モバP「拾った」(176)

ちひろ「何をですか?」

P「アイドル候補生ですよ!」

ちひろ「え、人間拾ったんですか?」

P「はいっ!」

ちひろ「そして、その方はどちらに?」

P「すぐそこにいますよ! ほら入れ!」

「嫌だっつってんだろうが!」

P「あーもう、仕方ないな……ちょっと待っててください」

ちひろ「は、はい……?」

P「ほらほら、入る入る」

「うおッ!? 引っ張るなよ!」

P「じゃあ自分で来いな」

「嫌だっつーの」

P「仕方ない、引っ張ってくか」

「やめ、やめろって」

P「いやー、申し訳ありません」

ちひろ「……その子ですか?」

P「はい。 ほら自己紹介して」

「フン、誰が」

P「ちゃんとしないとだめだっての」

「ぐ……向井、向井拓海だ」

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P「よしよし、よく出来ました」

拓海「撫でるんじゃねェ!」

ちひろ「あのー」

P「はい?」

ちひろ「一体どういう経緯で……?」

拓海「あァん?」

ちひろ「ひぃっ!?」

P「やめれ」

拓海「チッ……」

ちひろ「ぷ、プロデューサーさーん……」

P「大丈夫ですよ、危害を加えるような人間でもないんで」

ちひろ「そ、そうですか……?」

P「だろ?」

拓海「ふん……」

ちひろ「ほっ……それで、どういう経緯で?」

P「弁償ですよ」

ちひろ「へ? あ、お茶です」

拓海「……おう」

ずずー

ちひろ「宜しければ、聞かせてもらえますか?」

P「いいか?」

拓海「ふん」

P「人の車にオカマ掘ったんですよ」

ちひろ「はあ……」

P「こいつ保険に入ってなかったらしくて、丁度その時に通りかかって、うちのアイドル候補生だと嘘をつきまして」

ちひろ「それで肩代わり、ですか?」

P「はい」

拓海「だからってアイドルなんてアタシには無理だろ」

P「さあな? アイドルとして活かすも殺すも俺とお前の頑張り次第だ」

拓海「約束しちまったもんは仕方ねェ、やるけどよ」

ちひろ「そうだったんですか、自己紹介がまだでしたね……千川ちひろです。 事務員をしていますよ」

拓海「おう……」

P「挨拶もきちんとしような、あとコイツ未成年ですけど親御さんには了解を取ってあります」

拓海「いつの間に取ったんだか知らんがそうなってたんだよ……ハァ……」

P「とりあえず、明日までに履歴書頼むな」

拓海「チッ……わかったよ」

P「うん、じゃあ明日の10時くらいに来てくれな。 他の子に紹介するから」

拓海「……じゃあな」

ちひろ「お疲れ様でした」

拓海「……おう」

ばたん

ちひろ「……ふぅ……」

P「急ですいませんでした」

ちひろ「いえ、ちょっとびっくりしちゃっただけです」

P「見た目怖いですからねー」

ちひろ「プロデューサーさんは平気なんですか?」

P「はい、ぶつけた時も素直に謝っていたので、根は素直なのかと」

ちひろ「そうなんですか……すごい子拾ってきましたね」

P「そうでしょう? あははは」

ちひろ「他の子達とうまくいけばいいですけど」

P「大丈夫です、うちに見た目で判断するような輩はいませんから」

ちひろ「そうですね」

P「ええ」

―――――

―――

P「さてそろそろみんなが来る時間か」

五十嵐響子「おはようございます!」

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P「おう、おはよう」

片桐早苗「おっはよー☆」

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P「早苗さん、おはようございます」

原田美世「おはよう、Pさん」

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P「ブロロロン(おはよう)」

美世「もう、やめてよー」

P「あはは」

森久保乃々「……来たんで帰ります……」

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P「だめに決まってんだろ、あとおはよう」

乃々「えー……おはようございます……」

P「来て早々だけど、今日から仲間が一人増えるからな」

早苗「また篭絡してきたの?」

響子「篭絡って、なんですか?」

P「余計なこと言わないでください、10時には来るのでその時に顔を合わせてもらうから」

乃々「初対面の人とか……むーりぃー……」

美世「まぁまぁそう言わないで、お友達が増えるよ?」

乃々「……こわーぃー……」

P「お前は見た目で判断するような人間だったのか?」

乃々「違いますけど……人見知りなだけですけど……」

P「なら大丈夫だな、うん」

乃々「えー……」

がちゃ

拓海「……来たぞ」

P「おお、おはよう」

拓海「ああ、これ書いて来た……!?」

美世「た、拓海ちゃーん!」

拓海「み、美世ォ!?」

美世「言ってなかったっけ? あたしもアイドル目指して頑張ってるんだよ」

拓海「言ってたような言ってないような……」

P「知り合いか?」

拓海「ああ、あともう一人……はぁぁぁぁ……」

早苗「うっひっひっひ……」

拓海「何でお前がここにいるんだよ!!!」

早苗「スカウトされちゃったん☆」

拓海「はぁ!?」

P「スカウトしちゃったん☆」

拓海「うるせェ!」

乃々「ひぃ……」

響子「わっ……」

拓海「っと……悪ィな」

P「早苗さんとも知り合いか」

拓海「なァ……なんであいつがアイドルやってるんだ? 警官だろ?」

P「ついスカウトしちまってな、おまけにOKときたもんだ」

拓海「何というか……型破りだな……」

早苗「今に始まったことじゃないでしょ拓海ちゃーん」

拓海「ま、そうだけどよ」

P「とりあえず履歴書見せてくれ」

拓海「ホラよ」

P「そこのソファ座ってくれ、お前らはレッスンの準備な」

乃々「……お疲れ様で」

P「美世、頼むわー」

美世「はーい、じゃあ拓海ちゃんまた後でねー」

乃々「やーだぁー」

早苗「んふふ~」

P「響子、早苗さん頼むわ」

響子「ええっ!? 荷が重いですよ!」

P「響子なら大丈夫だって」

響子「そんなー……行きますよ早苗さんっ!」

早苗「うひひひひ」

響子「うーん、うーん!」

ずるずる

P「……」

拓海「……」

P「えーっと、お前まだ高校生なのか」

拓海「あぁ、一応3年だ」

P「ふむ……バイクね、だから美世と知り合いだったのか」

拓海「全く……美世がいるなんて思わねェよ」

P「そらそうだ、と……あー」

拓海「だからあの不良警官とも知り合いだったっんだよ」

P「よし、合格」

拓海「はぁ?」

P「一応審査的なものはいるんだよ、便宜上だけどな」

拓海「融通が利かねぇのか」

P「そんなところだ」

拓海「それで、アタシは何をすればいいんだよ」

P「それは追々決める、とりあえず健康診断受けてきてくれる? これ病院の住所な」

拓海「面倒くせェな……行ってくる」

P「おう」

ばたん

P「……レッスン行けって言ったと思うんですよ、早苗さん」

早苗「あららー、気配ってそう簡単に消せるもんじゃないのかなー」

P「そういうことです、アイツのことどう思います?」

早苗「んー、筋も通すし礼儀もわきまえてるよ? ちょーっと言葉遣いが悪いだけでね」

P「あれでレディースの特攻隊長ですからね……」

早苗「あれ? 何で知ってるの?」

P「正直に履歴書に書いてあるんですよ」

早苗「あら、バカ正直というか何というか」

P「先輩として、あいつの事気に掛けてやってください」

早苗「うん! P君にお願いされたらお姉さん頑張っちゃうよ!」

P「拓海が帰ってくるまでにスタジオ行ってくださいね、後から見学させますから」

早苗「はーい☆」

P「さて、拓海の帰りを待つか」

―――――

―――

拓海「……おい」

P「あ、おかえり」

拓海「てめェ!」

P「ちょっと待ってなんで待って怒ってるの待って!」

拓海「どどどどうして……3サイズなんて測るんだよォ!」

P「まず離せ、話はそれからだ」

拓海「チッ……」

P「ふぅ……先ず考えてみろ、アイドルって衣装着るだろ」

拓海「あのチャラチャラしたやつだな」

P「あれは響子用のだけど……まあいいや」

拓海「それが何の関係があんだよ」

P「営業先に持っていく宣材に書き込む欄があるから、イメージにも繋がるしな」

拓海「そういうもんなのか?」

P「そういうもんだ」

拓海「ぐ……でもな……」

P「なんだ?」

拓海「いくらアタシでも数字を見せるのが恥ずかしいんだよ! それくらい分かれ!」

P「いいから、ほれ」

拓海「……ほらよ」

P「ん、概ね健康……だな」

拓海「病気なんて滅多にしないからな」

P「95-60-87か」

拓海「読み上げるなァ!」

P「すごいな」

拓海「……ぐ」

P「これならダンスもいけるか? グラビアも……うーむ」

拓海「おい」

P「ああ、そうだった」

拓海「何だよ?」

P「今からお前の先輩がどんなことをしてるか見学に行くからな」

拓海「見学ゥ?」

P「ああ、スタジオ行くぞ」

拓海「スタジオなんか持ってるのか」

P「あるんだよ、行くぞ」

拓海「……はいよ」

P「お邪魔しますー」

響子「プロデューサー!」

P「おっと、どうした?」

響子「乃々ちゃんが……」

P「うおっ!?」

乃々「床しか見えないー……」

P「起きろー! 乃々ー!」

乃々「ああ、天使が……」

P「起きないとバッグ漁るぞ」

乃々「……おはようございます」

P「どうしたんだ、倒れたりして」

乃々「足くじいて……」

P「仕方ないな……よっと」

乃々「え、わ、わ」

P「大人しくしててくれな」

乃々「え、はい……」

P「んで湿布貼ってテーピングして……」

乃々「冷たい……」

P「今日は乃々は見学な」

乃々「じゃあこのまま帰っても……ごめんなさい……」

美世「そうだ拓海ちゃん、ちょっとステップ教えるからやってみない?」

拓海「ハァ? 見学だけじゃなかったのかよ」

美世「いいからいいから」

拓海「ったく……」

美世「これね」

とんととんとんとん

拓海「おう……」

とととんとととと

P「うわぁ……」

早苗「うわぁ……」

美世「うわぁ……」

響子「あー……」

乃々「……」

拓海「ンだよ……」

P「拓海、お前もしかしなくても……リズム感無いだろ」

拓海「……悪かったな」

P「ダンスレッスン切り上げ、ちょっと音感のテストもしてみるか」

拓海「な゛ッ!?」

P「キーボードと……まずこれな」

拓海「……あー」

P「どれみれどー」

拓海「どれみれどー」

P「うわぁ……」

拓海「音痴で悪かったな!!」

乃々「ひっ」

P「これは……丁度いいな」

拓海「はァ?」

P「こっちの話」

拓海「ッチ……」

P「今日は解散でもいいかな……美世」

美世「乃々ちゃんを送って行けばいいのかな?」

P「頼むわ、女子寮だから響子とかもすぐに見に行けるだろうし」

乃々「……ごめんなさい……」

P「頑張ろうとしてくれたんだろ? なら攻めないさ」

なでなで

乃々「……うぅ……」

P「じゃあ、頼むな」

美世「了解、響子ちゃんも手伝ってくれない?」

響子「わかりました……乃々ちゃん、大丈夫?」

乃々「一人で歩くのは……むーりぃー……です……」

響子「ほら、肩につかまって、ね?」

美世「それじゃあ、お先ー」

P「はいよ」

ばたん

早苗「うひひひひ……」

P「今日ずっとこんな調子だったんですか早苗さん……」

早苗「いやー、拓海ちゃんにこんな弱点があったなんてねー」

拓海「てめぇ……」

早苗「今度カラオケいこっか☆」

拓海「断る!」

早苗「あははは! さて、お姉さんも帰るかなー」

P「あ、お疲れ様です」

早苗「拓海ちゃん、仲良くしてね?」

拓海「……ふん!」

早苗「あたしも女子寮に住んでるから、いつでもおいでー」

拓海「そうかよ」

早苗「それじゃ、お疲れ様でしたー☆」

ばたん

P「プロダクション内に知り合いが居るってのは心強いな」

拓海「……ああ」

P「飯でも食いに行くか? 奢るよ」

拓海「うまいもんがいいな」

P「じゃあ牛丼な」

拓海「なんでそうなるんだよ!」

P「いいじゃないか」

拓海「別にいいけどよ……」

P「んじゃ、行くか」





むぐむぐ

P「明日、ミーティングするからな」

拓海「ミーティングだァ?」

P「ああ、そこで方向性とかを大筋決める」

拓海「はァ、面倒だな」

P「明日学校か?」

拓海「学校はどうでもいい」

P「よくないな」

拓海「何でだよ」

P「アイドル業がやりたいので学校行きませんとか筋が通ってない」

拓海「面倒くせぇな」

P「レッスンはなるべく夕方に入れておく、だから学校行け」

拓海「わかった……Pの言うことは聞いておく」

P「それでいい」

拓海「それで、弁償の話だけどよ」

P「おう」

拓海「いくらなんだ?」

P「40万」

拓海「ゲッ……」

P「払うのは無理だろ? だから返せるまでの間頑張ればいい」

拓海「立て替えてもらった義理はきちんと果たすさ」

P「それでいい、売れるまでが一番辛いかもしれないけど頑張るぞ」

拓海「あー……世話になる、P」

P「ああ、宜しく頼むよ。 拓海ちゃん」

拓海「うわ……気持ち悪ぃ」

P「どういう意味だよ」

拓海「アンタにちゃん付けされるのは嫌だ」

P「ひでぇな」

拓海「……呼び捨てでいい」

P「はいよ」

拓海「あー、特盛りにすりゃよかった」

P「はしごするか」

拓海「行くか」

P「奢れってか!?」

拓海「当たり前だろォ?」

P「わかったよ」

拓海「さっさと行くぞ」

P「はいはい、で何食べたいの」

拓海「……カレー」

―――――

―――

P「……よく食うな」

拓海「うっせぇな……いいだろ」

P「そんな腹減ってたか」

拓海「普段から食う量多いんだよ」

P「へー、また一つお前のこと知ったわ」

拓海「……そうかよ」

P「ん、今日はもう遅いしじゃあな」

拓海「……おう……あー、今日は助かった」

P「いいって」

拓海「そうか、じゃあな」

P「おう」

つぎの ひ

拓海「おっす」

美世「おはよー」

響子「おはようございますっ!」

乃々「お……おはようございました……帰り……だめですか……」

P「だめだ、おはよう」

早苗「おっはよー☆」

P「全員揃ったのはいいんだが、生憎まだ仕事が取れてない」

美世「えー」

P「すまんな、今日はレッスンも無いし自主トレで」

乃々「それなら帰っても……だめですかそうですか……」

響子「それなら、ちょっと給湯室借りますね」

P「ちひろさんに許可とってくれなー」

響子「はーい!」

P「拓海」

拓海「ンだよ?」

P「ミーティングだ」

拓海「……わかった」

P「じゃあ、会議室借りるから」

ちひろ「はーい」

ばたん

響子「お茶ですー……あれ?」

美世「プロデューサーなら会議室よ?」

響子「そうですか、皆さんお茶いかがですか?」

美世「ありがと!」

早苗「はぁー……温まるわねぇ……」

乃々「あ、ありがとうございます……」

響子「あの、新しく入ってきた人ですけど……」

美世「拓海ちゃん? 悪い子じゃないよ」

乃々「ちょっと怖いですけど……」

早苗「ぶっきらぼうなだけだから、気にしなくていいよ」

響子「そうですか? お友達になれたらいいなぁ」

美世「大丈夫だよ、根は優しいし……」

『ふっっっっっざけんなああああああああああ!!!!』

響子「……」

乃々「……」

美世「……」

早苗「ちょっと見に行ってみようか」

美世「そうですね」

がちゃり

拓海「てめェ、本気で言ってんのか!?」

P「本気も本気、大マジだっての」

拓海「ふざけんな出来るわけねぇだろ!」

早苗「どーどー」

響子「Pさんっ、大丈夫ですか!?」

P「平気平気」

乃々「……ふりふり……南国……わー……」

拓海「アタシにこんなの着せてどうしたいんだアンタは」

P「だからさっき言ったろ、グラビアアイドルとして売る!」

響子「グラビアですか?」

P「ああ、このプロポーションと顔つきを活かすにはグラビアが一番だと思ってな」

拓海「だからって、そんなヒラヒラしたのは御免だ!」

P「音痴でリズム感も無いじゃん?」

拓海「ぐ……」

美世「そんなばっさり言わなくても」

P「正直天性のものだと思う、矯正してもある程度レベルだと思うんだ」

早苗「ひどかったもんねー」

拓海「うるせぇ……」

P「となると、グラビアが一番適正かなっと」

乃々「フリフリ……見てみたい……」

拓海「あァ?」

乃々「……見たいわけじゃないですけど……」

P「とりあえず宣材撮るから倉庫から衣装を……」

拓海「あ、アタシを撮るってのか!?」

P「だれ撮るってんだよ」

早苗「うひひひ……さあ着替えるのよ……」

響子「うわぁ……」

早苗「ひひひひ…………手伝ってあげるわ」

拓海「お、おい!」

美世「さあ、行くよー」

拓海「P! どうにかしろ!」

P「俺が手伝えるわけないだろ……」

乃々「い、いってらっしゃい……」

ばたむ

P「やれやれだな」

響子「お疲れ様です、なんて♪」

P「いやいや、済まないねぇ響子さんや……」

響子「おじいちゃんくさいですよ? もうっ」

乃々「お疲れ様でした……」

P「乃々」

乃々「帰れないのはわかってるんですけど……帰りたいんですけど……」

P「帰って何したいの?」

乃々「静かに暮らしたいんですけど……」

P「だったらそこのソファでいいじゃないか」

乃々「……はい」

すとん

乃々「……」

P「……」

響子「……」

P「……座って何をするでもないの?」

乃々「何をするかとかは考えてないんですけど……」

響子「それじゃあ一緒に事務所のお掃除しない?」

乃々「えー……」

響子「ほらほら!」

乃々「むーりぃー……」

がちゃ

美世「つれてきたよー」

早苗「いいからほら、入りなさいっ」

拓海「嫌だ! こんなカッコなんて……」

響子「何をゴネてるんでしょうね」

P「さあ?」

美世「ほら!」

早苗「いいから……入りなさーい☆」

拓海「うおおお!?」

P「おお!?」

乃々「……!?」

響子「か、かーわいいー!!!!!」

拓海「んだと!?」

響子「か、かわいいですよ!」

乃々「か……かわいいと、お、思います……」

美世「でしょー! あたしもびっくりしちゃったよ」

早苗「それで、P君はどう思うかな?」

P「似合ってるじゃないか」

拓海「撫でるな!」

P「いいな、メイクはうち得意な人いないから……メイクさんに頼むとして、行くぞ!」

拓海「オイふざけんなこの格好で行くとか言わないよな!?」

P「コートくらい貸してやる! さあ行くぞ!」

拓海「やめろこれじゃあ変質者じゃないか!」

P「今すごくかわいいから大丈夫だって、行くぞ!」

拓海「バっ……かわいいとかいうな! あと引っ張るなあぁぁぁぁ……」

響子「い……行ってらっしゃい~……」

乃々「はふ……」

早苗「いやー、完璧に拓海ちゃんを操縦してるねー」

美世「拓海ちゃんが反抗できないようにしてますね」

早苗「いいパートナーになるかもねー」

響子「仲良くなれそうですっ」

乃々「……どうだろ……」

美世「大丈夫だよっ、拓海ちゃんはかわいいから」

乃々「……えー……」

早苗「色々含まれてるえーだねぇ……」

―――――

―――



「さあ拓海ちゃん、もうちょっと正面向いてみて」

拓海「こ、こうか?」

「いいよいいよ! スタイルも抜群だし今までよくこんな子が埋まってたね」

拓海「ぐ、恥ずかしィィィィ!」

「いいね! もうちょっと恥らってみようか!」

拓海「恥らうってなんだァ!?」

P「あははは! 頑張れ頑張れ!」

拓海「P~!」

P「大丈夫! かわいいかわいい!」

拓海「ふ、ふんっ!」

「おお! いい表情! いただき!」

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拓海「ぐううううう……」

「OK! これで撮影終了だよ!」

拓海「やっと終わりか……」

P「お疲れー、どうよ最初の芸能活動は」

拓海「……とにかく帰るぞ」

P「……大丈夫か?」

拓海「ちーと大丈夫じゃねェ……」

P「わかった、とりあえず控え室で休むか」

拓海「おう……」

―――――

―――



拓海「撮られるってのは慣れないと大変だな……」

P「お疲れ様」

拓海「ふぅ……オイ」

P「なんだ」

拓海「腹減った、飯連れてけ」

P「一回事務所寄るぞ」

拓海「何でだよ」

P「お前その格好にコートで飯食いに行くの?」

拓海「……あ」

P「お前がいいならいいんだけどな?」

拓海「良いわけないだろォ!?」

P「だろ? じゃあコート着ろよな」

拓海「わかった」

P「さ、帰るぞ」





P「乃々! 逃げるな!」

乃々「やーですー……インタビューとかむーりぃー……」

拓海「ったく……こっち来い」

乃々「拓海さん……」

響子「プロデューサー! ちょっと手伝ってくださいー!」

P「わかったー! 乃々、後で迎えに来るからな!」

乃々「えー……」

拓海「どうしたんだよ、逃げたりなんかして」

乃々「えーと……人が苦手といいますか……ちょっと……」

拓海「はァ? 人見知りか」

乃々「……はい……」

拓海「そこらへんのジャガイモとでも思えばいいだろ」

乃々「でも……」

拓海「でもも何もねぇよ、あの不良警官見てみろ」

乃々「?」

早苗「うふ~ん☆ こんな感じぃ?」

「え、ええ……まぁ」

早苗「ノリ悪いなー」

「普通の写真でいいんですけど……なんで着替えてるんですか?」

早苗「なんとなくかなー」

「あはは……」

乃々「……えー……」

拓海「あれはあれで特殊だけどな、参考にしろとは言えねェけど」

乃々「プロデューサーさんへと同じ接し方……?」

拓海「アイツにあんな態度で接してるのかあの警官……」

乃々「……そんな感じですよー……」

拓海「えーと、つまりだな」

乃々「……はい」

拓海「アイツがお前の為に獲ってきた仕事だろ?」

乃々「お仕事したくないですけど……私の為です……」

拓海「だったらアイツに恥をかかせるわけにはいかねェだろ?」

乃々「あ……」

拓海「アイツに世話んなってるならきちんと筋を通せ!」

乃々「……はーい……」

拓海「そら、響子の時間稼ぎも限界だろ? 行ってこい」

乃々「……行ってきます」

たたたた

拓海「……すまねェな」

響子「いえいえ♪」

拓海「自信持つってのも簡単じゃねェよな……」

響子「そうですねー、どうしてもだめな物ってのもありますし」

拓海「そうだよなー」

ちらっ

響子「どうしました?」

拓海「いや、何でもねェ……」

響子「変な拓海さん……」

早苗「さあ! もっと撮っちゃいなさい!」

「いえ、もう大丈夫ですって!」





拓海「よう、呼んだか?」

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P「ああ、新しい仕事だ」

拓海「何だ仕事かよ……」

P「都合悪かったか?」

拓海「いや、そんな事ァ無いけどな」

P「ノリ気じゃなさそうだな、断るか?」

拓海「アタシに出来ない事があるってか? 」

P「じゃあ行くか」

拓海「その前に飯食わせろ」

P「ダメ」

拓海「何でだよ」

嘘ん、ファイル間違えた
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P「グラビアだからなー」

拓海「仕方ねェな……終わったら飯奢れよ」

P「じゃあこれに着替えてくれ」

拓海「な……!?」

―――――

―――




拓海「ぐ……こ、こんなドレスをアタシに着せてどうすんだ……」

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P「似合うじゃん」

拓海「アタシのファンとか本当にいるのか……?」

P「呼んでこようか?」

拓海「いや、呼ばなくていいからな!」

P「写真集や巻頭巻末グラビアもそこそこ増えてきたってのに」

拓海「少し売れてきてるらしいな……なぁ、アタシが売れたら嬉しいか?」

P「そりゃ嬉しいよ、プロデューサー冥利に尽きるってもんだ」

拓海「そうか……ならもっと仕事持って来い!」

P「おお、頼もしいな」

拓海「それはいいとしてよォ……こんなカッコして誰が喜ぶんだ?」

P「デビュー時はかわいい系で攻めたから今回は大人の魅力だ!」

拓海「ハァ!?」

P「いいじゃないか、社交界に行けるレベルだぞ」

P「すごくいいと思うけど」

拓海「アンタがいうなら、女の色気も悪くない……かもな」

P「そのドレスは拓海用に用意した特注品だ、お前にしか着こなせない、お前の為の衣装だ」

拓海「アタシにしか着こなせない、か……Pは口が上手いな」

P「悪いけど、俺撮影の間ちょっと抜けるな。 打ち合わせあるんだわ」

拓海「アンタに見られてると調子狂うから丁度いい、わかったよ……撮られてくる」

―――――

―――

P「お疲れ」

拓海「おう」

P「じゃあ飯食いに行こうか」

拓海「まだ着替えてないぞ、待ってろ」

P「いや、そのままでいいんだ」

拓海「ハァ!?」

P「ドレスコードがあるからなー」

拓海「おい、どこに連れて行くつもりだ」

P「ココ」

拓海「ブッ!? ここここんな高そうな所だぁ!?」

P「おうよ、まぁ報告も色々あるんだ」

拓海「わかったよ、ふぅ……」

P「それじゃあ……俺も初めてだから緊張してんだよ」

拓海「あはは、何だよそれ」

P「いい笑顔だ、行くぞ」

拓海「お、おう」

―――――

―――

拓海「箸にしてくれたぞ」

P「マナーわからんから仕方ないだろ」

拓海「おい、話って何だよ」

P「ああ、お前めっちゃ売れてるよ」

拓海「はぁ? なんだそんな事か」

P「そんな事ってお前なぁ……」

拓海「アンタがしっかりしてるからアタシなんかでも売れたんだよ」

P「そうか」

拓海「話ってのはそんだけか?」

P「あと、もう一つ」

拓海「むぐむぐ……なんだ?」

P「弁償終了だ」

拓海「あー、あの事故のか」

P「そう、40万、耳揃えて返してもらったよ」

拓海「へー、それで?」

P「いや、お前芸能活動から手を引いてもいいんだけど……」

拓海「……オイ」

P「何だ?」

拓海「アタシが嫌々やってるように見えたか?」

P「そうは見えなかったな」

拓海「そういうことだ、アタシはアンタに拾われたんだ、義理は果たす」

P「へ? じゃあいつまでだ?」

拓海「アンタが1番になるまで頑張ってやるよ」

P「……くくっ、それは頼もしいな」

拓海「いいから食っちまおうぜ、ここ1階だから通りすがりの美世たちにでも見られたら……」

P「どうしたいきなり無言になって……」

美世『はぁい♪』

早苗『うひひひ……』

響子『わぁ……拓海さん綺麗……』

乃々『……ずるーぃー』

拓海「うおおお!?」

P「拓海、しー! しー!」

拓海「す、すまねェ……」

P「とりあえず急いで食べちゃおう」

拓海「そ、そうだな……」

P(窓際がお洒落だと思って取ったのに……)

拓海(何かデートみてェだなこれ)

―――――

―――



早苗「いやいや、若いですなぁ……」

拓海「あああ面倒くせェ……」

美世「こーんなお洒落して……デートいいなー」

拓海「デートじゃねぇっての!」

響子「拓海さん……すごく綺麗ですね」

乃々「う、うん……」

P「だろ? あいつはあんなコトも出来るんだよ」

拓海「うるせェ! おいPこいつら何とかしてくれ!」

P「あははは」

拓海「笑ってんじゃねェ!」





乃々「……」

ぺら ぺらり

乃々「……」

拓海「よォ、何読んでるんだ?」

乃々「……あ、拓海……さん……」

拓海「あとは帰るだけで暇なんだ、1冊貸してくんねェか?」

乃々「……いいですけど……どうぞ……」

拓海「ありがとよ」

ぺら ぺら

乃々「……」

拓海「……」

ぺら ぺら

乃々「……」

拓海「……!?」

ぺら ……

乃々「……」

拓海「な、な、な……」

乃々「?」

拓海「何なんだこれはよおおお!?」

乃々「ひぃっ!?」

拓海「最近の少女マンガってのはこんなに刺激が強いのかァ!?」

乃々「そ……そうですけど……」

拓海「あー……これはだめだ、返す」

乃々「そ、そうですか……」

拓海「あとな、男が居るところであまり読まないほうがいいぞ」

乃々「……?」





P「今日は少し時間に余裕がありますね」

ちひろ「そうですね……あら、雨が……」

P「あー、ちょっと拓海を迎えに行ってきます」

ちひろ「わかりました」

ばたん

ちひろ「入れ込んじゃって、まあ……ふふっ」

―――――

―――



拓海「ったく……雨たァついてねェな……傘あってよかった」

にー

拓海「……ん?」

にー にー

拓海「……猫、か」

にー

拓海「お母さんはどうした? はは、ずぶ濡れじゃないかお前……」

ひょいっ

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にー?

拓海「寒そうだな……胸元つっこんどくか……」

にー にー

拓海「コラ、暴れんなって……」

にー!

拓海「お前はかわいいな、それに比べて……オイ、いつから見てた」

P「ん? 猫に話しかけたあたりから」

拓海「はぁぁぁぁ……」

P「まぁいいさ、乗れ」

拓海「……迎えにきたのか? アタシを?」

P「じゃあ猫だけ乗せてくわ」

拓海「減らず口だな……わかった、行くよ」

P「それでいいんだよ」

拓海「ふん……」

―――――

―――

拓海「なァP、お前飼ってみねーか?」

P「お前をか?」

拓海「アタシじゃねーよバカか!」

P「あはははは! 生憎猫アレルギーでな」

拓海「そうか……どうすっかな」

P「知り合いの猫カフェに持っていってみるか?」

拓海「顔広いな」

P「ダテに業界人じゃないってことよ」

拓海「ふぅん……」

P「……」

拓海「なァ……」

P「どうした」

拓海「アンタは、アタシらしくないって言わないのか?」

P「んー?」

拓海「そんなキャラじゃないとか、言わないのかって」

P「別に、拓海は優しいからキャラじゃないとかじゃないだろ」

拓海「バカっ……」

P「乃々とかの面倒も良く見てる姉御肌、猫を助けたって何の不思議も無い」

拓海「流石だよ、アンタは」

P「何がだ?」

拓海「いや、こっちの話だ……ふふ」

P「あー、制服姿はお前らしくないや」

拓海「言うなァ!」





拓海(皆帰ったな?)

カチッ ~~♪

拓海「右足出して、前向いてターンして……」

拓海(いい調子だな、これならもうちょっと難易度上げて)

拓海「ボックス踏んでからクロスさせてうぎっ!?」

ばたん

拓海「痛てててて……」

がちゃ

P「拓海!?」

拓海「んな……なんでいるんだよォ!?」

P「事務所の明かりが点いてたから泥棒でもいたかと思ったんだよ!」

拓海「ったく……」

P「それで、足は?」

拓海「こんなのちょろ痛っ!?」

P「動くなよ」

拓海「お、おいィ!」

P「動くなっての!」

拓海(これって乃々がされてたお姫様抱っこじゃねーか……)

P「まだ痛むか?」

拓海(アイツの漫画には確かこの後……いやいや忘れろ忘れろ!)

P(なんで暴れないのこいつ、気まずい……)

拓海(あ……あれ? コイツってこんなに格好良かったっけか?)

P(あれ? こいつこんなしおらしかったっけ?)

拓海(やば……ちょっと待てよ何でドキドキしてんだアタシはよォ!?)

P「大丈夫か?」

拓海「も、もう下ろしてくれ……」

P「お、おう」

拓海「着替えるから……終わったら呼ぶから……外で待っててくれ」

P「わかった」

ばたん

拓海「っはー! 何なんだよ一体!」

拓海「アタシが、アイツに……?」

がちゃ

P「お、大丈夫そうだな」

拓海「あ、ああ……悪いけど送ってくれ……あまり歩けねェ」

P「わかった、肩貸してやる」

拓海「世話になりっぱなしですまねェ……」

P「何言ってんだ娘っ子が、まだ未成年だろ」

拓海「そう言われたらそうだけどよ……」

P「頼れるだけ頼れよ、特攻隊長」

拓海「へへっ、懐かしいな」

P「さあ、乗れな」

拓海「ああ、そうだP……今度ツーリング行こうぜ」

P「いいな」

拓海「へへ、約束な」

P「おうよ」





早苗「どうしたの?」

美世「相談なんて珍しいじゃないの」

拓海「あー、すまねェ」

早苗「まぁまぁ聞いてあげようじゃないか」

拓海「聞けるのがアンタらくらいしかいなくてな」

美世「ふーん?」

拓海「口外すんなよ? そのな、惚れたかもしれねぇんだ……」

早苗「はぁああああ!?」

美世「ええ、えええ!?」

拓海「静かにしてくれ!」

早苗「えー、あの特攻隊長の拓海ちゃんが恋ねぇ……?」

美世「なんだかんだ言っても女の子だねぇ?」

拓海「うっせェな!」

美世「ごめんごめん、それで、どうしたいの?」

拓海「今度ツーリング行く約束したんだけど、どうしたらいいよ?」

乃々「それなら……」

響子「お弁当ですよ! お弁当!」

拓海「テメーらどっから沸いた!」

響子「細かいことは気にしちゃダメです、まずは胃袋からですよ!」

乃々「……ロマンス……いいなぁー……」

響子「お弁当作るの教えますっ! ささ、寮の私の部屋へ!」

拓海「お、おいィ!?」

乃々「わ、私も行きます……」

ばたん

早苗「あーあ、拓海ちゃんが女になっちゃうかー」

美世「アイドルとしてその発言はどうなんですか?」

早苗「気にしない気にしない」

美世「拓海ちゃん、かわいくなりましたもんね」

早苗「そうねー、角が取れて丸々っとしちゃってまー」

美世「さて、あの鈍感さんは気付くかな?」

早苗「気付くってか脈アリだと思うよ?」

美世「ですよね……んん、楽しみだなぁ」

早苗「どっちが?」

美世「……どういう意味ですか?」

早苗「美世ちゃんが一番わかってるんじゃない?」

美世「……どっちでも、嬉しいかもしれません」

早苗「正直でよろしい☆」

ぶろろろろろ

拓海「よォ、待ったか?」

P「時間通りだな、待ってないよ」

拓海「じゃあ、行こうぜ」

P「おう」

拓海「しっかり掴まってろよ?」

P「ああ、わかった」

ぎゅう

拓海「……へっ」

P「何だ?」

拓海「さぁ……行くぜェ……!」

P「おううう!? 早い早い!」

拓海「言ったろ!? しっかり掴まってろって!」

―――――

―――



P「いい景色じゃないか」

拓海「ああ、アイドルになる前はよく来てたからな」

P「穴場ってやつだな」

拓海「知ってるのは美世とかくらい……のはず」

P「美世も知ってるのか、どうして俺を連れてこようと思ったんだ?」

拓海「アンタはアタシの恩人だからな、取って置きを見せたってワケだ」

P「それはありがたいな、でも恩人ってのは言いすぎじゃないか?」

拓海「拾われた恩ってのはデカいんだよ、それとな」

P「?」

拓海「べ、弁当作ってきたんだ……食べて……みるか?」

P「何ィ!? おまえ料理できたのか!」

拓海「うるせェ! 練習したんだよ!」

P「え」

拓海「……! と、とにかく食ってみろよ!」

P「ありがとな」

拓海「撫でるなっての」

P「ん……」

拓海「ど、どう……だ……?」

P「大丈夫、美味いよ」

拓海「へへへ……そりゃ良かった」

P「で、お前の飯は?」

拓海「ちゃんと二つ用意したっての」

P「ほう、お約束は無視か」

拓海「何だよお約束って」

P「弁当に必死で自分のを忘れるってやつ」

拓海「アホか、んなことする訳ねーだろ」

P「しかし料理の練習といい、弁当といい、女らしくなったな」

拓海「はァ?」

P「よし、次の撮影のテーマ決めた」

拓海「こんな所まで来て仕事の話かよ」

P「悪い悪い……卵焼きもきちんと味ついてるな」

拓海「自信作だからな」

P「将来、いい奥さんになるかもな」

拓海「な!?」

P「まぁ、その前にグラビアクイーンになって貰わんとな」

拓海「ぐ……頑張るけどよ」

P「不安か?」

拓海「アタシが不安がってたら気持ち悪いだろ?」

P「また馬鹿言って、不安なときは言えっての」

拓海「そのときが来たら言うから心配すんな」

P「うん、それでいい……ごちそうさま」

拓海「お粗末様、だっけか?」

P「うろ覚えだなー」

拓海「仕方ねェだろ……さ、帰るか」

P「もう帰るか?」

拓海「ここらの道は夕方一気に暗くなって危ねェからな」

P「わかった」

拓海「じゃあ、しっかり掴まってろよ?」

―――――

―――

P「今日は楽しかったし、いいリフレッシュになったよ。 ありがとう」

拓海「アタシも……アレだ、楽しかった、うん」

P「弁当ありがとうな、また機会有ったら頼むわ」

拓海「あ、ああ……わかった」

P「じゃあな」

拓海「おう」





拓海「……なァ」

P「ん?」

拓海「本当にこのカッコでいいのか……?」

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P「それで合ってるはずだけど」

拓海「流石にヒラヒラにも慣れてきたけどよ……誰が得すんだこれ」

P「そら雑誌をみる皆々様よ」

拓海「これ、オマエの趣味なのか?」

P「半分半分かな」

拓海「何と半分だよ……ハラァ決まってるからいいけどよ……」

P「じゃあ行ってらっしゃい」

拓海「気まぐれだ、たまにはPが指示出してみろよ」

P「いいぞ、やってろうじゃないか」

拓海「……近くで見られるのもなんかな……」

P「拓海ー、顔笑ってないぞー」

拓海「あァ? ほら作ったぞ」

P「そしてポーズ、こうだ!」

拓海「こ、こうか? は、はいポーズッ!」

P「そして決め台詞!」

拓海「は!? んなもんねぇよ!」

P「たくみんスマイル☆ はいこれ!」

拓海「アタシもPに拾われたのが運の尽きか……た、たくみんスマイル☆」

「……」

拓海「オイせめて笑えよ、どうすんだこの空気!」

P「イエス!」

拓海「イエスじゃねぇよ!」

「あははははは!」

拓海「うがああ! もう何でも来いだ!」

P「じゃあ次はこうな」

拓海「そんなことやらせんのかよォ!?」

―――――

―――

P「はー面白かった」

拓海「てめぇな……」

P「なんだかんだ楽しんでたじゃん」

拓海「そうだけどよ……あのよ」

P「なんだ?」

拓海「今日のあの衣装、オマエの好みなんだろ?」

P「半分はな」

拓海「だったらよ……二人きりの時によ……言わせんな!」

P「何がだよ」

拓海「オイ、顔がニヤけてるぞ」

P「あんなに楽しそうに仕事する拓海は初めて見たからな」

拓海「……ふん」

P「ま、拓海が楽しいならいいか」

拓海「……オイ、P」

P「なんだ?」

拓海「あー……二つだけ、答えてくれ」

P「いいぞ、俺に答えられることならな」

拓海「じゃあ……アタシは、アンタの期待に答えられているか?」

P「ああ、申し分ないほどに」

拓海「そうか、なら良い」

P「で、もう一つは?」

拓海「アタシが、アンタに惚れてるっていったら……迷惑か?」


おわり

さるさん面倒だね

長時間支援ありがとうね

たくみんかわいいよたくみん

ブロロン!(寝る!)

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