照「今年の長野代表は龍門渕高校か」(90)

ID:MOkfJF980

>>1
ありがとうございます

照「だいぶ今年の全国出場校も出揃って来たね」ペラ…

菫「あぁ。どこも基本的には伝統校が勝っているが、いくつか新鋭も居るみたいだ」

照「うん…。あ、今年は風越じゃないんだ」

菫「風越?あぁ、そうえば照は長野出身だったな。どこが出て来てるんだ?」

照「龍門渕高校。かなり久し振りの全国出場みたい」

照「私もお嬢様学校として名前は聞いた事あるけど、あまり麻雀の印象は無いかな」

菫「フム。まぁ風越は去年は一回戦敗退だったし、気にする様な所でも無いだろう」

菫「マークしておくべきはやはり臨海に千里山…。鶴姫が入って来る新道寺も警戒しないとな」

照(大将の名前は天江衣…。どんな打ち手なんだろう)

透華「さっ!遂にこの日がやって来ましたわよ!このわたくしの強さと美しさを全国に轟かせる日が!」キラキラ

純「無名校の一回戦なんて誰も注目しちゃいねーだろ」ふわぁ

一「幸か不幸か他の三校もあんまり名の売れた所じゃなかったしね」

透華「そんな事は関係ナッシングですわ!」

透華「相手が誰であろうと、わたくしの麻雀が完璧でパーフェクトな事は変わりませんもの!」オーホッホ

智紀「透華、テンション高い…」

純「晴れ舞台に舞い上がってんだろ。ま、多少は気持ち分かるけどな」

純「お前はどーよ?衣」

衣「ん…?」

衣「まぁ、それなりに淡い期待を覚えてはいるよ」

衣「県予選は肩慣らしにもならなかったからな」

一「流石の大物発言だね」

純「体はちんまいのにな」

衣「衣はちんまくない!」プンスカ

透華「フフフ。衣、その期待は決して淡くなんてございませんわよ」

透華「ここは全国。勝ち進めば当然いつかはぶつかる事になりますわ。全国の頂点に立つ選手…宮永照に!」

ふんふむ

智紀「宮永照。去年彗星の様に現れて、ここ数年低迷していた白糸台を全国の頂点へ導き」

智紀「個人戦でも優勝を果たした高校麻雀界の現王者…」

透華「当然、今回も団体と個人両方で全国に出て来てますわ」

純「牌譜見たけどありゃ化け物だわ。とてもじゃねーけど流れ変えられる気がしねえ」

純「たしか長野出身なんだろ?もし風越あたりに俺達もヤバかったかもな」

一「負けるとこなんて想像もつかないよね」

一(………でも)

衣「ふっ。ふっふっふっふ」ニヤリ

衣「楽しみだな。本当に楽しみだ。宮永照…見極めてやろう」


       「――――衣の遊び相手に相応しいかどうか」ボッ!


4人「………っ!」ゾクッ

一(衣が負ける所はボクにはもっと想像付かないな)ゾッ


照「―――っ!」ピクン

菫「ん?どうした、照」

照「…今年のインハイは、荒れるかもしれない」

菫「?」

とーかが冷えなかったら衣戦まで行ったからもしかしたら決勝で当たったかも知れないな

久「今年のインハイの組み合わせが発表されたわね」

まこ「龍門渕は第三シードの姫松のブロックじゃな」

久「一回戦は強い所は居ないっぽいから、まず勝ち上がるでしょうね」

まこ「二回戦での姫松との対戦が見ものじゃのう。実力を測るには丁度ええわ」

久「複雑な所よね。同県人としては勝って欲しい所だけど、あまり強い所を見せられると」

久「来年相対する身としては、気が遠くなっちゃうわ」

まこ「まず部員が集まるかどうかが怪しい所じゃけどな」

久「…何となく、それに関しては心配してないけどね」

久「今年のインターミドルチャンピオンが何かの間違いでウチに来たりする事もあるかもしれないわ」フフッ

まこ「いや無いじゃろ。何が目当てで来るんじゃ」

タコスです

未春「華菜ちゃん、一緒にテレビ観ない?」

未春「全国出場校が龍門渕相手にどう戦うかはきっと来年の参考に…」

池田「…ゴメンだし、みはるん」

池田「見たく無いんだ。龍門渕の勝つところも……負けるところも」

未春「華菜ちゃん…」

久保(池田ァ……)

照「…………」ジッ

        衣『ツモ。4000・8000』ニヤリ

菫「照、部屋に居たのか。どこの試合を見て…龍門渕?」

照「うん。今大将が二校同時に飛ばして勝ち抜けを決めた」

菫「二校同時?それは珍しいな。よほど二校の実力が突き抜けていたのか…って、二位も10万点を割ってる…?」

照「副将迄でかなりリードしてたけど、殆どはこの大将。天江さんが一人で削り取った」

照「本当に強いよ、この子」

菫「単にバカヅキしてただけじゃないのか?周りの三校はどこも無名だし、インハイといえど一回戦なら無い事じゃない」

照「…菫ってたまに節穴だよね」

菫「何だと?フン、二回戦で同じ事が起きれば信じるさ。まず有り得ない事だがな」

照「…………」モグモグ

菫さんのフラグ建築力は高い

透華「…ただいま戻りましたわ」

純「お疲れ。何でそんな浮かない顔したんだ?」

智紀「姫松の副将相手に一万のプラスで二位も奪取。十分な成果…」

透華「全っ然充分なんかじゃありませんわ!わたくしらしくない地味な和了りしか取れませんでしたし」

透華「何より行く前にはじめの失点は全て取り返すと約束しましたのに…」

一「そんな事気にしなくて良いって。透華が必死に戦ってる姿カッコ良かったよ」ニコッ

透華「そ、それならよろしいのですけど…///」

純「国広君の相手は姫松二年生エースの愛宕洋榎だったからな。ある程度はしゃーねーって」

衣「うむ。まぁ後の事は衣に全て任せると良い」

衣「これ迄に作った優位など些事でしか無い事を教えてやろう…!」ザッ

訂正
>>22
純「お疲れ。何でそんな浮かない顔してんだ?」

塞「こ、これマジでやっちゃうんじゃないの?」

胡桃「い、いやいやまさか…。これインハイ二回戦だよ?そんな事出来る訳…」

        衣『ツモ。12300オール!』タンッ!

塞「ぎゃーーー!!!」

胡桃「わーーー!!!」

シロ「………うるさい」ダルー

塞「いやいやシロ!これで騒がなきゃ嘘でしょ三人飛ばしだよ三人飛ばし!シード校の姫松だって居るのに!」

胡桃「最多獲得点数記録更新だって。小鍛治プロ越えちゃったよこのチビっ子…」

シロ「…向こうも胡桃にチビとは言われたくないんじゃ?」

胡桃「うるさいそこ!」ボスッ

塞「いや~鹿児島の神代小蒔の試合も凄かったけど、インパクトでは断然こっちだね」

塞「同世代の子が可哀想になる位のスーパールーキーだよ。同卓してたらトラウマになりそう…」

胡桃「トラウマになっても良いからインハイ出てみたいものだけどね」

塞「部員三人の麻雀部には遠い望みだなぁそれ」アハハ…

シロ(なんとなく、何とかなりそうな気がするんだけどなぁ…)

親番の三本場で三倍満ツモだと12300オールになるのか

菫「………………」

照「…何か言う事は?」

菫「その得意気な顔を止めろ。……ハァ、認めるよ。こんなもの、認めざるを得ないだろう」

菫「今回は10万点を割っての出番だったにも関わらず、シード校の姫松を含む三校同時トばし」

菫「天江衣はまごうことなき化け物だ。照と同じ、牌に愛された魔物…!」

照(…同じ、では無いと思うけど。色々な意味で)

洋榎「主将、まだ泣き続けてるん?」

末原「…うん。無理も無いわ、最後のインハイの初陣であんな……」

末原「副将戦で一年の漫ちゃんが頑張った分、余計に辛そうやったわ」

洋榎「あのガキ、明らかに遊んどったもんな。取るとこ選んで調整した挙句…!」ギリッ

洋榎「ウチがあそこに居ったら絶対あんな舐めた真似させへんかったのに!」

末原「…エースが中堅張るのはウチの伝統やから、それはしゃーない」

末原「あの化けモンへのリベンジは…私に任せとき」グッ!

洋榎「恭子……。その頃には善野監督も帰って来とるやろしな」ニヤリ

末原「そ、その事は別に関係は無いからっ!」アタフタ

すばら「明日はいよいよ準決勝ですね」

すばら「姫子さん、一年生代表として私達の分も頑張って下さい!」

姫子「うん。まい…白水先輩も準決勝はウチが長年跳ね返され続けとー壁やって言うとったけん」

姫子「今年こそ二人の絆でその壁をぶち破っちゃるばい!」

すばら「その意気です!私も草場の陰から皆さんを支えられる様頑張りますねっ」すばらっ

姫子「草場なんて言わず、来年は花田も一緒に戦うとよ」

姫子「…そうえば、まだタメ口使ってくれんと?」

すばら「アハハ…。まずは博多弁を覚える所からですね」

スエハラスエハラ

哩「姫子、ミーティングを始めるぞ」

姫子「あっはい!まい…白水先輩!」

すばら(隠す意味はあるんでしょうかね…?)

哩「あ、花田。たしかお前は長野出身やったよな?龍門渕高校について何か知っとーと?」

すばら「いえ…。メンバー表も見ましたが、中学の時に見た名前はありませんでした」

すばら「尤も私はロクに試合に出た事もありませんでしたが…」

姫子「なのに後輩がインターミドルチャンピオンになったんやから凄かですよね」

哩(花田が知らんという事は、全国各地から選手を集めた傭兵集団という事もあっか…?)

哩(…いや、決勝に行く前にこんな皮算用しても仕方なかね)

哩(白糸台の大将は宮永照。私と姫子で大量のリードを作る事は勝利への絶対条件ばい!)

まいまい

セーラ「…………」ハァ

竜華「なーにをらしくもなく俯いとるん?」

セーラ「竜華。いやそら流石にちょっとは落ち込むやろ」

セーラ「二回戦。エースとして絶対大活躍したるって意気巻いとったのに、活躍どころかマイナスて…。完全に気合いが空回りしてもーたわ」

竜華「麻雀なんやからそんな事もあるって。それに結局は千里山の圧勝なんやから問題無しやん」

セーラ「言っちゃ悪いけど、それが意外やったわ。先輩みんなえらい絶好調で…」

竜華「ウチらも三年になったらその理由が分かるんかもなー」

竜華「…出来たらその時には怜も一緒に居て欲しいけど」ボソッ

セーラ「…………」

竜華「ま、そんな先の事考えるより今は明日の対策練る事やな。怜にええ報告出来るように頑張るで~」

千里山女子って昨年四位だったっけ?

 
        照『3000・6000』ギュルルル
 
一「決まったね」

智紀「決勝の相手は白糸台と千里山…」

純「中堅迄は千里山の一位通過もあるかと思ってたけど、終わってみりゃ圧勝だったな」

純「透華も弘世菫に射抜かれない様に気を付けんだぞ?」ハハハ

透華「はんっ。華麗にかわして逆に槍で心臓を抉り取ってみせますわ!」

一「新道寺は先鋒が不発だったのが痛かったよね。千里山もイマイチだったから、晩成が漁夫の利を得てたけど」

純「宮永照相手じゃ衣も今迄の様には行かねーだろうし、俺達が良い形で渡せるようにしないとな」

一「その衣は何処行ってるの?」

透華「また東京タワーに出掛けてますわ」

一「ホント高い所好きだね…」アハハ…

淡「お疲れさまー!テルーッ!」ダキッ!

照「わぷっ。?淡がどうしてここに…?」

菫「いつの間にか忍びこんでたそうだ。全く、ここはレギュラー以外は立ち入り禁止なんだぞ?部外者の中学生なんて問題外だ」

淡「来年は部員でレギュラー確定なんだから別に良いじゃないですか~」

菫「白糸台はそう甘くないぞ?たしかに今年の新入生はここまで良い結果を出してないが」

菫「素質のあるものは何人も居るし、その中で龍姫と亀姫と雀姫との対抗戦を勝ち抜いて…」クドクド

淡「ねぇねぇテル!アマエコロモってどれ位強いの?雑誌にテルをも超える才能の持ち主とか書かれてたけどっ」

菫「聞け!!」

菫「全く…。だがそれは私も興味あるな。どうなんだ?照」

照「…一回戦と二回戦を見た限りでは、勝てない事は無いと思う」

淡「だよね!全く外野はテキトーな事ばっかり言って困っちゃうよ」

照「けど…あの子には恐らく、まだ『底』がある」

菫・淡「!」

照「鏡で見た訳じゃないから確かな事は言えないけど、もし全ての条件が整っていたら……」

菫(まさか照が…。あの宮永照が、負ける……?)ゴクリ

淡「それって負けるかもしれないってコト?」

菫「普通に聞くのか!?」

照「分からない。…けど、きっと高校に入って一番厳しい戦いになると思う」

菫(藤白七実や戒能良子を越える相手という事か…)

淡「…へー。テルがそこまで敵の事を褒めるなんて珍しいね」

淡「私にはテルが買い被り過ぎなだけとしか思えないし、テルが負けるトコなんて全くもって想像出来ないけどな」

菫「同感だ。…が、それが本当かどうかは明日の準決勝で分かるだろう」

菫「臨海の留学生軍団相手に、天江衣がどう勝つのか…それを見ればな」

ごはんですよー

おうふ

辻垣内「…例年は第一シードが登場する第一試合に比べて、この準決勝第二試合は注目度が落ちるものだが」

辻垣内「今年に限ってはそれは逆だな。ほぼ順当な面子が勝ち上がったAブロックに対して」

辻垣内「Bブロックは私達臨海を除いて、三校全てがダークホース」

辻垣内「尤も、合浦女子は龍門渕の大将の気まぐれで残された様なものだから」

辻垣内「警戒すべきは永水女子と龍門渕の二校。即ち神代小蒔と天江衣…」

ダヴァン「ワンマンチームという程では無いにしても、他の4人とエースには大きな力の差がある様でしたからネ」

ダヴァン「特にリューモンブチの大将の力は底が知れナイ…。大将に回す前にトばしてしまえという監督の指示もナットクです」

辻垣内「勝負から逃げた様で、私は好きじゃないがな」

ダヴァン(…サトハならどう対抗するかはワタシは興味ありますガネ。天江が何故か個人戦に出てないのが残念デス)

逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ

初美「いよいよ準決勝が始まりますねー」

霞「小蒔ちゃん大丈夫かしら。無理をし過ぎなければ良いのだけど…」

霞「私達もお役目の事が無ければ、一緒に付いていけたのにね」ハフゥ

初美「巴さんが付いてるのだから大丈夫ですよー。霞さんは心配症ですねー」

春「…準決勝の相手は臨海に加えて龍門渕も居る。気持ちは分かる」ポリポリ

霞「大将の天江衣ちゃんは今年一番の超新星。去年の宮永照をも越える逸材と話題沸騰だものね」

初美「てっきりその位置には姫様が座るものと思ってたのに、世界は広いですよー」

初美「天江は個人戦に出てないので、直接ぶつかる事が無いのが残念ですけど」

初美「もし最強の神様と天江がぶつかったら、どっちが勝つのでしょうねー?」

淡「おっ。いよいよ始まるねー待ちくたびれちゃったよ」アワッ

菫「先鋒戦は見物だな。二回戦では神代小蒔が大暴れするのを、留学生が必死に止める構図だったが」

菫「再戦となるこの準決勝ではどうなるか」

照「再戦…じゃないのかもしれないけどね」サクサク

菫「え?」

淡「ホントに臨海ってみんな外人さんなんだね。これってなんかずっこくない?」

菫「そういう声も多いらしい。だから来年あたりに留学生関係のルールが変わるという噂もある」

照「…辻垣内さんが出て来られる様になるなら、その方が厄介だけどね」モグモグ

菫「ルールと言えば、来年は赤ドラ有りのルールでインハイをやる線が濃厚らしい」

淡「えっそうなの?やった!やっぱり今年の地味ルールじゃつまんないもんね!」

菫「淡にとっては裏ドラが無いのは死活問題だもんな」

淡「殆どの相手には使う必要無いけどね。テルも嬉しい?」

照「うん。打点を上げるのがかなり楽になるね」

菫「一発の火力はそれほど高く無いというのは、照の唯一と言っても良い弱点だからな」

菫「それが解除されれば……」ハッ!

菫(そうだ…当たり前の事だが、今大会は打点を上げにくい競技ルールが採用されている)

菫(それなのに天江衣は、最多獲得点数記録を塗り替える程の火力を有している)

菫(これが意味する事は……)

        ダヴァン『ロン。8000デス』

        透華『ぐっ……』

一「透華…!」

智紀「これで点棒は3万を割った。危険…」

純「くっそ…!俺が神代に三倍満振り込んだりしなけりゃこんなことには…!」

一「自分を責めちゃ駄目だよ純君。ボクとともきーもマイナスだったんだし…」

智紀「相手が悪かった…。私達達はまだ全国トップクラス校を相手にする力は無かったという事」

純「ちっ!んな事分かってるけどよ!」

純「…ゴメンな、衣。俺達の所為で、お前に回す前に負けちまうかも「謝罪の必要は無い」

純「え?」

衣「透華を見くびるなよ?強者相手にただ屠られ続ける透華では無い」

         透華『…………』コォォォッ

        ダヴァン(?フンイキが…変わっタ?)

一「透華……?」アセ

衣「皆の奮闘のお陰で…面白いものが見れそうだ」ニヤリ

訂正
>>62
智紀「相手が悪かった…。私達はまだ全国トップクラス校を相手にする力は無かったという事」

淡「へー」

照「変わった…」

菫「?何が変わったんだ?」

照「このまま龍門渕がトばされる事は無くなったという事」

菫「いやよく分からんが…それを聞いてどう思えば良いのかも分からないな」

淡「怯えた方が良いんじゃない?副将だからこの人菫の相手でひょ?」

菫「そんな生意気を叩くのはこの口か?」グニグニ

淡「いひゃひゃひゃっ!ゴ、ゴメンなひゃーいっ!」

菫「全く…。まぁあわよくばという気持ちが無かった訳では無いが」

菫「どんな競技でも往々にして、ワンマンチームでは優勝に辿り着く事は難しい」

菫「龍門渕が本当に強いチームなら、トばされて負けるなんて事は有り得ない事だ」

淡「結果論っぽい台詞だなーそれ」

菫「まだ抓られ足りないか…?」

淡「全くもって菫センパイの言う通りだと思いますですハイッ!」

淡「でもさ、テルならどんなチームに居てもそこを全国優勝まで導いちゃいそうだよね」

菫「またお前はそういう事を…」

照「そんな事無いよ。去年団体で優勝出来たのだって、先輩達のお陰で私の力なんて微々たるものだし…」

淡「それは絶対無いって」

菫(それは私もそう思う)

照「今年だってそう。勝つ為には先輩達と…菫の力が必要」じっ

菫「照………」じーん

菫「あぁっ!例え天江衣が照より強くても、私達が絶対に勝たせt

淡「あ」

         ダヴァン『ロ、ロン!9600デス!』

          ビーーーーーーッ!!!
 

咲父「こりゃ驚きの幕引きだな…」

咲「お父さん何見てるの?」

咲父「今年のインハイだよ。龍門渕が追い上げを始めて良い流れだったんだが」

咲父「隙を突かれて臨海に合浦女子をトばされちまって、結局三位で敗退だ」

咲「なんだ麻雀かぁ…」

咲父「なんだって。ホント麻雀見るの嫌がるよな咲は」

咲父「お前だって来年麻雀部に入ったりすればこの龍門渕と戦ったりするかもしれないんだぜ?」

咲「そんな事有り得ないから。私お風呂入るねー」

透華「ゴメンなさい、衣」

透華「貴方と楽しく遊べる相手と会わせると約束致しましたのに…」

衣「良いさ。元々さして期待していた訳でも無かったし」

衣「それに皆とトウキョウで過ごした数日間は、とても充実していた」

衣「ハミレスでハンバーグエビフライを食べる事も出来たしねっ」

純「タルタルいっぱいのな」ハハッ

透華「でも…」

衣「それに…透華が言ってたろう?」

衣「衣達はこれから三年間夏はここに通う」

衣「お楽しみは、次の夏まで取っておく事にしよう」ニコッ

透華「………えぇ、了解ですわ」

透華「ですが来る目的はそれだけではありません!来年こそは絶対にわたくし達が全国を制しますわよ!」

一「オーケー。その為にやる事は山積みだね。忙しくなりそうだよ」

純「ま、やりがいはあるけどな」

智紀「うん…来年が楽しみ」

衣(宮永照…今回は縁が無かったが、お前が真に衣と同類なら)

衣(きっとどこかで巡り合う事がある…その時を楽しみにしているよ)

菫「…大暴れした挙句、結局私達と戦う事は無く敗退か」

淡「話題性ではダントツだったけどね」

淡「もし準決勝であの大将が大逆転とかしてたら、凄いフィーバーになってたかも」

菫「だろうな。紛れも無く今大会の主役一人だよ、天江衣は」

淡「来年は私が鮮烈にデビューするから、そんな事はすぐに忘れられちゃうだろうけどねっ」

淡「超スーパーダイヤモンドルーキー大星淡が話題独占で紙面独占!」フフフ

菫「そう上手くいけばいいがな。淡を上回る化け物が同世代に居るかもしれないぞ?」

淡「まっさかー。私より強い人なんてテル以外に居る訳無いって」

照「…………」

淡「テル?ずっと黙ってるけど、どーしたの?」

菫「天江衣と戦えなくなったのが残念なのか?天江は個人戦には出ていない様だしな」

照「残念…どうなんだろう。自分でもよく分からない」

菫「?…まぁ、私達はまだ二年だ。龍門渕は全員一年生だったから」

菫「まず間違いなく来年も全国に出て来るだろうし、その時に戦う事になるだろう」

照(来年…長野……)


照「どうなんだろうね」


この年のインターハイは、二年連続で優勝白糸台。個人戦優勝宮永照という結果に終わり
宮永照の圧倒的な強さを世間に知らしめる事となった。

しかし、その一方で『もし天江衣と戦っていたら』という話題も全国で囁かれ続けた事は
天江衣という選手が残した強烈な印象を象徴していた。

                 カン

終わり。
過去ものってあんまり見た事無いなぁ見たいなぁと思って自分で書いてみましたが
あまり楽しませられなかった様で反省。
出てる情報は把握してるつもりでしたが、矛盾とかあったら教えて欲しいです。
読んでくれた方、ありがとうございました。

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