王様「勇者よ、魔王を倒してまいれ」 (5)

勇者「はあ…」

王様「なんじゃ、その気の抜けた返事は」

勇者「お言葉ですが王様、魔王とは言うものの特に悪事を働く訳でもなく、わざわざ倒しに行く必要があるとは思えませんが」

王様「うっ…で、でもそのうち悪さするかもしれんし、なにより魔王って何か物騒じゃろ!?」

勇者「特に理由もなく、魔王という名前なだけでとりあえず倒せという王様のほうが物騒ですよ」

王様「ううっ…」

勇者「仕方ありませんね…とりあえず様子だけでも見てきましょう」

王様「おお…行ってくれるか!」

勇者「帰ったら休暇を頂きますよ。あなたがなかなか仕事をしないせいで、私の休暇がことごとく潰れているので」

王様「酷い言われ様じゃ…一応ワシは君の上司なんじゃが…」

勇者「そう言うなら少しは上司らしくして下さい」

王様「う、うむ」

勇者「まったく、それでは私はそろそろ行きますので、くれぐれもサボったりしない様に」

王様「厳しいのう…」

テロリスト「なんだこいつ!あ、アァーーーーッ!」

阿笠「やっと追いついたぞい!」

ボス「これはこれは阿笠博士」

阿笠「子供達を返せ!」

ボス「条件がある。こいつらとやれ。」

阿笠「うぐぐ、すまんのぅ。君たち。これも君たちを助けるためじゃ!では、入れるぞ…………!?」

俺「アァーーーーーーーーッ」

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