穂乃果「きのこ!」ことり「たけのこ!」 (112)

穂乃果「ことりちゃんの分からず屋!」

ことり「分からないのは穂乃果ちゃんの方だよ!」

海未「穂乃果、ことり、一体何を騒いでいるのですか?」

穂乃果「あ、海未ちゃん。ことりちゃんがね、きのこの山よりたけのこの里の方がいいっていうの」

穂乃果「きのこの山の方が昔からあるんだからきのこの山の方がお姉ちゃんなのにおかしいよね――」

パァンッ

穂乃果「……え?」

海未「最低です……。あなたは最低です!」

ことり「っていうことは海未ちゃんも?」

海未「はい、たけのこ派です」キリッ

穂乃果「やっぱりたけのこ派はそうやってすぐ暴力に頼るんだね。実力ではきのこに勝てないから暴力で解決しようとする」

海未「実力で勝てない? 穂乃果は一体何を言っているんですか?」

海未「売上はきのこの山よりたけのこの里の方が上ですよ?」ドヤァ

穂乃果「そ、そんなのたけのこ派の工作に決まってるよ! たけのこ派は汚いから……」

ことり「そもそも穂乃果ちゃんはなんできのこの方が好きなの?」

穂乃果「穂乃果の家はね、先祖代々きのこ派なの。昔からきのこが正義だって教えられて育ってきたの」

海未「洗脳、ですか。やはりきのこの方が汚いですね」

穂乃果「違うよ! きっかけはそうだったかもしれないけど今は心からきのこが大好きだもん!」

絵里「一体なんの騒ぎ? さっき殴ったような音が廊下まで響いてたわよ」

穂乃果「絵里ちゃん!」

海未「実は穂乃果がきのこの山の方がいいなどとぬかしていたのでその考えを改めさせようと……」

絵里「……へぇ、つまり海未はたけのこ派ってわけね」

ことり「ま、まさか絵里ちゃん……?」

絵里「その通り、私はきのこ派よ」フッ

ことうみ「!?」

穂乃果「さすが絵里ちゃん! 話が分かるね!」

海未「な、なぜですか!? 聡明な絵里ならきっとたけのこ派であるはず……」

絵里「確かにたけのこはビスケットがさくさくしていておいしいと思うわ」

海未「おいしいと思うならなぜ……?」

絵里「私はチョコレートが好きだからよ」キリッ

ことうみ「!?」

ことり「チョコならたけのこにもついてるよ?」

絵里「量が違うのよ、量が」

絵里「きのこのチョコの量は1.792g、たけのこのチョコの量は1.273g。0.5gもチョコの量が多いのよ」

ことり「チョコが食べたいなら板チョコでも食べてたらいいのに!」

海未「その通りです! たけのこはたけのこというお菓子だからこそ売れているのであって

チョコの量しか誇ることのないきのことは違います」

絵里「知ってる? 内容量もきのこの山の方が多いのよ?」

穂乃果「きのこの山が82gで……たけのこの里が77g! これはきのこの方がお得だね!」パアアアアアア

海未「!」

ことり「そんな、きのこの方がお得なの……?」ワナワナ

?「まだあきらめたらあかんよ」

絵里「あ、あなたは……!」

希「たけのこを応援しろ、カードがウチにそう告げるんや」

穂乃果「またたけのこが変なこと言い出したよ、絵里ちゃん」アハハ

絵里「あんなものばかり食べているから変なことを言いだすのね」フフ

希「えりちは今内容量が多いって言ったよね?」

絵里「同じ値段で多く食べられる。お得でしょ?」

希「それ、逆なんよ。同じ値段で多く入ってるっていうことが示す事実とは真逆」

穂乃果「内容量が多い方がいいに決まってるよ!」

希「同じ値段で多くの量を売れる。つまりきのこは質が悪いんとちゃう?」

ほのえり「!」

希「それとも、えりちは安くても量があれば満足しちゃう卑しい子なん?」ニヤニヤ

絵里「!」

絵里「い、卑しいと言えばたけのこよ」

絵里「きのこは下のクラッカーの部分をつまめるから手が汚れないけどたけのこはチョコの部分しかつかむところがないじゃない」

絵里「チョコで手をべたべたにして、傍から見たらたけのこの方が卑しそうに見えるんじゃない?」

海未「た、確かに、手が汚れているのといないのとでは汚れている方ががっついているように見える……」

ことり「内容量とかチョコの量とかにこだわって卑しいのはきのこの方なのにぃ!」

希「それはちゃうよ、えりち」フフ

絵里「何が違うって言うの? もしかして手が汚れないようにお箸で食べてるとか言うんじゃ……」

希「きのこも手は汚れるやろ?」

穂乃果「クラッカーの部分をつまめば汚れないよ!」

希「結局袋の中に手を入れて食べるわけやろ? それって手が汚れるんとちゃう?」

ほのえり「!」

絵里「なら、一回袋から全部出して食べるわ!」

希「かかったね、えりち」ニヤリ

絵里「な、何よ……?」

希「袋からお皿とかに出したとしたら、細いクラッカー部分が折れてしまうのと違う?」

海未「確かにきのこは買ってきた後の状態ですでに折れていることもあります!」

ことり「そこでさらに袋から違う場所に出したとしたら折れちゃう可能性が格段にあがる!」

希「手を汚さないように袋から出す方法なんてひっくり返す以外にほぼないしね。乱暴に扱ったらもろいきのこは折れてしまうよね?」ニヤニヤ

絵里「……くっ」ギリギリ

希「それに、きのこなんてなんか卑猥やん。大人のきのこの山と大人のたけのこの里。どっちの方がいやらしく聞こえるかは、一目瞭然やね」フフ

希「きのこが好きなんてえりち、エロチカちゃんなんと違う?」

絵里「ぐぬぬ……」

?「待ったニャ!」

希「! 誰や!?」ビクッ

凛「凛だニャ」

穂乃果「凛ちゃん!」

凛「希ちゃんは作ろう! きのこの山を知らない?」

海未「作ろう! きのこの山……?」

ことり「初耳だね」

凛「きのこの山には自分できのこの山を作れるって言う画期的なおかしがあるんだよ」

絵里「そうね、いろいろな形や味のきのこが作れて楽しかったわ」

穂乃果「あれー? たけのこにはそんなのないよねー? やっぱりこれはきのこの方が売れるっていうことじゃないかなー?」ニヤニヤ

??「それは違うわね」

凛「誰ニャ!?」ビクッ

真姫「きのこは売り上げがたけのこに負けていてもう後がないからそんなものを作って売り上げを伸ばそうとしたのよ」

真姫「それに、そういうのは手軽に作れなきゃだめでしょ? たけのこは少し難しすぎたのね、きのこみたいに単純じゃないから」

凛「単純ってどういうこと!?」フシャー

希「それに、ウチ知っとるよ。作ろう! きのこの山にはたけのこを模した傘の型があるんや」

希「それって、きのこだけじゃ売れないからっていう明治さんの考えなんとちゃう?」

真姫「その通りよ希」

穂乃果「余計なお世話だよ! きのこはきのこだけで売れるのに!」

??「むしろたけのこが入ってるってことは負けを認めたようなものニコ」

真姫「だ、誰よ!?」ビクッ

にこ「真姫ちゃんはもっと賢いって思ってたのになー」

真姫「ニコちゃん、きのこ派なのね? ニコちゃんならわかってくれると思ったのに」

にこ「きのことたけのこはわかりあえないさだめ」

真姫「仕方ないわ、これも運命よ」

にこ「たけのこの里はきのこの山の後に出た。つまりきのこの知名度を借りて有名になったの」

にこ「今回もまた、作ろう! きのこの山に便乗してきのこの傘という形で出てきた」

にこ「それってつまりきのこより知名度が低いからきのこの人気に乗じてたけのこの名を知らしめようとしてるってことじゃないニコ?」

海未「そんなの暴論です!」

真姫「確かに暴論ね。きのこ派は変なことしか言えないのかしら」カミノケクルクル

にこ「じゃあここできのこの山を使ったゲームをするニコ!」

ことうみのぞまき「ゲーム?」

絵里「ニコ、あれをやるのね……」ブルブル

絵里(何をやるのかわからないけど)

穂乃果「そんな! ニコちゃん、ダメだよ!」

穂乃果(多分)

凛「ゲームってなぁに?」キョトン

にこ「ニコのゲームの相手は、真姫ちゃん!」

真姫「はぁ? 私?」

海未「真姫、受ける必要はありません! きのこの申し込んでくるゲームなどろくなものではありませんよ!」

希「せや、卑怯なきのこのことやからきっと変なゲームや」

にこ「へぇ、たけのこは逃げるんだー」ニヤニヤ

にこ「それって負けを認めるってことだよね?」

真姫「真姫ちゃんが逃げる? そんなわけないでしょ?」

真姫「受けて立つわよ、ゲーム!」

にこ「さすが真姫ちゃん。話がわかるニコ!」

にこ「これからやるのはきのこの山ゲームニコ」

にこ以外「きのこの山ゲーム?」

にこ「ポッキーゲームってあるでしょ? あれの代わりにこのきのこの山を使うニコ!」

真姫「ちょっ! ちょっと待ちなさいよニコちゃん!」カアアアアアアア

にこ「どうしたの、真姫ちゃん?」

真姫「そ、そんなの最初っから、その、唇が……」カアアアアアアアア

にこ「ふーん、やっぱりたけのこは逃げるんだー」ニヤニヤ

真姫「や、やるわよ! やればいいんでしょ?」

絵里「ちょっと、ニコ、真姫。本当にやる気?」

海未「本当に最初から、その、せ、接吻を……」カアアアアアアアア

にこ「先に離したほうが負けだからね」パクッ

真姫「分かってるわよ。ニコちゃんがクラッカーの方なのね」

真姫「たけのこは逃げないわ。ここで勝ってきのこより優れてるところを見せるんだから!」チュッ

穂乃果「に、にににに、ニコちゃん!?」

ことり「ことり、こういうのもいいと思うなー」キラキラ

凛「真姫ちゃん、くわえに行ったって言うよりキスしにいった気がするニャ」

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                     |          l             /

にこ「ん、ちゅっ、れろ……」

真姫「ん、んん! にほひゃん! くひのなはらめ!」カアアアアアアアア

にこ「まひちゃんのくちのなは、あまいにこ、んっ、ぴちゅっ……」

真姫「や、やめへ、んんっ!」

にこ「こうさん? んちゅっ」

真姫「だ、だれが、降参なんかっ……!」

希「うっわー、えっろ。ニコっちと真姫ちゃんえっろいなー」ニヤニヤ

穂乃果「あわわわわわわ……」シュー

海未「ふ、不潔ですっ!」フイッ

にこ「真姫ちゃん、降参しないとずっとだよ、れろっ、んちゅっ」

真姫「誰が、降参する、もんですか、あぁっ!」ピクピク

にこ「真姫ちゃん、キスでイっちゃうの? ちゅぷっ、ちゅっ」

真姫「そんなこと、ある、わけっ……! んんんんっっっっっ!」ビクンビクン

にこ「真姫ちゃんキスだけで……。かわいいニコ、ん、ちゅっ!」

真姫「ま、まっへ、にほひゃん!」

にこ「まだ勝負は終わってないよ? ちゅっ、ちゅるっ」

真姫「負け! 私の負けだからっ!」カアアアアアアア

にこ「どうニコ? きのこの山はこんなゲームも出来るニコ」フフン

海未「ゲームではなくただの接吻です!」カアアアアアアアア

真姫「きのこ、いいかも……」トロン

希「いやいや、真姫ちゃん。あれたけのこでもできるから!」

絵里「真姫はきのこの手に落ちたわね」

凛「絵里ちゃん顔真っ赤でそんなこと言っても迫力ないよ?」

ことり「じゃあことりからも提案! たけのこの里ゲームやろ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果「たけのこの里ゲーム……?」カアアアアアアア

絵里「きゃ、却下よ却下!」カアアアアアアア

希「ふぅん、こっちは受けて立ったのにきのこは逃げるんやね」ニヤニヤ

絵里「くっ……」

穂乃果「……穂乃果やるよ!」スクッ

凛「穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「穂乃果がここで女を見せなきゃ、きのこがたけのこに舐められたままだもん」

絵里「穂乃果……」ホロリ

にこ「でもぉ、あっちがもめてるから穂乃果ちゃんは犠牲にならなくても大丈夫そうニコ」チョイチョイ

海未「やるなら私が!」

ことり「不潔とか言っておきながら! ことりがやるの!」

凛「あぁ、なるほどー」

花陽「こんにちはー、って何? この殺伐とした雰囲気……?」オドオド

希「かよちん! いいところに!」

絵里「今のところ4対4、花陽にかかってるわ」

真姫「きのこ……たけのこ……」

希「若干4対4かは怪しいけど……まぁええわ」

花陽「な、何の話……?」

絵里「花陽はきのこの山と」

希「たけのこの里」

のぞえり「どっちが好き!?」

花陽「きのことたけのこ!?」

花陽「は、花陽は……」

絵里「……」ゴクリ

希「……」ゴクリ

花陽「きのこの山」

絵里「……!」グッ

希「……っ」ガクッ

花陽「とたけのこの里のエンジョイパック買ってきたのでみんなで食べませんか?」ヒョイ

のぞえり「えぇっ!?」ズルッ

穂乃果「わぁい! 食べる食べる!」

凛「きのこの山はもらったニャ!」

にこ「真姫ちゃん、もう一回やる?」

真姫「なっ……! やらないわよ!」カアアアアアアア

真姫「こ、今度はたけのこの里ゲームなんだから」ボソッ

海未「そうです、私たちがたけのこの里ゲームをして勝った方が穂乃果と……」

ことり「それじゃ意味ないよ、もうっ!」

絵里「なんだか、あいまいな決着ね」

希「まぁ、ウチらはいがみ合うよりこっちの方がええかもしれんな。エンジョイパックを買ってきてもどっちかに偏ってると取り合いになってまうし」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月30日 (火) 23:51:22   ID: 4uG9T1ZL

僕はきのこ派です

2 :  SS好きの774さん   2015年02月12日 (木) 11:24:00   ID: tT2Z9XkC

たけのこ派!

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