さやか「悪魔と一緒にプレゼント配り」 (38)

なぎさ「そういえばなぎさにサンタさんがきたことないのです」

杏子「あたしも来たことないなぁ、クリスマスはいつも祈ってたよ」

マミ「私は魔法少女になってから来なくなったわね」

さやか(親に教えて貰う前に親がいなくなってるもんね皆)

ほむら「サンタは親が」

さやか「ストップ!」

ほむら「もが!?」

マミ「突然どうしたの暁美さん、美樹さん」

さやか「なんでもないですなんでも……あはは」

ほむら「むぐぐ」

さやか「え?何?買い出しに行きたい?しょうがないなぁさやかちゃんが付き合ってあげよう」

ほむら「むぐ?」

ほむら「やっと息ができたわ……」

さやか「ちょっと、あんた何夢壊そうとしてるのよ」

さやか「いくら悪魔だからってやっていいことと悪いことが」

ほむら「悪魔とか関係なく皆事実を知ってもいい歳でしょ」

ほむら「それに私だってサンタなんて来たことないわよ」

さやか「え?そうなの?」

ほむら「ずっと入院してたし両親は働いてたし」

さやか「ごめん……」

ほむら「別にそんなつもりで言ったわけじゃないんだけど……」

ほむら「どうせ来ないものを期待するよりも事実を知ったほうがいいんじゃない?」

さやか「マミさんや杏子はまだしもなぎさは……」

ほむら「隠したって良い子にしか来ないと言われるサンタが来ないほうがショックを受けるだけよ」

さやか「そうだ!」

ほむら「?」

さやか「皆にプレゼントを配ろう!」

ほむら「そう、頑張って」

さやか「あんたも手伝うよね?」ガシ

ほむら「私は忙しいわ」

さやか「本当に用事があるの?」

ほむら「……魔獣退治とか」

さやか「あたし一人じゃできそうにないからお願い!」

ほむら「はぁ……わかったわよ、手伝えばいいんでしょう」

さやか「さっすがほむら」

ほむら「悪魔にサンタをさせようなんてどういう神経してるのかしら……」

ほむら「だいたいあなた私と敵対して……」

さやか「まぁまぁ小言はいいから」

さやか「いろいろ買ってきましたよー」

マミ「あ、おかえり美樹さん暁美さん」

ほむら「えぇ」

なぎさ「何を買ってきたのです?」

さやか「これはサンタさんがプレゼントを入れる靴下だよ」

なぎさ「靴下にプレゼントをいれるのですか?」

マミ「そういえば昔は靴下に欲しいプレゼントを書いた紙をつけて寝ていた気がするわね」

杏子「ふーん靴下にねぇ」

ほむら(だいたい枕元にプレゼントってイメージだったけど靴下にいれるって本当かしら)

さやか「というわけで今日は自分のほしいものを書いて靴下を吊るすこと」

なぎさ「そうしたらサンタさんがくるのですか?」

さやか「そうそう、サンタさんもプレゼント入れる場所がないとプレゼント置いていけないからね」

マミ「言われてみるともらえなくなったのって吊るさなくなってからかもしれないわ」

なぎさ「さっそく吊るすのです!」

さやか「杏子もマミさんも欲しいものでも書かなきゃ」

杏子「寝る前に吊るせばいいんだろ、マミの家でやる必要もないって」

マミ「私も今書くのは恥ずかしいわね」

さやか(先にプレゼントで何がほしいか知りたかったけど仕方がないかぁ……)

さやか「ほむらは……書かなくていいや、ほしい物わかるし多分それはプレゼントできないし」

ほむら「放っておいて……」

さやか「さぁそんなこんなで深夜だねほむら」

ほむら「帰って寝たいわ」

さやか「そう言わない、3人だしすぐ終わるって」

ほむら「4人よ」

さやか「え?何、もしかしてあたしにもプレゼントくれちゃったり」

ほむら「まどかの分に決まってるでしょ」

さやか「まぁわかってたけどね」

さやか「でもまどかは気味悪がらないかな……」

ほむら「やっぱりプレゼントはやめておくわ……」

さやか「あ、でももしかしたらまどかがほしいって思ってるかもしれないし」

さやか「一応まどかの家に見に行ってみようよ」

ほむら「……うん」

さやか(普段からこれぐらい可愛げがあればなぁ)

ほむら「で、どういう順番にまわるの?」

さやか「マミさんの家に行って、次に様子を見にまどか、最後に杏子かな」

さやか「杏子がほしいものにロッキーって書いてたの見たからもう買っておいたんだよね」

ほむら「問題はマミとなぎさのプレゼントってことね」

さやか「なぎさはチーズってお昼に書いてたしマミさんが何を書いてるかが問題かな」

ほむら「随分安上がりね……」

さやか「まぁあんまり高いもの書かれてても困るしちょうどいいじゃん」

ほむら「あとその白い袋は必要なの?」

さやか「サンタって感じの雰囲気出るでしょ?」

ほむら「私服の時点でへんな人にしか見えないわよ……」

さやか「気にせずレッツゴー」

さやか「さてと、マミさんの家についたけどどうやって入ろうかな」

ほむら「さっさと行くわよ」ガチャ

さやか「え?どうやって開けたの?悪魔の力?」

ほむら「ピッキング」

さやか「……」

ほむら「武器を盗むときに鍵を開けれないと盗れないでしょ?」

さやか「そういう問題じゃないんだけど……」

ほむら「さっさと終わらせましょう」

ほむら「無駄に力を使うなんて無駄よ、使わなくてすむならそれに越したことはないわ」

さやか「いや、そういう意味でもなくて……まぁいいや」

マミ「すぅ……すぅ……」

なぎさ「んー……チーズなのです……」

さやか「ほほう、仲良く抱き合って寝ちゃってますなぁ」

ほむら「それより靴下はどこかしら?」

さやか「暗くて見えにくいけど……あったあった今読むから待ってて」

さやか「何か書き足してあるね……えっと世界中の色んな種類のチーズがほしい」

ほむら「さやか、用意していたチーズは?」

さやか「6Pチーズ」

ほむら「……」

さやか「……」

さやか「ほむらぁ……」

ほむら「ああもうわかったわよ行けばいいんでしょ」

さやか(押しに弱いなぁほむらって……)

ほむら「これでいいかしら?」

さやか「すごいチーズの量……」

ほむら「この時期に空をとぶのはもうしたくないわね……一応種類ごとに袋で分けたから」

さやか(細かい気遣いしてる……)

さやか「助かったよ、これでなぎさはオッケーだね」

ほむら「ところでこれどうやって靴下に入れるの?」

さやか「その前に履いたりしないとはいえ靴下に食べ物を入れるのも抵抗があるよね」

ほむら「かといってこれを枕元に置くのはマミのベッドに臭いがつくわよ」

さやか「でもなぎさが起きてすぐに見える位置にないと意味ないし……」

さやか「ここは悪魔の力で臭いがつかないように」

ほむら「あなた私をなんだと思ってるの?」

さやか「冗談だって」

ほむら「靴下にプレゼントはキッチンにあるとでも書いておくとか」

さやか「でもやっぱり起きて靴下をみたらプレゼントが!ってほうがよくない?」

ほむら「仕方ないわね、さやかの持ってきた6Pチーズを靴下に突っ込みましょう」

さやか「なにか入ってるようには見えるってこと?」

ほむら「その6Pチーズをラッピングして長いリボンで結んでそのリボンの先にこのチーズの山を置いて行きましょう」

さやか「たしかにこれならいいかも」

ほむら「じゃあそれで決定ね、さっさとマミも終わらせましょう」

ほむら「で、マミの欲しいものは?」

さやか「マミさんはねカールドライヤーだって」

ほむら「主婦がほしがりそうなものね」

さやか「まぁマミさんセット大変そうだし」

ほむら「カールドライヤーをお願いするってもっと他になかったのかしら」

さやか「ま、まぁまぁ一人暮らしが長かったわけだし必要な物がほしいって思うのは普通だって」

ほむら「それはそうかもしれないけど……ところでそんなの用意してないわよねあなた」

さやか「うん、用意してない」

ほむら「……行ってくるわ」

さやか「ありがとほむら」

ほむら「悪魔をパシリにするなんて普通できないわよ……」

さやか「いやー、ほむらがいてくれて助かったよ」

ほむら「一番高いのを選んできたしこれでいいわよね」

さやか「あたし何もできてないなぁ」

ほむら「そうでもないわ」

さやか「え?」

ほむら「あなたはプレゼント配りにおいて私にないものを補ってくれているわ」

さやか「皆に幸せをみたいな優しさとか?」

ほむら「いいえ、金銭面の話よ」

さやか「……え?」

ほむら「チーズ代もカールドライヤー代もあなたのおかげで助かったわ」

さやか「ちょ、ちょっとそんな勝手に!」

マミ「んん……」

さやか「やば、騒ぎ過ぎた……」

ほむら「行くわよ」

さやか「あたしの諭吉……」

ほむら「お釣りは全部返してるんだからいいと思いなさい」

ほむら「悪魔に物を頼む代償としては安いものでしょう」

さやか「はぁ……よし、まどかの家に行くよ」

ほむら「えぇ」

さやか「で、まどかになにプレゼントしようと思ってたの?」

ほむら「チョーカーよ」

ほむら「赤いリボンと合ってきっと似合うと思って……」

さやか(まどかが関わると乙女だなぁ……)

さやか「普段は合理性だとか機能性だって感じなのに」

ほむら「なにか言った?」

さやか「なんでもないよ」

さやか「まどかの家に到着ってのはいいけどどうやって」

ほむら「何?」

さやか「当然のようにまどかの部屋の窓の鍵あけれるんだね……」

ほむら「このタイプは簡単よ」

さやか「いや簡単とかそういう問題じゃないんだけど……」

まどか「うぇひー……」

ほむら「寝てるわね……」

さやか「家族でやるクリスマスパーティが楽しかったんだろうね」

さやか「おじさんの料理美味しいし」

ほむら「そうね、枕元にプレゼントを置いてもいいかしら……」

さやか「あれ?ちょっと待ってほむら」

ほむら「何?」

さやか「あそこに靴下が吊るされてるよ」

ほむら「まどかのプレゼントのためならなんでもできるわ!」

さやか「落ち着いて、声おおきいよほむら」

さやか「えっとなになに……」

さやか「……」

ほむら「どうしたの?」

さやか「い、いやーこれは……」

ほむら「どうしたのよ」

さやか「ほむら、ちょっと目を閉じててもらっていい?」

ほむら「別にいいけどなにか関係があるの?」

さやか「いいからいいから」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月09日 (土) 04:11:40   ID: lpEFu8VU

くっ…! 再開するわけなんて無いのに期待タグを押すおれがいる

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom