菫「これが私の使命!!」 (17)



菫「長かった本当に長かった!」

菫「この日をずっと待ちわびた!」

菫「苦節数十年ずっと我慢し続けてきた」

菫「それもあの方に見合う人物になるため!」

菫「だが、私はもう己の役目を十分果たし後進に託した」

菫「今の私にはもう怖いものなどない!」

菫「もう我慢する必要がない!」

菫「思う存分楽しむぞ!」

菫「いざ行かん!!」




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「「「「はっやりーーん!!」」」

はやり「みんなー!今日は来てくれてありがとー☆」

菫「はやりーん!!はやりーん!!はやりーん!!」

はやり「いっぱい集まってくれてはやりうれしいぞ☆」

菫「はやりーーーん!」

はやり「今日も集めってくれたみんなのために精一杯がんばるから楽しんでいってねー☆」キャルン!

菫「ああああ!はやりーーーん!!!」



―――数時間後 

菫「はぁ、今日は最高の日だった」

菫「ほしいグッズも買えたし、充実した1日だった」ホクホク

菫「お、さっそく今日のライブの事が書き込まれてる」


マウス カチカチ


『はやりんとかwwwwwwwwwwww』

『もう年だろwwwwwwwwwwぜぇぜぇ言ってるwwwwwwww』

『正直いいかげん引退がいいんじゃないかな』

『イタイよねー』

『ゼッテー腹黒だよな』


菫「・・・」キーボード カタカタ

『おまえら絶対許さない』

『でた信者wwwwwwww』

『信者wwwwwwwwwwwwww』

『必死wwww必死wwww』

『信者乙wwwwwwwwwwwwww』

『おばさんに夢見るとか笑えるwwwwww』

菫「悲しい奴らだ。せいぜい今を楽しんでいるがいい。ネットでしか虚勢を張れない愚図ども。相手にするのも馬鹿だ」

菫「だが文字通り絶対に許さない」

菫「私に見つかったのが運の尽きだな。はやりんの心の痛みを思い知れ。さっそく亦野に特定をお願いしよう」プルルル


マウス カチカチ


『てかもうオワコンだろ』

『後進に道譲れよ』

『次は誰がいい?』

『今年は可愛い子多かったよねー』

『マジマジ、やっべよなー』

『思い出したら....ハァハァ』

『誰かー警察呼んでー』

菫「そうか・・・そう言えばそうだったな」

誠子『ハイ、亦野です。どうしました?また、厄介ごとですか?また今度でいいですか?』

菫「私にはまだやらなければならない事があったな・・・」

誠子『てか、引退しても部活にはまだ来てください。いろいろと・・聞いてます?』

菫「いや違う。これが私の新たな役割!そう!これが私の」

菫「これが私の使命!!」





誠子『先輩?もしもーし!せんぱーい!』

誠子『・・・』

誠子『・・・聞いてない』





―――数日後 誠子の部屋


菫「みんなわざわざ遠いとこから集まってもらってすまない」

由子「大丈夫なのよー」

小蒔「お気になさらないでください」

玄「菫さんの頼みです!当然です!」フンスッ

豊音「そうだよー。私たち友達だもん」

菫「ありがとうみんな。私はいい友を持った」グスッ

誠子「いいから早く始めませんか」

菫「さて、今日集まってもらったのは他でもない。はやりん親衛隊としてどうしても我々がやらなければいけない使命がある」

菫「それはとある組織の無力化だ」

菫「その組織は今年の全国高等学校麻雀選手権大会に出場した」

菫「こいつらは初出場でかなりのところまで行った」

菫「それはすごいことだ。賞賛すべきことだ」

菫「だが、現実は違った!こいつらは大会を利用しただけだったのだ!」

「「「「!」」」」

誠子「素直に認めてあげましょうよ」

菫「こいつらは優勝が目的ではなかった!」

菫「しかも我々のはやりんに害を与える存在だ!」

菫「こいつらの本当の目的は!はやりんの人気と地位を奪うことだったんだ!」

菫「注目が集まる全国のテレビ中継を利用してこいつらは!はやりんを!脅かそうと!したんだ!」

由子「とんだ悪党なのよー!」

小蒔「なんてことを」

玄「愚かです!」

豊音「ホントなら許せないね」

菫「そうだ決して許すことは出来ない!」

菫「それは!こいつらだ!」バン











「「「「「有珠山高校麻雀部!!」」」」」











菫「では、亦野!」

誠子「はいはい」

菫「知ってると思うがこいつは私の後輩で白糸台高校2年の亦野誠子だ」

誠子「よろしくお願いします」

由子「よろしくなのよー」

小蒔「よろしくお願いします」

玄「よろしくなのです!」

豊音「よろしくねー」

菫「今回、亦野は有珠山高校の情報収集と我々の補佐をしてくれる」

誠子「なんで、私が」

菫「おいおい、おまえも承諾しただろう?」

誠子「それはそうですけど」

菫「鹿児島、大阪、奈良、岩手、好きな所に行けて旅費は私が出すし、みんな家に泊めてくれるから宿泊費もいらないんだぞ?釣りもしほうだいだ!」

由子「そうなのよー」

小蒔「鹿児島の案内は任せてください!」

玄「私の家にもぜひ泊まりに来て下さい」

豊音「岩手は自然がいっぱいだよー」

誠子「あぁ、めくるめく釣りライフ・・って!私部活ですし次期部長ですよ。そんな暇ほとんどないじゃないですか!」

誠子「しかも、推薦したというかいつの間にか弘瀬先輩が勝手に決めてたし!」

菫「ピュ~ピュ~」


誠子「その上引継ぎも『この紙に全部書いてある』で終わらせて自分はさっさとはやりんのライブにいくし!」

菫「亦野、部長というものはだな誰かに教わるものではない!自分自身で体験し感じて己のやり方を見つけるのが一番なんだ!」

誠子「一理ありますが、良いことを言ったつもりでまるめこもうとしないでください」

菫「私だって!私だってずっと我慢してきたんだぞ!いいじゃないか少しくらい駄々こねたって!」ダンダン

誠子「今度は開き直りですか」ハァ

由子「まぁまぁ、それくらいにして誠子ちゃんも引退したら好きにできるんよー。もちろん部活の休みが取れたとき来てくれてもいいのよ-」

由子「私らの約束に期限なんてないんやし。それまでは少し辛抱なのよー」

誠子「はぁ」

菫「そうだ!そうだぞ亦野!我慢した後の楽しみは格別だぞ!」

誠子「この人は」

由子「すみれはもう一回ちゃんと引継ぎをするんよー」

菫「あ・・・はい」




誠子「では、説明させて頂きます」

誠子「有珠山高校麻雀部」

誠子「南北海道代表として今年の夏のインターハイに初出場」

誠子「部員は5名」

誠子「有珠山高校麻雀部は昔から麻雀部はありました」

誠子「しかし、近年は麻雀部としての活動はなく、したがって活動報告もありません」

誠子「ですが、部室には定期的に集まって遊んでいたそうです」


誠子「今年から麻雀部の活動を再開し全国に初出場」

誠子「さきほど弘瀬先輩が仰ったとおり彼女達は麻雀で全国優勝することが目的ではなく副将の真屋由揮子のビジュアルを広める事が目的で出場しました」

小蒔「真屋由揮子?」

誠子「はい」

小蒔「どんな子でしたか?」

豊音「たしか」

玄「おもちの子です!」

菫「まぁ、待て。標的の説明を聞いてからだ。亦野」

誠子「はい、部員の詳細を説明します」スライド カシャ

誠子「3年部長、全国では次鋒、桧森誓子、身長は164cm。体重××キロ。負けず嫌いで怒ると怖いタイプ。先鋒の本内成香と仲がよく一緒にいることが多いです。特徴的な睫毛をしています」カシャ

誠子「同じく3年全国では大将、獅子原爽、身長は151cm。体重○○キロ。ボケ担当。しかし意外なことに細かいところまで気がつき観察力が高いです。髪型をサイドポニーテールにしています」カシャ

誠子「続いて2年全国では中堅、岩館揺杏、身長は169cm。体重△△キロ。裁縫、服飾が得意。あまり口には出しませんが毒舌です。髪型をポニーテールにしています」カシャ

誠子「同じく2年全国では先鋒、本内成香、身長は145cm。体重□□キロ。素敵ですが口癖。次鋒の桧森誓子と仲が良いです。前髪で右目を隠していて腰あたりで髪をリボンで結んでいます」カシャ

誠子「最後に1年全国では副将、真屋由揮子、身長139cm。体重☆☆キロ。ツッコミ担当で中二病。元々は地味な子でした。そしてロリ巨乳」

玄「おもちの子です!」

小蒔「この子でしたか」

由子「そもそも何でそんな事してるのよー?」

豊音「そうだよね?別に大会じゃなくても何かオーディションみたいのに応募したほうがいいんじゃないかな?」

玄「確かに旨くいけばいっきに注目集められますけど、活躍しないといけないし負けたら出番それで終わりですもんね」

誠子「きっかけは真屋由揮子が現在の他の4名の麻雀部員と出会ったことにより始まりました」

弘丗だぞ

>>13

おっお~う


誠子「真屋由揮子は他の麻雀部員と会う以前、自分には取り柄がないと思っているようでそのため彼女は人から頼られる事で自分自身の価値を確認し安心するみたいです。それで頼みごとを断らないそうです」

誠子「しかし、それがよくなかったのか面倒なことを押し付けられる役になってしまい1人で用事を済ませている所、それを目撃した獅子原爽らが強引に麻雀部に連れて行きました」

誠子「そこで獅子原爽の提案で真屋由揮子のビジュアルをいかして夢を与えるアイドルの方がほうがより人のためになるという話になり実行しました」

菫「確かにアイドルは人類の夢だ。その点は同感だな」

誠子「真屋由揮子はあのビジュアルで、幸い岩館揺杏は服飾などが得意、元々が麻雀部であり本内成香以外は麻雀経験者でもあったので注目の集まる大会に出て一気に真屋由揮子の知名度を上げる作戦に出たのでしょう」

菫「そして、あわよくば、はやりんの後釜に座るつもりだったんだ」

誠子「・・・まぁ、恐らくは」

誠子「今回のターゲットは3人です」

菫「桧森と本内。この二人はほっておいて問題はない」

菫「だが、もし作戦を目撃されて助けを呼ばれたら面倒だ」

菫「由子と小蒔2人で足止めをしといてくれ」

菫「この2人は仲が良いから一緒に行動してることが多いはずだ」

菫「2人で行動してる場合はどちらか1人が足止めしてもう1人は他のサポートに回れ」

誠子「そしてここからがターゲットの3人です」

誠子「まず岩館揺杏。衣装担当です。真屋の衣装は彼女のお手製です」

菫「なかなかの腕前だ。なのでできたらこいつはこちらに引き入れたい」

菫「はやりんの衣装をつくるのに便利だからな」

菫「豊音。おまえが相手をしてくれ」

豊音「わかったよー」

菫「金、コネ、泣き落とし、あらゆる手段を使ってくれていい」


菫「もし仲間になりそうになかったら、そうだな・・・豊音おまえに任せるよ」

菫「村に連れて帰るなり、専属の仕立屋にするなり好きにしろ」

豊音「それだったら私も助かるよー。私に合う服なかなか売ってないんだもん」

誠子「次に、真屋由揮子。アイドル担当です。しかし彼女自身アイドルやはやりんに特別こだわってるわけではないそうです」

菫「しかし、あのビジュアルは脅威だ」

菫「玄。おまえが相手をしてくれ」

玄「おまかせあれ!」

菫「断れない性格らしいからな頼み込んだらきっと大丈夫だ!」

菫「思う存分楽しめ」

菫「なんならお前も奈良まで連れ帰るといい」

玄「なるほどなるほどなるほど~」グフフフフフ

誠子「さ

菫「最後に!こいつだけは決して許されない!」

菫「最悪こいつ以外は逃してもかまわない」

菫「だがこいつだけは決して!絶対に!なんとしても!逃しては駄目だ!」










「獅子原爽!!」









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