先輩「君じゃなきゃダメなんだ!」 (14)

先輩「君じゃないと・・・毛利小5郎や金田11君じゃダメなんだよぅ。」

JK「いやぁーそう言ってもらえるのは嬉しいっすけど、私じゃあんな推理できませんよ?」

先輩「推理なんかしなくていい!ただずっと僕と一緒にいてくれるだけで十分だよ。」ギュッ

JK「は、はい(え?なにこれ?プロポーズなの?先輩ってイケメンだし、お家結構お金持ちだよね?勝ち組キタコレ!)」

先輩「良かった!それじゃあ来週末、携帯の電波の届かない麓の街まで30キロはある雪山の奥にある別荘に一緒に来てね。」

JK「え?」

先輩「だから、来週末に携帯の電波の届かない麓の街まで30キロはある雪山の奥のにある別荘で祖父の90歳の誕生パーティーをするから一緒に来て欲しいんだよ。」

JK「誕生パーティーでいきなりご家族に紹介ですか?それはちょっと・・・」

先輩「そうだね。前もって準備もあるだろうし、二、三日中に一度ウチに来てもらった方がいいよね。」

JK「それもまた早いというか・・・もっと二人でキチンと手順を踏んでからの方がいいと思うわけで・・・」

先輩「そうだ。まだ詳しい話をしてなかったね。ごめんごめん。」

先輩「この手紙を見て欲しい。」

JK「(告白してからラブレターなんて斬新だなぁ。)」

JK「なになに。『富を独占し、意地汚く生き続ける妖怪とその一族に天誅を下す。』ってなんですかーこれ?」

先輩「見ての通り脅迫状さ。祖父や父はイタズラだと思ってるみたいだけど、僕と母は心配でね。」

JK「・・・それで私に何とかして欲しいと。でも、なんで誕生パーティーなんですか?どこにもそれっぽい事書いてないみたいですけど。(あーあ。依頼かぁ。)」

先輩「自宅は人の出入りもあるし、セコムに入ってるからね。別荘は厳重な鍵を取り付けたり、強化ガラスを使ってるけど、中に入ってしまえばどうとでもなるからね。狙うとしたらそこだと思ったのさ。」

JK「なるほど。わかりました。出来るだけのことはしますよ。」

先輩「ありがとう!帰国子女探偵の君に引き受けてもらえれば安心だよ!」ギュッ

JK「(仕事が上手くいけばホントに先輩と付き合えないかなぁ。)」

先輩宅

先輩「せっかく来てもらったけど、父はもちろん母も出かけてしまってるみたいだ。ごめんね。」

JK「いいえ、じゃあとりあえず当日使う車があれば見せて頂けませんか?細工がされているかもしれないですから。」

先輩「うん、いいよ。当日使う車はあるはずたよ。こっちだよ。」テクテク

JK「当然の様に車は沢山あるんですね。あっバイクまである。」

先輩「祖父も父も乗り物好きでね。港には船もあるよ。」

JK「ほぇー。えぇと、この辺りの四駆のどれかですか?」

先輩「多分ね。父は分からないけど、母はたぶんパジェロミニで行くと思うよ。」

JK「軽自動車ですか?他も日本車ばっかりだし、何だか意外ですね。」

先輩「ダカールラリーって知ってる?」

JK「ナマで見たこともありますよ!長ーい距離砂漠走るやつですよね。」

先輩「なんだって!いいなぁ。僕も一度見てみたいよ。そのダカールラリーで日本車が四輪各部門でずっとトップや上位に入ってるんだよ。それだけ悪路走行に関して日本車の性能は素晴らしいものなんだ。日本人としてそれに乗らないのは罰が当たるよ。」

JK「へー。そうなんですか。そういえば私が見た時も日本車が勝ってたかも。あっパジェロミニ中心に全車一通り調べますね。」カチャカチャ

先輩「手間かけてすまないね。」

JK「いいえ。あっお母様帰ってきたら車の事でお話させて下さい。」

先輩「いいけど、大丈夫かな?母は車の事なんにも知らないし、運転も得意じゃないんだ。だから母は軽自動車のパジェロミニで行くって予想がつくんだけど。」

JK「あ、そうなんですか。色々お願いもあるんですが、お父様にお伝えいただいた方がいいですか?」

先輩「うーん、脅迫状を信じてない父に言っても聞いてもらえるかわからないから一応母にも話してくれないかな?対策があるのを知れば多少落ち着くだろうし、僕も出来ることはサポートするから。父も母と二人で説得できそうならそうするしね。」

JK「じゃあそうします。」

先輩「頼むよ。」

当日
別荘

JK「こんにちはー。」

先輩「やぁお疲れ様。遠かったろう?」

JK「いやぁ最寄り駅からタクシーで15000円もかかっちゃいましたよ。長時間乗ったから運転手さんとも随分仲良くなれましたけど。」

先輩「それはすまなかったね。ちゃんと経費で払うよ。」

JK「お願いしますね。で、守備はどうですか?」

先輩「パーティーの料理は毒を入れられないように寿司や天ぷらの実演デリバリーにしたし、明日の朝食も別に持ってきてもらうことにしたよ。悪天候で来られない時のために一応食材は確保してあるけどね。」

JK「お祖父様は心臓がお悪いんですよね?AEDは?」

先輩「それなら別荘と車についてるし、バッテリーも大丈夫だよ。」

JK「今出来ることはこれくらいですね。」

先輩「これだけやれば十分だよ。さっパーティーを楽しんでくれたまえ。」

深夜
ビービービー!!!!!

犯人「なったんだ?」

JK「車の警報ですよ。大なり小なり大抵の車にはついてるでしょう?車をお持ちでないからご存知なかったですか?」

犯人「お、お前は!」

先輩「親戚さん、ナイフで何をしてるんですか・・・」

親戚「せ、先輩君・・・」

JK「どういうつもりか知りませんが、皆さんの車をパンクさせてたみたいですねぇ。」

伯父「なんの騒ぎだ!」

父「私の車!」

母「聞いてはいたけど、結構うるさいのねぇ。」

叔母「何時だと思ってるの!」

先輩「みんな来てしまいましたね。ん?爺ちゃんが居ない!まさか親戚さん!」

親戚「し、しらんぞ!私は何もしていない!」

JK「従兄弟さんも来てませんし、きっとゆっくり寝ているだけですよ。心配でしたら見てきてください。」

先輩「わかった。」

親戚「クソッ!」

JK「大人しくナイフを捨ててください。」

親戚「全員を閉じ込めて爺を殺す計画が・・・」

JK「あっそう言うのいいんで。おとなしく捕まってください。」

親戚「・・・」

先輩「二人共無事だったよ。」

JK「それは何よりです。振動感知型の盗難防止アラームつけておいてよかったですね。」

先輩「全くだね。」

伯父「とりあえずこの音を消してくれんか?」

JK「あっすみません。」

叔母「さっ寝なおしましょう。」

伯父「明日JAFを呼んでもらわにゃな。」

親戚「ははっ!電話線は切ったし、携帯は繋がらねーよ!バーカ!」

父「別に私のアウトランダーPHEVは何ともないし、パジェロミニはスペアタイヤを一式持ってきてるから麓まで行って呼んでこれるぞ。」

母「朝にはデリバリーの方も来ますしねぇ。」

親戚「なんてこった・・・」

父「サイズさえ合えばアウトランダーのタイヤもあるが、伯父のベンツのAクラスとは合わんからなぁ。」

JK「そろそろおとなしくしてくださいね。」バチバチバチ

親戚「あギャ」

JK「持ってきた手錠で拘束しておくんで、どっか閉じ込めてください。」

先輩「分かったよ。流石JK。死神毛利小5郎や金田1君と違って殺人を未然に防いでくれたね。」

JK「それほどでも///犯人が馬鹿だっただけです。」

先輩「いやいや、2台分の警報装置代5000円で事件を解決するなんて凄いよ。」

数日後
先輩「この前のお礼に東北にある携帯の電波が届かない穴場の旅館に泊まってスキーをしないか?」

JK「します!」


旅館

仲居「きゃー!」

女将「なんですか!はっお客様!」

JK「何があったんですか?」

先輩「待ってくれよJK。浴衣で走ったら太ももが見えるじゃないか。」

JK「もう、先輩ったら。」

女将「何でもございません。仲居。お客様をお部屋までお送りして。」

仲居「は、はい。」

女将「お腹を刺されて息がない。警察に電話を・・・繋がらない!?まさか電話線が・・・」

翌日

女将「申し訳ございません。バスも電話も故障しておりまして、天候も悪いため歩いて修理も呼びに行くことも出来ません。お客様には大変ご迷惑をおかけしますが、もう暫くご滞在していただきますようお願い致します。もちろん宿泊費は頂きません。」

先輩「え?なんだか悪いですね。」

JK「そうですね。今日帰らないと学校にも行けませんし。」

女将「申し訳ございません。何卒ご容赦のほどを・・・」

先輩「いや、仕方ないですよ。」

JK「車があれば帰れるんですか?」

女将「え、ええ。悪天候ですが、地元の人間でしたら普通に車で出かけれる程度ですから。」

JK「じゃあタクシー呼ぶので大丈夫ですよ。何でしたら電話とバスの修理も呼びましょうか?」

先輩「おいおい、ここは携帯の電波ははいらないだろ?」

JK「電波が入らないって聞いたので、衛星電話持ってきてるから大丈夫ですよ。」

女将「はい?」

先輩「そんなのまで持ってるのかい?」

JK「スキーで遭難するかもしれないんで一応持ってきました。先輩もいかがですか?先輩の家の別荘も携帯の電波ないですし。」

先輩「別荘ったって滅多に使わないしなぁ。」

JK「レンタルもありますよ?割高なんで私は普通に契約してますけど。レンタルだと一週間三万円弱、月額だと5000円位ですよ。」

先輩「意外と安いね。」

JK「ちなみにソフトバンクだとiPhoneと繋いでiPhoneを衛星電話にできるのもありますよ。」

女将「あのー。お話中申し訳ないのですが、電話とバスの修理の他に警察にも御電話させていただけないでしょうか?」

先輩JK「「はいぃ?」」

JK「え、まぁ別にいいですよ。」

また数日後
先輩「ねぇねぇ、ミステリーツアーに行かないかい?」

JK「先輩とならどこへでも!」


バスの中
コンダクター「ミステリーツアーへようこそ!このツアーでは皆様の知力のみを武器にして頂く為、携帯電話等の通信機器をお預かりさせていただきます。皆様のご理解ご協力をどうかよろしくお願いいたします。」

JK「ごまかす人とか居ないんですかね?」

先輩「郷に入っては郷に従えって事で納得してるんじゃないかな?この手のツアーではありそうな話だし。」

どこかのペンション

オーナー「皆様、こんな山奥まで長旅お疲れ様でした。まずはお部屋にご案内しますので、夕食までおくつろぎ下さい。」

コンダクター「その前に念のため通信機器を隠していらっしゃらないか簡単にお荷物検査をさせていただきます。」

JK「えーっ!」

先輩「うーん。徹底してるなぁ。」

夕食

女「ぐはぁっ!」バタッ

男「うわぁぁぁ!」

オーナー「どうしました!?」

コンダクター「女様!大丈夫ですか!・・・し、死んでる・・・」

JK「警察に電話を。」

オーナー「は、はい!」スタタタタ

オーナー「大変です!電話が繋がりません。携帯も見当たらないです。」

男「なんだと!」

コンダクター「私の部屋に私とお客様の携帯電話があります!」スタタタタ

先輩「まさか本物の事件が起こるとはね。」

コンダクター「ぜ、全部壊されてる・・・」

男「な、なんだと。それじゃあ迎えのバスが来る3日後までこの山奥のペンションに殺人犯といなきゃならんのか!儂は自力でも下山するぞ!」

オーナー「大丈夫ですよ。私の車がありますから。お送りします。」

JK「・・・さない・・・」ブツブツ

先輩「どうしたの?具合悪いなら少し休もうか?」

コンダクター「ではお二人はお休みになってください。私も付き添いますね。男様はオーナーと車で助けを呼んできてください。」

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