魔王「捕らえた勇者をモンスター娘達と子作りさせよう」(207)

こんにちは

昼食のメニューを書いていく素敵なスレにようこそ

たぶんマクドナルド

魔王「勇者の血を引く魔物を作り出すことができれば我らが魔族に敵は無くなる…」

魔王「ふふふ…そうすれば…」

魔王「…頼んだぞ、お前たち。死なない程度に絞りとってやれ」

娘達『はっ。魔王様のおおせのままに』

???「ではまずは私が…」

魔王「うむ」

???「お任せ下さい。変幻自在のこの身体をもってすれば人間の男など…」

魔王「ふふ…期待している」

???「ははっ」

勇者「チェンジで」

スライム娘「え!?」

勇者「溶けかけた氷像みたいなヤツに欲情すると思うか?あぁ?…勇者なめんなよ?」

スライム娘「で、でもほらこうやってスタイルとか自由に…」

勇者「…うねうねするな、気持ち悪い」

スライム娘「………」

勇者「気色悪い色しやがって…てめーなんぞローションがわりにもならんわ」

スライム娘「あ、あんまりです…うぁああ!!」ズルリンチョ!

勇者「てめ…!床を汚すな!掃除してけ!ゴラァ!!」

側近「…序盤の軟敵、スライム娘撃沈との報告でございます」

魔王「うぬぅ…やはり勇者、スライム程度では堕ちぬか」

側近「…もしやいきなりハードルが高すぎたのでは?」

魔王「ふむ?どういうことだ?」

側近「人間は我等魔族ほど容姿に差がありませぬ。人型に近いものから慣らさねば…」

魔王「立たぬ…ということか」

側近「御意」

魔王「なるほど……一理ある、か」

勇者「………」

ゾンビ娘「あ…う…ぁあ…」

勇者「…腐女子…ってか。笑えねぇ」

ゾンビ娘「うぅ…あ…」

勇者「一時期話題になった羊水どうのこうの言うまえにさぁ…お前、まず生き物じゃないだろ?」

ゾンビ娘「…あぁ…」

勇者「…あとすごく臭う。脳みそに少しでも腐ってない所があるなら消臭剤持ってくるように伝えろ」

ゾンビ「…うあー」ビチャ…

側近「コー〇スブライドの花嫁、崩壊…」

魔王「なに!?あの人外ラブストーリーの傑作を否定したというのか!?」

側近「…しかしアレはどちらかというと花嫁の一方的な『黙れィ!』

魔王「それ以上の冒涜は側近といえど許さぬ…」

側近「…申し訳ありません」

魔王「わかればよい。…だがどうすれば勇者を陥落させることが出来るのか…」

側近「それについてですが…」

魔王「うむ?」

側近「誘惑は失敗したものの、勇者陥落の糸口をゾンビ娘から得られました」

魔王「…なんと!あの腐った脳みそに記憶力というものがあったとは…」

側近「いえ…ゾンビ娘の背中に貼紙が付けられておりまして。…こちらです」

魔王「どれどれ…」

『芳香剤をよこせ』

魔王「…これだけか?これで何が解る?」

側近「はっ…この状況下で望むものが芳香剤とはいささか不可思議ではありませぬか?」

魔王「…!なるほど…」

魔王「…植物タイプ、か」

プラント娘「うふふ…」

勇者「………」

プラント娘「触手プレイの良さを教えて差し上げますわ」

勇者「俺がされても気持ち悪いだけだろーが」

プラント娘「男性の方にも突っ込む所はありましてよ?…ふふ」

勇者「いや、絵的にだっつーの。いわゆるショタ層にならそういうのもアリってヤツはいるだろうがなぁ…」

プラント娘「ショタ?」

勇者「ヒゲ面のおっさんじゃアウトだろ」

側近「この時間になってもまだ牢から出てこないということは、プラント娘はうまく誘惑出来たようでございますね…」

魔王「やっとか…まぁしかし終わってみれば呆気ないものだな…」

側近「いかに優れた資質を持とうと所詮は人間…我等の敵ではなかったと言うことでございましょう」

魔王「当然だ。…あとは子が誕生するのを待つのみ。我等魔族の栄光はすぐそこぞ…はっーはっは!」



勇者「良いか?これがこう…わかるか?」カキカキ…

プラント娘「…あら…まぁ…」

勇者「つまりな?ここでショタか親父かっていうのは性癖的に…」カキカキ…

プラント娘「ええ…はい、わかりますわぁ…」


部下「そ、側近様!」ダァン!

魔王「騒がしいぞ。余はいま人間研究の最中である」

側近「…私の物見の水晶を映写機がわりに使うのはやめていただけませんか?」

魔王「なにを言う。こうやって人間を観察、研究することでより有効な策を…」

側近「シザーハンズは娯楽作品ではありませ『黙れィ!』

魔王「娯楽?娯楽と申したか?この切ないラブストーリーを?ん?」

側近「いえ、私は映画というカテゴリーについて言及したのであってシザーハンズについては…」

部下「…え、えーと…」

部下「そ、側近様ァアア!!」ガシャーン!

魔王「うーっるさいわァ!さっきからなんだお前は!?」

部下「申し訳ありません!しかしながら…しかしながら…!」

魔王「…音声が聞こえんではないか…」キュイキュイ…

部下「あのぉ…」

側近「部下。報告を」

部下「あ!は、はい!実は…」

側近「…プラント娘が洗脳されたと?」

部下「はい…勇者の牢から出た後、なにやら怪しげな呪文を唱えながら人間の町へ…」

魔王「どういうことだ?交配は成功したのではなかったのか?」

側近「わかりませぬ…」

魔王「うぬぅ…?」

側近「…はっ!?もしやプラント娘を利用し、仲間を呼ぶつもりで勇者は…」

魔王「なっ…!?わ、我々が謀られたというのか!?」



プラント娘「ショタ~ショタ~可愛い可愛い~男の子~♪」ガサガサー!

側近「プラント娘はなんとか回収いたしましたが…」

魔王「やはり洗脳のダメージは大きいか?」

側近「はい。もはや交配には使えぬかと…」

魔王「くうっ…!抜かったわ!まさかこのような手を使ってくるとは…」

側近「…いっそ殺してしまったほうがよろしいのでは?」

魔王「それはならん…あやつを消しても必ず第二、第三の勇者が現れる…」

側近「………」

魔王「…たぶん」

側近「たぶん…でございますか?」

魔王「うむ…光と闇は表裏一体…どちらか一方が消えたままということはないのだ」

側近「それは…」

魔王「…この話はもうよい。気を取り直して次の候補を選出しようではないか」

側近「……はっ」

勇者「………」

オーク娘「ぶふー…」

勇者「チェンジで」

オーク娘「な、なんでだど?オダはオーク族のながでもとびっぎり美人だど噂の…」

勇者「雌豚は雌豚だろうが…まんまじゃねぇか!」

オーク娘「ご、ごの豊満なからだになびがないどはお前ホモだな…そうだ、そうに違いないど」

勇者「…あぁ、そうだな…それで良いよ…もう…」

オーク娘「ぶふー…なら仕方ど…」

側近「SM作戦、失敗の報告…」

魔王「ぬ…まぁ期待はしてなかったがな。それに…」

側近「……?」

魔王「本命はこちらだ。…入れ」

夢魔「はぁい♪」

側近「…ビッチが」ペッ

魔王「名付けて月とスッポン、豚と真珠作せ…ん?どうしたのだ、側近?」

側近「いえ、なんでもございません…」

夢魔「あはー?」ニター

夢魔「はぁい♪勇者様、よろしくぅ」

勇者「………」

夢魔「あは♪ワイルドで素敵な感じぃ…」ツツ…

勇者「…おい」

夢魔「んー?」

勇者「俺の身体に触るのは結構だが…粘膜部分には生で触るなよ?良いな?」

夢魔「…え…?」

勇者「見た目からしてずいぶんと遊んでそうだしな。保険は賭けないと…病気もらいそうで怖いわ」

夢魔「………」

側近「ビッ…夢魔、爆散でございます」

魔王「馬鹿な!?」ガタッ!

側近「勇者ゆえに体調管理には非常に気を使う性のようでございますね…」

魔王「まぁ体が資本の職業だろうが…いい加減に溜まる、という状態ではないのか?」

側近「どうでしょう?私にはわかりかねますが…」

魔王「人間は万年発情期なのだろう?」

側近「ですから私に聞かれましても…」

魔王「しかし夢魔で堕とせんとなると…他に思い付く娘がおらんな」

側近「そうでございますか?」

部下「………」

魔王「…ならば候補を挙げてみよ」

側近「………」

魔王「ほれみたことか」

側近「…申し訳ありません」

部下「あ、あの~…一つ申し上げたいことが…」

魔王「ん?なんだ?申してみよ」

部下「はい…ここはシチュエーションと言うものを考えてみてはいかがでしょうか?」

側近「シチュエーション?」

部下「出会いのタイミングですとか雰囲気を演出してみたらいかがと…」

魔王「…ソースは?」

側近「ソース?…ソース??」

部下「こちらです」

魔王「ふむ…?」

部下「人間達の娯楽の一つ、本というものです」

側近「…魔導書とは違うのか?」

部下「はい。実用書ではなく趣味に重きを置いた文、がこれでございます」

魔王「実用的でなければ役にたたんだろう。却下」

部下「お、お待ち下さい!趣味といってもこの本には擬似的な恋愛体験と言いますか…ラブロマンスなるものについて書かれたものもありまして…」

側近「…なるほど人間の趣向に合わせてみる、ということか」

部下「は、はい」

魔王「…ほう」

魔王「今日はお祭り!」

側近「あ、それ次の漫画です」

魔王「うぉお!!何故ロミオとジュリエットは結ばれんのだぁ!!」ダァン!

側近「………」

魔王「くぅ…!」

部下「い、いかがでございましょう?」

魔王「魔族の王たる余の心をこれほど震わせるとは……イケるかも知れない。採用」

部下「ありがとうございます!」

側近「…そういえば魔王様。人間研究と称して人間の娯楽作品を良くご覧になっておいででしたが…」

魔王「あれはあれで良い。しかしこの本にはまた違う良さが…」

側近「人間の趣向に合わせるという考えには到らなかっ『黙れィ!』

魔王「…後にしろ。余はいま作品の余韻に浸っているのだ…」

側近「はっ…申し訳ありません…」

魔王「で、監獄での出会いとはどのようなものが考えられる?」

部下「看守はどうでしょう?」

魔王「…牢を守る看守を対象にしたらプリズンブレイクの流れが濃厚だろう。却下」

部下「はっ!?…私が浅はかでした…」

魔王「他に案はないか?」

側近「…隣の牢に対象を置き、頃合いを見計らって同室にするのはいかがでしょう?」

魔王「ふむ…まずはお友達から、というわけか」

側近「はい」

側近『この泥棒猫!ビッチ!売女ァ!』ゴシャア!

夢魔『いったぁい!…ちょっと!なにすんのよ!?』

側近『…だまれ』

ガチャーン!

夢魔『あ!待ちなさい!なんであたしが牢獄にいれられなきゃなんないのよー!』

ジジジ…

魔王「ずいぶん気合いが入っているな。しかし何と言う演技力、これなら怪しまれまい…流石は我が右腕だ」

部下「はい……あれ?」

魔王「どうした?」

部下「これ西塔の監獄じゃないですか?確か勇者がいるのは東塔では…?」

魔王「…え?」

側近「魔王様、すべて手筈通りに」

魔王「…本当か?」

側近「はい」

魔王「…まぁいい。が、公私混同はほどほどにな」

側近「…ありがとうございます」

魔王「それで…勇者の元へは誰を送りこんだのだ?」

側近「はい、こちらをご覧下さい」

ジジジ…

勇者『………』

ハーピー娘『…チチチ…』パタパタ…

魔王「…あんな鳥頭で大丈夫か?」

側近「そこがポイントです」

魔王「なに…?」

側近「あの娘ならばそのうち何故閉じ込められたかも忘れるはずです。となれば…」

魔王「なるほど…自然な出会いを演出、というわけか」

側近「はい」

魔王「ふふふ…よくやった」

側近「…ありがとうございます」

ジジジ…

ハーピー娘『チチチ…チチチ…』

魔王「しかし良く似合うなぁ…檻が」

側近「鳥でございますからね」


       ,-'"ヽ    
      /   i、       / ̄ ̄ ヽ,      _/\/\/\/|_  
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      /       "' ゝノ {0}  /¨`ヽ{0}     < ニャーン!! >
      /              ヽ._.ノ  ',    /          \       
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   l .!     ! l \     _,,,,,,,)  |         ,,  `゙‐'゜
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   ヽゝ-__-‐'ノ      | .'(__./  .,、  `'、.   |  '{,,___,,,,,,,,、.〟
    ─‐'''´       ヽ,、   _./ `'-、,,ノ .   'v,_   ̄`  : ,,,l
                 . ̄´            .゙~゚'冖''''"'゙”″

ハーピー娘『チチ…』パタパタ…

勇者『…さっきから…』

ハーピー娘『チチチ…チ?』

勇者『ピヨピヨうるせぇんだよ!!ちったぁ黙れねぇのか!?』

ハーピー娘『そんなことはない』

勇者『…だったら黙ってろ。耳障りなんだよ』

ハーピー娘『わかった』

勇者『………』

ジジジ…

魔王「出会いは最悪。まさしく遅刻寸前の曲がり角というヤツだな…」

側近「なんでしょうか?その遅刻寸前の…というものは?」

魔王「本の派生品、漫画の一場面だ。…読むか?」

側近「いえ、結構でございます」

ハーピー娘『チチ…』パタパタ…

勇者『…おい』

ハーピー娘『チチチ…チ?』

勇者『何度も俺は言ってるよな?黙っとけって』

ハーピー娘『そんなこと言っていたか?』

勇者『……あ?』

ハーピー娘『そもそも私は何故ここにいるのだ?』

勇者『………』

ハーピー娘『何故私はこんな檻の中にいるのだ…教えてくれ………山田?』

勇者『誰が、山田だ!?知るか!…このあほうどりが!』

ジジジ…

魔王「…これはダメだろう。予想以上に馬鹿過ぎる…」

部下「コミュニケーションは取れているようですが…」

魔王「いや、もう似たようなシーンを5回は見てるんだが…」

側近「しかしこの勇者、なんだかんだと言いながら毎回律儀に応えておりますね」

魔王「…だが恋愛に発展する気配はまったく感じられんぞ?」

側近「交配させるだけなら人間の言う恋愛感情とやらは必要ないと思いますが…」

魔王「なにっ!?」

側近「いままでの失敗を省みるに勇者の許せる見た目、かつ性交時の安全。この二つを満たせば事は…」

魔王「…コウノトリが運ぶ、というわけか」

側近「いえ、あれはハーピー族でございますが…」

魔王「…そうではないのだよ、そうでは…。側近、お前はもう少し人間について勉強をだな…」

側近「はい…?」

部下『よぉし、で、出ろー。ハーピー娘ー』パチン…

ハーピー娘『む。ウィンク。やっとゴーサインか…しかしなんのゴーサインだったか…』

部下『無駄口を叩くな。黙れー(子作りですよ子作り…)』ボソボソ…

ハーピー娘『子作り?はて…巣を作った覚えはないが…』

部下『黙れというのがわからんかぁー(毎回巣なんか作ってないでしょう?)』ボソボソ…

ハーピー娘『いやしかし…』

ガチャ…

勇者『…おい。どういうつもりだ?これは?』

部下『独房が足りんのでな。せいぜいコイツに食い殺されないように気をつけるんだなー』

ハーピー娘『いままでは生みっぱなしだったか?…わからん』ブツブツ…

勇者『逆に俺が食うとは考えないのか?』

部下『ふん…出来るものならやって…み、みるが良い!』キョド…

ガチャーン!

ジジジ…

魔王「うむぅ…これはひどいな。センスのカケラもない…」

側近「…同感です」

魔王「勇者に怪しまれてはいないだろうか?」

側近「今更怪しまれるもなにもないかと思いますが…」

魔王「…それもそうか」

ガチャ!

部下「た、ただいま戻りました!」イイカオー!

魔王「………」

側近「………」

部下「え?…あ、あれ?」

魔王「で、今回も失敗したわけだが…側近、これはどういうことか?」

側近「…申し訳ありません。…私の見通しが甘うございました…」

魔王「そんなことはどうでも良い。何故失敗したのかという原因を見つけねば先には進めぬ」

側近「はっ…」

魔王「うぅむ…一体なにが悪かったのか。…やはり部下の挙動不審な演技か?」

側近「それは私にはわかりかねます…しかしながら収穫もありました」キュルキュル…

魔王「ほう…」

ジジジ…

勇者『………』チラチラ…

ハーピー娘『…zzZZ』

ピタッ!

側近「このシーン。明らかにハーピー娘の胸部をこっそり盗み見ております」

魔王「ふむ…確かに」

側近「結局ハーピー娘とは次第に距離を置くようになり失敗に終わりましたが…」

魔王「まぁ毎日同じことを繰り返していればな…疲れもするだろう。精神的にな。……あぁ、これが原因か」ポンッ

側近「勇者がモンスター娘にも欲情する、という点に置いては大きな前進かと」

魔王「…うむ。いわゆるケモナー路線で今後は仕掛けて行こう」

側近「けもなー…でございますか?」

魔王「性格には少し違うが…獣人族のことだ」

側近「了解致しました。すぐに手配致します」

魔王「頼む」

側近「はっ…」

部下「あの…」

側近「なんだ一体」

部下「魔王様が直々に相手をするというのは…」

魔王「えっ?私?」


はよはよ

バニー娘「斧ォ!斧がないよォ!!」

魔王「………」

部下「エントリーNo.1番、首斬りバニー族のバニー娘です。アピールポイントは耳。見た目の愛らしさと斧使いというギャップが…」

魔王「却下。病んでる魔物を候補に入れるな」

部下「えっ…は、はい。続きましてエントリーNo.2番…」

暴れうしどり娘「ふー…!ふー…!」

魔王「………」

部下「暴れうしどり族の暴れうしどり娘。アピールポイントは胸筋、鍛え上げられた脚…『もういい』

魔王「側近…」

側近「申し訳ありません。いますぐ私が募集して参ります…」

部下「…え?あの…」

魔王「少しは頭を使え、頭を…」

側近「ただいま戻りました」

魔王「それで…首尾は?」

側近「ワービースト族から猫娘を選出致しました」

猫娘「なーお」クリッ

魔王「スタンダードはスタンダードだが…コイツも頭が悪そうだな。…大丈夫なのか?」

猫娘「にゃ!?」

側近「確かに言葉遣いからはお世辞にも利発さが感じられるとは言えませんが…」

猫娘「ひどい言われようにゃ…」

側近「このようにまともな思考回路は持っております」

魔王「…のようだな。よし、猫娘を軸に作戦を決行する!」

側近「はっ…!」

側近「して魔王様、今回はどのように?」

魔王「うむ…。それについては…」

猫娘「なー?」

魔王「今から考える。…皆、いま少し…いま少し余に力を貸してほしい!」キリッ

側近「………」

猫娘「…魔王様のがよっぽど馬鹿でなーんも考えてないに『黙れィ!』

魔王「余は魔族を束ねし者、深淵なる闇の王、魔王なるぞ!?」

猫娘「そんなことはわかってるにゃ」

魔王「ぐぬぅ!……側近!」

側近「はっ…」

魔王「違う候補はおらぬのか?やりにくくてかなわぬのだが…」ボソ…

側近「…そう言われましても…」

猫娘「なぁーお…」ノビー

側近「とりあえず猫娘にはベランダにて待つよう指示を出しました」

猫娘『………』ゴロゴロ…

魔王「ひなたぼっこをしているだけではないか…!」

側近「…猫娘はいわば手足。操る頭脳がなければ動かせませぬ。そしてそれは…」

魔王「…余、というわけか。ふふふん…」

側近「………」

魔王「よし、ではさっそく考えようではないか。とびきりハートフルで甘酸っぱい作戦をな…」ニヤリ…

側近「はっ…」

側近「それは本当に効果があるのでしょうか?」

魔王「ある。間違いない。これを見てみよ」

側近「?…禁断の関係…一晩の過ちシリーズ②…義妹としっぽりぬっぽり湯煙温泉旅行編?」

魔王「余とてただ趣味で人間研究をしていたわけではない…人間の趣向については余なりに『サトシはおもむろにマユの太ももに手を伸ばし…』

側近「あんっ…やめて、お兄ちゃん…私達、兄妹なのよ?…ふむ…ほぅ…」ペラッ

魔王「……側近」

側近「は!?ははっ…!」ワタワタ…

魔王「さてお手並み拝見と行こうではないか」

側近「いきなり兄呼ばわりをして警戒はされないでしょうか?」

魔王「そのあたりは猫娘の手腕にかかっている。…だから言ったではないか、お手並み拝見とな」

側近「それは丸投げというものでは『黙れィ!』

魔王「集中せねばならんのだ。静かにしろ」キュイキュイ…

側近「はっ…」

魔王「もう少し明瞭に音を拾えぬものかなぁ…」キュイキュイ

ジジジ…

部下『よし、入れ』

勇者『はぁ…こんどはどんなお相手だ?ああ?』

猫娘『………』

勇者『猫…ワービースト族か。獣臭いったらありゃしねぇぜ…』ジロッ

猫娘『………』ビクッ…

勇者『……チッ』

ジジジ…

魔王「…なんだあれは?本当にさっきの娘か?」

側近「そのはずですが…なるほど、処世術に優れた娘のようですね」

魔王「つまり猫かぶりがうまいと、そういうことか」

側近「はい。これで泥棒猫にもなれるならば立派なビッチでございますね」

魔王「う、うむ…」

勇者『………』

猫娘『………』

勇者『………』

猫娘『………』

ジジジ…

魔王「…暇である」

側近「今はまだお互いに探り合いでございましょう」

魔王「早送りとか出来ぬかなぁ…」キュイキュイ

側近「魔王様のお力を持ってしても流石に無理かと…」

魔王「うぬぅ…」

勇者『…なぁ』

猫娘『……!』

勇者『お前ら「ついに来たかッ!焦らしおってこぉのぅ!」

猫娘『…それは…』

ジジジ…

魔王「…む?側近、勇者はなんて言ったのだ?聞こえたか?」

側近「申し訳ありません。『ノイズ』が大きく、聞き逃しました」

魔王「………」

魔王「…すまぬ。動きがあったのがうれしくて年甲斐もなく…」

側近「お気になさる必要はございません。聞き逃したならば巻き戻して確認すればよいのです」キュルキュル…

魔王「側近…」

勇者『…なぁ』

猫娘『……!』

勇者『お前ら魔王に従うことに疑問とかないのか?…わざわざ人間に抱かれに来ることに魔物として抵抗はないのか?』

猫娘『…それは…』

勇者『………』

猫娘『…ち、ちょっとはあるかな』

勇者『…そうか』

猫娘『え、えへへ…』

勇者『……?』

猫娘『故郷のお兄ちゃんとおんなじこと言うんだね…ゆ、勇者さん…』

勇者『……そんなんじゃない。俺は…』

ジジジ…

魔王「なんだあの空気は…」

側近「上手いこと勇者の言葉を利用しましたね、猫娘」

魔王「…もう少し明るい感じにイチャイチャするのが兄妹モノだと思ったのだが…」

側近「兄妹モノというよりは無理矢理交尾させられることへの絶望といいますか、諦めといいますか…」

魔王「そういうつもりではないのだがなぁ…」

側近「しかしこのままでは自発的な交配はあまり期待できないかもしれませんね」

魔王「ぬぅ…」

魔王「ふっ…あやつめなかなかに手強いわ」

側近「…魔王様」

魔王「うむ?」

側近「なにもあの勇者にこだわることはないのでは?新しい勇者でならばこれほど手を焼かずとも…」

魔王「ならぬ」

側近「…しかしこれでは一向に先に進めませぬ」

魔王「それはそれでよい。…重要なのは勇者が自主的に魔族と子をなすことなのだからな」

側近「…さようでございますか」

魔王「…にしても妹攻めはダメだな。暗くなる。となると……姉か!?いやいや…」

側近「………」

部下「リザードマン族からリザードマン娘を…」

魔王「…man娘はおかしいだろう?男なのか女なのか…それとも両性種なのか?

部下「一応性別は雌とありますが…」

魔王「却下」

部下「…はい」

側近「魔王様、妹攻め中の猫娘ですが…」

魔王「おぉ!何か動きが!?」

側近「…現在、ペットとして可愛がられております」

魔王「………」

魔王「所詮は畜生か…障害になってどうするのだ、馬鹿猫め…」

部下「ペット付きではなかなか次の作戦が打てませんね…」

魔王「うむ…」

側近「無理矢理引き離すよりはこのまま側におき、勇者の情報を引き出す役目を与えてはいかがでしょうか?」

魔王「スパイ、というわけか…」

側近「はい」

魔王「…だがそれでは他の候補を送ることは難しいだろう?」

側近「それはそうでございますが…」

魔王「!…一時引き離し、定期的に送り込むならばあるいは…」

側近「それが上策かと…」

魔王「よし、そうと決まれば次の刺客の選定だな!」

部下「あ!それにつきましてはオオナメクジ族からオオナメクジ娘、アピールポイントは…」

魔王「却下」

側近「竜族より竜娘が推薦されて参りました」

魔王「…竜族だと?あのプライドの高い一族が良く寄越したな…」

側近「はい。履歴書にはシルバードラゴンとあります」

竜娘「………」

魔王「シルバードラゴン…」

竜娘「我が一族には魔王殿により絶滅の危機を救って頂いた恩がある。それを返しに来たまでだ」

魔王「ふむ…」

竜娘「………」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月11日 (木) 23:01:17   ID: -rp6hcDc

「ふむ…」

完結

なんでやねん

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