千早「男性器がはえてしまったわ」 (71)

千早「……関係ないわね、グラビアの仕事が来るなんてほとんどないし」

千早「楽譜読みを続けましょう」

春香「!」

小鳥「!?」

-1週間後-

千早「(いけないわ……。やっぱりお腹の下あたりがムズムズする)」

千早「(あの日ではないみたいだし、不調というよりもむしろ体が疼くような感覚がする……)」

千早「(もしかしてこれが『欲求不満』ってやつ……?)」

千早「(いや、でもそんなはしたない事……!)」 ブンブン

千早「いけない、歌に集中しなくちゃ。明日は収録本番なんだから……」

-1ヶ月後-

律子「最近、千早の様子が変じゃありませんか?」

P「律子もそう思うか? なんか最近やたらと活動的なんだよなぁ」

律子「活動的なのはいいんですけど、何だか歌の方にも影響があったんじゃありませんか?」

P「……だよなぁ。最近の千早の歌は、何だか暴れているようなイメージを浮かべるんだよ」

律子「一人になると、なんだかモジモジしてるようなことも多いし……ちょっと不安です」

P「だなぁ。この後にでも声掛けて悩みがあるか尋ねてみるよ」

千早「ハァッ……ハァッ……」 タッタッタ...

P「おーっす、千早。ランニングか? 精が出るな」

千早「あ、プロデューサー。こんにちは」 ペコリ

P「なんだぁ。随分と最近元気がいいみたいだけど、どうしたんだ? 何かあったとか」

千早「……いえ。特になにもありません」

P「何も無いってことはないだろう。現に今だって顔が赤いじゃないか。熱でもあるのか?」

千早「ち、違います。いえ、熱っぽいというのはある意味当たっているんですが……」

P「まぁ病気なら走りこみなんてしないだろうし……。相談があるなら乗るぞ?」

千早「いえ。そんな、プロデューサーのお手間を取らせるようなことでもありませんし――」

P「そういうのはナシだって言ったハズだぞ、千早。困りごとがあるなら何だって頼ってくれればいい」

P「もし俺にいえないことなら律子、小鳥さん。或いは春香にでも言えばいい」

P「どんな下らないと思っていることでも、そう一人で背負い込むな。な? 」

千早「プロデューサー……」

千早「では、その……。体が熱くなるというか……疼くような感覚ってありませんか?」

P「体が熱く、疼く? それって――」

千早「あ! い、いえ。そういう意味じゃなくて、なんだか動きたくて、何かしたくてたまらないっていうか」

千早「止まっていることができなくて、今すぐ体に溜まっているエネルギーを消費しないと、爆発しちゃいそうで」

千早「……とにかく、そんな感覚です。プロデューサー、何か分かりませんか?」

P「う、うーん。要はパワーを持て余しているって感じなんだよな?」

千早「そうですね。じっとしていると、体がくすぐったいような変な感じになるんです」

P「んー。そういうことなら、やっぱ何らかの手段で一気にエネルギーを出すのが一番だろうなぁ」

千早「やっぱりそう思います?」

P「あぁ、だから走っていたのか。でも走るとかじゃなく、そういうのは精神的なものだと思うぞ」

千早「精神的な?」

P「そう。体を動かすんじゃなく、何かの欲求に昇華させることが大事なんだと思う」

P「例えば好きなものを腹いっぱい食べたり、バイクで思いっきりかっ飛ばしてみたり――」

P「そうだな。千早の場合は歌になるか。溜まっている感情やパワーを歌にしてぶつけてみたらどうだ?」

P「カラオケ、春香たちとよく行くんだろ? 今度は自分から誘ってみて発散してきたらどうだ?」

千早「なるほど……。参考になりました。ありがとうございます」 ペコリ

P「それと、歌にぶつけると言っても、仕事に差し障ることはダメだぞ。言ってる意味はわかるな?」

千早「うっ……。ご、ごめんなさい。何度繰り返しても上手くいかなくて……」

P「ま、そこらへんは俺らがフォローするさ。千早は自分の調子を戻すことを第一に考えてくれな」

千早「はい! ありがとうございました」 クルッ

P「……ん? !!! あ、危ない千早!」 ガバッ

千早「えっ? ……きゃあっ!」

P「痛てて……。おい、大丈夫か、千早」

千早「あ、ありがとうございます」 ドキドキ

P「段差に気付かないなんてお前らしくも無い。怪我はしてないな?」

千早「え、えぇ。特に痛い場所はありませ――痛ッ」

P「大丈夫か? やっぱどこかを怪我したんじゃ――」

千早「い、いえ。少し足首を捻っただけです。きっと無理に運動したせいでしょうね」 イタタ

P「まったく……。じゃあ事務所で手当てするから、ちょっとじっとしてろよ」 ヒョイ

千早「え? あっ! な、なにを」 アセアセ

P「何って、おんぶだろう。事務所まで近いとはいえ、大事があったらいけないからな」 ヨイショット

千早「え。で、でも……。この体勢だと」 ドキドキ

P「まぁ、少し体に密着するかもしらんが我慢してくれ。その足で階段を上り下りだせたくない」

千早「は、はい……」

P「(なんか腰あたりに硬いものが当たってるんだよなぁ。ベルトでもしてるのかな?)」

P「じゃあ動くぞ。足はなるべく動かさないようにな」 ノッシノッシ

千早「(プロデューサーの背中、大きい……。あ、何だか気持ちが良……くっ!?)」 ビクンッ

P「(あれ。これはベルトというより棒? 水筒かペットボトルだろうか)」 スタスタ

千早「(ま、マズいわ! 思った、い、以上に密着してて、歩くた、度に……揺れッ、るッ……!)」 ビクンッ

千早「……ッ……ァアッ! 」 ビクッ

P「ど、どうした? 急に声を出して。やっぱどこか痛むのか?」 アセアセ

千早「い、いえ。大丈夫です。そ、れよりも、うッ……! す、少し歩くスピードを遅くゥ……」 グググッ

P「あ、あぁ。分かった。揺らしたら足首に響くもんな」

千早「(なんで急にこんな……! で、でももう少し我慢して)」

P「(あ、やっぱ背中に当たってるのって水筒だったのか。水が漏れてらぁ。まぁ仕方ないか)」 テクテク

P「千早ー。もう少しだから我慢して――」 チラッ

千早「ハァー……ハァー……」 トロン

P「ど、どうした千早。顔がかなり赤いぞ! それに涎がッ!」 アセアセ

千早「はぶッ!? い、いえ。大丈夫ですプロデューサー。そ、それより先に御手洗いに寄らせてもらっても――」

P「ん? あ、あぁ。分かった。しかし本当に大丈夫か? そうとう危ない顔してたけど」

千早「だ、大丈夫れす! ちょっと、あの、ここからは私一人で大丈夫なので……」

P「そ、そうか。足の方は大丈夫か? 一人でいけないようなら小鳥さんか律子を呼んで――」

千早「だいじょうぶッ……デす! 歩けますから、大丈夫ですから……」 ヒョコヒョコ

P「(前かがみでケンケンしてるが、本当に大丈夫なんだろうか)」

千早「(マズい。マズいわ。何だかアレが凄く大きくなってる上に硬くなってる!)」

千早「(よく分かんないけど、変なの出ちゃったし……お漏らしじゃないわよね?)」

千早「(うぅ。保険体育なんてあまり打ち込んでなかったけど、これも男性の生理現象なのかしら)」

千早「(下着も汚してしまったし、これじゃあとてもレッスンには出られないわね)」

千早「(ぐすっ。情けない。早くもとの体に戻りたい……)」 グスン


-事務所-

P「――という訳だ。悪いが今日は千早はレッスンには参加させられない」

律子「うーん、仕方ないですね。今日は帰らせましょう。大事があったら大変ですし」

P「そうだな、俺が千早を送るよ。送ったらそのままの足でスタジオに行く」

律子「じゃあそれでお願いします。……でも大丈夫かしら。千早って一人暮らしだし」

P「むぅ……。今日休んでるアイドルに、学校終わったら様子を見に向かわせようか」

律子「プライベートのことを話すのはあまり同意できませんが――仕方がないですもんね」

P「じゃ、とりあえず千早が戻ってくるのを待つか」

千早「あの……ごめんなさい。いろいろとお世話になって」

P「別に構わないさ。それより大丈夫か? 手を洗ってる時に水が服にかかったんだって?」

千早「はい。やっぱり少し熱っぽいのかもしれませんね。こんなに迷惑をかけちゃうなんて……」

P「迷惑なんて思ってないさ。さっき言ったとおり、困ったら何でも頼ってくれて構わない。俺はお前のプロデューサーなんだから」

千早「あ、ありがとうございます。……あ、あの」

P「どうした?」

千早「……いえ。今は、なんでもありません。これはできるだけ自分の力で解決してみたいと思います」

P「……そうか? それじゃあ、俺はお前が頼ってきてくれるのを気長に待ってるよ」

千早「(プロデューサーも男の人だし、何とかなると思ったけど……とても聞けないわね、こんな事)」

P「(なんか千早から乾いた生魚のような匂いがするけど気のせいだよな)」

-千早の部屋-

千早「ふぅー、何とか帰ってこれたわね」

千早「結局あれは何だったのかしら。もしかしてアレが俗に言う射せ――」 ゴホン オホン

千早「……少し調べてみなきゃダメよね、やっぱ。今まで悠長すぎたのかしら」

千早「とりあえず、今の状況をどうにかしなきゃ。どうやったらコレが収まるのかしら」 カチカチ

千早「……やっぱりネットは使いにくいわ。あ、出てきた」

千早「ふむふむ……。きゃっ! こ、こんな」

千早「うぅ……今更ながら、こんなモノが体から生えているなんておぞましいわね」 ブルブル

千早「男の人って大変なのかしら。もしかしたらプロデューサーも――」

千早「――じゃなくて! 今はコレについて調べなきゃ」 カタカタ

千早「ふむふむ……。要は体に溜まってる精を出しちゃえば、あんな風に反応はしなくなるのね」

千早「加えて体の疼きも止まる……。性欲が抑えられる……。ふむふむ」

千早「うーん、でも精を出すなんてどうやったら――。女性と同じようにそういう日があるのかしら」 カチカチ

千早「えーっと、なになに…………自慰等で射せ――えっ? これは……えっと……うわぁ」 カチカチ

千早「……そういうことだったのね。でも自慰なんて――」

千早「……」 ゴクリ

千早「し、仕方がないわよね。こうやらなきゃ収まらないって書いてあるんだし」キョロキョロ

千早「とりあえずカーテン閉めて、鍵かけて――」

千早「……隠しカメラとかないわよね?」 キョロキョロ

千早「念のため布団を被って、ベットの上で……」 イソイソ

千早「(できるだけ声を出さないようにしなきゃ)」 モゾモゾ

千早「(根拠は無いけど、万が一盗聴器とか隠しカメラとかあったらいけないし)」

千早「(……でもどうやればいいのかしら? とりあえず先っぽに触れてみたりすれば――)」 ツンツン

千早「(あ……ッ! す、すごい刺激。わ、何だか大きくなってきたわ)」 モゾモゾ

千早「(えっと……あとは『いつもと同じ』ような感じでいいのかしら)」

千早「(……顔を思い浮かべながら、髪を梳いてもらうように――)」 クチュクチュ

千早「うゥ……ッ! あッ!」 ビクビクッ

千早「(いけない……。声を出さないようにしなきゃ……ッ)」 クチュリ...

-十数分後-

千早「ハァ……ハァ……ッ」 ッグ

千早「(ダメ……意識が蕩けそう。だんだん刺激が増していってる……ッ)」 ズチュッ ズチュッ

千早「(ネットには、射――ゴニョゴニョのタイミングに絶頂を迎えるって書いてあったけど――)」

千早「あぁッ! ……ッ! ……ゥッ!」 ビクンッ

千早「(また声が出ちゃった。で、でもそろそろ『イ』きそうな気がしてきた)」 ズチュッ ズチュッ

千早「(でも、このまま行けば――)」 ズッ ズッ

千早「ぁッ……あッ……アァッ……!!」 ビクンビクン

千早「(このまま――!)」


          ピンポーン

千早「!!!!!!!」 ガタガタッ

春香「千早ちゃーん。お見舞いに来たよー」

千早「(春香!? そ、そんな。お見舞いなんて、今の状態を見られたらマズいわ!)」

千早「(まだ出してないからアレは大きいままだし、あ、でも何だか下着が濡れてるような……)」

春香「千早ちゃーん? 大丈夫なの?」 コンコン

千早「あ、うん! 少し待ってて。今出るから!」 アセアセ

千早「(とりあえず急いで『コレ』をなんとか隠さなきゃ……。今から無理やりにでも出しちゃう?)」

千早「(いや、でもそんなことしたら素面で対応なんてできそうに無い。このことがバレる訳には!)」

春香「あ、カギ空いてる。入っていい?」 カチャ

千早「(もう入ってきてるじゃないの! マズいわ。このまま布団でコレを隠すしか)」 バタンバタン

千早「あ、どうぞ。あがって。おもてなしはできそうに無くて悪いけれど」

千早「(とりあえず冷静を装って、何とかこの場面を切り抜けなくちゃ!)」

春香「お邪魔しまーす。エヘヘ、お見舞いにきたよー」 パタパタ

千早「え、えぇ。ありがとう。でもどうして――?」

春香「プロデューサーさんから連絡があったの。一人暮らしで心配だから様子を見てあげてほしいって」

千早「そ、そうだったの。でも本当に大丈夫。少し寝ていればすぐに良くなるわ」

春香「またまたそんな事言ってー。顔真っ赤だよ? 熱あるんでしょ?」

千早「いや、これはその。なんでもなくて――」

春香「大丈夫! この天海春香に任せてもらえばって、うわぁっ!」 ズルッ ボスンッ

千早「ンアッ!!!!!」 ビクビクビク

春香「ごめんごめん。私まで足滑らせちゃった。でもその先にベッドがあって助かった――」

千早「……ウゥッ」 ビクッ ビクッ

春香「わわ! 千早ちゃん大丈夫!? ごめんなさい! どこか当たっちゃったよね。痛かったよね」 アセアセ

千早「だ、大丈夫よ、春香ッ……。少し刺激がいっただけだかラ」 グググッ

春香「そんな事言って、呼吸とかとっても苦しそう。ごめんね、ごめんね」 ナデナデナデナデ

千早「大丈夫だかラッ……! そこを撫でるのはぁッ」 ハァッ ハァッ

こうして千早と春香は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし

眠いんです。許してください
ていうか百合初めてだったし、他の人の方が多分上手くかけるんじゃないかと思うし

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