櫻子「冗談で向日葵に抱きついたらなんか真っ赤になってた」(380)

櫻子「まるで薔薇みたいだった」

向日葵「なっ、何を言ってますの!?あなただって真っ赤だったでしょうが!!」

櫻子「は!?ち、ちげーし!!」

向日葵「急に目の前でもじもじしだしたと思ったら……」

櫻子「してねーし!!向日葵の方だろ!!」

向日葵「わたくしはそんなのする余裕もなく抱きつかれましたもの」

櫻子「ぐ、ぐぬぬ……」

向日葵「全く……」

向日葵「何故あんなことをしましたの?」

櫻子「べっ、別に。ちょっと向日葵を驚かせてやろうと思っただけ」

向日葵「……」ジトッ

櫻子「な、なんだよぉ!」

向日葵「はぁ……いつまで経っても櫻子は
子供のままですわね」

櫻子「むかっ!」

櫻子「向日葵だっておっぱい以外子どもじゃん!!」

向日葵「なっ!?」

櫻子「このあだるとおっぱい!!」ペチンッ

向日葵「きゃっ!」

向日葵「な、何をしますの!?そ、それに、あだるとだなんて、そんな言葉をどこで……」

櫻子「ふん!ちなつちゃんに教えて貰ったもんね!」エッヘン

向日葵「威張ることじゃないですわ」

櫻子「うっさい!このあだると向日葵!」

向日葵「悪口になってませんわよ」

向日葵「とにかく、もうそういったイタズラはやめてくださいな」

櫻子「いいじゃん別に。誰も困らないし」

向日葵「わたくしが困りますのよ!!」クワッ

櫻子「向日葵しか困らないじゃん」

向日葵「あなたはわたくしを何だと思ってますの?」

櫻子「向日葵しかこんなことできないんだからさせてくれたっていいじゃん」

向日葵「なっ……!?また恥ずかしいことを……」

櫻子「は!?ち、ちげーし!!らいばるって意味でだし!!向日葵なんかと仲良くするわけないだろ!!」

向日葵「はいはい……なんだか疲れましたわ」

櫻子「ぐぬぬぅぅぅっ」

ちなつ「で、諦めて戻って来たと」

櫻子「うっ……だ、だって……」

ちなつ「だってじゃありません!」クワッ

櫻子「ひっ!ご、ごめんよちなつちゃん……」

ちなつ「私は別にいいけど、向日葵ちゃんともっと仲良くなりたいって言ったのは櫻子ちゃんでしょ?
    せっかく勇気だして抱きついたのにイタズラで済ましちゃってどうすんの?」

櫻子「は、恥ずかしくてつい……」

ちなつ「それを乗り越えるのが今回のミッションでしょ!?」

櫻子「だ、だけど!」

ちなつ「だけどじゃない!!」クワワッ

櫻子「ひぃっ!」

ちなつ「そんなのだと成長できないよ?向日葵ちゃんみたいに」

櫻子「こ、これを乗り越えたらあだるとになれるの!?」

ちなつ「アダルトどころじゃなくて……妖艶な女になれるよ」

櫻子「幼稚園じゃ子どもじゃん!!」

ちなつ「もーう!幼稚園じゃなくてよ・う・え・ん!!」

櫻子「よ、妖艶?なにそれ?」

ちなつ「と、とにかく凄いの!妖艶な女ってのはアダルトよりもっともっとすごいんだから!」

櫻子「よくわかんないけどなんかすごそう!!よーしっ!ようえんな女になるためがんばるぞぉ!おーっ!」

あかり「おーっ!」

ちなつ&櫻子「あかりちゃんいたのっ!?」

あかり「ひ、ひどいよぉ!あかりずっと居たよ!?」

櫻子「で、次は何すればいいの?」

あかり「無視っ!?」ガーン

ちなつ「他人任せって、一番成長しないんじゃないかなぁ……」ハァ

櫻子「えっ!?ち、ちなつちゃん!」

ちなつ「何をしたらいいかじゃなくて、何がしたいかで自分を語りなよ……」ハァ

櫻子「えっ!?えっ!?」

あかり「さ、櫻子ちゃんは向日葵ちゃんになんかしたいこととか、言いたいこととかあるの?」

櫻子「そ、それは……」

あかり「あるんだね」ニコッ
あかり「あかり、よくわかんないけど、正直にそれをしてみたらいいと思うなぁ」

櫻子「……じゃ、じゃあ……も、もっかい抱きつく。な、なんか……物足んなかったから」

あかり「うん!」ニコッ
櫻子「い、行ってくる!!」ガタッ

タッタッタッ

ちなつ「はぁ~……楽しいわぁ」ニヤッ
あかり「ちなつちゃん……」

なんか手元にあったから酒飲んだら頭回らない

櫻子「うっ……」モジモジ

向日葵「……」ジトーッ

櫻子「な、なんだよばか向日葵!じろじろ見んな!」

向日葵「櫻子、もうイタズラはやめてって言いましたわよね?」

櫻子「は、はぁ!?まだするなんて言ってないじゃん!」

向日葵「ということはやっぱりするともりでしたのね。まあそのモジモジをみればわかりますけど」

櫻子「げっ!!」

向日葵「で、具体的に何をするつもりでしたの?」

櫻子「だ、だきつこうと……」

向日葵「なっ!?……はぁ……まだですの……」

櫻子「い、いいだろ別に!何をしようと私の勝手だー!!」

向日葵「そんなこと言ってないで何か人の役に立つことでもしなさいな」

櫻子「なんだとー!」

向日葵「じゃ、わたくし職員室に呼ばれてますので」クルッ スタスタ...

櫻子「こ、こんの~……ば、ばか向日葵ー
!!」タッタッタ ギュッ!!

向日葵「きゃっ!!ちょ、ちょっと危ないですわね!!急に後ろから抱き付かないでくださる!?」

櫻子「ひ、向日葵がばかにするからだろ!ふんっ!」

向日葵「どうでもいいから早く離れなさいな!こんなとこで!」

櫻子「い、いやだねっ!!」ギュー

向日葵「はぁ!?意味がわかりませ……ちょっと櫻子、あなた真っ赤ですわよ?」

櫻子「ばっ、あ、赤くねーし!!それを言うなら向日葵だって真っ赤っ赤じゃん!!やーいやーい!!」

向日葵「なっ……ほんっとうに子どもですわね……」ワナワナ

櫻子「まだ中学生だもん!!」

向日葵「いいから離れなさい!」

ちなつ「で、また同じような流れになって帰ってきたと……」

櫻子「だ、だって……」

ちなつ「だってじゃない!!」

櫻子「でも」

ちなつ「でもじゃない!!」

櫻子「じゃ、じゃあ」

ちなつ「あーもうじれったい!!ちゅーすればいいじゃんもう!!ちゅー!!」

櫻子「え、えぇ!?」

ちなつ「でもじゃない!!!!」

櫻子「い、言ってないし!!」

ちなつ「さすがにちゅーされたら好きって気づくでしょ。ね?あかりちゃん」

あかり「えっ?えっ?じゃ、じゃああの時の」

ちなつ「ああ、あれは違うけど」

あかり「えぇっ!?」ガビーン

ちなつ「じゃ、レッツゴー櫻子ちゃん!!」

櫻子「えっ!?えぇ!?」

ちなつ「ほらほら!早く行かないと昼休憩終わっちゃうよ!」

櫻子「う、う~っ……」

ちなつ「妖艶な女になるんでしょ!?」

櫻子「……わ、わかった。……ちゅ、ちゅーしに行ってくる!!!!」ガタッ

タッタッタッタ

あかり「あわわ、ほんとに行っちゃったよぉ……」

ちなつ「大丈夫大丈夫!ほんとにちゅーはしないでしょ、さすがに」

あかり「ちなつちゃん……」

ちなつ「……」ポロッ

あかり「あぅ……」カァ

ちなつ「櫻子ちゃん……今なんて?」

櫻子「だ、だから……ちゅ、ちゅーしてきたけど、次なにすればいいかなあって……」

ちなつ「え?……ちゅ、ちゅーをしてきた……?」

櫻子「だ、だって!妖艶な女になりたかったんだもん!!」

ちなつ「……そんな……驚きのあまりあかりちゃんのお団子落としちゃった……」

あかり「最初のポロッてその音だったのぉ!?わぁ!ほんとだ!!右側が無い!!」アタフタ

櫻子「だ、だって……ひ、向日葵と……な、仲良くなるためには、ちゅ、ちゅーしたら気づいてもらえるって……」モジモジ

ちなつ「ちょ、ちょっと詳しく聞かせて?参考にするから」

櫻子「え、えっと……」

櫻子「……」ソワソワ ソワソワ

向日葵「失礼しました」ガラッ
櫻子「あっ、ひ、向日葵っ!!」
向日葵「きゃ!……って、櫻子!?突然でてこないでくださる!?」

櫻子「び、びっくりする向日葵が悪い!!」
向日葵「はぁ……で、またですの?」ジトッ
櫻子「うっ……うん」

向日葵「いい加減にしなさいな。さっきもよろめきましたし、抱きつこうにもあなたは加減を知らn」

櫻子「ちゅ、ちゅーさせろ!!」

向日葵「……は?」

櫻子「ちゅ、ちゅー!させろ!!」
向日葵「は?い、意味がわかりませんわ!ちゅー!?」

櫻子「そ、そうだ!!」
向日葵「な、ななな、なにを……!あなた、いくらなんでもおふざけがすぎますわよ!?」

櫻子「おふざけじゃないし!!」

向日葵「……はっ?」

櫻子「あ、いや、ちが、違うし!!!!違うし!!!!!」

向日葵「もう何がなんだか……」

向日葵「もう付き合ってられませんわ……」

向日葵「次体育ですわよ?早く教室に戻らないと遅刻しますわ」クルッ スタスタ

櫻子「ちょ、ひま、向日葵ぃ~」タッタッタ

向日葵「はぁ……櫻子が何を考えてるのかわかりませんけど、おふざけなら本当にやめた方がいいですわよ?
    抱きつくなら100歩譲ってありだとしても、キ、キスとなるとおふざけでするようなことでは無くなってしまいますもの」

櫻子「……」

向日葵「ちょっと、聞いてますの?」

櫻子「ねえ、向日葵」

向日葵「ん?」クルッ

櫻子「 」チュッ

向日葵「……えっ?」

櫻子「……お、おふざけじゃないもんね!!ばか向日葵ぃ!!」タッタッタッタ

向日葵「……えっ?」

向日葵「えっ?」

あかり「AWAWAWAWAWAWA……」プシュー

ちなつ「……す、すごいよ櫻子ちゃん!!ほんとにするなんて!!」

櫻子「ま、まぁね……えへへ」

あかり「ま、待って、その後向日葵ちゃんはどこに行っちゃったの!?」

櫻子「ひ、向日葵なら……自分の席に、いる」プイッ

あかり「え?」

向日葵「……チラッ……チラッ……チラッ……チラッ」

ちなつ「ご、5秒に一回くらいこっち見てる……」

あかり「ひ、向日葵ちゃん真っ赤っ赤だよぉ……」

ちなつ「ちょっと、話してきたら?」

櫻子「べ、別に、話すことないしっ」プイッ

ちなつ「せっかく素直になれたのになぁ……」

櫻子「うっ……な、なんか、今になると恥ずかしいんだもん」

ちなつ「いいのかなぁ……向日葵ちゃん話したそうにしてるけどなぁ」

向日葵「……チラッ……チラッ……チラッ…………チラッ」モジモジ

櫻子「そ、そんなのわかんないじゃん!」

ちなつ「ふ~ん……ま、櫻子ちゃんがそういうことなら別にいいけど」

櫻子「うぬぬっ……」

ちなつ「おーい!向日葵ちゃーん!ちょっと来てくれるー?」

向日葵「えっ!?」ビクッ

櫻子「ちょ、な、なにしてんの!?」

ちなつ「別に?私が個人的に向日葵ちゃんに用があるだけだけど」

櫻子「ちょ、ちょっとトイレ……」

ちなつ「あかりちゃん」クイッ

あかり「ごめんね、櫻子ちゃん」ガシッ

櫻子「わぁ!は、はなせぇ!」

向日葵「な、なんですの?吉川さん……と、そちらの方は……?」

あかり「あ、あかりだよぉ!お団子一個ないけどあかりってわかるよね!?」

向日葵「あ、ああ、よく見たら赤座さんですわね」

ちなつ(今までお団子で判断してたんだ……)

あかり「もぉ!ひどいよぉ向日葵ちゃん!」プンプン

向日葵「ごめんなさいですの……それと……」

櫻子「……ふ、ふんっ!」

向日葵「……」プ、プイッ



眠い

ちなつ「ちょぉっと聞きたいことがあるんだけど……」

向日葵「な、なんですの?」

ちなつ「向日葵ちゃんってさぁ……」

向日葵「は、はいですの」

ちなつ「……好きな子いるの?」ニヤッ

向日葵「な、ななな、何を!?えっ?ど、どうしてですの!?」

ちなつ「いや、特に深い意味はないけど……ね?櫻子ちゃん?」

櫻子「え、な、なんでここで私にふるの!?」

ちなつ「べっつにぃ~」ヒューヒョー♪

向日葵「……」チラッ

櫻子「」チラッ

向日葵「!!」バッ

櫻子「!!」プイッ


ちなつ「まっ、聞かなくても私は知ってるんだけどね」

向日葵「えっ!?ど、どどど、どういうことですの!?」

櫻子「な、なんでちなつちゃんが向日葵の
好きな人知ってるの!?」

ちなつ(誰でもわかると思うけど……)

あかり「わあ!すごいねちなつちゃん!なんでもお見通しだね!」

ちなつ(この3人以外なら……)

向日葵「ハッ!!さては櫻子!言いましたわね!?」

櫻子「な、なんでそうなるんだよぉ!私も向日葵に好きな人がいるなんて聞いてねーし!!」

ちなつ「あ、そういえば櫻子ちゃんもいるよね」

櫻子「ちょっ!!」

向日葵「えぇ!?さ、櫻子が!?」

櫻子「い、いいい、いねーし!!」

ちなつ「効いてる効いてるw」

寝るっ!後は頼んだ!

早くても15時くらいになりそう


向日葵「そ、それで、誰ですの!?その櫻子のす、すす、好きな人というのは!?」

ちなつ「え~っ?」

櫻子「わ~っ!わ~っ!!」

向日葵「お、教えてください!!ですの!!」

ちなつ「別にいいけどぉ……」

櫻子「ダ、ダメに決まってるじゃん!!何言ってんの!?」

ちなつ「その前に、向日葵ちゃんはなんでそんなに櫻子ちゃんの好きな人が気になるのかなぁ~?」ニヤニヤ

向日葵「そ、そそそ、それはっ!!」

ちなつ「ん~?」


櫻子「というか私の教えるなら向日葵のも教えろ!!」

向日葵「い、嫌ですわよ!」

ちなつ「えー、それは公平じゃないと思うけど」

向日葵「うぐっ……わ、わかりましたわ……櫻子の好きな人は諦めます」

ちなつ「えっ?諦めちゃうの?」

向日葵「仕方がありませんわ……」

ちなつ(これはダメな流れ……そうだ!)

ちなつ「じゃあ、当てあいっこしない?」

櫻子「へ?」

向日葵「あ、当てあいっこ……?」

櫻子「何それ、どうすんの?」

ちなつ「お互いに好きな人のヒントを出し合って、相手の好きな人を予測する、みたいな」

櫻子「えっ!?そ、そそそれじゃ向日葵にバレちゃうじゃん!!」

ちなつ「でも櫻子ちゃんも向日葵ちゃんの好きな人わかるかもよ?」

櫻子「あっ……なるほど」ニヘヘ

ちなつ「向日葵ちゃんも、どう?」

向日葵「……し、心理戦のようなものですわよね? ということなら、櫻子に負ける気はしませんわ!ノーリスクハイリターン、ですわ!」

櫻子「な、なんだとぉこの脳みそおっぱい!!」

向日葵「いくらでも吠えるといいですわ。今に黙り込むでしょうから」

櫻子「わんわん!わん!」

向日葵「本当に吠えてどうするの!?ですわ!?」

ちなつ「よーし、じゃあ決まりね」

ちなつ(というか櫻子ちゃんも向日葵ちゃんも、「向日葵にバレちゃう」とか「ハイリターン」とか言っちゃってる時点で
   もうお互いカミングアウトしてるようなもんなんだけどね……)

櫻子「よ、よーし……じゃあ早速!」

向日葵「って、なんで櫻子が先ですn」

キーンコーンカーンコーン

ちなつ「……へっ?」

向日葵「あぁ!し、しまった!ですの!次体育だということをすっかり忘れてましたわ!」

櫻子「えっ!?うわっ!ほんとだ!教室に私たち3人しかいない!?」

ちなつ「こ、これは急がないと遅刻しちゃう!じゃあ、続きは放課後で!」

パタパタパタ

あかり「……」

あかり「……あ、あった!やっと見つけたよぉ!私のお団子さん!!」シャキーン

あかり「やったぁ!!……って、あれ?」シーン

あかり「わ、わぁ!次体育なの忘れてたよぉ!うわーん!」

パタパタパタ

体育館

櫻子「そういえばあかりちゃんは?」

ちなつ「あっ」

向日葵「見かけませんわね……」

あかり「ここに居るよ!?」

ちなつ「い!?いつの間に……」

あかり「いつの間にって、更衣室でちなつちゃんと遅れてごめんってお話したのにぃ!」

ちなつ「えっ?……あはは、そうだっけ……?」

あかり「忘れられてる!?」ガーン

あかり「もう!ひどいよぉ!」プンプン

ちなつ「ご、ごめんねあかりちゃん……」

「ハーイ、それじゃあ体操するから2人組作ってー」

櫻子「あ、じゃああかりちゃ」
あかり「ちなつちゃーん!」

向日葵「吉川さん、よければわたくしt」
ちなつ「やろっか!あかりちゃん!」

櫻子&向日葵「……っえ?」

櫻子&向日葵「……」キョロキョロ

櫻子&向日葵「……」

「おっ、大室と古谷がちょうど余ってるから、2人でペア組めよ~」

櫻子&向日葵「……」

櫻子「……し、仕方なくだから!!別に向日葵と組みたいとかじゃないし!!」

向日葵「べ、別に聞いてませんわよ」

櫻子「……は、はいっ」スッ

向日葵「……えっ?」

櫻子「えっ?じゃなくて腕!!組んでよ!!体操するんでしょ!?」

向日葵「あっ、そ、そうでしたわね……」

ギュッ


そして放課後

ちなつ「各自活動は終わった?私とあかりちゃんは結衣先輩が美しすぎて部活休みになったけど」

あかり「えぇっ!?違うよぉ!結衣ちゃんが親戚の子が来るからって早く帰っちゃってすぐ終わったんでしょ!?」

ちなつ「あぁ、そういえばそうだったね。ま、一緒じゃん」

あかり「どこがっ!?」

向日葵「わたくし達も資料の整理だけだったのですぐでしたわ」

櫻子「ちょちょいのちょい!って感じだった!」

向日葵「櫻子は先輩方に手伝って貰って」

櫻子「だぁぁ!もううっさいうっさい!私の方が先輩方に気に入られてるってことだもんね~!」

向日葵「はいはい……」ハァ

ちなつ「じゃ、準備は万全ってことで」

櫻子「う、うん……」

向日葵「……」

ちなつ「じゃあ、あかりちゃん、スタートコールお願いね」

あかり「任せて!さくひま、はっじまっるy」

ちなつ「よーいスタート!!!」クワッ

あかり「えぇぇっ!?」ガビーン

櫻子「……そ、その」

向日葵「え、えぇ……」

櫻子「……だ、だから……」

向日葵「な、なんですの……?」

櫻子「あ……あぁもう!なんて聞けばいいかわかんない!!」

向日葵「はぁ……」

向日葵「では次はわたくしが……」

櫻子「ま、待ってよ!!まだ聞いてないし!!」

向日葵「何聞けばいいか分からないって言ったのは櫻子の方ですわ」

櫻子「わからないだけで私のターンが終わったわけじゃないもん!!」

向日葵「はぁ……仕方ないですわね」

櫻子「え、えーっと……」

向日葵「……」

櫻子「う~ん……」

向日葵「……」

櫻子「向日葵の好きな人って誰?なんちゃって」テヘヘ

向日葵「ふざけんなですわ」

向日葵「あぁもうキリがないですわ!吉川さん、このどうしようもない櫻子の代わりに質問して下さる!?
    これではいつまで経ってもわたくしの順番が回ってきませんわ!!」

ちなつ「えっ、いいの?」

櫻子「よぉし!言ってやれちなつちゃん!」

ちなつ「本当にいいんだよね?」

向日葵「櫻子に任せていたらキリがありませんもの!!」

ちなつ「ふふふ……じゃ、頼まれちゃおっかな」

向日葵「どんとこい!ですわ!!」

ちなつ「向日葵ちゃんの好きな人って、ヘアピン2つしてる?」ニヤッ

向日葵「ちょ、ちょちょちょ、ちょっと待つですわ!!!!」

櫻子「へ?ヘアピン2つって私じゃん」

向日葵「ま、待つですわ!!!待ちなさい!!!」

あかり「ひ、向日葵ちゃん落ち着いて!」

ポテトチップス食ってくる(のりしお)

向日葵「あ、あまりにも……そう!直接的すぎてヒントになってませんわ!!」

ちなつ「ん?つまりヘアピン2つが答えってこと?」

櫻子「え゛っ!?」

向日葵「ち、ちちち違いますわよ!!」

ちなつ「違うの?」

向日葵「ち、ちがっ……つ、次行きますわよ!!次!!」

櫻子「な、なんだよそれ!はっきり答えてないとかずるいし!!」

向日葵「仕方ありませんの!!」

櫻子「はぁ?意味わかんねーし……ちぇっ」

向日葵「わ、わたくしの番ですわね!」

櫻子「……」ジトーッ

向日葵「問答無用ですわ!!」

向日葵「櫻子のす、好きな人は、同じ学校の方ですの?」

櫻子「なーんだ、そんなの余裕じゃん!おーいえす!」

向日葵「お、おーは要りませんわ」

ちなつ「それで生徒会に入ってるんだよね」

櫻子「おーいえs……ってちなつちゃん!!」

向日葵「せ、生徒会……?」

櫻子「な、なしなし!今のなし!流れで言っちゃっただけ!!」

向日葵「その方は生徒会の方ですの?」

櫻子「な、なんで!?というか二回もずるいし!!」

ちなつ「あ、もしかしてカチューシャしてたりして」ニヤッ

櫻子「な、なななななっ!!」
向日葵「そ、それって……」

あかり「ち、ちなつちゃん……」

ちなつ「質問が生ぬるすぎてつい口出しちゃう……」テヘッ

櫻子「と、とにかく質問は一回だから!同じ学校ってだけ!はい終わり!」

ちなつ(というかなんで気づかないのこの2人……いや、3人……)

あかり「ふ、2人の好きな人って誰なんだろう……あかりまだそういうのよくわかんないけど、なんだかすっごくドキドキするよぉ!」ドキドキ ドキドキ

櫻子「わ、私の番だ!」

向日葵「と言っても質問するのは吉川さんでしょう……」

ちなつ「なんか先が遠すぎて終わりそうにないから、2人共生徒会の中の誰かが好きだってことをバラしちゃってもいい?」

櫻子「えっ」
向日葵「へっ……?」

あかり「ちなつちゃん!言ってる言ってる!」
ちなつ「……あっ」コツン☆ミ

櫻子&向日葵「えぇぇえぇえっ!?」


向日葵「さ、櫻子!!だ、誰ですの!?」

櫻子「ひ、向日葵だって!誰!?」

向日葵「うぅぅぅぅっですの!」

櫻子「ぐぬぬぬぬぬっ!」

ちなつ(ふふふふふふふ……面白くなってきた……)

ちなつ「ま、人の恋愛範囲なんて半径100mっていうし?そういう近いところにいる人のことを好きになっちゃうのは当たり前なんだけどね」

ちなつ「ほら、例えば家が近いとか」

向日葵&櫻子「!?」

櫻子「え……?ひま、ひまわ」

向日葵「な、なななんですの!?」

ちなつ「あ、そういえば2人の家は隣同士だったんだっけ?」ニヤニヤ

櫻子「そ、そうだけど……」
向日葵「櫻子……あなたまさか……」
櫻子「ひ、向日葵だって……」

ちなつ「えーっと、とりあえず確認したいんだけど、2人の好きな人は生徒会であってるよね?
    というかまあ私は知ってるから隠しても無駄だけど」

向日葵「……うーっ……は、はいですの」

櫻子「!!」

櫻子「……え、えと……わ、私もあってる」

向日葵「!!」

ちなつ「で、向日葵ちゃんと櫻子ちゃんに家が近い人なの?」

向日葵「……」チラッ
櫻子「……」チラッ

ちなつ「沈黙は肯定とみなす」

ちなつ「それで、向日葵ちゃんはヘアピン2つで櫻子ちゃんはカチューシャの子が好きと……」メモメモ

向日葵「そ、そそそれは……!!」
櫻子「ま、まだわかんないじゃん!!せ、先輩達とかだっているし!!」

ちなつ「もう言っちゃえばいいのに!」

向日葵「な、何をですの!?」
櫻子「何を!?」

ちなつ「向日葵ちゃんは櫻子ちゃん!櫻子ちゃんは向日葵ちゃんが好きぃー!って!」

向日葵「そ、そそそんなの絶対ねー!ですわ!!」
櫻子「あ、ありえないから!!向日葵なんておっぱいだし!!」

ちなつ「じゃあなんで2人とも真っ赤で目ぇ合わせないの?」

櫻子&向日葵「!」ビクッ

櫻子&向日葵「だ、だって……」

ちなつ「だってじゃない!!!!」クワッ

ちなつ「じゃあ杉浦先輩のことはどう思ってるの?」
向日葵「と、とてもしっかりした方で……尊敬できるというか……」

ちなつ「じゃあ池田先輩は?」
櫻子「いっつもフォローしてくれて優しい!」

ちなつ「松本先輩は?」
向日葵「影で私達を支えてくれてるといいますか……」
櫻子「すごい仕事できるしね!!」

ちなつ「じゃあ櫻子ちゃんは……?」

向日葵「うっ……」

ちなつ「向日葵ちゃんは?」

櫻子「げっ……」

ちなつ「はぁ……」

あかり「あ、そっか!」

ちなつ「ん?どうしたのあかりちゃん」

あかり「2人はお互いのことが好きだから、恥ずかしくてどう思ってるか言えないんじゃない?」

櫻子&向日葵「!!」ドッキーン

ちなつ(あかりちゃんナイス!!略してナイス!!)

ナイス「もしかして、間違ってたかなぁ……?」

ちなつ「そこんとこ、ど・う・な・の?お二人さん」ウシシシ

向日葵「そ、そそそっそそ、そん、そそっ」
櫻子「ねーし!!絶対ねーし!!そ、そんなのあるわけ……」

向日葵「」チラッ
櫻子「」チラッ

櫻子&向日葵「!!」プイッ

ちなつ「ま、さすがにここまで言えば気づいてるでしょ」

向日葵「……」

櫻子「ね、ねーし……」

ちなつ「じゃ、後はお二人でよろしくやってね!私、これからあかりちゃんと結衣先輩の美貌について語らないとだから!」

あかり「何それ!?あかり聞いてないよぉ!?」

ちなつ「ほらっ!あかりちゃん行くよ!」パシッ

あかり「あっ……」ドキッ

タッタッタッタ

帰路

向日葵「……っ」モジモジ
櫻子「……う、うーっ」モジモジ

櫻子「……な、なんで私が向日葵と2人で……」
向日葵「そ、それはいつものことじゃありませんの……」

櫻子「そ、そうだけど……ち、違うじゃん!!今日だけは……な、なんか違う!!」
向日葵「な、なんかってなんですの!?」

櫻子「わからないー!!違う違う違う!!なんかドキドキするー!!」ウルッ
向日葵「えっ……」ドキッ

櫻子「あっ……ち、違うし!!ド、ドキドキなんてしてないし!!」
向日葵「さ、櫻子……」

櫻子「と、とにかく違うから!!!!」

向日葵「わ、わたくしは……してますわよ……?」

櫻子「えっ……?」

向日葵「わ、わたくしは……あなたと並んで歩いて……ド、ドキドキ……してますわよ?」ウルッ

櫻子「えっ……?ひま……向日葵……?」

櫻子「ひ、向日葵……?」

向日葵「……櫻子は……本当に、ドキドキ、しないんですの?」

櫻子「わっ、私は……」

向日葵「……私は?」

櫻子「……う、うぅぅうぅぅぅぅっ、うっ……うわあああ!!」タッタッタッタ

向日葵「ちょ、さ、櫻子っ!?待ちなさい!!」タッタッタッタ

櫻子「な、なんでついてくるんだよぉ!」
向日葵「あ、当たり前ですわ!!自分だけ逃げるなんて卑怯ですもの!!」ガシッ

櫻子「はぁ……はぁ……ちぇっ」
向日葵「櫻子……」

櫻子「な、なんだよもう……」クルッ

向日葵「……」チュッ

櫻子「……え゛っ!?」

向日葵「……あ、あの時の……し、仕返し……ですわ」タッタッタッタ

櫻子「えっ……い、いま……ちゅ、ちゅー……」カァァァ


櫻子「……」プルプル

櫻子「……こ、こらー!!ばか向日葵ぃー!!」

櫻子「じ、自分だけ逃げるなんて、卑怯だぞー!!!」タッタッタッタ



この後、向日葵に追いついた櫻子が何をしたのかは、ご想像にお任せ

終わり

櫻子「ま、待て!ばか向日葵ぃ!!」タッタッ

向日葵「な、なんで追いついてくるんですの!?」タッタッタッ

櫻子「こらー!止まれー!」

向日葵「い、嫌ですわ!!」

櫻子「な、なんだとぉ!!止まれー嫌味みたいに揺らしやがってぇー!!」

向日葵「か、関係ないですわっ!!」バインバイン

櫻子「くぅぅうぅぅぅっ……じゃあもう!!走ったまま言うから!!知らないから!!」

向日葵「か、勝手に言えばいいじゃないですの!!何を言うのかわかりませんけど!!」


櫻子「言うから!!本当に言うからね!!」タッタッタッ

向日葵「だ、だから、勝手にすればいいじゃないですの!!」タッタッタッ

櫻子「ほ、本当の本当に言うからな!!」

向日葵「な、なんですの一体!!いつものように嫌味の一つなら、さっさと言っちゃいなさいな!!」

櫻子「うっ……うぅぅぅぅぅっ!!」

櫻子「こっ……こら向日葵!!!」タッタッタッ

向日葵「なんですの!?」タッタッタッ

櫻子「わ……私……ほんとは……ほんとは……」

櫻子「す、すっっっごいドキドキしてたんだからぁー!!!!」

向日葵「櫻子!!」ギュッ

櫻子「わぁ!」ムギュ

櫻子「び、びっくりするじゃんもう!!」

櫻子「急に止まって抱きしめないでよ!!」

向日葵「ごめんなさい……ごめんなさいですわ……でも……でも」ギュッ

櫻子「な、なんだよぉ……」

向日葵「あまりに、あなたが可愛くて」ニコッ

櫻子「なっ、ななななっ、何言ってんのばか向日葵ぃ!?」カァァァ

向日葵「櫻子……」ギュウッ

櫻子「わわっ、く、苦しいって!ひま、向日葵ぃ!!」

向日葵「……はぁ、なんだか、隠すのもばからしくなってきましたわ……」
向日葵「本当に、吉川さんには、感謝ですわね」

櫻子「え?な、なに言ってんの?」

向日葵「櫻子……わたくし」

向日葵「……あなたのことが、好きですわ」

向日葵「この世で一番、ですわ!」

櫻子「えっ……?」

向日葵「その……櫻子も、気づいてはいたでしょう……?」

櫻子「……え、えっと……まぁ……今日の、放課後のあれで、も、もしかしてって……思ってはいたけど」

向日葵「大正解、ですわ。この勝負、わたくしの負けですわね」

櫻子「えっ?」

向日葵「だってそうでしょう?相手の好きな人の当てあいっこですもの。櫻子に、当てられてしまいましたわ」

櫻子「……そ、そんなの……嬉しくないし!!」

向日葵「えっ?さ、櫻子?」

櫻子「だ、だって、向日葵自分で答え言っちゃったじゃん!!そ、そんなの部屋じゃないし!!」

向日葵「フェア、ですわね……」

櫻子「だ、だから私も言う!!!」

向日葵「えっ……でも、それって……」

櫻子「あぁもううっさいうっさい!!ほんとは知ってるんでしょ!?私の好きな人!!」

向日葵「……ま、まあ……そうですわね……100%とは言いませんけど……」

櫻子「だ、だから、100%にしてあげるって言ってんじゃん!!」

向日葵「わ、わかりましたわ……そこまで言うのなら……」

櫻子「わ、私は……わ、私も!!」

向日葵「さ、櫻子」

櫻子「わ、私も!!向日葵が……す、すす、……好きぃ!!!!」

向日葵「さ、櫻子……!!」

櫻子「……う、うわああああ!!!!!」タッタッタッタ

向日葵「だ、だから!!なんでそこで逃げるんですのー!!」タッタッタッタ

終われ

保守支援サンクス
一人で楽しんだ、サンクス

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