QB「魔法少女候補が二人殺された」(575)

織莉子マギカよりゆま登場

QB「マミ、大変だ」

マミ「どうしたのキュゥべえ」

QB「魔法少女候補が二人殺された」

マミ「どういうこと?」

QB「射殺された。暁美ほむら。魔法少女だ」

マミ「魔法少女がなぜ? 何者なの?」

QB「僕にもよくわからない」

マミ「どういうこと? あなたと契約して魔法少女になったんでしょ?」

QB「そうとも言えるし、そうでないとも言える。あの子は極めつけのイレギュラーだ。どういう行動に出るか、僕にも予想できない。  この街で契約したい子が二人いるんだけど、候補を悟られると危険で接触できない。参ったよ」

マミ「心に留めておくわ」

杏子「一丁あがりっと」

杏子「おいガキ。災難だったね。でも現実なんてこんなもんさ。震えたって泣いたって、死んだ両親は帰ってこないよ」

ゆま「……」

杏子「……食うかい?」

………

ゆま「キョーコが強いのは魔法少女だから?」

ゆま(ゆまがいじめられるのは、ゆまが弱いから。キョーコだっていつかゆまをすてちゃうんだ)

ゆま「ゆまも魔法少女になりたい!」

杏子「バカ言ってんじゃねえ!」

QB「杏子、知らせておきたいことがある」

ゆま「わあっぬいぐるみがお話してる」

杏子「なっ」

QB「おっと気づかなかったよ。こんなところに魔法少女の素質のある子がいるなんてね」

ゆま「ゆまも魔法少女になれるの?」

杏子「何の用だ」

「聞いた? ニ年の転校生メチャ美人らしいよ」
「暁美ほむらって子でしょ? 転校生って珍しいよね」

マミ(この学校だなんてね)

マミ「暁美さんはいるかしら?」

「暁美さんなら保健室だと思いますよー」

マミ「そう、ありがとう」

ドア「ガラッ」

マミ『暁』

ほむら『あなたと話すことは何も無い』

ほむら「昼休みにわざわざついてきてくれてありがとうまどか。心強いわ」

まどか「なんてことないよ」

マミ『そうはい』

ほむら「保健係だから?」『そういうことだから』

まどか「ほむらちゃんだから……かな」

マミ『あの』

ほむら「嬉しいわ。私もまどかだからこうして甘えてるの」『そういうことだから』

そう言いながらほむらはまどかの手を取った。

まどか「わたしも嬉しいな」

まどかは頬を染めながらその手を握り返した。

あ、魔女の出現順とかデタラメです

シャルロッテの結界

マミ(イレギュラー、来ないのかしら)

マミ「ティロ・フィナーレ!」

縫いぐるみのような身体から白い顔。黒い筒状の中身が飛び出した

マミ「なっ」

一人称についてはwikiのセリフ集等を元に個人的嗜好で統一しました

マミ「私」
杏子「アタシ」
ゆま「ゆま」
さやか「あたし」
まどか「わたし」
ほむら「私」

杏子「オラァ!」

赤い槍がそれを串刺しにした。結界が消えグリーフシードが現れる。

マミ「佐倉さん!」

杏子「何油断してんだマミ」

マミ「助かったわ。でもどうしてここに?」

杏子「キュゥべえに呼ばれた。イレギュラー狩りだ。このグリーフシードはもらうよ」

マミ「利己主義のあなたがなぜイレギュラーを?」

杏子「質問は無しだ。とにかく一時休戦と協力をしろ」

マミ「そのつもりよ。首尾は?」

杏子「アタシが尾行。アンタは魔女反応を追ってかち合うようにしてくれ」

マミ「わかったわ」

杏子「駄目だね。候補のクラスメイトにべったりだ。人通りの多い道を通って一人になろうとしない。
   一人になると尾行を警戒してて撒かれる。完全に感づいてやがる」

マミ「魔女も先に始末されてるか、限界まで待っても現れないかだわ」

杏子「家も普通じゃない。何部屋か使ってアタシを察知して逃げやがる」

マミ「気長にいきましょう」

杏子「そうもいかない」

マミ「?」

杏子「……質問は無しだ」

QB「状況は深刻だ」

杏子「何?」

QB「ワルプルギスの夜が来る。それまでに鹿目まどかだけでも契約したい」

杏子「鹿目まどかだけでいいのか?」

QB「彼女が契約すればほぼ確実に勝てるだろう」

マミ「明日、家に押しかけて説明しましょう」

学校の屋上

QB「非常事態だ」

マミ「どうしたの?」

杏子「何だ?」

QB「やられたよ。僕の死体を学校に持ち込んだんだ。それで鹿目まどかと美樹さやかが候補であることがばれた。人目を離れたときが最後だろう」

杏子「死体? どういうことだ?」

QB「僕はいくらでも替えがきくんだ」

マミ「そんなことずっと一緒にいてなんで教えてくれなかったのよ!」

杏子「今そんなこと言ってる場合じゃねえだろ。護衛するぞ」

マミ「暁美さん!」

さやか「あれ? ほむらの知り合い?」

ほむら「知らないわ。無視しましょう」『巴マミ、どういうつもり?』
まどか「無視はないんじゃないかなあ」

マミ「知らない振りだなんてひどいじゃない! 一緒に帰りましょうよ」『あなたのことなんてお見通しよ』

ほむら「私はこの二人と一緒に帰るのよ」『そう、そういうわけね』

マミ「じゃあ四人で帰りましょう。私の家に招待するわ。そうしましょう」

ほむら「嫌よ」

さやか「まあまあほむら、そんなこと言わずにお呼ばれしようよ。謎の先輩、なんか楽しそうじゃん」

まどか「そうだよほむらちゃん」

ほむら「……仕方ないわね」

杏子「おっ奇遇だな。ほむら、マミ」

ほむら「どちら様かしら」『佐倉杏子』

さやか「あーまた知らんぷりだろーさては友達を一人占めするつもりだなー」

まどか「ほーむーらーちゃん」

ほむら「ああ、もう」

マミ「その組は確か早乙女先生のクラスね」

ほむら『1500mから1700m東北東。魔女が発生。運が良ければまだ間に合うわ)

さやか「そーなんですよーもうあの先生彼氏がどうとかで大変でー」

杏子『嘘こけ。なんでわかる?』

ほむら『能力の一端よ』

杏子『どーせ罠だろ』

ほむら『最近魔女の何体かが誕生直後にロストしてるわ。私よ』

マミ『見過ごせないわ』

まどか「どうしたんですか?」

杏子『くそっ おいキュゥべえ近くにいるな? 先に行って確かめろ。そっちに向かう』

QB『わかったよ』

杏子「おい、テレパシーを使うぞ」

さやか「え?」

杏子『走るぞ。説明は後だ』

マミ『暁美さん先行しなさい。出すぎないことね』

まどか「え? え?」

ほむらが先導し、マミがまどかの、杏子がさやかの手を取って走りだした。

QB『本当みたいだ。間もなく孵化する』

杏子『畜生、お前ら覚悟しとけ』

さやか『あんたら速すぎ。これがテレパシー?』

QB『孵化したよ。急いで』

五人が結界についた。

転載禁止にしてくれない?

ほむらが最初に入った。次に杏子、さやか、まどか、マミの順だ。結界に入るとほむらは変身していた。

杏子「先にいけ」

杏子がほむらにせっついた。槍で突こうとしたのだ。ほむらは消えて数歩先に姿を現した。
手にはアサルトライフルを構えドイツ語で歌いカイゼル髭を生やした使い魔や、同様に髭を生やした蝶の羽を持つ使い魔をやり過ごしてる。

マミ『いまやりあうのはやめておきましょう。魔女の退治が先決よ』

ほむらが見過ごした使い魔を撃ち抜きながらほむらと杏子に言った。

杏子『ふん』

マミ「さっきもいったように私たちは魔法少女よ。ここは魔女の結界であいつらは使い魔。魔女の手下。これから本丸に乗り込んで魔女と相対するわ」

マミはほむらの背中に向かって槍を構え、隙あらば一撃食らわそうとでもしているような杏子を静止しながら、
ほむらが看過した使い魔を撃ち抜いていた。ほむらは時々瞬間移動し、最小限の使い魔だけを撃ち落として進んでいたので、
マミが分担する使い魔の数は多かった。

>>21
悪いけれど、今のところそのつもりは無いです。少しでも読んで欲しいってのがあって。

書き慣れてないから意見あると助かる

さやか「ほえー」

マミ「あなたたちは魔法少女候補。キュゥべえが見えるのが証拠よ」

まどか「魔法少女ってなるものなんですか?」

QB「そうだよ」

QB「だから僕と契約して魔法少女になってよ」

銃弾がキュゥべえめがけて飛んできたのをマミが防いだ。

杏子「やんのか?」

ほむら「ついね」

まどか「契約?」

QB「僕は君たちの願い事をなんでもひとつ叶えてあげる」

さやか「え、ホント?」

まどか「願いごとって……」

QB「なんだってかまわない。どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」

さやか「うわぁ…金銀財宝とか、不老不死とか、満漢全席とか?」

まどか「いや、最後のはちょっと」

杏子「呑気だなお前ら」

QB「でも、それと引き換えに出来上がるのがソウルジェム。
  この石を手にしたものは、魔女と戦う使命を課されるんだ。
  マミの頭、杏子の胸、暁美ほむらの手についてるのがそれだ」

QB「あれが魔女だよ」

さやか「う……グロい」

まどか「あんなのと……戦うんですか……」

いつのまにか持ち替えた軽機関銃とマミのサポートで魔女はたちまち蜂の巣となった。結界が消え、グリーフシードが現れる。

さやか「かっ、勝ったの?」

まどか「すごい……」

杏子「よこせ」

杏子が言うまでもなくグリーフシードは豪速球でキュゥべえに突き刺さっていた。

QB「きゅっぷい」

マミ「これがグリーフシード。魔女の卵よ」

さやか「た、卵」

QB「大丈夫、その状態では安全だよ。むしろ役に立つ貴重なものだ」

マミ「私のソウルジェム、ちょっと色が濁ってるでしょう?」

まどか「ええ」

マミ「でも、グリーフシードを使えば、ほら」

さやか「あ、キレイになった」

マミ「ね。これで消耗した私の魔力も元通り。魔女退治の見返りが、これ」

マミ「まだ十分余裕があるわね。暁美さん」

杏子「敵にやるもんなんか何一つないね。アタシがもらう」

マミ「仕方ないわね」

さやか「敵? あんた何もしてないじゃん」

杏子「トーシロは引っ込んでろ。大事なものなんだ」

マミ「帰りましょう」

さやか「うわ……」

まどか「素敵なお部屋……」

三人が変身し、マミがほむらの右からマスケット銃を、杏子が左から槍をつきつけた。
ほむらは拳銃をさやかの頭につきつけた。左手には端末を持っている。

さやか「ほ、ほむら?」

まどか「な、何?」

杏子「暁美ほむらは魔法少女候補を殺すんだ」

まどか「ほむらちゃんが!? 嘘!」

マミ「本当よ。少なくとも既に二人が犠牲になったわ。ニュースで聞かなかったかしら? 銃殺された美国織莉子さんと、この学校の呉キリカさん」

まどか「うそ……」

杏子「なぜ殺す?」

ほむら「嫌いなのよ」

杏子「は?」

ほむら「人間が魔法少女になるのには虫酸が走るのよ」

杏子「なに言ってんだ? 魔法少女も人間だろ?」

ほむら「……」

杏子「話になんねえな。もういい。美樹さやか、恨むならコイツを恨みな。殺す」

爆発がおきた。

さやか「な、何?」

ほむら「つまらないハッタリをはるのはやめなさい佐倉杏子。念押しにキッチンを爆破させてもらったわ。
    この部屋にも爆弾が仕掛けてある。この端末をひと押しで起爆するわ。
    少しでも動いたら心中よ。佐倉杏子、いい? 心中よ。もっとも私は今すぐにでも逃げられる。
    でもしない。少し話すいい機会だわ」

杏子「ッ! 銃器に爆弾たあ無茶なヤツだ。殺人魔法少女がアタシらを生かす理由はなんだ?」

ほむら「魔法少女は人間じゃない」

マミ「どうしてそんなこと言うの?」

ほむら「例えば」

ほむら「魂のありかが違う。説明しなさいキュゥべえ」

QB「どこでその知識を得たんだい? さて、君たち魔法少女の本体としての魂には、魔力をより効率よく運用できる、コンパクトで、安全な姿が与えられているんだ」

QB「ただの人間と同じ、壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれなんて、とてもお願い出来ないからね」

QB「君たち魔法少女にとって、元の身体なんていうのは、外付けのハードウェアでしかないんだ」

QB「魔法少女との契約を取り結ぶ、僕の役目はね。君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変える事なのさ」

杏子「テメェは……何てことを……。ふざけんじゃねぇ!!それじゃアタシたち、ゾンビにされたようなもんじゃないか!!」

QB「むしろ便利だろう?」

QB「心臓が破れても、ありったけの血を抜かれても、その身体は魔力で修理すれば、すぐまた動くようになる。
  ソウルジェムさえ砕かれない限り、君たちは無敵だよ。
  弱点だらけの人体よりも、余程戦いでは有利じゃないか」

まどか「ひどいよ…そんなのあんまりだよ…」

QB「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする」

QB「訳が分からないよ。どうして人間はそんなに、魂の在処にこだわるんだい?」

杏子「騙してたんだな」

QB「僕は魔法少女になってくれって、きちんとお願いしたはずだよ?」

QB「実際の姿がどういうものか、説明を省略したけれど」

杏子「何で教えなかった!」

QB「訊かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、何の不都合もないからね」

さやか「何でよ。どうしてそんな目に……!」

QB「戦いの運命を受け入れてまで、叶えたい望み、それは間違いなく実現したじゃないか」

まどか「全然釣り合ってないよ! そんな体にされちゃうなんて」

ほむら「奇跡であることに違いはないわ。不可能を可能にしたんだから」

ほむら「奇跡はね、本当なら人の命でさえ購えるものじゃないのよ。それを売って歩いているのがこいつ」

マミ「それがあなたの魔法少女候補殺しの理由?」

ほむら「そうとも言えるわね」

杏子「でもアタシ達を生かしてる。奇跡が起きることが嫌なのか? 一般人やそれをもうできないアタシ達を殺すのは気がとがめると?
   それとも爆破はハッタリか?」

ほむら「あなたたちはニ週間後に来るワルプルギスの夜のための主要戦力」

QB「どうして君がそれを知っているんだい?」

ほむら「私は魔女に関しては特別な才能があるわ。強力な魔女ほど私は詳細を知れる。
    ワルプルギスともなれば出現位置から詳細戦力までわかる」

QB「移動とまったく別系統の能力だ。そして僕は君と契約した覚えがない。君は一体何物だい?」

ほむら「答える気は無いわ」

QB「君の素質は近年でも最低クラスだ。盾が武器の魔法少女だなんて聞いたこともないよ。
  君の戦闘能力を大めに見積もっても、君と二人ではワルプルギスの夜に勝てない」

ほむら「見積りが甘いわね。勝てるわよ。でも面倒臭いから私は遠慮するわ。
    他の街の魔法少女を何人か用意する。私は海外旅行とでもしゃれこむわ」

杏子「ふざけやがって! そんなわけのわからない連中と戦えるか!」

ほむら「人質を取ってるから死にものぐるいよ。少なくともワルプルギスを倒すまではね。あとはまあ殺し合いにでもなるでしょうね。
    ああそうね、連中は私が一定期間端末にアクセスしないと吹き飛ぶから私を殺すときはその辺も考慮しておきなさい」

さやか「いかれてるっ!」

ほむら「私は全く正常よ。静かに生きる最善策を講じてるだけ。ああ魔法少女候補を殺すのは別ね。生きがいよ。
    これまでに何人殺したかしらね、忘れちゃったわ。今回はちょっとイラついてて白いのに見つかって面倒なことになったわ。
    ストレスは敵ね。まどか、好きよ。本当に残念だわ。でも嬉しい。だって」

杏子の槍が空をかすめた。ほむらが消えたのだ。ドアが開き、閉じる音がする。杏子が追う。

杏子『ちっ逃げられた』

杏子が帰って来た。マミは二人を部屋の外にひきずりだしていた。

さやか「ば、爆破されてたら、どうするのよ? そ、れに人質は?」

まどか「そんな……ほむらちゃんが……そんな……」

杏子「今のところアタシたちの戦力は魔法少女候補二人の始末より重要らしい。じゃなきゃすぐにやってただろ」

マミ「佐倉さん!」

杏子「ドアを通って行ったし、障害物を通り越してワープできないのか、長距離のワープができないのか、魔力を節約したのか」

マミ「説明しなさい。私、怒ってるわ」

杏子「あんな演説聞いてたら耳が腐る。アタシの槍がヤツの腕を吹き飛ばす方が速いと思った。
   予想以上にやる。最悪相打ちでもアタシは構わなかった。ヤツを消せるなら人質なんて知ったことじゃないってね」

マミ「困るわ。その自信も、その覚悟も」

杏子「悪かったよ。ソウルジェムにされたとかでカッとなった。もうしない。しかしアンタは案外落ち着いてんだな」

マミ「動揺してるわ。それはもう物凄くね。でも私は契約しなかったら死んでいたもの。佐倉さんこそ平気なの?」

杏子「どうだかな、アタシはさぁ、まあいっかって思ってるんだ。何だかんだでこの力を手に入れたから好き勝手できてるわけだし。
   後悔するほどのことでもないってね」

杏子「自業自得さ」

杏子「自分のためだけに生きてれば、何もかも自分のせいだ、誰を恨むこともないし、後悔なんてあるわけがない」

杏子「そう思えば大抵のことは背負えるもんさ」

さやか「強いんだね……あんたたち」

杏子「……そう思うしか無いんだよ」

マミ「どう、こんな話聞いた後じゃ契約する気なんておきないかしら?」

まどかさやか「……」

杏子「ヤツが言ってたようにワルプルギスの夜が来る。超弩級の大型魔女だ。普通の魔女と違って、
   コイツは結界に隠れて身を守る必要なんてない。ただ一度具現しただけでも、何千人と死ぬ」

杏子「対抗する魔法少女が必要だ。でも奇跡はただじゃない。へたうちゃ、石になるだけじゃすまないかもしれない。よく考えろ」

杏子「アタシはピンクにつく。マミは青を護れ」

マミ「襲われる可能性が高いのは鹿目さんだわ」

まどか「ど、どうしてですか?」

QB「君の素質がさやかより遥かに高いからさ」

さやか「素質とかあるんだー。くそーまどかに負けるとはー」

QB「君の素質もトップクラスだよさやか。まどかが桁外れなだけさ」

まどか「どうしてわたしなんかが……」

杏子「なおさらアタシがつくべきだ」

マミ「あの子は遠距離タイプよ。私が相手するのが相応しいわ。それにあなたの行動も信用しきってるわけじゃないの」

杏子「しゃあねえな。青、一緒に帰るぞ」

さやか「青じゃない。さやか」

杏子「めんどくせえ」

まどか「普通に帰ってもいいんですか?」

マミ「やるなら暗殺よ。静かに生きたいとか言ってるし。家族や私たちがついてれば大したことはできないし、学校では安全だわ。
   最近は警察とかもずいぶん厄介になってるし、できる限り普通に生活した方がいいと思うの」

QB「君たちは眠らずに済むから夜通し護れるしね。魔力を消耗するけど大した量じゃない」

杏子「くそったれ。グリーフシードのストックはあるな? 狙撃は?」

マミ「ストックはあるわ。魔力探知しながら建物の上から護衛すればなんとかなるでしょう。
   三次元地図で狙撃可能位置をチェックして備えましょう」

杏子「そこまでして学校にいかなくてもいいんじゃねーか?」

マミ「日常って大事なの。昼間の安全も保証できるし」


さやか「入んないの?」

杏子「なんて説明すんだよ。アタシのことは気にすんな。屋根の上にいっから。念のため窓には近づくなよ」

さやか「あんたのこと、よくわかんない。少し恐い。でも不思議と安心する。なんでかな」

杏子「知るか。布団かぶって寝ちまえ」

ほむら「おはよう」

仁美「おはようございます。まどかさん。そちらはメールでお話ししていた巴先輩ですか」

マミ「そうよ。よろしくね」『なんであなたがいるのよ』

仁美「こちらこそよろしくお願いします」ほむら『狙撃警戒しないで済むじゃない。ご苦労なことね。それにいなかったら不自然でしょ』

仁美「まどかさん?」マミ『いくらでも理由があるじゃない』

まどか「あ、お、おはよう」ほむら『まどかと一緒にいたいもの』

仁美「どうかなさったのですか?」マミ『でも殺すのね』

ほむら「ちょっと昨日メールで話し込んじゃってね、寝ぼけてるのよ。ね、まどか」マミ『なに手握ってるのよ』

まどか「うん、ほむらちゃんと話してると楽しくて……それで……あ……」ほむら『まどかが好きだから』

さやか「まどか? どうしたの?」『ほむらっ』

まどか「あ、さやかちゃんおはよう」マミ『大丈夫?』

ほむら「大丈夫?」まどか『少し悲しくなっただけ』

まどか「太陽が眩しくて。寝不足だとそういうことない?」ほむら『そう』

仁美「……ならいいですけど」

さやか「まどかぁ今日はほむらなんか捨ててさやかちゃんと手繋ごうよー」

まどか「このままがいいの」『大丈夫だから』

さやか「ちぇーふられちゃった」『うん』

仁美「ほむらさんは特別ですもんね」杏子『よー。見てっからなー』

杏子「あん? なんだ?」

黒い飛来物を槍で叩き落とした。

杏子「ッ、グリーフシードか!」

グリーフシードが孵化し結界が出来上がる。

さやか「杏子、これ魔女結界!?」

杏子「さやか、そっから動くなよ」

杏子がさやかを囲むように結界を張る。
ナマコの使い魔や壺の使い魔を多節槍で薙ぎ払う。

杏子「おいおいマジかよ……」

見上げると戦闘機が高速で飛来してくる。

杏子「どおりゃあ!」

渾身の力で五本もの槍を一瞬で投げ、墜落させた。

杏子「何でもありか野郎」

さやか「キュゥべえ! キュゥべえ! なんでいないのよっ!」

銃弾が降り注ぐ。杏子は多節槍を振り回しそれを撃ち落とす。

しばらく撃ち落とし続けると弾幕が切れた。杏子は槍を伸ばす。ほむらはもう消えている。

そのまま横に薙ぐとほむらがそこにいた。ほむらは槍を盾で受けて吹き飛んだ。杏子が追撃しようと跳ぶ。

予感がして槍から着地すると地雷があった。地雷に怯んでるうちに使い魔が襲いかかる。それを薙ぐとまた弾幕が張られる。

今度の弾幕はさっきまでより手応えがある。銃を変えたんだろう。

ロケット弾が杏子を銃弾とともに襲うが槍で視界を遮ってる杏子には見えない。槍と接触、爆発。爆風に杏子が吹かれる。

爆風に備えて槍の幕の奥行きを広くとる。すると防御が甘くなる。数発杏子を掠める。肉が削げる。

ゆま「キョーコ!」

現れたゆまが叫ぶ。足元にはキュゥべえがいる。現在の位置関係は杏子、左後方にさやか、右前方300mにほむら、右後方にゆまだ。

杏子「ゆま!」

ほむら「どうしてあなたが一般人を連れているのかしらねえ?」

杏子「くっ」

ほむら「もしかして」

ほむら「その子も魔法少女候補?」

ほむらが杏子のさらに右に瞬間移動をする、銃口がゆまに向く。

杏子「ロッソ・ファンタズマ」

ほむらの目の前に槍を振りかぶった杏子が現れる。ほむらが消える。スモークがたちこめた。
槍で掻き消すとほむらの姿はどこにもなかった。

ゆま「キョーコ……ゆま……」

杏子「いい。いいからその青いのとくっついてろ。さやか、魔女を落とす。少し後ろをついてこい。キュゥべえ、ふざけたことしてくれたな」

結界を解き、使い魔を貫きながら言った。さやかは足がすくんで動けないようだった。

杏子「大丈夫だからしっかりしろ」

さやか「うん、ごめんね」

さやかが立ち上がってゆまの手を取った。

杏子「謝ってんじゃねえよ。行くぞ」

まもなく結界の深部についた。 ドクロのような上半身に和服、一本足の魔女と対面した。杏子は嫌な予感がしていた。
一瞬でケリがついたかに見えた。杏子は真っ直ぐ跳んで真っ直ぐ突いた。あまりにも速かった。魔女の顔面が割れ、杏子はグリーフシードを手にした。

さやか「すごい……」

グリーフシードが砕けた。中から「はずれ」と書かれた紙が落ちた。結界が変化しだした。

杏子「割れたのは外側だけってことか」

魔女は使い魔をよく使い三人をよく狙い杏子をはさみうちにしたが杏子の多節槍があと一歩まで追い詰めた。

杏子「ここまで手こずったのは久しぶりだね。ほめてやるよ」

杏子「何の自慢にもなりゃしないけどね」

すると魔女が血を流した

杏子「血? 目くらましか? しゃらくさいな」

血が変化して杏子の四肢にまとわりついた。

杏子「なっ」

杏子の四肢が溶かされ切断された。

杏子(まいったな、これ、死ぬじゃん……しけた人生だったなぁ……)
  (一度くらい幸せな夢ってやつ見てみたかったけど……まあいいや。もう終わりだし。ゆま……さやか……)

ゆま「キョーコを死なせない!」

魔女の捕食は空振り、魔女は鎖に巻きつかれ、宙高くに放られた。それを投げられた槍が貫いた。結界が消えた。

杏子「くそっ!」

槍で地面を抉った。

杏子「どっちだ畜生!」

ゆま「やったね! キョーコ!」

魔法少女姿のゆまが笑いかけた。杏子はその顔をはたいた。二人の変身が解除される。

ゆま「え……」

さやか「杏子!」

杏子「くそっ」

杏子は立ち去ろうとした。

ゆま「キョーコの役に立つ! 言うことなんでもきく! 好き嫌いだって言わない! だから……!」

ゆま「ゆまをひとりにしないで」

ゆま「ふぐっ、うう、うっ」

杏子「バカだなぁ」

ゆま「ひっく、ひっく、うっ」

杏子「他人の為に魔法少女になんかなったって……なんにもなりゃしないのに……!」

ゆま「キョーコ……? 泣いてるの?」

杏子はゆまを撫でた。

杏子「ばーか、泣いてなんかないよ……」

杏子(ほむら……! このオトシマエは必ずつけさせてやる)

杏子「おいキュゥべえ」

QB「なんだい?」

ソウルジェムから出した槍がキュゥべえを貫いた。

QB「なに無駄なことするんだい?」

新しく出てきたキュゥべえが死骸を食べながら言った。

さやか「うわ……」

杏子「ほんとにいくらでも替えがきくんだな。マミんところ行って尾行を警戒しながら教会に来るように言え」

QB「わかったよ」

杏子「ゆまだ。さっきアタシを死なせないって願いで魔法少女になった。ほむらは追い払えたんだが、その後の魔女戦で不覚を取った」

まどかさやかマミ「よろしく」

ゆま「よろしく」

杏子「ヤツはグリーフシードを使って結界を張ってくることがわかった。つまりどこでも戦端を開けるというわけさ。
   一プラス使い魔対一プラス護衛対象じゃ分が悪い。それでこの教会に移った」

さやか「あたし、魔法少女になる」

まどか「えっ」

杏子「願いはなんだ?」

さやか「恭介の腕を治すこと」

杏子「やめとけ」

さやか「なんで? 願いは叶うし、お荷物じゃなくなる。ワルプルギスやほむらや魔女の戦力にだってなれる」

杏子「ほむらが恐いだけじゃないか?」

さやか「違う!」

杏子「ここはね、アタシの親父の教会だった。正直過ぎて、優し過ぎる人だった。
   毎朝新聞を読む度に涙を浮かべて、真剣に悩んでるような人でさ……
………
   ……他人の都合を知りもせず、勝手な願いごとをしたせいで、結局誰もが不幸になった。
   奇跡ってのはタダじゃないんだ。希望を祈れば、それと同じ分だけの絶望が撒き散らされる
   そうやって差し引きをゼロにして、世の中のバランスは成り立ってるんだよ」

さやか「話してくれてありがとう。嬉しいよ。すごく。でも……それでも、あたしは、恭介の演奏が聞きたいんだ。
    ただあたしのために。ゾンビになっても」

杏子「……そうかよ」

さやか「キュゥべえ、あたし契約する。恭介の腕を治して」

QB「契約は成立だ。君の祈りは、エントロピーを凌駕した。さあ、解き放ってごらん。その新しい力を!」

さやか「ゾンビになったんだ……でも嬉しい」

杏子「ちっ」

マミ「これでワルプルギスに勝てるかしら?」

QB「少し難しいかもしれない。もう一人魔法少女がいれば心強いだろうね」

まどか「わたしが……」

さやか「やめて」

マミ「そうよ」

杏子「コイツが少し難しいかもしれないって言ってるってるなら、可能性があるってことだ。それに戦力にはアテがある」

マミ「誰かしら? 暁美さんの魔法少女じゃないわよね」

杏子「魔法少女バトルロワイヤルは勘弁だ。今はまだ言えない」

マミ「今後の方針は?」

杏子「遠距離タイプのマミがここの防衛主力。ここの屋根はかなり高いし見晴らしもいいから不意打ちにそなえられる。
   アタシは風見野と見滝原の魔女を狩る」

………
上条「さやかが言った通り、奇跡だよね、これ」
………
さやか「本当のお祝いは退院してからなんだけど、足より先に手が治っちゃったしね」

上条「そ、それは」

上条父「お前からは処分してくれと言われていたが、どうしても捨てられなかった。私は」

上条父「さぁ、試してごらん。怖がらなくていい」

アベマリア♪

さやか(あたしの願い、叶ったんだ。後悔なんて、あるわけない)

ほむら「おはよう」

仁美「おはようございます」

まどかさやかマミ「おはよう」

仁美「一緒なんですね」

さやか「ああちょっとね」


数日後

ほむら「おはよう」

仁美「おはようございます」

まどかさやかマミ「おはよう」

さやか「さーて、今日も張り切って……」

仁美「あら……上条君、退院なさったんですの?」

まどか「よかったね。上条君」

さやか「うん」

まどか「さやかちゃんも行ってきなよ。まだ声かけてないんでしょ?」

さやか「私は……いいよ」

ほむら「決めた。あの子私がもらうわ」

さやか仁美まどかマミ「え?」

ほむら「まどかは振り向いてくれないしね。んーまあ悪くない」

まどか「え?」

さやか「ちょっとあん」

仁美「駄目です!」

ほむら「どうしたの仁美?」

仁美「ずっと前から……私……上条恭介君のこと、お慕いしてましたの」

さやかまどかマミ「え?」

ほむら「そう。残念だけど私相手じゃ勝ち目無いわよ。諦めなさい」

さやか仁美まどかマミ「え?」

ほむら「まどか、早くいきましょ。楽しくなってきたわ」

昼休み

ほむら「話って何?」

仁美「恋の相談ですわ、さやかさん」

さやか「え、私も?」

仁美「とぼけないでください」

仁美「さやかさんは、上条君とは幼馴染でしたわね」

さやか「あーまあ、その。腐れ縁って言うか何て言うか」

仁美「本当にそれだけ?」

さやか「それだけだよ。本当にそれだけ」

仁美「私、決めたんですの。もう自分に嘘はつかないって。
   あなたはどうですか? さやかさん。あなた自身の本当の気持ちと向き合えますか?」

さやか「それだけだってば」

仁美「あなたは私の大切なお友達ですわ。だから、抜け駆けも横取りするようなこともしたくないんですの。
   上条君のことを見つめていた時間は、私達よりさやかさんの方が上ですわ。
   だから、あなたには私達の先を越す権利があるべきです」

さやか「仁美……」

仁美「私、明日の放課後に上条君に告白します」

仁美 「丸一日だけお待ちしますわ。さやかさんは後悔なさらないよう決めてください。上条君に気持ちを伝えるべきかどうか」

さやか「あたしは本当にそれだけだから……仁美になら……安心して任せられるよ。ただほむらあん」

ほむら「私は待たないわよ」

まどか「ほ、ほむらちゃんは、わたしがす、好きなんじゃなかったの?」

ほむら「まどかのは愛よ。私は叶わない恋はしないし、恋に時間も人数も友情も関係ないもの」

さやか「ほんとに好きなの?」『ふざけないで』

ほむら「一目惚れってやつよ」『大真面目よ。それとも石に恋する資格は無いって言うの?』

さやか「あ、あんたレズじゃないの?」『……』

ほむら「バイなんじゃないかしら。まどかが初恋で上条君が二番目よ。病院を出ると色々あるものね」
   『それこそふざけないで。あなた私のことなんだと思ってるの? マミのことは? 杏子のことは? あなたのことは?』

さやか「……あんたのこと全然わかんないわ」

ほむら『勝手に価値を捨てないで。ゾンビがなによ。私もう死んでるわ。それでも生きてるの。
    何身を引くだなんて似合わないことしてるのよ。欲しいものは全部手に入れて、護りなさい』

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「なあにまどか」

まどか「私もほむらちゃんがす、好きだから、だから上条くんは諦めて」

さやか「まどか!?」

ほむら「あなたの嘘はわかるわ。残念ね。まどかが応援してくれないなんて」

まどか「嘘じゃないよ!」

ほむら「嘘よ! そんなわけ……ないじゃない。もう私を弄ぶのはやめて。
    そういうことだから、仁美、急いだ方がいいわよ。あなたみんなに応援されてるんだから」
   『二度とそんな嘘言わないで』

さやか「……仁美からだ」

まどか「なんだって?」

さやか「ふられたって。どうしよう……ほむらにとられちゃったよ」

まどか「さやかちゃんはそれでいいの?」

さやか「いいわけないわよ! でも……どうすればいいのよ」

杏子「告っちまえよ。アンタなら勝てるよ」

さやか「あたし、何も出来ない。だってあたし、もう死んでるもん。ゾンビだもん。
    こんな身体で抱き締めてなんて言えない。キスしてなんて言えないよ……」

ゆま「さやかおねーちゃんは何を言ってるの? ゆま生きてるよ。石になってるけど、生きてるよ。キョーコ、抱き締めて」

杏子「あ? 仕方ねーな、ほら。つーかほむらもゾンビじゃん。しかしほむらは何考えてんだ?」

マミ「大真面目よ。それとも石に恋する資格は無いって言うの? だって」

杏子「嘘だな。魔法少女になったさやかへの嫌がらせが目当てだろ。言ってることはまあ違いないと思うけどね」

マミ「ふざけないで。あなた私のことなんだと思ってるの? マミのことは? 杏子のことは? あなたのことは? 
   勝手に価値を捨てないで。ゾンビがなによ。私もう死んでるわ。それでも生きてるの。
   何身を引くだなんて似合わないことしてるのよ。欲しいものは全部手に入れて、護りなさい。 だって」

杏子「ゆまの魔法少女化は知らないらしいな。意図が読めないね」

さやか「ほむらの言ってること、正しいのかな。ゆまちゃんの言ってること、正しいのかな」

まどか「わたしは、間違ってないと思う。」

マミ「正しいと思うわ」

杏子「ていうかあんな悪党の手に渡るくらいならあたしが……とかなんないわけ?」

さやか「いいのかな。あたし、恋してもいいのかな」

まどか「いいと思う」

マミ「そうするべきよ」

ゆま「そうだよ」

さやか「……杏子は?」

杏子「アタシならそもそも悩んでない」

マミ「行って来なさい」

さやか「でも……あたし、ほむらに勝てないかも」

杏子「アンタってほんとバカだな。とっとと行ってこいよ、アタシも魔女狩り行きたいんだ」

さやか「バイオリンの音……でも恭介じゃない」

さやか「……」

上条「そこはこう弾くといいよ」

ほむら「こう?」

上条「暁美さんは飲み込みが速いね」

ほむら「ほむらって呼んでったら。あなたが教えるのが上手なのよ……恭介」

上条「照れるな。僕は名前で呼ぶのはどうしても慣れないな。呼ばれるのもなんだかこそばゆいや」

ほむら「理由があるんでしょ」

上条「言いにくいな」

ほむら「わかった、他の女の子ね。そうでしょ。言っちゃっていいのよ」

上条「暁美さんはなんでもわかるんだね。わかった。言うよ。実は家族以外ではさやかしか名前で呼んだことも、
   呼ばれたことも無いんだ。中沢も○×も名前で呼んだことがない。みんな僕を上条って呼ぶ」

ほむら「私は特別になれない?」

上条「わからない。でも呼ばれるとさやかが頭をよぎるんだ」

ほむら「正直ね。好きよ。上条君のそういうところ」

杏子『のぞきなんていい趣味じゃねーか』

さやか「うわっ」

上条「なんか声しなかった? そう呼んでくれると助かるな。でも僕はいったい何を話してるんだ? 暁美さんはなにかあるね」

さやか『杏子、驚かせないでよ』

杏子『マミが念のためついてけって。脈ありみたいじゃん。よかったねえ』

ほむら「それは私が人間じゃないからかもしれないわね」

さやか杏子『あ?』

上条「え?」

ほむら「ちょっとした手品を見せて差し上げましょう。上条君」

上条「君は本当に唐突だね」

ほむら「いや?」

上条「好きだよ」

ほむら「嘘つき」

恭介「……」

杏子『おい坊や黙ったぞ』

さやか『あんたも黙りなさい』

ほむら「黙るところじゃないわよ。さて、まずここに指輪があります」

さやか杏子『な』

上条「パチパチ。綺麗だね」

ほむら「ありがとう。この指輪があら不思議。宝石に』

さやか杏子『ちょ』

上条「すごい! まったくわからなかったよ」

ほむら「ありがとう。ところでこの宝石が私よ」

さやか『なんなのよなんなのよなんなのよ』杏子『……』

上条「ん? ……からかうのが好きだね」

ほむら「もうひとからかい。女中を呼んで」

上条「やれやれ、わかったよ。○○さん」

女中「ご用ですか?」

ほむら「この宝石をここから台所まで持ち歩いて帰って来てください」

女中「承りました」

上条「なにを見せてくれるんだい?」

ほむら「すぐわかるわ。上条君、好きな色は? 私はピンク」

上条「意外だね。僕は」

ほむらが上条のくちに人差し指を当てる。

ほむら「当ててあげるわ。そうね、青でしょ」

上条「正解。君は本当に不思議だ」

ほむら「そろそろね。大丈夫。すぐ生きかえ」

ほむらが倒れた。

上条「暁美さん!? 暁美さん!? わかったもう驚いたよ。暁美さん? 暁美さん!?」

上条「……脈も息も無いうわああああああきゅ、救急車、救急車だ電話電話電話電話」

さやか『なんなのよ……なんなのよ!』

杏子『……ソウルジェムがアタシたちの魂ってことだ』

さやか『どういうことなの? どういうつもりなの?』

ほむら「はっ」

ほむらが息を吹き返した。

上条「暁美さん!」

ほむら「大丈夫。もうなんともないわ」

上条「なんなんだい!? 何をしたんだい!?」

ほむら「あなたが好きだから、死んでみせたの。あなたのためなら死ねる……なんてね」

さやか『……こいつ本気なんだ……』

杏子『どうだか』

女中「戻りました。大きな声でしたが大丈夫ですか?」

ほむら「おかえり私の魂。ありがとう。さがっていいわ」

上条「魂? 君はいったい?」

ほむら「私の魂はこの宝石なの。だから離れると死んじゃうわ。せいぜい100メートルくらいまでね。この家は広いから」

杏子『やっぱりな』

上条「そんなバカな……でも君、死んでた」

ほむら「いったでしょ? 人間じゃないって。ねえそれでも私のこと好きでいられる?」

上条「正直信じられない。でも正直に見せてくれたのは凄く嬉しいし……好きだよ」

ほむら「人間の私と、人間じゃない私、どっちが好き?」

上条「本当の君が好きだ」

さやか『っ……』杏子『やったじゃん』

ほむら「優しいのね。優しさに甘えてもっと正直になっちゃおうかしら」

杏子『あいつ全部ぶちまける気か』

上条「もう腹をくくるよ……なんでも来い、だ」

ほむら「じゃあもひとつ手品」

上条「さっきのマジックも秘密のひとつ?」

ほむら「そうよ。それにマジックの方が手品よりずっと正確ね」

上条「魔法ってことかな」

ほむら「鋭いじゃない。一、ニの三」

ほむらが変身した。

上条「……」

ほむら「なにか言ってよ。恥ずかしいわ」

上条「……びっくりしすぎで頭が割れそうだよ。君は魔法少女かなにかなのかい?」

ほむらが変身を解除する。

ほむら「大正解。頭のめぐりがよくなってきたんじゃない?
    奇跡を起こした対価に小動物と契約して魂を物質化され魔女と命がけで闘う。それが私」

上条「……奇跡?…………魔法?……………………」

ほむら「どうしたの?」

上条「…………そういうことだったのか」

ほむら「……なに」

上条「暁美さん」

ほむら「なに、上条君」

上条「別れよう」

ほむら「え?」さやか『え?』杏子『あはははは』

上条「ごめん」

ほむら「どうして? 私が人間じゃないから?」

上条「君のことは好きだよ。一時間前よりもっと好きだ。君といた時間は忘れないだろう。
   でもね、僕は気づいたんだ本当に大切で、一番好きで、愛してるのが誰かって」

ほむら「……そう」

恭介「君のお陰で大切なことに気づけた。ありがとう。世界で二番目に好きだよ。君と会った一日で僕は打ちのめされた。
   僕は行かなくちゃいけないところがある」

ほむら「さようなら」

上条「さようなら」

なんか日本語下手クソな文章でモヤモヤする

杏子「一丁あがりっと。出てこいよ暁美ほむら」

ほむら「佐倉杏子」

杏子「何企んでんだ?」

ほむら「なんのことかしら」

杏子「……まあいい。何の用だ」

ほむら「争いにきたわけじゃないのはわかるわね」

杏子「ああ」

ほむら「私の逃げ足の速さも知ってるわね」

杏子「ああ」

ほむら「話がある」

教会

さやか「♪」

まどか「……さやかちゃんよかったね」

マミ「ほんとね」

杏子「……」

ゆま「キョーコどうしたの?」

さやか「何死にそうな顔してんのよ♪」

杏子「……」

忠告もらってたのに猿もらってた

通学路

ほむら「おはよう」

仁美「おはようございます」

まどかマミ「おはよう」

仁美「ほむらさんは上条君と一緒じゃないんですか?」

ほむら「何怒ってるのよ。さやかからメールきてないの?」


仁美「今きました。えっとなんでしょう…………そうなんですか。よかったですわ……」

ほむら「そういうことよ。ふられた同士仲良くしましょう」

仁美「あなたってちょっと変ですわ」

ほむら「あなたも大概でしょう」

ほむら「さあまどか行きましょう。まどか?」

まどか「ほむらちゃんは上条君がいいんでしょ」

ほむら「まどか? どうしたの?」

まどか「うーもういいよ!」

ほむら「まどか?」

教会

さやか「あ、杏子、今日は早かったね」

マミ「お疲れ様。佐倉さん」

まどか「おかえり杏子ちゃん」

ゆま「……キョーコ?」

杏子「さやか、マミ。ソウルジェム濁ってきただろ。浄化してやるから出せよ」

さやか「今日はごきげんじゃん。良かった。はい」

マミ「心配してたのよ。はい」

杏子「悪いな」

杏子の鎖がさやかとマミを縛り上げた。

まどか「杏子ちゃん!?」

マミ「これは何の冗談かしら」

さやか「ゆまちゃん! 助けて!」

ゆま「ゆまはキョーコの味方だよ」

杏子「落ち着いて聞けないような話がある。ゆま、ストックのグリーフシード持ってきてくれ」

ゆま「もってきたよ」

杏子「よし。……ふう」

さやか「なによ……」

杏子「ソウルジェムが濁り切ると魔女になる」

さやか「なっ」

まどか「そんな……」

マミ「嘘よ」

杏子「黒くなったソウルジェム。グリーフシードと似てないか?」

マミ「嘘よ」

杏子「アタシ達が絶望するとソウルジェムは濁る。魔女はなんだ? 絶望から生まれる存在だ。魔法少女が絶望すると魔女になる」

マミ「嘘よ」

杏子「魔女が元魔法少女だからって遠慮するこたない。アイツらも絶望をまき散らす存在でなんかいたくないはずだ」

マミ「嘘よ」

杏子「キュゥべえ。説明しろ」

QB「杏子の話に訂正するところは見当たらないね。この国では、成長途中の女性のことを、少女って呼ぶんだろう?
  だったら、やがて魔女になる君たちのことは、魔法少女と呼ぶべきだよね」

マミ「ソウルジェムが魔女を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない!」

ゆま「ゆまはね、ママにいじめられたときいつも考えてたよ。死んじゃった方がいいって」

ゆま「でも魔女に襲われて死んじゃうってとき、ゆまは必死に生きようとしたんだ」

さやか「いつか私たちはその魔女になるのよ」

ゆま「いつかはいまじゃないよ」

ゆま「ひとはみんないつか死ぬよ」

ゆま「マミおねえちゃんとさやかはほんとうにいま死ぬの?」

マミ「……そうね、バカだったわ」

さやか「うん。そうだね、そうだよね」

まどか「わたし、さやかちゃんたちに生きてて欲しい。笑って欲しい」

杏子「そういうことだ。絶望するな」

マミ「ええ」

さやか「うん」

杏子「隠し事はなるべく無しにしたいから言っておく。今のアタシ達の言葉には幻惑魔法を使ってる。
   アタシは話した通り親父の話を真面目に聞いてくれますように、って願った。
   その副産物で親父ほどじゃないが、アタシは言葉に力をこめられる。
   でも根本的に同意できることじゃなくちゃこの力は効かない。
   アタシが死んでも魔法は切れないと思うけど、言っておく。アンタ達が今生きたがってるってことは事実だ。忘れんな」

さやか「うん」

マミ「幻惑魔法は使えなくなったんじゃないの?」

杏子「封印してたんだ。ほむら戦で追い詰められて反射的に使った。結局これ無しじゃなにもまもれなかったかもしれない」

さやか「そろそろこれ解いてよ。痛いんだけど」

杏子「ほらよ。ソウルジェム。グリーフシード一つずつで済むとは思ってなかったよ」

ゆま「さっきから遠くでヘリコプターの音しない? ここじゃめずらしいね」

マミ「ッ!」

マミがリボンで全員を投げた。一瞬遅れて教会の風通しがよくなった。キュゥべえは死んだ。

マミ『なりふり構わなくなったわね! 発見される代わりに射程を長く取れるわ! 距離およそ2キロメートル!』

ロケット弾が教会を完全に消し飛ばした。

さやか『作戦は!?』

杏子『二方向に分かれながら接敵、撃墜!』

マミ『ダメよ! 鹿目さんチームが消されるわ!』

杏子『まどか側に三人つけば多少躊躇するだろ! 有効射程もってるマミが単独で離れろ!』

マミ『どうやって離れられるのよ!』

杏子が槍で、ゆまが衝撃波で、マミが銃弾で弾幕を撃ち落としてた。余裕がなかった。さやかはまどかに迫る流れ弾を処理していた。

杏子『……おかしい。弾が多すぎる』

マミ『自衛隊とかが動くのでも待つ!?』

ゆま『先にやられると思う』

さやか『マミさんあれ撃ち落とせる弾何秒で撃てる!?』

マミ『3.5秒! そんな時間無いわ!』

さやか『あたしがつくる! ゆまちゃんあたしの回復! 杏子目眩ましの幻影! マミさん手前に1メートルのりぼんの台! 
    みんな集まって反撃やめて!』

杏子『反撃やめるだ!? 冗談じゃねえ!』

マミ『やってもらいましょう! 信じるしかないわ!』

杏子『アタシは大したことできねーぞ! カウント2、1、』

杏子『0』

さやか『がああああああああああああああああああああああああ』

さやかがマミのリボンの台の生成と同時に、そこに飛び乗って大の字に立ち、シールドを展開した。

杏子「さやかああああ!!」

マミ『3!』

まどか「さやかちゃん!!」

ゆま「さやか!!」

マミ『2!』

さやか「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

マミ『ティロ!』

さやか「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

マミ「フィナーレ!!!」

さやかが射線から消え、代わりに人ほどの直径がある弾が弾幕を吹き飛ばしていった。弾はヘリコプターを爆破させた。

杏子「さやか! さやか!! 生きてるか馬鹿野郎!!!」

まどかがさやかのソウルジェムにグリーフシードを当てる。ゆまとマミは意識を集中してる。杏子はさやかをはたいてる。

杏子「おい!!」

さやか「痛い……マジでやめて……」

杏子「馬鹿野郎!!!」

さやか「なに、泣いてんのよ」

杏子「うるせえ……バカ!」

さやか「しばらくそっとしといて。大丈夫だから」

杏子「なにやったんだバカ!」

さやか「怒鳴んないでよ。見たとおりよ。魔力でシールドを張ったの」

マミ「それで穴だらけになって叫んでたのはどういうことなの」

さやか「あのシールドは肉体の延長なんだ。まだ不完全だから肉体に影響が多少でるし、痛覚も遮断できない」

まどか「多少じゃないよ! あの痛みを背負ったっていうの!? わたしのために!!」

さやか「泣かないの。あたしのためよ」

まどか「さやかちゃん……」

ゆま「もうほむら死んだかな」

杏子「安心しろまどか。あんなんで死ぬようなヤツなら苦労してない」

まどか「よかった……よくないよ!」

マミ「どうするの?」

杏子「とりあえず廃ホテルに身を隠す。だがすぐばれる。防戦はもうきつい。攻勢にでる」

マミ「攻勢?」

杏子「囮を使ってあぶりだす」

マミ「囮になるのなんて鹿目さんくらいよ。まさか」

杏子「そうだ、まどかを歩かせる」

さやか「なに言ってんのよ!」

杏子「慌てんなよ。消耗するが色々研究してできるようになったことがある。みてろ」

杏子の姿がまどかのに変わった。

杏子「ほむらちゃん!」

まどか「わたしだ!」

さやか「すごい……」

杏子が元にもどった。

杏子「三人で狙撃位置を潰せ。ヤツに接近させて捕らえる。路上は通過させろ。殺すなよ? 合図まで待て。長丁場になるかもしれないから覚悟しとけ」

翌日
マミ『現れたわね。思ったよりずっと早いわ。ジグザグに瞬間移動しながら接近中』

さやか『あいつの射程に入った。杏子!』

杏子『まだだ、まだ』

ゆま『キョーコ! 危ない』

杏子『待て』

ほむらは杏子の背中から2mで立ち止まり拳銃を構えた。杏子も立ち止まった。

さやか『杏子!』

杏子『アタシの射程に入った。大丈夫だ』

さやか『射程内ならとっとと捕まえなさいよ!』

三十秒ほど過ぎた。

杏子「ほむらちゃん」

ほむらに背を向けたまま杏子が言った。

ほむら「まどか」

ほむら「さよなら」

ほむらが銃口を自分の頭に向けた。乾いた音が響いた。

それはマミの発砲音だった。弾はほむらの銃を弾き飛ばした。ほむらは杏子の鎖でぐるぐるまきになった。

杏子「……状況終了。ホテルに運ぶ」

廃ホテル

ほむら「……要求は?」

マミ「まずは人質の開放」

ほむら「縛られていると無理ね」

杏子「顔と腕だけにして端末とやらにつれてこーぜ」

ほむら「待って」

杏子「飲んだ振りしてまだ抱えてました、とかふざけたことやったらそろそろキレると思うぞ?
   アタシがキレるって意味、少しはわかるよねぇ?」

ほむら「わかってるわ」

さやか「でもそしたらこいつ人質取ってた魔法少女に殺されない?」

マミ「残念だけどこの子は相手に認識されるような接触はしていないと思うわ」

ゆま「どうやって開放するの?」

ほむら「左腕を開放して。肘から下」

杏子「よーし左腕を斬ればいいんだな」

ほむら「待って」

さやか「杏子話が進まない」

杏子「わかったよ。アタシは人質なんてどうでもいいから、妙なことしたらアンタ、死ぬよ」

ほむら「わかってるわ」

マミ「じゃあ開けるわよ」

マミのリボンが緩み、杏子の槍も隙間が開いて、腕とそこに装着した盾が露出した。

すると盾からなにか落ちた。パイプに電線がついていてデジタル数字で「00:00:01:××」と表示されている。

四人が散る。二秒後にベルが鳴った。

ほむら「おっとタイマーが」

ほむらの顔の横を槍が通っていった。

杏子「ふざけるなって言ったよな」

ほむら「耳が痛いわ」

ほむらの左耳が無くなっていた。出血はしていない。

少女が盾の裏から出てきた。

さやか「何よそれ……」

ほむら「とりあえず一人。昏睡させてるだけよ。盾の中はいわゆる四次元空間になっているわ。そこでは時間が止まるの」

マミ「メチャクチャね」

ほむら「全員で八人いるわ。三時間程度で目を覚ますでしょう」

中年女性を落とした。

ほむら「これで満足かしら」

八人目を盾から出して言った。

さやか「こう人が倒れてると落ち着かないわね……。まどかに手を出さないって約束して」

ほむら「……できなかったわ。というか口約束なんか信用するのかしら?」

杏子「まあ殺したらさやかは魔女化するし、マミは発狂するし、アタシは殺しにかかるから覚悟しとけよ」

さやかマミ「なによそれ」

ほむら「なるほど。約束していいわ。ただし魔法少女になったら今度こそ殺すけど。魔女まどかの悲惨さは聞いてるわね?」

さやか「ワルプルギスが可愛い子猫に見えるレベルなんでしょ? まどかは魔法少女になんないし、殺させないわ」

ほむら「そう。ところでワルプルギス戦の駒が足りなくなったわね」

杏子「そこでアンタだ」

さやか「えっ?」

ほむら「確かにそれで戦力は十分以上だけれど、私を信用できるのかしら」

杏子「アンタ静かに生きたい。ワルプルギス死なない。静かに生きれない。ワルプルギス倒す」

ほむら「なるほど。つまり協力する私は開放されるわけね」

杏子「いや解かない」

ほむら「どういうことかしら」

杏子「殴らせろ」

ほむら「なるほどね」

ありがとう。再開

………

ほむら「大まかな作戦を伝えるわ。マミとさやか、杏子とゆまのツーマンセル。マミ遠距離から必殺技をワルプルギスに撃ち続けて。
    さやかはその護衛。杏子は反対から直接攻撃。ゆまはその回復と直接攻撃。私は単独行動後赤組の支援にあたる。
    開戦から何分かは私に頂戴。回復封じの爆弾も使うからせいぜい巻き込まれないようにしなさい」

………

ほむら「魔女狩りは可能な限りさやかに当たらせるわ。戦闘経験を積んだ方がいい。連携訓練と保険にマミがついて。これが出現予測地図。使い魔も排除していいわ。グリーフシードは用意がそれなりにあるから、さやかの経験と二人の精神衛生を重視する」

………

………

さやか「恭介、あたしがんばるから」

上条「……うん。がんばって」

さやか「愛してるよ」

………

杏子「とうとうこのときがきたな。ゆま、恐いか?」

ゆま「キョーコと一緒で恐いことなんかなにもないよ」

杏子「ああ、勝つぞ」

………

………

マミ「キュゥべえ」

QB「なんだい?」

マミ「あなたとは色々あったわ」

QB「そうだね」

マミ「……この戦いが終わったら、また、友達になってくれるかしら?」

QB「……僕に感情は無いよ」

マミ「それでも、あなたは大切なお友達よ」

………

ほむら「まどか」

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「まどか」

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「さよなら」

………

マミ『来る!!』











ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

ほむらが戦端を開いた。ロケット弾や、迫撃砲、タンクローリー、戦闘機、対艦誘導弾、トマホークなどが襲いかかった。

さやか「うへえ」

マミ『2、1、ボンバルダメント!!』

マミの巨砲がワルプルギスを震えさせた。

さやか『効いてる!』

さやかはシールドをときには遠距離に出現させながらも攻撃を防いで高速で使い魔を斬りまくった。

杏子「らあっ!!」

杏子は三人に分身し、二人で攻撃を防ぎながら、鋭く重い一撃を何度も加えていた。

ゆま「ふっ!!」

ゆまは杏子に魔力を流しながらハンマーでワルプルギスを砕こうとしていた。

そのような絶え間ない攻防が続いた。ワルプルギスは何故か位置が時々ぶれた。全員傷だらけになる頃にはワルプルギスにはひびが入っていた。双方限界だった。どちらが先に力尽きるか、勝ったものは果たして立てるのか、そういう戦いだった。

つまらないラノベみたいな地の文

突然戦局が動いた。杏子とゆまがさやかの目の前にいきなり現れ、勢いよく吹っ飛んできた。三人仲良く飛ばされた。
さやかが防いでいた使い魔がマミを囲った。マミは射撃用意を中断し、それを撃ち落とした。

マミ「あとちょっとなのに……!」

ゆま「今……なにもわかんなかった!」

杏子「あの野郎!」

三人が復活し、使い魔を蹴散らすと四人の視界が開けた。ワルプルギスの夜の近接、杏子の作った槍の足場にほむらが立っている。
立って大きな箱を持ち上げている。

ほむら『さよなら』

大爆発が起こった。
爆発の中から飛来したものに当たってマミとさやかとゆまは意識を失った。

さやか「イタイイタイイタイやめて杏子、やめて。あたし……ほむらはっ! ほむら!?」

さやかが目にしたのは全身が爛れ失せ、左手足を失った重症の身体だった。

杏子「ゆまとマミを起こせ!」

さやか「わかった!」

さやかがゆまとマミのこめかみに手をやり意識を回復させた。

ゆま「キョーコ! ほむら!」

マミ「暁美さん! 暁美さん!?」

杏子「コイツを治してくれ! アタシは治せないんだ! アタシが殺してやるんだ!!」

ゆま「だめだよ! 治せない!」

マミ「回復封じの爆弾を使うって! せいぜい巻き込まれないようにしなさいって……」

さやか「バカバカバカバカ!」

杏子「ソウルジェムは綺麗だ! 病院に連れてく!!」

そう言うと杏子はほむらを担いで飛んで行ってしまった。

避難所

まどか「杏子ちゃん! ほむらちゃんは!?」

杏子「大丈夫だ。意識もある。風見野の病院に搬送した。院長を助けたことがあんだ」

まどか「よかった……」

杏子「ヤツから伝言だ。顔が治るまで会いたく無いとさ」

さやか「あいつらしいわ」

まどか「いつ治るの?」

杏子「かなりかかるらしい。それまでおあずけだ」

まどか「そんな……でもよかった……」

杏子「おあずけだ畜生。すぐ殺してやりたかったのに」

まどか「治っても殺しちゃだめだからね」

マミ「そうよ、あなた人殺しなんて柄じゃないわよ」

杏子「なにもかも全部アイツのせいだ」

マミ「でもあの子のお陰でもあるわ」

杏子「馬鹿野郎が!」

数日後

まどか「ほむらちゃんと会いたい!」

杏子「悪いな、治るまで絶対会わせないって約束しちまったんだ」

さやか「あんた変なとこ律儀よね」

ゆま「キョーコは堅物だから」

杏子「うるせえ」

まどか「メールもできないなんておかしいよ!」

マミ「知ってるでしょ鹿目さん、病院はそういう空間なのよ」

まどか「じゃあ、せめて手紙だけでもいいから!」

杏子「そう言ってきたら渡せって手紙預かってる。ほらよ」

さやか「最初から出しなさいよ」

まどか「ありがとう杏子ちゃん!」

マミ「よかったら読みあげて」

がんばれカナダ人

まどか「はい……

しんあいなるまどかへ。
おげんきですか。
わたしのじまんのかおがだいなしになりました。
くつじょくをあじわいながらもがまんできるのは、いぬっころのきょうこだけです。あなたとあったらわたしはしんでしまうでしょう。
それもあなたとつながるためだけにです。
わたしはちてきしょうがいにかかりました。
とりあえずかんじがかけません。おみぐるしいでしょう。
きおくもあやふやです。あなたとのたいせつなおもいでもいくつかうしなってしまいました。
こんなわたしをゆるしてください。」

マミ「暁美さん……」

さやか「犬っころってあはは似合いすぎ!」

杏子「ウゼエ、超ウゼエ」

ゆま「キョーコ……ふふっ」

まどか「……生きてるんだ」

マミの家

マミ「最近魔力の衰えを感じるわね、もう年かしら」

さやか「またまたーマミさん前より強いじゃないですか」

マミ「経験よ。もう中学のときみたいに思い切ったことできないわ。紅茶も暁美さんと佐倉さんに止められたしね」

ゆま「マミおねーちゃん、まだあのときの気にしてるんだ」

さやか「あーでもその感じわかるかもあたしも最近そうなんですよね」

マミ「あなたこそずっと強くなったじゃない」

さやか「経験ですよ。杏子はびっくりするくらい変わんないよね。いや強くなってるんだけど、顔とか」

ゆま「キョーコ気にしてるんだから言っちゃだめだよ。ゆまはこんなに背も伸びたのに、キョーコはまったくなんだもん」

杏子「う」

さやか「でも体重も毎日豪勢なもん食べてるのにそのままなんでしょ。羨ましいですなー!」

まどか「杏子ちゃん、ほむらちゃんの手紙は?」

杏子「もってきたよ、ほら」

まどか「……ふう。読み上げよっか?」

さやか「いいよ。あんたたちあつあつすぎんのよ」

まどか「さやかちゃんこそ。ほむらちゃんは前よりずっと落ちついたよ。量も少なくなったし。書けなくなってきてるみたい。ほむらちゃん変わったな」

マミ「寂しい?」

まどか「……少し。早く会いたいなー」

ゆま「もうあれから一年たつんだね」

マミの部屋

マミ「どういうこと!」

ゆま「いきりたってどうしたの?」

マミ「ワルプルギスの夜から二年たったわ。私はこんなに弱くなったのにどうして佐倉さんは変わらないの!?」

さやか「おかしいよ、あたしとマミさんは弱くなってる。ソウルジェムあたしたちのより杏子やゆまちゃんの方が大きい。あたしたち縮んでるんだ」

ゆま「キョーコは成長をやめちゃってるから強いんだよ。ゆまももう成長やめるんだ」

マミ「なんですって?」

さやか「そんなことできるの!?」

杏子「……知ってたのか。ゆまは成長しろよ」

マミ「どうして教えてくれなかったの」

杏子「訊かれなかったからね」

マミ「ふざけないで」

杏子「別に」

ゆま「キョーコ、ちゃんと言ってあげなよ」

杏子「……お前らにはちゃんと成長してほしかったんだよ」

マミ「でも私弱くなったわ」

杏子「人間に近づいてる証拠さ。喜びな。あと二年もすればジェムは肉体に完全に還元されてただの人間に戻れる」

さやか「戻れるの!?」

杏子「ああ」

マミ「でもあなたはそうはしなかった。なぜ?」

杏子「アタシは魔法少女が似合ってる」

マミ「私も魔法少女がお似合いよ!」

杏子「アンタのは義務感だ。アンタにはただのよわっちい人間が似合う」

マミ「そんな……ちがうわ……今からでも……」

杏子「やめな、そんな中途半端な状態で生きられても迷惑なんだよ」

マミ「そんなこと!」

杏子「成長すればそれだけ濁りにくくなる。とっとと大人になっちまえ。それまでは面倒みてやるから。そうだ来週からアタシらも見滝原に移る。マミのお隣さんだ」

マミ「佐倉さん……あなた……」

ゆま「ゆまはやめるからね」

杏子「やめろやめるな」

さやか「どっちよ……」

ゆま「ゆまはずっとキョーコと一緒にいるんだもん。ずっとキョーコの役に立つ。今が一番幸せ」

杏子「ゆまにはまっとうに人間になってほしいんだ」

ゆま「まっとう? 人間? ははは、だね」

杏子「……」

ゆま「ゆまをひとりにしないで」

杏子「……わかったよ。ずっと一緒だからな、ゆま」

まどか「こんばんはー。? どうしたの? 杏子ちゃん手紙は?」

杏子「はいはいアンタも飽きないね。もう一行しか書いてこないんだろ?」

まどか「ありがとう。長い一行だもん」

さやか「まどか! あたし人間に戻れるんだって!」

まどか「ほんと! よかった……」

QB「やあ」

マミ「グリーフシードね、待って」

さやか「キュゥべえ、さっきの話本当!?」

QB「さっきの話ってなんだい?」

さやか「聞いてたくせに。さっさと教えなさいよ」

QB「可能性が無いとは言えないね」

さやか「ひっかかる言い方ね、まあいいわ。杏子はずっと前から知ってたんでしょ、なんで教えてくれなかったのよ」

QB「どうして杏子はそんなことまで知ってるんだい? ほむらかい?」

杏子「正義の義務感で人生捨てるヤツがいるからな。二人も」

さやか「あたしも? あーそうかも」

QB「そうやってすぐ無視する。どうだいまどか、いい機会じゃないか。僕と契約して魔法少女になってよ」

まどか「……ほむらちゃんが駄目って言うし」

QB「ほむらと会いたいんじゃないのかい?」

まどか「会いたいけど、けど……殺されちゃうよ」

さやか「やめなさいよキュゥべえ」

マミ「そうよ」

QB「やれやれ仕方ないね」

まどか「わたし、いつまで契約できるの?」

QB「はっきりとは言いかねるね」

まどか「はっきり言ってみてよ」

QB「君の素質は何故か増え続けてるんだ。それで計算しづらい」

QB「あと二年くらいだろう。破格だよ」

杏子「契約する前に呼べよな。いつも言ってっけど」

さやか「この子はしません」

杏子とゆまの部屋

マミ「とうとう武器生成能力が枯れたわ」

さやか「あたしは治癒が切れた」

杏子「そうか……でかけるぞ」

ゆま「どこいくの?」

杏子「風見野までな」

マミ「ここは……」

杏子「ヤツの武器庫だ。病床のヤツをいじめてやったら吐いた」

さやか「ひどいことするわね」

杏子「好きなの選んでリボンで包んどけ。あくまで保険だからな。魔女出たら必ずアタシ達を呼べよ。
   もう一人でどうにかできるなんて考えるな」

さやか「耳タコ~」

杏子「あと一年が勝負だ。それまでは覚悟しとけ。これまで以上にベッタリするからな」

さやか「恭介が妬かない程度にね」

杏子「学校なんて休学でもすればいい。いつやめてもいいんだからな。金はあるんだから。受験で潰れたらそりゃあつまんねえぞ」

マミ「それが幸せなのよ。わかるでしょう?」

さやか「ほむらの金なんか怖くて触れませんね」

ゆま「それはいいでしょマミおねーちゃん」

マミ「ティロ・フィナーレ、撃ちたいもの」

ゆま「マミおねーちゃんは護身できればいいの。決定力はいらない」

杏子「ゆまの言う通りだRPGは置いてけ」

マミ「残念ね。じゃあこのAKとベレッタね」

さやか「詳しいですねマミさん。あたしも同じ拳銃もっとこ」

杏子とゆまの部屋

まどか「おかえりなさい」

杏子「まどか、来てたのか」

まどか「電話したんだけど繋がらなくて」

ゆま「電波のはいらない場所にいたんだよ」

まどか「魔女結界? もしかしてほむらちゃんの病院!? 会えるようになったの!?」

さやか「落ち着きな。これ取りに行ってたのよ」

まどか「あ、それほむらちゃんの……」

マミ「私の武器生成能力が消えてね、それで保険にって」

まどか「人間化が近づいてる証拠ですよ。杏子ちゃん手紙は?」

杏子「はいよ」

まどか「いつもありがとう」

杏子「嬉しそうだな」

まどか「わたし、このために生きてるとこあるから」

くぅ~

さやか「あんたねえ」

杏子「……」

ゆま『キョーコ』

杏子『どうした』

ゆま『皆帰ったら話があるから』

杏子「話ってなんだ?」

ゆま「ほむらのこと」

杏子「ほむら?」

ゆま「もう死んでるんでしょ」

杏子「……泣くなよ」

ゆま「キョーコがゆまにまだ隠しごとするから」

杏子「まどかがかわいそうで泣くのか」

ゆま「ひっく、ひっく、うっ」

杏子「全部話すよ……

なんで年取ったら魔法少女やめれるのw

くぅ~疲れましたw
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

………
ワルプルギス戦中

ほむら『杏子、一人になって私と手を繋ぎなさい』

杏子『はあ?』

ほむら『はやく』

手をつなぐと世界が静止した。

杏子「……時間遡行者」

杏子がワルプルギスに渾身の力で叩きつけながら言った。

ほむら「あなたって鋭いわ」

ほむらは使い魔を狙い撃ちながら言った

杏子「っ! 馬鹿野郎!!」

ほむら「内緒よ」
………
杏子「何握らせた!?」

ほむら「手紙。読んでね。それじゃ」

アタシが気がつくとゆまと一緒にさやかの前に飛んでた。あいつがやったんだ。
ワルプルギスの消滅を確認したアタシは気絶した三人の横で手紙を読んだ。なにか無性に気になったんだ。
これがその手紙だ。

>手をつなぐと世界が静止した。

>杏子「……時間遡行者」

>杏子がワルプルギスに渾身の力で叩きつけながら言った。

>ほむら「あなたって鋭いわ」


鋭いってレベルじゃないし、ほぼ同じ状況の本編でも気付けなかったのに…

杏子へ。私が最も信用するあなたに。
これを読む頃には私はきっと死んでいるでしょう。言ってみたくもなかったです。

私はワルプルギス戦にて回復不能の傷を負い、あなたのコネのある病院で療養。そういうことにしてください。
死体を見繕っておきました。この写真の場所にあります。それをゆまたちに治させてください。ソウルジェムはあなたのを私のに見せかけて下さい。
死体と生体と魔法少女ではそれぞれ治癒にかかる魔法が違います。
三人は理屈で治癒を把握しているわけでは無いので、他人の死体だとは気づかないでしょう。
また無意識に生命線から回復させるので、あなたの幻惑を使うにも及びません。
頃合いを見て死体をさらって、風見野の方へ運んでいってください。

こんなことを頼むのは、ワルプルギス戦の街への被害と私の死亡はまどかを深く傷つけるだろうからです。
私はまどかに自信をつけるためと言い訳して、まどかを愛しすぎました。
そして優しいまどかの中で私の存在は膨らみすぎました。

なので私は私の存在を段階的に喪失させることにしました。そこであなたに頼みがあります。まどかのことです。
まどかに私になりすまして手紙のやりとりをして欲しいのです。

ところでこの手紙は見覚えのある字でしょう。そう、あなたの字です。この一ヶ月私はあなたの筆跡で生活しました。
このことは、まどかに触れ過ぎなくても可能性として予定されていたからです。
奇妙でしょう。でももしかするとあなたのことだからこの意味がわかるかもしれませんね。
まどかは優しすぎます。そのうえ奇妙な因果があります。なにもしなくても私のことを気にかけてくれます。だから用意していたのです。
あなただけが私の所在を知っていて、負傷で醜くなった私はあなた以外に、とくにまどかには顔をみせたくない。

そのため回復するまであなたを経由して手紙のやりとりをすることにする。ということにしてください。
おおまかな予想されることに対する返信内容は後述するマンションに一通り書いておいたので参考にしてください。
それを使えば、あなたは頭がいいし、騙しきれると思います。

三週間に一度直接渡してください。また同様に三週間に一度はさやかやマミと顔を合わせてください。
まどかからの手紙が一ヶ月空くようになったらやめてしまって構いません。それまではどうか書き続けてください。
日常の回復とわたしの変化から、私への興味喪失に長い時間はかからないと思います。
かといってまどかが優しくない理由にはなりません。

この頼みや所業の礼には全く及びませんが、思いつく限り余計なことだらけかもしれませんが、便宜を図りました。
まず風見野にあなたとゆまが暮らせるマンションの一室を用意しました。住所は~です。

またあなたとゆまの身分証まわりを都合がいいように書き換えました。
例えばあなたとゆまは姉妹ということになります。詳細はマンションにあります。

口座に五人が一生遊んで暮らせるだけのお金を用意しました。
魔法少女に専念したい場合や金銭的窮地に陥ったときなどに、あなたが管理してください。

武器庫を用意しました。この詳細もマンションにあります。

あなたが見滝原中学校。ゆまが見滝原小学校に転入できる書類も整えておきました。
その気になったら使ってください。筆跡は変えてください。

マンションには金庫をいくつか用意しました。今日から一年おきにmadokaというパスワードで開けられるように時限起動します。
私が組んだ魔術回路で封印したので、そのときまで開けるのは不可能に近いです。
一定以上力が加わると中身が消失するので力技も無駄です。その他細々したことはマンションにあります。

キュゥべえについて。奴はインキュベーターという地球外生命体です。目的その他については直接問い正してください。

魔法少女について。魔法少女は個人差はありますが十四歳前後をピークに魔力が衰退しはじめ、
十六歳前後からソウルジェムのサイズが減っていきます。魂がソウルジェムの形保てなくなり、肉体に還元されるのです。
絶望による魔女化、加齢による女化、それが魔法少女でなくなる二つの方法です。
十八歳前後にソウルジェムは完全に消失し、普通の人間に戻ります。移行は加速度的です
ソウルジェムが小さくなっても魔女化のリスクは高まりません。濁りにくくなるからです。
ですが人間化直前はリスクが極めて大きくなります。気をつけてください。

問題は戦闘力です。著しく衰退するため、人間化に成功した例はごくわずかです。
そもそも魔法少女は九割が契約一年以内に死亡か魔女化しています。人間化ともなれば困難を極めるでしょう。
ですがあなた達なら成功すると信じています。

成長をやめることもできます。これも過酷な道です。しかしあなたはそうするだろうと思います。
マミたちにこの話を聞かせるかもあなたに託します。私の意見を参考までに述べると、問い詰められるまで伏せておいた方がいいでしょう。

人間化するにつれグリーフシードの消費が頻繁になるかわりに少なく済むことはおわかりでしょう。熟練したあなたたちの補助があれば足りると思います。
たちというのはゆまのことです。気づかれます。そしてあなた同様成長をやめるでしょう。
あなたはゆまを止められないでしょう。あなたにはいつもいつもよごれ役を頼みます。

ごめんなさい
さようなら
ありがとう

………
……時限金庫の中身はまどかへの返信内容だったよ」

インド人だからって文章くどすぎじゃないですかね…

後日風見野の病院敷地内

まどか「もしもし! 風見野の病院にグリーフシードが!」

杏子「すぐに向かう! アンタはそこから離れろ!」

まどか「駄目! 見張るっ!」

杏子「バカ! いいから離れろ! おいバカ! 聞いてっか!? バァカ!!」

電話は切れていた。


杏子『着いたぞ! 無事だな?』

まどか『大丈夫。キュゥべえ案内して』

QB『刺激しないようにね。それじゃ……

魔女の部屋

杏子「とんまな魔女で助かった。見滝原を出るときは連絡しろって言ったよな」

まどか「ごめん。ほむらちゃんを一目見たくて……」

杏子「グリーフシード見つけたら逃げろっつったよな」

まどか「ごめんなさい……」

杏子「バカほむら。ゆまは見滝原で魔女退治中だ。あいつらには知らせてない。動くなよ」

杏子「嫌な予感だ」

そう呟いたと思ったらもう終わってた。魔女はバラバラになり杏子の周りに散った。杏子はグリーフシードを手にした。結界が変化しだして、グリーフシードが砕けた。杏子は魔女に囚われた。魔女は一体化した。

杏子「はずれ」

捕まった杏子が消え、多節槍が魔女に穴を開けた。魔女が爆破し、杏子は吹き飛ばされた。
爆発の中から現れた魔女の大きな口が杏子にゆっくりと這うようにせまる。杏子はピクリともしない。

まどか「キュゥべえわたし、契約する!」

ほむら「その必要はないわ」

ロケット弾が魔女を壊した。結界が消え、グリーフシードが出現する。キュゥべえは撃ち殺された。

ほむら「いつまで寝たふりしてるの? それとも感動のあまりに動けないのかしら、佐倉杏子。
    まどかを試すだなんて悪い子ね。まどか、つかまっていてね」

ほむらは右手に銃を構え左手でナイフを器用にジャグリングしている。まどかはほむらの後ろから強く抱きしめた。

杏子「あああけえええみいいいほおおおむらあああああああ!!」

ほむら「ああ、愛が重いわ」

杏子「ぶっ殺す!」

十五体の杏子がほむらに襲いかかった。

ほむら「六体が実体。そうでしょ?」

ほむら「地雷原だもの」

分身のうち五体が地雷を踏んで吹き飛んだ。跳んだ一体は撃ち抜かれた。

ほむらは次々と襲いかかる杏子の実体と幻影を見極め、一発ずつ正確に撃ち抜いていた。何本もの槍がほむらを通過していく。

ほむら「同時攻撃で私を仕留めないの?」

杏子「タネを割ってやる」

ほむら「私相手に慢心とはいい身分ね」

杏子「慢心じゃねえ用心だ。それにアンタにゃアレがあんだろ」

ほむら「アレだってまどか。本当にお人好しね」

まどか「ほむらちゃんは時間を巻き戻してるみたい!」

杏子「なるほどねえ!」

ほむら「私を売るのね」

まどか「待たせたお仕置き」

ほむら「愛してるわ。でも無駄よ」

世界が五秒巻き戻った

杏子「いいや無駄じゃないね!」

復活した杏子の手がほむらの右足を握りつぶした。

杏子「おしゃ」

立ち上がった杏子の頭が破裂した。頭があった位置にナイフが出現したのだ。

ほむら「12番ジャストね。まどか、足が粉々よ」

まどか「ゾクゾクしてきたよ」

ほむら「じゃあ戻らないわ。ああそんな子じゃなかったのに」

杏子「ずりーの! ナイフの時間をだけを巻き戻したわけだ!」

ほむら「まどか血だらけよ」

まどか「杏子ちゃんたちのお陰で慣れたよ」

ほむら「教育を誤ったわ」

杏子「何秒戻せる!? もったいないけど一撃で殺せば関係ないよねえ!」

まどか「暫定最長五秒! 戻った間隔あけないと戻せないのかも!」

杏子「おおっし」

なんでギャグっぽいノリになってるの?

ほむら「おしゃべりな口ね。塞いでいいかしら?」

まどか「ふりむいてみなよ!」

ほむら「そんな抱きしめられちゃ無理ね。身長抜かれなくて安心したわ。それと足踏まないで」

まどか「えいえい」

ほむら「そろそろ痛覚切るわよ?」

まどか「切らないで」

ほむら「わかったわ」

杏子「巻き戻したくなるようなこと言ってみ!」

まどか「え、えっとねー」

ほむら「無駄よ。今更杏子に隠すことなんかないわ」

まどか「わたしも恥ずかしいのばっかだ」

杏子「バカップルが! 爆発させてやる!」

ほむら「これで七十体目よ。あなた無尽蔵で羨ましいわね」

杏子「アンタも大概だろうが! 泥仕合にしてやろうか!」

ほむら「もう泥仕合と言えるわ。私の体感時間はあなたよりずっと長いのよ。そうね、これからあなたの欠点を一つずつ言ってくから心して聞きなさい」

杏子「は?」

ほむら「製造元から一定距離以上離して召喚するには時間が必要」

杏子「性格が悪い」

ほむら「一定量以上出すには時間が必要」

杏子「盗聴魔の盗撮魔。ストーカー。今世紀最大の犯罪者」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「黙秘するわ。実体の操作を頭で理解していない」

杏子「理屈奴隷の不感症」

ほむら「出せる実体の最大数は十三体」

杏子「時間停止をもう使えない」

杏子の何体かが地面を抉り煙を巻き上げた。煙の中から十二体の杏子が現れた。ほむらに襲いかかる。

ほむら「それはどうかしら」

ほむらのいた場所には三っつの手榴弾がある。ほむらは消えていた。

まどか「時間停止でも世界を戻したんでもない! ほむらちゃんとわたしの時間だけが戻ったみたい!」

杏子「ナイフと同じことを自分でやったのか」

ほむら「空間転移くらい自由自在にできるようになりたいんだけどね」

杏子「贅沢言うな!」

ほむら「武器だけ実体化させるとか器用なことができない」

杏子「貧弱」

ほむら「本物より機能が劣る」

杏子「貧乳」

ほむら「ファザコンのシスコンのロリコン」

杏子「ゆまとさやかを魔法少女にした!!」

ほむら「さやかと心中した」

杏子「え、マジ?」

ほむら「利己主義ぶってる」

杏子「利己主義ぶってる」 

ほむら「寂しがり屋」

杏子「寂しがり屋」

ほむら「不器用」

杏子「超不器用」

ほむら「バカ」
杏子「ほんとバカ」

ほむら「段違いお人好し」

杏子「まどかまっしぐら」

ほむら「八重歯が可愛い」

杏子「は?」

ほむら「一人ぼっちは……寂しいもんな。いいよ、一緒にいてやるよ」

杏子「はあ!?」

ほむら「愛してるわ。まどかの次に好きよ」

杏子「ッ! 大ッ嫌いだ!!」

ほむら「そこの死んだふりしてるのが本体ね、そろそろ終わらせましょう」

杏子「同時に出すのに時間が必要? 違うね!」

ほむら「ニ十三体……実体が十一体!?」

ほむらは後方に消え手榴弾と弾幕が降り注ぐ。
ほむらの後ろに回った杏子が三人破裂する。

ほむら「後ろ!? そう!」

大爆発が起こった。

ほむら「大したものね」

爆心地から相当離れたところに現れ、うなだれながらほむらが言った。

杏子「おかえり」

ほむらが顔をあげると杏子がほむらを前から抱きしめた。三人が鎖で縛り上げられる。

ほむら「ただいま」

杏子「そういう意味で言ったんじゃねーから!」

ほむら「わかってる、わかってるわ。ただいま杏子」

杏子「だからそうじゃねええ!」

まどか「く、苦しい」

ほむら「人が来るわ。どうするの?」

杏子「ゆまに運ばせる」

ほむら「そう。戦闘の整理をしておきましょう。まず私が認識した本体は分身ね。
    あなたは分身一つまでならあなたとほぼ同等の機能をもたせられる。
    つまり分身の製造元にできる。本体はずっと私の後方に位置どってた。
    私の出方を慎重に伺いながら、長期化させ私の認識を誘導。
    魔力消費して分身Aから多数召喚。後方の本体からも召喚。
    自爆まで追い込み私の回避位置を正確に計算。高速で先回り。感動のあまり抱擁」

杏子「だからちげーよ。あそこへ通じる道で狙撃できる地点はここくらいだからな。陰湿なあんたらしい判断をすると思った。予測しといてなんだが、まさか本当にここまで戻れるとは信じられんわ。っていうかアンタやられんの読んでてわざと捕まったんじゃないの?」

ゆま「キョーコ! 大丈夫!? ……何やってんのキョーコ。ほむら!?」

杏子「何も訊かず人気のないとこに運んでくれ」

ほむら「幽霊じゃないわよゆま。私のベッドがすぐそこにあるわ。そこにしましょう。マミとさやかも呼んで」

俺はいったい何を言っているんだ

は?死ねよ

ほむらのベッド

ゆま「生きてたんだね」

ほむら「ゆま。私と杏子の浄化をお願い、だいぶ消耗したわ」

杏子「アタシの浄化どうすんの?」

ほむら「変身解いたら? 鎖は残せるでしょ。まどか、痛覚切ってもいい?」

まどか「いいよ! まだそのままだったの!? ごめんねほむらちゃんつい……わたし……どうかしてたよ。
    ゆまちゃんほむらちゃんの足首治してあげてくれる?」

ゆま「わかった」

マミ「おじゃまします……暁美さん!」

ほむら「こんにちはマミ」

さやか「あたしデート中だったんだけど! ほむら!?」

ほむら「久しぶりねさやか」

QB『入ってもいいかな暁美ほむら』

ほむら『許可するわ』

ほむら「もう拘束解いてもいいんじゃないかしら杏子」

杏子「だめだね」

ほむら「もうずっと一緒よ。大丈夫」

杏子「ちっ」

杏子が鎖を消した。

さやか「なに抱き合ってんの?」

杏子「違うっつーのこいつの新能力のせいでな」

マミ「で、どういうことなのかしら」

ほむら「とりあえず杏子が説明して。まだ持ち歩いてるんでしょあの手紙」

杏子「ちっ、ほらよ」

ほむら「まどかが読めないわ。まどか、もう離れていいのよ」

まどか「ほむらちゃんのばーか」

ほむら「仕方ない子ね。さやか。読みあげてくれる?」

さやか「えっとなになに、杏子へ。私が最も信用するあなたに」

ほむら「まどか痛いわ」

さやか「これを読む頃には私はきっと死んでるでしょう……
………
    ……ありがとう」

まどか「……最低」

マミ「最低ね」

ゆま「クズだよ」

さやか「ありえない。一ヶ月杏子の筆跡で生活ってどういうこと? 予定されてたって?」

杏子「コイツは時間停止能力者にして時間遡行者なんだ。ワルプルギスの前一ヶ月くらいを何度もやりなおしてたんだと思う。
   つまりゆまとさやかの契約とかなにもかも完全に仕組まれてたわけだ」

QB「まどかの素質はそういうことだったんだね」

さやか「恭介のこととかも全部あんたの思惑通りだったわけね」

ゆま「最低だよね」

マミ「人をなんだと思ってるのよ」

>杏子「コイツは時間停止能力者にして時間遡行者なんだ。ワルプルギスの前一ヶ月くらいを何度もやりなおしてたんだと思う。
   つまりゆまとさやかの契約とかなにもかも完全に仕組まれてたわけだ」

合ってるけど憶測で決め付けるってどうなのよ

まどか「わたしが本当に楽しみにしてた手紙は杏子ちゃんからだったの?」

杏子「ほとんどコイツの用意した文章だよ。金庫には返信内容が山の用に入ってた。
   今思うとアタシの家に忍び込んで書き足してたんだろうな」

ほむら「ごめんなさい。杏子は学校生活を利き腕の反対で送ってた。感謝してるわ」

まどか「じゃあわたしが好きなのは半分杏子ちゃんと言えるんじゃないかな」

ほむら「……そうね」

杏子「冗談キツイぜ、まどか」

まどか「なんで?」

ほむら「ええと」

まどか「なんでこんなことしたの? 全部説明してよ」

ほむら「私の目的はまどかが契約せずにワルプルギスの夜を越えることだったの。それしか考えてなかったわ」

マミ「私たちは駒ね」

ほむら「まあそういうことになるわ。で、前週ではまどかを拉致監禁。原潜を盗んで、見滝原に核爆弾を打ち込んだわ」

さやか「信じらんない」

ほむら「でもすべて終わってから気づいたの。これじゃまどかが幸せにならないって」

杏子「バカじゃねえの? なあ、おい、バカじゃねえの?」

まどか「なんでわたしたちを騙したの? なんで私の幸せが問題になるの? ほむらちゃんはなにを願ったの?」

ほむら「長い話になるわ……
………
回想十話
………
    ……ということがあったのよ」

マミ「ぐすっひっくひっく」

さやか杏子「バカ……」

ゆま「……」

まどか「ごめんね……ごめんね……」

ほむら「全部私のためよ。私のわがままにみんなを巻き込んだの。あなたが謝ることじゃない」

ほむら「それで私は考えられるベストを尽くした。予知という能力からまどか殺害を目論むことになる織莉子の排除。
    これは決まってた。私はインキュベーターの前でそれを行うことを閃いた。
    ダメ押しに織莉子大好きのキリカを殺害。まどかへの接触までの時間を稼いだ。その間工作に工作を重ねたわ。
    杏子が私を盗聴魔の盗撮魔と呼んだのはそういうことよ。可能な限りの情報を集めて動向を探った。
    そしてさやか契約前に石になることを知らせ、その後は殺害の恐怖を煽ってさやかを契約させ、杏子を追い込んでゆまの契約。
    上条と結ばれたタイミングで杏子に魔女化を教え、団結と私の捕獲を促すために襲撃。捕縛。大まかなところはこうよ。ごめんなさい」

さやか「あたしは……魔法少女になってほんとによかった。煽られてなったんじゃない。だから……」

ほむら「私はさやかがここまで生き残るなんて思ってもみなかったのよ?」

さやか「それでも……いいよ……ありがとう」

ゆま「ゆまも魔法少女になれてよかった」

ほむら「あなたの街の魔法少女を拉致、風見野の魔女を狩って杏子を誘導。あなたの両親を殺したのは私と言えるわ」

ゆま「キョーコと会えてよかった。ありがとう」

ほむら「私はそんなこと言われる資格なんかないわ。私はあなた達を殺すのになんの躊躇もしないような魔法少女なの」

杏子「いいからその後を話せバカ」

ほむら「ごめんなさい。私の時間停止能力は一ヶ月の限定された能力だったの。
    それを使えなくなった私は、未知の魔女との戦闘経験がほとんど無い素質最低の最弱の魔法少女。
    一ヶ月を待たずに死ぬと思ってた。だから杏子に手紙を託した。それがどういうことか生き残れたの。
    あなた達を見守りながら一ヶ月すぎた日、私は魔女と相対して不覚をとって死にかけた。
    まどかの顔が頭にいっぱいになった。私は……死にたくなかった。それで強く念じたら私は戦闘前に時間遡行してたわ」

杏子「能力を詳しく説明しろ」

ほむら「私の時間遡行は一ヶ月をやり直す。盾を回すことで、○月×日○△時00分に戻る。途中まで戻ることはできない。
    そう思ってた。ところがワルプルギスを過ぎた後なら念じるだけで好きなだけ戻れるようになったみたい。
    魔力も戻った時まで戻るわ。あと戻っても連続で戻せるわ」

杏子「無茶苦茶じゃねえか」

ほむら「私はあなたのが羨ましいけどね。さて私は時間遡行するときまどかを思わずにはいられない。
    だからまどかの因果を増やしてしまうだろうから可能な限りそれは避けるようにしてるわ。
    他にどうひずむかわかったもんじゃないし。さっきはまどかと一緒だったから結構好き放題戻してたけど」

QB「増大するまどかの素質はそういうわけだったのか。でも一緒に遡行したら因果が増えないというのはどういうことだい?」

ほむら「遡行者に因果が溜まるなら私はワルプルギスを一撃で倒せてただろうから、遡行者にいくことは無いと思ったの。さっきまどかの素質は増えた?」

QB「増えてないね。じゃあその分の因果はどこにいくんだい?」

ほむら「知らないわ。あとでしっぺ返しが来ないかビクビクしてる。ああそれと、私が触れた者の時間を戻すこともできる。
    世界はそのままに物だけを前の場所に動かすの。これは魔力消費をともなうわ。量や質によって消費量が変化する。
    それでナイフをたくさん振り回しながら、なるべく移動をするという戦法をとったのだけど、これは研究中ね。
    もっとスマートな方法があればいいんだけど。ナイフと同じように私自身も動かせるわ。
    あとは私はそのままの場所で世界だけを動かすっていうのもできるわね」

QB「因果関係を調べてみるよ」

ほむら「そういうことで私の生存の見通しがたったの。安心して私は風見野を拠点にあなた達を見守ることにしたわ。
    杏子たちが来ない範囲をね。私は現実の武器を使うから基本的に魔力消費が少なくて済むの」

さやか「ちょっと待って」

ほむら「何かしら?」

さやか「あんたの見守るって言葉、もう凄く不穏なものに聴こえるんだけど」

ほむら「……どういうことかしら」

さやか「盗聴器とカメラ。あたし達の家とかにつけてるんじゃないの?」

ほむら「今更隠すことないじゃない。もうなにもかも知ってるわよ。心配なのお願い取らないで」

マミ「最低!」

ほむら「泣かないでマミ。ちょっとさやかゆまどこに行くの? その部屋は駄目! 杏子どいて。ああ……」

ガンバリバリッダンガンッガン

さやか「……モニタールームになってた。見滝原中のカメラがジャックされててあたしたちの家と学校にたくさん。
    ヘッドホンからはあたしたちの声だけがクリアに拾われてた」

マミ「いやあああああ!」

ほむら「私は普通の人間とは別の生き物とでも考えればいいじゃない。お願いだから取らないで。不安で眠れなくなるわ」

さやか「この部屋での音声もとられてた……マミさん制服ですよね。リボンかしてください…………
    やっぱりあった……ありえないんだけど」

マミ「うっうっ」

ほむら「ごめんなさい。でも心配で心配で心配で」

ゆま「変態」

ほむら「あと一年だけでいいから! お願いよ」

さやかマミ「絶対嫌(よ)!!」

ほむら「まどか、静かね。なにか言ってやって」

まどか「もう怒りたいやら悲しいやら嬉しいやら幸せやらでちょっといっぱいいっぱいで」

ほむら「まどか……」

まどか「ほむらちゃん……」

杏子「何いちゃついてんだよ。終わったら全員で回収するぞ」

ほむら「せめてまどかだけでも!」

まどか「イヤ……恥ずかしい……」

そろそろ締めに入りそうだけど結局このSSで何がしたかったの?
おりキリ殺せばハッピーエンドって言いたいの?

ほむら「そんな! じゃあリボンだけでも」

まどか「それなら……いいよ」

ほむら「ありがとう。まどか」

さやか「いいの!? どうかしてるわよ……」

杏子「話を続けろ。どうして姿を現した?」

ほむら「あなたがまどかに意地悪したから、というのは建前で、私生存のめどが立ったから。
    それとあなたたちが頑張ったお陰でマミとさやかの人間化が現実的になった。杏子の言ったようにあと一年が勝負。
    なんとしても成功させたい。それでもっと身近で力添えをしようと」

さやか「ありがと」

ほむら「まどかの幸せのためよ」

マミ「素直じゃないわね」

ほむら「あとはまどかが予想を遥かに超えて私離れできなかったから。それは手紙や行為で並々ならないことがわかったわ」

まどか「手紙、読んでくれてたんだ。……待って、行為って……もしかして……見てたの?」

ほむら「見てないわ」

まどか「……見てたんでしょ」

ほむら「……見てないわ」

まどか「ほむらちゃんのバカ!」

ほむら「だってつい目が離せなくなっちゃって」

さやか「はいはいそれで?」

ほむら「なによりまどかに会えないのが限界だったの。本当に……ずっと会いたかった……」

まどか「ほむらちゃん……」

ゆま「キョーコそこどいて」

杏子「こいつが……」

ゆま「もう殺すのはいいでしょ。一生くっついてる気? 邪魔だよ。キョーコにはゆまがいるでしょ」

ゆまが立ち上がって腕を広げた。

杏子「わかったよ。まどかが死んだら殺すことにする」

杏子がほむらを離れてゆまを抱きしめた。まどかとほむらは抱き合った。

ほむら「もう一生離さないわ」

まどか「先に死んじゃ嫌だよ」

ほむら「ええ」

一年後。杏子とゆまの部屋

ゆま「ただいまー」

マミ「お疲れ様みんな」

まどか「お疲れ様。さやかちゃんはまだ来てないみたい」

ほむら「なんの用? インキュベーター」

QB「お知らせがあってね」

ほむら「さっさと言いなさい」

QB「さやかが魔女化した」

猿。ちょっと外します。

別の時間軸で魔法少女狩りしてたとしてもこの世界では何にもしてないのにな

再開。終わったら謝る。

ゆま「えっ!?」

まどか「嘘!」

杏子「やばいマミを!」

ほむら「言われる前に気絶させたわ」

杏子「何落ち着いてんだテメエ!」

ほむら「どうして魔女化したの?」

QB「上条恭介が自殺したって教えてあげたんだ。さやかのソウルジェムはもう胡麻粒ほどだからね。一瞬さ」

まどか「そんな……」

ほむら「希望はこの世界にあった…」
まどか「未来から来た私の子供?」
QB「魔法少女候補が二人殺された」←New!

ほむら「同性同名の別人とかなんでしょ? くだらないことするわね。そういうのルール違反じゃなかったかしら」

QB「落ちついてるね。正解だ。そして違反だよ。実を言うとね、僕は精神疾患持ちなんだ。一年も隠せてたんだが、まもなく研究室に送られる。その前にほむらに嫌がらせでもしようと思ってね」

杏子「おいテメエ!」

ほむら「落ち着きなさい杏子。感情持ちを見るのは初めてよ。会えてよかったわ」

QB「マミの魔女化も見れると思ったんだけどね」

杏子「なに言ってんだお前ら! おい!!」

ほむら「私の魔法の本領をみせてあげるわ。杏子、ゆま、捕まりなさい。ええと何分前がいいかしら」

世界が巻き戻った。

ぼくのかんがえたさいきょうのほむほむ じゃねえかもう

ほむら「六十一分巻き戻ったわ」

ゆま「位置はそのまま世界だけを巻き戻すってのだね?」

マミ「え? 何? 暁美さんの魔法?」

ほむら「杏子、寝かせてあげなさい」

杏子「寝ろ」

マミが眠り込んだ。

ほむら「さやかは家ね。行きましょう」

杏子「なんでアタシ達を連れて戻ったんだ?」

ほむら「見ておいてほしくて」

さやかの家の前

まどか「はあっはあっ家に着いた……」

ゆま「入らないの?」

ほむら「もう少し待ちましょう」

杏子「おい何してる」

ほむら「さやかの部屋の監視カメラを呼び出してるの」

まどか「え?」

ほむら「安心してまどか。さやかとマミの家だけよ」

ゆま「最低」

杏子「カメラにキュゥべえ映ってるぞ」

ほむら「素質持ちならカメラ越しでも見えるのよ。落ち着いてね杏子」

杏子「落ちついてるさ!」

まどか「あっ! 魔女化しちゃった!」

杏子「おいおい何考えてんだテメエ」

ほむら「入るわ。まどかは私にくっついてて」

ゆま「これがさやか?」

ほむら「あれだけ人間化してても魔女化したらチャラなのね。知らなかったわ。少し変化してるわね」

QB「巻き戻ったんだね。でももう少し早く来ると思ってたよほむら。よかったら殺してくれないかい? 研究所は嫌なんだ」

ほむら「しょうがないわね」

QB「ありがとうほむら。マミに好きだって伝えてくれないか。ほむら、大嫌いだよ」

ほむら「私もよキュゥべえ。さようなら」

QB「さようなら」

キュゥべえが弾けた。

まどか「この子……」

杏子「おいどうすんだ?」

ほむら「とりあえず魔女さやかを殺すわ」

杏子「……わかった」

ほむら「素直ね。大丈夫?」

杏子「アンタはだいたい半分くらい正しい」

ほむら「間違っても心中しないでね。私はいつも通りバックアップ。ゆま、お願い」

ゆま「……わかったよ。キョーコ、いくよ」

杏子が魔女に止めをさした。

杏子「さやかあああああ!!」

ほむら「頑張ったわね、杏子。ゆま、さやかのグリーフシードとストックを取って」

ゆま「はい」

杏子「なんなんだよ畜生……」

ほむら「私はさやかの魔女化を乗り越えるあなたの姿をどうしても見てみたかったの。ごめんなさい。
    さやかが魔女化したのはここね。ちょっと下がってて。で、このグリーフシードを」

ほむらが目を閉じてグリーフシードに魔力を込めた。
グリーフシードが消えさやかが現れた。

まどか「あっ」

さやか「何? 何なの?」

杏子「馬鹿野郎……」

杏子がさやかを抱きしめた。

さやか「杏子? 大丈夫よ、大丈夫。まどかも泣かないで」

ゆま「そんなに消耗するならやらなきゃいいのに」

ほむらを支えながらゆまが言った。

ほむら「安心したかったのよ。あなた達も魔女化したらこうやって治してあげるわ。安心しなさい」

ゆま「ほむらはバカだね」

ほむら「杏子とゆまはさっきの魔女狩りに行ってちょうだい。さやかにはまど」

そう言うとほむらは倒れこみ、まどかの膝に頭を載せた。

一週間後

まどか「ほむらちゃん! ほむらちゃん!」

ほむら「……まどか……うぅ」

まどか「良かった……もう起きないかと思っちゃったよ」

ほむら「……っつ、あー……寝覚めのキスを所望するわ」

さやか「あたしの家だっ!」

ほむら「声が……響くわ……あーどのくらい死んでたかしら?」

マミ「一週間。ソウルジェムが綺麗だから見守ってたけど、どうして前もって言ってくれなかったの?」

ほむら「さやかが魔女化したって聞いてから完全にテンパっちゃっててね。色々抜け落ちてたわ。
    たまたま口をついた同姓同名の別人ってのがまぐれあたりしたからなんとか保ってたけど」

杏子「なんで仮死状態なんかに? どうやったんだ?」

ほむら「理屈奴隷ならではの手並みよ。魔力消費を減らすための工夫。前は一ヶ月死んだわ……」

ゆま「まどかおねーちゃんと二人で戻ってキュゥべえ殺せば済む話だったのにバカだよね」

ほむら「まったくね。でも時間遡行を軽くみちゃいけないわ。あんなに戻すのは初めてだけど、なにかひずまなかったかしら?」

ゆま「軽く見てるのはほむらでしょ」

マミ「わからないわ」

なんでゆまこんなに口悪いの?
おりこちゃんと読んだ?

ほむら「インキュベーターにもなにがおきてるのかわからないこの力。どうせどっかの無関係の他人が損をしてるんでしょうね。ひどい話だわ」

杏子「なに言いだすんだ?」

ほむら「時間遡行ナーバスという奴よ。何もかも思い通りにしてる。傲慢だわ」

杏子「ほんとうにな」

ほむら「私はまあ最悪の塊よ」

杏子「まったくだ」

ほむら「大抵私のせいよ」

杏子「そうだろうな」

ほむら「一切が許されないわ」

杏子「アタシも許さない」

遅くなります。自分で保守しときます。

自分で保守するくらいならSS速報行けば?
好きなペースで書けるぞ

ほむら「嘘よ。許してる。どうして?」

杏子「……許してねえよ。大丈夫だ」

ほむら「死んだ人間だけが私を呪ってくれる気がするの。こんなのって変よ。そうね、こんな話もあるわ。
    ワルプルギスの夜を一人で倒せないと思ったとき、私は佐倉杏子と一緒に戦おうと思った。
    不安要素をすべて消したわ。美国織莉子と巴マミ、美樹さやかをね、車に轢かせたのよ。
    そのときも私の魂は淀まなかったわ。ねえ私のことどう思う?」

まどか「……好きなんだと思う。おかしいね」

マミ「多分好きなんじゃないかしら。なんでかしらね」

さやか「嫌いよ。でも好きかもしれない」

杏子「大嫌いだ」

ほむら「変よ。私もね、織莉子が好きなのよ。キリカのこともね。なんでかしら。……まどかを悲しませたわね。ごめんなさい」

マジにインド人なの?
会話がおかしすぎるだろ

ほむら「おや上条じゃない、こんにちは。今だから言うけど、私男性恐怖症だから握手とか無理なの。それ以上近寄らないで」

上条「……こんにちは暁美さん。僕の口に触れたのは覚えてる?」

ほむら「あれは鳥肌がたったわね。そんなことは忘れるか忘れたことにしなさいよ。なんでよりにもよってさやかの前で言うのかしら」

さやか「そうだぞ恭介ー」

ほむら「恋人に恵まれたわね。大事にしないと殺すから覚悟しときなさい」

上条「バイオリンにかけて」

ほむら「で、なんで上条が?」

マミ「私と美樹さんの人間化祝いよ」

ほむら「そう。日曜日だったわね。いつ人間化したの?」

マミ「四日前よ。奇しくも二人同時刻に。そして鹿目さんの契約期間も終了」

ほむら「おめでとう。あとはまどかを生涯守り通すだけね。気が晴れたわ」

さやか「ありがとうね」

マミ「ありがとう」

ほむら「私は礼を言われる筋合いじゃない。こっちが土下座したい気分よ。礼なら杏子とゆまに言いなさい。
    まあもう首が取れるくらいしたでしょうけど」

杏子「こいつらそれはもう泣いたぜ」

さやかマミ「ちょっと!」

ほむら「どうかしら? あなたたちも人間化しない?」

杏子「ゆまがそうしたいならする」ゆま「キョーコがしたいなら」

杏子「あたしはいいよ。今が幸せだ」ゆま「ゆまは今が幸せ」

ほむら「そう」

まどか「私もありがとう。ほむらちゃん」

ほむら「まどか、契約できなくなって残念なんじゃない?」

まどか「ほんの少しね」

ほむら「意地悪言ったわね。私こそありがとう」

まどか「うん」

ほむら「マミ。キュゥべえが好きだと伝えてくれって。一年前からの個体よ。私が殺したわ」

杏子「キュゥべえ?」

ほむら「言わないで」

マミ「……ありがとう」

ほむら「せいぜい泣きなさい。少し吐いてくるわ」

ほむらが立ち上がってフラフラと部屋を出て行った。

>>88

さやか「台無しだよ」

ゆま「泣いてるんじゃないかな」

まどか「……ほむらちゃんは泣けないの」

杏子「アンタが死んだら泣くかもな。楽しみだ」

ゆま「やめなよキョーコ」

まどか「わたしはいいの。本当にいいの」

さやか「……まどかが死んだらあいつ、どうするのかな」

杏子「アタシが殺す」

マミ「まだ言ってるの?」

杏子「……生きるようにまどかが約束してやってくれ。寂しくなるから」

まどか「……うん」

こどもだってうまいーんだもーん

発作起こして倒れてた

銃声が響いた。
銃声に隠されるはずの、パリンというなにか砕ける音を全員が聞いた気がした。

まどか「さよならほむらちゃん」

杏子「何言ってんだ!? おいっ! おいっ!!」

さやかとマミが部屋を飛び出した。
紫色の濁りのない宝石が砕けていた。暁美ほむらは洗面所で笑いもせず泣きもせず死んでいた。

終わり。ありがとうございました。

不始末だらけで申し訳なかった。
お脳に問題を抱えてて、オツムの出来上がりが、諸君らとは外国人より遠いのが諸問題の根源な気がします。その節は悪いことをしました。
このスレ立ててから食事が喉を通らなくなり、3kg痩せました。頬が窪みました。
ありがとう。
ほんとうにごめんなさい。

トリつけとくんだった

解説した方がいいんだろうか

あのIDのまま完結させるはずだったのを発作が起きてこんなことに。
さもなきゃ無言で落ちません。
発作なんかしょっちゅうなんだから備えとくべきだったです。本当に申し訳ない。
作品解説。作品とか照れる。解説とか照れます。
ほむらには死なせてやりたかった。それも皆に許されてしまったあとで。
自分としてはそんなに唐突な感が起こらない。
信じられないだろうと思うけども、夏目漱石とかが好きだからというのもあるかもしれない。
文章の下手さについては、純粋に不得手なのと、脳に欠陥があるのと、台本重視で描写を省きたかったのとか色々。
まどかの契約期間が切れてからやっと三週目の約束を守れたと思えた。
自分にはまどかのそばにいる資格があらゆる意味で無いと思えた。
いつか先立つ不安。魔女化の不安。殺す不安。
ずっと中二の自分。殺人者の自分。時間冒涜者の自分。濁らない自分。
これ以上世界に傷つける前に早くいなくなった方がいい。
死んだら自分を少しは呪えるんじゃないかとも考えた。
とっくに迷子になってた。
ソウルジェムに銃を構えた。それでも濁らなかった。私はそうなんだ。引き金をひいた。
質問に答えようと思います。

おりキリ殺せば円満解決
みたいな単細胞思考は今後一切やめときな

おりキリにもファンがいる

罪もないおりキリ殺したのに皆が問題にしないのはどうして?

それが円満解決の最重要意味だとはとても思えませんね。
俺もキリカ大好きで織莉子も好きだし。
本編ではマミが好きだけどもご覧の活躍です。
好き嫌いで遇不遇に直結することの方が単細胞に思えるし、
SSで殺されると怒るファンなんてどうかしてると思う。
人格に関わることで怒るならわかるけども。
このSSでもっと怒りを買うべきなのはまどかとかほむらとか。

>SSで殺されると怒るファンなんてどうかしてると思う。
>人格に関わることで怒るならわかるけども。

おりキリ殺せば円満解決っていう空気にしてる時点で人格にかかわってると思うんだけどw

>>543
正直作者の倫理感の欠如が大きいです。申し訳ない。
いいわけするなら、おりキリのみならずいろんなことで怒りも覚えてるけども、
ワルプルギスを越えてしまったことや、人間に戻れること、その他自分に関わることにくらべると、
上手く想像力が働かなくて実感できないってことはあると思う。
違いますね。作者の人格がズレてるんです。

>脳に欠陥
これが本当ならガチ池沼はモノ書くな死ね

ファンがどうかしてる?
どうかしてんのは文字通りお前の頭だよ

好きだから優遇
嫌いだから不遇
前者はともかくとして
後者でファンが納得すると思ってんの?

>>547
おりキリ殺した意味はほむらを罪人や敵にするってだけです。
自分にはおりキリ殺せば円満解決?どういうこと?
って感じ。
正直曲解を押しつけられてるような気もするんだけども、
少なくとも二人も言ってる方がいるわけだ。
作者の気持ちを考えなさい、とかふざけた問題だったらあなた方に×つけることでしょう。
だがそれがなんだっていうんだ?
民主主義的には俺が間違ってることになる。
だがそれがなんだっていうんだ?
でも作者の気持ちより民主主義の方が強いので謝ります。ごめんなさい。
本人っぽいと認識される必要を持ったのはこちらの手落ちだからこんな事言うけども。
喋れば喋るだけ敵を強力にし、増やすから本当に不毛だよね。

>>552
そんな差別って許されないと思うよ。
で、俺が後者を取ったって根拠は?

作者が倫理的弱者。これにつきる。
自分がそこまで異常なんだと気づいてなかったからやった。ごめんなさい。

民主主義とか持ち出してきて何が言いたいの君
作品が既に語ってるだろ「おりキリが嫌い」だと
最初からそうやって素直に「ごめんなさい」って書きゃいいんだよ

>おりキリのみならずいろんなことで怒りも覚えてるけども云々
それだけ嫌いなら最初から出さなきゃいいだろ

スルーか
また発作かね

まずはおりキリの契約阻止
それができなかったとして、契約しちゃっても
まどかが契約しなければ利害は一致する

これはただの一例に過ぎないが殺す以外の道はいくらでもあった
でも人間だし個人的な感情でほむらが二人を殺しに向かうのは別に不自然な話じゃない
俺がムカついてるのは上記の可能性を考えず思考停止でおりキリをぶっ殺して、それがただ一つの正義であるかのように扱ったこと

生きたいという欲求を優先させることをクズだと断じるのも行き過ぎな気はするが
少なくとも葛藤と罪悪感はあるべきだった

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