あかり「あれ?こんなところにツンがいっぱい落ちてるよ?」(90)

櫻子「ひまちゃん、宿題見せて?」

向日葵「もう、しょうがないですわね。特別ですわよ?」

櫻子「ごめんね、ありがと!」

向日葵「さーちゃんはやれば出来るんだから自分でやりなさいな」

櫻子「えー、そしたらひまちゃんにノート借りれなくなっちゃうじゃん!」

向日葵「ふふ、さーちゃんったら。じゃあ今日からうちで一緒に宿題をやりましょう」

櫻子「うん!ひまちゃんと一緒なら宿題も楽しいよ!」

向日葵「さーちゃん・・・」

櫻子「ひまちゃん!」ギュッ

あかり「あれれ?ツンの落とし主がわかっちゃったよ?」

ちなつ「どうすれば結衣先輩は振り向いてくれるんだろ・・・」ブツブツ

あかり「あっ、ちなつちゃん!」

ちなつ「うん?あかりちゃん、何持ってるの?」

あかり「さっきそこの角でツンを拾ったんだけど」

ちなつ「ツンって取り外しできるんだ・・・」

あかり「あかりもビックリしたよ。それで持ち主に返したいんだけど・・・」

ちなつ「その持ち主達があの状態ってわけ?」

向日葵「さーちゃんかわいいですわ!」ムギュッ

櫻子「えへへ、ひまちゃんはおっぱい大きくて羨ましいな」モミモミ

向日葵「んっ・・・もう、人前で恥ずかしいですわ」

櫻子「えー、別にいいじゃん」

向日葵「もう、めっ!ですわよ?」コツン

櫻子「てへへ、ごめんねひまちゃん」

あかり「困ったなぁ、あんなにいい雰囲気じゃツンなんて返せないよ」

ちなつ「あの二人、ツンがなかったらあんなにラブラブだったんだ・・・はっ!」

あかり「どうしたの?ちなつちゃん」

ちなつ「それちょっと貸して!」

あかり「えっ、でもこれは向日葵ちゃんと櫻子ちゃんの・・・」

ちなつ「あの二人には今必要ないでしょ?いいからちょうだい!」パッ

あかり「あっ、だめだよちなつちゃーん!」

ちなつ「心配しなくてもあとでちゃんと返すって」

あかり「もう、ちなつちゃんったら・・・」

ちなつ「ふふふ、これで結衣先輩とうまくいくかも・・・」ブツブツ

放課後

櫻子「すきだもん すきだもん すきだもーん♪」

向日葵「うーですの♪」

ちなつ「やっと授業終わったぁ!さっそく結衣先輩にツンを飲ませちゃおうっと!」

あかり「ちなつちゃん待ってよ!向日葵ちゃん櫻子ちゃん、また明日ね!」

櫻子「超最強のカップルかっもね~♪」

向日葵「いえいっ♪」

あかり「スルー!?」

部室

京子「今日も千鶴に怒られちゃってさー」

結衣「まったく、京子がしつこくするからだろ?」

ガラッ

ちなつ「結衣せんぱーい!」

結衣「わっ、ちなつちゃん!」

ちなつ「これ、飲んでください!」スッ

京子「わぁ、かなり純度の高いツンだよ!どこで手に入れたの?」

結衣「なんで純度がわかるんだよ・・・んぐっ!?」ゴックン

ちなつ「よっしゃぁ!」

あかり「結衣ちゃん、それを飲んだら・・・遅かった・・・」

結衣「・・・」

京子「ゆ、結衣さん?」ポン

結衣「触るなよっ!!」

京子「・・・!ご、ごめんなさい」

結衣「お、お前のことなんか大嫌いなんだからな!」

あかり「あぁっ、結衣ちゃんがツンツンになっちゃったよぉ!」

ちなつ「すごい効き目・・・結衣せんぱーい!」

結衣「うん?どうしたのちなつちゃん」

ちなつ「えっ?」

あかり「あれ、いつもの結衣ちゃんだ」

ちなつ「い、一体どうして!?」

京子「結衣、何ともないか?」

結衣「は、話しかけるなよ!バカ京子!」

あかり「あれ?やっぱりツンツンだ」

ちなつ「ゆ、結衣先輩?」

結衣「なぁに?ちなつちゃん」

あかり「いつもの結衣ちゃんだよね・・・どうなってるの?」

京子「・・・聞いたことがあるよ。純度の高いツンは恋愛感情を持った相手にしかツンツンしないって」

ちなつ「そんな、それじゃまさか・・・」

結衣「はぁ?そんなわけないだろ!うぬぼれるなよ京子のクセに!」

京子「いやぁ、結衣がそんなに私の事を思ってくれてたなんてね」

結衣「だから違うって言ってるだろっ!」

ちなつ「・・・こんな」

あかり「ちなつちゃん・・・?」

ちなつ「こんなの絶対認めない!」

あかり「ちなつちゃん落ち着いて!」

ちなつ「京子先輩にツンを飲ませて仲違いさせてやる!」

京子「え?ちなつちゃん・・・んぐっ!?」ゴクッ

あかり「ああっ・・・」

京子「ゆ、結衣のバカ!ふんっ!」

結衣「なんだとぉ!京子のくせにぃ!」

京子「やるかー!」

ちなつ「ふふふ、作戦成功!」

あかり「でもちなつちゃん?京子ちゃんはちなつちゃんのことも好きなんだよ?」

ちなつ「あっ、忘れてた!京子先輩にツンツンされたらうっとうしいなぁ」

京子「うん?何話してるの?あかり、ちなつちゃん」

ちなつ「京子先輩には関係ない話です!」

京子「ええー?そんなこといわずに教えてよー」スリスリ

ちなつ「ひゃっ!?」

あかり「あれ、いつもの京子ちゃんだ・・・ってことは」

ちなつ「私が好きって言ってたのはウソだったってこと!?」

結衣「お前ちなつちゃんが好きだったんじゃないのかよ。最低だな」

京子「そんなこと結衣には関係ないだろ!?」

ちなつ「・・・」フルフル

あかり「ち、ちなつちゃ・・・んぐっ!?」ゴクン

ちなつ「こ、こうなったらごらく部全員に飲ませちゃえ!」ゴクッ

結衣「も、もうラムレーズンあげないぞ?」

京子「私だってもう一緒に寝てあげないよ?」

結衣「なっ・・・それはお前が」

ちなつ「結衣先輩なんて大嫌い!浮気者っ!」

結衣「えっ、ちなつちゃん?」

京子「あー、後輩を泣かせるなんて最低な先輩だねー」

結衣「な、なんだとぉ!?」

ちなつ「ゆ、結衣先輩なんて嫌いですぅ!!」

あかり「まぁまぁ、ちなつちゃん落ち着いて」

ちなつ「触らないでよ!影が薄いのが移るでしょ!?」

あかり「ええっ!?」

ちなつ「お団子ヘアー全然似合ってないから!」

あかり「ひ、ひどいよちなつちゃん・・・」

ちなつ「あかりちゃんのことなんか全然気にしてないんだから!」

あかり「うぅ・・・」

ちなつ「あ、あかりちゃんなんかただの練習台なんだからね!?」

あかり「ん?まさかこれって・・・」

ちなつ「何よ?何か言い返してみなさいよ?」

あかり「ち、ちょっと待って!」

あかり(えーっと、ここまでの関係を整理すると・・・)

あかり(京子→←結衣←ちなつ→あかり、ってことでいいのかな?)

あかり(この中でちなつちゃんだけひとつも矢印が向いてない・・・)

あかり(このままじゃちなつちゃんが傷ついちゃうよ・・・)

あかり(そうだ!ここはあかりが・・・)

あかり「ち、ちなつちゃんなんか大嫌い!」

ちなつ「な、何なの急に!私だって大嫌いなんだから!」

あかり「わ、私の方が大大大嫌いだもん!」

ちなつ「なにをー!私は大大大大嫌い!」

あかり「あ、あかりだって・・・」

ガラッ

綾乃「歳納京子ぉ!!あなた達なに騒いでるの!?」

京子「綾乃~!結衣がぁ~!」ガシッ

綾乃「ひ!な、なんなのよ歳納京子!?」

京子「結衣がツンツンでちなつちゃんがツンであかりもツンでぇ~!」ギュゥ

綾乃「な、何を言ってるのかわからないわ」

千歳「今日もええもん見られたわぁ~」ボタボタ

綾乃「千歳!鼻血流してないで止めなさいよ!」

櫻子「こんにちは~」

向日葵「なんの騒ぎですの?」

あかり「あっ!向日葵ちゃんに櫻子ちゃん、大変だよぉ!」

ちなつ「あかりちゃん!まだ私の話は終わってないんだからね?」

あかり「あ、えーと、ちなつちゃんの腹黒!」

ちなつ「なんだとぉ~!?」

向日葵「一体何が何やら・・・さーちゃん、どうしよう」

櫻子「ひまちゃん、私に任せて!」

櫻子「ちなつちゃん、あかりちゃんもストップ!一体何があったの?」

ちなつ「この騒ぎは元はといえば二人のせいなの!」

向日葵「どういうことですの?」

あかり「実は二人が落としたツンをあかりが拾って・・・」

向日葵「私たちがツンを?」

あかり「そうなんだよ!それでちなつちゃんがごらく部のみんなに飲ませちゃったからこんなことに・・・」

ちなつ「あかりちゃん私のせいだって言いたいの!?」

あかり「そ、そんなこと言ってないよ!」

櫻子「まぁまぁ抑えて。それじゃあ、みんながツンを飲んじゃったからこんなことになっちゃったの?」

あかり「うん。向日葵ちゃん櫻子ちゃん、なんとかしてみんなのツンが取り出せないかな?」

櫻子「う~ん、それはちょっと・・・」

向日葵「私たちも自由に取り出せるわけではありませんの。一定の周期でポロッとツンが取れるだけですから」

あかり「ツンが取れる?」

向日葵「えぇ、特に大げんかをした後にはたくさん取れることが多いですわ」

櫻子「それがまさか拾われちゃうとは思わなかったけどね」

あかり「あ、あかり達はどうしたら・・・」

向日葵「心配はいりませんわ。使い古しのツンですから、今夜にでもポロッと取れるでしょうから。ね、さーちゃん!」

櫻子「ねー、ひまちゃん!」

綾乃「全く、人騒がせな人たちね。ツンくらいでこんなになるなんて」

千歳「綾乃ちゃんは人のこと言えんと思うけどなぁ・・・」

京子「そうだぞ綾乃~」ベタベタ

綾乃「まったく、歳納京子ったらツンくらいで・・・!?歳納京子がツン・・・なのに私にはいつも通り・・・!?」

千歳「綾乃ちゃん!それ以上考えたらアカン!」

その後の部室はさんざんで

結衣ちゃんと京子ちゃんは大げんかを始めるし

ちなつちゃんもあかりにツンツンで、暴言をたくさん言われるし

向日葵ちゃんと櫻子ちゃんはみんなの前でキスしだすし

綾乃先輩が京子ちゃんに抱きつかれたままショックで気絶しているその隣で千歳先輩が鼻血を出してるし・・・

その日は7時に下校するまで大騒ぎでした

翌日

京子「結衣、おっはよー!」

結衣「あぁ、京子。昨日はごめんな?」

京子「私の方こそごめん!でも昨日のことで結衣が私のことを好きでいてくれてるってわかって嬉しかった!」

結衣「私もだよ、京子」チュッ

あかり「ええっ!?ツンは取れたはずなのに二人ともおかしいよぉ!?」

ちなつ「あかりちゃん、おはよう!」

あかり「あっ、ちなつちゃんもツンが取れたんだね!」

ちなつ「うん!あかりちゃん、昨日はひどいこと言ってごめんね」

あかり「き、気にしないで・・・」

ちなつ「私、あかりちゃんを傷つけてしまったつぐないがしたいの!」

あかり「か、顔が近いよぉ」

ちなつ「このお詫びは体でさせてもらうから!お昼休みに部室に行こうね!」

あかり「ええーっ!?向日葵ちゃん、櫻子ちゃん!どういうこと!?」

向日葵「ツンとデレは表裏一体。ツンの後には必ずデレが来ますのよ。その逆もしかり・・・」チラッ

櫻子「な、何見てんだよおっぱい魔人!」

向日葵「まったく、ツンの入れ替わりの時期はいつもこうですの」

あかり「でも良かったよ!みんながツンツンだと部活にならないもん!」

向日葵「ふふ、そうですわね」

櫻子「でも安心してる場合じゃないんじゃない?」

あかり「はっ!!」

ちなつ「あかりちゃん!お昼まで我慢できない!今すぐトイレ行こう!ね!ね!」ギラギラ

あかり「は、鼻息荒いよぉ!いやあ、助けてええぇ!!」


終わり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom