長門「同性愛に持ち込んで涼宮ハルヒの出方を見る」(315)

長門「……」


ガラッ


ハルヒ「ふんふ~ん」

ハルヒ「あれ? 今日みんなは? (キョンはインフルエンザで病欠だったけど……)」

長門「……病欠」

ハルヒ「あ、そうなんだ。みんな掛かっちゃったのね」

長門「……」コクッ

ハルヒ「そっかー……」

長門「……」

ハルヒ「じゃあたった二人だけどなにする?」

長門「……」

ハルヒ「なにか案あるー?」

長門「……」

長門「……インフルエンザに感染しないか少し不安」

ハルヒ「? 帰ろうって事?」

長門「……」首ブンブンッ

ハルヒ「……?」

長門「予防法を知っているから実践したい」

ハルヒ「あ、なるほどね」

長門「二人いなければ出来ないので、協力して欲しい」

ハルヒ「お。もしかして、それやれば私にも効果ある?」

長門「双方に効果がある」

ハルヒ「良いわね! じゃあやりましょう!」

ハルヒ「なにをやれば良いの?」

長門「……」ポンポン

ハルヒ(とりあえず隣の椅子に座れば良いのね)トコトコ

ハルヒ「……」ストッ

長門「……」コクッ

長門「……」ガサゴソ

ハルヒ(バッグからなにか出すみたいね)

長門「……」ガサゴソ

長門「……」スッ

ハルヒ「?」

ハルヒ(普通のペットボトルの紅茶……?)

長門「……」

ハルヒ「それを使うの?」

長門「……」コクッ

ハルヒ「へぇ~」

長門「……その前に」

ハルヒ「なに?」

長門「……」スススッ

ハルヒ(? 椅子をこっちに寄せてきた……?)

長門「……」ピタッ


ハルヒ「……」

長門「……」


ハルヒ(ぴったり並んだ形に……)

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ「ゆ、有希?」

長門「……」

ハルヒ「これでどうするのよ? (ぴったりと並んだ状態でずっと……)」

長門「……こ、これで」

ハルヒ(!? 有希が珍しく……言い淀んでる……?)

長門「……」

ハルヒ「……」

長門「……もう少し」ススッ

ハルヒ「!」

ハルヒ(椅子はもう完全にくっついた状態だったけど……)

ハルヒ(体をもっと寄せてきた……?)


長門「……」ピタッ


ハルヒ「!」

長門「……」

ハルヒ(体までぴったりくっついた状態に……)

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ「ゆ、有希? (ちょっと近過ぎて……有希の方に顔向けられないじゃない……)」

長門「……」

ハルヒ「これが予防法なの……? (まさか、くっついて体を温めるって事? 確かにちょっと温かいけど……)」

長門「過程の1つ。まだ序盤」

ハルヒ「そ、そう (さすがにこれだけじゃないわよね……)」

長門「そして……」

ハルヒ「そして?」

長門「……」手スーッ

ハルヒ「……?」

長門「……」ギュッ

ハルヒ「!」

ハルヒ(私の腰に……手を回してきた……!?)

長門「……」

ハルヒ(ど、どういう事……?)

長門「……同じようにして欲しい」

ハルヒ「! わ、私も有希の腰に手を回すって事……?」

長門「……」コクッ

ハルヒ(よ、よくわからないけど……)手スーッ

ハルヒ(これで良いのかしら……?)ギュッ

長門「……」コクッ

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ(なによこの状況……)

ハルヒ(部屋で二人きり、女の子同士で横にぴったりくっついて……)

ハルヒ(腰に手を回しあって……これがインフルエンザの予防法なの?)

長門「……」

ハルヒ(確かに温かいけど……)

ハルヒ「……」ドキドキ

長門「……」

ハルヒ(変に心拍数上がってきちゃったじゃない……)ドキドキ

ハルヒ「これが……インフルエンザ予防法なの?」

長門「……」コクッ

長門「インフルエンザを予防するためにはまずは体を温める事が必要」

ハルヒ「ま、まぁ、そうよね」

長門「……」

長門「次に……」

ハルヒ「……次に?」

長門「免疫力をつけるステップに入る」

ハルヒ「免疫力……?」

長門「……」コクッ

ハルヒ「でも、免疫力なんてどうやってつけるのよ?」

長門「そのためにこれを使う」スッ

ハルヒ「(さっきの紅茶……) これで……免疫力が付くの?」

長門「……」コクッ

ハルヒ「紅茶にそんなに体の抵抗力を強める作用なんてあるの? (聞いた事ないけど……)」

長門「……」首ブンッ

ハルヒ「……?」

長門「……紅茶自体にはない」

ハルヒ「? どういう事……?」

長門「免疫力というのはつまりは体が異物を排除しようとする力」

ハルヒ「そ、そうね」

長門「従って高めるためにはあえて体に異物を入れるという方法がある」

ハルヒ「よ、予防接種とかそうよね」

長門「今からそれを行う」

ハルヒ「異物を体に入れるって事……?」

長門「……」コクッ

長門「とは言っても異物を闇雲に体に入れるのは危険」

ハルヒ「そ、そうよね。予防接種も弱らせた病原菌だったりするものね」

長門「従って今から体に入れるのは……安全でかつ効果の期待が出来るもの」

ハルヒ「……一体なによ?」

長門「自身の体にとって親和性があり、かつ自身のものとは決定的に違う異物」

ハルヒ「……ず、ずばり?」


長門「他人の体液」


ハルヒ「!」

ハルヒ「た、他人の体液……!?」

長門「……」コクッ

ハルヒ「体液って……具体的には……?」

長門「最も容易に摂取出来る体液は、唾液」

ハルヒ「!」

ハルヒ「って事はまさか……」

長門「今から私がこの紅茶を口に含む」

長門「そして、それをそちらの口に移す」

ハルヒ「! (や、やっぱり……)」

長門「そして、またそちらから私の口に戻す」

長門「これを繰り返す」

ハルヒ「なっ……」

長門「今現在最も支配的な学説によると、これを一往復する度にインフルエンザに感染する確率が2%ずつ下がる」

ハルヒ「え? う、嘘でしょ? (でも有希が冗談なんて言うわけ……)」アセアセ

有希「嘘ではない」

ハルヒ「そ、そんな…… (だってそれでインフルエンザに掛からないなら、世のカップルや夫婦はみんな掛からないんじゃない……?)」

有希「私は三日後に非常に重要な用事がある」

ハルヒ「用事……?」

有希「……」コクッ

有希「そのために、インフルエンザに感染するわけにはいかない」

ハルヒ「……」

有希「なので、どうか協力して欲しい」ギュッ

ハルヒ「!」ドキッ

ハルヒ(こ、腰に回してる手で……もっと抱き寄せられちゃったわ……)ドキドキ

長門「……」

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ(心の準備が出来たら言って欲しいなんて言われちゃったけど……)

長門「……」

ハルヒ(ど、どうしましょう……)

長門「……」ギューッ

ハルヒ(体はしっかりホールドされちゃってるし……)

ハルヒ(どうしましょう……)

長門「……」

ハルヒ(有希は平然と言ったけど……)

ハルヒ(紅茶を口移しし合うって……け、結構な事よね……?)

ハルヒ「……」

ハルヒ(インフルエンザの予防なら、予防接種とかした方が良いでしょうから……)


ハルヒ「ゆ、有希? あのさ……」

長門「協力して欲しい」ギュッ


ハルヒ「……」

ハルヒ(な、なんか……説得の余地なんか無い感じね……)

ハルヒ「……」

ハルヒ(このままじゃどうも、埒が明きそうにないから……)

ハルヒ(ちゃちゃっとやっちゃった方が良いのかしら?)

ハルヒ(あくまでも医療的な行為だもんね。変に意識するから、おかしな行為のように思えて来ちゃうのよ)

ハルヒ「ふぅ」

ハルヒ「……」クルッ

長門「!」


ハルヒ「じゃあやりましょ!」


長門「……!」

長門「っ……」

ハルヒ「(? 有希、どうしたのかしら……?) 有希から口に含むのよね」

長門「……」コクコクッ

ハルヒ「(なんか様子が変ね……?) じゃあお願い!」

長門「……」

ハルヒ「……」

長門「……」キャップ キュッ ポンッ

ハルヒ「……」

長門「……」ペットボトル スッ

ハルヒ「……」

長門「……」ピタッ

ハルヒ「……」

長門「……」

ハルヒ「……ゆ、有希?」

長門「……」

ハルヒ(有希……飲む寸前の体勢で固まっちゃってる……)

ハルヒ(やっぱ有希も抵抗あるのかしら……?)

ハルヒ「有希」

長門「!」

ハルヒ「嫌ならその……」

長門「……」首ブンブンッ

長門「す、すぐに……実行する」

ハルヒ「!」

ハルヒ(また言い淀んだ……)

ハルヒ(今日の有希……なんか変ね)

長門「……」

長門「では……実行に移る」

ハルヒ「え、えぇ」

長門「……」

長門「……」スッ

長門「……」グビッ

ハルヒ(あ……飲んだわね)

長門「……」

ハルヒ(く、口に含んでるから……これで私が……)ドキドキ

ハルヒ(口をつければ……良いのよね…?)ドキドキ

ハルヒ(あれ……ここまで来てなんか……緊張…)ドキドキドキドキ


長門「……」ゴクンッ


ハルヒ「」

ハルヒ「ちょ、ちょっと有希!? 飲み込んじゃだめじゃない……」

長門「失礼。失敗した」

ハルヒ「いや、別に良いんだけどさ…… (なにちょっと……)」

長門「次は、正しい手順通り忠実に遂行する」

ハルヒ「え、えぇ (顔赤くなってんのよ……)」

長門「……」

長門「……」スッ

長門「……」グビッ

ハルヒ(よし……飲んだわ)

長門「……」

ハルヒ(それで、こうやって口に含んだ状態になるから……)

ハルヒ(ここで私が……)

長門「……」

ハルヒ(でも……距離は近いけど、こっち向いてくれなきゃ……)

長門「……」

ハルヒ「ゆ、有希、こっち向いてよ (あれ、やばい……)」ドキドキ

長門「!」

ハルヒ「こっち向いてくれなきゃ、上手く口を…… (やっぱりすっごい緊張する……)」ドキドキドキドキ

長門「……」


長門「……」クルッ


ハルヒ「!」

ハルヒ「……」ドキドキドキドキ

ハルヒ(や、やばい……近くでしっかり見ると……有希って……)ドキドキドキドキ

ハルヒ(こんなに可愛いんだ……)ドキドキドキドキ

ハルヒ「じゃ、じゃあ……いくわよ?」

長門「……」

長門「……」コクッ

ハルヒ「(な、なによその間は……) じゃあ、ちょっと顔を傾けてくれる?」

長門「……」

長門「……」クイッ

ハルヒ「(だからなによその間は……。 あと……) それで良いわ」

ハルヒ「じゃあ私から…… (なによそのやたら紅潮した顔は……。有希らしくないじゃない……!)」

長門「……」

ハルヒ「口をつけるからね」肩カシッ

長門「……」

ハルヒ(やだ……肩なんて持っちゃって……って言ってもそうじゃなきゃやりにくいんだから仕方無いんだけど……)ドキドキ

ハルヒ(これじゃあ本当に……その……キスというか……)ドキドキドキドキ

ハルヒ「……」ドキドキドキドキ

ハルヒ「じゃ、じゃあ、いくわよ!」

すいません落ちたと思ってました

あれID変わってる
>>1です

ハルヒ(医療行為、医療行為よ)ドキドキ

ハルヒ(あれ、でも何往復くらいするんだろう……?)ドキドキ

ハルヒ(……まぁ良いわ。そこらへんは有希に任せるわ。私はとりあえず、ここで口をつければ良いわけでしょ)ドキドキ

ハルヒ(……よし)胸ポンポン

ハルヒ「いくわよ」

有希「……」

有希「……」コクッ

ハルヒ「っ……」スッ

長門「……」

ハルヒ「……」スーッ

長門「……」


ハルヒ「っ……」チュッ

長門「……っ」

ハルヒ(つ、付いたわよ……? こ、これで良いのよね……?)ドキドキ

長門「……」

ハルヒ(有希の唇……すっごい柔らかい………)ドキドキ

長門「……」

ハルヒ(こ、これで……有希がこっちに……紅茶を入れてくるのよね……?)ドキドキドキドキ

長門「……」


ハルヒ「!」


ハルヒ(有希……顔が真っ赤になってる……)

ハルヒ(……って多分、私ももう真っ赤だろうけど)


ハルヒ「! んっ……」


ハルヒ(紅茶が……こっちに入ってきた……!)ドキドキドキドキ

ハルヒ「んっ……」

長門「……」


ハルヒ(ゆっくり……入ってくる……)

ハルヒ(温かくて……すっごく甘い……紅茶……)


ハルヒ「んっ……んっ……」

長門「……」


ハルヒ(もう目瞑っちゃってるから……あれだけど……)

ハルヒ(この紅茶は……今の今まで有希の口の中に入ってて……)

ハルヒ(今……直接私の口に……移ってきてると思うと……)


ハルヒ「んっ……」

長門「……」


ハルヒ(なんかすっごく……体が……火照ってきちゃって……)ドキドキ

ハルヒ(それになんか……胸の辺りが……疼くというか……)ドキドキドキドキ

ハルヒ「んっ……」

長門「……」


ハルヒ(全部……移ったのかしら……?)

ハルヒ(目を開け……)パチッ

ハルヒ「!」

ハルヒ(有希……本当に顔真っ赤じゃない……!)ドキドキ

ハルヒ(私も顔が火照って火照って仕方が無いから真っ赤も真っ赤でしょうけど……)ドキドキ

ハルヒ「……」

ハルヒ(今私の口の中には、有希の口から移ってきた紅茶が……)

ハルヒ(もちろん紅茶だけじゃなくて……有希の唾液も……)ドキドキ

ハルヒ(それに……500mlの冷たい紅茶だったから……この温度は……有希の……)ドキドキ

ハルヒ「……」

ハルヒ(それになにより、まだ有希とは口と口をしっかりとくっつけ合った状態で……)ドキドキ

ハルヒ(なんか……)

ハルヒ(ど、どうにかなっちゃいそう……)ドキドキドキドキ

ハルヒ(これで今度は……私から有希の口に……)

ハルヒ(でも……)

長門「……」

ハルヒ(もう結構な時間……私の口の中に留まってて……)

ハルヒ(は、恥ずかしいけど……結構な量、私の唾液が混ざっちゃってるような気がするわ……)

ハルヒ(こんなの移して……良いのかしら……? なんか悪い気が……)

ハルヒ(あれ……でも、お互いの唾液を口に入れ合う事で免疫力を高め合う、みたいな話だったから……)

ハルヒ(これで正解なのかな……? でも……さすがに……)


長門「……」チューッ

ハルヒ「! んっ……」ドキッ


ハルヒ(ゆ、有希の方から……吸って来た……)

長門「……」チューッ

ハルヒ(あぁ……あぁ……紅茶がどんどん……)

ハルヒ(有希の口の方に流れ込んで行く……)

ハルヒ(い、良いのかしら……?)アセアセ

ハルヒ(もうかなり……私の唾液が入ってて……気持ち悪いんじゃないかしら……)

長門「……」チューッ

ハルヒ(もうほとんど全部……移っちゃって……)

長門「……」

ハルヒ「……」


長門「……」ゴクンッ

ハルヒ「」


ハルヒ(の、飲み込んじゃったわ……)

長門「……」

ハルヒ(で……ど、どうするのよ……? 離さないの……?)

長門「……」

ハルヒ(紅茶が無い状態じゃ……もうこれは……)

長門「……」

ハルヒ(た、ただのキスじゃない……!)

長門「……」

ハルヒ(あれ……なんだろこの感じ……)ドキドキ

長門「……」

ハルヒ(やってる事としては、口移しよりマイルドなのかも知れないけど……)ドキドキ

長門「……」

ハルヒ(医療行為っていう大義名分が無くなっちゃったら……)ドキドキ

長門「……」

ハルヒ(なにこれ……さっき以上に……照れるんだけど……)ドキドキドキドキ

ハルヒ(どうしよう……この状況……)

ハルヒ(私は今……部室で有希とただただキスをしてる)

ハルヒ(もう3分くらいたったかしら……)

ハルヒ(医療行為としてこの方法を提案してきたのは有希だから、私はもう完全に有希に預けてたんだけど……)

ハルヒ(有希はどうも離れようとしない……)


有希「……」チューッ

ハルヒ「んっ……」


ハルヒ(も、もちろん私から離れたって良いんだし、別に拘束されてるわけじゃないんだから、それも充分に出来るわけだけど……)

ハルヒ「……」

ハルヒ(どうしたんだろう私……)

ハルヒ「……」

ハルヒ(なんか……)

ハルヒ(なんか、やめたくないんだよね)

ハルヒ「んっ……」

長門「……」


パッ


ハルヒ「ふぅー……」

ハルヒ(どっちからという事もなく……自然に離れた)

長門「……」

ハルヒ「……」

ハルヒ(有希……真っ赤な顔して、下向いちゃって)

長門「……」

ハルヒ「……」

長門「……」


ハルヒ「……」ギュッ

長門「……!」

ハルヒ「……」ギューッ

長門「っ……」

ハルヒ(あれ……私ってば、なにしてんだろ……)

ハルヒ(すっごい普通に……抱きしめちゃってる……)

長門「……っ」

ハルヒ(あはは。有希ったら、戸惑っちゃってるわね)

ハルヒ(さっきまでもっとすごい事してたのに。しかも提案してきたのは有希の方なのに)

長門「……っ」

ハルヒ(有希……すっごい柔らかくて、温かくて気持ち良いー……)

ハルヒ(それに……)

長門「……」


ハルヒ(……すっごく可愛い)ナデナデ

長門「!」

長門「……」

長門(涼宮ハルヒに……私の口内に仕込んでおいた、同性愛誘発薬が作用してきた模様)

長門(私に対して明らかな好意を見せている。計画通り)

長門「……」

長門(しかし先ほどミスにより、私自身も、抗体が対応し切れない量の同性愛誘発薬を大量に摂取してしまったため……)

長門(私自身にも作用してきた模様)

長門(そして私の中にも、涼宮ハルヒに対する明らかな好意が生じつつある。完全に想定外)

長門(こうなったら)

長門(後は、流れに身を任せる事しか出来ない)


長門「……」ギュッ

ハルヒ「!」


ハルヒ(有希の方からも……)

>>86
ミス

>>長門(しかし先ほどミスにより、私自身も、抗体が対応し切れない量の同性愛誘発薬を大量に摂取してしまったため……)
「大量の」いらなかった

ありゃ「大量の」じゃなくて「大量に」だ

ダメだもう眠くて

ハルヒ(今度は部室で思いっ切り抱き合っちゃってる……か。もう完全に恋人同士かなにかじゃない)

ハルヒ(こっちはキスと違っていつまでもやってられるから……)

ハルヒ(……やばいわね)

ハルヒ(よっぽどのきっかけが無ければ……離れられる気がしないわ……)

ハルヒ「……」ギューッ

ハルヒ(可愛い女の子を抱きしめるって……こんなに気持ち良いのね)

ハルヒ(一つ不安なのは……)

ハルヒ「……」チラッ

ハルヒ(有希も同じ気持ちでいてくれてるのかしら……? 嫌々やってたりしないかしら……)

ハルヒ(有希の方からもギュってしてくれたんだから、大丈夫よね?)

ハルヒ(もしこの気持ちが一方的だったら……なんか悪いし……なにより……)

ハルヒ(……寂しい)

ハルヒ「……」

ハルヒ(……なんて)ハッ

ハルヒ(なに私ったら「恋する少女」みたいな葛藤してんのよ……)

ハルヒ(でもやっぱり不安……有希が嫌々やってるわけじゃないのかどうか……)

ハルヒ「……ふぅ」

ハルヒ(はっきり、聞いてみましょ。それが一番よね。……それで、嫌なようであれば、やめなきゃね)

ハルヒ「……」スッ


ハルヒ「ゆ、有希」

長門「!」

ハルヒ「こ、こうやってるの、嫌じゃない?」

長門「……!」

ハルヒ「……」ドキドキ

ハルヒ(あ、あれ、なに私ったら、手震えちゃってるんだろ……)ドキドキドキドキ

長門「……」


長門「……」首ブンブンッ


ハルヒ「!」

ハルヒ(ほっ……)ドキドキドキドキ

ハルヒ(……良かった)

ハルヒ(顔真っ赤にしちゃって、下を向きながら首を横に振る有希……どんだけ可愛いのよ)

ハルヒ(これでなんの気兼ねもなく……有希を抱きしめていられる)


長門「……」顔スッ

ハルヒ「……?」


長門「も、もう一度……」

ハルヒ「……も、もう一回?」

長門「もう一度、紅茶が飲みたい」

ハルヒ「!」

ハルヒ「もう一度、紅茶が飲みたいの?」

長門「……」コクッ

ハルヒ「そっかそっか、ごめんね。抱きしめられてたら飲めないものね」ポンポン

長門「……」

ハルヒ「良いわよ、飲んで」ナデナデ

長門「……」

長門「……」

ハルヒ「……どうしたの? 飲まないの?」

長門「……」


長門「あ、あなたの口から飲みたい」

ハルヒ「……!」

すいません戻りました

ハルヒ「さっきと……同じように……?」ドキドキ

長門「……」

長門「……」コクッ

ハルヒ「そ、そっか」ドキドキ

ハルヒ「……」ドキドキ

ハルヒ(ちょっと意外過ぎる提案で……)

ハルヒ(戸惑っちゃうけど……)

ハルヒ「……」ドキドキ

ハルヒ(もう一回キス出来るっていうなら……)

ハルヒ(わ、私も望む所……というか……)

ハルヒ「じゃ、じゃあ、私が口に含むわね」ドキドキ

長門「……」

長門「……」コクッ

ハルヒ(あれ……でも、始めから医療行為っていう大義名分もなくあんな事しちゃうなんて……)ドキドキ

ハルヒ(いよいよ変な気分に……)ドキドキドキドキ

ハルヒ「……」ペットボトル スッ

ハルヒ「……」

ハルヒ「んっ……」グビッ

ハルヒ「……」

ハルヒ(く、口に……含んだけど……)

ハルヒ「……」

ハルヒ(これで……私から、口を付ければ良いのかしら……?)ドキドキ

長門「……」

長門「……」スッ

ハルヒ「!」

ハルヒ(ゆ、有希の方から……!)ドキドキ

長門「……」スーッ

ハルヒ「っ……!」ドキドキ


ハルヒ「……」ゴクンッ

長門「」

ハルヒ「ご、ごめん」

長門「……」

ハルヒ(緊張して……思わず……)ドキドキ

ハルヒ(だって……近づいてくる有希の顔が……)ドキドキ

ハルヒ(あ、あんまり可愛いんだもん……)ドキドキドキドキ

長門「いや」

ハルヒ「……」

長門「私も先ほど、全く同じミスをした」

ハルヒ「! そ、そうだけど……」

長門「今度はしっかり飲ませて欲しい」

ハルヒ「え、えぇ。次はしっかりやるわ」

ハルヒ「……」

ハルヒ(もしかして……有希もさっき同じ気持ちだったのかしら……)

ハルヒ(それだったら……嬉しいな)

ハルヒ「じゃあ、いくわね」ペットボトル スッ

長門「……」コクッ

ハルヒ「ふぅ」

ハルヒ「……」グビッ

ハルヒ「んっ……」

ハルヒ「……」キュポッ

ハルヒ(……よし。次こそは……)

長門「……」スッ

ハルヒ「!」ドキッ

長門「……」スッ

ハルヒ(や、やっぱり……有希の顔が近づいてくると……)ドキドキ

ハルヒ(でも……今度は飲み込まずに……)ドキドキ


長門「……」チュッ

ハルヒ「んっ……」ドキドキドキドキ

長門「……」チューッ

ハルヒ「んっ……」

ハルヒ(少しずつ……私の口から……有希の口に……)

ハルヒ(紅茶が移っていく……)

長門「……」チューッ

ハルヒ「……」手ギュッ

ハルヒ(あれ……なんか自然に……)

ハルヒ(両手……絡めちゃって……)

ハルヒ「……」

ハルヒ(だいぶ鼓動は落ち着いてきたけど……)

ハルヒ(なんだろうこの……)

ハルヒ(フワフワした幸せな気分……)

長門「……」

ハルヒ(紅茶が……私の口の中から無くなった……)

長門「……」

ハルヒ(今度は私の方に移してくれるかな……?)

長門「……」ゴクンッ

ハルヒ「!」

ハルヒ(あ……もう、有希ったら……)

ハルヒ(……寂しいじゃない)プンッ

ハルヒ(……じゃあもう良いわよ)

ハルヒ「……」

ハルヒ(紅茶なんていう媒体経ずに、直接……)

長門「! んっ……」

ハルヒ(有希の口の中に……ベロ入れちゃうんだから……!)

長門「んっ……」

ハルヒ「んっ……んっ……」

長門「っ……」


ハルヒ(やばい……舌の表面と舌の表面が……絡み合う度に……)

ハルヒ(なによこれ……すっごいふわふわした感じが……)

ハルヒ(体の中心をすーっと降りてく……)


ハルヒ「んっ……」手ギュッ

長門「っ……」手ギュッ


ハルヒ(両手もしっかり絡めちゃって……)


ハルヒ(私達……本当になにしてるのかしら……)

ハルヒ(もう……)

ハルヒ(やめられそうにない……)

パッ

ハルヒ「……」

長門「……」


ハルヒ(またどっちからという事もなく、自然に離れた)

ハルヒ「ふぅ」

ハルヒ(すっごく気持ち良いけど、体力は使うのね)


長門「……」スッ ポフッ

ハルヒ「!」

ハルヒ(有希ったら、寄り添ってきちゃって。可愛い)

長門「……」

ハルヒ(手回してあげて……)ギュッ

長門「っ……」

ハルヒ「……」ナデナデ

ハルヒ「なんかむかつくわ」

包丁グサッグサッ

長門「ああ・・・!」

グサッグサッ

長門「ああ!」

ハルヒ「やっと死んだようね!」


終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月14日 (月) 21:17:57   ID: vp5v1Ve1

えっ

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