【まどマギ】 なぎさ「たゆまぬ努力」 ゆま「きょうこの頃」 【おりマギ】 (56)

最初にいくつか

※ほむらが転校してくる結構前
 なぎさとマミさんが偶然知り合い仲よくなってた
 そんな都合のいい時間軸の設定


・改変前 ワルプルギスの夜を撃破後しばらく経過

・単行本派なので小巻先輩はほぼ間違いなく出したくても出せない

・織莉子は行方不明(だから多分キリカも出ない)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1386677282

~☆

ーゆま家 朝ー


ゆま婆「ゆまー!朝ごはんだよー!」


ゆま「はーい!」テッテッテッ


ゆま爺「おはよう、ゆま」

ゆま「おはよう、おじいちゃん!」


ゆま「おはよう、おばあちゃん!」

ゆま婆「おはよう」


ゆま爺「ちゃんと手は洗ったかい?」

ゆま「うん、洗ったよ」


ゆま爺「ならさっそく、食べるとしようか」


ゆま爺「いただきます」

ゆま婆 ゆま「「いただきます」」

~☆

ーマミホーム 朝ー


なぎさ「ハロー。マミ、ハロー」ユサユサ


マミ「んぅ」ピクッ


なぎさ「起きるのです!マミ、ハロー!」ユサユサ


マミ「……ぐぅ」

マミ「…………」ボー


マミ(……ちょっと寝坊しちゃった感じかしら?)チラッ

マミ(あっ、やっぱりもうこんな時間だわ)


なぎさ「おはようなのです、マミ!」



マミ「おはよう、なぎさちゃん」

マミ「ごめんね、ちょっと起きるの失敗しちゃった」ウトウト


なぎさ「別に大丈夫なのですよ」グー


なぎさ マミ「…………」


マミ「今からパンを、なるべく急いで焼いてくるから待ってて」


なぎさ「できることなら、なぎさはチーズをのせて焼いたパンが食べたいのです!」

マミ「はいはい、いいわよ」クスクス

~☆

ーゆま家 玄関前ー


ゆま「いってきまーす!」テッテッテッ


テクテクテク


ゆま「…………」

ゆま(そろそろこの辺に、キョーコがいるはずなんだけど……)


杏子「…………」

ゆま(あっ、いた)


ゆま「杏子―!」テテテッ

杏子「!」


杏子「おはよ、ゆま」

杏子「じゃあさっさと見滝原行くか」


ゆま「うん!」

~☆

ーマミホームー


マミ「どう?そっちの様子は?問題なくやれてる?」


杏子「ああ、特に問題なくやれてるよ」


マミ「縄張り――」


テッテッテッ


なぎさ「ちょっとゆまと二人で公園行ってきます、マミ!」


ゆま「……いいよね?キョーコ」ソワソワ


杏子「車とか色々、気をつけろよ」


ゆま「うん!」パァ


なぎさ「それじゃ行くのですゆま!」

ゆま「うんっ!」


テッテッテッ

ガチャ

バタン



マミ「…………子供って、元気よね」


杏子「なに年寄りくさいこと言ってんのさ。アタシらだってまだ十分子供だろ?」


マミ「それはまあそうだけど、あそこまで曇りのない笑顔で走り回れないわよ、もう」


杏子「……確かに少し羨ましい気持ちにはなるよね」

杏子「でも、人生楽しめるうちに楽しんでおくのは良いことだ」

杏子「ちゃんと守ってやらないとな」


杏子「あいつら二人が仲良くなれて、ホントによかった」


マミ「……ええ、ホントにね」クスッ


杏子「その意味ありげな含み笑いはなによ?」


マミ「だって、あなたの口からそんな殊勝な言葉が聞けると思わなかったんだもの」


杏子「…………似合わなくて悪かったな」

マミ「いえいえ、むしろ似合いすぎるくらいよ」ニコッ

かなり短いけど今日はここまで

なぎさSSまともに書くの叛逆漫画版全部出るまで我慢したかったけどもう待てないよ

なぎさちゃんとゆまちゃんが交流する話が書きたかった 百合とかではないです
諸注意だけでは状況説明どう見ても足りてないけど
書いてくうちに追々説明されてくんじゃないかなと思います

さっきなんとなく書き出し思いついて猛烈に書きたくなったので凄まじく見切り発車です

ありがとね、トリップ着けててくれたお陰で読まないで済むよ

~☆

ー公園 ブランコー


なぎさ「それで、話したいことってなんですか?」

なぎさ「二人には万が一にも聞かれたくないことなんですよね?」


ゆま「ふたりにはって言うか……」


ゆま「あのね、キョーコのためにね」

ゆま「わたしがなにか役に立てることはないかなーって」


なぎさ「……と、言いますと?」


ゆま「ゆま、キョーコに助けてもらってばかりだから」

ゆま「いのちを救ってもらったり、それから一緒にいてもらったり」



なぎさ「ゆまが杏子のこと大好きなのはなぎさもよく知ってるのです」

なぎさ「祖父母に引き取ってもらおうって話になったとき」

なぎさ「キョーコと離ればなれになりたくないよって、見ててとても大変でした」


ゆま「うん、大変だった」


ゆま「それから話し合って、キョーコにはこっちに縄張りを移してもらって」

ゆま「おかげでゆまは毎日キョーコと会える」


ゆま「でも、あまえてばっかりじゃダメだと思うの」

ゆま「そろそろなにか、役に立たなきゃ」


なぎさ「……なるほど、ようするに恩返しがしたいってことですか」

なぎさ「協力するのは構いませんけど、本人に何かして欲しいことがないか」

なぎさ「直接聞くのではダメなのですか?」



ゆま「ダメだよ!だってそれじゃウワー!ってさせられないもん!」

ゆま「ゆまだってこれくらいのことはできるんだよって、キョーコに見せたいの」

ゆま「それに本人に聞いても、きっとえんりょして言ってくれないし……」


ゆま「自分でいろいろ考えたんだけど思いつかなかったから」

ゆま「なぎさちゃんに助けてもらおうって思ったの」


なぎさ「……そうですか、ふーむ」

なぎさ「こういうときは自分の欲しいものをあげる」

なぎさ「それが世間一般での定番なのです」


なぎさ「ゆまは今なにか、欲しいものはありますか?」

ゆま「え、えーと」



なぎさ「でも、なぎさとしてはその方法はあまりオススメしません」

なぎさ「おいしいチーズをあげても、皆なぎさが思ってたより喜んでくれないのです」

ゆま「……ハ、ハハハ」


ゆま なぎさ「…………」


ゆま「……」


ゆま「――魔法少女になれたら、簡単なのにな」ボソッ


なぎさ「コラッ!」ゴツン


ゆま「あてっ!」


ゆま「な、なぎさちゃん、なにも頭叩かなくても……」

ゆま「ただ、キョーコが欲しいものをあげたいって願えば」

ゆま「簡単だなって軽く思っただけなのに」



なぎさ「魔法少女になるなんて軽々しく、思っても口にしてもダメなのです」

なぎさ「なぎさは魔法少女になったおかげでこうして生きていられますが」

なぎさ「願いごとに関しては大失敗をしたから、それがわかるのです」


ゆま「……そういえばなぎさちゃんって、どんな願いで魔法少女になったの?」

ゆま「今後のさんこうのため、聞かせてもらえないかな?」


なぎさ「…………聞いても、笑いませんか?」


ゆま「うん!もちろん!」


なぎさ ゆま「…………」




なぎさ「チーズケーキ」

ゆま「え?」



なぎさ「チーズケーキ1ピース」

ゆま「……それだけ?」


なぎさ「おいしかったですよ、すごく」


なぎさ ゆま「…………」


ゆま「あの、ほら、なぎさちゃんのチーズへの底知れぬ愛情を感じ――」

なぎさ「…………」


ゆま「えっと、さっきは軽々しくあんなこと言ってごめんね」

なぎさ「わかればいいのです。わかれば」ヨシヨシ



なぎさ「では、そろそろ杏子へ恩返しする方法を探しに行きましょうか」

ゆま「どうやって?どこへ?」

なぎさ「決まってます。わからないことは素直に人に聞くのです」


ゆま「えっ、でも……」


なぎさ「本人にはもちろん聞きませんよ」

なぎさ「ただマミに聞くのも、この場合あまり得策とは言えないでしょう」

なぎさ「あの人そういう隠し事むちゃくちゃ下手ですからね」


なぎさ「だからまずは、さやかの元に行ってみるのです」

今日はここまで
100レス位を目指すつもりで頑張ります
あるいはそれ以下かもしれない

~☆

ーさやか家 玄関ー


さやか「へー、ゆまちゃん何か杏子に恩返ししたいんだ」


なぎさ「大体そんな感じみたいです」


さやか「そっかー偉いねーゆまちゃんは。感心、感心」


なぎさ「何かいい方法思いつきませんか?」



さやか「……ううーん、やっぱり無難にプレゼントかなぁ」

さやか「だけどきっと、そんなに予算はないんでしょ?」


ゆま「うん、お小遣いで出せる範囲じゃないと」

なぎさ「できる限り、費用は低予算に抑えてくれると助かります」


さやか「…………うむむむむむ」


さやか「――あっ!」

さやか「いいこと思いついた!時間これからある?」



ゆま「えっ?大丈夫だよ?」


なぎさ「でもあんまり長くかかるようだったら」

なぎさ「マミたちに電話とかを先に一応しといた方がいいような気がします」


さやか「よし、ならOK!家のなか入ってよ!」

さやか「こういうのってやっぱり手作りが一番でしょ!」


なぎさ ゆま「「?」」

~☆

ーさやか家 さやかの部屋ー


ゆま「やったー!ブレスレットできたー!」


さやか「おめでとうー!」パチパチ

さやか「うんうん、無邪気に喜んでもらえるとこっちも嬉しいねー」


さやか「なぎさちゃん、自分で作ってみて感想はどうよ?」


なぎさ「作ってみて、ですか……」

なぎさ「さやかが意外に器用で、しかも教え方も上手でびっくりしました」


さやか「意外にって何さ。意外って」

さやか(それ、これを作った感想とは微妙に違うし)


さやか「まぁ、ビーズアクセサリくらいなら、杏子も貰うのに気軽でしょ」


さやか(もう少し難しいデザインにしてもよかったけど、最初だからね)



ゆま「……えっとね、さやかおねえさん、ちょっといい?」


さやか「うん?どうしたの?」


さやか(と、突然さやかお姉さんときましたか。ちょっとだけ照れるな)


ゆま「あ、あのね、おじいちゃんたちのも作りたいなって今ふと思ったんだけど」

ゆま「また今度来てもいい、かな……?」オズオズ



さやか「……なーんだ、急に改まるから身構えて損しちゃったよ」

さやか「そんなのもちろん大歓迎に決まってるじゃないの!」


さやか「てか正直材料は結構余っちゃってるんだよね」

さやか「次は、もうちょっとレベルが高いのに挑戦してみよっか?」



ゆま「っ!」パァ

なぎさ「よかったですね、ゆま」

ゆま「うんっ!」ニコニコ


なぎさ「ではこれで、杏子のプレゼントとしては満足ですか?」

ゆま「……うーん?」


なぎさ「あー、そうですか。じゃあ次行きましょう、次」


さやか「次?」


なぎさ「ありがとうなのです、さやか。おかげで助かりました」ペコリ

ゆま「ありがとね、さやかおねえさん!」ペコリ


さやか「あっ、いえいえ」ペコリ



なぎさ「では次は、まどかの元へ行ってみましょう」

~☆

ーまどかホーム 玄関ー


まどか「へー。ゆまちゃん、杏子ちゃんにプレゼントしたいんだ」


なぎさ「そうなのです。だからまどかの知恵を貸して欲しいのです」

ゆま「お願いします」ペコリ


まどか「杏子ちゃんにプレゼント……、か」


なぎさ「何か思いつきます?」

まどか「そこはやっぱり無難に、食べ物じゃないかな?」


ゆま「あー、それはゆまもちょっと考えたよ」


なぎさ「確かに杏子は食べることが好きですね」

なぎさ「お菓子をよく食べてる印象ですが、決してそれだけじゃない」

なぎさ「食べること全般を好んでいる節が見られます」



なぎさ「私とはタイプがちょっと違いますね」

なぎさ「なぎさの場合は、チーズを食べることが、好きなのです」


まどか ゆま(それはもう十二分に知ってるよ……)


ゆま「だけど、まどかおねえちゃん。ゆまなんにも作れないよ」

ゆま「なぎさちゃんもだよね?」


なぎさ「……うぅ、恥ずかしながらなぎさもなのです」

なぎさ「まどかは何か、作れるのですか?」


まどか「う、うーん。少なくとも誰かに教えられるほどではない……、かな?」

まどか「だけどね、とても心強い助っ人の存在なら知ってるよ」ニコッ


なぎさ ゆま「「?」」

~☆

ーまどかホーム キッチンー


ゆま「クッキーできたー!」


知久 まどか「「おめでとう!」」パチパチ


なぎさ「……」モグモグ

なぎさ「なかなかイケるのです、これ」グッ


ゆま「ほんとう?」スッ

ゆま「……」モグモグ

ゆま「うん、おいしいね」


なぎさ「これならきっと、グルメな杏子の舌も満足することでしょう」


まどか「それじゃあ後は、可愛くラッピングをして完成だね」


知久「ラッピングも手伝おうか?」


まどか「ううん、そっちは私だけで教えてあげられると思うから平気だよ」


知久「そっか、頑張ってね」ニコッ

知久「それなら僕は残りの家事を片付けに行くことにするよ」



まどか「手伝ってくれてありがと、パパ」


なぎさ「ありがとうございました、まどかパパ」ペコリ

ゆま「ありがとうございました」ペコリ


知久「いえいえ、どういたしまして。お役に立てて僕も嬉しいよ」

知久「ゆっくりしていってね」スタスタ


なぎさ「……しかしなるほど、ラッピングというものがありましたか」

なぎさ「私達はずいぶんうっかりしていたようですね」


ゆま「じゃあブレスレットの方も、そうしてもらっちゃう?」


まどか「ブレスレット?」



ゆま「うん、さやかおねえさんに手伝ってもらって作ったの」


まどか「へー、そうなんだぁ」


ゆま「一緒になぎさちゃんも別のを作ったんだよ」


まどか「なぎさちゃんも誰かにあげるつもりなの?」


なぎさ「私はどうせなので、マミにプレゼントすることにしました」

なぎさ「いつもおいしいお菓子やらを、ご馳走になってばかりで申し訳ないのです」


なぎさ「まどかパパのお菓子もおいしいですが、マミのお菓子は舌がとろけるほどに……」


まどか「ふふ、なぎさちゃんは本当にマミさんのことが好きなんだね」クスクス


なぎさ「そんなの当然です。なにしろマミは優しくて器量よしなのです」エッヘン


まどか「だったらなおさら気合を入れて、喜んでもらえるよう頑張らなくちゃね」


なぎさ「はい!がんばります!」

今日はここまで

クリスマスまでに終わらないようなら
マミサンタとなぎサンタネタでも番外編的な形でやろうかな

~☆

ー歩道 夕暮れー


なぎさ「どうです?満足しました?」


ゆま「……どうせここまできたらもうちょっと、がんばりたいな」

ゆま「クッキーはなるべく早くわたした方がいいから、あくまであともうちょっとだけど」


なぎさ「なら、もうちょっと頑張ってみましょうか」

なぎさ「学校は長期お休みですから私もそれに思う存分協力できますし」


なぎさ「ただ、今日はとりあえずここまでにしときましょうね」


ゆま「もちろん。今日これいじょう外を歩きまわるのはムリだよ」


なぎさ「明日はどうします?今度はほむほむの元に行ってみます?」



ゆま「…………」

ゆま(あー、ほむらおねえちゃんかー……)


なぎさ「?」

なぎさ「どうかしたのですか?」


ゆま「あのさ、なんでなぎさちゃんはいつも」

ゆま「ほむらおねえちゃんのことほむほむって呼ぶの?」


なぎさ「なんでって言われたら……」

なぎさ「あだ名で呼ばれて照れる姿が可愛くて面白いから、ですかね」


ゆま「へー」


ゆま「…………」


ゆま「……ゆまね、ほんとうはちょっと、ほむらおねえちゃんのこと苦手なんだ」



なぎさ「え?どうしてですか?いい人だと思いますよ?」


ゆま「いい人だとはわたしも思うんだけど……」


ゆま「優木沙々って人が、ワルプルギスの夜がくるまえに見滝原にきたこと覚えてる?」


なぎさ「ええ、覚えてますよ」

なぎさ「何しろマミが短期間とはいえ操られちゃいましたからね」


ゆま「そのときのことなんだけど、実はわたし、優木さんに人質にされてね……」


なぎさ「えっ!?」


ゆま「その時、これは勝てないってわかって優木さん、遠くに逃げようとしてたんだ」

~☆

ー回想ー


沙々「それ以上こっちに近寄ってきたら、この幼女を酷い目に遭わせますよ!」


ゆま「ぅぐ……」ギリギリ


ほむら(……ここで千歳ゆまが酷い目に遭っては、杏子に申し訳が立たない)


ほむら「……」ピタッ


沙々「くははははは!抜かりましたねぇ!このまま撤退させてもらいますよ!」

沙々「今この場にいる魔法少女はあなたとわたしの二人だけ」

沙々「幼女は安全が確認できたと思ったら、解放――」


ほむら「撤退はさせない」

ほむら「また、私たちの前に立ち塞がらないという保証がないわ」

ほむら「ちゃんと彼女が解放されるという保証もね」


沙々「はぁ?この状況で――」


カチッ



ほむら「…………」スタスタ


ほむら(このままじゃ、千歳ゆまが邪魔でソウルジェムを撃てないわね)

ほむら(一度優木沙々の意識をとばしましょう)

カチッ
ゴスッ

沙々「――っ!」グラッ

ゆま「うわっ!」ヨロッ


ほむら「大丈夫?」スッ


ゆま「あ、ありがとう」

ゆま「この人……」


ほむら「まだ、気絶してるだけよ」

ほむら「でももうすぐに終わる」


ほむら「……」グイッ

ダァン! パリーン



沙々「」


ゆま ほむら「…………」


ほむら「ゆまちゃん、これの後始末をしてくるからそこで待ってて」


ほむら「……」グッ

ほむら(こういう風に背負えば、体調の悪い友人を背負ってるように見えるかしら?)

ほむら「…………」スタスタ


ゆま「…………」

~☆


なぎさ「そんなことがあったんですか……」


ゆま「うん。わたしにケガとかはなかったから」

ゆま「優木沙々は始末した、それだけですんじゃったけど」


なぎさ「その処置は容赦はないですけど仕方ない気もしますけどねぇ……」


ゆま「それはゆまも同感だよ」

ゆま「先にマミおねえちゃんを洗脳したり縄張りを奪いにきたのは優木さんだし」

ゆま「反省してるそぶりなんてまったく見せてなかったもん」


ゆま「でも、あんなにためらいなくあっさり誰かを殺しちゃうほむらおねえちゃん」

ゆま「わたしはちょっと苦手だなってだけ」


なぎさ「……そういうことなら、ほむほむに聞くのはやめておきましょうか」

なぎさ「私はほむほむのこと好きですけど、仕方ない」


なぎさ「では次どうするかについては、とりあえず明日になってから」

~☆

ーマミホームー


マミ「次、これくらいの時間になりそうだったらちゃんと連絡してね」


なぎさ「楽しくて、つい時間を忘れてしまったのです。ごめんなさい」ペコリ


マミ「起きてしまったことは仕方ないわ。また同じ失敗をしなければいいのよ」


なぎさ「はい、なのです」


マミ「……ゆまちゃんと、もっと仲良くなりたいって目標は順調?」


なぎさ「それはもう凄い順調ですよ!」

なぎさ「今日だって、相談事をされたのです!」エッヘン


マミ「どんな相談事?」


なぎさ「それは秘密です。口の軽い人は信用されませんから」


マミ「……そうね、そういうことを軽々しく聞くのはよくないわよね。ごめんなさい」


なぎさ「いえいえ」

~☆

ー夢ー


??『ティロ・フィナーレ』ドゴォン!


なぎさ(……あれは、マミ?)

なぎさ(高いところからだから、ちょっと微妙ですが)


????「――――」グワッ


なぎさ(あっ、やっぱり近くで見るとマミ――)

~☆

ーマミホーム 深夜ー


マミ「……んぅ」

マミ(何か温かくて大きいものがくっついてるような……?)チラッ


なぎさ「うっ、うう、うっ……」グスグス


マミ(って、なぎさちゃんが泣いてる……!?)


マミ「ど、どうしたの?」ボソッ


なぎさ「怖い、とても怖い夢を見たのです……」プルプル


マミ「……そう、もう大丈夫よ」

マミ「私が傍にいるから、もう何も怖くないわ」ヨシヨシ


なぎさ「…………」グスッ


マミ「ね?」ニコッ



なぎさ「はい、なのです……」ゴシゴシ

なぎさ「マミにくっついたら、だいぶ落ち着きました」


マミ「それはよかったわ」

マミ「で、いったいどんな怖い夢を見たの?」


なぎさ「…………」

なぎさ「安心したら忘れてしまったのです」


なぎさ マミ「…………」


なぎさ「ほ、本当に怖かったのです……!嘘じゃないのです……!」アセアセ


マミ「内容を思い出せないからって、あなたの言葉を疑ったりなんてしないわよ」


マミ「……ねぇ、なぎさちゃん。今日はこのまま一緒に寝てくれないかしら?」

マミ「私、今日はちょっとそういう人恋しい気分なの」

マミ「私のわがままに付き合ってくれる?」


なぎさ「……はいなのです」クスッ

今日はここまで
魔女図鑑をさっそくちょっと活用
改変後じゃないのにいいのかという気はちょっとするけど

沙々さんは回想二レスで退場してもらいました ごめんね沙々さん

~☆

ー翌日 公園ー


ゆま「それでどうだった?ブレスレット、マミおねえさんに喜んでもらえた?」


なぎさ「まだ渡してませんよ?」


ゆま「えっ?」


なぎさ「だって今渡したら、マミが杏子にうっかり情報を漏らしてしまうかもしれませんから」

なぎさ「こんなブレスレットもらったのよー、とかそんな感じに」


ゆま「あっ、そっか。……なんかごめんね」


なぎさ「大丈夫なのです。それよりも次どうするか考えてきました」


ゆま「何か思いついたの?」


なぎさ「今日……、昨日?」

なぎさ「まぁ、細かいことは良いんですけど、夜寝てたら怖い夢見ちゃったんです」

なぎさ「目を覚ましても辺りは真っ暗。一人でいるのが怖くて私はマミの布団に潜り込みました」



ゆま「ふむふむ、それで?」


なぎさ「そのせいでマミを起こしちゃったんですけど、結局そのまま一緒に寝ました」

なぎさ「おかげで私は怖い夢を忘れて安心して眠れたし」

なぎさ「マミは寂しがりなので、私と一緒に寝られることを喜んでいるようでした」


なぎさ「両方にとって、win-winだったわけです」


ゆま「……で?」


なぎさ「つまりこういうことです」


なぎさ「ゆまが杏子を甘えさせてあげればいいんですよっ!」ドーン!


なぎさ「杏子は現状天涯孤独で、なのにうら若い乙女なのです」

なぎさ「ヒトの温もりというものを口に出さないだけで求めているはず」

なぎさ「加えてこちらも相手に甘えればまさにwi-win!」



ゆま「………………」

ゆま(えぇー)

~☆

ーマミホームー


杏子「これ、ゆまが作ったのか?」


ゆま「そうだよ、まどかおねえちゃんや、さやかおねえさんに手伝ってもらったの」


杏子「へー、じゃあクッキー一つ食べるよ」

杏子「……」モグモグ


ゆま「どう?」


杏子「うん、すごくおいしい」ニコッ


ゆま「そう?よかったぁ……」ホッ


マミ「あんな佐倉さんの純粋で朗らかな笑顔久しぶりに見たわ……」ボソボソ

なぎさ「なぎさは生まれて初めてなのです……」ボソボソ


杏子(うぜぇ……)



杏子「ゆま、ちょっと外でない?」


ゆま「えっ?うん、いいよ」


テクテク


ガチャ
バタン


なぎさ「出て行っちゃいましたね」


マミ「いいことよ。その方が佐倉さんも自分の素直な気持ちを吐き出せるはずだわ」


なぎさ「流石マミ、言うことに貫禄があります」


マミ「……もうっ、褒めても何も出ないわよ?」

~☆

ー外ー


杏子「ありがとう。プレゼント嬉しいよ」ナデナデ


ゆま「えへへ……」ニコニコ


杏子「でもいきなりなんでプレゼントなんだ?」

杏子「今日って何か特別な日だっけ?」


ゆま「ううん、そういうのじゃないよ」

ゆま「ただちゃんとゆまは、キョーコの役に立てるってことを見せたかったの」


杏子「……そっか」


ゆま「あっ!そうだ、もう一つ忘れてた」

ゆま「これいらないんじゃないかなぁ……、って思うけど一応」ゴソゴソ


杏子「?」


ゆま「はい、どうぞ」スッ


『ゆまに一日甘える券』



杏子「…………何コレ?」


ゆま「なぎさちゃんの案なんだけどね、キョーコがふだん寂しがってるだろうからって」

ゆま(これじゃあキョーコになにが欲しいか聞くのとあまり変わらないよ……)


杏子「あっ、そうなんだ。へぇー」


杏子「……で、甘えるって具体的に何ができるの?」


ゆま「わかんない」


杏子 ゆま「…………」


杏子「じゃあ今度、二人で今度遊園地行こっか」


ゆま「え?……でもみんなで――」


杏子「それだと人数多すぎる」

杏子「アタシが初めて真面目に働いて稼いだ金で」

杏子「チケット買って一緒に行こうって話」



ゆま「……どうやってかせいだの?」

ゆま「子どもが雇ってもらえるとこもあるの?」


杏子「幻惑魔法でそこら辺は適当にごまかしてやってる」

杏子「最近全盛期ほどじゃないけど、少しだけまた魔法が使えるようになってきたんだ」

杏子「マミに色々アドバイスもらいながら一から鍛え直してる状態」


ゆま「だけどそれで働くにはいつもグリーフシードいるよね?凄く大変じゃない?」


杏子「そりゃもちろん大変だよ」

杏子「でも、ゆまのこと考えたらいつまでも盗みやってるわけにもいかないだろ」

杏子「教育に悪い……、もはや手遅れではあるけどさ」


ゆま「キョーコ……」



ゆま「でも遊園地に行くことって、キョーコゆまにまったく甘えてないよね」

ゆま「むしろゆまがキョーコに完全おんぶにだっこだよね」


杏子「だって思いつかないんだから仕方ないじゃん」


ゆま「ゆまはもっとキョーコの役に立ちたいの!」


杏子「……そんなこと言われてもなぁ」


杏子「あー、あれだ。ゆまが毎日幸せに暮らしてくれてるとやる気出るから、それで十分だよ」

杏子(これ、自分で言ってて照れるな……)カァ


ゆま「でも……」


杏子「どうしてもって言うなら、ゆまが大人になってから本格的に恩を返してもらうさ」


ゆま「!」

ゆま「本当?絶対約束だよ?」



杏子「……精一杯努力は、する」


ゆま「そこは嘘でも、約束だって言ってよ」


杏子「だってゆまに嘘つきたくないし」


ゆま「でも、何かしてもらったら恩返しするのは当然なんだよ」

ゆま「恩返しもすませてないのに、いなくなっちゃったら困る」


杏子「いや、それはそうなんだろうけど……」





ゆま(あっ、そういえば、あんなに色々付き合ってもらったのに)

ゆま(なぎさちゃんに何も恩返ししてないや)

ゆま(今度プレゼント何か渡そうっと)

~☆

ーマミホームー


なぎさ「どうですかー?お客さーん?」グリグリ


マミ「あー、そこそこ……、なぎさちゃん上手ね」

マミ「知らないうちにマッサージの練習でもしてたの?」


なぎさ「そういうことは特にしてないけど」モミモミ

なぎさ「日頃の感謝を込めて精一杯やっているのです」グリグリ


マミ「そうよね、精一杯は大事よね……」グテー


なぎさ「結局杏子は見滝原には来ないのですか?」グリグリ

なぎさ「幻惑魔法の精度をより上げるためにも、しばらくマミの元にいたほうがいいと思うのですが」ムニムニ

なぎさ「その場その場のちょっとしたアドバイスでは、どうしても限界あるはずです」グッグッ



マミ「あー、私もそう思うし、そう伝えたんだけど……」

マミ「一秒でも長く、ゆまの傍にいてやりたい。これだけは譲れない」

マミ「ですって。そこまで言われちゃったら私もそれ以上強く言えないわよ」


マミ「あそこまで固い絆で結ばれてるのを見ると、少しだけ妬けちゃうわね」


なぎさ「マミがやきもちを焼く必要なんてありませんよ」グニグニ

なぎさ「なぎさだって一秒でも長く、マミの傍にいようと努めてるんですから」グッグッ


マミ「ふふ、ありがと。そうよね、わたしも幸せ者だったわ」


マミ「……おかげで眠くなってきたからちょっと寝ていい?」


なぎさ「もちろんなのです!」


なぎさ(そういえば仲良くしようねってプレゼント、ゆまにあげるつもりでしたが忘れてました)

なぎさ(うーん、何あげるかもまだ決まってませんが、次思い出した時に決めるとしましょう)

~☆

ー 数週間後 ー


ゆま「今日はね、なぎさちゃんにプレゼントがあるの」


なぎさ「奇遇なのです、私もなのです」


ゆま なぎさ「…………」


ゆま「じゃあ、どうせだからいっしょに出してみよっか?」


なぎさ「ふむ、いい考えですね」


ゆま「……」スッ なぎさ「……」スッ


ゆま「……あれ?、両方ともブレスレットだね」


なぎさ「しかも色以外のデザイン、完全に被っちゃってるのです」



ゆま「もしかして、さやかおねえさんに聞いたりした?」


なぎさ「ええ、彼女の指導のもと頑張って作りました」

なぎさ「前のよりはだいぶ難しかったですが、こうしてどうにか完成できました」


ゆま「あっ、そう」


ゆま なぎさ「…………」


ゆま なぎさ(なんか気まずい)


ゆま「……ちょっと締まらないけど、まぁ、いいよね」


なぎさ「そうなのです!こういうのは気持ちが大事なのです!」


ゆま「えーと、あー、なぎさちゃん、ゆまとこれからも仲のいい友達でいてください」ペコリ


なぎさ「はい、こちらこそよろしくお願いします」ペコリ


ゆま なぎさ「…………」


ゆま なぎさ(しかし本当に締まらないなぁ……)


                       終わり

ダラーとしたSSが書きたかった
こんなダラーとしたSSに思った以上に日にちをかけてしまって反省はしている
このままクリスマスまでこのスレ残しておくのも微妙なんで

誰か書いてくれるだろうってことを期待してマミさんタとなぎサンタネタは没へ

おつおつ
ほっこりしたよ


ほのぼのしてて良かった
サンタネタ書くためにまたスレ立ててもいいのよ

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