情とは打って変わった!まるで娘と会話する母親のように安らいでいる顔だ!)
兄「変な解説入れてないで今日はもう寝よう」
兄「さて…明日からはどうするか…」ブツブツ
日曜日 当日
兄「さあ!待ちに待った当日!俺のテンションも絶好調!」
友「で、何で私たちはお兄さんの家にいるんですか?」
兄「大雨だからぁ!」
友「そうですね」
兄「ちくしょぉおおおおおおお!!!!!」orz
兄「何故だ!こんな日に限って!!こんな日に限ってぇええ!!!」ガンッガンッ
友「頭割れちゃいますよ」
兄「くそう…俺の無知と天の気まぐれを呪うぜぇえ…」
友「お兄さんの無知はあんまり関係ない気がしますが…」
兄「天気予報を見てなかったんだ!!」
友「…そうですか…」
兄「本当にすまない」
友「いえ、私はいいんですよ」
兄「けど俺の家とか来飽きてるだろ?」
友「なんだかんだでいつも通りってのが割と気も楽ですよ」
兄「そう言ってくれると嬉しいぜ…」
兄「ダメならダメってんで…暇をつぶす方法はあるぜ!」
友「ところで妹は…」
兄「委員長の家に泊まりに行ってる」
友「またですか。最近毎日じゃないですか?」
兄「いや、昨日までいたんだぜ?今朝出発した」
友「ふうん…」
兄「で、何する?」
友「妹がいたら三人で人生ゲームでもしようと思ってましたが」
兄「随分アナログな遊びだな…」
友「シンプルな方が楽しいこともあるんですよ」
兄「じゃあ二人でやる?」
友「詰まらなくないですか?」
兄「テレビゲームでもする?新しいの買ったぜ?」
友「何かったんですか?」
兄「ゴキブリが一杯襲ってくるゲーム」
友「絞めますよ」
兄「嘘です」
兄「いや、まああるにはあるんだけどな」スッ
友「見せないでください!」
兄「ソーリー」
兄「恋愛シミュレーションでもする?」
友「二人でですか?」
兄「………」
兄「もう昼寝でもしねえ?」
友「何のために私を呼んだんですか…」
兄「いや~今日は遊園地の事ばっか考えててこんなの想定外でお兄ちゃん困っちゃうわー」
友「つまり何も考えずに私を呼んだと…」
兄「正確に言えばお前がこっちに来てくれたんだけどな」
友「別に楽しみにしてたわけじゃないですからね」
兄「そう言ってくれるのは嬉しいが大雨なんだからせめて迎えに行かせてくれ」
友「そこまでしなくても大丈夫ですよ」
兄「ダメだ!雨に濡れて透けたお前の服の下をのぞこうと変態共が刺客を送り込んでくるかもしれん!」
友「いやあり得ないでしょう」
兄「俺ならやる」
友「さようなら」ガチャ
兄「待って!ウソ!ウソだから!」
兄「まあ落ち着け」
友「私は至極冷静です」
兄「とりあえずお茶でも出そう」
友「手伝いましょうか?」
兄「いや、大丈夫。今日のお前はお客さんだ」
友「いつもはお客さんじゃないんですか?」
兄「揚げ足取りはやめようぜ」
__
兄「ほい」コト
友「ありがとうございます」
兄「おっ…雷か…」ゴロゴロ
友「厄介な天気ですね~」
兄「帰るのが難しければ泊まっていいからな」
友「………」
兄「なんだその目は」
友「いえ、下心がありそうで」
兄「紳士なんだぞ俺は!紳士!紳士!」
兄「もしこれで一緒にゲームやってる時に停電になったら」
友「最悪の一言ですね」
兄「……オセロでもする?」
友「私がバカなの知ってますよね?」
兄「………」
友「………」
兄「膝枕してくれ」
友「寝るんですか!?」
兄「じゃあ俺が膝枕するから寝てくれ」
友「なんでですか!?」
兄「ほれほれ」ポフポフ
友「堅そうなので嫌です」
兄「もっちりもちもちだぞ!」
友「それはそれで嫌ですけど」
兄「わがまますぎる!」
友「もうちょっと頑張って頭ひねりましょうよ…」
兄「すまない。どうやら自棄になっていたようだ」スッ
友「どうして服を脱ぐんですか」
兄「せっかく綿密な計画を立てていたのに」
友「どうして妹のパンツを被るんですか」
兄「灯台下暗しとはこのことだ。ははっ」
友「正気に戻れ!!」バシッ
兄「俺は正気だ!!」
友「なおさら悪いですよ!!」
友「ほら!脱いでください!その制服と被ってるパンツ!」
兄「俺は正常だ!!間違っているとしたら世界だ!!世界が異常なんだ!!」
友「ふざけたことしてるとホントに帰りますよ」
兄「すいませんでした……」
__
兄「けども」
ドッバァァァァァ
兄「この雨で帰れるのか?」
友「夜までに止めばいいのですが…」
兄「何か強くなってんな」
兄「飯どうしよう。あんま材料ないぜ」
友「ダメなら出前で…」
兄「こんな嵐の中出前呼ぶとか殺す気か」
友「まあそうですよね~」
兄「まあどうしてもダメな場合は…俺の隠してるカップラーメンでも…」
友「カップラーメンはあるんですね」
兄「妹が料理失敗したときのためにな…」
友「ああ…」
一時間後
兄「チェック」
友「………」スッ
兄「チェックメイト」
友「うがああああ!!!」
兄「もうちょっとだったじゃないか」
友「どこがですか!っていうか手抜きしてましたよね!?私嫌だって言ったのに!」
兄「いやしてないしてない!」
友「お兄さんって嘘吐くとコメカミがピクピクするんですよ」
兄「えっ!?」スッ
友「やっぱり嘘じゃないですか!」
兄「カマかけられた…」
兄「だってさ~…怒ってる友ちんばっか見るのお兄ちゃん辛い…」
友「なら本気で来てボロ負けしてください」
兄「無茶苦茶だ!」
__
友「…こ…こ…」コックリコックリ
兄「王手」
友「うぐぅ…」
兄「お前眠くなってきてるだろ」
友「ま、まあ…」
兄「寝ていいぞ。ほれ。膝枕」
友「枕を貸してください…」
兄「そんなに俺の膝枕は嫌か」
友「冗談ですよ」ボフッ
兄「おぐぉあ!?ゆっくり頭を乗せろ!」
友「……」スピー
兄「寝るの早すぎだろ」
二時間後
兄「暇になってきた…」
兄「……」スッ
兄「……」ナデナデ
友「」パシッ
兄「は…弾かれた…!?」
兄「……」スッ
友「」パシッ
友「」パシッ
友「」パシッ
兄「お前起きてんだろ」
友「……」スピー
兄「……」ナデナデ
友「……ふふふ」
兄「起きてんじゃねえか」
友「お兄さんが必死で面白いなと思いまして」
兄「すっごいショックだった」
友「寝てる女子に気安く触れるなんて犯罪ものですよ?」
兄「そんな法は俺知らない!」
友「まあ別にいいですけどね。今更ですし」
兄「こんにゃろめ」グシャグシャ
友「ちょっとやめてくださいよ。髪が乱れます」
兄「後で梳いてやるよ」
友「今すっごい顔がにやけてますよ」
兄「マジで?」
友「マジです」
兄「なあ」
友「なんですか?」
兄「今何色のパンツ履いてる?」
友「懲りない人ですね。また無視しますよ」
兄「冗談冗談。今回は」
友「前回のは本気だったんですね」
兄「心の声が出ただけよ」
友「ま、あれがあったから…元に戻るきっかけになったのかもしれませんが…」
兄「俺の心の根が折れたときだな」
友「自業自得ですよ」
兄「避けられたのは俺のせいではないと自負している!」
友「お兄さんのせいです」
兄「そういやそうだったか。俺がお前を惚れさせたから悪かったんだな!」
友「それはないとは思います」
兄「え!?そういうことじゃないの!?」
友「けど、少なくとも前よりは懐いてると思いますよ」
兄「自分で懐くとか言うのね」
友「抵抗もあんまりなくなりましたから」
兄「まあ好感度が上がったなら俺はもう何でもいいや」
友「なんだか投げやりですね」
兄「そりゃそうよ。一緒に居られること自体幸せなんだってわかったからな」
友「……ずいぶん臭い事言いますね」
兄「イケメンだろ?」
友「三枚目止まりです」
兄「ああん」
友「第一私はお兄さんを『男』としては見てませんから」
兄「そういうこと言うのやめてよぉん傷つくからぁん」
友「そのカマっぽいしゃべり方何とかならないんですか」
兄「ショックが隠せない故にこんなしゃべりかたにぃん」
友「見てほしいんですか?」
兄「はい?」
友「私に、男性としてお兄さんを見てほしいんですか?」
兄「ま、まあな…」
友「つまりお兄さんは…」
ブツン
兄「ファッ!?」
友「あ、停電ですか」
兄「超暗いファークライ」
友「黙ってください」
兄「ゲームしようぜ」
友「停電だって言ってるじゃないですか」
兄「じゃあテレビでも見て暇つぶそうぜ」
友「だから停電ですってば」
兄「なら腹も減ったしカップ麺でも」
友「お湯湧かせないじゃないですか。危ないですよ」
兄「どうしろってんだ!」
友「いや落ち着いてください」
友「そんなことよりさっきの話の続きです」
兄「え?続けるの?」
友「続けないんですか?」
兄「いやまあ…うん…」
友「肝心なところでヘタレてたらモテませんよ」
兄「この変態がモテるとでも思っているのか」
友「………いえ、結構です。言おうと思いましたが無駄だと思ったので」
兄「何をよ」
友「なんでもありません」
兄「じゃあ…続けて、どうぞ」
友「言葉のチョイスに変な意図を感じるんですが」
兄「偶然だ」
友「………なんて言おうとしたっけ…」
兄「おい!」
友「どこまで話しましたっけ」
兄「男性としてみて云々」
友「ああ…そうでしたね」
本当は今日の予定だったのですが私の都合により明日書き込むことになりました。
申し訳ありませんがもう少々お待ちくださいm(__)m
友「お兄さんは私に男性としてみてほしいってことは、私の…」
友「私の事をそういう対象としてみてるってことですよ?」
兄「前からそう言ってたけど」
友「そんな冗談めかした物じゃないですよね?」
兄「…まあな」
友「私との関係が変わってしまうかもしれませんよ?良い方とか…悪い方に」
兄「まあ……だからなあなあでやってきたんだろうな」
友「ヘタレですね」
兄「ヘタレ言うな。俺は今のこの距離感も好きなんだよ」
友「あからさまな言い訳ですね」
兄「それにお前、男嫌いだったしな」
友「今でも嫌いですよ」
兄「そのゴリゴリMPを削る発言をやめてくださいお願いします」
友「だからお兄さんは違うって言ってるじゃないですか。お兄さんとしてですが。じゃないとこんなとこ来たりしません
よ」
兄「あ、それもそうか…」
兄「ツンデレだなあ」
友「はぐらかさないでください」
兄「はい」
兄「つまり友ちんは俺がお前のことをそういう対象で見ているように、俺のことも男としてみたいということでFAですか
?」
友「ちが…………わ…ないです…」
兄「マジで…?」
兄「ツンデレの属性が…変わった…?」
友「ふざけないでください」
兄「これは現実ですか?」
友「現実ですよ」
友「私だってこれまで散々酷いことはしてきましたがお兄さんには感謝だってしてますし…」
友「まあ…意地を張り続けた結果お兄さんが病むことになってしまいましたし…」
友「…ごめんなさい」
兄「い、いや大丈夫。もう結果として元に戻ったんだしな。あんま気にするなよ」
友「けどあの時のお兄さん見てられませんでしたよ?」
兄「そんなに?」
友「良くわからない言葉を何もない空間にブツブツと投げかけてました」
兄「危ない人やないか」
友「危ない人でしたね」
友「お兄さんがそうやって私を想ってくれたってことは……正直言うと嬉しいのかもしれません…あんまり実感がわきま
せんが…」
兄「もう俺死んでもいいわ」
友「そんなこと言わないでください」
友「こないだどれだけ肝を冷やしたと思ってるんですか」
兄「死んでもいいとは言ったが死ぬのはお前が死んでからだ」
友「無茶苦茶な…」
兄「そして一緒の墓に入る」
友「そういうことはポンポン言っちゃダメですよ。後悔します」
兄「後悔なんてしない。自分がそうしたいと思った行動だからな。時期を見極める必要はあるが」
友「まあ今からやられたらシャレになりませんから」
兄「まあもう直球で言うけどさ」
兄「俺はお前のことを一人の女の子として見てるよ」
兄「ぶっちゃけ。好きだよ」
友「……前から言ってたじゃないですか」
兄「このままだとお前に会話のペースを握られてていえそうになかったから」
兄「うん。好きだ。友」
友「何回も言わなくていいですよ」
兄「お前さては信用してないな!?真剣なんだぞ!?」
友「だからもう前から聞いててわかってるんですってば」
兄「俺の目を見てみろ!ほら!近ければ見えるだろ!」
友「見えませんってば!離れてください!」
カチッ
兄「あれ、停電収まったっぽい………ん?」
友「………」//////
兄「お前顔真っ赤じゃねえか!」
友「やっ!ちょっと!見ないでください!」///
兄「かわええ……」
友「かわえくないから離れてください!」
兄「ホントは今日遊園地行ったときにでも告白しようと思ってたんだけどな」
兄「プランも考えてたんだけど……」
兄「何かこれだけでもうどっちでもいい気分です」
友「これだけってなんですか…」
兄「お前の恥ずかしがる姿」
友「もう見ないでください!」
兄「何というか…言葉も出ないわ」
兄「お前が可愛くて」
友「もういいですって」
兄「挙動とか」
友「それに私まだそれに付いて返答とか…してませんしね」
兄「え!?もしかしてお断りですか!?」
友「そうは…言いません…ですが私が男の人が嫌いなのは事実です。知ってますよね?」
兄「あ…ああ…さっきも言ってたし…」
友「だから…まずはお兄さんを男性として見る所から始めていきたいと思ってるんです…」
友「お兄さんを怖くないと思えるようになりたいんです。私は」
兄「…ずいぶん素直になったな」
友「茶化さないでください」
兄「いや茶化してはないって。こうして考えると俺もいろいろやってきたの、お節介じゃなかったのかもなって思って」
友「根本的にはあまり意味をなしてないかもしれませんが」
兄「お前の俺に対する意識を少しでも変えられたなら効果はあったと言えるぜ」
友「…そうですか」
友「で、どうでしょう?今のままじゃ私は…お兄さんの思うような」
兄「いやいいよ別に」
友「…いいんですか?」
兄「お前がそうしてくれるっていうだけで前とは比べ物にならないほどの進歩だ。辛抱ならもう慣れてるぜ」
友「ごめんなさい」
兄「そこで耐えられるかどうかが男の甲斐性って奴だろ?」ドヤッ
兄「俺が望むのは今まで通りの…いや今まで以上に近くに居てほしいってだけだからさ」
兄「そのためなら、少し待つくらい問題はない」
友「全然慣れないかもしれないんですよ?」
兄「それはない気がするなあ」
友「どうしてですか?」
兄「俺ってほら。常人と違うくらいの変人だからさ。特別性なんだよ」
友「お兄さんだから大丈夫ってことですか?それって今と余り変わらないような…」
兄「結局大多数の野郎共の中に飛び込んでいくわけじゃないんだからさ。俺を道端の犬の糞以下から男までクラスアップさせてくれればいいわけよ」
友「さすがにそこまでは言ってませんよ」
友「今までみたいに撫でたり抱き着いたり気軽に出来ないかもしれませんよ。私が発狂して」
兄「そん時はしょぼんとしてるわ」
兄「何かもうさ。他の全ての野郎どもは嫌いになっていいから俺だけは嫌いにならないでくださいって奴」
兄「もうちょっとポジティブに言うとお前の中の『男』は俺だけが良いっていうか」
兄「何かこれすんげえ恥ずかしい事言ってる気がする」
兄「けどよくわからんな…えーっと…」
友「いえ…なんとなくわかりました。お兄さんが異常な独占欲を持っているということは…」
兄「違う、そうじゃない」
友「冗談ですよ」
友「これからもしかしたら何も変わらないかも知れません。ですが…お兄さんがそう言ってくれるなら…」
友「頑張りたいと思います」
兄「ああ」
友「で…では…」
友「もう今後一切『お兄さん』とは呼びません」
兄「!?なんで!?」
友「今日から先輩と呼ばせていただきます!!」
兄「………」
友「………」
兄「あ、はい」
兄「………何か変わるの?」
友「意識を切り替えるにはまず呼び名からと言いますから」
兄「嫌そんなこと言わない」
遅くなりました…
友「というわけで先輩以後よろしくお願いします」
兄「何か冷たくなった気がする」
友「だから意識を一新してですね…」
兄「まあそういうなら我慢しよう」
友「むしろ私は譲歩したんだから感謝されるべきでは?」
友「いえ…ダメですね…」
兄「一人で何を言っているんだ」
友「いえ違うんです。こんな態度だからあんな風になったのかなと思いまして…」
兄「俺は好きよ。悪態吐いても何だかんだで一緒にいる友ちんのツンデレ具合」
友「……ああ…そうですね…おに……先輩はそういう属性持ちですもんね」
兄「今鬼先輩って言った?俺は人間」
友「まだ慣れてないんだから察してくださいよ!」
友「ともかく!私は決めましたから!」
兄「そかそか。まあ他の野郎はどうでもいいから俺にだけは慣れてくれよな」
友「…努力はします」
兄「俺もお前が怖がってる間は極力近づいたりしないし」
兄「…ってか今は別に大丈夫なのか?」
友「何がですか?」
兄「目と鼻の先だけど」
友「…少し恥ずかしいですが大丈夫ですよ」
兄「あんま意味なくね?」
友「…そうかもしれませんね」
兄「まあ…どっちでもいいか」ナデナデ
友「言ってる傍から先輩も、ですね」
兄「どうもないなら俺だってスキンシップを図りたいさ」
友「ま、いいですけどね」
兄「お前の頭は手を離させてくれないな」
友「前も言いましたが、これでも伊達や酔狂で髪を伸ばしてるわけじゃあありませんから。ちゃんとケアしてます」
兄「伊達や酔狂で伸ばしてる奴なんかいるのか」
友「角を伸ばしてる人なら居ましたよ」
兄「それ赤カブトや。人やない」
夜
兄「おっと…もうこんな時間か。早かったな」
友「そうですね。あっという間でした」
兄「じゃあま…これからは先輩としてよろしくな」
友「男性としてですけどね」
兄「焦らなくていい。ゆっくりと俺を好きになってくれ」
友「それ言うの恥ずかしくないですか?」
兄「実はかなり」
友「でしょうね…でも…私も頑張ります」
兄「ありがとうな」
友「さて…それじゃまt」ガチャ
ドッバァァァァァァァァ
友「…………」
兄「忘れてたね。仕方ないね」
友「…どうしよう」
兄「泊まっていきんしゃい。俺は何もしないから」
友「そういう人って大体下心ありますよね」
兄「こないだ俺が命を削って証明しただろ」
友「わかってますよ。冗談です」
友「とりあえず兄貴にはある物で食べるように言っておきました」
兄「あいつなら妹のような悲劇にはならないだろう」
友「そう…ですね」
兄「何故不安そうな顔をした」
友「素人なのは間違いないですからね…」
兄「妹は特別だ。ああ。特別性だ」
友「そうですね…」
兄「さ!こっちも気を取り直して飯だ!」
友「とはいえカップ麺しかないんですよね?」
兄「まあな!何が良い?」
友「カレーが良いです」
兄「チーズカレーもあるけど」
友「じゃあそれで」
兄「ちょっと待ってな」
兄「たまにはこんなインスタントもいいよな」
友「やけに食べたくなる時があるんですよね」
兄「このじゃがいものサクサク具合が良いんだよ」
友「私ほろほろした方が好きなんですが」
兄「まあどっちでも美味いから良いか」
友「そうですね」
兄「しかし最近のコンビニとかで売ってる弁当とかってそこそこうまいよな。自信無くすぜ」
兄「自分で作ったケーキよりコンビニに売ってる奴のがうまかったりするからな」
友「そうなんですか?私はお兄さんの料理好きですけど」
兄「照れるぜ。そんなこと言われるとまた作りたくなっちまう」
友「またお弁当作ってくださいよ。突っ込みどころは満載でしたが、味は美味しかったですから」
兄「デレるねえ!もっと頼む!」
友「…もう話しませんよ」
兄「けど、あんまり現実味が湧かないな」
友「何がですか?」
兄「なんていうか…お前がこうして俺の好意を受け入れてくれてーっていうのが」
友「まだその一歩手前ですけどね」
兄「けど、前より距離が近づいたのは本当だろ?」
友「私としては近づいたのか変わらないのかわからないんですが…」
兄「実際の所ただの言い訳だったりして」
友「何がですか?」
兄「男として、っていうの」
友「私は男は嫌いですよ」
兄「でも俺のことは嫌いじゃないんだろ?」
友「まあ…けどそれは『お兄さん』だからであって…」
兄「それってつまりさ」
兄「最初から俺だけ特別扱いしてくれてたってことだよな?」
友「……そうなるんでしょうか」
兄「確かに男としてみようとしてくれるのは嬉しいけど、もう俺のことが『お兄さん』として友の中で気になり始めた時点で俺はもう満足だったのかもしれんなあ」
兄「ほら、男と女の前に。もしもお前が男でも俺はお前のことが好きになったと思うし」
友「えっ」ヒキッ
兄「おい!ドン引きするな!そういう意味で言ったんじゃない!」
友「まあ…お兄さんが女の人でも私は何かしら惹かれる部分があったかもしれませんね」
兄「そうそう、つまりそういうことだ」
兄「性別とかまあそんなのはもうどうでもよくて、ただお前がお前であるってだけで…ううん…難しいな」
友「言わんとしていることはわかりますよ」
兄「まあそういうことだ」
友「…私の決意、うやむやになっちゃうようなこと言いますね」
兄「ああ、違う。すまない。そういうわけじゃないんだ」
兄「ただ俺は」
友「そんなに悲しそうな顔しないでくださいよ。私は何もマイナスの意味で言ったわけじゃありませんから」
友「今まで、というかさっきまで、何を難しいことを考えてたのかなと思ってしまいまして」
友「男性として、とかお兄さんだから~とかではなかったのかもしれません」
友「まだ自覚はあんまりないんですが…私もきっとお兄さんの事が好きなんだと思いますよ」
兄「……呼び方もとに戻ってるぞ」
友「良いんですよもう。呼びたいときに先輩って言いますから」
兄「意味が分からんな」
友「ひょっとして照れてます?」
兄「うるせえ!言ってることコロコロ変えやがってばかやろこのやろ!」
兄「とにかく、泊まるなら泊まるで準備するぞ。風呂だ風呂!」
友「私が洗えばいいんですか?」
兄「いや、俺が洗ってくるから待ってろってことだ」
友「手伝いましょうか」
兄「まあゆっくりしててくれ。すぐ洗って戻ってくるから」
友「わかりました。テレビでも見て待ってますね」
友「……あれ?」
兄「どうした?」
友「何かテレビ真っ暗で映らないんですが…」
兄「おかしいな…停電は終わってるのに」
兄「もしかしたら電波が不安定になってるのかも。よく知らないけど」
友「…先輩お兄さん」
兄「待て、どっちかにしろ」
友「無音の場所にずっといるのは怖いので付いて行ってもいいですか」
兄「…ああ…そうだな」
風呂場
兄「滑るなよ」
友「大丈夫ですよ」
兄「後洗ってる時に押すなよ」
友「それはフリですか?」
兄「俺が頭を床に打ち付けて死んでもいいならやってくれ」
友「では」スッ
兄「やめろ!」
友「冗談ですよ」
兄「今日はテンション高いなお前」
友「そうなんでしょうか?よくわかりませんが」
兄「いつもよりって感じ」ゴシゴシ
友「胸のつっかえが取れたからじゃないですかね?ずっとモヤモヤしてて気持ち悪かったですし」
兄「俺とのことに関してか?」ジャー
友「そうですね」
兄「むしろ俺の方は今モヤモヤするけどな」
友「性的な意味で?」
兄「距離感を図りかねてんだよ!!どうしてそこで下ネタを振るんだ!」
兄「俺がそこで『うん』とか言ったらお前飛んで逃げるだろ」
友「十中八九そうですね。でもお兄さんにそんな度胸がないのはわかってますから」
兄「バカにされてる?」ゴシゴシ
友「信頼していると思ってくださっても構いませんよ」
ちょっと少ないですが…
風呂後
兄「さて!気分もさっぱり!寝るとするか」
友「私は妹の部屋で寝ればいいですか?」
兄「ああ、まあ俺が代わりに妹の部屋で寝てもいいが…」
友「あまり意味なくないですか?」
兄「前に一度俺の部屋で寝てるだろ?枕も同じだし、安心できるかもって思ってな」
友「まあ…大丈夫でしょう。多分」
兄「じゃあ妹の部屋でいいか?今日は多分何もやってないから。確認したから」
友「それなら安心です」
兄「明日は早起きしなきゃならんぞ。学校だからな」
友「ああ…そうでしたね…」
兄「荷物取りに行ってから学校行くからな」
友「わかりました。ではおやすみなさい」
兄「ああ、おやすみ。良い夢見ろよ」
妹部屋
友「………」
友(お兄さんかあ…)
友(いや、先輩って言うべきなのかな…)
友「まあ…」ボソッ
ピカッ
友「!?」
ゴォォォォ
友「か、雷…?」
友「…早く寝ないと…」
友(昼間は平気だけど…真っ暗だし…)
ガタガタガタッ
友「………」
ゴォォォォォォ
友「…………………」
兄部屋
兄「で、怖くなったと」
友「お約束ですね」
兄「自分で言うな」
友「お兄さんが無害なのはわかってますよ」
兄「俺の精神的安静を犠牲にした上での無害なんだがな!」
友「それは百も承知です。感謝してます。さんきゅーでーす」
兄「お前…」
友「冗談ですよ。怖くなったのはホントです」
兄「いやそれはわかってるが…」
友「タオルケットでもいいので貸してください。私床で寝ますから」
兄「いやいやいやいや。それはないだろ。俺が下で寝るのが道理だろ」
友「お兄さんは家主ですよ?」
兄「厳密には親父だがな」
友「現時点での」
兄「まあそうだが、女の子に床で寝させるなんて鬼畜の所業俺には出来ないな」
友「私が以前泊まった時、私結構酷い事お兄さんに言いまくってた気がするんですが」
兄「ああ、そうだったっけ」
友「罪滅ぼしということで…」
友「私はお兄さんがすぐそこに居るということがわかれば安心ですから」
兄「待て、その罪滅ぼしというのは成立しない。何故なら俺はあれをご褒美だと捉えていたからだ。だから気にするな」
友「えっ」ヒキッ
兄「やめろ!引くな!方便!ウソも方便だから!」
友「やっぱり嘘でしたか」
兄「どうしろってんだ!」
友「では妥協案を出しましょう」
兄「どうする気だ?」
友「二人とも床で寝ればいいんです」
兄「いやしかし」
友「布団とかありますよね?それを敷けばいいじゃないですか」
兄「それなら普通に俺が」
友「くどいですよ」
兄「はい」
__
友「クローゼットの匂いがしますね」
兄「もう何年も使ってなかったからな」
友「うちもベッドですからちょっと新鮮です」
兄「ま、とりあえず雑談はここまでにして寝よう。明日も早いんだし」
友「確かにそうですね。そうですが……いえ、まあいいでしょう」
兄「どうしたんだ」
友「何でもありませんよ」
兄「よくよく考えたら布団あるなら俺がベッドで寝てもよかったんだよな。お前が布団で」
友「薄情ですね」
兄「いや、だって…嫌だろ?」
友「いえ、特には…」
兄「いいのかよ」
友「まああんまりくっつかれたらちょっとあれですが」
兄「俺もそんな状態になったら寝れない」
友「そういうことですよ。別に危惧する物はありません」
兄「なるほどな」
友「でh」
ピシャーン ゴロゴロゴロ
兄「近くに落ちたな」
友「…」
友「手くらいならいいですよ」
兄「ふっふっふ…怖いか?」
友「からかってます?」
兄「事実じゃないのか」
友「まあ…」
兄「ほれ」ギュッ
友「…おやすみなさい」
兄「おう。今日は俺もゆっくり寝れそうだ…」
深夜
ゴォォォォォ ピシャーーーン ギャフベロハギャベバブジョハバ
友(…うるさい…うるさくて寝れない…)
兄「」スピー
友(なんでこんなにうるさいのに寝れるんだろう…)
友(こないだとは逆みたいだなあ…)
ドッゴォォォォン
友「!?」ビクッ
兄「ううん…」ゴロン
友「何で起きないの!?むしろ何で起きないのかが理解できない!」
兄「うるさいぞ友…早く寝ろ…」
友「どう考えてもうるさいのは雷じゃないですか!!」
兄「何がだよ…」
友「さっきすごい近くに雷が落ちたんですよ!」
兄「ああそうか…そりゃよかったな…」
友「良くないですよ!」
兄「お前手汗すごいぞ」
友「えっ」
兄「…俺より強い奴に会いに行く…」ゴソゴソ
友「どういうことですか!?」
兄「トイレ…」
友「普通に言ってくださいよ…」
十分後
友「………」
友「…遅いな…せんp…おに…ううん…」
友「…遅いなあ…」
友「………」ゴソゴソ
友「ほろぬくい…」
ガチャ
兄「…ただいま」
友「!?」
友「お、お帰りなさい…」
兄「お茶飲むか?」
友「持ってきたんですか?」
兄「ああ。寝てなかったみたいだし、喉乾いてないかと思ってな」
友「ありがとうございます」
兄「…ん?お前そっちだったっけ」
友「え!?ええ。まあ」
兄「俺が寝ぼけてんのかな…まあいいや。ほい」
友「ど、どうも…」
兄「飲んだら寝るんだぞ」
友「けどうるさくて眠れませんよ」
兄「俺はそうでもないんだがなあ…」
友「私にはそっちの方が信じられません」
兄「お前に抱き着かれてた時はさすがに眠れなかったがな」
友「さすがにそれはまだ少し抵抗が…」
兄「いや、今更だろ」
友「あの時のは勢いですから…」
兄「っていうか俺をまた徹夜させようとしてるな?」
友「わかります?」
兄「わかるわ」
友「では…」
兄「ああ、寝る」
友「待ってください」
兄「明日は学校だぞ」
友「わかってますよ?わかってますけど…」
友「女の子一人放置して自分は夢の世界に旅立つつもりですか?」
兄「どうしてほしいのかという意思表示をしてもらいたいな」
友「私が寝るまで起きててください」
兄「逆に言えばお前を寝かせてやればいいんだな?」
友「そういうことですが」
兄「ここにバールのようなものが一つ…」カラン
友「…」←冷たい目線
兄「冗談だ」
兄「うるさいから寝れないのか?怖いから寝れないのか?」
友「うるさいから、ですかね」
兄「耳栓やろうか。使い捨ての」
友「あれ気持ち悪くないですか?なんか…シャリシャリして」
兄「シャリシャリってのがわからないんだが…」
友「とにかく却下させてください」
兄「わがままだなあ」
兄「じゃあ睡眠薬でも…」
友「それは何か危ない気がします」
兄「そもそも持ってないんだがな」
兄「音楽でもかけながら寝るか?」
友「多分これだけうるさかったら音自体がかき消されますよ」
兄「こうやって話してたら俺も外の音がウザく思えてきた」
友「その調子ですよ。今日は徹夜しましょう。二人で」
兄「だが寝る」バサッ
友「ちょっと!」
兄「!?」バサッ
友「どうしたんですか。いきなり布団剥いで」
兄「お前やっぱり場所移動したろ」
友「い、いえ?そんなわけないじゃないですか。何の意図があって」
兄「だってこれすごいお前の匂いがするし」
友「え!?臭いですか!?……はっ!?」
兄「墓穴を掘ったな。良い匂いだぞ」
友「謀りましたね!」
兄「いやお前が嘘吐いたんだろまず…」
友「まあそれもそうなんですが…」
兄「…なんで?」
友「ゴロゴロしてたら入れ替わってました」
兄「…なるほど」
友「もういいじゃないですかそのことについては」
兄「ああ、そうだな。じゃあ寝ようぜ」
友「寝れないんですけど」
兄「布団が変わったらもしかしたら寝れるかもしれないじゃないか」
友「お兄さんが早く寝たいだけですよね?」
兄「まあな」
兄「ほら」スッ
友「…非常に不本意ですが…」ギュッ
兄「また寝れなかったら起こしていいから」
友「…わかりました」
兄「やっぱりお前怖いんだろ」
友「何がですか」
兄「さっきも起きたとき言ったけど、手汗」
友「これは暑いからですよ。気持ち悪かったら離してもいいですよ」
兄「お前の手冷たいんだけど」
友「…」
兄「変に意地張らなくてもいいんだぞ」
友「まあ多少は…」
兄「わかったところで俺には何もできないしな!!」
友「言った分私の損じゃないですか!」
兄「難儀だなあ」
友「悪かったですね…」
兄「ううん…どうしてほしい?」
友「起きててくれればいいんですよ」
兄「それは出来ないって…寝たいし」
友「私だって寝たいですけど~…」
兄「もうちょっと布団くっつけるか?」
友「これ以上くっつけるのはちょっと…」
兄「お前夕方あんだけくっついてて大丈夫だったのに…」
友「今は今ですよ」
兄「他に何かあるか?」
友「ううん…精神的に落ち着く何かを…」
兄「嵐が止まない限り一時的にしか落ち着かないだろ」
友「ですよねえ…」
友「……くっつけますか…」
兄「ああ。心配するな。俺から近づいたりしないから」
友「別にその辺は心配してないんですけどね」
兄「じゃあどの辺?」
友「ううん……わかりません」
兄「なんだそりゃ…」ゴソゴソ
本日書き込む予定でしたが色々あって明日になりました…
もうしばしお待ちくださいm(__)m
お待ち申し上げる…って…普通じゃなかったんですか…!?
_____
兄「……」コックリコックリ
友「寝たら死にます」ガクガク
兄「おいやめろ。寝かせてくれ~頼むよ~」
友「ダメです」
兄「…」
友「…」
兄「……」コックリコックリ
兄「いでっ」ゴツッ
友「あだっ」ゴツッ
友「おでこぶつけた…」
兄「近すぎぃ!!」
友「布団くっつけましたし…」
兄「くっつけるのはちょっととか言ってたじゃん!」
友「もうどんなことをしてでもいいのでお兄さんを夢の世界へ行かないようにする必要があると認識しました」
兄「この子ひどいぉ!!」
兄「手もつないでるだろ…寝れるだろ…」
友「そんなに眠いんですか?」
兄「ああ…寝かせてくれ…」
友「もしくはお兄さんの目を覚まさせればいいんですね?」
兄「全力でやめてくれマジで」
友「ではスパ4のエドモンドのテーマを熱唱します」
兄「そんなことしたらお前の胸にナイーブな百烈張り手すんぞ」
友「………セクハラ変態」
兄「お前が早く寝ればそれで済むんだよ…」
友「寝れないものは寝れないんです」
兄「寝たいものは寝たいんだよ…」
友「むぅ…埒があきませんね」
兄「じゃあジャンケンで負けた方の言うことを聞くこと…」
友「いいですね。それで行きましょう」
兄「最初は」
友「パー!」
兄「グー」
友「私が勝ちましたよ!」
兄「俺の負けだな。じゃあ寝るぞー」
友「えっ!?」
兄「さっきの発言を思い出せバカ者」
友「あぁあああああ」
兄「眠気で脳が働いてないんじゃないか」
友「それならお兄さんは悪知恵が働く分脳は起きてるんじゃないですか?」
兄「睡眠を優先しろと脳から指令が出てるんだよ」
友「むう…」
兄「頭撫でるくらいならしてやるから…」
友「そんなもんで寝れるんですかね」
兄「やる価値はある。俺得だからな。だが寝れなくても文句は言うな…」
兄「どうよ」ナデナデ
友「……あんまり変わらない気が…」フワァ
兄「欠伸してるだろ」
友「本当ですね」
兄「どうにか寝れそうだな」
友「また起こすかもしれませんが」
兄「もう勘弁して」
友「大丈夫ですよ。起きても一人で暇つぶしてますから…」
兄「それはそれで何かあれだな…」
友「あまり迷惑をかけるのも忍びないですし」
兄「さっきまでずっと我がまま言ってたんですがそれは」
友「冗談の範囲内ということで許してください」
兄「……」ナデナデ
友「……」
兄「……」ポテ
友「?」
友「あの、お兄さん?どうして手をほっぺの方に回すんですか?」
友「さすがにそれはちょっとあn…」
兄「…」スピー
友「………」
友「寝ちゃった…か…そんなに眠かったのかな…」
ゴロゴロゴロ
友「…外うるさいなあ…」
友「………」ゴソゴソ
友「けど…何とか寝れそう…」
友「おやすみなさい……」
翌朝
兄「…朝か……」
兄「ん?」
友「…」スー
兄「結局こっちの布団に入ってきてるじゃあないか…」
兄「なんだかんだ言っ…て…!?」
時計「八時だよ。全員集合」
兄「やべえええええええ!!!!!!」バサッ
兄「早く準備を…っ!?」ギュッ
兄「手が!手が離れねえ!!友!!起きろ!」
友「ううん………」
兄「友!」
友「マンダム…」
しばらく後
友「どうして起こしてくれなかったんですか!!」
兄「起こしたわ!!っていうかお前が夜中に起こすから早く起きれなかったんだよ!」
友「人のせいにするなんて最低ですね!」
兄「もうどっちでもいい!今から行けばギリギリ間に合う!」
友「走ればですけどね!!」
兄「ハンカチは!?」
友「持ちました!」
兄「ティッシュは!?」
友「持ちました!!」
友「社会の窓!」
兄「フルオープン!」ジジジッ
兄「さあ行くぞちくしょう!朝っぱらからついてねーぜ!」
友「私も同意見ですよ!」ガチャ
家の前
ドッバァァァァァ
兄「………」
友「………」
兄「友」
友「はい」ピッピッ
友「大雨洪水警報です」
兄「でかした」バタン
__
兄「ある意味助かった」
友「そうですね。あのやり取りは本当に不毛な物となりました」
兄「そうだな。この時間に起きたのも無駄だったな」
友「もう少し寝たかった…」
兄「誰のせいでこうなったと思ってる?」
友「すみません…」
兄「冗談だ。別に嫌じゃなかったしな。お前に頼られるのは」
友「時々先輩が本気で怒ってるのか冗談なのかよくわからないんですが」
兄「いやそんなに怖がるな。俺がお前に本気で怒ることなんてないぞ?」
友「じゃあどんな時に本気で怒るんですか?」
兄「そうだな…危ないところに自ら行ったりとかしたら怒るかな。後食後のデザートのパフェを食べたら怒るな」
友「私とパフェは同系列なんですか…」
兄「委員長と妹は知ってるんだろうか」
友「いや、さすがにこの時間ならもう起きてるでしょ…」
兄「あ…男からメールが来てる」
友「なんて来てます?」
兄「警報の件について…テンション高めでものすごい量のメールが…」
友「兄貴…」
兄「最後の方は俺からの返信がなかったから徐々にテンション下がって行ってるな」
友「こんな顔してそうですね」(´・ω・`)
兄「返しておいてやろう。なんか悪い気がする」ピッピッ
友「兄君からメールが来ない…どうしんたんだろう…朝から迷惑だったかな…(´・ω・)」
友「みたいな」
兄「やめろ!なんか罪悪感がすごい!」
友「可愛いですからね」
兄「ああ…可愛いからな…」
兄「お前も可愛いぞ」
友「そんなついでみたいに言われても嬉しくないですよ」
兄「顔がニヤけてんゾ☆」
友「ちっ…」
兄「舌打ちされた!?」
兄「これでよし…」
友「妹と委員長さんは?」
兄「ああ、そうだったそうだった…」
兄「………」
兄「まあいいだろ!多分!」
友「打つの面倒になりましたよね?なってますよね?」
兄「だって携帯でメール打つのって面倒じゃん!」
友「スマホになって余計に面倒になりましたが…やることはやらないと」
兄「じゃあ電話でいいじゃない」ピッ
友「その手がありましたか…」
兄「………出ねえな」
友「まだ寝てるんでしょうか?」
兄「いやあいつらに限ってそんなことは…」
兄「あ、もしもし委員長?」
兄「は?」
兄「いや、今日学校休みだぞ」
兄「ホントホント。外見てみろ」
兄「ああ。それだけ言いたかったんだ」
兄「何もって…?何の話よ」
兄「んじゃあな。まあ今日はゆっくりしてくれ。あーい」ピッ
兄「ということで連絡は終わった。寝よう」
友「寝るんですか」
兄部屋
兄「そしてお前もついてくるんだな」
友「何かダメですか?」
兄「いやいやいや滅相もない」
兄「一緒に寝るのか?」
友「さすがにそれは恥ずかしいかなーって」
兄「昨日一緒に寝たお前のどの口が言う」
友「まあそうなんですけどね」
兄「それじゃ俺はもう一眠り………」
友「はい。おやすみなさい」
兄「なあ」
友「何ですか?」
兄「着替えるから出てってくれないか」
友「着替えるって?」
兄「パジャマに」
友「ああ、皺になりますもんね」
兄「うむ」
友「……」
兄「……」
友「魔王様のペロペロ計画取ってもらえます?」
兄「出ていけっつったろ!!」
友「そんなこと言ったら私もパジャマに着替えたいんですが」
兄「お前も寝るんかい」
友「一緒には寝ませんが寝るとは言いました」
兄「多分お前のパジャマもう洗濯しちまってるからないぞ」
友「ううん…」
兄「妹のパジャマ取って来てやるから。それで我慢してくれ」
友「わかりました」バタン
__
兄「なあ」
友「はい」
兄「ピカチュウのワンピースとこのくっそ透けて見えるネグリジェとどっちがいい?」
友「それがあなたの趣味なんですね。幻滅しました。実家に帰らせていただきます」
兄「ちげえよ!なんかいつもよりパジャマの数少ないと思ったらこれだけしかなかったんだよ!!!」
友「え~…その選択肢ならピカチュウしかないじゃないですか」
兄「いいじゃないか、ピカチュウ」
友「良いんですけど……って、丈が短すぎないですか?」
兄「俺に言わないでくれ」
着替え後
兄「似合ってるぞ」
友「嬉しくないです」
兄「さ、寝よう。あったか布団が待ってる」
友「この微妙に暑い部屋にあったかい布団とか…」
兄「あれだ。枕詞みたいなもんだから気にするな」
友「寝具だけに?」
兄「お前うまいな……」
友「もっと褒めていいですよ。私は褒められて伸びるタイプなんです」
兄「ほっぺたが?」ムニー
友「やめりぇくらあい」
兄「柔らかい…柔軟剤使ったろ!?」
友「そのネタもう古いです」
兄「そういえばお前って眠いの?十分ゆっくり寝てたと思うが」
友「寝るのが遅かったのはお兄さんも知ってるでしょう?」
兄「眠いまま起き続けさせられた俺はともかくお前は朝もぐっすりだったし」
友「嫌味ですかそれは…」
兄「今日が晴れなら嫌味と化してただろうな。今となってはどっちでもいい。結果オーライ」
友「ならそういう言い方は毒々しいですよ」
兄「あえてそういう言い方をしたと言ったら…」
友「怒りますよ」ムッ
兄「その表情が見たかった!」グッ
友「ホントに怒りますよ」
兄「すまんすまん」ナデナデ
友「…なんか撫で方おかしくないですか?」
兄「え?そうか?」
友「昨日はもっとこう…こうやってたと思うんですけど」
兄「こう?」
友「そうなんですけど…なんかちょっと違うような…」
兄「そうか…俺もとうとう撫で方にまでオーダーがつくようになったか…俺は嬉しいぞ!!」
友「どうせやるならきちっとしてほしいだけです」
兄「ほらほら~おいで~」
友「私は犬か何かですか」
兄「お前はどっちかっというと猫っぽいけどな」
友「知りませんよそんなの」
兄「その気まぐれとツンデレ加減が特に」
友「そんなこと言われても知りませんって…」
友「悪かったですね素直じゃなくて」
兄「前よりは全然素直だからオールオッケーよ」
友「私の選択は間違っていたのかもしれない…」
兄「なんだと!?俺以外の男の方が良かったと申すか!?お兄さん許しませんよ!」
友「いえ、あの時に断っておいて…」
兄「なるほど。その恋心を忘れずに一生独り身で過ごすと…そんなふうに思ってくれてるんだなお前は」
友「自意識過剰も甚だしいですよ」
友「っていうかそれ何のメリットもないバッドエンドじゃないですか」
兄「まあな!俺はハッピーエンドが好きなんだよ!」
友「今のこの現状がハッピーだとでも?」
兄「ハッピーだろ?」
友「…まあアンハッピーではないですが…」
兄「ああ、そうだ」
友「何ですか?」
兄「腕枕してやろうか」
友「何の脈絡もなしに話題が飛びましたね」
兄「どう?なんかさっき唐突に頭にひらめいたんだけど」
友「ん~………枕の方が寝やすそうです」
兄「ショーックッ!!」
兄「とりあえず一旦寝ようか。多分次起きるのは昼ごろだろう」
友「そうですね。寝すぎて夕方になってたらちょっと笑えないので」
兄「ほい」
友「ホントにするんですか?腕枕」
兄「ああ、よきにはからえ」
友「それって私が言う方では…」
兄「さあ寝よう!俺の瞼はもう閉店時間だ!」
友「開店してから一時間たってないですがね」
兄「シェフは気まぐれなんだよ」
友「そんな営業されたらお客さんはたまったものではないですね」
兄「誰が客で損するというのかね」
友「今目の前にいる人がですよ」
兄「ああ、そうだなピカチュウ。十万ボルトだ!」
友「怒りますよ」
兄「できればワンピの裾をはためかせるようにして怒ってくれ」
友「もう寝ます」バサッ
兄「おふぅ!?」ゴリュッ
兄「おい!勢いよく腕にあたまを置くな!変な音が…!」
友「知りません」
兄「全く…お前は全く…おやすみ」
友「おやすみなさい」
友「ん………」
友「あれ……」
友「ああ……夢か…」
「昼寝したら夢見やすくなるって誰か言ってたし、多分頭が起きてるんだろうな」
友「何かの番組で見た気がする」
「夢だってはっきりわかんだね」
「いつもはぼんやりだけど、っていうか最近夢なんて見なかったけど。今日ははっきりしてるね」
友「うん」
「私は誰と話してんの?」
友「え?私って話してるの?」
「いや、話してるじゃん」
友「誰とよ」
妹「私と」
友「!?」
友「妹…?なんで…?」
妹「うん、ちょっとね」
友「なんで透けてるネグリジェ着てるの…?」
妹「もうちょっと別の所に疑問を持とうか」
友「いやもうこれ夢だし」
妹「夢っていうのは記憶にないことは出てこないんだよ。だから友ちゃんが今見てるのは今まで見てきた私だよ」
友「こんなネグリジェ着た妹なんて見たことないんだけど」
妹「さっき見たでしょ?ネグリジェだけ」
友「着たネグリジェと着てないネグリジェは全然違うじゃん」
妹「いや…もういいや」
友「で?本題は?」
妹「うん、本題はね」
友「ちょっと待って、喉乾いた…」
妹「………」
友「炭酸ない?」
妹「持ってないよ」
友「喉乾いた…」(´・ω・`)
妹「話し戻していい?」
友「どうぞ」
妹「あのね」
友「うん」
妹「とりあえずネグリジェの中をのぞこうとするのやめてもらっていい?」
友「なんで透けてるネグリジェの中が透けてないの?」
妹「それは友ちゃんが私の裸を見たことがないからだよ」
友「ううん…残念…」
妹「さっきも言ったけどこれは友ちゃんの記憶にないことは」
友「もうそれはいいから続けて、はい」
妹「私もさすがにイラッとしたよ。けど今は抑えるよ」
友「なんでだろう。夢だからか知らないけど、いつもと会話のノリが違う気がする」
妹「それはそうだよ。これは友ちゃんから見た私の姿、形、声、だからね」
妹「実際の私じゃない。こうやって話しかけてるのもきっと友ちゃんの脳内で自然とそういう会話を妄想してるだけなん
だろうね」
友「それって私と私が話してるだけじゃないの?痛い子じゃん」
妹「そうだね。痛いね」
友「うん」
妹「主に私の心が」
友「うん?」
妹「友ちゃんの嘘つき」
友「…うん?」
妹「嘘つきだよ、友ちゃんは」
友「何か嘘吐いたっけ?」
妹「たくさんついたよね。一杯一杯嘘吐いた。私はそれで傷ついた」
友「例えば?」
妹「兄さんには興味ないとか」
妹「兄さんなんて眼中にないとか」
妹「そんなこと言ってたのに…」
妹「私の兄さんを盗ろうとしてる」
妹「ポッと出て来て、兄さんを盗ろうとしてる」
妹「私だけじゃない。委員長さんや男さんだってきっと怒ってる」
妹「私は安心してたよ。だって友ちゃんがそういうから、きっと大丈夫だと思って」
妹「だから委員長さんの所にだって行ってたのに」
妹「兄さんはかっこいいから。優しいから。こうなる可能性は考えてたけど友ちゃんを信じてたのに」
妹「だけど友ちゃんは裏切った」
妹「私をうr」
友「ちょっと待って?」
妹「話に割り込まないで?」
友「少し矛盾を見つけたから指摘したいんだけど」
妹「何個?」
友「二つ」
妹「それくらいなら良いよ」
友「うん。まず第一に、何を信頼してたの?」
妹「何をって…友ちゃんが兄さんには興味ないって言ってたこと」
友「まあそうなるよね。私は興味ないという段階から次に進む可能性については否定してないと思うんだけど」
妹「あれ?そうだっけ?」
友「うん。多分。自信ないけど」
妹「ううん…じゃあ訂正するよ」
友「うん」
妹「z」
友「後」
妹「二つあるって言ってたね、ごめんね」
友「裏切ったって言ったけど、どうしてそう判断したの?」
妹「え?ううん…興味ないって言ったことを裏切った…?」
友「その興味ないっていうのをさっき否定してしまったから裏切ったことにはならないよ」
妹「……そっかあ」
友「あれ?ということは矛盾点一つじゃない?」
妹「ホントだ。友ちゃんってバカだね」
友「うん」
友「パイナップル持ってない?」
妹「ないよ」
友「なんでこんな夢見てるの?」
妹「私に聞かないで」
友「妹も私なんでしょ?」
妹「そうだよ。けど友ちゃんにわからないことが私にわかるわけないじゃない。友ちゃんの頭の中なんだから」
友「ジンジャエールとかない?」
妹「持ってないよ。大体ポケットすらついてなんだよ?ネグリジェなんだよ?」
友「この辺に…」ゴソゴソ
妹「どうして胸に手を伸ばすのかな?」
友「あった!」
妹「良かったね」
友「うん…」スカッ スカッ
妹「どうして胸を揉もうとするの?」
友「ない…」(´・ω・`)
妹「私の胸が小さいわけじゃなくて友ちゃんが私の胸を揉んだことがないからだよ」
友「そっかあ…じゃあ揉みに行っていい?」
妹「ダメだよ。友ちゃんには兄さんがいるんだから」
友「でも先輩は女の子じゃないよ」
妹「お兄さんじゃないの?」
友「先輩って呼ぶことにしたって言ってたじゃない」
妹「けどそれって建前だよね?」
妹「多分友ちゃんは兄さんの事、男として見てももう怖くないはずだよ」
友「なんでそんなことわかるの?」
妹「私は友ちゃんだからね」
友「そっかあ」
妹「こうして今も兄さんと一緒に寝て、起きて、怖い?」
友「怖くない」
妹「兄さんは友ちゃんの嫌がることなんてしないよ。ベタ惚れだから」
友「それはちょっとうぬぼれが過ぎる気がする」
妹「けどそう思うくらい兄さんの事信頼してるんじゃない?心のどこかで」
友「ううん……」
妹「それに友ちゃんだって兄さんの事好きでしょ?」
友「ううん……」
妹「じゃないときっと、本当に男の人が大嫌いな友ちゃんが兄さんとこんなこと出来ないもん。兄さんは男であるというのは何も変わらない事実なんだから」
友「そうなのかなあ…」
妹「うん。多分ね」
友「自分の事なのに曖昧なんだなあ…」
友「そうだね」
友「ハンバーガー食べたい」
友「タイヤは倉庫にあるよ」
___
__
_
友「っ…?」
友「………」グー
友「お腹すいた…」
友「お兄さん」ユサユサ
友「お兄さん、起きてください」ユサユサ
兄「」クカー
友「起きないと鼻に指突っ込みますよ」
兄「」スピー
友「そのまま脳まで指を達しさせますよ」
兄「ううん…」スピー
友「その後は跡形もなく脳ごとお兄さんの頭を爆破しますよ」
兄「うぐぐ…うぁ…」
友「苦しみ始めた…」
友「起きてください」ベシッ
兄「ひでぶっ」
兄「…おはよう…」
友「おはようございます」
兄「お前なんか言ってた?」
友「いえ特には」
兄「何か変な夢見たんだけど」
友「私も変な夢なら見ましたよ」
友「お腹が減りました」
兄「俺もかも」
友「ハンバーガーが食べたいんですが…」
兄「なんで?」
友「無性に欲しくなって…後炭酸が飲みたいです」
兄「炭酸…あったっけ…」
__
兄「ないな」
友「じゃあ一緒に買いに行きましょうか」
兄「外、どうなってる?」
友「……」ガチャ
ドッバァアアアアア
友「快晴です」
兄「嘘吐け」
友「買いに行きません?」
兄「行かない」
友「大雨の方がテンションあがるじゃないですか」
兄「上がるけど行かない」
友「なんでですか~」
兄「お前が怪我したら大変だから」
友「じゃあ一人でお願いします」
兄「それならいいぜ。いってk」
友「冗談です」ガシッ
兄「良いのか?」
友「私もお兄さんに怪我されたり飛ばされたり流されたりしては嫌なので」
兄「嫌に具体的だな」
友「なんだか、変な夢を見たんです」
兄「ああ、俺も」
友「多分お兄さんの夢は私が枕元で呪詛の言葉をささやいたからです」
兄「なんつーことしてんだ」
友「いやあ…起きなかったので…」
兄「んで?お前はどんな夢を見たんだ?」
友「ん~……」
兄「いや、言いたくないなら別にいいんだがな」
友「あっさりとしか覚えてないんですが」
兄「ぼんやりと、じゃないのか」
友「どっちでもいいんです。記憶が希薄なんです」
兄「なるほど」
友「妹が出てきたんです」
兄「ふむふむ?」
友「それで…私が妹の胸を揉もうとして…」
兄「待て」
友「ですがもめなかったんです。裸を見たことがなかったから」
兄「待て」
あ、今の私です。何故か名前が抜けてました
友「そしたら妹が私の事を嘘つきとか言って」
兄「嘘つき?」
友「お兄さんを盗ったとかどうのこうのって…」
友「私はお兄さんに興味なんてないって言ってたのにって言われまして」
兄「…なるほど」
友「私は興味ないけどその先に発展する可能性を否定まではしてないと論破しました」
兄「論破しちゃうのかよ」
友「結論は私がバカであるということで終わっていたはずです」
兄「わけわかんねえな」
友「わけわかりませんね」
兄「訳わかんねえだろ!」
友「それだけじゃ誰のネタかわかりませんよ」
兄「君のハートにレボリューション!!」
兄「なるほど、内容は把握できた」
友「私がバカだって結論ですか?」
兄「お前はバカだけど可愛いぞ」
友「フォローになってないですよ」
兄「まあなんだ、そんなに気にする必要はないぞ」
友「私は気にしてないつもりなんですが…」
兄「それならいいんだが……」
友「………」ジーッ
兄「なんだ?腹減ったのか?」
友「いえ…」
兄「んん?」
友「……」ピトッ
兄「おい、どうした。くっついてきて」
友「いえ…とくには…」
兄「飯、食べないのか?」
友「食べます。ハンバーガーで」
兄「ハンバーグならあるが」
友「じゃあそれで…」
兄「くっついてると作れないんだが」
友「大丈夫ですよ。多分」
兄「フライパン動かすときに肘が良い感じに当たって吹っ飛ばされるかもしれんぞ」
友「じゃあカップ麺でいいです」
兄「えぇ…」
__
食後
兄「暑くね?」
友「大丈夫ですよ」
兄「俺暑いんだが…」
友「じゃあジュースでも買いに行きます?」
兄「だから土砂降りだって」
友「傘があれば大丈夫です」
兄「風で吹っ飛ばされるわ」
兄「いきなりどうしたんだ?」
友「何となく…」
兄「嫌じゃないのか」
友「いえ、特には…」
兄「ふうん…」ピッ
友「テレビ見るんですか?」
兄「ああ、天気予報を」
友「なるほど…」
兄「おう」
友「……」
兄「……」
兄「明日の朝には止むらしいな」
友「そうですか…」
兄「ジュースは明日だな」
友「それは残念ですね」
兄「いや、俺はそこまで飲みたくないんだがな」
友「私は…私もです」
兄「おい」
友「今日はよくわからない日ですね」
兄「俺が一番困惑してるんだが」
友「変な夢を見たからかもしれません」
兄「別に怖い物じゃなかったんだし、お前も気にしてないんだろ?」
友「まあ…はい…」
兄「ならなんでだ?」
友「さあ?どうしてでしょう。わかりません」ギュッ
兄「?」
友「ただ…」
兄「ただ?」
友「近づかれるのが怖いとは思いますが」
友「離れられるのはもっと怖いかなって思いました」
兄「そんなことしないって」
友「夢の内容はあまり覚えてはいませんが、何となく不安になりまして」
兄「そんなに信用ないか…俺…」
友「いえ、逆に私がおなじ立場で似たような行動されると突き放しそうだなって」
友「まあ、お兄さんだからこうやって好きとかなんか言ってくれるんでしょうけど…どんだけドМなんですか」
兄「最後は余計だろ」
友「そうですね、ごめんなさい」
兄「まあ心配しなくてもそんなことはないから安心しろ」
友「そうは言いましても、私はお兄さん嫌いになるかもですし」
兄「そんなこと言うなよおおおお!!哭くぞ!」
友「冗談ですよ」
兄「冗談で良かった。悲しみで人が殺せるということを実証するところだった」
友「それはいけませんね…」
兄「けどそう言ってくれるってことは安心だな」
友「まあしばらくは…」
兄「だからそういう心臓に悪い冗談はやめてくれ」
友「大丈夫ですよ。本当にそんな気ならわざと言いませんから」
兄「そういうキツいのも含めてやめて!」
友「嫌いならこんなにくっついたり手を握ったりはしませんよ」
兄「正直俺あんまり自分に自信ないからさ」
友「私がこんなに近づけるということは誇っていいですよ」
兄「ああ………」
友「なんでそんな微妙そうな顔するんですか」
兄「いやここまで苦労したなと思って」
友「関係性的には告白以外あんまり変わってませんけどね」
兄「と言うわけで俺もお前の嫌がることして嫌われたくないから、お互いにゆっくり歩み寄って行きまっしょいと…」
友「昨日それ言いませんでしたっけ?」
兄「念押し」
友「そうですか」ギュッ
兄「なんで今日はそんなにスキンシップ過剰なんだ?」
友「変な夢を見たからですよ。きっと」
兄「何かこう…情緒不安定になりそうなんだけど」
友「マーキングだと思ってください」
兄「余計テンションあがって不安定になるわ」
兄「これでも我慢してるんだぜ」
友「何をですか?トイレなら出てすぐ左手ですよ」
兄「俺の家なのに知らないわけないだろ!」
友「まあお兄さんから動いたら私は恐怖で慄き、瞬く間に物質的な意味で爆発してしまうかもしれません」
兄「お前の体はどうなってんだよ」
友「なので私から接近するまではじっとしててください」
兄「どんなお預けだよ…」
友「ドМなお兄さんからすればご褒美でしょう?」
兄「いや、別に苦行は耐えられるがМじゃないぞ。いや、ドМ加減は確かに実感していないことも無きにしも非ず…」
友「まあそれは嘘ですけど。あんまり酷いことすると怒りますよ」
兄「だからしないって…」
友「例えばですね。お兄さんの目の前から私が消え去ったとしましょう」
兄「考えたくない」
友「考えてください。何と言うか…どんな感じします?」
兄「そうだな…なんか…考えられねえ」
友「私の胸中はそんな感じなわけです。何故か」
兄「いや考えられないんだが」
友「虚無感と言えばいいんでしょうか。何かわかりませんが…あの夢を見てから定期的に寒気がしたりします」
兄「風邪じゃないのかそれは」スッ
友「熱はありませんよ」
兄「そっか。俺にお熱ってことか。ははは」
友「それもお兄さんが消えてしまったらと考えたらの事だったので」
兄「スルーか…」
友「なんていうんでしょうかね。その虚無感と若干の恐怖と寒気が来て…盆と正月が一気に来たような衝撃に襲われました」
兄「それ嬉しい時に使うんだぞ」
友「盆と正月が一気に来たような衝撃に襲われました」
兄「なんでだよ…」
友「夢の内容とも関係のないはずなのに。不思議ですね」
兄「そう…なのか?」
友「ええ、そうなんです」
友「居なくならないでくださいね」
兄「だから大丈夫だって」
友「鬼が襲いに来たらその鬼を引き裂いて鍋にぶち込むくらいの業ならやってのけることができますので」
兄「お前人間じゃないだろ」
友「まあそれは嘘ですが…っていうか鬼って非現実的すぎますよ」
兄「お前が言ったんだろ…」
友「と言うわけでお兄さん」
兄「はいお兄さんです」
友「顔を右へ九十度曲げてください」
兄「えっ」
友「曲げてください、直角に」
兄「それはY軸?X軸?」
友「こうですよ」グイッ
兄「アダァッ"!?」ゴキッ
友「そのまま…えーっと…」
兄「横向けって言えばいいだろ!」
友「そのまま両手を広げてください。腕だけ南斗水鳥拳みたいにしてください」
兄「後半の説明いらないだろ」
友「早く」
兄「お前は行動が唐突過ぎて猫みたいだな」
友「それで構いませんよ。猫可愛いですし」
兄「そうだな」
友「そうそう、そんな感じです」
兄「きついんだけどこれ」
友「多分後小一時間ほどその状態を保持してもらうと思います」
兄「拷問かよ!!」
友「さて…」
兄「え、ちょっと待て。何する気だ」
友「あ、ちゃんとぴったり閉じておいてくださいね。怪我しますから」
兄「どういうことだよ!!」
友「お兄さんはそのままで居てくれればいいんです。すぐ終わりますから。一時間ほどで」
兄「すぐじゃない!それすぐじゃない!」
友「はい、文句言わずに覚悟を決めてください」
兄「くそう!一体何なんだ!」
友「いきますよ」
ギュッ
兄「痛いのはやめてぇえええ!!…………え?」
友「………」
兄「………何をやっておいでですか?」
友「見ればわかるじゃないですか」
兄「いや、うん…」
友「抱き着いてるんですよ。あ、手はそのままでお願いします」
兄「キツい!これキツい!嬉しいけど!疲労もきついけど他の部分もキツい!」
友「じゃあ下ろしてもいいですよ。変な所を触ったら怒りますけど」
兄「oh…」スッ
友「言った通りお兄さんからされるのは怖いので、私からやりました」
兄「何かお前の言ってた怖いという意味が分かった気がする」
友「蹴られるかと思いました?」
兄「ぶっちゃけそうだな」
友「そんな恐ろしいことはしませんよ」
友「初正面ハグですね」
兄「俺には全くそんな気はなかった。だからびっくりした」
友「初めてを奪われてしまった感じですね」
兄「それを男に使うと非常に危ない意味になるからやめろ」
友「これは思いのほかあたたかくて気持ちが良いものですね」
兄「暑くないのか」
友「さっきまで冷や汗かいてましたからね」
兄「そうか…」
友「なんていうか…安心します」
兄「こんなので良ければいくらでも」
友「次はお兄さんからお願いできそうです」
兄「なら今回はお前に見せ場を譲っておこう」
友「賢明な判断です」
兄「………」
友「………」
兄「何もしないのか?」
友「何かすることでもあります?」
兄「撫でていい?」
友「お尻ですか?」
兄「痴漢ちゃうわ!頭だよ」
友「良いですよ」
兄「何だろうなあこれ」ナデナデ
友「さあ…」
兄「首が痛くなってきた」
友「正面を向いてはいけませんよ」
兄「どうしてなんだ…」
友「私の顔が真っ赤だと思うので」
兄「何それ見たい」
友「ダメですよ」
兄「見たい」
友「嫌がることはしないと言いましたよね」
兄「チラ見とか…」
友「ダメです」
兄「ちぇ~」
友「と言いつつ何顔を前に向けようとしてるんですか」
兄「ばれた?」
友「ばれますよ」
兄「いやあ…減るもんじゃないし」ググググ
友「減りますよ。主に私のMPとかなんかそんなのが」グググ
兄「おごあぁっ!?首変な音した!」ゴキッ
友「え…大丈夫ですか?」
兄「隙あり!」
友「………///」
兄「oh……」
友「バカにしてます?」
兄「可愛いなあって思って」
友「もう知りません」
一時間後
友「堪能しました」
兄「ホントに一時間やるとは思ってなかった」
友「私もです」
兄「…で、まだ離れないのか?」
友「思いのほか居心地が良くて…」
兄「色々キツいんだが」
友「どうしてです?痺れました?」
兄「いや…いや、いい。大丈夫」
友「どうしたんですか?正直に言ってください」
兄「幸せすぎて死にそうなだけ」
友「それならいいでしょう」
ザァァァァ
兄「外うるさいなあ」
友「窓割れたりしませんよね?」
兄「物が飛んでくることはないだろ……多分」
友「雨戸は…?」
兄「閉めてないな」
友「閉めに行きましょう!今すぐ!」
兄「面倒なんだけど」
友「本来なら昨日やっておくべき事でしょうに」
兄「ならちょっと休憩してから行こうぜ」
友「ダメですよ!中に石とか飛んで入ってきたらどうするつもりですか!」
兄「ちょっと待って!足!足痺れたからちょっと待って!」
友「早く立ってくださいって!」グイッ
兄「………」
友「どうしたんですか。そんなにへっぴり腰で」
兄「腰が痛い」
友「体中が欠陥だらけなようですね」
兄「普通の人間はそうだぞ」
友「血の管じゃありませんよ」
兄「わざとだ」
兄「あ、じゃあ俺雨戸閉めてくるから風呂沸かしといてくれないか?」
友「一緒に行きますよ?」
兄「びしょ濡れになるかもしれないから、先に沸かしておいてほしいんだよ」
友「なるほど…なら任されました」
兄「…あぶなかった」
__
戸締り後
兄「大事には至らなかった。二つの意味で」
友「お帰りなさい」
兄「しかしまだ四時か。時間の流れが遅い気がするんだが」
友「誰かがオカリナを吹いてるかもしれませんね」
兄「飯もさっき食ったし…何かするか」
友「お風呂入らないんですか?」
兄「思った以上に濡れなかったしな。大丈夫」
友「沸かした意味があんまりない気がします」
兄「後で追い炊きすればいいし」
友「贅沢な使い方ですね。節約家の方々に怒られますよ」
兄「お前が入った風呂の残り湯で洗濯するから大丈夫。エコだ」
友「今日はシャワーで済ませますので…」
兄「国家反逆罪だぞ!!風呂はきちんと入って百まで数えろ!」
友「今日もお泊りですね」
兄「言わずもがな」
友「…今日も一緒に寝ていいですか?」
兄「マジでお前どうしたんだ?」
友「嫌ならいいですけど」
兄「いやいやいや滅相もない。なんというか…昨日と違いすぎると思ってな」
友「わかりません。なんでしょうね。独占欲でも出たんでしょうか」
兄「それはそれで…嬉しいな」
友「お兄さんは私にそういうの持ってます?」
兄「迷惑だと思って言わなかったが、持ってるぞ」
友「ふふふ。そうですか」
兄「ああ。お前だから心配してなかったがな」
友「どうしてです?」
兄「だってお前男嫌いだろう?」
友「まあそうですね」
兄「これから守ってやるからな」
友「何からですか?」
兄「とりあえず色々から」
友「では今度の課題という脅威から守ってください」
兄「教えてやるから一緒にやろうな。ズルはダメだぞ」
友「………」
次スレはもう少し進行してから建てようと思ってます。
投稿スピードが遅いので落ちるまで少し時間がかかるかもしれませんし…
大体985とかそこらで建てようと思ってますが…遅いでしょうか?あんまりわからなくて…
友「勉強って面倒くさいんですよねえ…」
兄「そりゃ皆そうよ。しなきゃいけないからするんだ」
友「お兄さんはいつ勉強してるんですか?遊んでるようにしか見えないんですが」
兄「失礼な奴だな。俺もちゃんとやってるわ。漢字ドリルとか」
友「小学生ですか」
兄「旬選大人の漢字ドリル。小○館から発売中だ」
友「嘘ですよね」
兄「嘘だな」
友「まあ見てくれるならやってもいいですが…」
兄「何なら今からやるか?」
友「課題なんて持ってくるわけないじゃないですか」
兄「そりゃそうだな。なら勉強教えてやろうか」
友「ええ~…」
兄「だいぶ前にも化学を教えてやったろう?」
友「ついこないだだった気がしますが」
兄「まあ化学だけじゃなく色々教えてやるから」
友「変態」
兄「なんでだよ!?」
友「保健体育とか言って私にエロいことするつもりですね」
兄「その発想はなかった。いや、ホント」
友「絶対そう言ってくると思ってたんですが」
兄「お前の中の俺の評価を再確認したい」
友「ただ勉強が嫌だっただけです」
兄「本気で傷つくところだった」
友「けど男の人って大体そうなんでしょう?」
兄「さあなあ…」
友「つまりお兄さんはその大体に当てはまらない特殊な人なんですね」
兄「そういうことになるな」
友「つまりホモであると…」
兄「なんでだよ!!」
友「いい人紹介しますよ。兄貴とか」
兄「ああ、男なら…うん。ってちょっと待て」
友「可愛いですからね」
兄「ああ」
兄「だからって靡かないけどな」
友「兄貴で満足しないとかどんだけ貪欲なんですか」
兄「お前じゃなきゃ嫌だって話」
友「…んん」
兄「照れてる」
友「黙ってください」
兄「…ほら、こっちゃ来い」
友「なんですか」
兄「よしよししてやろう」
友「結構です」
兄「一つ思うんだが」
友「なんですか?」
兄「お前は男が可愛いと思うよな?」
友「ええ、女装させた張本人ですし」
兄「お前にもその血が流れてるんだぞ」
友「私に男装しろと?嫌ですよ。目の保養にすらなりませんよ」
兄「違う違う。お前にもその可愛い容姿の血が流れてるんだぞって話」
兄「もう少し自信もってもいいと思うぜ。可愛いし」
友「………そうやって褒め殺しておいて後で奈落に突き落とす作戦ですね」
兄「しねーよ」
友「もうちょっとそっちに行っていいですか?」
兄「ああ、どうぞ」
友「では」ピトッ
兄「安心するな」
友「ええ、ほっこりします」
兄「はい」
友「何ですかその手は?」
兄「つなごうぜ」
友「…いいですよ」ギュッ
兄「ああ…また眠くなってきた」
友「ちょっと間寝ます?」
兄「そうだな…そうしようか…」
友「私もちょっとだけ寝ようと思います」
兄「この状態で?」
友「ええ、このほうが落ち着かないですか?」
兄「二階に上がったら眠気が覚めるかもしれないしな…この心地いい感じに身をゆだねてしまおう…」
友「そうですねえ…」
夜
兄「ううん………ん…?」
兄「やべ…寝すぎた…」
兄「あ゛--!!体痛ぇ…」ボキボキペキ
兄「っと…」
友「……」スー
兄「起こしちゃ悪いな…先に風呂でも行ってくるか…」
__
風呂後
兄「うわ。まだ寝てる…」
兄「そろそろ起こさんと…」
兄「友、友起きろ」
友「ぬぐぐ…」
兄「涎やべえ」フキフキ
兄「友~。起きろ~」
友「………」ムクリ
兄「起きたか」
友「今何時ですか…」
兄「深夜の二時」
友「は!?」
兄「嘘嘘。八時かそこら」
友「ビックリさせないでくださいよ…」
兄「涎すっごい出てたぞ」
友「えぇ!?」
兄「ちゃんと拭いたから安心しろ」
友「そんなデーモンも裸足で逃げ出すほどの醜態をさらしていたんですか私は!」
兄「よくあることだろ…」
兄「風呂入ってきな。飯作っとくから」
友「何かあります?」
兄「まずお湯を沸かしてだな」
友「カップ麺ですね。わかりました。今日は塩でお願いします」
兄「なぜ決めつける。お湯を沸かせた後にもう一つ手順があるんだぞ。そこから予測しても遅くはない」
友「では次は?」
兄「包装を破る」
友「だから塩でいいって言ってるじゃないですか」
兄「安心しろ。カップ麺はもうないから」
友「ないんですか?ではなにを…」
兄「チキンラーメン」
友「お兄さんって料理がなかったらホント取り得のないただの高校生ですね」
兄「え?貶されてる?」
友「私はそれで嫌いになったりしないので大丈夫です」
兄「嬉しいような悲しいようなフォロー…」
友風呂後
兄「お前がそう言ったので今回は趣向を変えてみた」
友「スパゲティですか?」
兄「ああ、もとはチキンラーメンのな」
友「あ、そういえばテレビで前やってましたね」
兄「俺はネットで見たんだがな。その卵割って食ってくれ。温泉卵大丈夫か?食えるか?」
友「ええ、大丈夫ですよ。ではいただきます」
兄「おう、どんどん食べてくれ」
__
友「ごちそうさまでした」
兄「どうだった?割とうまくできたと思うんだが」
友「美味しかったですよ。けど材料あったんですね」
兄「ああ、生クリームの代わりに牛乳使ったけどな。ベーコンとかあれば入れたかったんだがなかったからな。ある物で作ったった。どうよ」
友「前言撤回せざるを得ませんね」
兄「むしろ飯作る人間なんて残り物や余り物で飯作れないと意味ないだろ」
友「それは私に対する挑戦状でしょうか」
兄「年季が違う」フフン
ああ…今日はクリスマスなんですね………
女性と接近することすらままなりません……
あ、ちなみにおそらく次スレで最後です。もっともここからは無駄にいちゃついたりなんかちょっと先に進んじゃったりする感じで物語?としての進展は一切ありませんのでご注意を…
今日とりあえず投下して、その次の投下の際に次スレ立てますね~
友「ごちそうさまでした」
兄「ほい、お粗末様」
友「粗末なんて言うものではありませんよ」
兄「まあごちそうさまに対する返答の様式美ってやつよ」
友「ちょっと違うんじゃ…」
兄「こまけぇことはいいんだよ」
友「そうですね」
兄「しかし完食か…嬉しいねえ」
友「チキンラーメンですけどね」
兄「また食わせてやるよ。今度はちゃんとしたペペロンチーノでも」
友「楽しみにしてます」
兄「さて…食器あらうか」
友「手伝いますよ」
兄「ん?さんきゅ。頼むわ」
兄「しかし眠くならんな」
友「さっきまで寝てましたからね」
兄「そうだな。眠くなるまでゲームでもするか?」
友「ゲームも飽きましたねえ」
兄「晴れてたら散歩とか行きたかったんだがな」
友「この雨じゃ無理ですねえ」
兄「本当なら遊園地で遊んでた所なんだがな。これどうしよ」ピラピラ
友「期限切れたチケットって何割かの値段で引き取ってくれるんじゃなかったですか?」
兄「そうだっけ?まあどっちでもいいや。結果こうしてお前が隣に居てくれるんだもの」
友「財布の紐が硬いのか緩いのかよくわからない人ですね」
兄「俺のポケットマネーだし。生活は苦しくならんからな。結果オーライ」
友「主夫か」
兄「まあ間違ってはいない」
友「学生なのに…」
兄「バイトでもすっかなあ…」
友「いきなりどうしたんですか?ニートからフリーターにジョブチェンジしたいんですか?」
兄「こうやってお前が付き合ってくれるって言ってくれたんだから、これから必要だろ?お金」
友「露骨な表現してくる人ですね…」
兄「そりゃあ必要だろう。遊びに行ったりとかするのに…」
友「私はそこまで手間とお金のかかる女じゃありませんよ」
兄「ほう」
友「服は自作ですし遊びにだって滅多に出ません。それに映画だってDVD借りればいいですしね」
兄「ああ…そうか…服も作れるんだったな」
友「莫大な時間が必要ですけどね」
兄「お前がそれでいいならいいんだが…」
友「私がこうして家でぼけーっとしてて文句言ったことなんてあります?」
兄「まだ二日か三日目だが…」
友「ないでしょう?現状はこれで満足なんですよ」
兄「安い女だな」
友「貶しました?」
兄「さっきの仕返し。良い意味でとってくれ」
友「どう考えてもバカにされているような気がします」
兄「なら訂正しよう。ECOな女だ」
友「変わってませんよ」
兄「明日から学校か…」
友「本当は今日からなんですけどね」
兄「そうだったなあ…なんか休み続きで警報出たら明日も休みなんじゃないかって錯覚しないか?」
友「そんな気がします」
兄「だよなあ…そうであってほしい」
友「またこうやって缶詰めになりますよ」
兄「それは少し遠慮願いたいな」
友「でしょう?」
兄「そろそろ二人で外に出たい」
友「炭酸、ほしいですしね」
兄「そういやそんな事言ってたなあ…」
友「ええ、覚えてますよ。きちんと」
兄「明日はハンバーグにしようか」
友「ハンバーガーです」
兄「そりゃ失敬………って明日はお前帰っちゃうのか」
友「そうですよ」
兄「なら晩飯食べに来いよ。妹も帰ってくるだろうし」
友「じゃあ兄貴も連れてきていいですか?」
兄「お、考えたな…さすがECOな女…」
友「それはもういいですって」
兄「別にかまわんよ。むしろ大人数のほうが肉の量を調節しやすいし。せっかくだし委員長も呼ぶか」
友「バンズも作るんですか?」
兄「まさか。それは買う」
友「ですよね~」
兄「そういえば」
友「なんです?」
兄「こういう関係になったこと、隠すのか?」
友「隠すことでもないでしょう。……でもちょっと言いにくいですね」
兄「聞かれたら答えるか」
友「それがいいです」
兄「まあその場その場で適当に…」
友「そうやって生きてたらいつか首を切り取って持っていかれますよ」
兄「そんなマッドな人間いないだろ」
友「世界は広いですからねえ…」
兄「そうも言えんか…気を付ける」
友「死なれたら私が困りますよ」
兄「そうか…そりゃ死ねんな」
友「はい。もう轢かれたりとかしないでくださいよ」
兄「厳密には轢かれてはないんだがな」
友「そう匂わせたのは事実ですから」
兄「そうだな。すまなかった」ナデナデ
友「もし死んだらぶっ殺しますよ」
兄「なんだそりゃ」
友「お兄さんは二度死ぬ…」
兄「なんだっけそれ」
友「さあ?なんでしたっけ?」
おはようございます。現在年末で忙しいため投下までもう少し時間がかかりそうです…
どうかもうしばしお待ちください。
次スレを先に立てました。
友「私はお兄さんなら…」兄「!?」
友「私はお兄さんなら…」兄「!?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388570473/)
投下はおそらく六日を超えたころになると思います。遅いですがもうしばしお待ちください…
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