ネウロ「学園都市?」(92)

ネウロ「我が奴隷のいる世界とは別の世界の様だが………」

ガイガイワヤワヤフコウダ-

ネウロ「『謎』には困らないだろうな」ジュルリ

ネウロ「さて、先ずは新たな奴隷を探さねば」

ビビ--!ビビ--!

ネウロ「警報音……行ってみるか」

公園

ネウロ「さてこの辺りだな。警報音は……自販機からか」

黒子「あら?」ヒュン

ネウロ「む?」

黒子「(お姉様かと思いましたが……一般の人でしたのね)」

ネウロ「(瞬間移動…?どうやらヤコの居た世界とはかなりかけ離れているらしいな)」

黒子「えー、風紀委員ですの!そこの貴方、少しお話宜しいですか?」

ネウロ「(警察の様な物か?ならばこの場は穏便に済ませるか)」

ネウロ「僕ですか?」

黒子「そうですの。この自販機から警報音が鳴りましたのでーーーあら?」

ネウロ「どうかしましたか?」

黒子「(これはお姉様の力の痕跡……やはりお姉様が……)」ハァ

黒子「いえ、やはり何でもありませんの。失礼致しましたわ」

黒子「ですがお姉様はどちらに…?」

ネウロ「では僕はこの辺で」スタスタ

黒子「あ、はい」

ネウロ「(奴隷の前に情報収集が先だな)」

ワタシノカレシニミエンノカ-!!
デスワヨネ-
テレポ-トトカハジメテミタ…

ネウロ「あんな輩も居ることだしな」

ネットカフェ

ネウロ「魔界777ツ能力『異次元の侵略者』」

ネウロ「この都市のコンピュータがどれ程の物かは知らんが物は試しだ」ズブブブブ

風紀委員詰所

初春「サーバーに侵入?誰だろう?」カタカタ

初春「うーん手強いなぁー」

初春「あらら、突破されちゃった。ならコレで」ッタ-ン

電脳世界

ズズズズズ…

ネウロ「なかなか手強いな、HALや?口クラス…いやそれ以上か?」

ヒュンヒュン

ネウロ「……無理だな、この根の様に絡まった回路を突破するのは」

ネウロ「ここは引くとしよう」

初春「お、諦めた」

固法「お疲れ様。なんか苦労してたみたいだけど?」

初春「はい、なんか相手の動きがコンピュータらしくないと言うか……動き回ってる感じで」

固法「へー、電気系統の能力者かしら?」

初春「うーん…もしそうだとしてもそれは御坂さんクラスでしょうね」

固法「Level5クラスの能力……あ、逆探知は?」

初春「失敗しました。相手抜け目ないですねー」

固法「(一体何者かしら……変な事が起きないと良いけど)」

ネウロ「最深部にある情報は逃したが…ある程度は入手できたな」

ネウロ「特に……この相次ぐ研究施設の破壊のニュースは面白いな」

ネウロ「探ってみるか」

同時刻

黒子「ーーーと言う事がありましたの。私恥ずかしかったですのよ」

御坂「うん……ゴメンね黒子」

黒子「……お姉様?」

黒子「(昼はあんなにお元気でしたのに……まさかあの類人猿と何か!?)」

御坂「…………」

上条「しっかしこの大量のジュースどうすっかなー」

御坂妹「とりあえず家まで運べば良いのですか?と、ミサカは問いかけます」

上条「ん?ああ、サンキューな」

御坂妹「礼には及びません。と、ミサカは謙遜します」

上条「……うーん」マジマジ

御坂妹「?」

上条「いや、ゴーグル着けてないと本当に見分けつかないよなーって」

御坂妹「このゴーグルはお姉様に出来てミサカに出来ない事を補うアイテムです。と、ミサカは懇切丁寧に説明します」

上条「へー。どんな?」

御坂妹「ゴーグルを着けると電子線等が見えるのです。更に物の位置も詳しく把握出来ます。と、ミサカは自慢します」

上条「便利な能力だな、曲がり角とかでぶつからなさそうだし」

御坂妹「……3m先、曲がり角、右から何者かが接近中です。と、ミサカは報告します」

上条「えーーー」

ネウロ「む?」

ガシャァァァン

ネウロ「………」ゴゴゴゴ

上条「ヒイッ!?も、申し訳ございません!!」

ネウロ「貴様……我が輩に向かっていい度胸だな」

上条「ハイ…その……不注意でした……なので是非この場は穏便に……」

ネウロ「穏便に……ふむ」

上条「(お、許してくれそうな雰囲気?)」

ネウロ「よし、許そう」

上条「ほ、本当ですか!?」

ネウロ「だが1つ条件がある」

上条「はい?」

ネウロ「貴様の家へ連れて行け」

上条「へ?まあそれ位良いですけど……」

ネウロ「よし行くぞ」スタスタ

上条「あ、はい……ゴメンな御坂妹。こんな目に合わせちゃって」

御坂妹「問題ありません。と、ミサカは平静をアピールします」

数分後

ネウロ「ここか?」

上条「はい、えーと俺の部屋は……」

ネウロ「さっさと案内しろ」

上条「……はい」

御坂妹「玄関前に人の反応を確認しました。と、ミサカは報告します」

上条「人?インデックスか?腹空かして玄関待機でもしてんじゃねぇだろうなぁ……急ぐか」

玄関前

インデックス「あ、とーまお帰……り?」

上条「ただいま。何やってんだこんな所で?」

インデックス「………」ジロジロ

ネウロ「………」

上条「インデックス?」

インデックス「………あ!ノ、ノミ取りなんだよ!」アタフタ

上条「ふーん。その葉っぱは?」

インデックス「コレはセージって言ってね、燻すとノミ取りに使えるの」

上条「ふーん」

ネウロ「こんな所で火を使ったら不味いのではないか?」

インデックス「え?」

上条「あ!そうじゃねぇか!!ここ火気厳禁だろ!」

インデックス「でもスフィンクスが……」

御坂妹「ここはミサカにお任せ下さい。と、ミサカは立候補します」

上条「はい?」

御坂妹「………」バチッ

スフィンクス「ニャッ!!」

御坂妹「特定周波数で害虫のみ殺傷しました。と、ミサカは報告します」

ネウロ「『電気使い』か…」

上条「スゲえ……」

インデックス「……これこそクールビューティーなんだよ!」

御坂妹「」

↑ミス

御坂妹「それでは用が済みましたらーーー」

上条「おう、サンキューな」

インデックス「バイバイなんだよ!」

ネウロ「用が済んだらさっさと家に入れろ」

上条「あ、すいません!すぐ茶でも沸かします!」

ネウロ「(相次ぐ研究施設破壊……犯人は恐らく電気系統……だが流石に断定は出来んな)」

インデックス「………ねえ」

ネウロ「ん?人が考え事をしてる時になんだ小娘?」

インデックス「『人』?ーーーううん、貴方は人じゃないてしょ?」

ネウロ「………ほう、何故気付いた?」

インデックス「説明するまでも無いんだよ。貴方のその魔力、人間の物じゃーーーましてや人間界の物でもない」

ネウロ「……こんな所で話す話題では無いな、取り敢えず中に入るぞ」

インデックス「(私を狙って……?いや、そんな風には見えない)」

上条「お待たせしました。どうぞ上がって下さい」

ネウロ「ん、失礼する」

上条「ジュースどうぞ」トン

ネウロ「飲まん。それより貴様には話がある」

上条「それは……えー、先程は失礼しました」ペコリ

ネウロ「そんな事はどうでも良い」

上条「え?ならなんでわざわざ家に?」

ネウロ「この部屋を借りようと思ってな」

上条「はい?」

ネウロ「そういえば名乗ってなかったな、我が輩の名は脳噛ネウロ。『謎』を喰って生きている……魔界の生物だ」ズズズ

インデックス「魔界!?」ガタッ

上条「テメェ……まさかインデックスを狙って!」グッ

ネウロ「落ち着けウジ虫共」バキッ

上条「ブッ!?」

インデックス「グヘッ!?」

ネウロ「貴様らにも何らかの事情があるようだが……貴様らには我が輩の手伝いをしてもらう」

上条「手伝いって言われても……それよりお前はインデックスを狙ってる訳じゃ無いんだな?」

インデックス「レディーに手を上げるなんて最低なんだよ!」

ネウロ「この小娘の持っている『謎』にも興味はあるが……安心しろ、危害は加えない」

インデックス「思いっきり蹴ってきたのに!?」

上条「まあまあ……でも部屋には空いてる部屋なんかねぇぞ?」

ネウロ「構わん。それより貴様、名はなんと言う?」

上条「俺?なんだよいきなり」

ネウロ「普段は人の名前は顔を見れば分かるのだが……貴様の名は見えんのだ」

上条「それは俺の右手のせいかもな」

ネウロ「右手?」

上条「俺は上条当麻、この右手には『幻想殺し』って能力があるんだよ」

ネウロ「ほう」

上条「この右手で触れば異能の力なら何でも消し飛ばせるんだ。超能力でも魔術でもな」

ネウロ「魔術?この世界にはそんなモノもあるのか」

インデックス「うん。学園都市にはその技術は無いんだけどね」

ネウロ「フム……もしかしたらこの世界にはあるかもしれんな。究極の『謎』が」

インデックス「究極の『謎』……」

ネウロ「我が輩はそれを求めている。それさえ喰えば我が輩の腹は永遠に満たせるのだ」

インデックス「………あ!」

上条「どうしたインデックス?」

インデックス「思い出したんだよ!とーま、早くご飯!お腹ペコペコなんだよ!」

上条「なっ!?まだ何も準備してねーよ!」

インデックス「そんな!?あんまりなんだよ!早くご飯!!」

ネウロ「……どこの世界にもこんなヤツが居るのだな」ボソッ

翌日

上条「じゃあ俺は補習行ってくるから。騒ぎ起こすなよ」

ネウロ「心配はいらん。我が輩地上では人目を忍んでいる」

上条「そっか、インデックス任せたぞ」バタン

ネウロ「………さて、『謎』を探しに行くとするか」

インデックス「え?私のご飯はどうするの?」

ネウロ「ダンボールでも喰ってろ」ゴスッ

インデックス「モガッ!?……あれ?バター醤油あればいけるかも?」モグモグ

ネウロ「……では我が輩は出掛けてくる」バタン

本屋前

ネウロ「この辺りから『謎』の気配がするな」

上条「あれ?何やってんだこんな所で?」

ネウロ「上条か、貴様こそ何をしている」

上条「俺は猫の本を買いにな、そっちは?」

ネウロ「『謎』の気配を感じた。もう直ぐ近くで殺人が起きるな」

上条「なっ!?本当かよ!?」

ネウロ「我が輩が嘘を吐くとでも思うか?」

上条「っ……それが本当なら急いで止めねーと!あと警備員に連絡もーーー」

ネウロ「ダメだ」

上条「何でだよ!人が1人死ぬんだぞ!」

ネウロ「『謎』が出来上がる前に犯人を止めても意味は無い。しかも……」

いぬ「ミャー」

上条「この猫……御坂妹に預けたはずじゃ……まさか!!」

ネウロ「そうだ、既にこの『謎』は完成しているのだからな」ジュルリ

路地裏

上条「嘘だろ……オイ!」ドサッ

ネウロ「出血量が尋常ではないな、間違い無く死んでいるだろう」

上条「………」

ネウロ「争った形跡もある……だがコレは……」

上条「………何でだよ」

ネウロ「む?どうかしたか?」

上条「何で御坂妹を救わなかったんだよ!!」ガシッ

ネウロ「……貴様が想像以上に馬鹿だからもう一度説明してやろう。『謎』は出来上がる前に解決してはーーー」

上条「ならテメエは自分が良ければ人の命はどうでも良いってのかよ!!」

ネウロ「人間など我が輩の脳髄を満たす為の家畜に過ぎん。下らん説教を垂れ流すな」

上条「この……ヤロウ……!!」ギリギリ

御坂妹「お待ち下さい」ザッ

上条「………え?」

御坂妹「そのミサカは先程まで貴方と会っていたミサカではありません。と、ミサカは説明します」

上条「御坂妹が……2人?」

10033号「2人ではありません」ゾロゾロ

上条「御坂妹…?一体何がどうなってんだよ!!」

ネウロ「貴様ら、クローンか?」

御坂妹「その通りです。ミサカはお姉様のDNAから生み出されました。と、ミサカは付け足します」

上条「お姉様って……美琴の事か?」

御坂妹「はい。Level5第3位、御坂美琴お姉様です」

ネウロ「成る程、そういう事か」

上条「何か分かったのか!?」

ネウロ「ここ数日起きている研究所襲撃。犯人は電気系統の能力者だ。恐らく御坂美琴とやらだろう」

上条「アイツが!?確かに俺にはビリビリするけどそんな犯罪レベルの事をするヤツじゃねぇよ!」

ネウロ「『研究所の襲撃』と来れば目的は何らかの実験の停止だろうな。大方このクローン共を使った非人道的な実験か?」

御坂妹「それ以上は実験に支障を及ぼす可能性があるのでお答え出来ません。と、ミサカは黙秘します」

ネウロ「フム……さて、どうする上条」

上条「俺は御坂の所に行く。会って、全部話してもらう」

ネウロ「そうか、我が輩は一応この事件の犯人を探しておく」

上条「この場は任せたぞ、ネウロ」

ネウロ「任せておけ、我が輩は魔界の『謎』を喰い尽くした男だぞ」

上条「そっか……サンキュー!!」ダッ

ネウロ「………さて、貴様らはどうするのだ?」

御坂妹「ミサカは自分達の仕事を果たすのみです。と、ミサカは返答します」

ネウロ「それは自分の考えを持たないという事か?」

御坂妹「ミサカ達は実験の為、殺される為に生まれてきました。よって独自の個性は実験に不必要な為持ち合わせておりません」

ネウロ「………フン、やはり量産品はつまらんな」

御坂妹「……どのような意味でしょうか?と、ミサカは問いかけます」

ネウロ「進化を辞めた人間ほどつまらん物は無い。貴様らは進化を、生きる事を辞めただけの存在、単なる肉の塊だ」

御坂妹「……これがミサカ達の運命です。避ける事は出来ません」

ネウロ「つまりこの中には助けを求める者は居ないのだな?」

御坂妹「はい。と、ミサカはーーー」

19090号「ま、待って下さい。と、ミサカは発言します」

御坂妹「なんですか?ミサカ19090号」

19090号「ミサカは……死にたくありません」

御坂妹「………」

19090号「……まだミサカにはやりたい事が沢山あります。と、ミサカは訴えます」

御坂妹「それは……『実験』を放棄するという事ですか?」

ネウロ「どうやら貴様らの中にも『進化』を望んでいる者が居るようだぞ?」

御坂妹「……例え生きたくても実験を止める術はありません。相手は学園都市1の力を持っているのですから」

ネウロ「だがその学園都市最強の力とやらが負けたらどうなる?」

御坂妹「!?」

ネウロ「我が輩は貴様らの『進化』が見たいのだ。貴様らはクローンだが可能性を秘めている」

御坂妹「まさか倒すつもりなのですか?学園都市の
1位、一方通行を」

ネウロ「『一方通行』か、実験場はどこだ?」

御坂妹「…….コンテナ倉庫で8時半からです」

ネウロ「フム、了解した」

ネウロ「待っていろ。貴様らの可能性は必ず我が輩が作り出してやる」ダッ

コンテナ倉庫

ヒュウウウウウ

一方通行「8時半………予定開始時刻だぞ?何やってンだアイツら」

一方通行「まァ帰ったなら帰ったで良いンだがよォ……連絡ぐらいしとけっつーの」

ザッザッザッ

一方通行「あン?やっと来たか………って誰だテメェ」

ネウロ「クローン共から連絡を預かったのでな。連絡を伝えに来た」

一方通行「連絡ゥ?そういうのはなるべく早くだなァ………」

ネウロ「伝えるのは『実験』の停止、それだけだ」

一方通行「………………ハァ?」

ネウロ「正確には我が輩の手による停止だがな」

一方通行「………ますます分かンねェな。テメェが人形共に何かしたってのか?」

ネウロ「我が輩は可能性を示唆しただけだ、それに『何か』をするのは貴様に対してだ」

一方通行「あァ?この俺様に?」

ネウロ「まあ要件だけ言おう。一方通行よ、貴様を倒しに来た」

一方通行「………見たところ学生じゃねェ様だが?」

ネウロ「貴様は学園都市のトップだそうだな」

一方通行「何だよいきなり、時間稼ぎでもしようってかァ?」

ネウロ「ならばその脳髄に叩き込め、貴様は進化しても所詮井の中の蛙なのだ」ズズズ

一方通行「ッ!?」ゾクッ

ネウロ「見せてみろ、貴様の進化の程をな」

一方通行「クソが……舐めてンじゃねェェェェェ!!」ガン

ドドドドド…

一方通行「ハッ、鉄骨の串刺し肉一丁あがりィー♪」

ネウロ「全く、鉄骨を飛ばす事など誰でもできるぞ超能力者」スタスタ

一方通行「なっ……!?」

ネウロ「次は我が輩の番だな」ヒュッ

一方通行「(打撃……バカが!自滅しやがれ!反射を適用ォ!)」

バキィッ!!

ネウロ「む………」

一方通行「何かと思えば……どォやら反射は効くみてェだなァ」

ネウロ「反射……それが貴様の能力が」

一方通行「そう、正確にはベクトル操作だがな」

ネウロ「ならばもう一度だ」ブンッ

一方通行「ハイハイ、反射はンッ!?」ドゴォ

ネウロ「今度は効いた様だな」

一方通行「テメェ……ナニしやがっ……た」バタッ

ネウロ「なに、力の入れ方を工夫しただけだ……まあ聞いてない様だがな」

上条「ネウロぉ!!」

ネウロ「む、上条か。ボロボロだがどうだったのだ?」

上条「なんとかなったよ。ところで御坂妹は?一方通行は?」

ネウロ「そこで気絶しているのがそうだ。上条、後の事は任せたぞ」

上条「ハァ!?お前これどうすれば……!」

ネウロ「右手でずっと掴んでおけ、そうすれば何も出来まい」

数分後

一方通行「ッ………」

御坂「どうやら目を覚ましたみたいね……!」バチッ

一方通行「超電磁砲か……」

上条「御坂………」

一方通行「(能力が使えねェ……さっきのショックで脳がヤられたか……それとも)」チラッ

上条「…………」ガシッ

一方通行「(コイツの能力か……どっちにしろ抵抗は無理……)」

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