新ジャンル「異能妹(いのうと)」 (25)

異能妹「全てが燃える審判の日は近い…」

兄「あー、ゴミ出しね」

異能妹「眷属を率いて今こそ人間共に鉄槌を下す…!」

兄「うーん…ペットは無理かなぁ…」

異能妹「…我の住む天上界に相応しい眷属はそういるものでは無い…」

兄「うん、ここのマンションペット禁止だからね」

961 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/11/13(木) 16:13:52 ID:nK/nrfAq0

中学生の頃、妹は二重人格だった。
なんでも、火を見ると「影羅(エイラ)」という魔族の人格が現れるそうで、
真っ暗な部屋の中で唐突にマッチを擦っては、
「……ヘヘ、久しぶりに外に出られた。この小娘は意思が強すぎて困るぜ(笑」
などと乱暴な口調で叫んだりしていた。
ある日、夕食の時に「影羅」が出たことがある。
突然おかずの春巻きを手掴みでムシャムシャと食べ始めて、「久々の飯だぜ(笑」と言った。
食べ物関係のジョークを一切許さない母が、
影羅の頭にゲンコツ振り落とすと影羅は涙目になっておとなしくなった。
それ以来、食事時に影羅が出たことは無い。
そして別人格とやらは、妹が高校に入った辺りでパタリと出なくなった。
最近になって、大学生になった妹にその頃のことを尋ねたら、
クッションに顔を埋めて、手足をバタバタさせてのた打ち回っていた。

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