咲「清澄と風越の部員は相部屋ですか!?」久「何か問題でも?」 (98)

久「和に言っといてって頼んだはずだけど」

咲「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ」カタカタ

久「風越の部員は池田さんと美穂子の二人だけど……、ひょっとして苦手だったの?」

咲「ちちちち、違います。そこじゃなくて!」ガクガクブルブル

久「ひょっとして、寝相でも悪いの?」

咲「わたわわたわたわたたたたしししししし」カタカタ

久「そんなに広い部屋じゃないけど……、大丈夫じゃない?二段ベットとかじゃないし」

咲「あああああああああああああ」プルプル

久「ひょっとして……、須賀君も一緒に泊まるとか心配してる?」

咲「ちが……違います……」フルフル

久「もちろん彼は私達とは違う旅館に泊まる事になってるわよ」

久「須賀君はねぇ。すごいのよ。何と、龍門渕関係の旅館」

咲「私もそこがいいです……」

久「無理に決まってるじゃない。一泊いくらすると思ってるのよ。須賀君は、ハギヨシさんと相部屋なんだって」

咲「きゅふふふ……ファっ!?」



ハギヨシ『んふっ、広い部屋ですからね。男一人は寂しいものです。須賀君の一人や二人、一緒に泊まって頂いて構いませんよ』ニコニコ

久「こんな事言って貰えてね。旅費が少し浮いて助かってるの」

咲「そうですか……、お邪魔出来ないですね」

久「どうしたの?寝顔見られたくないとか?宗教上の理由?」

咲「……いや、別に」

久「池田さんか美穂子に緊張して寝れない?」

咲「それは大丈夫かと」

久「枕が変わったら寝れないとか?枕、持って来なさいよ」

咲「……そう……ですね」



咲(優希ちゃんや染谷先輩も一緒だし、私の考えすぎかな)

?「……うふふっ。楽しい夜にしましょうね、咲さん」ジーーーー

原村家

和「全国大会に向けて……、これとこれと……あとこれも」ポチポチ



ピンポーン

和「はーい」

美穂子「こんにちわ」

和「どうぞ、鍵は開いてますので上がって下さい」

美穂子「お邪魔しまーす」

ガチャ、バタン



和「入って下さい、どうぞ」

美穂子「失礼しますね」

美穂子「今日は暑いですね」パタパタ

和「夏、真っ盛りですからね」

美穂子「暑いからスイカを持って来たの。一緒に食べませんか?」

和「いいですね。私、飲み物を用意しますよ。何かリクエストはありますか?」

美穂子「私、コーヒーは苦手で……。炭酸系ジュースとかも苦手なので……、うーん、お水で」

和「アイスティーならいいのがありますけど?」

美穂子「本当ですか?私もアイスティー、好きなんですよー」

和「ふふっ……、来客用のを出します。スイカも切って来ますね」

美穂子「ありがとうございます」ニコッ

和「……」シャリシャリ

美穂子「……」ハムハム



和「……」ズズズ

美穂子「……」ゴクゴク



和「スイカ、甘くて美味しいです」

美穂子「お気に召して幸いです」

和「アマゾンで追加してみます。なかなか食べる機会が無かったので」ポチポチ

美穂子「うちに来れば、いくらでも分けますよ」

和「今度、友達と一緒に行かせて頂きますね」

美穂子「それで……例の物は……」

和「手に入りましたよ、象でもコロリと眠る睡眠薬。後は持って行くと楽しめそうな物を注文した所です」

美穂子「私の方も上手く行きました。コーチを脅し……コホン、頼み込んで、清澄と相部屋にして貰いました」

和「上手く行ったようですね。これで私達がお互いに証人となり、アリバイが発生します」

美穂子「えぇ、私は何も見ていない何も聞こえない何も関与しない」

和「私も福路さんが何をしようが、聞えません見えません」



美穂子「ふふふっ……」ニコニコ

和「ぷっ……くくくっ……」ニヤニヤ

美穂子「原村さん、頼りにしてます」

和「こちらこそ。私も誰かに相談して良かったです」

美穂子「二人でやれば何も怖くありません!」ガシッ

和「はい!」ガシッ



美穂子「相部屋だと、上埜さんにいくらでも手料理を食べさせる機会があるわね」

和「タコスに混入と言うのでもいいでしょう」

美穂子「タコスですか?わかりました、覚えて来ます」

美穂子「ところで!」



美穂子「聞・い・て・下・さ・いよぉ~~~~~」ニコニコ

和(またあの話ですかね……)

美穂子「この前の合宿ね」

和「あっ……はい」

美穂子「二人で買い出しに行ったんですよ」

和「はいはい」

美穂子「スーパーの袋を私が片方持って、上埜さんが片方持ちました!これってね!?」

和「……夫婦みたいですよねー」

美穂子「でしょ~~~!!!!で、これが上埜さんに選んで貰った携帯なの」パカッ

和(ガラゲーじゃないですか)

美穂子「うれしくってうれしくって……、毎日携帯を眺めてるの」

和「あのー見てるだけですか?」

美穂子「見てるだけですよ」

和「メール送ったりは……」

美穂子「出来ません。カメラも使えません」

和(何のために買ったんでしょうか)



美穂子「ところで上埜さん以外の番号を消してしまっても構わないのだけど、どうしたらいいですか?」

和「いや、駄目ですよ!私の番号も入れといて下さいね。あーもう貸して下さい」パシッ

和「自分で入力します。ついでに部長が偶然映った、写メも転送しときますね」

美穂子「まぁ!?何て有難いのかしら」ポロポロ

そして全国大会の日がやって来た

美穂子「来ましたねぇ……」

和「はい。私達の初めての日が来ました。後、咲さんにとっても」ヒソヒソ

美穂子「上埜さんは?」ヒソヒソ

和「……初めて何ですかね。よくわかりません」ヒソヒソ



咲「……」ブルブル

優希「咲ちゃん、東京着いてから顔色悪いじぇ」

久「きっと緊張してるのよ。私だって緊張するくらいだからね」

咲(この土地で頼りになるのは……)

咲の頭の中に思い浮かんだのは照、そして母

咲(お姉ちゃん……)

咲(勇気を振り絞ってメールしてみよう)



白糸台の部室

鬼さんこちら手の鳴るほうへ~♪どんなに逃げても捕まえてあげる~♪

淡「テルー、携帯鳴ってるよ」

照「げっ……この着信音は……田舎からか」

菫「にゃんぱすー?」

誠子「可愛くないから辞めた方がいいですよ」

照「一応、見てやるか……どれどれ」



From 宮永咲

タイトル 助けて

本文 お姉ちゃん、私……今夜、犯されるかもしれない!助けて!お願いします、助けて下さい



照「ふん、いつも三味線か」

淡「三味線って?」

誠子「なんで麻雀やってるのに知らないんだ」

菫「言葉でウソの情報を出すことを三味線行為と言う。例えば麻雀で言うと、振り込んでも安いから大丈夫ですよと相手を油断させて振り込ませようとする。こんな感じだ」

誠子「このリーチ裏ドラ乗るから!とかね」

淡「私は全部、真実だから三味線じゃないね!」

菫「……そうだが。ただの挑発だろ」

照「私に妹は居ないが昔、こんな経験がある」


幼咲『次やったら勝てないと思う』

幼照『なーにぃ?勝った金、返せよ!』

幼咲『や、やだよ。これでおジャ魔女のカード買うんだもん』

幼照『知るか!倍プッシュだ、勝ち逃げは許さないぞ』

菫「その後、どうなった?」

照「菫は今まで食べたお菓子の種類を覚えて居るか?」

菫「覚えてるかそんな物」

照「つまりそう言う事。記憶にないどす」

誠子「宮永先輩でも負ける事もあるもんですね。一応、人間の域は保ってると」

照「高校生になってから常勝無敗がモットーだよ」キリッ



淡「イタズラメールは削除だあぁぁぁぁぁ」ポチッ



咲「……返事帰って来ない」


和「……」ソワソワ

美穂子「……」ソワソワ



京太郎「さてと。俺は戻るとするか」

優希「おぅおぅ、パーフェクト執事と熱い夜を過ごすんだじぇー」

まこ「お前さんの部屋、この部屋の数倍広いらしいな」

京太郎「ええとっても。それでタダって言うんですからね。ハギヨシさんには頭が上がりません」

久「ハギヨシさんの言う事はしっかり聞くのよ。何でもね」

咲「んっ……今、何でもするって」ガタッ

京太郎「そうですね。いい子にしてます」



咲「京ちゃん、私も連れてって」

和「!?」

京太郎「お前もハギヨシさんの所に泊まりたいのか?」

咲「うん!床でもお風呂場でもいいから。何ならロビーでも」

久「どうしたの、咲?そんなにワガママ言う子だったかしら……」

京太郎「無理に決まってんだろ。大会中に男と一つ屋根の下で過ごす高校生が居てたまるかよ」

美穂子「週刊誌の記者さんもたくさん居ますからね」

まこ「わしら出場停止になったら笑えんぞ」

咲「でも……でもでも……」ポロポロ



和「咲さん!いい加減にして下さい。全国大会中は団体行動ですよ!貴方一人が規律を乱してどうするんですか?」

美穂子「宮永さん。あまり団体行動の経験がないのかしら?ワガママを言っては、上埜さんも困ってしまうと思うの」

咲「部長はこれでいいんですか!?何か胸にモヤモヤとした予感と言うか悪寒を感じないですか?」

久「実は何となく感じるのよ」

咲「やっぱり!」

久「でもそれって、思い過ごしかなーって。ここには全国から魑魅魍魎が集まってるからね」

美穂子「そうですそうです。気のせいです」



久「私も武者震いで怖気ついてるのかも。まー気を取り直してナンパして来たわ」

美穂子「は?」パリーン

池田「キャップ、湯呑み割るのは辞めて下さいし」

久「携帯のアドレスまた増えちゃったー。今夜は忙しいわ」ポチポチ

豊音『LP貯まったかな。とりあえず殴っておこう』ポチッ

久『こんにちわー、貴方蘭子Pなの?』

豊音『闇に飲まれよだよー……ってうわあぁぁぁぁぁぁ』

久『ごめんごめん。つい画面見えちゃって』

豊音『あ、貴方は清澄の部長さん』

由子『おやおや……』



~~~~~~~~~~~~~~~~~~

久『じゃあ私がモバマス登録してあげる』

豊音『ありがとう、うれしいよー。代わりにガールフレンド(仮)登録すればいいのかな?』

由子『あのー私もやってるのよー。モバマス』

豊音『姫松高校の真瀬さんだあぁぁぁぁぁぁぁ』キラキラ

由子『城ヶ崎姉妹のフロントなのよー』

久(ほぅ……次々と集まってくるわ)

憩『真瀬先輩!って、あらー何かぎょうさんおるね』


ワイワイ、ガヤガヤ

久『美少女雀士のアドレス、ゲットーーーーーーー!』


~~~~~~~~~~~~~~~

久「そんな感じね。ついでにガチャ回したら、ミスモノクロームが出て来たわ」

美穂子「……」ゴゴゴ

和「さてと。優希、このタコスを食べなさい」

優希「わーい、タコスだじぇ」カプッ


ポテンッ

優希「ぐ~~~~~~~ご」zzZZZ…

まこ「……」

咲「あわわわわわわ」カタカタ



和「染谷先輩。ワカメの味噌汁を用意しました。味見して頂けませんか?」

まこ「嫌だと言うたら?」

和「その眼鏡、祖父の形見だそうですね。粉々に粉砕されては修復も難しいのでは?」

まこ「頂こう」ズズズ

まこ「ふぐっ……!?咲、すまんな。わしにも大事な物はあるけぇ……」

まこ「きゅ~~~~~うぅぅぅぅ」zzZZZ…


咲「ひゃあああああああああ!??!?!?」カタカタ

池田「……」

未春「……」

和「次は池田さんと吉留さんですか。はい、お腹がすいたでしょう。タコスがありますよ」ススッ



和「貴方達の大好きなキャプテンの手作りです。残さず食べるのが礼儀ですよ」

池田「キャプテンじゃない、キャップだし」

未春「いつから……私達の大好きなあの人は変わってしまったのかな……」ポロポロ

和「二人とも恋でもすればいいんじゃないですかね?」

池田「……」

未春「……」

和「好きな人が居れば価値観も変わりますよ。あっそうだ、二人でお付き合いしてみるのはどうでしょうか?」

池田「えー」

未春「……///」ボン



和「大会中の進展、応援してますね。はい、食べて」

池田「いただきます」ガツガツ

未春「一応、美味しく作ってあるんだね」モグモグ

池田「あっ……、う~~~~ん」zzZZZ…

未春「むにゃむにゃ」zzZZZ…



咲「起きて下さい!起きて起きて!寝たら死にますよ」パシパシ

和「みなさん疲れてたんですね。すっかり熟睡してしまって……」



和「布団に移動して寝かせてあげましょうよ。うんしょうんしょ」ズルズル

咲「いやああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

久「あっ……ああああ……ああああああああっ……」カタカタ

京太郎が泊まってる旅館、サウナルーム


ハギヨシ「ふっーーーー、ふうぅぅぅーーーーー」パンパンパンパン

京太郎「アッ―――、あんあん!もう壊れそうっす!」

ハギヨシ「まだギア2って所ですよ。更に……ギアを上げます!」バシィィィン、バシィィィィン

京太郎「んほおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」ビュルルルルル



~~~~~~~~~~~~~~~

ハギヨシ「須賀君、コーヒー牛乳です」ピトッ

京太郎「ありがとうございます。サウナ上がりのコーヒー牛乳って最高っすね」

ハギヨシ「同感です」キュポン

京太郎「あのっ……ハギヨシさん」

ハギヨシ「何です?」

京太郎「今回の作戦考えたのってハギヨシさんじゃないですか?」

ハギヨシ「んふふふっ、何の事やら」

京太郎「しっかし、レズレイプなんて大丈夫っすかね」

ハギヨシ「本当に嫌がってるならしないって言ってましたよ。大丈夫でしょう」

京太郎「嫌よ嫌よも好きの内って言いますからね」

ハギヨシ「レズレイプから始まる恋があっても……、いいと思います」

京太郎「ってか大会前ですけど」

ハギヨシ「でぇじょうぶです。iPSブーストで何とかなります」

京太郎「ふーん、俺にもかかってるかな」

ハギヨシ「どうでしょうね。須賀君は基礎力の問題もありますから」



ハギヨシ「衣様と対局してみますか?」

京太郎「冗談キツイっすよー。あっ流れ星だ!」


キラッ!

千里山女子の泊まってるホテル

怜「なー竜華、流れ星や!」

竜華「どれどれー、おー東京でも見れるもんなんやな」

怜「大阪より空がキレイなんちゃうか、知らんけど」

竜華「せっかくやから願うでー」



怜(全国大会優勝したら竜華に告白するんや)パンパン

竜華(怜が怪我なく無理せず健やかに、高校生最後の大会で有終の美を飾れますように)パンパン


ハギ京&竜怜エンド


終わり

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