コナン「よう」光彦「あっあっ、また殺すつもりですね!?僕を!」 (75)

コナン「んだよ、そうビビんなよ」

光彦「わかってるんですからね!!ぼっ、毎回毎回!僕をヘンテコなボタンで殺して!!」

コナン「悪かったよ」

光彦「あっ!あっ!あー!今更そんな風に謝ったって許しませんからね!!」

コナン「わかってるよ…」

光彦「第一ですねぇ!人の命を何度も何度も奪っておいてぇ!謝罪の言葉ひとつで済まそうだなんて虫が良すぎるんじゃあないですかぁ!?」

コナン「おめぇのいうことも最もだよ………」

「尤も」だよ

>>3
オメーの言うことも尤もだよ………悪かったよ………

コナン「悪かったよ………」

光彦「しゃっ、謝罪の言葉なんて聞きたくありませんね!!どうせならっ、せいっ、セーイ、誠意ってもんを見せて下さいよォ!!」

コナン「誠意………」

光彦「そ、そーだ!本当に悪いと思ってるならぁ!今すぐ100万円払って見せて下さいよォ!!」

コナン「100万………」

光彦「いや、やっぱり1000万!!1000万払ってくださいよ!!」

コナン「1000万で赦してくれるのか?」

光彦「ゆる、許すわけっ、ないでしょーが!!」

光彦「僕は何度も何度も痛い思いしてきたんですよ!?何度も何度も死にましたよ!?」

光彦「何度も何度も何度も何度も!!1000万ごときで全部許すわけないでしょお!!」

光彦「でも、でもぉ!少しでも許して欲しいって言うなら、まずは金を払ってくださいよ!!?」

コナン「わかった」

光彦「はぁ!?」

コナン「必ず払う、どんなことをしても、お前への贖罪の為に払うよ………」

コナン「そして………どんなことをすれば許してくれるか………俺に教えてくれ………」

―――翌日

コナン「よう」

光彦「な、なんですか、コナン君」

コナン「とりあえず約束の1000万だ、受け取ってくれ」ドサッ

光彦「うぇぇ!?ちょっ、そんな一日二日で!?」

コナン「どうした、俺の謝罪の気持ちだ、受け取ってくれ」

光彦「う、お………は、はい………確…かに……」

コナン「っ……ふぅー………これで………少しは………許してくれる気持ちになったか………?」

光彦「ま、まだですよぉ!?まだに決まってるでしょ!?」

コナン「はっ………だろぉな………」

光彦「つ、次は………そ、そーですねぇ………」

コナン「何でも言ってくれ………」

光彦「えー………えーと………そうですねぇ………」

コナン「…………」

光彦(どうしましょう、何でも、と言われると急には思いつきませんねえ)

光彦(それにしても……ヒヒッ、あのコナン君が『謝罪』だなんて)

光彦(これは『チャンス』ですねぇ、何度も殺されたかいがあるってもんです………!)ニヤリ

コナン「なぁ…まだか?」

光彦「ふぁ、いひ、と、とりあえず、いつも通り、僕と一緒に登校しましょう……」

コナン「………ああ、分かった」


テクテク


歩美「おはよーコナンくーん!ソバカス!」

元太「うな重食いてえなぁ………」

灰原「おはよ…」ファァ

コナン「よぉ」

光彦「うふ、閃きました」ニヤニヤ

光彦「コナン君、ちょっと………」

コナン「?」

歩美(あのソバカスまーたニヤニヤしてる、キモイなあ」

元太「え、俺キモイの?」

歩美「おっといけない、元太君に言ったんじゃないよ!」

元太「ホッとしたぜ、歩美にキモイなんて言われた日にゃ、うな重も3杯しか食えねえぜ」

歩美(食い過ぎだろ………それはそれでキモイわ)

コナン「歩美」

歩美「キャッ……な、何?コナン君///」

歩美(まずい………また口に出してた?聞かれてたら………あたしのイメージが壊れちゃうよぉ………)

コナン「悪い………!」ペラッ

光彦「!」ニンマリ

歩美「ふぇ………っ!?」

灰原「あら………」

元太「うひょおおーーー!コナン朝っぱらからスカートめくりとは大胆だなぁ!」

歩美「こっ、コナン君………っ!サイッテェェエーーーェェェエエイ!!」

バシィイィイィイイイィィィイィイッバシッ!

コナン「おばふっ」ドサッ

歩美「しっ、信じられない!!歩美のスカートめくるなんてぇーー!!」

コナン「………」

灰原「江戸川くん、なんとか言ってみたらどうなの?」

光彦「まあまあみなさん!今はコナン君を責めるより、歩美ちゃんを慰めるほうが先でしょう!」

歩美「ソバカス………」

光彦「歩美ちゃん!災難でしたね!」

灰原「幸い私達以外には見られてないようだし……気にすることはないんじゃない?」

元太「うな重やるよ」

コナン「歩美………」

光彦「コナン君!今あなたが謝っても逆効果です!」

光彦「あなた犯した罪への制裁は、後でたっぷり受けてもらいますからね!!」

コナン「…………」

灰原「もう大丈夫ね?」

歩美「うん……」

灰原「そう、良かった」

歩美「光彦君がずっとそばに居てくれたから………」

灰原「そ、じゃあ、後でお礼を言っておかなきゃね」

歩美「うん………」

先生「江戸川くん、ちょっと来なさい」

コナン「はい………」

先生「吉田さんのスカートをめくったそうね」

コナン「はい」

先生「どうしてそんなことをしたの?吉田さんとても傷ついたのよ?」

コナン「それは……………………」

先生「黙ってちゃわからないでしょう!」

光彦「まーーーーーーまぁまぁまぁまぁまぁ!!先生!ちょっと待って下さい!!」

先生「円谷君!?」

光彦「先生、コナン君も歩美ちゃんを傷つけようとか、そんな悪気があってあんなことをしたわけじゃあないと思うんです!」

光彦「ただちょっといたずらして歩美ちゃんの気を引こうとしたんでしょう!!ほんの、軽い、イタズラ程度の、つもりだったんですよ!」

先生「そうなの?江戸川くん」

コナン「…そ、そうです」

先生「そう……江戸川君、女の子はちょっとしたことでも深く傷ついてしまうものなの、もうそんなことしちゃダメよ?」

コナン「はい………」

先生「じゃあ、ちゃんと吉田さんに謝っておきなさい、今回はもうこれだけにしてあげますから」

コナン「はい………」

灰原「あ」

歩美「哀ちゃん…?あ……」

コナン「………」

歩美「コナン………君」

コナン「悪かった………それだけ言いに来た………」

歩美「………」

コナン「じゃあな……」

歩美「………」


光彦「うくく………作戦通りです………」

光彦「こうして………コナン君の社会的信用をどんどんなくさせていけば………」

光彦「いずれは………おほほっ!うふふっふふふふふううふふ!」

―――ピッ ピッ ピッ

光彦「…………」

シュコー シュコー シュコー

コナン「先生………」

医師「………」フルフル

コナン「………くそっ」

歩美「そんな………光彦君、死んじゃうの………?」

元太「光彦!死ぬんじゃねえ!!」

灰原「…………」

阿笠「コナン………できたぞ………」

コナン「サンキュー、博士………」

歩美「コナン君、なに、それ?」

コナン「これか………これは」

コナン「『光彦に幸せな夢を見させながら、苦しまずに死なせるスイッチ』だ」

元太「死なせるだって!?」

灰原「江戸川くん、そのスイッテを押すのは………!」

コナン「もちろん俺だってためらったさ!!」

コナン「でもよ………!光彦が交通事故にあって、こんなひどい怪我を負って苦しんでるってんのに!!」

コナン「俺達にはなんにもできねえ……今までさんざん光彦のこといじめてきたのに!」

コナン「このままじゃあ、俺は一生光彦に謝ることができねえ!!」

コナン「だから………せめてもの贖罪のために、せめて………せめて、苦しまずに死なせてやろうと思ったんだ………」

コナン「このままじゃ、光彦は苦しんで苦しんで、そして死んじまうんだ………」

コナン「だから………!」

元太「コナン、もういいよ………」

コナン「元太………」

元太「光彦をいじめたのはお前だけじゃねえ、俺達もだ」

歩美「歩美も………」

灰原「私も」

阿笠「ワシもワシも!」

元太「だから………そのスイッチは、みんなで押すべきだ」

コナン「おめぇら………!」

コナン「じゃあおめえら………用意はいいか?」

みんな「コクリ」

光彦「…………」シュコーシュコーシュコー

コナン「3………2………1………」


光彦「…………………………」

コナン「光彦!今まですまなかった!死ね!!」ポチ

歩美「死ね!」ポチ

元太「うな重食いてえ!!」ポチ

灰原「はっくしょい!!ちきしょい!!」ポチ

阿笠「あ!これ光彦が地獄のような苦しみを味わいながら死ぬスイッチじゃった!!」ポチ

医師「いけませんねえ」ポチ

コナン「光彦は死んだ
    その表情は安らかとは程遠いものだったがまあ良しとしよう
    光彦は死んだ、真実はそれひとつだ
    真実はいつもひとつ」





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