カーズ「久しぶりに四人で外の世界を『見学』するとしよう」 (21)

~イタリア 地下~
カーズ「エシディシ……ワムウとサンタナは何処だ?」

エシディシ「先刻は地下闘技場で握力を競い合っていた筈だが」

カーズ「……呼んできてはくれんか?」

エシディシ「今夜上質な吸血鬼を作ってくれるならな」

カーズ「……まあ良い。呼んで来てく「わかった」クルッ

カーズ「即答か……どれだけ好きなのだ」ワタシモダガ

~十分後~

ワムウ「お呼びですかカーズ様」

サンタナ「…………何の……用……で……?」

カーズ「実はな……外の世界の文明を確かめようと思ってな」

サンタナ「外………初めて……行く……」

カーズ「無理もなかろう。地下で吸血鬼ばかり食べていては知らんのも当然。」
カーズ「まずは最もここから近いヴェネツィアから見学と行くぞ」

サンタナって、勝手につけた名前じゃ

ワムウ「しかしカーズ様……外の世界は相当変化しているはず……この格好では怪しまれるやもしれませぬ」

カーズ「もっとも。とりあえず皮膚を変化させてしのぎ、服を買いにいくぞ」モコモコモコモコ

サンタナ「……硬貨は……ない……どう……買えば…?」モコモコモコ

エシディシ「その辺の人間を襲えばよかろう。金ぐらいは持っているはず」モコモコ

ワムウ「そうですな……」モコモコモコ

>>6
名前なしはキツイし かと言って作るのもアレだから便宜上サンタナ

サンタナ「あんたら……では……攻撃が……目立ち…すぎる……」
サンタナ「私が……露骨な肋骨(リブス・ブレード)で……骨ひとつ残さず殺すのが得策かと……」

カーズ「たしかに。だが……その技名はどうにかならんのか」

サンタナ「露骨な肋骨(リブス・ブレード)」ドヤァァア

エシディシ「………行くぞ」シャキィィン

ワムウ「わかりました」シャキィィン

カーズ(こやつらのスーツ姿が絶望的に似合ってないというのは黙っておくか)シャキィィン

~外~
カーズ「フム……この乗り物……車というのか。なかなかのパワー……気に入った」

エシディシ「これも調達といくか?カーズ」

カーズ「これは……その辺に駐車してあるものを盗めば良いだろう」

エシディシ「よし……できるか?サンタナ」

サンタナ「任せて…ください」ギギギッ ギギッ……ガチャリ

カーズ「よし、乗り込め……このキーも頼んだぞ」

サンタナ「……はいよ」ブロォオン

ワムウ「おまえはこういう技巧には長けているな……」ドサッ

エシディシ「なかなか痛快な音楽が流れているじゃあないかァーッ?気に入ったぞ、この乗り物ッ!」

カーズ「確かに……お前が好きそうな音楽だ。それにしても……」
\500メートルサキ  ミギガワ/
カーズ「……まずはこの訳のわからん機械のしくみを解析せねばな」

サンタナ「……これは……地図……か……」

ワムウ「おそらく現在位置と目的地を調べる為のものでは?」

カーズ「ふむ……その線が高いな」
カーズ「長いこと皮膚の服ではなんだ。まずは服でも調達するか」ピッ

\100メートルサキ シンコウホーコー/

ワムウ「うるさいぞッ」

エシディシ「喋っているわけではあるまい……」

~服屋~
カーズ「………」ズァァアア
エシディシ「……」ゴゴゴゴ
ワムウ「……」ズズズズ
サンタナ「……」グモモモモ

店員「い……イラッシャイマセー」ビクビク

カーズ「ふむ……私はこれにするか」バッ

エシディシ「スーツか……お前が好きそうだ」

カーズ「まあな……」

エシディシ「おれは何にしようか?悩むものだな」

ワムウ「……おれはどうすべきか」

サンタナ「(あんたら何着ても似合わなさそうだが)」

~結果~
カーズ……スーツ・シルクハット
エシディシ……コート・高帽子
ワムウ……旅装束(という名のカーテン)
サンタナ……パーカー・ジーンズ

店員「あ……アリガトウゴザイマシター」ビクビク

カーズ「さて……次は「料理」とやらを食うか」

エシディシ「吸血鬼か?」

カーズ「いや……人間の食う料理だ。人間を支配する者は、人間の事も理解しておかねばならん」

サンタナ「一理……ある」

ワムウ「しかしカーズ様、レストランは沢山あります……何処に入るべきでしょうか?」

カーズ「フム……」ピンッ

カーズ「わたしの葉巻はあの店を選んだな」

エシディシ「いつの間にそんなものを」

カーズ「行くぞ……」カランカラン

店員「ご注文は?」

カーズ「フム……なかなかのバリエーションだな」
カーズ「わたしはこの丸い板を食べてみるとするか」

エシディシ「ピッツァか……ならばおれはこのスパゲティ……と見せかけて黒いスパゲティといくか」

ワムウ「大丈夫なのですか?真っ黒ですが」

エシディシ「問題なかろう……ワムウ、おまえはどうする?」

ワムウ「ではわたしはこの……肉料理をいただきましょう」

エシディシ「ステーキか……なかなか良いな」

サンタナ「なら……この「リゾット」とやらを……」

カーズ「……以上だ」

店員「かしこまりました」

飯食ってた

店員「マルガリータ・ピッツァとスパゲティ・ネーロ、子羊肉のステーキにリゾットでございます」

カーズ「フム……なるほど、外見はあまり美味そうには見えんが……良い匂いだ」

エシディシ「フム、これがスパゲティか……どれ」ズビズバー
エシディシ「なかなかいけるな……グッド」ズビズバ

ワムウ「肉料理か……フム、この器具は……?」

カーズ「それはナイフとフォークというものだ。左手にフォークを持ち、肉に突き刺して右手のナイフで切り、口へと運ぶのだ」

ワムウ「ほほう……さすがはカーズ様」

サンタナ「………」ガツガツガシャガシャ

カーズ「サンタナ、マナー!」

サンタナ「………」ムシャムシャパクパク

~食後~

カーズ「フム……なかなかに美味だったな」

エシディシ「たまに来るのも良いかもしれんな」

ワムウ「わたしはお二人の仰せの通りにするままです」

サンタナ「うンまいなァァ~~ッ」

カーズ「さて……次はどうすべきか?」

エシディシ「常識的に考えて……観光だろう」

サンタナ「ムサイ男四人でか」ボソッ

カーズ「………」

エシディシ「………」

ワムウ「……それもそうですな」

カーズ「やれやれ……我々は地下が似合っているということか」

エシディシ「たまに来るのは良いかも知れんな……人間というものはわからんものだ」

サンタナ「フフ……たしかに」

四人「フハハハ……」

カーズ「さて……赤石を探しに行くぞ」

エシディシ「そうだな……チンタラはしていられんな」

ワムウ「究極生命体を目指す為にも、果たさねばなりませぬ」

サンタナ(………正直どうでもいい)

<=to be continued

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