ちなつ「あんなに愛を誓いあったのにぃ」(156)

ちなつ「あかりちゃんの彼女になることにしたから」

- 3分経過 -

あかり「は?」

ちなつ「だからぁ」

ちなつ「あかりちゃんの彼女になることにしたの」

あかり「な、なんでっ!?」

ちなつ「将を射るにはまず馬を射るとか言うでしょ?」うふ

あかり「わ、わけがわかんないけど」たじっ

ちなつ「結衣先輩のハートを射とめるにはね」

ちなつ「まずあかりちゃんから攻略しないといけないの」えへ

あかり「で、でもそれだと」

あかり「結衣ちゃんのハート射とめたら、あかりはどうなるの?」

ちなつ「もちろん、さよならに決まってるじゃない」

あかり「あかり、ポイ捨て!?」がーんっ

ちなつ「だって王子様を捨てて、馬とつき合う人なんていないでしょ?」

あかり「それ、ほんとの馬扱いだよねぇ!?」

ちなつ「いいじゃない」

ちなつ「あかりちゃん、つき合おうよぉ」にこっ

あかり「そもそも、あかり達って女のコ同士だよ!?」

ちなつ「そんなの関係ないよぉ」

あかり「絶対、そう思ってないよねぇ!?」

ちなつ「ちっ、意外に強情だな」ぼそぉ

あかり「あ、あれれ?また聞いちゃいけないこと聞こえちゃったなぁ」

ちなつ「じゃあ、とりあえずさぁ」

あかり「な、なに?」

ちなつ「キス、しよっか」

あかり「なんでそうなるのっ!?」

ちなつ「体から入る恋愛もあるよぉ」じりっ

あかり「ちなつちゃん、目つきがおかしいよ!?」

ちなつ「大丈夫、あかりちゃんは目を閉じてるだけでいいからぁ」じりじりっ

あかり「ちょ、ちょぉぉぉ!?」

あかり「だめぇぇぇぇぇ!!!」がばぁっ

京子「うわっ、びっくりした!」

結衣「ど、どうしたの?あかり」

あかり「はっ!?」きょろきょろ

あかり「ゆ、夢かぁ」ほっ

京子「どんな夢見てたのー?」

結衣「よっぽど怖い夢だったんじゃない?」

あかり「えっと、その」

あかり「忘れちゃったぁ」えへへ

あかり(あかりは、ファーストキスを奪われて以来)

あかり(ちょっと、ちなつちゃん恐怖症だったりします)ずーんっ

がらっ

ちなつ「遅くなりましたぁ」

京子「ちなつちゃーん、待ってたよー」

ちなつ「京子先輩は待たなくていいです」

京子「ちっ、また結衣か」ぶーっ

結衣「ちょっと、京子」

ちなつ「あかりちゃぁん」

あかり「へ?」

ちなつ「置いてくなんてヒドいよぉ」

ちなつ「チーナ、寂しかったんだからぁ」うるる

あかり「えぇぇぇぇぇ!?」

京子「あれ?」

結衣「なんか新鮮な展開だね」

あかり「な、なにこれ、ドッキリかなにか?」

あかり「か、カメラはどこにあるの?」きょろきょろ

ちなつ「ドッキリなんてヒドいよぉ」うるる

京子「おおー!ちなつちゃんの泣き顔色っぽい!」

京子「あかり、ちなつちゃんになんかした?」

あかり「なんかってなに!?」びっくぅ

京子「襲ったとか」

あかり「あかりが、するわけないじゃん!」

結衣「でもちなつちゃん、いつもと様子が違うよね」

あかり「結衣ちゃんまでっ!?」

ちなつ「キスまでしたのに、その先はなにもしてくれないんですぅ」

あかり「えぇぇぇぇぇ!?」

京子「あかりじゃ君を満足させられない、わたしが・・・」

ちなつ「いりません」きっぱり

京子「うぅ」ずずぅん

結衣「ちょっと、あかり」ひそ

あかり「ゆ、結衣ちゃん、なに?」

結衣「こっちから、ちなつちゃんの頭を見てみな」ひそ

あかり「!?」

あかり「た、たんこぶがあるよ」ひそ

結衣「もしかして、前に京子がなったやつと同じかも」ひそ

あかり「性格とか変わっちゃうやつだよねぇ?」ひそ

ちなつ「あー!なんか内緒話してるぅ」

あかり「ひぃ!?」どっきーん

ちなつ「まさか、結衣先輩と浮気なんかしてないよねぇ?」ぎろっ

あかり「えぇぇぇぇぇ!?」

あかり「つき合ってるとかありえないのに、浮気ってなに!?」

ちなつ「つき合って、ない?」がっくぅ

あかり「ちなつちゃん!?」

ちなつ「ヒドい、ヒドいよ、ファーストキス奪ったくせにぃ」あぅぅ

あかり「奪われたの、あかりだよねぇ!?」

ちなつ「あんな情熱的なキスしておいて、つき合ってないなんてぇ」

あかり「だから、されたのあかり!あかりだから!」

ちなつ「あんなに愛を誓い合ったのに」うるる

あかり「ちょぉぉぉ!誓い合ってないよぉ!」

結衣「ちょっと、あかり」

あかり「結衣ちゃんは信じてくれるよねぇ!?」

結衣「そうじゃなくてさ」

あかり「へ?」

結衣「いまは話を合わせないと」ひそ

あかり「話を合わせるなんて、無理だよぉ」あたふた

結衣「ちなつちゃんを落ち着かせないと、どうしようもないよ?」ひそ

あかり「で、でもぉ」

ちなつ「また内緒でお話しぃ?」ゆらぁ

あかり「わひゃぁ!?」

ちなつ「浮気は許さないよ?」

ちなつ「結衣先輩も、あかりちゃんに手を出したら」ゆらぁ

結衣「出してない!出してませんっ!」

ちなつ「やっぱり、チーナの居場所はあかりちゃんの隣だよねっ」べったり

あかり「あははは、はは」ずずぅん

結衣「お、お似合いだよ二人とも」

京子「なんで頭打っても、相手はわたしじゃないんだー」ぼそぉ

結衣「こ、こら、京子」

京子「もう勝手にやってるがいいさー」ぶーっ

結衣「だ、だめだ、京子はもう頼りにならない」がっくり

- 2時間後 -

千歳「娯楽部もいま帰りなん?」

京子「あー、千歳かー」ぼーっ

綾乃「ど、どうしたのよ、歳納京子?」

結衣「いや、いろいろとあって」あはは

千歳「いつもとなーにか違う気がするんやけど、なんやろぉ」

千歳「あー、わかったわぁ」

千歳「赤座さんと吉川さん、腕なんか組んでどうしたん?」

あかり「いえ、これはですねっ」

ちなつ「恋人だから腕を組むなんて当たり前なんですぅ」

あかり「あぅぅ」げっそり

千歳「こ、恋人っ!?」

ちなつ『腕を組むだけじゃ我慢できないの』

あかり『こっちにおいで、ちなつ』

ちなつ『もう、こんなところで恥ずかしい』ぽっ

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

千歳「はぁぁぁぁぁ///」たらーっ

綾乃「ちょっと千歳ぇ!」

結衣「き、京子と綾乃以外でも、妄想出来るんだ」

千歳「割といけるもんやねぇ」あははぁ

綾乃「じゃあ頭を打って?」ひそ

結衣「そうみたいなんだよ」ひそ

千歳「いろいろ大変なんやねぇ」ひそ

綾乃「で、歳納京子の機嫌悪いのはどうしてなの?」

結衣「京子は放っておいてあげて」はは

京子「ぶーっ」

綾乃「そ、そうする」

千歳「ほなまたぁ」

綾乃「ちゃんと真っ直ぐ帰りなさいよ、歳納京子ぉ!」

京子「へいへーい」ぶっすぅ

千歳「赤座さんも頑張ってなぁ」

あかり「あ、ありがとうございます」

ちなつ「あかりちゃん、頑張ってなにするのぉ?」きゃー

千歳「はっ!?」

ちなつ『もう、あかりちゃんたら頑張りすぎぃ』

あかり『ちなつが可愛いからいけないんだよ』

ちなつ『もう、激しいんだからぁ』

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

千歳「ぶっはぁっ!///」ぶばっ

綾乃「また!?」

結衣「ち、千歳、大丈夫だったかな」

あかり「そ、そうだね」

あかり「ていうか、ちなつちゃん、家こっちじゃないよねぇ」

ちなつ「チーナ、あかりちゃんと離れたくないもん!」

あかり「あぅ」ずずぅん

あかり「ゆ、結衣ちゃあん」おろおろ

結衣「いまは我慢だよ」

あかり「京子ちゃあん」おろおろ

京子「そのまま結婚しちゃえばー?」ぶっすぅ

結衣「あかり、後で連絡入れるから」ひそ

あかり「う、うん」

結衣「というわけで、いまは帰るね」

あかり「え?」

京子「じゃーなー」

あかり「え?」

ちなつ「あかりちゃん、二人っきりだね」にっこり

あかり「え?」

あかり「えぇぇぇぇぇ!?」

ちなつ「今日は、あかりちゃんち遊びにいきたいな」もじもじ

あかり「あかりの家!?」

ちなつ「うん♪」

あかり「ききき、今日は誰もいなくて、おかまいもできませんので!」

ちなつ「誰も・・・いない?」

あかり(しまったぁぁぁぁぁ!)

ちなつ「今日はなにがなんでも、お邪魔したいなぁ」にやぁ

あかり(ひぃぃぃ!?)

ちなつ「お邪魔しまぁす♪」

あかり(うぅ、断れる勇気が欲しいよぉ)がっくり

あかり(せ、せめてあかりの部屋に入れるのは阻止しないと)

あかり(なんかものすごく危険な気がするっ)

あかり「とりあえず、リビングでお茶・・・」

ちなつ「あかりちゃんの部屋はこっちだよね」すたすた

あかり「ちょぉ!待ってぇ!」

ちなつ「あかりちゃん、隣に座って♪」

あかり「な、なんでベッドに座るのかなぁ?」おどおど

ちなつ「なんでって」

ちなつ「きゃっ!」てれっ

あかり(ななな、なにそのリアクション!?)

ちなつ「チーナの口から、そんなこと言えないっ」

あかり(どう反応しろと!?)ずずぅん

あかり(わ、話題変えないと)

あかり「そうだ、チーナってあだ名気に入ってくれてたんだぁ」

ちなつ「当たり前だよぉ」

ちなつ「愛するあかりちゃんが付けてくれたんだもん」ぽっ

あかり(愛!?)ずがーんっ

【あかりは わだいがえ に、しっぱいした!】

あかり「あの、ちなつちゃん」

ちなつ「チーナって呼んで」うふ

あかり「え、ちょっとそれはっ」

あかり(こんなことならっ)

あかり(あだ名なんて付けるんじゃなかったぁぁぁ!)

ちなつ「ほらぁ、あかりちゃん」

あかり「ち、チーナ」

ちなつ「やーん、恥ずかしい」ぷるぷる

あかり(こっちが恥ずかしいよぉ)ぷしゅぅぅぅ

- その頃 -

結衣「ちなつちゃんのことだけどさ」

京子「わたしにはカンケーないもん!」

結衣「いい加減、機嫌なおしなよ」

京子「ムリっ」ぷいっ

結衣「まったくもう」はぁ

京子「ハンマーとかでぶっ叩いときゃいーじゃん」ぶっすぅ

結衣「じゃあ、言うけどさ」

結衣「あんたそれ、ちなつちゃんに出来るの?」

京子「あ、あれ?」

京子「わたし、叩かれて元に戻ったんだよね」

結衣「まあ、それはそれとして」

京子「スルー!?」

京子「まあいいや、そうだなー」

京子「こんな時にミラクるんがいてくれれば・・・」

ミラクるん『魔女っ娘ミラクるん、華麗に登場!』

ミラクるん『くらえ!ミラクるん鈍器!』どかっ

京子「よりによって、ミラクるん役のちなつちゃんがああなんて」くぅぅ

結衣「悩む方向が既に間違ってる」

京子「そうだ!綾乃にライバるんのコスプレさせてやらせよう!」

結衣「それ、ミラクるんの必殺技じゃないの?」

京子「むぅ」

京子「そもそも、叩くという発想がいけないんじゃないか?」

結衣「どういうこと?」

京子「転ばせるとか」

結衣「どうやって?」

京子「コンビニでバナナ買ってくる!」ばひゅーん

- そして、こっち -

ちなつ「ねぇ、あかりちゃん」

あかり「な、なに!?」

ちなつ「キス、しよっか」

あかり「ゆ、夢と同じ展開!?」

あかり「あれって、正夢だったのぉ!?」がーんっ

ちなつ「夢ってなぁに?」

あかり「ちな・・・チーナに迫られる夢を見たんだよぅ」

ちなつ「あかりちゃん!」ぱぁぁ

ちなつ「夢で見ちゃうほど、チーナを好きなんだぁ」きゃー

あかり「ち、ちがっ」

ちなつ「もうキスするしかないよぉ」じりっ

あかり「ちょぉぉぉ!待ぁぁぁぁぁ!」

ばたん

あかね「あかり、いる?」

あかり・ちなつ「!?」びっくぅ

あかり「お姉ちゃん!?」

あかね「あ、ごめんね、お友達来てたのね」

ちなつ「お、お邪魔してますぅ」

あかね「後でいいわ、大した用事じゃないから」

あかね「ごゆっくり」にっこり

ばたん

ちなつ「ちっ」

あかり「し、舌うちが聞こえちゃってる気がするなぁ」

あかね(胸騒ぎがして、速攻で帰って来たけど)

あかね(わたし、グッジョブ!)ぐっ

あかね「監視も兼ねて、お茶でも入れてあげようかしら」

あかね「わたしって、なんて妹思い♪」

【あかねの いもうとおもい は、ほうこうせいがちがった!】

- 30分後 -

あかね「ねー、笑っちゃうでしょ?」

ちなつ「あ、あの、お姉さん」

あかね「なぁに?」

ちなつ「お姉さんも忙しいでしょうし、気を使っていただかなくても」にっこり

ちなつ(つーか、気を使えっつの)

あかり「な、なんか黒いオーラが見える気がするよぅ」びくびく

あかね「妹のお友達を、邪険になんて出来ないわ」にっこり

あかね(1秒でも早く帰ればいいのに)

あかり「お姉ちゃんからも黒いオーラが!?」

ちなつ・あかね「おほほほほほ」

あかり「ひぃぃぃぃぃ!?」

ちなつ・あかね「おほほほほほ」ごごごごごっ

- 2時間後 -

ぴんぽーん

あかり「はーい」

がちゃ

京子「あかりぃ!ばななー!」どんっ

あかり「え、京子ちゃん意味わかんない」たじっ

結衣「京子、ちゃんと説明しなよ」

あかり「二人とも心配で来てくれたの?」

京子「当たり前じゃんっ」

京子「で、ちなつちゃんは?」

あかり「ち、ちなつちゃんが心配で来たんだね」ぴくぴく

京子「いちおう、あかりも心配ー」

あかり「ちなつちゃんなら、さっき帰ったよ」

京子「まさか、ちなつちゃんをキズものに!?」

あかり「してないからっ!!!」

結衣「よく大人しく帰ったね」

あかり「お姉ちゃんが帰ってきたから」

結衣「なるほど」

あかり「まるで妖怪戦争のアニメみたいだったけどね」げっそり

結衣「あ、あかり、いったいなにが」

京子「とりあえず、作戦考えてきたよー」

あかり「ほんとに!?」ぱぁぁ

京子「名付けてっ」

京子「すてーん・ごちーん・あら戻った大作戦!」きりっ

あかり「あぅぅ」ずずぅん

あかり「ゆ、結衣ちゃん、あかりはどう反応すれば?」

結衣「たぶん、反応したら負けだよ」

京子「わかりやすいの考えたのにー」ぶーっ

あかり「それで、どういう作戦なの?」

京子「あかり、手に持ってるものを見てみるんだっ」

あかり「バナナ、だよね」

京子「その通りっ」

あかり「まさか、バナナの皮で転ばせるだけとかないよね」あはは

京子「・・・・・・」

あかり「なんで黙るのっ!?」

京子「いや、これはバナナでビタミン摂ってもらおうと思って」

あかり「それ、絶対いま考えたよねぇ!?」

京子「ほ、ほら、皮をむいたら中身だけ切れてましたーみたいな」

結衣「手品やってどーする」

京子「実はわたしがバナナ食べたかった!」ぱくっ

あかり「えぇぇぇぇぇ?」

結衣「すごい苦し紛れだな」

京子「皮しか使わないからいーじゃん」ぶーっ

あかり「結局、皮で転ばせるだけだよねぇ!?」

京子「というわけで、じゃーねー」

あかり「帰っちゃうの!?」

結衣「あんた、逃げる気まんまんだな」

あかり「結衣ちゃんにはなにか考えがあるの?」

結衣「ごめん」

結衣「京子があまりに自信たっぷりなんで、考えてなかった」

あかり「・・・・・・」がーんっ

- 翌朝 -

あかり「うぅ、バナナの皮が微妙にくさいよぅ」

あかり「でもこれで昼休みにでも転ばせないと」

あかり「またキスされるのも時間の問題だよ」うぅぅ

あかり「いってきます」

がちゃ

ちなつ「おはよぉ、あかりちゃん」にっこり

あかり「!?」

ちなつ「手を繋いで登校っていいよね」

あかり(登校時間をすっかり忘れてたあぁぁぁぁぁ!)がーんっ

ちなつ「ふんふふ~ん♪」

あかり「た、楽しそうだねぇ」

ちなつ「だって、あかりちゃんと一緒だもん」きらきら

あかり(別に悪いコじゃないんだよね)

ちなつ「天気も良くて、お散歩日和だし」

あかり(可愛くて【基本的には】明るいし)

ちなつ「もしかしてキス日和だったりしてぇ」きゃー

あかり(こ、これさえなければ問題ないのになぁ)うえーん

京子「やーやー、お二人さん」

結衣「おはよ」

あかり「京子ちゃん、結衣ちゃん、おはよー」

ちなつ「おはようございます!」

結衣「治ってないみたいだね」あはは

あかり「う、うん」ずーんっ

ちなつ「なにが治ってないんですかぁ?」

結衣「こ、こっちの話、はは」

京子「やっぱり、すべころ大作戦が必要だな」

あかり「なんかだいぶ略されちゃってるけど!?」

京子「決戦は昼休みだー」

京子「このバナナで勝利を我々のものにっ」わさっ

あかり「え?あかり昨日のバナナの皮持ってきてるんだけど」

京子「そんなくさいの、よく持てるねー」

あかり「ちょぉぉぉぉぉ!?」

あかり「あ、校門が見えてきた」

あかり「ち、チーナ、そろそろ手を離さないと」

ちなつ「なんで?」きょとん

あかり「だだ、だって恥ずかしいでしょ?」

ちなつ「ぜーんぜん」

ちなつ「むしろ、見せつけてあげなきゃぁ」うっとり

あかり「見せつけっ!?」がーんっ

あかり「えっと、そのぉ」

あかり「そうだ、こういうことは秘密にしとかなきゃだよ」あせあせ

ちなつ「ひみつ?」

あかり「そう、二人だけの秘密」あせあせ

ちなつ「ひみつ・・・ひみつ」

ちなつ「そっかぁ、恋人同士の秘密かぁ」うっとり

あかり「えぇぇぇぇぇ!?」

結衣「あかりみたいなのが嘘つくとさ」ひそ

京子「どつぼにはまるんだなー」ひそ

ちなつ「でも、手を離すと寂しいよぉ」うるる

あかり「うぅ」たじっ

京子「なんでその潤んだ目がわたし向けじゃないんだー!」がるる

ちなつ「手を離すの我慢したら」

あかり「し、したら?」

ちなつ「キス、してくれる?」

京子「はいはい!わたしがし・・・」

ちなつ「いりません」きっぱり

京子「うぅぅ」ずずぅん

結衣「あかり、放課後にしてあげればいいんじゃないかな」

あかり「まさかの裏切り!?」

結衣「ほら、作戦は昼休みでしょ」ひそ

あかり「そ、そっか」

あかり「放課後には元に戻ってるもんねぇ」ぱぁぁ

あかり「チーナ、放課後にき、キスしようね」

ちなつ「絶対だよぉ?」

千歳「き、キス!?」

ちなつ『放課後をずっと待っていたの』

あかり『時間を気にせずにキス出来るね』

ちなつ『長い長いキスが欲しいな』

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

千歳「はぁぁぁぁぁ///」たらーっ

綾乃「ちょっと、朝から!?」

綾乃「まったくもう、これで拭きなさい」

千歳「おおきに、綾乃ちゃん」

千鶴「はっ!?」

綾乃『まったく千歳はしょうがないんだからぁ』

千歳『勘忍やわ、綾乃ちゃあん』

綾乃『体のすみからすみまで介抱して、あ・げ・る♪』

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

千鶴「だだーっ」だらだら

綾乃「こんどはこっち!?」

京子「放っておこう」

結衣「ごめん綾乃、頑張って」

- 昼休み -

あかり「大丈夫かなぁ、上手くいくかなぁ」おどおど

京子「あれだけバナナの皮を撒いたら転ぶはずでしょー」

結衣「まさか、あれ全部撒いたんじゃないよね」

京子「撒いたー」

結衣「それって、けっこう目立つよね」

京子「あ」

あかり「あって、なに!?」がーんっ

ちなつ『まったくこんなに散らかして』

がらっ

ちなつ「バナナの皮が一杯落ちてましたけど」

ちなつ「また京子先輩ですか?」じろっ

【さくせんは、みごとにしっぱいした!】

あかり「・・・・・・」ちーん

ちなつ「あかりちゃん!?なんで白目むいてるの!?」

京子「寝てるんだよー、あははー」

結衣「そ、そっとしておいてあげて」

京子「あかり、不憫な子」ぼそ

結衣「不憫なのは、あんたの頭だよ」

- 放課後 -

ちなつ「なんで部室じゃなくて結衣先輩の家にいくんですかぁ?」

結衣「たまにはいいかなーって」あはは

あかり「ゆ、結衣ちゃんにご飯作ってもらえるし」

ちなつ「みんながいたらキス出来ないじゃない」ぼそ

ちなつ「でも待って」

ちなつ「帰り道・・・公園・・・暗がり・・・そして抱き締め合う恋人達ぃ」ぼそぉ

あかり「聞こえてる!全部聞こえてるからぁ!」がーんっ

京子「それにしても、あかり順応性高くなったねー」

あかり「え、どして?」

京子「あまりにも自然に手を繋いだからさー」

あかり「!?」がーんっ

ちなつ「あかりちゃんの手って、温かいし」

ちなつ「チーナの手にぴったりなんですよぉ」きゃー

京子「ぴったりなんだってさ」

あかり「そ、そうなんだ」ずずぅん

あかり「そんなにくっつかなくても、いいんじゃないかなぁ」ひぃ

ちなつ「いいじゃない、ラブラブなんだしぃ」うふ

あかり「ら、ラブラブ!?」

京子「連れてきたはいいけど、どうすんのー」

結衣「そこまで考えてないかも」

京子「そうだよねー」

京子「でも、このままじゃさ」

結衣「目の前でキスとかされそうな勢いだよね」ずずぅん

京子「それだけは勘弁だ!」

結衣「だけど、どうすんのさ」

京子「いま、いいこと思いついた!」

結衣「またそんな適当に」はぁ

京子「あかりー、ちなつちゃんを膝枕するんだ」

あかり「なんでっ!?」びっくぅ

ちなつ「ひざまくらぁ?」ぱぁぁ

京子「名付けて!」

京子「とりあえず寝かせちゃえ大作戦!」きりっ

あかり「あぅぅ」

ちなつ「すぅすぅ」

京子「って、ほんとに寝た!」

結衣「あんたが驚いてどーする」

あかり「でも、助かったよぉ」ほっ

結衣「この間に解決策を探さないとね」

あかり「寝てると、こんなに可愛いのになぁ」はぁ

京子「あれあれ?」

京子「あかり、好きになっちゃったんじゃないのー?」にやり

あかり「そ、そんなことないよぅ!」ばっ

結衣「あかり、立ちあがったらダメ!」

あかり「あ」

ごっちーん

京子「す、すごい音がしたけど」

ちなつ「い、いたいです」うぅ

あかり「ご、ごめんチーナ!」あせあせ

ちなつ「な、なにチーナって、恥ずかしいよあかりちゃん」

結衣「もしかして」

京子「戻った!?」

ちなつ「あれ、ここ結衣先輩の家?」きょろきょろ

ちなつ「わたし、いったい」

京子「君は夢から覚めたお姫様、さあわたしの胸に・・・」

ちなつ「いきません」きっぱり

京子「うぅ」ずずぅん

あかり「良かったぁ、ちなつちゃん!」だきっ

ちなつ「あ、あかりちゃん!?」どきーんっ

ちなつ「なるほど、そういうわけだったんですね」

結衣「元に戻って良かったよ」

ちなつ「ご迷惑をおかけしましたぁ」ぺこっ

ちなつ「あかりちゃんも、ごめんね」

あかり「あかりはちなつちゃんが戻ってくれれば、それでいいよぉ」にこっ

結衣「ほら、京子もなにか言ってあげなよ」

京子「また頭打って、今度はわたしの番だと思ったのに、なんでぇ?」うるっ

ちなつ「いや、そんなこと言われても」たじっ

結衣「泣くなよ」

- 2時間後 -

ちなつ「じゃあ、わたしはこっちですから」

京子「気を付けてねー」

あかり「また明日ねぇ」

ちなつ「ばいばーい」

京子「さて、わたし達も帰るかー」

- 翌朝 -

あかり「ちなつちゃんもなおったことだし」

あかり「今日は安心して学校にいけるよぉ」ほっ

あかり「いってきまーす」

がちゃ

ちなつ「おはよぉ、あかりちゃん」にっこり

あかり「!?」

あかり「どどど、どうしたの?ちなつちゃん」

ちなつ「なんとなく一緒にいきたいなーって」

あかり「そ、そうなんだ」そーっ

ちなつ「どうしたの?わたしの頭になにかついてる?」

あかり「え、別になにも!?」びっくぅ

あかり(良かった、たんこぶあるかと思ったよぉ)

ちなつ「手、繋ごっか」

あかり「えぇぇぇぇぇ!?」

ちなつ「なんかね、手が寂しいの」きらきら

あかり「あぅ」たじっ

ちなつ「あかりちゃあん」きらきら

あかり「あの、その」

ちなつ「ダメぇ?」きらきら

ちなつ「思った通り、なんかぴったりだね」うふ

あかり(やっぱり、断る勇気は必要みたいです)ずずぅん

ちなつ「それでね、あかりちゃん」

あかり「な、なに!?」

ちなつ「あかりちゃんの彼女になることにしたから」

- 3分経過 -

あかり「は?」

ちなつ「だからぁ」

ちなつ「あかりちゃんの彼女になることにしたの」

あかり「な、なんでっ!?」

ちなつ「だってぇ」

ちなつ「昨日、抱き締めてもらっちゃったからぁ」ぽっ

あかり「だ、抱き締めて」

あかり「もらっちゃった?」がーんっ

あかり「えっと」

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

あかり『良かったぁ、ちなつちゃん!』だきっ ←ぴんぽーん

*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

あかり「あ」

ちなつ「キスもしてるし、もう彼女になるしかないよぉ」きゃー

ちなつ「というわけで」

ちなつ「昨日出来なかったみたいだからね」

あかり「な、なに!?」

ちなつ「今日の放課後にキスね」ぽっ

あかり「えぇぇぇぇぇ!?」

ちなつ「もちろん、いまでもいいよぉ?」じりっ

あかり「ちょぉぉぉ!待ぁぁぁぁぁ!」

- 放課後 -

千歳「へぇ、赤座さんがなぁ」

櫻子「びっくりですよー、もう顔中キスマークだらけ」

向日葵「一緒に入って来た吉川さんなんですけど」

向日葵「なぜかすごく満足げな顔をしていましたわ」

あかり『いやぁぁぁぁぁ!?』

ちなつ『待ってよぉ、あかりちゃあん!』

あかり『うぇーん、勘弁してくださいぃ!』

向日葵「噂をすればですわ」

櫻子「おー、あかりちゃんすごい速さ」

綾乃「ち、注意した方がいいのかしら?」

千歳「ええんちゃう、本人達が幸せなら」

千歳「歳納さんに一言ゆっておくのはありかもしれんけどなぁ」

綾乃「そ、そうよね、言わないとね」

綾乃「べべべ、別に会いたいわけじゃないなんだからねっ」

千歳「うちの妄想も、豊作になりそうやわぁ」にっこり

綾乃「いくわよ、千歳ぇ!」



今回の勝ち組

ちなつ ×ぶっぶー

千歳  ○ぴんぽーん

END

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