比企谷八幡「誕生日?誰の?」 (60)

雪乃「……」ソワソワ

雪乃「……」ソワソワ

雪乃「……はぁ…」

雪乃(今日は1月3日…別に何か有る訳ではないのだけれど…)

雪乃(私の誕生日…今年こそは誰かに祝ってもらえる…なんて…思っていたけれど…)

雪乃(毎年そうだったじゃない…)

雪乃「……はぁ…」

――――1月2日――――

八幡「………」デデーンゼンインアウトー

八幡「……プッwww……グフッwww」

小町「お兄ちゃん…笑い方キモいよ…」

八幡「うっせ、いいだろガキ使面白いし」

八幡「て言うか今年もお前が紅白見るって言ったせいでリアルタイムで見れなかったんだからな」

八幡「戸塚からのあけおめメールにガキ使の内容有って返事に困ったんだかr

ケータイ「アザレアヲーサカーセーテー」

八幡「小町ー携帯鳴ってんぞー」

小町「ん、ありがと…もしもし小町ですがー…」

陽乃「あ、小町ちゃーん?陽乃のだけどー」

小町「はいはい……ふむふむ……ほおほお……わっかりましたー!小町にお任せくださーい!では」ピッ


八幡「誰からだったんだ?嫌な予感しかしないけど…」

小町「ん?陽乃さんからだよー」

八幡「げっ…まじかよ……んで、何だって?」

小町「いやぁお兄ちゃん、明日はなんの日か知ってる?」

八幡「は?いや、知らね…てか何も無いだろ」

小町「やっぱりお兄ちゃん知らなかったか…なんと明日は!雪乃さんの誕生日なのでーす!」

八幡「わざわざそんなこと伝えるために電話してきたのか…あの人…」

小町「まあそういう訳なのでーぇ!雪乃さんへのプレゼントをプレゼントを考えましょーう!ドンドンパフパフ!」

八幡「はぁ?別にプレゼントなんてする必要無いだろ?冬休み中だからあんまり祝われたこと無さそうだし」

小町「お兄ちゃん…将来の嫁候補にむかってそれは小町的にポイント低いよ?」

八幡「はいはいわかったよ…で、プレゼントって何すんだよ」

小町「お兄ちゃんは雪乃さんが好きなものとか知らないの?」

八幡「んなもん知ってるわけ……」

小町「え?お兄ちゃん知ってるの?」

八幡(知ってるっちゃあ知ってるが…あいつ、パンさんグッズ殆ど持ってるしなあ、今更贈っても被りかねない…)

八幡(だからといって他に何かあるかっていうとなんもないしな…)

小町「お兄ちゃんが女の子の好きなもの知ってるなんて…小町ちょっと感動したよぉ…んで?雪乃さんの好きなものってなぁに?」

八幡(まあ、小町なら大丈夫だろう…)

八幡「雪ノ下はな、パンさんが好きなんだよ」

小町「へぇ~意外!雪乃さん猫好きだし猫のマーズが好きだと思ってた」

八幡「あ、お前に教えたってことは雪ノ下に絶対言うなよ?殺されかねないから…」


(マーズは公式設定じゃない、プルートのポジションだと思っといてくれ)

小町「でもぉ…雪乃さんって結構コレクター精神ありそうだしパンさんグッズ殆ど持ってるんじゃない?」

八幡「流石小町だな、あいつは恐らくパンさんグッズマニアだ、コンプリートしてるんじゃないか?」

小町「うーん…それじゃあパンさんグッズ贈ってもねえ…」

小町「……あっ!そういえば…」タッタッタ

八幡「おーい、どこ行くんだ?」

小町「ちょっと待っててー!」

小町「あったー!」タッタッタ

小町「ほいっ、これ」

八幡「ん?これって…ディスティニーランドの午後からパスポートじゃねえか」

小町「そうそう!ちょうど2枚あるしぃ~」

八幡「んじゃあこれを雪ノ下と由比ヶ浜にプレゼントするか、ちょうど2枚だし」

小町「はぁ…お兄ちゃん…だからいつまで経ってもぼっちなんだよ…」

八幡「はぁ?折角の冬休みなんだから俺は極力外に出たくねえんだよ、休みなのに休まないでどうする」

小町「その考え一回聞いたことあるし……」

八幡「覚えてるんならいいだろ?」

八幡(……まあ、雪ノ下がどうしても俺と行きたいって言うんなら少し考えなくも無いんだけどな…」

小町「お兄ちゃんそれ本当!?」キラキラ

八幡「うそ、声に出てた…」

小町「早速雪乃さんに確認してもいいけどぉ…誕生日なんだしサプライズ!みたいにするのもいい…うん!そうしよう!」

八幡「サプライズつっても、雪ノ下も予定があんじゃねえの?」

小町「それは大丈夫!陽乃さんが雪乃さんは明日空いてるって言ってたし!」

八幡(あの人聞いてなさそうなのになんでわかるんだよ…妹好きすぎじゃね?)

――――1月3日――――

雪乃「もうすぐ11時…結局誰からも来なさそうね…」

雪乃「由比ヶ浜さんは知ってるはずなのだけれど…忘れているのかも知れないわね…」

雪乃「比企谷くんは…そういえば、誕生日教えていなかったかしら……」

雪乃「連絡先もついこの間交換したばかりだし……その時に一緒に教えておけば良かったわ…」

雪乃「……はぁ…」


ケータイ「アザヤカニーソマールーソラーノイーロー」

雪乃「!!!」

雪乃「も、もしもし」

八幡「あーもしもし?雪ノ下?」

雪乃「ひ、比企谷くん!?何か用かしら」

八幡「そのだな……舞浜駅に13時な」

雪乃「え?」

八幡「舞浜に13時だ、遅れんじゃねえぞ、んじゃ」プツン

雪乃「あ……これって……」

雪乃(比企谷くん…もしかして私の誕生日…)

雪乃「………えへへ////」

雪乃「……はっ!こんなことしてる場合ではないわ」

雪乃(少し遅れてしまったわ…比企谷くんは……いた!)

八幡「遅いな雪ノ下…あいつのことだから絶対時間ピッタリとか5分前とかに来ると思ってたのに」

雪乃「ごめんなさい、待ったかしら?」

八幡「ああ、ほんのちょっとな」

雪乃「ごめんなさい…準備に少し手間取って…」

八幡「まあいいや、行こうぜ?雪ノ下」

雪乃「え、ええ……それで、何処に行くのかしら?」

八幡「どこって…舞浜駅っつったらディスティニーランドに決まってんだろ」

雪乃「そう…それは…そうよね…」ニコニコ

八幡(なんだこいつ…スゲー嬉しそうにしやがって…ちょっとドキッとしちゃっただろうが)

雪乃(ディスティニーランド…比企谷くんと…誕生日に…エヘヘ///)

八幡「おーい、雪ノ下さーん?」

雪乃「な、なんでもないわ…別に…」

八幡「さ、さいですか」

八幡「で、ディスティニーランドに入れたわけだが…やっぱり混んでるな…」

雪乃「そうね…まあ当然でしょう」

八幡「雪ノ下、お前乗りたいアトラクションあるか?時間あんまりねえし」

雪乃「そうなの?他にもどこか行くのかしら?」

八幡「ああ、まあな…だから…乗れる数も限られてる」

雪乃「そうね…チラッ…なら…チラッ…」

八幡「あー…そんなにパンさんのバンブーハントに乗りたいのか?」

雪乃「い、いえ…そういうわけではないわ…チラッ」

八幡「まあ比較的空いてるし…バンブーハント行くか…」

雪乃「そうね…比較的空いてるし…行きましょうか」スタスタ

八幡「あのー雪ノ下さん?早く乗りたいからってそんなに速足にならなくても…」

雪乃「なってないわ、いつも通りよ?」スタスタ

雪乃「エヘヘ…とても楽しかったわ」ニコニコ

八幡「ああ、超楽しそうだったな…」

八幡(戸塚の次ぐらいに守りたいこの笑顔)

雪乃「次はあれにしましょう」

八幡「そうだな、どんどん乗るか……ん?どうした?」

雪乃「その…はぐれてしまったら困るだろうし……手……繋いでも……良いのだけれど……」

八幡「お、おう…」

八幡(まあ、誕生日だし、良いか)

小町「………あっ、もしもしー?結衣さーん?」

結衣「あれ?小町ちゃん?どうしたの?」

小町「突然ですが…今日はなんの日か知ってます?」

結衣「んーっとねー?んー…えっと…わかんないよ…」

小町「やっぱり忘れてましたか…今日は雪乃さんの誕生日ですよっ!」

結衣「あぁぁぁぁぁ!!!わすれてたぁぁぁぁぁ!!!!」

小町「そこでですね……結衣さんの家で誕生日パーティーをしようと思うのです!」

結衣「え!?うちで!?」

小町「そうです、今からではプレゼントを用意するのは大変でしょうし…それに結衣さん、かぁなぁり料理の特訓したみたいじゃないですかぁ?」

結衣「まあそうだけどー…」

小町「と言うわけで決定ですね!食材は買っていきますので準備してて下さい!では」ピッ

八幡「ふぅ…結構乗れたな」

雪乃「そうね、楽しかったわ」

八幡「お土産も買えたし、そろそろ行くか」

雪乃「ええ、そうしましょう」

雪乃「それで、どこへ行くのかしら?」

八幡「ん、まあ行けばわかるだろ」


――――――――――――――――――――

小町「おっじゃっまっしまーす!」

結衣「いらっしゃーい!」

小町「さてさて結衣さん、早速ですがあまり時間無いのでパパっと作っちゃいましょう!」

結衣「おー!」

小町(結衣さん、お兄ちゃんの嫁候補として、特訓の成果見せて頂きますよ!)

八幡「すっかり暗くなったな」

雪乃「あら、こっちって……」

八幡「ああ、由比ヶ浜ん家だ」

雪乃「もしかして由比ヶ浜さんも…私のために…」

八幡「そうなんじゃねーの?」

雪乃(由比ヶ浜さん…ちゃんと私の誕生日を覚えてくれて…)


小町「あ!来た来た!お兄ちゃーん!雪乃さーん!」

雪乃「あら、小町さん、こんばんは、あなたも来ていたのね」

小町「ええ!結衣さんと一緒に準備してたんです!」

結衣「ゆきのん!ヒッキー!やっはろー!」

八幡「よう」

雪乃「こんばんは」



小町「さてさて、主役も到着したところで…」

結衣「ゆきのんの誕生日パーティーはじめよう!!」ワーパチパチ

雪乃「由比ヶ浜さん…これは?」

結衣「あたしがゆきのんのために作ったんだよ!」

八幡(炭じゃないどころか、結構旨そう…だと!?)

雪乃「いつの間に…」

結衣「エヘヘー、結構頑張って特訓したんだよー?」

結衣「さあさあゆきのん!食べて食べてー!」

雪乃「ええ、いただきます」パクッ

結衣「どう…かな…?」

雪乃「おいしい、とても美味しいわ」

結衣「本当?良かったー!」キラキラ

八幡(雪ノ下程では無いにしても…確かに旨い)

小町(こ、これは!結衣さん相当嫁度をあげましたね…合格です!)

八幡「はー、食った食った」

雪乃「由比ヶ浜さん、美味しかったわ、ご馳走さま」

結衣「完食してもらってあたしも嬉しいよゆきのん!」

小町「ん、そーだお兄ちゃん、お土産はー?」

結衣「お土産?」

雪乃「ここにあるわ」

結衣「これってディスティニーランドの!」

八幡「まあ、さっきまでディスティニーランド行ってたからな」

結衣「え!?ゆきのんと一緒に?」

雪乃「ええ、まあ」

結衣「あたしも行きたかったぁー!!」

小町「まあまあ結衣さん、また今度一緒に行けばいいじゃないですか」

結衣「そ、そうだね!また今度行けばいいよね!」

結衣「それに…ヒッキー…今度はあたしと2人で…行こ?」

八幡「お、おう…行けたら、な」

八幡(クソッ、思わずドキッとしちゃったじゃねえかよ)



雪乃「今日は皆ありがとう、本当に楽しかったわ」

雪乃(それに、比企谷くんとデート出来たし…手繋いで…///)

八幡「んじゃーそろそろ」

小町「お開きといたしますか!」

――――――――――――――――――

誕生日
1年に1度の記念日
この日ばかりは誰もが主役となり、それぞれが幸せな一時を過ごすべきだと俺は思う
もっとも、俺と小町の誕生日じゃ、華やかさが違うけどな…

やはり彼女の誕生日は幸せに満ちあふれている。

くぅ~w疲れました
これにて完結です

ありがとうございました

修羅場ほしいのに

>>55
誕生日SSに修羅場は厳しいと思ったのです
またいつか書く機会があれば考えます

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月31日 (日) 04:14:35   ID: j-JxOMFU

みんな幸せそれが一番

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