ほむら「因果の糸が巻き付き過ぎてまどかが消えた」(378)

早乙女「それじゃあ自己紹介いってみよー!」

ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします――ッ!」

ほむら(まどかがいない……欠席?いえ、まどかの席自体がないような……)


ワイワイガヤガヤ

モブ1「暁美さん髪綺麗だよね」

モブ2「前はどんな学校だったの?」

ほむら「ごめんなさい、ちょっと緊張して気分が……保健室に行かせてもらえる?」

モブ1「あ、それなら私が!」

ほむら「いえ、係の人にお願いするから」

モブ1「だからそれ私!」

ほむら「えっ…?」

モブ1「行こっ暁美さん!」

ほむら「あなたはずっと保健委員を?」

モブ1「そうだよ?どうかした?」

ほむら「……あの、鹿目まどかって人知らない?」

モブ1「んん?聞いたことないけど、暁美さんの知り合い?この学校の人?」

ほむら「同じ学年……」

モブ1「えぇー?うちの学年にはいないよそんな人!」

ほむら「……そう……」

ほむら(まどかがいない?なぜ…?)

~放課後~

ほむら(あれからまどかのことについて聞くことは出来なかった……)

ほむら(出来ればさやかに聞いてみたかったけど、すぐに帰ってしまうし)

ほむら(まあ、それならそれでどうしても確認したいことがある)

ほむら「確かここがまどかの家だったはず……」


タツヤ「あははーまてまてー」

知久「ほーらここまでおいでー」


ほむら(家族の人たちはいるのね。なら、まどかはどこに――ッ!?)

ほむら「表札に、まどかの名前が無い……?」

知久「うちに何かご用ですか?」

ほむら「ッ!……あの、こちらに鹿目まどかさんという子は……」

知久「まどか…?うちは確かに鹿目ですけど、まどかという子はいませんよ」

ほむら「そう、ですか……どうも」スタスタ

知久「…?」

ほむら(どうして……まどかはどこにいるの?どうしてどこにもいないの!)

ほむら(この世界はおかしいわ……まどかの存在そのものが無いなんて……そんなことがあっていいの…!?)

ほむら「……あれは、巴マミと美樹さやか」

ほむら「さやかは結局巻き込まれてしまったのね……」

ほむら(そうだわ、キュゥべえ…インキュベーターなら何か知ってるかも)

ほむら『キュゥべえ……私の声が聞こえるかしら』

QB「ん?」

ほむら『聞こえたのなら一人でこっちに来て頂戴。聞きたいことがあるの』

マミ「なに?どうかしたの?」

QB「いや、僕を呼ぶ声が聞こえたんだけど……これは、魔法少女みたいだ」

さやか「マミさんの他にも魔法少女っているの?」

マミ「この街には今のところ私しかいないはずだけど……まさか佐倉さん?」

QB「彼女の声ではなかったよ。まあ、誰だか分からないけどちょっと行ってくるよ。彼女は僕に用事があるみたいだし」

マミ「一人で平気?」

QB「それは彼女の態度次第さ。何か聞きたいことがあるみたいだ」

マミ「そう……やっかいなことにならなければいいけど」

さやか「やっかい?」

マミ「あとで話してあげるわ。先に行きましょう」

QB「さてと、一体何の用事なんだか」

ほむら「来たわね」

QB「君は魔法少女なのかい?新しくこの街に来た子のようだけど」

ほむら「えぇそうよ。あなたに聞きたいのは一つだけ……鹿目まどかという子のことを知らない?」

QB「鹿目まどか……ふむ、聞いたことのない名前だね。そういう名前の子が契約したという情報もない」

ほむら「そう……インキュベーターも知らないのね」

QB「珍しいね。僕達がインキュベーターだと知っているのは一部の魔法少女だけなんだけど」

QB「それより、君は本当に魔法少女なのかい?君と契約した覚えはないんだけどなあ……名前は?」

ほむら「聞きたいことは以上よ。消えなさい」

QB「自分勝手だね。君のことも気になるけど、教えてはくれないのかな」

ほむら「……」

QB「まあ構わないけどね……この街には既に魔法少女がいて、彼女のテリトリーだ。彼女との接触は免れないだろうからそのつもりでね」

ほむら「考えておくわ」スタスタ

QB「行ってしまったか……彼女は何者なんだろう」

ほむらの家

ほむら「キュゥべえもまどかのことは知らない……この世界にはまどかが存在していない……」

ほむら「理由は分からないけど、まどかがいない世界なんて私にとっては無意味だわ」

ほむら「無理はしないで次の世界でまどかを……」

ほむら「もしもそこにもまどかがいなかったら…………いえ、考えるのはやめよう」

ほむら「とにかく明日からの身の振り方を考えないと」

ほむら「どうせキュゥべえはもう巴さんに伝えただろうし、挨拶にでも行きましょうか」

ほむら「……寝よう」


ほむら(まどか……どこにいっちゃったの……)

…………んの……せいだ

………ちゃん……のせいだ

……ほむらちゃんのせいだ

ほむらちゃんのせいで私は――――


ほむら「いやあっ!!」ガバッ

ほむら「はぁ…はぁ……はぁ……」

ほむら「夢……」

ほむら「……遅刻しちゃう」

~昼休み~

マミ「こんなところに呼び出すなんて……あなたがキュゥべえの言ってた魔法少女ね」

ほむら「初めまして、暁美ほむらよ」

マミ「私は巴マミ。知ってるみたいだけど、この街の魔法少女よ」

ほむら「知ってるわ。昨日美樹さやかと歩いてたみたいね」

マミ「そこまで知ってるのね…さてと、何か言いたいことがあったから呼びだしたのよね?」

ほむら「この街で一カ月だけ魔女を狩らせてもらうわ。あなたの邪魔は出来る限りしないから」

マミ「一カ月?それだけでいいの?」

ほむら「いいのよ……それで、全て終わるから」

マミ「……あなたは、例えば使い魔を見つけたらどうする?」

ほむら「……必要が無ければ、放っておくわ」

マミ「必要が無ければ、ね……そう、もういいわ。あなたと争うことがないよう祈ってるわ」

ほむら(きっと今ので巴さんは私と戦うことを諦めたでしょう……構わないわ、必要以上に慣れ合わないほうがいいに決まってるもの)

ほむら「そういえば、美樹さやかをどうするつもり?」

マミ「どう、っていうのは…?」

ほむら「例えば、戦いに一緒に連れていく…とか」

マミ「……だったら何?止めるつもり?」

ほむら(本来なら止めたいけど……まどかがいないならどうにでも……)

ほむら「……いえ、好きにするといいわ」

マミ「……」

ほむら「それじゃ、さようなら」

ほむら(これでいいのよ……これで……さやかが魔法少女になったって、別に……)

さやか「あっ」

ほむら「っ……何?」

さやか「何って、マミさんとなんか話してたんでしょ?」

ほむら「あなたには関係ないわ」

さやか「ちょ、ちょっと!あんたはこの街をマミさんから乗っ取ろうとか考えてるの!?」

ほむら「そんな大それたことはしないわ、ちょっと借りるだけ……そういえばあなたは、鹿目まどかって聞いたことある?」

さやか「鹿目まどか…?誰それ?」

ほむら「……いえ、なんでもないわ」スタスタ

さやか「……変な奴」

ほむら(まあ、やっぱりそうでしょうね)

~数日後~

ほむら(魔女の反応……でも、余計なことで魔力や武器を使いたくないし)

ほむら「っ!」

さやか「あっ転校生!なんでこんなとこに!!」

マミ「暁美さん……あなたが先に見つけてたのね」

ほむら「そうみたいね。でもいいわ、今回はあなたに譲ってあげる」

さやか「えっ?いいの?」

マミ「……ねえ、私がこんなこと言うのは変かもしれないけど、本当に大丈夫なの?」

ほむら「何が?」

マミ「本当に必要最低限しか戦っていないんでしょ……ソウルジェムは平気?」

ほむら「戦わなければすぐに濁ることなんてないわ。危なくなったら狩らせてもらうけど」

ほむら(ここで巴さんに借りを作っておけば、何度か遭遇した病院での魔女の戦いで私に譲ってもらえるかもしれない)

ほむら(そうすれば巴さんが死ぬことも……)

ほむら(でも、私が戦う必要ってあるのかしら……例えばそこで巴さんやさやかが死んだとして、私は何か困ることがあるの……?)

マミ「じゃあ私が行かせてもらうけど、いいのね」

ほむら「好きにすればいいわ」

さやか「あのさ……転校生は、使い魔狩らないって本当?」

ほむら「……必要が無ければ積極的には、ね」

さやか「それってさ、街の人たちの安全とか命とか放っとくってこと…?」

ほむら「魔女は倒すわ」

さやか「でもそれじゃあ、使い魔に襲われたあたしみたいな人はどうなるの!?」

マミ「美樹さん!……言ったでしょ、いろんな考えの魔法少女がいるんだって」

さやか「でも!でも……!」

ほむら「あなたの価値観を押し付けないで……私には私のやり方があるの」

ほむら(私だって、昔は巴さんに助けられたから憧れる気持ちも分かる……でも今はもう駄目)

ほむら(まどか以外のことに囚われていたら、結局まどかを救えないんだもの)

ほむらの家

ほむら「ソウルジェムはまだ大丈夫。武器はもう少し調達しておきたいわね」

ほむら「まどかが契約する可能性が無いのなら、この世界のワルプルギスは放っておけばいいし、次の世界で使えるものね」

ほむら「……」

ほむら「そうよ、だってまどかはいないんだもの……私がどうこうする必要なんてないのよ……」

ほむら「だからしばらくは休憩、ということにすれば……すれば……」

ほむら「……」

ほむら「もし巴さんやさやかを見殺しにしたら、まどかはなんて言うかな……きっと怒るよね」

ほむら「確か、よく巴さんがやられてたのは明日」

ほむら「一応念のため、様子だけでも見に行ってみようかな……」

QB「入っていいかい?」

ほむら「キュゥべえ……人の家にまで押し掛けないで」

QB「聞きたいことがあるんだよ、暁美ほむら」

ほむら「……勝手にしなさい」

QB「ここしばらく、君は魔女を狩っていないそうだね。君みたいなタイプは久しく見てなかったよ」

QB「大抵の子はなんだかんだ言っても魔女を倒すことに精を出すからね」

ほむら「……」

QB「君は何者なんだい?僕としては君が何を企んでるのか全然分からないんだ」

QB「何しろ契約した覚えのない魔法少女なんて未聞だからね」

ほむら「それを言ったところで、あなたはどうせ信じないわ」

QB「それは君の判断するところではないよ」

ほむら「……」

QB「……まあいいさ。いずれ君の行動を見ていたら何か分かるかもしれないしね」

~翌日~ 学校

さやか「ねえ、ちょっといい?」

ほむら「……」


さやか「えっと…暁美さん、でいいかな」

ほむら「ほむらでいいわ」

さやか「そう……ほむらはさ、どうしてマミさんと一緒に戦わないの?」

ほむら「考え方の違いね。それに、今の私は別に魔女を積極的に狩る必要が無いって何度も言ってるでしょ」

ほむら「魔力を使わなければ濁る速さは緩やかよ、日々の生活をこなすだけならほとんど変化しないわ」

さやか「そうなんだ……ほむらはなんで魔法少女になったの?あっ、別に話したくないならいいんだけど」

ほむら「……」

さやか「……じゃあさ、マミさんに聞いたんだけど何で一カ月だけ魔女を狩るの?まさかまた転校?」

ほむら「似たようなものね。すぐにこの街から消えるわ」

さやか「消えるって……」

ほむら「それよりあなたはどうするつもり?魔法少女になるの?」

さやか「えっと、それはその……今考え中っていうか……やっぱりこういうことは慎重に決めた方がいいかなって」

ほむら「そうね、その判断は間違ってないわ」

さやか「……なんていうか、あんたは別にあたしのことなんてどうでも良さそうだよね」

さやか「あたしが魔法少女になって野垂れ死のうが、契約せず悶々としてようがさ」

ほむら「……」

さやか「まあさっきの話だとすぐこの街から出ていくみたいだし、そりゃどうでもいいんだろうけど」

ほむら「どうでもよくなんかないわ……」

さやか「え?」

ほむら「あなたが契約することの損害は計り知れないの。本来なら止めるわ」

さやか「本来ならって…どういう意味?」

ほむら「この世界では関係のない話よ」

さやか「はぁ…?」

ほむら「休み時間が終わるわ、教室に戻りましょう」

さやか「やばっ!ちょっと待ってって!」

~放課後~ 病院

さやか「こっちですマミさん!」

マミ「間に合ったわね……よく見張っててくれたわね」

さやか「いやいやそれほどでも」

QB「孵化しかかってるグリーフシードの周りにいるのは危険だって言ってるのに聞かないんだ」

さやか「とにかくお願いしますね!」

マミ「えぇ、急ぎましょう!」

バリィン…


ほむら「……」

バリィン…

マミ「……こそこそ後を付けてきてどういうつもり?」

さやか「ほむら…!」

ほむら「様子を見に来たの」

マミ「先に見つけたのは私よ……って言いたいんだけど、前回譲ってもらったしね」

マミ「それに、節約中のあなたが来るってことはそろそろ危ないんでしょ?」

マミ「あなたが倒すというのなら私は手を出さないわ」

さやか「……ほむらは、魔女なら倒すんだよね?信用していいんだよね…?」

ほむら「……私は様子を見に来たと言ったの。倒すとは言ってないわ」

マミさや「…?」

ほむら「その証拠に、私のソウルジェムは特に酷く濁ってるわけでもないでしょ」スッ

さやか「たっ確かに」

マミ「なら目的は何?私の背後を取って命でも奪うつもりかしら」

ほむら「違うわ。むしろあなた達のことが心配なのよ」

マミ「心配…?」

ほむら(まどかは、二人が死んだら絶対に悲しむもの)

ほむら「あなた達の安否が気になる、でも魔力は出来るだけ使いたくない」

ほむら「だから様子見……なんなら私が背後を見せるけど?」

マミ「……あなたが何を企んでるのか私には分からないわ」

ほむら「キュゥべえにも似たようなことを言われたわ」

QB「暁美ほむら、君は独りよがりすぎると思うな。目的をハッキリしなければそれを認める者はいないよ」

ほむら「私は、本当なら……こんなところで油を売ってる暇なんてないの。やらなければならないことがあるの」

さやか「ねえ、なんでもいいから早くしてよ!じゃないと魔女が孵って病院がヤバいんでしょ!?」

マミ「……いいわ、グリーフシードは使えそうならあなたに譲ってあげる。いきましょう美樹さん」

さやか「あっ、はい!」

QB『いいのかいマミ?君はほむらの何を信じるというんだい?』

マミ『別に信用はしてないわ……ただ、ここでグズグズしてたら魔女が生まれてしまうと思ったから急ぐだけ』

ほむら(今の巴さんなら私がいる以上油断することはないはず……きっと大丈夫よね)

魔女「……」

マミ「ハァッ!」ババンバンババン

さやか「おぉ!流石マミさん一方的だ!!」

マミ(おかしいわ、あの魔女動く気配を全く見せない……何か隠し持ってるわね)

マミ(暁美さんは本当に見てるだけみたいだけど、念を入れて牽制の準備だけはしておかなきゃ)

シュルル

マミ「ティロ・フィナーレ!」ドギャーン

魔女「……」ズィー

さやか「っ!?」

マミ「やっぱり…ね!」ドンッ

魔女「――――」

マミ(全く、両方を気にしながら闘うのって神経使うわね……)

マミ(でも、暁美さん用に出しておいた銃がこんなところで役に立つなんてね…!)

マミ「今度こそ終わりよ!ボンバルダメントッ!!!」ズギャーーーン

さやか「結界が消えてく…マミさんが勝ったんだ!!」

マミ「はぁ…はぁ……疲れた……」

ほむら「……」スタスタ

マミ「待って暁美さん!」

ほむら「何かしら…?」

マミ「グリーフシード、私が使った後ので良ければ使って」

ヒュッ

ほむら「……」パシッ

マミ「あんまり使わないからって遠慮しなくていいのよ?前回のお礼程度に考えてくれればいいから」

ほむら「なら、使わせてもらうわ」

マミ「……ねえ、どうして急に私達のことを心配だなんて言ってくれたの?」

ほむら「……言う必要なんかないわ。あなた達には関係ないでしょ」

マミ「あるに決まってるじゃない、心配された側としては理由くらい聞いておきたいわ」

ほむら「……説明したところであなた達は信じない」

QB「暁美ほむら、それは昨日も言ったけど君が判断することじゃないよ」

さやか「もしかして、今日学校で言ってたこととなんか関係ある感じ?この世界なら関係ないとかどうとか」

QB「世界?」

マミ「どういう意味?」

ほむら(……そう、この世界は関係ない……まどかがいない世界なんだから、どうなったっていい)

ほむら(まどかがもしいた時のことを考えて取った行動に過ぎない)

ほむら(この二人に、私は未来から来たとか、ここには存在していない人を守るために戻ってきたとか)

ほむら(そんなことを言ってもし何か状況が好転しようとも、まどかがいなければ何の意味もない)

ほむら(それに魔法少女が魔女になることなんかも説明しないといけないし)

ほむら(……面倒だわ。どうせさっき魔力も回復したんだし――)

ほむら「さようなら」

さやか「?何を――」

カチリ

カチリ

さやか「言って…ってあれ!?ほむらどこ行ったの!?」

マミ「暁美さんが、消えた…!?」

QB「これは……瞬間移動……?」

さやか「あいつそんなこと出来んの!?全然知らなかったよ……」

マミ「瞬間移動、それが暁美さんの魔法なのかしら」

QB「現時点では断定はできないね。可能性の一つではあるけれど」

マミ「結局理由も暁美さんの目的も分からず仕舞いね」

さやか「ほむらのやつ、何をそこまで頑なに秘密にしたいのかな……」

マミ「事情があるのよきっと……暁美さんとは、このままの関係でいるのがいいのかもしれないわね」

マミ「暁美さんがそれを望んでいるのなら、私達がどうこう言っても仕方ないわ」

さやか「……」

マミ「さ、一段落ついたところで帰りましょ。遅くなると怒られちゃうんじゃないの?」

さやか「あはは、うちはそういうの平気っすけどね」

ほむらの家

ほむら「……」

ほむら「なんで私はあんなことをしたのかな」

ほむら「まどかがいたら悲しむから……それもあるけど、やっぱり知り合いが死ぬところは見たくなかったっていうのが本音なのかも」

ほむら「自分でもよく分からない……私の本音って何?」

ほむら「まどかを救う…まどかを悲しませたくない…まどか以外はどうでもいい……」

ほむら「でも、まどかは私がどうでもいいと切り捨てたもののせいで悲しんで、泣いて、契約して……」

ほむら「私には全部を助けることなんて出来ないのに、まどかはそれを望んでる」

ほむら「……いえ、別に私に望んでるわけじゃないはずだけど、私の願いである以上やらなければならない」

ほむら「……」

ほむら「考えるのはやめよう。できるとかできないとか、まどかがいない世界で考えても意味がないわ」

ほむら(考えたくない……いつもならまどかのことを考えていれば時間が過ぎていくのに、自分のことばかり考えてしまう)

ほむら(私が、みんなを助けたいと願って、それを実行できるまどかみたいになれればいいのに……)

ほむら「早く一カ月が終わらないかな……待ってるだけの世界は退屈よ」

ほむら「まどかがいない世界なんて、何の意味もない」

ほむら「例えワルプルギスが来て見滝原を滅ぼそうと、みんなが死のうと、結局次の世界に行けば何の意味もない」

ほむら「だから何もしない……それでいいはずなのに……」

ほむら「……何もしないのは、なんか嫌だ……」

まどかがいないのなら次の世界に託すしかない

――――この世界は諦めるの?

まどかを救えなかったら意味がない

――――救う対象がいないから?

まどか以外はどうでもいいから……

――――本当に?

まどかはこの世界のことを知らない、だから関係ない

――――でも助けられるなら助けたい?

……

――――矛盾してない?

やめてよ

――――してるよね


ほむら「やめてっ!!!」

ほむら「はっ…はぁ……また夢…………私はどうすればいいの……」

ほむら「教えてよ、まどか……」

~数日後 放課後~

モブ1「暁美さんバイバーイ!」

モブ2「また明日ね!」

ほむら「さよなら」

ほむら(こんなにも学校を有難く思ったことはないわね……学校にいれば余計なことは考えなくて済むもの)

さやか「あっ、ねえ」

ほむら「……」

さやか「ねえってば!」

ほむら「何?」

さやか「いやぁ、なんていうか……」

ほむら「…?」

さやか「あたし、契約するかもしれないんだ」

ほむら「……そう」

さやか「何よその反応は……本来なら止めるんじゃないの?」

ほむら「知らない。あなたがどうしてもなりたいっていうのなら好きにすればいいじゃない」

さやか「あっそう……なんかさ、ちょっと前はあたしらのこと本気で心配してくれてた感じがしたけど、今は全然だね」

ほむら「もう余計なことに煩わされるのは嫌なの…だから何も考えないことにしたのよ」

さやか「そんなの無理に決まってんじゃん、何も考えないなんて」

ほむら「あなたが契約しても今の私には何の変化もないことに気が付いた、だから好きにしなさい」

ほむら「これでいい?」

さやか「何ムキになってんのよ……あたしはずーっと『本来』ってのが気になってるんだけど、教えてくんないの?」

ほむら「はぁ……」

さやか「おっと瞬間移動はさせないよ!」ガシッ

ほむら「っ!……離して」

さやか「あれ、マジにできないの?」

ほむら「……」

さやか「教えてくれるまで離さない、って言ったら?」

ほむら「……」スタスタ

さやか「あっ待ってよ!」スタスタ

ほむら「……」

さやか「……なんか、腕掴んだまま一緒に歩くのって恥ずかしいんだけど」

ほむら「知らないわ。私の評価がどうなってももうどうでもいい」

さやか「いや、あたしが困るっていうか……」

ほむら「なら離して」

さやか「……あんたも頑固だね」

ほむら「……」

ほむら(あぁもう、全部ぶちまけて状況が好転しようがしまいが関係ないなら、話してみようかしら)

ほむら(それで近付いてこなくなるならそれはそれでいいかもしれないし)

あのさあ、キュゥべえがそんな嘘吐いて、一体何の得があるわけ?

ほむら(――ッ!)

ほむら(いえ、やっぱり信じて貰えないだろうから、何も変わらない……)

ほむら「……」

さやか「何よ、黙りこくって」

ほむら(違う、そうじゃない……信じて貰えないから話さなくなったんじゃない……)

ほむら(信じて貰えないことが嫌だから話さなくなった……)

ほむら「ッ!」バッ

さやか「ちょっ――」

カチリ

ほむら「誰も未来を信じないとか、真実を受け止められないとか、確かにそうだったかもしれないけど」

ほむら「話さなくなったのは私の意志だった……嫌だった、怖かったんだ……」

ほむら「もう嫌だったの!全部伝えても信じて貰えないのがどんなに辛かったか!」

カチリ

さやか「っと!って、しまった逃げられたか……」

さやか「契約するかもってのは、本気だったんだけどな……」

ほむら(助けてよ、助けてよまどか……)

ほむら(まどかがいないだけで何もかもが嫌!嫌なことばっかり目に付く!!)

ほむら(まどかのことだけ考えさせてよ…!)

ほむら「いい加減終わらせてよ…………」

ほむら「まどかぁ……」

QB「また鹿目まどかかい」

ほむら「……キュゥべえ……」

QB「君のことも気になるけど、君がいうその子のことも気になるな」

QB「その子が君を動かす原動力なんだろう?どういう願いで契約したのかは知らないけど、まどかという子に関係していたんじゃないのかい?」

ほむら「……」

QB「僕がこんなことを言うのはものすごく変だろうけど、君の契約内容を教えてくれないかな」

QB「君みたいなイレギュラーはとても興味深いんだ」

カチリ

カチリ

QB「……またいなくなったか。人間というのは複雑だね」

ほむら「ソウルジェムが濁ってきてる……最近変なことばっかり考えてたからかな」

ほむら「ワルプルギスの夜が来るまであと二週間とちょっと」

ほむら「長すぎるわ……」

ほむら「寝れば嫌なことを忘れられるのかな……でも、嫌な夢も見るし……」

ほむら「あぁ、じゃあ、魔女を狩りに行こうかしら」

ほむら「そうよ、ソウルジェムが危ないんだもの、早めにグリーフシードを手に入れておかないと……」


廃工場

ほむら「魔女が近いわ……ここね」

ほむら「――ッ!反応が消えていく…!?まさか、巴さんがもう……」

さやか「ん?誰…?」

ほむら「……さやか……?」

ほむら「あなたまさか、その格好…!」

さやか「あぁこれ?似合ってるでしょ!あたし、魔法少女になったんだよ!!」

ほむら「……」

さやか「何よその複雑そうな顔は!あたしがどうなろうとどうでもいいんでしょ?」

ほむら「……えぇそうよ、あなたなんか、あなたなんか……」

さやか「……グリーフシード、欲しかったの?」

ほむら「……」

さやか「あたし初陣でさ、あんま魔力使ってないからまだ使えるかもよ」

ほむら「いらないわ」

さやか「え?でも――」

ほむら「あなたのものよ。あなただけのものにすればいい……」スタスタ

さやか「……いいのかな」

さやか「それにしても、マミさんなんて言うかなぁ……」

さやか「大丈夫だよね…叶えたい願い、見つけたんだから」

ほむらの家

ほむら「さやかは結局魔法少女になったのね……」

ほむら「もうこれでソウルジェムが本体だとか、濁り切ると魔女になるとか言ったら終わりかしらね」

ほむら「……あれはいつだったか」

ほむら「まどかと一緒に魔女になって世界を滅茶苦茶にしようと思ったのに、私だけ生き延びたのは」

ほむら「あの時のまどかとの約束のために頑張ってきたけど、約束を交わした相手がいないなら意味ないじゃない」

ほむら「だったらこの世界は、滅茶苦茶になっても問題ない……のかな」

ほむら「まどかが守りたいって言ってた世界は、どの世界なの…?」

ほむら「まどかがいない世界は、守らなくていいの…?」

ほむら「まどかはそれを、望んでるの…?」

ほむら「……」

ほむら「結局グリーフシードは手に入らなかったし、明日は探しに行かなきゃ」

ほむら「大丈夫、希望はまだ残ってるんだから……」

まどかがいないのなら次の世界に託すしかない

――――この世界は諦めるの?

まどかを救えなかったら意味がない

――――救う対象がいないから?

まどか以外はどうでもいいから……

――――この世界は滅茶苦茶にしてもいいの?

……

――――希望って何?

この世界には無いもの

――――絶望は?

この世界に……


ほむら「っ……」

ほむら「まどかがいない世界が続くとしたら、そんなのは私にとって絶望でしかないわ」

ほむら「だから、次が必要なのよ……」

~数日後~

魔女「~~~~」

シュァーン

ほむら「グリーフシードは…よかった、落としてくれたわね」

ほむら(最近ソウルジェムの濁りが速くなってる気がする……転校してきた辺りはまだ普通だったのに)

ほむら「……っ!杏子!?何でこの街に?」

ほむら「巴さんが生きているなら、わざわざ出向くことなんてほとんどなかったのに」

ほむら「……」


ほむら(ここは確か上条恭介の家だったはず……って、さやかと会ってるじゃないの…!)

さやか「なんの用?」

杏子「べっつにー…キュゥべえに聞いたよ、ここのお坊ちゃんなんだろ?あんたが契約した理由」

さやか「ったく、余計なことを……」

ほむら(どうしよう、出ていくべき…?)

ほむら(……一体何を迷ってるの、私は……なんでいつまで経っても構ってしまうのかしらね)

ほむら(無視を決め込めばいいのよ……)

QB「話しかけないのかい?」

ほむら「キュゥべえ……あなた、タイミング良すぎるわね」

QB「タイミング?君に話しかけることのかい?」

ほむら「私の前に現れるタイミングよ」

QB「あぁ、そういうことなら、君の身辺をうろついているからじゃないかな」

QB「最近は以前より魔女を相手にしているようだけど、何か心境の変化でもあったのかい?」

QB「僕にはその変化が全く分からなかったけど」

ほむら「うるさい……放っておいて」

QB「君の行動は理解に苦しむよ。主体性が全くない。さやか達のことを気にかける行動を取ることもあれば。こうして無視をすることもある」

QB「フラフラと何がしたいんだい?君の目的は、どこにあるんだい?」

ほむら「うるさい……この世界にはないわよっ!!!」

QB「この世界には、か……面白い言い方をするね」

ほむら「このっ…!」

さやか「ほむら?なんでこんなとこに!?」

ほむら「さやか……」

杏子「へぇー、あんたがこの街のもう一人の魔法少女か……聞いた話だと、あんたイレギュラーなんだって?」

杏子「しかも、魔女をほとんど狩らないらしいじゃん。何それ、馬鹿なの?」

さやか「あんた……あたしやマミさんだけじゃなくほむらも侮辱する気…?」

杏子「侮辱だなんて失礼な奴だなあ」

杏子「あんたは他人のために願いを使った馬鹿で、マミは使い魔を狩る馬鹿で、こいつは魔女を狩らない馬鹿だって正直に教えてあげただけじゃん」

さやか「――ッ!こいつっ!!」スッ

杏子「おいおいよせよ」パシッ

杏子「ここじゃ人目に着くだろ……場所移そうよ」

杏子「イレギュラーのあんた……あんたはどうすんの?」

ほむら「私は……」

さやか「ほむらは手を出さないで。こいつだけは絶対に許さない!」

杏子「こないだボコボコにしてやったのにまだ懲りてないわけ?ほむらとかいう奴に手伝ってもらったらどうなんだ」

さやか「いらないっ!あんたなんか、あたし一人で十分だよ」

QB「さやか、杏子はベテランだよ。流石に一人じゃ辛いと思うけど」

杏子「なんだったらマミを呼んでもいいぞ。面倒だからまとめて相手してやらあ…!」

QB「いいのかい?それだと杏子が今度は辛くなるよ?」

さやか「そんなこといいから場所移そうよ……ほむら、あんたは気にしなくていいから」

ほむら「……」

さやか「いいんだよ、あんたがあたしらのこと気にかけてないって知ってるから……」

ほむら「っ!」

杏子「おいおい、仲良しこよしかと思ったら変なムードじゃん。まあいいさ、ついてきな」

さやか「……」

ほむら「あっ……」

QB「追いかけないんだね」

ほむら「……」

QB「さてと、僕は二人の決着を見守ってくるとするよ」ピョイッ

ほむら「……」

ほむら(まどかがいたら、きっと止めてた……でもここにまどかはいない)

ほむら(まどかがいないからって、私が止める義理はない)

ほむら(だから、もう、どうにでも……)


歩道橋

杏子「ここなら思いっきりやれるでしょ?」

さやか「望むところだよ」

杏子「マミの弟子気取って使い魔追って勝手にあたしのテリトリーに入っておいて、ただで済むと思ってないよね?」

さやか「そっちこそ、あんたにマミさんの何が分かるのよ!」

杏子「あたしはあんたが間違った道に走らないように教えてやってんの……何も知らないから正義の味方ぶれるんだよ」

杏子「正義の味方なんてなあ、どこにも存在しねえんだよっ!」

杏子「前回は邪魔が入ったけど、今回はマミがいないんだ…マジに殺すよ、あんた」

杏子「今頃になってマミを呼んときゃよかったって後悔しても遅いんだよ!」

さやか「やれるもんなら……やってみろってんだあああ!!!」


QB(戦いが始まったか……はっきり言って、今のさやかじゃ実力不足だ)

QB(杏子は固有魔法を使えなくなっているけど、その分をずっと戦闘能力で埋めてきたんだ)

QB(さやかの魔法は回復…防御に偏った能力だと、この状況を覆すのはほぼ不可能だ)

QB(早くも押され気味だし、決着はすぐに付くだろう)

QB(まあ、ソウルジェムが破壊されない限り、しばらく動けない程度で済むはずだけど)

杏子「オラッ!」バキィッ

さやか「くっ…!」ズザァー

杏子「終わりだよ!」

カチリ

カチリ

ドゴォッ

杏子「なっ…!?」

さやか「……?」

ほむら「……」

杏子「イレギュラー、てめぇ……尻尾巻いて逃げたんじゃなかったのかよ」

ほむら「馬鹿なことはやめなさい、佐倉杏子」

杏子「――ッ!あたしは名乗った覚えはないんだけどなぁ……キュゥべえか」

QB「いいや。僕が杏子と呼んだのを覚えていたのかもしれないけど、苗字の方をほむらの前で口にしたことはないよ」

杏子「なるほど……それがイレギュラーたる所以ってか」

さやか「ほむら、なんで……」

ほむら「巴さんを呼んであるわ。すぐにここに来るでしょうね」

杏子「……あぁそうかよ。邪魔が入る前にぶっ潰しておきたかったんだけどな」スタスタ

さやか「ちょっと、どこ行くの」

杏子「帰るに決まってんだろ。疲れた」

マミ「美樹さん!暁美さん!」

さやか「あぁ、マミさん……いやぁ、面目ないですなあ」

マミ「大丈夫?怪我は平気?」

さやか「あたしの魔法知ってるでしょ?もう治りましたよ!」

マミ「よかった……暁美さんが教えてくれなかったらどうなってたか」

さやか「そのほむらに助けてもらったんすけど……」

ほむら「うぅっ……うぐぅぅっ……」グスッ

マミ「なんで泣いてるの…?」

さやか「あたしにもさっぱりで……杏子ってやつが帰った途端急に泣き崩れちゃって」

マミ「怖かったとか……なんてキャラじゃないわね」

さやか「あとなんか、『まどか』って人の名前をずっと呼んでるんですよ」

マミ「まどか…?その人は、暁美さんの知り合い?」

さやか「さあ…何にも話してくれないからなあ……」

QB(鹿目まどか、か……やっぱりその子がほむらの心に何らかの影響を及ぼしているんだろうな)

QB(このままだと、遅かれ早かれほむらは――――)

ほむらの家

ほむら(もう嫌……もう嫌よ……)

ほむら(頭で何度言い聞かせても手を出さずにはいられない……)

ほむら(誰にも傷付いて欲しくないって思ってる…!)

ほむら(まどかがいないから?まどかがいないから、その隙間をみんなで埋めようとしてるの!?)

ほむら(切り捨てたはずのみんなをまた助けたいって思ってるの…!?)

ほむら(そんなことしたら、次の世界になった時どうなるのよ!)

ほむら(まどかのことだけを考えるなんて無理……みんなを助けなきゃって、そう考えて、結局助けられなくなるだけじゃない!)

ほむら(どうしてまどかがいないの……)

ほむら(あなたに嫌われてもいい!無視されてもいい!)

ほむら(ただそこにいてくれたら、それだけで私は私であり得たのに……!)

ほむら(私は、なんでここにいるの……何の為にここにいるの……)

ほむら「まどかぁ……」

まどかがいないのなら次の世界に託すしかない

――――この世界は諦めるの?

まどかを救えなかったら意味がない

――――救う対象がいないから?

まどか以外はどうでもいいから……

――――切り捨てるのって簡単?

……

――――どうして泣いてるの?

悲しいから

――――どうすれば笑える?

みんなで笑えれば


ほむら「……」

ほむら「そんなの、できるわけないじゃない……」

ごめんもう無理頭回らないから寝る
八九寺辺りに起きるつもりだから保守お願いします

hosyu

通学路

QB「やあ、おはようほむら。少し確認したいことがあるんだけどいいかな」

ほむら「無理。私は学校に行くの」

QB「時間は取らないよ。君の魔法についてさ。瞬間移動なんかではないんだろう?」

ほむら「……」

QB「昨日のさやか達の戦いをずっと見ていたけど、いつの間にかさやかの位置が変わっていた」

QB「君が現れたのも突然だったし、さやかに触れていた様子も見受けられなかった…瞬間移動という魔法ではちょっと考えられないよね」

ほむら「……」

QB「肯定はしないが否定もしない、と……」

QB「そうなると考えられる候補はいくつかでてくるけど、まあ、もうしばらく君を見ていれば分かることだ」

ほむら「もういいでしょう、さようなら」

QB「鹿目まどかという子のことも気になる――」

パァン

ほむら「……」

公園

ほむら(そういえば、ここに来てからQBを殺したのは初めてだったかしら……)

ほむら(あぁ、学校に行かなきゃ行けないのに……)

杏子「ようイレギュラーさん」

ほむら「……杏子」

杏子「なんだよサボりか?随分な御身分なんだな」

ほむら「……」

杏子「よいせっと……なんであたしの名前を知ってた」

ほむら「……」

杏子「……じゃあ、どうやって攻撃をかわしたんだ」

ほむら「……」

杏子「ま、そりゃ簡単に自分のことは話せないわな」

ほむら「どうしてここにいるの?」

杏子「別に。たまたまだたまたま」

杏子「じゃあなんで魔女をほとんど狩らないんだ」

ほむら「その質問は何度も受けたわ……魔力を使わず普段通りに生活してたらほとんど濁らないからよ」

杏子「あっそ……なぁんか気に入らねえ」

ほむら「何が」

杏子「あんたの態度だよ。あたしらの戦いとかどうでもいいって風にしときながら結局邪魔しに来ることとかさ」

ほむら「それはっ!それは……」

杏子「なんだよ」

ほむら「……あなた達には、死んでほしくないから」

杏子「妙な言い方すんなよ。あいつらだろ」

ほむら「違う……あなたも含めてあなた達、よ」

杏子「…?何言ってんだあんた……」

ほむら(いつもならワルプルギスを倒すために協力を要請するんだけど……)

杏子「ほむらっつったっけ?あんたはマミみたいに使い魔まで狩るような真似はしてないんだろ?」

ほむら「一応、ね」

杏子「ふーん、ただの馬鹿ってわけでもないらしいな」

ほむら「……杏子はどうして……」

杏子「…?」

ほむら「……いえ、なんでもないわ」

ほむら(どうして願いに裏切られたのに平気そうに出来るの、なんて……それを聞いてどうするというのよ)

ほむら(それに私は、まだ裏切られたわけでもないし……)

杏子「変な奴だな……あーあ、なんだか白けちまったなぁ。さやかなんて放っときゃよかったんだけどさ」

ほむら「なら、どうしてここに来たの?」

杏子「なんでって、そりゃ……」

ほむら「どうでもいいと思ったなら、無視しておけばよかったのに」

杏子「……どうでもよくなんかねーよ」

ほむら「どうして気にかけてしまったの?」

杏子「だから、どうでもよくなかったんだよ」

ほむら「本当にそう言い切れるの」

杏子「……言える」

ほむら「……」

杏子「もういい、帰る……あんたもさ、どうでもよくなかったから邪魔しに来たんだろ」

ほむら「……」

杏子「じゃあな…せいぜいあいつらによろしく言っといてくれ。勝手にこっち来んなってよ」

ほむら「……」

ほむら(私がこのまま何も動かなければ、ワルプルギスが来た時巴さんやさやかが戦うことになるでしょう)

ほむら(巴さんがいても二人で勝てるような相手じゃないし、死ぬでしょうね)

ほむら(杏子は風見野から出てこないでしょうけど、別に杏子が来たところで……)

ほむら「私が戦ったところで……」

ほむら(四人で戦ったことってあったっけ……もう全然覚えてないな)

ほむら(結局まどかが契約してしまったから)

ほむら(……そういえば、三人で戦ったことはなかったわね)

ほむら(私以外の三人でなんて)

ほむら(そうよ、私はずっと戦ってきたんだから今回くらい、休んだって……)

ほむら「三人がどうなったって…………」

QB「学校に行くんじゃなかったのかい」

ほむら「……」

QB「まさか突然個体を潰しにくるなんてね。よっぽど何かがひっかっかったんだね」

ほむら「帰って」

QB「僕を何回殺しても意味はないよ。替えはいくらでもあるからね」

ほむら「……」

QB「しかし、さっきの攻撃でだいぶ君の魔法の候補が絞り込めたよ。もう少しで決定できそうだ」

ほむら「考えたいことがあるの、帰って」

QB「三人、と言っていたね。マミ、さやか、杏子のことかい?」

ほむら「……」

QB「君は彼女達のことをどうでもいいと思ってるのかい?」

ほむら「思ってないけど……」

QB「…?なら、どうしてどうなったって、という言い方をするんだい?」

ほむら「それは……」

QB「君達人間は本当にややこしいね。心と行動が全く一致しないことばかりだ」

QB「わけがわからないよ」

ほむら(まどかがいればどうなったっていいなんて思わない……そんなのまどかが望まないから)

ほむら(まどかがいなくても……)

QB「実は本当についさっき入った情報なんだけど、この街にワルプルギスの夜が来るらしい」

ほむら「……」

QB「驚かないんだね。ワルプルギスを知らないというならその反応も納得だけど」

QB「ワルプルギスは超弩級の魔女だ。結界を持たず、一度具現化すると甚大な被害が出る」

QB「今まで何人もの魔法少女が挑み、そしてやられてきた。歴史に名を残す魔女だよ」

ほむら「……」

QB「これでも反応なし、か……ひょっとして、ワルプルギスが来るということを分かっていたのかい?」

ほむら「っ!」

QB「ようやく反応したということは、どうやら当たりのようだね。そうか、君は知っていたのか」

ほむら「……」

QB「しかし君はグリーフシードを集めてもいなかったし、余裕があるのか端から諦めているのか」

QB「まあ、君がワルプルギスにどう対応しようとそれは自由だけどね。過去に逃げ出さなかった魔法少女もいなかったわけじゃないし」

ほむら「……」

QB「君は逃げるという選択肢を選ぶつもりかい」

ほむら「……逃げる…?」

QB「戦うのかい?」

ほむら(逃げる……あぁ、そうか、私は逃げて来たんだ……何度も何度も何度も……)

ほむら(まどかが契約した世界から、死んでしまった世界から……)

ほむら(まどかだけじゃない、みんなのこともそう)

ほむら(ずっと逃げ続けて、今回も逃げるつもりで……)

QB「さっきも言った通り、君の対応について僕がとやかく言うつもりはない。好きに決めればいいさ」

ほむら「……」

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んで みた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね !」

さやか「いやーありがと! 私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・ 」

京子「見てくれありがとな! 正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが! ? 改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

~数日後~

ほむら「話って何?」

マミ「ワルプルギスの夜が来るって、キュゥべえから聞いてない?」

ほむら「聞いたわ」

マミ「簡単に言えば、一緒に戦ってほしいのよ」

さやか「マミさんは最初乗り気じゃなかったんだけど、あたしがほむらを誘おうって言ったの」

マミ「確かにワルプルギスは強敵……だからといって、あなたが積極的に魔女に関わらないと言った以上、誘わなくてもいいんじゃないかと思ったのよ」

さやか「でもほら、なんだかんだあたしも助けられたし……戦ってくれないかな、って思って」

ほむら「……」

マミ「無理にとは言わないわ。あなたの言ってた一カ月という期限もそろそろ近付いてるし、戦いたくないんでしょ?」

さやか「あたしもまだ魔法少女になったばっかだし、そんだけ凄いなら二人だとちょっと不安なんだよ」

ほむら「私じゃなくて杏子を誘えば?」

マミ「佐倉さんは……多分無理よ」

さやか「あいつと組むくらいならあたしは一人で戦うよ!勝ち逃げみたいなことされたし……」

ほむら「それはどうかしらね。私なんかよりは戦ってくれると思うわよ」

さやか「やっぱり、駄目…?」

ほむら「……しばらく考えてたの」

マミさや「…?」

ほむら「どうせ捨てる世界なんだから、私が何をしたって意味がない。ワルプルギスと戦ったってリスクが高まるだけ」

ほむら「私が目指すものはこの世界にないから」

ほむら「でも、本当はここにあるものも欲しいと思ってるわ。それが一番の理想だって分かってる」

ほむら「理想が高すぎてどちらかしか手に入らないのも知ってる……」

ほむら「私が優先しないといけないものは、ここにはない」

ほむら「だからあなた達とは戦わない」

さやか「……そっか。結局それが答えか」

マミ「今の言葉だけじゃ、あなたが何を求めているのかさっぱりだけど……いいわ、誘ったりしてごめんなさいね」

ほむら「でも、どうせだから……」

マミ「まだ何か…?」

ほむら「置き土産くらい置いて行かせて」

ほむらの家

さやか「何この部屋!」

マミ「凄いわね……これ全部ワルプルギスの…?」

ほむら「私が集めたあいつの情報よ」

さやか「すっごい……」

マミ「なんでこんなに…っていうのは野暮ね。本当に使わせてもらっていいのね?」

ほむら「持ち出しはしないで。この地図には、ワルプルギスの出現予測地が書いてあるわ」

さやか「予測地って、そんなの分かるの?」

ほむら「統計よ」

マミ「統計?なんの?」

ほむら「ワルプルギスがこの街に来たもののよ」

さやか「えっ?ワルプルギスってそんなに何度も来るものなの?」

QB「そんな情報は聞いたことが無い」

マミ「キュゥべえ…!」

QB「どういうことなんだい?是非聞かせてもらいたいな」

ほむら「私は……私は未来から来たのよ」

マミ「……未来?」

ほむら「今から数日後の未来、ワルプルギスが来た日から一カ月遡ってきたの」

さやか「ッ!まさか、それがあんたの……?」

ほむら「私がキュゥべえに願ったから、私は時間を巻き戻して、私の望む結末を求めてずっとこの一カ月繰り返してきたの」

ほむら「結局何度やっても私の願った世界には辿り着けなかった……あまつさえこの世界には、私の願いの対象さえなかった」

ほむら「だから余計なことはしたくなかったの。魔女と戦って武器や魔力を消費していては、次の戦いに臨めないから」

ほむら「ワルプルギスがいなくなったら、私はもうこの世界にはいない」

ほむら「私は時間を巻き戻して、今度こそ……やり直す」

マミさや「……」

ほむら「信じられないでしょ。いいの、独り言だと思ってくれて構わないから」

ほむら「でもワルプルギスの資料は本物よ。私が手に入れられないものを、あなた達が掴みとれるかは分からないけど」

ほむら「二人ではきっと勝てない……せめて杏子と、三人で戦うべきだと私は思うわ」

QB「なるほどね、時間操作の魔法か。これでいろいろと合点がいったよ」

ほむら「私の代わりに、あいつを倒してほしい……お願い」

さやか「……何よそれ…自分勝手にもほどがあるんじゃない」

ほむら「分かってる……今までもずっと、私は自分勝手だったわ。でも、そうしないと生きていけないから」

さやか「ワルプルギスとは戦うけど、あんたの代わりってのは、なんか違う気がする」

さやか「そんなんであたしらが勝ったとして、あんたは嬉しいわけ?」

ほむら「……多分」

さやか「どうせもう一回巻き戻すのに?あんたの力で勝ったわけじゃなくても?」

ほむら「……」

さやか「一緒に戦ってよ!それでみんなでワルプルギスに勝ってさ、巻き戻ってまた戦う時に自信持てるようにしなよ!」

さやか「あんた負け癖が付いてるからきっと勝てないんだって!だからほら、勝てる方法を学んどけば次は負けないでしょ!!」

さやか「だから、さ……」

ほむら「……資料は好きに見てていいから」スクッ

さやか「ほむら……」

マミ「私は時間を巻き戻したことなんてないから分からないけど、願いの対象が存在しないなんてあり得るの?」

QB「少なくとも今までほむらが移動して来た時間軸には存在していたわけだし、今回が例外と考えることもできなくはない」

QB「その要因はいくつか考えられるけど……まだ確証はないしね」

マミ「あり得ないことはないわけね……」

さやか「多分、その対象っていうの、まどかって人なんじゃないかな」

マミ「この間暁美さんが呼んでたっていう、あの?」

さやか「でもこの世界にはいなかったから絶望してるんだと思う」

QB「絶望ね……しかしなるほど、もう次の世界のことを考えているから真の絶望はしてないわけか」

さやか「真の絶望?」

QB「いずれにしても、色々と考えられることができたみたいだ」

QB「僕は一旦失礼するよ。気になることがあるからね」

マミ「えぇ、またねキュゥべえ」

さやか「……ねえマミさん、杏子のことどうします?」

マミ「……」

マミ「交渉をしてみるだけしてみましょう。本当はあんまり会いたくないんだけど……」

さやか「分かります分かります!あいつほんっとヤな奴ですもんね」

マミ「違うの、そうじゃなくって……美樹さんにはまだ話してなかったわね」

さやか「…?」

マミ「いいわ、今度話してあげる。でも、佐倉さんを攻めたりしないであげてね」

さやか「なんだかよく分かんないですけど……はい」

マミ「さあ、持ち出せないんだから全部覚えていくわよ!」

さやか「全部!?無理ですよそんなの!!」

マミ「いいからやるの!もう時間が無いんだから」

さやか「はーい……」


ほむら(これでいいよね……まどか……許して、くれるよね……)

まどかがいないのなら次の世界に託すしかない

――――この世界は諦めるの?

まどかを救えなかったら意味がない

――――救う対象がいないから?

まどか以外はどうでもいいから……

――――だから戦わない?

……

――――もし三人だけで勝っちゃったら?

倒せることが分かれば嬉しいわ

――――三人だけでいいのに?

それなら四人いれば大丈夫のはずよ


ほむら「……そうでしょ」

ほむら「間違って、ないでしょ……」

~数日後~

杏子「よう」

ほむら「杏子……」

杏子「ちょっといいか?」


ほむら「何か用?」

杏子「ワルプルギスの資料とやら、あんたが大量に持ってんだろ?あたしにも見せてくれよ」

ほむら「……そう、戦うのね。二人と一緒に」

杏子「そういうあんたは戦わないんだな……理由は?」

ほむら「巴さん達に聞いてないの?」

杏子「教えてくんなかったよ。人の過去はべらべら喋るくせにあんたのことはさっぱりだ」

ほむら「……とりあえずうちに来て。その時にでも」

杏子「お邪魔するよ」

ほむらの家

杏子「……なるほどね、どおりであたしの名前を知ってたわけだ」

ほむら「持ち出さないでね。ここで覚えていって」

杏子「わーったよ……それにしても、何回巻き戻してんだよあんた。こんだけ集められるってことは尋常じゃねえんだろうな」

ほむら「そうね、もう忘れてしまったわ」

杏子「そうかい……あたしはワルプルギスに負けたりしたのか?」

ほむら「何回かは」

杏子「はっ、そりゃおっかねーな……」

ほむら「私の代わりに頑張って」

杏子「別にあんたの代わりに戦う訳でもあんたのために戦う訳でもねーよ。そこんとこ間違えんな」

ほむら「……ごめんなさい」

杏子「まっ、ちょっくら浸らせてもらうよ。この家は客に茶も出さねーのか」

ほむら「今準備中よ」

杏子「おぉ、気が効くね……ほら、食うかい?」

ほむら「……ありがとう」

~ワルプルギス襲来日~

ほむら(こうして黙ってワルプルギスを見ているなんていつ以来かしら……きっと初めてまどかと出会ったあの時まで遡るわね)

QB「君は戦わないことを選んだんだね」

ほむら「……」

QB「おっと、前にも言ったけどそれが悪いことだとは言わないよ。君の場合はそれだけの理由もあるみたいだし」

QB「まあ、理由なんてものはあってもなくても変わらないんだけどね」

ほむら「何の用かしら」

QB「君に話があって来たんだよ。鹿目まどかという子のことについて、一つの仮説を立てたんだ」

ほむら「っ!……どういう意味…?」

QB「まず確認しておくけど、君が時間を巻き戻した要因というのは、その鹿目まどかという子で間違いないんだね?」

ほむら「……そうよ」

QB「そうか……それなら納得がいかないこともない」

ほむら「早く言いなさい!」

QB「君は因果というものを知っているかい」

ほむら「因果……?」

QB「魔法少女の力はね、その子が背負い込んだ因果の量で決まってくる」

QB「一国の女王や救世主と、君達のようなごく一般的な人生を送ってきた一般的な少女を比べるとかなりの差がある」

QB「ところが、君の魔法は時間遡行だというじゃないか」

QB「そこで一つの問題が出てくる」

QB「君が同じ理由と目的で何度も時間を遡ると、決して絡まるはずのない平行世界の因果線が、一点に集中することになる」

QB「何本もの因果の糸を、君が螺旋状に束ねてまとめてしまっていたんだとしたら」

ほむら「何が言いたいの……」

QB「言うまでもなく、因果の糸の中心にある特異点はその鹿目まどかという子だったんだろう」

QB「僕の予想が正しければ、その子は繰り返すごとに強力な魔法少女になっていったんじゃないのかい?」

ほむら「――ッ!!」

QB「……やっぱりね。この仮説を正しいとしたら、もう一つ仮説が立てられる」

QB「なぜこの世界に鹿目まどかが存在しないのか」

ほむら「……」

QB「簡単に言えば、因果の糸が集中しすぎて鹿目まどかという器が耐えられなくなったんだ」

ほむら「っ……」

QB「前例はないけど、いくつもの因果線が一人の少女に絡まり過ぎた」

QB「人の体ではその膨大すぎる因果の量を受け止めることが出来ず、ついに崩壊してしまい存在自体が消えてしまった」

QB「そういう可能性が考えられる」

ほむら「……」

QB「君は鹿目まどかという子を最強の魔法少女にしてくれたと同時に、最大のエネルギー源を消滅させてしまったんだ」

ほむら「私が……まどかを……?」

QB「勿論仮説の一つにすぎないよ。でもその可能性は高いと思うね」

ほむら「あっ……ああぁっ…………」

ほむら「まどかっ…まどか……」

ほむら「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

QB「…………」

ほむら「あっ…………………ぁあ…………」

QB「踏みとどまった、か……」

QB「次の時間軸にまだ希望を抱いているのか……」

ほむら「まどかが……まどかを……」フラフラ

QB「どこに行くんだい?」

ほむら「早く……次の世界に行かなきゃ……」

QB「構わないけどね。しかし、因果の糸はどこに絡まることになるんだろうね」

QB「この時間軸にだけいない鹿目まどかは、本当に次の時間軸にもいるのかな」

ほむら「まどか……」

QB「……聞こえてない、か」

ワル夜「アッハハハハハハハキャハハハハハハハ」

さやか「でぇえりゃあああああああ!!!」バキィン

杏子「おらぁ!」ザシュッ

マミ「ティロ・フィナーレ!!」ドギャーン

ワル夜「アハハハハハハハハハハ」

さやか「あがっ!」

杏子「くっ!」

マミ「きゃあっ!」

杏子「流石伝説の魔女ってか……一筋縄じゃいかねーな」

マミ「まだまだ、これからよ…!」

さやか「負っけるかあああああ!!」


ほむら(みんながまだ戦ってる……まだなの……まだ時間を戻せないの…!?)

ほむら「まだ…まだ……まだ………まだまだ…………」

ズドォーーン

ほむら「爆発……もうすぐ……もうすぐだよまどか……」


ほむら「まだ…………」


ほむら「まだ………」


ほむら「まだ……」


ほむら「まだ…?」


マミ「暁美さん…?」

ほむら「……巴さん……?」

ほむら「なんでこんなところに?」

マミ「それはこっちの台詞よ……どうしてここに?」

ほむら「ワルプルギスは…?」

さやか「ほむら?なにしてんのこんなとこで」

杏子「なんだよ、来るのが遅ぇーんだよ馬鹿野郎……」

ほむら「ワルプルギスは!?どうなったの!?」

マミ「倒したわ」

ほむら「……えっ…?」

マミ「本当にもうギリギリだったけどね」

さやか「あたしら三人の友情と努力の勝利ですよ!」

杏子「友情って……」

マミ「暁美さんの渡してくれた資料のおかげよ。使い魔の行動パターンやワルプルギスの攻撃パターンに対応できたからこそ勝てたようなものね」

ほむら「倒せたんだ……」

さやか「……ほむら、もしかしてもう行っちゃうの…?」

ほむら「あはは……そう、倒せるんだ……そう、なんだ……」

さやか「…?」

ほむら「うん、さようなら」

カシャリ

ほむら(さようなら、みんな……)

ほむら(そうよ、前向きに考えよう……あの三人で倒せたんだもの、私も加わることができれば……)

ほむら(それにみんなが生きていられれば、まどかだって喜んでくれるはずだもん)

ほむら(だから、今度こそ守ってあげるからね)

ほむら(まどか)

ほむら「…………」

ほむら「……?」

杏子「……おい、ほむら?」

ほむら「ッ!?」

マミ「どうかしたの?」

ほむら「なっなんで!?」カシャリ

さやか「バイバイほむら……」

ほむら「もう一度、もう一度…!」カシャリ カシャリ

さやか「……何してるの?」

ほむら「なんでっなんでっなんでっなんでっなんでなのよッ!!!」カシャリ カシャリ カシャリ

カシャリカシャリカシャリカシャリカシャリカシャリカシャリカシャリ

カシャリカシャリカシャリカシャリカシャリカシャリカシャリカシャリ

さやか「や、やめなよっ!」バッ

ほむら「離して!」

マミ「落ち着いて暁美さん!一体どうしたの!?」

ほむら「だって、だって時間を戻さなきゃ、まどかが……」

QB「ふむ、こうなるのか」

杏子「キュゥべえ、何か知ってんのか!」

QB「僕はほむらに可能性の一つを話したに過ぎないよ。それを真に受けたのは彼女だ」

杏子「何言ってやがる…どういう意味だ!」

QB「巻き付く先を失った因果の糸は絡まることができない……一度消えた存在はもう二度と戻らないと」

QB「願いの対象がいないから戻れなくなった、ということかな」

QB「もしくは、彼女が心のどこかで自らの願いを否定したかだ。杏子、君みたいにね」

杏子「ッ!」

ほむら「そんな……次の世界に行かなきゃいけないのに……」

……………………んの…………………せ………だ

……………ちゃんの……………せいだ

………ほむらちゃんのせいだ

ほむらちゃんのせいで私は――――


まどか「私は消えちゃったんだよ」



ほむら「……ごめんね、まどか」

ほむら「約束守れなかったよ」

マミ「なによ、これ……」

さやか「ほむらから、魔女が……」

杏子「どうなってんだよ……どっから現れたてめえ!」

QB「気付いているんじゃないのかい……あれはほむらだよ」

さやか「えっ、だって、ほむらはそこにいるじゃん!」

QB「あれはほむらの抜け殻だよ。ほむらのソウルジェムは、グリーフシードに変化して魔女を生んだ」

杏子「なんだと……?」

QB「それが魔法少女の最後だよ。例外はない。君達もいずれほむらのように魔女になるか、ソウルジェムを破壊され魔女に殺されるかだ」

マミ「ちょっと待ってよ……なによそれ……」

さやか「キュゥべえが何言ってんのか全然分かんないよ……」

QB「それよりこの魔女を倒さないと君達の命が危ないんじゃないのかい?」

ホムリリィ「◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆」

杏子「――ッ!くそうっ、なんだってんだちくしょー!!!」

まどか、どこにいるの

――――ここにいるよ

そんなの嘘

――――嘘じゃないよ

これって罰なのかな

――――罰なのかな

知らないわ

――――知ってるよ

置いていかないで

――――いかないよ

止まってよ


ホムリリィ
此岸の魔女 その性質は「背徳」
ルールに違反した彼女は終わることのない夢を見続ける
彼女の理想の世界を見せればそこが終わりとなるだろう

QB「…………」

QB「ほむらが魔女になった」

QB「結果的に倒したけど、マミもしばらくして魔女になった」

QB「杏子は見滝原と風見野からも遠ざかったけど、遠い地で魔女にやられたらしい」

QB「さやかは……」

さやか「仁美と恭介、うまくいってるかな……」

さやか「みんながいなくなってからもさ、あたし頑張ってたんだよ」

さやか「でもごめん、もう無理みたい……」

さやか「誰かの幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない……」

さやか「あたし達魔法少女って、そういう存在なんだね」

さやか「あたしって、ほんとバカ」

QB「さてと、この街にいる魔法少女は近くから縄張りを求めて来た子が一人か」

QB「新しく素質を持った子が生まれるまでは、彼女のテリトリーになるだろうね」

QB「暁美ほむら」

QB「君の願いのまどかという子が存在していたなら、もうこんなことを続ける必要もなかったんだろうね」

QB「ない者を考えても仕方ないか。もうしばらくこの星で活動を続けることになりそうだ」


END

ハッピーエンドが見たいなー

ほむら「まどかが因果の糸で戦う世界に来てしまった」

使い魔「ウフフフー」

さやか「なんかここヤバいよ!」

まどか「私に任せて!」ヒュッ

スパパパ

使い魔「ジャンケンポン!」ゴハッ

さやか「流石まどか!カッコいい!」

まどか「えへへ、それほどでも」

ほむら「え、いや、あの、今のは一体……」

さやか「どうだ転校生!なんとまどかはどこからか糸を出して戦うことが出来るのだ!」

ほむら「えぇー……」

ほむら「えっと、その糸?なに?」

まどか「なんかよく分かんないけど、最近になって急に体から変な糸が出せるようになったの」

さやか「まどかアレ見せてやんなよ!」

まどか「えぇ!?でも恥ずかしいよ……」

さやか「いいからほら!」

まどか「よし、行くよ!……えいっ!」ヒュッ

グイーン

ほむら「天井のとっかかりに糸を引っ掛けてターザンみたいなことを!」

さやか「これぞスパイダーマンごっこ!」

ほむら「パンツ見えてるわよ」

さやか「こまけぇことはいいんだよ」

まどか「だからやりたくなかったのに!」

ほむら「……うん、まあ、それはいいとして……なんで戦えるの?」

まどか「だってスパイダーマンはHEROだよ!戦わなくてどうするの!」

さやか「カッコいいでしょうが!あえてマスクとか被らずに制服でやってるところがカッコいいでしょうが!」

まどか「さやかちゃん褒めてくれてる!?馬鹿にしてる!?」

ほむら「えっと、つまり……HEROに憧れて戦う訓練をしたと?」

まどか「二日でマスターして大根の千切りくらいなら出来るよ」

ほむら「細かいのね…!」

まどか「でも実際に戦うことになるなんて思わなかったよ……今の何?」

さやか「綿毛の化け物……コットンマンと名付けよう」

ほむら「名前は知らないけど多分違うわ……ところで、いつまでそこにいるつもり?」

マミ「……」シュン

まどさや「……誰?」

マミ「偶然通りかかったから助けようと思ったのに私なんか必要ないみたいだったから……」

ほむら「……まあ、気持ちは分かるわ」

マミの家

マミ「――とまあこんなところよ」

さやか「なるほど、コットンウィッチと名付けるべきだったってことですね」キリッ

マミ「全然違うわ」

まどか「そっか、私にも魔法少女の素質が…!」

QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」

まどか「どうしようかなぁ、コスチュームだけ欲しいなぁ」

マミほむ「そんな願いで魔法少女になっちゃ駄目!!」

まどか「あっ、そうだよね。作ればいいもんね!」

ほむら「と、とにかく魔法少女になっちゃ駄目なんだから!」

病院にて~

マミ「ティロ・フィナーレ!」

魔女「ヤーマイマスター!」ウニョーン

スパパパパパパ

マミ「きゃぁっ!……魔女の輪切りが…!」

???「もう大丈夫ですよ」

マミ「誰!?」

まど仮面「まど仮面参上!」

さやか「さやか参上!」

ほむら「……縛られてたけど助けられた暁美ほむら参上」

さやか「ちょっと少しはノリなさいよ!まどかを見習え!」

まど仮面「さやかちゃん言っちゃ駄目だよ!」

マミ「……」

これはアレかな
ほむリリーが見てる幸せな夢なのかな

病室にて~

恭介「もう僕の腕は治らないんだ!奇跡か、魔法でもない限り」

???「果たして本当にそうかな!」

恭介「だ、誰だ!?」

まど仮面「まど仮面参上!」

さやか「さやか参上!」

恭介「さやかと……鹿目さん?」

まど仮面「さ、さあそれはどうだろうね!とにかく私が頑張ってみるよ!」

恭介「頑張るって、一体――」スパァン

恭介「うわああああ僕の腕があああああ!!!!!」

まど仮面「すかさず縫合っ!」シュルルル

恭介「痛えええええええええ!!!!いぎゃあああああああああああ!!!」

まど仮面「……麻酔は使うべきだったかな」

さやか「うん」

数日後~

さやか「なんか治ったって」

仁美「まさに奇跡ですわね!」

まどか「よかったね上条君!」

ほむら「……」

仁美「ほむらさんどうかいたしました?」

ほむら「いえ、なんかこう……ずるいなって思って……」

確かにずるすぎるwww

数週間後~

ほむら「なんでまどかはあんなに強いのかしら……」

ほむら「この間は不良を縛り上げて警察に突き出しちゃうし」

ほむら「万引き犯を捕まえて警察に突き出しちゃうし」

ほむら「しかもそれ杏子だったし」

ほむら「なにがどうなってるの……」

QB「それは僕が聞きたいよ」

ほむら「インキュベーター……」

QB「あの糸を僕らの技術で分析してみたんだ。あっ、僕ら実は宇宙から来たんだけど」

ほむら「知ってる、続けて」

QB「あ、ウン……するとどうやらあれは概念上にしか存在しないようなんだ」

ほむら「……うん?」

QB「あの糸はなんとまどかに巻き付いていた因果の糸だったんだよッ!」

ほむら「な、なんですってーー!!!」

ほむら「……で、因果の糸って何?」

QB「えっと、魔法少女の才能は云々カンヌン――――」

ほむら「エェー……ようするに要約すると」

ほむら「私が巻き付けた因果の糸がまどかに取り込まれてなぜかそれを発現できるようになって」

ほむら「しかも因果の糸は普通じゃないからいろんなことが出来るし超強い」

ほむら「こういうことでいいのかしら?」

QB「訂正するほど間違ってないね」

ほむら「なるほど……つまり、私のおかげ」キッ

QB「うん、ほむらのせいだ」

ほむら「私のおかげね」

QB「……うん?」

ほむら「まどかが自分で戦えるようになったからまどかは自信を持てるようになって、魔法少女になろうとしない」

ほむら「つまり、私のおかげでまどかに自信が付いたと」

QB「前向きだね」

それから~

さやか「うえーんまどかー!仁美に恭介を盗られちゃうよー!」

まどか「任せてさやかちゃん!赤い糸は用意できないけど、この糸で小指を団子結びにしといてあげるから!」キュッ

恭介(なんだろう、さやかのことを思うとドキドキが止まらない…これって運命!?)

さやか「ありがとうまどか!」

まどか「ごめんね仁美ちゃん!あとで素敵な英国紳士と結んであげるから!」


しばらくして~

杏子「なんかマミと仲直りした」

マミ「不思議ね」

まどか(私が二人の絆を糸でギチギチに締め上げたからだよ!でも言わないよ!)

まどか(こっそり仕事をするのもHEROの務めだもんね!)


ワルプルギスの夜がやって来た~



マミ「さあ、かかってらっしゃい!」



杏子「好きにはさせねーよ!」

ほむら「今度こそ決着をつける!」



まど仮面「行こうみんな!」



ワル夜「アハハハハハハハハハハハーキャハハハハハハハハハー」

ほむら「……しれっとまどかがいた気がするけどとにかく頑張りましょう」

ワル夜「ウフフフフフーハハハハハハー」

杏子「セイッ!」ザシュッ

マミ「ティロ・フィナーレ!」ズギャーン

ほむら「マジカルタンクローリー!」プップー

ワル夜「ヒャッハー!」ボウッ

ほむら「いけない!まどかに炎がっ!」

まど仮面「エイッ!」シュルルルルカキーン

さやか「流石まどか!糸を細かく網目状に縫い上げて糸の盾を作った!」

ほむら「……あと一息!」

まど仮面「はっ!」スパパパパパパ

ワル夜「ワハハハハハハ……」

展開早ぇwww

>>343
マジカルタンクローリーってDIOかよ

まど仮面「さようなら……」

ギリギリギリバッツーン

ワル夜「ギャハハハッ……」

シュァーン

杏子「ワルプルギスが消えていく……」

マミ「勝てたのね…!」

ほむら「やったわ……ついにワルプルギスを倒したのね!」

まど仮面「やったねほむらちゃん!」

ほむら「ありがとうまどか!あなたのおかげよ」

まど仮面「えへへ……って違う違う!ワタシマドカチガウよ!!」

QB「だがまだハッピーエンドではない!」

さやか「出たなインキュベーター!」

QB「君達はいずれ魔女になるのさ。その事実は変わらないよ」

まどか「……」スッ

まどか「えいっ!」ヒュッ

QB「きゅぷっ!?」

さやか「まどか何してるの!?こいつら殺したって意味ないんだよ!」

まどか「殺さないよさやかちゃん……私のこの糸、因果の糸っていうんだって」

ほむら「だからって、一体どうするつもり?」

まどか「こうするんだよ!」シュルルルルルルドギュゥーン

QB「うわぁぁぁぁ!こっこれはッ!!僕の中に巻き付いた因果の糸を通じて因果が入り込んでりゅうううう!!!!」

QB[んほおおおおらめえええええ!これ以上因果を入れられたら溢れちゃうのおおおお!!!」

シューン…

杏子「キュゥべえは?おいキュゥべえはどうした!」

まどか「因果の糸が巻き付き過ぎて消えちゃったよ」

まどか「キュゥべえは体がちっちゃかったからすぐに耐えきれなくなっちゃったんだね」

まどか「さらにこの残った全ての因果の糸を使って…!」シュルルルパシッ

マミ「あっ」

杏子「んっ」

ほむら「やっ」

まどか「みんなとソウルジェムをギッチリ結んで魂を体に戻すね!」

さやか「ずっけぇー!でも流石まどか!もう何でもありだね!!因果ってすげー!」

その後まどかが色々因果の糸を操って世界中の魔法少女を元に戻したとさ

魔女は出来るだけ悲しませないように締殺したとかなんとか

インキュベータもいなくなりこうして世界に平和が訪れた

まどかはもう糸を出すことが出来なくなってしまったが――

世界は平和になったのだ

まどか「因果の糸って凄い」

まどか「改めてそう思ってしまうのでした」

END

くぅ~疲れましたwこれにて完結です!
実は、最初のSSを書いてたら別の話を書きたくなったのが始まりでした
本当はもう少し短く終わるはずだったのですが←
ネタを無駄にするわけには行かないので流行りのコピペで締めてみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう ちょっとメアリー・スーなところも見えちゃったけど・・・気にしないでね !」

さやか「いやーありがと! 私の解説っぷりは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけど私何にもしてないわね・・・ 」

杏子「見てくれありがとな! 正直、作中で行った万引きは絶対しちゃ駄目だからな!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、杏子、ほむら、まど仮面「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、杏子、ほむら「って、なんでまどかが二人!?改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

  /!  /! !  !   _ -‐  ̄!  !!  !     _,..- ┘  ̄! !    !
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  !  ヽ  \"   /   !  _ ,.r‐、:::.キ ヽ::::`l水::´ヽξ / /::::/ /::::`゛ヽ、
  !   \   \ /  _  ̄ /::::|  ヽヤ ヽ从冖::://| /" // /::::::::::::::::::::゛ヽ
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   !     l\    \ ̄`゛`、___:::|  ヽ ヽ_ ,.._ _,..-.,_ヾ、、 ∠― フ::|:::::::::::::::::::::::::
    !    !o\  `、ヽooo∞%, !  ゛、ヽ .\゙、 `''';;;;;;;;;} | l |  ≦:::::::|:::::::/`ヽ、::::
     ! _,..-''´ ̄ヽ  \\ヾ、,;" !  ヽ、ソヽ \Yヽ...|;;;;;;} 川  ≦:::::::::|:::/   /:::/
    /  .:::"  '':::;;;` 、 ヽ',,\ヽ !  ゛、 ソ、゙ 、゙i\ / ノ;;;ノ // _ `‐ .,,_/   /::/
   /:   "      ::: ヽ ヾ、゙`ー'   ゛、 ツ、 ゙、', i ヾノ 一'"、\  ̄ ‐-/!  /::/
  /::::::     ,,, .,,  ::.:.∨∧t、t、゙、 ', ツ ヾ、 !ツ ヽ∨|`ー-.,,__ノヽ/  ヽ、/(_
  |  ::        `ヽ、 ∨∧゙、゙、゙、 ツ、゙、 ゙、ツ、ヽ ゙、 | __  __        〃
  |   /  ,へ /::\ /::ヽ ∨ ∧゙、゙、, ゙、゙、ツ 、ツ !  ! | | | _|_|_  ___
  ! / ∧/ r.、`:::::´、冫::::、、ヽ∨ ∧',,',,',, ッイツノ  !  !./ ├┤|_ノ |_|  | _|_ |
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  !::::{ L::::`ー、リ  /ノ |/ (:( )::!  | ;;  !彡":::: !,,_! ! | /    ヽ_ノ   |_|_|
   !:::て  ̄`)ノ      `,,"!   | ;;  !" !ヾ ト、゛ー/   〃       ―‐|―‐
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