マミ「とっても楽しいひな祭り」(197)

マミ「ついにこの日がやってきたわ」

マミ「3月3日バンボラ・フェスタね」

杏子「なんだそりゃ?」

マミ「ふふっ、当ててみて?」

杏子「えー?わかんねーよ」

さやか「イタリア語でひな祭りだってさ、あんこちゃん」

杏子「誰があんこだ」

マミ「うふふ、そう言うことよ。よくわかったわね、美樹さん」

さやか「いやぁー、あはは…」

さやか(昨日いきなりマミさんがバンボラ・フェスタするとか言ってきたから慌てて調べんだよね)

杏子「なるほどね。でもさぁ、日本語で言えばいいじゃんか」

さやか「イタリア語の方がカッコいいんだよ」

さやか(たぶん…)

マミ「うふふっ」

杏子「へぇー?」

マミ「さて、せっかくこうして魔法少女3人が集まったのだし、魔法少女のひな祭りをしましょう」

マミ「魔法少女のひな祭り、つまりバンボラ・フェスタよ」

杏子「ふーん」

さやか(イタリア語で人形祭りだったけど、つっこまない方がいいよね?)

杏子「マミがなんとかフェスタするから遊びに来てって珍しく誘ってきたから来てみたけど」

杏子「魔法少女らしいひな祭りってなんだよ?さやか」

さやか「え?あたしっ?」

杏子「だって知ってるんだろ?」

さやか「あー…そ、そりゃああれでしょ、あれ」

杏子「あれって?」

さやか「いや…だからさ、あれだってばぁ」

さやか(魔法少女らしいひな祭りって何なの?あたしが知りたいわよ)

さやか「ね、ねー、マミさーん?」

マミ「ええ、そうね」

杏子「だから何をするのか説明しなって、わからないじゃんか」

さやか「ま、マミさん、よろしくー!」

マミ「ふふっ、仕方ないわね…魔法少女のひな祭りはね?」

杏子「うん」

マミ「……」

杏子「ん?どうかした?」

マミ「………」

さやか「マミさん?」

マミ「えっ…と……」

杏子「もしかして、何も考えてないとか?」

マミ「うっ…」

さやか「えっ?そうなんですか?」

マミ「いや…そのっ…」アタフタ

杏子「マミー…グダグだだぞ?しっかり言いなよ」

マミ「うぅ…ごめんなさい…実は何も考えてなかったの…」

さやか「えぇー…」

さやか(じゃあ何でそんなこと言ったんだろ?)

杏子「じゃあ何でそんなこと言ったのさ?」

さやか「あはは…」

さやか(あんこちゃんはストレートだなぁ)

マミ「そっ、それは…」

杏子「それは?」

マミ「ひと…み…ん…」ゴニョゴニョ

杏子「えっ?」

さやか「ひとみん?」

さやか(仁美のこと?)

マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

QBの魔法少女全員陵辱姙娠出産誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
QB「魔法少女は産む機械」

マミ「ひ、ひとりぼっちが寂しかったんだもん!」

杏子「はぁ?なんだそりゃー?」

マミ「うぅ…」

さやか「マミさん…」

さやか(なんかすごい理由だった…)

杏子「マミ、理由になってないぜ?」

マミ「だってこうでもしなきゃ、あなた達と遊べないって思ったから…」

杏子「えぇ?」

さやか「うーん…」

マミ「魔法少女のひな祭りをするって言えば、あなた達が遊びに来てくれると思ったのよ…」

杏子「マミ…そんなんじゃダメだろ?」

マミ「うぅっ…ごめんなさい…」

さやか「杏子、別にそんなこと言わなくてもいいでしょ?」

杏子「いや、ダメじゃん」

さやか「なんでさ?別にあたしは良いと思うよ?寂しかったんだよ、マミさんはさ」

マミ「美樹さん…」

杏子「だってさ、マミはあんなこと言わなきゃあたしらが来ないって思ったんだろ?」

マミ「そ、そうだけど…」

杏子「そこがダメなんだって」

さやか「えっ?なんで?」

杏子「そんなこと言わなくても、あたしらは遊びに来るって」

杏子「だってさ、あたしら友だちだろ?」

マミ「!」

さやか「あぁ…!なるほどね!」

杏子「マミ、変に理由作んなくていいんだぜ?遊びたいなら遊ぼうって言えば良いんだよ」

マミ「…佐倉さん」

杏子「友だちなんだ、遠慮なんていらないよ…なぁ?」

さやか「うん、そうだね」

さやか「マミさん、あたし達はマミさんが呼んでくれれば何時でも何処でも参上しますよー?」

さやか「だって友だちだもんねー!」

マミ「美樹さん…」

杏子「そう言うことだよ、だから心配するなよ、マミ」

杏子「ひとりぼっちは寂しいもんな」

マミ「佐倉さん…美樹さん…ありがとう…」グスッ

杏子「あははっ、泣くなよマミ?」

マミ「ふふっ…そうね…それに、もう私はひとりぼっちじゃないんだもんね…」

さやか「そーですよー?あたし達がいるじゃないですか!」

マミ「うん、ありがとう…!」

杏子「あれ?でもあの2人はどうしていないんだ?」

さやか「あのバカップルはほっといていいよ、見てるこっちが恥ずかしくなるし」

杏子「…あぁ、なるほどね」

マミ「私もあの2人は誘ったら悪い気がしたから誘えなかったの」

さやか「あはは…まぁあの2人はほっといて、あたしら3人で盛り上がっちゃいましょー!」

杏子「うん、そうだな…で、何するんだ?普通にひな祭りすんの?」

さやか「ひな祭りかぁ…もう何年もひな人形飾ってないなぁ」

さやか「マミさん、ひな人形とかあります?」

マミ「ええ、昔お父さんが買ってくれた雛人形ならあるわ」

マミ「たしか押入れにしまっておいたはずよね…見てみる?」

杏子「あたし、ちゃんと雛人形見たことないんだよなぁ」

さやか「なら見てみよっか?」

杏子「うん、そうするかな」

マミ「ふふっ、それじゃあ2人は待ってて?今から出してくるわ」

さやか「えっ?あたし達も出すの手伝いますって」

マミ「ありがとう。でも大丈夫よ?2人はお客様だし、悪いわ」

杏子「あたしらはお客じゃなくて友だちだって言ってるじゃんか」

さやか「そうそう、細かいことは気にしなくてけっこーですよ?」

杏子「そう言うこと」

マミ「……ありがとう、それじゃあお願いしちゃおうかな?」

さやか「はいはーい!お願いされちゃいますよー!」タタッ

杏子「早く出そうぜ」タタッ

マミ「うふふっ」

マミ「……ありがとう、2人とも」

杏子「マミー、早く行くぞー?」

さやか「はやくはやくー」

マミ「うん、今すぐ行くわ」

一時間後

マミ「うん、これでオッケーかな?」

さやか「できたー!」

杏子「うわぁ…!思ってたより凄いな」

マミ「ふふ、お父さんが張り切って高いお人形を買ってくれたのよ」

マミ「『マミが好きなの買ってやる』って言われて、小さかった私は一番高かったのを選んでしまったみたい」クスッ

杏子「……そっか」

さやか「あはは、まぁ小さかったなら値段とか気にしないしね」

マミ「ふふっ、そうね。あの時は嬉しかったな…」

さやか「懐かしいですよねー、あたしも色々したっけ」

杏子「………」

マミ「その後ひな祭りのお菓子もたくさん食べた記憶があるわ」

杏子「……いい家族だな」

マミ「……うん」

さやか「ぁ…」

さやか(急に気まずくなった…そっか…2人とも……)

杏子「………」

マミ「………」

さやか(よーし!ここはさやかちゃんが頑張らなきゃね!)

さやか「じゃ!じゃあさ!今からお菓子作らない?3人で!」

マミ「お菓子?」

杏子「ひな祭りの?」

さやか「う、うん!材料さえ買ってくれば作れるでしょ?」

マミ「…そうね、せっかく2人が遊びに来てくれたのだし、3人で作っちゃおうか」

杏子「ああ、あたしも手伝うよ。食ってみたいしさ」

さやか「よっし!なら今から材料買いに行きましょー!」

マミ「ええ、準備してくるから少し待ってて?」

さやか「はーい」

杏子「ひな人形…」ジィー

さやか(杏子…)

さやか「杏子、いっぱいおいしいお菓子作ろうね!」

杏子「…ああ!」

マミ「ひなだお!」

ほむら「は?」

マミ「ひなだお!」

ほむら「……」

マミ「ひなだお!」

マミ「お待たせ、それじゃあ行きましょうか」

さやか「しゅっぱーつ!」

杏子「ははっ、さやかのやつ、妙に元気だな」

マミ「ふふ、そうね…感謝しなきゃね」

杏子「うん、ありがとね…さやか」

さやか「えっ?何か言った?」

マミ「ううん、何でもないわ」

さやか「ん…でも…」

杏子「ほら、ボサッとしてないでさっさと行くぞ!」タタッ

さやか「あっ!待ってよー!」

マミ「うふふっ」

一時間後

杏子「これで材料、全部買えた?」

さやか「うん、たぶんこれで足りるはず」

マミ「ええ、大丈夫よ。メニューもちゃんと考えてあるわ」

杏子「そっか、んじゃマミん家に帰ろうぜ」

さやか「うん、早く帰って作ろうね」

マミ「ええ!」

杏子「そうだな」

さやか「よーし、なら…ん?」

「やっぱり…は、恥ずかしいよ…」

「ううん、すっごく可愛いよ?」

「ほ…ほんと?」

「うんっ!」

「…えへ」

「ほら、早く行こうよ」タタッ

「あっ、待って…」タタッ

さやか「………」

杏子「ん?なんだよさやか…何かあった?」

さやか「…え?」

マミ「美樹さん?」

さやか「う、ううん!何でも?」

マミ「美樹さん、早く帰りましょう?」

さやか「は、はーい」

さやか(あたしは何も見ていない!)

マミホーム

杏子「マミ、お菓子ってもなに作るんだ?」

杏子「ひな祭りってひなあられ食べるんだろ?」

杏子「ガキの頃、マ…お、お袋があたしとモモに買ってくれたんだ」

さやか「杏子…」

杏子「それ作んの?」

マミ「ううん、ひなあられは作らないわ」

マミ「ひな祭りのお菓子…と言うよりも、春のデザートと言った方がいいのかしら?」

杏子「春のデザート?」

マミ「うん、この時期によくお母さんが作ってくれたの」

マミ「だから私も、それに挑戦してみようかなってね」

杏子「へぇー、やっぱ旨いの?」

マミ「ええ、きっとお口に合うと思うわ」

さやか「じゃあ早速作ろうよ!」

杏子「うん、準備しなきゃな」

さやか「マミさん、それで何のデザートを?」

マミ「桜餅、スイートポテト、シフォンケーキ、そしてどら焼き…この辺りかな?」

さやか「おぉ!なんだかおいしそー」

杏子「なぁマミ、どら焼きじゃなくて、たい焼きじゃダメ?」

マミ「!」

さやか「ほんとたい焼き好きだねぇ」

杏子「だ、だって好きなんだからしかたねーじゃん!」

さやか「はいはい、そだねー」

杏子「さやかぁー!…ったく」

マミ「ふふっ」

杏子「あっ、マミ…たい焼きダメ?」

マミ「ううん、いいわ。たい焼きを作りましょうか」

杏子「やった!へへっ!ありがとう、マミ!」

マミ「うふふ、その代わり佐倉さんも手伝ってね?」

杏子「もちろん!何だってするよ!」

さやか「よかったねー、あんこちゃん」

杏子「うんっ!」

さやか「おぉ…よっぽど好きなんだなぁ」

マミ「それじゃあ、準備に取りかかりましょうか」

さやか「MAMI'Sキッチンの始まりだね!」

杏子「なんだそりゃ?」

さやか「まずは何から作るんですか?」

マミ「ふふ、まずは…そうね、シフォンケーキから行きましょうか」

マミ「時間がかかるものから作るべきだものね」

さやか「そうですね」

杏子「ねえ、たい焼きは?」

マミ「たい焼きはもう少し待ってね?」

杏子「うん」

さやか(どんだけたい焼き好きなのよ)

さやか「マミさん、作りましょうよ」

マミ「ええ。さて…まずはボウルに卵黄とグラニュー糖をすり混ぜるわ、美樹さんにお願いしてもいい?」

さやか「ラジャー!たしかこの後サラダ油も加えるんですよね?」

マミ「ええ、でも私はオリーブオイル」

サラダ油「あはは、あれの真似ですね」

マミ「ふふっ、そうかしら?」

さやか(誰と話してるんだろ…?)

マミ「美樹さん?」

さやか「え?あぁいや…あはは」

マミ「さて、オリーブオイルを加えてマヨネーズ状になるまで混ぜておいて?」

さやか「はーい」

マミ「佐倉さん、今のうちにたい焼きの準備に取りかかりましょう?」

杏子「うん!」

マミ「ふふっ、私が教えるから佐倉さんが作ってみて?」

杏子「わ、わかった…」

マミ「ちゃんと見てるから大丈夫よ」

杏子「よ、よーし…やってやるぜ!」

マミ「まずはボウルに玉子を入れて?」

杏子「こ、こうだっけ?」コツン

マミ「そうそう、そしてゆっくりボウルに入れれば大丈夫よ」

杏子「ん…こうかな?…できた!」

マミ「ふふ、そしたら泡立て器でグルグルまぜてて?」

杏子「ああ!」グルグル

マミ「私は今のうちにオレンジを…」

さやか「マヨネーズっぽくなりましたよー」

マミ「見せて?」

さやか「はい、こんなもんすよね?」

マミ「うん、オッケーね。これにさっきのオレンジを入れて…」

さやか「オレンジ?」

マミ「今回はオレンジしょうゆ風味にしようと思うの」

さやか「へー!おいしそぉ」

マミ「でしょ?それで次は薄力粉とベーキングパウダーを入れてよく混ぜて?」

さやか「次はメレンゲをつくるんですよね?」

マミ「あら、わかるの?」

さやか「えへへ、実はさやかちゃんも少しは料理ができるのだー!」

マミ「ふふ、そっか。ならシフォンケーキは美樹さんに任せてもいい?」

さやか「いいですよ、おいしいの作っちゃうんですから!」

マミ「うふふ、頼もしいわね」

マミ「さて、じゃあ私はスイートポテトを作ろうかしら」

杏子「マミー!これで大丈夫かな?」

マミ「えっと…うん、大丈夫よ、次に上白糖を入れてグルグル混ぜてね」

杏子「わかった!」グルグル

マミ「そして塩、薄力粉、牛乳を入れて…最後ベーキングパウダーを入れて完了ね」

杏子「それらを入れて混ぜればいいんだよね?」

マミ「ええ、そうよ。大丈夫?今のでわかったかしら?」

杏子「うん、大丈夫だ!」

杏子「……たぶん」

マミ「ふふ、それじゃあ後は任せるわ。でも困ったらすぐに言ってね?」

杏子「ああ!」

マミ「お願いね?」

杏子「へへ、よーし…!」

マミ「さて、私はスイートポテト作らなきゃ」

マミ(こんなに料理が楽しいのは初めて)

マミ(ありがとう、佐倉さん、美樹さん)

マミ「ふふっ」ニコッ

数分後

マミ「うん、こんな感じで大丈夫ね」

さやか「マミさん、オーブン借りますねー」

マミ「まあ、もうそこまで進んだのね」

さやか「へへー、張り切ったからねぇ」

マミ「ふふっ」

杏子「マミ、こんな感じでいい?」

マミ「うん、後は生地を30分くらい寝かせましょうか」

マミ「そうだわ。佐倉さん、中身は何がいい?」

杏子「んー…そうだな…よし」

さやか「中身はあん」

杏子「あんこじゃねーからな!」

さやか「えっ?読まれた!?」

杏子「さやかの言うことなんて大体想像つくって」

さやか「ちぇー…」

マミ「ふふっ」

マミ「ふふ、それで中身は?」

杏子「あっ、中身はクリームチーズがいい!」

マミ「やっぱりね」

杏子「えっ?読まれた?」

マミ「佐倉さんの言うことなんて大体想像つくわ」

杏子「えぇー…」

さやか「ははっ」

マミ「と言うのは冗談よ、佐倉さん最近クリームチーズが好きって言ってたから、買っておいたの」

杏子「へへっ、なんだよそう言うことか」

マミ「ふふ、後で焼くときに入れましょうね」

さやか「あれ?そう言えばたい焼きプレートなんてあったっけ?」

杏子「プレート?」

さやか「それが無いとたい焼き作れないじゃん」

杏子「えっ?マジかよ…」

マミ「うふふ、じゃーん」

さやか「おぉ!」

杏子「あっ!たい焼きの形してる!」

さやか「たい焼きプレートだ!買ったんですか?」

マミ「うん、佐倉さんはたい焼きが好きみたいだったからいつか作ってあげたいなって思っていたの」

杏子「マミ…」

マミ「だから今日、このように作れて嬉しいわ」ニコッ

さやか「ちょっと杏子ぉー、よかったじゃん」

杏子「うん…ありがとう、マミ!」

マミ「ふふ、もう少し生地を寝かせたら焼きましょうね」

杏子「わかった!」

さやか「シフォンケーキは今焼いてるし…次は何します?」

マミ「桜餅にしましょうか」

杏子「佐倉餅?」

さやか「あっ、どうせなら餡掛け桜餅にしようよ!」

マミ「ふふっ、なるほどねぇ」

杏子「おいっ!どう言う意味だ!」

さやか「ふふーん、何でもー?」

杏子「さやかぁー!」ダッ

さやか「へへっ!」ダッ

マミ「うふふ。さて、今のうちに準備をしときましょう」

杏子「捕まえたっ!」

さやか「きゃー!」

マミ「2人とも、そろそろ桜餅を作りましょう?」

杏子「ん、そうだな」

さやか「はーい」

マミ「私が餅を作るから…そうね、練りあんを佐倉さんに作ってもらおうかしら?」

杏子「なっ!マミまで!」

マミ「何のことかしら?」クスッ

杏子「マミー!」

マミ「うふふっ」

さやか「杏子も意識しすぎだってぇ」

杏子「誰のせいだと思ってるんだ!」

さやか「誰だろうねー」

マミ「ねー」

杏子「ったく…へへっ」

さやか「あははっ」

マミ「ふふっ」

さやか「ところで、あたしは何をすればいいのかな?」

マミ「うーん…桜餅は2人で足りるから…」

さやか「あっ、ならあたしやりたいことあるんで向こうに言ってていいですか?」

マミ「うん、いいわよ。時間になったら呼ぶわ」

さやか「ありがとうございまーす」

杏子「何するんだ?」

さやか「杏子には内緒だよっ!」

杏子「むっ、そう言われると気になるじゃんかよ」

さやか「まあまあ、杏子は待ってなさい」

杏子「また変なことするんじゃないよな?」

さやか「大丈夫だって、んじゃ2人仲良くねー」

杏子「なんだその言い方ー!」

マミ「ふふっ。佐倉さん、私たちは桜餅を作りましょう?」

杏子「うん、わかった」

マミ「えっと…道明寺粉を水洗いして…」

杏子「なぁマミ、巴餅とか美樹餅もあるの?」

マミ「えっ?」

杏子「ん?」

マミ「…あぁー…!」ポン

杏子「マミ?」

マミ「ふふ、なら作りましょうか、巴餅と美樹餅も」

杏子「おっ、やっぱそう言うもんなんだな!」

マミ「ふふっ」

杏子「よーし、早く作ろうぜ!」

マミ「ええ」

さやか「よーし、昔作ったことあるから出来なくはないはず…だよね?」

さやか「さっきこっそり買っておいて良かった、これさえあればオッケーよ!」

さやか「えーと?ここをこうして…ここで折って…」

さやか「むむ…意外と難しいなぁ…」

さやか「でも頑張らなきゃね、早めに作らないと間に合わないし」

さやか「杏子にあげるんだから…」

さやか「頑張るぞー!」

数十分後

マミ「美樹さん、もうすぐ出来上がるわよ」

さやか「あっ、はーい!」

マミ「何をしていたの?」

さやか「えへへ、ちょっとこれを作ってたんですよ」

マミ「まあ…!ふふっ、きっと喜んでくれるはずよ」

さやか「だと良いなぁ」

マミ「大丈夫よ」

さやか「うん、そうですね」

マミ「佐倉さんが待っているわ、早く行きましょう?」

さやか「はーい」

杏子「マミ、こんな感じで大丈夫だろ?」

マミ「ええ、ありがとう」

さやか「あれっ?桜餅ってこんな色だったっけ?」

マミ「ふふっ、桜餅じゃなくて佐倉餅よ?」

さやか「んん?」

杏子「へへっ!これが佐倉餅、こっちが巴餅、んで美樹餅だ!」

さやか「あぁー!あははっ!そう言うことねぇ」

マミ「ふふ、シフォンケーキを焼き上がっているわ」

杏子「たい焼きもだ!」

さやか「ってことは、後は食べるだけってことだね!」

マミ「うん、今から運ぶから手伝って貰ってもいいかしら?」

さやか「もっちろん!」

杏子「早く食いたいな!」

さやか「うん!」

マミ「うふふっ」

マミ(楽しいなぁ)

マミ「鹿目さんと暁美さんにも食べてもらいたいわね」

杏子「ああ、あたしらだけ良い思いしちゃって悪いな」

さやか「いや…そんなことないと思う…」

マミ「まあ、どうして?」

さやか「あはは…きっと2人は2人で良い思いしてる気がする…」

杏子「…たしかに、絶対してるな」

マミ「ふふ、それもそうね」

マミ「ねえ、佐倉さん、美樹さん。私たちも2人に負けないくらい楽しみましょうね」

さやか「うん!」

杏子「そうだな!」

ほむホーム

ほむら「うぅ…恥ずかしかったよぉ…」

まどか「えへへ、でも似合ってたよ?わたしの着物」

まどか「わたしが着るより、ほむらちゃんが着た方がずっと可愛いもん」

ほむら「そ、そんな…それに、みんなに見られてた気がするし…」

まどか「大丈夫だよ、みんな可愛いって思ってくれたよ?」

ほむら「そうかな…?」

まどか「うん、だってこんなに可愛いんだもん!」ダキッ

ほむら「か、鹿目さん///」

まどか「着物を着たほむらちゃんも…すっごく可愛い!」

ほむら「恥ずかしいよぉ…///」

まどか「ねね、次は眼鏡も外してみて?」

ほむら「う、うん…」

まどか「それで、髪の毛を…んーと…わたしのリボンでこうして…」

まどか「できたっ!」

ほむら「ど、どうなったの?」

まどか「えへへ、髪を下ろしてカチューシャの代わりにわたしのリボンで結んだの」

ほむら「へ、変じゃない?」

まどか「ううん、とっても可愛いー!」ギュッ

ほむら「きゃっ///」

まどか「ほむらちゃん、次は一緒にお料理しようね!」

まどか「材料は十分買えたもんね」

ほむら「…うん!」

マミホーム

さやか「よし、準備完了!」

マミ「さあ、いただきましょう?」

杏子「いただきます!」

さやか「いっただっきまーす!」

マミ「ふふ、いただきます」

さやか「んじゃまずはシフォンケーキを…んー!おいしー!」

マミ「オレンジしょうゆ風味も中々良いでしょ?」

さやか「うん、意外と合うもんなんだね、マジうまーっすよ!」

杏子「はむっ…うん、スイートポテトも旨いな」

マミ「そう、よかった」

さやか「あれ?たい焼きはまだなんだ」

杏子「楽しみは最後ってやつさ」

さやか「そっかそっか、そんじゃあたしは佐倉あんこ餅をっと」

杏子「え?」

さやか「うん、こっちもおいしいー!」

杏子「ちょっ!さやかが食うのかよ!」

さやか「いいじゃーん、食べたかったんだからぁん」

マミ「ふふ、なら私は美樹餅を貰うわね」

杏子「ったく、自分の食えよなー?」

マミ「あら?巴餅は嫌だったかしら?」

杏子「ううん、そんなことないけどさ」

杏子「な…なんか照れるじゃん…」

さやか「あれれ?もしかして杏子はあたしに食べられたいとか?」

杏子「なっ!なんでそうなるんだよっ!」

さやか「だってほら、顔まで佐倉餅見たいな色になってるし…」

さやか「このほっぺも佐倉餅みたいで美味しそうだしー?」プニプニ

杏子「わわっ?な、なにしてんだ!?」

さやか「ぷにぷにー」

杏子「ば、ばかっ!離せっ!」

さやか「あはは、はいはい」

杏子「ったく!あたしはおもちゃじゃねーんだぞ!」

さやか「大丈夫大丈夫、わかってるって」

マミ「うふふっ」

数分後

さやか「ふぅー、美味しかったぁ」

マミ「ええ、とっても美味しかったわね。ごちそうさまでした」ニコッ

杏子「へへ、そんじゃあたしはとっておいたたい焼きを…!」

さやか「杏子ってさ、何でそんなにたい焼きが好きなの?」

杏子「……ちょっとな」

さやか「ん?」

杏子「別にいいじゃんか、いただきまーす」

杏子「はむっ…」

さやか「まぁ好物に理由なんていらないか」

マミ「どう?美味しい?」

杏子「うん…!」

マミ「ふふっ、良かった」

杏子「……あの時と同じくらい美味しいや」ボソッ

さやか「え?あの時?」

杏子「あっ、いや!何でもねぇよ!」

さやか「ふふん、隠し事はいけませんなぁー!」

杏子「べ、別に隠し事ってわけじゃねーよ!」

さやか「なら話せるじゃん」

杏子「それは…」

マミ「佐倉さん…?」

さやか「ほらほら、話してよぉー!」

杏子「はぁ…仕方ないな、別に大した話じゃないよ」

杏子「なんて言うか…たい焼きはあたしにとってさ、思いでの味なんだ」

マミ「思いでの味…」

杏子「ああ、ほら…普通は誕生日とかにさケーキとか食べるじゃん」

さやか「だねー」

杏子「でもさ…家は金がなかったから、ケーキはその…食べられなかったんだ」

さやか「あ…」

マミ「………」

杏子「でも、あたしは気にしてなかったよ、モモも我慢してるんだしさ」

杏子「お姉ちゃんのあたしが我儘なんて言えないだろ?それに金がないのはわかってたしさ」

さやか「杏子…」

杏子「…それであたしの誕生日にさ、あたしとモモとお袋の3人でピクニックに行ったんだ」

杏子「ピクニックなら金はかからないからな」

杏子「で、その帰りにたい焼き屋の前を通ってさ」

杏子「さやか達みたいな子が3人でたい焼き食べてるの見かけたんだよね」

さやか「……」

杏子「別にその時は食べたいなんて思わなかったんだけど、その子らがたしか…」

杏子「思いでの味がどうのこうの。って言ってるのが聞こえてきてさ、急に食べたくなったんだ」

さやか「…!」

杏子「モモも同じだったみたいで、2人でそれを見てたらさ…ママが1つだけ買ってくれたんだ」

杏子「モモと2人で分けて食べたたい焼きがすっごく美味しくてさ、それで好きになったんだよ」

さやか「………」

マミ「佐倉さん…」

杏子「あはは、なーにしけた話してんだか…あたしらしくもねぇ」

杏子「まぁ気にすんなよ、要はたい焼きが好きだってだけなんだからさ」

さやか「杏子…じゃあさ」

マミ「私たちが佐倉さんに新しい思いでの味を作りましょう。ね?美樹さん」

さやか「うん!」

杏子「え?新しい思いでの味?」

マミ「佐倉さん、私なんかで良かったら…あなたにたくさん思いでの味を作ってあげたいの」

さやか「そのたい焼きみたいにさ」

杏子「……!」

マミ「また何年か経って、その時に佐倉さんが懐かしんでくれるような…」

マミ「そんな料理を、あなたに作りたいの」

さやか「たい焼きに続く杏子の思いでの味ってことだよ」

マミ「佐倉さんにとって、お父さんやお母さん、モモちゃんとの思いでが…」

マミ「かけがえのないものだと言うことは、痛いほどよくわかるわ」

マミ「私だって…今日作ったこのデザートは思いでの味だもの」

杏子「マミ…」

マミ「でも、何時までも昔の思いでだけを大切にできないなって、改めてそう思ったの」

マミ「あなた達と一緒に作ったこのデザートは、昔お母さんが作ってくれた時同じくらい」

マミ「ううん、それよりももっと美味しいって思えたの」ニコッ

杏子「!」

マミ「すっごく美味しかったわ、私が真っ先に食べ終わっちゃったものね」

マミ「…だから、このデザートは私にとって、新しい思いでの味なの」

マミ「佐倉さん、私はあなたに何時かはそのたい焼きに負けないくらい美味しい思いでの味をプレゼントしたいの」

杏子「マミ…!」

マミ「ふふっ、私なんかで良かったらなんだけどね」

マミ「佐倉さん…ダメ、かしら?」

杏子「…ううん、そんなわけないよ」

杏子「ありがとう、マミ…あたし、嬉しいよ」

マミ「佐倉さん…!」

杏子「そうだな、すっごく旨かったもんな…このたい焼きも」

杏子「巴餅もスイートポテトもシフォンケーキも…!」

杏子「あたしにとって、今日は忘れられない1日になったぜ!」

マミ「ふふ、ありがとう」

さやか「誰か忘れてなーい?」

杏子「まさか、さやかを忘れるわけなんてないだろ?」

マミ「美樹さん、あなたの明るさには何時も助けて貰っているわ」

マミ「ありがとう、美樹さん…!」

さやか「えへへ、なんだから照れるなぁ」

杏子「ふふっ」

さやか「ね、杏子…これ、あんたへのプレゼント」

杏子「ん?これは…?」

さやか「…あ、あたしが作ったひな人形だよ」

さやか「杏子に本物は作ってあげられないけどさ、簡単な手作りだけど…」

さやか「杏子がちょっとでも喜んでくれたらなって…さ」

さやか「あはは…」

杏子「さやか…へへ!ありがとな!」

さやか「杏子…!」

杏子「そっか、これはあたしの雛人形なんだな…嬉しいよ」

杏子「大切にする、ありがとう」

さやか「えへへ…喜んでくれて良かった」

杏子「へへっ、このひな人形ってあたし達なのか?」

さやか「う、うん…一応そのつもり」

杏子「あははっ!そっか、ならなおさら大切にしなきゃな!」

さやか「ふふっ。あたしこそ、ありがと!」

マミ「うふふっ」

さやか「ね、マミさん。明日は日曜だし、今日はお泊まりしてもいいですか?」

マミ「うん、美樹さんが良いのであれば大丈夫よ」

さやか「やったー!」

マミ「佐倉さんも泊まるわよね?」

杏子「うん、今日も頼むな」

マミ「ふふ、MAMI'Sホテルは年中無休よ?」

杏子「あははっ」

さやか「さーて、時間はまだまだあるしひな祭りを楽しもー!」

マミ「おー!」

杏子「おー!」

数時間後

さやか「なにより楽しいーひな祭り~♪」

杏子「あははっ。ああ、楽しいひな祭りだったな」

マミ「また来年もこうして集まりましょうね?」

杏子「だな、それに来年はあいつらも呼ぶ?」

マミ「そうね、5人で集まりたいわ」

マミ「私と佐倉さん、美樹さん、そして鹿目さんと暁美さんの5人でね」

さやか「来年の今ごろは名字変わってんじゃないの?」

さやか「だから鹿目さんか暁美さんのどっちかが2人ってことだねー」

杏子「ははっ!まさかぁー」

マミ「ふふ、なら結婚祝いもしなきゃね」

さやか「んじゃあたしは友人代表のスピーチやろっかなー」

杏子「さやかじゃ無理だろー?」

マミ「じゃあ私がスピーチしようかしら?」

さやか「むー!マミさんまでー!」

マミ「うふふっ」

さやか「もぉー!プンプンさやかちゃんはお手洗いに逃げちゃうもんねー」

杏子「ただトイレに行きたいだけじゃねーか」

さやか「デリカシーが足りませんなぁ」

杏子「はいはい」

さやか「ま、そういうことだから。マミさん、借りますね」


マミ「ええ、わかったわ」

杏子「へへ…」

マミ「今日も美樹さんに助けられたわね」

杏子「…うん」

マミ「それに、もう私たちはひとりぼっちじゃないんだものね」

杏子「うん…!」

マミ「ふふっ、佐倉さん…あなたにも感謝しているわ」

杏子「あたしもだよ、マミ」

マミ「ありがとう、佐倉さん」

杏子「へへっ」

さやか「さやかちゃんの帰還」

マミ「さて、そろそろ眠りましょう?もうすぐ日付が変わるわ」

さやか「あれ?スルー?」

杏子「もうこんな時間か…今日はありがとう、楽しかったよ」

マミ「私もよ、ありがとう。佐倉さん、美樹さん。」

さやか「あたしもあたしもー!」

杏子「はは、来年も楽しみだな」

マミ「うん!」

さやか「そんじゃ、ひな祭りの最後をこの歌で閉めよっか」

杏子「あぁ、さっきのやつか」

マミ「オッケー、わかったわ」

さやか「そんじゃいくよー」

さやか「はーるのやよいの~♪」

杏子「このよき日~♪」

マミ「とっても楽しいひな祭り♪」

さやか「あー、歌詞違いますよー?」

マミ「ふふ、でもこれが私の気持ちだからね」

杏子「あたしも一緒さ」

さやか「…実はあたしも!」

マミ「ふふっ、やっぱりね」

杏子「とにかく楽しかったんだよ」

マミ「うん、そうね」

さやか「あははっ」

杏子「へへっ」

マミ「とっても楽しいひな祭りだったわね」

さやか「うんっ!」

杏子「うんっ!」

マミ「うふふっ」

おわり

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