竜華「卒業前の」怜「一足早い」セーラ「卒業式」 (69)






千里山オンリーで書いてみた






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まくらおさめ



泉「ちぃーっす」

セーラ「おー、泉」コイコイ

泉「なんですか?」

浩子「えーからえーから」コイコイ

泉「はぁ」


ボソボソ ゴニョゴニョ


竜華「なーに悪だくみしてるん?」ヒョコッ

セーラ「竜華はえーわ」

竜華「えー? 感じ悪いや~ん」

浩子「後で分かりますよって」

竜華「そうなん?」

泉「なんや知りませんけど」

竜華「まぁえーわ。したらお座敷卓にいるな」スタスタ


ボソボソ ゴニョゴニョ


ガラッ


怜「はぁー、つっかれたわ~。うちんクラス、大掃除気合入り過ぎやってホンマ」

竜華「お疲れ~怜、こっちやこっち~」オイデオイデ

怜「Oh my 枕、りゅ~か~♪」トテトテ

竜華「誰が枕やっちゅーねんw」

セーラ「今や、行くでっ」ダダッ

浩子「www」

泉「マジでやるんですかw」

怜「ん? なん?」キョトン

セーラ「最初はグー! じゃんけんポンッ!」

怜「は?」サッ

セーラ「うわ!? 負けたぁ!」

浩子「wwwww負けんなや」

泉「勢い勇んで乗り込んでw 負けwwww」

怜「なんなん?」

竜華「知らんw なんか始まったな」


セーラ「次、フナQ行けっw」

浩子「はいはい。ジャーンケーン、ポンッ!」

怜「えー?」サッ

浩子「あらぁっ!?」

セーラ「負けとるやんwww」

浩子「いやー、お強いですわ~w」

泉「一巡先読まれてるんやないですか?」

セーラ「おい、泉、3タテだけは喰らったらアカンでっ」

泉「はいっ、おねがいしゃーっす!」

怜「はぁ」

泉「最初はグー! じゃんけんポイッ!」

怜「」サッ

セ・浩「すばらっ!!」

泉「よっしゃーーーっ!!!」

怜「あはは、負けてもーたなぁ」


泉「それでは清水谷先輩」

竜華「ん? うち?」

泉「失礼しますっ!」ゴロン

怜「は?」

竜華「なんやいきなりやな。泉も膝枕されたかったん?」ナデナデ

泉「うわー、最高に気持ちえーですわー」ウットリ

竜華「気に入って貰えたんならよかったわ」ナデナデ

怜「.......?」

セーラ「wwwwww怜wwwww怜の顔wwww」

浩子「www何が起きたか理解が追いつかれへん顔ですわwww」

怜「........は?」

セ・浩「wwwwwwwwww」

竜華「怜w かたまってるで」

泉「先輩の膝枕最高ですよ~♪」


怜「.........おい二条」

セ「名字呼び捨てwww」

浩「これはおっかないですわぁww」

怜「今日はあれやで? うちの膝枕納めの日やで? それと知っての狼藉か?」

泉「狼藉てw」

セ「膝枕納めてw」

竜華「まぁまぁ、たまにはえーやんか。ほな泉、交替したげて?」

泉「はい。名残惜しいですけど園城寺先輩の目が怖いですしw」スッ

怜「まったく」ヤレヤレ

浩子「」スッ ゴロン

セーラ「wwwwwwww」

竜華「今度は浩子かいなw」ナデナデ

怜「」

浩子「あー、ほんまこの膝枕はこの国の最高峰ですわ~」

泉「ですよねっ」


怜「..........こらQ」

セーラ「wwwwwwwwwwwwwQwwwwwww」

泉「ただのQwwwwww」

竜華「さすがに噴いたわwww」

怜「どきぃや」

浩子「ハイ」スッ

竜華「びびってるやんw」

泉「いや怖いですよw」

セーラ(よっしゃ、今の内やな)スッ

怜「させへん」ガシッ

セーラ「お、おう」

竜華「まぁまぁ、そんなムッとせんでもえーやないのぉ」

泉「そうですよ。幸せはみんなで分かち合いましょーよ」

怜「そーゆーことやない。分かち合うのはええよ。そら大事な事や。せやけど物事には順序があるやろ」

怜「今日は終業式して、大掃除して、この年の瀬の節目に疲れきっちたうちの体を休める先はドコ?」

セーラ「まぁそこやろな」


怜「せやろ? りゅーかの膝しかないやろ? それを寄ってたかって、なんなん?」

セーラ「いやwww おまえのその真に迫ったリアクションこそなんなんや言いたいわw」

浩・泉「wwwww」

怜「うっさいわ。その笑いもやめー」キッ

浩・泉「ハイ」

竜華「まぁまぁ怜。ほな膝枕納めして機嫌なおそか」ヒザポンポン

怜「ほなそーさせてもらうわ♪」ペカー ゴロン

竜華「」パカッ


ゴンッ


怜「..............イタイ」

セ・浩・泉「...........」

竜華「あははは、見事にひっかかったな~♪」


セーラ「ちょっ、おまっ、竜華! おまえ何しとんねん!」

怜「...........」ムクリ

泉「何で足開いたんですか。ゴンて言いましたよ」

竜華「えー? いや、うちも何かする流れなんかと思ったんやけど。ちごーた?」

浩子「天然すぎますわ。丸く収まるところやったのに台無しやないですか」

怜「..........ぅえぇぇぇん」ヒック

竜華「ちょ、泣かんでもえーやんw 痛かったん? 堪忍、堪忍やでぇ」ナデナデ

怜「えぇぇぇぇぇぇん」

セーラ「ガチで泣いてるやん.....」

浩子「いたたまれなくなってきましたわ.....」

泉「どーすんですかこれ.....」

怜「えっぐ」ズビッ「竜華のあほー、ぅえぇぇぇん」

竜華「はいはい、あほでごめんな。ほら、洟拭かんと制服にたれてまうよ」フキフキ

怜「んっく、もーみんな嫌いや~、あほ~」


セーラ(ここでアホちゃいまんねんパーでんねんゆーたらどーなってまうんやろな?)ヒソヒソ

泉(ちょww いらんこと言わんでくださいよwww)

浩子「アホちゃいまんねん パーでんねんっ!!」

セ・泉「ゆーたぁ!?」ポーズ カンペキヤッ

怜「んぶっ..................」

竜華「..................」

浩子「」ポージングナウ

セーラ「................」

泉「........噴いてるやないですか」

怜「ちゃうやん。そんなオトン世代のギャグで噴くわけないやん」チラッ「.......ぶふっ」

浩子「」ポージングナウ

竜華「いや、これは噴くってwww あーっはっはっはwwwwww」ヒー

セーラ「wwwwwwwwwwwwwポーズが完璧すぎるやんwww」

怜「..........wwwwwwwwwも、もうやめーやwwwwつらいわw」


セーラ「生きるんがwww?」

怜・竜・浩・泉「wwwwwwwwwwwwwww」

浩子「ま、ざっとこんなもんですわ」キリッ

怜・竜・セ・泉「なにがwwww」

浩子「湿った空気を華やかに! 空気清浄ギャグやっ」

怜「www」

セーラ「これはっw できるQやったww」

竜華「ウルトラQやなwww」

泉「まさかのウルトラQwww」

怜「えーからやめーやwww死んでまうわwww」

セーラ「あした腹筋割れてるで、これwwww」

竜華「そこまでwww」


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泉「狭いですけどやっぱりお座敷やと落ち着きますね」

竜華「なー。もう一室くらいお座敷卓欲しいわ」

セーラ「えー、オレ正座苦手やからえーわ」

浩子「日本男児が正座のひとつも満足にできないとは情けなくも物悲しいですね」

セーラ「誰が男児や! やかましわっ」

怜「りゅーかぁ、お煎とってぇ~」← ヒザマクラナウ

竜華「はいはい」テーノバシー

怜「わぷっ」

竜華「ざらめと海苔と胡麻、どれがえーん?」

怜「ふがっ」

竜華「? 何しとんの」

怜「いやいやいや」

竜華「どれがえーの?」

怜「ざらめ」

竜華「んー」テーノバシー

怜「わぷっ」


竜華「ちょ、こそばい。息せんといてよ」

怜「うちに死ねゆーんか」

セーラ「おー、喧嘩すんなよー」

泉「何か揉めてます?」

浩子「乳でも揉んどいたらえーやないですか」

怜「竜華は重たい女やなっちゅー話や」

竜華「は? なんでそーなるん?」マガオ

怜「うそやん。冗談やって」

竜華「聞き捨てならんわ」

怜「お煎」

竜華「あげへん」

怜「うそん」

竜華「怜が失礼なことゆーたからやん」

怜「せやかて重たいねんもん」

竜華「どこが」

怜「そんなん胸に決まってるやん」

竜華「は?」


怜「竜華がお煎に手ぇ伸ばすやろ?」

竜華「うん」

怜「そのたんびうちの顔に竜華の胸が乗っかってくんねん」

竜華「不可抗力やん」

怜「呼吸できんへんやん」

怜・竜「..............」

竜華「そんなんゆーたら膝枕せーへんかったらえーんやないの?」

怜「そーゆーわけにもいかんやないの」

竜華「ちょっとこの娘どーなってん?」

浩子「こっちに振らんといて下さい」

セーラ「怜は平常運転やでー」

泉「うち文句言いませんから、膝枕代わりましょか?」

怜「それはもーえーっちゅーねん」

泉「ですよねー」


竜華「あのな? 怜」

怜「なん?」

竜華「重たいとかゆー前にやわっこいとか別の感想があるやろ?」

怜「いやいやいや、ブラしてるやん」

竜華「当たり前や。しとらんかったらタレてまうわ」

セーラ「タレるてw」

竜華「いや、笑い事やないでホンマに」

怜「そしたらこーしよ」

竜華「なん?」

怜「膝枕の時はブラはずそーや」

竜華「いややわそんなん」

怜「でもそれやったらやわっこいとは言われへんで?」

竜華「せやったら怜もブラはずしぃや」

浩子「どーゆー理屈ですのw」

怜「意味分からん。フナQも笑ろてるやん」

竜華「怜が難癖つけるからやん」


怜「最初にゆーたやんか」

竜華「なにが?」

怜「これ冗談やねんで?」

竜華「そうなん?」

怜「そーやん。竜華だんだんマジっぽくなってて怖いもん」

竜華「だってグッサリ来たやんか。重たい女や言われて」

怜「そら申し訳なかったわ。堪忍や」

竜華「ほな許しといたげるわ」

怜「ざらめ~」

竜華「はいはい」

セーラ「話は収まったんかー?」

竜華「おかげさまで」

浩子「そら膝枕納めですからね。きっちり収めて貰わない事には」


泉「これからどーしますー?」

怜「よきにはからえー」

セ・浩・竜「よきにー♪」

泉「なんですかそれ?」

セーラ「知らんのかいなw」

浩子「越谷女子の副将ネタやん」

泉「いや知りませんよw」

竜華「泉は遅れてるなぁ」

怜「いやいや、夏のネタ振っといて遅れてるも何もないやんw」

泉「それはそれとしてどーするんです今日?」

セ・浩・竜・怜「よきにー♪」







打ち上げ



怜「さぶっ」ブルルッ

セーラ「ダッフル着てマフラー巻いて何をそんなに寒がるんや」

怜「セーラのかっこ見てるだけで底冷えするやんか」

浩子「確かに」

泉「風の子ですね」

竜華「お子様やなぁ」

セーラ「うるっせー、おまえら揃いも揃ってババァなだけやろーっ」ダダダッ

怜「出た、無駄走りw」

セーラ「なんやとー? ほんならこれでどないやっ」スタタッ

泉「小走りw」

竜華「まさかの奈良個人代表w」

セーラ「今このフォームに命名したった!」

浩子「なんですの?」


セーラ「バシリコ!」

怜「wwwwそんなんwwジャガリコの類似やんwww」

泉「ココリコもありそーですね」

怜「バシリコ・ミラクルタイプwwww」

セーラ「こらこら、バシリコなめとったらあかんどー?」スタタッ スタタッ

竜華「やめーやw 人に見られてるやんか///」

セーラ「うげっ/////」

浩子「はっずかしぃw」

泉「向こうのおばちゃんなんかあからさまに笑い堪えてますやん」

怜「高校三年生にもなってまぁ」


セーラ「よっしゃ、切り替えて行くでっ! 店までダッシュや!」ダダダダダーッ

竜華「いー加減に.......て、ちょ」

泉「止まりませんね」

浩子「本気で競争に乗って来ると思ってるんやろか? アホらし」

怜「走るわ」タタタッ

泉「へ?」

竜華「あかん、先越されたっ」ダダッ

浩子「何や解らんけど」

泉「走っときますか!」


---------

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カランカラーン


竜華「二着!」

浩子「三着!」

セーラ「おー、早かったなぁ。後の二人は?」

竜華「一瞬でバックミラーから消し去ってもーたからなぁ」

浩子「さっきの角でものごっつドリフトしてましたでしょうw」

竜華「あれはあかんかった。踵削れてもーたわw」


カランカラーン


怜「はぁ、はぁ」

泉「大丈夫ですか先輩」カタカシー

怜「よ、四着..........は泉で、うちは五着やな」ハァハァ

泉「五着は私でいーですから、座りましょ」

竜・浩「............」


セーラ「見てみぃ。泉は先輩思いやなぁ」シミジミ

竜華「き、気には掛けとったんよ?」

セーラ「一瞬でバックミラーから消し去ったんやなかったんかなぁ? フナQは?」

浩子「データ分析の結果、走破可能な距離やと判断しました」

セーラ「そら役にも立たん分析結果やったな」

泉「園城寺先輩、お冷です」

怜「おーきに。ありがとさん」コクコクッ

泉「で、さっきのは何なんだったんですか?」

セーラ「伝統行事や」

泉「は?」

竜華「毎年暮に夏のレギュラーチームがやる恒例の〆らしいわ。セーラから聞かされてたの思い出してん」

浩子「そーやったんですか」


怜「あのバシリコが前振りとはセーラにしては策士やったなぁ」

セーラ「やろ? ちゃんとヒント出しといたんやで。竜華も怜も走り出さんからぶっちぎってもーたけどな」

竜華「去年の話とかよう思い出されへんやん」

浩子「で、着順には意味が?」

セーラ「びりっけは全員に豚玉一杯おごり!」

泉「うわっ、せこっ。伝統行事やのに」

怜「うちが持つから泉はえーで」

泉「そんな、先輩のが暖簾くぐったの先ですから、私が払いますよ」

怜「聞いた?」

竜・浩「............」

怜「ほな折半にしよか。肩貸して貰らっといて丸投げはさすがに悪いわ」

泉「先輩の気持ちがおさまるならそれで」


セーラ「泉」コイコイ

泉「なんですか?」

セーラ「俺らも年明けたら指導役でぶらりと部に顔出すこともないしな」

泉「はい。寂しいですけど」

セーラ「フナQは頼りになるけどもデータ第一やから、先々、新入部員の面倒はお前が見たれよ。な?」

泉「はい」

セーラ「それと、これ」スッ

泉「あ、きゃべ券」

セーラ「1きゃべ50円で一人2枚までやから10枚で500円引きや、余りはとっとけ」

泉「あざっす」

竜華「したら始めよか」

怜「千里山女子麻雀部年納め。打ち上げレギュラーの陣やっ」

浩子「そしたら注文お願いしますー」


ハイヨー


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セーラ「豚玉おかわりっ! 餅入りでっ」

怜「うち次はエビにしよかな」

浩子「ここのはイカもいけてますよ」

怜「そーなんや」

竜華「なぁなぁ、ミックスモダンみんなで分けっこせーへん?」

泉「いーですね。きゃべつはうすで唯一頼んだ事ないメニューです」

セーラ「おー、うまいでそれ」

怜「ほなそーしよか」

浩子「ですね。ミックスモダン追加でー」

竜華「あ、焼きそばも」

浩子「おっちゃん、あと焼きそばも頼むわー」


アイヨー


泉「いつもは関大生で埋まってる感じやのに、時間ずれてるせいで貸切りみたいですね」

浩子「せーがくがこの界隈でお好みゆーたら真っ先にここやからね」

怜「追加来るまで落ち着いてもーたな」

セーラ「ここは焼きにひと手間かけるからなー」

竜華「老舗のこだわりやな。その分美味いし満足やん」

泉「先輩方、暮はどうされるんですか?」

セーラ「んー? 特に予定はないな」

浩子「右に同じ」

竜華「お正月は親戚とか来るけど暮は何もないなぁ」

怜「なん? 泉どっか行きたいん?」

泉「あ、いえ。毎年二年参りとかしてるんかなー思いまして」

怜「行きたいん?」


泉「...........はい。最後やし」

怜「ほな行こか。付き合うわ」

竜華「うちも~♪」

セーラ「暇人大集合やなっ」

浩子「予定が山積みですけど万難を排して伺いますわ」

泉「右に同じゆーてたやないですかw」

浩子「空耳やん。うちの席はどー見ても日本男児の左やろ」

セーラ「おいQ」

怜・竜「www」

浩子「で、お参り先はどこにしますの?」

竜華「普通はそれぞれの氏神様の所へお参りするもんやけど、みんなばらばらやろうし」

泉「それやったら千里山神社にしませんか? 母校の最寄ゆーことで」

怜「そうやね。集まるにも難儀せーへんやろし。えーんやない?」


セーラ「っしゃ、それで決まりな」

浩子「となると、千里山の駅に23:30集合くらいな感じですか?」

竜華「そやね。遅刻は厳禁やで」

怜「へーき。竜華が迎えに来てくれるもん」

竜華「行かへんて、そんなん」

怜「えー」


ツイカ オマチッ


イタダキマース!







二年参り



セーラ「今何時?」

浩子「そーねだいたいねー♪」

セーラ「おまえなw 今何時や」

浩子「ちょっとまってーてー♪」

セーラ「そんなんえーから何時か言えやっw」

浩子「23:37ですわ」

怜「遅刻やん」

泉「遅刻厳禁ゆーたその人が」

怜「どないなってんねん。責任者!」

セ・浩・泉「いやいや」

怜「んも~、ケータイ鳴らしても電車ん中やったらでーへんやろしなー」ピポパッ


泉「あ」

怜「ん?」

泉「来ました」

怜「どこ?」

泉「逆、逆」

竜華「ごめーん、遅れてもーた~」

怜「タクシーで来たんか、って、なんやのそのすばらなカッコ」

浩子「あらまぁ、晴れ着やないですか」

セーラ「うおー、めっちゃ綺麗や~ん!」

竜華「えへへ、ありがとぅ/// めかし込んでたら遅れてもーて、みんなごめんなぁ」

怜「まぁ色々言いたい事はあったけれども、その晴れ着に免じて許したるわ」

泉「日本画から出てきたような美人ですね」

竜華「て、照れるや~ん///」ドン

泉「あたっ」


怜「ほな行こか。時間も時間やし」

セーラ「せやなっ」

浩子「清水谷先輩、足許気を付けて下さいね」

泉「先輩、手ぇ引きますよ」

竜華「助かるわ。おーきにな」


テクテク


セーラ「泉に持ってかれてもーたな?」

怜「今日はえーの」

セーラ「今日は?」

怜「泉が行きたいゆーから集まったんやし、泉に花持たせたるっちゅーことや」

セーラ「なるほどな。で、本音は?」

怜「持ってかれたわw」

セーラ「言わんとけよ、台無しやんw」

怜「くやちい!」

セーラ「wwwww」



テクテク


浩子「後ろ二人何を盛り上がってるんですかね」

竜華「さぁ? どーせ莫迦話やないの? っと」

泉「平気ですか?」ササエー

竜華「小石か何かに蹴っ躓いたみたいや」

浩子「思いのほか人が居てますし足許もよう見えませんからね」

泉「あ、神社見えてきましたよ」

竜華「おー、夜の夜中に結構な人出やなぁ」

浩子「大晦日ですから神社さんやお寺さんはどこもこんなもんでしょう」

竜華「年を越すんやなぁ」

泉「先輩は今年はどんな年でした?」

竜華「んー? そら、えー年やったよぉ? インハイも思い出になってみれば最高の夏やったって思えるし」

竜華「泉や浩子と違ーてうちは3年になって初めてインハイ行けたわけやから、そら一入や」

竜華「一緒に戦ってくれたあんたらにも、支えてくれたみんなにも、ほんま感謝感謝やわ。ありがとうな」

泉「はぃ.....」


浩子「何涙ぐんでんのあんたは」

泉「ぃぇ、ちがいますけど」グスッ

竜華「うちら来年の夏もおるで。応援席であんたらのこと見守るつもりなんやから。きばってや」

泉「はいっ」

浩子「負けたその日から次への準備に怠りは無いです」

竜華「頼もしいな。期待して待ってるわ」

セーラ「おー、竜華。なに泉泣かしとんの?」

竜華「ちゃうやんw」

浩子「やんちゃな割に結構涙もろいですわ」

泉「泣いてませんてっ」グシグシッ

怜「ゆーてる浩子もうっすら滲んどるやんやないのぉ?」

浩子「これはどっかのおっさんの煙草の煙がですね」

竜華「あはは♪ 気持ちの優しい後輩持てたうちらはホンマ幸せもんやねっ」

セーラ「ま、そーゆーことに」

怜「しておきますかいなっ」


セーラ「ところで除夜の鐘鳴ってへんのはなんでなん?」

浩子「は?」

泉「いやいやいや」

竜華「それは寺やん」

怜「これは恥ずかしいw」

セーラ「うわ/// やってもーたっ、いやいやっ、ギャグやんw 涙を笑いに変えようゆー心遣いやん」

浩子「やってもーたゆーた舌の根も乾かんうちに」

セーラ「うるっせ! 怜、園城寺やろっ、鐘鳴らせや」

怜「そんな無茶振り聞いた事ないわw」

泉「言い掛かりのレベルやないですかw」

竜華「ほらほら、アホなことゆーてる間に賽銭箱の前まで来たで」

浩子「今、23:55です。何とか間に合いましたね」

怜「賽銭は5円でえーやんな?」

泉「ですね。45円とか、色々語呂合わせがありますけど」

セーラ「ザ、二千円札!」ビシッ


竜・怜・浩・泉「あ~~.....」

セーラ「へ? なんやそのリアクション」

竜華「賽銭は硬貨が基本やで? 音立てて神様に気付いて貰うゆーてな」

怜「せやせや」

浩子「日本人の常識ですわ」

セーラ「うそや~ん。わざわざおとんの秘蔵の二千円札に替えて貰って来たんやで? うわー」

泉「除夜の鐘に続いてまたもや、ですね」

竜華「ま、ま、こーゆーんは気持ちやから硬貨と一緒に放ったらえーんやない?」

セーラ「お、そやなっ、それで行くわ。神様かて札が憎いわけとちゃうんやろーからな」

怜「ほな後ろ詰まってるし一斉に行こか」

竜華「鈴は部長の浩子が鳴らしてな」

浩子「承りました。では早速」


ガランガラン

チャリーン チャリーン


---------

------

---


泉「暮のお参りはこれで決まりがつきましたね」

浩子「そして0:00となりました」

竜・怜・セ「明けましておめでとー♪」

泉・浩子「今年も宜しくお願いします」ペコッ

セーラ「今年ゆーてもガッコで会えるんは後わずかやけどなぁ」

竜華「あっとゆーまの三年間やったなぁ」

怜「んー」

セーラ「? なんや怜、どないしたん?」

怜「ん? いや、なんもないよ? ただなぁ」ホロリッ

竜華「ちょ」

泉「具合悪いんですか?」

怜「ちゃうちゃう。元気やで」グスッ 「なんやろ.....今更二人の涙につられてもーたみたいやねん」グスン

浩子「どんな時間差ですの」

セーラ「アホやなぁ」


竜華「まぁ寂しくなるしな。その気持ちはよう分かるわ」

泉「うちら頑張りますんで、泣かんといて下さい」

浩子「まぁまぁそーゆーことでひとつ」

怜「あは、ほんま堪忍な。ごめんごめん」テヘペロッ

セーラ「おまえ、泣きながらテヘペロこっつんとか萌えてまうやんかぁw」

竜華「その気持ちはよう分かるわ」

浩子「なんでリピートしたんですかw」

泉「w 明るく行きましょう! 年明け早々湿っぽいんはもったいないですよ」セナカサスリー

怜「うん、そやな。泉はえー娘やなぁ。おーきにな」

泉「いえ、そんな///」

怜「そしたらこれからどーする? サクッと初詣済ますんか、ぶらぶらしてからにするんか」

セーラ「二年参りはサクッと済ませとこーや。そんで竜華」

竜華「なん?」

セーラ「着物やけどちょい足延ばしても平気?」

竜華「行けるで。泉が手ぇ引いてくれるさかい」

泉「何処でもエスコートさせて頂きますよ」

浩子「何処か行く宛が?」


セーラ「中之島行ってみーひん?」

竜華「あっ! イルミネーション!? 行きたい行きたいっ、前から行ってみたい思っててん♪」

怜「あー、ゆーてたなぁ。門限がどーとか、親とは行きたないとかw」

浩子「それ覚えてますわ。おとんと歩くとか死んでもいややゆーてましたよw」

泉「お父さん可哀想やないですかw」

竜華「だっていややんw」

セーラ「ま、部長として頑張って来た竜華に俺からのお年玉や」

竜華「なんや、うちが行きたがってたの覚えててゆーてくれたんか。素直に嬉しいわぁ。おーきに♪」

怜「なぁなぁ、うちへのお年玉は?」

セーラ「今あげたやろ」

怜「は? もろてへんよ?」

セーラ「アホ、竜華見てみい」

怜「そらごっつええ笑顔やけども」

セーラ「な、それが怜へのお年玉や」

浩子「うわっ、キザッ、クッサ!」

セーラ「なにがやーw!?」

泉「いやいや上手いですよぉ」

セーラ「やろ? それみぃ泉は分かってるわ」

浩子「はいはい」


怜「うん、まぁ納得したようなケムに巻かれたような?」

セーラ「そこは納得しとこうやw」

怜「ほな騙されたと思て納得しとくわ」

竜華「けど貰いっぱなしは悪いなぁ」

セーラ「うんにゃ、オレはもう二人からもらったで」

怜「いつのまに!?」

竜華「なにあげたかな?」

セーラ「竜華からはとびっきりの晴れ着姿やろ、怜からは泣き顔テヘペロこっつんやなっ」

竜華「んも~、照れるやん///」

怜「恥ずいし、はよ忘れてーな///」

セーラ「誰が忘れるか。オレの宝もんや」

怜「//////////」

竜華「あはっ、怜、真っ赤や~♪」


浩子「で、つかぬ事を窺いますがうちらへのお年玉は?」

泉「別に催促しなくてもえーやないですか」

浩子「いーや。五人でひとつのチームや、差別があったらあかんやないの」

セーラ「おもえらにも、もーあげたでー。俺ら三人からきっちりな」

泉「そうなんですか?」

浩子「はて?」

セーラ「わからん?」

泉「ちょっとむずかしいですね」

浩子「く、分からへんとは言いたないけど......」

セーラ「じゃじゃーん! おまえらへのお年玉、それはっ!」

怜「ひっぱるなぁw」

竜華「何言う気なんやろかw」






セーラ「卒業しても頼れる素敵な先輩やっ!!」キリッ





泉「..............」

浩子「..............」

怜「審議中」

竜華「審議中やな」





泉「.........ありがとうございます」

浩子「大事にさせて貰いますわ」





セーラ「ん。卒業まではまだ間ぁあるけども、その先も遠慮なしやで。俺ら絶対おまえらの見方やから」

怜「そうやな」

竜華「うん、ちょっとしたことでもえーねん。頼ってくれたら嬉しいわ」

泉「はいっ」

浩子「........あー、もぅ」グスン

セーラ「なんやフナQ、ここで泣くんか」ビックリ

浩子「うっさいわ、ほっといてや」ウシロムキー

泉「船久保先輩、ハンカチどーぞ」

浩子「気ぃまわさんでもえーわ...........ありがと」フキフキ

怜「んでも、泣いてもーたけどむしろすっきりしたなっ!」

泉「確かにそれは言えますね」

浩子「ま、一区切りですわ」

竜華「よっしゃ、そしたら初詣して中之島行こー♪」

セーラ「おー!」


怜「人増えて来てるから結構戻らんと並ばれへんね」

竜華「浩子ー、泉ー、行くでー」

泉「はーい、今行きますー」

浩子「泉、これ預からせてな。洗って返すわ」

泉「そんなん気にせんでも」

浩子「うちは滅多な事では泣かん女やの。それなのに涙付いたハンカチなんか恥ずかしくて返せんでしょう」

泉「はぁ.....なら、新学期に」

浩子「うん。それからな、泉」

泉「はい?」

浩子「これから先輩方が卒業して、新入生が入って来て、千里山女子麻雀部の伝統とか、プライドとかな」

泉「はい」

浩子「しっかり者のつもりでも抱えきれん事もあるやろうし、そんな時は宜しく頼むわ」

泉「はいっ、任せて下さい」

浩子「うん。そしたら行こうか。先輩方豆粒になりそーやわ」

泉「ほんまや。行きましょ」タタタッ


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イルミネーション



竜華「うわ~、地下鉄の構内からしてもう凄いことになってるやん」

セーラ「これは期待できそうやなぁ」

泉「こんなイルミネーションが新年早々観られるとか贅沢ですねぇ」

怜「気の利いたイベントやなぁ」

浩子「さぁ、この階段を上ったら」


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竜華「すっご......光の洪水や」

セーラ「すっげー! 聞くと見るとは大違いやなっ」

怜「一瞬で寒さを忘れたわ」

泉「綺麗ですね~」

浩子「足を延ばしてみただけの価値はありましたね」

竜華「あっち! あっちの通り歩こっ」タタタッ

泉「晴れ着て走ったら危ないですよ」

竜華「大丈夫! バシリコやから~」

怜「ここでバシリコwww」

セーラ「先週のネタをwww」


浩子「何がどこにあるか頭入ってるんですかね?」

怜「いやー、あれは勢いだけやね」

セーラ「勢いづいた竜華は止まることを知らんからなぁ」

浩子「ほなさっさと追っかけましょ」

怜・セ「うい~」


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泉「もー、ほんまコケますよー先輩」

竜華「そーはゆーても走り出したい気分やったんやもん。しゃーないやん」

泉「折角アップした髪がほつれてるやないですか」

竜華「えー、ひどいカンジ?」

泉「そこまではですけど、ちょい直さして貰ってもえーですか?」

竜華「ん、おねがいー」


怜「おーおー、おねーちゃんら人前でイチャコラしてくれてー」

セーラ「からむんかいw」

浩子「髪は女の命。それをいじらせるんですから、完全に出来てますわこの二人」

泉「なんでですかw」

竜華「えーやん、うち泉可愛いから好っきやで」

泉「なにゆーてますの///」

怜「あらら、あーらら。聞いた今の?」

セーラ「なにがw?」

怜「好き、やなくて、好っきやゆーたで」

セーラ「いや聞こえたけども」

怜「これは気持ち入ってますわぁ」

セーラ「そーなんか? 知らんわそんなんw」

浩子「正妻を前にしての堂々たる浮気宣言ですわ」

泉「やめてくださいよもー」

竜華「えー、泉はうちのこと嫌いなん?」

泉「えっ? いえ、ちゃいますよ。清水谷先輩のことは尊敬してますし、好きですけど」

竜華「けど?」

泉「ちょ、もう勘弁して下さい///」


竜華「あはは、可愛い。な、怜」

怜「泉の可愛さには入部当時から気付いとったよ」

セーラ「おまえら、あんまいじめんなや。オロオロしてるやん」

浩子「ま、それもこれも私の可愛気には遠く及ばないわけですが」

竜華「いやいやいやw」

セーラ「またまたまたw」

怜「あるあるあるw」

竜・セ「あるんかいw!」

浩子「そらありますとも。園城寺先輩は良く分かっていらっしゃいますようで、さすがですわ」

泉「ちなみにどの辺が?」

怜「フナQの可愛さゆーのはな、可愛らしさを表に出す時の拙い表現力にあるんよ」

浩子「あ、そーゆーのはえーですわ」アセアセ

怜「いやいやいや、言いかけて止めるなんてとんでもないw」

浩子「いや、ほんま、ネタに相乗りしてくれただけかと」

怜「そんな失礼なまねせーへんよ、うちは」ニヤニヤ

浩子「清水谷先輩止めて下さい」

竜華「いやや。聞きたいもん」

セーラ「あきらめロン」

泉「続きをお願いします」

浩子「いずみぃぃぃぃ!」


怜「まぁまぁまぁ。でな? その拙さ、素直に表現できへんツンデレ的な所、そこが肝やねん」

竜華「ほうほう。言われて見れば確かにな」

怜「まぁありていに言えば不細工。ぶっさいくな可愛らしさがフナQの魅力やね」

セーラ「ぶっさいくwwwww」

泉「笑ったら失礼やないですか....」キョーシュク

浩子「ぶっさいくぶっさいくて、どーせうちは不細工ですよっ」クワッ

怜「いや、見た目のこととはちゃうやんかw」

浩子「うっさいわ、もう揉みくちゃにしたりますからねっ」ガオーッ

怜「ちょ、竜華、助けてりゅーかぁ!」

竜華「いやや。見たいもん」

セーラ「リピートしとらんと助けたれよ」

竜華「晴れ着で?」

セーラ「あー、しゃーないなぁ。ほら、Q、やめーやQ」グイ

浩子「フナはどーした?」

セーラ「あ、あー、それな。さっき歩ってる時に落としたわ」

浩子「拾ってこいや」

セーラ「行ってきます」スタタッ

竜華「行くんかいww」

泉「しかもバシリコww」


竜華「まぁまぁ浩子。その辺で許したって。怜がゆーた不細工はけなし言葉とはちゃうやんか?」

浩子「それは分かってます。分かってますけど、こっちの振ったネタに予想外の返しをされたんが少々」

竜華「少々なんやの?」

浩子「ムシャクシャしてやった」

怜「そんな理由で........見てみぃ、頭ボサボサや」

泉「起き抜けw」

竜華「顔洗って歯ぁ磨いてきぃw」

怜「やかましわw」

浩子「失礼つかまつりました」ペコッ

怜「もーえーよ。セーラどこいったん? イモ引いたまんまなんw?」

セーラ「戻ったでー」

泉「お帰りなさい」

浩子「で?」

セーラ「おう、フナは拾ってきたわ。せやけどな」

竜華「何かあったん?」

セーラ「今度はうっかりQの方落としてもーたんや」

泉「ちょwww」

怜「おいフナ」

浩子「せめてQやないと流石に凹みますわw」

セーラ「そーはゆーても川に落としてもーたからなぁ」

泉「いつまで続くんですかw」


竜華「はいはい終了。イルミネーション観に来たんかコントしに来たんか分からんよーになってまうやん」

怜「せやったね。泉、うちの髪も直してくれる?」

泉「まかせて下さい」

浩子「服装もお直ししますね」

怜「よきにー」

セーラ「ふー、バシリコでいい汗かいたわ」

竜華「怜、セーラ」

怜「ん?」

セーラ「なん?」

竜華「今後は浩子のことは浩子って呼んだげてな」

怜「? どしたん?」

セーラ「おう、えーけど」

竜華「浩子は部長として部員を引っ張って行く身や。うちらがいつまでもフナQ呼ぶんはおかしい思うんよ」

竜華「うちは部長してたからみんなより分かる部分もある思てるけど、千里山女子麻雀部はほんま軽ないで」

浩子「.......」


竜華「歴代の部長にはうちも含めて色んなタイプがおったろうけど、浩子は威厳ある部長になると思うんよ」

竜華「まぁそうなって欲しいゆーのもあるしな。せやから浩子は浩子。現役に敬意を表して名前で呼ぼうや」

怜「そっか、そやな。わかったわ」

セーラ「まぁ浩子ならなれるやろ。威厳のある部長に」

浩子「清水谷先輩に見込んで頂けたことですから、ご期待以上を目指して頑張らせて貰います」

泉「うちもサポートしますんで」

浩子「でも」

竜華「ん?」

浩子「私が卒業した暁には、またフナQて呼んで貰えますか? それやったら嬉しいです」

竜華「せやね。立派に勤め上げてもろて、晴れてその名で呼べる日を楽しみに待つことにするわ」

怜「それまでにはセーラに失くしたQ探させとくから安心してな」

浩子「それはホンマにお願いしますw」

セーラ「何でオチを付けたがるんやw」

泉「オチは大阪人の魂ですからねw」

怜「物事にはケリがつくように大阪人にはオチがつく。それが世界の真理やないの」

竜華「せっかく人がイイハナシしてたゆーのに台無しやーん」ンモー

セーラ「そしたら次行こ次っ」



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怜「お? ここはなんやろ」

竜華「ローズライトパークやっ、薔薇のイルミネーション! これが見たかったんよ~♪」

泉「そしたらここで記念撮影しましょーよ」

セーラ「おー、それえーな。人おるし頼んで撮ってもらおーや」

浩子「ほなちょっと頼んで来ますわ」


シャシンオネガイマスー


オミセシヨウ オウジャノスナップヲ!


セーラ「並ぼうや」

泉「清水谷先輩は真ん中で」

怜「したら泉はうちと竜華でサンドイッチな」

セーラ「浩子ー、オレと竜華の間にこーい」

浩子「はいはい失礼します」


トルゾー


怜・泉・竜・浩・セ「ぴーす♪」


パシャッ


怜・泉・竜・浩・セ「ありがとうございました~」


オヤスイゴヨウサッ


浩子「おー、見て下さい。見事に撮れてますよ」

怜「ほほー。王者のスナップとか意味分からんことゆーてたけどこれは凄いな。プロかいな」

泉「いや、何となくどこかで見かけたような人でしたけど」

竜華「言われて見ればあのアンバランスな髪形に覚えがあったわ」

セーラ「稀に良くいるタイプなんちゃうの? それよりお目当て見れたよーやけど、どうする?」

怜「ちょお寒なってきたんやけど」

浩子「どこか入れるところ探しますか?」

泉「ですね。温かいものでも飲みたいですし」

竜華「そしたらぐるっと回って戻ろか。これだけ人がおったら店も開けてると思うわ」

怜「そーしよ。さむさむっ」

セーラ「あそこ案内板あるやん。見てこーや」

浩子「手頃のお店がありますかどーか」

泉「あ、市役所のホールがカフェになってるみたいですね」

竜華「駅向こうやね」

怜「はよ行って暖まろ」

セーラ「ほな行くでー」


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伝わる気持ち



セーラ「今何時?」

浩子「そろそろ5:00になりますね」

竜華「もうそんな時間か。うちそろそろ戻っとかんと、親戚来たら挨拶とかせなあかんし」

泉「そしたら解散ですかね」

怜「そやね。折角暖まった体冷やさんうちに電車乗っとこか」

セーラ「あー、あの光の船乗りたかったなぁ」

竜華「眺めるだけで我慢やな」

浩子「したら先輩方、帰る前に少しえーですか」

怜「ん? なにかあるん?」

泉「はい、ちょっと」

セーラ「お、なんやなんや」

浩子「えー、今日はホンマ楽しかったです。ありがとうございました」

竜華「なんやの改まって。そんなんこちらこそやで?」

浩子「今年は先輩方の卒業ゆーことでお別れが控えてますけど、今日は今日で、な、泉」

泉「はい。部活の上ではもう顔出されへんゆーことですから」

セーラ「まぁ卒業式の日に挨拶しに行くくらいやな」

泉「ですから今日を麻雀部の卒業式代わりにさせて貰おうかと思いまして、これ」スッ


怜「手紙? 竜華、受け取って」

竜華「うん....」ウケトリ

セーラ「もう泣いてるやんw」

竜華「だってぇ........」

怜「よしよし」サスリサスリ

浩子「最初は一人一人に一通づつ書こうか思ったんですけど、うちらは五人で一つのチームやったですから」

泉「うちら二人から先輩方三人へ一通の手紙にしました」

竜華「ありがとう、おーきに。大事に.......大事にするわ」

浩子「ほんま色々良くして貰って感謝しとります」ペコッ

泉「そんでこれからも........時たまでえーんで、よろしくお願いします」ペコッ

セーラ「おう.......もう分かったから、あんま泣かせんなや」

怜「遂にセーラもかw」

セーラ「こんなんされたら泣くやろ~」


浩子「よっしゃ」

セーラ「なにがよっしゃやねんw」

浩子「いえいえ、全員泣かしたろう思ってましたんで」ニヤッ

竜華「あはは♪」

怜「まぁ泣くな言われても二人泣かれてもーたらそら無理やわなぁ」

泉「すっきりできてえーやないですか」

セーラ「ま、そーゆーことにしといたるわ」

浩子「そしたら私と泉は一本後の電車で帰りますから、手紙は車中ででも読んで下さい」

竜華「えー? 一緒に帰ろうや~」

怜「目の前で読み上げたるわ」

泉「それはナシの方向で///」

セーラ「まぁそーゆーんやったら言う通りにさせて貰うわ」

浩子「...........」

怜「...........」

泉「...........」

竜華「...........」

セーラ「この手紙は卒業証書やな。ありがとな。嬉しいわ」

泉「」グスッ


怜「ほんまおーきにやで」ダキシメッ

竜華「浩子もこれから大変やろうけど、頑張ってな」ダキシメ

浩子「はいっ.......」

セーラ「そしたら湿っぽいんはここまでっ! また学校でっ」

泉「はい、学校で」

竜華「冷え込んで来たし風邪なんか引かんようにな」

浩子「はい。先輩もはよ帰って少しでも眠って下さいね」

怜「ほなな」

泉「お疲れ様でしたっ」ペッコリン

浩子「お気をつけて」ペコッ



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------


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ガタンゴトン ガタンゴトン


セーラ「...........」

怜「...........」

竜華「...........」

セーラ「......なんか喋ろうや」

怜「そんなん言われてもなぁ.....」

竜華「手紙読んでみる?」

セーラ「んー、まだちょお心の準備がなぁ」

怜「読みたいよーな、読みたないよーな」

竜華「封を開けるまでもなく気持ちは伝わって来たもんなぁ」

セーラ「にくい真似しくさるわ」

怜「しくさるてw」

セーラ「二人から俺らに一通やで。読み返したくなるたんびに集まるやん」

竜華「あー、そーやねぇ」

怜「ほんま優しい娘ぉらやわ」

セーラ「ん、ありがたいな」


竜華「セーラの後追って千里山へ来といて良かったわ」

怜「ほんまになぁ」

セーラ「良い高校生活やったよな」

竜華「うん」

怜「.........手紙読もうや」

セーラ「マジか」

竜華「ほな開けるで」ピリッ

怜「」ノゾキコミー

セーラ「オレまだむりやって」

竜華「あの娘らの気持ちやん、ちゃんと受け止めたらんとあかんで」

怜「読んで」

竜華「うん、行くで。セーラもええ?」

セーラ「よっしゃ、覚悟決めたわ。オッケーや」ピシャッ

竜華「ほな読むな。 清水谷先輩、江口先輩、園城寺先輩、今日まで有難うございました ―



---------


------


---




ガタンゴトン ガタンゴトン


浩子「.............」

泉「今頃手紙読まれてますね」

浩子「そうやろね」

泉「なんか、何とも言えませんね」

浩子「分かるけど、そーゆーこと言わんといてよ」

泉「せやけど、書き足りないこと沢山あって」

浩子「そーゆもんやないの。書いても書いても、書き足りるもんとちゃうでしょう」

泉「そうなんですけど....」

浩子「.............」

泉「船久保先輩」

浩子「今度は何?」

泉「頑張りましょうね」

浩子「んもー、なんやのこの娘」

泉「そんな言い方せんでもえーやないですかぁ」

浩子「頑張るに決まってるやろ、そんなん」

泉「.............」

浩子「.............」


泉「.............」

浩子「.............インハイ」

泉「はい?」

浩子「決勝まで行くで」

泉「! はいっ」

浩子「もちろん優勝目指すのもあるけど、先輩らが届かんかったところまで行くんがまず一つ恩返しや」

泉「はいっ」

浩子「それには泉、あんたの力が必要や」

泉「頑張りますよ」

浩子「今年の千里山をしょって立つ絶対のエースになって貰わんとあかんで?」

泉「やりますよっ」

浩子「うん。頼りにしてるわ」

泉「私も浩子部長のこと頼りにしてますから」

浩子「なんやの浩子部長て」

泉「これからは名前呼びゆーことになったやないですか」

浩子「それは先輩方の間での話やろっ」

泉「えーやないですかぁ。私も名前で呼びたいんですぅ」

浩子「十年早いわ」

泉「ひどっ」



チャクメローン♪


浩子「あら? 清水谷先輩からメールや」ピッ

泉「あ、こっちにも入ってる」ピッ


title:手紙読んだで


今、三人ぼろ泣きしながらメール打ってます。感動してもーて嬉しいやら何やらようわからんけど

こんなに想ーてくれる後輩を持てたうちらは幸せもんやなぁて、ほんま心からそう思います(竜華)


これ明日、目ぇ腫れ上がるわ。正月早々みったない顔にしてくれておーきにやで

浩子、ありがとう。泉、ありがとう。二人とも大好きで大事な自慢の後輩です(怜)


あの手紙は飛び道具やろっ、しこたま泣いたわ。ほれ、写メ

(三人泣き写真)

気持ちえー涙やったわ。何度も言うけど、頼ってくれたらいつでも力んなるから、忘れんなよ(セーラ)





浩子「.............」

泉「.............」

浩子「ぶっさいくな泣き顔やなぁ」

泉「中々送れないですよ、こーゆー写真は」

浩子「あの手紙読まれたかと思うとこっちはこっちで顔から火が出るけどな」

泉「あはは」

浩子「ま、良かったわ」

泉「ですね。励みになりました」

浩子「あとは成果を出して喜んでもらう事や」

泉「はいっ」















竜華「卒業前の」怜「一足早い」セーラ「卒業式」 カン!









おしまいです

ちな 大阪・光の饗宴はクリスマスしかやりませぬ

ではまたいつかー



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