勇者「（いいか？どうせ負けイベントなんだからエリクサーとか回復薬はもったいないから使うなよ）」

僧侶「（わかりました。さっさと終わらせたいんで回復魔法も投げません」

モンク「（俺もずっと通常攻撃繰り返すわ）」

魔法使い「（俺も魔法使わないで杖でぶん殴っとく」

魔王「お前ら適当にやってるけどこれ負けイベントは負けイベントでも○ターン生き残ったら助けが来て戦闘中止になるタイプの負けイベントだぞ」

一同「えっ」

勇者「ええ…どうすんだよこれ…モンクなんかとっくに死んでんぞ…」

魔王「リセットする？」

僧侶「このまま持ちこたえるなんて無理だしリセットしよっか…」

魔法使い「ちょっと待って。リセットしちゃうと魔王が出て来る前に倒したチャプター3のボスも倒してないことになっちゃうじゃん」

勇者「あ、そっか。でもこのまま戦うと回復薬とかも無駄になっちゃうぞ」

魔王「どうすんの？リセットすんの？」

勇者「回復薬とか無駄になっちゃうの考えるとリセットだけどボス倒した苦労考えるとこのまま続行だよな～」

魔法使い「あのボス結構強かったからもう1回はめんどくさいよね」

魔王「いや結局リセットすんの？ワシ魔王だし結構忙しいから早く戦いたいんだけど」

僧侶「もう少し待ってね。モンクの意見も聞きたいから今蘇生させる」

モンク「あ、戦闘終わった？あれ魔王がなんか変な事情で撤退するムービー流れてなくない？」

僧侶「それがかくかくしかじかで…」

モンク「なるほど、じゃあ俺はこのまま続行に1票だな。さっき戦ったボスは物理半減して来たからもう戦いたくない」

勇者「じゃあこのまま続行でいいかな、回復薬がいくら減ろうとも俺達には歩く回復箱の僧侶がいるわけだし」

僧侶「ええ！そういうこと言っちゃうんですか！じゃあ私はリセットに1票入れます！」

魔王「俺は続行に1票かな」

勇者「いやお前の意見なんて聞いてねえよ」

魔王「だってお前ら4人パーティじゃん。2:2に票分かれたらどうすんの？」

勇者「そういうことならいいけど…。じゃあ魔法使い、お前はどっち？」

魔法使い「俺もリセットに1票かな。ここで回復薬を無駄に浪費するのはこれからの冒険に響く」

勇者「これで2対2か…。俺の1票にすべてがかかってるわけだな。少し待ってくれ」

魔王「ねえ時間ないっつってるよね」

勇者「なあ魔王、あと何ターン耐えたら助けが来るの？」

魔王「それ魔王に聞いちゃう？絶対教えないけど」

勇者「お前が教えてくれたら俺すぐ決めちゃうんだけどな～」

魔王「あと4ターン持ちこたえたらお前がチャプター2で助けた騎士団が助けに来るぞ」

勇者「なるほどな～～～どうすっかな～～」

魔王「それ聞いたらすぐどっちに票入れるか決めるっつっただろ早く決めろ」

勇者「別に『すぐ決める』つっただけで何を決めるかなんて言ってないんすけどねｗ」

魔王「お前ターン制ってルールがなかったら今すぐにでもぶっ殺してたぞ」

僧侶「このまま私たちがぐだぐだやってたら呆れて魔王帰っちゃうんじゃないの？」

モンク「あ、そっちの方がいいな！」

魔法使い「さんせーい。そんじゃみんなでUNOでもやるか」

魔王「ええ…」

勇者「魔王さま大事な用事あるんじゃないっけｗ」

魔王「ちょっと待ってろ…」ﾋﾟｯ

魔王「もしもし、俺だ。今日の会議は中止だ、○○村への攻撃作戦もまた今度だ」ﾋﾟｯ

魔王「よし、これで準備は万全。お前らの返答を数十年でも数百年でも待ってやる」

勇者「お前アホだろ」

1時間後―――…

魔王「なあお前ら本気で俺が折れるの待つつもり？」

勇者「数十年でも数百年でも待つって言ったばかりだろ」

魔王「でもよく考えたら魔王が数十年も数百年も城を空けるのもちょっと…あ、UNO！」

勇者「だろ？じゃあ帰ればいいじゃん。それで俺も得してお前も得でwin-winじゃん」

魔王「でもさ～数百人の騎士団が来て撤退したってならまだしも平均Lv20のひよっこ勇者様一同から撤退したって部下に示しつかないじゃんそれ」

モンク「魔王ドロー4な」

魔王「は？」