風越女子高校 麻雀部部室
ワイワイ ガヤガヤ
華菜「ツモ!メンタンピン三色ドラ2。4000、8000!裏はめくらないでおいてやる!」
モブ部員「は、はい」
未春「華菜ちゃん調子いいね」
純代「ウザさも絶好調」フフッ
星夏「それにしてもコーチ遅いですね」
美穂子「…そうね、もうすぐ来るかと思うけど」
ガチャ
貴子「はぁ~、話長かった~」
一同「コーチ!おはようございますっ!」
貴子「おう、おはよう。それと池田ァァッ!!」
華菜「はいっ!コーチ!」
貴子「おはよう池田」チュッ
華菜「うん、いきなりほっぺたにキスとかマジキチだし」
貴子「ば、ばかっ!お前だけ特別だ///」
華菜「そういう問題じゃないし」
星夏「えーっと。警察、警察…」ポチポチ
貴子「文堂てめェ!ケータイをしまえ!」
星夏「…いい大人が女子高生に手を出さないでください」
貴子「うるさいな、関係ないだろ。わ、私と池田の問題だ///」
華菜「顔赤らめて変なこと言わないでほしいし…」
美穂子「コーチ、今日も少し遅かったようですが…」
貴子「…ああ、また職員室に呼び出されてな。団体戦県予選敗退について文句言われたよ」ハア
美穂子「もうインターハイも終わったのに…」
貴子「2年連続で敗退、それまで県予選は6年連続で突破してたからな…私は何言われてもしょうがないんだよ…」
美穂子「そんな…」
貴子「まあ、清澄が全国優勝してくれたのがせめてもの救いだな」
未春「でもコーチだけが文句言われるなんて、納得できないですよ…」
貴子「普段から気を抜くなみたいなこと言われただけだから、そんな心配するな」
美穂子「すみませんコーチ…私のせいで…」
華菜「キャプテンのせいじゃないです!私達が不甲斐ないせいだし!」
未春「そ、そうですよ!」
貴子「やめてくれ…私の厳しい指導について来てくれたんだ、お前達は誰も悪くない…」
貴子「悪いのは私だ、だから私が怒られるのは当然なんだよ…」
星夏「コーチ…」
貴子「…ってことでこの話はもうおしまいだ、ほら練習するぞっ!」
一同「はいっ!」
貴子「ああ、それと池田。お前『牌のおねえさんといっしょ』っていう番組知ってるか?」
華菜「はい、知ってます。幼児が牌のおねえさんと一緒にスタジオで歌ったり、踊ったりする教育番組ですよね」
貴子「おお、よく知ってるな」チュッ
華菜「あと、麻雀のルールを幼児向けにやさしく教えてくれたりもしてますね」
華菜「妹達が大好きな番組なんで、私もたまに一緒に見てます」
貴子「確かお前の妹達は三つ子でまだ園児だったよな?」
華菜「はい、そうですけど?」
貴子「どうやら今度その番組の収録が、長野のスタジオであるみたいなんだよ」
華菜「えっ」
貴子「それで牌のおねえさんこと瑞原プロから連絡があって、番組に参加してくれそうな幼児はいないかっーて」
華菜「…」
貴子「そういえば池田の妹達がいたなーって思って、どうかなーって思って///」モジモジ
華菜「…コーチ」
貴子「は、はい」
華菜「妹達めちゃくちゃ喜ぶと思うし!!ありがとうだし!!」パァァ
貴子「お、おう」ハナジタラー
貴子(この笑顔を見れただけで、瑞原プロに頼み込んだかいがあったぜ…)
星夏「あ、もしもし警察ですか…はい事件です…もじもじしたり鼻血垂らしたりする不審者が」
貴子「文堂ォォッ!!」
華菜「牌のおねえさんに会えるって知ったら、妹達ビックリするだろうな~」
貴子「よ、良かったら私もついて行ってやろうか///」モジモジ
星夏「…」スッ
貴子「だからケータイをしまえ文堂ォォッ!!」
星夏「まあ池田先輩も嬉しそうなんで、今回は目をつむりましょう」
貴子「お前いつも目閉じてるじゃねーか…」ボソッ
純代「ブフォwww」
星夏「あのー池田先輩、この瑞原プロのカードにサインもらってきてくれませんか?できればでいいので…」
華菜「わかった!華菜ちゃんがサインもらってきてやるし!!」
星夏「じゃあお願いします」
華菜「うん?なんで2枚?」
星夏「あ、あの…1枚は津山さんに渡そうと思って///」
美穂子「ふふっ、仲良しなのね」
星夏「以前1枚しか持ってないのに小鍛治プロのカードくれたんです…津山さんマジ天使…」
未春「そ、そうなんだ…」
そして『牌のおねえさんといっしょ』収録日当日 長野のとあるスタジオ
はやり「みんなー元気かなー!今日は、はやりと一緒に歌ったり踊ったりしようねー☆」
幼児達「はーい!」
緋菜「本物の牌のおねえさんだー!!」
菜沙「わー、おっぱい大きいー!」
城菜「ねえねえ、牌のおねえさんは何歳なのー?」クイクイ
はやり「17歳だよっ☆あとスカート引っ張らないでねー」ニコッ
華菜(私は今『牌のおねえさんといっしょ』の収録を他のお母様方と一緒に観覧の席から見ているのですが…)
衣「……ワ、ワーイ」ピョン
胡桃「…」ボウダチ
華菜(幼児達の中に変なのがまじってるーー!!)ガーン
はやり「がんばっちゃった がんばった我々 東南西北 わーいわーい♪」フリフリ
幼児達「~わーいわーい♪」フリフリ
衣「……ワーイワーイ」
観覧席
透華「いいですわよー!!ころもー!!」パシャパシャ
一「落ちついてよ透華、大きな声だしたら収録の迷惑になるよ。あとカメラはダメ」
純「……あのさ透華、確かに衣はこの番組に出たいって言ってたけどよ」
透華「そうですわ!だから龍門渕の力で衣の願いを叶えて差し上げたんですの!」パシャパシャ
純「たぶん幼児側じゃなくて、おねえさん側で出たかったんだと思うぞ…」
透華「そんなわけナッシングですわ!!」パシャパシャ
純「それに幼児にまざるとさすがに衣は少し大きいぞ…なあ智紀?」
智紀「ハアハア、幼女かわいいよ幼女」パシャパシャ
純「…」
智紀「衣も良いけど、本物の幼女は段違いだぜ」ハアハア
純「誰この人」
観覧席
豊音「わー、本物の瑞原プロだー。すごいなー」キラキラ
塞「トヨネが『牌のおねえさんといっしょ』の収録を見たいって言ったら、熊倉先生がコネをつかってくれて見に来れたけど…」
塞「胡桃が幼児として番組に参加するのが条件って、さすがに無理があるでしょ…」
豊音「でもついでに長野観光も出来きたし、ほんと熊倉先生には感謝だよー」
白望「ダルい…」
エイスリン「シロ、オナカスイタ?」
白望「ううん、すいてないよ」
エイスリン「パンタベル?」
白望「朝エイスリンにもらったのがまだ3つも残ってるから大丈夫だよ」
エイスリン「トヨネ、パンタベル?」
豊音「わ、私はもうお腹いっぱいだよー」
エイスリン「サエ、パンタベル?」
塞「ありがと、でも私ダイエット中だから遠慮しとくよ」
観覧席
咲「ごめんね和ちゃん、ついて来てもらっちゃって」
和「別にいいですけど、なぜこの番組の観覧に?」
咲「そ、それはちょっと事情があって…」
和「それに幼児の中に知っている人達がいるような…」
咲「衣ちゃんと…あとは全国で私達が戦った宮守の鹿倉さんがいるね…」
和「池田さんに似てる幼児が3人ほどいますが、妹か何かですかね?」
咲「さあ、どうなんだろ…」
和「あと、なんで咲さんは私の上に座ってるんですか?席は他にも空いているのに」
咲「あ、あれーなんでだろう。ごめんね、すぐとなりにどくから」スッ
和「はい」
咲「…えへへ」ギュ
和「何もないのに急に抱きつかないでください」
咲「うーん」ギュウ
和「抱きつきながらブラのホックを外そうとしないでください、気持ち悪いです」
はやり「上げってんの Wow!Wow!上がってんぞ Yeah!Yeah!上げってんの Wow!Wow!Yeah!♪」フリフリ
幼児達「~うぉう!うぉう!いえぇ~ぃ!♪」フリフリ
衣「……ワォゥワォゥ」
衣(衣はおねえさんとして参加したかったのだが…なぜこんなことに…)
衣(でもトーカがすごく喜んでるから、今更言えないな…)
緋菜・菜沙・城菜「…」
衣「どうしたんだ?お前達は歌って踊らないのか?」
緋菜「だってこの歌難しいんだもん」
菜沙「なんて言ってるのかわからないし…」
衣(確かにこの『bloooomin'』という歌は幼児向けではないな…というか此奴ら風越の池田に似ている…)
衣「歌詞など気にするな、好きなように歌って踊れば良い」
城菜「そうなの?」
衣「そうだ!子供は楽しむのが一番だ!」
緋菜・菜沙・城菜「わかったー!ありがとー!」
衣「うん!元気よく歌って踊ろう!」
衣(おお、衣にもおねえさんぽいことが出来た!!)ムフー
緋菜・菜沙・城菜「生粋 永久にずっとロック 試練も♪どんと来いって歓迎するよ♪」フリフリ
衣「ふんふふん♪ ふんふふふふ~♪」フリフリ
透華「はじめぇ見てくださいまし!!衣が何やら満足気ですわ!!」パシャパシャ
一「衣…すっかりおねえさんになって…」ホロリ
純「ああ…オレも少し感動しちまった…」グスッ
智紀「三つ子の幼女キターーーー!!」パシャパシャ
胡桃「…」ボー
衣(うん?ここにも馴染めていない子供が……。よし!ここは衣おねえさんがさっきみたいに!)
衣「ほら、お前もみんなと一緒に歌って踊ろうではないか」キリッ
胡桃「……バカみたい」
衣(ええーーーー!!)ガーン
はやり「わーたしーもしたいよ♪ココロは正直 ドキツモ快感♪」フリフリ
幼児達「~どきつもかいかん♪」フリフリ
胡桃(皆で長野旅行っていうから来たのに、なにこれ…。番組の人達には悪いけど、私は絶対何もしないから!)ボウダチ
豊音「うわー、胡桃直立不動だよー」
塞「たまにいるよね、ああいう子…」
エイスリン「シロ、パンタベル?」
白望「私はまだ2つ残ってるから大丈夫だよ、だからそのフランスパンはしまってね」
豊音「うーん、胡桃全然楽しくなさそうだよー」
塞「しょうがないこれを使うとするか…」スチャ
豊音「モノクル?」
塞「うん、熊倉先生から1番強力なモノクル借りてきたんだー。これで胡桃の羞恥心を塞ぐ!」
豊音「大丈夫かなー?」
塞「胡桃は責任感が強いから羞恥心さえ塞げば……そこには元気に歌って踊る胡桃の姿が!ってね」
胡桃(…はぁ、早く終わらないかな……あれ?なんか身体が)ウズウズ
胡桃(まさか!?)チラッ
塞「にやり」モノクルー
胡桃(私を…私を支配する気だな……臼沢塞っ!!!)ギリィ
白望「あれはマジギレの時の顔…やめたほうがいい…」
塞「大丈夫大丈夫。まァ、らくしょーってことで」モノクルー
胡桃(許さないっ!絶対に許さないっ!!これが終わったらそのモノクルごとぶん殴ってや…)プツン
胡桃「しーさん♪しーさん♪しーさん♪ぷたぷた♪」フリフリ
塞「ぷぷぷっ、一丁あがり~」
咲「……しーさんぷたぷた」ツンツン
和「歌にのせながら胸をつつくのやめてください」
透華「ころもー!!こっち向いてくださいましー!!」パシャパシャ
智紀「幼女ー!!こっち向いておくれ幼女ー!!」パシャパシャ
白望「なんかあっちが騒がしい…」
豊音「あー!!去年インハイに出てた龍門渕さんだー!!サインくださーい!!」
一「うわぁ!なんか大きい人が来た!って全国で清澄と戦った人だ!」ビクッ
透華「えっ、私のサインですか。しょうがないですわね」テレテレ
豊音「ありがとうございます!!宝物にしますっ!!」パァァ
塞「…」ジー ←胡桃を塞ぎ中
純「あー、なんか腹へってきたなー」グゥ
エイスリン「…」
エイスリン「…オナカスイタ?」
純「うおっ!ビックリした!……おお、あんたすげぇ美人だな」
エイスリン「パンタベル?」
純「えっ、パンくれるの?ちょうど腹へってたから頂くよ」
エイスリン「ウン!」パァァ
純「このパンうめぇ」モグモグ ペロリ
エイスリン「ハイ、ツギフランスパン」
純「うめぇうめぇ」モグモグ ペロリ
エイスリン「ハイ、ツギショクパン」
純「一斤まるまるの食パンか…まあオレの敵じゃないな」モグモグ
エイスリン「!」パァァ
エイスリン「シロ!ミテシロ!コノヒトパンメッチャタベル!」
白望「…」
エイスリン「…シロ?ドウシタ?」
白望「……ちょいタンマ」
エイスリン「ウ、ウン…」
白望「…決めた」モグモグ
エイスリン「!」
白望「…」モグモグ
エイスリン「ド、ドウシタノ?」
白望「……ふぅ、これで朝もらった分のパンは全部食べたよ」
エイスリン「…ウン」
白望「今エイスリンが持ってる残りのパンも私が全部食べる…」
白望「…だから私の隣にいて」
エイスリン「?」
白望「///」
エイスリン「!」ピコーン
エイスリン「ワカッタ!シロヤキモチヤイタ!」
白望「そ、そういうわけじゃ…///」
エイスリン「ワタシ、シロトズットイッショニイル!」
エイスリン「モウシロイガイニパンワタサナイ!シロノタメダケニパンツクル!」
白望「…うん///」
豊音「ねえ塞、シロとエイスリンさんがなんだか良い感じだよ」
塞「今胡桃塞ぐのに忙しいからあとにして」モノクルー
純「ふぉひふぉうふぁま(ごちそうさま)」モグモグ
一「食べ終わってからしゃべりなよ、純くん」
咲「和ちゃん、ちっちゃい子が一生懸命踊っててかわいいね」フフッ
和「そうですね…衣さんと鹿倉さんも楽しそうです…」
咲「まさか和ちゃん、あのちっちゃい子達の前で私に足を舐めさせたいとか思ってないよねぇ!ねえ!」ズイッ
和「はい、まったく思ってません」
豊音「あ、私トイレいてくるねー」
塞「いってらっしゃーい」モノクルー
豊音「うん?あそこにいるのは…」スタスタ
咲「もしかしてあのちっちゃい子達に私を押さえさせて、無理やりいやらしいことしようとか思ってるの!?」
和「思ってません。咲さんの思考回路が心配です」
豊音「あー、やっぱりー!!宮永さんと原村さんだぁー!!」
咲「えっ」ビクッ
和「あっ、宮守の姉帯さん。お久しぶりです」
豊音「こんなとこで会うなんて、ちょー偶然だねー」
和「そうですね…ところで、幼児達の中に鹿倉さんがいるみたいなんですが…」
豊音「そ、それはちょっといろいろ理由があって…あはは…」
和「そうなんですか…こちらに来られるなら私のケータイに連絡いただければ、長野をご案内出来たのですが…」
豊音「急に決まったことだったから…それにこれが終わったらすぐ帰らないとダメなんだ…でも会えてちょー嬉しいよー!」
和「ふふっ、私もです」
咲「…」
咲「…和ちゃん、ちょっとこの刀借りるね」
和「それは新免さんにもらった日本刀ですが、何するんですか?」
咲「これ以上聞いてられない……不毛……」スチャ
豊音「えっ?」
咲「もう一度ズタズタに削いでやる……女型の巨人っ!!」バッ
咲「とりゃーー!!」
豊音「え、えっとー……、うわーやられたー」バタリ
咲「やった!!討伐数1 !!」グッ
和「もう、何をしてるんですか咲さん…姉帯さんもつきあってもらってすみません」
豊音「ぜ、全然良いよー。あっ私トイレ行くんだった、じゃあ二人ともまたねー」タッタッ
和「はい、ではまた」ペコッ
咲「…ねえ、なんで姉帯さんが和ちゃんのケータイの番号知ってるの?姉帯さんは和ちゃんのなんなの?」
和「インターハイの時にアドレス交換したんです。大事なお友達です」
咲「友達?…じゃあアドレス消さないとダメでしょ?…それとも何か特別な感情が」ズイッ
和「その理屈で言うと咲さんのアドレスも消さないといけないんですが?」
咲「えー!!私と和ちゃんってただの友達だったのー!!」
和「はい、私はそう思ってます。あと声のボリュームを下げてください」
咲「…はーい」ショボン
華菜(なんかあっちの方がうるさいな…って清澄じゃん!?なんでここに!?)
咲「…あのさ、和ちゃんってこれからも長野にいるんだよね?」
和「はい、全国で優勝できたので東京に行かなくても良くなりました」
咲「そっか…」
和「というか親の仕事の都合上、もう高校卒業まではこっちにいないといけなくなったんですが」
咲「……それってさ…私のため?」
和「ち、違いますよ。何を言ってるんですか///」
咲「…そっか」
和「そ、そうですよ///」
華菜(…なんで顔赤くしてるんだよ)
咲「…私さ…東京に来ないかって言われてるんだ」
和「えっ…」
華菜(おいおい、なんか急に重い話になったし…)
和「さ、咲さんのお姉さんにですか?」
咲「あっ、お姉ちゃんじゃないよ。瑞原プロに、東京に来て一緒に牌のおねえさんやってみないかって誘われてるんだ…」
和「えっ…咲さんが牌のおねえさん?」
華菜(確かにそこ疑問だし…原村が牌のおねえさんならまだわかるけど)
咲「うん…私が麻雀強いのと、なんかほんわかした雰囲気が良いんだって…」
華菜(でも、宮永は人前に出るようなタイプじゃないだろ…)
咲「一応、お姉ちゃんにも相談したらすごい喜んでて…咲が東京に来るなら歓迎するって…」
和「…もし東京に行くとなったら、いつごろに?」
咲「すぐにでも来てほしいって言われてる…それでちょうど長野で収録があるから、どんな感じか見てから決めてくれって…」
咲「私ちっちゃい子好きだし…お姉ちゃんと一緒の高校に行って、一緒に暮らせると思うと…少し悩んじゃって」
和(咲さんはお姉さんと全国で仲直り出来ましたからね…東京に行けば一緒に暮らせると…)
咲「でも…もし和ちゃんが行くなって言ってくれたら…私…」
和「……なるほど。そう言えば私が行かないでくれって、泣いて頼むと思ったわけですか」
咲「ち、違うよ!そんなつもりじゃ」
和「ええ、そうですよ。その通りですよ…」スクッ
和「行かないでくださいっ!!咲さんっ!!」ドゲザ
華菜(み、見事な土下座だーー!!)
和「今まで冷たい態度とってすみませんでしたーー!!」
和「私が冷たく突き放しても、それでもくっついてくる咲さんがかわいくて…調子にのってました…」
和「東京に行けばお姉さんとも一緒に暮らせますし…新しい事や、新しい出会いもたくさんあると思います…」ポロ
和「それでも…それでも東京に行ってほしくないんです…」ポロポロ
和「咲さんが好きだからっ!!」
咲「和ちゃん…」
和「これからは態度も改めます…だからどうか私を選んでください!お願いします!」ポロポロ
咲「…和ちゃん、態度を改めるのは私の方だよ…和ちゃんがそんなに私のことを想ってくれてたなんて」
和「…」ポロポロ
咲「ほら、和ちゃん立って…」
和「はい…」グスッ
咲「…今日は和ちゃんの気持ちが聞けて嬉しかった…ありがとう」
和「はい…」
咲「私この話断るよ、東京には行かない…だって私も和ちゃんが好き!これからもずっと一緒にいたい!」
和「さ、咲さん…」
咲「私の恋人になってください!!」
和「はい、私でよければ喜んで!」ポロポロ
華菜(宮永も原村もおめでとうだし…)グスッ
ママさん達(…おめでとう)グスッ
咲「和ちゃーん!」ギュ
和「咲さーん!」ギュ
番組スタッフ「すいません、そこの二人うるさいんで出ていってください」
和「…スタジオ追い出されちゃいましたね」
咲「そうだね、あとで瑞原プロに会って謝ってくるよ。この話はお断りしますって」
和「…ほんとに良いんですか?」
咲「うん、和ちゃんと一緒にいられるだけで私は幸せだから」
和「わ、私も幸せです///」
咲「ふふっ、ありがと。…あっ、お姉ちゃんに東京に行かないって電話しないと」ピポパ
和「…そうですね」
咲「うん、早めに伝えた方が良いよね」prrr
一方その頃 白糸台高校麻雀部 チーム虎姫の部室
淡「テルとスミレまだかな~」
誠子「3年生は少し遅れるって言ってたけど、もうそろそろ来るんじゃないかな」
尭深「…」ズズッ
淡「それにしてもテル、妹と仲直りしてから毎日楽しそうだよね」
誠子「確か、妹さんが近々東京に来て一緒に住むって言ってたな」
淡「なるほど、それで最近は特にテンションが高かったのか」フムフム
尭深「…テンションが高いというか、少しやばい」ズズッ
誠子「まぁ大好きな妹と同じ高校に通えるのがすごく嬉しいんだと思うよ…きっと…」
ガチャ
照「咲が好きだーと♪叫びーたい♪明日を変えてみーようー♪」ルンルン
誠子(なんか歌いながら入って来た!)ガビーン
照「……ふふっ」ガラガラ
照「さきーーー!!好きだーーーっ!!」
誠子「窓から叫んじゃダメ!」
誠子「宮永先輩ちょっと落ちついてください」
淡「ほらテル、一緒にソファー座ろう」
照「うん」スタスタ ポフッ
照「…ねえ尭深、知ってる?」
尭深「…何をですか」ズズッ
照「私ってね、咲のことが好きなんだよ」フフッ
尭深「…はい」
照「そしてその咲がもうすぐ東京に来るっ!」
誠子「あっ、もういつ来るか決まったんですか?」
照「ううん、まだ。でも咲が来たら今までないがしろにしてた分、いっぱい甘えさせてあげるんだー」
誠子「そうですか、妹さんも喜ぶと思いますよ」フフッ
照「そして毎日お昼は一緒に食べて、それから」prrr
照「あっ、噂をすれば咲から電話だ!」パァァ
照「もしもし咲!珍しいねこんな時間に!…うん…うん…えっ…」
照「…東京に来ないの?」
淡・誠子・尭深「!?」
照「ウン…ウン…咲が決めたことならお姉ちゃんは良いと思うよ…」
照「ウン…じゃあまた電話するね…バイバイ」プツッ
誠子「み、宮永先輩…」
照「うぅ…」ポロポロ
淡「テル…」
誠子「ほ、ほら、何も一生会えないわけじゃないですし。ねえ尭深」アタフタ
尭深「そ、そうですよ」
誠子(やばい!この状況を宮永照大好き人間の弘世先輩に見られたら、問答無用でロン(物理)されかねない!)
ガチャ
菫「飛ーんでいっちゃえ♪テルのもとへーわたーしの♪ぴゅあぴゅあはーと~♪」ルンルン
誠子(来たーー!!)
菫「うん?」
照「…」ポロポロ
菫「……亦野、ちょっとこっちに来い」
誠子「…はい」スタスタ
菫「…どういう事か教えてくれ、場合によっちゃお前達をロン(物理)せにゃならん」
誠子「はい、実は~」←説明中
菫「なるほど、それで照は泣いているのか…。亦野、すまんがこれでお菓子を買ってきてくれ」スッ
誠子「えっ、でも部室でお菓子は禁止って…」
菫「馬鹿野郎っ!!照が泣いてるんだ、とびっきり甘くて高カロリーのお菓子買ってこいっ!!」
誠子「わ、わかりました!(カロリーは関係あるのか!?)」タッタッタ
照「うぅ…」ポロポロ
菫「…照、私達が一緒にいるから。そんなに泣くな」ギュ
尭深「そうですよ宮永先輩」ギュ
淡「テルは笑顔が1番かわいいんだから」ナデナデ
照「…うん」グスッ
『牌のおねえさんといっしょ』の収録 長野のスタジオ
はやり「はーいみんな!次で最後の歌だよー☆」
幼児1「ねーねー、牌のおねえさん。質問してもいーい?」
はやり「うーん?どうしたのかなー?」
幼児1「赤ちゃんはどうやって出来るの?」
はやり「!?」
幼児2「あーそれ私も聞きたーい!」
幼児3「私も―!」
ワタシモワタシモー オシエテー ワタシモシリタイー
はやり「そ、それはね。コウノトリさんが運んでくるのよ☆」
幼児4「そうじゃなくて、どうやったら出来るか知りたいのー」
幼児1「うん、教えてよー」
胡桃「セックスだよ」
幼児1「えっ」
胡桃「iPS技術をつかって女性同士で愛し合うと赤ちゃんが生まれるんだよ」
幼児1「えっ」
胡桃「ついでにサンタはいないよ」
幼児1「えっ」
衣「えっ」
ざわ…ざわ…
白望「ほら…塞が胡桃の羞恥心を塞ぐから変なことになった…」
塞「こ、これはしょうがないよ…」モノクルー
ざわ…ざわ…
はやり(なにこの子余計なことしてくれてるの!!てか他の子より少しでけえよ!!)
はやり(子供たちが動揺しちゃってるじゃない…どうにかしないと…)
緋菜「…わ、私は牌のおねえさんを信じる!」
緋菜「おねえさんが、赤ちゃんはコウノトリさんが運んでくるって言うならそれを信じる!」
城菜「私もー!おねえさんを信じるー!」
菜沙「その答えで納得できないなら、大きくなってから自分で調べたらいいし!」
幼児1「そ、そうだな…うん納得した…」
幼児2「うん…私も納得した…」
衣「で、でも…サンタさんがいないって…」
緋菜「サンタさんはいるよ!みんなが良い子にしてたらきっとプレゼントくれるし!」
衣「そ、そうだな!」パァァ
幼児5「私良い子にしてるー」
幼児6「私もー!」
ワタシモー! イイコニシテルー! サンタサンバンザーイ!!
はやり(ふふっ、ありがとう三つ子ちゃん)
華菜「アレねっ、私の妹なんすよ!!」
はやり「さあ、みんなー☆最後の歌いくよー!」
幼児達「はーい!」
はやり「でもその前に、おねえさんのお友達呼んでもいいかなー?☆」
幼児達「やったー!いいよ-!」
はやり「ふふっ、じゃあ呼ぶねー☆すこやおねえさーん!!」
健夜「は、はーいっ!!」ヒョコ ←はやりと同じような格好にネコミミ
健夜「すこやおねえさんだよー☆」グギ
幼児達「…」シーン
ママさん達「…」シーン
一同「…」シーン
純「……おぇ」
健夜「えっ?な、なにこの空気?」オロオロ
華菜(さ、さすがにキツいし!!)
豊音「小鍛治プロのお母さんが見たら、絶対泣いちゃうよー」
透華(冷)「…」ヒュー
一「あまりの衝撃に、透華が冷えちゃった」
健夜「…呼ばれたから来たのに、この扱いは何かな?」ゴゴゴゴォ
エイスリン「…」カキカキ バッ
白望「うん、アラフォーが鬼になったね」
はやり(まさかネコミミ付けてくるとは…そこまでしろとは言ってないよ…)
幼児1「あー!アラフォーだー!」
幼児2「ネコミミのアラフォーだ!」
健夜「アラサ―だよっ!!」ゴッ!
幼児達「ひぃ!!」ビクッ
幼児1「うわーん、こわいよー」ビエーン
幼児2「」ブクブク
ウワーン エーンエーン ブクブク
はやり「あーあー、みんな泣かないで」
健夜「えっ、えっ」オロオロ
番組スタッフ「あー、こりゃ駄目だな…」
番組スタッフ「すいませーん!収録はこれで終わりまーす!皆様お疲れ様でしたっ!」
ママさん1「こわかったね、すぐに帰りましょう」ナデナデ
幼児1「…」グスッ
ママさん2「寝てないで帰るわよ、ほら行きましょう」
幼児2「」ブクブク
健夜「…」
緋菜「おねーちゃん」ギュ
華菜「うん、よく泣かないで頑張ったなー。えらいぞ」ナデナデ
城菜「えへへっ、じゃあお菓子買ってくれる?」
華菜「わかった、1人1個までなー」ナデナデ
菜沙「やったーーっ!!」ワーイ
華菜「瑞原プロにサインももらったし、帰るぞー」
緋菜・菜沙・城菜「はーい」トテテ
はやり「ふぅ、私も早く帰ろうっと」トコトコ
健夜「…」
一「ボク達も帰ろ」
衣「うん!ありがとう、今日は楽しかった!」
透華「ふふっ、それは何よりですわ」
純「ほら名残惜しいのはわかるけど、帰るぞ智紀」
智紀「……わかった」
智紀(くそぅ、最後の歌見たかったな…この気分を晴らすためVIPにスレ立てよう…)カタカタ
【速報】小鍛治プロのオーラで幼女が気絶したwwwwwww
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 20XX/XX/XX(日) 15:06:40.60 ID:tmkeyped0
ひらめいた
胡桃「臼沢塞ぇぇ……」ゴォォォ
豊音「ひぃ!ちょー怖いんだけどー」
白望「…ダルい」
エイスリン「クルミ、メカラヒガデテル…」
胡桃「許さない…臼沢塞…」ゴォォォ
塞「はーい、その感情塞ぎまーす」モノクルー
胡桃「くっ…ぶ、ぶん殴ってやるっ…」ゴォ
塞「はーい、塞ぎまーす」モノクルー
胡桃「うっ…さ、さえ…」
塞「はーい、塞ぎまーす」モノクルー
胡桃「…私、塞が好き」
塞「………えっ?」
胡桃「…私、塞が好き///」
塞「はい?」
胡桃「この気持ちだけは…塞がせない…」
胡桃「昔、塞のことボンバーマンって言ったことあるでしょ…」
塞「う、うん…」
胡桃「わ、私……塞になら爆破されても良いよ///」カァァ
塞「」
胡桃「きゃっ言っちゃった恥ずかしい///」タッタッタ
豊音「あっ、走ってちゃった…」
エイスリン「ワタシタチモカエル!」
白望「うん…悪いけど豊音、放心状態の塞連れてきてもらっていい?」
豊音「わかったよー」グイグイ
塞「」ズルズル
番組スタッフ「えーっと、みんな撤収したっと…誰も残ってませんよねーっ!」
シーン
番組スタッフ「ふぅ、じゃあ俺も帰るか」スタスタ
ガチャ バタン
健夜「…」ポツーン
健夜「せっかく頑張ってネコミミまで付けたのに…なんでこんなことに…」
健夜「もうやだ…」グスッ
健夜「助けてよ…こーこちゃん…」
ガチャ
健夜(えっ、まさかこーこちゃ…)クルッ
貴子「池田ァァッ!!すまん遅れた―っ!!」バーン
健夜「…」
貴子「くそっ!もう収録終わったのか!でもまだ近くにいるかも…池田ァー!!」
バタン
健夜「……私も帰ろう」スタスタ
それから数日後 風越女子高校
貴子「…失礼しました」バタン
貴子(はあ、また文句言われたよ…)スタスタ
貴子(最近だらけてるんじゃないかとか来年は頼むよとか、毎回毎回同じことしか言えないのかあの人達は…)スタスタ
貴子「はあ…この仕事辞めようかな…」ボソッ
緋菜・菜沙・城菜「…」ジー
貴子「うわぁ!!」ビクッ
緋菜「?」
貴子「お、お前ら池田の妹か?何してるんだこんなところで…」
菜沙「おねーちゃんがお弁当忘れたから、持ってきた」
貴子「えっ…お前らだけで来たのか?」
城菜「うん!途中犬に吠えられたり、公園で遊びそうになったけどなんとかこれた!」
貴子「す、すごいな…」
緋菜「おねーちゃんだれ?」
貴子「私か?私は麻雀部のコーチだ」
緋菜「あー、この人がおねーちゃんがいつも話してるコーチかー」
貴子「な、なんだと」
菜沙「おねーちゃんいつも家でコーチの話ししてるよ」
貴子(そうだよな…気持ち悪いとか教えるの下手とか言われてるよな…)
城菜「今日はコーチがこんなことしてきて楽しかったとか」
貴子「えっ」
城菜「コーチとどんなこと話したとか、うれしそうに話してるよー」
貴子「ほ、ほんとか?」
緋菜「ほんとだよ!コーチのこと好きなの?って聞いたら、好きって言っておねーちゃん顔赤くしてた!」
貴子「まじかよ…」
菜沙「コーチのためにも麻雀がんばるって言ってたよ!」
貴子(池田がそこまで……それなのに私はコーチを辞めようだなんて…)
城菜「…なにか嫌なことあったの?」
貴子「ううん…大丈夫…」
緋菜「…コーチ!私達大きくなったら風越に入る!」
菜沙「まーじゃん部入っていっぱい練習する!」
城菜「そして全国で優勝する!!」
貴子「お、お前ら…」
緋菜「だから…それまでやめないでね…」
貴子「!? さっきの聞いてたのか…」
菜沙「私達と一緒に全国で優勝だし!」
城菜「そのときコーチも一緒じゃなきゃ嫌だし!」
貴子「私その時何歳だよ……でも、ありがとう」グスッ
緋菜・菜沙・城菜「約束だし!」
貴子「ああっ!約束だっ!」ギュウ
緋菜・菜沙・城菜「く、くるしいし」
星夏「あ、もしもし警察ですか…」
それから風越女子は県予選を突破したり、出来なかったりを繰り返し
県予選を突破した年でも、全国で優勝するには至らなかった
そして…
「…ここだし」
ガチャ
「失礼しますっ!」
貴子「おっ…ついに来たか…」
緋菜「しょうがないから、あのときの約束を果たしに来たし!!」
菜沙「清澄も龍門渕も鶴賀も、私の相手じゃないし!!」
城菜「この城菜ちゃんがいれば全国も楽勝だし!!」
緋菜・菜沙・城菜「貴子お義姉ちゃん!今日からよろしくお願いだし!!」
貴子「ここではコーチって呼べっ!池田ァァッ!!」
緋菜・菜沙・城菜「はいっ!コーチ!」
end
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