モバP「ある冬の日のこと」 (23)

まえおき

・モバマス
・みじかい
・たくみん

OKならどうぞー

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P「ふぅ…」ヌクヌク

拓海「あったけぇ…」

P「ネコはこたつで丸くなる、とは言うけど」

拓海「ライオンもこれには勝てねえよ…」グテー

P「…うん。そうだけどさ」




P「なんで拓海が俺の家にいるんだよ!」バンッ

拓海「こまけえこたぁいいんだよ」ヌクヌク

P「アイドル連れ込んでちひろさんに怒られるの俺なんだぞ!」



拓海「でぇじょうぶだ。コイツの顔を見に来てるだけ、って言えば反論できねえよ。なー?」

ネコ「にゃーお!」

P「そのネコもだいぶ大きくなったぞ」

拓海「アタシが拾った時はチビ助だったのにな。いいモノ食わせてもらってんだな、このこの!」

ネコ「にゃっ」ツンツン

P「太りすぎないようにするのは大変なんだぞ?」

拓海「…コイツを飼ってくれてありがとな」

P「我が家の癒しが増えたからいいよ」


P「………」ムキムキ

拓海「このミカンうめえな」モグモグ

P「楓さんが実家に帰った時に、お土産として持ってきてくれたんだ」

拓海「楓さんは…和歌山出身か」

P「ミカンといえば愛媛…って考えがちだけど、和歌山も名産地なんだよなぁ」

拓海「…アルミ缶の上に」

P「勿論それは言ってたぞ」

拓海「だよな」


P「あっ」

拓海「ミカンなくなっちまったな」

P「ミカンの段ボールが廊下にあるけど…」

拓海「………」ジーッ

P「寒いからイヤだぞ」

拓海「アタシも寒いんだよ」ジーッ

P「ジャンケンで負けたほうが取りに行く…これでどうだ」

拓海「うーし、絶対勝つ」グググ

P「…その覗き込むヤツ、意味あるの?」

拓海「知らねえ。気分の問題だ」


P「最初はグー!」

拓海「ジャンケンッ…」

「「ポンッ!」」





P「っしゃあ!勝ったぁぁぁ!」グー

拓海「ちくしょう…」チョキ

P「というわけでミカン取ってきてね」

拓海「うう…寒ぃ」ズルズル

P「コタツごと移動しようとするな」


拓海「ほら、持ってきたぜ…ああ、寒い寒い」ドサッ

P「ご苦労」

拓海「ああ…オマエとは離れたくねえ」ヌクヌク

P「言う相手がコタツじゃなかったらロマンティックなんだけどな」

拓海「ロマンティックなんぞ止めてやるよ」

P「じゃあ俺がロマンティックあげるよ」

拓海「…………」フッ

P「鼻で笑われた…っ! こんな屈辱は初めてだっ!」

拓海「アンタはロマンティックって柄じゃねえだろ」


拓海「…あ、サッカーやってんな」ピッ

P「拓海はサッカーとか見るのか?」

拓海「晴ほど熱心ってワケじゃねえけど、たまに見るぜ」

P「そうか。試合は…後半アディショナルタイムか」

拓海「このまま逃げ切りだろうな」

P「どうかね? ワンチャンスあれば同点くらい…」



<ニアサイドに飛び込んで…ゴール!!!起死回生の同点ゴール!!!

P「な?」

拓海「マジかよ…予言者かアンタは」

P「晴が言ってたんだよな。サッカーは何が起こるかわからないって」

拓海「やってる人間が言うと説得力が違えな」

P「まったくだ」






P「………」ウツラウツラ

ネコ「………」スピー

拓海「すー、すー…」

P「…ハッ!?」ガバッ

P(あれ、今何時だ?)チラッ

時計「20:30」

P(げえっ、20時過ぎてる! そろそろ拓海を帰さないとヤバい時間)




<prrrr

P「………」タラー

携帯「着信だぞ」prrrr

P(アカン)



<ピッ

P「…もしもし」

早苗「あ、Pくん? そっちに拓海ちゃんいない?」

P「…コタツで寝てます」

早苗「なら安心ね。まだ帰ってきてなかったから心配だったのよ?」

P「…あの、このことはちひろさんはご存じなのでして?」

早苗「大丈夫よ。誤魔化して報告したから」

P「早苗さんマジ天使!(ありがとうございます!)」

早苗「なんか逆になってるわよー」


早苗「ただ、その代わりとして…わかってるわよね?」

P「…何ケースですか?」

早苗「今度は居酒屋1回でいいわよ。一緒に飲みたいだけだからオゴリじゃなくていいから」

P「…マジですか?」

早苗「マジマジ。ちゃんと予定空けておいてね?」

P「来週の金曜を空けておくんで大丈夫です!」

早苗「それじゃ、早めに送り届けてねー♪」

P「はーい」ピッ


P「拓海ー、起きろー」ユサユサ

拓海「んむぅ…」

P「起きないとキスするぞー」ユサユサ

拓海「………」

P「…寝息が止まった。早く起きなさい」

拓海「…あっさりバレたな」ムクッ

P「流石にわかるわ。ほら、もう外暗いから帰りなさい」


拓海「今何…ゲッ、20時!?」

P「だから起こしたんだ。ほら、送っていくから」

拓海「オウ…」イソイソ

P「忘れ物はないか?」

拓海「大丈夫だ。貴重品は財布しか持ってねえよ」

P「ん」


拓海「うわっ…外さみぃな…」

P「手袋持ってこなかったのか?」

拓海「昼間はなくても平気だったからよ…」

P「…んー」



ぎゅっ

P「これなら多少マシだろ?」

拓海「ちょ…何してやがる?!」

P「だって俺も手袋ないし…こうやって手をつなげばあったかいだろ?」

拓海「そうだけどよ…!」

P「さ、行くぞ」

拓海(顔が熱くなるんだよバカ!)


P「あ、着いた」

拓海「な、なぁ…もう手放していいだろ?」

P「いいけど…そんなに一刻も早く手を放したいのか…」

拓海「いや、そういう意味で言ったワケじゃ」

P「そうだよな…こんなオッサンと手をつなぐなんてイヤだよな…」

拓海「ッ! アンタとだったらいくらでも手ぐらいつないでや…」


P「…いくらでも、か」ニヤニヤ

拓海「…テメエ、わかっててわざと煽っただろ!」

P「ハハハ、ごめんごめん」

拓海「このヤロォ…!」ワナワナ


P「拓海」

拓海「ンだよ」

P「…また、手繋がせてくれるか?」



拓海「…考えといてやるよ、じゃあな!」

P「早く寝ろよー」フリフリ

P(残った手の温もりが温度以上にあったかかった。そんなある冬の夜だった)

おわり。

投票するアイドルが特にいなければ
向井拓海に1票をお願いします…

読んでくれた人はありがとう。それじゃ

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