O「L…M…N…そして俺がOだ。」 (119)

・DEATH NOTE×STEINS;GATEです。
・岡部「デスノート?」のパクッ…リメイク作品です。
・場面変更過多です。
・作者の知能が一般レベルをギリギリ下回るので矛盾があるかもしれません。
・作者はEMOBILEからなので半端なくローテンポ進行です(携帯を使って極力努力します)

2010年1月某日 日本捜査本部

月「…メール?誰からだ…?」

送信時間:2010/08/**
送信者:夜神月
件名―――

月「…携帯のバグか…?」

月「…!」

月(この内容は…)

月(…リュークの仕業か…?…だが…今は確認できない…)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387471401

2010年1月28日 YB倉庫

月(リュークに確認はできなかったが…まぁいい。手は打てた)

月「ニア…僕の勝ちだ」

ニア「だから死にませんと何度も…ふぎゅぇっ…!」

ドシャァァ……

レスター「――ニア!」

リドナー「え?」

月「…そうだ…僕がキラだ。ならばどうする?ここで殺すか?」

ジェバンニ「何がどうなって…ぐぇぅ」

ドシャッ
        ドシャッ

  バダッ    

月「ノートの差し替え?全書換えにすり替え…気づいてた!」

月「どうだ!L!完全に僕の勝ちだ!!」

月「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

2010年8月某日

夜神家月(ノートの事を知っている人間は全て始末した)

月(ニア…日本警察の者…SPK、そして魅上…魅上は目として残しておいてやるつもりだったが…)

月(……そういえば)

月「リューク…いるんだろう?」

リューク「…どうした、ライトォ」

月「僕がニアに勝つ直前、お前僕の携帯に細工をしたろ」

リューク「あん?なんだそりゃぁ?俺は何もしてないぜ?」

月「…なんだって…どういうことだ、リューク?」

リューク「俺もお前も自由に動けなかったろ、忘れたのか月」

月(ニアに勝てたのはあのメールで注意されたから…僕はあのメールによって助けられた事になる…)ギリィ

月「…リューク、やらなければならないことが出来た…」

月(あのメールを送った奴を見つけ出す…)

リューク「ククッ、なんだかわからないが面白そうじゃないか…」

月「…それはそうと裁きを継続しないとね…ん?」


244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ID:8KyoMa13
キラの裁きはまやかし!実際はノートによる大量殺人だ!
顔を思い浮かべノートにフルネームで名前を書く。
そして、40秒間の内に死因を欠かなかった場合は心臓麻痺になるのだ!
違うのなら違うと言え、キラ!!フゥーハハハ!

245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ID:Sd xhdrk0
>>244 キラ様に逆らうやつは裁きで氏ね

246:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ID:U9m jXev0
>>244 ソースはよ。

247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ID:shfV6hwv0
>>244
L乙wwwww
キラ様を捕まえられなくて頭沸騰しちゃったんでちゅねwwww


月「見てみろよリューク」

リューク「なんだよ、パソコンの画面なんて覗いて」

月「ここにキラの殺人方法はノートだと断言している奴がいる…この書き方からして多方ノートを手にした事がある人間だ」

リューク「…俺は何も知らないぞ、先に言っておくがな。」

月(キラを挑発する内容を多くのスレッドに…誘い出すつもりか?)

月(これだけなら相手にするまでもない幼稚な手だが…)

月(……あのメールのこともある…放っておくには事が大きい…)

月(…どんなに些細な事でも見逃す事はあってはならない。馬鹿は大体それで失敗するんだ)

月「…なんにせよ、コイツは確実に消しておかなきゃならない」

リューク「お?久々に月のそんな顔見たぞ?面白!」

月「…久々?ああ、そうだな…」
月「また顔も名前も知らない相手と戦うんだ。LやNの時の様に。」

月「そして今回も僕が勝つ。…LやNの時の様に。」

リューク「ククッ…やっぱり人間て面白」


2010年8月13日 警視庁

月(情報は集まった…アクセス元も割り出せたが…)

月(書き込んだ人間も分からないこの状態で動くのは早計だ)

月「…だけど…うん、観念しろよ…」

カタカタカタカタカタ

月「……中々セキュリティが堅いけど上手く侵入できたみたいだな」

リューク「ククッ、クラッキングとは懐かしいなライト」

月「向こうも気付けてはいないはずだ…」

月「…!!」

月「…思ったよりも、相手は慎重みたいだったよ、リューク」

リューク「そうなのか?」

月「……18禁ゲームのデータばかりだった」

リューク「ククッ、なんだそれ」


―――夜神家

月「―――くそ!やられた!こんな屈辱は生まれて二度目だ…!」

リューク「お、落ち着けよライト…」

月(くそ…僕をおちょくっているのか…?素人丸出しかと思えばPCに情報を残すヘマはしない…)

月(…油断はできない!)

月「…冷静さを欠いていたらこっちがやられる…けど、こいつは必ずこの僕の手で裁きを下す。」

月「キラを…僕を敵に回したことを後悔させた後でね…」

リューク「で、どうするんだ?大した情報は得られなかったんだろ?」

月「心配するなリューク、すでに手は打ってある…ちゃんとね。」

―――未来ガジェット研究所

岡部(キラ叩きのレスをあちらこちらにばらまいいた…)

岡部(表面上こそ反応はなかったが…)

ダル「んお!?」

岡部(クラッキングに出られるとは…!)

岡部(キラ…いや、その信者か…ともかくダルに任せるしかなかった…が)

ダル「ちょ、オカリン何したん!?」

岡部(…結果は惜敗。)

岡部(予め出来る限りの情報は消していたが…既に居場所は知られていると考えたほうがいい)

岡部(…ならば、いっそタイムリープしても…)

警官「すみませーん、警察の者ですがーいらっしゃいませんかー?」

ダル「……っ」

岡部(ダルには既に事の経緯を話した…キラ事件は半年前から一切の動きを見せてなかったはず)

岡部(しかしこの世界線では…)

警官「もしもしー?いらっしゃらないんですかー?」

ダル「ひ、ひぃ…」

警官「近くで爆破予告があったのでお話を聞きたいんですがー」

ダル「へ?」

岡部「ば、爆破!?」

警官「あぁ、いらっしゃった?っと、この部屋を借りてる方だよね?」

岡部「は、はぁ、そうですが、さっき爆破って・・・」

警官「えぇ、この付近を爆破するって予告あったんですよ」

岡部「は、はぁ!?」

警官「いやね、イタズラの可能性は大きんだけどもね」

警官「ちょっと避難ついでに話聞かせてくれないかな」

岡部(…さっきの警察からのクラッキング…関係あるのか?)

岡部(迂闊なことは出来ない…が、爆破予告だと…?)

岡部(そんなバカな、ビルを俺らごと爆破させるなんて…)

岡部(…しかしついて行かねば予告が本当だった時に取り返しがつかん…)

―――翌日、夜神家

月「だいぶ情報が入ったよ」

リューク「お?」

月「ビルの契約者は岡部倫太郎、職業は大学生だな」

リューク「じゃ、そいつを殺すのか」

月「…続きがある。よく聞いてろよ、リューク」

月「岡部倫太郎はあの部屋に小さいサークルを立ち上げている」

リューク「サークル?」

月「ああ、早い話がSPKのようなものだ。サークルの人数は8人。その中にノートを知る者がいる。」

リューク「全員殺すのか?」

月「…罪のない一般人を殺すのは信念に反する。爆破を予告だけで終わらせたのもそれが理由だ。」

月「だが、ノートの存在を知る者…そうだな…岡部からイニシャルをとってOとしよう か。」

リューク「半ば決めつけてないか?」

月「……あくまで呼称としてだよ。リューク」

月「決め付けてかかるから冤罪が生まれるんだ。決め付けてかかって間違ったらごめんなさい…それでは許されないんだよ」

リューク「ククッ…」

月「Oを見つけ出して目の前で死ぬ様を見てやる…」

リューク「悪趣味だなぁ、ライト」

月「…今の世界ではキラが法であり、キラが秩序を守っている」

月「それを侮辱するとはどういうことか…」

月「思い知らせてやる!」

月(…手始めにやった警察訪問や爆破予告…)

月(Oにとってはプレッシャーだろう…)

月「この僕に…キラに迫られている事に対してどれだけ持つかな?」

リュー ク「じわじわと追い詰めて反応見るってか」

リューク「お前をおちょくるような奴がそんな簡単に尻尾を出すかね?」

月「く!黙ってろリューク!」

月「ああ、今思い出しても吐き気がする…!」

月(あぁいう存在こそ裁きを受けるべきなんだ…)

月(O…絶対にこの手で殺す…!)ギリィ

リューク「で、どうするんだ?」

月「ラボのメンバーに尾行をつける…」

月「爆破予告の犯人の可能性…使える事は何度でも…だよ。」

リューク「いたずらで終わったんじゃないのか?」

月「まだ警戒態勢を取らせているよ」

月「後はメールや電話の記録を通信会社に提示させたいけど…」

リューク「ククッ、まあ面白いものが見れるのを期待してるぜ」

―――未来ガジェット研究所

岡部(結局爆破予告は狂言だった、ダルは憔悴し早々に帰宅…)

岡部(…ダルが帰る直前に言っていたが)

ダル「いくら警察でも個人のPCに堂々とハックかけないと思われ」

岡部(警察にキラ、もしくはキラの手の者がいる…しかもタイミングよく爆破予告で事情聴取か…)

岡部(偶然…ではないよな。)

岡部(…向こうは俺の名前まで辿りつけている可能性もある…か)

岡部(予想以上にマズイ…タイムリープするか…いや、しかし……)

岡部(…リスクは承知でやったことだ…すぐに折れていては出来ることもできなくなる。)

岡部(……ギリギリまで情報を入れたほうがいいだろう。)

岡部(…ダルにも普段通り振舞えと伝えておかねばな)

送信者:岡部倫太郎
件名くれぐれも普段通りでいろ
本文:奴が接触してくる可能性が高いからな

岡部「これでよし…と」

岡部「…大丈夫だ……よな…?」

――――後日、夜神家

月「サークルの情報が集まったよ」

リューク「へぇ、どんな奴らなんだ?」

月「岡部倫太郎、東京電機大学一年生。たまにおかしな言動をする事があるそうだ」

リューク(ライトみたいだな…)

月「椎名まゆり、私立花浅葱大学附属学園2年生。…こいつもおかしな言動をする」

月「橋田至、東京電機大学一年生。卑猥な言葉を連発する」

リューク「…そいつじゃないのか?」

月「可能性はある…が、まだそうと決まったワケじゃない」

月「牧瀬紅莉栖、ヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所所属研究員。18歳にして飛び級で大学を卒業してる」

リューク「それってすごいのか?」月「かなりな。」

月「桐生萌郁、フリーター…みたいだがいつも街をうろついている。正直何をしているのか全く分からないそうだ」

月「漆原るか、私立花浅葱大学附属学園2年生。女のような容姿で美人の部類…だが男だ」

月「秋葉留未穂、私立金糸雀学園2年生。秋葉一帯の大地主でメイド喫茶も経営している」

月「そして…尾行が取れなかった相手が1人いたそうだ。警察の尾行を撒くなんてどんな人間なんだか…」

リューク「どいつもこいつも怪しいな」

月「全くだよ…一体どうやったらこんな濃い奴らが集まるんだ…」

リューク「これからどうするんだ?」

月「ただの捜査員を必要以上に接近させるわけには行かないし…」

月「爆破予告の容疑者だけでは尾行を続けさせるには正直難しい」

月(……クソ…これじゃどいつがOだか分からない…!)

リューク「なら、どうするんだ。このまましっぽを出すのを待つか?」

月(…………)

月「…何言ってるんだ?」

月「こっちから追い詰めないで捕まえられるはずがないだろ」

リューク「!」

月「僕自ら、サークルに潜り込むよ」

リューク「ククッ、Lと戦った時みたいだな」

月「ふふふ、そうだね…だとしたらまずは関係者から責めなきゃ」

月(この中で一番Oとしての可能性の低いのは…)

―――数日後、未来ガジェット研究所

岡部「フゥーハハハ!見ろ!機関が今そこまで迫っているのだぁ!」

紅莉栖「ちょっとなにあれ、普段の3割増しくらいで鬱陶しいんだが」

ダル「まあオカリンにも色々あるんだお」

紅莉栖「なによそれ…あんたなんか知ってるの?」

ダル「し、知らない!それでも僕はやってないお!」

紅莉栖「……怪しいわね」

岡部「クリスティーナよ!ダルのエロゲをプレイしたいのくぁ!?」

紅莉栖「は、はぁ!?それにティーナじゃない!」

岡部「この天才HENTAI少女め!素直に頼めば貸してくれるぞぅ?」

紅莉栖「んなわけあるか!…っていうか堂々とセクハラはよせ!」

岡部「顔が赤いぞTheゾンビよぉ!ゲルバナでも食べたいのかぁ?」

紅莉栖「う、うっさい!あぁ…もう心配して損した……」

岡部(…済まない…巻き込むわけには行かないんだ…)

岡部(……あまりカレンダーは好まないな…外しておこう)

――――夜神家

月(潜り込めばこっちの勝ちだが…)

月(Lやニアの時のように接点があるというわけでもない)

月(急に近付くにしても“僕”には理由がない…)

月(いくら可能性が低くてもどいつがOかわからないし、不用意に近付いてバレるわけには行かない…)

月(僕ならできる…何か策を考えるんだ…)


―――ラボ

岡部(それにしても…)

岡部(もしキラが警察関係者ならどう言う手を使ってくる…警察関係者を尾行させてくるか…?)

岡部(…いや、キラは犯罪を嫌う…おとり捜査はさせないだろう…)

岡部「…だが、本人ならその抵抗はないんじゃないか…?」

紅莉栖「は?」

岡部「!…い、いや、なんでもないぞクリスティーナよ!」

紅莉栖「……なにか隠してない?」

岡部「……心配するな。俺の問題だ。」

紅莉栖「…そう。詳しくは聞かないけど、何かあったら言ってよね」

紅莉栖「思い過ごしでも一人で悩むと苦労するから。」

岡部(…待てよ、なんで俺はキラに狙われていると判断した?)

岡部(警察は今やキラの味方だ…日本にキラの敵はいないも同然)

岡部(個人規模のクラッキングも警察内の嫌がらせの可能性もある)

岡部(……そうだ、思い過ごしだ…警戒はするが、確証はない…)

岡部(…きっとキラは俺を狙っていない…俺は普段通り過ごせばいい…)

岡部(俺たちはなんでもないただの日常に戻れるんだ…)

―――2010年8月**日

【DEATH NOTE】
[橋田至 椎名まゆり 岡部倫太郎]

月(…予定とはずれたが……チェックメイトだ…!)

ダル「ふぅぐぇ!!」

月(勝利は表情で語ってやろう。宣言して勝つのは飽きたからな)

まゆり「! ……オカ…リン…?」

岡部「………」

ぶぅぅぅぅぅぅぅうん!!

月(!!)

岡部「 跳 べ よ ぉ ぉ お お お お お お お ! ! ! 」


ぐ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !

―――――岡部(それにしても…)

岡部(もしキラが警察関係者ならどう言う手を使ってくる…?)

岡部(警察関係者を尾行させてくるか…?)

岡部(…いや、キラは犯罪を嫌う…おとり捜査はさせないだろう…)

岡部「…だが、本人ならその抵抗はないんじゃないか…?」

~~~♪

岡部「ん、電話か?…はい、俺だが――ッッ!?!?」

――――Pi。

岡部(…何度も戻って来た…日付は…カレンダーがかけてない…)

岡部「…ダル、いるか」

ダル「…どうしたん?」

岡部「今日は何日だ?」

ダル「何日って今日は――――」

岡部(……よし。時間はある。ちゃんと考えろ…)

岡部(今回は運良く間に合っただけで数秒遅れていたら…)

ダル「…オカ…リン?」

岡部「…ダル…エロゲはどうした。ほら、プレイを続けるといい」

ダル(オカリン…いつもの口調が抜けてるお…)

岡部(対策を考えるんだ…頭の隅々までフル活用しろ……)

岡部(考えろ考えろ考えろ考えろ…!もうキラには負けないように…)

岡部(もう、大切な仲間を失わないように…!あの時の思考の延長線上に立て…!)

紅莉栖「ちょっと…さっきから岡部へんよ?」

岡部(…!)

岡部「助手よ、電話がかかってくる直前、俺は何と言っていた!?」

紅莉栖「…は?」

岡部「いいから答えろ!!」

紅莉栖「え、ええと…」

紅莉栖「だが、本人ならその抵抗はないんじゃないか…?」

紅莉栖「って言ってたけど…何もそんな強く言わなくても…」

岡部「そうか…!ありがとう、紅莉栖」

紅莉栖「は、はぁ!?別にアンタのために…てか名前…」

岡部(となるとやはり近付いてくる奴には警戒せねば…)

ダル(牧瀬氏のツンデレの行き場がないお…)

岡部(しかしどうする…ダルは事情を知っているからいいが…)

岡部(助手は講義があるし、他のラボメンは接客業だ…下手に行動制限は出来ないし…くそっ…!)

月(そうだ…冷静になれ…こっちにはまだ時間がある…)

月(そもそもキラを探すために掲示板を荒らしまくったんだ…)

月(それに、まずクラッキングでコンタクトをとったのは僕)

月(つまり現時点ではOは攻めあぐねている…!)

月「ふふふ…」

リューク「おい、ライトどうしたんだ?」

月「ふふ、僕にはまだ時間があるってことさ。」

月「といっても、早く手を打たないといけないのに変わりはない。」

月「クラッキングの時に受けた屈辱は腹が立つけど……逆に、これを使わない手はないよ」

リューク「ククッ…また悪知恵か…」

月「ははっ、悪知恵とはひどい言い方だなぁ」

月(そうだ…警察として潜ろうとするからダメなんだ…)

月(考え方を変える…!)

月「…例えば、他の職業をでっち上げればいい。一昔前のスパイ映画じゃないけどね。」

リューク「ククッ、他の仕事か…ライトなら殺し屋か?」

月「…僕は殺し屋じゃない。この世界における正義、新世界の神だ。」

リューク「おーこえー…」

月「そうだな…桐生萌郁のような……フリーターに化けようか……やっぱりフリーライターのほうがいいかな」

月(…と、なると偽名の名刺が必要だな)

―――後日、柳林神社

るか「これでお掃除おしまい…今日も、いい天気…だなぁ…」

月「どうも、こんにちは」

るか「あ、こんにちは…参拝の方…ですか?」

月「いえ、違うんです。僕はフリーのライターをしていましてね」

るか「ライターさん…ですか?」

月「あ、申し遅れました、僕はこういう者です」

るか「夜神月…さん、ですか」

リューク「ククッ…偽名じゃなくていいのかライト?」

月(五月蝿い…黙ってろ死神…問題ないんだよこれで…)

月「そう、秋葉原の事について記事を書いてまして…」

るか「そういう事なら…その…お父さん呼びましょうか?」

月「いえ、許可も取らずにやってきたのは僕ですから。それに神主さんの仕事もお忙しいのでしょう?」

月「手短に済ませますので、お話聞かせていただけますか」

るか「えっと…あ…はい…」

月「ありがとうございます!それでは取材始めますね!」

リューク「何その明るいキャラ」

るか「…えっと、その…何を話せばいいんでしょう…?」

リューク「へへぇ、うまく釣れたなぁ、ライト」

――――――へぇ、毎年神社で催し物ですか!」 「はい…地元の方に感謝の意も込めて…」

「ハハ、それじゃこの神社は毎年参拝客でいっぱいなんですね」 「あ、はい…」

「…このご神木ですか?いたずらされたのって」 「そうなんです…去年の冬…くらいに…」

「ふーん、じゃあラボにはあんまり遊びに行けないんですね…」 「はい…勉強の方が忙しくて…中々」

「その年じゃ仕方ないですよね、僕もそんな時期がありました…」「そうなんですか…?」

「さっき聞いた話じゃ結構ラボに人いるみたいですけど…」 「ええ、ラボメン…っていってですね―――

月「あ、ごめんなさい。つい話し込んでしまいました…ご協力ありがとうございました!」

るか「い、いえ…お役に立てたのなら…良かったです…」

月(………)

リューク「ククッ、三文芝居打っただけの価値はあったみたいだな」

月「五月蝿いぞリューク。……だがその通りだ。尾行を巻いた女の名前も分かったしね…」

月「そして何より興味深い情報が得られたよ。」

リューク「なんだ?興味深い情報って」

月「あぁ、奴らは……いや、まだ伏せておこう。見たほうが面白いと思うぞ」

リューク「ククッ、楽しみにしてるぜ…」

月(まさか、Oがタイムマシンを所持していたとはね…しかし、そうなるとますますわからない…)

月(不本意だが、僕はあのメールに助けられた。しかし、掲示板で見た限りは反キラ思想のはず…)

月(僕をおちょくっているのか…?)

月(そもそも僕は、Oは攻めあぐねていたと思っていたが)

月「そうじゃない…くそっ…!」

月(迂闊なことをすると僕が殺られる…)

岡部「………」

岡部(…もう既に接触を図られている可能性もあるのだが…)

岡部(…待てよ、確かにここで勝てれば至上なのだが…俺はタイムリープマシンがあるんだぞ…?)

岡部(…つまり俺にとっては切り札。絶対に譲れないものだ…)

紅莉栖「………」

ダル「………」

ダル(…さっきからオカリンも牧瀬氏も怖いお…)

岡部(だからこそ…キラに封じられたら…?)

岡部「…気付かれたら…負け…か?」


月(迂闊な事をすれば過去を変えられる可能性が…)

月(…いや、考え方を変えろ。攻めは緩めてはいけない 。…Oは僕と戦っている相手だ…そう言う奴ならどう考える…)

月(……タイムマシンは間違いなく切り札のはず。一切のデータを残していない事から…恐らく…いや絶対にだ。)

月(なら、それをその情報をもしキラに知られたら…?)

月(そうだ…切り札ならば知られる事自体アウトだろう。)


岡部(だが、ラボメンは口が軽い。既にバレている可能性もある)

月(しかし、自分からバラす形ならそれは逆の意味を持つ)

岡部(探りをいれてきたものがキラだ…)

月(深く探りを入れればキラということを晒すようなもの…)

岡部(…違う、タイムマシンは人類の夢だ。興味が湧くこともある。 だからこそ)

"月(興味本位で“偶然”知ってしまう可能性は否定できないゆえに…)

岡部(キラを見つけるために―――)月(Oが考える策は―――)



―――――タイムマシンをきっかけにキラを誘い込む!

リューク「ライト?どうしたんだ、ずっと黙ったままで」

月「…次はメイド喫茶の取材に行かないとな」

リューク「!」

リューク「ククッ、今のライトは悪役の顔だぜ」

月「バカを言うな。僕は正義だ」

―――メイクイーンにゃん×2

フェイリス「おかえりニャさいませー、ご主人様ー!」

月「…!?」

フェイリス「ニャフフ、ご主人様は初めてのご来店なのニャ?」

月「え、ええ…そうですね……知り合いの勧めで。」

リューク「ククッ、友人の勧め…ね。」

月(嘘じゃないぞ、日本警察内部にだってオタクはいるさ。)

フェイリス「お席まで案内するニャーん」

月「あ…はい…」

月(クソ…変に思われないためには余り目立ってはいけない…少しでも警察の人間だと疑われることがマズイんだ)

月(キラは警察内部にいる事をあえてバラしたのはいい…プレッシャーは十分にかかった、救いの手も封じることになった)

月(だが…)

おまいら「ぶひぃぃぃぃぃぃいん」

月(だめだこいつら早く何とかしないと…)

フェイリス「それではご注文を給わるのニャ!」

月「ア、アイスコーヒーを…」

フェイリス「かしこまりましただニャ、しばらくお待ち下さいなのニャ」

月「はぁ…」

リューク「ククッ、ここは楽しそうだなライト」

月「僕は楽しくない!」

リューク「俺はげんなりしているライトを見れて楽しいぜ」

月(この死神…!)

フェイリス「お待たせしましたニャー、アイスコーヒーになりますニャ」

月「あ、ありがとうございます」

フェイリス「…メイクイーンはご主人様にくつろいで貰うのが第一ニャ、だからご主人様もリラックスするニャ!」

月「…わかりました!」

フェイリス「ニャフフ、素敵な笑顔をくれてフェイリスも嬉しいのニャ!ご主人様のお名前はニャンて言うのかニャ?」

月「夜神月です。ライトって呼んでください。」

フェイリス「ニャフフ、ガッテンニャ!ライト!」

フェイリス「初めて来てくれたライトには~…秘奥義“目を見て混ぜ混ぜ”を披露するのニャ!」

月(なんだよそれ!)

フェイリス「ニャニャ、どうかしたのかニャ?」

月「いえ…知り合いが言っていたとおりだなと。」

フェイリス「──!」

月「…?」

フェイリス「ライトは嘘が下手なのニャ」

月(…なんだと?)

フェイリス「なんで嘘を付くのかフェイリスには分からニャいけど…さっきも言った通りくつろいでもらうのが第一ニャ」

月(しまった…なにかミスを犯したか…?)

フェイリス「だからライトがどうしてここに来たのかも聞かないニャ」

月「――!」

フェイリス「ただし、来たからには癒されて行って欲しいのニャ!」

月「は、はは…実はここら辺で調べていることがありましてね…出来るだけ目立ちたくなかったんですよ…」

月(下手なことは言わないほうが良い…これが今僕が言える限界だ…)

フェイリス「…ライトがが何を調べてるのかはわからニャいけど、フェイリスはライトの事を応援するのニャ」

月「…ありがとうございます」

フェイリス「サービスニャ」

月(オムライス…か)

リューク「世界がヤバいか。ヤバイのはお前じゃないのか?ライト」

月(黙ってろ死神…)

まゆり「トゥットゥルー☆」

月(!!)

まゆり「あれれぇ?お客さん、はじめましてだねぇ」

フェイリス「お客さんじゃないニャ」

月「えっと…?」

フェイリス「紹介するニャ!メイクイーンナンバー2のまゆしぃ☆にゃんにゃんだニャ!」

まゆり「えっへへぇ、まゆしぃ☆です!」

月「あ、ああ…まゆしぃさん。初めまして」

まゆり「わぁ、ご主人様、オカリンと声が似てるねぇ」

月(オカリン…岡部倫太郎のことか…?)

フェイリス「じゃニャくて!まゆしぃ!お客さんじゃないニャ!」

まゆり「あ、ごめんなさい…ご主人様だねぇ」

月「い、いえ…どっちでもいいですよ…」

フェイリス「良くないニャ!ここは来てくれるご主人様のための場所。曖昧な態度でいるのはダメニャ!」

月「そ、そう…なんですか…あ、では、僕はこのへんで。お会計…」

フェイリス「ニャニャ!600円になりますニャ!」

月(コーヒー1杯で600円!?…ぼったくりじゃないか………だが、椎名まゆり…思わぬ所で核心に近付けた)

月「……」

リューク「おい、どうしたんだよ黙っちゃって?もしかしてあの猫耳メイドに情が移ったとかか?」

月「そんな訳ないだろ…次の手を考えていたんだよ。Oを潰すためのね。」

月(それにしてもあの女…一体…特に変な事を言った覚えは…それなのに僕の…僕の嘘を見破った…何者だ…)

月(超能力…?…いや、そんなものあってたまるか…!)

月(くそ…考えれば考えるほど頭がぐちゃぐちゃになる!)

月「……今日は一度帰るか…」


岡部「…グー…グー…」

ダル「グガガガー…ンゴッ」

紅莉栖「疲れて寝たみたいだけど……今日は二人共変っていうか…いつもの感じじゃなかった。」

紅莉栖「まゆりはバイト終わったらそのまま帰っちゃうみたいだし…」

紅莉栖「…私もまゆりみたいに書置きして帰ろっかな…」

紅莉栖(岡部…なんで話してくれないのよ……)



月(秋葉留未穂はほとんど収穫無しだが…椎名まゆりに接触できたのは幸運だった)

月(それにしても僕の声が…岡部倫太郎に似ている?)

月「……なりすますか…?」

リューク「なりすます?」

月「岡部倫太郎と僕は声が似ているらしい。なら、それを使うだけだよ。リスクはあるけど…ね。」

月(…となれば…いちいちあって接触する必要はない……携帯ならば“似た声”を再生する仕組みになっている)

月「…裁きと並行して行うにはその方がいいだろうな…Lの時に用意していた携帯を使えば問題ないだろう…」

岡部「む…しまったいつの間にか寝てたみたいだな…」

岡部「ん?書き置き?」


疲れてるみたいだし起こさないでおくね?
あんまり危ない事しちゃだめだよ?
                 まゆしぃ☆

起きたらコレでも食っとけ!
後くれぐれも無茶だけはすんなよ!
                 紅莉栖

岡部「フ…あいつらめ…」

岡部「カップラーメンとバナナでは…全然合わないではないか」

岡部「……ダルもいない…帰ったのか…?」

岡部「…ということは今は俺一人か…」

岡部「今狙いを絞られたら俺ひとりでは到底守れない…」

岡部「だからといって疲弊しているダルを扱き使う真似はできん…」

岡部(……下手したら盗聴されている可能性もある…念には念を入れたほうがいい…)

岡部(しかし…タイムマシンを釣り針にするのなら誰が矢面に…)

岡部(…名前と顔は既に知られているという前提じゃないとダメだが…だからといって全員を殺そうとはしてない。)

岡部(それは今ラボメンが全員が生きているのが証明になる。)

岡部(狙いはノートのことを知っている人間だ…ならば事情を説明するのは出来る限り控えたほうが良い。)

岡部(どうすればいいのだ…説明不能は策を張れないのと同義だぞ…)

岡部(…俺自身がタイムリープをしてキラを探るか…?)

岡部(バカか…タイムリープはそう簡単に行うものではない…)

月「リューク、僕がなりすましで電話をするのなら誰がいいと思う?」

リューク「ん?…漆原るかか?」

月「どうしてだい?」

リューク「漆原るかは岡部にべったりで気弱なんだろ?」

月「ふふ、いい線だけどハズレ。なりすますのなら岡部倫太郎に対する特別な感情は障壁だからね。」

リューク「くくっ、じゃあ誰にするんだ?」

月「橋田至だよ。」

リューク「は?」

月「Oが誰であろうと橋田至はその協力者という立場になるんだよ。」

月「僕のクラッキングを打ち破ったのも彼だろうからね」

リューク「O自身かもしれねぇぞ」

月「いや、それはないよ…」

月「Oは電子掲示板を使って僕を挑発したけれど、直接 書き込むなんて僕に特定しろと言っているようなもの」

月「橋田至のように技術がある人間ならそれは避けるはずだよ。」

月「たとえほかに何か意図があったとしても…橋田至からは一切動機は見つからなかった」

月「むしろ、動機だけなら岡部倫太郎の方が怪しいくらいだよ」

月「…という訳でOではないと考えるのが妥当。」

月「Oの協力者ならばキラに怯える者でもある…だから、十分に誘導できる…」

月「恐怖で支配するのは好みじゃないけどね。」

月「橋田至は確実に裁く…けどデスノートで操る事は出来ない。」

月(Oが過去を変えるとも限らないからな)

リューク「人間って面白」

月「でも、それは明日の夜にするよ。椎名まゆりに聞きたいことがあるからね」

リ ューク「なんだよ、結局ハマってんじゃねーか」

月「リューク、僕はあんなボッタクリ商法を許す気はないよ」

まゆり「トゥットゥルー☆」

月「トゥ、トゥットゥルー…?」

まゆり「お帰りにゃさいませご主人様☆」

月「あ、ああ…まゆしぃさん、コーヒーとオムライスください…」

まゆり「はぁーい」

月「…まゆしぃさん」

まゆり「はぁい、なにかなぁ?」

月「お話したいことがあって」

まゆり「うーんっとねぇ…まゆしぃ☆が答えられることなら…」

月「じゃあ――――」

アア、ソレハネェ ハイ

月「―――ありがとうございます。まゆしぃさん」

月(椎名まゆり…馬鹿な女)

月「じゃあ、僕はこの辺で…」

フェイリス「お会計1600円ニャー!」

月「なっ!?」

岡部(……キラがどういう動きをしているのか…)

岡部(せめて把握できれば対抗策も出来るんだが……)

紅莉栖「…ねぇ、岡部…本当にどうしたの…」

岡部「なんでもない…なんでもないのだ…っ!」

紅莉栖「岡部…」

岡部(……いったい…どうすれば…)

ダル「……僕は帰るお…何かあったら電話でヨロだお…」

紅莉栖「橋田も…!」

リューク「……今頃、あっちはズタズタだろうな」

月「ホントだね…Oは勝手に苦しむはずだ。こっちの信念を理解できてるのなら尚更ね。」

月「……さて、ここから怒涛の攻め手だ。O、受けきれるか…?」

月「………ん、もしもし。俺だ」

ダル「……オカリン…?非通知でかけてきてなんか用なん?」

月「…あまり言いにくいのだが…」

ダル「…ちょ、何、何があったん」

月「メイクイーンにゃんにゃんが」

ダル「メイクイーンにゃんにゃんがどうかしたん!?」

月「……怪しい人物が嗅ぎまわってるらしい」

ダル「…っ、ちょ…それほんとなん…?」

月「……ああ。」

リューク(自分のためなら何でもやる人間って面白!)

ダル「ちょっと、フェイリスたんに聞いてくるっ!」

月「待てっ!!」

ダル「!どうしたん…?」

月「…言うにしても下手な事は言わないほうがいい。」

月「念には念を入れて…だ」

ダル「オーキードーキー…ありがと、オカリン」

月「…ああ、それだけだ。」

月(勝った…計画通り!)

月「リューク、僕たちの勝ちだ」

リューク「どうしてだ?」

月「椎名まゆりのいう橋田至は岡部倫太郎の発言を話半分に聞き流す奴だ。」

月「だが今の電話では僕の発言を真摯に聞いていた。橋田至は黒だから、今の対応で岡部倫太郎は黒。」

月「そして、フェイリスに不用意な事を言うなといった時に同意した。フェイリスは白。」

月「そして岡部倫太郎をO、もしくはそれに準ずる者とすると…椎名まゆりは白。同じ理由で他のラボメンは白に近いだろう」

月「岡部にとってはラボメンは庇護の対象らしいからな。」

月「…ただし、阿万音鈴羽は除外だ。」

リューク「それまたどうしてだ?」

月「警察をことごとく欺き通している。尾行も巻かれた上、調査結果では戸籍なしとある。危険人物には間違いない」

月「デスノートでは殺人を強要できないからね。」

月「阿万音鈴羽は何よりも警戒するべき本当の切り札…だったよ」

リューク「だった?」

月「ああ、だった。僕の勝ちは確定済み。」

月「Oは岡部、奴が死ねば阿万音鈴羽の行動も変わるだろう。」

月「書こう、名前を。奴らの目の前で…!」

岡部「……通話中?」

岡部(ダルに気をつけるよう電話をかけたのだがこれは…)

岡部「…マズイ…か?」

まゆり「トゥットゥルー☆」

岡部「…まゆりか。」

まゆり「…オカリン、オカリン、今日ね、夜神くんとお話したんだよ?」

岡部「夜神くん?誰だ?」

月「…すみません!」

月「橋田至さん、岡部倫太郎さんはいらっしゃいますでしょうか」

まゆり「!夜神くん?今あけまーす」

岡部「!」

月「…ありがとう、椎名まゆりさん」

岡部「まゆり!扉が開いたら手に持ってるものを叩き落とすんだ!」

まゆり「え?」

岡部「いいから早くするんだ!」

まゆり「あ、えい!」

月 「!?」

岡部「ナイス、まっちょしぃ!!」

月「……ひとり増えたな」

岡部「なっ…」

岡部倫太郎 橋田至 椎名まゆり

月「…あと20秒だ!メールを打ち込むには間に合わない!!」

月(…予定よりずれたが……チェックメイトだ…!)

月「僕の勝ちだ!岡部倫太郎!!」

岡部「ああ、負けだ…俺のッ…負け…今回は!!」

ぶぅぅぅぅぅぅぅうん…

月「何?」

岡部「だが、次のお前には勝つからな。キラ!」

月(!?)

岡部「 跳 べ よ ぉ ぉ お お お お お お お ! ! ! 」


ぐ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !

2010年(>>19-22)――――

岡部(…もう何回リープしたのかわない…)

岡部(最初は歴史修正のためにキラを追っていたが…)

岡部(もう、そんな話ではない。ダルを、まゆりを守るために…)

岡部(ラボメンを守るためにキラを捕まえる。)

岡部「…助手よ、電話を取る前の俺はなんて言っていた」

紅莉栖「もういい加減にして…!」

岡部「ど、どうしたのだいきなり…?」

紅莉栖「タイムリープしてきたんでしょ岡部!何があったの…!?」

岡部「…っ………済まない」

紅莉栖「…っ」

ダル「……オカリン、もう言おうず…僕らだけじゃなんともならないって…」

岡部「だ、だが…」

紅莉栖「……いいわよもう、知らないから。」

岡部「……ダル、さっき俺はなんといっていた?」

ダル「気付かれたら負けだとかなんとか…」

岡部「…そうか。」

岡部「…まゆりはもうバイトに行ったのか」

ダル「………」

紅莉栖「…………」

岡部「……そうか。」

岡部(…皆、済まない…が、俺はやらなければならない…)

岡部(…まずキラの行動を読め…キラが警察内にいる…それはどう言う意味か考えるんだ…!)

岡部(…俺たちの情報を全部持っていると考えて問題ないはず…)

岡部(ノートの存在を知っている人間以外には手を出さないのなら、そいつを探すにはどうする…)

岡部(外堀を埋めるのが一番効果的だ…つまり必ず誰かに接触をせざるを得ない…)

岡部「…すこし出掛けてくる」

フェイリス「まゆしぃ!お客さんじゃないニャ!」

まゆり「あ、ごめんなさい…ご主人様だねぇ」

月「い、いえ…どっちでもいいですよ…」

フェイリス「良くないニャ!ここは来てくれるご主人様のための場所。曖昧な態度でいるのはダメニャ!」

月「そ、そう…なんですか…あ、では、僕は―――」

岡部「……」

フェイリス「ニャニャ!キョーマ!来てたのかにゃ?」

月(…きょーま?)

岡部(……見慣れない顔だな…キラか?)

岡部(いやいや、いかん、人を見るとキラと思い始めてきている)

まゆり「トゥットゥルー☆オカリン!」

月(!)

岡部(…外では平静を装え)

岡部「フゥーハハハ!まゆりのバイトの様子を見にな!」

月(やはり岡部倫太郎…!)

月「えっと…まゆしぃさん、フェイリスさん、この方は?」

岡部「ん?まゆりとフェイリス、知り合いか?」

まゆり「やっぱり、二人の声はそっくりなのです」

フェイリス「今日初めて来てくれた ライトにゃ。」

岡部(ライト…?)

岡部「…ふぅん、そうか。常連になって貰う為頑張れよフェイリス」

フェイリス「もっちろんニャ!」

月(誰が常連になるか!)

月「あ、もしよろしければ座っては?」

岡部「あ、ああ…ありがとう…」

岡部(椅子を引かれてはわざわざ断って立ってるわけにも…)

月「初めまして、夜神月と言います。岡部さん…ですね?」

岡部「……初めまして。」

月「ああ、いきなり話しかけてすみません。名刺名刺っと」

岡部「ああ、いや…それよりなぜ俺の名を…?」

月「実は僕、フリーライターをしてまして…それで先ほど神社を取材したんですが、特徴が貴方に…」

岡部(…神社…漆原神社か…?)

岡部「似ていたと…」

月「…オカリンって呼ばれてましたので一応聞いてみたのですが」

岡部「そうですか…」

月(…話に乗ってこい…!)

岡部(…話をふるか?いや、不自然だ)

月「……そういえば、岡部さんオカルトって信じますか?」

岡部「?…オカルト?」

月「ええ、例えば幽霊とか死神とか。」

リューク「ククッ、俺は実在するぞ?」

岡部「…まぁ、あるのではないか?よくはわからんがな。…もしいるとすれば…ふん、好物でもしりたいが」

リューク「リンゴ!リンゴ!」

月「はは、死神にも好きなものってあるんでしょうかね?」

岡部「どうだろうな…」

岡部「……死神…か。」

月「…なにかありましたか?」

岡部「いや…死神といえば6年ほど前にテレビ中継で―――」

月(!)

月「ああ、キラとキラを騙るものの口論でしたっけ。岡部さんはキラのことどう思いますか?」

岡部(……?)

岡部「……そうだな、何が目的かわからないからな…犯罪者は減っているのは確かだが…」

月「だが?」

岡部「恐怖で支配しているような気もする。言ってはなんだがディストピアになりかねん。」

月(……)

月「なるほど…メモメモ」

岡部(…デスノートか?触れば確認できるだろうが…軽率に行動しては…即座に殺されかねん…)

月「では、僕はこの辺で…」

岡部(…脈略もなく帰るのか夜神月…?…だが…俺にも引き止めるには理由がない…)

月(…引き止めれはしないはずだ、岡部倫太郎…しかし、僕もこの場には長居出来ない…)

岡部(ここでは疑われるだけでアウト…そうだよな?) 月(ここでは疑われるだけでアウト…そうだろ?)

岡部(夜神月) 月(岡部倫太郎)

月「…また、近々お会いしましょう。岡部倫太郎サン」

岡部「…ええ、楽しみに待っている。夜神月サン」

岡部「…………」

岡部(……俺が戦ってきたキラはあいつだ…本当の名は…)

月「…………」

月(岡部倫太郎…Oではないのか…?)

岡部(……今帰ったら、ダルが寝ているはずだ…)

岡部「あ…」

紅莉栖「…私今帰るとこだけど…あまり、意地を張ってもしょうがないわよ。」

岡部「…どういうことだ」

紅莉栖「岡部…無理してる。私を誰だと思ってるの?」

岡部「……それは…また、話す。今は…」

紅莉栖「………」

岡部「…帰ってくれ。」

紅莉栖「……待ってるから。」

岡部「…ダル、起きろ。」

ダル「グガガガー…ンゴッ…ん…うぅ……オカリン…?なんぞ…?」

岡部「キラと接触してきた」

ダル「……はぁ!?ちょ、それkwsk!」

岡部「…いや、あくまでもキラという疑いを持っただけなのだがな。夜神月と名乗っていたが…」

ダル「…ヤガミライト?」

岡部「ああ…多方偽名だろうけどな。」

ダル「偽名?なぜに?」

岡部「キラは警察内部にいる、俺らはそれを知っている。奴がキラだとしたら本名を名乗るメリットがない」

岡部「同じ名前の人間が警察内にいることになるんだからな。お互いに疑われるだけでアウトなんだ、危険な真似はするまい」

ダル「なるほど…オカリンそんな賢かったっけ?」

岡部「ああ…まぁ、流石に何十周も何百周もしてるとな」

ダル「あぁ…そういうことなん?やっぱオカリンはオカリンか」

岡部「………」

ダル「ごめんなさい。」

岡部「…まぁいい。それと夜神月にあって気付いたのだが、俺の話は筆談か…もしくは直接的に話す時以外信じるな。」

ダル「え?ちょ、それどういうことなん?」

岡部「携帯の音声送受信の仕組みは知っているな?」

ダル「送信者の声を電子変換する際に2500種類音源の内最も近い物に置き換えるアレ?」

岡部「ああ、合っている。それでだな、夜神月と俺の声は似ている。つまり」

ダル「携帯を通されると聞き分けができない…ということかお!?」

岡部「…ああ、そういうことになるな。勿論、夜神月がキラという保証はないが、念には念を…だ。

岡部「偽の携帯で非通知にされたらアウト、俺の身に何かが起こり携帯を奪われてもアウトだからな」

ダル「わかったお…」

岡部「…そういえば、俺らがキラに勝つ方法…否、勝利条件とは何なのだろうな。」

岡部「俺らには逮捕権限もなければ監禁の手立てもない。殺すなんてことをしたら本末転倒だ、キラと同じではないか」

ダル「うーん……そう言われると……オカリンはキラのいない…せ、せ、」

岡部「世界線か?」

ダル「世界線から来たんなら、その世界に戻ればいいんじゃね?キラがキラじゃなくなった世界線のはずですしおすし」

岡部「…ふむ、なるほど。キラの殺人手段を奪うのだな」

月「椎名まゆりに聞きたいことがあるからね」

リ ューク「なんだよ、結局ハマってんじゃねーか」

月「リューク、僕はあんなボッタクリ商法を許す気はないよ」

―――――翌日

まゆり「トゥットゥルー☆」

月「トゥ、トゥットゥルー…?」

まゆり「お帰りにゃさいませご主人様☆」

月「あ、ああ…まゆしぃさん、コーヒーとオムライスください…」

まゆり「はぁーい」

月「…まゆしぃさん」

まゆり「はぁい、なにかなぁ?」

月「お話したいことがあって」

まゆり「うーんっとねぇ…まゆしぃ☆が答えられることなら…」

月「じゃあ――――」

アア、ソレハネェ ハイ

月「―――ありがとうございます。まゆしぃさん」

月(椎名まゆり…馬鹿な女)

月「じゃあ、僕はこの辺で…」

フェイリス「お会計1600円ニャー!」

月「なっ!?」

岡部(……キラがどういう動きをしているのか…)

岡部(せめて把握できれば対抗策も出来るんだが……)

紅莉栖「岡部」

岡部「悪いが、今は相手にできんのだ、助手よ…」

紅莉栖「いい、話さなくてもいいから黙って聞いて。」

岡部「……」

紅莉栖「岡部が困っているなら私は全力で解決に協力する」

岡部「……え?」

紅莉栖「私だけじゃない。まゆりも…ラボの人だってそう言う。」

紅莉栖「だから、気軽に相談するといい。」

岡部「………」

紅莉栖「1人で強がって抱え込むより、弱音を履きたい時は吐く」

紅莉栖「私たちはそれを拒絶したりなんかしないから」

紅莉栖「…ちゃんと聞くから」

岡部「なんで…」

紅莉栖「岡部はラボの所長でしょ、ラボメンが助けなきゃ。…前に、私に同じ事言ったのは誰?」

岡部「……フッ…フゥーハハハ!」

岡部「ならば、俺もお前と同じようにまた今度言わせてもらうと返そう。」

岡部「…なんやかんやで青森にも行けてないしな」

紅莉栖「岡部、覚えて…?」

ダル「……僕は帰るお…僕の目の前でイチャイチャするようなリア充バカップルは爆散しろ!」

紅莉栖「…///」

リューク「……今頃、あっちはズタズタだろうな」

月「ホントだね…Oは勝手に苦しむはずだ。こっちの信念を理解できてるのなら尚更ね。」

月「……さて、ここから怒涛の攻め手だ。O、受けきれるか…?」

月「………ん、もしもし。俺だ」

ダル「……オカリン…?非通知でかけてきてなんか用なん?」

月「…あまり言いにくいのだが…」

ダル「…ちょ、何、何があったん」

月「メイクイーンにゃんにゃんが」

ダル「メイクイーンにゃんにゃんがどうかしたん!?」

月「……怪しい人物が嗅ぎまわってるらしい」

ダル「…!」

ダル「…怪しい人物ってなんぞ?」

月「…わからない…が」

ダル「いつもの厨二病?」

月「………」

ダル「それに、本当に危険だと判断したならオカリンが動くべき」

ダル「僕はもう帰ってる途中だからそっちのほうが近いだろうし」

月「…ああ、わかった。」

月(……やられた。)

月(…仕方ない、違う策を考えろ…即座にだ…僕ならやれる…)

リューク「どうした月?まさかネタ切れじゃないだろうな?」

月「は…はは、そんなわけないだろ。策はまだあるよ。でも」

リューク「でも?」

月「O側には何枚も切り札が伏せられている。地雷のように。」

月「リュークに言うのは初めてだったけど…」

月「ラボはタイムマシンを持っている。これも危険だけれど、真に警戒するべきは阿万音鈴羽という人物。」

月「警察をことごとく欺き通している。尾行も巻かれた。調査結果では戸籍なしとあるし、危険人物には間違いない。」

月「デスノートでは殺人を強要できないから…阿万音鈴羽は何よりも警戒するべき本当の切り札だよ」

月「こいつの情報を得る事が優先的になる。Oの始末よりもだ。」

月「…今の策が成功していれば即解決だったんだけどね」

まゆり「…オカリン、オカリン!今日も、夜神くんとお話したんだよ?」

岡部「夜神月か。どんな話したんだ?」

まゆり「えっとねぇ、ラボのこととかぁ、Dメールのこととか…」

岡部「Dメールのこと話したのか!?」

まゆり「えっ…うん…」

岡部「…タイムリープのことは?」

まゆり「…たいむりーぷ?」

岡部「……まぁいい。今後、Dメールのことを話すのは控えろよ?ラボのトップシィークレットなのだからな!フゥーハハハ!」

月「…すみませーん!」

まゆり「!夜神くん?今あけまーす」

岡部「!」

月「…ありがとう、椎名まゆりさん」

岡部「まゆり!扉が開いたら手に持ってるものを叩き落とすん だ!」

まゆり「え?」

岡部「いいから早くするんだ!」

まゆり「あ、えい!」

月「!?」

岡部「!?」

まゆり「?」

月「いたたた…どういうことなんですか…」

岡部(ノートを持ってない…!?)

岡部「す、すまない…不審者かと思ってな」

まゆり「もぅ!夜神くんは不審者じゃないよ?」

岡部「そ、それでなんのようだ、夜神月」

月「………単刀直入に言います」

岡部(…コイツ気づいて…?)

月「…ここにはタイムマシンがあるそうですが…本当なのですか?」

岡部(!食いついた!)

岡部「…まゆりから聞いたのだな…知られてしまっては仕方がない。夜神月をラボメンナンバー9に任命する!」

まゆり「うわぁ!やったね!夜神くん!」

月「ラボメン…ナンバー9…?」

岡部「ラボラトリーメンバーの略称だ。」

月(……ふざけてる…)

月「それでそのタイムマシンは…?」

岡部「ああ、そこにあるが…今、発明したふたりはいない。それとこのことは記事にしないでくれよ?」

月「ええ…わかってます……なるほど…電子レンジと携帯電話…そして一階のテレビ…」

まゆり「クリスちゃんとダルくんがつくったんだよ」

岡部(今日、夜神月がこのラボに来るのは“確定”していたという事か)

月「へぇ…あ、それでは一度帰らせていただきますね」

岡部「ああ、気をつけて帰れよ。またいつでも来ていいからな」

リューク「ククッ、本当にあったな、タイムマシン」

月「ああ…そうだな……過去を変えられるのは厄介だがそれより早く裁ければ問題ない」

月「明日は忙しくなるぞ…ん…?」

リューク「お? どうしたんだライト」

月「あの女…桐生萌郁」

リューク「ん?あぁ、あの女も確かラボメンだっけか」

月(阿万音鈴羽に次いで正体不明な女だ…家族や身寄りはなし…こいつに接触するのは漆原るかや秋葉留未穂以上に危険だ。)

月(ラボメンになれたからこそ不審な動きは怪しまれる…)

萌郁「・-・・・」 カチカチカチカチカチ

月「携帯…メール…」

萌郁「・-・・」 カチカチカチカチカチ

リューク「おい、どうしたんだよライト」

萌郁「・」 カチカチカチカチ

月「確か桐生萌郁には携帯依存症の気があったはず」

リューク「それがどうかしたのか?」

月「もし奴がOの協力者だとしたら…携帯は一時も手放したくはないはずだ」

月「特にキラから追われている身であればなおさらの話だよ。僕と戦う上で絶対のアドバンテージになるんだから」

リューク「へぇ、確かにありえなくはないかもなぁ…だが、協力者としてみていいのか?Oかもしれないぞ?」

月「それは後で説明する…ここは外だ、独り言でも通らないよ」

月(Dメールの仕組みは詳しく聞けなかった…しかし情報量が劣っては負けてしまう…Lのように。)

月(……バレたらアウト…僕はバレない……大丈夫だ)

萌郁「・・」 カチカキカチカチ

月(……なんなんだあの女…街をうろうろして…全く収穫がない…一体何が目的なんだ…?)

月(まさか既に過去にメールを送って僕を監視されて…いや、そこに至るほど大きなミスをした覚えはない…)

月(違う、考えたかを変えろ…そんな考え方じゃない…未来の僕がどういう行動を取ったか…それも考えねば…)

リューク「お、喫茶店に入ったな」

月「僕達も入るぞ」

月「あ、レモンティーください。」

月(さて、どうする)

月(携帯依存症ならたとえトイレに行ったとしても手放さないだろう…)

萌郁「・・・?」 カチカチカチカチカチ

月(またメール…しかしあんなにメールをして一体何を)

月(仕方ない、多少強引ではあるが…)

リューク「お、動くのかライト」

月(自然に…自然に…)

月(後もう少し…あの女の後ろから…)

月(画面を…)

リューク「ククッ、歩き方がたどたどしいぞライト」

萌郁「・?・?・ 」カチカチカチカチカチ

月(見えた!)

──FBFBFBFBFBF
  BFBFBFBFBFB
  FBQBFBFBFBF
  BFBFBFBFBFB
  FBFBFBFBFBF
  BFBFBFBFBFB
  FBFBFBFBFBF
  BFBFBFBFBFB
  FBFBFBFBFBF
  BFBFBFBFBFB

月「──!?」

月(な、何をやっているんだこいつは!)

月(…動揺するな、こいつはOじゃない…)

月(………これ以上は危険だ、帰って考え直そう)

月(…僕の目的はOの処刑なんかじゃない…)

月(僕の携帯に細工をした人間を見つけることなんだから)

萌郁「…?」

岡部(キラを射程距離まで引き込んだのはいい…逆に首をさらけ出したも同然だがな…)

岡部(しかし…キラの殺人方法を奪うと言ったってな…あなたはキラですかなんて聞いたらそれこそ殺される)

岡部(一体、どうする…)

岡部(…………)

岡部(………?)

岡部(そもそもキラはどうして復活した…?)

岡部(世界改変が行われたのは俺も観測済みだ…ということは世界改変を行ったものがいる…?)

岡部(だとしたらキラがいなくなっても無意味じゃないか…しまった…キラを見つけたことに喜びすぎていた)

まゆり「おかりーん…?なんかこわいのです…」

岡部「…あ、ああ…わるい、まゆり。どうした?」

まゆり「えへへ、まゆしぃはもう帰らなきゃダメだから…挨拶しにきたのです、それじゃあねオカリン!」

岡部「……ああ、それじゃあな。まゆり」

岡部「………一人か。」

岡部「……おかしいな…まだ夏なのに震えが止まらない…」

岡部「…………止まれよ…俺の体だろ……止まれよ…!」

岡部(……止まってくれよ…!)

――――翌日

岡部「…というわけで、今日からこのライトが仲間になった」

フェイリス「ニャニャ!ライトもラボメンになったにゃ!?」

月「アハハ…」

ルカ「あの時のライターさんが…」

月「お久しぶりですね…」

萌郁「-・ ・・ ・- ---・- -・-・・ 」カチカチ

岡部「ん?なになに…やったね岡部くんラボメンが増え」

ダル「おいやめろ。…でも、男が増えたのはラッキーだお」

岡部「やっぱりホモじゃないか(憤怒)」

ダル「そんなつもりはなかったんだけど!?」

まゆり「みんな、夜神くん困ってるよ…」

紅莉栖「…これからよろしくお願いしますね夜神月さん」

鈴羽「……」

月「みなさんよりだいぶ年上ではありますが、よろしくお願いしますね」

岡部「…というわけでみんなこのパーティーを楽しんでいくがいい!」

岡部「……あ、そうだ、バイト戦士よ。少し来てくれないか」

鈴羽「……わかったよ、岡部倫太郎」

月(……監視から外れられるのはまずいが…)

月(それよりも、残った6人とタイムマシンを見張らないとな)

ダル(ちょ…オカリン、キラから目離していいん…?)

――屋上

岡部「…鈴羽…いや、ジョン・タイターか。」

鈴羽「へぇ…知ってたんだね。岡部おじさん」

岡部「…俺もいろいろあったからな。…それで俺からの話なんだが」

鈴羽「あ、ちょっと待った。その前にあたしから2点連絡ね。」

鈴羽「1つはまずあたしたちは尾行されてた。…そして、もう1つ。岡部おじさんはキラに勝てない。」

岡部「!?」

岡部「……なぜ言い切れる?」

鈴羽「岡部おじさんは…一度勝ってる…キラ…あるいはキラの側近と対峙し一度ノートを奪ったんだ。」

鈴羽「本来は…本来ならそれで勝てたはずなんだ…!」

岡部「俺が…では何故俺が負けると…?」

鈴羽「…心臓麻痺。岡部倫太郎はキラの裁きで死んだ」

岡部「なっ…ということは6年前のTV口論のようにキラは複数いた…?」

鈴羽「もしくはキラは恐らく複数のノートを持っている…」

鈴羽「それは裁きが続いていることから私も考えた」

岡部「……違うのか?」

鈴羽「岡部おじさんの手記が見つかったんだ。」

岡部「………俺はなんと書いていた?」

鈴羽「リーディングシュタイナーは二度起きた―――」



   リーディングシュタイナーは二度起きた
   改変者はいた
   俺はそれを見逃していた
   見逃していた
   見逃していた
   俺は見逃していた
   失敗した
   失敗した失敗した失 敗した
   失敗した失敗した失敗した
   失敗した失敗した失敗した
   失敗した失敗した失敗した
   失敗した失敗した俺は失敗

岡部「……そうか。」

鈴羽「ここまで悲痛に殴り書かれた文章は私も初めて見たよ」

鈴羽「…私からの報告は以上だよ。岡部おじさんの話って?」

岡部「……俺の話はまず改変者の捜査願いだ。」

鈴羽「えっ…」

岡部「俺も気付いてはいたんだ。気にすることでもないとは思ったが…まさかバタフライエフェクトが如く大きな落とし穴だったとはな」

鈴羽「そうなんだ…わかった、改変者をとっつかまえればいいんだね!」

岡部「まて、鈴羽。まだ話の半分もしてないぞ!? 大体、この世界線では改変者の記憶も再構成されてるだろう」

鈴羽「あ…そっか、ごめん、オカリンおじさん」

岡部「それと名前をちょっとずつ改変するのもやめろ。それでな、キラが存在することで得する人間を探して教えてくれ」

岡部「俺が記憶を持ち越せば改変阻止は十分にできる」

鈴羽「…わかった。」

岡部(さて…これで改変者を見つけることは出来るはずだ…リーディングシュタイナーは起きなかったが…)

岡部(現時点では改変者を見つけても改変を阻止する方法がない、そう考えれば世界線収束で起きないのも仕方ないといえる)

岡部「あと、鈴羽…今日来た月という男はキラだ。」

鈴羽「?!」

岡部「……くれぐれも不審な行動はするなよ」

鈴羽「…勿論だよ。」

岡部(………死ぬかもしれないが、やってみようか。)

岡部「…あと、一応電話レンジがすぐ作動するようにセットしてくれ」

鈴羽「…何をするかはわからないけど…セットだね。わかった」

岡部「…いったか…」

岡部「…………覚悟を決めろ…俺は狂気のマッドサイエンティストだろっ…!」

―――ラボ

月(………10分を超えたな…何をしている岡部倫太郎…)

月(しかし迂闊には動けない…)

ダル「夜神氏はコーラ?ドクペ?」

月「あ、コーラでお願いします。」

ダル「おk」

月(……橋田至は黒、岡部倫太郎はグレー、牧瀬紅莉栖は…)

紅莉栖「…?どうしたんですか?夜神さん」

月「ああいえ、写真よりも美しい方だなと」

紅莉栖「えっ…そんな、お世辞がお上手ですね…///」

月(…グレーだな。椎名まゆりは白、漆原るかも白だろう。問題は…僕の嘘を見破った秋葉留未穂。それと桐生萌郁だ…)

フェイリス「にゃにゃ?どうしたのにゃライト?」

月「あ、いえ…なんでもないんですよ。」

フェイリス「……そうかにゃー?」

月「ほんとになんでもありませんって!」

萌郁「---- ・・ -・・・ ・-・-・ ・-・・・ ・- --・-・ ・-」モグモグ

月「萌郁さんは全くしゃべりませんね…」

萌郁「・・ ・-・・ --- ・・・- ・ --- -・- ・- -・・・ ・ 」カチカチ

月「…携帯?」

萌郁「…メール…アドレス…」

月「…ああ、アドレスはですね………」

月(教えた瞬間からものすごい量のメールが…しかも顔文字絵文字だらけじゃないか、キャラ違いすぎるぞ…)

リューク「くくっ…なかなかカオスだなぁライト」

鈴羽「ただいまー!」

一同「おかえりー」

鈴羽「……夜神月、楽しんでる?」

月「…ええ、なかなか個性的なメンバーですね。」

まゆり「えへへ、褒められたのです」

紅莉栖「褒められてはないと思うわよ。…岡部は?」

鈴羽「もうすぐ来ると思うよ」

岡部「フゥーハハハ!ただいまもどったぞぉ!」

紅莉栖「うるさいわよ岡部!」

岡部「あっ、すみません。…夜神よ。少し話がある。来てくれるか」

ダル「阿万音氏の次は夜神氏?オカリンも気が多いな」

紅莉栖「だまれHENTAI」

月「…それで、どうしたんですか岡部さん」

岡部「…夜神月、お前はここら辺で何を調べまわっている?」

月「…え?」

岡部「最初に神社、次にメイクイーンにゃん×2…そしてラボ。どう考えても纏まりがない。」

岡部「…いや、むしろ俺らを嗅ぎまわってる。…そう感じてしまうのだが。」

岡部(これで先手は取った…さぁ、どう出る夜神月)

月(……こいつ…!)

月「…僕はフリーライターです、そして目の前に立派な神社が見えた。なので取材をさせてもらいました」

月「そこでたまたまこのラボのことを知っただけです。他意はないですよ。」

月「メイド喫茶に行ったのも休憩のためで、貴方にあったのも偶然。全ては偶然だったんですよ。」

月むしろなぜ貴方は僕を疑うんです? まるで……誰かに狙われてるみたいじゃないですか」

月(……Oめ、僕がお前を殺せないと知ってて罠を…)

月(…だが、僕はミスをしていない。疑えば逆に自分を追い込むぞO)

岡部「…いや、そうか、済まない。」

岡部「どうも、ここ最近キラ事件が身近にありすぎてな。…キラを信奉するもの、批判するもの…」

岡部「そして俺をキラだと疑うもの…多くてな。疑心暗鬼になっていた。」

岡部「もし 、キラについて取材しているようならば、俺はお前に協力を仰ごうと思っていたんだ。」

月「協力?」

岡部「ああ、俺にキラをどう思うか聞いてきたことがあっただろう?それにライターにとってキラネタは宝のはず」

岡部「だから、うラボメンがキラをどう思ってるか聞こうと思ってな。」

岡部「お前にとってもインタビューのような感じでネタにできるだろう」

岡部「そう思ったんだが……済まない。不快にさせてしまったようだな」

月(…コイツ……僕のことを疑ってないのか…?)

月(……いや、疑っていても決定打が得られないから…か。)

月(まるでLのようなことをする…奴には到底及ばないがな)

岡部「…どうした?」

月「ああ…いや、ネタとして使えるか考えてたんですよ 。」

月(…コイツにとってはキラ関連者を見つけ出したくて言ったんだろう)

月(そして、僕がキラだった場合自分がOだとバラすようなものだ)

月(だから、僕に声をかけた…キラ事件に絡めた言い訳をして)

月「……わかりました。協力しましょう。」

岡部「いいのか…?ありがとう…」

月(…僕にとっても他のOを炙り出す機会だ…逃す手はない…)

岡部(…キラに身のうちをバラすようなもの…諸刃の剣だが…)

月(岡部倫太郎…O)

岡部(夜神月…キラ)


((―――お前にだけは負けはしない!!))

岡部「フゥーハハハ!待たせたな!」

月「ただいま戻りました」

紅莉栖「このパーティの主役を連れてくのは どうかと思うわよ」

岡部「む…むぅ、それは悪かったと思うが…」

月「あはは…すみません」

ダル「夜神氏は悪くないお、全部オカリンのせいなんだから。」

るか「えとえと…言い過ぎだと思います…岡部さんも謝ってますし」

岡部「岡部ではなく鳳凰院凶真だ。」

るか「ご、ごめんなさい!凶真さん!」

まゆり「るかくんがかばってくれたのにそれはないと思うなぁ」

岡部「あ、す、すまない!ルカ子!」

るか「いえいえ…いいんです!」

岡部「ああ、ありがとう」

萌郁「---- ・・ -・・・ ・-・-・ --・・- ・・ ・・-・- 」カチカチカチ

岡部「閃光の指圧師よ…メールで話をしようとするな…」

岡部「しかも『ごはん美味(>_<)』ってなんだ…」

岡部「ん?続きは…何を話してたのだと?」

月「ああ…僕の仕事の話ですよ」

るか「えと…フリーライターの方ですよね…」

岡部「ああ、閃光の指圧師と同じ職業だな」

月「まぁ、パーティー中に話すことじゃないんですけど…もしよろしければ取材をさせていただきたいなーって思ってまして」

紅莉栖「へぇ…いいんじゃない?なんの取材ですか?」

月「ああ、世間の声としてのアンケートみたいなものなんです。キラをどう思いますか?っていう質問なんですが。」

まゆり「きら?キラキラしてるのかなぁ」

岡部「違う、そうじゃない。」

紅莉栖「…今やキラは世界を支配しているといっても過言じゃないわね。いくら犯罪者だからといって殺しちゃうのは酷いとは思うけど」

まゆり「それはまゆしぃもいけないことだと思うなー」

るか「ぼくは賛成です…キラが出てきてから犯罪者は減ってますし…」

ダル「僕は…」チラッ

岡部「どうした?ダル、別にキラをどう思おうが裁かれるわけではない」

ダル「ああ…じゃあ、僕は反対。ただ、今日本でキラを否定した日には賛同派にフルボッコ確実…怖いことこの上ないお」

月「あはは…まぁ、今はキラに偏ってる感はありますね」

鈴羽「私も反対だなぁ…人を殺し、恐怖による独裁なんて…ディストピアそのものだよ」

月「…なるほど。」

フェイリス「フェイリスは賛成だニャ、今やキラの考えは浸透しきってるし法の根幹…世界の正義になってるニャ」

岡部「ふむ…」

萌郁「-・-・・ ・・・ ?」

岡部「またメールか…なになに?」

『私はキラに賛成だな(´Д` )
 邪魔な人がいたらいなくなって欲しいのは誰でもそうだと思う
 キラは悪人を裁いてるんだから皆が優しくなればいいんだよ♪』

月「皆さん、ご協力どうもありがとうございました。」

るか「いえ…って、あっもうこんな時間!すみません岡部さん!先失礼します!」

岡部「ああ、親父さんのお手伝いか…よろしく言っておいてくれ。」

るか「はい!エルプサイコンガリィ!」

岡部「エル・プサイ・コングルゥだ。そして俺は鳳凰院凶真だ。」

フェイリス「ニャニャ!フェイリスももう行くニャ!」

岡部「ああ、気をつけて帰れよ」

鈴羽「じゃあ、私も行くねー!久々にお腹いっぱい食べれたよ!」

岡部「またいつでも来るがいい!フゥーハハハ」

月「…じゃあ、僕もそろそろお暇させていただきますね」

紅莉栖「ええ、お話もしたいしまたきてください」

岡部「なっ、俺にはそんなこと言った事ないくせにぃ!!」

紅莉栖「すぐ論破される岡部が悪いんですぅ!低学歴乙!」

岡部「……そ、そんなの月だって!」

月「あー…そうですね、一応東応大学は出てるんですが…」

岡部「!?」

ダル「マジ!?エリートじゃん!!」

紅莉栖「だから議論したいのよ」

岡部「これが議論厨…いや、論破厨か…」

紅莉栖「失礼ね!!」

月「あはは…それじゃあ」

岡部「うむ、またいつでも来るといい」

岡部(……さて、どうする。)

岡部(キラ擁護者はフェイリス、ルカ子、閃光の指圧師だったな…)

紅莉栖「ちょっと岡部…また怖い顔してるわよ。」

岡部「…ああ、すまん」

岡部(少なくともこの中に改変者はいないだろうが…しかし…捕まえると言ったってどうやって……)

岡部(俺はこれ以上できない…鈴羽からの連絡を待つしかないのか…)

紅莉栖「本当に大丈夫?顔色悪いけど…」

岡部「大丈夫…だ。」

紅莉栖「…………そう。」

月(キラ否定者は橋田至、牧瀬紅莉栖、阿万音鈴羽、椎名まゆり…)

月(内、僕に接することを避けたのは阿万音鈴羽。しかし、コイツに関しては接してみて恐れることはない。)

月「Oは岡部倫太郎、橋田至の二人だ。」

リ ューク「おりょ?マキセクリスとか言う奴はどうした?」

月「ああ…問題ない。岡部と紅莉栖はいま不仲…いや、不仲とはいかないまでも情報を共有していないだろう。」

月「牧瀬紅莉栖をOだとすると岡部と情報共有していないのは変だ。」

月「同じキラに追われる立場にあるはずだからね。だから牧瀬紅莉栖は白。椎名まゆりも白だ」

月「椎名まゆりは岡部にとって保護下にあるといっていいし、危険に晒す真似はしないはずだ。」

月「それにもし、阿万音鈴羽もOだとして…彼女に何ができる?」

月「たとえば警察をまけるほどの体力と体術で僕を組み伏せるか? …それこそ障害事件でキラに裁かれるまでもなく法に裁かれるよ。」

月「それに阿万音鈴羽は僕を避けてる。ならば尻尾も掴まれにくい。」

月「疑われててもキラである証拠がなければ無意味。キラ思想に傾いた今の世界なら特にね。」

――月(僕の勝ちは確定している…)

月(…とはいえ、勝負は早めに決したほうがいい…3日だ。3日以内に僕はOを殺す)

月(僕ならできる…確実にOを裁くんだ…新世界のために…!)――


――岡部(キラとしても俺らを仕留めるのに時間はかけたくないだろう…)

岡部(誰がキラを追う者か特定するのに時間がかかったとしても…1週間のうちに勝負を仕掛けてくるか…)

岡部(鈴羽…頼む…!)――


――鈴羽(改変者…キラがいることで得する人間……キラの関係者が岡部おじさんに近づき改変したか…)

鈴羽(いや、改変が行えるということは岡部倫太郎の関係者のはず…)

鈴羽(…漆原るかは……キラがいることで得する点は少ないよね…じゃあ、キラがいることで店が救われる点ではフェイリス・ニャンニャン…?)

鈴羽(………こっちもタイムマシンでさかのぼって捜査するしかないか)

鈴羽(よーし、オカリンおじさんの遺志はちゃんと汲むからね!!)――

岡部(今日で4日…未だ何も起こってはいないが…)

月「…岡部さん、ちょっと。」

岡部「ん?どうした月よ。」

月「ちょっと確かめたいことがあって。あ、ダルさんも。」

ダル「ちょいまちー…はい、おkだお。」

岡部「………すまん、紅莉栖、まゆり。ちょっと買物行ってくれるか」

紅莉栖「え、いま名前で…」

まゆり「オカリン?」

岡部「ほら、金だ。お釣りもやろう。フゥーハハハ!!」

紅莉栖「……まゆり、行くわよ」

まゆり「…?うん、紅莉栖ちゃん!」

月「……行きましたね。人払いをしていいんですか?」

岡部「大丈夫だ…それよりもそろそろ正体を明かしたらどうだ。」

岡部「…キラよ。」

リューク「クククッ、バレてたみたいだな」

月「僕が…キラ?何を言っているんですか?」

岡部「…もう、誤魔化しはきかんぞ!キラ!」

岡部「俺は狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真だ!」

岡部「俺のこの邪眼の前に嘘は効かない!フゥーハハハ!」

月「……へぇ、じゃあ僕がキラでいいさ。」

月「だとしたら今、君たちは僕の前に顔を晒している」

月「それがどういう意味か分かっているのか?」

岡部「…もちろんだとも。だがお前に名前を書かせるつもりは無い」

鈴羽「たぁあああああっ!!」

月「っ!?」

ダル「さ、さすが阿万音氏!」

岡部「俺たちにはできないことを軽々とやってのけるな」

鈴羽「そこに痺れられても憧れられても困るんだけどな…」

月「く、クソぉ!!離せ!!」

岡部「お前の負けだ…夜神月…いや、キラ。」

月「負け!?僕が!?」

月「……ふ、ふはははははは!!」

岡部「…狂ったか、キラよ。」

岡部「…鈴羽、改変者が誰か分かったか」

鈴羽「ああ、それは―――」

月「…29…30…31…」

ダル「ちょ、オカリン、キラが何か言ってる!!」

月「…岡部倫太郎…僕が何も策を立ててないと思っていたのか。」

月「どちらにせよお前らは死ぬ…今からだとDメールも間に合わない」

月「僕の勝ちだ…O…!」

鈴羽「なっ!?」

岡部「鈴羽、離すな!!現にもう40秒経ってる!今のはハッタリだ!」

月「もう遅い…!」カチカチ

月「岡部倫太郎、橋田至…!名前は書いた!」

月「阿万音鈴羽、動くなよ…お前が僕に攻撃しても無意味だからな…」

鈴羽「……!!」

月「Dメールも送れないだろう、今からだと打つ時間もない」

岡部「………まだ、負けたわけではない…!」

月「なっ!??」


ぐ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !

――――

岡部(あのあと何度やってもどう行動しても俺とダルは死ぬことになる)

岡部(…どうすればいい…一体……どうすれば…!)

岡部(…仕方がない…鈴羽に依頼したところまで戻るか…)


ぐ ぅ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !

ぐ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !

ぐ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !

―――>>49

岡部「…………覚悟を決めろ…俺は狂気のマッドサイエンティストだろっ…!」

???♪

岡部「……ん、着信…?」Pi

岡部「もしもし、俺だがッッ!?――――」

――――Pi。

岡部(………毎度のことだが…この脳を掻き出したくなるような痛みとも痒さともしれん感覚と…)

岡部(あと、上書きされる―――殺される俺への罪悪感が尋常ではない…)

岡部(出来ればもうタイムリープはしたくはないが…)

岡部(…あまり遅れると怪しまれるな。ラボに戻らねば)

月(………10分を超えたな…何をしている岡部倫太郎…)

月(しかし迂闊には動けない…)

ダル「夜神氏はコーラ?ドクペ?」

月「あ、コーラでお願いします。」

ダル「おk」

月(……橋田至は黒、岡部倫太郎はグレー、牧瀬紅莉栖は…)

紅莉栖「…?どうしたんですか?夜神さん」

月「ああいえ、写真よりも美しい方だなと」

紅莉栖「えっ…そんな、お世辞がお上手ですね…///」

月(…グレーだな。椎名まゆりは白、漆原るかも白だろう。問題は…僕の嘘を見破った秋葉留未穂。それと桐生萌郁だ…)

フェイリス「にゃにゃ?どうしたのにゃライト?」

月「あ、いえ…なんでもないんですよ。」

フェイリス「……そうかにゃー?」

萌郁「---- ・・ -・・・ ・-・-・ ・-・・・ ・- --・-・ ・-」モグモグ

月「萌郁さんは全くしゃべりませんね…」

萌郁「・・ ・-・・ --- ・・・- ・ --- -・- ・- -・・・ ・ 」カチカチ

月「…携帯?」

萌郁「…メール…アドレス…」

月「…ああ、アドレスはですね………」

月(教えた瞬間からものすごい量のメールが…しかも顔文字絵文字だらけじゃないか、キャラ違いすぎるぞ…)

リューク「くくっ…なかなかカオスだなぁライト」

鈴羽「ただいまー!」

一同「おかえりー」

鈴羽「……夜神月、楽しんでる?」

月「…ええ、なかなか個性的なメンバーですね。」

まゆり「えへへ、褒められたのです」

紅莉栖「褒められてはないと思うわよ。…岡部は?」

鈴羽「もうすぐ来ると思うよ」

岡部「……ただいま戻ったぞ。」

紅莉栖「岡部うるさ…って、あら?おとなしく戻ってきたわね。」

紅莉栖「岡部なら『フゥーハハハ!ただいまもどったぞぉ!』くらい言うと思ったのに。…また何かあったの?」

岡部「なにかなくては俺はうるさいだけなのか?」

紅莉栖「いや…そんなことはないけど…最近タイムリープばっかりしてるみたいだし、今回もそうなのかなと思っただけよ」

月(タイムリープ…?まさか…!)

岡部(……しまった…!)

岡部「…ああ、こうなったら…!! 鈴羽ッ!!キラを取り押さえろ!!」

鈴羽「!」

月「……くそっ…離せッ!!」

岡部「………」

ぐ ぅ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !

月(………10分を超えたな…何をしている岡部倫太郎…)

月(しかし迂闊には動けない…)

ダル「夜神氏はコーラ?ドクペ?」

月「あ、コーラでお願いします。」

ダル「おk」

月(……橋田至は黒、岡部倫太郎はグレー、牧瀬紅莉栖は…)

紅莉栖「…?どうしたんですか?夜神さん」

月「ああいえ、写真よりも美しい方だなと」

紅莉栖「えっ…そんな、お世辞がお上手ですね…///」

月(…グレーだな。椎名まゆりは白、漆原るかも白だろう。問題は…僕の嘘を見破った秋葉留未穂。それと桐生萌郁だ…)

フェイリス「にゃにゃ?どうしたのにゃライト?」

月「あ、いえ…なんでもないんですよ。」

フェイリス「……そうか にゃー?」

萌郁「ーーーー ・・ ー・・・ ・ー・ー・ ・ー・・・ ・ー ーー・ー・ ・ー」モグモグ

月「萌郁さんは全くしゃべりませんね…」

萌郁「・・ ・ー・・ ーーー ・・・ー ・ ーーー ー・ー ・ーーー・・・ ・ 」カチカチ

月「…携帯?」

萌郁「…メール…アドレス…」

月「…ああ、アドレスはですね………」

月(教えた瞬間からものすごい量のメールが…しかも顔文字絵文字だらけじゃないか、キャラ違いすぎるぞ…)

リューク「くくっ…なかなかカオスだなぁライト」

鈴羽「ただいまー!」

一同「おかえりー」

鈴羽「……夜神月、楽しんでる?」

月「…ええ、なかなか個性的なメンバーですね。」

まゆり「えへへ、褒められたのです」

紅莉栖「褒められてはないと思うわよ。…岡部は?」

鈴羽「もうすぐ来ると思うよ」

岡部「ふ、フゥーハハハ!ただいまもどったぞぉ!」

紅莉栖「うるさいわよ岡部!」

岡部「お、おお…すまんな!だが、盛り上げるためなのだ!おとなしく我慢するべきだろぅ、助手ぅ!」

紅莉栖「(`・ω・´)ムッキー!」

岡部「それよりクリスティーナよ!」

紅莉栖「なによ、バカ岡部。」

月(…岡部倫太郎…お前に自由な行動はさせられない…)

岡部「…う、俺がいないあいだはお前がこのラボの代表なのだ。おまえは俺の助手だからなぁ、ザ・ゾンビぃ」

紅莉栖「ゾンビになった覚えはないといっとろーが!」

月「あははは…お二人は仲がいいんですね」

岡部・紅莉栖「「そんなんじゃない!!」」

ダル「息ピッタ リだお…」


ワイワイガヤガヤ ザワザワ ムシャムシャモグモグ

リューク「なぁ、ライト…いつまでその謎キャラ演じてるんだ?」

リューク「誰もお前だと気づかなくなるぞ?」

月(うるさいな…)

るか「あっもうこんな時間!すみません岡部さん!お先に失礼します!」

岡部「ああ、親父さんのお手伝いか…よろしく言っておいてくれ。」

るか「はい!エルプサイコンガリィ!」

岡部「エル・プサイ・コングルゥだ。そして俺は鳳凰院凶真だ。」

フェイリス「ニャニャ!フェイリスももう行くニャ!」

岡部「ああ、気をつけて帰れよ」

鈴羽「じゃあ、私も行くねー!久々にお腹いっぱい食べれたよ!」

岡部「またいつでも来るがいい!フゥーハハハ」

月「…じゃあ、僕もそろそろお暇させていただきますね」

紅莉栖「ええ、お話もしたいしまたきてください」

岡部「なっ、俺にはそんなこと言った事ないくせにぃ!!」

紅莉栖「すぐ論破される岡部が悪いんですぅ!低学歴乙!」

岡部「……そ、そんなの月だって!」

月「あー…そうですね、一応東応大学は出てるんですが…」

岡部「!?」

ダル「マジ!?エリートじゃん!!」

紅莉栖「だから議論したいのよ」

岡部「これが議論厨…いや、論破厨か…」

紅莉栖「失礼ね!!」

月「あはは…それじゃあ」

岡部「うむ、またいつでも来るといい」

岡部(……さて、どうする。)

岡部(紅莉栖に話をしようにも…先のように、どこで聞き耳を立てられているか…)

岡部(もしかしたらラボにはもう盗聴器を仕掛けられた可能性だってある)

紅莉栖「ちょっと岡部…また怖い顔してるわよ。」

岡部「…ああ、すまん」

岡部(外に連れ出すか…?いや、外も危険だ…)

岡部(俺はこれ以上できない…鈴羽からの連絡を待つしかないのか…)

岡部(…いや、そうじゃないはずだ…一瞬でも楽な道を選ぼうとして何が狂気のマッドサイエンティストだ)

岡部(まゆりを…ダルを…ラボメンを守るためにはなんだってしてやる)

紅莉栖「本当に大丈夫?顔色悪いけど…」

岡部「大丈夫…だ。悪いな、助手よ。少 し出てくる。」

紅莉栖「…………そう。って助手じゃない!」

岡部「フゥーハハハ!さらばだぁ!助手ぅ!」

岡部(と言って…ラボを出てきたのはいいが…どうする?)

岡部(…鈴羽に接触してみるか……改変者が分かればすぐに伝えられるようにな)

岡部(改変者の名前がわからないことにはキラを捕まえても意味がない)

鈴羽「あっ、オカリンおじさん!」

岡部「バイト戦士よ…俺のことは鳳凰院凶真と呼べ!それでもソルジャーの端くれか?」

鈴羽「あ…ごめんね、岡部倫太郎!」

岡部「…ちっがーう!鳳凰院凶真だっ!!」

鈴羽「で、何のようなの?岡部倫太郎?」

岡部「だから、鳳凰院だと…まぁ、いい。バイト戦士よ、例の件だが」

鈴羽「例の?…ああ、何?」

岡部「いや、どうするつもりなのかと思ってな。」

鈴羽「現時点で一番怪しいのは…ごめん、選択肢が多すぎてね。」

鈴羽「内部か外部かもわからないし、内部だとしてもラボメンは私と君を抜いても6人だからね」

岡部「ん?何を言っている。助手、ダル、まゆりは除外だ。」

鈴羽「……岡部倫太郎?仲がいい初期のラボメンだからって贔屓にしてない?」

岡部「そ、そうではなくてだな」

鈴羽「大体!…大体、椎名まゆりや橋田至はわかるけどなんで牧瀬紅莉栖まで無しって言い切れるの?」

岡部「いや、だから…ってお前、この世界の紅莉栖は何ら関係ないではないか!?」

鈴羽「岡部倫太郎、君は公正な目で見てるって思ってたけど違ったんだね!」

岡部「冷静になって話を聞け鈴羽!」

鈴羽「冷静になるのはそっちのほうだよ!公平な目で見れない君の発言は信憑性に欠ける!」

岡部(…しまった…この時間軸ではキラ賛成、反対が誰か明かしてない…)

岡部(説明するか?…いや、この状態の鈴羽に説明するには時間がかかる)

岡部(それに今更説明するとあまりにも俺がこの場に長居しすぎだ…慎重にと思っていたがまるで真逆じゃないか!)

鈴羽「今度は無視?ふんだ!」

岡部(ああもう!もう一度タイムリープするしかない!)


ぐ ぅ ぅ ぅ ぅ ぇ ぇ ぇ ぇ ん ! !


岡部(と言って…ラボを出てきたのはいいが…どうする?)

岡部(…鈴羽に接触してみるか……改変者が分かればすぐに伝えられるようにな)

岡部(改変者の名前がわからないことにはキラを捕まえても意味がない)

???♪

岡部(…今度はどんなヘマをしたんだよ…俺は…!)Pi

岡部「……ッッ!!」

―――Pi

岡部(最初の出来るだけタイムリープをしない…と言うのはもう通用しないんだな)

鈴羽「あっ、オカリンおじさん!」

岡部「バイト戦士よ…俺のことは鳳凰院凶真と呼べ!それでもソルジャーの端くれか?」

鈴羽「あ…ごめんね、岡部倫太郎!」

岡部「…ちっがーう!鳳凰院凶真 だっ!!」

鈴羽「で、何のようなの?岡部倫太郎?」

岡部「だから、鳳凰院だと…まぁ、いい。バイト戦士よ、例の件だが」

鈴羽「例の?…ああ、何?」

岡部「いや、どうするつもりなのかと思ってな。」

鈴羽「現時点で一番怪しいのは…ごめん、選択肢が多すぎてね。」

鈴羽「内部か外部かもわからないし、内部だとしてもラボメンは私と君を抜いても6人だからね」

岡部「…助手、ダル、まゆりはキラ反対派だ。
除外していいだろう」

鈴羽「なっ…それって仲がいい初期のラボメンだからって贔屓?」

岡部「違うッ! …俺が何度繰り返してると思ってるんだ?」
鈴羽「ッ!! そ、そうだね…じゃあ、一応除外して…それでも3人か…」

鈴羽「うん、頑張って探してみるね。少し進展
したよ。ありがと、岡部倫太郎。」

岡部「頑張れよ。…では俺も偵察をしようではないか!」

岡部「狂気のメェッドサイエンティストたるもの、ラボメンの現状は把握して当然だからな!フゥーハハハ!」

鈴羽「あはは、そっちも頑張ってね!岡部倫太郎!!」

岡部「…ああ!」

月(………)

月「……岡部倫太郎はO…確定だ。」

リューク「ククッ、月ォ…じゃ、そろそろOを殺すのか?」

月「そうしたいんだけどね…なかなかそうはできないみたいだよ」

リューク「どうしてだ?」

月「竜崎の時と同じだよ。奴は自らをLといった。」

リューク「ああ…だが、それはお前に名前を知られてないからだろう?」

月「そうだね…あの時あいつは流河旱樹と名乗っていた。だから僕は迂闊に名前を書けなかった。」

月「流河旱樹は国民的なアイドル、嫌でも顔が思い浮かぶ。流河が死ねば僕がキラだ。」

月「奴はそれを見越し流河旱樹と偽名を使いLと言った…」

リューク「なら今回とは話が違うじゃねぇかよ月」

月「そうだね、これだけなら違うよ。だが…奴にはもう一つの考えがあった。」

リューク「もうひとつの考え?」

月「Lが複数人いるというブラフだよ。自分が死ねばLが夜神月を捕まえる…ってな。」

月「だから僕は奴の名前をノートには書けなかった。」

月「もし、僕が竜崎の名前を知ってたとしても僕の身の潔白を証明するために海砂かレムに書かせただろうね。」

リューク「ククッ…そういうことか。」

月「そう、Oが複数人いた場合を考えると最悪Dメールで過去改変をされ僕が捕まるだろう。」

月「そんなことはあってはならないことだ。だから迂闊には手を出せない。」

月(クソッ…ルポライターのフリをし続けキラをどう思うか聞き込むべきだった…!)

月(岡部倫太郎の動きを気にしすぎてこっちから攻め手を塞いでいた…!)

月(次はどうする…どうすればいい…)

―――未来ガジェット研究所

岡部(さて…ループ前の俺が死んだ日になってしまったな…)

岡部(…お互い手をこまねいているのか進展はない…)

岡部(だがどうする…このままだと確実にまゆりたちは死ぬ…このままだと最悪の結果になる)

岡部(……なんとしてでも世界線を越えねばならない…キラを捕まえねばディストピア…に……)

岡部「…ディストピア?」

岡部(………気が緩んでいたな。俺はなんてことをやらかしたんだ。)

岡部(時間は一秒も無駄にはできない。)

ダル「…オカリン…?」

岡部「…ダルか、ちょっと頼みがある。」

ダル「それってキラについてかお?オカリンがマジトーンで言うとかちょっとこえぇよ」

岡部「ばっ…俺たちがキラを追っていることは言うなと…!」

ダル「自分でばらしてるお…」

岡部「あっ」

ダル「……あふぉだな、オカリン。」

岡部「…言うなっ!」

岡部(しまった…どうする…どうする…!)

月「…そういえば、先にLがブラフとして複数説を唱えた話をしたけど」

リューク「ククッ…ああ、そうだな。それがどうかしたかよ?」

月「今回はこちらがブラフを張らせてもらったよ。…といっても、僕は何もしてないけどね」

月「前にラボメンが集まった時に、僕は岡部倫太郎に話を指せる間を2度は与えなかった」

月「岡部は警戒しただろう、キラに…自分がキラだと疑っている人間に逆に疑われていると」

月「となると、後は蛇に睨まれたカエルだ。動くことはできないし、疑心暗鬼にもなるだろう」

月「キラが盗聴器を仕掛けてないか…とかね。…尤も、O達が勝手に震え上がってるだけだけれどね」

リューク「やっぱ人間て面白!」


月「さて…と。Oについてはひとまず置いておくとしようか。」

月「僕の目的はOを殺すこと以外にもある。」

月「僕にDメールを送った人間がいる…そいつを見つけ出すことだ。」

リューク「クククッ…同時進行にしちゃあ似通ってるなぁ」

月「そうだね…だからこそ一度にやれる…」

月「…キラを追うOはキラ反対派、僕にDメールを送った者はキラ信奉派だ」

月「幸い僕はルポライターの夜神月を名乗っている。取材と称してラボメンを廻…」

~~~~♪

リューク「月、電話だぞ?早く出ろよ?」

月「…もしもし」

月「…それで、電話で呼び出すだなんてどうしたんですか岡部さん」

岡部「…おまえは確か、フリーライターだったな…キラはネタになるよな?」

月「…ええ。それが?」

岡部「…相談があってな」

月「…相談?」

岡部「ああ…どうも、ここ最近キラ事件が身近にありすぎてな。」

岡部「キラを信奉するもの、批判するもの…俺をキラだと疑うもの…多くてな。疑心暗鬼になっていた」

岡部「もし、お前がネタに困っていた俺はお前に協力を仰ごうと思っていたんだ」

月「協力?」

岡部「ああ、ライターにとってキラネタは宝だろう?」

岡部「だから、ラボメンがキラをどう思ってるか聞こうと思ってな。」

岡部「お前にと ってもインタビューのような感じでネタにできるだろう」

岡部(…断れば個人的にキラ調査などという言い訳はできない。受けるしかないよな…キラ?)

岡部「…どうする?」

月(…コイツ……僕のことを疑ってないのか…)

月(……いや、疑っていても決定打が得られないから…か。)

月(まるでLのようなことをする…到底奴には及ばないがな)

月「ああ…いや、ネタとして使えるか考えてたんですよ。」

月(…コイツにとってはキラ関連者を見つけ出したくて言ったんだろう)

月(そして、僕がキラだった場合自分がOだとバラすようなものだ)

月(だからこそ、僕に声をかけた…キラ事件に絡めた言い訳をして)

月「……わかりました。協力しまし ょう。」

月(…僕にとっても他のOを炙り出す機会…そしてDメールを送った人間を炙り出す機会)

月(……メリットも逃した時のデメリットは大きい…願ってもないチャンス)

岡部「いいのか…?ありがとう…」

月(白々しい…)


岡部「というわけで集まってもらったのだが」

まゆり「きら?キラキラしてるのかなぁ」

岡部「違う、そうじゃない。」

紅莉栖「…今やキラは世界を支配しているといっても過言じゃない」

紅莉栖「いくら犯罪者だからといって殺しちゃうのは酷いとは思うけど」

まゆり「それはまゆしぃもいけないことだと思うなー」

るか「ぼくは賛成です…キラが出てきてから犯罪者は減ってますし…」

ダル「僕は…」チラッ

岡部「どうした?ダル、別にキラをどう思おうが裁かれるわけではない」

ダル「ああ…じゃあ、僕は反対だお。」

ダル「ただ、今日本でキラを否定した日には賛同派にフルボッコ確実」

ダル「怖いことこの上ないお」

月「あはは…まぁ、今はキラに偏ってる感はありますね」

鈴羽「私も反対だなぁ…」

鈴羽「人を殺し、恐怖による独裁なんて…ディストピアそのものだよ」

月「…なるほど。」

フェイリス「フェイリスは賛成だニャ、今やキラは世界の正義ニャ」

フェイリス「キラの考えは浸透しきってるし法の根幹になってるニャ」

岡部「ふむ…」

萌郁「-・-・・ ・・・ ?」

岡部「またメールか…なになに?」

岡部「私はキラに賛成だな(´Д` )」

岡部「邪魔な人がいたらいなくなって欲しいのは誰でもそうだと思う」

岡部「キラは悪人を裁いてるんだから皆が優しくなればいいんだよ♪」

岡部「……わかった。」

月「……ご協力感謝致します。」

岡部「と言って、ただ集まってもらっただけでは申し訳ないからな。」

岡部「ついでと言ってはなんだが、未来ガジェットの新アイデアを募集する!」

岡部「電話レンジ(仮)以外なら触ってもいいぞ!フゥーハハハ!」

リューク「ククッ…結局なにもないまま解散だったな?」

月「ああ…だが、僕もキラについてラボメンがどう考えているのかはわかった。」

月「…Oは岡部倫太郎、橋田至の二人だ」

リューク「おりょ?マキセクリスとか言う奴はどうした?」

月「ああ…問題ない。岡部と紅莉栖はいま不仲…」

月「いや、不仲とはいかないまでも情報をあまり共有していない感じがある」

月「前回と今回の二回で確信できたよ。牧瀬が岡部と情報共有していないのは変だ」

月「同じキラに追われる立場にあるはずなのにな」

月「つまり牧瀬紅莉栖は白。椎名まゆりも白だ」

月「椎名まゆりは岡部にとって保護下にあるといっていい。」

月「危険にさらすことはしないはずだ。」

月「仮に阿万音鈴羽もOだとして彼女に何ができる?」

月「体術で僕を組み伏せるだけか?」

月「それこそ障害事件でキラに裁かれるまでもなく法に裁かれるよ」

月「阿万音鈴羽が何を探っているのかはわからないが…少なくとも僕を避けてる。つまり尻尾も掴まれにくい」

月「…これで、僕の勝利は確定だけど……」

リューク「どうしたよ?」

月「…岡部の様子が変だった。まるで、こちらを恐れていないかのような……」

月(何か失敗をした…いや、ありえない。僕は岡部の前では一切として自分からの行動をしていない)

月(確かに、後手後手には回ったが徹底すればこれもまた防壁になる。)

月(さらに言えば、岡部の行動はほぼ把握できているといっていい。)

月(…盗聴器のブラフもある…岡部はラボ内で何かすることは不可能…)

月「……いや、虚勢だろう。今更、確定した僕の勝利を覆す要因はないからね。」

月「だから、僕がいま頭を使うのは賛同者のことだ…」

岡部「フゥーハハハ!…ハハ………」

岡部「………どっと疲れた気がする。」

ダル「大丈夫なんオカリン…」

岡部「大丈夫なわけあるか。キラを追ってる身だぞ…」

岡部「どうやってもまず勝ち目はないといってもいい状態で疲れない方が変でだろう。」

岡部「…それくらい俺らは不利なのだ」

ダル「ちょ…オカリン、それを言っちゃ」

岡部「だからこそ…俺らが勝つのだ。」

岡部「この、狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真率いる未来ガジェット研究所がな」

岡部(まだ収束はしていない。勝ち目はある…)

岡部(確かにキラは圧倒的に有利だ。だが、だからこそキラは俺らを軽視する。)

岡部(夜神月の性格的にそれは間違いはない…)

ダル「でも、キラを捕まえる ことなんて出来るん?」

岡部「ああ、問題はそのあとだな。この世界線変動を引き起こした改変者をどうするか。」

岡部「おそらく、キラもそこに目を付けるだろうな」

岡部(キラよりも早く改変者の招待に到達しなければ…頼むぞ…鈴羽…!)

月「おそらく、賛同者の中に僕にメールを送った人間がいるんだろう」

月「だが、そうだとしたら問題はメールの内容だ」

リューク「ククッ、気になる文章でもあったのか?」

月「…それもある。けどDメールは全角文字で18文字、半角文字で36文字まで…」

月「俗に言う“キラ事件”は難解な事件だ。素人が簡単に過去を変える文章を作るのは難しい」

月「それよりも問題なのは送信者だ。」

リューク「送信者?」

月「そう、これは1月に僕に送られてきた…Dメール」

送信時間:2010/08/**
送信者:夜神月
件名―――

月「送信者は夜神月…つまり僕の携帯になっている。」

リューク「だからどうしたんだ?」

月「鈍いやつだな…ラボのメンバーの中に、僕の携帯を手に入れられる人物がいるか?」

月「フリーターに神社の息子、あとは飲食店のオーナー兼メイドだ。」

月「確かに、秋葉留未穂は金もある…が、あの女と僕に接点はない」

月「だいたい僕の携帯を使った意味がわからない…」

リューク「じゃあ、月自身が送ったんじゃないのか?」

月「いや、それはありえない…さっきも言ったけど過去改変を起こすほどの文だ」

月「僕がキラだと疑われる事すらあってはならない。もうひとつの携帯を使うよ…」

月「それに、悔しいことだけど僕は魅上の失敗でNに負けてしまった」

月「でなければ、僕にメールを送る必要がないからね…」

月「誰が、何のために、僕を…キラを復活させたのか。それが問題なんだよ」

月「そして、秋葉留未穂の話に戻るけれどあの女がキラ賛成なのは…」

月「キラの考えは浸透しきってるし法の根幹になってる…この言い方からして世界の流れに沿っているからだ」

月「決して熱狂的な信者ではない。だから、キラが負ける時間の流れなら僕を復活させる理由がない」

月「だから、秋葉留未穂は排除だ」

月「…そういえば、さっき家が小火だなんだと例えたけど」

月「今回もデスノートは二重底の引き出しにしまうことにしたよ。」

月「引き出しの鍵は僕が持っていて誰もあけはしないし、開けたとしても日記がしまってある程度…」

月「もしもの時のために切れ端は時計の中に…」

月「……仕掛けは変わってないけど…まぁいいか。僕なら出来る…」

月「…そこでだ、次に僕が捨てると言ったら文脈関係なしに所有権を放棄するよ。リューク」

リューク「ククッ…どうしたライト?また監禁されるのか?」

月「まさか。そんな趣味は無いよ。」

月「………まぁ、見てればわかるさ…」

月「…とりあえず、最初に向かうのは……漆原るかの元だな。」

るか「あ…夜神さん、こんにちは…」

月「こんにちは、近くに立ち寄ったものですから参拝に。」

るか「あ、そうなんですか…」

月「……岡部さんがキラ…」

るか「えっ!?」

月「ああ、いえ…聞こえてしまいましたか…」

るか「…岡部さんがキラって…どういうことですか…!?」

月「あ、すみません…キラだと決め付けているわけではないんです。」

月「ただキラなら…いえ、そうでなくともキラに通じる人ならば荷物に通じるものがあるはずです」

るか「荷物…?」

月「…詳しくはわかりませんよ?…ですが…そうですね。携帯を複数所持するだとか。」

月「あ、複数でなくとも岡部さんは電話レンジを所持していますから…」

るか「携帯……」

月「ええ、携帯などですね。あ、漆原さんはキラ賛成派でしたよね」

るか「えっ、あ、はい…でも岡部さんがキラだなんて…」

月「先程も言いましたが、キラだと決め付けている訳ではなく、彼が自分をキラだと疑っている者がいると…」

月「…もしも、キラが逮捕…もしくは死亡した場合は警察か自宅に荷物が残るはずです」

るか「…それが?」

月「岡部さんが、もしも亡くなった時に警察へのパイプはあるんでしょうか?」

月「ああ、いえ…ラボメンの中にはキラ賛成派が漆原さんを含め3人いますが…」

月「キラを復活させるためには警察を使って携帯を取り戻さねばいけません」

るか「えっと…自分の携帯ではダメなんでしょうか…」

月(……漆原るかは白)

月「…自分の携帯…ですか。漆原さんは自分の携帯を使って助けたいですか?」

るか「それは…その……はい。」

月「…なるほど、貴重なお話を聞かせてもらいました。ありがとうございます」

月「次は…あ、桐生さん」

萌郁『夜神くんこんにちはo(^▽^)o』カチカチ

月「あはは…相変わらずメールなんですね」

萌郁『うん♪こっちのほうが話しやすくて(。・ ω<)ゞ』

月(やりづらい……)

萌郁『夜神くんは何してるの?買物?』

月「ええ、秋葉原はPCパーツとか揃ってますし。記事を書くときに使わないといけないでしょう?」

萌郁『あ、そっか!夜神くんもフリーライターなんだっけ( ´ ▽ ` )』

月「ええ、キラについて書こうかなと思ってまして。」

萌郁『あっ、だから前も聞いてきてたんだね(>_<)』

月「ええ、それでですね。少し思うことがあったんですよ」

萌郁『思うこと?』

月「ええ…と言っても、同じルポライターですからあまり言えませんけど」

萌郁『えー、夜神くんのイジワルー(´;ω;`)』

月「はは、しょうがないじゃないですかー、商売敵なんですから」

萌郁『あ、じゃあ情報交換しよ!それならイイでしょ?(´∀`)』

月「わかりましたよ…岡部さんが自分をキラじゃないかと疑う人がいると聞きまして。」

月「そこで思いついたんですが、もしもキラがキラたるものがあるのであれば…」

萌郁『荷物か何かに特徴があるのかな?(`・ω・´)』

月「ええ、顔と名前があれば殺せる…何か特別な力が必要なはずです」

リューク「ククッ…自画自賛かよ…」

月「例えば、岡部さんがキラだとしたら。キラたる所以こそ分からないですが電話レンジで大分楽になるはずです…」

萌郁『なるほどなるほど…』

月「でも、キラはLに追われている身です。もしも死んだりしたらと考えると…」

萌郁『Dメールを使って復活させればいいんじゃないのかな?』

月「キラ賛成派…例えば桐生さんとかが携帯を使ってですか?」

萌郁『流石に自分の携帯だと足がついちゃうと思うから出来ないよ?大きな組織なら話は違うかもしれないけれど…』

月「ええ、勿論岡部さんをキラだとするのはあくまでも仮説です。」

月「むしろ、それはありえない。規模が小さすぎる…」

月「ですが…Dメールの原理から言えばSERNが似たようなことをしているようですし」

萌郁「…っ」カチカチ

月(!…反応した?)

萌郁『SERNにキラがいるの?』

月「その可能性があるというだけのことです。…あ、情報交換ということなんでこちらからも聞きたいことがあるんですよ」

萌郁『…なにかな?(`・ω・´)』

月「……キラに通じる大きな組織があれば、調べてもらえませんかね。」

萌郁「……」カチ

萌郁『…SERNを調べるの…?』

月「…無理にとは言いませんよ。それでは、僕は買い物の続きがあるので。」

月(桐生萌郁…グレーだな)

月「最後は……あ。」

鈴羽「え…夜神月…」

月「あはは…奇遇ですね、何をしてらっしゃったんです?」

鈴羽「……キミには関係ないと思うんだけど」

月「…連れませんね、あ、僕は散歩ですよ。取材も兼ねてますが」

鈴羽「…へぇ、そう」

月「……ああ、そうだ。今からメイクイーンにゃんにゃんに行くんですけれど、一緒にどうです?」

鈴羽「………」

鈴羽(……監視は必要だよね…)

鈴羽「…わかったよ。そっちのおごりね。」

月「え、ええ…」

リューク「ククッ…あんなぼったくりなところでおごりかよとか思ってるだろ」

月(うるさいリューク…)

月「…ところで、阿万音さん。生まれはどちらでしたっけ」

鈴羽「………それも取材?」

月「いえ…これは興味というか……」

鈴羽「………あっそ」

月「………………」

鈴羽「…………………」

月「……わかりました、もう余計なことは聞きません…記者魂は捨てることにします」

リューク「!」


リューク「クククッ…楽しかったぜぇ、ライト」


月「…………」

月「!」

月「………」

月「…阿万音さん」

鈴羽「…何」

月「………いえ、やはりなんでもありません…」

鈴羽「……………あっそ」

フェイリス「おかえりにゃさいませー!」

フェイリス「にゃにゃ!ライト!あとラボの下のお店にいるバイトの!」

鈴羽「阿万音鈴羽だよ!よろしく!」

フェイリス「スズニャン!!フェイリスはフェイリスっていうにゃ!よろしくだにゃ!」

月「あの…席を…」

フェイリス「かしこまりましたにゃっ!こっちだにゃー!」

月「…アイスコーヒー2つで」

鈴羽「じゃあ私も」

フェイリス「それじゃ4つになっちゃうにゃ!アイスコーヒー2つかしこまりましたにゃー!」

鈴羽「……で?何。」

月「…はは、相変わらず僕には素っ気ないんですね…」

鈴羽「…………」

月「……フェイリスさんが来たら一緒に言おうと思ったのですが……単刀直入に言います。キラについてです」

鈴羽「!……なんで、私達なの?」

月「……キラに通じる何かがあるはずだからです。」

フェイリス「おまたせしましたにゃ!…にゃにゃ?どうしたのにゃ?」

月「……いえ、前にも言いましたとおりキラ事件について話を聞いていまして」

フェイリス「ああ…そうだったにゃ」

月「…突拍子もないこと話をします。…もしもキラがタイムマシンを持っていたならばどうします?」

鈴羽「なっ…!?」

月「…先に阿万音さんには言いましたが僕は貴方たちの中にキラに通じる何かがあると思っています。」

月「僕はタイムマシンなどというものは僕は信じてはいませんでした。…が、存在していた。」

月「これは大きな躍進なんです。キラはまるで未来が見えているかのような行動を示した。」

月「常識では測りえないところにいるんですよ。ですから……」

フェイリス「…ライトは……キラについてどう思ってるにゃ…?」

月「大きな声では言えませんが、悪だと思っています。もしもキラの能力が使われても犯罪者を殺していくのは狂気の沙汰です。」

月「…まだ、それならばまだ、周りの邪魔な者を[ピーーー]人間のほうがよほど理性がある。」

フェイリス「……………」ジッ

月「…フェイリスさんはキラ賛成派でしたよね。もしもキラがタイムマシンがあったとしたらどうします?」

フェイリス「…タイムマシンとか難しいことはわかんないにゃ。それに、例え持ってたとしても使い道がないと思うにゃ!」

フェイリス「…Lがキラを追ってるし、必ず死刑台に送るとも言っている。そんな状態でタイムマシンは使うことは無謀にゃ」

月「……ならば、キラが敗れたとしたら?例えば大掛かりな組織がキラに対する利権がらみで復活させようとしたり」

フェイリス「……それもありうるかもしれないにゃ。でも、フェイリスはそんなことしないにゃ!安心していいと思うにゃ!」

フェイリス「フェイリスはキラを支持するにゃ…でも、死んだ人間を復活させることはしてはいけないことにゃ……」

フェイリス「どれだけ悲しくても辛くても絶対に。」

鈴羽「…フェイリス……」

月「…すみません、野暮なことを聞いてしまって。オムライス2つお願いします。」

フェイリス「かしこまりましたにゃー!」

月(あそこまで必死に生き返らせないと主張するからには何かあるんだろうけど…逆に自分に言い聞かせているだけ…?)

月(そういう状況になったら復活させてしまうタイプかも…だとしたらグレー…か?)

岡部「……今頃夜神月は改変者を探し回っているだろう…」

岡部「…だが、俺はだいたい目星はついている……あとは鈴羽から情報を聞くだけだが…」

~~♪

岡部「…もしもし、俺だ。」

鈴羽「もしもし、岡部倫太郎?」

岡部「なんだ、鈴…バイト戦士か。何かあったのか。」

鈴羽「うん、いま夜神月と接触してる」

岡部「なっ!?」

岡部(……鈴羽に改変者のことを調べるよう言ってからだいぶ時間は経っている…が)

岡部(それを夜神月に察知されたのでは…)

岡部(…いや、それを避けるために俺自身ではなく鈴羽に任せたのだ…情報漏洩はあってはならない)

鈴羽「もしもし?岡部倫太郎?」

岡部「…ああ、夜神月と一緒にいるのだろう?それが?」

鈴羽「いや、それがさ…本当に夜神月がキラなのかなって?」

岡部「……?」

岡部「…どういうことだ?」

鈴羽「…全く見えないんだよねぇ…そういうふうには」

岡部「…………そうか。いや鈴羽。連絡してくれて助かった。気にせずに調査を進めててくれ。」

岡部「…調査が終わったら電話ではなく直接あって情報を聞きたい。頼むぞ」

鈴羽「うん…わか」

岡部「?どうした鈴羽!!」

月「もしもし岡部さんですか。」

岡部「…夜神月……」

岡部「鈴羽の携帯を奪ってまで電話をかけるのはあまり褒められたものではないと思うのだが」

月「…あ、すみません…」

岡部「……まぁいい。それで、何か用か…」

月「はい…えっと…単刀直入に聞きます。貴方がたの中にキラはいませんか?」

岡部「…は?」

岡部(なんだこいつ…ふざけているのか…?キラ自身がキラはいませんかだと…?)

岡部「…なぜ、そのようなことを聞く。」

月「…まず第一に、貴方はキラに対して過敏な反応を見せた。それこそ僕に協力を仰いでまで。」

月「第二に、キラはまるで未来を見据えたかのような行動をしていた。いや、常識の範疇にはいない。」

岡部(自画自賛……)

岡部「…要するに、キラはタイムマシンを持っている。もしくはその近くにいる人間。つまり俺らであると?」

月「そうとっていただいて構いません。僕は信じたくありませんが…」

岡部(白々しい…が、真に迫るこの感覚はなんだ…?)

月「……もちろん、貴方がただけとは限りません。世にはタイムマシン研究家は多くいます」

岡部「だが、俺がここまで過剰に反応するから…か。なるほどな。」

岡部「はっきり言おう、俺らの中にキラはいない。そう信じている」

月「…そうですか……ですが、くれぐれも気をつけてくださいね。」

岡部(今度は脅迫…)

岡部「ああ…鈴羽に代わってくれるか。」

月「あ、すみません…」



鈴羽「…ね?何かおかしいでしょ?」

岡部「…ああ、真に迫る感覚があるな……鈴羽、悪いがもう少し月と一緒にいててくれ。」

鈴羽「…わかったよ……じゃ、切るね…」

月「…あ、ちょっと待ってください。」

鈴羽「…え?」

岡部『…どうした?バイト戦士よ?』

月「岡部さんに聞いてもらえますか、ラボメン招集は可能かと。」

岡部『……聞こえたぞ、可能だ。』

月「…では、明後日あたりに牧瀬さんと橋田さん、あと漆原るかさんをラボに。岡部さんも居ててください。」

岡部『了解した。では切るぞ』pi

鈴羽「…夜神月、キミ…なんで岡部倫太郎にあんな質問したの?」

月「……キラだから。」

鈴羽「…!」

月「…もちろん冗談です。僕がキラならば…いえ、もちろんキラを容認するわけではないのですが」

月「キラの気持ちになって考えれば意味のない行動です。警察関係ではない人間にする行動ではないですからね。」

鈴羽「…そう、ならいいんだけど」

月(態度が軟化した…キラ捜査は一歩前進かな…?)

月「………」

月『…では、明後日あたりに牧瀬さんと橋田さん、あと漆原るかさんをラボに。岡部さんも居ててください。』

岡部「…了解した。では切るぞ。」pi

岡部「………」pi

岡部(…キラ否定派を集めて、キラ本人が乗り込んでくる…か。)

岡部「あ、ルカ子か。いや、すまんな。明後日空いているか?ああ、ラボにな。すまない。」pi

岡部(……何を話すのかはわからんが…ちょっとやそっとで、欺けるとは思うなよ…!キラ…!)

岡部「ダル、クリスティィィィッナッ!」

ダル「んお?」

紅莉栖「なんだその言い方は。ティーナでもないし。」

岡部「…明後日、月から何か話があるそうだ。開けておけよ!」

紅莉栖「ハァ?」

岡部「…ん?公演でもあるのか?」

紅莉栖「…いや、その日は空いているけど。」

岡部「ならばいいのだ。ダルはどうせ暇だろう?」

ダル「なっ!!その言い方はないだろJK!」

岡部「なんだ、なにか用事があるのか。」

ダル「ない!」キリッ

岡部「ならなぜ否定した。」

紅莉栖「キリッ…だってお…」ボソッ

岡部「ん?」

紅莉栖「!!な、なんでもない!!」

岡部「そ、そうか…?」

ダル「…ちょっとるか氏遅すぎない?」

紅莉栖「確かに…」

月「まぁまぁ…漆原さんにも何か事情があるのですよ」

岡部「だからといって…人を待たせるのはな」

ダル「今週のおまえいうスレはここですか?」

るか「……遅れてすみません…」

鈴羽「岡部倫太郎ー」

岡部「バイト戦士!なんで…」

月「僕が呼びました…すみません、黙ってて。」

岡部「…そうか。ならばいい…それよりも…話はなんだ。」

月「では…今日集まっていただいたのはキラについて好ましく思っていない方々です。」

岡部「なっ!?」

紅莉栖「…岡部?」

岡部「…ああ…すまない。話を続けてくれ。」

月「岡部さんには前にも言いましたが僕はこのラボにキラ、もしくはキラに準じるものが紛れ込んでいると考えています」

岡部「ああ、お前は俺を疑っているのだったな。」

ダル「ちょ、それどういう事なん!?」

月「……事実です。理由は2点、岡部さんはキラに過剰反応した。そしてキラは未来予知できるかのように捜査から逃れ続けている。」

紅莉栖「待って、それじゃ理由が薄すぎる。疑うには決定打がないわ。」

月「…確かに、理由は薄い。ですが1%でも理由があるなら検証するのが道理でしょう。タイムマシンは実際にある、これは躍進なんです」

月「それに、あなたがたからすればラボメンにキラは居ないと思いたいはずです。」

月「互いを監視しあってる時にキラによる死者が出た場合はキラがいないという証明になる。」

るか「じゃ、じゃあなんでボクを呼んだんですか…?」

岡部「…確かに、ルカ子はキラ賛成派の人間ではないか。」

月「…キラ賛成派が少なからずこのラボにいるというのがよくわかるじゃないですか。」

月「それに、キラはこのラボにいるかもしれません。だとしたら、キラ賛成派は疑われても仕方がない。違いますか」

岡部「牽制だとでもいう気か…!?」

月「…そう取られても、構いません。ですが、ここにいる漆原るかさんはキラ賛成派の三人の中で一番キラである可能性は低い」

るか「えっ」

月「…岡部さんがもしもキラだと仮定し、キラが亡くなるようなことがあった時には復活させねばなりません。どうしますか?」

るか「そ、それは…前の時のままでいいんですよね?」

月「ええ。」

るか「…自分の携帯を使います。」

月「……これが漆原るかさんがキラではない、もしくはキラに近しくないという証明です。」

岡部「…!」

紅莉栖「……!」

ダル「…どういうことなん?」

紅莉栖「自分の携帯じゃアシが残ってしまうってことね…」

月「ええ、少なくともこの時間軸、世界線解釈に基づくならば世界線においては発信履歴は残らずとも…」

月「着信履歴には確実に誰からというのが判明します。」

鈴羽「そうか、6年も捜査の手から逃れ続け、ついには各国の政府に公認されるほどにまで至ったキラが安易な手を使うわけが…」

月「その通りです、少なくともそんなことをする性格には思えません。むしろ自身の生命に関わるものだからこそ念を入れるはずです」

月「漆原るかさんを馬鹿にするつもりではありません、しかしここまで純粋な思いで行動する人間がキラだとは思いたくはない。」

月「…むしろ、キラへの恐怖で賛同しているのに過ぎないのではないですか?」

るか「………」

月(……申し訳ないが、もしも漆原さんが死ぬことになった場合は…少なくともこの中にキラに近しいものが紛れ込んでる証明になる…)

紅莉栖「………一応、理屈はわかったわ…でも、なんで貴方がキラの話をするのかしら。取材とは思えない態度だけど」

ダル「それに、キラについて詳しすぎじゃね?夜神氏、何者なん?マジで。」

月「僕は…いえ、私は……」

岡部「…まさかキラ…などというのではあるまいな?」

鈴羽(前言ってたよそれ…)








月「――――私はLです」






岡部「!」

ダル「ちゅ、厨二病乙…! ……え?マジで…?どういうことなの……」

紅莉栖「………貴方がL…ね…それを信じろって言うの?」

るか「え、えっとLって…キラと敵対してる…え?え??」

鈴羽「………」

月「…驚かせてしまって申し訳ありません、ですがこれは紛れもない事実です。」

岡部(…警察からのハッキングだとか…私はLだとか…ふざけているのかコイツは…!)

ダル「…ソースが提示されていない件について…このままだと残念なイケメン認定まっしぐらだお…」

鈴羽「………」

月「そうですね…情報ソースならば……この警察職員身分証明書で十分でしょうか?」

岡部「身分証明書…?」

月「交通巡視員や少年警察補導員以外の警察職員は警察手帳ではなくて証明書を持ってるんです…」

ダル「そーなのかー」

岡部「いやまて、Lは探偵だろう。警察官ではないぞ」

月「…ええ、ですが少なくともキラを捕まえようとしている“私”自身の身分証明は出来るでしょう…」

月「改めて、私は夜神月、警察職員です。…といっても警察庁情報通信局情報管理課技官なので警察官ではありませんが。」

紅莉栖「…失礼ですが、日本警察はキラを追わないという方針じゃありませんでしたっけ」

月「ええ、アメリカ大統領の会見を皮切りに各国政府はキラを認めた。」

月「日本政府も多分に漏れず、キラ捜査を完全に打ち切りました。」

紅莉栖「捕まえようとしその度に国のトップが変わっていったのでは国全体が成り立たなくなっていく…かしら。」

月「ええ…しかし、キラは紛れもなく大量殺人犯です。これは事実。」

月「キラ自身それをわかってて自らを犠牲にと、それが真の正義であると…自惚れています」

月「キラが悪か正義かなんて私達が考える事じゃない…そんな事は世間や思想家にやらせておけばいいとも思ってます。」

月「私は私自身の意思でキラを捕まえます。私は国の首脳ではない、倒れても問題はない…」

月「結果。正義…悪…結果が全てになるくらいに考えるべきです。」

月「キラを捕まえればキラは悪、キラが世界を支配すればキラは正義。…現時点ではキラ正義に傾いていますが」

紅莉栖「……わかりました…けど仮にそれを証拠にLだとおっしゃるなら…不可解だと思います」

月「!」

紅莉栖「夜神さんは私たちの中にキラがいると思っているんですよね…」

紅莉栖「私の知る限りLという人物が一般に知られるようになったのは6年前の宣戦布告の日です。それまでは一切謎の存在だった。」

紅莉栖「…貴方がLだというのなら大胆すぎる。キラを追うなら追っている事を極力知られないようにするのが鉄則のはず」

紅莉栖「まだこのラボには複数人の人間がいてキラを特定できてもいないのに。」

月「…………………」

紅莉栖「………………」

月(…竜崎……お前の気持ちを今になってわかった気がするよ……)

月(……そして…お前の遺志は僕が継いだ…キラは僕が捕まえる…僕はLだ…)

月「…………確かにそうですね…ですが。」

月「私がLだということを知っているのはこの場にいるラボラトリーメンバーのみです。」

岡部「…何が言いたい。」

月「私が死ねば…少なくともこの中にキラがいるということになります。その時は私と捜査を共にした優秀な捜査官が黙ってはいません。」

月「……キラがご丁寧にもわざわざ絞り混むようなバカな真似をすることはないとはおもいますが。」

鈴羽「………。」

岡部「……先程から喋ってないが…バイト戦士よ、お前…知っていたのだな?」

鈴羽「!」

岡部「月が世界線解釈を知っていた時点でおかしいとは思っていた…まだ俺は教えてはいないからな」

月「……ええ、確かに阿万音鈴羽さんには先だって。」

紅莉栖「………」

鈴羽「あ、あー…抜けがけのような真似しちゃってごめんね…」

月「理由はよくわかりませんが彼女は私に敵意を…いえ、嫌疑されているようでした。ですから私がLである、と。」

岡部「………それだけではあるまい。お前は試したのだろう、コイツがキラであるかと。」

鈴羽「なっ!?」

岡部「俺の知る限り鈴羽という人間は直情的だ」

岡部「コイツがL側ならキラを、キラ側ならLを。確実にむき出しの敵意で見続けるだろう。」

岡部「だからお前は真相はどうかは知らんがLと名乗り自分を殺すか確かめた…違うか?」

ダル「お、オカリンそれは…」

月「………なるほど。そういう考え方もできますね」

岡部「…………」

月「ともあれ、私自らの正体を明かしたことで鈴羽さんは警戒を解いてくれました。」

ダル「少なくとも…警察関係者だし……当然の結果だろ…」

月「……世界線解釈というものも教えていただきましたし…岡部さんが、その記憶を引き継いでいるということもお聞きしました」

岡部(…こいつ……!俺を狙い撃ち…確実に仕留めにきている……!)

岡部「……要するに、俺たちが互いを監視しあえということか。」

岡部「…それでどうなる、ラボメンの連携性が悪くなってしまうだけではないか。」

岡部「……とはいえ、お前がLを騙る理由もないだろうな。嘘ならもっと意味のあるものにするだろうしな…」

紅莉栖「…岡部と橋田は変態だけど…キラ、もしくはその親派がLを騙って狙う理由もないわ」

ダル「オカリンもよく世界の支配構造ガーとはいうけど、悪事を働けるような人間でもないしね」

岡部「ぐぬぬぬ…」

るか「お、岡部さんはいい人です…!」

岡部「…ゴホン、ともかく…夜神月…L…お前の要求は飲もう。」

岡部「ただし、こんな要求をされては狂気のマッドサイエンティスト…いやラボの代表としていい気分とは言えん」

岡部「お前も監視の対象とさせてもらう…文句は言わせんぞ。」

月「………わかりました。」

岡部「バイト戦士よ、頼めるか。」

鈴羽「…うん、わかった。」

岡部「……オホン、フゥーハハハ!以上で円卓会議を終了するッ!」

――――――翌日

ダル「……。」

ダル(オカリンの顔……いや顔色悪すぎだろ……)

岡部「……どうした。」

岡部(……互いに監視し合うなどという策に出られるとは思わなかった)

岡部あの場に俺がキラを追っていることを知っている者しかいなければ話は別だったが……贅沢も言ってられない……)

岡部(……一応奴も監視対象にできたのが一矢報いれたというものだが…あまりにもあっさりしすぎではなかったか…?)

岡部(これでは奴も俺も自由には動けない…そのはずなのに、あまりにもあっさりしすぎて……何か策があるのではないかと思ってしまう…)

岡部(……大丈夫だ…俺たちの計画に穴はない……そう思ってはいるが……どうしても……不可解……!)

岡部(……揺さぶりをかけているだけかもしれないが……もしかしたら向こうは俺らの策も全て見越し上回っているのかも……)

岡部(………うぐ…頭が痛くなってくる、考えれば考えるほどっ……!)

ダル「いや……なにも……」

岡部「……そうか。」

ダル(ここにまゆ氏がいたら言い訳不能なレベルで顔真っ青だぞオカリン……)


鈴羽「……。」

鈴羽(一応聞き込みをしてるけど……こんなんでいいのかな……?)

るか「……どうしましたか?鈴羽さん……」

鈴羽「ううん……なんでもないよ!漆原るか、きみこそ顔色悪いようだけど…」

るか「あ、いえ……ごめんなさい、どうしても昨のことが……」

鈴羽「ああ……たしかにいきなりいろいろあったいからね……でも悩んでても仕方ないよ!」

鈴羽「あたしたちはいつもどおりでいいんじゃない?岡部倫太郎も監視なんてしてたら連携が悪くなるって言ってたし」

鈴羽「そりゃキラは懸河の勢いを持ってるけど、こっちには夜神月や岡部倫太郎がいるんだからきっと大丈夫だよー!」

るか「そう……ですよね……!安心しました、夜神さんやおか…凶真さんもいるんですもんね……!ボクも頑張らなきゃ……!」

鈴羽「あはは、だからそんなに意気込まなくても大丈夫だよー」

鈴羽「…………監視……尾行もだけど意気込むと相手に気取られる。逆に見つからないようにと意気込んでも気取られる」

るか「……鈴羽……さん?」

鈴羽「どれほど頑張っても透明人間にはなれないんだ、ピリピリしても無駄どころか害。」

鈴羽「……ならせめて気楽にするのがいいんじゃない?」

るか「…………」

鈴羽(あっれー…?まずちゃったかなー……?)

るか「……鈴羽さんすごいです……!さすが……えっと……バイト戦士なだけあります!」

鈴羽「あははは……バイト戦士って言われるのは岡部倫太郎にだけで十分かなー……」

鈴羽(…………本当にこんなんでいいのかなー……?)

月「……。」

月(まだかな……)

まゆり「おまたせしましたー」

月「!」

フェイリス「ニャはどうしたんだニャ」

まゆり「あ、ごめんなさいニャ、アイスコーヒーとーオムライスですニャー」

フェイリス「うんうん、それでいいにゃ」

月「ありがとうございます。いやぁ、ここのオムライス美味しくて……」

フェイリス「フフーン、値段に見合う品質でやってるにゃ!ライトもとっくに虜なのにゃー!」

月「ふふ、そうかもしれませんね」

まゆり「ふふふ、フェリスちゃんがお客さんのために一生懸命考えたメニューだもんね~」

フェイリス「マユシィ!」

まゆり「ご主人様のためだにゃ~」

フェイリス「そういうことじゃないにゃ!!フシャー!!」

月「あははは、微笑ましい光景ですね!」

~~~♪

月「おっと……」

月「…………?」

月「僕宛の………僕からのメール?」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月06日 (日) 15:42:16   ID: Kz7utagT

なんで中途半端なss載せるかなあ

2 :  SS好きの774さん   2014年08月27日 (水) 22:12:35   ID: rs70-Lw_

クソss

3 :  SS好きの774さん   2014年10月13日 (月) 23:08:54   ID: TRnarkWW

最後まで書いてほしかった

4 :  SS好きの774さん   2015年02月08日 (日) 23:21:18   ID: brxiahdZ

最近、焼き直しSS書いてるみたいだねこの作者さん

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