【安価とサイコロで】勇者の遺品を巡ってバトルロワイヤル【魔王討伐】 (1000)


時代背景。

・魔王が復活したのに、新しい「勇者」が誕生しなかった世界です。

・前勇者の遺品(以下、宝具と記します)を身につけると、宝具ごとに固有の超能力が使えるようになります。

・2つの宝具を身につければ、2つの能力を得ます。

・宝具を持っている者同士は、近くに来ると互いに存在を察知できます(場所や方角まではわかりません)。

・魔王を倒した者には、王国から「莫大な賞金」と「王宮で一生をすごせる権利」が与えられます。

・このお話には、いわゆる「主人公」はいません。

・おもに宝具を奪い合いながら、魔王に勝てるだけの戦闘力を確保することが目的です。

・戦闘の結果はレベルとサイコロで決定します。「殺す」という選択肢もあるので、あっさり死人が出ます。

・質問は随時受け付けます。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1365008435


【キャラ作成用シート】


名前:

性別:

年齢:

宝具:

能力:

動機:

外見的特徴:

性格:

レベル:


戦闘時の行動
1、
2、
3、
4、
5、
6、

・戦わずに説得する (説得か仲間にする以外だった場合、無条件で敗北)
・倒して仲間にする (レベルをー30して戦闘開始)
・宝具だけ奪い見逃す (レベルをー10して戦闘開始)
・倒す (±0)
・再起不能にする (レベルを+10して戦闘開始)
・殺す (レベルを+30して戦闘開始)

遺品の数は、まだ決めていません。このスレの展開を見て、あとから数を決めることになると思います。すみません。


【各項の説明】


名前
・RPGなどでおなじみな「職業名」でお願いします。

性別

年齢

宝具
・前勇者が普通に装備していそうなものでお願いします。
・剣でもいいし、靴紐とかでもいいです。

能力
・勇者の宝具を身につけてる間だけ使える超能力。

動機
・なぜ宝具を持って魔王討伐に旅立つのか、その理由。

外見的特徴
・簡潔にお願いします。
・「眼帯」「ダンディ」「全身黒ずくめ」など…

性格
・簡潔にお願いします。
・「暗い」「嗜虐的」「詰めが甘い」など…

レベル
・そのコメントの「コンマ下2桁」の値でランダム決定します。
・戦闘の勝敗は全てこれを元に決めます。仲間がいる場合は合計値で計算します。
・宝具の数×20を加算します。


戦闘時の行動
・1から6までを、下の選択肢から選んで埋めてください。
・毎戦闘時、@が「サイコロ」で行動選択します。

行動選択肢
・戦わずに説得する (相手が攻撃してきた場合、必ず敗北する)
・倒して仲間にする (レベルをー30して戦闘開始)
・宝具だけ奪い見逃す (レベルをー10して戦闘開始)
・倒す (±0)
・再起不能にする (レベルを+10して戦闘開始)
・殺す (レベルを+30して戦闘開始)



【作例】



名前:商人


性別:男

年齢:17

宝具:革袋

能力:好きな場所に「スイッチ」を作ることができる。

動機:両親が騙されて借金を背負い、店が傾いているのをなんとかするため。

外見的特徴:優しげな顔。大きな外套。低身長。

性格:敵には容赦ない。金にうるさい。疑り深い。

レベル:

戦闘時の行動
1、仲間にする
2、仲間にする
3、倒す
4、再起不能
5、殺す
6、殺す


とりあえずは様子見で、↓+4までキャラを募集させてください。

あまりに前衛的すぎるとスルーの対象になりますが、ご了承ください。

キャラの集まりが悪ければ、しばらく↑の商人を動かします。


【キャラ作成用シート】


名前:暗殺者

性別:男

年齢:18

宝具:ブレスレット

能力:身体能力の上昇(13段階まで)

動機:行方不明の妹を探す

外見的特徴:白髪、影が薄い、細マッチョ、目つきが悪い

性格:妹を見つけるためなら何でもする

レベル:


戦闘時の行動
1、[ピーーー]
2、倒す
3、再起不能にする
4、[ピーーー]
5、[ピーーー]
6、宝具だけ奪い見逃す


すみません、自分でも説明がわかり辛いと思いつつ、スレ立てしちゃいました……よろしければ参加していってくださればうれしいです。

まずは、計4人ほど募集させてください。

それと……キャラが死ぬことだけは、覚悟しておいてくださいね。

すまんsagaつけんの忘れてた
【キャラ作成用シート】


名前:暗殺者

性別:男

年齢:18

宝具:ブレスレット

能力:身体能力の上昇(13段階まで)

動機:行方不明の妹を探す

外見的特徴:白髪、影が薄い、細マッチョ、目つきが悪い

性格:妹を見つけるためなら何でもする

レベル:


戦闘時の行動
1、殺す
2、殺す
3、再起不能にする
4、殺す
5、殺す
6、宝具だけ奪い見逃す


わわっ、思ったより集まりがいいですね。えっと、でもごめんなさい、そろそろ寝ます。

とりあえず現段階では占い師さんがぶっちぎってますね。しかもダイス内容が天使でかみ合ってる……すごい……

sagaはなくて大丈夫ですよ! あと書き間違い修正も了解です!



寝る前に、安価だけして今日は終わりたいと思います。ごめんなさい。



※(ぶつかる相手はダイスロールで決めます)

↓+1 最初に動かすキャラを名指しでお願いします(マナーとして、自分の書いたキャラ以外でお願いします……)。


すっごく今更ですけど、能力は戦闘描写に使われるだけで、戦闘結果には関わりません。

それと、戦闘時ダイスの内容によって、キャラの人間性が決まります。


———寂れた町———


僧侶(あれ、宝具の気配がするよ……?)キョト

僧侶(そういえば私、攻撃魔法とか使えないし、どうやって戦うんだろ? あれれ?)

僧侶(そうだ、だれか仲間にしちゃえばいいんだぁ。えへへ)ポヤポヤ

僧侶(えっと、じゃあ……あそこにいる……)


剣士「」スタスタ


僧侶(なんとなーく「何人か殺ってます」って目をしてる気もするけどぉ……だいじょうぶだよね?)

僧侶「あの〜……ごめんくださぁい」

剣士「……」クルッ

僧侶「えっと、あのですねぇ。私、僧侶と申します。これからよろしくおねがいしますね」ペコッ

剣士「……?」

僧侶「ではいっしょに、がんばりましょう」ニコッ

剣士「待て。多分だが、いろいろ過程をすっ飛ばしてるぞ」

僧侶「ああっ! ごめんなさい、私、またやっちゃいましたぁ……」シュン

僧侶「そうですよね、まだ、仲間になってくれるように頼んでいませんでしたよね」

僧侶「えっと、攻撃魔法がないので、私の仲間になってくださいっ」ペコッ

剣士「……いや、わからん。まだなにかすっ飛ばしてるぞ」

僧侶「あれれ?」キョト

剣士「そもそもお前、何者なんだ?」

僧侶「僧侶と申します」ニコッ

剣士「それはもう聞いた。なんで攻撃魔法の代わりを探してる?」

僧侶「えっと、せっかく宝具のおかげで勇者候補になりましたので……お仲間が欲しいなぁって」

剣士「……なんとなく、そうじゃないかとは思ってたが」

剣士「そうかそうか、お前、宝具持ちか。ちなみに俺の宝具は、この剣だ。まだ誰にも見せたことがないが、特別に見せてやろう」シュラッ

僧侶「わぁ、ありがとうございます」ニコッ


ズバッ!!




僧侶「———あ、れ……?」ブシュッ

剣士「あー……その、なんだ。悪い。俺はパーティとか集団行動って苦手なんだ。昂ると……つい、殺ってしまう」ニヤッ

僧侶「」ドサッ

剣士「この毒気を抜かれる感じ……。こいつの能力か。敵意を奪う……?」

剣士「せめて宝具がなんなのかとか、宝具の能力を聞いておけばよかったな」

剣士「ま、多分この十字架の首飾りだろう。意匠が古いし黒ずんでる……前勇者時代の品だろう」スッ

ガシッ

剣士「……あ?」ギリギリギリ…

僧侶「」ニコッ



ズガァァアアンッ!!



剣士「」パラパラ…

僧侶「ふふっ。家の壁に頭から突っ込むなんて……コント以外で初めて見ました」ムクッ

剣士「」ズボッ

剣士「お前……なぜ……」バッ

剣士「……そうか。お前、攻撃を食らった直後、即座に自分に回復魔法をかけたな? ということは、その怪力は補助魔法か」

僧侶「そうなんですけどぉ……ああ、やっぱり服が……これじゃあ、恥ずかしくて町を歩けません」///

剣士「歩く必要はないぞ。お前は町に転がってればいいんだ」

僧侶「もう、いきなり斬りかかるなんて、ひどい人です! そんな人は、懲らしめてから仲間にしちゃいますっ!」スッ

剣士「ならお前は、殺してから仲間にしよう」シュラッ

剣士「」ヒュンッ

僧侶「!」


ギキンッ!! ギギギギギンッ!!




僧侶「わたたっ!? あ、あぶないなぁ!」ズザザッ

剣士「僧侶がナイフなんて持ってていいのか?」

僧侶「お母さんが、女の子の必需品だって言って、持たせてくれましたぁ」ニコッ

剣士「そりゃ良いお母さんを持ったな。それに、俺の動きについてこれるとはなかなかやるな、お前」

僧侶「え、そうですか? えへへっ」///

剣士「その回復魔法も補助魔法も、俺が戦いを楽しむのに最適な魔法だ。仲間にしてやってもいいかもしれない、と思い始めてきたぞ」

僧侶「ほんとですかっ!?」パァ

剣士「ああ、本当だとも」

剣士「ところでお前、俺の動きをちゃんと目で追えてたと思ってるかもしれんが……それ、勘違いだぞ?」

僧侶「———え?」

剣士「頭上注意だ」


ポリバケツ「 カポッ


僧侶「え!? 前が見えなっ……!! なんですかぁ、これ!?」ワタワタ

剣士「」ヒュンッ


グサッ


僧侶「———」ゴポッ

剣士「喉を刺せば、回復呪文がどうとかって話じゃないだろう?」

僧侶「……がっ……ごぶっ」ヨロッ

僧侶「」バタッ

剣士「最初に高速で移動した時、お前の視界から消えてる間に上空へ投げておいた。あとはお前が、その落下地点に自分から飛び込むように追い込むだけだ」

僧侶「ゴボッ……た……だすげ……」ピクピク

剣士「結構本気で、お前を仲間にしてもいいかとも思ったんだが……残念だったな」

剣士「お前の能力……「敵意喪失」ってやつか。それ、俺からすれば邪魔でしかないんだ。俺にとって、戦いこそが全てだからな」

剣士「普段はもっと遊ぶんだが、その能力のせいでまったく楽しくないし……さっさと殺すことにした」

剣士「一応、宝具だけはもらっておくか。能力は使わなければ良いだけの話だからな」スッ

僧侶「……」

剣士「さてと。じゃあな、ガキんちょ」ヒュッ


グサッ

……とまぁ、「殺す」が4/6の人はこんな感じになります。あと能力がストレートだと、戦闘もこんな感じです。


↓+1 次のメインキャラをお願いします。自分のキャラ以外で。相手はサイコロで決めます。


———深い森———


拳闘士「……誰かいるな? 出てこいッ!!」

占い師「あら、まるで私が隠れていたみたいな言い方ね?」スッ

拳闘士「……女か」

占い師「そうよ〜? だから、痛いことは嫌なの。お姉さんに宝具を譲ってくれないかしら?」

拳闘士「断る! 僕には果たさなければならない使命があるんだ!!」

占い師「…………ふぅん……家族、ね」

拳闘士「———ッ!?」

占い師「お若いのに、立派ねぇ。お姉さん、感動しちゃった。うふふ」クスクス

拳闘士「貴様、何者だ……!?」スッ

占い師「う〜ん、貴方、直情的ねぇ。お姉さん的には、もうちょっと大人な人がタイプかなぁ」

拳闘士「質問に答えろ! さもなくば……!!」ジリッ

占い師「物騒ねぇ。貴方と組んだら、きっと旅が危険になるわ。占うまでもなくわかっちゃった」

拳闘士「……占い師か」

占い師「そ♪ だからちょっと、私たちって相性悪いと思うの」

拳闘士「僕にとっては相性がいいと思うがな。殴ればそれで終わりなのだから」

占い師「つまり、殴らなければ発動しない能力なのね」ニコッ

拳闘士「……っ」

拳闘士(この女の狙いは、会話を続けて僕から情報を引き出し、戦闘を優位にすること)

拳闘士(なら、今すぐ殴りかかるのが得策だ! 占い師に戦闘能力はない!!)

拳闘士「うおおおおッ!!」ダッ

占い師「占い師に戦闘能力はない……かしら?」ニヤ

拳闘士「———っ」ゾクッ

拳闘士「破ァ!!」ブンッ


ズガァァアアアンッ!!


占い師「あら、岩が粉々。すごいわね、その「籠手」……」

拳闘士(かわされた!? 僕の踏み込みが……!! まるでどこに)

占い師「まるでどこに攻撃をするのかが、わかっていたみたいに———かしら?」

拳闘士「ぐっ……心を読む能力か!!」ブンッ

占い師「わお、危ない♪」サッ

拳闘士「うおおおおおっ!!」ブン、ブン、ブンッ

占い師「ふふふ♪」サッ、サッ、サッ



占い師「どれだけ力が強くても」ガシッ

クルッ

拳闘士「ぐあッ!?」ズシャッ!!

占い師「全部丸見え。残念だったわね♪ やっててよかった、合気道♡」

拳闘士「……くっ……こんな、こんなハズは……」ググ…

占い師「えーっと……水晶はどこにしまったかしら?」ゴソゴソ

占い師「あったあった。……ふぅん、これが貴方の家族なのね」

拳闘士「!?」

占い師「ご両親は結構お若いのね? 妹さんは……うふ、とっても可愛らしいお顔ね?」

拳闘士「み、みんながどこにいるのか、わかるのか……!?」

占い師「その気になればね。ま、お金を貰わないと占ってあげないけど♪」

拳闘士「……っ」

拳闘士「ならば、力ずくで聞き出すまでだッ!!」ダッ

占い師「またそれ? 貴方の動きは直線的すぎて———」

拳闘士「破ッ!!」ブンッ


ドガァァアアアアンッ!!


占い師「っ!」グラグラ

拳闘士「うおおおッ!!」ズガァァン! ドガァァアアン!

占い師(地面を殴って、私のバランスを崩させながら走ってくる……!)

占い師「くっ……そんな滅茶苦茶な戦法……!!」ヨロッ

拳闘士「殺しはしない! これで終わりだ!!」ブンッ

占い師「———っ!!」



妹「やめて……お兄ちゃんっ!!」




拳闘士「———ッ!?」ピタッ

妹「」ニヤ

クルッ

拳闘士「ガハッ!?」ドガァン!!

拳闘士「……ゲホッ……貴様……能力を2つ……」ガクガクッ

拳闘士「ぐっ……」バタッ

妹「私に心を読む能力なんてないわよ?」

拳闘士「なっ……!?」

妹「私の能力は、見たことのあるモノに変身する能力。心を読んだり、貴方の動きを先読みしたのは、ただのテクニックよ♪」

妹「占い師はね、相手の表情や仕草から、考えていることや心理状態を読み取るものなの。それを応用すれば、わずかな仕草から次の行動だって手に取るようにわかるってわけ」

占い師「」スッ

占い師「どうすれば相手の心に打撃を与えて、隙を作れるのかもね」ニコッ

拳闘士「卑怯者め……!!」

占い師「ふんふ〜ん♪」サラサラッ

占い師「この住所に行けば、貴方は家族への決定的な手がかりが得られるわよ」ピラッ

拳闘士「……な、なんだって……!?」

占い師「隙あり♪」

ボキンッ

拳闘士「ぐあああっ!?」

占い師「ま、その住所のことは本当よ? ただ、逆恨みされて尾行されても困るし、一応ね♪」

ボキンッ ボギンッ

拳闘士「かっ……あ゛ぁ……」ピクピクッ

占い師「これで3ヶ月は入院っと♪ 医学の知識無しで治そうとすると変なくっつき方するように折ったから、気をつけてね〜」

占い師「お財布も頂いておくから」

拳闘士「ま、待て……」

占い師「まいどあり〜♪」スタスタ



ちゃんと財布と一緒に、籠手も没収してます。

占い師(再起不能狙い)vs拳闘士(再起不能狙い)でした。



↓+1 次のメインキャラをお願いします。自分のキャラ以外で。相手はサイコロで決めます。


安価下


キャラ名:現在のレベル

1、暗殺者:32
2、魔動人形:42
3、占い師:112
4、魔法使い:67
5、剣士:58

6、募集中
7、募集中


———平原———


占い師「あらあら、せっかく森から抜けたと思えば……」

魔法使い「森から聞こえた轟音……やっぱり宝具持ちだったんですね」

魔法使い「一応、言っておきます。おとなしく宝具を渡してください。そうすれば、見逃してあげます」

占い師「今、まったく同じことを言おうと思ってたわ。私たち、気が合うのかもしれないわね」ニコッ

魔法使い「やはり、そうなりますよね……」

魔法使い「私は王様から、直々に魔王討伐の任を仰せつかったんです。つまり私に牙を剥くということは、王国に楯突くのと同義ですよ?」

占い師「あら、そうなの。でも私はもっと高次の存在から啓示を受けたの。だからそんなの気にしないわ」

魔法使い「……」

魔法使い「どうやら話が通じねーみてぇですね」ギロッ

魔法使い「爆炎呪文!!」ゴバァッ!!

占い師「ひぃ!?」バッ

占い師(これは相性悪すぎっ!)ダッ

魔法使い「オイコラいきなり逃げてんじゃねーですよッ!! 火球呪文!!」ゴゥッ

占い師「わったった!? 危ないなぁ!」ダダッ

魔法使い「……」

魔法使い「森に入られちゃ、私の得意な火系呪文は使えねーですか……」

魔法使い「宝具の反応で、近くにいることはわかってるんです……追い詰めてやりますよ。ジワジワとね」ニヤ





魔法使い「……」キョロキョロ

・・・・・・


魔法使い(近くにはいる。だから逃げてはいないはず。けど、なにか勝算でもありやがるんでしょうか? 宝具の能力がトラップ系とか……?)

魔法使い「!」


拳闘士「うぅ……」ズリ、ズリ…


魔法使い「ア、アナタ、大丈夫ですか!? 手足が……!!」ダッ

拳闘士「ぐっ……助かった……。すまないが、人を呼んでほしい……妙な占い師にやられて、宝具まで奪われてしまった……」

魔法使い「そうですか。私もさきほど、その女に会いました。あの女が来ないうちにここを離れましょう!」スッ

拳闘士「ああ、恩に着るよ……」スッ

魔法使い「……」

魔法使い「とでも言うと思いやがったんですか? 妙な占い師さん」

拳闘士「……なに?」

魔法使い「そのポケットに入ってるの……水晶玉ですよね? どう考えても、アナタが持ってるのはおかしいじゃねーですか」

拳闘士「!」

魔法使い「どっちかっつーと……そう、占い師なんかが持ってるべきじゃねーですか?」ギロッ

拳闘士「こ、これは……! 違う、罠だ! えっと、多分、財布を盗まれた時にでも入れられて……!!」

魔法使い「罠なら、もうちょっと凝るべきでしたね。焦りすぎてチープな罠を仕掛けて、それで見抜かれて大ピンチなんて……」

魔法使い「ざまぁねーですよ」バッ

拳闘士「待ってくれ、僕は……!!」

魔法使い「凍結呪m」

占い師「えいっ♪」ブンッ


ドガァン!!


魔法使い「がふっ———!?」ズザザザッ!!

拳闘士「!!」

占い師「正解は、「拳闘士くんの近くの木」でしたっ! 残念だったわね。「変身」を見抜くところまでは、いい線いってたんだけど……あとちょっとだったわね」

魔法使い「……ぐぅ……ゴホッ……」ググ…

占い師「籠手で横っ腹を殴ったから、下手に動くと骨が内臓に刺さるわよ?」

占い師「さて、と。貴女の宝具はこの、古びた上着ね♪」バッ

魔法使い「うああッ!?」

占い師「あら、ごめんなさい。痛かったかしら?」

占い師「仲間がほしいんだけど、貴女もちょっと不合格かしら。一見穏やかだけど、戦いが始まったら好戦的になっちゃうもの。それじゃあ早死にしちゃうわよ?」

占い師「戦ったのが私でよかったわね? あ、財布もちょうだいね♪」

魔法使い「……くそぉ……」

占い師「はいはい、無理しないの。次の町に着いたら、貴女たちに助けを呼んであげるから。そこでおとなしくしてなさい?」

占い師「それじゃあ、お大事にね〜」スタスタ


占い師さんが仲間を作ってくれません……

占い師(再起不能狙い)vs魔法使い(宝具狙い)でした。


1、暗殺者:32
2、魔動人形:42
3、占い師:132
4、剣士:58

5、募集中
6、募集中
7、募集中



↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。


———山道———


剣士「しまった、つい殺ってしまった……また指名手配されたかもしれんな」

剣士「しかしさっきのは不完全燃焼だな。まだ腕が疼く……どこかにちょうどいい魔物はいないものか」

剣士「……この際、人間でもいいが」

剣士「!!」ピクッ

剣士(近い……宝具が、どこか近くにある……まさか野ざらしってことはないだろう。つまり……)

剣士「敵……か。ちょうどいい」ニヤ

剣士「おい、いるのはわかってる。出てこい!」キョロキョロ

「……」

剣士(なんだ? 戦闘タイプじゃないのか? なら見逃してやってもいいが……)

剣士(いや、やっぱりダメだ。誰でもいいから今すぐ斬りたい)

剣士「おい、出てこい!」

「……」

剣士(……ふん。大方、遠距離攻撃で俺を狙ってくるつもりなのだろう。俺の動体視力なら、弾道から1発で居場所がわかる。攻撃を誘って、瞬殺だな)

剣士(殺してやる……疼きが止まらない……)ゾクゾク

剣士(さあ、無防備に歩いてやるから、さっさと攻撃してこい……!)スタスタ

ヒュオッ

剣士「なにッ!?」ガクンッ

剣士(野獣用のロープトラップ! 逆さ吊りにしたところを叩く算段か!)シュラッ

ズバッ

剣士「くだらん真似を……」スタッ

ヒュッ

剣士「!!」ギギギンッ!!

剣士(矢が発射されるトラップ……ロープを切ったら発動するように仕組まれていたのか)

剣士「真正面から戦う気はないようだな。あまりこういう戦いは好きではないんだが……」

剣士(敵は用意周到だ……落とし穴でも掘られているかもな。迂闊には動けない)

剣士(しかし狙っている側と狙われている側……長期戦になれば、消耗は断然こちらの方が早い)

ヒュンッ

剣士「っ」ギギンッ!

剣士(暗くなってくれば、矢も見えにくくなってくる……それに、この矢は……)

剣士(……これは、まずいかもしれないな)



・・・・・・



暗殺者(……遠くから見ていた。あの男が、少女を殺すところを)

暗殺者(普通に真正面から戦えば、やや不利かもしれない。俺はリミッターを外すのに時間がかかるからな)

暗殺者(しかし私の本分は暗殺。敵は私の姿さえ認識できずに憔悴する。そもそもこれは「戦闘」ではないのだ)

暗殺者(いたいけな少女さえ容易に殺害するあの男を、野放しにしておくわけにはいかない。行方不明になった私の妹に危害が及ばんとも限らない)

暗殺者(じっくりと弱らせ、消耗しきったところを叩く……!)



ヒュンッ

剣士「くっ……!!」ギギンッ!!

ヒュンッ

剣士「一体、いくつ仕掛けてあるんだ……」ギギギンッ

剣士「!」ヨロッ

ヒュンッ

剣士「しまっ———」

剣士「ぐあっ!!」ザクッ

ヒュンッ

剣士「っ」ギギギンッ!!

剣士「掠っただけか……血もほとんど出ていない」

剣士「とにかく、どうやってここから離れるか……」キョロキョロ



・・・・・・



暗殺者(掠っただけ? 違うな。お前は気づいていないのか? その矢に塗られた毒に……)

暗殺者(ほんの少しでも傷口から入れば、神経を蝕み体の自由を奪っていく)

暗殺者(決着の時は、意外と近いかもしれんぞ?)


・・・・・・


剣士「……」グタッ

暗殺者「貴様が動かなくなってから、30分が経過した」スタスタ

剣士「……」

暗殺者「貴様はここで始末する。人としても兄としても、貴様を野放しにしておくわけにはいかない」スチャッ

暗殺者「終わりだッ!」ブンッ

ガキィン!!

暗殺者「!!」

剣士「お前がな、小僧」ブンッ

暗殺者「くっ!?」ズバッ

剣士「ギリギリ、掠っただけに留めたか……いい反応だな」

剣士「矢の毒には気づいていたさ。戦闘中、俺の身体能力は異常に高まる。もちろん嗅覚もな……これは神経毒だろう?」

暗殺者「それで……わざと矢が掠ったフリをして、動けなくなった演技で私をおびき寄せたのか……」

剣士「そういうことだ。さて、この距離ならもう逃げ場はないぞ。そろそろ俺も我慢の限界だ……殺すぞ?」ニヤ

暗殺者「……」

剣士「———っ!?」ガクンッ

暗殺者「その可能性も……わずかにあると考えていたさ……貴様が動けない演技をしている可能性」

剣士「……これは……!?」ググ…

暗殺者「こっちは毒というほど物騒なものではないが、まあ、麻酔の一種だな。広範囲に散布して野獣狩りなんかに使うものなんだが……」

暗殺者「獣にも気づかれないために、無味無臭の薬品だ。さすがにこれには気付けなかったようだな」

暗殺者「念には念を……だ。お前が、矢のトラップでは攻撃できない位置に倒れ込んだのがどうにも不思議でな」

暗殺者「さて。終わったのは、お前の方だったな」スッ

剣士「……くそ……屈辱だ……」

暗殺者「死ね」ブンッ

剣士「俺の嗅覚を、獣程度と一緒にされるなんてな」


ズバッ!!


暗殺者「———ッ!?」ブシュッ

暗殺者「」ドサッ

剣士「無味無臭の薬品……か。もうちょっと研究の余地があると思うぞ」

暗殺者「……ぁ……」パクパク

剣士「もうまともに舌も回らないみたいだな。お前自身の毒でやられるとは、皮肉なものだ」

暗殺者「……!!」

剣士「お前の矢に塗ってあった毒を、少しずつ俺の剣の先端に塗っておいたんだよ。あの時、お前は掠っただけだと思ったかもしれんが、その時に毒は体内に入っていたんだ」

暗殺者「…………す……ま、ない……いも……と……」パクパク

剣士「ほっといても死にそうだが、俺の疼きを収めるために協力してくれ」スッ

剣士「そこそこ楽しかったぞ。来世では真正面から挑んでこい」ブンッ


グサッ!!


ということで、暗殺者(倒す)vs剣士(殺す)でした。

魔物使いの「笛」って、ホイッスルの方なのでしょうか……? それとも縦笛(横笛)なのでしょうか?


1、魔動人形:42
2.占い師:132
3、剣士:78
4、錬金術師:74
5、騎士:77
6、魔物使い:32

7、募集中


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。


———林道———


魔物使い「ここ、さっき通ったよね?」

魔物使い「……おっかしいなぁ……どこで道を間違えたのかなぁ?」キョロキョロ

魔物使い「魔王城ってどこにあるの……?」

魔物使い(魔王を倒せば、人間たちがよろこぶ。そしたら、友達になってくれるっ!)

魔物使い(なんかよくわかんないけど、昔拾った笛がすごい宝物らしくって、勇者候補になっちゃったけど……)

魔物使い(これはチャンスだよっ! がんばれあたしっ!!)グッ

魔物使い「でも……魔王城にたどり着けないのはなんで……?」

魔人形「宝具が足りていないからかと」

魔物使い「うっひゃぁッ!?」ババッ!!

魔人形「……」

魔物使い「ビビビビックリしたぁ……」ドキドキ

魔物使い「えと、あなた、誰?」

魔人形「魔動人形です。どうぞよろしく」ペコッ

魔物使い「あ、こちらこそ……」ペコッ

魔物使い「……じゃ、なくてっ! いつの間に、あたしの後ろに……!!」

魔人形「普通に歩いてきただけですが」

魔人形「それよりも、さきほどの質問の回答ですが……魔王城へ行くには、一定レベル以上がないとたどり着けないのです」

魔人形「ですから魔王城に行きたければ、より多くの宝具を集めるか、多くの仲間を集めるかのどちらかをおすすめします」

魔物使い「そ、そうなんだ……じゃあ、あたしと仲間になってよ!」

魔人形「あなたと手を組んで、なにか得があるようには思えません。それよりも、あなたの宝具を私に渡してください」

魔物使い「や、やだよっ! そっちが渡してよ!!」

魔人形「お断りします」

魔物使い「じゃ、じゃあ、無理やりもらっちゃうもんねっ! ごめんねお嬢ちゃん!!」ガバッ

魔人形「……」ヒュンッ

ズガンッ!!

魔物使い「———」グシャッ

魔物使い「え? ……えっ?」

魔人形「……」ガシッ

魔物使い「がっ……くっ、あぁ……!?」プラーン

魔人形「それで、どれが宝具なのでしょうか。どれもみすぼらしくて、判別がつきません」ビリッ ビリリッ

魔物使い「……ぐっ」スッ

魔物使い「っ」ピィィィィィ!!


魔人形「笛……。それが宝具ですか」

狼魔物「グルルル……ガウッ!!」ガバッ

魔人形「あ」ドガッ

魔人形「……」ゴロゴロ

魔物使い「けほっ、けほっ……ありがと、狼さん」

狼魔物「グルルル……」

植物魔物「ウジュル……ウジュル……」ウゾウゾ

魔人形「……」ヒュンッ

ドガッ

狼魔物「ぎゃんっ!?」

植物魔物「キシャアアアア!!」プシャアアアッ!!

狼魔物「」ジュワァァァ

魔物使い(溶解液! あれに当たったら、ひとたまりもないねっ! 今日は強い子が来てくれた!)

植物魔物「……うじゅる」ウゾウゾ

魔人形「……」ヒュンッ

魔物使い「うわ、こっちに来た……!?」

魔物使い(けど、あたしを狙っても植物さんが……!)

植物魔物「キシャアア!!」プシャァァァ!!

魔人形「……」ビチャッ

魔物使い「やった! 倒し……」

魔人形「……」スタスタ

魔物使い「……えっ!?」

魔人形「……」ガシッ

魔物使い「ぐっ……な、なんで……!?」ギリギリ

魔人形「溶解液は、よける必要がないんです。「液体」なので、私にダメージは通りません」スッ

魔物使い「あっ……笛が……!! 返して!!」

魔人形「それであなたは、この溶解液に耐えられるのですか?」

魔物使い「———っ」ゾクッ

植物魔物「キシャアアア!!」プシャァァァ!!

魔物使い「いやあああああああっ!?」ジュワァァ

魔物使い「熱い!! 熱い痛い痛いぃ!!」ジタバタ

魔人形「……」ブンッ

魔物使い「ぎゃんっ!?」ドサッ

魔物使い「うあぁ……熱い……皮膚が、焼け……あづいよぉ……」ポロポロ

魔人形「マントと笛……これで2つ。さて、魔王様に会うには、あといくつ必要なのでしょうか」スタスタ



ということで、魔物使い(倒して仲間に)vs魔動人形(再起不能狙い)の戦いでした。


帝王さん……その設定でレベル25って……。1/2の確立でレベルが0になりますよ……?


えっと、お出かけしてきます。夜遅くまで帰ってきません。



魔動人形:62
占い師:132
剣士:78
錬金術師:74
騎士:77
帝王:25

募集中


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。


———山の麓———


帝王「ム……」ピクッ

帝王(これが宝具の気配というやつか。確かに感じる。近くに来ているな)

帝王(宝具を持っているのは大抵が人間と聞く。ならば、軽く4〜5人ほど潰してから魔王城へと向かうとするか)

帝王(宝具を持っているのは、あの人間か? どれ、このオーク族の王が、軽く遊んでやろうではないか)

帝王「おい人間よ! お主の持つ宝具を渡してもらうぞぉ!!」ズシンッ

剣士「……ん?」

帝王「ム。反応が薄いな。大抵の人間なら、これで腰を抜かすのだが。ガハハ、結構結構、それでこそ勇者候補だ!!」

剣士「魔物も勇者候補になれるのか。世も末だな。というか、勇者の「鎧」が小さくて着れないからって腕に嵌めるか? 普通……」

剣士「まあとはいえ、随分と切り刻み甲斐のありそうな図体じゃないか。すこし、遊んでやるかな……」コキコキ

帝王「なかなか言うではないか、人間。まあ安心するが良い! 命までは奪わんからな!!」ブンッ

剣士「」パシッ

剣士「」ズザザザザッ

帝王「!?」

剣士「おお。流石に止めきれないか。体重の問題だろうな、きっと」

帝王(ワシの拳を、片手で……!?)

剣士「一応、身体強化が二重でかかってるからな。剣を使わなくても……」ヒュンッ

ズドンッ!!

帝王「ごふッ!?」ズガガガガッ!!

剣士「まあ、こんなところだ。ただのパンチでも、普通の人間ならボールみたいに宙を舞う威力だな。……いや、試したことがあるわけじゃないが」

剣士「」ヒュンッ

帝王「!!」

剣士「あまり強くなりすぎるのも考えものだな。戦闘が楽しくない」ガシッ

剣士「よっと!!」ブォンッ

帝王「うおおおおおおおっ!?」

帝王(このワシを投げ飛ばしただとォ!?)

帝王「がふっ!?」ズガァァアアン!!


剣士「おいどうしたオーク。もっと俺を楽しませてから死んでくれ」スタスタ

帝王「ぐっ……うらああああッ!!」ブンッ

剣士「」ヒュパッ

帝王「があああッ!? 腕が……!!」

剣士「腕が切断されたくらいでハシャぐんじゃない」ヒュパッ

帝王「———」ゴトッ…

剣士「おっと。勢い余って首を切断してしまった」

帝王「」ズシャッ

剣士「……」

剣士「もっと遊んでやれば良かったな。また不完全燃焼だ……やれやれ」

剣士「さて、と……宝具を頂くとしよう……」スッ

帝王「」ガシッ

剣士「なっ……!?」ググ…

帝王(不死身の肉体を得る……それがこの鎧の能力だ! 首を切断されようが体をバラバラにされようが、死ぬことはない!!)

帝王(このままコイツの体を両手で握り締めたまま、原型が無くなるまで地面に叩きつけてくれる!!)

帝王「うがぁぁああああッ!!」ブンッ

ズガンッ、ズガッ、ドガッ、バギッ!!

剣士「……二重の身体強化……って、言ったろう?」

帝王「———っ!!」

剣士「それは防御面もだ。……ついでに、純粋な膂力も、な」グググ…

帝王「くっ……こんな、バカなことが……!!」

剣士「なるほど、不死身の能力か。首が飛んでも体を動かせるとは恐れ入った」

剣士「で……もう手品はおしまいなのか?」

帝王「この、帝王が……人間に負けるなどということがァァ!!」ブンッ

剣士「」チャキッ…


ザンッッ!!


帝王「」ビチャビチャボトボト…

剣士「ほう。なるほど、こんなに細かく切り刻んでも再生するのか。凄まじい再生能力だな」

剣士「これはいい。最近、あまり爽快な戦闘を体験していないことだし、ここらでまとめて発散しておくか」

剣士「俺が満足したら、ちゃんと殺してやろう。それまで、頑張ってくれよ?」ニヤ


帝王(倒す vs 剣士(殺す でした。

剣士くんの死神具合がやばいですね。ここまでの3人、全員殺してますよ……

とはいえ、どんなキャラでも、占い師さんと当たって仲間にしてもらえば、最後まで生き残るワンチャンは普通にあります。

……逆に言えば、占い師さんを止めるなら今しかないってことでもありますが……。



魔動人形:62
占い師:132
剣士:98
錬金術師:74
騎士:77
軽業師:43
槍使い:38


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。

仲間ができたキャラは、過去を掘り下げたりする予定です。

それとチーム限定ルールとかも考えてます。

それでは、今日はここまででお願いします! 次回は女の戦いです!

おやすみなさいっ!

@的にはステータスより能力の方が問題だと思うのですよね……

この過程省略能力、たぶん誰もが一度は考えると思うのですが……命を懸けた戦闘に使おうとしてしまうと、発動前から矛盾を孕んでしまう能力なんですよね。

能力を使えば勝てるから、発動後に条件を満たすことができ、能力を発動することができる。

能力を使えない場合は勝てないので、発動後の条件を満たすことができず、能力を発動することができない。

……えっと、言いたいことわかりますでしょうか? こんがらがってきましたけど……

たとえば剣士くんを不意打ちで斬ったとして、しかし剣士くんは不死身の肉体を得ているので普通に反撃されます。それで死んだ場合、能力発動条件を満たすことができないので、さきほどの剣士くんへの攻撃は無効になります。

つまり「剣士くんには能力を使用できなかった」という過去が上書きされ、剣士くんに普通に殺されてしまいます。

逆に言えば、能力を発動できた時点で勝敗や結果がわかってしまう能力とも言えるかもしれません。


———宿屋———


槍使い「」カチャカチャ

槍使い「……あ」

槍使い(槍、刃こぼれしちゃってる……。そろそろ新調しなきゃ)

槍使い(この前、盗賊を成敗した時のお金も結構残ってるし……次はちょっと良いの買おっかな)ワクワク

槍使い(ちゃんと目的を達成するためには、常にコンディションは整えとかなきゃ)


扉「 コンコン


槍使い「……誰?」


扉「 ガチャ


軽業師「どうも。私、軽業師っていうんだ。よろしくね」ニコッ

槍使い「……よろしく」

槍使い「……それで、何か用?」

軽業師「そうそう。じつはお願いがあって……ちょっと……」

軽業師「死んでほしいなって思って」

ヒュンッ

槍使い「……」カキンッ

槍使い「……暗器使い……」

槍使い(どこからこの「矢」を発射したのかわからなかった……。あんなに露出の高い服なのに、どこに仕込んでたのかな……)

槍使い(まあ、いいや。この人が動かなくなってから考えよっと)スチャ

軽業師「おかしいなぁ、よく今のに反応できたね」

槍使い「」ダッ

軽業師「!」

槍使い「」ブンッ

軽業師「おっと」サッ

軽業師「」タンッ、タンッ、クルクル、シュタッ

槍使い(身軽だね……猿か猫みたい。っていうかこの部屋で戦うのは不利すぎる……短い方の槍しか振るえないし……それを狙って、わざわざこの場所で襲ってきたんだろうけど)

軽業師「あなたには、この「ギミックナイフ」で十分かな」スチャ

槍使い(とにかく広いところへ移動しないと)ダッ

軽業師「」ニヤ

槍使い「!」ピタッ

軽業師「……」

槍使い(この扉のドアノブ……なにかされてる。危険の匂いがする。触ったら、何かが起こる……)


軽業師「部屋から出ないなら、こっちから行くよ?」タンッ

槍使い「!」

キンッ、キンッ、キキギンッ!!

軽業師「」スッ

ヒュンッ

槍使い「!」キンッ

槍使い(またどこかから「矢」を……)

軽業師(さっきから、おかしい。どうして完全な死角からの攻撃に反応できるのかな?)

軽業師(なら、これはどうかな?)カチッ

ヒュンッ

槍使い「くっ」サッ

軽業師(かわされた……!?)

槍使い(ナイフの先端を発射するなんて……「矢」に注意が行ってたら反応できなかった)

軽業師(……なにか能力を使われてる……今のに反応するのは流石におかしい)タンッ、タンッ、シュタッ

槍使い(距離を取った……。微かな「焦り」と、「警戒」……でもまだまだ「余裕」も見える。この子、かなり場数を踏んでるね……)

軽業師(「ギミックナイフ」のカラクリを見た瞬間、彼女、絶対に驚いてた。だから、未来予知とか読心能力ではなく、もっと漠然とした察知能力なんだ)

軽業師(それでいて、単に動体視力が上がるような能力ってわけでもないはず。身体能力はあくまで普通……。本気でかかれば追い詰められる程度だと思う)

軽業師(最悪なのは、まだ能力を使われていないってパターンだけど、多分それはないはず)

軽業師(こいつで、確かめてみようか)ゴソッ

槍使い(今、あの子がポーチに手を入れた一瞬、濃厚な「危険」を感じた。多分あれが宝具で、能力の源泉なんだ……)

槍使い(戦闘寄りの能力じゃないなら、十分勝機はある)ジリッ

軽業師「」バッ!!

槍使い「———っ」バッ


ズギャギャギャギャッ!!!


槍使い(チェストがバラバラに……! 見えないワイヤー……それを投げてから、高速で巻き取って切断したんだ……)

軽業師(視線……。普通、私がなにかやってくると思って勘で避けたのなら、もっと視点は全体を捉えているはず)

軽業師(けど、この女の人は間違いなくワイヤーを「見て」避けた……。「見えてる」んだ……それが能力……!)

槍使い(……私がベッドの裏に飛び込んだ隙に、この部屋にワイヤーを張り巡らせている。抜け目がないけど、私には見えてるよ……)

軽業師(ワイヤーは見えてるだろうけど……蜘蛛の巣は、敵を捕らえるためだけに使うものじゃないんだよ……お姉さん)バッ

槍使い「!」

軽業師「軽業って、見たことある? 綱渡りくらいなら知ってるでしょ?」

槍使い(見えない足場……まるで宙に浮いてるみたい。この部屋で戦うのは不利すぎる……)

槍使い(けど、窓から飛び出そうにも「危険」の匂いが濃厚でリスクが高すぎる。私が扉や窓に視線をやるたびに、彼女の心に「期待」が浮かび上がるのも気になる……)

槍使い(こうなったら……しょうがないよね……)

槍使い「あああああああああああああああああッ!!」ドンドンドンッ!!!

軽業師「……!?」


軽業師(叫びながら飛び跳ねて、壁に槍を叩きつけてる……)

軽業師「……」

軽業師(———しまった、そういうことかっ!)


扉「 ガチャ


宿屋「ちょっとお客さん、さっきからドタバタと……」

軽業師「動くなっ!!」

宿屋「」ズバッ

宿屋「」ドサッ

軽業師「……くっ……!!」

軽業師(罠を解除させるために、一般人を犠牲にするなんて……!)

槍使い(……扉を開けると発動するワイヤートラップ。多分、内側のドアノブにもなにか仕込まれてたと思うけど……)

槍使い(これで扉を「開けてもらえた」……! ここまでの廊下にトラップがないことも判明した……)

槍使い「」ダッ

軽業師「待て!」バッ

ヒュンッ

槍使い「」キキンッ!

槍使い「外でなら、相手してあげるよ」ダダッ

軽業師「……っ」ダダッ

軽業師(今わかった……あの女の人の能力は「危険察知」だ。なにか危険が迫っていることは知覚できるけど、具体的になにが迫っているかはわからない……そういう能力だ)

軽業師(それなら、ワイヤーを目で追っていたということが気になる。「視覚」が重視されているのか……それとも危険の位置を感じていて、無意識に目が行ってしまったのか……)

槍使い(「危険察知」はそろそろバレたかな。けど、あなたの心の動きが……私には手に取るようにわかるということには気づけているのかな……?)

軽業師(問題は、どうやって知覚しているか……それさえわかれば……)

軽業師(この世の中で、「裏」のないことなんて存在しないんだ。裏をかけない能力なんてない)

槍使い(あの子の能力は、ポーチからいろんなものを取り出す能力……。そして暗器は私には通じない……相性は抜群。あとはあの子の異常な身のこなしに対応するだけ……)


槍使い「……」ザッ

軽業師「……」ザッ


槍使い「外に出た……これで、長槍が使える。あなたの身のこなしも、屋内よりはずっと読みやすくなる……」

軽業師「軽業師に場所は関係ないよ。どこでだって芸を披露できてこそ、一流なんだから」


槍使い「……」ジリッ

槍使い「フッ!!」ヒュッ

軽業師「」サッ

ヒュンッ

槍使い「」サッ

軽業師「……」ススッ…

槍使い「そうやって私を誘っても、そっちには行かないよ。地面にワイヤーを撒いてるのが見えてるから……」

軽業師「あー、もう! めんどくさい能力だなぁ!」

槍使い「……」

槍使い(……なにか、おかしい。追い詰めてるのはこっちのはず……。相手も苛立ってるように見える……)

槍使い(なのに、あの部屋にいた時よりも……あの子の心に「余裕」が増えてきてる)

軽業師「……」ゴソゴソ

槍使い(あの苛立ちは演技。ポーチから武器を取り出して、なにかを仕掛けてくる気だ。全部お見通しだよ……)

軽業師「じゃじゃーん」スッ

槍使い(……ボール……? 危険の匂いがかなり強い……)

軽業師「えいっ!」ポイッ

槍使い「」サッ


ブシュゥゥゥゥゥウ!!


槍使い(透明な気体……!! 危険の色がかなり強い……毒!?)

軽業師「」ダッ

軽業師(「見えてる」みたいだね……その毒霧が)

槍使い(まさか、この濃厚な危険の色と匂いに紛れて攻撃してくるつもりじゃ……! 自分から毒の霧の中に飛び込んでくるなんて……逃げようにも、背中を見せたら撃ち殺される)

槍使い(あの子は覚悟を決めたんだ……! それなら、私も覚悟を決めるしかない)ジリッ

軽業師「」ブンッ

槍使い「」ガキンッ

ギンッ、ガキッ、キンッ、キキンッ!!

槍使い(この子、退かない……! このまま毒で同士討ちを狙うつもり……!? それとも、よほど息を止めるのに自信があるの……?)

軽業師(仮にこのまま2人で毒を吸っても、小さい頃から毒を吸わされてる私の方が長く活動していられるし、先に動けるようになる)

槍使い(運動しながらだから、もう息が……)ダッ

軽業師(逃がさないっ!)ダッ

槍使い「ぷはぁ! はぁ、はぁっ!」

軽業師「」スッ

槍使い(ポーチから、スプレー缶を……! また毒……!)


スプレー「 プシュゥゥ!!


槍使い(息が続かなくなったところに……。でも、焦りすぎだよ。おかげで防御がお粗末……!)

槍使い「」ブンッ

軽業師「うっ!?」ズバッ

軽業師「」ガクッ

槍使い「惜しかったね。……さよなら」スッ

軽業師「ま、待って! 攻撃しないで! 槍を納めて!」バッ

槍使い「命乞い? それなら、ちょっと遅かったね……」

槍使い「私の復讐の邪魔はさせない!!」ブンッ

軽業師「———っ」


ボゴォォンッ!!


槍使い「が……はっ……!?」シュゥゥ…

槍使い「」ドサッ

軽業師「……」スクッ

軽業師「毒霧を使って息を止めさせたのは、このスプレーから噴射した気体の匂いを嗅がせないため……だよ」

軽業師「気化ガソリンだってバレたら、逃げられちゃうもんね」

軽業師「ダメじゃない、お姉さん。そんな危ない状況で、ナイフに槍を叩きつけたら……火花で引火しちゃう」

槍使い「」プスプス…

軽業師「さてと、結局宝具はどれだったのかな……? この槍……ではなさそうだし……」

軽業師「まあ後で確かめればいっか。適当に装備品は全部貰っておこっと」スッ

ガシッ

軽業師「……え」

槍使い「私の……わたしの復讐の邪魔は……させない゛……」ギロッ

軽業師「っ」ゾクッ

槍使い「」チャキッ

軽業師(なんて握力……逃げられない……!!)ググ…

槍使い「死ねっ!!」ヒュンッ


ズギャギャギャッ!!


槍使い「」ビチャビチャッ

軽業師「……」

軽業師(殺すつもりで戦ってはいたけど、まさか本当に殺すことになるなんてね)

軽業師(さすがのお姉さんも、念の為に撒いておいたワイヤーには、気付けなかったか)

軽業師「……ってヤバ! 野次馬が集まってる!」

軽業師(多分、宝具はこのイヤリングか腕輪のどっちかだよね!)

軽業師(面倒なことになる前に、逃げなきゃっ)ダダッ

以上、「軽業師(殺す vs 槍使い(倒す」の戦いでした。

「募集中」をやめたのは、最大人数を7人にしておきたいからです。1人がメインで、対戦相手を6人の内からサイコロで決めるために。

これからは誰かが死ぬかリタイアして、「募集中」と出てからキャラを投下してくれると嬉しいです。それ以外は無効ということで。

えっと、そういうことでお願いします……すみません。


ただし、誰かが仲間を作った場合、チームは「1人」でカウントします。



魔動人形:62
占い師:132
剣士:78
錬金術師:74
騎士:77
軽業師:63
狂戦士:75




↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。


魔動人形:62
占い師:132
剣士:98
錬金術師:74
騎士:77
軽業師:63
狂戦士:75


でした! ごめんなさい、指摘ありがとうございますっ!


———草原———


騎士「……僕になにか用が?」

狂戦士「……」シュラッ

騎士「無言で剣を抜くとは……少々まともな神経を持ち合わせていないと、見えますね」シュラッ

狂戦士「シッ!!」ヒュンッ

騎士(速いッ!!)

キンッ、キキンッ

狂戦士「」シュラッ

騎士(二刀流……ですか)

ガキキキキンッ!!

騎士「くっ……」ズザザザッ

狂戦士「」ズザザザッ

騎士「待ちなさい! なぜ私を襲うのですか!? それを説明して頂かないことには……」

狂戦士「シャアッ!!」バッ

騎士「!!」

騎士(仕方ありません……少々、本気で行きますか)ギンッ

騎士「ハアッ!!」ブンッ

狂戦士「!!」ガキンッ

狂戦士「」ズザザッ!!

騎士「あなたはどうやらかなりお強い。しかしそれでも、私には敵いません」

騎士「私も無益な争いをしたくはありません。そもそも、互いに名乗りを上げていないというのに剣を交えるということ自体が野蛮極まりない!!」

狂戦士「……」

騎士「さあ、古来よりの誇り高い儀礼を行い、神聖なる決闘を行いましょう! それで、これまでのことは水に流します」

騎士「私は王国軍・剣術部隊長の騎士であるッ!! 我が誇りと使命をこの剣に乗せ、」

狂戦士「ぐるァア!!」ブンッ

騎士「っ!?」ガキンッ

騎士「」ゴロゴロッ

騎士「今、私が名乗りを上げていたでしょう! なぜ攻撃するのですか!?」ムクッ

狂戦士「……」ヒュンッ

騎士「ぐっ!!」ガキッ ギンッ!!

騎士(剣術の腕自体は大したことはない……まるで素人。しかし異常な筋力と野性的な身のこなし……こんな人間とは戦ったことがない!!)

騎士(否ッ! ならばこういう動きをする魔物だと思えば良いのです……相手は人間ではないと考えれば……)

騎士「でやああッ!!」ブンッ

狂戦士「!?」ガキキキンッ!!

狂戦士「」ズザザッ

騎士「あなたでは、私には敵いません。そして、恐らくあなたは戦闘を好むだけの野蛮な性質なのでしょう。私は、そんな愚かしい者とは戦いたくはありません」

狂戦士「……」ギロッ


狂戦士「シッ!!」バッ

騎士「……愚かな……実力の差すら、わからないのですか?」

狂戦士「シャアアアッ!!!」ブンッ

騎士「身の程を知りなさい」


ヒュンッ


狂戦士「———がァっ!?」

狂戦士「」ドサッ

騎士「……更生の余地があるとは思えませんが……騎士道精神に則り、生かしておいて差し上げましょう。これからは真っ当な人生を歩むことです」チャキッ

騎士「」スタスタ

狂戦士「」

狂戦士「ぐぎゃああアアアああああぁぁぁァァアアアああああ!!!!」

騎士「!?」

騎士(なんだ、このプレッシャーは……!?)ビリビリ

狂戦士「アッァアアアあぁああああァァァアアああ———」ギロッ

狂戦士「ギャハハハハハッ!!!」スッ

騎士「!」

騎士(なにかをするつもりだ……しかし、なにを……!?)

騎士(「攻撃」される———っ!!)


バヂッ


狂戦士「……」

騎士「?」

狂戦士「……?」


バヂッ


狂戦士「」ブンッ

バヂィッ!!

狂戦士「———っ!?」ビリビリ

騎士「……なるほど、そういうことでしたか。やはり、更生の余地はありませんでしたね」ヒュンッ

狂戦士「!」


スバッ!!


狂戦士「」ドサッ…

騎士「あなたを放置することは、世界にとって「害悪」であると判断し……始末させて頂きました」

騎士「どんな「攻撃」をするつもりだったのかは、今となってはわからないことですが……」

騎士「……「私が認識していない攻撃」は、すべて「反射」される。それが私の持つ宝具、勇者の盾の能力です」

騎士「実力で私を倒すことができなかった時点で、あなたに勝機は無かったのですよ」

騎士「正気は……最初から無かったようですがね」スチャッ

「狂戦士(殺意 vs 騎士(殺意」でした。

やっと騎士さんが当たりましたが、アルケミストさんはまだ出ませんね……


1、魔動人形:62
2、占い師:132
3、剣士:98
4、錬金術師:74
5、騎士:97
6、軽業師:63

7、募集中


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!

名前:精霊術師

性別:女

年齢:16

宝具:精霊の宝玉

能力:精霊の加護により、様々な力を行使したり、恩恵を受ける 使う者の心により加護は異なる

動機:精霊の住処を奪う魔王を倒すため

外見的特徴:修道服に銀髪、精霊の力で戦う

性格:柔らかな物腰で、他人に分け隔てなく接することができる反面、
使命に殉ずる覚悟の為、自信の目的を邪魔する者に対しては、心を鬼にして対応する

レベル:


戦闘時の行動
1、再起不能にする
2、倒す
3、[ピーーー]
4、[ピーーー]
5、倒す
6、再起不能にする



レベル差的に絶対に勝てない状況が発生した場合、なんらかの補正をかけると思います。

しかし占い師さんのように「説得」と「仲間にする」の割合が多い場合は、どれだけ強くなっても補正はないです。


———町外れ———


魔動人形「……」テクテク

魔動人形「」ピタッ

錬金術師「よっ! お嬢ちゃん♪」

魔動人形「……宝具所有者、ですね」

錬金術師「そうだぜ。この猟銃が宝具なんだが……どうだ、欲しいか?」

魔動人形「ほしいです。くれるんですか」

錬金術師「ああ、くれてやってもいいぜ。戦ってもいいんだが、なにせ俺も歳だからなぁ……いやぁ、最近肩が凝ってしょうがねぇんだわ……いやまじで」コキコキ

魔動人形「……では」

錬金術師「ただし、条件がある」スッ

魔動人形「条件……ですか」

錬金術師「つっても簡単な条件だぜ? 俺は研究者だ。専門は錬金術だが、宝具っつー珍しいもんに興味津々! 学者ってのはそういうもんなんだ」ニヤ

錬金術師「ってなわけで、条件ってのは単純明快。5分くらいで十分だから、お前さんの宝具を見せて欲しい。それだけだ」

魔動人形「見せるというのは、遠くからでも構いませんか」

錬金術師「いやいや、しっかり見ておきたいからな。俺の手に渡して欲しいんだが」

魔動人形「では交渉は決裂です。私はあなたを信用できません。宝具を持って逃げる可能性がありますので」

錬金術師「なら、こういうのはどうだ? 俺の宝具とお前さんの宝具を交換するってのは」

魔動人形「……」

錬金術師「まず、俺がお前さんに宝具を投げる。次に、お前さんが俺に宝具を投げる……。これならどうだい、お嬢ちゃん?」ニヤ

魔動人形「……」

魔動人形「あなたは私を信用できるんですか? 私が宝具を持って逃げるかもしれませんよ」

錬金術師「それなら、そこの鉄柱とお前さんの腕を、この手錠で繋いでくれ。確かに、お前さんが逃げるっていう可能性もあったわな。正直な嬢ちゃんだ。気に入ったぜ」ニッ

錬金術師「ほれ、手錠だ」ポイッ

魔動人形「……」

魔動人形「」ガシャンッ

錬金術師「よし。これが俺の宝具、猟銃だ。受け取れ」ポイッ

魔動人形「」パシッ

錬金術師「ちなみに能力は「装備品が壊れない」ってものだ」

魔動人形「……笛です」ポイッ

錬金術師「おう、確かに受け取ったぜ」

錬金術師「ちなみに、能力は?」

魔動人形「笛の音で魔物を呼んで、しばらく仲間にできるようです」

錬金術師「ふぅん、なるほどねぇ。ちなみに、そっちのマントも宝具だろ?」

魔動人形「……」

錬金術師「ああ、いや、べつに責めてるわけじゃないぜ? こっちの宝具が1つなんだから、確かにそっちも1つでいいハズだからなぁ。それがフェアってもんだ」

錬金術師「手にとって確認してみたいところだが……まあ我慢しよう。能力はなんなんだ?」


魔動人形「液体によってダメージを受けない、というものです」

錬金術師「なるほどなるほど、それなら問題なさそうだな。うん」

魔動人形「……」

錬金術師「それじゃあ早速、この笛の能力を試してみるとしようかな」ピィィィィ!!

魔動人形「え」

熊魔物「グルル……」ノソノソ

錬金術師「おお、町の近くにこんなのが来てたのか。怖い怖い」

魔動人形「どういうことですか」

錬金術師「え? ああ、助けてもらいたくなったら、宝具をこっちに投げてくれ」

魔動人形「……騙したんですか」

錬金術師「そうだぜ?」ケロッ

錬金術師「ダメだぜお嬢ちゃん、見ず知らずのおっちゃんの言うことを信じちゃ……」

錬金術師「俺にとって、研究よりも大事なことはねぇ!! ほかのことなんざどうでもいいのさァ!!」

錬金術師「おかげでこんな町外れまで追いやられちまったが……宝具が手に入ればどうだっていい!!」

錬金術師「この天才アルケミスト、錬金術師様が……この宝具の秘密を解き明かしてやるぜッ!! あーっはっはっはァ!!」

魔動人形「……許しません」

錬金術師「そんな言葉は今までの人生で聞き飽きたなァ!! さあ、熊魔物に甚振られたくなければ、猟銃とマントをこっちに投げろ!!」

魔動人形「……」カチッ、カチッ

魔動人形(猟銃の弾は、さすがに抜かれてますか……)

熊魔物「グルァ!!」ブンッ

魔動人形「」ブンッ

熊魔物「がっ!?」ドガッ!!

錬金術師「おおー。熊魔物に膂力で勝つか。っていうかお嬢ちゃん、もしかして人間じゃないのか?」

魔動人形「魔力で動く人形です。ですから、こんなことをしても無駄だと思いますが」

錬金術師「いやいや、体力の代わりが魔力ってだけだろ? それなら……」ピィィィィ!!

狼魔物「グルル……」

鳥魔物「」バサッ、バサッ

蛇魔物「」ニョロニョロ

錬金術師「魔力が切れるまで続ければいいだけだろ」ニヤ

魔動人形「……」



・・・・・・

錬金術師「あのさぁ。意地張んねーで、そろそろ宝具を渡してくれねーかな?」

魔動人形「……」ボロッ…

錬金術師「崖を300mくらい転がり落ちたみてーな状態じゃねーか。そのうち死ぬぞ?」

魔動人形「……宝具は、渡しません」

錬金術師「んー。あっそ」

熊魔物「グルァ!!」ブンッ

魔動人形「っ」バギッ

魔動人形「……うっ……」ドサッ

錬金術師「しゃーない。宝具さえ渡せば見逃してやろうかと思ったが……やめだ。人形なんだから殺したって罪にはならんだろ」

錬金術師「殺れ」

魔動人形「まって……ください」ヨロッ

錬金術師「ん?」

魔動人形「意地を張って、ごめんなさい……死にたくないです」

魔動人形「宝具を渡しますから、助けてください……」

錬金術師「はぁ……1時間もかかったぞ。やっとかい。ほら、こっちに投げろ」

魔動人形「……はい。まずは、猟銃から」ポイッ

錬金術師「ん」パシッ

魔動人形「……」

錬金術師「どうしたんだ? 早くマントをよこすんだよ」

魔動人形「……ずっと、どうしてだろうって考えてたんです」

錬金術師「は?」

魔動人形「いえ、まさかそこまでは考えてなかったでしょう。私のことを魔動人形だと見抜けていなかったようですし、偶然だったんでしょう」

魔動人形「あるいは、なんらかの特殊な能力を持っていることを見越していたのでしょうか」

錬金術師「おい、さっきから何の話をしてるんだ?」

魔動人形「考えてみれば、最初にあなたが教えてくれたんでしたね。猟銃の能力を」

魔動人形「まさか、手錠が「装備品扱い」になっているとは、思いもしませんでした」

錬金術師「……一体何を……」

錬金術師「……」

錬金術師「あっ!!」



手錠「 バキンッ


魔動人形「どうして私の膂力でも手錠が壊れないのか……」スクッ

魔動人形「まさか猟銃の能力で、壊れないようになっていたとは」

錬金術師「魔物たち、やれッ!!」バッ

魔動人形「」ヒュンッ

錬金術師「ごべらっ!?」バギィッ!!

魔動人形「」パシッ

魔動人形「さて、笛も取り戻したことですし……そういえば私はこの笛の能力を使ったことがありませんでしたね」

魔動人形「ちょっと試してみましょう」ピィィィィィ!!

錬金術師「や……やめ……」ピクピク

魔動人形「安心してください。私と同じ、1時間で勘弁してあげますから」



魔動人形:82
占い師:132
剣士:98
騎士:97
軽業師:63
呪療士 :32

募集中


↓+1 次のメインキャラをおねがいします! 相手はサイコロ決まります。


———賑わう街———


軽業師(……まずい)

軽業師(あの女……。間違いなくあの女が宝具保有者……)

軽業師(でも、神秘的な雰囲気とは真逆の、危険の匂いも振りまいてる。身のこなしも普通の人じゃない。能力に頼りきってるわけじゃなさそう……)

軽業師(宝具をいくつ持ってるのか……それが問題だよね)


占い師「」スタスタ


軽業師(もしあんな人が仲間になってくれたら頼もしいんだけど……それは甘い考えだよね)

軽業師(身のこなしはともかく、意識は隙だらけだ……暗殺しちゃおうか……。いや、ダメだ……それじゃなんのために家出したのかわかんないよ)

軽業師(戦う時は「正面から」……それが私のルール)

軽業師「お姉さん!」

占い師「?」クルッ

軽業師「……これ、宝具」チラッ

軽業師「ここじゃ人が多すぎるから……路地裏に来て」

占い師「……」

占い師「ふぅん?」ニヤ

軽業師(このお姉さんの心理状態は……「余裕」「期待」「愉悦」……全然動揺してない……それどころか敵意すら持たれていないなんて)



軽業師「」スタスタ

占い師「」スタスタ

占い師「ねえ、あなた」

軽業師「?」

占い師「どうして攻撃してこなかったの? 隙だらけに歩いてたつもりだけど」

軽業師(わざとだったんだ……)

軽業師「私のポリシーなの。戦う時は正面から」

占い師「へぇ。そうなの。それはご立派なことねぇ」ニコッ

軽業師(目が全然笑ってないけど……)

占い師「もちろん狙いは宝具かしら?」

軽業師「うん。お姉さん、すごく強そうだけど……私も負けられない理由があるから」

占い師「……家族」ボソッ

軽業師「!」ピクッ

占い師「図星みたいね。近頃の若い子はほんとに立派ねぇ」

軽業師「……なんでわかったの?」

占い師「子供が魔王討伐に出る理由なんて、2つか3つくらいしかないわよ。とりあえず「家族」ってフレーズを言っておけば間違いないわ」

軽業師「勘ってこと?」

占い師「本気で占えばあなたの心の中もわかるけど……疲れるから嫌♪」

占い師「さて、この辺りで良いんじゃないかしら? そこそこ広いし、人も来ない」ザッ


軽業師「うん。どんなことになっても、恨まないでね」ジリッ

占い師「それはわからないけど……」

占い師「つまりそれって、あなたをどんな目に遭わせても、恨まないでくれるってことかしら?」ニコッ

軽業師「……っ」ゾッ

軽業師「行くよ!!」

ヒュンッ

占い師「暗器使いなのかしら?」サッ

軽業師(普通の人なら刺さった後でも何が起こったか理解できない「矢」を、当たり前みたいに回避する……か)

軽業師「」ブンッ

占い師「まだまだお子様なあなたの蹴りでは、大したダメージは与えられない……だから肉弾戦はブラインド。本命はポーチから取り出される無数の暗器……ってとこ?」

占い師「暗器を使う前提で動かれちゃ、暗器の意味がなくなっちゃうわね♪」

軽業師「暗器だけが私の武器じゃないけどね」バッ


まきびし「 パラパラパラッ


占い師「!」

軽業師「刺さったら抜けない特別性だよ。そしてさらに……」ポイッ


毒煙玉「 プシュゥゥゥゥゥ…


軽業師「煙に色が付いてるバージョンだよ。さて、どうするお姉さん?」

軽業師「後ろは建物の壁、地面にはまきびし、毒の煙まで充満してる……降参する?」

占い師「……」


ズガァァァアアアンッ!!


軽業師「!?」

軽業師(今の、何の音……? 壁が吹っ飛んだ? なら、お姉さんはもう壁の穴から建物の中に入って逃げた……?)

軽業師(まきびしを見えなくするために煙に色をつけたのが裏目に出るなんて……)

軽業師(そろそろ煙が晴れる……)

軽業師「!」

軽業師「やっぱりいない……壁の穴からどこかへ逃げてる……」キョロキョロ

警備兵「おい、お前! 動くんじゃない!」

軽業師「えっ?」


警備兵「私はたまたま、そこの和菓子屋で買い物をしていた。そうしたら、店の奥から壁を突き破って、「血まみれの老人」が吹っ飛ばされて来た!」

軽業師「血まみれの老人……? なに言って……」

警備兵「この煙も毒物だと聞く! 老人を路地裏に連れ込み、金品を巻き上げ、殺そうとした……」

警備兵「……いや、待てよ。お前、隣町で指名手配になっていた少女ではないか……? 聞いていた特徴と……」

軽業師「!!」ダッ

警備兵「逃がすな! 囲め囲め!!」

軽業師(くっ……相手は変身能力を持っていたんだ……! まさかこんな絡め手で来るなんて……!!)

軽業師(あの警備兵は、多分本物だ……「怒り」とか「正義感」の感情で動いてた……)

警備兵B「いたぞ! そっちの通路も塞げ!!」

軽業師「!!」ズザザッ

軽業師(路地裏に入ったのも失敗だった……少ない警備兵でも退路が完全に絶たれた……!)

軽業師(まさかそこまで計算して、あの場所で「この辺りでいいんじゃないかしら」って言ったの……!? 何手先を読んでるの、あの人……!)

警備兵「おとなしくしなさい」チャキッ

警備兵B「もう逃げられんぞ……」チャキッ

軽業師「……そう、みたいだね」ジリッ

軽業師(魔法銃を持った警備兵……3人……いや、4人。表通りに出たらもっといるかもしれない……)

軽業師(……殺るしかない……彼らはなにも知らない一般人だけど、あの女の手駒だ。ここで捕まれば、私の勇者候補としての資格さえ……)

軽業師(家族みんなで王宮に住むんだ……あんな家業はやめて、みんなで平和な暮らしを送るんだ……!)

軽業師(その邪魔をする者は誰であろうと———切り刻んで殺してやる)

軽業師(手前の2人は「射程圏内」だ。その指が引き金を引くよりも早く……血の海に沈めてやる……!)

軽業師「……はっ!?」バッ


占い師「……」ニコッ


軽業師(上から……見られてる……あの女が……)

軽業師(この狭い路地で、上から攻撃されれば逃げ場はない……ましてや前後の警備兵を相手しながらなんて……)

軽業師(……こんなところで……終わるなんて……っ!!)ガクッ




・・・・・・


老人「この子じゃありませんよ?」

警備兵「……は?」キョト

老人「ですから、この子じゃありません。たしかに私は、おかしな能力を持つ子供と言いましたが……こんな子じゃありません」

警備兵「し、しかし現に、この子が現場にいたのですよ? なにかの間違いじゃあ……」

老人「間違いというなら、あなたの方でしょう。今頃犯人はどこかへ逃げおおせて、次のターゲットを狙っているかもしれません。急いで探してきてください!」

警備兵「は、はいっ!」ダダッ

老人「……」

老人「たとえ冗談でも、皺くちゃのお婆ちゃんになるのは気が滅入るわね」グニャッ

占い師「」スッ

軽業師「……どういう、つもりなの?」

占い師「いえね、ちょっとあなたの実力を測っておく必要があったから、ちょっと試させてもらったの。ごめんなさいね」ニコッ

軽業師「……?」

占い師「そろそろ本当に仲間がほしかったから、今朝、「私の仲間」について占ってみたの。そうしたら「白と黒の狭間で揺れる少女に声をかけられる」って出て……」

占い師「まさにあなたのことだと思ったわ。誠実さと冷酷さを備え持つ少女……そして実力も申し分無かった!」

占い師「ねえ、私と一緒に行動しない?」

軽業師「!!」

占い師「どうやらワケありみたいだけど……正直、私は勇者特権の報酬金も王宮永住権も興味ないの。だからあなたに全部あげる」

占い師「だから、どうかしら。私の仲間になってくれない?」

軽業師「……っ」

軽業師(嘘は、言ってない……。まっすぐな目……そして感情に一切の揺らぎがない)

軽業師(どのみち、私はこの人に生かされたんだ……それなら)

軽業師「えっと……喜んで……っていうか。その、役に立ってみせるよ……」

軽業師「それから、助けてくれて……ありがとう……」

占い師「うふ。仲良くしましょうね。私は占い師」ニコッ

軽業師「私は……軽業師」

占い師「これからよろしくね、カルワちゃん♪」スッ

軽業師「……よ、よろしく」スッ


ギュッ



「占い師(仲間にする vs 軽業師(仲間にする」でした。


占い師を「ウラナ」で、軽業師を「カルワ」で変換してるので、なんかそういう名前みたいな錯覚に陥ります。

ここでようやく、初めてのチームが誕生ですね。

でも占い師さんは「説得」があるので、独壇場ではありませんね。レベル0の新キャラに殺される可能性もあります。



職業は「ファンタジー職業」で検索しましょう!

アクラツくんの職業は「屍人(リッチ)」に勝手に決定です!



占い師・軽業師:195(132+63)
魔動人形:82
剣士:98
騎士:97
呪療士 :32
屍人:98
情婦:42


↓+1 次のメインキャラをお願いします! 対戦相手はサイコロ任せです!


すみません、ここから、新規ルールを追加させてください。



【親子システム】

・レベルと選択肢からして「勝敗が確定してしまっている」組み合わせの場合、戦闘が発生しません。

・【子】の「説得」「仲間にする」の数の『割合に応じて』、しばらく【親】と【子】は行動を共にします。

・最初に出会った時に【親】が選んだはずだった行動によって、別れ際のストーリーが分岐します
  →(たとえば【親】が選んだのが「殺す」だった場合、死亡エンド。見逃すだった場合、円満別離エンド)。

・その際のレベルの上昇は、「仲間」ではなく「宝具」として扱います。つまり+20。

・運良く最後まで仲間でいられた【子】は、【親】が選んだ「選択肢の運命」に抗い、ハッピーエンドを迎えます。



……ということでお願いします。わかりづらかったらスルーしてください。まさしくこれから、そのルールが発生します。

>>88は、このスレが過疎った時のために温存してます。メモ帳には移しているので、いつか出せるかな……といった感じです。ごめんなさい。

ほぼ同じ書き込み条件だった「情婦」が温存にならなかったのは、スレが荒れるのを回避したかったからです。

申し訳ないです……ご容赦を……

いえ、ほとんど合ってます!


けれど、その組み合わせの場合は、軽業師が「倒して仲間にする」の場合レベルがー30されて33となり……

もし帝王が「再起不能にする」を引き当てればレベルが+10されて35となり『勝てる』ので【親子ルール】が適用されません。

帝王が再起不能以上を持っていなかった場合は、適応されます。

そしてもちろん、占い師さんには「説得(倒さずに仲間にする)」があるので、どれだけレベル差があってもルールの適用外となります。



まあ、皆さんは理解してなくても@が勝手にやりますので……あはは……


———夜遊びの町———


剣士「……」キョロキョロ

剣士(なんなんだ、この町は……? どいつもこいつも浮ついて、男女で腕を組んでヘラヘラしている……)

剣士(ああしていると、なにかを得られるのか?)

情婦「おっ兄さァ〜ん♡」スッ

剣士(まあ、そんなことより宝具だな。先程からずっと反応はあるんだが、それらしい人物が見当たらない……)

情婦「あ、あら……? 聞こえなかったのかしら? おッ兄さァァ〜〜ん♪」スッ

剣士(向こうも宝具保有者を探しているはずだ。不自然に周囲を警戒をしている人物は……)キョロキョロ

情婦「無視してんじゃないわよっ!!」ベシッ

剣士「っ!」

剣士「なんだお前。さっきからうるさいと思っていたら、俺のことを呼んでいたのか?」

情婦「ほかに誰がいるのよ! もう!」

情婦「……うふ、まあいいわ……それよりも、ねぇ、私とイイコトしませんこと?」ギュッ

情婦(私のHカップの破壊力……あなたの二の腕で思い知りなさい♡)ムニッ

剣士「おい、気安く触るな。殺されたいのか?」ギロッ

情婦「なっ……!?」

情婦(これを食らって尚、殺気を飛ばしてくるなんて……なんて男なの!?)

情婦「あ、あなた、今のでなにも感じないの……?」

剣士「……?」キョト

剣士「そんなことより、お前まさか宝具保有者か?」

情婦「あら? ということは、あなたもそうなの……?」

剣士「ふん、そういうことか」バッ

情婦「あっ……」

剣士「よくわからんが、こうやって発動する能力なのか。接触しなければならないとは、不便な能力だな」シュラッ

情婦「ちょ、なんで剣を抜くの!? ほ、ほら、みんな騒いでるじゃない! しまってしまって!!」

剣士「お前を斬り殺したらな」

情婦「何言ってるの!? もしかしてあなた、危ない人なの!?」

剣士「……?」

情婦「戦わない! 戦わないから! っていうか私、戦えないし!!」

剣士「そんなはずはないだろう。宝具の能力があれば、誰でも戦えるはずだ」

情婦「私の能力は、自分の魅力とか色気が上がるっていうものなの! だから全然、全く戦えないのよ!!」

剣士「……」

剣士(嘘を言っている感じではないな。戦えないなら、コイツに用はないな。さっさと宝具を奪って去ろう。また指名手配されてはかなわんからな……)

剣士「じゃあさっさと宝具をよこせ。それで見逃してやる」

情婦「……えっと」

剣士「どうした、さっさとしろ」

情婦「その……私の宝具、「エッチな下着」なんだけど……」

剣士「?」


剣士「それが、どうかしたのか? それなら脱いで寄こせ。今すぐに」

情婦「えええっ!?」///

情婦「さ、さすがにこの町でも、それは……その……」///

剣士「もたもたするな。なんなら無理やり脱がせてやってもいいが?」ガシッ

情婦「ストップストップ! わかったから! 脱ぐからせめて、どこか人目につかないところに行きましょ!!」

剣士「……」

剣士「急げよ。俺も暇じゃないんだ」

情婦「」ホッ…

情婦(なんなの、この人……性欲とか常識とか、持ってないの……?)

剣士「それじゃあ、あのピンク色の宿屋でいいか……」

情婦(って、ヤる気満々じゃないっ!!)

剣士「ほら、行くぞ」ギュッ

情婦「あっ……手……」

剣士「なんだ?」

情婦「い、いえ……なんでも」

剣士「?」

情婦(常識がないっていうか……ちょっと、いや、かなり天然っぽいけど……)

情婦(顔はかなり良い方だし、背も高いし、長髪もキマってる。なにより、このグイグイ引っ張ってリードしてくれる感じが……)

剣士「……」

情婦「あら? 立ち止まって、どうかした?」

剣士「いや、アレはなにをやっているのかと気になってな……」

情婦「?」チラッ



女「いや、やめてっ!」

男「うるせぇ、騒ぐな!!」



情婦「た、大変……! 襲われてるわ!!」

剣士「襲われてる……? べつに武器を持ってはいないし、殺意も感じないが……」

情婦「性的に襲おうとしてるのよ!」

剣士「……せいてきに?」キョト

情婦「ああもう! とにかく、あの男をなんとかして!」

剣士「なぜ俺が……やれやれ」

剣士「おい、そこの男。死にたくなければ失せろ」

男「あん!? なんだテメェは! すっこんでr」

剣士「 失 せ ろ 」ギロッ

男「ひっ!?」ビリビリ

男「く、くそっ……」ダッ

剣士「……」

剣士「なんとかしたぞ。じゃあ、さっさと宿屋に行くか」


情婦「ちょっ……あの、あなた! 大丈夫!?」

女「あ、ありがとうございましたっ……!!」ペコペコ

情婦「気をつけて帰りなさいよ? おうちはどこなの?」

女「あの……あそこに見える宿屋の娘なんです……」

情婦「!」

剣士「……ちょうどよかったな」

女「?」


・・・・・・


剣士「変わったデザインの部屋だな」キョロキョロ

剣士「それじゃあ、宝具を寄こせ」

情婦「……ねぇ」

情婦「この宝具……私に似合ってる……かな……///」ススス…

剣士「……?」

剣士「いや、知らん。服のことは全くわからないんだ」

剣士「そんなことはどうでもいいから、さっさと脱げ」

情婦「……」

情婦(宝具の力で、ただでさえダイナマイトボディの私の魅力も色気も上がってるはずなのに……それにまったく興味を示さないなんて……)

情婦「もしかしてあなた、ゲイ?」

剣士「ゲイってなんだ?」

情婦「じゃあロリコン?」

剣士「?」

剣士「俺と会話したいなら、剣のことか戦いのことに関する話題を振れ。そうでないなら宝具を渡せ。いい加減イラついてきたぞ」

情婦「あなた、戦うことしか頭にないの……?」

剣士「それが俺の全てだからな。それしか必要ない」

情婦「なにそれ……あなた、もっとほかの楽しみも知ったほうがいいんじゃないの?」

剣士「戦いをやめたら、俺が生きている意味がない。負けてもいけない。逃げてもいけない」

剣士「戦って、勝って、殺す。それだけだ。それだけが全てだ」

情婦「……」

情婦「花火って知ってる?」

剣士「知らん」

情婦「雪合戦は?」

剣士「知らん」

情婦「友達は何人いる?」

剣士「トモダチってなんだ?」

情婦「……」


情婦「ご家族は、どうしてるの?」

剣士「元気だぞ。兄上は死んだが」

情婦「そうなの……ごめんなさい」

剣士「いや、兄上は魔物に負けたから、生きている価値がなかったんだ。仕方ない」

情婦「……なに、それ」

剣士「父上と母上に毎日詰られて、自殺した」

剣士「俺はそんなの御免だ。敵対した者は、必ず勝って、殺す。魔王も、勇者候補もな」

剣士「そのためには宝具が必要だ。帝王とかいうオークが、そんなことを言っていた。宝具が足りなければ魔王城にはたどり着けないと」

剣士「だから、さっさとその下着を寄こせ。本当に脱がせるぞ」

情婦「……脱がせてもいいけど、でも、私はあなたの旅についていきたい」

剣士「……なに?」

情婦「愛って、なにか、知ってる?」

剣士「……??」キョト

情婦「恋って、したことある?」

剣士「おい、俺にもわかるように言葉を選べ。さっきからよくわからん単語ばかり使いやがって……わざとか?」

情婦「私が、教えてあげる。あなたに「愛」を。「恋」が、どんなものかを……きっと」

情婦「それを知れば、あなたはもっと強くなれるわ」

剣士「……なに? それは、本当か?」ピクッ

情婦「ええ。「勇者」は、誰よりも「愛」に満ちた人だったに違いないわ」

情婦「私を連れて行ってくれれば……それを教えてあげる」

剣士「……」

剣士「アイ……コイ……」

剣士「さっきの、ハナビだとかユキガッセンだとかも……知っておくべきなのか?」

情婦「知識が増えることが悪いことのハズはないわ」

剣士「……まあ、それもそうか」

剣士「ならゲイとかロリコンってのも知っとくべきなのか」

情婦「あ……それは知らなくていいわ……」

剣士「?」キョト

剣士「……まあいい。付いてくるのは、特別に許してやる。ただし俺の方針に口を出したら、その瞬間に殺すぞ」

情婦「ええ。それじゃあ「愛」を知るための「ステップ1」よ」ギュッ

剣士「……この抱きつかれて暑苦しいのが「アイ」なのか?」

情婦「そんなに早く成果は出ないわ。ゆっくりやっていきましょ?」ニコッ

剣士「……よく、わからん……」




とまぁ、こんな感じになります。

今日はここまで。明日も朝から始めますね。とはいえ書き始めるのが朝からなので、投下は昼くらいになるかもですが……


・【子】の「説得」「仲間にする」の数の『割合に応じて』、しばらく【親】と【子】は行動を共にします。

……なので、情婦さんは意外と長生きするかも……?

それ以上に剣士くんの殺傷率が高すぎるので、結局悲劇濃厚ですが……



占い師・軽業師:195(132+63)
剣士(情婦):118
屍人:98
騎士:97
魔動人形:82
呪療士 :32

募集中


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。



———渓谷———


占い師「『えー。すなわち、この国の、えー。未来を担っている君たちに、えー』」

軽業師「……クッ……フッ……」プルプル

占い師「『……君たちに、伝えたいことは……えー、恒久的な平和というのは、我々1人1人の……えー、いい天気ですねぇ』」

軽業師「ぶふっ!! あははははっ! 似すぎだよそれぇ!」

占い師「国王様の声真似でしたー♪ マジ? そんなに似てたかしら?」

軽業師「声っていうか……んふふっ! 『えー』って言い過ぎなところとか、演説の内容が飛んだら天気の話するところとか! くふふっ!」プルプル

軽業師「それ大臣でも笑うよっ! あはははっ!!」

占い師「『あれ、一番下のボタンが外れかけてますねぇ?』」

軽業師「あははははっ!! やめて、腹筋死んじゃうから!」ピクピク

占い師「カルワちゃん笑いすぎー。かわいいやつめー」ツンツン

軽業師「芸人になれるよ、ウラねぇ。ウラねぇがそんなモノマネの練習してるから、変身能力が手に入ったんじゃないの?」

占い師「カルワちゃんにも、なにかモノマネ教えてあげよっか?」

軽業師「ええー? いいよぉ、べつに」

占い師「見て見て。こうやって胸を張って……」スッ

軽業師「胸を張って?」スッ

占い師「若干目線は下。眉毛は上げ気味で、瞼は落とし気味。唇は結んだまま、ほっぺをちょっと膨らませて?」

軽業師「うん」プクッ

占い師「重心をその場に残したまま足を前に出して、倒れ込むみたいに歩く。両腕は体の後ろで組んで、長い髪の毛を首を振って背中に流すと……」

占い師「国王様のモノマネです」

軽業師「ぶはっ!? あはははははっ!! なんで、また国王様なのぉ〜!? あははははっ!! ゲホッ、ゲッホ……」

占い師「『えー、皆さん、えー、おはようございます。えー……私のボタンがどこかに落ちていませんか?』」

軽業師「知らないよっ! あははははっ!!」

占い師「」ピクッ

軽業師「」ピクッ

占い師「……宝具持ちだね」キョロキョロ

軽業師「この渓谷は見晴らしがいいし、もうすぐ姿を見せるだろうね」キョロキョロ

占い師「油断は禁物よ。姿を消す能力や、瞬間移動する能力。遠距離攻撃なんかもしてくるかも」

軽業師「危険の色は私が見てる。私が体を引っ張ったら、身を任せてね」

占い師「了解」

占い師「……あっ」

軽業師「どうかした?」

占い師「あそこに、男の人が……」

軽業師「ほんとだ。あれ王国騎兵軍の甲冑じゃない?」

占い師「しかもあの左腕に巻いてる赤い布、隊長のみが巻くことを許されてるハズ……」

軽業師「単純な戦闘能力なら格上かもね……。もしかして仲間にしたいとか思ってる?」

占い師「んー……性格次第じゃない? 仕切りたがる男って、嫌いなの」


騎士「こんにちわ。突然失礼致します」ペコッ

騎士「あなたたちですか、宝具を持っているのは?」

占い師「そうよん♪ 2人ともね」

騎士「おお、話のわかりそうな方々ですね。どうか、私にその宝具を譲って頂けませんか? 私は王国の命によってこの任を託されているのです」

占い師「以前にもそういう子に会ったけど……ごめんなさい、倒しちゃったわ♪」

騎士「……なに?」ピクッ

軽業師「私たちにも私たちの、戦う理由があるんだよ。譲れないものも……ね」

騎士「し、しかし……この旅がどれほど危険なものかわかっているのですか? 女子供の出るような幕ではないのですよ!?」

軽業師「女子供だからって、譲れない一線はあるの。どうしても宝具が欲しいなら、他を当たってよ」

騎士「……」

騎士「誤解しないでくださいね。これはあなたがたに対しての敵対行動ではないのです。むしろ、今後のあなたがたのため……」

騎士「少々、この場で「洗礼」を受けていただきます」シュラッ

騎士「我が名は騎士。王国騎兵軍剣術部隊長、騎士である!! 武器を構えてください。この魔王討伐のレベルというものを思い知っていただきます!!」

占い師「頭硬い系男子かぁ……カルワちゃん、これ戦闘不可避っぽいよ?」

軽業師「みたいだね。ウラねぇ、勝算ある?」

占い師「あるある。「ギミックナイフ」を2本プリーズ」

軽業師「えっと、はい」

占い師「サンクス。そんで、下がってなさいな。1対1のガチバトルなら……部隊長程度には負けないわ♪」

騎士「戦うのですね? 手加減はしますが、多少の怪我は覚悟しておいてください」チャキッ

占い師「やっさC〜!! でも……隊長なら実力差くらい見抜けなくちゃ。あ、私の名前は占い師ね♪」チャキッ

騎士「……」

占い師「……」

騎士「ハッ!」ブンッ

占い師「うふ」ガキンッ

騎士(あんな小さなナイフで、私の斬撃をいなした……!?)

騎士(確かに、舐めてかかれる相手ではなさそうですね)キッ

騎士「でやっ!!」ブン、ブン、ブンッ

占い師「」サッ、ガキンッ、サッ

占い師「まっすぐな性格のよく表れた、純粋な太刀筋ね。だからこそ、あなたの剣は私には届かない」

騎士「……っ」

騎士「」ヒュンッ

占い師「どれだけ素早く動けても」


ガキキキキキンッ!!


騎士「なんだと……!? この動きについてくるなんて……」

占い師「全部見えてるのよ。あなたは強い。実戦経験もある。だからこそ、強い「癖」と鋭い「先読み」、そして冷静な「論理的思考」を持っている」

占い師「それは格下相手には優位に働くものだけれど……。「見抜く力」のある格上相手には、あなたの動きを制限し、敵に教えるだけのものでしかない」

占い師「あなたじゃ、私には勝てない」

騎士「……」


騎士「確かに、私は驕っていました。女子供と侮り、申し訳ございません」ペコッ

騎士「これから、全力で殺しにかかります。それくらいで、ようやく勝負になるのではないかと判断しましたので」

騎士「能力も使いますし、私の能力はやや反則気味の性能です。そこはあらかじめ承知しておいてください」

占い師(雰囲気が変わった……。これは私も余裕ぶっこいてはいられないみたいねん)スッ

騎士「行きます……」

軽業師「ウラねぇ、伏せて!!」

占い師「!」サッ


スパッ


占い師(……!? 「斬られた」……予備動作が完全皆無な遠距離攻撃……!?)

騎士「次、行きますよ」ユラッ…

軽業師(ウラねぇには見えてないんだ……! これじゃ勝てない!!)ダッ

軽業師「っ」ガキンッ

占い師「カルワちゃん……!」

騎士「この能力が見えているのですか?」ブンッ、ブンッ

占い師(……!)

軽業師「まあね。私の名前は軽業師。戦闘に参加してもいいでしょ?」

騎士「構いませんよ」

軽業師「うわっ!?」ガキッ、キンッ、ギキンッ!!

軽業師(危険の色が見えなければ危なかった……! 本当に、直前までどこに攻撃が来るのかわからない!!)

占い師(さっきの太刀筋と角度……もしかして……)

騎士「」ヒュンッ

占い師「!!」ガキンッ

軽業師「首!」

占い師「」サッ

軽業師「」ギキンッ、ガキッ、キンッ!!

騎士(現在からの攻撃は占い師さんが、未来からの攻撃は軽業師さんが防いでくる……なんて良いコンビネーションだ)

騎士(しかし私も、アイツの無念も晴らせないうちに倒れるわけには行かない……!!)

騎士「うおおおおおおッ!!」

軽業師(えっ!? 危険の色がデカすぎる! 防ぎきれない!!)

軽業師「真上を「籠手」で攻撃っ!!」

占い師「!!」ブンッ



ズガァァァアアアアンッ!!!



騎士「なっ!?」

騎士(未来で崖から落とした「見えない大岩」を防いだ……!?)


軽業師(お返しだよ! ワイヤーで解体してやるっ!!)バッ


ズギャギャギャギャッ!!!


騎士「……」バヂヂッ

軽業師「———えっ!?」

騎士(何をされたのかは知りませんが、私の意識の外からの攻撃は全て「反射」される)

占い師「……」

占い師「おっけー。さっきの「見えない攻撃」のタネがわかった」

騎士「!」

軽業師「!」

占い師「どこからでも撃ってきなよ」スタスタ

騎士(……仮に、本当に能力のタネを見抜かれていたとして、それで対策できるような能力ではありませんよ!)

占い師「」サッ

騎士「!?」

騎士(かわされた!? いや、そんなハズ……偶然でしょう!)

占い師「」サッ、ギンッ、ガキンッ、サッ

騎士「そ、そんなバカな……!!」

占い師「」ブンッ

騎士「っ!?」ガキィィンッ!!

騎士(腰の入っていないナイフのひと振りで、私の剣が吹っ飛ばされた!? そうか、さっきの大岩を防いだ怪力……!!)

占い師「捕まえた♡」ガシッ

騎士「ぐあああっ!?」

騎士(腕が、潰されるっ!? 未来からどんな攻撃をしても防がれる……そもそも、もう未来からの攻撃はできない……!!)

占い師「はい、おしまい♪」ブンッ

騎士「待っ———」



ズガァァァアアアアアンッ!!!





騎士「———っ」ヘタッ

占い師「危なかったわね。ギリギリであなた、「合格」よ。仲間にしてあげる」

占い師「そうじゃなかったら、あなたの顔……そこの壁みたいにクレーターができてたわね」

騎士「……え」

軽業師「仲間にするの?」

占い師「悪い人じゃなさそうだもの。なんていうか、「まっすぐすぎる」って感じの性格かな〜。時々めんどくさそうだけど、まあ戦力にもなるし……」

占い師「未来で行った動作を「先払い」できる能力……かなり強力じゃない」

占い師「ま、これからよろしくね、「キッシー」♪」

軽業師「……うーん、ウラねぇがそう決めたなら、従うけどさ。よろしく「キシにぃ」。仲良くしてね」

騎士「え、あの……これはどういう……」

占い師「あなたの目的は、魔王討伐そのものでしょ? お金と王宮永住権はカルワちゃんにあげるっていう条件で、ここは見逃してあげる」

占い師「きっと仲間が多い方が、魔王討伐もやりやすいわよ」ニコッ

騎士「!」

騎士「……」

騎士「なんにせよ、私は敗北しました。本来なら腹を切りたい思いですが……王国の命を果たすチャンスをいただけたのですから……」

騎士「お2人とも、ありがとうございます。そして、よろしくおねがいします」ペコッ

占い師「『えー、頑張ってくださいね。えー…………えー、戦士くん、でしたっけ?』」

軽業師「あははははっ! それやめて! ツボだから!!」

騎士「こ、国王様を侮辱するんじゃあないっ!!」

占い師「国王様だって、わかるんだ?」ニヤニヤ

騎士「うぐっ……」

軽業師「誰も国王様だなんて言ってないのにねー」

占い師「ねー♪ 後でチクろうぜ」

騎士「お願いですからやめてくださいっ!!」




また仲間が増えました。このチーム、レベルがぶっちぎりですね。

それから、新キャラ募集はしばらく打ち切りです。ここから再募集まではすべて無効になりますので、なにか思いついたら温存しておいてください。おねがいします。

新キャラは上から順に行きます。



余談ですが、レベルは「強さ」というより……「勝利のために必要な要素」を示してます。運とか相性とか……

承太郎が強いのはスタンドが強いからではなく本体が……って感じでしょうか。

ですから、能力がどれだけ強くても何の意味もありません。旅人の「完成」も大した問題じゃありません。




占い師・軽業師・騎士:292(132+63+97)
剣士(情婦):118
屍人:98
魔動人形:82
呪療士:32
老練兵長 :31
旅人:82


↓+1 次のメインキャラをおねがいします。相手はサイコロで決めます。

すみません、今日はお出かけするので、帰るのはおそらく夜更けになります。


みなさん……兵長さんだってがんばってるんですよ……(涙


———とある村の前———


屍人「」スタスタ

屍人「!」ピタ

老練兵長「どうも、はじめまして。私は老練兵長と申します」ニコッ

屍人「……あんたか。宝具を持ってるのは」

兵長「ええ、その通りです。あなたと同じように」

屍人「ふぅん。そうか……」

屍人「」チラッ

兵長(……?)

屍人「それで、俺を待ち伏せしてどういうつもりだ? もしかして、俺のファンだったか?」

兵長「待ち伏せだなんて、とんでもありませんよ。たまたまここを通った時に、なにやら宝具の気配を感じましてね」

兵長「この村の中にいるのかと思って、様子を伺っていたのです」

屍人「……」

屍人「それで、どうするんだ? この俺と目が合っているっていう状況……思うに、あんたにとっては……かなり絶望的なシチュエーションだと察するんだが」

兵長「年寄りというのは、「わきまえる」ものです。あなたに戦いを挑もうなどとは考えておりませんよ」

屍人「おや……ふぅん、そうかい。俺とあんたで戦いが成立するかどうかはともかく……まあ、賢明なことだな」

兵長「代わりに、あなたに提案をしたいと思うのです」

屍人「……?」

兵長「あなたには現在、明確な目的というものが存在しないのではないでしょうか? ……ありますか? なにか、これを達成しなくてはということが……」

屍人「……なにが言いたい?」

兵長「見るに、その灰色の肌、紅い瞳……ただの人間ではないとお見受けしますが……」

兵長「只者ではないことは、しかと肌で感じております」

屍人「……」

兵長「そんなあなたが、このようなところで燻っているのが……どうにも勿体無いと思いまして」

屍人「燻っている……か。随分な言われ様だな」

兵長「あくまで、これから私が「提案」するあなたの未来に比べれば……ということですよ」

屍人「提案……?」ジロッ

兵長「ええ。僭越ながら」

屍人「……言ってみろ」

兵長「では、遠慮なく。…………あなたは、「魔王」となる気はありませんか?」

屍人「!」

兵長「せっかくの、その強大な能力を……もっと大きな世界で行使するつもりは、ありませんか?」

屍人「……」

屍人「ただの人間であるお前がそんな提案をするメリットは?」

兵長「いえなに、もしもそのつもりがおありなら、是非、私もその旅に同行したいと思いまして……そしてあなたが魔王になったとき、私を側近にして頂こうかと」

兵長「私は見ての通りの老兵ですが、練兵長としてやってきて32年……なにより若者を育成することこそが至高なのです」

兵長「あなたのことを育成する……などとおこがましい事は言いませんが、しかし1人の若者が魔王となるその瞬間を、私は見てみたいのです」

屍人「……」

兵長「……」

親子か…

そういや聞こうと思ってたんだけど親子だけじゃなく仲間にもお別れって展開はありうるの?

それとも負けたら全員まとめて離脱するの?


屍人「……ふぅん?」

屍人「あんた、面白いな。22年生きてきて、そんなことを言われたのは初めてだ。この俺が「魔王」にね……。くく、面白そうだな」

屍人「いいぜ。あんたに見せてやるよ。魔王誕生の瞬間をな」

兵長「そうですか……!」

屍人「そのためには、前勇者の遺品……宝具を集めて、魔王城へ行って、魔王を殺さなければな……」

屍人「なら、こんな村に用はない。早速、誰か宝具を持っている奴を探しに行かないとな」

兵長「ええ、そうですね」

兵長「……」

兵長(やったぞッ! 殺されては過去に戻されること、実に37回……ようやくこの小僧を懐柔することができた!!)

兵長(ワシの持つ宝具「日誌」の能力で、殺されるたびに何度も過去に戻ってやり直し……)

兵長(この小僧が、ワシの娘のいるこの村を滅ぼすことになる未来を……ようやく変えることができた!)

兵長(そしてワシは、この小僧の「弱点」を知っている……。この小僧は「リッチ」じゃ。つまり、どこかに自分の魂を封印することで不老不死の肉体を得ている……)

兵長(逆に言えば、どれだけ強かろうとそれを破壊されてしまえば死ぬ。こやつが魔王となったら、あとは探索系の能力を持つ者に魂を探させれば良い)

兵長(リッチは近くに魂を置くことはできない。それでは魂を分離した意味がないからな。どこか遠くに隠すのが定石)

兵長(近くに置けば、魔王城を襲えば良い。遠くに置けば、探して破壊すれば良い。明確な「弱点」がわかっていれば、攻略も容易い……!!)

屍人「さて、じゃあ今この瞬間から俺たちは仲間になるわけだからな」

屍人「互いの信頼を高めるためにも、「能力を教え合おう」じゃないか」

兵長「!!」

屍人「俺の能力は、好きな場所に一瞬で移動できるというものだ。いわゆるテレポートというやつか」

屍人「さぁ、次はお前の番だぜ。「俺の目をまっすぐに見て」能力を教えてくれ」

兵長「……っ」

兵長(どうする? 適当なことを言って誤魔化すか……? ここで正直に言ってしまえば、こやつに対する切り札を失うことを意味する……!!)

屍人「人間ってのは面白いよな。嘘をつくとき、それが必ず目に現れる。瞳が微かに揺れるんだ……瞳孔も拡縮するしな。「必ず」だ。決まった動きをしてしまう」

屍人「俺はお前に気を許しつつあるが、しかし最後のダメ押しが欲しい。ちょっと「気がかり」があるもんでな」

屍人「さぁ……「俺の目をまっすぐに見て」能力を教えてくれ」

兵長「……ッ!!」ギリッ

兵長(この小僧は、ただ強いだけでなく分析力も異常に高い……。普通に戦っていただけなのに、何度かワシの能力がバレそうになったこともある……)

兵長(嘘を見抜くというのはブラフか……? ハッタリでワシの反応を見ているだけなのか……!?)

兵長「……」

屍人「どうした? もしかしてボケてド忘れでもしたか?」

兵長「ワシの能力は……」

兵長(この能力を言うわけにはいかない! 自然に、リラックスして欺くしかない!!)

兵長「老化による体の不調を軽減する……というものです」

屍人「……」

兵長「……っ」ゴクリ…


屍人「……ふぅん?」

屍人「大した能力じゃないな。戦力としては考えない方がいいか?」

兵長「一応、白兵戦はそれなりだと自負しておりますが」

屍人「みたいだな。身のこなしが普通とは違う」

屍人「それじゃあ、行くか。「魔王」を殺すために、まずは宝具を集めなきゃな。俺の名は屍人だ。好きに呼んでくれ」スタスタ

兵長「」ホッ

兵長(どうにか、やりすごしたようだ……肝が冷えたぞ)

兵長(このまま、この小僧に取り入って「コントロール」する。無闇に人を殺すことがないように……)

兵長(何度死ぬことになろうとも、こやつにこれ以上の被害を出させるわけには行かない……!)

兵長(必ずやこやつを出し抜き、世界に平穏をもたらすのだ……!!)

屍人「……」

屍人(……敬語)

屍人(このジイさんの強面で、兵を育てる立場……「舐められてはいけない」立場の練兵長が、初対面の若者に敬語を使うか?)

屍人(それにコイツ、俺の「殺傷圏」を知っているかのような間合いの取り方だった。あと1歩踏み込んできたら殺すという位置ギリギリに立っていた……)

屍人(そして……さっきコイツが言った能力は「確実に嘘をついていた」。それは確実……)

屍人(俺に知られては都合の悪いような能力……か)

屍人(……)

屍人(まさか……もしかするとだが、このジイさんと俺は「初対面じゃない」のか……?)

屍人「」チラッ

兵長「」スタスタ

屍人(このジイさん、これほど長く生きているというのに、どうしてそんなに無防備に歩ける? まるで、死を恐れていないかのような……)

屍人(「死に慣れてる」かのような……)

屍人(……俺の神経を逆撫でするような言動を一切取らず、自分の思い通りの展開に持っていく……か。……「何回」だ?)

屍人(あと「一手」だ。それでコイツの「能力」を確定させる自信はある。このジイさんを袋小路に追い詰めるための「質問」は思いついている)

屍人(……しかし……俺の考えが正しければ、不老不死である俺にその宝具をうまく扱うことはできないはず……)

屍人(くく……いいだろう。お前の「糸」の通りに踊ってやる。今は傀儡として言うことを聞いておいてやるよ)

屍人(だが忘れるな。その「糸」は……お前の首に巻きついているんだぜ)

屍人(最後にすべてを見下ろしているのは、この俺だッ!)

屍人「」ニヤ


>>165

レベル80のAさんと、レベル20のBさんがチームを組んでいて、レベル70のCさんと戦闘を行った場合……

結果的にはAとBが勝利してCを倒すも、Bが再起不能……という展開になるかもしれません。

数字の大小だけではなく、キャラでも展開が変わるかも……ということです。

仲間を作ってレベルが高くなったからといって、必ずしも安心できる、ということではないと思っていただきたいです。

その辺りは複雑なので明文化できませんが……@にお任せでお願いします。


老練兵長の弱さとか、旅人の能力の強さとか、いろいろ言われてましたが……

なぜ獣戦士の「レベル0」に誰も触れないのでしょうか……。コンマ00なんて滅多に出ない数字なので、特別手当を出したいくらいの気分です。




占い師・軽業師・騎士:292(132+63+97)
剣士(情婦):118
屍人(老練兵長):118
魔動人形:82
呪療士 :32
旅人:82
獣戦士:20



↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。



今日はここまででお願いします! 明日も昼から出かけるので、朝にちょっと書けるかなって感じです。

それではおやすみなさい!


———鬱蒼と茂る森———


魔動人形「」キョロキョロ

魔動人形(宝具の気配が一瞬したのに、なくなっちゃいました……)

魔動人形(逃げたんでしょうか。あるいは、宝具だけ隠して本体が狙ってきているとか)

魔動人形(なんにせよ、向こうから襲ってきてくれることを祈りましょう。私は体が小さいので、追撃戦には適しません)


キィィィィ…


魔動人形「」キョロキョロ

魔動人形(変な音が……)


ィィィィンッ!!!


魔動人形「う」ドバァッ!!

魔動人形「」ゴロゴロ

魔動人形(「光の矢」……治癒術師が得意とする攻撃魔法ですね。……脇腹にダメージ)

魔動人形(一体どこから……? ある程度軌道はコントロールできると言っても、ここまで正確に狙撃するのは直接視認していなければ不可能のはず)キョロキョロ


キィィィィ…


魔動人形(また……)キョロキョロ

魔動人形(音と光で、ある程度方角を推測できるとはいえ……かなりの速度なので……)


ィィィィンッ!!!


魔動人形「っ」サッ

魔動人形(よし、かわせ……)

魔動人形「え」ドスッ!!

魔動人形「」ガクッ

魔動人形(「2本」だった……逆方向からも同時に射っていた……。右肩にダメージ……)

魔動人形(どこから見ているのでしょう。いえ、どうやって見ているのでしょうか。人間が私の視力を上回るなんてことが……)

魔動人形(立ち止まるのは得策ではありませんね)ダッ


ィィィィンッ!!!


魔動人形「」バッ ゴロゴロ

魔動人形(回避はギリギリで可能……しかし足音のせいで音は聞こえづらい)

魔動人形「」ダッ

魔動人形「!」ピクッ

魔動人形(宝具の反応が……! ……あれ、消えちゃいました。また逃げた……?)

魔動人形(とにかく敵の方角はわかりました。走った方角に、たまたま敵がいたようです)スッ

魔動人形「」ピィィィィ!!!


狼魔物「グルル…!!」ガサッ

魔動人形「乗っけてください。そして、敵を探すんです」ガバッ

狼魔物「ガウッ!!」ダッ

魔動人形(これで機動力は確保しました。服に毛が付くのも、今はガマンしましょう)

魔動人形(よし、宝具の反応が続いています。宝具の反応はおよそ100m前後なので、この深い森でも、もうすぐ敵が見えるはず)


ィィィィンッ!!!


魔動人形「!」バッ


ズガガガガガッ!!!


狼魔物「ギャンッ!?」ズザザ…

魔動人形(6本も同時に……追い詰められて、なりふり構わず攻撃してきましたね。つまりそれは、接近されることを恐れているということ)

魔動人形「っ」ピィィィィィ!!

鳥魔物「」バサッ、バサッ

狼魔物「グルル……」ガサガサッ

魔動人形「この辺りで隠れている敵を探して、攻撃してください」

鳥魔物「」ヒュンッ

狼魔物「」ダッ

魔動人形(2匹とも、同じ方角へ向かった……この先に、敵がいる……)

魔動人形「」ダッ


ィィィィンッ!!!


鳥魔物「ピギッ!?」ズバッ


ィィィィンッ!!!


狼魔物「ギャゥ!?」グサッ


ィィィィンッ!!!


魔動人形「っ」サッ

魔動人形(見つけた! あのモフモフコートの男が敵!)ダダッ

魔動人形「お覚悟を」ヒュンッ

呪療師「魔物使いの小娘か……」


ドガッ、ガスッ、ズガッ、ゴッ


呪療師「くっ……」ズザザッ

魔動人形「これで、終わりです」ヒュンッ

呪療師「風よっ!! 巻き起これ!!」バッ

魔動人形「!」


ビュオォォオオ!!




魔動人形「う」ブワッ!! ドガッ

魔動人形「」ドサッ

呪療師「光よ、貫け!」キュンッ!!

魔動人形「ぐ」ドスッ ゴロゴロ

魔動人形「」ガクッ

呪療師「……やったか」

呪療師(少女に手をかけるのは遠慮があったが、かなりギリギリの戦いだったな。3つしかない攻撃魔法でどうにかなってよかった)

呪療師(視界内に、いくつかの視点を生み出す能力……それで遠距離から敵の様子を正確に観測できたおかげで、光の矢で消耗させることができた)

呪療師(油断はすまい。念のため、あと2、3発打ち込んでから接近しよう)キュンッ、キュンッ、キュンッ

魔動人形「」ドスッ、スガッ、ドバッ

呪療師(これで死んだだろう。かろうじて生きていれば、まあ運が良かったといったところか)スタスタ

呪療師「くっ……」クラッ

呪療師(中級魔法を連発しすぎたか……本来なら回復専門の俺が、まさか戦闘させられる羽目になるなんてな……)

呪療師(しかし俺は、なんとしても、あの男を……「将軍」を殺してやらなければ気がすまない。そのために王宮への永住権が必要なのだ)

魔動人形「」ヒュンッ

呪療師「えっ……?」

魔動人形「」ブンッ

呪療師「ぐあっ!?」ドガッ

呪療師「」ズザザッ

魔動人形「……何発も矢を打ち込まれて、とても痛かったです」スタスタ

呪療師「バカな……痛かったで済むはずが……」

魔動人形「」シュルシュル

魔動人形「このように、素肌の上に全身タイツと、大量のベルトを巻いてますから」

呪療師「そんな装備で、光の矢を防げるはずがない……簡単に貫通するはずだ……」

魔動人形「背中に下げてる、この猟銃……「装備品が破壊されない」という能力です」

魔動人形「つまりどこを攻撃されても「射撃」や「斬撃」なら、肌を直接攻撃されないかぎりは軽傷で済むんです。……痛いものは痛いですが」

呪療師「光よ……ぐっ……」ヨロッ

呪療師(魔力が足りない……)

魔動人形「さて、トドメを刺す前に、そのモフモフなコートを頂きましょう。すっごく好みです」

呪療師「……宝具は渡す。だから……」

魔動人形「そうやって言えば人間なら助けるのかもしれませんが……人形の私に、その感情は理解できません」

魔動人形「命を狙ってきた敵は、殺します。それが賢い生き方だと、これまでの人生で学んでいます」

魔動人形「……まだ生後6ヶ月ですがね」




占い師・軽業師・騎士:292(132+63+97)
剣士(情婦):118
屍人(老練兵長):118
魔動人形:102
令嬢 :87
旅人:82
獣戦士:20


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。

いえ、あの回数は適当です。大抵、ああいう場面で出てくる数字は素数が基本だと思います。素数って、生々しい数字ですので……


———鬱蒼と茂る森———


魔動人形「……」フラフラ

魔動人形「う」ガクッ

魔動人形(ダメージがひどい。どこかで休まないと……)


ガサガサッ


魔動人形「!」

獣戦士「あれ? どうしたんだい、こんなところでうずくまって」

魔動人形(この人、宝具持ちだ……。ここまで接近されるまで気づけないなんて……)

魔動人形(もしこのまま戦ったら……まずいかも)

獣戦士「もしかして、怪我してるのかい? ちょっと見せてごらん?」クイッ

魔動人形「あ……」

獣戦士「うわ、ひどいアザじゃないか! 女の子の体に痕が残っちゃったら大変だ。この近くに町があるから、そこで手当しようっ!」

獣戦士「ほら、僕の背中に乗って?」

魔動人形「え……あの……」

獣戦士「ほら、早く早く。なんだかこの近くの魔物が騒がしくってね。なにか争いごとがあったのかもしれない。すぐにこんな森からは出よう!」

魔動人形「……」

魔動人形「」ギュッ

獣戦士「よし、それじゃあ出発だっ!」ニコッ

魔動人形「……」

獣戦士「ほらほら、こう言ったときは、「おーっ!」って言わないと」

魔動人形「え」

獣戦士「出発だっ!」

魔動人形「……お、おー……?」

獣戦士「よぉし、その調子だよ!」

魔動人形「……」

魔動人形(なんか、やりづらい人です……。それと長い髪が私の顔にかかって鬱陶しい……)



・・・・・・


獣戦士「いやあ、まさか人形だったとは。全然気付かなかったよ」

魔動人形「魔力を供給したおかげで、怪我もだいぶ良くなりました。ありがとうございます」ペコッ

獣戦士「礼儀正しい子だね。偉い偉い!」ナデナデ

魔動人形「……」

獣戦士「それで、キミはその……宝具を持っているのかい?」

魔動人形「……はい。ですけど、お礼に寄こせっていうのは、聞き入れられません」

獣戦士「あはは、違う違う。そういうつもりじゃないって。こんなちっちゃい子から巻き上げるみたいなことはしないよ」

獣戦士「けど……もしよかったら、僕もキミと一緒に行動したいなって思って」

魔動人形「?」

獣戦士「たしか、宝具ってたくさんないと魔王城には行けないんでしょ? それなら、宝具を奪い合うよりも、宝具を持ってる人が集まったほうがいいと思うんだ」

魔動人形「……賞金が分散してしまいますよ?」

獣戦士「いいんだ。僕は賞金なんていらない。ただ、魔王討伐に役立ちたいんだ」

魔動人形「?」

獣戦士「僕、戦う時は獣化するんだ。半獣人だからね。けどそうすると、気性がとっても荒くなっちゃう。頭に血が上って、暴れまわっちゃうんだ」

獣戦士「そんな時、通りっかかった勇者候補の人が、僕にこれをくれたんだ」スッ

魔動人形「指輪……ですか。宝具のようですね」

獣戦士「うん。負の感情を抑える「理性の指輪」っていって、これがあると、僕が獣化しても理性を保っていられるんだ」

獣戦士「貴重な宝具なのに、僕のために譲ってくれたんだ。だから僕は、その人に憧れて、そして恩義に報いるために……魔王討伐に出発したんだ」

魔動人形「……」

獣戦士「けど……あはは、恥ずかしい話、僕って頭が悪くって……なかなか1人だと旅もはかどらなくてさ」

獣戦士「キミはそんなにたくさん宝具を持っているし、さぞ強いんだろうね。そして旅にも慣れていそうだ。だから、僕もいっしょに連れて行ってくれないかな? おねがいっ!」

魔動人形「……えっと」

魔動人形「あなたは、強いんですか?」

獣戦士「あんまり戦いは好きじゃないけど、それなりに。……まぁ獣化しなければ誰よりも弱いんだけどね」

獣戦士「けど、戦闘で足を引っ張ることはないんじゃないかと思うんだけど……」

魔動人形「……」

魔動人形「さきほど、あなたには助けてもらいました。諸事情あって、あんまり初対面の人を信用したくないんですけど……」

魔動人形「あの森で、私を殺そうと思えばできたはずです。なのに、それをしなかったあなたを……ちょっとだけ信じてみようと思います」

獣戦士「ほんと!?」パァ

魔動人形「くれぐれも足だけは引っ張らないでください。邪魔だと思ったら即、見捨てますから」

獣戦士「うん! 絶対に足は引っ張らないよ!!」ニコッ



・・・・・・


獣戦士「うわっ、虫だぁ!? あっちいけっ!」シッ、シッ

魔動人形「……」スタスタ

獣戦士「魔動人形ちゃん、歩くの速くないかな……?」

魔動人形「あなたが遅いんです。私のペースで、ちょうど日が暮れるまでに町に着きます。じゃないと、野宿する羽目になりますよ」

獣戦士「そ、そっか……」

魔動人形「この崖をよじ登りますよ。それが最短コースです」

獣戦士「ええっ!? いやいや、それは無理だよ!」

魔動人形「無理じゃないです。早くしてください」

獣戦士「ほら、あっちから回れば、安全に行けるよ……?」

魔動人形「それだと予定到着時刻を大幅に遅れます。野宿確定です。今までの旅で、そういう計画とかはしてこなかったんですか?」

獣戦士「けっこう、行き当たりばったりで……」シュン

魔動人形「怖いなら理性の指輪をつければいいでしょう。負の感情を抑えこめるんですから」

獣戦士「うぅ……」

魔動人形「……」

魔動人形「…………」

魔動人形「がんばって走れば……あっちのコースでも、今日中に次の町に着けるかもしれません」ボソッ

獣戦士「!」

魔動人形「多分無理でしょうけど、ここで立ち往生しているよりは、いいかもしれません」

獣戦士「ありがとう、魔動人形ちゃん!」パァ

魔動人形「……早く行きますよ」ダッ

獣戦士「うん!」ダッ


・・・・・・


獣戦士「ハァ……ハァ……ま、まって……」ヨロヨロ

魔動人形「……」

魔動人形(どうしましょう、4時間が経過してすでに、かなり本気で見捨てようか迷ってます……)



獣戦士くんは、獣化しないとレベル0です。コラッタにボコられるレベルです。……それはそれでかわいいような気も。



占い師・軽業師・騎士:292(132+63+97)
魔動人形(獣戦士):122
剣士(情婦):118
屍人(老練兵長):118
踊り子:90
令嬢 :87
旅人:82


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。

これからお出かけです。

今日から更新頻度がかなり落ちると思います。まだ具体的にどうなるかはわかりませんが……

えっと、気長によろしくお願いします。


———花畑———


屍人「……。お前、宝具持ちか」

旅人「ハァ……」

旅人「なんていうか、どうして俺はこうも面倒なことに巻き込まれるんだろう……。ただ重そうな荷物を持ったおばあちゃんに、ここに綺麗なお花畑があるよって言われて見に来ただけなのにさ……」

屍人「おい老練兵長。こいつ、鼓膜がないのか脳みそがないのか、どっちだと思う? 俺は後者だな」

兵長「……我々など眼中にない、という態度ですね」

屍人「じゃあ眼中に指を突っ込んでやるとするかな。親指と小指、どっちの方が痛いんだろうな」

旅人「あー……なに、キミら戦うつもりだったりするわけ?」

屍人「お前が瞼を開けたままにしてれば、戦わずに済むぜ」

旅人「そりゃあ血気盛んでいらっしゃるこって。その若さを俺にも分けて欲しいよ、ほんと……」

屍人「……おい、老練兵長。手を出すなよ。下がってろ」

兵長「え、ええ……」ザッ

屍人「俺は博愛主義でな、嫌いなものなんてそうそうないんだが……」

旅人「?」

屍人「……「ミミズ」と「トマトジュース」と、「上から目線で余裕ブッこいてやがる勘違い野郎」だけは我慢ならねぇんだッ!!」ギュンッ

旅人「!!」

屍人「首を吹っ飛ばしてやるぜッ!! ダルマ落としみてぇになァァァーーッ!!!」ブンッ

旅人「」スッ


スパッ


屍人「———」

兵長「なっ……!?」

旅人「ダルマ落としなら、首は吹っ飛ばしちゃダメだろ。それに吹っ飛んだのは……」

旅人「蹴りを放った、アンタの足みたいだぜ?」

屍人「ぐあああッ!!」ドサッ

兵長「……っ」

兵長(屍人の蹴りを防ごうと掲げた、あの男の腕が……一瞬「消えた」ぞ!? 一体どういう能力なのだ……!?)

旅人「まあ、悪いのはアンタだ。それから、運も相手も悪かったな。とりあえず寝といてくれ」スッ

屍人「っ」

屍人「爆発呪文!!」バッ

旅人「———っ!?」


ドガァァァアアアアンッ!!!


旅人「……っとっと。あぶねっ」ズザザッ

屍人「治癒呪文」グチュッ、クチュッ

屍人「……まあ、これでしばらくは動けるか」トン、トン


旅人「皮膚の色からして人間じゃないとは思ってたが、そんな粘土みたいに簡単に足がくっつくのかよ……」

屍人「切断面が異様に綺麗だったからな。「綺麗過ぎた」……そしてそれが、お前の能力なんだろ?」

屍人「お前、腕の「細さ」を操ったな……?」

旅人「……へえ。さっきのはキレた「フリ」だったのか」

屍人「極限まで細くなった物体は、ほんのわずかな力で物質を切断する。そして爆発呪文から逃れた時の動きを見るに、身体強化の能力も併せ持っているだろう」

旅人「ま、そんなところだね。最初は自分の体の細さを操って何になるんだって思ったけど、極めてみるとなかなか便利でさ」

旅人「俺の指や手足は、なんでも切断する「一次元」の刃なのさ」

旅人「……で、まだ続けるか? 今度はくっつけられないくらいバラバラに切り刻んだっていいよ?」

屍人「……」

屍人「どうしたものかな……一体、どうやって———」

屍人「———「処刑」してやろうか」

旅人「退く気はないわけね。……ハァ」

旅人「こんな綺麗な花畑を戦場にしたくはないんだけどなぁ」

屍人「」ヒュンッ

旅人「!」

屍人「」ピッ

旅人「うわっと」サッ

旅人(小石を指で、弾丸のように発射してきた……これなら確かに、切れ味が良すぎる「一次元」では防げない。距離も取れるし、一石二鳥ってわけか)

旅人「ま、スピードなら身体強化のある俺の方が速いけどな」ヒュンッ

旅人「ハアッ!!」ブンッ

屍人「」サッ

屍人「つかず離れず、この距離を保ち続ける……お前が死ぬまでな」ピッ

旅人「……」サッ

屍人「凍結呪文」ビュオッ

旅人(地面を凍らせて……!?)ズルッ

屍人「今度はお前の体を切り刻んでやるぜッ!!」

屍人「風刃呪文ッ!!」ビュンッ

旅人「———っ!!」


ボフッ


屍人「な……にっ!?」

屍人(風の「支配権」を無理やり奪われた……!)

旅人「やっぱり切り刻まれるのはアンタの方みたいだな」ブンッ

屍人「がふっ!?」ズバッ

屍人(喉を———っ!!)

旅人「首を飛ばすまではいかなかったが、これで呪文は唱えられないだろう?」


屍人(……こいつ、一体いくつ能力を持ってやがる……!)バッ

旅人「言ったはずだよ、俺の方が「速い」ってな!」ヒュンッ

屍人「ぐっ!!」ズバッ

旅人「終わりだ!!」ブンッ

屍人「」ズバンッ!!

屍人「」ドシャッ

旅人「体を縦に真っ二つ……これくらいしなければ死なないだろう」

旅人「結局、一度も能力は使わなかったな」チラッ

兵長「」ビクッ

旅人「俺はただ、いろんな風景を見たいだけなんだ。こんな血なまぐさいことはしたくない」

旅人「アンタの能力を見せてくれたら、見逃してやってもいいよ? それとも戦いを続けたいかな?」

兵長「……」

兵長「もうちょっと、成り行きを見守ろうと思いますよ……」

旅人「?」

屍人「縦に切り裂いてくれてありがとよ。おかげで喉に詰まった血が全部抜けたぜ」ユラッ

旅人「!?」バッ

屍人「能力を見せてくれたら……か。なるほど合点がいったぜ。最初に出会ったとき、やたらと体をジロジロ観察していたから、なにかと思ったが……」

屍人「そうか、見た能力を盗む能力……ってところか。ほかにも、宝具も見なくちゃならないとか、能力を理解しなきゃならないとか、いろいろ条件があるんだろうが……」

屍人「ようやく、合点がいった……すっきりしたぜ。一度気になったことは、なんとしてでも確かめなきゃ気がすまない性分でな」

屍人「これでようやく、心置きなく「処刑」を実行できるぜ」

旅人「……なに言ってるんだ? アンタは俺には勝てn」


グジュッ!!


屍人「宝具は、これだろ?」ヌチャッ…

旅人「がっ……あああああッ!?」

屍人「義眼か……。これ、どうやって装備するんだ……? ああ、左目にかざすと勝手に一体化してくれるのか。便利だな」キュィィン

屍人「細さを操る能力、スイッチを生み出す能力、身体機能を上昇する能力、触れた空気の質感を操る能力、水を操る能力……」

旅人「くっ……俺の、目を……」プルプル

屍人「もうお前のじゃない。そして……」

屍人「約束通り、「処刑」を行ってやるぜ」ガシッ グイッ

旅人「かはっ……!?」ギリギリ…

屍人「そろそろ我慢も限界だぜ……。よくも、よくも貴様、この俺を何度も地べたに這い蹲らせてくれたな……」

屍人「貴様は「獄門刑」だッ!! およそ考え得る最大の痛苦と屈辱を与えて嬲り殺してやるッ!! 覚悟しろよォォォーーーッ!!!」


あ、義眼は「右目」だった。てへぺろ。ごめんなさい、眠いんです……

わかりづらいですが、最後の義眼を奪うシーンで、屍人は初めて瞬間移動を使ってます。



この際ですから、精霊術師も出しちゃいますね。



占い師・軽業師・騎士:292(132+63+97)
魔動人形(獣戦士):122
屍人(老練兵長):138
剣士(情婦):118
踊り子:90
令嬢 :87
精霊術師:74




※先着で3人だけ、新キャラ募集します。3人目以降は、無効となりますがご了承ください。


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。

そろそろお風呂に入って寝ますね!

魔王は異世界の魔王なのかな? 大臣も楽しそうですね。そのうち王様とか出てきたりして。



4歳かぁ……@的には1歳くらいでも面白い気も……ゲフンゲフン!


素のスペックランキング
1位、屍人(Lv.78)
2位、捨て子(Lv.76)
3位、占い師(Lv.72)
・・・・・・
最下位、獣戦士(Lv.0)


……あれ?



おやすみなさい!

なんだかんだで、今日も書けそうです!

誰か1人が持つ宝具が「7つ」を越えたら、「魔王軍」を始動させようかなぁって思ってます。未定ですが……。


———娯楽の町———


情婦「演劇、面白かった?」ニコッ

剣士「……よくわからなかった」

情婦「あはは、そっか……」

剣士「けど、よくステージに出てきてた男と女……あいつらが互いを大切に思い合ってるのは、なんとなくわかった」

情婦「!」

剣士「多分だが、俺にとっての「戦い」のように、「たった1人の異性」に深く執着するっていうこともあるんだろう」

情婦「そう! そうなのよ! 家族以外の異性に、その感情になることを、恋っていうの!」

剣士「……そういうことなのか。まだ、よくわからんが」

情婦「その人のためなら命を捧げたっていいって思うことができるのよ。主人公の2人が、あのまま親の決めた通りの人生を送っていたら、2人とも不幸せだったでしょうね」

剣士「なぜだ? あの2人は結局死んだじゃないか。死んでしまったら、全部終わりだろう」

情婦「愛は命より重くなる時があるの。愛する人を失うくらいなら、死んだほうがいいっていうくらいまで、2人の愛は大きかったのよ」

剣士「ますます理解に苦しむな……俺にはきっと、一生理解できない感覚なんだろうな」

情婦「そんなこと言わないで、ゆっくり理解していきましょ?」ニコッ

剣士「……」

剣士「おい。左足、どうかしたのか?」

情婦「え? ……ああ、劇場が暗くて、足を挫いちゃったの。でもこれくらいなら大丈夫よ」

剣士「そうか、大丈夫か。ならどこかで飯にするぞ。小腹が減った」スタスタ

情婦「……え?」

情婦(ああ、いや、べつに私の足を気遣ってってことじゃないわよね。たぶん、本当にお腹が減ったのね)

剣士「……」ピクッ

剣士「おい、予定変更だ。そこの服屋に入って試着室に隠れてろ」

情婦「戦うの……?」

剣士「他のことならいい。野菜も食べろとか、昼まで寝るなとか、そういうことなら口出しも許す」

剣士「だが戦いに関してお前が俺に口出しすることは、許さない。いいな」

情婦「……じゃあ、これだけ言わせて」

情婦「絶対、無事に戻ってきてね……?」

剣士「……当然だ。いいから早く……」

精霊術師「宝具を持っていらっしゃるのは、あなたがたですか?」

剣士「!」

情婦「!」

剣士「……俺が、宝具を持ってるが……それがどうかしたのか?」

精霊「申し訳ありませんが、それをこちらに渡していただきます。私の使命のために……!」

剣士「……つまり、戦る気ってことか?」

精霊「住処を追われる精霊たちのために、あなたたちを倒させていただきます!!」

剣士「……」


剣士「最初に言っておく。俺と敵対した勇者候補はこれまでに3人いたが……」

剣士「全員無残な最期を遂げたぞ」ギロッ

精霊(———っ!! なんて、濃厚な殺気……!!)ゾクッ

剣士「……普段はこんなことしないんだが、今日は特別だ。お前に最初で最後のチャンスをくれてやる。感謝しろ」

剣士「俺の手が剣の柄に触れるまでにUターンして、来た道を戻れ。それで見逃してやる」

剣士「」スッ

精霊「!!」

精霊(怖い……多分、いいえ、絶対に彼は、私よりも格上でしょう。そしてあの目……殺すことに全く躊躇を持っていない目です……)

精霊(けれど私は、魔王に住処を追われる精霊たちのために命を懸けると誓った身……!!)

精霊(退くわけにはいきません!!)キッ

剣士「……残念だ。なら死ね———」スッ

情婦「っ」ギュッ

剣士「なっ……!?」

精霊「!」

剣士「おい、なにやってる、離せっ!!」ググッ…

情婦「お願い! あなた、早く逃げて!! この人にあなたを殺させないで!!」ギュゥゥ

剣士「なにを言ってるんだ!? 敵が目の前にいるんだぞ、離せ! 危ないだろう!」

情婦「ごめんなさいっ! でも……」ギュゥゥ

精霊「…………」

精霊「……降参、いたします……」スッ

剣士「!」

情婦「!」

精霊「不思議な、方々ですね……。なんとしても使命を果たせなければという私の決意を……溶かすなんて……」

精霊「私では、あなたがたには勝てません。戦いでも……それより深い部分でも」

精霊「くやしいですが……魔王討伐はお任せします。精霊たちを、よろしくお願いします……」ペコッ

剣士「宝具を、俺に寄越すってことか?」

精霊「そうなさるおつもりなのでしょう?」

剣士「まあ、それはそうd」

情婦「あなたも一緒に来ない? 私たちと一緒に」ニコッ

剣士「!?」

精霊「いいん……ですか……?」

剣士「なに真に受けてるんだ、いいわけないだろう」

情婦「いいじゃない、2人が3人になるくらい一緒でしょ?」

剣士「一緒なわけがあるか、たった今出会ったばかりなんだぞ!? どうして信用できる?」

情婦「私たちだって、出会ってすぐに仲間になったじゃない」

剣士「仲間じゃない。お前は俺の道具みたいなものだ。俺がさらなる高みへ行き着くためのな」

情婦「じゃあ、その子も道具ってことで連れて行っちゃいましょうよ」ニコッ

剣士「道具が俺に意見するなッ! 決めるのは俺だ!!」


情婦「……じゃあ、どうするの?」

精霊「……」

剣士「……」

剣士「お前、治癒術は使えるのか?」

精霊「は、はい。精霊術は一通り使えますので、癒しの力も……」

剣士「……」

剣士「この女は、どんくさい。時々、信じられないくらい下らない怪我をする」

剣士「だから……救急箱としてなら、お前を連れて行ってやる」

精霊「!!」パァ

剣士「邪魔になったらどこへでも捨ててやるから、覚悟しておけ」

精霊「は、はいっ!」

剣士「……これで満足か」

情婦「うふふ、大満足よ。やっぱりあなた、大好き♡」ギュッ

剣士「いい加減離れろ。いつまで抱きついてる気だ」グイッ

剣士「おいガキんちょ。お前の宝具はどういう能力なんだ?」

精霊「持つ人によって効果が変わるのですが、私が持った場合は「聖なる魂を注入できる」という効果です」

情婦「聖なる魂?」

精霊「正しい心、清い心とも言い換えられますが……。悪しき魂を持つ者に急激に注入すると強烈なダメージを与え、ゆっくり注入してあげれば、正義の心に目覚めさせることもできます」

情婦「……やってもらう?」

剣士「結構だ。それよりガキんちょ、さっさとこいつの捻挫を治せ」

精霊「あ、はい! 水精治癒呪文」パァァ

精霊(能力の副次的な効果として、他人の心の色を知ることができるのですが……)

精霊(この男性の心は、「新月」のような漆黒……)

精霊(女性の方は、それを照らそうとする「太陽」のような心)

精霊「……危ういバランスではありますが……きっと、上手くいく気がします」ニコッ

剣士「?」

情婦「?」


剣士くんは最弱行動が「倒す」なので、レベル88以下は確実に親子ルール適用になります。

今回のこれでレベル138になったので、新参キャラは確定親子です。まあ、彼にも心境の変化があったということで……




占い師・軽業師・騎士:292(132+63+97)
屍人(老練兵長):138
剣士(情婦):138
魔動人形(獣戦士):122
捨て子:96
踊り子:90
令嬢 :87


次のメインキャラをお願いします! 相手はサイコロでうんぬん。


———深い山奥———


獣戦士「ね、ねえ魔動人形ちゃん……ここどこ?」

魔人形「……知りませんよ。あなたがこっちに行こうと言いだして、勝手に正規ルートを外れたんですから」

獣戦士「うぅ……ごめんね。ほんとにごめんね……」

魔人形「べつに怒ってません。恐らく、私にそんな感情は存在しませんので」

魔人形「それよりも、現在位置をどうにかして確認しましょう」

獣戦士「あ、魔動人形ちゃんもキャンディー食べる? 美味しいよ」ニコッ

魔人形「」ゲシッ

獣戦士「痛い!? どうして蹴るの!?」

魔人形「その集中力の無さは一体なんなんですか? 今日までよく生きてこられましたね。その飴は袋ごと没収です」パシッ

獣戦士「日に日に魔動人形ちゃんの毒が増していくよぉ……」

魔人形「」ピクッ

獣戦士「あれ、宝具の気配……?」

魔人形「こんな山奥を歩いてるなんて……只者ではありませんよ」

獣戦士「僕たちみたいに迷ったのかもしれないよ? それに、もしかしたら道案内してもらえるかも。ちょっと呼んでみよっか」

魔人形「は? ちょ、ちょっと待っt」

獣戦士「誰かいるんですかー!? 僕たちはここでーす!!」

魔人形「やめてください」ゲシッ

獣戦士「痛っ!? なんで!?」

魔人形「馬鹿なんですか? 馬鹿なんでしょうね。わざわざこちらの居場所を知らせる馬鹿がどこにいるんですか。ここにいますね」

獣戦士「ぜったい魔動人形ちゃん、怒りの感情持ってるよね……?」


ガサガサ…


魔人形「!」

獣戦士「っ!!」ビクッ


捨て子「……」フラッ

獣戦士「こ、子供……!?」

魔人形(……幼児……3〜4歳ほどの少年……少女? ボサボサの長い髪のせいで容貌が判然としませんね……)

魔人形(ボロボロの衣服、汚れた体……しかし、子供の足でこんなところまで来れるはずがありません)

魔人形(変身能力のある敵が化けていて、本人が奇襲、あるいは仲間がどこかから狙っている? それとも子供を攫って洗脳し、私たちにけしかけている? あるいは幻覚で油断させようと……?)

獣戦士「キミ、大丈夫かい!? 一体何があったの!?」ダッ

魔人形「近づかないでくださいっ!! 罠かもしれません!!」

獣戦士「罠じゃないかもしれないなら、近づくよっ!!」

魔人形「……っ!!」

獣戦士「大丈夫かい!? えっと、僕は獣戦士。旅をしててここを通りかかったんだけど……キミはどうしてこんなところに……?」

捨て子「……うぅ……うわああああああああああああんっ!!」ポロポロ

獣戦士「よしよし、もう大丈夫だからね。僕たちが、おうちまで送ってあげるから」ニコッ

捨て子「うあああああああああんっ!!」ギュッ

獣戦士「大丈夫だよ。心配いらないからね」ナデナデ

魔人形「……」

魔人形(多視点展開で周囲と子供の動きを警戒。少しでもおかしな動きをした瞬間に、首を吹っ飛ばします……)ジリッ

獣戦士「大丈夫、大丈夫」ギュッ

捨て子「うああああああん! うわああああああああんっ!!」ギュゥゥ



・・・・・・


獣戦士「落ち着いたかな?」ニコ

捨て子「……」コクッ

獣戦士「じゃあ、教えてくれるかな? キミはどうしてこんなところにいたの?」

捨て子「……っ」ジワッ

捨て子「ママがぁ……ヒック……いらないって……かえってくるなってぇ゛……」ポロポロ

魔人形「つまり捨てられたんですか」

捨て子「っ」ビクッ

獣戦士「魔動人形ちゃん……!」

捨て子「うわあああああああんっ!!」ギュゥゥ

獣戦士「あぁ……大丈夫だよ。きっとなにか事情があったんだよ。家に帰ったら、笑って出迎えてくれるよ。今頃キミのことを心配してるんじゃないかな?」

魔人形「そんなわけないじゃないですか」

獣戦士「魔動人形ちゃんっ!!」

魔人形「事実でしょう。こんな山奥に捨てに来るんですよ? 心配なんかしてるわけありません。事情があるとすれば、口減らしか何かでしょう」

獣戦士「……それは……」

魔人形「変に希望を持たせるのは、逆に残酷です。きっとその子を家に届けたら、笑って出迎えてくれるでしょうね。次の日には川に沈められてると思いますが」

獣戦士「……」

捨て子「やだぁ……おなかへった……もうくらいやだぁ、こわいのやだぁ……」ガタガタ

獣戦士「……ねぇ」

魔人形「その子を引き取る、とか言ったら……あなたとはここでお別れです」

獣戦士「っ!!」

魔人形「」ジッ

獣戦士「……」チラッ

捨て子「」ガタガタ

獣戦士「……」

獣戦士「……魔動人形ちゃん。……迷惑かけてばっかりだったけど、一緒にいれてほんとに楽しかったよ……」

獣戦士「今まで……お世話になりました……」ペコッ

魔人形「……。そうですね。迷惑ばかりかけられて、とても迷惑でした」

魔人形「さようなら」スタスタ

獣戦士「……」

捨て子「」ギュゥゥ

獣戦士「キミは僕が守る。絶対に……守ってあげるからね」ギュゥゥ



・・・・・・


捨て子「スー……スー……」

獣戦士「泣き疲れちゃったんだね。よく寝てる……」

獣戦士「えっと、相変わらず道がまったくわからないんだけど……。これ、大丈夫かな……」

獣戦士(なるべく獣化は使いたくないんだけど、魔動人形ちゃんがいないんじゃ、魔物と出会ったら使わざるを得ないよね)

獣戦士(とにかくこの山を越えて……そして、捨て子ちゃんを養ってくれるって人を探さなきゃ)

獣戦士(魔王討伐もしなきゃだけど、「あの人」が僕を助けてくれたみたいに……こういう寄り道もしょうがないよね)

獣戦士(でも、どうしよう……もうずっと山の中をグルグルしてる。いま、僕はどこにいるんだろう?)

獣戦士(ううん、そんな弱気じゃダメだ。1人でもなんとかしないと……この子の命だってかかってるんだから!)

捨て子「……んぅ」ブルルッ

獣戦士「あれ、起こしちゃった?」

捨て子「ねぇねぇ、おしっこぉ……」キュッ

獣戦士「えっ? えっと、あの、じゃあ降ろしてあげるから、そっちでしておいで? 1人で大丈夫?」ストッ

捨て子「うん……」トテテ

獣戦士「……」

獣戦士(ちょっとお話をしたところによると、捨て子くんはまだ4歳……それなのに、こんな山奥で突然1人ぼっちにされちゃったんだよね……)

獣戦士(魔動人形ちゃんの言うことはもっともなのかもしれないけど、僕はこんな子供を見捨てたりなんてできない。甘いって言われてもいいから、僕にできることを最大限してあげたい……)

捨て子「パパ〜!」トテテ

獣戦士「あはは……僕はパパじゃないってば」

捨て子「なんかね、アメちゃんひろった!」パァ

獣戦士「飴ちゃん……?」

獣戦士「!」

捨て子「どーしたの?」キョト

獣戦士「」キョロキョロ

獣戦士「あっ」

捨て子「あそこにもアメちゃんあるー!」トテテ

捨て子「こんどはレモンあじー!」

獣戦士「……」

捨て子「あっちもある! パパ、いっぱいあるよ!」

獣戦士「……」

捨て子「パパ……? なんで、ないてるの? おなかいたいの……?」

獣戦士「ううん、なんでもないよ」ゴシゴシ

獣戦士「きっとうっかりさんが落として行っちゃったんだね。届けに行ってあげよっか」ニコッ

捨て子「……? うん!」ニコッ




「捨て子(説得)vs 魔動人形(仲間にする)」でした。なんという奇跡。サイコロ振ったときドキッとしました。

どっちかって言うと、説得したのも仲間にしたのも獣戦士くんでしたけど……

「親子」ではなく「仲間」になっちゃいました。



占い師・軽業師・騎士:292(132+63+97)
魔動人形・捨て子(獣戦士):218(122+96)
屍人(老練兵長):138
剣士(情婦・精霊術師):138
踊り子:90
令嬢 :87
小魔王:55


↓+1 次のメインキャラをうんぬん。


大臣が選択肢に加わった時点から、毎ターンごとにダイスロールを行います。

その結果次第で、以降からメインキャラは「魔王」とエンカウントします。

ステータスは伏せますが「絶望」とだけ言っておきます。レベルの高い低いは、あんまり関係ないかもです。

なんとなく、マリオパーティのクッパを想像してもらえれば……

しかし絶対に倒せないということはありません。



また、新キャラのキャラシートに「魔王軍」と書くと、最初から魔王の配下ということになります。

その場合でも、勇者の遺品を持っていても問題ありません。

質問・疑問などがありましたら、よろしくお願いします。


えっと、魔王に負けると必ず殺されるということはありません。魔王にも行動選択肢があって、剣士くんよりは有情です。

勇者候補たちの選択肢よりもちょっと厳密なだけで、仲間(配下?)にしたり見逃したりということも普通にあります。

なのでまあ、パーティよりもむしろ個人が当たったほうがチャンスかもです。魔王の配下同士でチームとかもあるかもですので。

魔王の配下といっても洗脳されているわけではないので、そのうち魔王を裏切って反逆とかもありえます。

って感じで、どうでしょうか?


———大きな街———


軽業師「疲れたぁ〜。キシにぃ、おんぶ〜」

騎士「なにを言ってるんですか、恥ずかしいですね。こんな街中でそんなことできませんよ」

占い師「外ならいいの?」

騎士「言葉の綾です。まあ、必要に迫られれば考えますが、軽業師さん、そんなに疲れていないでしょう?」

軽業師「疲れたよぉ。はやく休も?」

占い師「んじゃ、宿屋に直行しますかねぃ」

騎士「装備や食料はいいのですか?」

占い師「キッシーよろしく〜♪」

軽業師「えーっ!? ダメだよ、キシにぃに任せたら、ほんとに必要なものしか買ってこないじゃん!」

占い師「あ、確かに。ほんっとに堅物だからねー」

騎士「魔王討伐の旅で、武器よりお菓子の方が多いって異常すぎるでしょう! お2人がおかしいのですよ!!」

占い師「しゃーねぇ、私がチョイス、キッシーは荷物運び、カルワちゃんは宿屋の確保ね。先に休んでていいからねん」

軽業師「はーい!」

占い師「ほいじゃ行きますか、キッシー。まずは食料品コーナーだっ!」

騎士「ほんとに食料を買うんでしょうね……?」

軽業師「私はチョコ系でお願いね〜!」フリフリ

占い師「おっけー。お姉さんにお任せ〜♪」フリフリ

騎士「言ってるそばからこの人たちは……!!」プルプル



・・・・・・


軽業師「えっと、宿屋はどこにしよっかなぁ……。2部屋取らないとキシにぃが怒るからなぁ……男女別室って、ほんとに真面目なんだから」

軽業師「まあいいや、あそこの安そうな宿屋にしよっと」

踊り子「お〜い!」タッタッタ…

軽業師「?」

踊り子「これ、落とさなかったっ!?」スッ

軽業師「ハンカチ? いや、そんなハンカチは持ってないけど……」

踊り子「あれぇ!? おっかしいなぁ。じゃあ、あそこの人たちで、誰がこのハンカチを持ってそう?」スッ

軽業師「え? あそこって……」クルッ

踊り子「」ブンッ

軽業師「」ガッ

軽業師「」ズザザザッ

踊り子「あれれ? なんでバレちゃったの?」キョト

軽業師(最初っから、危険の匂いがプンプンしてたよ)

軽業師「!」ピクッ

踊り子「おーらい、おーらい♪」ヨタヨタ

踊り子「ナイスキャッ〜チ!」パシッ

軽業師(靴……? いや、宝具か)

軽業師(……宝具を一旦 上空に投げ飛ばして、「宝具の気配」で不意打ちがバレることを防いだってことか。なんてブッ飛んだ発想……)

軽業師(でもウラねぇなら見抜くだろうし、キシにぃは不意打ち効かないし、私たちには有効じゃなかったね)

軽業師「なにが目的? ……って、聞くまでもないんだろうけど」

踊り子「ふふん、よくぞ聞いてくれましたっ! 私の目的は、世界一のダンサーになることなのです!」ビシッ

軽業師「……ダンサー?」キョト

踊り子「この宝具を集めれば、いっぱい変な能力が使えるようになるんでしょ? そしたら、私はもっともっと斬新な踊りが踊れるようになるもんね!」

踊り子「そのために、いっぱい宝具がほしいのっ! というわけで……ごめんだけど、いざ勝負っ!!」ビシッ

軽業師「……」

ヒュンッ

踊り子「」パシッ

軽業師「———!?」

踊り子「なにこれ……「矢」? 今どっから出たの?」

軽業師(ウラねぇも当たり前みたいに避けたけど、この人は掴んで止めた……!!)

軽業師(ウラねぇと同格……しかも戦闘特化タイプ!)

軽業師(ちょっとこれ、ヤバイんじゃないかな……)

踊り子「なんかここでガチンコやっちゃったら街の人可哀想だし、移動しよっか?」

軽業師「……そう、だね。どこにする?」

踊り子「んー? とりあえず、「北」かなぁ。街の外に出よっか!」スタスタ

軽業師「そう。「北」で「街の外」ね……」カリカリ

軽業師(この壁のメッセージに気づいてよね、ウラねぇ、キシにぃ……!)


・・・・・・


踊り子「それじゃあ街の外に出たし、この辺りで戦おっか!」

軽業師「え……? ここは「西」だよ?」

踊り子「うん、あなたがあの場所に「北に行く」ってメッセージ残したかもしれないから、ここで戦うの♪」

軽業師「!?」

踊り子「よ〜し、私のダンスの向上のためにも、超がんばっちゃうよぉ〜!」グッ、グッ

踊り子「それじゃあ準備はいいかな? レッツ、バトル☆」

踊り子「」ヒュンッ

軽業師「!!」バッ

踊り子「」ブンッ

軽業師「ぐっ!?」ドガァンッ!!

軽業師「」ズザザザッ ゴロゴロ…

軽業師(ガードしたのに、人間をサッカーボールみたいに吹っ飛ばすなんて……なんて脚力!!)

軽業師「くっ……!」ムクッ

踊り子「とうっ♪」ギュンッ

軽業師「うわああっ!?」バッ


ズガァァアアンッ!!


踊り子「んー、惜しい!」

軽業師(地面にクレーターが……! 直撃してたら口とお尻から内臓出てた……!!)ダッ

軽業師(せめて屋内だったら私のホームだったのに……ここじゃあ戦いづらい)バッ

踊り子「ん?」ズザザッ

軽業師(ワイヤーを地面に撒いた結界……。とりあえずこれで牽制するしかない)

軽業師(私の「矢」に反応できるってことは、視界の外から不意打ちするか、肉眼では見えない攻撃をするしかない……)

軽業師(あの人の能力は恐らく、異常脚力。機動力と攻撃力が高いだけで、こっちの攻撃は通用するはず)

軽業師「」ポイッ


煙玉「 ブシュゥゥゥゥゥ…


踊り子「えっと、あなた忍者さんだったりするのかな?」

軽業師「軽業師も、まぁ忍者みたいなものだけど……私の忍術はエンターテイメントだよ」

軽業師(今日は風がない。これで私の姿は見えなくなった。私がなにかを仕込んでることは察してるはずだから、迂闊に飛び込んではこないよね)

軽業師(今のうちに、仕込みを済ませちゃおう)ポイッ


・・・・・・


踊り子「む。煙が晴れてきたかな?」

ヒュンッ

踊り子「ん? また矢かぁ」パシッ

踊り子「」ドスッ

踊り子「……痛ったああああいっ!! 肩に刺さったああああっ!!」ジタバタ

軽業師「もしかして、また かわさないでくれるかなって期待して「矢」に油を塗ってみたんだけど……面白いくらいあっさり引っかかったね」

踊り子「うぐぐ……こしゃくな。許さないんだからぁ〜……」ウルッ

踊り子「新技を考えたよ! 踊り子カカト落とし!」ズガァンッ!!

踊り子「からの〜? 踊り子流星シュート!」ズガガガガッ!!

軽業師「!」サッ、サッ

踊り子「あれれ。避けられちった」

軽業師(危険察知がなければ避けられなかった速度だと思うけどね……。地面を蹴って舞い上がった石を蹴り飛ばしてくるなんて……)

踊り子「やっぱ近づかないとダメっぽいなぁ」タンッ

踊り子「」ヒュンッ

軽業師「!」

軽業師(落ち着け、どれだけ早く動かれても蹴る瞬間にはゼロ距離になる。死ぬほど痛いだろうけど1発なら耐えられるだろうから、その瞬間を狙う!)

踊り子「」ヒュンッ、ヒュンッ

軽業師(危険察知と感情掌握……これを全力で使えば、どれだけ早く動かれても……)

踊り子「」ヒュンッ

軽業師(来る!!)バッ

踊り子「!」

軽業師(自慢の足を切り刻んであげるよ……! 自業自得だからねっ!)

踊り子「」タンッ

軽業師(地面に撒いたワイヤーの射程圏内に入った! 次に地面に足を着いた時が、あなたの最期だよ!!)

踊り子「」ボッ

軽業師「———え」

軽業師(空気を、「蹴った」……?)

踊り子「切り札はとっとくもんだよ☆」ボッ、ボッ

踊り子「真上から失礼しまーっす♪」ブンッ

軽業師「がふっ!?」ドガァンッ

踊り子「……「着地」はしないよ、どんなトラップがあるかわからないからね〜」ボッ、ボッ

軽業師「っ」ズガガガッ

軽業師「……お構いなく。むしろ空中だと高速移動ができないみたいだから助かるよ」ポイッ

踊り子「なに、その「筒」は……」

踊り子(あれ、いつのまにか、地面にいっぱい撒かれてる……?)

軽業師「地上も空中も、全部まとめて吹っ飛ばしちゃうから———ね」


ズガガガガァァアアアンッ!!!




踊り子「……」フワッ

踊り子(ここ、地上100mくらいかな……? こんなに高く吹っ飛ばされるなんてなぁ。これ、上手く着地できるのかな?)

踊り子(爆発の直前に地上に降りて、思いっきり上空まで跳んでみたものの……空中を歩けるのは7歩までだから、上手に勢いを殺して降りないとね)

踊り子(えっと、あの子は……っと)キョロキョロ

踊り子(いたいた、あそこに転がってる)ボッ、ボッ

踊り子(私が消し飛んだとか思ってるかな? ならこのまま上空から……)

軽業師「!」

踊り子「踊り子キーック☆」ギュオッ!!

軽業師「———っ!!」

軽業師「」パシッ

踊り子「……え?」

軽業師「」ブンッ

踊り子「ぎゃんっ!?」ズガァンッ!!

軽業師「……まったく好き勝手やってくれちゃって。私たちが別行動するのを見計らって、1人になったカルワちゃんを狙うなんて姑息な子ね」

踊り子「へっ?」


茂み「 ガサガサッ


騎士「軽業師さんが目を覚ましましたよ」

軽業師「うぅ……あれ、ウラねぇ?」

軽業師「そうよん♪ あなたが爆風で吹っ飛んで茂みに突っ込んでいったから、私が入れ替わったの」

軽業師「さて、と……今、私は「籠手」と「ピアス」を持ってる。それがどういうことか、わかるかしら?」

踊り子「……?」

軽業師「あなた、空を飛べるみたいだから……過程省略怪力パンチで、もっと遠くまで飛ばしてあげるわね♪」

踊り子「ま、待っt」

軽業師「待たない♪」


ドガガガガガガガッ!!!


踊り子「———」ピューン


湖「 ドボーン


軽業師「あースッキリした。カルワちゃんを虐めるなんて、悪い子にはお仕置きよね」グニャッ

占い師「大丈夫? カルワちゃん」

軽業師「うぅ〜……遅いよぉ、ウラねぇ……」ギュッ

占い師「ごめんなさいね、なんか偽物の書き置きに騙されて「北」を探してたの。どうしても見つからないから私がカルワちゃんの居場所を占う羽目になったわ」

占い師「今度からは、なるべくみんなで行動しましょうね」ニコッ

軽業師「うんっ!」ギュゥゥ

軽業師「あ、そういえば「矢」に塗った毒がそろそろ効いてくる頃かも」

騎士(湖からあの少女が浮いてこない……やれやれ、こういう雑務も僕の仕事ですか)ダッ


はい、魔王参戦です。でもメインキャラには選べませんのでご注意を。


今日の投下はここまでです。明日がすっごく早いので……

明日は朝から夜までずっとお出かけです。

けれどもしかしたら投下するチャンスがあるかもなので、一応メインキャラを2回分 選んでもらいたいです。




占い師・軽業師・騎士:312(152+63+97)*8
魔動人形・捨て子(獣戦士):218(122+96)*6
屍人(老練兵長):138 *3
剣士(情婦・精霊術師):138 *6
令嬢 :87 *1
大臣:73 *1
小魔王:53 *1


*3 → 宝具を合計3つ所持。



新キャラを先着4名募集させてください。


↓+1、↓+2 「次」と「その次」のメインキャラをお願いします。


———巨石群地帯———


小魔王「歩けど歩けど岩ばっかり……やっぱり魔王城に戻って、側近とサッカーしようかな……」

剣「何を不抜けたことを言っているのだ!!」

小魔王「だいたいさぁ、「勇者」は死んだんでしょ? えっと……存在を装備に封印するっていう大魔術を発動したんだっけ?」

剣「そうだ。おかげで全世界・全次元の「魔王」は愛用の装備に封印されてしまった。その「呪い」を解くには「勇者」の欠片……すなわち宝具を必要なのだ」

小魔王「なんで?」

剣「私を装備した者は、私の力を得るだろう? 同様に、「勇者」を装備した者は「勇者」の力を得る。「呪い」は「勇者」にしか解けないからな」

小魔王「……「勇者」はなんでたくさんの装備になっちゃったの?」

剣「「魔王」1人につき1パーツ……と言われている。大魔術発動のための代償なのだろう。勇者らしく、世界を救うための献身……といったところか」

剣「そして、そう簡単に自分の力を誰かに与えないためでもあるだろう。いくら装備に封印されると大幅にパワーダウンするとはいえ、元が「勇者」の力だ、それでも十分に強力……」

剣「その力で「呪い」を解除されないように、自分をたくさんのパーツに分離して世界に散らばらせたのだろう」

小魔王「じゃあ、全部集めたら「勇者」は復活するの?」

剣「それはないだろう。現に、こうして私もこのままなのだからな。しかし装備した者は「勇者」に匹敵するほどの強力な力を得るだろうな」

剣「その力をお前が手にして、貧弱なお前自身の能力を高めるがいい!」

小魔王「」カチーン

小魔王「オレが貧弱……?」

剣「そうだ。1人では夜にトイレも行けない魔王がどこにいるのだ!」

小魔王「い、行けるし! 暗い廊下が怖いとか思ったことねーし! バカにすんなし!」///

小魔王「ふんだ、父様なんか、こうだ!」ザクッ

剣「ぬぅ!? なにをする!? 私をこんな岩石に突き刺して、どうするつもりだ!?」

小魔王「あそこにいる人間たちを、オレだけの力でやっつけてきてやるから! ちゃんと見ててよねっ!!」

剣「なにぃ!? バカもん、よさんか! お前だけではいかん! いくら宝具があるとはいっても、お前はまだ子供なのだ……!!」

小魔王「いつまでも子供扱いしないでよね! オレだってやるときはやるんだ! それを見せてあげるよ!」ダッ

剣「小魔王! 戻ってこい! 小魔王ぉぉぉ!!」



・・・・・・


小魔王「そういうわけだから、オレの経験値となってもらおう!」ビシッ

占い師「なーんかアッタマ悪そうなガキんちょだね」

軽業師「どこを笑ってあげるべきだったのかな?」

騎士(異世界の魔王……装備化……「勇者化」……興味深いワードがたくさんありましたね)

小魔王「ふん、信じておらぬな? ならば見せてやろう、オレの力を!!」バッ


ズガガガガガッ!!!


占い師「」ガシッ

軽業師「うわっ!?」グイッ

騎士「」ヒュンッ


ガガガガガガッ!!!


小魔王「見たか、俺の力! 最初は貧弱な結界を張る程度の能力だった。それが今は、厚さ30センチの結界を構築し、さらにその結界の範囲を急激に広げることで擬似的な全方位攻撃を可能にするのだ!!」

小魔王「これぞ攻撃と防御の両立っ!! 父様の力など借りずとも、オレはこの力で魔王を倒し、この世界を占領してくれるぞ!! ふははははっ!」


占い師「自分の能力の説明を始めちゃったら、もうおしまいだよ」

小魔王「む。生きていたのか」

占い師「お生憎様、あんなんでやられるほどヤワな旅はしてきてないよ」

小魔王「ふん、今にその減らず口をきけなくしてやろうではないか」バッ

ヒュンッ

騎士「」スタッ

小魔王「なに!? 真上……結界の上に着地しただと……!?」

騎士「この「靴」便利ですね。……さっきの結界攻撃が通用するのは地上の敵だけです。ここなら安全地帯ですよ」

騎士「そしてさらに……」


ガキキキキキキキンッ!!!


小魔王「くっ……!?」

騎士「これでも壊れませんか……ならば、壊れるまで過程省略斬撃を繰り出すだけです。今ので少し、結界の表面が削れましたよ?」

小魔王「小癪な……! オレの結界は誰にも破れはしない!!」バッ

小魔王(結界の強度は全ての部位が一緒というわけではない。オレが必要だと思ったところの強度を上げることもできるのだ!)

軽業師「だろうね。そして私には、その結界の強度の薄いところが丸見えなんだ」

軽業師「ウラねぇ、あとちょっと右。そう、その角度」

占い師「……うぐぐ。そぉ〜れッ!!」ポイッ


ズガァァァアアアアンッ!!!



パリィィィイインッ!!!



小魔王「うわあああっ!?」ズシャァッ!!

騎士「やれやれ、野蛮な解決法です」スタッ

軽業師「うっさいなぁ、手っ取り早く倒すにはこれが一番だったんだよ!」

占い師「さぁてと、お姉さんに宝具を渡してもらいましょうか♪」

小魔王「う……うぁ……」ガクガク



・・・・・・・



小魔王「……帰ろう、父様。この世界の人間は、とても恐ろしい……」ボロッ

剣「はぁ……我が息子ながら、なんとなさけない……」

小魔王「やはりオレたちは、オレたちの世界が一番なのだ。領分を弁えなければいけなかったのだ」

小魔王「我らの世界に帰ろう……」


……眠すぎて何書いてるのかわかんないです……おやすみなさい……。

SG式ってなんでしょうか? ググっても薬品とか心理検査とかしか出てこないのですが……

わざわざ微版権にしなくても、既存の設定を別の言い方で言い換えれば、全然違うキャラになると思いますよ。キャラ作りってそういうものですから。

ちなみにそのアニメは「首モグモグ」と「ティヒヒ」しか知らないので、ご了承ください。


———とある街中———


大臣「ふむ。反応からして、この辺りに宝具持ちがいるはずなのだが……」キョロキョロ

大臣「む?」

令嬢「スー……スー……」スヤスヤ

大臣(あの娘、なぜ団子屋の外設ベンチで寝ているのだ……?)

大臣「おい、娘よ。起きなさい。こんなところで寝ていては風邪をひくぞ」ユサユサ

令嬢「……うゅ……? あら熊さん、おはようございます。いいお天気ですわね」ポヤッ

大臣「」スパーンッ!!

令嬢「ひゃえっ!?」ガバッ

大臣「あ……」

令嬢「な、な、なんで、急に暴力を振るってくるのですかっ!?」

大臣「虫が止まっていたものでな」

令嬢「あら、なんだ、そうだったのですか。ご親切にどうもありがとうございました」ペコッ

大臣「」スパーンッ!!

令嬢「後頭部っ!! 後頭部はいけませんわ! 危険ですから!」

大臣「申し訳ないが、これは私の意思ではないのだ。このハリセンは宝具なのだが、どうやら相手がボケると自動的に引っぱたいてしまうようなのだ」

令嬢「わたくしはボケてなどおりませんわ!」

大臣「天然ボケにも反応してしまうらしくてな」

大臣「それより、もしやお主は宝具持ちではないか?」

令嬢「ええ、そうですわ。この白百合の花かんざしがわたくしの宝具です。あげましょうか?」

大臣「なにっ! 良いのか!?」

令嬢「」スッ

大臣「……?」

令嬢「はい「上げた」。ふふっ、引っかかりましt」

大臣「」スパーンッ!!

令嬢「あぅ!?」

令嬢「……な、なんだか今までのよりずっと痛いのですが、もしや自分の意志で叩きませんでしたか……!?」ジンジン

大臣「ははは、そんなまさか。自動だぞ(棒)」


令嬢「それにしても、どうしてそんな熊のような巨体になってしまったのですか? まさかそれが宝具の能力なのでしょうか?」

大臣「いや、肉体を鍛えるのが趣味でな、気づいたらこんなことになっていたのだ。おかげで王国の民に「その肉体を活かせよ」と言われ、魔王討伐に発つこととなったわけだ」

令嬢「そうでしたの。ご立派ですわね」ニコッ

大臣「私の名は大臣という」

令嬢「令嬢ですわ。以後、お見知りおきを」ペコッ

令嬢「それで、わたくしになにか御用ですの?」

大臣「いやなに、魔王討伐のために宝具を集めていてな。宝具の気配に引き寄せられて、ここにたどり着いたというわけだ」

令嬢「なるほど、ではわたくしの宝具も狙われているということなのですね。困りましたわ」

大臣「その割には、随分と余裕ではないか」

令嬢「そんなことはありませんわ。あなた、大臣さんは、とってもお強そうだもの。きっとあなたが本気を出したら、わたくしなんて簡単にやられてしまいますわ」ニコッ

令嬢「ですのでもちろん、わたくしはあなたと争うつもりはありません。どうぞ、このかんざしを受け取ってください」スッ

大臣「なに……?」

大臣「……どういうつもりだ?」

令嬢「わたくしが宝具を持っているというのに誰も取りに来ないものだから……魔王討伐をしている人がいないのかと不安になって旅に出ようと思ったのです」

令嬢「けれどあなたのような方がいるならば、杞憂だったかもしれませんね。この宝具は託します」

大臣「……受け取っておこう」スッ

令嬢「それでは、これでわたくしは失礼しますわ。魔王討伐、頑張ってくださいね」ニコッ

大臣「うむ、必ずや世界に平和をもたらしてみせる」

令嬢「」スタスタ

大臣「……」

大臣(なにやら妙な雰囲気の娘だったな)

大臣(しかし、「令嬢」……それにあの顔。たしか、どこかで……)


・・・・・・


令嬢(大丈夫なのかしら。曾お婆様に聞いた話だと、「勇者」は「魔王」に勝つことができなかったと聞きます)

令嬢(それが本当なら、あの程度の力で「魔王」を倒すことなどできるはずもありませんわ)

令嬢(……また、不安になってきましたわ。心配性なわたくしの悪い癖です)

令嬢(一応、もう少し「勇者候補」の方々の実力を確認してから帰りましょう)





初めて「宝具を奪って見逃す」が成立しましたね……。こうなると令嬢はこのまま生き残ります。


小魔王くんを書き直すのはやめときますね。どうせ@の文章力だと大した差なんてないでしょうから、時間の無駄です。今もまさに眠いですしね……


占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士):218(122+96)*6
屍人(老練兵長):138 *3
剣士(情婦・精霊術師):138 *6
大臣:83 *2
令嬢 :67 *0
占星術師::43 *1


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。

あっ……

もう悲劇の予感しかしません。


母「あなたには期待しているのよ」

父「そうだぞ、お前は優秀だからな」

母「昨日も魔物を殺したものね」

父「今日は盗賊を殺すもんな」

母「あなたは必ず勝つものね」

父「お前は必ず負けないもんな」

母「あなたはこの村の敵を全て殺すために生まれてきたのよ」

父「お前はずっとこの村の敵を殺し続けていくんだぞ」

母「あなたは誰よりも強くならなくちゃいけないわ」

父「なぜならそれがお前の存在価値だからな」

母「必要なのは強さと殺意」

父「他のことなんてなにも考えなくていいんだ」

母「私たちをずっと守っていってね」

父「魔物たちをずっと殺していくんだぞ」

母「あなたには、本当に期待しているのよ」

父「そうだぞ、お前は兄と違って優秀なのだから」

母「負けたら」

父「逃げたら」

母「躊躇ったら」

父「迷ったら」

母「あなたは死ぬ」

父「お前は死ぬ」

母「だからこれからも頑張るのよ、剣士」ニコッ

父「私たちの自慢の息子よ」ニコッ

剣士「……」ガタガタガタ

剣士「……はい……」ポロポロ



・・・・・・


剣士「っ」ガバッ

剣士「はぁ、はぁ、はぁっ……」キョロキョロ

剣士「」バッ

剣士「はっ、はぁ、はぁ……っ!!」ダダッ


扉「 バンッ


情婦「きゃあっ!?」バッ

精霊「ちょ、ちょっ……! いま着替えてますからっ! は、早く出て行ってください!」バッ

情婦「ノックくらいしてよね! ……そ、それとも、ついにその気になってくれたのかしら……? なんて……」///

剣士「……」

剣士「……すまん。寝ぼけてたみたいだ。お前たちが ちゃんといるか、確かめたかっただけだ」

精霊「?」

情婦「私たちが勝手にいなくなるわけないじゃない。どうしたの、あなたらしくもない」

剣士「……」

剣士「俺らしさを奪ったのは、お前だろう」

情婦「……え?」

剣士「殺戮人形の俺に、愛なんてものを教えようとしやがる……。おかげで俺自身も「俺」がわからなくなる時がある」

情婦「……」

剣士「だが……」

剣士「なんとなく……それも「悪くない」って思い始めてもいる……かもしれん」

情婦「!」

精霊「!」

剣士「チッ、俺は一体何を……」ガシガシ

情婦「」ギュッ

剣士「!!」ビクッ

情婦「ふふっ。最初は抱きついても、鬱陶しそうに顔をしかめるだけだったのに……今は、どきどきしてるわよ」ニコッ

剣士「え……」

精霊「いや、ここまで走ってきたから心拍数が上がってるだけなのでは……?」

情婦「ちょっと精霊術師ちゃん! 今すっごい良いシーンだったのに! 水を差さないでよ!?」

精霊「ドアが開いたままですから、半裸のままで叫ばないでください。この宿屋を使ってるのは私たちだけじゃないんですから。早く服を着ましょう」

情婦「あっ……///」バッ

精霊「情婦さんが照れてどうするんですか」クスッ

情婦「もぉ! 年上をからかうもんじゃないわよっ!」ブンブン

剣士「……フッ」クスッ

精霊「あ……」

情婦「い、今……!!」

剣士「?」


情婦「今の顔、もう一度やってみてっ!!」///

精霊「剣士さん、いま笑ってましたよ!!」

剣士「俺が……?」ペタペタ

情婦「ほら、さっきのどきどきも、きっと私のせいだったのよ!」

精霊「それはどうでしょうか?」

情婦「精霊術師ちゃんはどういうポジションを狙っているの!?」

剣士「そうだ、お前らに警告しておく」

情婦「……警告?」

剣士「ああ、「警告」だ」

剣士「……さっき、俺の兄上が自殺した日の夢を見た」

情婦「!」

精霊「!」

剣士「いや、内容がどうこうという話じゃないぞ。ただ、俺がその夢を見た日には、いつも決まって「最悪のできごと」が起こるんだ。俺だけのジンクスだがな」

剣士「だからお前らにも注意してほしい。今日、もしかしたら「何か」が起こる。「最悪の何か」だ」

剣士「大事を取って、お前たちは今日、この部屋から出るな」

精霊「そ、それは流石に気にしすぎなのでは……」

剣士「頼む」

精霊「!」

精霊(そんな悲痛な表情されたら……)

情婦「……」

情婦「せっかくあなたが私たちのことを心配してくれてるんだから、今日は久しぶりにゆっくりくつろぎましょうか」ニコッ

剣士「そうしてくれ」

情婦「けど、あなたもなるべく私たちと一緒にいること!」ビシッ

剣士「ああ。いざという時にすぐ対応できるように……」

情婦「違う違う」

剣士「?」

情婦「もし最悪の何かが「あなたを」襲ったとき……「みんなで」乗り越えるためよ」ニコッ

剣士「!」

精霊「ですね! 私たちは一蓮托生ですよ!」

情婦「あなたが私たちを心配してくれたように、私たちもあなたのことを心配してるんだからね?」

剣士「……」

剣士「お前らの敵は、俺が1人残らずぶっ倒してやる」

剣士「誰かに言われたわけじゃない……。これは、俺の意思だ」

情婦「頼りにしてるわ♪」ニコッ

精霊「ええ、信じてます」ニコッ

精霊(私が一緒に行動するようになってからしばらく経ちますけれど……)

精霊(剣士さんの心には、もうかなり光が射すようになりました。情婦さんの真心が、幼少期に凍りついた剣士さんの心を融かしているのでしょう)

精霊(このままいけば、もうすぐ剣士さんが「愛」を理解する日も近いかもしれませんね)ニコッ



・・・・・・


屍人「……殺したい。誰でもいいんだ。とにかく残酷に切り刻んで殺したい」

兵長「い、一体どうしたのですか……?」

屍人「……」

屍人「昔の夢を見た。俺がまだ人間だった頃のな……」

屍人「イライラするぜ……」ギリッ

屍人「行くぞ、老練兵長。「狩り」の時間だ」ザッ

兵長「わかってはいると思いますが、あなたが魔王となったときのため、なるべく無闇に村や街を壊滅させるのは……」

屍人「」ヒュッ

兵長「———っ」

屍人「俺に意見するな。長生きの秘訣は、禁酒と禁煙、そして俺の機嫌を損ねないことだ。よく覚えておけ」ギロッ

兵長「……は、はい」

屍人「何度も言われなくてもわかっている。殺すのは宝具持ちだけだ。俺の邪魔さえしなければな……」

屍人「命は大事にしなくちゃな。不死不滅の俺と違って、お前ら人間はすぐに死んでしまうのだから」

屍人(……そうだ。俺は不死不滅。「良心」と一緒に「魂」を別の場所に封印した、すべてを超越した存在)

屍人(そして身体能力も魔術も誰より優れている。宝具でさえ最高位のものを手に入れた)

屍人(優秀であることが「罪」なら、とことん頂点を目指してやるぜ。腐敗しきった虚ろな目で強者の足を引っ張るだけの無能どもを、遥かな高みから踏み潰してやる)

屍人(「頂点」は、俺にこそふさわしい……!!)




・・・・・・


剣士「」ピクッ

情婦「……剣士」

剣士「来たみたいだな。鬼が出るか、蛇が出るか……なにが来ようと叩き潰すだけだがな」

精霊「に、逃げませんか? 今日は厄日なのでしょう? だったら……」

剣士「いや、ここで逃げれば、この先ずっと守勢に回る羽目になる。迎え撃たなければならない」

剣士「俺を信じろ。かならず敵を倒して戻ってくる」

情婦「……うん。信じてるよ」

精霊「そう、ですね。剣士さんが負けるところなんて、想像できません」

剣士「じゃあ、行ってくる」ガチャッ


・・・・・・


剣士「」キョロキョロ

剣士「!」

屍人「……よお」

剣士「お前か、宝具持ちは」

屍人「屍人……お前を殺す名だ。そして、この世界に君臨する新たな魔王の名だ。よかったな、あの世で自慢できるぜ」

剣士「勇者候補ならぬ、魔王候補か。見た目だけじゃなくて頭もおかしいみたいだな」

剣士「そんな奴を殺したとなれば、確かに自慢になるかもな。俺の名は剣士だ。覚えておけ」

屍人「面白い遺言だな。ほかに言い残すことがあるなら、今のうちに聞いとくぜ。喋れるうちにな」

剣士「安心しろ、すぐになにも聞こえなくしてやる」

屍人「……」

剣士「……」

屍人「場所を変えるぜ」ヒュンッ

剣士(あの脚力……身体強化系の能力か)

剣士「」ヒュンッ



・・・・・・


屍人「そろそろ、この辺りでいいか」

屍人「さて、死ぬ覚悟はできたか?」

剣士「御託はいい。そんなに死にたいならかかってこい」シュラッ

屍人「……」

屍人「」フッ

剣士「!!」

剣士(消え———)

屍人「」ブンッ

剣士「っ」バッ ゴロゴロッ

剣士(今のは「スピード」じゃなかった……瞬間移動か?)ムクッ

屍人「」ブンッ

剣士「」サッ

屍人(馬鹿が……剣のガードごと、「一次元」で首を切断してやるぜッ!!)

剣士「」ガキィィンッ!!

屍人「な……ッ!?」

剣士「……?」

剣士「らァッ!!」ブンッ

屍人「———っ」ズバンッ!!

剣士「串刺しだ」ヒュッ

屍人「」ドスッ

屍人(そうか、あの「剣」は宝具……!! だからどんな能力でも傷つけることができないのか!)

屍人「」ドシャッ

剣士「心臓を一突き……やけにあっけなかったな。こんなもんか……?」

屍人(空気の質感を操る能力で、俺の手首から先に筒状の「砲身」を形成……これで「破壊力」は全て一方向に固定される)

屍人「」ガバッ!!

剣士「!!」

屍人「爆発呪文ッ!!」バッ


ズガァァアアンッ!!!


屍人「……ふん」

剣士「」シュゥゥ…

屍人「クク。首から上が吹っ飛んだか」

剣士「」ドサッ


屍人「こんな使い方をしたのは初めてだが、なかなかの威力だったな」ニヤ

屍人「もっと苦しめてから殺してやりたかったが……さて、宝具を頂くとするか」スッ

剣士「」ムクッ

屍人「———ッ!?」

剣士「」ブンッ


ズパァアンッ!!!


剣士「」ズズズッ

剣士「今まで、首から上を「再生」したことはなかったが……問題なさそうだな」

剣士「それで、お前は自力で首を再生できるのか?」

屍人(「不死身」の能力……。恐らく、あの剣か鎧の能力だろう。「コピー」だッ!!)キュィィィン

屍人「」ズズズッ

剣士「! 今の再生の仕方……まさかお前……」

屍人「迂闊だったな。俺に能力を見せるとは」

屍人(……とはいえ、あの鎧は厄介だ。宝具を傷つけることはできないだろうし、脱がせるのも骨が折れる。さて、どうしたものか……)

屍人「……!」

屍人「イイことを教えてやる……」

剣士「?」

屍人「俺には1人、仲間がいる」

屍人「さて、そいつは今、「どこにいる」と思う……?」ニヤ

戦士「———」ゾワッ

戦士「」ヒュンッ

屍人「逃がすかァ!!」ヒュンッ

屍人「スキだらけだぜッ!!」ブンッ

戦士「ぐっ……」スパッ

戦士(待ってろ……情婦、精霊術師……!!)ヒュンッ

屍人(……致命傷にも構わず走るか。大した根性だな)ヒュンッ

屍人(だが相手は小娘2人だ。今更駆けつけても もう遅いッ……!!)



・・・・・・


ズガァァァアアンッ!!!


兵長「」ズザザッ

兵長「ぐっ……」ガクッ

兵長(あっちの娘はともかく、こちらの精霊術使いはかなりの手練だ……。そもそも「精霊術」自体が強力すぎて、衰えたワシの体力では太刀打ちできん……)

精霊「はぁ、はぁ、……大丈夫ですか、情婦さん?」

情婦「な、なんとか……」ヨロッ

精霊(あのおじさん、かなり場数を踏んできてる戦い方です……年齢のおかげでどうにか圧倒できているといったところでしょうか)

精霊(剣士さん、無事ですよね……? 情婦さんは私が守ります。ですから、そちらもどうかご無事で……!!)

精霊「風精霊攻撃呪文!!」バッ


ゴバァァアアッ!!


兵長「ぐあああっ!?」ズバッ

兵長(精霊術は自然の魔力で行使する術……威力も燃費も桁外れに優れているから付け入る隙がない)

兵長(いっそわざと死んで、攻略法を考えてから再挑戦してしまおうか……)

剣士「」スタッ

兵長「!」

精霊「!」

情婦「剣士さん!!」パァ

兵長(バカな、屍人はどうした!?)

屍人「よお」スタッ

兵長「!」

屍人「なに死にかけてんだよ、あんな小娘相手に」

兵長「……申し訳ない。ここからは2人で———」

屍人「いや、もういい」ブンッ


スパッ


兵長「———」

屍人「このリュックに、お前の宝具が入ってるんだよな」

屍人「そして、宝具は身につけていないと効果を発揮しない」

兵長「待っ———」

屍人「この程度の相手に負けるようじゃ、俺の「手駒」は務まらないぜ」

屍人「ほっといても死にそうだが、せめて俺の手で送ってやる」ブンッ


ズバンッ!!


兵長「」ドサッ

情婦「ひっ!?」ゾクッ

精霊「な、仲間を……そんな……」ゾクッ

剣士「……」

屍人「あったあった、この本が宝具か」スッ

屍人「ほれ、これはお前らにやる」ポイッ

剣士「なに……?」スッ

屍人「なんてな」ニヤ

屍人「」フッ

情婦「え、消え———」

剣士「しまった……!!」バッ

屍人「」ブンッ

剣士「情婦、どけ!!」グイッ


ズバッ!!


情婦「きゃあっ!?」ブシュッ

剣士「ぐっ……」ブシュッ

精霊「情婦さん! 剣士さん!!」

情婦「かはっ……ゲホッ……」ググ…

剣士(ヘソから脇腹までを大きく切り裂かれている……! 早くなんとかしなければ、失血どころか痛みのショックで死ぬ!!)

剣士「精霊術師!! 治癒呪文を!!」

屍人「クク、そんなレベルの傷かよ?」ブンッ

剣士「」ガキィィンッ!!

剣士(後で反動がキツイからあまり使いたくないんだが……「リミッター」を外すか。「9段階」までを一気に解除!!)ゴウッ!!

屍人「!!」

剣士「オラァァアア!!」ブンッ


ドガァアンッ!!


屍人「」ヒュンッ ズガァァアアンッ!!

剣士「よしっ……!!」クルッ

精霊「剣士さん、私の治癒呪文じゃ、こんな傷……」ポロポロ

剣士「心配するな。この鎧を着せれば、すぐに回復するはずだ……!!」カチャカチャ

情婦「け……ん、し……うし……ろ」

剣士「!」

屍人「させるかァァ!!」ヒュンッ


精霊「」バッ

屍人「ふん、小娘……貴様に何ができるッ!! 消えろッ!!」ブンッ

精霊「聖魂注入!!」キュィィィン

屍人「」ジュワッ

屍人「ぐあああああッ!!?」ジュゥゥゥ

屍人(な、なんだァ、これはッ!? 宝具の能力か!? 左胸と左腕を吹っ飛ばされた……!! 俺の強化された肉体を、煙のように吹っ飛ばすなんてッ……!!)

屍人(しかも、「再生できない」だと……!?)

精霊(よほど邪悪な魂の持ち主なのですね。私の能力は相手の魂が穢れているほどダメージが大きいのですから)

剣士「よし、情婦! この鎧に触れろ! そして能力を発動するんだ! 早く!!」

情婦「…………」スッ

屍人「うおおおおおおおおッ!!」ヒュンッ

精霊(瞬間移動!! しまったっ!!)

屍人(これだッ!! このタイミングを待っていたッ!!)

屍人(こいつが仲間を救うために、鎧を差し出して不死身の能力を「放棄」する瞬間を!!)

屍人「死ねェ!!」ヒュオッ!!


ズドンッ!!


剣士「ゴブッ……!!」ビチャビチャッ

精霊「いやああああああああああああっ!!?」

情婦「……」

屍人「心臓を一突き。その甘さ、命取りだったな。仲間なんて足を引っ張り合うだけの枷でしかない。安心しろ、すぐに全員そっちに送ってや———」


スパンッ!!


屍人「———る……?」

屍人「」ドシャッ


剣士「……」ギロッ

精霊「け、剣士さん! 無事なんですか!?」パァ

屍人(く、首を切断された……! いや、そんなことよりも!!)

屍人(なぜ、この男が生きている!? その女を回復させるためには、鎧の能力を譲渡しなければならないはず!! 生身で心臓を貫かれたはず!! それなのにッ!!)

剣士「……バカだ……バカだよ、お前は……」プルプル

情婦「」

精霊「……え。情婦、さん……?」

屍人(ま、まさか! そんな、まさかッ!!)

剣士「どうして能力を使ってくれなかったんだッ!! 情婦!!」

精霊「———っ!!」ゾクッ

精霊「そ……んな……」ガクッ

屍人(チッ、そういうことか……あの女、俺が男の背後から攻撃するのを見て、不死身の能力をあえて使わないことで、この男を守ったのか……!!)

精霊「聖魂注入!!」バッ


ジュワァァ!!


屍人(俺の首から下が……!!)

屍人(ぐっ……やはり消滅させられた肉体は再生できない……!!)

屍人(どうやらさっきの技は「魂を注入する」もの……。そうか、「リッチ」は別の場所に保管した魂で、空っぽの肉体を操作する存在……)

屍人(つまり別の魂で上書きされた肉体は操作できなくなる……!! すなわち あの娘の能力は、不死不滅である俺を脅かす「天敵」!!)

精霊「聖魂注n」

屍人(瞬間移動ッ!!)フッ

精霊「くっ……逃げられました……」

剣士「……この鎧の能力は「不死身」なんだ……だから、きっと死んだ奴だって生き返らせられる……そのはずなんだ……」ブツブツ

剣士「くそ、生き返れ……生き返れっ、生き返れッ!!」

精霊「……剣士さん」

剣士「なんで生き返らない!? 動け、動けよ!! 能力を発動しろッ!!」

精霊「剣士さんっ!!」ギュッ

剣士「———」ビクッ

精霊「死んでしまった人は、「装備」することはできません……だから……」

剣士「そ、んな…………嘘だ……。情婦が、死ぬなんて……こんな、こんなはずは……」

精霊「」ギュゥゥ

剣士「…………」

剣士「……嘘、だったじゃないか」

剣士「「愛」を知れば、俺はもっと強くなれるって、言ったじゃないか……!」

剣士「それなのに、俺は……どうして…………こんなにも弱いんだ……!!」ポロポロ

剣士「うおおぉぉぉおおぉぉ……!! おおぉぉぉぉおおぉぉお……!!」ポロポロ

精霊「っ」ポロポロ



・・・・・・


屍人(まさか首だけにされるなんて……なんて屈辱だッ!! いつかあの2人は無残に殺す!!)

屍人(くそ、そのためには、一度俺の魂を回収しに行かなければ。幸い、羽飾りも義眼も頭部に装備していたからな……道中はどうにかなるだろう)

屍人(「不死身」の能力をコピーしたおかげで、魂を俺の体に移しても死ぬことなく生首から回復できる)

屍人(そして肉体を取り戻したら、すぐにあの2人を探し出し……今度こそ八つ裂きにしてやるッ!!)

屍人(魂と一緒に「良心」も戻ってくるのが気がかりだが……すぐに再封印してしまえば良いか)

屍人(魔物ならともかく、勇者候補に出会うわけにはいかない。慎重に「あの場所」へたどり着かなければいけないな)

屍人(クッ……どうして俺が、他人の目を気にしなければならないのだ……!!)

屍人(……待っていやがれ……「剣士」に「精霊術師」……!! 俺をこんな目に遭わせた貴様らは、必ず「処刑」してやるからな……!!)




ね、眠い……おやすみなさい……

以上、剣士と屍人の同レベル決戦でした。



占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士):218(122+96)*6
剣士(精霊術師):158 *7
屍人:118 *2
大臣:83 *2
令嬢 :67 *0
占星術師::43 *1


↓+1 次のメインキャラを……


———荒野———


格闘家「……ガフッ……くそ……」

格闘家「バケ、モノ……」バタッ

魔王「……」

魔王「」スッ

魔王「これで宝具は19個目か」

魔王「あと少し……。せめて、全50個中、「半数」はほしいところだな」

魔王「……それで「彼女」は、「降臨」する」

魔王「……」

魔王「さて」チラッ

魔王「宝具の気配は感じている。さっさと出てこい」

占星「……」

占星(なにやらやばい感じだぞ……。私はただ、いつもどおりに透明化して歩いてただけなのに、いきなりあの2人が現れて戦いを始めやがった……)

占星(あの男、どんな能力なのか全くわからなかったが、とにかく相手の格闘家は手も足も出ずにやられてしまった。……恐ろしい実力者だ)

占星(さてどうしたものかな。とりあえず、あんなのとは戦いたくない。絶対めんどくさいからな。戦いたくない)

占星(ここは三十六計、逃げるにしかずだな)ジリッ

魔王「……」

魔王「瘴気呪文」


シュゥゥゥゥゥ…


占星「!」

占星(地面を這う紫色の毒素気体……私の能力を「透明化」か何かだとアタリをつけたんだな。ほとんど正解だが)

占星(私の能力は「人の形をしているもの」を操る。私の体や、体全体に干渉している物体・物質・力場などを、私の体から3センチ以内の範囲でなら自在に操れる)

占星(だから、私を照らす光も操れる。体に光が当たらないように後ろへ逸らして、人の目に映らないようにだってできる)

占星(地面を這う瘴気に触れてしまうと、当然ながらマズイんだが……)

占星(こうやって、私の身長よりも長い髪の毛を、アメンボの足みたいに扱って体を浮かせれば、瘴気に触れることもない)フワッ

魔王「」キョロキョロ

魔王「地中か?」スッ

魔王「衝撃浸透呪文」


ズズンッ!!


占星(衝撃呪文の広域殲滅タイプ……。地面に足を付けてたら、ダメージを食らってたかもな)

占星(おい、いい加減諦めてくれ。私はめんどくさいのは嫌なんだ。お前のように強そうな相手と戦うなんてごめんだよ。ごめんこうむるよ)

占星(このままゆっくり離れて逃げるか……)フワフワ

魔王「音波探知呪文」


キィィィィィンッ!!!


占星(体に接触した音波を、ぜんぶ「真上」へ受け流す。反射した音波で居場所は知らせない)

魔王「……」

魔王「どこにもいない……」

魔王「なんだ? 一体どういう能力なのだ。確かに宝具の気配はするというのに……」キョロキョロ

占星(もう、めんどくさいな。いっそ殺しちゃおうかな)

占星(髪の毛を針のように操って、全身を滅多刺しにしてやろうか、コノヤロウ)ススス…

魔王「……」

魔王「」スッ

占星(目をつむった……?)

占星(いや、奇策を思いついたとかじゃないだろ、たぶん。もういいや、髪の毛刺して、殺しちゃおっと)ススス…

占星(眼球経由で脳みそシェイク)ザワザワッ

占星(死んじゃえ)ヒュンッ

魔王「」カッ

魔王「爆発呪文!!」バッ

占星「!?」


ズガァァァアアアアンッ!!


魔王「どれだけ上手に身を隠せても、どうしても隠しきれないものがある」

魔王「どんな達人であろうと、相手を攻撃しようとするときの「殺気」だけは、隠しきれないものだ」

占星「」シュゥゥ…

占星「」ムクッ

魔王「む」

占星「やっぱり逃げとけばよかったか……。こんなめんどくさいことになるなんて」ボロッ、ボロボロッ

魔王「……砂鉄」

占星(そう、砂鉄だ。私の体を覆う「地磁気」を操って砂鉄をかき集め、それを圧縮硬化して鎧にした。さらに体を覆った爆風を後ろに逃がしてダメージを受け流し、ほとんどノーダメージだ)

魔王「逃げるか? それとも、戦うか? 私はどちらでもいいぞ。逃げるつもりならそう言ってくれ。見逃してやらないこともないぞ」

占星「……」

占星「どういうつもりか知らないが、そういうことならお言葉に甘えて、逃げさせてもらうぞ」スゥゥ…

魔王「また透明化か」

魔王「……」

魔王「まあ、「もう遅い」のだが」

占星「!」ガクンッ

占星(体が……動かない……)ググ…


魔王「透明化を解いて、ゆっくりとこちらを振り向け。私に「これ」を使わせるな」チャキッ

占星(……銃)

占星「」スゥゥ

魔王「よしよし、聞き分けのいい子は好きだぞ、私は」

魔王「昔、犬を飼っていてな。随分と可愛がったものだったが、どれだけ丁寧に、根気強く教えても、トイレの場所すら覚えなかった。手間のかかる奴だったよ」

魔王「だから「躾」をした。その4時間後に、その犬は死んでしまったがな」

魔王「どうする、まだ戦う気はあるか? 私は一向に構わんが……しかし、手間のかかる奴には……「躾」が必要になるな」

魔王「お前は、どうだ? 「躾」が必要か?」

占星「……やだよ。めんどくさい。私はめんどくさいのが嫌いなんだ。戦うのも逃げるのもめんどくさい。お前がどっかに行け」

魔王「そうはいかない。私は宝具を集めなければならない。それは使命であり、宿命であり、そして運命なのだ」

魔王「あと6つ……いや、その「ベルト」を含めれば、あと5つか」

魔王「それでとりあえずは「勇者」を降臨させることができる。「半数」がいい。それくらいが、ちょうどいいのだ」

魔王「少なすぎてもいけないが、多すぎてはもっといけない。逆効果だからな」

占星「……もっと私にもわかるように言えよ、バカヤロウ」

魔王「では単刀直入に要求を言おう。今からお前は私の部下となって、勇者候補たちから宝具を奪い、私のところへ持ってこい」

魔王「そうすれば……そうだな、もしお前が私の期待の沿った成果を上げたならば……」

魔王「お前に、可能な範囲で「あらゆるもの」を与えよう。金も、地位も、食料も、召使いも……お前が「めんどくさい」と思うことを全て、この私が取り除いてやろう」

占星「……!」

占星「それは、いいかもしれないな」

魔王「いいか、宝具だ。それを集めてこい。手に入れた宝具はなるべくこまめに私に渡すようにしろ」

魔王「そうだな、さっき手に入れたこの宝具も渡しておこう。なにかの役に立つかもしれない」スッ

占星「首輪?」

魔王「チョーカーだ。……それにしても、なぜお前が全裸にベルトのみという格好なのかは知らんが、服ぐらい着たらどうだ」

占星「普段は透明化してるし、そうでなくとも髪の毛を巻けば大丈夫だ。服は能力の邪魔だしな」

魔王「……まぁ、お前がいいならそれでいい。目的さえ果たしてくれればな」

魔王「これからも、私が優秀だと感じた者の勧誘はするし、私の部下も、すでにそれぞれ暗躍している。とにかく私が良いと言うまで、宝具を集めてくるのだ」

占星「わかった」

魔王「任せたぞ」クルッ

魔王「」スタスタ

魔王(これで宝具が私の元へと集まればそれでよし。もしあれが負けても、宝具の「密度」が増えるだけだ。最後にまとめて、私が総取りしてしまえばいい)

魔王(総数50個のうちの、「半数」……25個が集まった時点で、私の時代が始まるのだ。魔王軍がこの世界を支配する時代がな……)



こんなにまともな魔王を書いたのは初めてです。



占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士):218(122+96)*6
剣士(精霊術師):158 *7
屍人:118 *2
大臣:83 *2
令嬢 :67 *0
占星術師:63 *2


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。

今日はここまででお願いします。

銃は、一般警備兵にも支給されてる普通の魔法銃です。……魔王が撃てば別物ですが。

おやすみなさい!

魔王の宝具が25を越えて、儀式の準備が完成した時点で、キャラ募集は打ち切ろうかな〜って考え中です。

たぶん、そこからは総力戦になると思いますので。



ちなみに「魔王軍」が宝具を手にしても、そのキャラが魔王にエンカウントしないかぎり、魔王の手に宝具は渡りません。


———教会———


精霊「……お祈りは終わりました。精霊の加護によって、情婦さんはきっと……いえ、必ず天国に向かったはずです。あんなに心の綺麗な方は、なかなかいませんから」

剣士「そうか……」

精霊「剣士さん、お気持ちはわかりますが、そんな様子では情婦さんが安心してあちらへ旅立てません」

精霊「忘れろだなんてことは、もちろん言いませんが……その……」

剣士「わかってる。お前の言いたいことは、わかっている」

剣士「だが、もう少し時間が欲しい。そしたら気持ちを整理して、この旅の目的である魔王討伐も、あの男の始末も、始めるつもりだ」

精霊「……」

精霊「もう少し、と言わず……しばらくはこの街にいませんか?」

剣士「……?」

精霊「本来、剣士さんは魔王討伐に積極的になる理由なんてないじゃないですか。それに情婦さんは復讐なんて望みません」

精霊「魔王は逃げたりしません。ですから、今の剣士さんの状態で旅に出るより、しっかりと傷を癒してから旅立ったほうが賢明です」

精霊「ね。しばらくはおやすみしましょう? 剣士さん、ひどい顔してますよ。あれからずっと眠れてないんですよね?」

剣士「……」

精霊「お祈りが終わったら、私たちの宿に戻っていてください。私は少し必要なものを買ってから戻りますから。いいですか、しっかり休んでくださいね?」

剣士「……心配かけて、すまん」

精霊「いいえ。仲間じゃないですか。大切に思うのは当然です」ニコッ

精霊「あまり思い詰めないでくださいね。……それでは」スッ

剣士「……」

精霊「」スタスタ



精霊(……ごめんなさい、剣士さん)

精霊(私は精霊たちのために、この身を捧げると誓いました。ですから、私は1人で旅立ちます。どうかお元気で)

精霊(魔王も、あの男も、きっと私が全部倒してみせます。ですから剣士さんは、もう戦わないでください。これ以上、剣士さんのヒビだらけの心を見るのは耐えられません……)

精霊(お2人とも、大好きでした。……さようなら)



・・・・・・


精霊「荷物はこれでよし。それじゃあ、剣士さんが戻る前に早く旅立たないと……」スタスタ

精霊(次は、どっちの方面に行きましょうか……。この近くにもう一つ街がありますが、もし剣士さんが私を探したりするとなれば、きっとそちらへ行くでしょう)

精霊(ですからその逆……森を越える羽目になりますが、あっちの方向へ行きましょう)スタスタ

精霊(まずは、早くこの街から出なければ)

精霊(……それにしても、私の持つ宝具は1つだけですか。まあ、振り出しに戻ったのだと考えておきましょう……。あの「下着」は袋に入れて剣士さんが保管してますし、まさか私が装備するわけにもいきませんし)

精霊(とにかく、ここからは1人旅です。気を引き締めなければ)

精霊「」ピクッ

精霊(え、宝具の反応……? もしかして剣士さんでしょうか。しかしいくらなんでも早すぎるのでは……?)キョロキョロ

精霊「!」

大臣「お嬢さん。今の反応……もしかして、宝具持ちなのかな?」

精霊(うわ……大きな人。熊のようです……。とんでもないサイズのウォーハンマーを担いでいますし……)

精霊(こんな人と戦うのは御免ですね。ここはしらばっくれて……)

精霊(……)

精霊「はい。私が宝具持ちです」

大臣「ほう、やはりか。しかし正直に答えるとは思わなかった」

精霊「この話は、街の外でしましょう。ちなみに、さっきまで探していましたが、この街には他の宝具持ちはいませんでした」

大臣「そうか。キミは、おとなしく宝具を渡してくれたりはしないのかね?」

精霊「この宝具は、ある男を倒すために必要なものですから、おいそれと渡すわけにはいきません。どうしても欲しいと言うのなら、戦うまでです」

大臣「残念だ。それでは、ついてきたまえ」スタスタ

精霊「……」スタスタ

精霊(この男性の実力は、おそらく私よりも上……)

精霊(しかし、この人を倒さなければ、この人はきっと剣士さんのところに行ってしまう。今の剣士さんを戦わせるわけにはいきません)

精霊(この人はなんとしても、私が倒さなければ……!)


・・・・・・


大臣「この辺りで良いかね? ここなら街からも遠く、誰かに被害を出すことはないだろう」

精霊「……」

精霊「あなたが宝具を集める動機はなんですか?」

大臣「そんなもの、魔王討伐のために決まっている」

精霊「では、魔王討伐の動機は?」

大臣「我が国民たちのためだ。私には戦う力がある。だから戦うのだ」

大臣「それから最近、宝具を持って魔王討伐に出かけた私の知り合いが、殺されたという話を聞いた。それも理由の一つになっているか」

精霊「……」

大臣「キミの動機は?」

精霊「精霊たちの住処を脅かす魔王を倒すことが、精霊術師である私の使命です」

精霊「……それと、大切な人のために」

大臣「……」


大臣「この旅に身を投じる者は、皆大きな野望や決意を持っている。だからキミの理由を聞いて、腰が引けるということはない」

大臣「キミも「覚悟」を決めたのなら、使命と命を懸けて、戦いに臨みたまえ」

精霊「元より、そのつもりです。目的を邪魔するものは、誰であろうと容赦しません」

大臣「……では」ジリッ

精霊「……」ジリッ

大臣「……」

大臣「…………誰だ?」

精霊「?」チラッ

剣士「」

精霊「け、剣士……さん?」

剣士「」ブンッ


バチーンッ!!


精霊「!?」ドテッ

大臣「……!」

精霊「え、あの、えっと……?」ヒリヒリ

剣士「……二度と」

剣士「お前は二度と、戦わなくていい。危険なことはするな」

精霊「……え」

剣士「きっとお前は精霊のために、魔王討伐を続けるとは思っていた。言ってもやめないだろうとはわかっていた。だからそれはいい」

剣士「だが、もう命をかけて戦うなんてことはやめてくれ」

精霊「剣士……さん」

剣士「おい、おっさん。俺と戦うか?」

大臣「……」

大臣「伊達に歳を食っているわけではない……。実力差くらいは見抜ける」

剣士「なら、とっとと失せろ」

大臣「……しかし、私も、国民のため、老練兵長のため、退くわけには……」

精霊「……老練兵長? その名前、どこかで……」

大臣「?」


剣士「……確か、あの「屍人」とかいう野郎が殺した老人だ。この「日誌」の持ち主だな」スッ

大臣「そ、その宝具は……!!」

剣士「そういう繋がりがあったのか」

剣士「……」

剣士「おい、おっさん。俺たちと一緒に来るか?」

大臣「!」

精霊「!」

大臣「……良いのか?」

剣士「この女を守れ。それが、今すぐお前を殺して宝具を奪わないでおいてやる条件だ」

精霊「!!」

大臣「……」

大臣「私は、死ぬならば、国のために力を尽くして死にたい。こんなところで犬死にはごめんだ」

大臣「いいだろう、そのお嬢さんを、命に変えても守り抜いてみせる」

剣士「……なら、あの街に戻るぞ。荷物や装備を整理したら、すぐに出発する」

精霊「あ、あの、剣士さん……」

剣士「精霊術師。どうしても俺から離れたいなら、好きにしろ。ただし魔王討伐は諦めろ。故郷に帰って、平和に暮らせ」

剣士「魔王討伐を続けるのなら、俺から離れることは許さない。俺の手の届く場所にいろ。それが条件だ。いいな」

精霊「……」

精霊「勝手にいなくなって、ごめんなさい。もう二度と、剣士さんから離れるようなことはしません」

精霊「ですから、やっぱりもう少しあの街にいましょう。せめてあと2日ほどは……」

精霊「剣士さんはきちんと、体と心を休めてください。それが、条件です」

剣士「……」

剣士「お互い、臆病になったな」




さて、次は2人目の魔王軍が参加です。

ところで、魔王の「能力」が分かっても、お口チャックでお願いします……。



占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士):218(122+96)*6
剣士(精霊術師・大臣):178 *9
屍人:118 *2
令嬢 :67 *0
占星術師:63 *2
スパイ魔:31 *1


↓+1 次のメインキャラをお願いします。 相手はサイコロで決めます。



このあともちょっと書きますが、投下は明日の朝や昼になると思われます。というわけで、今日もお付き合いありがとうございました!

おやすみなさい!


———小さな町———


捨て子「スー……スー……」ギュゥゥ

獣戦士「……重い」

獣戦士(僕が買い出しに行ってくるよって言い出したはいいものの、まさか捨て子くんまでついてくるなんて)

獣戦士(さんざんお菓子とかおもちゃを買ってってゴネた挙句、疲れて寝ちゃうし……まあ、子供だもんね。しょうがないか)

獣戦士(宿まであと100メートルくらいかな……がんばってね、僕の腕……!)プルプル

獣戦士「ん?」

スパイ「……うぅ」グタッ

獣戦士(ま、魔族のお姉さんが、道の端っこでぐったりしてる……!)

獣戦士「あのっ!」

スパイ「……」チラッ

獣戦士「大丈夫ですか!? け、怪我とか、えと、病気ですか!?」

スパイ「……」

スパイ「気になさらないで。私の自業自得ですわ……」

獣戦士「き、気にしないでって言われても……」

スパイ「大丈夫……大丈夫ですから……ゴホッ」

獣戦士「全然大丈夫じゃないじゃないですか! あの、よかったら、あっちに、僕らが泊まってる宿がありますから、そこで休んでください!」

スパイ「……そんな、初対面の人に、そこまでしてもらうわけには……」

獣戦士「そんなの気にしないでください! それよりも、あなたの体の方が大事ですよ!」

スパイ「……」

スパイ「なら、ちょっとだけ、ご好意に甘えさせていただきますわ……」ググ…

獣戦士「僕は獣戦士です」ニコッ

スパイ「私はスパイ魔と申します」

獣戦士「さ、こちらにどうぞ!」

スパイ「ええ……」

スパイ「……」

スパイ(ふん、やっぱり、リサーチ通りの甘ちゃんねぇ。こんなバレッバレの演技に引っかかって、私の接近を許すなんて……おばかさん♪)

スパイ(今すぐこの2人を始末してもいいけど、その前に、最後の1人を始末するための下準備をしておかなくっちゃ)

スパイ(うふふ、私にかかれば、人間関係なんて簡単にぐちゃぐちゃに崩壊させられるわ。そして孤独に追い込んだところで、全員始末してあげる)

スパイ(こういうヌルい仲良しごっこを引き裂くのは、何よりも楽しいわ……ゾクゾクしちゃう♡)




・・・・・・


魔人形「捨ててきなさい」

スパイ「!?」

獣戦士「ちょ、ちょ、魔動人形ちゃん!」

魔人形「なんでしょう」

獣戦士「この人は弱ってて、だから、少しだけ面倒見てあげよう……?」

魔人形「」ゴソゴソ

獣戦士「?」

魔人形「」ポイッ


金貨「 チャリンチャリンッ


魔人形「これだけあれば、三日はもつでしょう。その金を持って消えてください」

獣戦士「魔動人形ちゃん! この人は僕が連れてきたんだよ!」

魔人形「どうしてそうホイホイと変なのを拾ってくるんですか、あなたは」

獣戦士「だって、困ってそうだったから……」

魔人形「その結果、いつも私が困ることになるのは構わないんですか」

獣戦士「うぅ……」

スパイ(想定外だった……年齢的に、この男が主導権を握っていると思っていたのに、まさかこんなに尻に敷かれているなんて……)

スパイ(この子には泣き落としも通用しそうにないし、どうしようか……)

獣戦士「魔動人形ちゃん……」ウルッ

魔人形「……」

魔人形「その銃、宝具なのでしょう?」

スパイ「!」

獣戦士「え……? あれ、そうなんですか?」

魔人形「そんなことも知らずに連れてきたんですか。どうせその銃で私たちを不意打ちで倒そうとか思っているに違いありません」

スパイ「そ、そんなことは……」

魔人形「もし私たちと同じ宿を使いたいなら、その銃を私に預けてください」

スパイ「えっ!?」

魔人形「ただ休むだけなら、そんなモノは不要でしょう。さぁ、どうするんですか。今すぐ消えるか、銃を預けるか……」

スパイ「……っ」

スパイ(くっ……この小娘……!!)

スパイ(この狭い室内で、3人を相手にするのは辛い。一番厄介そうなこの小娘を即始末したとしても、やや不利ね。なら人質を……いや、この娘は人質とか関係なく攻撃してきそう……)

スパイ(かといって貴重な宝具を預けるのは……でもここで預けなければ、まるで私がこいつらの命を狙ってると言ってるみたいに聞こえるかも……)

スパイ(……仕方ない)

スパイ「わかりました。この銃は、預けます」スッ

魔人形「そうですか」スッ

スパイ「これで少しは信用していただけましたか?」ニコッ

魔人形「いえ全然」

スパイ(こンのクソガキ……!!)ピキピキ


魔人形「では、私は少し出てきます」スッ

魔人形「」スタスタ


扉「 バタンッ


スパイ「……」

獣戦士「あの、魔動人形ちゃんも、悪い子ってわけじゃなくって……その、ちょっと人見知りっていうか……」

スパイ「いいえ、気にしていませんわ」ニコッ

スパイ(真っ先に殺してやるわ……!!)

獣戦士「それでスパイ魔さんは、宝具持ちだったんですか?」

スパイ「え、ええ。実は、婚約者を魔王に殺されて……それで……」ジワッ

獣戦士「そうなんですか……ごめんなさい」

スパイ(こんな程度の低い嘘に引っかかるなんて、ほんとに馬鹿ね、この子)

スパイ「うぅっ……だから私、寂しくって……」キュッ

獣戦士「えっ……///」ビクッ

スパイ「……「慰めて」……くれませんか……?」ウルッ

獣戦士「え、あ、その……!!」///

獣戦士「ぼ、僕もちょっと失礼しますっ!!」/// ダッ


扉「 バタンッ


スパイ(……ふふ、可愛い反応。あれなら強引に押せば、すぐに落とせるわね)

捨て子「……ん」パチ

スパイ「!」

捨て子「あれ……? おばさん、だれ?」

スパイ「おばっ……!?」

スパイ「……うふふ、お姉さんは、スパイ魔っていうの。よろしくね」ニコッ

スパイ「ほら、このお菓子をあげるわ」スッ

捨て子「え、いいの!?」

スパイ「ええ」ニコッ

捨て子「わーい! ママがダメっていうから、パパもかってくれなくって……ひさしぶりだな〜!」モグモグ

スパイ「パパ? ママ?」

捨て子「あれ? パパとママは?」キョロキョロ

スパイ(あ、あの2人、そんな関係だったの……!?)

捨て子「おいしー♡」ニコニコ

スパイ(とにかく、この子も手懐けるのは簡単そうね。それならまず、あの男とこの子を手懐けて、あの娘を孤立させてやろう)

スパイ(そして私もこのチームに潜り込んで、旅に同行しよう。厄介そうでも、時間をかければどうってことはないわ)

スパイ(魔王様のためにも、こいつらの宝具を手に入れてやるんだから……!)

スパイ(うふふ、見てなさいクソガキども……どん底に叩き落としてあげるわ……!!)ニヤ



・・・・・・


魔人形「……」

魔人形(やはり、なにか企んでいるようですね。私の「多角視点」の能力で見張られているとも露知らず……)

魔人形(恐らくあの女が私たちを狙っているのなら、私たちの旅に同行させてくれと言うでしょうね。ならば敢えて、泳がせてみましょうか)

魔人形(ただ宝具が欲しいのか、それとも「上」がいるのか……それを確かめなければ)

魔人形(私と同じように、魔王様に命じられて活動しているのでしょうか)

魔人形(どのみち、邪魔になるようなら、始末しなければいけませんね)

魔人形「ん」

獣戦士「あれ、魔動人形ちゃん。なにやってるの?」

魔人形「監視です。あの女の」

獣戦士「もう……なにか気になることでもあったの?」

魔人形「とりあえず、なにかを企んでることはほぼ確定です」

獣戦士「ええっ!?」

魔人形「しかし泳がせてみましょう。なにか危ないことになりそうなら、私が始末します。あなたや、あの子には手出しはさせませんのでご心配なく」

獣戦士「……う、うん。ありがと」

魔人形「ですから、手を握られたくらいで動揺しないでくださいね」

獣戦士「うぅ……あれは、その、いきなりだったから……」///

魔人形「まあ、どうでもいいですけど」

魔人形「あの女が我々に同行したいと言い出したら、最終的には許可しましょう」

獣戦士「え……? うん、まあ、魔動人形ちゃんが、そう言うなら……」

魔人形(もし私たちに牙を剥くようなことがあれば問答無用で消し去りますが)

獣戦士「できれば、魔王討伐に協力してほしいなぁ……」

魔人形(…………)

魔人形(もし、あなたが魔王様に歯向かうなら……私は……)

魔人形(私は……)

魔人形「……どうするのでしょうか」ボソッ

獣戦士「?」キョト




そういえば魔動人形ちゃんの活動動機は「魔王が望んだから」でしたね。つまり彼女も魔王軍……



剣士くんのレベルが間違っていたので修正しました。

っていうか剣士くんって滅茶苦茶強いみたいな印象ありますけど、基礎レベルは18なんですよね……



占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔):238(142+96)*7
剣士(精霊術師・大臣):198 *9
屍人:118 *2
令嬢 :67 *0
占星術師:63 *2
異国巫女:88 *1


↓+1 次のメインキャラお願いします。相手はサイコロで決めます。


———町近くの草原———


令嬢「……どうにか、日が沈む前に次の町にたどり着けそうですわ」ホッ

令嬢(それにしても、宝具をあの熊さんに渡したのは失敗でしたわ。おかげで宝具の気配を感じることができなくなってしまいましたもの)

令嬢(どこかに勇者候補の方はいらっしゃらないかしら……)

令嬢「」ピクッ

令嬢「?」クルッ

魔王「……」

令嬢「!」

魔王「……「勇者」……なのか?」

令嬢「?」

魔王「いや、違う。「そんなはずはない」……しかし……」

魔王「その「目」、「鼻」、「唇」もだ……あまりに、似ている」

魔王「お前は何者だ?」

令嬢「……」

令嬢「もしかして、わたくしの曾々祖母と、お知り合いの方ですの?」

魔王「!!」

魔王「……そう、か。お前は……」

魔王「ふ。ふふ、ふははは! これが! これが「運命」だというのか!!」

令嬢「……?」

魔王「いくつか「ストック」は準備していたが、そんなものは必要なかった! 私は運命に愛されている!!」

魔王「こんなところで、「彼女」の子孫に巡り合うとは!」

魔王「風は、この「魔王」の背中を押しているぞ!!」

令嬢「!?」

令嬢「魔王……と、言ったのですか……!?」

魔王「勇者の血縁よ、お前はこの私と……今日、ここで、巡り合う運命だった。そして、お前は「器」となるのだ。「彼女」の「降臨」のな!!」

令嬢「……」

令嬢「わたくしが、あなたの言いなりになるとでも? わたくしは、あなたのような邪悪な存在には従いませんわ」

魔王「そうかそうか、それはそうだろうな。私としても、勇者の血統が容易に屈して欲しいとは思わんぞ」

魔王「まあ、ともあれ」

魔王「私に傅くがいい。恭しくな」

令嬢「」バッ

令嬢(———っ!? 体が、勝手に……!!)グググ…


魔王「いい眺めだな」クイッ

令嬢「くっ……」

魔王「その「顔」を跪かせているというのは、なかなか気分がいいぞ。まあ、すぐにお前は「器」となり、人間性は失われるだろうがな」

令嬢「」ゾッ

令嬢「なにが……目的なのです」

魔王「お前たちは、宝具の本当の使い方を知らない。本当の価値もな」

魔王「私がそれを教えてやろう。勇者の「神の力」を支配するということが、どういうことなのかを……身をもってな」

魔王「立て」

令嬢「っ」スクッ

魔王「さて、魔王城へ向かうか」

令嬢「……魔王は、封印されたはず……一体どうして……」

魔王「それもまた、運命の悪戯だ。確かに私は、この首飾りへと封印されたが……愚かなことに、魔王城の財宝を狙って侵入したコソ泥が私を装備したのだ」

魔王「ただの人間が、私の魔力に耐えきれるはずもない。肉体の支配権を奪い取り、こうして復活したというわけだ」

魔王「しかし私は宝具に嫌われているようでな。多くの能力を得ようにも、せいぜい1つしか装備はできない。それに「器」となれるのは「女」だけ……」

魔王「私は、本来の私の力を取り戻す……いや、それよりも遥かに圧倒的なパワーを手に入れてみせよう。そして、この世界を支配するのだ」

魔王「お前は、私が世界の頂点に返り咲くための「鍵」だ!」

令嬢「……っ」

魔王「死のうだなんて考えるなよ。そんなことは許さない」

魔王「全ては私の思い通りの展開だ。あとは宝具が「半数」集まれば、この世界は私のものとなる。人間どもは、魔族の奴隷となるのだ」

魔王「その素晴らしい未来に貢献できることを、誇りに思うがいい。勇者の血族よ」

令嬢「……」

令嬢「古来より、魔王は勇者に討たれると相場が決まっています」

令嬢「あなたは必ず勇者に討たれる。勇者かどうかを決めるのは「血」ではなく、「心」です」

令嬢「魔王。あなたが笑う未来が訪れることは、永遠にありえませんわ」

魔王「すでに、その未来は始まりかけている。「彼女」亡き今、私を止められる人間などいるはずもない」

魔王「世界は私の、手の中にある」

令嬢「……」

令嬢(勇者候補の皆さん……私では、もはやどうにもできません……)

令嬢(どうか、この男を止めてください……信じています)




意外と魔王とのエンカウント率は高いんですが、やっと2回目ですね。



占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔):238(142+96)*7
剣士(精霊術師・大臣):198 *9
屍人:118 *2
占星術師:63 *2
異国巫女:88 *1
来訪者:27 *1


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます。


———川のほとり———


来訪者「ふんふ〜ん♪」テクテク

来訪者「いや〜、やっぱりいいね、自然って! 「うちの世界」は灰色ばっかりだから、心が洗われるよっ!」

来訪者「こういう、なんのしがらみもない平穏なひと時が、今の若者には必要だよ。うんうん」

来訪者「このアイテムも、結構いい感じにページが埋まっていってるね。えっと、炎、水、土、風……」ペラペラ

来訪者「あれ、そういえば「雷」の魔法って、誰も使ってないなあ……なにか使うための条件があるのかな?」

来訪者「まあいっか。……見たり知ったりした魔法を記録して、使えるようにしてくれる魔道書……かあ。私のコンプ癖を刺激してくれちゃうシステムだよねえ♪」

来訪者「この世界って、ラスボス的なのはいるのかなあ。とりあえず魔物はいるっぽいし、魔王的なサムシングはいたりしないのかな?」

来訪者「まあ、それでなくっても、なんか面白おかしな魔物とかが、そこらへんに転がってないかなあ……なんて」チラッ

屍人「……」

来訪者「———」

来訪者(ぎゃあああああああっ!? 生首いいいいいっ!?)

屍人「スー……スー……」

来訪者(しかも生きてる! 寝息なんてたてちゃってるよ!! どういう生態なの、この生首は!?)

来訪者(ちょ、ちょっとだけ、ちょっかいかけてみよっかな……レアな魔物かもしれないし……)ドキドキ

来訪者(ええっと……どの魔法にしよっかなあ……)ペラペラ

来訪者(これでいっか)

来訪者「地隆呪m」

屍人「」カッ

来訪者「」ビクッ

屍人「———っ!!」ギョロッ


ザバァァアアアッ!!!


来訪者「うわあ!? ごぼっ、がぼぼぼっ!?」バシャァ

来訪者(な、なんか川の水が生きてるみたいに、まとわりついてくる……!! この生首、水を操れるの!?)

来訪者(ぐっ……息が……)ブクブク

来訪者「ごぼっ……!!」

来訪者「……」グタッ

屍人「……」

来訪者「」プカー…

屍人「……」


バシャッ


来訪者「」ドサッ

屍人(くそ、テレポート能力の使いすぎで、疲れて眠っちまったのか)

屍人(とっさに倒してしまったが、誰なんだ、このガキは。おかしな格好してやがるが……)



・・・・・・


来訪者「」パチ

来訪者「あれ……ここは……」キョロキョロ

屍人「……」

来訪者「うひゃあっ!? 出たあああああっ!!」ズザザッ

屍人(首だけだと喋れないか。さて、どうしたものかな)チラッ


ザバァァアア!!


来訪者「わあああっ!! ごめんなさい! 許してください!!」

ザザザザザッ

屍人「……あ、あー。……まあ、違和感はあるが、こんなものか」

来訪者「な、生首さん、喋れるの……?」

屍人「水と空気を操って、声帯を無理やり生成しただけだ。疲れるから手短に要件だけ伝えるぞ」

屍人「俺は首から下の体を取り戻すために、ある場所へ向かっている。だが、生首の俺だけでは一苦労だ」

屍人「そこで、お前が俺の首をその場所まで運べ」

来訪者「……え? えええっ!?」

屍人「なんだ」

来訪者「な、なんで私が!?」

屍人「俺はたくさんの能力を持っている。そのうち、どれか一つでも発動すれば、この場でお前を即。殺害することだってできるんだ」

屍人「さっきのようにな」

来訪者「う……」

屍人「どうせこんな場所にいたんだ、暇なんだろう。それとも、その宝具で魔王討伐にでも行くつもりか?」

来訪者「魔王……? 魔王がいるの? この世界に」

屍人「……? いるに決まってるだろうが」

来訪者「へえ! そうなんだあ!」

来訪者「もしかして、生首さんも魔王を倒そうとかしてるのっ?」

屍人「ああ。俺が魔王を殺して、必ず新たな魔王となってやる」

来訪者「わお。野望だねっ!」

来訪者「うっふっふ。そういうことなら、私も一肌脱いじゃうよ! こういう「イベント」をこなすのが、ゲームの醍醐味だからね!!」

屍人「……?」

来訪者「それじゃあ早速、出発しようっ!」グイッ

屍人「おい、髪の毛を持つな! 殺すぞ!!」

来訪者「あ、ごめんなさあい!」ニコ

来訪者「いやあ、なんか「魔法少女」と「マスコットキャラ」みたいだねえ!」

屍人「?」

来訪者「うへへ。がんばるぞおっ!」ニコニコ

屍人(大丈夫か、この娘は。もしかして、人選ミスだったか……? いや、とりあえず、俺の肉体を取り戻すまでの辛抱だ)

屍人(「魔王」と……それから「剣士」と「精霊術師」を葬るために、まずは肉体を手に入れなくては……)

屍人(あの場所へ、向かわなくては……。俺の魂を封印した、あの場所へ)


尋常ならざる眠さ……。春だからでしょうか。暁を覚えません。



占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔):238(142+96)*7
剣士(精霊術師・大臣):198 *9
屍人(来訪者):138 *3
占星術師:63 *2
異国巫女:88 *1

募集中。



とりあえず、先着1名、キャラ募集させてください! 1名ですよ! あんまり溜め込むとロクなことにならないっぽいですので!



↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


———岩山———


巫女「……完っ全に、道に迷ったわね」

巫女(魔物がいたから、ついつい深追いしちゃったわ。気づいたら全然知らない場所だった)

巫女(あーあ、誰か人に会わないかしら。見渡す限り、植物すらない不毛の地なんだけど)

巫女(……お腹減ったわね。あー、むかつく。どこかに魔物いないかしら? 滅ぼしてやりたい気分だわ。全部魔物のせいだもの。お腹が減ったのも迷ったのも、全部魔物のせいよ。うん。私は悪くない)

巫女(っていうか、ほんとにやばいかも。どうしようかしら)

巫女「ん?」ピクッ

巫女「……」キョロキョロ

巫女(これが、宝具の気配って奴かしら? ってことは、近くに敵がいるってこと?)

巫女(しめしめ。ボコって道案内させよっと。街についたら宝具もブン捕りましょう)

巫女(でも……結構見晴らしがいいと思うんだけど、どこにも見当たらないわね)キョロキョロ

巫女「」スッ

巫女(小石でも投げてみましょうか。適当に……)

巫女「そ〜っれ!」ブンッ


キュガッ  ズガァァァアアアンッ!!!


巫女「あれ、強く投げすぎた。もし今のが当たったら、道案内させられないわね。失敗失敗」

巫女「あ〜あ、山が削れちゃった。どうしようかしら」

巫女「……」キョロキョロ

巫女「おかしいわね。近くに宝具があると思うんだけど……。もしかして、宝具だけ落ちてるのかしら?」

巫女「」バッ


お札「 ヒラヒラ


巫女「……まあ、これでよし」

巫女「あとはここで待ってましょうか。あー、お腹減った」ゴロン

巫女「いい天気ねぇ……」



・・・・・・


占星(……デタラメだよ、あの女……。めちゃくちゃだ……)

占星(多分、勘で投げたんだろうが、あの小石、避けなきゃ当たってたぞ……)

占星(どうしようか。なんかあいつ、めんどくさそうだぞ。逃げるか? いや、でもそろそろ宝具を手に入れないと、私の夢の自堕落ライフが……)

占星(もうちょっとだけ、様子を見てみるか)

占星(まず、あの女が周りにバラまいたお札はなんなんだ? なんかの罠っぽいな。うわ、めんどくさ……)

占星(どれ、小石でも投げてみるか)スッ

占星(ほいっ)ポイッ


バヂヂィ!!


巫女「」グルッ

巫女「そこか」ブンッ

占星(っ!!)バッ


ズガァァアアンッ!!


巫女「……当たった? っていうか、やっぱり誰かいるっぽいわね」

占星(結界だったか……あんまり強度は大したことなさそうだけど、私の火力じゃ無理っぽいぞ……)

占星(……こうなったら)

巫女「誰か知らないけど、出ておいでー。今なら仲間にしてあげるわよー」

巫女「……」

巫女「このまま夜になったらダルいわね……早いとこ決着つけないと」


ゴゴゴゴゴ…


巫女「ん?」チラッ

巫女「ちょ、ちょっと!?」

巫女(山頂から岩を落としてきた!!)

巫女「くっ!!」バッ

巫女「」ゴロゴロ

巫女(今、山頂にいるっていうなら、敵が見えようと見えまいと関係ないわね)

巫女(死ぬほど石を投げまくってやるわ)ブンッ


ズガガガガガァァアアンッ!!!


巫女「……。山の形が変わったけど、当たったのかしら?」

巫女「宝具の気配は消えてないから、どこかに吹っ飛んでったってことはなさそうだけど……」

ヒュンッ

巫女「」ドスッ


巫女「……かふっ……!?」ヨロッ

巫女(なに、これ……見えないなにかが、たくさん体に刺さってる……?)

巫女(血が伝って……これは、糸?)

占星「髪の毛だぞ。これだけ刺されば、この細さでも致命傷だろう」ズズ…

巫女(地面から……地中を掘って、足元に出てきたってわけね……)

巫女(けど、こんなに近づいて、いいのかしら? 黒い土みたいなのを身にまとってるけど、そんなものは意味ないわよ)ガシッ

占星「え」

巫女「そぉ〜れッ!!」ブンッ


ズガァァアアンッ!!


占星「」

巫女「もういっちょ」ブンッ

占星「」ズガァァアアンッ!!

巫女「……げほっ。確かに、これはちょっとマズイ傷だけど。あんたの方が重傷なんじゃない?」

占星「」

占星「」ボロッ

巫女「———っ!!」

巫女(空洞……!! 人の形をしてるのは外側だけで、中身は空っぽ……!?)

占星「」シュルシュルッ

巫女「うっ、この!!」ググ…

占星「脱皮するのがもうちょっと遅かったら死んでたな。なんて恐ろしい奴なんだ」

占星「だが、こうして手足を縛って宙に浮かせれば、どうしようもないだろう」

巫女「……っ」

占星「なんというか、ごめんな。後々、めんどくさいことになりそうだから……ここで始末しちゃうな」ザワザワッ

巫女「……」

巫女「魔王を、倒したかったわ」

占星「……」

巫女「あんた、勇者候補なんでしょ? なら、ちゃんと魔王を倒してよね」

占星「……まあ、気が向いたら、な」


ザクッ!!


なんだか久しぶりの死者なので心が痛みます……



占い師・軽業師・騎士:332(172+63+97)*9
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔):238(142+96)*7
剣士(精霊術師・大臣):198 *9
屍人(来訪者):138 *3
占星術師:83 *3
怪人:25 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


アクラツの一件同様に、上記の条件に即していない設定はそれとなく改ざんしますのでご了承ください。

それでは今日はここまででお願いします! おやすみなさい!

すみません、なんというか、凛としたっていうのを「窮地にも動じない」ぐらいの意味で考えてました。あれだとマイペースみたいに見えますね。

あと次のは長くなりそうです。

どっちもです……ッ!


———喫茶店———


騎士「」キョロキョロ

騎士「お2人とも」

占い師「……」

軽業師「……」

騎士「僕のピザが消えているのですが、知りませんか? たしか、僕が皆さんの飲み物を取りに席を立つまでは、3切れほど残っていたはずなのですが」

占い師「知らない」

軽業師「知らない」

騎士「……」

騎士「3切れのうち、2切れを食べた方が、今回の奢りということにしましょう」

占い師「カルワちゃんが食べた!」

軽業師「ちょっ……!? ウラねぇが最初じゃんか!」

占い師「知らない! 断固知らない!」

軽業師「嘘だよ嘘! キシにぃは私のこと信じるよね!?」

騎士「最初に食べたのは占い師さんなんですか?」

軽業師「そうだよ! ウラねぇが最初だよ!」

騎士「では、2切れ食べたのは?」

軽業師「……」

占い師「カルワちゃんが食べた!」

騎士「では今回は軽業師さんの奢りということで、ゴチになります」

占い師「ゴチになります」

軽業師「うそー!? ズルいズルい! だってウラねぇがめちゃくちゃ美味しそうに食べるんだもん!!」

占い師「キッシーの分も残しとけって言ったのになー」

軽業師「言ってない言ってない! そんなこと言ってなかったよ!」

騎士「デザートでも頼みますか。この一番高いやつを」

占い師「私も同じのを!」

軽業師「ぎゃああああっ!? 情け容赦ないよこの2人!!」


騎士「とまあ、冗談はさて置き」

軽業師(あ、冗談だったんだ……)ホッ

騎士「そろそろ魔王城にたどり着くことはできるのでしょうか? すでに宝具の数は、総計9個となりました。全50個だとすると、もうすぐ2割が我々の掌中ということになります」

占い師「もう魔王城には行けるんじゃないかしら? 魔王軍を倒せるかどうかは、まあ別として」

軽業師「倒せるんじゃないかな? 私たちって結構強いんじゃない?」

騎士「戦力的には、確かに我々は強い方でしょう。敵が1人なら、まず負けることは考えられません」

占い師「魔王軍っつーくらいだし、流石に敵も徒党を組んでるかもねー」

軽業師「魔王はどれくらい強いのかな?」

騎士「勇者がいなくなったということは、魔王と引き分けたということでしょう。遺品1つがこれだけの能力を持つ勇者と互角と考えると、ゾッとしませんね」

占い師「いやいや、それなら勇者がいないのに人間サイドに侵攻してこない理由がわかんないでしょ。恐らく魔王には、なにか動けない理由があるのよ」

軽業師「動けない理由?」

占い師「動けない、あるいは、動かない理由。なんらかの理由で、力のほとんどを封印されているとか、ある範囲から遠くまで移動できないとか……」

占い師「もしくは……もっと「確実な方法」がある、とか」

騎士「わざわざ戦争を仕掛けなくても、人間サイドを圧倒するための何かを、準備している……と?」

占い師「でもなけりゃ、勇者もいないのに攻めてこないヘタレってことになるでしょ?」

軽業師「たしかに……。じゃあ、早いとこ魔王を仕留めるのが得策ってこと?」

騎士「そう思わせて、宝具が勝手に集まってくるのを待っているのかもしれませんよ」

占い師「それも可能性の1つね。でもなんとなく、それはないと思うわ。とっとと攻めちゃうのが良いと思う」

騎士「では……」

占い師「ええ。そろそろ、魔王城に突入してみるのがいいかもしれないわね」

軽業師「……いよいよ、だね」

騎士「……ええ」

占い師「……」

占い師「すいませ〜ん、デザート追加で〜!」

軽業師「やっぱり鬼だったー!?」ガーン

騎士「台無しですよ……」




・・・・・・


占い師「へっへっへ〜。今回の買い出しはキッシーがいないから、お菓子買いまくれるぜ〜」

軽業師「ウラねぇのおかげで、私の財布すっからかんなんだけど……」

占い師「まあまあ、その分お菓子は買ったげるから」ナデナデ

軽業師「むぅ……」

占い師「さて、じゃあまずは……」

占い師「」ピクッ

軽業師「」ピクッ

占い師「あんまキョロキョロしちゃだめよん。遭遇しないようにするくらいの気持ちで平常心よ」

軽業師「うん。けどなんか、宝具の気配が大きくない?」

占い師「そうね。量が多いのか、保持者が多いのか……。一筋縄では行きそうにないわね。できればこっちから不意打ちを仕掛けたいところね」

軽業師「そうだね。どっちかって言うと、私は待ち伏せタイプ、ウラねぇは騙し討ちタイプだもんね」

占い師「キッシーが正々堂々タイプだから、まあバランスは取れてるんだけど……今はいないし」

軽業師「とりあえず、この場はスルーってことでいいの? 私なら、誰が宝具持ちかって見分けつくけど」

占い師「こんな街中で戦うわけにはいかないわね。けど、顔くらいは見といて頂戴な。後で私が「占術」で個人情報を抜き取ってやるから」

軽業師「わかった」チラッ

軽業師「」ビクッ

軽業師「やば、なんか目が合っちゃったっぽい! 殺気出しながらこっち来るよ!」

占い師「掴まって。脚力強化で逃げるよ」

軽業師「」ギュッ

占い師「よい、しょっと!」ヒュンッ



剣士「……逃げやがった」

精霊「けど、剣士さんなら追いつけたんじゃ……」

剣士「お前を1人にはできないだろ。大臣の奴は、買い出し中だしな」

精霊「お気持ちはすごく嬉しいんですけど、私は大丈夫ですよ? いえ、べつに戦って欲しいというわけではないですが」

剣士「……」

剣士「この鎧を着とけ」ガシャッ

精霊「え……これ、不死身の鎧じゃないですか。剣士さんが装備しててください!」

剣士「俺は日誌を持ってるからな。死んでもやり直せる。だがお前はそうはいかない。情婦みたいに、お前が狙われることも考えられるからな」

剣士「ほら、さっさと装備しろ」ガシャガシャ

精霊「わ、わかりましたから! 自分で着ます!」

剣士「それから、このクロスも首から下げとけ。戦意喪失の効果があるらしい」スッ

精霊「あ、ありがとうございます……」

剣士「それじゃあ、俺はさっきの奴らを追ってくる。お前は大臣を探して合流しろ。わかったな」ヒュンッ

精霊「……」

精霊(剣士さんは私に戦わないように言いますけど、それなら私だって剣士さんに戦ってほしくありません。ましてや、2対1だなんて……)

精霊(私だって、剣士さん……あなたのお役に立ちたいです……!)ダッ


・・・・・・


騎士「……」

騎士(宝具の気配。それに、なにやら胸騒ぎがします。もしかすると、すでに戦闘が始まっているやも……)

騎士(あの2人のことです、滅多なことはないと信じたいですが……やれやれ、とりあえず様子を見に行ってみますか)

騎士「」ピクッ

騎士「———っ!!」バッ

大臣「」バッ

騎士「……おや?」

大臣「なんと、騎士ではないか」

騎士「大臣殿。これはご無沙汰しております」ペコッ

騎士「大臣殿が、なぜこのような場所に? 王国での執務はどうなさったのですか?」

大臣「いやな、この肉体を活かせと国民たちに突っつかれてだな……。宝具のハリセンを手渡され、こうして魔王討伐の旅に出ているというわけなのだ」

騎士「なんと……!」

大臣「騎士よ、そちらは順調か?」

騎士「ええ、途中、異様な強さの女性と少女の2人組に敗北し、今は彼女らと行動を共にしております」

大臣「お前が敗北……? 想像がつかぬな」

騎士「ええ。かなり強力な宝具まで使ったというのに、完全敗北でした。彼女たちと共に旅をして、今や宝具の数は9つとなっています」

大臣「奇遇なことだ、こちらも、道中で知り合い行動を共にしている2人組がおってな。宝具の数は、合計9つだ」

騎士「それでは、もう魔王城へ向かう準備は整えているのですか?」

大臣「いや、どうにもこちらの2人は、戦うことに臆病でな。あまり魔王討伐に乗り気ではないのだ。実力は申し分ないのだが……」

騎士「そうですか。よろしければ、我々で協力し合いませんか? 宝具の数が合計18つとなれば、もはや魔王軍に遅れを取ることもないでしょう」

大臣「うむ。それはこちらからお願いしたいくらいだ」

騎士「では……!」

大臣「そうだな、ではまず、我々の仲間と合流するところから始めよう」

騎士「今頃、どこかで仲良くやっているかもしれませんよ」

大臣「うむ。だといいのだがな」



・・・・・・


ギギンッ ガギギギギンッ


剣士「……」ズザザッ

軽業師「ぐっ」ズザザッ

軽業師(なにこの人、動きがキモすぎだよ! ウラねぇが「靴」と「お札」を貸してくれてなかったら、危なかった……)

剣士(結界と、空中歩行か。厄介だな。それに、なぜかこちらの動きを先読みされる……探知系能力も持ってるのか)

剣士(宝具をいくつも持ってるってことは、それだけ多くの場数を踏んできたということだ。一筋縄では行きそうにないな)

剣士(というか、あの女はどこに行ったんだ……?)キョロキョロ

軽業師(私の役割は勝つことじゃなくて、時間を稼ぐこと。この男の人がさっきまで装備してた鎧を脱いだってことは、あの女の人に預けたってことだよね)

軽業師(つまり、あの鎧か、あの女の人がかなり大事ってことだ。だから、先に確保しちゃえば、わざわざボコって降参させる必要もなくなる)

軽業師(私がしっかり時間を稼ぐから、ウラねぇ、よろしくね……!)

剣士「ふっ!!」ブンッ

軽業師「くっ」ガキッ

剣士「」ヒュンッ

軽業師(まあでも、別に倒せるなら倒しちゃってもいいわけで……)クイッ


ズギャギャギャギャッ!!!


剣士「くっ……ワイヤーか!?」

軽業師「」ポイッ


煙玉「 ブシュゥゥゥゥ

まきびし「 バラバラッ


軽業師(空気を蹴れる回数制限は、壁をキックすればリセットされる。この狭い路地裏なら、まきびしで十分追い詰められるよ)

剣士「チッ」

剣士(分が悪い……一旦引くか。あの女がいないのも気にかかる)ヒュンッ

軽業師「え、ちょっとぉ!?」



・・・・・・


精霊「……はぁ、はぁ」キョロキョロ

精霊「剣士さん、どこに……」

剣士「精霊術師!」

精霊「剣士さん!」

剣士「こんなところで何やってる! 大臣と合流しろって言っただろう!!」

精霊「うっ……ご、ごめんなさい……」ビクッ

剣士「……」

剣士「まあ、お前が無事ならいいんだ」

精霊「!」

剣士「相手の女のうち、1人が見当たらない。それにあの小さい方が、厄介な能力を使う。とりあえず体勢を立て直すぞ。ついてこい」ギュッ

精霊「あっ……」

剣士「くそ、大臣はどこで油を売ってやがる……。ひとまず宿に移動するぞ」

精霊「は、はい!」

剣士「……なんでそんなに嬉しそうなんだ?」

精霊「い、いえ、べつに……」

剣士「?」



・・・・・・


騎士「そうなんです、本当に男1人だと肩身が狭くて……!!」

大臣「お前も苦労しているのだな……」

騎士「お菓子ばっかり買ってくるし、忠告を聞いてくれないし、卑怯な戦略とか練るし、肉体労働は大体僕に任せられるし……」

大臣「まあ、なんだ。強く生きるのだ、剣士よ」

騎士「そりゃあ、僕は負けましたけど……だからって、どうしてこんな仕打ちを受けなければならないのですか……仲間なのに……!」

大臣(騎士がここまで取り乱すとは、よほどストレスが溜まっているのだろう)

大臣(そして温厚な騎士をここまで追い詰めるとは、その女子どもはよほど人格に問題があるのだろう。上手くやっていけるのだろうか……)

軽業師「キシにぃぃぃいい!!」ダキッ

騎士「うわっ!? な、なんですか軽業師さん!?」

軽業師「なんか変な剣士に襲われたんだけど、見失っちゃった! ウラねぇも見当たらないし、どうしよう!?」

騎士「落ち着いてください。相手の特徴は?」

軽業師「長い髪で、古そうな剣を持った男の人と、銀髪で修道服を来た女の人!!」

大臣「ちょ、ちょっと待ちなさい……」

軽業師「? おじさん、誰?」

大臣「恐らく、その2人は私の仲間だ……」

騎士「それって、さっきまで話していた……!?」

大臣「そうだ。あの2人は戦闘に臆病だが、自分たちに危害を加えかねないと判断すると、途端に攻撃的になる。まるで子供を連れた親熊のようにな」

騎士「では、急がなくては! もしこれでどちらかが致命傷を負えば、手を組むどころの話ではなくなります!!」

大臣「うむ。宝具の気配を頼りに、急いで事情を説明しに行くぞ!」

軽業師「え? え? どういうこと、キシにぃ?」

騎士「この男性は、僕の知り合いです。そして、あなたの見た2人は、彼の仲間です。これから我々で手を組もうという話になっていたのですが、どうやらその前に戦闘が始まってしまったようなのです」

騎士「とにかく、戦いをやめさせましょう!」

軽業師「う、うんっ!」

大臣「……」

大臣「騎士よ、この娘が、お前の仲間のうちの1人なのか?」

騎士「はい。軽業師さんといいます」

軽業師「えっと、軽業師です。よろしくお願いしますっ!」ペコッ

大臣「……騎士よ」

騎士「はい?」

大臣「さきほどまでの、私の同情を返せ」

騎士「……え」



・・・・・・


剣士「お前はこのまま、宿に残っていろ。いいか、絶対に外に出るんじゃないぞ」

精霊「……あの」

剣士「口答えをするな。俺の言うことを聞いてくれ。今回の敵は、そこらの敵とはレベルが違う」

精霊「……」

剣士「……」

剣士「大丈夫だ。心配するな」ギュッ

精霊「———っ!?」

剣士「俺はいなくなったりしない。目的を果たすまでは死ぬつもりはないし、お前のことも守り抜いてみせる」

剣士「だから、俺を信じて待っててくれ。精霊術師」

精霊「……は、はいっ」///

剣士「いい子だ」スッ

剣士「それじゃあ、行ってくる」

精霊「お気を付けて……!!」

剣士「ああ。必ず勝つ」


扉「 バタンッ




剣士「……」

剣士「まあ、これであの子は、戦闘に参加することはないでしょうね」

剣士「さて……お次は」グニャッ

精霊「こんな感じかしら♪」



剣士「!!」

精霊「……ぅ」グタッ

剣士「精霊術師!」ダッ

剣士「どうした、何があった!?」

精霊「はぁ、はぁ……ど、毒を……食らって、しまいました……」

精霊「ごめん、なさい……私……大臣さんと合流しろって、言われたのに……足手まといになっちゃって……」ポロポロ

剣士「喋るな! くそ、毒だって……? 不死身の肉体でも、毒は無効化できないのか……?」

精霊(あ、この子って不死身なんだっけ。ああ、この鎧の能力だっけ? 占ったのに忘れてたわ)

精霊「死ぬことは、なさそうなんですが……すごく、胸が苦しい……ゴホッ」

剣士「……っ」

剣士「敵はどこに行ったんだ?」

精霊「解毒してほしければ……宝具と引換だって……。探して、みろって……」

精霊「けど、大丈夫です……。死ぬことは、ないんですから……ゲホッ」

剣士「いいから喋るな」

剣士「……」

剣士「もう少し、辛抱しててくれ。奴らを探してくる」

精霊「や、やめて、くださいっ」ギュッ

剣士「宝具なら、また集めればいい。だが、死んだ人間は生き返らない。……それは思い知ってるからな」

剣士「お前の方が「貴重」だ」

精霊「……!」

精霊「……剣士さん……ありがとう、ございますっ……!」ポロポロ

精霊「」ギュゥゥ

剣士「……」

軽業師「えっと、こんな往来で何してんの?」

剣士「!」

騎士「占い師さん、彼らは敵ではありません。この大臣さんは、僕の知り合いなんです。手を組まないかって話になってるんですよ」

精霊「あれ、そうなの? うっわー、早とちりしちゃったよー。めんごめんご」

剣士「は?」

精霊「」グニャッ

占い師「じゃあ、あの精霊術師って子も敵じゃないの?」

騎士「ええ。殺したりしてませんよね?」

占い師「してないしてない。無傷で宿に送り届けたよ」

軽業師「よかったぁ。ウラねぇのことだから、どんなえげつない作戦練ってるのかと思ったよ……」

騎士「まさに今、えげつない作戦が成功しそうでしたがね」

大臣「変身能力か……なんとまあ、厄介な能力だ。敵に回さなくてホッとしているぞ」

剣士「待て。待て待て待て」

剣士「おい、お前ら。ちゃんと説明してもらおうか……」ゴゴゴゴゴ

軽業師「なんか、すっごい怒ってない……?」

大臣「急いであの子を呼ばなければ、大変なことになりそうだな」


・・・・・・


占い師「おーい、剣士くん達〜! そんなに離れてないで、もっとこっちにおいでよー。はぐれちゃうよー?」

剣士「俺は貴様を仲間だと認めてはいない……!!」ギロッ

精霊「……///」カァァ

軽業師「ウラねぇ、あの人たちに何したの?」

占い師「べっつにー? ちょいと背中をプッシュして遊んでただけだけど?」

騎士「またあなたは、人の心を弄んで……」

大臣「なるほど、お前のストレスの原因はこういうことなのか」

占い師「ま、なんにせよ、これで戦力は大幅増強だね。宝具も18個になったし……」

占い師「それじゃあぼちぼち、魔王城を目指していきますかね」




久々の「仲間にする」でした。人数がヤバイです。これ、捌ききれるんでしょうか……



占い師・軽業師・騎士・剣士(精霊術師・大臣):530(172+63+97+198)*18
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔):238(142+96)*7
屍人(来訪者):138 *3
占星術師:83 *3
怪人:25 *1
AI:60 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!

あ、別の作業やってて、まだ書いてません。書く内容は決めましたが……

水曜までに片付けなきゃいけない作業があって、張り付いたりはできない感じです。すみません。


———ミステリーサークル———


来訪者「ないッ!!」

屍人「……」

来訪者「」キョロキョロ

来訪者「」ウロウロ

来訪者「……」

来訪者「ない! ないッ!! なあああああい!!!」

来訪者「私の「船」がなくなってるううう!!!」ガクゥ

屍人「……」

屍人「お前……「遠いところに行くんなら、私の船でひとっ飛びだよ」……そう言わなかったか?」

屍人「俺にはどうも、不自然に円形に倒れた雑草しか見当たらないんだが……それは俺の目が悪いのか?」

来訪者「誰かに盗まれたんだよ、きっと! ここに、確かに停泊したはずなのに!! 私の「船」を!!」

屍人「というか、そもそも水場なんて見当たらないんだが、どうやってこんな場所に船なんて止められるって言うんだ」

来訪者「船は船でも、「時空船」だよ。見た目は、なんか、戦闘機……って言えば伝わるかな? この世界にはある? 戦闘機」

屍人「?」

来訪者「うん、まあ、そういう機械なんだけど……」

来訪者「それが盗まれちゃった! どうしよう!? あれがないと、デスルーラでしか帰れないよお!!」

来訪者「っていうかパパに怒られるううう……」ガクッ

屍人「……」

屍人「あー。まあ、その、なんだ。とりあえず……」

屍人「あそこの男を容疑者1号ってことにするってのは、どうだ?」

来訪者「!」バッ

怪人「……」ニコ

来訪者「おじさん、誰? っていうか、ここにあった私の「船」知らない!? 黒くて三角形の、スタイリッシュなフォルムなんだけど!」

怪人「存じ上げております」

来訪者「え!? ほんと!?」

怪人「はい。なにやら勝手に起動して、独りでに飛んでいってしまいましたよ」

来訪者「!? そ、そんなはずないよ! AIなんて搭載してないんだから!!」

来訪者「それに、こんな文明レベルの低い世界線で、「うちの世界」の機器をジャックできる技術なんてありえないし……!!」

怪人「……」

怪人「文明レベル……ですか」

来訪者「?」

怪人「この世界で、最も「強い」生物は、なんだと思いますか?」

来訪者「……それは、人間に決まってるよ。地球だって破壊できる兵器を生み出せるんだから……」

怪人「環境を破壊できれば、強いということなのですか? 殺す能力に長けているということが、強いということだ……と?」

来訪者「そ、そうじゃないの……?」

怪人「真に強い生物というのは、「生き残る」生物です。自らが生存する見込みもなく、地球を破壊することはありえません。全ての行動は、生存へと直結するものですからね」

怪人「ならば、「生存能力」が最も高い生物は、一体なんなのか……? それは、「順応能力」が最も高い生物でしょう」

怪人「すなわち……」ボキッ、ゴキゴキッ

来訪者「ひっ!?」

屍人「……腕が」

怪人「「ゴキブリ」ですよ。この腕、見覚えがありませんか?」ニコ

来訪者「きゃあああああッ!?」ババッ

怪人「おや、やはり女性には刺激的なフォルムなのでしょうか。この光沢、シャープさ、どれをとっても芸術的なのですが……」

来訪者「ひいいいいっ! 全身から鳥肌が立った!! 毛穴の収縮で、髪の毛が一瞬浮いちゃったよ!!」ゾワゾワッ

来訪者「近づかないで!! 近づいたら、この銃で消し飛ばすから!!」チャキッ

怪人「おや、物騒なものを向けないでください。どうしてあなたがたはそう好戦的なのか……。私を「怪人」と呼ぶ輩が多いのは、残念なことです」

来訪者「怪人以外の何者でもないよ!!」

屍人(怪しい人物、という意味でも怪人だな)

怪人「」ゴキゴキッ

怪人「ほら、腕は元通りにしましたよ。安心してください」

来訪者「何一つ安心できる要素がないよ……」

怪人「実は私、とある人物を探しておりまして。スパイ魔、という魔族をご存知ありませんか?」

来訪者「知らない! 知らないからあっち行って!!」

怪人「そうおっしゃらず。私、こう見えても結構「強い」のですよ? どうです、よろしければ、あなたがたの旅に同行させて頂けませんか?」

怪人「髪の毛を1本いただければ、1週間は食事を必要としませんよ?」ニコ

来訪者「その謳い文句がプラスだと信じてるなら、脳みそが虫けら並なんだろうね!?」

来訪者「生首さん、なんとか言ってやってよおっ!!」

屍人「……ふん。別にいいじゃないか、同行させても」

来訪者「えええええっ!?」

屍人「おいアンタ、宝具を持ってるだろ? 何ができるんだ?」

怪人「このシルクハットに入れたものに生命を与え、半生物半器物へと生まれ変わらせることができます。試しに石を入れてみましょう」ポイッ

怪人「生物ならなんでもいいのですが、私の場合はもちろん……」スッ


ゴキ石「」カサカサカサッ


来訪者「」

屍人「ほう。命令は聞くのか?」

怪人「ええ、もちろん。それに一度生命を与えたものは、能力を能動的に解除しない限りは活動し続けます」

屍人「ふぅん。便利じゃないか。おい来訪者、コイツを連れて行くぞ」

来訪者「断・固・反・対ッ!!」クワッ

屍人「気持ちはわからんでもないが、魔王を倒すためには戦力が必要だ」

来訪者「戦力が増強されても、士気がガタ落ちだよっ!? 物理的にも精神的にも衛生害虫が、等身大だよ!?」

屍人「我慢しろ。殺すぞ」

来訪者「いっそ殺して……」ガクッ

怪人「それではお世話になります。屍人さん、と言うのですか。私があなたをお運びしますよ」ニコ

屍人「いや待て。それはいい。俺はこのガキに運んでもらう」

来訪者「……」ジー

屍人「なんだ? 言いたいことがあるなら言っていいぞ。殺すけどな」

怪人「それでは皆さん、しばしお世話になります」ニコ


今日はここまででお願いします。

ミミズは「ダンサー」で。屍人さんはミミズが苦手なので、出会ったら卒倒しそうですね。



占い師・軽業師・騎士・剣士(精霊術師・大臣):530(172+63+97+198)*18
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔):238(142+96)*7
屍人(来訪者・怪人):158 *4
占星術師:83 *3
AI:60 *1
ダンサー:86 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


———川沿いの森———


獣戦士「ええ〜!? ここを渡るのぉ!?」

魔人形「この近くに橋はありませんし、ここを通るのが最短ルートです」

スパイ「いやですわ、服が濡れちゃうじゃありませんか」

魔人形「濡れたくなければ、川面から頭を出している岩を足場にしてください」ガシッ

捨て子「う?」グイッ

魔人形「しっかり掴まっててください。では、先に行ってますからね」タンッ

獣戦士「あ、ちょっ……!!」

魔人形「」タンッ、タンッ、タンッ

魔人形「まあ、こんなところでしょう」スタッ

捨て子「すごーい! たのしかった! ママ、もっかいやって!」

魔人形「やりません。それと、ママと呼ぶのはやめてください。あの女をママと呼べばいいでしょう」

捨て子「えー? ママはママだもん」

魔人形「意味がわかりません」

獣戦士「うわあああっ!?」ボチャーン


捨て子「パパ!?」

スパイ「獣戦士さん!?」

魔人形「っ」バッ

魔人形「」タンッ、タンッ、ザパーン!!

獣戦士「うぶっ、がぼっ……まど、人ぎょ……」バチャバチャ

魔人形「落ち着いてください。足、つきますよ」グイッ

獣戦士「……あれ?」

魔人形「大丈夫ですか?」

獣戦士「あ、う、うん……ありがと……///」カァァ

スパイ「ふふ、獣戦士さん、可愛らしいですわね」

獣戦士「あぅ……恥ずかしい」///

捨て子「と〜ぉ!」バシャーン

魔人形「!」

捨て子「あはは! つめたーい!!」バチャバチャ

スパイ「うふふ。じゃあ、私も」バチャバチャ

獣戦士「わっぷ!? み、水かけないでぇ!!」

獣戦士「もぉ、やったなぁ!」バチャバチャ

魔人形「……遊んでないで行きますよ。次の町へは、そんなに猶予はありません」スタスタ

獣戦士「あ……」

スパイ「いいじゃありませんか、少しくらい。ストレスを発散するのも大切ですわよ?」

捨て子「ママもいっしょにあそぼうよ!」バチャバチャ

獣戦士「魔動人形ちゃん……」

魔人形「……」

魔人形「気が済んだら、上がってきてください。私は火を起こしてきますので」スタスタ

獣戦士「……」

捨て子「やーっ!」ダキッ

獣戦士「ぎゃん!?」ザパーン!!



———夜———


オーク「グォォ……」ドサッ

魔人形「はぁ、はぁ、はぁ……」フラッ

魔人形(とりあえず、この辺りの魔物は全部退治しましたか)

魔人形(そろそろ22時くらいですね。野営地点に戻りましょう)ガサガサ

魔人形(……また「彼」のせいで、目的の街までたどり着けずに野宿する羽目になってしまいました。あの幼児も駄々をこねるし、彼女は悪乗りしますし……)

魔人形(どうして私は、あんな連中と旅をしているのでしょうか。宝具を奪って、どこへでも捨ててしまえばいいのに……)

魔人形「!」

魔人形(……まだ焚き火が消えていない……)コソッ

スパイ「もぉ、そんな固いこと言わないで……ね?」スリスリ

獣戦士「ほ、ほんとに困ります! それに、捨て子くんが起きちゃいますし……!」

スパイ「なら、あっちの茂みに行きましょう?」

獣戦士「そういう問題じゃないです! 明日も早いですから、もう寝ちゃいましょう!」

スパイ「女にここまで言わせて手を出さないのは、失礼ってものですわよ?」ギュッ

獣戦士「魔動人形ちゃん、早く帰ってきてぇ……! いつも夜になると、1人でどこに行っちゃうんだろう……?」

スパイ「あんなニコリともしない女のことなんて、いいじゃありませんか。ほら、お姉さんと楽しみましょう?」

獣戦士「や、やめてくださいぃ……!」///

魔人形(……)クルッ

魔人形(もうちょっと、この辺りの見回りをしてきましょう……)ガサガサ

魔人形(あの女の目的は、恐らく「彼」を篭絡して私を孤立させること。それは、むしろ望むところではありますが)

魔人形(問題なのは、彼らに戦闘能力がないことですね。だからきっと、私は彼らを捨て置けないのでしょう。放っておいたら死んでしまいそうだから。きっとそれが、私が彼らと行動を共にしている理由……)

魔人形(……)

魔人形(なんだか、胸が、もやもやします……。魔力の使いすぎでしょうか)

魔人形(そこの川で、顔でも洗いましょう)スタスタ

魔人形「」パチャパチャ

魔人形「……」

魔人形「ひどい、顔……」

スパイ『あんなニコリともしない女のことなんて』

魔人形「……」

魔人形「」グニッ、ムニュッ

魔人形「……」

魔人形「え、えへ……」ニコ

ダンサー「んん〜〜〜? なにか川底に、ステキなものでも落ちてたかい?」ズイッ

魔人形「!?」バッ


ダンサー「え? おいおいおい! そぉんなファイティングポーズ取るなってぇ! 敵じゃねーからさ! だろ? 不意打ちしなかったもんなぁ。じゃあ敵じゃないだろ? な?」

魔人形(……宝具の気配にも、他人の接近にも気づかないなんて……私、たるんでる。……彼らのせいだ)

魔人形「なにか御用ですか?」

ダンサー「いやいや、べつに? ちっこい女の子が、こんな夜の森で1人っきりだったら、そりゃ心配するっつ〜〜〜もんだろ? な?」

ダンサー「俺っちはダンサー。ま、見ての通りって感じか。こぉ〜やってぇ、楽器をフリフリ、おケツをフリフリ♪ みんなに笑顔をフリフリ振りまくぜい♪」クネクネ

魔人形「……」

ダンサー「な〜んか、お嬢ちゃん。悩み事かい? だよな? 悩んでマスって、顔に書いてあるぜ?」

魔人形「!?」バッ

ダンサー「……いやいやいや。川面で顔を確認されてもよ……。顔に書いてあるってのは、あの、比喩表現だからよ……」

ダンサー「お嬢ちゃん、もしかして天然さん?」

魔人形「……」

魔人形「用がないなら、帰ってください。あっちの方角以外へ」

ダンサー「うんにゃ、用ならあるぜ。今できた!」

ダンサー「お嬢ちゃんの悩み事を解決してやるぜい♪」

魔人形「はい?」

ダンサー「みんなに笑顔をフリフリ振りまくのが、俺っちの役目だぜい。となれば、お嬢ちゃんの悩み事を解決して、笑顔にしてやるのは必然ってわけよ!」

魔人形「……信用できません」

ダンサー「信用? おいおいお〜〜〜い、信用だってぇ? いいんだよ、信用なんてしなくって〜。そんなもんいらね〜だろ」

魔人形「え?」

ダンサー「試してみりゃあいいのさ、この俺っちの「能力」をよぉぉぉ!!」シャカシャカ

ダンサー「ヘイ、キャモン!!」シャカシャカ


ミミズ「」モゾモゾ


魔人形「!」

ダンサー「お嬢ちゃんの悩み事はわかってる。さっきの様子を見ていたからな。そして、なんて奇遇なことに、俺っちの「能力」は、まさしく「うってつけ」!!」

ダンサー「俺たちは、今日、この場所で、出会うべくして出会ったんだ。そうだろ? なあ? だって、そのミミズを足で踏めば、お嬢ちゃんの悩みは解決するんだからよぉ!」

魔人形「踏むと……解決?」

ダンサー「踏んでみなって! ほら、ヘイ! 早く! 悩みを解決したくねーのかい? レッツ! トライ!!」

魔人形「……」

魔人形(いつぞやの錬金術師のように、私を騙す気なのかもしれません。いえ、むしろその可能性の方が高いかも……)

魔人形(……でも……)

魔人形「……」

魔人形「え、えい」グニッ

魔人形「———」ドクンッ

ダンサー「いいねぇ。いいッ! 最高! その冒険心、向上心、エ〜〜〜クセレンッ!!」

ダンサー「効果は短時間だが、しばらくの間、お嬢ちゃんは「生まれ変わった」!!」

ダンサー「さあ、新しい自分を見せたい人のところへ行きなァ! 今のお嬢ちゃんなら、怖いもん無しだぜッ!! イエァ!!」




・・・・・・


獣戦士「あ、ちょっ……!? 服を脱がすのはやめてください!」

スパイ「大丈夫大丈夫、お姉さんに任せればすぐですから……ふふふ」

魔人形「」ガサガサ

獣戦士「あ、魔動人形ちゃん!」パァ

スパイ(チッ)

魔人形「」スタスタ

獣戦士「聞いてよ、魔動人形ちゃん! スパイ魔さんったら、寝かせてくれないんだよ? 明日も早いっていうのに……魔動人形ちゃんも、早く寝るべきだって思うよね?」

魔人形「……いいえ」

獣戦士「えっ?」

スパイ「?」

魔人形「今から私と2人で遊びましょうっ!!」ニコッ

獣戦士「……へ?」

獣戦士「え、今、なんて……?」

魔人形「今、す〜〜〜っごく気分がいいんです!! 楽しい! ほんのつまらないことが、すっごく面白おかしく感じるんです!!」ニコニコ

魔人形「ほら、昼間も言ってたじゃないですか! 息抜きも大切だって! だから、今すぐ私と遊んでくださいっ!!」ギュッ

獣戦士「わわっ!?」///

スパイ「こ、これは一体……!?」

魔人形「えへへっ! はやくっ、はやくっ♪」グイグイ

獣戦士「え、ちょ、もう夜遅いんだよ!? いつもは、早く寝ろって言うじゃない!?」

魔人形「そんなことはいいんですっ! 時間がもったいないですから、早く遊んでください! 川で遊びましょうっ!!」

獣戦士「夜の川で!? いくら月が出てるからって、危なくないかな!?」

魔人形「私がついてるから大丈夫です! それに、みんなとだけ遊んでズルいです! 不公平です! だから、獣戦士さんは私とも遊ばないといけないんですっ!!」プクッ

獣戦士(うわ、なにこれかわいい……)

スパイ「あの……」

魔人形「あなたは捨て子を守ってあげてください。銃は返しますので」ポイッ

魔人形「じゃあ私たちは行きましょう! えへへっ!」ニコニコ

獣戦士「う、うん。よくわからないけど、魔動人形ちゃんもストレスが溜まってたんだね……」

獣戦士「いつも僕らのために頑張ってくれてるんだし、僕なんかでよければ、今日は好きなだけ付き合うよ!」ニコッ



・・・・・・


捨て子「ふわぁ……」ノビー

捨て子「……あれれ?」キョト

魔人形「zzz」ギュッ

獣戦士「zzz」ギュッ

捨て子「なんでパパとママが、くっついてねてるの?」

ダンサー「よぉ坊主。起きたか」モゾモゾ

捨て子「? おじさん、だぁれ?」

ダンサー「俺かい? 俺っちはダンサー! よろしくな! 地中から出てきたことは気にしないでくれ!」

ダンサー「そこの2人は、昨日の夜に遊びすぎちまって、疲れて寝てるんだ。昼には起きるだろうから、そっとしといてやんな」

捨て子「え〜!? ずるーい!」

ダンサー「そう言いなさんなって。普段大人ぶって、いろいろ我慢してるような子は、こうやって発散させてやんなきゃ、いつか壊れちまうもんなのさ」

ダンサー「つっても、俺っちの「能力」の効果時間は長くて30分だって〜のに……まさか朝方まで遊んでるとは思わなかったけどよ〜〜〜」

ダンサー「おかげ様で、そうやって裸で毛布に包まって寝てるっつ〜わけだ。服はそっちで、あの子が乾かしてるからなぁ〜」

スパイ「……なんで私が……」パチパチ

ダンサー「あ、ちなみに、俺っちは昨日の夜に、そのお嬢ちゃんに仲間にしてもらったからな!」

ダンサー「っつ〜〜〜わけで、今日からよろしくだぜッ!!」ビシッ

魔人形「……んぅ……ふふ」スヤスヤ




ミミズとゴキブリは綺麗に真逆のチームに入っちゃいましたね。

今日はここまで。明日は2回くらい投下できるかもです。最初は18時頃でしょうか……?



占い師・軽業師・騎士・剣士(精霊術師・大臣):530(172+63+97+198)*18
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
屍人(来訪者・怪人):158 *4
占星術師:83 *3
AI:60 *1
奇術師: *1

募集中


↓ 先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!

せっかくレベル99が出ましたが、ここは超能力者でいかせていただきます。

キャラ募集の行で「↓」と書いたのは、なんか上にキャラが投下されていたので混乱を回避したくて、「この書き込みより↓」ってことを強調したものです。ごめんなさい。

おやすみなさい!

メインキャラも新キャラも、先着順ということで! 順番はあんまり気にしません!


———小さな村———


奇術師「僕の全財産(三千円)を、どっちかの手に握り込みま〜す!」ゴソゴソ

奇術師「さあ、ど〜〜〜っちだ?」スッ

村娘「ええ〜? こっちかなぁ? それともこっちィ?」クスクス

奇術師「もしも当たったらぁ〜。このお金もあげるし、なんでも言うこと聞いてあげちゃうぜ?」

村娘「ほんとっ? じゃあじゃあ、外したらぁ?」

奇術師「その時は、キミの部屋に泊めてもらおっかなぁ。ほら、僕って今夜泊まる場所がないからさ〜」

奇術師「そしたら、一晩中楽しませてあげるよ。一生忘れられないくらいね」ニッ

村娘「やぁん、奇術師くんのエッチぃ〜」クスクス

奇術師「どうやって楽しませるかは言ってないからなぁ〜〜〜! どんなことで楽しませてほしいのォ?」ギュッ

村娘「キャハハ! 奇術師くん、手つきがいやらしい〜!」

奇術師「ええ〜っ? そうかなぁ? 俺の手がぁ? 悪い手だなぁ、こいつぅ〜!」スッ

村娘「あっ! 手の中見えたァ!」

奇術師「嘘ぉ!? これはマズイなぁ。僕の全財産が取られちゃうよォ〜!」

奇術師「弱ったなぁ、今日からサバイバル生活か〜〜〜……」チラッ

村娘「ふふっ、奇術師くんってば、ズルいんだから」

村娘「はいは〜い! こっちの手の中に、お金があると思いま〜す!」ギュッ

奇術師「あれれぇ? 手の中見えたんじゃないの?」

村娘「全然見えませんでしたァ〜!」クスクス

奇術師「そっかぁ〜……でも残念! こっちにはお金は入ってないんだよなぁ〜〜〜!」パッ

村娘「うそぉ〜? それはざんね〜ん! きゃははっ!」

奇術師「ちなみに、こっちの手にもお金は入ってないんだぜ?」パッ

村娘「……あれ?」

村娘「でも、さっき確かに、どっちかの手に……」キョロキョロ

奇術師「正解はァ〜?」

奇術師「村娘ちゃんの胸の谷間でしたぁぁぁー!」スッ

村娘「きゃ〜〜〜! あははっ、いつの間にぃ〜!?」

奇術師「それじゃあ今夜は、お世話になってもいいかな?」

村娘「うんうん! お世話しちゃうっ♡」

村娘「あ、でもでもォ、その仮面は外してくれるの?」

奇術師「そうだなぁ、大事な場面では外すようにしてるよ。ほら、ムードとか台無しだしさ。それに、イロイロと邪魔になっちゃうし……さ?」ギュッ

村娘「やん♪ それじゃあ、素顔を見たいからァ〜、大事なコトする準備しなくっちゃ!」

奇術師「おやおや、こりゃあ一晩と言わず、ずっとこの村にいたくなっちゃうなぁ」

村娘「いればいいのにィ〜!」

奇術師「仲間を探さないと、僕、プー太郎になっちゃうからさぁ。そしたらほら、セキニンとか取る時に困っちゃうじゃない?」

奇術師「そういうわけだから、もうちょっとこの辺りをフラフラしてくるよ。それまで待っててね、子猫ちゃん♪」

村娘「はぁ〜い♡」



・・・・・・


奇術師「……はぁ。ダル……」トボトボ

奇術師(金は大事だ。すごく大事だ。今まで雇われ大道芸人だったってのに、魔王軍のせいで一瞬にして無職一文無し……。だからこうやって、時にはヒモ生活もしなくちゃならない……)

奇術師(みんなは無事なんだろうか。その後を知っている一座の仲間は3人しかいない。1人は死んで、2人は重傷で再起不能)

奇術師(しかし、なにがなんでも、一座を再興しなくては。幸い、今は魔王討伐だとか言って、異能者があちらこちらで蔓延っているらしいし、勧誘のチャンスだ)

奇術師(どうにか仲間を作って、誰かが魔王を倒してくれるのを期待しよう。そしてなし崩し的に、仲間を一座に引き込むんだ)

奇術師「!」ピクッ

奇術師(宝具の気配……! 早速チャンス到来だ。どんな相手か知らないが、誰であろうと仲間にしてみせるぞ……!)

奇術師(さて、宝具の持ち主は……)キョロキョロ


戦闘機「」


奇術師「……!?」

奇術師(な、なんだ、これは……? 黒い、オブジェ?)

奇術師(僕は様々な土地で様々な見世物を見てきたが……しかしこれは、明らかに「違う」。まったくもって異質なものだ。まるで、「違う世界から現れた」みたいな……)

奇術師(見たところ、あの上部にあるガラス部分に、人が入れるくらいのスペースがあるぞ。斬新な形状だが、テントかなにかなんだろうか? ならば、「持ち主」がいるのか?)

奇術師(あるいは、そう。あのオブジェが宝具なのかもしれないな。ならば、人が誰もいないうちに観察してみよう)

奇術師(人の気配はない。いける!)スタスタ

奇術師(材質は……鉄か? それにしても、どうやってこれほどの大きさの鉄を鍛えたのだろう?)

奇術師(ふむ。ちょっと中に入ってみるか)スッ

?「やあ、キミ。緑色の仮面をつけた、キミだよ。私に何か用かな?」

奇術師「?」キョロキョロ

?「どこを見てるんだ? ここだよ、ここ」

奇術師「どこだ? どこから話しかけてる?」キョロキョロ

?「目の前にいるじゃないか。キミの目は節穴なのか?」

奇術師「……まさか」

?「そう、その通りさ」

戦闘機「この奇妙な乗り物自体が、私だよ」

奇術師「……僕は、夢でも見ているのか……?」

戦闘機「現実逃避はやめたまえ。この現実が一体誰の夢なのか、などという不毛な論議に身を投じるつもりは毛頭ないよ。現実は現実だ」

戦闘機「そして察するに、キミは私の宝具を狙って接近してきたようだが……それは即ち、戦闘を行うつもりがあるという解釈でよろしいかな?」

奇術師「戦うって、一体どうやって……」

戦闘機「戦うのか、いますぐ私の視界から消えるのか、どっちなんだい?」

奇術師「……」

奇術師「宝具には興味ないが、キミには興味がある。……僕は一座を復興するために、仲間が必要なんだ」

奇術師「キミの奇抜な外見は、なかなかの武器になりそうだ。だから、そのためなら戦うことも厭わない」

戦闘機「そうか。それはとても残念だ。そちらが挑んでくるというのなら、見逃してやることもできないしな」


戦闘機「キミのその判断は大いに間違っていると言わざるを得ないが、しかし、キミは1つだけ正しいことを言ったぞ」

奇術師「?」

戦闘機「私の奇抜な外見が、なかなかの武器になる、というくだりだよ。まさしくその通り」

戦闘機「この奇抜な外見の全てが、命を刈り取る武器なのさ」ガチャンッ ジャキッ

奇術師「———」

戦闘機「キミの回避能力と、この辺り一帯の環境破壊の程度は比例する。そのことを心に留めて、戦闘に望み給え」

奇術師(異常な魔力の集中……!)

戦闘機「この武器は、「機関砲」と言うらしいよ」


ズガガガガガガガガガガガッ!!!!


戦闘機「……おや、消えたか。転移呪文かな。レーダーによると……」ピピピッ

戦闘機「———後ろか」ジャキッ

奇術師「!!」ヒュンッ


ズガガガガガガッ!!!


奇術師「」スタッ

戦闘機「すばしっこいな」

奇術師(威力も速度も射程も、申し分ない。だがあれだけ高密度の魔力をデタラメに射出すれば、すぐに魔力は尽きるはずだ)

戦闘機「ふん、キミの狙いが読めたぞ。確かに私の魔力量は、大したことはない」キィィィィンッ

奇術師(なんの音だ……?)

戦闘機「だからこそ、「確実な一撃」をお見舞いするとしよう」ゴゥッ!!!

奇術師(と、飛んだだって!? あんな重厚な鉄の塊が!?)

戦闘機「」キィィィィンッ

戦闘機「転移呪文というのは、戦闘に利用する場合、往々にして不便なものだ」

戦闘機「まず、一度使用すると、次の発動までのインターバルが必要だ。そう何度もポンポン移動することはできない」

戦闘機「そして長距離を移動するためには、「溜め」が必要になる。つまり、一度 転移呪文を使用してしまえば、次の攻撃を避けるのがどんどん困難になってゆくというわけだ」

戦闘機「さあ、検証してみよう」ピピピッ

戦闘機「そこだ」ジャキッ

奇術師「!!」ヒュンッ


ズガガガガガッ!!


戦闘機「避けたな? 転移呪文で、避けてしまったな?」キィィィンッ

戦闘機「終わりだ」ポイッ

奇術師「……?」スタッ

奇術師(なにか、落としたぞ。なんだ? あの大きな……鉄の鉛筆みたいな……)

奇術師(いや待て。あの魔力の濃度は、まさか……!!)

戦闘機「骨は拾ってやろう。残っていればな」


ズガガァァァアアアアアンッ!!!


戦闘機「……」ビリビリ

戦闘機「レーダーによる解析開始———完了」ピピピッ

戦闘機「半径300mに人の気配はないが、宝具の気配はあるな。どうやら緑の彼は消し飛んでしまったようだ」

戦闘機「さて、宝具を回収しなくては。この「体」のテスト運用も、概ね完了といったところか。魔力の96%を消費するとは思わなかったが……」

奇術師「そりゃあ、あれだけの広範囲を吹っ飛ばせば、そうなって当然だろォがよォォ〜〜」

戦闘機「———ッ!?」

戦闘機「い、いつの間にコックピットの中に……!!」

奇術師「僕が使っていたのは、転移呪文じゃない。宝具によって空間移動していただけさ。だから転移呪文特有の弱点は克服しているってわけ」

奇術師「よくもまぁ、この僕をヒヤッとさせてくれたな。許さないぞ、貴様」

奇術師「具体的には、この目に痛いくらいゴチャゴチャした機械に、持参した僕の水筒の中身を……」スッ

戦闘機「や、やめろ! おい、早まるんじゃない!!」

奇術師「おい。おいおいおいおいおい。立場ってものがわかってないみたいだなぁ。僕は今、いわゆるところの生殺与奪の決定権ってものを握ってるんだぜ?」

戦闘機「……っ」

戦闘機「や、やめてください……お願いします……」

奇術師「宝具は?」

戦闘機「「竜の心臓」というもので、そこの計器類の下にある引き出しに入っている……います」

戦闘機「それをあげるから、見逃して……ください」

奇術師「い・や・だ・ね!!」

戦闘機「!!」

奇術師「言っただろう。宝具じゃなくて、キミ自体に興味があるってさ。キミ、オツムが残念なのかい?」

奇術師「宝具は奪わないから、僕の仲間になりなよ。我ら大道芸一座の、一員にさ!」

戦闘機「……?」

奇術師「一緒に旅をしようって言ってるんだよ。わかるかい? 魔王討伐とか、そんな大それたことじゃあない。もっと陳腐で身近なことさ」

奇術師「僕についてこい」

戦闘機「……」


ザザッ……ザザザ……


AI「奇妙な男だな、キミは」

奇術師「!! ……なんだ、これは。この小さな箱の中に入っているのか、キミは? 随分と小さな人間だな。それが能力なのかい?」

AI「これはテレビだ。占い師が水晶を通して、過去や未来の映像を映し出すようなものだよ」

AI「……」

AI「私は、元人間だ。生まれつき、帯電体質でね。幼い頃からそれで苦労したものだよ」

AI「しかしまさか、私の魔力が、魂が、電気に限りなく近い性質で、死後も継続するとは思わなかった。おかげで、電子機器に取り付く悪霊のような存在として生きながらえる羽目になった」

AI「この戦闘機のデータバンクで知ったのだが、私のような存在を、人工知能というらしい。「人工」ではないが、同じようなものだろう。言うなれば「完全な人工知能」と言ったところか」

奇術師「……?」

AI「何が何だかさっぱり、という顔だね。まあ、要約すると……」

AI「「これからよろしく」と言ったんだよ」

奇術師「……!」

奇術師「ようこそ、我ら大道芸一座へ!!」



占い師・軽業師・騎士・剣士(精霊術師・大臣):530(172+63+97+198)*18
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
AI・奇術師:159(60+89)*2
屍人(来訪者・怪人):158 *4
超能力者:102 *1
占星術師:83 *3

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!

↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!

最近人は、みんなレベルがブッ壊れてますねー……


どっちみち「靴」でも被ってますし、靴下でも良いんじゃないでしょうか。予備ですよ、きっと。


装備まとめはこんな感じでしょうか? 抜けがあったらごめんなさい。



ピアス
イヤリング
義眼
かんざし
シルクハット

上着
下着
マント
ベルト


ブレスレット
指輪
指輪
指輪
籠手
バンテージ


靴下
靴下




猟銃
槍投げ機
ハリセン
マラカス

お札
クロス
チョーカー
ポーチ
ドール
羽飾り
宝玉

日誌
魔道書
竜の心臓


計37個

すみません、続きは明日の18時頃です。明日も6時前起きですので……

若干、長くなりそうですので……

そうすると、募集中以外とかのタイミングでも新キャラ案が投下されたりして収集がつかなくなる可能性も無きにしも非ずですので……

ですけど1つ思いついたアイディアがありますので、@のツボに嵌ったキャラは、このストーリー内で日の目を見ることになるかもです。


———街中———


奇術師「ご観覧、まことにありがとうございましたァ〜〜!!」ペコッ


パチパチパチパチパチ…


奇術師「ふぅ……」

奇術師(なんだか、この町の人たち、元気ないな……興冷めだ。今日はさっさと「船」に帰るかな……)スタスタ

奇術師「……ん?」ピタッ

幼女「」ジー

奇術師(なんだぁ? あの子供は……。真剣な顔で、鏡なんか見つめて……)

奇術師(いや、そういえばこの町の人たちはみんな、やけに「鏡」を気にしていたような気がするな。ちょっと聞いてみるか)

奇術師「どうかしましたか、お嬢さんっ♪」

幼女「……?」

奇術師「風船、これこのように……」プゥゥゥゥ

奇術師「そしてこれを、キュッ、キュッ、キューッっと」キュキュキュッ

奇術師「ほら、ワンちゃんだヨ♪」スッ

幼女「わぁ……!!」パァァ

奇術師「これはお嬢ちゃんにプレゼント! しぼむまで大事にしてね〜〜」ナデナデ

幼女「いいのっ!?」

奇術師「ああ、いいとも! なんだかお嬢ちゃんが、元気ないように見えてさ」

幼女「!」

幼女「……」

奇術師「なにがあったのか、聞かせてくれないかな? なにか、この街で事件でもあった?」

幼女「……えっと……あのね、しんじてもらえないかもだけど……」

奇術師「信じるさ! だから、なんでも言ってご覧?」

幼女「う、うん……」

幼女「なんかね……、さいきん、鏡のなかのあたしが、へんなの……」


奇術師「変? 変って?」チラッ

鏡幼女「」

奇術師「別に、おかしなところはないけど?」

幼女「ときどきなの。でもね、ぜったいへんなんだよ! だって、みんな言ってるもん! さいきん、鏡がへんだって!」

奇術師「……」

奇術師「!!」ピクッ

奇術師(宝具の反応! 一瞬だが、確かに感じたぞ……!!)キョロキョロ

幼女「やっぱり、しんじてくれないよね……」シュン…

奇術師「え? いや、信じるよ! 信じるともさ! きっと僕がなんとかしてみせるから、だから、安心しておくれ!」

幼女「……ほんと?」

奇術師「おうともさっ! 奇術師は嘘をつかない! なんとなく、なにが原因なのかは予想がついたから、僕なりに探ってみるよ!」

幼女「ほんとっ!? ありがと、仮面のおにいちゃんっ!」ニコッ

奇術師「今日は安心して眠るといいよ!」ナデナデ

奇術師(おそらく、この街のおかしな現象は宝具によるものだろう。さっきの宝具の気配がその証拠だ)

奇術師(向こうは僕のことを補足しただろうか? いや、半径100mが範囲なんだ、さすがにそんなことはないだろう。とにかく、敵はこの街にいるってことだけは確実だ)

奇術師(それにしても、「鏡」か……)チラッ

鏡奇術師「」チラッ

奇術師(これといって、おかしなところはなさそうだが……)チラッ

鏡幼女「」ジッ

奇術師「えっ?」クルッ

幼女「?」キョト

奇術師「……」クルッ

鏡幼女「」

奇術師(……なんだ、今のは……? いや……偶然だろう。気にしすぎだ。一瞬、鏡越しに目があっただけじゃないか……)

鏡幼女「」ニヤッ

奇術師「!?」ビクッ

奇術師「」ゴシゴシ

鏡幼女「」

奇術師「……っ」

奇術師(今のも……気のせいか? あの、邪悪な笑みも……)ゾクッ

奇術師(と、とにかく一度、「船」に戻ろう。こんな得体の知れない街には、あまりいたくない。AIと、この事について話し合おう)

奇術師「また明日来るよ! バイバ〜イ!!」

幼女「ばいば〜い!」フリフリ



・・・・・・


AI「なるほどな、そんなことが……」

奇術師「やっぱり、宝具かな。こんなことができるのは」

AI「それは、どうだろうね。宝具の気配がしたのは一瞬なんだろう? しかも、今日一日で、その一瞬だけ。それっておかしくないかい?」

奇術師「どういうことだ?」

AI「キミは、首から「僕は宝具保持者です」ってプレートでも下げて芸を披露してたのかい? 違うだろう? しかも、キミの宝具は指輪だ。とりわけわかりにくい」

AI「それなのに敵は、キミのことをピンポイントで狙ってのけるかな? もしそうなら、一体どうやってキミが宝具保持者だと勘づいたのだろうか?」

奇術師「あの街に無差別攻撃でも仕掛けてたんじゃあないか? それでたまたま、その片鱗を僕が目撃したってだけでさ」

AI「かもしれない。けれど、もしそうなら、敵は宝具の感知範囲よりさらに広範囲に能力を展開できるということになる。下手すれば、あの街全域をカバーするほどの範囲だ」

AI「あるいは、ウィルスのような形態なのかもしれない。だとすれば、あの街に踏み込んで、異常の「片鱗」を目撃してしまったキミにも「感染」しているかもしれないぞ」

奇術師「なにィ〜〜!?」

AI「……それとも……考え過ぎかもしれないが、こうとも考えられないだろうか? その「鏡」の異常は、「効果」ではなく「結果」なのだと」

奇術師「……?」

AI「なにかの能力を発動した結果、そういう事態が引き起こされた……とか」

奇術師「意味がわからないぞ。何を言っている……?」

AI「なんにせよ、宝具の能力を発動するためには宝具を身につけている必要がある。そしてキミに近づかずに子供の鏡像を操ったのだとすれば、考えられる可能性は2つだ」

AI「1つはさっきも言ったとおり、能力の射程距離が桁外れである。そして2つめは、鏡の異常は宝具の能力ではなく、個人の特殊能力である……という可能性だ」

奇術師「そんな馬鹿なッ! 勇者の力である宝具の能力を越える力を持つヤツなんて……!!」

AI「どうしてだい? 勇者ってのは、自分を数十のパーツに分解して装備に封印した。当然、勇者の力は数十分の一にまで抑えられているだろうし、「封印」ということを考えれば、さらに弱体化していると見て間違いない」

AI「そんな弱体に弱体を重ねた「搾りカス」みたいな力と、個人が研鑽して極めた魔術が拮抗することの、なにが不思議なんだい?」

AI「実際、対して強くもない宝具だってあるそうじゃないか。キミの能力にしたって、中級魔術師以上なら自力で体得できる「転移呪文」を少しだけ強化した程度のものだろう?」

奇術師「……」

奇術師「敵は、「鏡の能力」以外に、さらに「宝具の能力」まで持っているかもしれない……ってことか?」

AI「あくまで可能性の話だがね。なんにせよ、キミがすぐに逃げ帰ってきたおかげで情報が少なすぎる。明日はせいぜい、もう少しまともな情報でも仕入れてくることだね」

奇術師「くそ、偉そうに……僕は一応、座長なんだぜ……?」

AI「はいはい座長サマ。私はキミとの戦闘で消費した魔力を回復しなければならないんだ。早く飛行くらいはできるようにならなければいけない……」

AI「そのために、さっさと寝させてもらうぞ。まあ、せいぜい「鏡」には気をつけることだな」

AI「それでは、おやすみ」

AI「———SLEEP MODE———」ブツンッ

奇術師「……」

奇術師(敵は、どこにも見当たらない。この森までの道のりは見晴らしがいい。だから後を尾けてくればすぐにわかる。だが、そんな気配は微塵もなかった)

奇術師(……やれやれ、僕としたことが神経質になりすぎているな。というか、仮に鏡に映った像を操れるとして、それが一体なんだというんだ? 攻撃能力皆無じゃないか)

奇術師(ふん、よくよく考えたら、宝具の能力には遠く及ばない弱能力だったな。冷静になってみれば、そこまで警戒に値する事態ではない)

奇術師(風呂にでも入って、さっさと寝るか)スタスタ



・・・・・・


奇術師「ふぅ〜〜〜」ガララッ

奇術師(どういう原理か知らないが、こんな「船」の中で風呂に入れるなんてな。ヒモ生活しなくて済むし、AI様様だなァ)スタスタ

奇術師(生活スペースも完備だ。寝室まである。なぜか少女趣味の装飾が多いのと、見たことないも未来的設備が目立つが……AIはよく知らないと言うし……前の住人は女の子だったのかな?)

奇術師「!」ビクッ

鏡奇術師「」

奇術師(……洗面台の大鏡か。無害とはいえ、もしも毎日、鏡の中の自分が自分と違う行動をし始めたら、ちょっとばかし怖いかもな)

奇術師(仮面を外した僕の顔か……そういえば、しっかり意識して見たのは久しぶりかもしれない。自分の顔を忘れそうになるなんて、笑えない……)

鏡奇術師「」ニヤッ

奇術師「ハッ!?」ビクゥッ

奇術師「っ!!」バッ

奇術師(今、確かに笑ったぞ……「こいつ」……!! 「僕」は笑っていないはずだ! ……いや、笑ったか? どうなんだ? 笑ったという自覚はないが、無意識で笑っていたというのか……?)

鏡奇術師「」

奇術師「……」ジッ

鏡奇術師「」

奇術師「……気のせい、か……?」

鏡奇術師「」

奇術師「……。神経質になりすぎか。一応、「船」の周りを確認してから、AIにもう一度センサー探知してもらって、それから寝よう……」スタスタ

鏡奇術師「」

鏡奇術師「おまえはだれだ?」

奇術師「ッ!!?」ガバッ

鏡奇術師「」

奇術師「今のは確かに聞いたぞ!! 幻聴なんかじゃないッ!!」

奇術師「紛れもない、僕の声……、だった、のか……? 今のは、僕の声に似ていたが……「僕」の声だったか……?」

奇術師「くそ、なんなんだ……。「おまえはだれだ」だって!? お前こそ、誰なんだ!! 僕の姿を真似しやがって……!!」

鏡奇術師「おまえはだれだ」ジロッ

奇術師「……ッ!!」ゾクッ

奇術師「ぼ、僕は僕だ!!」

鏡奇術師「おまえはだれだ」

奇術師「く、くそっ!!」ダッ

奇術師「おいAI!! AI!! もう敵の能力は船内にまで及んでるぞ!! 「攻撃」は始まってるッ!!」

AI「———起動中———」ブゥン

AI「なんなんだ、一体……。寝ぼけてるのか? 仮面を外した素顔、初めて見せたな」ゴシゴシ

奇術師「そんな呑気なこと言ってる場合じゃない! 攻撃されてるんだ!! 敵が近くにいるはずだ、探せ!!」

AI「なんだって……? 「攻撃」?」


奇術師「既に、僕にも「感染」していた!! あの街で、鏡の異常を「感染」させられて———」

奇術師「……」

AI「? どうかしたかい、座長?」

奇術師「お前……AI。お前、「顔」を……変えたのか?」

AI「は? なにを言っているんだキミは」

奇術師「いや、でも……」チラッ

鏡奇術師「」

奇術師「くそっ……なんてことだ……」

奇術師「「顔」が、わからない! 理屈では、鏡像だとわかるのに……認識が「顔」を受け付けない! 人の判別がつかない!!」

奇術師「どういうことだ!? 僕は何をされているんだ!?」

AI「……ゲシュタルト崩壊」

奇術師「なに? なんだって?」

AI「ゲシュタルト崩壊だよ。長時間、同じ文字を見続けていると「あれ、この文字って、こんな形だったっけ?」と、元の形を思い出せなくなる時がある。その現象を、ゲシュタルト崩壊と言うんだ」

奇術師「それがどうしたんだ! 僕はそんなに長く自分の顔を見つめちゃいないぞ!!」

AI「稀有な例だが、いくつもの条件が揃った場合に限り、それは普段見慣れた自分の顔にさえ作用することがあるらしい。それを意図的に引き起こす実験が、昔どこかであったのだと……データバンクに資料がある」

AI「恐らく敵は、それを利用してキミを攻撃しているんだ。直接攻撃能力がないからとタカを括ったのは間違いだったな……認識能力を攻撃してくるなんて」

奇術師「それはどうすれば治るんだ!?」

AI「普通の状態なら、末期症状に至らない限りは時間経過で回復するはずだ。けれど、このまま敵の攻撃が続けば、もう後戻りのできない状態に陥るぞ」

AI「敵を探し出して、叩くしかない」

奇術師「……けど、敵は……!」

AI「ふん、随分弱気じゃないか。この私を倒したんだ、もう少しクールに事態に対応してほしいものだね」

AI「まあ初めて出会うタイプの攻撃に動揺して、正常な思考能力が損なわれている……ということにしておこうか」

AI「ヒントをあげよう。自分の「顔」がわからなくなったのなら、もっとわからないようにしてやればいいのさ。徹底的にね」

奇術師「……?」

AI「まだわからないかい? 宝具を持っているのは、敵だけじゃないってことさ」

奇術師「……」

奇術師「そうか……そういうことか……!!」

AI「わかったら、早く敵を探してきたまえ。ここは街から2キロ以上は離れている……さすがに、そこまでの射程ではないと信じようじゃないか」

AI「恐らく敵は、この森のどこかに隠れているはずだ」



・・・・・・


竜「」バサッ、バサッ

竜「」ズシンッ

奇術師「」シュゥゥ…

奇術師「……すごいな、ドラゴンの嗅覚っていうのは」

奇術師「キミが宝具保持者だな。おとなしく負けを認めるか、まだ戦うか……どうする?」

超能力者「……」

奇術師「てっきり、老獪な魔女みたいなのを想像していたんだが……ずいぶん可愛らしい「敵」だったな。こんな少女だったのか」

奇術師「さあ、どうする? またやるかい?」

超能力者「……」ジリッ

奇術師「言っておくけど、逃がさないぜ。僕をここまで怒らせたのは、あの魔物以来だよ」ジリッ

超能力者「……」

AI「座長、後ろだ!!」

奇術師「!!」クルッ

超能力者「っ!?」

奇術師「フッ!!」ガシッ、ブンッ

超能力者「あ゛っ!?」ドサッ

奇術師「「分身」するのが、キミの能力なのかい? それとも、分身が宝具の能力で、「鏡の能力」がキミの能力?」ギリギリ

奇術師「助かったよ、AI」

AI「危なっかしい奴だな。携帯電話に乗り移ってついてきて正解だったよ」

超能力者「……っ」


ドール「」シュゥゥ

奇術師「こっちが偽物だったか。そして、この人形が宝具みたいだな。ってことは「鏡の能力」がキミの能力ってわけか。ブッタマゲだぜェ〜〜!」

超能力者「……」

奇術師「そういうことで、観念しな。キミの負けだ。ここには「鏡」はないし、もし「ゲシュタルト崩壊」で攻撃してきても、すぐに僕は竜に変身して無効化する」スタスタ

超能力者「……ぁ、ぅ……」ヘタッ

超能力者「ご……めんなさい」

奇術師「許してほしいかい?」

超能力者「!」コクコクッ

奇術師「い・や・だ・ね! 僕がほしいのは謝罪なんかじゃあないぜ。そうだろ、AI? 僕がなにを求めてるか、わかるよな?」

AI「……まあね。不本意ながら、よ〜くわかるよ」

AI「仲間にするって言うんだろ?」

奇術師「ピンポンピンポォォ〜〜ン!! 大正解〜〜!」パチパチ

超能力者「……?」キョト

奇術師「こんな面白おかしな能力を、宝具無しで使えるなんて……これほどスバラシイ子を勧誘しないなんて、どうかしてるなッ!」

奇術師「僕は大道芸一座を再興する旅をしているんだ。そして、僕はキミを3人目の座員に任命する! 拒否権はないッ!!」ビシッ

超能力者「!」ビクッ

奇術師「さあ、「船」に案内しよう。今のところ、僕らの宿なんだ。まだ生活スペースは余ってるから、安心していいよ」グイッ

超能力者「あの……でも私、魔王を倒さないと……」

奇術師「敗者に決定権はないんだよ! おとなしく、僕らの仲間になってもらう。今日からキミの故郷は僕たちだ!」

超能力者「!!」

超能力者「……」

超能力者(私の村には、私の居場所なんて、ない……。魔王討伐なんて建前で……厄介払いで追い出されたってことも……わかってる)

超能力者「……」

超能力者(いい……のかな? 期待しちゃって……。私にも、友達が……仲間が、できるかもって……)

奇術師「ほら、ぼさっとしてないで! 「船」の内部を紹介するから、しっかり覚えてくれよ? これから一緒に暮らすんだから」

超能力者「……は、はい……!」




超能力者「持っていた力が大き過ぎて危険視され、厄介払いにかこつけて魔王討伐に駆り出された」

単純に強いだけだと追い出されないかなぁって思って、「迷惑な能力」にしました。

能力は「鏡の中の人間とコミュニケートを可能にする」というものです。

けれど、その能力を発動すると現実と鏡の世界に「誤差」が生じます。

それがあの街の混乱の原因であり、彼女が村を追い出された理由です。





占い師・軽業師・騎士・剣士(精霊術師・大臣):530(172+63+97+198)*18
奇術師・AI・超能力者:261(60+89+102)*3
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
屍人(来訪者・怪人):158 *4
国王:118 *1
占星術師:83 *3

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!

↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!

「欠損少女」は「武器屋」でいいでしょうか? 職業的に。

「鍛冶屋」とか「道具屋」でもいいんですけれど……

……まぁ、「捨て子」も大概なんですが、あっちは振り切ってる感ありますしね。

12歳ですし、「そういう職業の家系に生まれた」ってことでも。


———禁じられた森———


来訪者「地味〜〜〜〜〜ぃ」

屍人「……」

来訪者「ジ〜〜〜ミジミジミ。ジ〜〜〜ミジミジミ。あ、なんか今の、セミっぽくなかったっ!?」

屍人「黙って歩けないのか? 口を閉じて歩けよ。マグロじゃあるまいし」

来訪者「だって〜ぇ。地味なんだモン! 生首さんの体はどこに落ちてるの? ここのところ、ずぅっと森の中歩いてるジャン! 早くド派手にボス戦しようよぉ〜!」

屍人「勘違いしてるみたいだな、お前。2つ……勘違いしてるらしい」

屍人「1つは、俺が探してるのは、俺の「魂」だ。昔 封印して、この辺りに捨てた「魂」。「体」じゃあない。「体」は、とある小娘に消滅させられたからな」

屍人「そしてもう1つは、お前は俺の仲間でもなければ、友達でもない。同僚でも、恋人でもない。敢えて言うなら、「乗り物」だ」

屍人「だから、あまり俺の琴線に触れないように気をつけたほうがいいぜ。わざわざ処刑台への階段を、自分から登ることはないだろう?」

来訪者「でも、乗り物が故障しちゃったら困るよね? ゴキブリタクシーなんて、乗りたくないもんねー?」

屍人「……。お前が「船」とやらを置き引きされなければ、今頃「魂」も見つかっていたかもしれんのにな」

来訪者「ほんとにどこ行っちゃったんだろう……私の「船」ぇぇぇ〜〜〜……」ズーン…

屍人「気晴らしで散策してるうちに乗り物を盗まれるなんて、とんだマヌケd……」

屍人「!」ピクッ

来訪者「!」ピクッ

来訪者「んんっ? あれれ、宝具の気配?」キョロキョロ

屍人「あっちから物音がするぜ。あのゴキブリ野郎が向かった方角だ」

来訪者「えっと、じゃあゴキおじさんが一旦私たちの宝具の感知範囲から離れて、もっかい戻ってきたとか?」

屍人「だったら、あの男は1人でドタバタ暴れてるってのか? お前、耳は良くないのか? これは争いの物音だぜ」

屍人「行くぞ。相手がどうであれ、あの男だけでは分が悪い。宝具が奪われても面倒だからな」

来訪者「ええ〜〜!? あの人が戦ってるってことは、つまり、「そういうこと」なんだよォ!? もうちょっとだけ、様子を見ようよ! 私、あの地獄絵図を見たくないぃ!!」

屍人「ゴチャゴチャ抜かすな。いいから走れ」

来訪者「うう〜〜〜……はぁい……」トテテ

屍人(……)

屍人(この俺が、「魂」を保管する場所として選ぶような森だ。人間どころか、獣さえも立ち入らない禁じられた森……)

屍人(そんな場所に立ち入ってくるなんて、一体何者なんだ……?)

来訪者「見えてきたよ! ゴキおじさん、無事みたい! よかったぁ、人間形態だよ……」ホッ

屍人「だが、なにかおかしいぞ」

来訪者「?」

怪人「」ググ…

魔王「「魚」が来たな……」

来訪者「ゴキおじさん、大丈夫っ!?」

怪人「……げ、なさい」ググ…

来訪者「え?」

怪人「逃げなさいっ! 彼と口を聞いてはいけないッ! 彼は———」

魔王「切断呪文」ヒュンッ


スパッ……


怪人「」ドサッ

来訪者「ひぃっ!? く、首……が……!!」ヘタッ

魔王「ご苦労だった、怪人とやら。キミは立派に役目を遂行した。キミの「餌」としての使命は、無事果たされた。おかげで多くの宝具が一度に手に入ったぞ」

魔王「現在、私の手元には19個。どうやらキミたちのを合計すると、23個ほどにはなりそうだ。素晴らしい」

魔王「この世界は既に、この私……「魔王」の手のひらの上だッ!!」

屍人「……魔王? なに寝ぼけたこと言ってんだ。叶わない妄想をこさえるのは結構だが、その妄想を口から垂れ流すんじゃあない。惨めだからな」

魔王「キミたちも、今までご苦労だった。宝具の数からして、あまり実力は期待できそうにないな。ここは無難に、始末しておくとするか……」

屍人「始末されるのは貴様だッ!! 切り刻んで豚の餌にしてやるぜェェェーーー!!!」ヒュンッ

魔王「……やれやれ」

屍人(空気の質感操作で空気の刃を構築……それをさらに「一次元」に加工して、ガード不能の刃に変える!!)

屍人「くたばりやがれッ!!」ブンッ

魔王「……」パキィィンッ

屍人「———」

屍人(なんだ……? 「斬れない」……だと……?)

来訪者(防御すらしてないのに……!?)

魔王「風刃破断呪文」ビュオッ


ズババババッ!!!


屍人「」ビチャビチャッ

魔王「首だけで動くとは、おかしな生物もいたものだ」

魔王「さて、キミはどうする? 戦うか? それとも逃げるか?」チラッ

来訪者「……ぅ……うぅ」

来訪者「うわああああっ!!」ジャキッ


ピキュンッ!!


魔王「」サッ

来訪者(ほとんど光速に近い「エネルギー銃」を、かわされた……!?)

魔王「残念だ。……それにしても妙な服装だな。どこの国の衣装なのだ?」

来訪者「……」

魔王「……まあ、良いか。これから私が手に入れる世界に比べれば、ほんの小さなことだ」

魔王「さあ、跪け! 我が覇道の礎となれることに喜び悶えながらなッ!!」

魔王「風刃じゅm」

怪人「」ヒュンッ

魔王「!?」ドガッ

魔王「……っ」ズザザッ

魔王「首から上を失って、まだ動けるのか……!?」

魔王「!!」ガクンッ

屍人「」ギロッ

魔王「足を、凍結して……!!」


屍人「今だ来訪者! やれッ!!」

来訪者「!」

屍人「こいつは、お前のエネルギー銃を「よけた」! つまり通用するってことだ!!」

来訪者「う、うんっ!!」ジャキッ

魔王「———」


ピキュンッ!!


怪人「……」

屍人「……!」

来訪者「な、んで……」

来訪者「無傷……なの……!?」

魔王「……」

魔王「光線は戯れによけてみたのだが……申し訳ない、妙な期待を持たせてしまったようだな」

魔王「私にはあらゆる攻撃が通用しない。お前たちがどれだけ必死に足掻こうと、私の力は、その遥か上を行く」

魔王「颶風刃呪文!!」バッ

怪人「ッ」ズババッ

屍人「ぐァアッ!!」ズババッ

来訪者「きゃあああっ!?」ズババッ

魔王「……お前たちは、どうして「魔王」に楯突くのだ? もうすぐ、全てが無駄になるというのに……」

魔王「自分たちが「正義」だとでも思っているのか? 何も知らずに、強者の手のひらの上で踊っているだけの存在が、笑わせる」

怪人「」

来訪者「」

屍人「……クソ……」

魔王「まだ生きているのか。なかなか見込みがあるな、貴様は。……実力は、全然ひよっこだが」


魔王「……占星術師。出てこい」

占星「」スゥゥ…

占星「死体の片付けなんてごめんだぞ。めんどくさい」

魔王「それは私がやる。消滅呪文でな」

魔王「お前は、この生首とチームを組んで活動しろ」

占星「ええー?」

魔王「お前、ここまで大した成果を挙げていないだろう。このままでは、お前の堕落した将来設計に手を貸すことはできないぞ」

占星「宝具の目標数は達成したんじゃないのか? どうして私がまだ働かなければいけないんだ……」

魔王「もうすぐ、「盤面」がひっくり返る。これまでの「構図」は一新され、大混乱が起きるだろう」

魔王「それに乗じて暗躍する者が現れるはずだ。……お前たちには、そのゴミ掃除を頼みたいのだ」

占星「……はぁ……やっと、オンザベッドライフを手に入れたと思ったのに……とんだ鬼上司だよ」

占星「せいぜい、1〜2チームくらいでいいだろう?」ザワザワッ

屍人「……!」シュルシュルッ

魔王「それはこちらで判断する。すべてが終わったら、お前を一生ベッドから出ないで暮らさせてやる」

占星「やれやれ。だらけて生きるというのも、楽じゃないな」ギュッ

屍人「……」

魔王「生首よ、そう睨むんじゃあない。お前も芳しい働きをすれば、相応の見返りを与えてやる。詳しくは、その娘に聞け」

占星「……説明は……めんどくさいから、あれだ。省略だ」

占星「まあ、なんだ。よろしくな。私は占星術師だ。お前の名前はなんていうんだ? ……名前がなければ、生首って呼ぶが」

屍人「…………屍人だ」

占星「そうか。よろしくな、屍人」

屍人「……」

屍人(……こいつも、そしてあの男……自称「魔王」も、八つ裂きにして殺す……。刃物は使わずに、引きちぎって、体を8つに分解してやる……)

屍人(どいつもこいつも舐めやがって……「死」よりも遥かに残虐な地獄を再現して、この俺を敵に回したことを後悔させながら嬲り殺してやるぜ……ッ!!)ギリリッ…

魔王「……ん?」キョロキョロ

魔王「はて。あの娘の死体は、どこに行ったのだ……?」




今日はここまでで! 明日は、多分お昼頃に投下します。

欠損ちゃんは鍛冶屋でお願いします。能力の都合上、身近なところで「武器」を見慣れているとグッドですので……



占い師・軽業師・騎士・剣士(精霊術師・大臣):530(172+63+97+198)*18
奇術師・AI・超能力者:261(60+89+102)*3
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
占星術師・屍人:241(83+158)*5
国王:118 *1
鍛冶屋:79 *1

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先着1名、キャラ募集させてください!

↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!



長くなりそうですー。


———宿屋の一室———


軽業師「ケンにぃ、ケンにぃ〜」スリスリ

剣士「……」

軽業師「お〜〜〜い。ケンにぃ〜? 聞こえてますか〜?」ペシペシ

剣士「……」

軽業師「返事しないとぉ、髪の毛三つ編みにしちゃうよぉ?」アミアミ

剣士「……」

軽業師「お腹に乗っかってみたり」ポスッ

剣士「……」

軽業師「うわ、ケンにぃ、腹筋ヤバっ! ヤバすぎっ!」サスサス

剣士「……」

軽業師「いぇ〜い。ほっぺたぷにぷに〜!」プニプニ

剣士「……」

軽業師「ほらほら、反応してくれないと、ちゅーしちゃうぞ〜」

剣士「……」

軽業師「ケンにぃの大事にしてる、あのエロい下着穿いちゃうぞ〜」

剣士「やめろ」

軽業師「……ケンにぃ、ちょっと変態っぽいよ、今の」

剣士「うるさい。というか、どうして俺に構ってくるんだ。他にもたくさん人はいるだろうが。休息時間ぐらい自由に昼寝させろ」

軽業師「だぁって〜〜〜。キシにぃは大臣さんとか精霊術師さんとお出かけだし、ウラねぇは今、占ってくれてる最中だし、ケンにぃしかいないんだもん!」

剣士「お前は1人でいられないのか?」

軽業師「……。だって……1人はヤだよ……」

剣士「?」

軽業師「……みんなと一緒にいたいよ……」

剣士「……」

剣士「よくわからんが、詳しくは聞かない」

剣士「だが、まあ……。おかげさまで眠気が失せてしまったからな。退屈しのぎに、構ってやるよ」ナデナデ

軽業師「!」パァァ

軽業師「えへへっ! やっぱりケンにぃは、「お兄ちゃん」に似てるなぁ!」ニコニコ


扉「 ガチャ


占い師「あら、2人とも、ベッドの上で絡み合って、何してるの? もしかしてお邪魔しちゃったかしら」

剣士「そんなわけあるか」ガシッ

軽業師「……むぅ」ヒョイッ

占い師「浮気しちゃダメよぉ? 精霊術師ちゃんが泣いちゃうじゃない♪」

剣士「くだらんこと言ってないで、占いの結果はどうだったんだ?」

軽業師「そうそう! 私のお兄ちゃんは、今どこにいるのっ?」


占い師「…………」

軽業師「ウラねぇ? どうかした?」

占い師「……まず初めに、この水晶を見てちょうだい。ここに、あなたのお兄さんが映し出されるわ」


水晶「 スゥゥ…

兄『』スタスタ


軽業師「あ、ほんとだ! お兄ちゃんだぁ!!」パァァ

剣士「———ッ!?」

軽業師「うわあ、相変わらず目つき悪いな〜! えっと、ここどこ? なんか森みたいだけど……。っていうか、これ、いつの映像?」

占い師「結構前よ。まあ、なんていうか……お願いだから、冷静に見ててね?」

軽業師「?」


兄『貴様はここで始末する。人としても兄としても、貴様を野放しにしておくわけにはいかない』

兄『終わりだッ!』


軽業師「これ、誰かと戦ってるの?」

占い師「ええ。そうよ」

剣士「……」


男『矢の毒には気づいていたさ。戦闘中、俺の身体能力は異常に高まる。もちろん嗅覚もな……これは神経毒だろう?』

兄『それで……わざと矢が掠ったフリをして、動けなくなった演技で私をおびき寄せたのか……』


占い師「……結構、迷ったのよ。いろいろ「差し支える」かもしれないから、嘘で誤魔化そうとも考えた」

占い師「けれどやっぱり、真実と向き合わせて、前に進ませるのが「占い師」って生き物だから……」

軽業師「?」


兄『さて。終わったのは、お前の方だったな』

男『……くそ……屈辱だ……』

兄『死ね』

男『俺の嗅覚を、獣程度と一緒にされるなんてな』

ズバッ


軽業師「———え」


兄『…………す……ま、ない……いも……と……』

男『ほっといても死にそうだが、俺の疼きを収めるために協力してくれ』

男『そこそこ楽しかったぞ。来世では真正面から挑んでこい』

グサッ!!


軽業師「え? え? なに、これ。どういうこと……?」

剣士「……」


占い師「あなたのお兄さんは宝具を手にして、魔王討伐の旅に出かけたの。動機は、行方不明になった妹探し。そして初めての勇者候補との戦闘で……」

占い師「戦死したの」

軽業師「———」

占い師「どうやら相手の男が、女子供でも容赦なく殺すような人物で……もし彼が妹に出会ったら危ないと思って、攻撃を仕掛けたみたいよ」

軽業師「……だ、れ……? この男は、いったい、だれなの……?」フラッ

占い師「もうすぐ、顔が見えるわよ。とは言っても、相手の男が誰かなんて、もうカルワちゃんだってわかってるんでしょう? ……認めたくないだけで」



暗殺者『かふっ……』ガクッ

剣士『……宝具は……ブレスレットか。一体どういう能力だったんだ?』スッ



軽業師「———」

剣士「……」

占い師「……」

軽業師「………………うそ、だよね? ケンにぃ」

剣士「……」

軽業師「ケンにぃは、良い人だもんね?」

剣士「……」

軽業師「女子供だって容赦なく殺すって……そんなわけないよね? 精霊術師さんのこと、あんなに大事にしてたんだし……」

剣士「……」

軽業師「ケンにぃは、ひねくれてて、素直じゃなくって、女性用下着を肌身離さず持ってるような変態さんだけど……でも、時々ちょっぴり優しくて……」

剣士「……」

軽業師「これ、うそだよね? あははっ……こ、こんな、水晶……こんな、嘘つきな、水晶なんて……」スッ

剣士「」ガシッ

軽業師「……ケンにぃ……?」

剣士「すべて、事実だ」

軽業師「———」

剣士「この水晶に映ったことは、すべて正しい」

剣士「お前の兄上は……俺が殺した」

軽業師「」

軽業師「……う」

軽業師「うわあああああああああああああああああああああッ!!」バッ

剣士「!!」



ズガァァアアアンッ!!



———街中———


精霊「えっと、これで全部でしょうか? 必要なものは買ったと思いますが……」

大臣「うむ、十分だろう。あの2人はお菓子がないと言ってゴネそうだがな」

精霊「私たちが買い物当番の時くらいは、お菓子はなくてもいいのではないでしょうか? 確か、お菓子ならまだ残っているはずですし」

大臣「そうだな。では、荷物は全て私が持とう」

精霊「え、そんな……」

大臣「この肉体を見て、無理をしているように見えるかな?」ムキッ

精霊「……ふふ、いいえ。では、お願いします」ニコッ

大臣「任せておきなさい」ニッ

騎士「……」

大臣「む? どうかしたか、騎士よ。なぜ泣いている?」

騎士「……いえ。なんでもありません……なんでも……」ゴシゴシ

騎士「これが、僕の求めていたパーティの形です……なんて素晴らしい、支え合いの精神……。感動しました」

大臣「」ブンッ

騎士「!?」スパーンッ!!

大臣「はっはっは。大げさすぎるぞ、騎士よ」

騎士「ボケたつもりはないのですが……」ジンジン

精霊「オートツッコミですか。面白い宝具もあるものですね……」

大臣「まったくだ。勇者殿も、なにを思って装備していたのやら」

騎士「……さて、それでは、宿に戻るとすr」


ヒュンッ


騎士「!」バヂヂッ

精霊「?」

大臣「?」

騎士「攻撃されています! これは……「矢」です……! どこかから僕たちを狙っています!」

精霊「え? えっ? 宝具の気配なんて、しませんよ!?」キョロキョロ

大臣「こんなに人通りのある場所で、襲撃してくるだと……?」

騎士「なぜ僕たちが襲われるのでしょう……? もし敵が宝具保持者だとしても、どうやって僕たちが勇者候補であると知ったのか……」

大臣「とにかく、人の少ない場所に移動するぞ!」ダッ

精霊「は、はい!」

ヒュンッ

騎士「おっと」パシッ

精霊「! ……あ、ありがとうございます!」

騎士「いえ。敵のいる方角はわかりました。「矢」は僕が防ぎますから、そちらの方角へ!」

魔拳士「そんなに呑気でいいのですか?」ヒュンッ


騎士「何っ!?」

魔拳士「」ブンッ

大臣「」パシッ!!

魔拳士「……おや、私の拳を防ぎますか」

大臣(重い……。この細腕で、なんという膂力か)ギリギリ

大臣「ここは私に任せて、お前たちはもう1人を倒せ! 「矢」を放ってくる敵を!!」

精霊「で、でも……!」

騎士「精霊術師さん! ここは大臣殿の言うとおりに!」ダッ

精霊「……っ」

精霊「」ダッ

魔拳士「無駄ですよ。結局、あなたたちは全員、私に倒されて頂きますので」

大臣「ふん。小娘の武術に遅れを取る私ではないッ!」

魔拳士「いえいえ、私のは武術ではありませんよ。このようにか弱い私が、そんな野蛮なことをするはずがありません」

魔拳士「私の拳を防いだのは感嘆に値しますが、しかしそれは悪手でしたね」

大臣「?」


ボゴォォンッ!!


大臣「ぐっ……おおおオオッ!?」

大臣(拳を受け止めた左手が、爆発しただと!?)

魔拳士「私は魔拳士! 私が振るうのは、魔法の込められた破壊の拳です!!」

魔拳士「さあ、あなたを倒して、残りの2人も私が1人占めです!!」

大臣「……そうは、させん」ググ…

大臣(幸い、手が爆散して吹っ飛ぶということはなかったようだ。それでも、しばらくは使い物にならんだろうが……)

魔拳士「それから、イイことを教えて差し上げましょう。これでは、あまりにフェアじゃないですからね」

大臣「……?」

魔拳士「私たちは、「3人組」で行動しています」ニッ

大臣「!?」

魔拳士「「矢」にばっかり注意がいってると、思わぬところでリタイアする羽目になるかもしれませんね」

大臣「くっ……! 騎士、精霊術師……!」ダッ

魔拳士「逃しませんよ」ブンッ

大臣「!」サッ

魔拳士「あなたは私を足止めしているつもりだったかもしれませんが、その実、あなたが足止めされていたのですよ」

魔拳士「さあ、戦いましょうか! 命を懸けてッ!!」ニヤ

大臣「……どうやらお前を倒すしか、道はないようだ」スッ

大臣「ゆくぞッ!!」



・・・・・・


精霊「大臣さん、大丈夫でしょうか……?」

騎士「心配いりません。それよりも、僕たちは僕たちの役目を果たさなければ」

精霊「そう……ですね。早くもう1人を倒して、大臣さんに加勢しましょう!」

騎士「ええ。……ん?」

テレビ男「……」

精霊「誰か、倒れてますね……」

騎士「ええ。それに、なんでしょう……頭に、なにか四角いものを被っています……」スタスタ

テレビ「……」

騎士「あの、大丈夫ですか? なにかあったのですか?」ユサユサ

テレビ「……」パッ

騎士「?」

精霊「頭の四角い部分に、なにか映りましたよ?」スタスタ

騎士「映像? ……いや、これは……人が、歩いているところを、上空から見ているかのような……」

騎士「こ、これはッ! 違う、これは精霊術師さんです!」

精霊「え?」

騎士「なにかがおかしい! 離れてくださいッ!!」

テレビ「う〜〜ん。半径1メートル。ちょ〜ど半径1メートル」ムクッ

騎士「!」

精霊「!」

テレビ「もう「遅い」んだよナ〜〜〜」


キュィィィィンッ!!


精霊「なに、これ……体が光って……!?」

精霊「っ!!」ギュンッ

騎士「精霊術師さん!?」

精霊「た、助けて、騎士さん!!」

精霊「———剣士さn」

精霊「」シュンッ

騎士「!!」

テレビ「封印完了。うぃ〜〜〜ん、がちゃ」

騎士(精霊術師さんが、宝具だけ残して吸い込まれた……ッ!!)

騎士「な、なにをしたんです!! 精霊術師さんをどこへやったッ!?」

テレビ「今の子は、「封印」したヨ。ほら、この「ビデオテープ」にネ」ガチャッ

騎士「封印、だと……!?」

テレビ「そそっ。封印。もうぼくにも、どうしようもない。彼女は「永遠に」テレビの世界の住人なのサ」

騎士「———」


テレビ「よしよし、ノルマ達成だネ! いやぁ、どうやってきみたちを襲おうか……というか、襲うか襲わないかを、ずぅ〜〜っと考えてたんだけど、そしたら転んじゃってサ。そこへきみたちが歩いてくるんだもん、びっくりだヨ」

テレビ「彼女は「死んだ」。封印って言っても、永遠に封印されるんだから、死んだも同然だよネ」

騎士「……ッ」

テレビ「さて、帰ろうかナ。まったく、ひどい目に遭ったヨ……」スタスタ

騎士「待てッ!! 逃がすと思うのか!!」

テレビ「ン? ああ、このビデオテープが欲しいのかナ? じゃあ、ほら。あげるヨ」ポイッ

騎士「!」パシッ

ヒュンッ

騎士「」バヂヂッ!!

テレビ「……あれ? なんで「矢」が刺さらない……?」

騎士「あそこか」ヒュンッ

騎士「」タンッ、タンッ

猫妖精「にゃ!?」

騎士「見つけたぞ」スタッ

猫妖精「くっ、この距離なら「矢」はかわせにゃい! これでもくらうにゃ!」スッ


ズバッ!!


猫妖精「———え」

猫妖精(いきにゃり、吹き矢も、私も、斬られてる……)グラッ

騎士「」ガシッ

猫妖精「にゃッ!?」グイッ

猫妖精「ぎっ……にゃァ……」ギリギリ

騎士「」ヒュンッ

テレビ「うおっ!?」

騎士「」ブンッ

テレビ「おっと!」サッ


ズバッ!!


テレビ「ガフッ!?」ブシュッ

テレビ(避けた、はずなのに……)ドサッ

騎士「いいかお前たち。その傷なら、このまま手当しなければ失血で死に至るだろうが……今の僕は、そこまで悠長じゃない」

騎士「これからする質問に答えられなければ、いますぐ首をへし折るからな」グッ

猫妖精「うにゃ……」ギリギリ

テレビ「ぐっ……」ギリギリ

騎士「どうやったら、精霊術師さんを元に戻せる?」

テレビ「だから……無理なんだって。ぼくの能力は、封印すること「だけ」なんだヨ。封印は「解けない」……」


騎士「……死にたいのですか?」

テレビ「本当だヨ! 「封印」と言うから悪いのかもしれない! これは「埋葬」なんだヨ!」

テレビ「きみは人を殺したことがないのかい!? あるだろう、王国の騎士なんだからサ! きみは殺した人間を生き返らせられるのかい? できないだロ!」

テレビ「それを同じだヨ! ビデオテープにした人間は、元には戻せない! きっと誰にも、戻せはしない!」

騎士「……ッ!!」ギリッ

猫妖精「ひっ!?」ビクッ

騎士「……今、僕のことを「王国の騎士」だって言いましたね?」

テレビ「!!」

騎士「僕は自分が騎士であることを、戦う時以外は隠しています。ですから、僕を外見で王国の騎士であると見抜く方法はありません」

騎士「そしてあなたたちは、迷わず僕たちに攻撃を仕掛けてきました。見たところ、宝具も持っていないというのに……」

騎士「さらに、こっちの彼は先ほど「ノルマ」と言った。精霊術師さんを封印して、「ノルマ達成」と」

騎士「あなたたちは、誰に命令されたのですか?」

テレビ「……」

猫妖精「……」

テレビ「い、言えないヨ……」

騎士「」ギロッ

テレビ「言ってしまったら、僕たちは「帰れなくなる」!! そういう約束なんだヨ……脅されているんだ」

騎士「今ここで死ぬのと、どっちがいいんだッ!!」ドガァンッ!!

猫妖精「ッ!!」ビクッ

猫妖精「お、お前らの国の王様だにゃ!!」ポロポロ

騎士「な……に?」

猫妖精「そいつに、私たちは無理やり「連れてこられた」んだにゃ……!」ポロポロ

騎士「なにを、言っているのですか。馬鹿げたことを……」

テレビ「……いや、本当だヨ。王国は魔王の下につく、とか言って、仲間を探しながら、邪魔になりそうな人間を消しているんだ……」

騎士「そんなわけがないでしょう! くだらない嘘を……!!」

占い師「嘘じゃないみたいよ」スッ

騎士「!」

騎士「占い師さん……そ、その方は……!!」

国王「」ボロッ

占い師「ああ、これ? 刺客を放って、自分は安全圏で高みの見物してたから、ボコっていろいろ吐かせたの」

占い師「けど安心して?」

国王「」スタスタ

騎士「———え?」

国王「私よ、私。占い師よ」

占い師「ふふ。国王様ったら、面白い宝具を持っててね。その宝具の能力で、別世界の私を「連れてきて」、私の能力で変身してもらったの」

国王「これで私が王国に帰れば、私が国王様。そこでノビてるおっさんは王国に居場所がなくなって、ただのおっさんになっちゃうってわけ♪」

占い師「まあ、あなたも始末されそうになったわけだし……べつに文句はないわよね?」




・・・・・・


魔拳士「まあ、結構健闘した方なのではありませんか?」スタスタ

大臣「」ボロッ

魔拳士「可哀想に。国のために頑張ってるあなたが、国に捨てられるなんて」

魔拳士「すぐに楽にしてあげますよ。もう頑張らなくていいんです。あなたの死が、王国のためなんですからね」スッ

大臣「」

魔拳士「さようなら」ブンッ


ヒュンッ


剣士「ぐあっ!?」ドガァッ!!

魔拳士「ごはッ!?」メキメキッ

剣士「」ズザザザッ ゴロゴロ…

剣士「うぐっ……ゲホッ……今、なんかに当たったか……?」ヨロッ

魔拳士「」ピクピクッ

軽業師「」スタッ

剣士「!!」

軽業師「どうして……反撃してこないの……?」スタスタ

剣士「……」

軽業師「ねぇ。ほんとに死んじゃうよ?」ギュッ

剣士「ぐっ……」ギリギリ

軽業師「ほら……反撃しなよ。首絞められて、苦しいでしょ? ほら。ほらぁ!」ギュゥゥ

剣士「……すま、ない……」ギリギリ

軽業師「〜〜〜っ!!」

軽業師「このッ!!」ブンッ

剣士「っ」バチィンッ

軽業師「攻撃してきなよッ! お兄ちゃんを殺したみたいにさ! そしたら、ひと思いに殺してやるのに!!」

軽業師「剣を抜いて、戦えッ!!」

剣士「……」

剣士「すまなかった……。それしか、言葉はない」

軽業師「……ッ!!」

軽業師(「反省」「後悔」「悲哀」「諦念」……心理状態を読んでも、心の底から反省してる……。この場で、私に殺されることすら、受け入れてる……!)

剣士「……」

軽業師「なにが、あったのか知らないけど……改心なんてしないでよぉ……!」

軽業師「こんなの、殺せないじゃんかぁ……」ポロポロ

剣士「……」

剣士「すまない……」

占い師「」スタスタ

軽業師「……ウラねぇ……?」グスッ


占い師「面白い能力を手に入れたわ。気休めだけど、私にはこれぐらいしか、してあげられないから」

占い師「出てきていいわよ」チラッ

暗殺者「……」スッ

軽業師「あ……え?」

剣士「!!」

暗殺者「事情は彼女から聞いた。「この世界の私」は、死んでしまったらしいな」

軽業師「え、え……? なに? え、どういう、こと……?」

占い師「こことは「違う世界」から、あなたのお兄さんを「連れてきた」。一応、正真正銘あなたのお兄さん本人よ」

暗殺者「久しぶりだな、妹よ。殺し屋稼業に嫌気がさして家出したと思ったら、軽業師なんて始めてたのか」ナデナデ

軽業師「っ!!」

暗殺者「殺し屋の私が言うのもなんだが……さっきは、よくぞ踏みとどまった。お前は昔から優しい子だったからな」

軽業師「ほ……ほんとに、お兄ちゃんなの……?」

暗殺者「お前は、「死角から」殺す暗殺技術を叩き込まれたのに、それに反抗して「正面から」しか戦わないってのをポリシーにしてたな。父上に折檻されるお前を、私が随分庇ったものだったよな」ナデナデ

軽業師「」ダキッ

暗殺書「お」

軽業師「うあああああああんっ!!」ギュゥゥ

暗殺者「……よしよし」ポンポン

暗殺者「この世界の私の無念を晴らそう。私は、私の世界のお前を探すために帰らなくてはならないが……この世界のお前も、寂しくなったらいつでも会いに来るといい」

暗殺者「私はお前の、たった1人の兄なのだからな」ナデナデ

軽業師「うああああああんっ!!」ギュゥゥ

占い師「……」

占い師「剣士くん。あなたに残念なお知らせよ」スッ

剣士「……? なんだ、その黒い板は?」

占い師「ビデオテープというらしいわ。……精霊術師ちゃんが敵の術にかかって、この中に「封印」されてしまったの」

剣士「なっ———!?」

占い師「今のところ、助け出す方法はないわ。というか敵曰く、封印を解く方法なんて存在しない……「死んだも同然」って言ってる。……嘘をついてる様子もなかった」

剣士「そ……んな……」フラッ

占い師「……」チラッ

大臣「」

占い師「大臣さんも、辛うじて息があるみたいだけど……あの様子じゃ再起不能ね」

占い師「……被害甚大……か」




……あれ? 太陽さん、どこ行っちゃったの……?



占い師・軽業師・騎士・剣士:550(192+63+97+198)*19
奇術師・AI・超能力者:261(60+89+102)*3
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
占星術師・屍人:241(83+158)*5
天使:117 *1
欠損少女:79 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!

↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


平行世界と言っても、宝具はこの世界にしかありません。だからテレビ男のテレビは宝具じゃないって扱いです。ですからマミってないです。

国王は裏でサクっとやられた感じに書かれてますけど、能力を抜きにしても、占い師さんがいなければ詰んでるレベルです。


そういえば、殺戮コンビの剣士と屍人は、相方も漏れなく死んでるんですよね……

すみません、書き途中ですが、そろそろ寝ます。おやすみなさい!

———喫茶店———

奇術師「うんうん、やっぱり、自分の金で食べる飯は格別だね。女の子の手作りも良いもんだけどさ……なんていうか精神的ところで、満たされるよねェ〜〜」モグモグ

超能力者「……」モキュモキュ

奇術師「どうだい、超能力者。美味しいかい?」

超能力者「……うん」コクッ

奇術師「そりゃよかった。でも、好き嫌いはいけないぜ? ちゃんと野菜も食べなきゃさ!」

超能力者「……」スッ

奇術師「いやいやいや。無言でお皿を寄せられてもさ」スッ

超能力者「……やだ。きらい」

奇術師「ふぅ〜〜〜ん。あっそう。そういうこと言っちゃう? へぇ〜〜〜?」

奇術師「じゃあこれからは、夜寝る前にボードゲームするのは無しだね」

超能力者「!?」

奇術師「いやあ、残念だなぁ。結構楽しみにしてたんだけど、キミがそういう態度なら、アレは無しだ、うん」

超能力者「……ズルい。座長、それは、だめ……」

奇術師「そんな悲しそうな顔されてもなァ〜。僕がせっかく稼いだ金で食ってるメシを、嫌いって言って残しちゃう子はねぇ〜〜〜」

奇術師「これはもう、由々しき事態だな。僕、野菜が嫌いな子は嫌いだなぁ」

超能力者「……」

超能力者「っ」パクッ

奇術師「お」

超能力者「……にがい」

超能力者「……野菜は嫌いだけど、がんばるから……嫌いに、ならないで、座長……」

奇術師「苦手でもがんばる子は、大好きさ」ナデナデ

超能力者「!」

奇術師「僕も一緒に食べるから、頑張って食べようか」

超能力者「……うん」

超能力者「」ピクッ

奇術師「?」

超能力者「……敵」

奇術師「え? 宝具の気配は、感じないけど……」

超能力者「北西方向に、6キロくらい。……徒歩でこの街に近づいてきてる」

奇術師「ろッ……!? ちょ、超能力者、キミ、どういうセンサーしてるんだ!?」

超能力者「……鏡の概念を理解してる存在なら、半径10キロまで感知できる」

奇術師「そ、そうなんだ……」

奇術師「どうして敵だってわかるんだ?」

超能力者「……全裸で、背中に羽を生やしてるから」

奇術師「ああ……それは確かに、おかしいな」

超能力者「目的、探ってくる」

奇術師「それはこの場からでもできるのか?」

超能力者「無理。……会話レベルの干渉は、1キロくらいまで近づかないと」

奇術師(それでも宝具の索敵範囲の10倍以上の射程なのかよ……)


———鏡の世界———


鏡超能力者「……あなたの目的は、なに?」

鏡天使「魔王様に逆らう者の始末と、魔王様へ献上するための宝具の収集です。宝具の気配を感じたら、周辺のそれらしき人間を片っ端から消し去るつもりです」

鏡超能力者「……あなたの能力は?」

鏡天使「宝具の能力は、性行為をした相手の能力を強化するというものです。まあ、魔王様以外にこの身を捧げるつもりなど、さらさらありませんが。私自身の能力は、伝承魔法です」

鏡超能力者「どうして魔王に従っているの?」

鏡天使「それはもちろん、魔王様の「強さ」に惹かれたからです。あれほど圧倒的な力を目撃したことは、1度だってありません」

鏡超能力者「……そうなんだ。ありがとね」トテテ




———通常世界———


鏡超能力者「……ってことらしい」

超能力者「そっか。おつかれさま」

奇術師(よくこんな子に勝てたな、僕ら……)

超能力者「座長、どうするの?」

奇術師「話を聞く限り、仲間にするのはかなり骨が折れそうだな。無理かもしれない」

奇術師「全裸で外歩いてるなんて、社会性の欠片もないぞ。そんなのがこの街に来てしまったら、間違いなく地獄絵図になる」

奇術師「かといって、この街を見捨てるのも寝覚めが悪いしな……しょうがない、一肌脱ぐか」

超能力者「……座長、やさしい」

奇術師「そんなんじゃないさ。ただ、大道芸一座としては、「お客様」が減っちゃ困るんでね」

奇術師「そういうわけで、街の外で敵を迎え撃つとしようかな!」



・・・・・・


奇術師「……さて、と」コキコキ

天使「私の前に自ら出てくるなんて、なかなかの度胸ですね」

奇術師「ガラスハートじゃあ、大道芸人なんてやってられないさ。どんな舞台でも万全のショーを披露してこそ、奇術師ってものだからね」

天使「これから始まる殺戮ショーは、せいぜい楽しませてくださいね」

奇術師「やれやれ、見た目に反してアクティブだね。そもそもどうして服を着ていないんだい?」

天使「レベルの等しい存在でなければ、恥ずかしがる必要なんてないでしょう? あなたは虫に裸を見られて恥ずかしがるのですか?」

奇術師「虫が裸でいるのを、恥ずかしいヤツだと思ったことはないね」

天使「あなたは服どころか、皮まで脱がせてあげますわ」

奇術師「そりゃ怖い。けどキミは、服を着てたほうが良かったんじゃないの?」

天使「……?」

天使「!」

天使(いつの間にか、トランプが3枚、体に刺さっている……! 一体いつ……)

天使「おかしな能力を使うようですね」

奇術師「そりゃあもう。行動全部が面白おかしくないと、奇術師とは言えないぜ」

天使「その仮面、顔ごと剥がしてあげますわ」スッ

天使「光条呪文」ピカッ

奇術師「うおっ!?」

奇術師(レーザー光線……! 当たってたら貫通してたかもな)

天使「目を狙ったのですが、外しましたか。それに今日はあまり天気が良くないので、出力がイマイチですね。……光条呪文」ピカッ

奇術師「よっと」ピカッ

天使(ナイフで光線を反射させた……!?)

奇術師「指先から発射するんじゃ、軌道を読めて同然だよなァ〜〜。目を狙うって宣言してるしよ〜」

奇術師「そんでもって、光でナイフの雨を撃ち落とせるかァ!?」ヒュンヒュンッ

天使「風陣呪文」ゴゥッ!!

天使「……!?」

天使(あの男は、どこへ……?)キョロキョロ

奇術師「」ヒュッ

天使「ッ!! 光条呪文!」ピカッ

奇術師「」スカッ

天使(また外した……!? さっきから、なにかおかしい!)

奇術師「おらァ!!」ブンッ

天使「ぐっ」ズバッ

奇術師「知ってるかい? 「スペード」って、「剣」を表してるんだぜ。斬ったりする、あの「剣」だ。だからトランプで人を斬れても、不思議はないよな?」

奇術師「ちなみにこれは、「スペードの7」だ。ラッキーセブン♪」


天使(懐に潜り込めば勝てるとでも? 魔術師にも、近接戦闘の心得はあります)

天使「爆発呪みょん!」バッ

奇術師「そりゃッ!」ブンッ

天使「!?」ズバッ

天使「くっ!!」バサッ、バサッ

奇術師「お。空飛ぶか……ズルいな」

天使「はぁ、はぁ、はぁ……」バサッ、バサッ

天使「相手の体の一部分を一瞬だけ操る……地味な能力ですね」

奇術師「ありゃ。種も仕掛けも見抜かれちゃったか。結構早かったな」

天使「指先、眼球、舌……それでこちらの攻撃は外し、そちらは安全に攻撃できると」

天使「しかし上空にいる相手に攻撃する術はあるのですか? こちらは攻撃し放題ですがッ!」バッ

奇術師(ボディジャックは射程30メートル……届かない)

天使「裁炎呪文!!」ドバッ

奇術師(なんだ、あの呪文は……聞いたことがない。……液状の炎を降らせてる)

天使「触れれば体中の水分が蒸発して、塩の柱みたいになれますよ。そしてすでに、逃げ場はない」バサッ、バサッ

奇術師(囲まれた! すでに周囲は炎の海……!! しかも今は「指輪」を持ってないから、空間移動で逃げることはできない!)

奇術師「うおおおおおお!!」ザクザクッ

天使「地面をトランプで切って「堀」を作ったって、気休めにしかなりません。既にあなたは終わっている!」

天使「魔王様に仇なす罪人は、炎に焼かれて地獄に堕ちよ!!」

奇術師「いいや、落ちないね! むしろ高く高く、飛び上がってやるさ!!」バッ

奇術師「……痛いだろうなァ〜〜〜……でも、やんなきゃ死ぬしな……ちくしょぉ〜……!」

奇術師「」ドバァッ!!

天使「!?」

天使(飛び上がった……!)

奇術師「ごふッ……!? ……「クラブ」は「棍棒」を意味する。つまり「打撃」だ。三枚分のクラブで、空に吹っ飛ばしてもらった……ゲホッ」

奇術師「そして射程圏だ! 「翼」をジャックする!!」バッ

天使「!」ガクンッ

奇術師「喰らえッ!! 四枚分の「スペード」をォォ!!」

天使「裁光呪文!!」ピカッ

天使「」ガクンッ

奇術師「!?」ガクンッ

天使「予想していました。あなたに空を飛ぶ手段があるかもしれないことを。そしてこの呪文は、「空を飛んでいるものを地面に叩きつける」という呪文」

天使「あなたも覚悟を決めて「飛んだ」わけですし、私も覚悟を決めて「落ちる」としましょう。イカロスのように」

天使「もちろん私にとって、これは想定内の出来事ですので、私の落下位置は「地面」ですが……あなたは違う」

奇術師「———!!」

天使「私の勝ちです」

天使「げふッ!!」ドガァッ!!

奇術師「」ボチャンッ

奇術師「うあああああああッ!?」ジュゥゥゥ!!


天使「ぐぅ……くっ……」ヨロッ

天使「ギリギリの勝利、ですね……。心臓の高鳴りがひどい……こんなにドキドキしたのは、魔王様と見た時以来です」ドクドク

奇術師「あああああぁぁぁ……」シューッ、シュゥゥ…

奇術師「」

ドール「」スゥゥ

天使「……え?」

奇術師「ありゃりゃ。宝具がないとはいえ、まさか負けるなんてな。危ない危ない」

天使「!?」バッ

奇術師「動くなよ。もう動くな。お前の負けだ。時間切れだからな……お前の負けなんだ」

天使「……宝具……さっきのは偽物だったのか」ググ…

奇術師「おいおいおい。動くなって。言葉が通じてないのか? お前、天使っぽい見た目だし、天界語とかで喋らなきゃダメなのかァ?」

天使「殺す……魔王様に仇なす者は、皆殺しにしなければ、いけないんです……」

天使「裁地呪m」

天使「ぐッ!?」ガクッ

奇術師「……」

天使「胸が……苦しい……」ドクドク

奇術師「言っただろ、「時間切れ」だって。動くなよ。動くな」

天使「私に、何を……」ドクドク

奇術師「「ハート」は「心臓」だ。「心」とか「精神」もアリだが、まあ、ベターなのが「心臓」だ。しかも「ハートの4」! 4だぜ、4。超バッドナンバー!!」

奇術師「具体的には、お前の背中に貼り付けておいた「ハートの4」は、ゆっくりゆっくり……お前の心拍数を加速させていってたんだよ」

天使「……いつの間に……!」ベリッ

奇術師「今頃剥がしても、もう遅い。このままだと、心臓が破裂するぜ」

天使「はぁ、はぁ、はぁ……」ドクドクドク

奇術師「焦るなよ。焦ると、さらに心臓の鼓動が早まるぜ。寿命が縮まる。焦るんじゃあない」

天使「……くっ」バタッ

天使「はぁっ、はぁッ……!!」ドクドクドク

奇術師「いいか、僕は別に、魔王と戦おうなんて思っちゃいない。そんなことには興味がないんだ」

天使「……?」ドクドク

奇術師「ただ、大道芸一座の仲間を集めてるだけ。勇者側でも魔王側でもなく、「中立」だ」

奇術師「キミは魔王の強さに惚れたって言ってたな。それなら、どうしてキミが魔王に協力する必要があるんだ? そんなに強いのに。もしかして、キミの協力がないと、魔王って勇者候補なんかに負けちゃうわけ?」

天使「そんなわけないでしょうッ! ……ぐぅっ!?」ドクドクドク

奇術師「おおっと、興奮するなよ。死んじゃうぜ」

奇術師「……それなら、キミがそうやって暴れまわることなんかないじゃないか。困るんだよ、それは。僕は「中立」だが、無闇に僕のお客様を殺されるのは困る」

奇術師「キミの選択肢は2つだ。1つは、この場で、勇者とも魔王ともなんの関係もない、僕なんかに殺されて野垂れ死ぬ。……全裸で」

奇術師「2つめは、僕らと各地を旅して仲間を集めながら、勇者候補たちと魔王の戦いを見守る。……服を着て」

奇術師「さあ、どうする? 言っておくが、キミに残された時間は、あんまりないぜ」

天使「……」ドクドクドク

天使「私……は……」ドクドクドク



・・・・・・


AI「またキミは、変なのを連れ込んで……」

奇術師「だって、羽が生えてるんだぜ? こりゃあもう、仲間にするしかないだろォ〜〜!」

天使「……」

AI「信用できるのか?」

超能力者「……「しばらくは一緒に行動して、様子を見る」って……言ってた……「鏡の中の彼女」が」

超能力者「……鏡の中では、嘘はつけない……鏡の世界は、私の支配下」

AI「ふぅん。まあ、キミがそこまで言うなら、そうなんだろうな」

奇術師「おいおいおいおいおい。AI。そりゃ、どういう意味だい?」

AI「いいから彼女に服を着せろよ。あるだろ「船」に、服くらい」

奇術師「それがさ、どの服もぴっちぴちで着れないんだよ。むしろ服を着てる方がエロいって感じ。だから服を買いに行かないと」

天使「別に、いいじゃありませんか、服なんて」

奇術師「僕がよくないの。キミの心臓を破裂させない条件に、服を着るってのも含まれてるんだからな。おとなしく座長には従えって」

天使「……」ムスッ

奇術師「まあ、とにかく……。これからよろしく、天使」

天使「……よろしく、お願いします」




魔王軍仲間にするって、なんかおかしい気もしますね。

ミサイルは科学者でおねがいします。


占い師・軽業師・騎士・剣士:550(192+63+97+198)*19
奇術師・AI・超能力者・天使:378(89+60+102+117)*4
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
占星術師・屍人:241(83+158)*5
鍛冶屋:79 *1
科学者:33 +1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!

↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


ちょっと歯医者とか行きますので、すみません、遅くなります。

なんだかこれから死ぬほど忙しくなりそうです……

でも、一日一投稿ラインは守っていきたいとは思います。

そうですね、今日はもう寝ようと思います。すみません、おやすみなさい。



ドガァァアアンッ!!


科学者「……右に逸れた……13mもだ。風か? いや、空気抵抗? ミサイルの頭が歪んでいるということなのか……?」ブツブツ


ドガァァンッ!!


科学者「……飛距離が全然足りていないぞ。下に逸れたのか……いいや、違うな。火薬の量が足りていない……違う違う、火薬の一部が不発だったのか」ブツブツ


ズガンッ!!


科学者「……こいつに至っては、爆発すらしないじゃあないか……。……クソ、クソクソクソッ!! どいつもこいつも、ポンコツばっかりじゃァねェかよォォォーーー!!」

科学者「だがそれがいいッ!!」クワッ

科学者「むしろ良いッ!! スゲー良いッッ!! ダメな子ほど可愛いってのは、ほんとマジ、真理だよなぁぁ〜〜〜!!」

科学者「痛かったでちゅかァ〜〜? よぉしよし、今度はしっかり改良して、美しい爆発をさせてあげまちゅからねェェ〜〜〜♡♡」ナデナデナデ

科学者「ちくしょう、どこでどう、「育て方」を間違ったんだぁ……? 俺の「教育方針」はパーペキだと思ったんだがなァ……」


車椅子「 キコキコキコ……


科学者「おい小娘。テメェ、それ以上近づくんじゃあねーぞ。わかってんだからな。お前が近づいてきてたことも、宝具持ちだってのも、全部わかってんだ。知っててスルーしてたんだよ。「あえて」だ」

科学者「俺の子供たちとの「団欒」を邪魔してんじゃねェ〜ぞ、出来損ない風情が」

鍛冶屋「……出来損ない? 私には、アンタの頭の方がよっぽど出来損ないに見えるんだけど」

科学者「後で相手してやるよ。バラバラにしてやる。だから今は失せろよ。俺はあと14人も相手してやらなきゃならねんだからよ」

鍛冶屋「あっそ。じゃあさ、そのぴゅーぴゅー飛ばすオモチャ遊びが終わったら言ってよ」

科学者「」ピクッ

科学者「……テメェコラ、なんつった。今……」

科学者「この俺の「ミサイル」がァ……なんだっつった今ァァァーーーッ!!!」ジャキッ

鍛冶屋「!」

科学者「吹っ飛ばせ、「翔子」ォォォ!!」ドシュッ!!


ズガァァアアンッ!!


鍛冶屋「っ」ブワッ

鍛冶屋「くっ……!」ドサッ

科学者「チッ……やっぱ左に逸れるんだよなぁ……。なんなんだろうなぁ、コレ……」カチャカチャ

科学者「おいガキ、前言撤回して詫び入れれば、まあ半殺しくらいで許してやってもいいぜ。もう転がった車椅子に乗ることさえできねェだろォが」

鍛冶屋「……誰が謝るって? イカレ野郎に謝ることなんて、何もないわよ!」

科学者「じゃ、「2発同時」食らって、バラバラになって消し飛べやァァァッ!!」ドシュッ、バシュッ!!

鍛冶屋「!!」


ズガァァアンッ!!


鍛冶屋「うぅっ!?」ゴロゴロ

科学者「大口叩く割には、大したことねェなああああッ!! 左腕しかねェ分際で、俺の「ミサイル」を馬鹿にしてんじゃねーぞ!!」

科学者「って……ありゃ、「キャサリン」が爆発してねーじゃねーか。ったく、しょうがねぇ子だなぁぁ〜〜〜」ニヤニヤ

鍛冶屋「……」ズリ、ズリッ…

科学者「あー……もしかして、発射する前に筒の中で火薬が偏ってるのか……? なるほど、じゃあもっと火薬をしっかり詰めるようにしないとな……」ブツブツ

科学者「……やっぱ砲台とか造ったほうがいいのか……だが一回失敗して、死にかけたしなァ……けどやっぱし、手で固定するとどうしても……」

科学者「ハッ!?」

鍛冶屋「……」ペタペタ

科学者「おいテメェーーーッ!! なにしてやがんだクソガキがァァァ!! 勝手に「キャサリン」に触ってんじゃあねェぞコラッ!!!」

鍛冶屋「やっぱこれ、「武器」だよねぇ。「人の殺傷を目的として造られたもの」だ」

鍛冶屋「ふぅん、「ミサイル」って言うんだ。形はなんだか、ソーセージみたいだけど……」

鍛冶屋「でも、これならもっと尖ってたほうがいいよ。鉛筆みたいに、シャープに……こんなふうに」グニャッ

科学者「……!?」

科学者(ガキんちょの腹から、なんかが生えて……)

鍛冶屋「こっちの方が、速度も照準も優れてるよ」バシュッ!!

科学者「———ッ!!」

科学者(こ、これは、「ミサイル」かァァァーーーッ!?)


ズガァァアアンッ!!


鍛冶屋「……」ズリ、ズリッ

科学者「」プシュゥゥ…

科学者「ふへ……ぐへへへへ……そうか、あの形だ……あれが「ミサイル」の完成形だぁ……ふひへひひひひひ……」

科学者「」ガクッ

鍛冶屋「……バカは死んでも治りそうにないね」

鍛冶屋「車椅子壊れちゃったし……これからどうしよ」ハァ…




久しぶりの車椅子キコキコでテンションが上がった@なのでした。

書いてみてから、このミサイリストは仲間にしたかったな……と、ダイスの神様を仄かに恨みました。

今日の投下はここまでです。おやすみなさい!



占い師・軽業師・騎士・剣士:550(192+63+97+198)*19
奇術師・AI・超能力者・天使:378(89+60+102+117)*4
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
占星術師・屍人:241(83+158)*5
鍛冶屋:99 *2
考古学者:105 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!

↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!



<ミサイリスト「殺す」 vs 欠損少女「倒す」> でした。

三日後、そこには新たなミサイルの試射に励むミサイリストの姿が……!!



古学者「ンン〜。この宝石は500年モノだなぁ。まあ、文化的価値はなさそうだが……」

古学者「……って、いやいやいや! 違う違う! 今回のターゲットは財宝じゃあないんだった!」

古学者「えっと、宝具……? ってのを集めないといけないんだっけか。やれやれ」

古学者「つっても、宝具保有者ってのに全然会えないって、一体どういうことなんだ? こんなイイ男を放っておくなんて、世の中の奴らは見る目がないねぇ」

帽子「ソンナアンタニ朗報ダゼ」

古学者「……」

古学者「最近の帽子は独り言もさせてくれないのかい」

帽子「ソウ言イナサンナッテ。「朗報」ナンダッテバ」

古学者「お前の言う朗報ってのは、イコール悪報だろうが」

帽子「ソレハアンタ次第ダゼ。俺ノ言ウコトヲ、チャーント聞ケバ、アンタニ悲劇ハ起コラナイ」

古学者「で、今回の朗報とやらは、なんなんだぁ?」

帽子「コレカラアンタハ「犠牲者」ニ出会ウ。ソノ少女ヲ、決シテ助ケテハナラナイ」

帽子「モシモ助ケヨウナンテ思エバ、アンタハ間違イナク———」

帽子「———死ヌ」

古学者「……!」

帽子「イイカ、「見捨テル」ンダゼ。俺カラノアドバイスハ、ソレダケダ。「見捨テル」ンダ」

帽子「ソレジャア、オヤスミサン」

古学者「……」

古学者「やれやれ、だぜ」




———砂漠———


占星「……星が……騒いでいる」

屍人(……)

屍人「」チラッ

占星「こんなに星がうるさいなんて、どう考えても異常だ。それなのに、誰も何も騒いだりしないのは、どうしてなんだ」

屍人「おい……星? 「星」だって? 今はまだ昼だぜ。星なんて、あるはずないだろ」

占星「お前はバカヤロウだな。昼になったら星は消滅するとか思ってるのか? 学校で何を聞いてたんだ? 昼でも星はある。目に見えないだけだよ、バカヤロウ。このバカヤロウ」

屍人「……星がうるさいとか言ってるようなお前に、どうしてそこまで言われなくちゃならないんだ……」ピキピキ

占星「むしろ、どうして星の声が聞こえないんだお前たちは。こんなにも耳障りなのに。これでは、うかうか安眠もできない。ああ、面倒事のない世界で、穏やかに眠りたい」

屍人「永遠の眠りをプレゼントしてやろうか」

占星「それはいいかもな。そろそろ生きてるのもメンドくさくなってきたところだ」

屍人「……」

占星「それにしても暑いな。暑い。暑すぎて歩くのも面倒になってきた。っていうかお前を抱えてるから余計に暑いんだ。だいたい全部、お前のせいだ」

屍人「暑い暑いうるさい。余計に暑くなるだろ」

占星「私が暑いって言っただけで気温が上がるわけないだろ。そんな能力があったら、寒い寒いって言ってるよ」

屍人「寒い寒いって言ったら寒くなるだろうが、馬鹿が。適温だ適温だって言えよ」

占星「……生首のくせに」グリグリ

屍人「やめろ! 側頭部に拳をめり込ませるな!!」

占星「……ん」ピクッ

屍人「」ピクッ

占星「宝具の気配だ。……あそこに、子供が見えるな。女の子だ。あの子が宝具持ちかな?」

屍人「ならさっさと殺して、宝具を奪え。あっちからは、こっちが見えてないんだろう?」

占星「物騒だな。向こうに戦う気がなければ、殺すことはないだろ。私は面倒なのが嫌いなんだ。無用な戦闘は避けたい」

屍人「じゃあなにか? わたくし魔王軍の者ですが、宝具を譲って頂けませんでしょうか、とか聞くってのか?」

屍人「向こうも宝具の気配を感じてはいるだろうが、見たところフラフラだ。砂漠の熱気にやられているんだろう。俺たちと違って、日光を遮断する術なんて、そうそうないだろうからな」

屍人「不意打ちでサクっと殺してしまうのが一番楽だ」

占星「……」

占星「「遺恨」を残すのは、ダメだ。めんどくさいからな。復讐される可能性があるから……戦うなら、相手は殺す」

占星「けど、戦わなくていいなら、戦いたくはない」

屍人「おいおい、なに生っちょろいこと言ってるんだ? 魔王の手駒なんだろうが、お前は」

占星「……」

屍人「……ふん、わかったよ。なら俺が殺す」フワッ

占星「!」

屍人「俺は宝具を集めて、必ずあのクソ野郎をぶちのめす。そして、俺が魔王となって、この世界を支配してやる」

屍人「そのためなら、誰だって利用するし、誰だって殺す」

屍人「たとえガキだろうとな……ッ!」ヒュンッ


屍人(「空気の質感操作」で生み出した物質を、あのゴキブリ野郎の「半生物化」で鳥に変えて、俺の機動力を確保。そして生み出した空気の刃を「一次元」にして……)

少女「……?」

屍人「」ヒュオッ

少女「……えっ? きゃあああああああ!?」

屍人「死ねッ!!」


パシィィィンッ!!


屍人「ぐおッ!?」ドシャッ

占星「……!」

少女「!?」

古学者「やれやれ、俺は昔っから、損な役回りばっかりなんだが……」

古学者「ま、女の子を守って散るなら、本望ってとこかな」

屍人「……何者だ……キサマ」フワッ

古学者「帽子だけじゃ飽き足らず、ついに生首まで喋るようになったか。世も末だな」

古学者「なに、通りすがりの考古学者さ。この辺にあるという、埋もれた遺跡を探していたところだ。鞭で攻撃したことは謝るよ。悪かった。さ、解散だ。帰った帰った」ヒラヒラ

屍人「…………舐めてんじゃあないぞ……」

屍人「誰に楯突いたのか、わかってやがんのかァァァーーーッ!!」

古学者「逃げるぞ!」ガシッ

少女「……えっ!?」グイッ

屍人「占星術師ッ!! 絶対に逃がすんじゃねェぞッ!!」

占星「……おい、屍人。落ち着けって。冷静になれ」

屍人「悠長なこと言ってんじゃ……」

占星「屍人」

屍人「……」

屍人「……ふん」

屍人「いいか、よく聞け。あのガキが宝具持ちだと思っていたが、おそらく違う。身のこなしでわかる。あのガキはただの素人だ。なにかの理由で、砂漠で遭難していたんだろう」

占星「宝具持ちは、あの男の方だったってことか? でも、こんな見晴らしのいい砂漠で、どうやって隠れていたんだ?」

屍人「お前と同様に、視覚を欺く宝具でも持っているのかもしれない。あるいは、砂の中に身を隠していたのかもな。あの男がどこから現れたのか、見ていなかったのか?」

屍人「まあいい。ともあれ、標的は変更だ。まずはあの男を殺す。それで宝具が手に入れば、ガキの方はどうだっていい。放っておいても干涸らびて死にそうだしな」

屍人「さあ……追いかけるぞ」



・・・・・・


帽子「アーアー、ダカラ言ッタノニヨ。「見捨テロ」ッテ。オマエノ死ガ、確定シチマッタゼ?」

古学者「「これは間違いなく死んだ」と、この40年の人生で100回は確信してきた。が、結果はこの通り。今回も、なんとかしてみるさ」

少女「……あ、あの……」ビクビク

古学者「巻き込んで悪かったね。……いや、この場合、巻き込まれたのは俺の方か?」

古学者「とにかく安心してくれ。首を突っ込んだからには、キミは俺が守ってみせる」

少女「……!」

古学者「」チラッ

古学者(……追っ手が、いない……。やはり、「透明化」の能力を持っている敵がいる。あの生首の他に、誰かがあの場にいた)

古学者(どこに行っていいのかわからないのなら、一方向にまっすぐ進むしかない!)

古学者「来いッ! アイアンネック!!」ピュイィィ!!

馬「ヒヒィィン!」バカラッ、バカラッ

古学者「乗りな、お嬢ちゃん。しっかり捕まってるんだぜ」スッ

少女「は、はいっ!」ギュッ

古学者「ハッ!」

馬「ヒヒィィンッ!」バカラッ、バカラッ

古学者「」チラッ

古学者(やっぱり、どこにもいない。敵が移動系の能力を持っていたらかなりキツイことになるが……)

帽子「オマエハ中々、面白イ奴ダッタヨ。ダカラ大サービスダ。最期ノアドバイスヲシテヤロウ」

帽子「「上、アルイハ下」ヲ見ロ」

古学者「……上、あるいは下……? 後ろじゃなくてか?」

帽子「コレ以上ハ言エナイ。ダガ、俺ノ言ウコトヲ聞ケバ、「最悪ノ事態」ハ避ケラレルト思ウゼ?」

古学者「……」チラッ

古学者(下は……地面は、べつに、これといっておかしな点は……)

古学者「ッ!!」

古学者(……な、なんだ、これは……! 俺たちの影が「2つ」あるだって!?)


古学者「」チラッ

古学者「———ッ!?」

古学者「いいかッ! このまま馬に乗って、近くの街に逃げ込むんだ! 手綱を握っているだけでいい! わかったなッ!!」グッ

少女「え? えっ?」

古学者「いいか、振り向くな! 決して後ろを振り向くんじゃないぞ! その子を頼んだ、アイアンネック!!」バッ、ゴロゴロ

馬「」バカラッ、バカラッ…

古学者「……」

古学者「砂漠で影が「2つ」……か。まるで2つめの「太陽」だな」

占星「」キュィィィィィンッ…!!

屍人「いいぜ、そのままだ。「重力」と「空気」は俺が操る。空中で、馬よりも早く飛行できるから敵を逃かしはしない」

屍人「だから占星術師。お前は、そのまま「光」を集めるんだ」

屍人「お前単体でそんな技を使えば、集めた光で焼け焦げてしまうだろうが……そこは俺の水分操作で熱を遮断できるからな」

屍人「お前の能力は、こうやって使うんだよ」

占星「……」

占星「こうなった以上、殺すけど……なにか言い遺すことはある?」

古学者「……」

古学者「いいや、なにもない。未来への可能性を「遺した」からな。もう、十分だ」ニッ

占星「……そう」


ピキュンッ!!



ズガァァァアアンッ!!!



占星「……」

屍人「さて、あのガキを殺しに行くぞ。もしかしたら、宝具を分け与えているかもしれない」

占星「いや、もういい」

屍人「あ?」

占星「帰ろう……ええと、ほら、暑いしな」

屍人「……お前……」

屍人「———ん?」ピクッ

屍人「……………………。」

屍人「ッ!!」

占星「どうかしたのか?」

屍人「……わかった……」

屍人「わかったぞッ……! あの野郎の……魔王の、「能力の正体」がッ!!」

占星「なに……!?」


屍人「でかした、占星術師! お前の言葉で、全てがカッチリと嵌った! これで、奴を殺せるぞッ!」

屍人「占星術師。お前確か、将来の暮らしを保証してもらうという約束で、魔王に協力しているんだったよな?」

占星「ああ」

屍人「俺が魔王になったら、それ以上の待遇を約束しよう。……クク、お前のおかげだ。恐らく、1人で考えていたんじゃ、一生たどり着けなかったかもしれん」

屍人「お前は特別だ。俺について来い、占星術師」

屍人「俺たちで、魔王を倒すんだ」

占星「!」

占星(……)


巫女『あんた、勇者候補なんでしょ? なら、ちゃんと魔王を倒してよね』


占星「……」

屍人「……」

占星「めんどくさい……けど」

占星「わかった。お前に協力してやる。お前1人だと、どうにも心配だしな。それでお前が負けて、私の監督不行届とかで、報酬がチャラになっても困るし」

占星「それに……いい子ぶるわけじゃあないが……やっぱり、魔王を倒さなければ、星たちのざわめきは鎮まらないような気もするしな」

屍人「だったら、2人で奴を仕留めるぞ。俺の考えが正しければ、この能力は、十分に対策ができる。十分に勝機があるぞ」

屍人「殺るぞ———魔王をッ……!!」




私のゴールデンウィークは、まだまだ先です……

今日の投下はここまでです。おやすみなさい!



占い師・軽業師・騎士・剣士:550(192+63+97+198)*19
奇術師・AI・超能力者・天使:378(89+60+102+117)*4
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
占星術師・屍人:241(103+158)*6
鍛冶屋:99 *2
反逆者:93 *1

募集中


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騎士「……よろしかったのですか?」

占い師「なにがかしら?」

騎士「あんな状態の彼を、このパーティから追い出したことですよ」

占い師「追い出した……だなんて。人聞きが悪いわ。あの子が勝手に出て行っただけじゃない」

占い師「それにカルワちゃんの視線に殺意がこもっていて、居心地悪かったでしょうし」

軽業師「……そんなこと……」プイ

占い師「ないって言い切れる? 私には、ずぅ〜〜っと、剣士くんのことを責めてるように見えたわよ?」

軽業師「……わ、悪い!? だって、家族を、殺されたんだよっ!?」

占い師「悪いだなんて言っていないわ。ただ事実を伝えただけ。騎士くんが「追い出した」と言ったのも、つまりはそういうことでしょう?」

騎士「ええ、まあ……」

軽業師「……」

軽業師「……だって……だってぇ」ジワッ

占い師「もう、泣かないの」ナデナデ

占い師「けれど……「フェア」じゃないわよね。あっちが、カルワちゃんについて一方的に知っているっていうのは」

軽業師「……?」

占い師「だから、剣士くんの過去も占ってみたの。カルワちゃん、見てみる? 剣士くんが、どういう風に育てられて、どういう風に生きてきたのか」

占い師「きっとそれを見たところで、彼のことを許してあげられるとは思えない。けれど私は、全部を知った上で……フェアに判断してもらいたいの」

占い師「だから……覗いてみない? 剣士くんの過去を」

軽業師「……っ」

軽業師「う、うん……」

占い師「そう。じゃあ、水晶を覗いてみて。順を追って、彼の生い立ちを見ていくわよ」スッ



・・・・・・


鍛冶屋「」ズリッ、ズリッ…

鍛冶屋(やっぱり車椅子が壊れたのは痛いわね……。あの変態から奪った宝具は、なんの役にも立たないし……)

鍛冶屋(早いとこ、代わりのアシを手に入れないと)

鍛冶屋「!」ピクッ

鍛冶屋「」キョロキョロ

剣士「……」フラフラ

鍛冶屋(宝具の持ち主は……あの男か。なんだか今にも死にそうな顔してるわね)

剣士「……」フラフラ

鍛冶屋(私に気づいてすらいないみたいね。「ミサイル」とかいう武器で不意打ちしちゃいましょうか)スッ

剣士「やめとけ」ボソッ

鍛冶屋「」ビクッ

剣士「今、俺は機嫌が悪い。……「発作」が起きるかもしれん。そうしたら、責任は取れんぞ」

剣士「宝具が欲しいなら、他を当たれ」スタスタ

鍛冶屋「……」


ガキィィンッ!!


剣士「……遠まわしに「失せろ」と行ったんだが……通じなかったか? 今の投げナイフは、まさか「攻撃」か?」

鍛冶屋「勝手に見下して、馬鹿にしてんじゃないわよ」

鍛冶屋「上から目線で偉そうなことを言うなっ! どいつもこいつも……!!」

剣士「よくわからんが、ヒステリックに付き合う気分じゃないんだ。ガキは糞して寝ろ」スタスタ

鍛冶屋「〜〜〜っ!!」ブチッ

鍛冶屋「」ジャキッ

剣士「……! 銃が、体から……」

鍛冶屋「私と同じ体にしてあげるわ!!」


ドガガガガガッ!!


剣士「」ガキキキンッ!!

鍛冶屋「っ!? 全部弾き落とすなんて……!」

剣士「……おい」ズズズ…

鍛冶屋「っ」ゾクッ!!

剣士「……俺の体に当たるならともかく……「ビデオテープ」に掠りそうになったじゃねぇか……」

剣士「———殺すぞ」ギロッ

鍛冶屋「……っ!!」ビクッ


鍛冶屋「……「ミサイル」ッ!!」ドシュッ

剣士「」ヒュンッ


ズガァァァアアアンッ!!


剣士「」スタッ

鍛冶屋「!!」

剣士「体から武器を生やす能力か。使い手次第では恐ろしい性能になりそうだな」

鍛冶屋「はあああっ!!」ドバァッ!!

剣士「生やすのを剣に変えても、同じことだ」ガギギギンッ!!

剣士「」ブンッ

鍛冶屋「ぐぅ!?」ガギンッ

鍛冶屋「」ズザザッ

剣士「……実力の差がわかったか。なら、おとなしく家に帰れ」スチャッ

剣士「」スタスタ

鍛冶屋「……くっ」ググ…

鍛冶屋「ま、待ちなさいよ……!」

剣士「……」

剣士「これでも、「我慢」してるんだぜ。アイツに出会ってから、ずっと、人は殺してない」

剣士「アイツらは、もういない。だからうっかり「タガ」が外れちまうことだって、あるかもしれないぞ」

鍛冶屋「やれるもんなら、やってみなさいよ! 私は、アンタなんかに負けないわっ!!」

剣士「……どうしたら黙るんだろうな。……そうだな、残りの一本……その左腕も斬り落としてみるか?」

鍛冶屋「」キッ

剣士「……」チャキッ


ドスッ


鍛冶屋「———え」フラッ

剣士「!?」

鍛冶屋「」バタッ


剣士「矢……か」チラッ

軽業師「即効性の痺れ薬で、動けなくしただけだよ。「暗殺」は主義に反するし」

剣士「お前、どうして……」

軽業師「ウラねぇに、あなたの過去を見せてもらった。どうやって育てられて、今日までどうやって生きてきたかを」

軽業師「……情婦さんのことも」

剣士「……」

軽業師「もちろん、それでお兄ちゃんを殺したことを許そうだなんて思わない。それはそれ」

軽業師「でも……私だって、ウラねぇに出会うまでに人を殺したことがある。その人は、なにか譲れない想いがあったみたいだけど、私の都合で命を奪った。きっとその人にも、家族がいたはずなのに」

軽業師「だから私に、あなたのことをどうこう言う権利はないんだよね」

剣士「理屈じゃないだろ、そういうのは。無理に割り切ることはない」

軽業師「うん。だから私はあなたを許さない」

軽業師「でも、あなたを1人にしておくと、いつか殺人鬼に戻っちゃうかもしれないから……」

軽業師「いなくなっちゃった2人の代わりに、私たちがあなたを導くよ。間違った道に進んじゃわないように、さ」

軽業師「それが、「仲間」ってものでしょ?」

剣士「……それで、いいのか?」

軽業師「いいの! もう決めたんだから!」

軽業師「だから、いつまでも うじうじしてないでシャキっとしてよねっ!」

剣士「……」

剣士「強いな、お前は」

剣士(……)

剣士(もう、誰も死なせやしない……)

軽業師「ほら、みんなのとこに帰るよ! ケンにぃ!」グイッ

剣士「……ああ」



鍛冶屋ちゃんは、単体でお話書けそうですね。

まあ、占い師パーティに出会ったのが運の尽きというやつでしょうか……



占い師・軽業師・騎士・剣士:590(192+63+97+218)*21
奇術師・AI・超能力者・天使:378(89+60+102+117)*4
魔動人形・捨て子(獣戦士・スパイ魔・ダンサー):258(142+96)*8
占星術師・屍人:241(103+158)*6
反逆者:93 *1
メカ学者:49 *1

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———森———


黒雲「 ゴロゴロゴロ…


魔人形「……嵐に……なりますね」

魔人形「……」

魔人形「お久しぶりです、魔王様」

魔王「……ああ。久しぶりだな、魔動人形よ」

魔王「お前に宝具回収を命じてから、随分と経ったからな……「回収」に来た」

魔王「どうだ、経過は順調か?」

魔人形「現在は、8つほどです」

魔王「そうかそうか、さすがだな。すでに確保してある分を含めれば、もう「儀式」は行えるというわけか」

魔人形「すでに「依代」は押さえてあるのですか?」

魔王「一度は勇者の血を受け継ぐ「直系」を手に入れたのだが、魔王軍に裏切り者が現れてな。城の外に持ち出されてしまったようだ」

魔人形「では、その人を連れ戻すまでは儀式は行えないということでしょうか?」

魔王「いや、そんなことはない。都合がいいというだけで、彼女でなくてはならない理由はない」

魔王「魔動人形……お前の持つ宝具を寄こせ。現在、私の手元にある宝具は22個。あと「3つ」……必要だ」

魔人形「では、今、4つ持っていますので、これを。マント、笛、猟銃、槍投げ機です」スッ

魔王「……」

魔人形「?」

魔王「待て。さきほどお前は「8つ」、宝具を持っていると言ったな?」

魔人形「!」

魔王「残りの4つは……どうした? もしや、仲間がいるのか?」

魔人形「……仲間、というほどのものでは。宝具回収を円滑にするための、手駒といいますか……」

魔王「何人だ?」

魔人形「……4人、ほど」

魔王「ほう? 魔王軍でも一匹狼だったお前が、そんな大所帯で旅をしていたのか?」

魔人形「……」

魔王「まあ良い。ならば、私をその者たちのところへ案内しろ。お前の旅を援助した者たちの顔を見ておきたい」

魔人形「!!」

魔人形「……えっと、それは……」

魔王「なんだ?」

魔人形「……。い、いえ、なんでもありません……」

魔王「では行くぞ。案内しろ」

魔人形「……はい」





獣戦士「あ、魔動人形ちゃん! おかえ……り…………?」

捨て子「そのおじちゃん、だれ?」

スパイ「———ッ!?」

ダンサー「……」

魔人形「この方は……」

魔王「良い。自分で名乗る」

魔人形「……はい」

獣戦士「もしかして、新しい仲間?」

捨て子「そんなことより、おなかへったぁー!」

魔人形「静かに」ギロッ

獣戦士「!」ビクッ

捨て子「?」

魔王「……騒がしいパーティだな。なおさら、お前が手を組んでいるとは信じがたい」

魔人形「……」

魔王「我が名は魔王。魔動人形と、お前たちの主だ」

獣戦士「———え?」

捨て子「??」

ダンサー「……」

スパイ「魔王様♡」パァァ

獣戦士「ちょ、ちょっと待って! え、なに? どういうこと!?」

魔人形「獣戦士さん、落ち着いてください」

獣戦士「魔王って、どういうことなの魔動人形ちゃん! だって僕らは、魔王討伐の旅を……!!」

魔王「ほう。そう言って騙していたのか。真実を伝えて、力ずくで支配すれば良いものを」

魔王「ともあれ、今まで魔動人形との旅はご苦労であった。おかげで必要な宝具は揃えられたことだし、礼を言うぞ」

魔王「さあ、宝具を渡して去るがいい。今なら見逃してやるぞ」

スパイ「魔王様! どうぞ、こちらを!」スッ

魔王「ん?」

スパイ「お久しぶりでございます! 魔王様の命に従い、勇者候補たちに取り入り、引っ掻き回しておりました!」

魔王「そうか、ご苦労であったな」

スパイ「とんでもございません! 魔王様のためとあらば、どのような命でも果たしてみせます!!」

魔王「頼りにしておるぞ」

魔王(……こいつ、誰だったか……まあ、いいか)

魔王「で。だ」チラッ

獣戦士「……」

捨て子「?」

ダンサー「……」

魔王「あと「2つ」だ。それで宝具は25個となり、「儀式」の素材は全て揃う。帰りに、どこかで人間の娘を攫ってな」


獣戦士「……魔動人形ちゃん」

魔人形「……」

獣戦士「これ、どういうこと? 嘘、だよね? 魔動人形ちゃんが、魔王軍だなんて……そんなの……」

魔人形「……」

獣戦士「ねえ……なんとか言ってよ、魔動人形ちゃんっ!!」

魔王「手駒風情がうるさいぞ」スッ

魔人形「あっ」

魔王「風刃呪文ッ!!」ビュオッ!!

獣戦士「———」


ズバッ!!


獣戦士「っ」ドサッ

捨て子「!?」

魔人形「!」

魔王「……ほう」

ダンサー「…………」グラッ

獣戦士「な、んで……」

獣戦士「僕なんかを庇って……!!」

ダンサー「」ドサッ

獣戦士「ダンサーさん!!」バッ

捨て子「おじちゃん!!」バッ

魔人形「———」ドクン…

魔王「ふん、つまらん反抗を。なんにせよ、あと2人……「始末」して終わりだ」

ダンサー「……まあ……いつか、こんなときが来るとは……思っていたさ……」

獣戦士「喋らないで、ダンサーさん!!」

ダンサー「いいや、しゃべるね……。じゃないと、どうやら俺たちは「全滅」ってことに……なりそうだからよ」

ダンサー「……生憎、現状は笑えない展開が続いてるが…………それでも、最後に笑うのは……「正しい奴」だ……」

ダンサー「それを、忘れるな……。それから、怒りに任せるんじゃあないぜ……あくまで……「理性的」に……な……」

ダンサー「……「託す」んだ……仲間に……未来を……」

ダンサー「」

獣戦士「———っ!!」

捨て子「おじ、ちゃん……?」

獣戦士(「理性の指輪」……!!)キュィィィンッ

獣戦士「……捨て子くん。振り返らずに、来た道を戻るんだ。道はわかるよね?」

捨て子「え? え?」

獣戦士「また一人ぼっちにしちゃって、ごめん……。でも捨て子くんなら、きっと……幸せになれるよ」ニコッ

捨て子「なに? なにいってるの、パパ……?」

獣戦士「さよなら。元気でね」

捨て子「パパ、そんな……そんな「あの人」みたいなこといわないでっ!!」



獣戦士「ウォォォォォオオオオッ!!」メキメキッ!!


捨て子「っ!?」

魔王「……「獣化」か。それも、かなりの上位種だな」

魔王「殺してしまうのは惜しいが……残念だ」スッ

魔人形「……っ」

獣戦士「捨て子! コイツらは俺に任せて、早く行けッ!!」ヒュンッ

魔王「!」

獣戦士「グォォオオオッ!!」ブンッ


ズガァァアアアンッ!!


魔王「……チィ……!」ズザザッ

スパイ「こ、この……!!」チャキッ

獣戦士「」ギロッ

スパイ「この無限銃で、蜂の巣になりなさいっ!!」ズガガガガガッ

獣戦士「」ヒュンヒュンヒュンッ

スパイ「え」

獣戦士「」ブンッ

スパイ「がっ……!?」ズバッ!!

スパイ「」ビチャビチャッ

獣戦士「……」チラッ

魔人形「っ」ビクッ

獣戦士「…………」

魔王「颶風刃呪文!!」ギュオッ

獣戦士「そんなの、当たるわけ……」

魔王「」バッ

捨て子「え?」

獣戦士「———!?」ヒュンッ


ズバァッ!!


獣戦士「」

魔人形「あ……あぁぁっ……!!」

捨て子「……パ……パ……?」

獣戦士「」ガクツ


獣戦士「」ドクドク

捨て子「なに、これ……ち……「ち」が、こんなに……」

魔人形「———」ドクン…

捨て子「と、とまんないよ……だめ、だめだよ、こんなに「ち」がでたら……」

獣戦士「」ドクドク

魔王「次は……」スッ

捨て子「う、うわ、うわああああっ!!」ゴゥッ!!

魔王「!」

捨て子「ああ、ああああっ!!」ゴゴゴゴゴッ!!

魔王(ただの子供ではない……あの「潜在能力」は……!)

捨て子「よくも、パパをっ!!」キッ

魔王(相手が幼児だからと、油断はすまい)

獣戦士「」ガシッ

捨て子「!?」ガクン

魔人形「!!」

獣戦士「……」ググ…

捨て子「パパ、まだ……!?」

獣戦士「……ゲホッ……怒りに任せちゃ……だめだ……」

獣戦士「ダンサーさんの……言ったとおり……「理性的に」……ね」ギュッ

捨て子「この、「ゆびわ」は……」

魔王「終わりだ」スッ

魔王「風刃呪m」

魔人形「っ」ガシッ

魔王「!」

魔王「……なんだ? どういうつもりだ、魔動人形。なんなのだ、この「手」は。……「どういう意味」なのだ?」

魔人形「……」


魔王「……」

魔人形「……」

魔人形「あの子の「潜在能力」には、私も気づいていました。魔王軍の今後を担う存在となるまでに、成長を見込めます」

魔人形「ここは殺さずに、飼い慣らすのがよろしいかと。そのためにも、あの獣戦士は、この場は生かしておき、あの子を従わせるための人質として利用すべきかと」

魔王「……」

魔王「それは、「魔王軍としての」意見なのだろうな?」

魔人形「……もちろん、です」

魔王「……」

魔人形「……」

魔王「ふん、いいだろう。……治癒呪文」パァァ

獣戦士「」シュゥゥ

魔王「最低限の治療は施した。獣人の生命力なら、これで十分だろう。魔動人形、お前が魔王城へと運びこめ」

魔人形「は、はいっ……!」

魔王「なぜか先ほどから、「気分がいい」。なぜだろうか、とても「気分がいい」。晴れ晴れとしている。だからこれは、今回だけの特別措置だ。次はないぞ」

魔人形(気分がいい……?)チラッ

魔人形「———!!」


ミミズ「 ニョロニョロ


魔人形(これは……! 魔王様の足の下に……!!)

魔人形「っ」バッ

ダンサー「……」ニヤッ

ダンサー「」ガクッ

魔人形「……」

魔王「では、「後片付け」は任せたぞ。私は適当に人間の娘を見繕ってから魔王城へと向かう。お前たちは魔王城へと立ち入れるようにしておくから、支度が済んだら向かうがいい」

魔王「転移呪文」ヒュンッ

魔人形「……」

魔人形「……」チラッ

ダンサー「」

スパイ「」

獣戦士「」

捨て子「うっ……ヒック……グスッ……パパぁ……」ギュゥゥ

魔人形「……」ガクッ

魔人形「ああああああああああああああああッ!!」ドガッ!!



雨「 ポタッ、ポタッ…



雨「 ザァァァ……




親子ルールのせいであんまり戦闘しないチームは、いざ戦闘になったとき、溜め込んだ貯金で大惨事になります……

おむすび屋は「調理人」でお願いします。なんとなく名前イメージが食い違ってますが、ほかに職業っぽい名前が思いつきませんでした……。


占い師・軽業師・騎士・剣士:590(192+63+97+218)*21
奇術師・AI・超能力者・天使:378(89+60+102+117)*4
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:241(103+158)*6
反逆者:93 *1
メカ学者:49 *1
調理人:68 *1


チームは減らなかったので、キャラ募集はしてないです!


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———「船」———



天使「ハァ……ハァ……」グテッ

奇術師「ったく、そんなセイントな外見なのに、風邪ひいてグロッキーとはね……」

天使「……う、うるさい、です……」ゼェゼェ

奇術師「これに懲りたら、気温が3度しかないのに全裸でウロつくのはやめときなよ。いくら翼で身を包んでも、寒いものは寒いだろう?」

奇術師「ほら、お粥。最後の一口だ」

奇術師「ふーっ、ふーっ……。はい、あーん」スッ

天使「」パクッ

奇術師「どう? おいしかったかな?」

天使「……鼻がつまっていて、味はわかりません」

奇術師「あ、そう……」

天使「あと、喉が痛いです」

奇術師「うん、じゃあタオルを喉に巻いとこうか。氷嚢は……まだ微温くないね」

奇術師「それじゃあ、そろそろおやすみ。ちゃんと毛布を被って寝るんだぜ?」ナデナデ

天使「……」

奇術師「じゃあね」スッ

天使「」ギュッ

奇術師「———ん?」

天使「……」

奇術師「どうかした? まだなにか、必要なものがある?」

天使「……」

天使「まだ眠くないですし……その……」

奇術師「……ああ、そういうこと。たしかに熱が出たときって、無性に心細くなったりするからなぁ」

奇術師「じゃ、キミが寝るまで、ずっとここにいてあげるよ。そうだな、なにかお話をしてあげよう」

天使「……」コクッ

奇術師「まったく、手のかかる座員だぜ」ニッ





奇術師「……」グタッ

超能力者「……座長、なさけない」

奇術師「ゲホッ……くそ、こんなはずじゃあ……」ゼェゼェ

超能力者「……服、脱いで。汗がすごい」

奇術師「うぅ……寒気がやばいぜ。それに、皮膚がピリピリして、服が擦れるだけでも痛い……」

超能力者「結構、重症……」フキフキ

奇術師「面倒かけて、悪いね……ゲホッ、ゴホッ……」

超能力者「……座長は、普段、頑張ってくれてる……」ナデナデ

超能力者「だから、今は、私の番……」

奇術師「……超能力者……」

超能力者「……でもほんとは、うれしい……。最近、座長、天使にずっと構ってる」

奇術師「寂しかった、ってかい? 状況的に、寂しがるのは僕の方なんだけどなぁ」

奇術師「天使は大丈夫かい?」

超能力者「まだ、熱は高い。でも、座長はまず、自分の心配して……」

奇術師「はいはい。それもそうだね。それじゃあお言葉に甘えて、ゆっくり療養させてもらうよ」

超能力者「敵が来ても、私と、AIが、なんとかするから……」

超能力者「……安心して、おやすみなさい。座長」





超能力者「ケホッ、コホッ」ゼェゼェ

天使「うぅ……ぅぅ……」ゼェゼェ

奇術師「おぇぇ……きもちわる……」ゼェゼェ

AI「……キミたち……揃いも揃って、一体なにをやってるんだ!? このポンコツどもめっ!!」

奇術師「……しょうがないだろ……こればっかりは」

超能力者「……慣れない旅と、気候で……弱ってたところだったから……」

天使「……悪かったと、思ってますよ。ごめんなさい……」

AI「誰が悪いとか、そういうことはどうでもいい。それよりも、実質身動きが取れる者がいなくなったということが問題なんだ!」

AI「これで勇者候補や魔王軍にでも襲われたら、どうするんだい!?」

奇術師「……そしたら、宝具を差し出すしかないな……。惜しいけど……」

AI「それで済めばいいけどな。私には、どうにも最悪の未来しか見えないよ」

超能力者「……あ」ピクッ

AI「おい、どうしたんだ超能力者。今、かなり不吉な予感がしたんだが……」

超能力者「……北北西から……変な人が、来てる」

AI「……宝具持ちなのか?」

超能力者「多分……。頭に、サメみたいなヘルメットを被ってる……ケホッ……」

AI「……やれやれ、面倒なことっていうのは、得てして重なるものなんだな」

奇術師「……僕が、どうにかする」ググ…

AI「普段の10%のパフォーマンスも発揮できないキミが行ったところで、なんの役にも立たないさ」

AI「はぁ……。まあ、魔力も93%まで回復したことだしな」

AI「そろそろ私が、出撃するとしよう」ウィィィン



・・・・・・


メカ学者「くんくん。くんくんくん」

メカ学者「あの子の匂いがするぜェ〜〜〜! こっちだ。こっちに違いないッ!!」

メカ学者「待ってろよォ、未来のミサイル・プリンセス……!! 今迎えに行くかんなァ〜〜〜!?」

メカ学者「」ピクッ

メカ学者「宝具! 宝具の気配だッ!! 近い、近いぞォォ!?」

メカ学者「そっちか? そっちなのか!?」ジャキッ

メカ学者「なんとなくそっちな気がするッ!! 受け取れ、俺の「愛」をォォォーーーッ!!」バシュッ


ズガァァアアアアンッ!!


メカ学者「エェェェ〜〜〜ックセレンッ!! パーフェクトな爆発だぜェェェーーーッ!!」

メカ学者「……しかし、こんなにも素晴らしい爆発が拝めたってのに、俺の心は晴れ渡らねェ……。やっぱ、あの子に出会うことでしか、今の俺の、心の火薬は着火しねェんだなァァァ〜〜〜!!」

メカ学者「初めてキミを見た時には、俺の心は動かなかった……。なんだ、ただのガキか……としか、思わなかった……」

メカ学者「しかァァァァァァしッ!!」

メカ学者「あの子の「ミサイル」を見た瞬間の、俺の心のザワめき!! そして、その直後に、全身を襲った「衝撃」ッ!!」

メカ学者「これが「恋」なのですね、神よォ!! ミサイル神よォォォ!!」

メカ学者「さあ、あのミサイルがキミの「告白」だということは十分に理解したぞッ! 今度は、俺のミサイルをキミの体に叩き込んで、俺の「愛」をォォォ!!」

メカ学者「伝えるぜェェェーーーッ!!」バシュッ


ズガァァァァアアアンッ!!


メカ学者「んん〜〜〜♡ イ〜〜〜イ声だァ……。俺の下半身のミサイルが発射されるのも時間の問題かもなぁ……」ゾクゾク

バシュッ

メカ学者「ん?」クルッ


ズガァァアアアンッ!!


メカ学者「うおおおおおッ!?」ゴロゴロ

メカ学者「な、なんだァ!? 今のは!?」

戦闘機「……」ピピピッ

戦闘機「今ので無傷なのか。ブッ飛んでる奴だな、まったく……」ジャキッ



ズガガガガガガガガッ!!


メカ学者「ぐおおおッ!?」ドガァンッ!!

メカ学者「」ズザザッ

戦闘機「右肩が吹っ飛んだ……。さすがにこれなら……」

メカ学者「痛ってェなコラァァァーーー!!」ムクッ

戦闘機「!?」

メカ学者「そんな爆発で、この俺がトキメクかァ!! この、クソボケがァーーー!!」

メカ学者「もっとデカイの撃ってこいッ! 「こんなの」をなッ!!」ジャキッ

戦闘機「!」

メカ学者「脳味噌に刻み込め! この「愛」をッ!!」バシュッ


ズガァァアアアンッ!!


メカ学者「……ふぅ」

メカ学者「素晴らしい爆発だな。素晴らしすぎて、俺のミサイルも爆発してしまった」キリッ

メカ学者「……さて、あの黒い何かはどこに消し飛んだ?」キョロキョロ


ガシャンッ


メカ学者「?」

メカ学者「なんだ、この……」

メカ学者「俺のミサイルと……「似たような形のもの」は……」


ピカッ!!



ズガガァァアアアアアンッ!!



戦闘機「……」ウィィィンッ

戦闘機「便利だな、座長の宝具・「転移の指輪」というのは。相手の目の前から、相手の「頭上」に移動できるのだから」

戦闘機「魔力の50%を使用してしまう大規模魔力爆弾を、懲りずに再び使ってしまったか。これはまた、しばらく休んで魔力を回復させなければならんな」

戦闘機「ん?」

メカ学者「」シュゥゥ…

メカ学者「ぐふひへへへへ……。なんだこりゃあ……あんなに激しい「愛」に包まれるたぁ……、なんて俺はァ……幸せ者なんだァァ〜〜〜♡」ピクピク

メカ学者「」ガクッ

戦闘機「……まだ生きてる……。どういう体の構造してるんだ、一体」

戦闘機「ん?」

メカ学者「」バヂ、バヂバヂッ

戦闘機「……なるほど、サイボーグか……。体のほとんどが機械で出来ているってわけかい」

戦闘機「……」

戦闘機「これは、便利なモノを手に入れたな」ニヤッ




・・・・・・


AI「ほら座長、しっかり食べなきゃ、良くなるものも良くならないぞ?」スッ

奇術師「……いろいろツッコミたいが、そんな体力はないな……ケホッ……」パクッ

AI「ああ、このカラダのことかい? ちょっと借りてるだけさ。お互い話し合って、納得づくだ」

AI「私は移動に便利な肉体を、適宜レンタルできる。この体の持ち主である「彼」は、爆発物を好きなだけ扱える。「船」の砲台も使い放題だ」

AI「この取引によって、こうやってキミたちポンコツ3人組を看病してやれるんだ。感謝するんだね」

奇術師「……はぁ。ま、面白いからいいんだけどサ……」

AI「とりあえず、「彼」の目下の目的は、とある少女を探すことだそうだ。そして彼の立場は、勇者側でも魔王側でもない「中立」……いい物件だと思うがね」

AI「まあ、ともあれ。キミは体調を回復することに専念したまえ。魔力量の少なくなった今の私では、次の敵を退けられるかは微妙なんだからな」

奇術師「その体の持ち主……「メカ学者」だっけ? その人は、戦えないのか?」

AI「そこそこ戦えるが……可哀想なことに、頭をやられちゃってるみたいでね……。どうにも情緒不安定なんだ。あまり戦力として頼りにしすぎるべきではなさそうだ」

AI「きっとサイボーグ化された際に、どこかおかしくなってしまったのだろう。サイボーグ化する前は、誠実な人物だったに違いない。哀れなことだよ」




誰か@のことを看病してください……

おやすみなさい……


占い師・軽業師・騎士・剣士:590(192+63+97+218)*21
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者:427(89+60+102+117+49)*5
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:241(103+158)*6
反逆者:93 *1
調理人:68 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!



———湖の畔———


バシャァッ!!


反逆者「ひーっ、ひーっ……やっと逃げ切れたかの……」ゼェゼェ

反逆者「まったく、こんな老いぼれを追い回すとは、近頃の若いのは、なっとらんのう……」

強化兵「……」

反逆者「おや? お前さんは誰かいのう? なんぞ儂に用か?」

強化兵「その奇っ怪な外見……そして、魔王城の方面から泳いできたのを見るに……」

強化兵「テメェ、魔王軍だな?」ギロッ

反逆者(……なにやら尋常ならざる気配……じゃな)タラリ

反逆者「い、一応言っておくぞい。もう儂は魔王軍ではない。それどころか、裏切り者じゃ。魔王様の大切なものを盗み、城を抜け出してきたのじゃ」

強化兵「……魔王の大切なもの?」

反逆者「そう。これじゃ。この袋に入った……「ビデオテープ」。これこそ、魔王様が儀式を行うのに必要なものなのじゃ」

強化兵「! ……それが、なんの役に立つってんだ」

反逆者「この中には人間が封印されておる。かの有名な、勇者の血筋の娘がのう」

強化兵「……へぇ?」

強化兵「それで、それをどうしようってんだ?」

反逆者「どこかに隠してしまうのがよかろう。いや、実力者に預けるのが最善か。とにかく魔王様の手に渡らなければ、それで良いのじゃ」

強化兵「魔王を裏切ってまで、どうして勇者の子孫とやらを逃がす?」

反逆者「……」

反逆者「魔王様は当初、魔王軍の支配する世界を築こうとなさっておられた……しかし、今は違う」

反逆者「否。今も昔も、目的は変わっていないのかもしれん。儂らが騙されていただけなのかもしれぬが……」

反逆者「魔王様は、自分以外の全ての生命体に対し、いかなる感情をも抱いてはおらぬ。全ては手駒か、あるいはゴミか。ただ、それだけなのだ」

反逆者「もしこの娘が再び魔王様の手に渡れば、世界が終わると言っても差し支えはないじゃろう……なればこそ、儂はこうして魔王軍を裏切り、ここにいるのじゃ」


強化兵「……その話が本当だとして」

強化兵「するってーと、なにか? もしかして、テメェの持ってるそいつは、「世界の命運」ってのを握ってるわけか?」

反逆者「大げさではなく、そういうことになるじゃろうな」

強化兵「……」

強化兵「それなら、俺がテメェを守ってやるよ」

反逆者「……なに?」

強化兵「いいだろう? そのビデオテープとやらを、安全な場所に運び込み、守る。それはつまり、「世界を救う」ってことに繋がるんだろ?」

強化兵「なら、俺にとっては是非もない話だな」

反逆者「おぬし、宝具持ちじゃな? 何ゆえおぬしは戦うのじゃ?」

強化兵「自分のためだ。あるいは、自分たちのため。……どういう形であれ、世界を救うのに貢献したとなれば、「俺たちの評価」も変わるだろう」

反逆者「……」

反逆者「その外見……おぬし、まさか……」

強化兵「そうだ。そのビデオテープを作った男のことも知ってる。……ってことは、テメェも、「元人間」だったりするのか?」

反逆者「うむ……。なるほど。となれば、ミミズの小僧や、ゴキブリの小僧のことも知っておるのか……?」

強化兵「あいつらは異端すぎるだろ。まあ、俺もあまり人のことを言えたもんじゃないがな」

強化兵「とにかくそれなら話は早い。俺の目的は、テメェにも都合がいいだろう。互いの境遇も知ってることだしな」

反逆者「なんにせよ、手を貸してくれるというのならありがたい話じゃ。老いぼれた儂だけでは、悪しき者にビデオテープが渡らんとも限らない」

反逆者「どこかに隠すのは頂けない。探索系の宝具も存在するかもしれぬ。かと言って、ただの被害者であるこの娘のためにも、テープの破壊は忍びない」

強化兵「だったら、今の世の中には、魔王に敵対してる奴らなんて星の数ほどいる」

反逆者「信用できる者に、託すか……あるいは共に行動するか、じゃな」

強化兵「……俺たちの「人並みな幸せ」のためにも」

反逆者「うむ。これ以上、儂らのような者を増やさぬためにも」

強化兵「行くぜ。このつまらねぇ世界を救うために」ザッ




設定後付けカーニバル開催中!

「フリークス」とでも呼べばいいのでしょうか……? 各チームにも、それっぽい人は結構いますね。



占い師・軽業師・騎士・剣士:590(192+63+97+218)*21
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者:427(89+60+102+117+49)*5
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:241(103+158)*6
反逆者(強化兵):113 *2
調理人:68 *1

募集中


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余談ですが、魔動人形チームが とある「条件」を満たしてしまったため、ここから魔王の殺意が上昇します。

具体的には、エンカウント率上昇、親子ルール適用外、説得・仲間にする選択肢排除、立場補正無効、です。

つまり魔王とであってしまった時点で、「殺るか殺られるか」という状況に突入しました。

現段階では、魔王を倒せる「条件」を満たしているのは1チームだけですので、まさに「死ぬがよい」状態です。


———砂漠の教会———


嵐「 ザァァァ


魔王「……「嵐」か……魔動人形の言ったとおりになったな。この「雨」……微量ながら魔力が含まれているのが気にかかるが」

魔王「ともあれ、これですべての準備は整った」チラッ

少女「」

魔王「あとはこの娘を城へと持ち帰り、「儀式」を行うだけ……」

魔王「……そして全ては、我が掌中に」


ヒュンッ


魔王「!」ガキィンッ

魔王「……」ズザザッ

調理人「いい年した大人が、そんな女の子を抱えてどこに行こうってんだぁ?」パシッ

魔王(……あの宝具……「鉄球」は、確か中距離武器だったか。勇者は1つの装備を長く使用することはなかったからな……あまり情報はないのだが)

魔王(あの重量で、あれだけの速度が出るのか。そして、手元へと正確に戻っていく精密性……。重量級のブーメランとでも認識したほうが良いか)

魔王「貴様は……生命体は、死んだらどうなると思う?」

調理人「あん?」

魔王「不思議で堪らないのだ。どうして寿命の短いお前たち人間が、そうのんびりと生きていられるのか……」

魔王「もしや、「死後の世界」などという幻想を抱いているのではあるまいな? 悪事に手を染めず、敬虔に生き抜けば、「天国」とかいう場所に到達できる……だとか、思っているのか?」

魔王「愚かな。死ねば、そこで「終わり」だ。全ての生命は、死んだ時点で永遠なる虚無へと葬られる。そこに意識や概念は介在せず、生前の行いによって左右される規律など存在しない」

魔王「それなのに、どうして……お前たちは、限りある寿命を怠惰に過ごすのだ? 金を稼ぐ? 夢を達成する? 子孫を残す? 馬鹿馬鹿しい。そんなものは、なんの役にも立たない」

魔王「そんなものは、ただの自己満足だ。「先延ばし」にしているに過ぎない」

魔王「この世に生まれ落ちたのならば、どうして「頂点」を目指さない? 1分1秒を惜しみ、あらゆる労苦を代償に、「永遠」を手にしようとしない?」

魔王「私は貴様らと同じ場所に立ち続けるつもりは毛頭ない。私は、この娘と宝具を用いて、「永遠」を目指す」

魔王「そしてその時、私が立っている場所が……天国なのだ。私は神として、お前たちを支配してやる」

魔王「その邪魔をする者には……容赦しない。もうすぐなのだ……もうすぐ……」

魔王「全てが終わり、唯一絶対の力がッ! この世界に顕現することになるだろうッ!!」

調理人「……どうやらイカレてるみたいだな。クスリでもキメちまったか?」

調理人「お前さんと会話するつもりなんぞないが、それでも1つだけ反論させてもらうぜ」

調理人「夢を追うことも、家庭を築くことも、無意味なんかじゃあねぇ。「託す」ってことは、なにより尊い概念だぜ」

調理人「自分1人で全部を完結させようとしているお前さんなんぞが、手に入れられるものなんてなにもない」

魔王「わからないかな……もうすでにッ! 私は、この魔王はッ! この矮小な世界を「手に入れている」のだッ!!」

調理人「うらァ!!」ブンッ

魔王「そんなちっぽけな鉄球で私を打倒できるか? 貴様の相手は、この世界「そのもの」なのだぞッ!!

魔王「障壁呪文!」


ガキィンッ!!


調理人「……」パシッ


魔王「爆炎呪文!」ゴバァ!!

調理人「」バッ

魔王「柱の影に隠れても無駄だ。風刃呪文!」ゴゥ!!

調理人「くっ」サッ


柱「 ズバンッ


調理人「」ダッ

調理人「オラッ!!」ブンッ

魔王「障壁呪文!」ガキンッ

魔王「何度やっても無駄だ。壁に反射させようが、威力を高めようが、我が結界は突破できん」

魔王「喰らえッ!! 風刃呪文!」バッ


ゴスッ!!


魔王「ぐっ……!?」グラッ

調理人「ぐあッ!?」ズバッ

魔王(なんだ……? なぜ、背後から鉄球が飛んできたのだ……)

魔王「……まさか」

調理人「鉄球が1つだけだと……誰が言った? 柱の影に隠れているあいだに、投げさせてもらったぜ……」

魔王「……ふん。だが、貴様の方が、よっぽど重傷に見えるがな」

調理人「……」

魔王「結局、貴様の言う「託す」とやらは、なんの役にも立たない概念だということが証明されただけだったな」

魔王「たった1人で、この魔王に挑んできたその度胸だけは、褒めてやらないでもないが」

調理人「……そりゃあどうも」

魔王「遺言があるなら聞こうか」

調理人「……それなら、一言だけ」

調理人「お前さんは「天国」へは行けない……。お前さんを待っているのは「地獄」の方だからな」ニヤ

魔王「」スッ


ズバンッ


魔王「……」チラッ

少女「」


嵐「 ヒュゴオオオォッ!!


魔王「……雷が来そうだ……。雷……「勇者」だけに許された力……」

魔王「これは……この「嵐」は……。もうじき世界を手に入れる、この魔王への、勇者からの祝福だと受け取ったぞ」




サイコロ神の機嫌次第では、ここから大惨事の予感です……。



占い師・軽業師・騎士・剣士:590(192+63+97+218)*21
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者:427(89+60+102+117+49)*5
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:241(103+158)*6
反逆者(強化兵):113 *2
宇宙人:76 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


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———夜の森———


騎士「その後、王国の様子はどうなのですか?」

占い師「ぼちぼち順調ってとこかしら。私の「国王成り代わり」もバレてないみたいだし、すでに王宮内のお偉方の弱みは握っちゃったから、好き放題できるわよん♪」

騎士「……相変わらずですね」

占い師「お褒めに預かり光栄ですわ♪」

騎士「では、魔王を討伐したら報酬も得られるのですね? 軽業師さんの……」

占い師「ええ。カルワちゃんの一家を、王宮に住まわせることはできるわね。騎士くんをブッ飛んだ昇進させることもできるけど、どうする?」

騎士「身の丈に合わない地位は、足元を掬います。僕は今の立場で満足していますよ」

占い師「そっちも相変わらずねぇ……。真面目ですこと」

騎士「あなたがたが不真面目すぎるのです……」

騎士「そういえば、あのお二人は……また一緒にいるのでしょうか?」

占い師「みたいね。カルワちゃんの面倒見の良さも筋金入りよねぇ。肉親の仇にまで優しくできるなんて」

騎士「水晶で見た限り、剣士殿と暗殺者殿は、顔貌も似ているようでしたし……軽業師さんの方こそ、剣士殿に依存することで心の安定を図っているのかもしれませんよ」

占い師「だとすると、イビツな関係よねぇ……。まあ、剣士くんの好みのタイプを占ってみたら「年上で包容力のあるダイナマイトボディな女性」って出たから、間違いは起こらないとは思うけど……」

騎士「年上で、包容力があって、女性らしい体つき……。なるほど、このパーティにはいませんね」

占い師「は?(威圧)」

騎士「……いえ、なんでも」


占い師「仇と言えば、騎士くんだってお友達の仇を探しているんでしょう?」

騎士「なぜそれを……というのは、今更すぎますね。占い師さんなら、なにを言い出しても驚きません」

占い師「あらあら、人を人外みたいに言わないでもらいたいわ」

騎士「と言っても、相手は魔王軍であることしかわかっていません。顔を見たのも一瞬ですし、そもそも現在まで生き延びているのかさえわかりません」

騎士「あいつも復讐なんて望まないでしょうし、ほとんど吹っ切っていますよ」

占い師「ふぅん。綺麗事ねぇ」

騎士「綺麗事で結構。綺麗であることが悪いことなはずありません」

騎士「占い師さんの方こそ、魔王討伐には、なにか別の目的があるのではありませんか? たしか以前、夢見でお告げがあったとか言っていましたが、本当にそれだけなのですか?」

占い師「人の過去を覗こうだなんて、趣味が悪いわよ?」

騎士「……どの口が」ボソッ

占い師「ふふ。まあ、それだけと言えばそれだけだし、それだけじゃないといえば、それだけじゃないかしらね」

占い師「私は「未来」を占えない。占い師として致命的な欠点だとは思うけれど、まあ、しょうがないわね。できないものはできないのだから」

占い師「でもね、「過去」ならいくらでも占える。それがたとえ、どれだけ昔のできごとでもね」

騎士「……?」

占い師「ある意味、私のこれも「復讐」になるのかしら」

占い師「……といったところで、そろそろ私も眠ろうかしら。騎士くん、見張りヨロシク〜♪」スタスタ

騎士「……」

騎士「煙に巻かれた……のでしょうか」

騎士(「復讐」……あいつの「復讐」ですか)

騎士(べつに、僕の友を殺した魔王軍を殺したところで、なにか得るものがあるわけではない。残るのはきっと、虚しさだけだろう。そんなことのために命を危険に晒したとあっては、あいつにあの世で怒られてしまう)

騎士(しかし……それでも、あの時、あいつを守れなかったという事実が、僕の心をずっと縛り続けているというのも、また確かなこと)

騎士(その「過去」を乗り越えることは、僕にとって必要な「儀式」であるとも、僕は思う)

騎士(……)

騎士「少し、頭を冷やしてきますか」スクッ



・・・・・・


騎士(……)

宇宙人「」ゴクゴク

騎士(銀色の全身タイツに身を包んだ強面の男性が、ティータイムしている……。あの白い丸テーブルと椅子を、わざわざこんな森の奥まで運んできたのでしょうか)

宇宙人「ヨイ、オテマエデ」カチャッ

騎士(それはコーヒーを飲む時に言うべき言葉ではありません……)

宇宙人「……オヤ?」クルッ

騎士「!」

宇宙人「ハジメマシテ、わたくし、宇宙人と申します。ナイスチュミートゥートゥー」

騎士「……はじめまして」

宇宙人「アイムファインセンキュー。アンドゥー?」

騎士「……」

宇宙人「元気がないようでござるな。飴ちゃんあげよか?」

騎士「あなたは一体、どこ出身ということにしたいのですか?」

宇宙人「オウ、ソーリーソーリー。まだわたくし、この星の文化を、あんまり知らないものでして……」

騎士「……「この星」の……?」

宇宙人「わたくし、宇宙出身なのでございまする。ちょうど、あそこのオリオン座の真ん中あたりから来たアルよ」

騎士「あれはオリオン座ではなく北斗七星です」

宇宙人「……」

騎士「……」

宇宙人「へ、へえ。この星では、オリオン座のことを北斗七星って言うんだー。へぇ〜〜。勉強になったワ〜〜」

騎士「……」

宇宙人「……そんな目で見ないでもらいたい。いや、ほんとに宇宙人ですよ、セニョール。ホントデスヨ」

騎士「仮にそうだとして、だからなんなのですか?」

宇宙人「イッエース♪ 即ちですネ、わたくしのDO-HO-を殺しに殺しまくってくれたMAO-の野郎を、ブチコロばせる仲間を絶賛募集中なのでおま」

騎士「お断りします。さようなら」

宇宙人「ちょいちょいちょい! あんさん決断が早すぎでんがな!」

騎士「まず宇宙人かどうかはさておくとして、それでなくともあなたは怪しすぎます。黄色い救急馬車を呼びますので、そこでおとなしくしていてください」

宇宙人「フッ……。わたくしの星では、目があった、それ即ち、仲間になったに等しいのですよ!」

騎士「この星では、全身銀色の殿方はフクロにしていいという法律がありましてね」

宇宙人「チィ! ならば、攻撃してHPが赤になるまで削って、それからこのコズミックボールを投げて仲間にすると致しまSHOW!!」

騎士「……結局、戦うのですか」

騎士「我が名は騎士。王国騎兵軍剣術部隊長、騎士である!! いざ尋常に、勝負!!」シュラッ

宇宙人「ワガナは宇宙人。なんちゃらかんちゃら隊長、宇宙人でござる! いざ、尋常ならざる勝負!!」


ズオォッ!!


騎士「———」

宇宙人「あれ、ビックリしてカラダが大きくなっちゃった☆」ゴゴゴゴゴ…


騎士(な、なんですか、これは……巨大化!? いきなり、山のような背丈に……!!)

宇宙人「これぞ、オリオン座から降り注ぎしコズミックパワー! 喰らえ、邪悪を滅する聖なる輝き! コズミックパァァァーーーンチ!!」ブンッ

騎士「いやそれただのパンt」


ドガァァアアアアンッ!!


騎士「ぐっ……」ゴロゴロ

宇宙人「ムッ、かわしたか。小癪な」

騎士「ハッ!!」ブンッ

宇宙人「アウチ!」チクッ

騎士(やはり、このサイズ差では大したダメージは与えられませんか……!)

宇宙人「虫を捕まえる基本は、周りから攻めることですじゃ。昔、田舎の婆ちゃんちでイナゴを捕まえたもんだ……」スッ

騎士「一日に2本しか交通機関が通ってなさそうな星なのですね、オリオン座というのは」

宇宙人「シャラップ! 学校まで歩いて2時間で何が悪い!!」ズガガガガッ

騎士(横薙ぎの面攻撃……上に飛べば、その次の攻撃を確実に食らってしまう……!!)

宇宙人「そぉい!!」


バヂヂィッ!!


宇宙人「!?」ガクン

騎士「!」

占い師「なんだか、すっごいことになってるわねぇ……。ま、とりあえず、「結界」が間に合ってよかったわ」

軽業師「危険の匂いがヤバかったから来てみれば……キシにぃ、これどういう状況?」

剣士「難しく考えることはないだろ。敵は斬る。それだけだ」

騎士「皆さん……!」

宇宙人「なんと、4対1とは卑怯なり! 正々堂々戦え!」

軽業師「……って言ってるけど?」

剣士「いいじゃないか、「1対1」で。だろ?」ニヤ

占い師「そうねぇ。それは名案だわ」ニコッ

軽業師「ああ、なるほど……そういうことね」

騎士「?」


剣士「この「剣」を使うといい」シュラッ

占い師「それから「籠手」と、この「靴」も♪」カチャカチャ

軽業師「それじゃあ私からは「ネックレス」を……」スッ

騎士「……皆さん、容赦ないですね」

占い師「あら、「1対1」じゃない」ニコニコ

軽業師「そうだよ、「1対1」だから問題ないよ!」

剣士「しょうがないな、「1対1」だからな」

宇宙人「わたくしをスルーしやがるとは、不届き千万! 正々堂々背後から、コズミックパァァーーンチッ!!」ブンッ

騎士「」ヒュンッ

宇宙人「———え」

騎士「……4重強化のキックです。けれど その巨体ならば、恐らく死ぬことはないでしょう。きっと……多分」


ドガァァアアアアンッ!!


宇宙人「」ヒュンッ

軽業師「うっわぁ……ノーバンで海まで飛んでったよ」

剣士「あの巨体で水切りしてるぞ」

占い師「宝具を回収しに行く人は大変ねぇ。それじゃあ、私たちは明日に備えて寝るとしましょう」スタスタ

軽業師「虫が多くて眠れないよぉ」スタスタ

剣士「さっきの結界を張る宝具を使えばいいだろう」スタスタ

騎士「……」ポツン…

騎士(……大臣殿と精霊術師さんが恋しいです……。まともな精神では、この過酷な旅を生き残れないということなのでしょうか……)

騎士「はぁ……」ガクッ




今日はここまで。

運次第で、ワンチャン魔王撃破も見えてきました。そろそろ物語も終盤の終盤に差し掛かっております。



占い師・軽業師・騎士・剣士:610(212+63+97+218)*22
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者:427(89+60+102+117+49)*5
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:241(103+158)*6
反逆者(強化兵):113 *2
魔騎士:69 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


>>1さんに質問
宝具って全部で50あるんですよね?
魔王が25個確保してて、残り所有者(魔王軍の魔動人形・占星術師・魔騎士以外)の宝具を全部足したら
25超えてしまってるみたいなんですが大丈夫ですか?


>>727

はい、全然大丈夫じゃありません!(断言)

以前「現在までの宝具まとめ」を作成した時、「あれ、これって……」と気づいたものの、目を背けてきました……

ちょうどいいので、現在までの宝具を集計してきます!


現在までの宝具まとめ。


ピアス
イヤリング
義眼
かんざし
シルクハット
帽子
額当て

上着
下着
マント
ベルト

腹巻き

ブレスレット
指輪
指輪
指輪
籠手
バンテージ


靴下
靴下





猟銃
槍投げ機
ハリセン
マラカス

お札
クロス
チョーカー
ロケット
ポーチ
ドール
羽飾り
宝玉

日誌
魔道書
竜の心臓
寄生武装

独楽
鉄球
義手
入れ歯


確認されただけで、計48個

魔王が確保している分や、屍人の義眼に保存されていた能力の分を足すと、もっと増える模様です。


……余談ですが、「勇者が装備したことがある」装備品ということで、勇者がハウルの動く城みたいな外見だったわけではない……って感じでおねがいします。


———禁じられた森———


屍人「……ようやく「体」を取り戻せた。探すのにかなり手こずったが……やはりいいな、自分の体というのは」コキッ、コキッ

屍人「これで準備は万全だ。魔王の能力もわかった、対処法もわかった、魔王軍として魔王城へ自由に侵入することもできる」

占星「魔王へのクーデターか……。バレたら魔王軍全部を敵に回すことになるが、覚悟はいいか?」

屍人「もともと味方なんざいない。俺はずっと1人で生きてきたし、これからもずっとそのつもりだ」

占星「おいおい寂しいこと言うなよ。私たちは一蓮托生なんだからな。せめて魔王を倒すまでは頼むぞ」

屍人「……ああ。さっきも言ったとおり、「準備」は万端……。あとは、素のパワーで圧倒できるかどうかだ」

占星「あのチート能力を封じても、仮にも相手は魔族の頂点だからな……。だが「わからん殺し」で一発ゲームオーバーってことはなくなったんだ、これで同じ土俵には立てただろう」

屍人「絶対に勝つ。勝って、俺がこの世界を支配してやる……!」

占星「……お前、リッチっていう種族なんだよな? つまり、元人間?」

屍人「だったらどうした」

占星「どうしてそこまで「頂点」に拘るんだ? 確か、前にチームを組んでた男が持ちかけたとは聞いてるが、それを今でも引きずってるのが、ちょっとな……気になるというか」

屍人「なんだ、そんなことか。……いいか、強い力を持って生まれたからといって、必ずしも偉くなったり崇められたりするわけじゃあない」

屍人「時には虐げられ、蔑まれ、命をおびやかされることだってある」

屍人「俺も、そんなどこにでも転がってるような悲劇の1つに触れたってだけの話だ。だからこそ、誰にも文句が言えないほどの地位を手にしてやる。口答えする奴らを片っ端から消し去れるほどの、圧倒的な存在になってやる……!」

屍人「これは、この腐りきった世界に対する、俺なりの復讐だ……!!」

占星「……」

占星「」ナデナデ

屍人「……なんのつもりだ? 殺すぞ」

占星「だめか? 私がお前を「認めてやる」。私はお前を傷つけたりはしない」

占星「……私一人にこう言われるくらいじゃ、満足しないか?」

屍人「……」

屍人「そういうのを、「妥協」って言うんだ。「敗北者」が自分を慰めるための防衛策だぜ」

屍人「俺はそんな甘ったれた満足はしない。全て奪って、全て蹴散らす。それだけだ」

占星「……そうか」

屍人「くだらない心配は無用だぜ。俺は必ず勝つからな。だからせいぜい、俺のモノとなった魔王城で、どんな贅沢な暮らしをするかでも考えておけ。そっちの方がずっと、現実的で有意義だぜ」

占星「ふん。せっかく人が、柄にもないこと言ってやってるのに……手の差し伸べ甲斐のない奴だよ、バカヤロウ」

屍人「それじゃあ、行くぜ。……魔王の「処刑」にな」ザッ



———魔王城———


魔騎士「おい貴様、止まれ。それ以上「この場所」へと近づくな」

屍人「」ピタッ

屍人(……悪魔族か)

魔騎士「何者だ? 名を名乗れ」

屍人「屍人だ。魔王直々に、魔王軍へとスカウトされた」

魔騎士「ああ……「屍人」か。お前のことは魔王様より伺っている。だが、お前は生首だと聞いていたのだが……その「体」はどうした?」

屍人「探してきたのさ。手こずったが、必要なものだからな」

魔騎士「……そうか。だがこの先は、魔王様のお部屋へと続く直通エレベーターしかないぞ。トイレなら、そこを曲がって左だ」

屍人「魔王に用があるんだ。通してくれ」

魔騎士「魔王様は現在、外出なさっておられる。だから、ここを通すわけには行かん」

屍人「魔王は、何をしに出かけたんだ?」

魔騎士「貴様にそれを話す筋合いはない。いいからおとなしく帰れ」

屍人「ケチケチするなよ。同じ魔王軍の「仲間」じゃないか」

魔騎士「その魔王軍の「仲間」から先日、「裏切り者」が現れた。今、魔王城はピリピリしている。新入りが、あまり調子に乗るなよ」ギロッ

屍人「……」

屍人「そうか。なら魔王が帰ってくるまで時間を潰しているとしよう。悪かったな、センパイ」クルッ

魔騎士「…………」

魔騎士「待て」

屍人「」ピタッ

魔騎士「魔王様に用がある……と、言ったな。それは、どんな「用」なんだ? 良ければ、私が代わりに伝えておこう」

屍人「……。いや、自分で伝えるよ。齟齬が生じても面倒だしな」

魔騎士「言い方を変えるぞ。どんな「用」なのか、今ここで私に報告しろ。これは魔王軍上官としての命令だ」ギロッ

屍人「……」

占星「……」

屍人「魔王は、この城に「いない」んだよな? ……今は」

魔騎士「ああ、そうだ」

屍人「そうかそうか。いや何、ただ集めた宝具を受け渡そうとしただけだ。もったいぶってすまなかったな」

魔騎士「それなら私が渡しておく。宝具を足元に置いて、ここから立ち去れ」

屍人「そいつはできない相談だな」

魔騎士「……なんだと?」

屍人「アンタが「裏切り者」でないという保証がないからな。もし「裏切り者」だったとしたら、そんなアンタに宝具を渡すのは、魔王軍にとって大損害だ。だから、その提案には応じられないな」

魔騎士「新入りのお前なんかよりも遥かに長く魔王様に仕えている、この私がッ! 「裏切り者」だと!?」

魔騎士「身の程を知れ!! さっさと宝具を渡すんだ!!」

屍人「悪いな、生憎「新入り」なもんで……アンタが「本当に」、長く魔王に仕えているかどうか、知らないんだ。……確かめる方法もない」

屍人「それに、長く仕えているということが、イコール「裏切り者」じゃないということにはならないだろう」

魔騎士「……ッ」ギリッ


屍人「俺を裏切り者と疑うのなら、まず自分が裏切り者と疑われることを覚悟しないとな。……裏切り者の常套手段は、まず先に相手を裏切り者だと食ってかかること……らしいぜ?」ニヤ

魔騎士「……あまり図に乗るなよ。どうして私が、魔王様の留守を、こんな大事な拠点で任されているのか……それを教えてやろうか」シュラッ

屍人「そいつぁ是非とも教えてもらいたいな。魔王軍の「程度」ってヤツを……さ」ニヤ

魔騎士「」ブチッ

魔騎士「私に盾突いたこと、あの世で後悔しr」


ガキンッ!!


魔騎士「!」

屍人(……なに?)

魔騎士「そこに誰か「いる」なッ!!」ブンッ

占星「うわっ!?」ズバッ

屍人(あの「盾」……背後からの完全な不意打ちに対して、「自動で」ガードしやがった)

魔騎士「」ブンッ

占星「!!」

屍人「」ガキィンッ

魔騎士「……やはり貴様も「裏切り者」だったか」ギリギリ

屍人「占星術師、怪我は?」ギリギリ

占星「髪の毛が斬られただけだ」

屍人「そうかい。敵はオートガードだ。そして場所は「狭い通路」。……なにが言いたいか、わかるな?」

占星「ああ、任せろ」コクッ

魔騎士「魔王様のためにも、「裏切り者」はこの場で始末する!! 貴様らは絶対に逃がしはしない!!」

屍人(水流操作!)

占星(酸素集束!)

屍人「爆炎呪文ッ!!」

魔騎士「———」


ゴバァァアアアッ!!


屍人「……やったか?」シュゥゥ…

占星「……」

魔騎士「」ヒュンッ

屍人「何ッ!?」

魔騎士「」ブンッ

屍人(「一次元」!!)

ズバッ

魔騎士「……!!」

魔騎士(剣が斬られた……!?)

屍人「くたばりやがれッ!!」ブンッ

盾「 ガキィンッ

魔騎士「無駄だ。私の「盾」は、突破できない」


占星「」ザワザワッ

盾「 シュルシュルッ ギシッ…

魔騎士「髪の毛で……!」

屍人(空間移動———奴の背後へ!)ヒュンッ

魔騎士「!」

屍人「もらったッ!!」ブンッ

占星「!?」グイッ

屍人「なっ———!?」

盾「 ガキィンッ

魔騎士「髪の毛が絡みついたくらいで動かなくなるほど、この「盾」は軽くない」

占星「あぅ!?」ドガッ

屍人「ぐっ……!!」ガシッ

屍人「」ズザザッ

魔騎士「もう終わりか? なるほど2人の息はピッタリ、コンビネーションは完璧だが……この程度で魔王様に歯向かおうなど、片腹痛い」

屍人「……」

屍人「確かに、この程度じゃあ、魔王には気づかれて対処されてたかもな。どう思う、占星術師」

占星「私もそう思うぞ。魔王はコイツと違って、そこまでバカヤロウじゃないだろうしな。流石に気づくだろう」

魔騎士「……貴様ら、なんの話をしている?」

屍人「いや、なんていうか……アドレナリンって言うのか? それのせいなのか、それとも悪魔ってのは痛みに鈍感なのか……」

占星「まあ流石に、もうすぐ異変に気がつくだろう」

魔騎士「」ガクン

魔騎士「———な、んだ……? 足に、力が……」

屍人「足元を、よく見てみな」

魔騎士「!」


髪蛇「 ニョロニョロ


魔騎士「こ、これは……」

屍人「最初にお前が斬り落とした、占星術師の髪の毛だ。それを俺が、お前の死角に潜り込んだ瞬間に「毒蛇」に変えた」

魔騎士(死角……? 背後に瞬間移動された、あの時か……!!)

占星「既にお前は、私の髪を「踏んでいた」。つまり「最初から体に接触していた」んだ。体に向かってくる攻撃は「盾」で防げても、最初から体に接しているものは防ぎようがない」

屍人「蛇の毒は、両足からゆっくりと上へ向かっていき、やがて脳に至る。すぐには死なないようにしてあるのは、聞きたいことがあるからだ」

屍人「魔王について知っていることと、魔王の狙い……それから、魔王の間に行くための、そこの結界の解除方法だ。こんな重要な場所を任されてるセンパイなら、知ってるんだろう?」

魔騎士「……」

屍人「黙っててもいいが、安心しろ。すぐに全部洗いざらい喋りたくなるようにしてやるからな」ニヤ

魔騎士「魔王様は……素晴らしいお方だ。悪魔だろうと天使だろうと、居場所のない者に、帰る場所を与えてくださる」

魔騎士「カメレオンのジジイは愚かで、なにも分かっていなかった。だから魔王軍を裏切ったのだ」

魔騎士「魔王様が我らに真の目的を話してくださらないのは、我らに実力が足りないからだ。敵に捕まって情報が漏れてしまうのは避けなければならない」

魔騎士「駒は駒らしく、なにも言わず、なにも聞かず、なにも考えず、ただただ魔王様のために、盲目的に、ただ命じられたことを果たせばいいのだ。それが「幸福」なのだから」

屍人「……おい、急に何を言い出してるんだ? 俺が聞きたいのは……」


魔騎士「問題となるのは、優先順位だ。価値観だ。それをねじ伏せれば、あらゆる苦痛や苦難は、「幸福」に転じる」

魔騎士「本当に大切なものとは……ちっぽけな「誇り」でも、たかだか「命」でも、ましてや「未来」なんかではない……!」

魔騎士「100%純粋な「信仰」こそがッ! 真に「ふさわしい者」を、「次」へと進めるのだ!!」

魔騎士「我らが「クリストフ」! 祝福されし貴方のために、私は血の油を塗りましょうッ!!」

魔騎士「風刃呪文ッ!!」


ズバァンッ!!


屍人「———何ッ!?」

占星(自分で、自分の足を……!? いくら毒を抜くためとはいえ……!!)ゾクッ

魔騎士「主のために命を懸けるは騎士の本懐……!!」バッ

占星(腕だけで跳んだ……!?)

魔騎士「風刃呪文!」

屍人「風刃呪文!」


ゴバァッ!!


魔騎士(折れた剣に、風刃呪文を付与!!)キュィィン

屍人(あの刃は「一次元」では防げないか……。ナイフに風刃呪文を付与!!)キュィィン

占星「屍人! 逃げればそいつ、勝手に死ぬんじゃないか!?」

屍人「死ぬ前に魔王が帰ってきたらマズイ! 警戒されるのは「悪手」だ! こいつはここで仕留めるッ!!」

魔騎士「逃がしはしないッ!! 貴様らはこの場で、必ず殺す!!」バッ

魔騎士「ハァアアアッ!!」

屍人「おおオオオッ!!」


ガギギギギンッ!!


屍人「ぐっ……!」ブシュッ

占星「屍人!」ブンッ

盾「 ガキィンッ

占星「!」

魔騎士「貴様らの下賤な手が、魔王様に届くか!」ヒュンッ

魔騎士「身の程を知れ!!」ブンッ

屍人「ぐォ!!」ドガッ

占星「あぅ!?」ガッ

魔騎士「終わりだーーーッ!!」バッ

屍人「っ」ガバッ

占星「!」ギュッ

魔騎士「庇おうが無駄だ! 2人まとめてブチ撒けろッ!!」ブンッ


魔騎士「」スポッ


剣「 カランッ、カラカラッ……


魔騎士「」ドシャッ

魔騎士「…………くそ……。……時間切れ……か……握力が……」

魔騎士「……魔王軍に…………栄光……あれ……」

魔騎士「」

屍人「……なんて奴だ……」

占星「……」

屍人「おい、いい加減離れろ。こいつを片付けて、血を掃除するぞ」

占星「……あ、ああ」パッ

屍人「勘違いするなよ。お前は魔王を倒すためのピースだ。だから斬撃程度では死なない俺が、お前を庇った。それだけのことだ」

屍人「俺に良心だとか、感傷なんてものがあると思うな」

占星「わかってるよ、バカヤロウ。というかそもそも、瞬間移動で逃げれば良かったんだ。……結果論だが」

屍人「フン、可愛げのない奴」

屍人「……この先の結界を突破する方法は、結局聞き出せなかったな」

占星「最悪、魔王城の外で襲撃することになるかもな」

屍人「まあ、いろいろと試すだけ試しておくか。お前は魔王が帰ってこないか、外で見張っておけ」

占星「こいつの死体は?」

屍人「お前に任せる」

占星「……まったく。はいはい。仰せのままに、王子様」




戦力は増強したい。けれどそうすると魔王と出会って即死する可能性もある……

なんだかチキンレースっぽくなって参りました。



占い師・軽業師・騎士・剣士:610(192+63+97+218)*22
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者:427(89+60+102+117+49)*5
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:261(103+158)*6
反逆者(強化兵):113 *2
高校生:52 *1

募集中


キャラは募集中です!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!

すみませんが募集は先着一名です。

いっぱい集めても即シナリオ終了とかも見えてきてますので……。



それから、次のキャラ募集で宝具の数が明確に50を超えますので、そこでサイコロを降ってみたいと思います。

出た数字のターンまで魔王が健在だった場合、「儀式」が完了する……ということでお願いします。


———森———


高校生「うぅ……なんなんだよ、これ……」

高校生「今日こそは、あの子に告白しようと覚悟を決めてきたのに……なんで体育館裏にいきなり「穴」が開くんだよぉ……」

高校生「あの「穴」の中で一瞬見えた、戦闘機みたいな黒いのが……なにか関係あるのかな」

高校生「くそぅ、空は嵐になってきたし、とにかく誰かに会わないと!」

高校生「すみませーん! 誰かいませんかー!?」

高校生「……」

高校生「いるわけないよね……」


ガサガサッ


高校生「!」

高校生「誰かいるんですか!?」クルッ

魔王「……」

高校生「———」

高校生(明らかにワケありっぽいダークな顔つきのハンサムさんが、小脇に女の子抱えてるーーーッ!?)

高校生「あ、あのぅ……僕、さっきこの世界に間違ってきちゃったっていうか……えっと、なに言ってるかわからないでしょうけど、なんというか、いわゆるところの異世界人とでも言いますか……」

魔王「……」スタスタ

高校生「」ビクッ

魔王「貴様……その「額当て」……」

高校生「あ、これですか? これは僕が目を覚ました時に近くに転がってたものでして……」

魔王「貴様も勇者候補というわけか」スッ

高校生「え」

魔王「風刃魔法」ゴゥッ

高校生「ちょ———」バッ

高校生「うわ!?」ズルッ


ズバンッ!!


高校生「———」

魔王「……運良く、かわしたか」

高校生(え、なにこの人!? もしかして、そういう危ない類の人だったりするの!? っていうか今の何!? 魔法!? なんかブツブツ唱えてたけど、あれ呪文!?)

魔王「」スッ

高校生「話せばわかります!」

魔王「ほう。なにを話す?」キュィィン

高校生「え……。……今日は、いい、天気ですね……?」

魔王「嵐だ」ゴバッ!!

高校生「ですよねー!?」ズザザッ

高校生(これもう間違いない! なんかさっきから不思議生物ばっかり見かけてて、「まさか」とは思ってたけど……!)

高校生(「へー最近のアマゾンってこういう生き物もいるんだぁー」って現実逃避してる場合じゃない! これ異世界だ!! F.Aッ!!)

高校生(っていうことは、もしかしてアレかな!? この人、悪の大魔導士的なサムシングでいらっしゃいますか!?)


高校生(えっとえっと、この人はさっき、この偶然拾った「額当て」に反応してたよね! じゃあ……!)

高校生「もしかしてこの「額当て」、あなたのでしたか!? じゃあお返ししますので! 命だけはご勘弁をッ!!」

魔王「もう数は足りている」スタスタ

高校生(ってことは、この額当てを「集めて」なにかをするっていう、よくありがちな設定……?)

高校生「いやマジでほんとに、この世界に来たのはさっきですので! 事情がまったくわかんないんですけど!?」

魔王「……」

魔王(こいつ……屍人と一緒にいた、あの娘に、どことなく通じるところがあるな。浮世離れとも違う、「違和感」……こいつの言う「この世界」とはどういうことだ?)

魔王「まあ、いい。私には関係のないことだ」スッ

魔王「水刃呪文」


風「 ゴゥッ!!


魔王「!」

高校生「うわぁ!? あっぶね!!」ズシャァッ!!

魔王(……突風で狙いが僅かに逸れたか。ふん、運の良いやつだ)スッ

魔王「閃光呪文」

高校生「うっ、目に水滴が!」ピカッ!!

魔王「……」

魔王(こいつ、さっきから……。「偶然」か? それとも……)

高校生「あの、ほんとに戦うつもりとかないんで! テニス部幽霊部員ですので! 握力23ですので!!」

魔王「……」

魔王「ならば逃げるか? 逃げたければ、止めはせんぞ」

高校生「え、マジすか!? 逃げます逃げます! 逃げさせていただきますっ!!」パァァ

魔王「逃げられるものならな」

高校生「っ」ガクンッ

高校生「あ……れ……? 足が、動かない……」ググ…

魔王「……「Unequal treaty」……私の前では、いかなる能力も、いかなる行動も無力と化す」

魔王「地隆呪文」


石棘「 ズゴゴゴッ!!


高校生「うおお、地面からなんか尖ったもんが生え……!?」


ズズンッ…!!


魔王「!」

高校生「!?」

高校生「うおおおおおおおおおッ!?」ズザザザッ!!

魔王(土砂崩れ……? 地盤が緩んでいたか。くっ……やはりあの男の「強運」は能力によるものだ)

魔王(ならば、この土砂崩れでも恐らく生き延びるだろう。持ち主はともかく、能力の方は厄介だ。あれが強者の手に渡るのは避けたい)

魔王「生かしては帰さない!」バッ



・・・・・・


高校生「うっ……イテテ」ムクッ

高校生「おお、なんか奇跡的にほとんど無傷だ。あんな土砂崩れに巻き込まれたのに、生き埋めにすらなってないなんて」

高校生「ここは……洞窟? 近くに川もあるな。嵐で氾濫してるけど……」

高校生「それにしても、さっきのはなんだったんだ……? いろいろ疑問はあるが、まずあの男の変な能力……。英検4級だから、あの謎英文は置いておくとして……」

高校生「足が動かなくなった……。でもなんていうか、重力とかで無理やり押さえつけられてる感じじゃなかったんだよなぁ」

高校生「まるで足が「乗っ取られた」みたいに……「所有権」が奪われたかのように……」

高校生「あるいは「固定」か? いやいや、「洗脳」って線も……」

高校生「……生体電気……気体操作……密度……自由な形状の、見えない壁とか……?」

高校生「!!」クルッ

魔王「見つけたぞ。逃げられないと、言ったはずだ……」

高校生「……」

魔王「その宝具を渡せば、見逃してやろう。これは、最初で最後の勧告だ。後悔しないように「選択」するがいい」

高校生(さっきまでなら、迷わず渡してるところだけど……ちょっと「見えてきた」かも)

高校生(多分、あの人の超能力っぽいのは、宝具とやらのおかげで使えるんじゃないのかな? だからみんな集めてる……)

高校生(じゃあ僕がさっきから、なんだかんだ生き延びてるのは、この「額当て」のおかげ……?)

高校生(これを渡したら、僕は身を守る手段を失うことになる……!)

高校生「」ガクンッ

高校生(やっぱり逃げられない……。でも、足を「後ろに下げる」ってことはできないけど、「前に出す」ってことはできるみたいだ)

高校生(これってつまり、あの男から遠ざかることはできないってことかな?)

高校生(さっき後ろに下がって逃げられなかったのに、土砂崩れで後ろに下がることができたってことは……)

高校生(なんとなくわかってきたぞ、あの人の「能力」……!)

魔王「さて、どうする?」

高校生「……」チラッ


川「 ザザァァァ…



高校生「わかりました! あなたを信用して、この「額当て」を渡しましょう!」

魔王「賢明だな」

高校生「ほんと、命だけは助けてくださいよ。なにせ僕、なんにも知らない被害者なんですから」スタスタ

魔王「ああ、約束しよう」

高校生「念の為に、あなたが洞窟の奥側に行ってください。宝具を置いて、僕はすぐに走り去りますので」スタスタ

魔王「いいだろう」スタスタ

高校生「……」

高校生(「川」まで、あと2メートル。僕の考えが正しければ、この「額当て」を持っていれば、この荒れ狂う川に飛び込んでも生きていられるはず……!)

高校生(そして、土砂崩れと同様に、僕が体を動かして逃げるんじゃなければ、あの男から遠ざかることができるはず!)

魔王「さあ、宝具を置いて立ち去るがいい」

高校生「ええ、そうですね。それじゃあ……」

高校生「とりゃッ!!」バッ

魔王「!」

高校生(やった、これで逃げ切れt)

高校生「———ッ!?」グリンッ

高校生「えっ」ブンッ

高校生(僕の腕が勝手に……!! 「額当て」をあの男に投げたッ!?)

高校生「」ザパーンッ!!

魔王「宝具の恩恵無しで、その激流を生き残れるか? 正真正銘の「運試し」だな。万が一、生き残れたのなら、見逃してやってもいいぞ。……その先は「滝」だがな」

高校生「ごぼぼっ!? がぶっ!?」バシャバシャ

高校生(そうか、そういうことか! あの男の能力は———!!)

魔王「早い段階で貴様を始末できたことは……私にとって「幸運」だったな」



嵐「 ザザァァァ……!!





やけに物分りが良すぎる高校生になっちゃいました。INT:16、POW:17、くらいでしょうか……。

そろそろ魔王の能力が完全にバレたかもですけど、そこはナイショということでお願いします……



占い師・軽業師・騎士・剣士:610(192+63+97+218)*22
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者:427(89+60+102+117+49)*5
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:261(103+158)*6
反逆者(強化兵):113 *2
賭博師:82 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


そうですよね、キャラを投下する側にも立って、「して欲しいこと」をちゃんと見抜く力を得るっていうことが必要ですよね……。

このスレが私の最後の安価スレになるでしょうし、これが終わったら、キャラを投下する側にも回ってみようかな、とか思ってます。

自分のスレでは怖くて出せないようなキャラとか投下しちゃいますよ、むふふ!



それから、まったく熱が下がってないのにパソコン弄ってると周囲の目がとても痛いので、今日はそろそろ寝させていただきます……すみません。おやすみなさい!


———湖の畔———


強化兵「おいジジイ!! どこにいる!?」

反逆者「なんじゃ、騒がしいのう。ここじゃ、ここ。どうかしたか?」

強化兵「どうしたもこうしたもねぇ! なんかおかしいぞ! 「攻撃」されてやがる!!」

反逆者「……なに?」

反逆者「湖の水を覗き込んで、なにをしておるのだ? 中になにかいるのか?」

強化兵「違う、水中じゃねぇ、水面だ! 「水に映った俺」が、なんかおかしい!!」

反逆者「?」チラッ

鏡強化兵「」

反逆者「……べつに、おかしなところは特に……」

鏡反逆者「」ニヤッ

反逆者「んん? 今……」

強化兵「この水、なんかおかしいぜ! ここから離れるぞ!!」

反逆者「まあ待たんか。判断を急ぎすぎると、ろくなことにならんぞ」

強化兵「敵は近くにいるはずだぜ。とにかく探すっきゃねぇ!」

反逆者「しかしのぅ。宝具の気配もしておらんし、もしこれが敵の攻撃ならば、この湖に仕掛けられた「罠」か、あるいはこの水が流れ込んできている川沿いの上流に敵がいる可能性が高そうじゃ」

反逆者「となれば、敵を補足出来る可能性はかなり低い。そして最悪なのは、これが「様子見」であった場合じゃ。この能力でこちらを釣って、本命の近接戦闘能力で仕留める……とか」

強化兵「そんな弱腰で大丈夫かよ、ジジイ!」

反逆者「弱腰結構。老いぼれじゃからな。しかし、これでこの歳まで生き延びてきたからのう。弱腰もまた、一興じゃ」

強化兵「……」

反逆者「儂らは、儂らの命よりも重い「ビデオテープ」を所持しておる。慎重になりすぎるということはないと思うぞい?」

反逆者「とにかく、ここから離れるのが賢明じゃな。それでまだ追ってくるのなら迎え撃つ。少なくとも、準備万端で向こうから迎え撃たれるよりはリスクが少なかろう」

反逆者「もうすぐ嵐がやってくる。いくら袋に入れてるといっても、ビデオテープを濡らして壊すわけにもいかん。どこかの町へ行くぞ」

強化兵「……まあ、頭脳担当はアンタだ。黙ってついていくさ」

反逆者「結構。では行こう。町はたしか、あちらだったかな」ザッ



・・・・・・


超能力者「……だってさ、座長」

奇術師「ふぅん、一筋縄ではいかないか」

天使「言ったじゃありませんか、こっちの老カメレオンは魔王軍でも実力者であったと」

奇術師「でも魔王軍を裏切ったんだよな?」

天使「ええ、許せません。このビデオテープというのは、魔王様がいたく気に入ってらした人間の娘を、封印したものだったはず」

奇術師「へぇ、その子がいないと困るわけ?」

天使「いいえ。いなければならないというわけではありません。少なくとも、どこに行ったかわからないのを探すくらいなら、別の娘を攫ってくるでしょう。彼らはそれを知らないみたいですが」

奇術師「……なんか可哀想な奴らだな。間抜けっていうか」

奇術師(けど、さっきの洞察力……。あれほどの奴が、そんな間抜けをしでかすか? 命をかけてまで?)

超能力者「……それで……どうするの? 座長」

奇術師「どうしたものかな。とりあえずその2人を仲間にするのは確定として」

超能力者「……」

天使「……」

奇術師「どうしたら仲間になってくれると思う?」

超能力者「……魔王軍と……無関係ってことを、示すとか……」

奇術師「魔王軍でも名のある実力者である天使がこっちにいるのは、問題だな」

天使「彼らは改造人間でしょうから、こちらも改造人間で交渉に行くとか」

奇術師「どう考えても交渉に向かない、あのミサイル脳を行かせるのか?」

奇術師「……うぅん、そうだな……あのテープを、預けるにふさわしい実力があるってことを示すってのはどうだい?」

超能力者「……結局……襲撃?」

天使「まあ賛成ですね。あのジジイは、一度痛い目に遭わせなければ納得いきません」

奇術師「じゃ、決まりだな。僕はあのハゲ。天使は爺さん。超能力者はサポートってことでいいね」

超能力者「……まかせて」

天使「魔王様に楯突いたその罪、断罪して差し上げます」

奇術師「よし、やるか」



・・・・・・


反逆者「む。止まれ」

強化兵「わかってる。宝具の気配だろ」

反逆者「おそらく先ほどの奴らじゃろう。追って来おった。次の町まで距離がある。嵐がここまでたどり着く前に決着をつけたいのう」

強化兵「敵は何人だ?」

反逆者「2〜4人といったところじゃろうて。1人なら無理に追わず、また罠や待ち伏せで来るはず。ゴリ押しでも勝算があるからこそ、追ってきたはずじゃ」

反逆者「しかし5人以上なら、そもそも罠なんてセコいことせずに物量で押してしまえばいいはず。つまりまあ、そのくらいの人数なのじゃろう」

奇術師「結構やるじゃないか」スタッ

強化兵「!!」

天使「その智慧に免じて魔王様に生かされていたというのに、牙を剥くとは……許すまじ」バサッ、バサッ

反逆者「!!」

奇術師「おいおい天使。その台詞だけ聞くと、僕まで魔王軍の追っ手みたいじゃないか。あくまで僕らは「中立」なんだぜ。そこは忘れるなよ」

天使「では訂正します。個人的に気に食わないのでぶっ飛ばします、覚悟してください」

奇術師「……まあ、それならいいか」

強化兵「なんだテメェら……。「中立」? ……っていうかそっちの女! なんつー格好してやがんだ!?」///

天使「?」キョト

奇術師「まあ格好は気にしないでくれ」

奇術師「僕らは大道芸一座でね。勇者候補でも魔王軍でもない、第三勢力。争う気もなければ、争わせる気もない」

奇術師「目的は仲間集め。だから君たちとも仲間になりたいんだけど……まあ、そう言って信じてもらえそうもないし」

奇術師「動けなくしてから、僕らのアジトに運んで、仲間にするとしよう」

強化兵「なんだそりゃあ!? メチャクチャじゃねぇか!!」

反逆者「そちらの天使殿も、大道芸一座なのかのう?」

天使「私は、べつに……」

奇術師「いやいや、我らが一座の花形さ! まあ花形は3人いるけど……花が多くて困る人はいないだろう」

奇術師「うん、まあ、だから。君らが持ってる、そのビデオテープにも、あんまり興味がないんだ」

強化兵「!?」

反逆者「!!」

奇術師「下調べは万全。君らの能力もわかってる。「腕」と「環境適応」だろ?」

強化兵(おいおいおい! 俺の腕は不意打ち専用だぞ!? それがバレてるとか話になんねぇ!)

反逆者「……」

反逆者「しかしやはり、天使殿が魔王軍から寝返るとは到底思えん。信憑性が薄いのう」

天使「あなたと一緒にいないでください。私は別に、寝返ったわけではありません」

奇術師「その辺は、おいおい分かり合っていこうか。とりあえず———」

強化兵「」ヒュンッ

奇術師「うおっと!?」サッ

強化兵「まあとにかく、戦えばいいんだろ!!」

奇術師「そういうことだね」ニヤ


天使「光条呪文!」ピキュンッ

強化兵「へっ、遅いな」サッ、サッ、サッ

天使「!」

奇術師「おい天使! あの爺さんどこに行った!?」

天使「あっ……! 風景と同化したみたいですね。消えました」

奇術師「どうすれば見つかるんだ?」

天使「こういう場面の常套手段は、範囲攻撃ですが……それをすると、宝具の能力である「環境適応」で進化されてしまうので、通用しません」

強化兵「ウラァ!!」

奇術師「うおっ!?」ドガガガッ!!

強化兵「」ヒュンッ、ヒュンッ

奇術師「なんだコイツ、動き早すぎだろっ」

天使「座長! 辺り一面を攻撃しますから、宝具で私のところに転移してください!」バサッ、バサッ

奇術師「おう!」ヒュンッ

奇術師「足に失礼するよ」ガシッ

天使「拡散光条呪文!」ドバァッ!!

強化兵「うおっとっと!?」サッ、サッ、サッ

天使「……攻撃が当たらない。宝具以外の能力も調べておくべきでしたね。どういうテーマで改造されたのか……とか」

強化兵「おいジジイ! ちっとはサポートしろよ! どこにいるんだ!?」キョロキョロ

強化兵「……」

強化兵「……え、まさか、俺を置いて逃げたりとかしてねーよな……?」

天使「……」

奇術師「……」




・・・・・・


超能力者「……サポートって言っても……やることない」

超能力者「いざ戦闘が始まると……弱い私は……」

超能力者「……!」ピクッ

超能力者「宝具の気配……でも、鏡には誰も映ってない……これってもしかして……」

超能力者「カメレオンの人、近くまで来てる……?」キョロキョロ

超能力者「……どうしよう。私は、どうしてればいいんだろう……?」

超能力者「!?」ガシッ

超能力者「ううっ!?」グイッ

反逆者「手荒な真似をして悪いのう、お嬢ちゃん。とりあえず、お前さんを人質にして戦いを終わらせるとしよう」

超能力者「……」

超能力者「……座長たちは、考えすぎだって言ってたけど……私は……私が同じ能力だったら……同じことしてた……」

反逆者「む?」

超能力者「カメレオンさん……私たち、タイプが似てるから……だから、カメレオンさんは……私が隠れてる場所がわかったし……」

超能力者「私は……カメレオンさんが、ここを探し当てるのが……わかってた」


キュィィィンッ


反逆者「———」ピタッ

天使「音でわかりますよね。光線で頭の風通しを良くするつもりがないのなら、動かないでくださいね」キュィィン

反逆者「……あっちにもお前さんがおったが……もしかして、双子さんだったのかのう?」

天使「彼女の能力です。そっくり人間を作り出すという」

反逆者「それはさすがに想定外じゃな」パッ

超能力者「……ちょっと痛かった」ムクッ

天使「ご苦労さまです。あなたの言ったとおりになりましたね。見直しました」

超能力者「……ありがと」

超能力者「じゃあ……カメレオンさんを人質にして……戦いを終わらせるとします……」

反逆者「むぅ……。やれやれ、娘っ子に一本取られたのう」

反逆者「おぬし、若いのにやりおるわ」ニッ

超能力者「……えへ」



・・・・・・


強化兵「勝手にいなくなって勝手に捕まってんじゃねーよジジイ!」

反逆者「いやはや、面目ない。とはいえ、あのまま戦っていても勝目があったかどうかは微妙じゃったろ」

強化兵「クソッ、開き直りやがった……」

奇術師「こら、喧嘩するんじゃあない。座員同士、仲良くね」

強化兵「もう俺らは座員扱いかよ!?」

奇術師「当たり前だろ、平和になったら、キリキリ働いてもらうからな。足りてなかった待望の男手だ」

反逆者「儂は老兵じゃし、儂の分も頑張ってくれよ。「手」も余分にあることじゃし」

強化兵「好き勝手言いやがって……!」

奇術師「それにしても、今回、超能力者はお手柄だったね」

超能力者「……」ピース

奇術師「天使も、お疲れ」

天使「……ええ、まあ」プイッ

メカ学者「誰だこいつら? スゲー外見だな。キモッ」

強化兵「テメェにだけは言われたくねーよッ!!」

AI「……君たち、シレっと仲間を増やして帰ってくるのは結構だが、どうして私になんの相談もなかったのかな……?」ピキピキ




奇術師チームの人数がヤバイですね……。しかしそれでもレベルが上回る占い師チームは、一体何なんでしょうか……。


魔王の「儀式」完了まで、残り数ターンです。


占い師・軽業師・騎士・剣士:610(192+63+97+218)*22
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者・反逆者(強化兵):540(89+60+102+117+49+113)*5
魔動人形・捨て子:258(142+96)*5
占星術師・屍人:261(103+158)*6
賭博師:82 *1
仙人:91 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください!


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


———魔王城・城門前———


嵐「 ゴォォオオ!! ザァァアアアア!!



魔人形「……」ズシッ、ズシッ

獣戦士「」

捨て子「」

魔人形「……」ズシッ、ズシッ

魔人形「!」ピクッ

魔王母「ごめんくださぁい」コンコン

魔王母「困ったわ、お出かけ中なのかしら?」

魔王母「あら?」クルッ

魔人形「……」

魔王母「もしかしてあなた、魔王の部下の方?」

魔人形「……はい」

魔王母「そう! 私、あの子の母で、魔王母と申します。よろしくね」ニコッ

魔人形「……はぁ」

魔人形(魔王様の母上様……? その信憑性はともかく、この嵐の中で傘も持たず、ずぶ濡れになっているなんて……)

魔人形(しかし見たところ魔族ですし、ここにいるということは「レベル」を満たしているか、魔王様の許しがあるということ)

魔人形「魔動人形です、よろしくおねがいします」ペコッ

魔王母「あなた、すごい大荷物ねぇ。背負ってるソレは、死体?」

魔人形「いいえ、生きてます」

魔王母「あらそう。ところで、初めてこのお城に来たのだけど、ノックしても返事がないのよ。どうしてかしら?」

魔人形「……ここは城の扉ではなく城門ですから」

魔王母「あら、そうだったの? それじゃあ、中に入るにはどうしたらいいのかしら?」

魔人形「そちらの通信装置で、番兵に連絡します」

魔王母「そうなの。ええっと……もしもし? もしもーし?」

魔王母「……え? あ、私、魔王の母でございます。……証拠? 証拠と言われても……あ、そういえば目元がよく似てるって言われますわ。……それ以外? う〜ん、弱ったわねぇ……」

魔人形「魔動人形です、ID:00013。彼女は連れです。門を開けてください」


城門「 ギギギギギ…


魔王母「ありがとう、助かったわ」ニコッ

魔人形「お構いなく」ズシッ、ズシッ



———魔王城・医務室———


獣戦士「……」ゼェゼェ

捨て子「……」スヤスヤ

魔王母「この子たち、病気なの?」

魔人形「いいえ、こっちの獣人は負傷、そっちの幼児は泣き疲れて寝てるだけです」

魔王母「あなたとは、どういったご関係なのかしら? どっちも強そうには見えないけれど……」

魔人形「……」

 獣戦士『捨て子! コイツらは俺に任せて、早く行けッ!!』

 捨て子『よくも、パパをっ!!』

魔人形「……強いですよ。私なんかより、ずっと」

魔王母「?」

魔人形「どういう関係……ですか。どうなんでしょう。私にもわかりません」

魔王母「なんだか複雑な事情みたいね」

魔王母「へっくち!」クシュンッ!

魔人形「……そんなずぶ濡れでいるからですよ」

魔王母「あなたもずぶ濡れじゃない」

魔人形「私は「マント」の能力で、液体によるダメージを無効にしています。つまり雨風による体温低下も打ち消しているんです」

魔王母「あら、ずるい」

魔人形「大浴場にでも行ってきたらどうですか」

魔王母「どこにあるのかしら?」

魔人形「そこらへんの暇そうな魔族に聞いてください」

魔王母「つれないわねぇ……」ショボン


魔王母「そうねぇ……それじゃあ、こういうのはどうかしら?」スッ

魔人形「?」ギュッ

獣戦士「」ギュッ

捨て子「」ギュッ

魔人形「なんのつもりですか? みんなの手を握って……」

魔王母「私の能力は、人の強い「想い」を実現させるというものなの。だから、あなたが彼らのことを、本当に大切に想っているのなら、彼らの傷や体力はすぐに癒されるはずよ」ニコッ

魔人形「!」

魔王母「はい、目を瞑って。深呼吸。そして、この子たちへの想いを、握った手を通じて私に送ってちょうだい」

魔人形「……そ、そう言われても……」

魔王母「いいからいいから。彼らとの出会いを、思い出を、頭の中でイメージするだけでも十分よ」

魔人形「思い出……」

魔人形「……」

魔人形「」キュィィィン

魔王母「……」ニコッ

獣戦士「」パァァ…

捨て子「」パァァ…

魔王母「はい、もういいわよ」

魔人形「……!」

魔王母「獣人の彼の方は、さすがに全快とまではいかなかったけれど……それでも十分すぎるほどの回復量だったわ」

魔王母「よっぽど、大切な人たちなのね」ニコッ

魔人形「大切な……」

魔王母「今はゆっくり休ませてあげましょう。さ、あなたの役に立ったから、大浴場まで案内してくれるかしら?」

魔人形「……は、はいっ」



———大浴場———


カポーン…


魔人形「……あの」チャプ

魔王母「なにかしら?」チャプ

魔人形「魔王様の母上様というのは、本当なのですか?」

魔王母「そうよ? まあ、あんまり信じてもらえないけれど」

魔人形「すみません。なんというか、あまりにも……」

魔王母「強そうには見えない、って?」

魔人形「……有り体に言えば」

魔王母「だって、強くないもの」

魔人形「え?」

魔王母「私は、自分1人ではなにもできないの。体が特別頑丈なわけでもない。武術なんてからっきし。魔法なんてちんぷんかんぷん。持ってる能力はただ1つ、「他人の想いの実現」、ただそれだけ。自分の想いは操れない」

魔人形「……そう、なんですか?」

魔王母「魔王は、お父さん似なのよね。身体能力も高くて、魔法の才能もある。私に似たのは、目元と能力くらいのものかしら」

魔人形「魔王様の……能力」

魔王母「能力を知られてなければ「無敵の能力」だと思うわ。特に、人間や魔族相手にはね。……能力がバレると、歴代魔王最弱の能力って言われてたけど。そういうところは、私に似ちゃったのね……」クスッ

魔王母「けど、あなたはもう、魔王には従いたくないのよね?」

魔人形「———」

魔人形「……え?」

魔王母「私には、残留魔力なんてわからないけれど……あの獣人の彼の傷口……あれは、魔王の「颶風刃呪文」でしょう? 昔っから風系呪文を多用していた子だから、傷口を見れば、あの子の仕業だとわかるわ」

魔人形「……」

魔王母「あんなに強い「想い」を抱いてる人を傷つけられて、あなたの心は酷く傷ついているわ。手に触れれば、わかるの」

魔王母「それでもこの城に帰ってきたということは、魔王に挑んでもどうせ勝てないと思っているか、忠誠心が勝っているか、なんだけど……もうあなたの心に、忠誠心なんて見当たらなかったわ」

魔人形「……」

魔人形「私を、殺しますか……?」

魔王母「そんなこと、するわけないわ。第一、さっきも言ったでしょう? 私は1人では、なんにもできないの。あなたを倒すなんて不可能だわ」

魔人形「私は人形だから……。誰かに造られて、誰かに命を吹き込まれて、誰かに捨てられて……そして魔王様に拾われた人形だから」

魔人形「だから、魔王様に従わなくちゃいけないんです。それに、私は人形ですから、感情なんてありません」

魔王母「従わなくちゃいけないなんて、そんなことはないわ。人形だから感情がないなんてこともない」

魔人形「……え」

魔王母「いいこと? よく聞きなさい」ガシッ

魔人形「!」ビクッ


魔王母「あなたの言葉には、なんの「想い」も乗せられてないわ。全部上っ面、全部薄っぺら。「軽い」のよ。それは誰かの言葉があなたの口を通して発せられているだけにすぎない。だから「強さ」が生じないのよ」

魔王母「誰かに造られたから、誰かに拾われたから……それで誰かにずっと従うなんて、そんなことは間違ってる。だってそれ、自分を「殺しちゃってる」じゃない。生きてない……つまりそれこそ、「人形」よ」

魔王母「けれどあなたは人形なんかじゃないわ。さっきも見たでしょう、あなたの「想い」が彼らを癒すところを。あなたにも「想い」が、「心」が存在している証明じゃない」

魔王母「だからもう、「人形ごっこ」はやめなさい。あなたは立派に生きているのだから」

魔王母「従うのなら、自分の「想い」にだけ従いなさい!」

魔王母「それが、「生きる」ってことでしょ!」

魔人形「———っ」

魔王母「……今からあなたの「想い」を増幅して、あなたの鈍感な感情を刺激するわ」ピトッ

魔王母「そして、本当に自分がやりたいことをしなさい。自分の心に従いなさい。それがどんな結果でも、私はそれに協力してあげる」ニコッ

魔王母「さあ」スッ

魔人形「!!」ドクンッ

魔王母「……どう? 自分の気持ちがわかったかしら?」

魔人形「……」

魔人形「……く……くやしい……ですっ……」

魔人形「みんなが、傷ついていくのに……私は、なにもできなかった……!!」ポロポロ

魔王母「そう。それで?」

魔人形「また、みんなで…………楽しく、旅がしたいですっ……!!」

魔人形「……みんなを……守りたいっ!!」ポロポロ

魔王母「そう。それなら、やるべきことは山積みね」

魔王母「母親として、私は一緒に魔王と戦うなんてことはできないけれど……」

魔王母「その時が来たら、あなたたちの「想い」を増幅してあげる。それから……」

魔王母「魔王の「能力」を、教えてあげる」

魔人形「……いいん、ですか……?」グスッ

魔王母「本当はよくないけれど……。でもね、私はあの子に、ちゃんと言ったはずなの」

魔王母「『魔王になるのだから、他人を傷つけることになるのは仕方のないことだわ。けれど、せめて仲間や部下を泣かせるようなことだけは、しないようにね』……って」

魔王母「それなのに、あの子は約束を破って、こんなに純粋に従ってくれていたあなたを、傷つけて泣かせた……」

魔王母「だから私も1つだけ……あの子との約束を破っちゃうわ」ニコッ

魔王母「この浴場から出たら、あなたは弱さを見せてはいけない。魔王に負けたくないのなら」

魔王母「けれどここを出るまでは、あなたは強くなくっていいのよ。今まで溜め込んでいたものは、ここに置いていきなさい」ギュッ

魔人形「……うぅ」

魔人形「うわああああああああんっ!!」ギュゥゥ

魔王母「子供には、家族の支えが必要なんだから……」

魔王母「しっかり支え合っていきなさい」ナデナデ





「@のスレなのに、狂気キャラがまだ1人もいない!?」って気づいて魔王母さんを狂気120%にしようと思いましたが、ギリギリで踏みとどまりました。

回復による獣戦士くん復帰とかはないです。親子ルールに則り、魔動人形ちゃんと出会った瞬間に判定した「再起不能」になってます。


……「儀式」が完了すると、勝てる確率が単純計算で6分の1くらいになると予想されます。


占い師・軽業師・騎士・剣士:610(192+63+97+218)*22
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者・反逆者(強化兵):540(89+60+102+117+49+113)*5
魔動人形・捨て子(魔王母):278(162+96)*6
占星術師・屍人:261(103+158)*6
賭博師:82 *1
仙人:91 *1

募集中


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序盤の辺りでボソッと言っただけなので知らない人も多いかもしれませんが、「ルール干渉系能力」は裏でマイルドに改変させて頂いております。すみません。

ルール干渉というのは、レベルを増減させたり、ストーリーや戦闘結果・戦闘判定、キャラの設定・生死に深く関わるような能力です。

その辺りの判断は@にお任せということでお願いします……。



それでは、今日はそろそろ失礼します。おやすみなさい!


———深山———


賭博師「オイオイ、マジかよー!?」

仙人「む?」

賭博師「か〜ッ! 俺ってばツイてねーなぁ。ギャンブラーだっつーのに、こういう運はねーんだよなぁ」

仙人「なんぞ元気な若者が入山して来おったわい。ひょっひょっひょ」

賭博師「あ? ってーことは、この山は爺さんの所有物なわけ?」

仙人「いかにも。80年ほど前に、祖父母から受け継いだ私有地じゃ。看板が立っとらんかったか?」

賭博師「いや、見てねーけど」

仙人「まあ、立てたのはもう40年以上前になるからのう。風化していても不思議はないかの」

賭博師「っつーか爺さんいくつなんだよ。なんだよ80年前って……」

仙人「今年でちょうど100歳じゃな。一世紀を生きたことになる」

賭博師「ハァー!? 一世紀ィ!?」

仙人「仙術を極めたのが、ちょうど30年ほど前。それから外見はあまり変わっとらんらしいのう。鏡なんぞ久しく見とらんからわからんが」

仙人「して、この山に何か用でもあったのかの?」

賭博師「いや、なんか世間では勇者候補と魔王軍の戦いが始まっててよぉ……俺も勇者候補ってことにされて、面倒に巻き込まれてるっつーわけ」

賭博師「だっつーのに……」

仙人「そうじゃな、儂もその、勇者殿の宝具を持っておる。直接勇者殿に頂いた、大切な品物じゃ」

賭博者「オイオイ、さすがにそれは嘘だろ!!」

仙人「はて。もう遥か昔の話じゃて。夢と混同しとるかもしれんのう。ひょっひょっひょ」ケラケラ

仙人「しかし大切なモノには違いない。お主のそれも、面倒に巻き込まれると知っていて持っておるのなら、手放したくはないのじゃろう」

賭博師「……まぁなぁ。これを手にしてから、すっげー賭け運が回ってくるんだよ。最高のバカツキだ! これを手放すなんてとんでもないぜ!」

仙人「うぅむ。ちなみに儂の宝具は、勇者様の技や術を、ランダムに使用できるというカードじゃ」

賭博師「俺のは身体能力とか運を、ランダムに上げたり下げたりできるサイコロだ」

仙人「……」

賭博師「……」

仙人「なんじゃ、噛み合っとるのう」

賭博師「だな。なんつーか、組み合わせたらヤバそうだ」

仙人(しかし、この小僧を弟子にするのはのう……)

賭博師(どうせ仲間になるなら、若い姉ちゃんがいいぜ……)

仙人「……」

賭博師「……」

賭博師「つってもまあ、いざ戦いになったら俺に勝ち目はなさそうだし……」ゴソゴソ

賭博師「ここは大人しく、宝具を渡すとするぜい」ポイッ

仙人「む」

仙人(サイコロを投げた……こちらへ……しかし届かない)

仙人「まさか……!!」バッ


サイコロ「 コロコロ…


賭博師「その、「まさか」だぜ!!」ヒュンッ

仙人「っ!!」パシッ

仙人(カードを奪われた……!)

賭博師「爺さん、アンタとの「賭け」には勝たせて頂きましたよォ〜〜! 出た目は「4」だ!! 身体能力上昇ッ!!」ニヤ

賭博師「うひゃひゃ。この3枚のカードが宝具かァ」

仙人「カードが3枚だけと、誰が言いよったかの?」バッ

賭博師「うおっ!?」バッ

仙人「喰らえい!」キュィィン

賭博者「お、おオオ!!」キュィィン

仙人「『付焼刃』!!」ゴバァッ!!

賭博師「『火葬呪文』!!」ゴゥッ!!


ズガァァアアアアンッ!!


賭博師「おッ———」ブワッ

賭博師「おおおおおおおおおおおッ!?」ガッ、ズザザッ

賭博師「うげッ!?」ドガンッ

賭博師「……う……くっ……なんだこりゃ……。ただの反動で、50メートル以上も……」ググ…

賭博師「これが、勇者の技……? こんなの、人間の技じゃねーだろ……」

仙人「あいたたた……。いやいや、勇者様は「技」や「術」を使わない方が強かったぞ」

賭博師「……なおさらバケモンじゃねーのよ」

仙人「その自覚があったからこそ、彼女は誰ひとり仲間を連れずに、1人で戦い、1人で死んだのじゃろうて」

賭博師「……」

仙人「さて、30秒のインターバルも、もうすぐ終わるが……。再び、勇者様の力の片鱗を使う気概はあるかの?」

賭博師「使わなくちゃ肉片にされそうだからな……使うっきゃねーだろ」

仙人(普段は儂も、体への負担が大きいからあまり使わんのじゃが……致し方ないのう)

仙人「では覚悟せい!!」キュィィン

賭博師「覚悟なんざ、とっくの昔に済ませてるぜ!!」キュィィン

仙人「『水葬呪文』!!」ドバッ!!

賭博師「……」

仙人(なぜ発動しない……? 死ぬぞ?)

賭博師「」クルッ

賭博師「『風葬呪文』」

仙人(自分の後ろに攻撃じゃと!?)


ズガァァアアアアンッ!!


仙人「くっ……」ズザザッ

仙人(粉塵に紛れて逃げるつもりかのう……? それともこっそりと近づくか?)

賭博師「ぉぉぉおおおおおおおッ!?」ヒューン

仙人「!?」

賭博師「おらァァァーーー!!」ドガァッ!!

仙人「ぐうッ!?」ゴロゴロ

賭博師「っ」ゴロゴロ


武器「 ガランガランッ!!


賭博師「背中の武器を手放したな? 見てたぜ、最初の攻撃の時、アンタが「背中から取り出した武器」で技を繰り出してたのを」

賭博師「つまり武器がなくちゃあ、あの技は成立しなかったってことなんだろ?」

仙人「……ふむ、いかにも。じゃから、2回連続で「魔法」を引き当てたお前さんの運には驚かされるばかりじゃ」

仙人「そしてまさか、砲弾の如く吹っ飛んでくるとは思わなんだ。高すぎる威力を逆手にとって、勇者の「術」を、推進力を得るためだけに後ろに放つとは恐れ入ったぞい」

仙人「もしもあの時「技」を引き当てていれば、今頃五体満足ではいられなかったじゃろうて」

賭博師「人生是れ即ちギャンブル!! 必ず上手くいくと思ってやりゃあ、大体上手くいくもんだ」

賭博師「……さあ、お互い武器は手元にない。武器が必要な「技」が出たら、即終了だ」

仙人「お前さんは残りカードが1枚じゃからな。両方アタリでも、両方ハズレでも、お前さんの負けじゃ」

賭博師「分の悪い賭けは、賭博師の大好物だぜ! いくぞッ!!」キュィィンッ

仙人「その気概や良し!! 気に入った!!」キュィィンッ

仙人「『土葬呪文』!!」

仙人(これで儂の負けはなくなった……さて、どうする小僧?)

賭博師「———!!」

賭博師「『神鳴呪文』!!」

仙人(馬鹿な……! それは、その呪文は———!!)


ズガァァアアアンッ!!


賭博師「……ふぅ」

仙人「」シュゥゥ

賭博師「ん、まだ生きてるな。爺さんを焼き殺したとあっちゃあ寝覚めが悪い」

賭博師「それにしても、どうして一方的に殴り勝てたんだ? 「雷」の呪文なんて初めて見たが……まあ、いいか」

賭博師「爺さん。普通に戦ってりゃあ勝てたところを、あえて俺の土俵で戦い抜いたアンタに、心からの敬意を表するぜ」

賭博師「俺はアンタに勝ったわけじゃねぇ、賭けに勝った。ただそれだけのことだ」ニッ




占い師・軽業師・騎士・剣士:610(192+63+97+218)*22
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者・反逆者(強化兵):540(89+60+102+117+49+113)*5
魔動人形・捨て子(魔王母):278(162+96)*6
占星術師・屍人:261(103+158)*6
賭博師:102 *2
アイドル:66 *1

募集中


先着1名、キャラ募集させてください。


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!

あばばばば。もうお子様じゃないんだから、いきなり〆切間近の命令をされても、泣いてはいけません。(;;

屍人&占星術師はとりあえず書き切ります。そのあとのことは、まだちょっとどうなるかわかりません……ごめんなさい。


———魔王城———


魔王「……」スタスタ

少女「」グタッ

番兵「魔王様、ご報告が!」

魔王「言ってみろ」スタスタ

番兵「魔動人形様がお戻りになられました。現在は医務室にいらっしゃいます!」

魔王「そうか」スタスタ

番兵「それから、魔王様の母上と名乗る女性が、魔動人形様と一緒に入城されましたが、如何致しましょう?」

魔王「任せる」スタスタ

番兵「……は?」

魔王「任せる、と言ったんだ。今、私は「そんなこと」にかかずらってる暇はないのだ。一刻も早く「儀式」を完了させる、その思いしかない」スタスタ

魔王「それを、つまらないことで時間を取らせるんじゃあない。城の治安維持は貴様の仕事だ、今夜もベッドで寝たいのなら、任せた仕事くらいこなせ。いいな」スタスタ

番兵「は、はぁ……」

番兵「それから、魔騎士様が見当たらないとの報告が……」

魔王「だからどうした。後のことはすべて任せる。今宵、私は「次」へと進む。それを邪魔する者は、誰であろうと皆殺しだ。いいな」スタスタ

番兵「……」

魔王(そう、すべては些細なことだ。必要数の宝具、依代、これらを糧に、今夜私は「彼女」の力を手にするのだ……!!)

魔王「フフ……フハハハハハッ!!」



———魔王の間———


少女「」

魔王「……」カチャッ、ガチャンッ、カチッ

魔王「これで良し。25個の宝具を、全て「依代」に接続。あとは目が覚めるのを待ち、「あの言葉」を言わせるだけ……」

魔王「全ては整ったッ!! 今、この部屋に「世界」が凝集されているッ!!」

魔王「神の力……! これを手にして、私は……! 「次」へと進むのだッ!!」

魔王「ッ!!」ピクッ

ヒュンッ

魔王「くっ!?」バッ

魔王「」ズザザッ

魔王「……この「能力」……占星術師か。ということは、屍人もいるな」

魔王「愚かな。私に従っていれば、この神の力の支配下において、永劫の平穏が約束されるというのにな」

魔王「今からでも遅くはない。私に従え、屍人! 占星術師!!」


シーン…


魔王「……」

魔王「塵芥索敵呪文」サァァ…

魔王「いつか、その能力と敵対することを考えて開発した新呪文だ。これで貴様らがどこに潜んでいるかがわかる」

魔王「そこだ、屍人ッ!! 風刃呪文!!」ブワッ

屍人「」バッ

屍人「……」ズザザッ

魔王「ほう……「体」は取り戻したのか」

魔王「占星術師は連れてこなかったのか? それとも、さすがにこの私へ反旗を翻すなどという無謀には、乗ってくれなかったか?」

屍人「……」

魔王「おい、なんとか言ったらどうなんだ」

屍人「……」

屍人「……それじゃあ、1つだけ」

屍人「バレてるぜ、「能力」」ニヤッ

魔王「———」


屍人(「瞬間移動」)ヒュンッ

魔王「!」

屍人(「一次元」)ブンッ

魔王「くっ」サッ

魔王「颶風刃呪文ッ!!」ゴバァッ!!

屍人(「空気の質感操作」)バッ

ボフッ!!

魔王(空気を固めて防いだだと……!)

魔王「ならば、光条呪文!」ピキュンッ

屍人(「身体能力強化」)サッ

魔王「……!!」

屍人(「魔法学習」……颶風刃呪文!!)ゴバッ!!

魔王「なにっ……!? 颶風刃呪文!!」ゴバッ!!

屍人(「人型操作」)スゥゥ…

魔王「透明化は無駄だと言ったはずだぞッ!! 風刃呪文!!」ブワッ

屍人「」ズバッ

魔王「……!」

魔王(切断した腕だけ、透明化が解除されていない……どこへ行った?)

屍人(「物体の半生物化」)

腕蛇「」シュルシュルッ

魔王「ぬッ!? 光条呪文!」ピキュンッ

腕蛇「」ジュワッ

屍人「」ヒュンッ

魔王「後ろか!」ブンッ

砂鉄「」ズバッ

魔王「———」

屍人(「上」だぜ)ジャキッ

魔王「!!」

魔王(その「銃」は……あの娘の……!!)

屍人(エネルギー銃だぜ)


ピキュンッ!!


魔王「」ズザザッ

屍人「」スタッ

魔王「……」

魔王「一体、何年ぶりだろうか……」

屍人「……」ニヤッ

魔王「血を、流したのは」ポタッ、ポタッ…


魔王「……どうやら、私の「能力」を見抜いたというのはハッタリではなさそうだな。目を見ればわかる。その目は「確信」している者の目だ」

屍人「……」

屍人(コイツの……魔王の「能力」。それは、「相手が口にした言葉を、自分に都合のいいように実現する」というものだ)

屍人(相手が「逃げる」と発言すれば、それを「却下」した状態で実現し、「逃げられない」という事実を押し付ける)

屍人(「切り刻んでやる」、「くたばりやがれ」。そう言いながら魔王に放った俺の攻撃は、ガードさえされずに破壊された)

屍人(来訪者が放ったエネルギー銃を「一度目」は避けて、「二度目」は避けなかったのは……俺が「エネルギー銃は通用する」と発言しちまったからだ)

屍人(だからあの時、怪人は俺たちに、こう言ったんだろう。「逃げなさいっ! 彼と口を聞いてはいけないッ! 彼は———」。……アイツは魔王との戦闘を通じて、能力の正体に気づいていたんだ。だから直後、口封じに首を切断された)

屍人(俺が奴の能力の正体に気づいたキッカケは、占星術師の何気ない一言だった。「私が暑いって言っただけで気温が上がるわけないだろ。そんな能力があったら、寒い寒いって言ってるよ」 )

屍人(本人も、まさかそんなつもりはなかっただろうが……その一言で、俺の中で全てが「繋がった」。魔王が「言葉で操る」という発想が生まれたんだ)

屍人(……しかし、自分の発言をも操れるのなら、「動くな」で終わりだろう。つまり、「自分の言葉」は「操れない」)

屍人(だからこそ魔王は、多弁なキャラを演じて、相手から「自分に有利な言葉」を引き出すために、できるだけ長く会話を続けようとしていたんだ)

屍人(知らずに魔王との会話に望めば、いつの間にやら敗北が確定していることもありうる「無敵の能力」だが……)

屍人(逆に能力を知っていれば、対処は簡単だ。「喋らなければいい」。ただ、それだけなんだからな)

屍人(わざわざ、一度無効化された「エネルギー銃」を使って、魔王の「能力」に永続効果がないことも確認したことだし)

屍人(さあ、追い詰めるとしようか)

魔王「……」

屍人「……」ジリッ

魔王「どうやら……屍人。私はお前を、見くびりすぎていたようだな。よりにもよって、「この局面」で……私に牙を剥くとは」

屍人「……」

魔王「あの場で、他の2人共々、始末しておくべきだった。そうすれば、私が神の力を得ようという、こんな場面で、冷や汗をかくこともなかっただろう」

屍人(……。「能力」が通用しなくても、奴の「言葉」にはなにか裏があるはずだ。……たとえば)

屍人(時間稼ぎとかなッ!!)ジャキッ

魔王「やはりバレるか」ジャキッ

屍人「」ピキュンッ、ピキュン、ピキュンッ!!

魔王「」ガンッ、ガァン、ガァンッ!!


バヂッ、バヂヂッ、バヂィ!!


屍人(ただの魔法銃で、このエネルギー銃を相殺するとはな……)シュゥゥ…

魔王「一瞬も迷わずに……私ではなく「依代」を狙ってくる、その容赦のなさには感服するぞ」シュゥゥ…

魔王「どうやら「依代」の覚醒を待つなどという消極的な戦法では、ジリ貧のようだ」

魔王「貴様を倒して、切り刻み、行動不能に追い込む……それくらいの覚悟でないとな」

魔王「ようやく、「この魔法」を発動する魔力が整った。……多重結界呪文!」バッ

少女「」ブォンッ…

屍人「……チッ」

魔王「さあ、これで思う存分戦える。果たして「能力」を見破った程度で、この魔王を攻略できるのか……試してみるがいい」

屍人「」ジリッ

魔王「……さあ、貴様を追い詰める「準備」は整った。来ないのならこちらから行くぞ」


魔王「聖光呪文!!」パァァ

屍人「!?」ジュッ

屍人「ぐおおオオオオオオッ!?」ジュゥゥゥ!!

屍人(魔族の王が、「聖光呪文」だとッ!?)

屍人(ぐっ……この光、「人型操作」で逸らすこともできないのか……!!)

屍人(だが魔王も「魔族」だ。これを喰らえばダメージを受ける。だから室内全体に放射せずに、俺のいる方向にだけ放射しているんだろう……)

屍人(それなら……)スゥゥ

魔王「!」

魔王(なんだ、これは。ただの透明化ではない。消えた屍人が「増殖」しただと……!)

魔王(いや、本物は1人だ。他は全て、能力で作り出した偽物……!!)

魔王「全て撃ち落とせばいいだけのことだ!!」ジャキッ

魔王「」ガァンッ、ガァン、ガァンッ!!

空気人形「」ビスッ

空気人形「」ドスッ

空気人形「」ドバッ

屍人(空気の質感操作で生み出した空気人形を、半生物化で走らせた。攪乱効果は十分だな)ヒュンッ

魔王「そこか!」ガァンッ

空気人形「」ドスッ

魔王(……! そうか、人形を生み出すと同時に、瞬間移動で別の場所へ移動。そこでも人形を生み出し……!!)

屍人(お前は俺の場所を、飛ばした塵の接触で感知しているにすぎない。だから、どれが俺なのかは攻撃するまでわからない)

魔王「……」

魔王「ならば、この部屋全体を攻撃すればいいだけの話だッ! 喰らえ!! 広域颶h」

屍人「」ヒュンッ

魔王「!」

屍人(そうやって広範囲殲滅呪文を使うのは、容易に想像できたぜ。そして大きな魔法を使おうとすれば、それだけ大きな「隙」ができるッ!!)

屍人(ここが、その「隙」だッ!!)ブンッ

魔王「」サッ

屍人「———!?」スカッ

魔王「……「逆」だ。「狙い通り」なのは、こちらの方だ」スッ

魔王「聖光呪文!!」カッ

屍人「ぐぅ……うぉおおおオオオオ!?」ジュゥゥゥッ!!

屍人「」ヒュンッ

魔王「……」チラッ

屍人「ハァ、ハァ……」ヨロッ

魔王「あの近距離でこの呪文を喰らえば、さしもの不死身の「リッチ」といえど、ただでは済まないだろう」スタスタ

屍人「……ハァ、ハァ……」ググ…

魔王「まあ、ここまで私を追い詰めたことは、評価してやる。貴様の実力を認めるからこそ、貴様はここで確実に始末させてもらおう」スッ

魔王「これで終わりだッ! 私が手にする「神の力」……貴様は、その最後の「糧」となるのだッ!!」


魔王「聖光呪m」

魔王「」ガクンッ

魔王(体が……動かない。なんだ、これは……!? 「塵芥索敵呪文」にも反応がない「これ」は、一体なんなのだ……!?)クルッ

魔王「———!!」

占星「……」シュルシュルッ

魔王(体を覆って「人の形」を形成してしまわない程度の量を空気中に撒くことで、塵芥が操作されることを防いでいたというのに……それを、かき集めて身にまとっているだと!?)

魔王(まさか……まさか、今までの戦い全てが、このための「時間稼ぎ」……!!)

屍人「」スッ

魔王(こんな、ところで……)

魔王「負けるわけにはいかない! 貴様らなんぞにッ!!」

魔王「風刃呪文ッ!!」

占星「———!!」ズバッ!!

魔王「ハッ!?」

屍人「」ブンッ

魔王「やめろォォォオオオオオオオオ!!」


ズバァッ!!


魔王「———かっ……!!」ブシュッ!!

魔王「」ドシャッ

魔王「」ドクドク…

屍人「……」

屍人「」チラッ

占星「……ぁ……ぅぅ」ドクドク

屍人「……」スッ

屍人「回復呪文」パァァ

占星「!」シュゥゥ…

屍人「なに意外そうなツラしてやがる」

占星「……ちょっと……見捨てられるんじゃないかって……思ってた」

屍人「ふん。お前はまだ利用価値があるからな。……自分以外に回復呪文を使ったのは初めてだ。失敗しても文句言うんじゃあないぜ」

占星「……さぁな」ニコッ

屍人「……ふん」

屍人「」チラッ

魔王「」ドクドク

屍人(……)


少女「……ぅ、うぅん」ムクッ

屍人「!」

占星「!」

少女「……あれ、ここは……」キョロキョロ

少女「あ、あなたたちは……!!」

屍人(ああ、そういえば……あの砂漠で俺たちが襲って、考古学者とかいう男に逃がされてた、あの時のガキか)

少女「そ、その人……死んでるの?」

魔王「」

屍人「おい、黙れ。喋るんじゃあない」

魔王「」

魔王「娘よ、私の味方をしろ……!!」

少女「!」

屍人(コイツ、まだ息が……!!)

少女「味方を、しろって……そんなの」

占星「屍人!!」

屍人「ああ、わかってるッ!!」バッ

魔王「……」

屍人「おおおおッ!!」ブンッ

少女「あなたの味方になんて、なるわけない!」


ピカッ!!


屍人「———ッ!?」ブワッ!!

占星「!?」

魔王「感謝しよう。屍人、占星術師」

魔王「お前たちのおかげで、「儀式」は完了した」

魔王「今この瞬間、「彼女」は私の味方となったのだ」

魔王「おかげで私は———「次」へと進むことができた」

魔王「ありがとう……そして」

魔王「さらばだ」



ズガァァァアアアアンッ!!




少女「」パァァァ…!!

魔王「やはり、思ったとおりだ。「彼女」の力は得るものの、意思までは呼び込まない。純粋な「神の力」だけが、この「依代」の体に宿っている」

魔王「そして……これは「私の味方」だ。全てが思い通り、全てが計画通りとなった……!!」

屍人「……」

占星「」

屍人(……あの野郎……俺が切り刻んでやった傷が、回復してやがる……)

屍人(俺たちは、あの野郎の全てを上回っていたハズなのに……!!)

魔王「……」チラッ

魔王「ご苦労だった、お前たち。……餞別だ。私の「新たな力」で葬ってやろう」

屍人「新たな……力だと」ググ…

魔王「とは言っても、その者が元来持つ能力を強化するだけのことだがな」

魔王「しかしそれでも十分すぎるほどに強力だ」スッ

屍人「!」ガクンッ

屍人(なんだ……体が……)グググ

魔王「もう、お前が声を発さなくとも……支配できるのだからな」

屍人「———」

屍人「……」チラッ

占星「」

屍人「……よぉ、魔王サマよ。アンタ、そんなちっぽけな能力を手にするためだけに、こんなに大掛かりなことをやってたのか?」

魔王「ちっぽけ、か。私が「禁止」したことは、私の周囲では一切起こらなくなる、この能力が……ちっぽけとな」

魔王「私以外の生物の「呼吸」でさえ……「禁止」することもできるというのに」

屍人「……」

屍人「謝ったりはしないぜ。お前はお前の意思でついて来たんだからな。別に、脅迫したわけでもない。だから、悪いとは思わないぜ」

魔王「……?」

屍人「多分、もうダメだろうな。為す術無しって感じだ。だが、最後に……勇者候補らしいことを一発かましてやろうと思うんだが……どうだ?」

占星「……」ニッ

占星「やってやれ、屍人。———私はお前に、最期までついて行くっ!!」シュルシュルッ!!

屍人「……ああ」ニヤッ

魔王「なにをしようと無駄だ。お前たちのやりそうなことは、既に「禁止」してある」

屍人「そりゃどうかな。お前、気づいてたか? しばらく前から続いてる、この「嵐」が……」

屍人「俺の「能力」によるものだってことによォ!!」

魔王「———な、んだと……?」

屍人「さァて、問題です。水分子の運動を操って気圧差を発生させ、上昇気流を巻き起こし、水や氷が雲の中で衝突して生まれるものは……一体なんでしょうか?」

屍人「いやぁ、「魔王の間」ってのはやっぱり、魔王城の「最上階」にあったな。予想通りだ。これなら空気抵抗を操作して「ルート」を作る必要もなさそうだ」

屍人「確か勇者だけが使える魔法なんだろ……? 「これ」って」クイッ

魔王「———」


ピカッ!!


ズガガァァァアアアアアンッ!!!




パラパラ…


魔王「……」スタスタ

魔王「随分と無駄なことをしてくれたな。おかげで、魔王の間が吹きさらしになってしまったぞ」

屍人「……」

占星「」シュゥゥ… プスプス…

魔王「ふん、占星術師の能力で「雷」によるダメージを逃がそうとしたのか。失敗して黒焦げになっているではないか」

屍人「……みたいだな。さすがに雷を操作するのは無理があったらしい。どうにか俺だけは庇ってくれたみたいだがな」

魔王「泣かせるじゃないか。そんなに信頼関係を築けていたとは、驚きだぞ」

屍人「そんなんじゃあない。最期に、テメェに一泡吹かせてやろうって意見が一致した。それだけだ」

魔王「あれが最期の一撃とはな。結局、私に掠り傷一つ付けることもできなかったではないか」

屍人「……」

魔王「最期に、言い残すことがあるのなら聞くぞ」スッ

屍人「……そうだな。それじゃあ、1つだけ」

屍人(「最期の攻撃」は……ちゃんと「成功」したぜ。お前のおかげでな、占星術師)スッ

占星「」ギュッ

屍人「ざまあみろ」





屍人・占星術師 …… 死亡


占い師・軽業師・騎士・剣士:610(192+63+97+218)*22
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者・反逆者(強化兵):540(89+60+102+117+49+113)*5
魔動人形・捨て子(魔王母):278(162+96)*6
賭博師:102 *2
アイドル:66 *1
吸血鬼:70 *1

暫定ラストキャラ募集、お願いします。(1人)


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!


吸リンパ鬼は変換しづらい上に長いので、便宜的に吸血鬼と表記させていただきます。吸液鬼でもいいのですが、なんか響きがいかがわしいですので……。

それでは今日はここまでということで。お休みなさい!

っしゃおらーっ! 終わりました! 歯磨きしながら作業してたら、一晩中歯磨きしてました。

それではおやすみなさい! 起きたら再開します! (書くところから始めなきゃなので、すぐに投下とはいきませんが……)



ズズゥゥゥ……ン


魔人形「こ、これは一体……!?」グラグラ

魔王母「……」

魔王母「魔王が、我々の及ばない領域に踏み込んでしまったようだわ」

魔人形「……え?」

魔王母「この力は、間違いなく「勇者」のモノ……」

魔王母「魔動人形ちゃん。戦うつもりがないのなら、今すぐこの城から逃げなさい。さもないと、考えうる最悪の未来を迎えることになるでしょう」

魔人形「最悪の……未来?」

魔王母「本当は顔を見てから帰りたかったのだけれど……こうなっては、そうもいかなそうね。きっとあの子は、もう誰のことも対等に見ることはない」

魔王母「あの子はすでに、あらゆるものに対して「想い」を抱いてはいない。私でさえ、出逢えば殺されるかもしれないわ」

魔王母「魔王軍だからといって、殺されないだなんて保証はどこにもない。もう「味方」なんて必要ないのだから」

魔王母「私はもうここから出て行くわ。魔動人形ちゃんは、どうする?」

魔人形「……」

魔人形「先に帰っていてください。私はこれから、医務室の2人を担ぎ出します」

魔王母「なにか、手伝えることはあるかしら?」

魔人形「それには及びません。あなたには、たくさん助けていただきました。私は、もう迷いません」

魔王母「……そう。それじゃあ、先に城から脱出させてもらうわね」

魔王母「ふふっ。あなた、良い目になったわね。覚悟を秘めた、まっすぐな目に」

魔人形「魔王母様のおかげです」

魔王母「最後に、これだけ」スッ

魔人形「!」パァァ…

魔王母「強い「想い」は、きっとあなたの眠れる力を呼び覚ましてくれるわ。あなたが心の底から大切な人たちを守りたいと強く願うのなら、必ずそれは応えてくれるはずよ」

魔王母「忘れないで。「想い」は———託され、そして受け継がれる」

魔王母「最後に勝つのは、きっと正しい「想い」を胸に戦う者よ」

魔人形「……はいっ!」

魔王母「またいつか、会いましょう」ニコッ

魔人形「お世話になりました。また、いつか」

魔王母「」スタスタ

魔人形(……)

魔人形(そうだ、もう迷わない。彼を、あの子を、きっと無事に魔王城から連れ出してみせる)

魔人形(そのためならば、この身など……)


ズガァァアアアンッ!!


魔人形「!」クルッ


番兵「ひぃぃっ!?」ドテッ

剣士「待てこら。逃げるんじゃあない。ちょっと道を尋ねただけじゃないか……体に」ガシッ

番兵「ぐ、ぐえ……」ギリギリ

騎士「剣士さん。私たちは賊ではないのですよ。相手が魔王軍とはいえ、そのような暴力的な振る舞いは道義に反します」

剣士「アンタが品行方正の好青年だってのは認めるぜ。だが世の中の奴らってのは、アンタみたいに人格出来た奴らばっかじゃねぇ。後手に回ったらおしまいなんだよ」

剣士「さあ、吐きな! 魔王のいるところへは、どうやったら行ける?」

番兵「ぐっ……そ、それは……」チラッ

番兵「あ!」

魔人形「」ビクッ

番兵「魔動人形様! お助けください! こやつら、侵入者です!」

剣士「……おいおい、まだガキじゃないか。軽業師より小さいぞ」

番兵「ふん、そんなことを言ってられるのも今のうちだ! 彼女こそ、入隊からたったの3ヶ月で魔王軍幹部へと上り詰めた、エリート中のエリート! 魔動人形様なのだ!!」

剣士「へぇ……まあ、見かけによらない敵ってのも、何人か会ってきたしな」

剣士「っつーか、魔王軍か……。魔王軍の幹部だっつーなら……呪いや封印に詳しい奴を知ってるかもな」シュラッ

剣士「お前はもういらん」ブンッ

番兵「うぎゃー!?」ガシャーンッ

剣士「さて、それじゃあ……始めるか」ギロッ

魔人形「っ」ビリビリ

魔人形(この男……「殺し慣れてる」目だ。魔王軍にも、キレちゃってる奴はいましたが……ここまでの奴は、見たことがない)

剣士「魔王軍の、しかも幹部だというなら、最悪殺しても問題はないか」

騎士「……まあ、致し方ありませんね。放っておいても、人に害を為すだけでしょうし……。ただし、多対1は認められません。騎士として」

剣士「相変わらず堅物だな。じゃあ、俺がやろう。できるだけ情報を搾り取ってやる」

魔人形「ちょ、ちょっと待———」

剣士「行くぞ……!!」バッ

魔人形「!」スッ


ガキィィンッ!!


剣士「この場所なら、歩いてるのは極悪魔族ばっかりだ。心置きなく剣を振るえるぞッ!!」ブンッ

魔人形「っ!!」ガキィンッ!!

魔人形「かはっ!?」ドガッ

魔人形(……まずい、こんなタイミングで勇者候補が現れるだなんて……!)ヨロッ

魔人形(や……殺らなきゃ殺られる……!!)キッ



———医務室———


捨て子「……ん」パチッ

捨て子「あれ……ここ、どこ……?」

捨て子「……たしか……」

捨て子「!!」ガバッ

獣戦士「」

捨て子「パパ! だいちょーぶ、パパ!?」

獣戦士「……ん」

捨て子「!」

獣戦士「スー……スー……」

捨て子「……」

捨て子「はぁぁ〜〜」ホッ

捨て子「よかった……パパぁ……!」ギュゥゥ

捨て子「……ママは?」キョロキョロ

魔人形「呼びましたか?」ガラッ

捨て子「ママっ!」トテテ

魔人形「もう体はいいのですか?」

捨て子「うん! もうだいちょーぶ!」ギュゥゥ

捨て子(……あれ?)

魔人形「そうですか。それでは、すぐに移動しましょう。先ほど、勇者候補がこの城に……」

捨て子「」パッ

魔人形「……? どうかしましたか、捨て子?」

捨て子「ちがう……。ちがうよ……!」

捨て子「だれなの、おねえさん!?」

魔人形「…………」

魔人形「」グニャッ

占い師「参考までに、どうしてバレたのかを教えてもらえるかしら?」スッ

捨て子「よ、よく、わかんないけど……」

捨て子「なんか、ちがうんだもんっ! ほんとのママは、どこ!?」

占い師「さあ、どこかしらね」

占い師「それよりあなた、人間よね? あなたは、魔王軍なのかしら?」

占い師「少なくとも、あなたのママは魔王軍の幹部らしいのだけれど……あなたは、「どちら側」なの?」

捨て子「……」

捨て子「……パパと、ママを……」

捨て子「まもるんだもんっ!!」ゴゥッ!!

占い師「……あら?」


捨て子「わあああああっ!!」ヒュンッ

占い師(宝具・「神代のお札」)スッ


バヂヂィッ!!


占い師「ああ、びっくりした。こんなにちっちゃい体のどこに、こんな力が眠っているのかしら」

占い師「まあでも、届かなければ意味は———」


ピシッ……


占い師「あら?」


パキィィィンッ!!


占い師「」ゴッ!!

占い師「っ」ドガァアンッ!!

捨て子「はぁ……はぁっ!」

捨て子「ママはどこっ!? ママをいじめたら、ゆるさないんだからっ!!」

占い師「……」

占い師(脚力強化で後ろに飛んで衝撃はほとんど逃がしたけど……それでも結構なダメージかも。溜め込んでいたものを、一気に「爆発させる」……。そういう宝具なのね。おそらく、あの「靴下」が……)

軽業師「ウラねぇ、大丈夫?」シュタッ

占い師「油断しちゃったわん。軽業師ちゃんも気を付けないとね。あのパンチ、まともに食らったらグッチャグチャになるわよ?」

軽業師「その一撃を、よくもまぁシレっと受け流したよね……」

軽業師「で、結局この子は敵なの? それとも攫われてきただけ?」

占い師「あの子の心は読めないの?」

軽業師「おかげさまで「怒り」一色だよ。まあ、魔王軍の幹部をママって言うんなら、魔王軍なんでしょ。たぶん」

占い師「う〜ん……でもねぇ」

捨て子「……」

捨て子「」チラッ

獣戦士「スー……スー……」

捨て子「パパも、ママも、ぜったいまもるんだから……!」キッ

占い師(なぁ〜んか、むしろ……私たちの方が、悪役っぽいのよねぇ……)



ガッ、ギィンッ、ドガッ、キン、ギキンッ!!


魔人形「」ズザザッ

剣士「……」

剣士「おい、どういうつもりだ?」

騎士「どうか、したのですか?」

剣士「どうしたもこうしたもない。なぜ、真面目に戦わない?」

魔人形「……」

騎士「どういうことです?」

剣士「殺気が全く感じられないんだよ。なんていうか、ボールが飛んでくるから避けてる、みたいな感じだ。進んで戦おうとしてない」

魔人形「ずっと、待っていたんです」

剣士「?」

魔人形「あなたが、こうして話し合いの意思を見せてくれるのを」

魔人形「私はもう、魔王軍ではないのですから」

剣士「……何?」

魔人形「私はこれから、仲間を連れてこの城から逃げるつもりだったのです。そうしなければ、きっと命がないから」

騎士「命がない? なにを言っているのです?」

魔人形「魔王様は、もう私たちが知っている魔王様ではなくなった……らしいです。なにか、得体の知れない存在へと「進化」してしまった……だから、逃げるのです」

魔人形「なにを言っているのかは理解できないでしょうが、とにかくあなたたちも逃げたほうがいい。私たちを信用する必要はありませんが、この城から逃げる私たちの邪魔はしないでください。お願いします」ペコッ

剣士「……」チラッ

騎士「……」

騎士「さきほどの上階からの衝撃は、一体なんだったのですか?」

魔人形「わかりません。しかし、信用できる人物が、魔王様が新たな領域へと踏み込んだ、と仰っていました。私はそれを信じます。魔王様には、もう、魔王軍なんてものは必要ないのです」

魔人形「ただでさえ無敵の能力を持った魔王様です。きっともう、誰も勝てっこありません。悪いことは言いません、あなたたちも逃げたほうがいい」

騎士「……そうは、いきません。王国からの命ですので」

剣士「その王はお前を見捨てただろう。そんな義理を果たす必要はないと思うがな」

騎士「なんにせよ、魔王を倒さなくては世界はおしまいです。「進化」したというのなら、今はまだ、力を使いこなせていないかもしれません」

魔人形「とにかく、私は逃げます。私だって、勝つ見込みがあるのなら、あの方に一矢報いたいという気持ちはあります」

魔人形「ですが、それで大切な人を失ってしまっては本末転倒です。まずは、「家族」の安全を確保します。全ては、それからです」

騎士「……」

剣士「……」

剣士「移動しながらでいい。とにかく、魔王について知ってることを全部話せ」

魔人形「……正直、そこまで有用な情報はありませんよ」

騎士「些細なことでも構いません。それがもしかすると、突破の糸口となるかもしれません」

魔人形「……」

魔人形「わかりました。とにかく医務室へ。そこに、私の「家族」がいますので」



捨て子「……ママ!」ダッ

魔人形「捨て子!」

捨て子「ママ、よかったぁ……!」ギュゥゥ

魔人形「大丈夫ですか。怪我は、ありませんか?」ギュッ

魔人形「ここから逃げますよ。獣戦士さんは、まだ寝てますね?」

捨て子「え? う、うん」

魔人形「彼を連れて、どこかへ逃げましょう。そこで……3人で暮らしませんか?」

捨て子「!!」

魔人形「……虫がいいのは、わかっています。あなたたちの危機に、なにもできなかった私が……」

魔人形「しかし、私は……」

捨て子「」ギュッ

魔人形「!」

捨て子「うん、うんっ! いっしょに、くらそう! 3にんでっ!」

軽業師「……」

軽業師「ケンにぃ、これ、どゆこと?」

剣士「魔王軍も、今や一枚岩じゃないってことだ。なんか、魔王が「進化」したらしいぜ。どうする? 俺たちはこのまま魔王に挑むか? それとも、様子を見るか?」

騎士「ただで帰らせてもらえるとも思えませんが……」

占い師「……!」ピクッ

占い師「そこに、なにか「いる」わよ」スッ

軽業師「え?」クルッ

軽業師「……なんにも、いないけど……?」

占い師「いいえ、なにかが「いる」。見えない、なにかが」

剣士「……この辺りか?」スッ

剣士「!」

占い師「なんだった?」

剣士「……よくわからん。が、なにか「透明な生き物」が、「透明ななにか」を渡してきた」

騎士「透明ななにか?」

剣士「……どれ、ちょっと「塗って」みるか」ズバッ

ビチャビチャッ

軽業師「!」

魔動人形「……自分の血で」

剣士「板だな……どうやらメッセージプレートのようだ。なにか書いてある。ほらよ」ポイッ

占い師「一体誰から……」パシッ

占い師「…………———ッ!?」

軽業師「なに? なにが書いてあったの?」

占い師「……」

占い師「魔王が「進化」したというのは、本当みたいよ。もっとも、この「遺言」を信じるのならだけど」

騎士「遺言、ですって?」

占い師「そう表現するのが、適切でしょうね。この板には、「誰か」が魔王と戦って、そして敗北したこと。魔王が目覚めた新たな能力のこと。そして、それを得るために行った「儀式」のこと……それらが記されている」


占い師「恐らくは、さっき上階から響いていた轟音は、その戦闘での音だったんでしょうね。そして敗北を悟った「誰か」が、続いて魔王へと挑む私たちに、魔王の情報を「託した」……そういうことなんでしょう」

占い師「新たな魔王の能力が本当だとすると、私たちは既に、この城から出ることはできないと見て良さそうだわ」

占い師「どうやら、どこかへ逃げて平和に生きるなんていう段階は、とっくに終わっていたみたいよ」

魔人形「……っ」

捨て子「……」ギュゥゥ

占い師「そして私たちも……決めなくてはならないわ……。……「覚悟」を」

占い師「このあと、魔王がどう動くのかはわからない。そこに留まるのか、降りてくるのか、どこかへ行ってしまうのか……」

占い師「けれどきっと、この場にいる私たちは、魔王との「因縁」からは逃れることはできないでしょう。魔王の標的は「世界」。どこへ逃げても、いつかは激突することになる。早いか遅いかだけの違いだわ」

占い師「もう一度言うわ。「覚悟」を、決めなくてはならない」

占い師「生き残るためには……「覚悟」を」

剣士「……きっと」

剣士「ここで逃げれば、もっと多くの人が死ぬことになるんだろうな。俺がこれから愛せるかもしれない人や、俺なんぞを愛してくれるかもしれない人が」

剣士「もう、たくさんだ。これ以上、失うわけにはいかない。「決着」をつける時がきたんだ……!」

軽業師「ここまでの旅は、ずっと、魔王討伐のためだったんだ。それならここで逃げる理由はないよ。宝具を手にして旅に出た時に、「覚悟」なんてとっくに決めてる」

軽業師「家族のために、世界のために、私は勇者候補として戦うよ!」

騎士「王国のために、親友のために、世界のために、この剣を振るってきましたが……私は最後に、自分のために戦おうと思います」

騎士「誰かに命令されたからではなく、個人として、この愛すべき世界を守るために!」

占い師「……気概十分、って感じね」ニコッ

占い師「あなたたちはどうする? 逃げられないとは言ったものの、まあ無理に戦うこともないと思うわよ」

魔人形「……私は……」

捨て子「たたかう!」

魔人形「!?」

占い師「……」

魔人形「な、なに言ってるんです! もし戦うのなら、私だけで……!」

捨て子「あのひと、みんなにひどいことしたんだ。パパのことも、いっぱい……」

捨て子「これから、もっと、いっぱい、ひどいことするんでしょ?」

捨て子「あんなにかなしいの、もういやだよ。もう、「おしまい」にしたいっ!」

魔人形「!」

魔人形「……」

魔人形「子供扱いは、やめましょう。いつの間にやら、あなたも立派に1人の「勇者」だったんですね」スッ

捨て子「……!」ナデナデ

魔人形「私たちも、一緒に戦わせてください。なにができるかはわかりませんが、なにと引き換えてでも、「守りたい」と思えるものができたんです」

魔人形「私は、この「想い」を大切にしたい」

占い師「……」

占い師「計6人……か。まあ、そうそうたるメンツではあるんでしょうけど、魔王の能力を知った今となっては、どうなるかは全くの未知数だわ」

占い師「けれどまあ、この「遺言」のおかげで、どうにか突破口も見つけたわ。一種の賭けみたいになっちゃうんだけど……」

占い師「さあ、それじゃあ———」

占い師「———いっちょ世界でも救ってみましょうか」




シレッと親子ルールの「見逃す」で退場する魔王母さん。でも下手に戦うよりも美味しいように感じるのは気のせいでしょうか。


占い師・軽業師・騎士・剣士・魔動人形・捨て子:988(192+63+97+218・162+96)*28
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者・反逆者(強化兵):540(89+60+102+117+49+113)*5
賭博師:102 *2
アイドル:66 *1
吸血鬼:70 *1
混沌:22 *1


↓+1 次のメインキャラをお願いします。相手はサイコロで決めます!



ウィィィィインッ…… ゴゥンッ!!



占い師「!」

軽業師「!」

騎士「!」

剣士「!」

魔人形「!」

捨て子「!」

魔人形「魔王様が———「降りて」きました!!」

占い師「どうやって?」

魔人形「エレベーターです。魔王城と最上階とをつなぐ、直通エレベーター! 位置は魔王城の中心・魔王の間の真下! 距離はここから200メートル強といったところです!」

軽業師「す……すごい、プレッシャーだね……。なんか、まるで丸裸で竜王種の巣にでも放り込まれたみたい……!」ブルルッ

魔人形「これが魔王様のお力です。……いえ、さすがに以前は、ここまでではありませんでした。まだ200m以上あるのに、存在を察知できるほどでは……」

占い師「問題なのは、「ここ」が……魔王の新たな力の「射程圏」なのかということよ」

騎士「いくつか考えられるのは、「自分を中心にしたドーム状の一定範囲」「視界内」「魔王を認識している存在全て」「放出している何かに触れている範囲」……などでしょうか」

剣士「宝具の能力まで「禁止」されるのかどうかが鍵だな。とにかく、俺が「不死身の鎧」を着て様子見に行ってくるぜ」シュラッ

軽業師「ダメだってケンにぃ! 単独行動は危険だよ!」

剣士「全滅よりはマジだろう。リスクは軽いほうがいいし、死ぬなら俺だろ」

剣士「それに……こっち側が無傷で終われるだなんて虫のいいことは考えちゃいないさ。何人か死ぬくらいのことは覚悟してる」

騎士「縁起でもないことを……」

剣士「俺は、「勇者」ってのになれるのは「占い師」……あんたか、あるいはそっちの、「捨て子」……だったか? そのガキかの、どっちかだと思ってる」


占い師「……」

捨て子「え? えっ?」オロオロ

剣士「剣士って職業は、パーティの「剣」だ。切り込みを仕掛けるのが役割なのさ」

剣士「そんじゃ、行ってくるぜ」ヒュンッ

軽業師「あっ……」

占い師「遠視呪い」キュィィンッ

魔人形「その「水晶」で、遠くのものが見れるのですか? 通りで、私や捨て子のことに、やけに詳しかったわけです」

捨て子「わぁ、すごぉい!」キラキラ

占い師「魔王の過去は、さすがに覗けなかったけれど……剣士くんを通して、現在の魔王なら覗くことはできるでしょう」

占い師「剣士くんの覚悟は、無駄にはできない。魔王の一挙手一投足も見逃さずに観察して、「偵察」はここで終わりにするわ」

占い師「……だからカルワちゃん。台無しにするようなことは考えないでね」チラッ

軽業師「……う、うん」

騎士「心配しなくとも、彼は強い。信じて待ちましょう」

軽業師「……」コクッ

占い師「軽業師ちゃんのポーチに精霊術師ちゃんのテープが入ってる限り、死んでも帰ってくるわよ」ニコッ

占い師「剣士くんは、魔王まで、残り50メートルくらいにまで接近したわね。剣士くんの挙動や、遠視に異常はなし」

魔人形「魔王様の能力とは、あらかじめ「禁止」と設定したことを封じる能力……なのですよね?」

占い師「そうらしいわね。だから「魔王へダメージを与える行為」を禁じられてるのなら、もうどうしようもないわ」

魔人形「そんなのを相手に、どう戦うつもりなのですか?」

占い師「いい? 能力というのは、必ず弱点や欠点、制約が存在するはずよ。「無敵の能力」なんてありえない。魔王の進化前の能力だって、周囲に散々「無敵」だなんだと褒め称えられて、蓋を開けてみれば、喋らないだけで対処できるような能力だったでしょう?」

占い師「今回は「勇者の力」を引き出しているから、そこまであからさまの弱点ではないにせよ……なにか「ルール」が存在するはずなのよ」

占い師「だって、勇者本人でさえ「死んだ」のよ? つまり、宝具全てを集めて得られる力よりもさらに強力な能力にさえ、弱点が存在していたってことなのよ」

占い師「突くべき「穴」は、確実に存在するわ。剣士くんはそれを浮き彫りにする役目。私はそれを観測する役目」

占い師「そしてあなたたちは、信じて待つという役目よ」



剣士(……いた)コソッ

魔王「」スタスタ

剣士(どこへ向かっている? 少なくとも、占い師達の方角ではないことは確かだが……)

剣士(まさか、城の出口か? 「外」へ向かおうとしているのか? そして、魔王の背後の「女」は一体誰だ? 光って浮かんでいるところを見ると、まともな奴ではなさそうだが)

剣士(この場所は、魔王までの距離、約44メートル。ここから魔王は攻撃できるのか?)

魔王「」スタスタ

剣士(恐らく、本気で攻撃すれば気づかれるだろう。長らく戦いに身を置いてきた者は「殺気」を感じることができる。一流の戦士は、どんな不意打ちでも、直接的な攻撃なら大抵は回避できるものだ)

剣士(ならば殺気を纏っていない攻撃ならどうだ? 攻撃と認識できるか否かというレベルの、殺傷能力のない攻撃ならどうだ?)

剣士(たとえば、この拾った「小石」を魔王に命中させることはできるのか?)スッ

剣士(指で弾いて……「命中」させることは……「できる」のか?)ググ…

剣士(喰らえ)ピンッ


小石「 ヒュンッ


魔王「!」コツンッ

剣士(!!)サッ

魔王「……何者だ」

剣士(命中した……! なにもかもを禁止できるわけじゃあないようだ。それが可能なら、小石が当たるなんてことはない)

剣士(「ルール」があるぞ! 「禁止」できる数か、範囲か、程度に、「条件」が存在しているぞッ!!)

剣士「」ヒュンッ

魔王「……転移呪文」ヒュンッ

魔王「」スタッ

魔王「……逃げたか」キョロキョロ

魔王「む……? ここの壁に、何者かが寄りかかった痕跡が見える。体が濡れている者だ。屍人が巻き起こした「嵐」を超えてきた者だ」

魔王(身長が高い。私と同じくらいか……恐らくは「男」だ。そいつが、この場所から、40メートルほど先の私を見ていた……)

魔王「今も、見ているのか?」キョロキョロ

魔王(……宝具はすべて、この娘に装備させてしまったからな。私自身が宝具の気配を感じることはできない)

少女「」パァァ…!!

魔王「ふん、「神」に逆らうか。良かろう、ならばまず、貴様を始末してくれるぞ」

剣士(奴が意識していないところからの攻撃なら通用するのかもしれない。予想だにしない角度からの攻撃なら、奴があらかじめ禁止することはできない。そうだ、「あらかじめ」というところが肝みたいだな)

剣士(俺ならどうする? どんなことでも禁止できるとして、それでなにを「禁止」する?)

剣士(まず、自分の身の安全を確保することが大切だ。だから、「自分への攻撃」を禁止するんじゃあないか? 小石は様子見だったから、攻撃と見なされなかったんじゃあないか?)

剣士(だとすれば、奴の射程圏で攻撃するのではなく、奴の射程圏外で既に……攻撃が完了していなければならない)

剣士(となれば、「罠」だな。それしかない。しかも爆弾だとか吊り天井だとか、そういう直接的な「罠」では効かないだろう)

剣士「」ヒュンッ


魔王(……勇者候補が、既にこの城を訪れているとして)

魔王(ではなぜ、直接襲ってこない? 近づいてきて、剣を振るってこない? それだけ警戒心が強いということなのか……?)

魔王(まさか私の能力を知る方法が……? もしや、読心能力を持つ敵がいるのか?)

魔王(……一応、「読心能力」を禁止しておくか)


パァンッ!!


魔王「!」クルッ

魔王「そこか、転移呪文!」ヒュンッ

魔王(また、誰もいない……)スタッ

魔王「む。これは……?」


銃弾「 ピタッ……


魔王「……銃弾か。魔法銃ではないな。これは、魔王軍に支給されている銃ではないか」

魔王「魔王軍に裏切り者が出たか、あるいは魔王軍を倒して奪ったものか」

魔王(……それにしてもやはりおかしい。こいつ、まるで私の能力を知っているかのような立ち振る舞いじゃないか?)

魔王(この銃弾の停止位置と私との距離で、私の能力の射程圏を知ろうとしたのではないか? ……能力の射程圏など、私も知らなかったが……。距離から見て、恐らく「30メートル」といったところか)

魔王(「偶然」なのか……? それとも、「知っている」のか……?)

魔王「!」

魔王(これは……足跡があるな)

魔王(靴のサイズは28センチ前後。ここは絨毯が敷かれているからな、足跡を消すことは難しい)

魔王(あっちか。あっちへ向かったな……)

魔王「転移呪文」ヒュンッ

魔王「」スタッ

魔王「……いない。勘のいいやつだ」

魔王「ん?」

魔王(なにかが落ちている。なんだ、あれは)スタスタ

魔王(「銃」か。さきほどの「銃」が、なぜこんなところに落ちて……)スタスタ


ガコンッ!!


魔王「———」フワッ

剣士(かかった。床をギリギリまで斬って、体重で落下する程度に調節した「落とし穴」だ)

剣士(そしてそのすぐ下は、さっき発見した「溶岩フロア」だ。魔王城らしいギミックだが、勇者に対するギミックを、逆に利用させてもらったぜ)

剣士(さて、どうなる?)

剣士「」ガクンッ

剣士(なんだ……体が……)ピクピウ

魔王「敵の拠点に、あんな罠を仕掛けるとはやるではないか。一瞬、冷やりとさせられたぞ」

剣士(———背後か)


魔王「だが、そもそも私は「魔王」なのだ。この無敵の能力を手にする以前でも、あんな落とし穴で私を倒すことはできない」

魔王「まあ単純に、落下途中に転移呪文で脱出しただけだがな」

剣士「……」

魔王「もう品切れか? ならば死ね」スッ

魔王「風刃呪文!」ブワッ

剣士「」ガキィンッ!!

魔王「———何?」

剣士(寄生武装!!)ドバァッ!!

魔王「」ガキィンッ!!

魔王「驚いたな。体から刃物を飛び出させる……そんな宝具も存在しているのか」

剣士(……やはり、効かないか。直接攻撃では不意を突いても通用しない)

剣士(勝ち目が「ない」。どうやっても、こいつには攻撃が通用しない。恐らくその気になれば、溶岩のダメージだって無効化できたはずだ)

剣士(占い師。これはもう……例の作戦しかないみたいだぜ)

魔王「神に逆らったこと、後悔するがいい」


ズガァァアアアンッ!!


剣士「!」ビリビリ

魔王「!」ビリビリ

魔王「なんだ? なんの音と……衝撃だ? なにか、覚えがある……衝撃だが……なんだったか」

剣士「……「成功」したようだな」

魔王「なに?」

剣士「お前がお手本を見せてくれたんだぜ。女を「依代」に、「宝具25個」を装備させる。そうすると「勇者の力」が授けられる……だろ?」

魔王「———ッ!!」

魔王「まさか……!!」クルッ


占い師「」パァァ…!!


魔王「……そ、んな……馬鹿な」

魔王「!」

魔王(今の男は、どこへ消えた……!? 「身動き」を禁止していたというのに……!!)キョロキョロ

占い師「」スタスタ

魔王「なんだ、貴様は……来るな、来るんじゃないッ!!」

魔王「この世界に、「神」は1人で十分だ!! 貴様ら如き下賤の民が、私の領域に立ち入ってくるんじゃあないぞッ!!」

占い師「」スタスタ

占い師「」グニャッ

魔王「———」

魔王「そんなはず、ない。そんなはずは……!!」ヨロッ

魔王「「貴様」は既に、この世界には存在しないはずだッ!!」



勇者「」


勇者「申し訳ない気持ちでいっぱいですわ」

勇者「わたくしが、おとなしくこの世界を救うことだけで満足してさえいれば、後の世に、このような混乱は生じなかったことでしょう」

勇者「わたくしの死をもって発動した、全次元封印呪文……。わたくしを苦しめた、この身に秘める強すぎる力……それを有効活用したつもりが、まさかこのような結果を招くことになろうとは」

勇者「せめてわたくしが、この手ですべてを終わらせましょう」

魔王「「勇者」……そんな……ありえないッ!! 偽物だ! こんなものは、変身能力で外見だけをなぞっているに過ぎない!!」

魔王「失せるがいい、偽物! 颶風刃呪文ッ!!」ドバァ!!

勇者「神鳴呪文」ボソッ


ズガガァァアアアアンッ!!


魔王「」ヘタッ

魔王「雷の……呪文。勇者だけに許された……」

勇者「あなたの言葉は、間違ってはいませんよ。わたくしは、変身能力によって生じています」

勇者「ただしそれは、あなたが「神の力」と呼ぶ、勇者の力の供給によって「進化」した変身能力。言うなれば、「完全再現」です」

勇者「ここにいるわたくしは、間違いなく「偽物」で、そして疑いようもなく「本物」なのです」

勇者「さて、「あの時」はわたくしを殺してくださって、ありがとうございました。おかげで、封印術式が発動し、わたくしは「勇者」という呪われた使命から解放され、意思のない宝具と化すことができました。これも、あなたのおかげです」

勇者「あなたは、なんのために生きるのですか? どうして「頂点」などというつまらないものを目指すのですか? 「永遠」などという苦痛でしかない概念を追い求めるのですか?」

勇者「どうして、他の人と「違う」ということに、そうまで憧れるのです? それが、わたくしにはちっとも理解できません」

勇者「少なくともわたくしは、強大な力を持って生まれた瞬間から、強大な力を行使して死ぬ瞬間までのあいだに、自分が幸せだと感じたことなど、一度だってありませんでしたよ」

魔王「そんなものは、全てを手にして誕生した者の傲慢だ……!!」

勇者「そんなものは、ないものねだりでしょう。あなたには、満腹中枢が存在していないのでしょう。だから、満たされているのに、さらに手を伸ばそうとする」

勇者「わたくしが、この幕を引きましょう」スタスタ

魔王「禁止する!! 「接近」を「思考」を「呼吸」を「知覚」をッ!!」

勇者「魔王よ。よく思い出してみてください」

勇者「あなたの攻撃が、防御が、思惑が、計略が、逃走が、説得が」

勇者「わたくしに、一度だって通用したことがありましたか?」

魔王「私は、私は……ッ!! この世界を支配する「神」となる存在だ! 貴様のような亡霊なんぞに、邪魔されてたまるかァァァーーーッ!!」

勇者「わたくしを殺させるためとはいえ、あの時、あなたを討たずに封印したこと、申し訳ありませんでした」

勇者「終わりにしましょう。ゆっくりと、眠りなさい」

魔王「私は「魔王」だッ!! いつか必ずや復活し、世界を、貴様を、必ずや地獄に叩き落としてくれるぞッ!!」

勇者「わたくしは「勇者」です。いつかわたくしの意志を継ぐ者が現れ、世界を、あなたを、必ずや救ってくださるでしょう」

勇者「さようなら、魔王」スッ

魔王「クソォォオオオオおおおおおおおおおおおおおおッ!!」

勇者「神鳴呪文」


ズガガァァァアアアアンッ!!


魔王「」シュゥゥゥ…

魔王「」ジュワッ

勇者「……おやすみなさい、魔王」

勇者「」グニャッ

占い師「」スッ

占い師「そろそろ帰ってきていいわよ、カルワちゃん」


グニャァ…


軽業師「よっと。ただいまー」スタッ

剣士「……」スタッ

占い師「剣士くんを異空間に避難させてくれてありがとねん♪」

剣士「異空間……それが、お前の「進化」した能力なのか?」

軽業師「ポーチの異空間収納が進化したっぽいね。さっきは、異空間を通ってケンにぃに近づいて、そのまま引きずり込んだってわけ」

剣士「一番最初に手に入れた能力が、進化するのか」

軽業師「みたいだね。それからさっき試してみたんだけど、多分「ビデオテープ」の世界に収納されたものも、取り出せるっぽいよ」

剣士「———」

剣士「お、おい。それは、本当か……!? それって……!」

軽業師「こんな嘘つかないってば。うん、「そういうこと」だよ。無事に王国に帰って、安全が確保されたら……わっ!?」ギュッ

剣士「ありがとうっ……! 本当に……!!」ギュゥゥ

軽業師「……ふふ。そんなに握ったら、手が痛いよ」ニコッ

占い師「一応、キッシーと魔動人形ちゃんも新しい能力に目覚めたんだけど……」

騎士「お披露目の機会はありませんでしたね」

魔人形「私たちは、防御専門でしたからね」

捨て子「いいな〜。ママたちだけズルいっ!」

剣士(俺と捨て子に能力が目覚めないのは、なにかの条件を満たしていないからなのか……?)

占い師「」チラッ

少女「……ん」

騎士「魔王が消滅して、魔王の能力支配が終わったのでしょう。「依代」の彼女が目覚めますよ」

軽業師「この子、どうしようか? 家まで送る?」

魔人形「魔王様のことですから、もしかすると出身村を滅ぼして攫ってきたのかもしれませんよ」

少女「あれ……ここは……?」

占い師「はぁい、ご機嫌いかが? どこか痛くない? 気分はどうかしら?」

少女「え? ……えっと、べつにどこも……それどころか、すごく体調がいいような……力が、溢れてくるっていうか……」

占い師「それは重畳。じゃあ早速で悪いけど、あなたの持つ宝具を私にくださいな。みんなから集めた宝具は返却、代わりに魔王の集めた宝具を私が装備するわ」

軽業師「……倒した……んだよだね、魔王を」

騎士「ほとんど占い師さんだけで倒したようなものでしたが」

占い師「いいえ、みんなと協力して集めた宝具のおかげで、どうにか倒せたのよ。あれがなければ、全滅していてもおかしくはなかった」

占い師「さあ、王国へ帰りましょう。私たちが「勇者」よ。胸を張って凱旋しましょう」ニコッ







……な、なんか勝っちゃいました。いえ、たしかに負けても困るんですが……

えっと、これからどうしましょうか。なんとなくスレの流れを見て決めたいと思います。



1、おうちに帰るまでがバトロワですっ! 戦闘続行だっ!!

2、各チームのエピローグ。単独キャラは、ダイスで決めた相手とイベント。



占い師・軽業師・騎士・剣士・魔動人形・捨て子:1488(692+63+97+218+162+96)*53
奇術師・AI・超能力者・天使・メカ学者・反逆者(強化兵):540(89+60+102+117+49+113)*5
賭博師:102 *2
アイドル:66 *1
吸血鬼:70 *1
混沌:22 *1




勝てる確率6分の1っていうのは、「依代」に関する判定でした。(1が成功、2〜6が失敗)

けれど、占い師組は所持宝具が25個以上になっちゃったので、ならばまあいいか……と、「儀式」を行っちゃいました。

剣士と捨て子が「進化」しなかったのは、進化判定に失敗したためです。



多分、今日がGW最終日で、@が寝不足でなかったら、魔王様も善戦せてくださったのではないでしょうか……w

裏ボスに関して、ちょっと考えてきますね。残り100レスで終わるように調整してみます。


余談ですが、システム上「裏切り」や「チームから抜ける」ということが不可能なのが地味にキツかったです。

それとチーム戦の時とかに、「チームは勝ったのに誰かが死ぬ」ということも不可能ですよね。「親子」ならともかく、「仲間」を死なせるルールはありませんので。

自分で考えたキャラならともかく、投下して頂いたキャラなので、ルールの外で無闇に殺すなんてできません。

じつはずっと、剣士くんに占い師チームを裏切らせたくてウズウズしてました。……我慢しましたが。



ですので今後も、勝つときはチーム全員無事、負けるときはチーム全員終了、裏切り・脱退などは皆無……ということになります。

明日は6時前起きですので、今日はそろそろ寝させていただきます、すみません。

一応は「魔王討伐」という趣旨も終わり、一件落着。けれどそのあとで死人が出るっていうのは、ちょっとなぁ……というのがハッピーエンド至上主義の@の本音です。

皆さん的には、ピーチ姫救出後にマリオが死ぬのはオッケーな感じなのでしょうか……?



いろいろな面から、どういう風にするかを考えてみたいと思います。ご意見を聞かせていただければ幸いです。

とりあえず今日は、おやすみなさい!


———王宮・国王の執務室———


騎士「第二の魔王……ですか?」

占い師「そ。便宜的にそう呼ばせてもらうけれど、そんな感じの表現がぴったりくる相手なのよん」

騎士「魔王復活、ですか。国民には?」

占い師「もち、伝えてないわ。いたずらに混乱させることもないでしょ? そいつのことは、「裏」で始末する」

占い師「キッシーがね」ニコッ

騎士「僕、ですか。いえ、それはいいのですが……僕と、誰ですか?」

占い師「ソロプレイ」

騎士「はい?」

占い師「ソ・ロ・プ・レ・イ。一人だけで行ってほしいの☆」

騎士「……相手は、魔王なのではありませんでしたか?」

占い師「魔王を吸収した「何か」であって、魔王の能力が使えるわけでもなんでもないわ。実力の危険度は未知数。ただし存在の危険度が「国政的な意味で」天元突破してるから、始末してきてほしいってわけ」

騎士「それは、もちろん……」

占い師「ええ、「国王命令」よん♡」

騎士「……ですよね」

占い師「まあまあ、そうしょげないでよね。下手に増援を差し向けても、キッシーレベルにとっては足手纏いでしかないでしょ?」

占い師「私は国の公務で忙しいし、カルワちゃんはせっかく家族水入らずの平穏を手に入れたわけだしねぇ」

騎士「剣士さんは?」

占い師「じつは昨日、剣士くんの方から私に会いに来てくれたわ。精霊術師ちゃんが、精霊たちに新魔王誕生を聞いちゃったみたいでね。それを剣士くんに報告したらしいのよ」

占い師「そしたら剣士くん、自分が始末してくるって言い出しちゃって……」

騎士「なにか、問題でも?」

占い師「それじゃあ剣士くんにもしものことがあったら、精霊術師ちゃんはどうするの……って聞いたら、剣士くん、なんて言ったと思う?」

占い師「あいつは自分の街に戻って平和に暮らすんだから、もう俺とは関係ないだろ? ……だってさ」

騎士「……彼らしいと言えば、らしいですね。自分と他人が繋がりを持つことが、そもそも発想できないのでしょう」

騎士「それで、剣士さんをどうしたんですか?」

占い師「一週間は指一本まともに動かせないくらいギタギタにボコって、精霊術師ちゃんの家に叩き込んできた」

騎士「…………そうですか」

騎士「ええ、まあ、わかりましたよ。どのみち、そのようなことを聞かされては動かないわけにはいきません。国民の平和のために命を賭すことは、騎士の誇りです」

騎士「我が誇りと名誉に誓って、必ずや王命を果たしてみせましょう」

占い師「相変わらずお堅いわねぇ。それじゃ、お願いね。なにか「トラブル」でもなければ、現状、キッシーなら楽勝だと思うわ」

騎士「ご期待には必ず応えますよ。国王様」

占い師「うふ。王様を続けるのは苦労したわよねぇ。魔王の傘下に入るっていう政策が、魔王に取り入って油断させる作戦だったっていうのはかなり暴論だったものね」

占い師「魔王の首を見せたら、さすがにみんな黙ったけどね♪」

騎士「……」

占い師「新魔王復活が知れたら、私もなんて言われるかわからないわ。とにかく任せたわ」

騎士「ハッ! 王より賜りし宝剣にて邪悪を滅し、王国に光をもたらしましょう!」





賭博師「はぁ、はぁ……」

賭博師「……はぁ……!!」

賭博師(この森を……この森を抜ければ、すぐに町だ! 助かるっ!!)

賭博師(見えた! 森の終わりだ! 見えたぞ! 逃げ切れたッ!!)


ガサガサッ!!


賭博師「よし、やった———」

賭博師「———ッ!?」

騎士「?」クルッ

賭博師(王国騎兵軍……!! なんでよりによってこんな場所に!?)

賭博師(いっそのこと、こいつに助けを求めるか……? いや、それはダメだ。借金を踏み倒しまくってブラックリストに載ってるってのに、国家の犬には頼れねぇ……!!)

賭博師(ちくしょう、なんだって俺は、こういう時にだけ運に見放されるんだぁ!?)

騎士「どうかしましたか? そんなに慌てて」

賭博師(幸い、こいつは俺の顔に見覚えはないらしい。敵意はない……っつーか、宝具の気配がするってことは、こいつは宝具持ちか? 勇者候補?)

賭博師(宝具はほとんどが国王のところへ集められたって聞いたが、それなのに王国騎士が持ってるってことは……なにかワケアリだな)

賭博師(ここは先手必勝! 面倒なことになる前に、こいつを動けなくしてやるぜッ!!)

騎士「……おや、その顔。どこかで見たことがあるような」

賭博師「いやいや、気のせいだと思うぜ。俺に王国騎士サマの知り合いはいねーからな、うん」

賭博師「なあ、ところで、このカード……こいつを見て、どう思う?」スッ

騎士「?」

賭博師「火葬呪文」


ゴバァァァァアアアアッ!!


賭博師「……悪く思わねーでくれよな。今日まで生きてるってことは、それなりに強いんだろ? なんとか生き残ってくれよな」

賭博師「さてと、宝具を奪って……いやまあ、俺がちょっとくらい強くなったところで、「アレ」に敵うとは思えねーが」

賭博師「ちょっとでも戦力を獲得するのは、悪いことじゃねーだろ。っつーわけで、ちょっくら失敬……」

騎士「そちらに僕はいませんよ?」

賭博師「ッ!?」クルッ

騎士「……いきなり攻撃してくるとは、野蛮な方ですね」

賭博師(おいおいおい、嘘だろ。直撃したはずだ。間違いなく、直撃した。避ける動作なんて全然見えなかったし、しばらく火炎の中に人影だって見えた!)

賭博師(それなのに、どうして服ひとつ乱さずに、俺の後ろに立ってる……!?)

騎士「あなたをこれから斬り捨てるのは容易です。しかし、その前に聞いておかなければならないことがあります」

騎士「……「アレ」とは、なんです? おそらくあなたが森の向こうで襲われて、ここまで逃げてきたのであろう「アレ」とは、いったい」

賭博師「知ってどうするってんだ! 俺はただ、平和に暮らして……ときどきちょっぴりだけ刺激的な賭けができれば、それで満足なんだ」

賭博師「残党刈りのあんたも、「アレ」からも、俺は逃げ切って見せるぜ!!」ポイッ

騎士(……サイコロ、ですか。おそらく宝具でしょう)

賭博師「4! 身体能力強化ッ!!」ヒュンッ

騎士「!」


賭博師「魔法が効かねぇなら、拳はどうだい!?」ブンッ

騎士「———」


ズブッ


賭博師「……え?」

賭博師(俺の腕が……この男の顔に「飲み込まれた」……? いや、皮膚に「同化」した? なんだ、この、現象は……!?)ズブズブ

ビシィッ!!

賭博師(この男の足元の地面が、「割れた」……?)

騎士「……」ズリュッ

賭博師(腕が「貫通」して、抜けた……!)ガクンッ

賭博師(そうか、これは体をスライム化する能力とかってだけじゃあないな!)

賭博師「ダメージを受け流す能力か!!」

賭博師(それなら、逸らしきれない威力をゼロ距離でブチ込むまで!!)バッ

賭博師「風葬呪文ッ!!」

ビュオオッ!!

騎士「」ボフッ

賭博師「———え」

騎士「惜しい。予想はかなり良いところまでいっていました。あと、もう少しでしたね」

騎士「ダメージを受け流しているのではなく、ダメージを「受け容れている」のです」

賭博師「あ、あ……」ヘタッ

賭博師(腰から上が消し飛んで……「消滅してる」のに……平然と喋るなんて……)

騎士「」スゥゥ…

賭博師(……再生、しやがった……)

騎士「さて、教えていただけますね? あなたを追っている「アレ」とやらについて」

賭博師「……それを話したら、見逃してくれんのか?」

騎士「今の僕に対する攻撃は、水に流して差し上げましょう」

騎士「もっとも、あなたが常習的に多額の借金を踏み倒していたという事実に目をつぶるためには……相応の「条件」を提示させていただきますが」

賭博師「……条件?」

騎士「ええ。あなたにとっては、考え方次第では最悪な条件かもしれません」

騎士「新魔王討伐のための……「一人旅」は。なにかと不便だと思っていたところだったのです」

賭博師「」




———魔王城近辺———


天使「……」バサッ、バサッ

天使(座長……いえ、「彼」の口車に乗ったせいで、魔王様が……)

天使(まだ、信じません。この目で魔王様の亡骸を確認するまでは、絶対に信じるものですか……!!)

天使「む……あれは」

魔人形「」テクテク

天使「魔動人形!」ヒューン

魔人形「げっ」

天使「人の顔を見るなり顔をしかめるとは何事ですか」スタッ

魔人形「相変わらず痴女じみた格好ですね、天使さん」

天使「あなたも相変わらず口が悪いですね。……まあそれはいいでしょう」

天使「それより聞きましたか、魔王様のこと」

魔人形「……」

魔人形「ええ、知っています。魔王様はお亡くなりになられました。それは確かです」

天使「確か? 確認したのですか?」

魔人形「ええ、この目で、死の瞬間を」

天使「つまり、現場にいながら何もできなかったと!? なにをやっているのですか、あなたともあろう者が!!」ギリッ

魔人形「というより、当時私が手を組んでいた人間がトドメを刺したのです」

天使「…………は?」

魔人形「私はその時、魔王軍から寝返っていましたので」

天使「……なんの、冗談ですか」

魔人形「冗談ではありません。決戦の場に居合わせておいて、この通り生きているのが証拠でしょう」

天使「……」

天使「あなたは、捨てられていたところを魔王様に拾われたのでしょう? その恩義に報いるために、魔王様に仕えていたのではないのですか」

魔人形「魔王様は、変わってしまわれていました。「力」に魅入られ、支配され、「目的」のためには、あらゆる犠牲を踏みにじる暴君へと成り果てていました。。そして、その「目的」には私たち魔王軍の未来さえ……存在しませんでした」

魔人形「あなたに何があったかは知りませんが、魔王様に心酔するあなたが、当時の魔王様と出会わなくて良かったと思いますよ」

天使「なにを……」

天使「ふざけたことをッ!!」バッ

魔人形「!」

天使「光条呪文!!」ピキュンッ

魔人形「」グニャリ

天使(!? 光線が、無理やり曲げられた……!?)


魔人形「皮肉なものですね。自国の国民のために戦い、みんなを守るために、敵の攻撃を拒絶していた騎士さんが「受け容れる」能力を手にして」

魔人形「魔王様の命令に従い、自分のために戦い、すべてを諦めて受け容れていた私が「遠ざける」能力を手にするというのは……」

魔人形「あの時の「決意」が反映された結果なのでしょう。「自分のために戦う」と言った騎士さんと、「大切なものを守りたい」と願った私の想いが、勇者の力によって、能力に差を生んだ……」

天使「なにを……言っているのです」

魔人形「あなたの攻撃は、私には永遠に届かないという意味です」

魔人形「あなたはこの旅で、なにか大切なものを見つけられましたか? 大切にしたいと思える、何かを。あるいは、大切にしてくれる、誰かを」

天使(…………)

魔人形「心当たりが、無いわけではなさそうですね」

魔人形「私も、見つけましたよ。義務だとか使命感ではなく、本当に大切にしたい人を。今は魔王城へ1人で向かっていますが、私には「帰る場所」があります」

天使「……どうして、魔王城へ?」

魔人形「風の噂ですが、魔王様を「吸収」した魔物がいるのだとか。それを、確認するために」

天使「魔王様を、吸収!?」

魔人形「とは言っても、すでに死体ですからね。魔王様の意思や能力を受け継ぐということはありえないでしょう。(占い師さんが切断したから、首もないはずですし)」

魔人形「天使さんとしては、許せないのではありませんか? そのような墓暴きのような行為は」

天使「ええ、絶対に許せません。そんな冒涜は、絶対に……」

魔人形「私はその魔物を駆逐しに行きます。なにか、嫌な感じがします。放っておいたら、大変なことになるような、そんな「嫌な感じ」が」

魔人形「仮にも、魔王軍四天王と呼ばれた我々です。どうですか、一緒に。魔王様の遺体を、取り返しに行きませんか?」

天使「よくもまあヌケヌケと。魔王様がお亡くなりになった原因の一端は、あなたではないですか」

魔人形「魔王様と戦ったのは、実質「1人」だけですよ。私は魔王軍を抜ける決意は固めていたものの、魔王様と戦闘を行うことはありませんでした」

魔人形「つまり結果だけで言えば、大事な場面でどこかに行っていて役に立たなかったあなたと、そう大差はないように思いますが」

天使「……」ギリッ

魔人形「崇拝だとか、心酔だとか、そういうのが「楽」だというのはよく知っています。けれど、もうそろそろ「自分の想い」に従って生きてみませんか?」

魔人形「魔王様を「言い訳」にして生きるのは、やめませんか」

天使「言い訳……?」

魔人形「大切な人を見つけたのなら、その人と対等に、支えあって生きてはみませんか?」

魔人形「私は、この「旅」を、「清算」だと考えています」

魔人形「魔王様にお世話になったのは本当ですし、魔王様に拾われていなかったら、今の私はありません。あの時の優しかった魔王様のためにも、必ず遺体は取り戻します」

魔人形「それで私は、過去に「決着」をつけます。私が私の足で歩き出すために。大切な人たちと、胸を張って笑い合うために、「決着」を」

天使「……」


天使「変わりましたね、魔動人形。本当に、変わった。もう、人形などとは思えません」

魔人形「私は人形ではありません。きちんと、「心」をもっていますから」

天使「生意気な。造られた存在のくせに、天使よりも眩しく輝くなんて、なんて生意気な」

天使「いいでしょう、魔王様の遺体を取り戻すというのには賛成です。そして、そのための合理的な選択として、一時的にあなたと行動を共にしようと思います」

魔人形「そうですか。それでは、1つだけ「約束」を」

天使「なんでしょう」

魔人形「……「絶対に生きて帰ること」。これが、唯一にして絶対の目標です。それだけは、何よりも……魔王様の遺体よりも優先してください」

魔人形「命は大切にしなければなりません。「帰る場所」が、あるのなら」

天使「……。わかり、ました」

魔人形「それでは、行きましょう。未だに「例の魔物」が魔王城に留まっているとは思えませんが、痕跡や向かった方角の手がかりくらいなら掴めるかもしれません」

天使「ほかの四天王は、どうしていますか?」

魔人形「魔騎士は、残念ながら死んでしまったようですね。我々が魔王城を訪れた時には、すでに……」

天使「では「彼女」は?」

魔人形「わかりません。そういえば「彼女」は今回どこに行っていたのでしょう? 宝具集めの旅の最中にも、魔王城の決戦でも見かけませんでしたが」

天使「……なんにしても、魔王様が亡くなったとあれば……」

魔人形「ええ。手がつけられないでしょうね。もともと、魔王軍でもずば抜けた「破綻者」として有名だったくらいですし、もはや歯止めも存在しません」

天使「できれば、出会いたくないものですね。裏切り者のあなたや、役立たずだった私も、彼女の「復讐」の対象になりかねません」

魔人形「本人の世界に対する復讐に加えて、さらに魔王様の復讐が加われば……もうどうしようもありません」

魔人形「彼女も四天王ならば、考えていることは我々と同じでしょう。目標を同じくする以上は、彼女との遭遇も視野に入れておく必要がありそうですね」

天使「とにかく、まずは目標の足取りを追いましょう」

魔人形「ええ。行きましょう。魔王城へ」



国王は……まあ若干、見せしめ的なとこがありましたからね……。あの設定を許可すると、そのあとに投下されるキャラ達の設定もストーリーを左右しかねないレベルの規模になって、大惨事が目に見えてましたから……

未登場キャラの三人は、多分大丈夫なのではないかと思います。


———森———


奇術師『僕は彼女らを看てあげなければならない。天使のことは、キミに任せるよ』


強化兵「……ったく、なんで俺が……」テクテク

強化兵「ちくしょう、あのハレンチ女め。魔王が死んだと聞いたとたんに暴れだしやがって。鏡の女とジジイが負傷しちまった。おまけに「船」もかなり傷んじまうし」

強化兵「あのミサイル頭は「ついに見つけたァァァーーーッ!!」とか叫びながらどっか行っちまうし……」

強化兵「いっそこのまま逃げちまおうかなぁ。いや、でも行くアテもねぇし……くそ、やっぱあの野郎に従うしかねぇのかよ」

強化兵「!」ピクッ

強化兵(宝具の気配だ。いったい、どこから……)キョロキョロ

吸血鬼「あの〜。ちょっとよろしいでしょうか?」

強化兵「!」

吸血鬼「えっとですね、お恥ずかしながら私、道に迷ってしまいまして。できれば、最寄りの町の方角を教えてくださらないでしょうか〜?」

強化兵「……。テメェ、宝具持ちだな?」

吸血鬼「ほーぐ? なんのことかしら?」

強化兵「とぼけんな。俺に近づいてきて、いったいどういうつもりだ?」

吸血鬼「……?」キョト

吸血鬼「あの、もしかして、あなたも道に迷っているのかしら?」

強化兵「ちげぇよ! 町はあっちだ、あっち!」ビシッ

吸血鬼「そうですか〜、ご親切にありがとうございます」ペコッ

吸血鬼「それでは」ニコッ

強化兵「……おい」

強化兵「その、背中から生えてる「それ」は……いったいなんだ? それが宝具の正体か?」

吸血鬼「ごめんなさい、ほんとうに、その「ほーぐ」っていうのが、なんなのか、わからないの」

吸血鬼「この背中のは、最近生え始めたのよ。不思議よねぇ。便利だから、あんまり気にしてないけれど」

強化兵「いや気にしろよ……明らかにおかしいだろ」

強化兵「魔王討伐とか、宝具集めとかしてるわけじゃあねぇのか?」

吸血鬼「ええ。そんな物騒なことはしないわ。ただ「栄養補給」をしているだけよ」

強化兵「栄養補給?」

吸血鬼「私は人のリンパ液を摂取しないと、生きていけないの。けれど私は少食で、口からじゃ、すぐにお腹いっぱいになっちゃう。だから……」スッ

吸血鬼「この注射器で、直接体に注入するの」ニコッ

強化兵「……!」

強化兵(ああ……こいつ、ヤバイ奴だ……。生活サイクルに、他人を害することが生まれつき組み込まれてるタイプの生き物だ)

強化兵「そんな外見じゃあ、警戒されて近づけねぇだろ」

吸血鬼「やっぱり、ちょっとおかしいかしら? 白衣が変なのかしら〜?」

強化兵「本気で言ってんだとしたら、おかしいのは頭だろ」


強化兵「無事何事もなく、リンパ液とやらを摂取できんのか?」

強化兵(って、俺は何を聞いてんだ。こんな女、俺とはなんの関係もねぇんだ。さっさとここから立ち去ればいいものを……)

吸血鬼「普通は、抵抗されます〜。だから、最後は力ずくになっちゃいますね。それで追い出されて、また次の町へ……」

強化兵(……)

強化兵「……俺らと、一緒か」ボソ

吸血鬼「?」

強化兵「だからって、同情はしないぜ。それはアンタがそういう生き物として生まれてきたのが原因だ。だから、同情には値しねぇ」

強化兵「俺らは、何もしなくても迫害されて追い出されるからな。実際に手を出すアンタとは、違う」

強化兵「ま、せいぜいがんばれよ。傭兵だとか王国軍に見つかって討伐されるまでな」スタスタ

吸血鬼「……」テクテク

強化兵「おい」

吸血鬼「なんでしょうか?」

強化兵「なんで、ついてくるんだ」

吸血鬼「だって、さっき、最寄りの町はあちらだと」

強化兵「……」

強化兵(元来た道を戻るわけには行かない。ハレンチ女は魔王城へ向かっただろうからな。俺の向かうべき方向はあっちだ)

強化兵(……くそ、だがこいつと一緒に町に入ったら、俺まで白い目で見られかねないぞ)

吸血鬼「あの〜」

強化兵「あん?」

吸血鬼「もし、よろしければなんですが……。あなたのリンパ液を、頂けないでしょうか?」オズオズ

強化兵「はぁ!?」

吸血鬼「いえ、あの、よろしければ、なのですが……。なんだかあなたは、私を見ても、あんまり怖がったり驚いたりしないようですので……もしかしたら、と」

吸血鬼「ちょっとだけですからっ。この注射器の半分くらいで、しばらくは大丈夫なんです。お願いします」ウルウル

強化兵「……」

吸血鬼「リンパ液をもらわないと、免疫力が低下して、すぐに死んでしまうの。だから、おねがいっ」

強化兵「あ? リンパ液は、栄養じゃねぇのか?」

吸血鬼「摂取しないと生きていけないのだから、栄養よ? 私は、自分ではリンパ液を生み出せないから……」

強化兵(リンパ液を飲んで生きる生物、というよりは、リンパ液を生み出せない生物って感じだったのか)

強化兵(そういう「病気」……みたいなもんなのか)

強化兵「……チッ」

強化兵「今回限りだぞ」

吸血鬼「!」パァァ

吸血鬼「ありがとうっ!」ニコッ

強化兵「フン、俺の気が変わらないうちに、さっさと済ませるんだな」


強化兵「言っとくが、見ての通り俺は改造人間だ。だからまともな体液が流れてるかどうかも怪しいぜ。それでも俺のリンパ液が欲しいってのか?」

吸血鬼「改造人間……?」キョト

強化兵「髪が抜け落ちてるし、目が血走ってるし、明らかに異常者だろうが」

吸血鬼「? ……ごめんなさい、ちょっと、よくわからないわ。私には、普通の男の子にしか……」

強化兵「!」

強化兵(って、そうか。こいつ、背中から機械が生えてもスルーしちまうようなド天然だった)

強化兵(じゃあ、本気で俺のことを、「普通」だと思ってるっつーことか……?)

強化兵「……」

吸血鬼「えっと、それじゃあ、いただきます」プスッ

強化兵「っ。首かよ」

吸血鬼「ここが、いちばんやりやすいから……」

吸血鬼「これくらい、かしら。これを、私に」

吸血鬼「んっ……」プスッ

強化兵「変な声出すな」

強化兵「……どうだ。俺のでも、問題ねぇのかよ?」

吸血鬼「ええ、大丈夫みたい。ほんとうにありがとうっ!」ペコ

強化兵「ケッ、世の中の奴らは、これ程度のことも協力してやれねぇのかよ」

吸血鬼「あ、あのっ。このお礼は必ず……!」

強化兵「べつにいい。ただの気まぐれだしな」

吸血鬼「そういうわけには……。あの、これからどこに行くつもりなのかしら?」

強化兵「魔王城に向かった知り合いを連れ戻しに行く」

吸血鬼「それじゃあ、私もいっしょに行くわ! これでも、ちょっとは戦えるの。きっとお役に立てると思うわ」

強化兵「……つってもなぁ」

吸血鬼「これから毎日、リンパ液を作りやすくなるように、サツマイモやシイタケ、ワカメをたっぷり入れたお味噌汁を作るから……おねがい!」

強化兵「…………」

強化兵「いや待て! なんかこれからずっと俺がリンパ液を提供し続けるみたいな流れになってねぇか!?」

吸血鬼「?」キョト

強化兵「今回限りだっつっただろォが!! もういい、絶対ついてくんなよ!」ダッ

吸血鬼「あ、待って〜!」ダッ

強化兵「ついてくんじゃねェェーー!!」



———大渓谷の架け橋———


ヒュオォォォ……


混沌「」フラフラ


橋「 ギシ、ギシッ


混沌「」フラフラ

鳥魔物「グァー、グァー!!」

混沌「」ピクッ

鳥魔物「グァー!!」バサッ、バサッ

混沌「……」

混沌「ナゼ———」

混沌「———ワタシとヒトツではナイ?」

鳥魔物「」ビクッ

混沌「」バッ

鳥魔物「グァッ!?」ガシッ

混沌「ワタシとヒトツになれ。ゼンブ。スベテ。ワタシとヒトツに」ズブズブ

鳥魔物「グアッ、グァァ!!」バサバサッ

混沌「フ。フフ」ズブズブ



銃弾「 ヒュンッ



混沌「!?」グシャァッ!!

混沌「かふっ……」ガクン

混沌「」ドサッ…

混沌「」

混沌「」

混沌「」

混沌「」ズズズ…

混沌「」ムクッ

混沌「」キョロキョロ

混沌「……ダレ? テキが、イル……」

混沌「ミエナイ……ドコにも、イナイ……?」キョロキョロ



銃弾「 ヒュンッ


混沌「!」ズブッ

混沌「」ズブズブ…

混沌「もう……キカナイ」

混沌「……アッチから……コウゲキ……キテル」

混沌「アッチのヤマ……。ソゲキ……」



銃弾「 ヒュンッ ヒュヒュヒュンッ!!



橋「 ビスッ ズガガガガッ!   バギンッ!!


混沌「!」グラッ

混沌「うっ……オチ、ル……!?」バギィッ!!

混沌「———」ヒュゥゥ!!

混沌「!」


先端の尖った岩「


混沌「———」

混沌「」ドズッ!!

混沌「げッ……ゴボッ……」ビグッ、ビクッ


銃弾「 ヒュンッ


大岩「 ビスッ 

大岩「 グラグラ… ズズッ


混沌「!」クルッ


大岩「 ゴォォォ……!!


混沌「———」



ズガガァァアアアアンッ!!



パラパラ…


大岩「

大岩「

大岩「 ズブッ……




・・・・・・


アイドル「えへへっ。うーん、やっぱしだめかぁ。失敗失敗♪」

アイドル「まあ、いっか。こんな長距離用のゴテゴテな銃は、可愛い可愛い私には似合わないなって思ってたし!」ジャコンッ

アイドル「でも「食事中」なら攻撃が通用するってことがわかったし、これって収穫だよねっ! たぶん、1度に1個しか吸収できないんだろうね」

アイドル「これなら、なにかを食べさせてる時に、全身コナゴナにしちゃえば勝てそうだけど……うーん、魔王様の体は、無傷で取り返したいなぁ。それとも、もう消化されちゃってるのかなぁ? そうだったらやだなぁ」

アイドル「とにかく今日はお腹減ったし、か〜えろっと♪ いっぱい頭使ったから、甘いもの食べたいなぁ」

アイドル「……あれれ?」



魔動人形「」スタスタ

天使「」スタスタ



アイドル「あー! 魔動人形ちゃんと天使ちゃんだぁ! うっわぁ、ひさしぶりだなぁ〜〜!」

アイドル「えっと、とりあえず魔動人形ちゃんを殺そっと♪ なんか魔王軍を裏切ったって「噂」が流れてるし」ジャコンッ

アイドル「疑わしきは」チャキッ

アイドル「死刑☆」



———大渓谷・東側———


ズガガァァァアアアアンッ!!


騎士「!」

賭博師「おいおいおい! やっぱ、なんか起こってんじゃねーかよ!」

騎士「だからこそ、駆けつけなければならないのです。行きますよ、あの大渓谷に!」

賭博師「無茶言うなって! 「アレ」にはどんな攻撃も通用しねーんだっつの!」

賭博師「くそ、こんなことなら、あの「女」に唆されて「アレ」にちょっかいなんてかけなければよかったぜ……」

騎士「その「女」というのは、顔を見せたのですか?」

賭博師「ああ。そしたらなんと、かなり有名なアイドルだったんだよ」

騎士「すみません、私はそういったものに詳しくないのでわかりません。具体的な容姿は?」

賭博師「金髪のツインテールで、ゴスロリっつー黒い格好の女の子だ。……でも、なんでアイドルが俺を「アレ」と会わせようとしたんだ……?」

騎士「…………」

騎士「……まさか」ボソッ

賭博師「うお、なんだありゃあ! 大渓谷の吊り橋が落ちてんじゃねーか!」

騎士「見てください。橋の中間辺りの真下……いくつも天に向かって鋭く伸びている岩の1つに、大岩が落下して突き刺さっています」

賭博師「ってことは、あの大岩が落ちて橋をぶっ壊したってことか?」

騎士「いえ、それならば、もっと全体的に橋が破壊されていてもおかしくありません。しかし橋は、切断されたかのようにキレイに「中間部分だけ」破壊されています」

騎士「おそらく、橋をなにかで破壊したあとで、あの大岩を落としたのでしょう。つまり、橋を渡っていた何者かは、「攻撃を受けていた」ということになります 」

賭博師「はーっ。よくもまあ、これだけでそこまでわかるもんだ」

騎士「どこぞの胡散臭い占い師ならば、この時点で全てがわかっているのでしょうがね。僕にはこれくらいが限界です」

騎士「とにかく、攻撃を受けていた者がいるならば、攻撃を仕掛けていた者もいるはずです。もしかしたら、あなたの言う「アレ」が近くにいるかもしれません」キョロキョロ

賭博師「物騒なこと言うなよな……。また見つかったら、今度こそ食われちまうぜ……」

騎士「……」キョロキョロ

騎士「ん?」

賭博師「どうかしたか? あっちの山に、なにかいるのか?」

騎士「あれは……魔動人形さん?」

賭博師「どんな視力してんだよ。500メートル以上はあるぞ……」

騎士「攻撃を受けているようです。魔動人形さんの動きからして、遠距離攻撃でしょうか。方角は、あっちの……」

騎士「———ッ!!」

賭博師「おい、どうした?」

騎士「……間違いない……「やっぱり」だ。さっきの話を聞いていて、まさかとは思っていましたが……!」

騎士「……「アイツ」だ……友の「仇」ッ!!」ギリッ

騎士「」バッ

賭博師「お、おい!?」

賭博師「……くそ、渓谷に飛び降りちまった……。けどアイツなら、谷底の尖った岩を渡って、あっちの山まで行けちまいそうだな」

賭博師「だぁぁーっ! このまま活躍無しじゃあ、俺の前科帳消しの約束が「おじゃん」じゃねーか!」

賭博師「ツイてねーぜ、ホントによぉ!」ダッ




———大渓谷・西側———


強化兵「ほんとに、全裸の女がこっちに来るのを見たのか? こっちはもう、渓谷しかないような土地だぜ?」

吸血鬼「ええ、間違いないわ〜。ちっちゃい女の子といっしょ歩いてるのを見たの」

強化兵「あの女が、仲間をねぇ……にわかには信じられねぇが」

強化兵「まあ、適当に渓谷の付近を探してみるか」


ズガガァァァアアアアンッ!!


強化兵「!」

吸血鬼「あら、なにかしら〜?」

強化兵「チッ、もうなにかが起こってやがったか。行くぞ!」ダッ

吸血鬼「ああっ、待って〜」ダッ

強化兵「……! おいおい、橋が崩れてんじゃねぇかよ」

吸血鬼「あらあら。これじゃあ、向こうに渡れないわねぇ。困ったわ〜」

強化兵「あの大岩が落ちて、「ちょうど」橋を壊したってのか? それはちょっと、偶然が過ぎるような気もするな」

吸血鬼「それじゃあ、どこかに大岩を落とした人がいるのかしら?」キョロキョロ

強化兵「つっても、この周囲に人の気配はないぜ」

吸血鬼「なら、あっちの山から?」

強化兵「いやいや、そんなわけ……」

強化兵「……ん?」ゴシゴシ

吸血鬼「どうかしたかしら?」

強化兵「……」ジーッ

強化兵「見つけた……天使だッ!」ダッ

吸血鬼「? 人の姿なんて、どこにも見えないけれど……」

吸血鬼「って、だから置いていかないで〜っ!?」ダッ





ヒュン


魔人形「———」ゾクッ


ドガァッ!!


天使「……え? なん、ですか、今の……。木に、何かが当たって……」

魔人形「銃弾です! 「狙撃」されていますよ!」

天使「狙撃……!?」

魔人形「私の傍から離れないでください。具体的には、3メートル以内にいてください。攻撃はすべて、私が逸らします」

魔人形「天使さんは、狙撃手の居場所を突き止めて、得意の遠距離呪文で反撃をお願いします」

天使「逸らすって、さっき私の光条呪文を「捻じ曲げた」やつですか?」

魔人形「はい。「進化」した私の能力です。ただの銃弾では、私の領域に侵入することはできません」

魔人形「私の「守りたい」という想いが発現したこの力は、こと防御という点においては最高位のものです」

魔人形「もっともその分、機動性や破壊力とは無縁な平和的な能力ですので……そちらは天使さんにお任せします」

天使「なるほど。それなら、いい考えがありますよ。あなたが私に掴まって空を飛び遠距離攻撃をばらまけば、攻守も機動面も完璧です」

魔人形「それがいいでしょう。では、早速……」

強化兵「おいコラテメェ!! やぁっと見つけたぞコラァーー!!」

天使「!!」

魔人形「……?」

天使「魔動人形さん、早く———」バサッ

強化兵「逃がすかァァーー!!」ヒュンッ

天使「ちょ、今それどころじゃ……!」

強化兵「うらァ!!」ブンッ

魔人形「」スッ

強化兵「うお、おおぉおッ!?」ガクンッ

強化兵「ぐぇ!」ズザザッ

強化兵(な、なんだ今のは? 近づこうとしたら、地面に叩きつけられた……?)

魔人形「敵ですか?」

天使「て、敵といいますか……味方といいますか」

強化兵「ん?」サッ


ズガンッ


強化兵「銃弾か。ふん、まあ天使の光線に比べたら、蚊が止まりそうな速度だな」

強化兵「誰かに攻撃されてるのかお前ら?」

魔人形「不意打ちの狙撃を生身でかわすなんて……彼は何者なんですか?」

天使「改造人間です。彼の知覚する世界は、時間の流れが緩慢なのだそうです。言うなれば常に走馬灯状態、といった感じでしょうか」

強化兵「銃弾の軌道どころか、回転方向まで余裕で見えるぜ。光線だって、発射の瞬間を見てれば軌道を読んでかわせるしな」

強化兵「さて、天使。座長命令で連れ戻しに来たぜ。異論は認めねぇ」

天使「……」


天使「私は、すでに2人も手にかけているのですよ? 超能力者と、反逆者。それに「船」だって損壊させました」

天使「どうしてそんな私を連れ戻そうだなどと考えるのですか?」

強化兵「知るかボケ。そういう細けぇことは、あとで考えればいいんだよ」

強化兵「座長がお前を「仲間」だと考えてるってことだけわかってれば、とりあえずお前を引きずって連れ戻す理由には十分なんだよ!」

天使「!」

強化兵「いいからホレ、さっさと「帰る」ぜ」

天使「……」

天使「いいえ、私を目的を果たします。魔王様の死は、もう疑いようのない事実のようですが、それでも遺体を取り戻し、丁重に埋葬することこそ私の使命です」

強化兵「この……ッ」

魔人形「お取り込み中、申し訳ありませんが」

魔人形「見えない敵が存在する以上、まずはそちらへの対処が先決です。あなたがそれを邪魔するのであれば、私としても敵対することは吝かではありませんよ」

吸血鬼「あら〜、それは困っちゃうわ〜」

魔人形「!?」クルッ

吸血鬼「えいっ」チュィィィインッ!!

魔人形(ドリル……チェーンソー……機械を体から生やす宝具なのでしょうか)スッ

吸血鬼「あら?」ガクンッ

魔人形「しかしその程度では、私には届きませんよ」

吸血鬼「そうですか。しかし、とりあえず注意を引ければ、それで良いかな、と」ニコッ

魔人形「!」

強化兵「うらッ!」ブンッ

天使「うっ!?」ドガッ

強化兵「捕まえたぜ」ガシッ

天使「くっ……光条呪m……むぐぅ!?」

天使(強化兵さんの胸のあたりから、「腕」が……!?)

強化兵「呪文は唱えさせないぜ?」

魔人形「天使さん!」ダッ

吸血鬼「邪魔は、させませんよ〜?」スッ

魔人形「……っ」

天使「むぅ、むぐっ!」ジタバタ

強化兵「助かった、吸血鬼! しばらくはお前の面倒見てやってもいいかもって思い始めてきたぜ」

吸血鬼「あらあら、それは嬉しいお言葉ね〜。ぜひ、お願いします」ニコッ

強化兵「よし、それじゃあ天使を連れて、さっさとこの場から……!」


ガサガサッ


賭博師「うお、なんだお前ら!?」

強化兵「あ?」

魔人形「……今度は誰です?」ジリッ

賭博師「うぎゃーー!! なんで今日の俺はこんなにツイてないんだ!? おーい、騎士ー! どこに行ったんだー!?」

魔人形「……「騎士」?」ピクッ


魔人形「騎士さんが、ここに来ているのですか?」

賭博師「お? なんだお嬢ちゃん、騎士と知り合いなのか? ってことは、魔動人形ってお前のことか?」

魔人形「ええ。魔王様に挑んだとき、私たちは一緒に行動していました。具体的に何をしたというわけではありませんでしたが……」

魔人形「もしや、先ほどの爆音は、騎士さんが起こしたのですか?」

賭博師「いやいやいや、まさか! ありゃあ、大岩が落ちた音だろ? 俺らじゃない! あの音に驚いて、俺たちもここに駆けつけたんだからな」

賭博師「そしたら騎士の奴が、こっちの方角に「誰か」を見つけたらしくってな。たしか、「友の仇」とか、言ってたかな?」

賭博師「ああ、そうだ。俺が、アイドルやってる「女」の特徴を言ったら、血相変えたんだったか」

魔人形「———」

魔人形(騎士さん……仇……親友……アイドル……魔王軍)

天使「アイドルって……それじゃあ、魔動人形さん、さっきからの「狙撃」は」

魔人形「ええ、おそらくは。そして、だとするとマズイ……とても!」

魔人形「あの女は、小細工を弄さない方が強い! もしも騎士さんが冷静さを欠いているとすると、かなりマズイことになります!」

賭博師「それじゃあ、俺が……」

魔人形「いえ、私が行ったほうがいいでしょう。相手が彼女なら、私は手の内を知っています。それに、能力的に相性がいいはずです」

魔人形「あなたはここで、あそこの全裸の彼女のサポートをしてやってください。頼みました!」ダッ

賭博師「お、おい!? どういうこった、事情を説明しろよ!」

賭博師「……くそ、行っちまった」

天使「ぅむぐ、ふぁふへへふははい! (たすけてください!)」

強化兵「いいから行くぞ。あんまり手こずらせるなよ」ズルズル

強化兵「おい吸血鬼、ちょっとその男を足止めしといてくれ」

吸血鬼「了解です〜」ニコッ

賭博師「……ったく、ハァ……。俺の不幸は留まるところを知らねぇみたいだぜ」

賭博師「ま、とはいえ。その分「こっち」の運は巡ってくるみたいだけどな」スッ

強化兵(カード? あれがあいつの宝具なのか?)

賭博師「あのお嬢ちゃんをサポートに向かわせたってことは、結果的に騎士を助けることにも繋がったはずだし……とりあえず、俺の目的は達成したかな」

賭博師「ここからは、「後片付け」のサービス残業だ」

賭博師「風葬呪文」

強化兵「———」


ズガガァァァアアアンッ!!





アイドル「なにあれ? 魔動人形ちゃんって、あんな変な能力の宝具持ってたっけ? っていうか今の魔動人形ちゃん、宝具を身につけてないんじゃないかな?」

アイドル「ってことは素であの能力なの? あれれ、おっかしいなぁ。事前情報と違うんだけど……」

アイドル「まいっか! これからじっくり能力の謎を解いて、ねっとり甚振ってから殺そっと♪」


ヒュンッ


アイドル「」ガキィィンッ!!

騎士「」ギリギリ

騎士「」ヒュッ

アイドル「」ヒュッ


ガギギギギンッ!!


騎士「」ズザザッ

アイドル「」スタッ

アイドル「こ〜んなに可愛い女の子に背後から斬りかかるなんて、お兄さん、ひどい人だねっ♪」

騎士「名前が売れるということは、敵も増えるということです。顔を売る商売をしているのなら、それくらい理解しているのでは?」

アイドル「アイドルのお仕事は、顔を売ることじゃなくって夢を売ることなんだよ? だから私は、戦う時は絶対に顔を見せたりしないの。噂が広がったら、ファンの夢を壊しちゃうからね」

アイドル「つまり私の顔を見たお兄さんは、もう帰れないよ☆」ニコッ

騎士「友の仇を取らずして、あなたに背を向けるつもりは毛頭ありませんよ」

アイドル「うん? ああ、もしかしてお兄さんの大切なお友達を殺しちゃったのかな? ぜんぜんまったくちっとも微塵もこれっぽっちも覚えてないけど、ごめんなさい」

アイドル「けど、復讐なんてなにも生まないよ? そんなことをして、お兄さんのお友達は喜ぶのかな? そのお友達は、そんなに心の醜い人なのかな?」

アイドル「復讐なんかするよりも、もっと立派なことに力を尽くして幸せになることが、お兄さんのためにも、そのお友達のためにも一番いいんじゃないかなぁ?」ニコニコ

騎士「それを、あなたが言うのですか……!」

アイドル「私だからだよぉ♪ なんにも知らない無関係な人にそんなこと言われても、心に響かないでしょ?」

アイドル「私はアイドル。夢を与える職業。お兄さんは騎士。人を殺す職業。どっちが正義でどっちが悪かなんて、ちょっと考えればわかることだよね」

騎士「あなたも人を殺しているでしょう。現に今も、魔動人形さんを攻撃していた。私が悪だとして、ならばあなたも悪でしょう」

アイドル「お兄さんは国王軍として人を殺す。私は魔王軍として人を殺す。なにも変わらないよねぇ?」ニコッ

アイドル「お兄さんだって、たくさんの人達を殺してきたでしょ? その人たちのお友達に刃を向けられたら、無抵抗で殺されるの? 違うよねぇ?」

アイドル「それってつまり、お兄さんは、人を殺すことが間違っていることだって思っていないってことだよねぇ?」

騎士「……」

アイドル「あれれぇ? 矛盾してるねぇ! それなら、どうして私に剣を向けるのかな? 私は間違ったことなんてしていないのにさぁ!!」

騎士「人を殺すことが正しいことだとは思いません。けれど、その人を生かすことの方が「より間違っている」と判断されることは、往々にしてあるものです」

騎士「正義と悪の尺度は長さではなく重さです。正義と悪を測るのは定規ではなく天秤です」

騎士「自分より「下」に傾いた存在を罰することが正義だというのが僕の持論。僕の剣は、相対的に僕より「下」である存在の血しか吸ってはいません」

騎士「あなたを殺す僕の正義に、一切の矛盾はありません」

アイドル「ふぅぅ〜〜〜ん? そうなんだぁ。人を殺しておいて、正義とか言っちゃうんだぁ?」

アイドル「いいんじゃない? 私も私が正義だと思ってるし、お互い様だよね。「可愛いは正義」だもん☆」

アイドル「けど、それなら。お兄さんの「正義」をどう思ってるか、お兄さんが「悪」だと断じた人たちに聞いてみたらいいんじゃないかなぁ?」スッ

騎士(マイク……? 宝具か?)

アイドル「イッツ、ショータァァーーイムっ!!☆」


ボゴッ…


騎士(なんだ? 周囲の地面が盛り上がって……)


モゾモゾ…


ゾンビ「」ズルリ

騎士「なんだこれは……死体!? 死体を操っているのか!?」

アイドル「ただの死体じゃないでしょー? 見覚えないかなぁ? その死体の群れたちの顔にっ☆」

騎士「!!」

騎士(あっちの男は、パレード中に国王に斬りかかろうとしたテロリスト! そっちの女は魔物を操って町を襲っていた盗賊の首領!)

騎士(誰も彼も、みんな僕がこの手で処断した犯罪者たちじゃないか……!!)

アイドル「さあ、その人達を「もう一度」殺してみなよ、お兄さん♪」

ゾンビ「」ズル…ズル…

騎士「くっ……囲まれて……いるようですね」ジリッ

騎士「こんな卑劣な真似などせずに、正々堂々戦ったらどうです?」

アイドル「こぉ〜んなに可愛い女の子に背後から斬りかかった人の発言とは思えないね☆」

アイドル「それにぃ、そもそも私は自分で戦う子じゃないも〜ん♪ 私が戦ってることを知ったら、ファンのみんなが悲しむし☆」

アイドル「……っていうか私の正体を知ったあなたは絶対に逃がさない☆許さない☆生かして帰さない☆」

アイドル「やっちゃえ、みんな☆」バッ

ゾンビ「ォォォォォ……」ブンッ

騎士「———」

騎士「」ズブッ

アイドル「……?」

ゾンビ「ォァァ……?」ガクン

騎士「この程度の攻撃は、私には届きませんよ」ズブズブ…

アイドル「……」

アイドル「長射程ライフル」ジャキッ

騎士「!」

アイドル「」ズガァァアンッ!!

騎士「」ズブッ

ゾンビ「」ドバァッ!!

アイドル「……銃弾が直接当たっていないのに、お兄さんに「触っていた」ゾンビが吹っ飛んだね」

アイドル「そして。ゾンビが攻撃して、ゾンビの腕がお兄さんの体に「飲み込まれた」瞬間……お兄さんの足元の地面が「ダメージ」を受けていたね」

騎士(細かな部分までよく見ている……)

アイドル「ゾンビの腕や銃弾がお兄さんの体を「すり抜ける」。攻撃を受けたときにお兄さんが触っていたものにダメージを伝達する。この2つが、お兄さんの能力だよね」

騎士(惜しい。が、その解釈でほとんど正解だ。まずいですね、こいつは相当頭がキレるようだ……能力の弱点がバレる前に、さっさと仕留めなくては……)

アイドル「「あの時」にはこんな能力なかったよね? そっかぁ、復讐をモチベーションに、がんばって会得した能力なのかな?」

アイドル「けどそれでも、勝つのは私だけどね☆ 可愛いは正義→正義は必ず勝つ♪」

騎士「では、まずは可愛くない顔になるまで叩きのめすとしましょうか」ジリッ

アイドル「えへへっ♪ やってみなよぉ……☆」ジリッ


騎士「やってやりますよ」ヒュンッ

アイドル「!」

騎士「」ブンッ

アイドル「」ガギィン

アイドル「いててっ」ズザザッ

アイドル「……」スッ

ゾンビ「ォォォ……」ゾロゾロ

騎士「一度断罪した以上は大罪人といえども心苦しいですが……かかってくるのであれば、致仕方ありません」ブンッ

アイドル「」ヒュンッ

騎士「!」ピタッ

アイドル「」ブンッ

騎士「」ズブッ

アイドル「……「やめた」ね。攻撃を「中断した」……」

アイドル「ほとんどの能力に言えることだけど、攻撃しながら防御することはできない。お兄さんの攻撃中は、あの能力は使えない」

騎士「……」ズブズブ

騎士「それでは、防御しながら攻撃はどうでしょう?」スッ

アイドル「!」

騎士「」ブンッ

アイドル「っ」ズボッ

アイドル「うわっと!?」サッ

騎士「ふっ!」ブンッ

アイドル「うあ゛っ!?」ドガッ

アイドル「っ」ズザザッ

騎士「諦めなさい。あなたの攻撃は、僕には届かない」

アイドル「……ケホッ。痛いなぁ……お腹に痣ができちゃったかも……」

アイドル「アイドルちゃん怒っちゃった☆ お兄さんは、痣じゃ済ませないよぉ?」ジャキッ

騎士「ですから、ライフルなど通じないと……」カツン

騎士「ん?」


爆弾「 コロコロ…


騎士「———」

アイドル「ただのキックなんて通用するとは思ってなかったよ。本命はこっち☆」

アイドル「さらにダメ押しだ♪」ズガァァンッ!!


ドガァァアアアンッ!!


アイドル「っ」ズザザ

アイドル「……どうして攻撃が「すり抜ける」のか、考えてみたんだ」

アイドル「お兄さんは宝具を持っていないから、もしかしたら能力は「1つだけ」なのかもしれない」

アイドル「もしも能力1つで、お兄さんの2つの能力を説明するには、これしかなかったよ。そしてどうやら、正解だったみたいだね☆」

騎士「……ぐっ……ゴフッ」ヨロッ


アイドル「たぶん、お兄さんは炎で攻撃されたら、体全体が炎に「変化」するんだろうね。そうやって、攻撃に合わせて「変化」することで、攻撃を受け流してるんだ」

アイドル「だからキックをされたときは、キックの「衝撃」に変化しているから、足がすり抜ける。衝撃を蹴ることはできないから」

アイドル「お兄さんの体全体が「衝撃」だから、お兄さんが触れているものにダメージが発生する」

アイドル「攻撃した本人にダメージが通らないのは、お兄さんの性格のせいかな?」

騎士「……」ググ…

アイドル「爆発の「衝撃」と「熱」。それから「銃弾」。その3つで同時に攻撃して、どうやら「2つ」までしか防げないみたいだね? だから「ライフルの弾」だけは防げなかった」

騎士(「爆発」の後に「銃弾」が来たのなら、難なく防げたのですが……。爆発などという大きすぎるエネルギーでは、もしかすると吹っ飛ばされかねませんからね。試したことはありませんが、危険な賭けは避けたかった)

騎士(ほとんど同時だったので、銃弾が内臓に届く前に無効化できましたが……それは彼女も気づいているでしょう)

アイドル「さあ、同じ方法でトドメだよ☆ はい、爆弾♪」ポイッ

騎士「ぐっ……」ズキンッ

騎士「」ガクッ

アイドル「マイクの能力はゾンビを操るだけじゃないんだよ☆ 殺した数が多いほど、衰弱の呪いがかかるんだ♪」

アイドル「さあ、覚悟☆」ジャキッ

騎士(多少ギャンブルにはなりますが……今度は「銃弾」を防いでみましょうか)

アイドル「」ズガァァンッ!!

騎士「———」


ドガァァァアンッ!!


アイドル「どっかぁ〜〜〜ん♪ さぁて、今度はどうなったかな?」

アイドル「…………あれれ?」


シュゥゥ…


騎士「……」

騎士「あなたは……」

魔人形「お久しぶりです、騎士さん」

魔人形「あなたたちにはあの時お世話になりました。ですから、助太刀させてください」

アイドル「……魔動人形ちゃぁ〜〜ん。「確定」だねぇ……☆」

アイドル「裏切り者は、ヒドイ目に遭ってもらうからねぇ……☆ 覚悟……しなきゃだよぉ……?」

魔人形「どのみち、あなたとはどこかで決着をつけなければと思っていたのです。あなたがいては、私も「家族」と安心して暮らせませんからね」

騎士「魔動人形さん……これは僕の戦いです」ググ…

魔人形「なにをするにも、まずは生きていることが先決です。それが、すべてにおいて優先されるべき事柄です」

魔人形「命を賭して戦う、などという甘えた心構えなら、さっさと逃げてください。面倒を見きれません」

魔人形「しかし「必ず生きて帰る」という強い想いで戦うのなら……。共に戦いましょう」

騎士「……」

アイドル「だめだめ♪ ぜったいに生きては帰さないよぉ☆」

騎士「……甘え、ですか。これはなかなか手厳しい」

騎士「いいでしょう。必ず生きて帰ります。ですから、どうかサポートをお願いします!」ザッ

魔人形「わかりました。ご安心を……私の力は「守るため」にありますので」ザッ

アイドル「あは☆ セカンドステージ、スタートだね♪」ゴゥッ!!


賭博師「う、おおおおっ!?」バッ


ズガァアンッ!!


賭博師「ぐ、く……」ゴロゴロ

賭博師「なんだその、背中から生えてる凶器はよぉ……! あんたもしかしてロボットだったりするわけ?」

吸血鬼「いえいえ、そんなまさか。私はいたって普通の生き物ですよ〜」

吸血鬼「羽が生えていたり、腕が3本あったり、いろんな人がいるんですから。背中から機械が生えてるくらい、おかしくはないんじゃないかしら?」

賭博師「そりゃそうかもしれねぇけどよ……。いや、でもやっぱ、おかしいぜ」

吸血鬼「せっかく強化兵さんが天使さんを捕まえたのに、あなたのせいで逃げられてしまいましたから……私も早く、あちらの戦いをサポートしたいの」

吸血鬼「だから、早く私に倒されてくれると嬉しいのだけれど〜」

賭博師(逃げ回りながら、さりげなくあの2人から遠ざけたはいいものの……それはつまり、こいつを俺1人でどうにかしないといけないってことにもなるわけで……)

賭博師「だーっ、ちくしょう! 相も変わらず貧乏くじだぜ!」バッ

吸血鬼「! その、カードは……」

賭博師(よし、さっきまでは武器技が出始めてたが、今度は魔法だ)

賭博師「水葬呪文!!」


ドバァァアアッ!!


吸血鬼「ふっ!」バッ、バッ

賭博師(猿がしっぽで木を渡るみたいに、背中の機械で移動もこなせるのか……器用だな)

吸血鬼「すごい魔法ね〜。川もなにもない場所から、こんなに大量の水を出すなんて……まるで大洪水だわ」

吸血鬼「けれど、あなた自身が戦い慣れしていないみたい。それじゃあ、宝の持ち腐れよ〜?」

賭博師「いいんだよ。どうせ時間稼ぎだ。勝てなくてもいい」

吸血鬼「あらあら、そうなの? ……けれど私としては、どうしてもあなたに勝ちたいわね〜」

賭博師「あ?」

吸血鬼「だってそうすれば、強化兵さんにお願いするまでもなく……心置きなく、リンパ液を頂けるから」ニコッ

賭博師「」ゾクッ

賭博師(なんだ……こいつ今、一瞬……)

吸血鬼「うふ。それじゃあ———」グググ…

賭博師(新しく背中から生えてきたあれは……「バネ」か? まさか、あれを使って、その反動で樹上から飛んでくるつもりじゃあ……!?)

吸血鬼「いただきます〜」ニコッ


ズズズ……


賭博師「———」ゾクッ

吸血鬼「?」ピクッ

賭博師「あ……ああぁ……!!」

賭博師(この感覚は……ああ、まさか、まさか……!!)ガクガク


混沌「」ズズズズズ…


吸血鬼「……あれは?」

賭博師「逃げろォォォーーーッ!!」ダッ


混沌「」ズォォオオオ!!


賭博師「うおおおおおお!!」ダッ

吸血鬼(あれ、なにかしら……? 橋が落ちた方向から、卵白と墨汁が混ざり合ったみたいな「何か」が、押し寄せてくる……)

賭博師「おいあんた、死にたくねぇならさっさと逃げろッ!」

吸血鬼「……?」

混沌「」ズズズ

吸血鬼(たしかに、ちょっと、普通じゃない感じね〜。離れたほうがいいかも……)タンッ

賭博師「!」


混沌「」ズズズズズッ…


賭博師「前回と同じだ……津波のように押し寄せて、いつのまにか前後左右から回り込まれちまってる……!」

吸血鬼「ここは森だから見晴らしも悪いし、余計にまずいわね〜……」キョロキョロ

混沌「」ズズズズズ…

吸血鬼「ところで、あなたはこの現象に心当たりがあるみたいだけど……前回はどうやって切り抜けたのかしら?」

賭博師「運良く「神鳴呪文」のカードが出て包囲網を吹っ飛ばして、その隙に逃げた。今回も都合よくそれができるとは、到底思えねぇ」

吸血鬼「けれどそれしか方法がないのなら、試すしかないんじゃないかしら?」

賭博師「……もう黒い海に囲まれてるみてぇな状況だしな……」スッ

賭博師「カードは……槍による武器攻撃。だめだ、槍を持っていないから、これは発動できない……くそ、こんな時にツイてねぇぜ……!」

吸血鬼「あらあら、それなら大丈夫よ〜?」

賭博師「あ? なにが大丈夫なんだ?」

吸血鬼「だって「槍」なら、ここにあるもの」ズズズッ

賭博師「! 背中から……」

吸血鬼「正確には槍じゃなくて機械だけれど……見た目はそんなに変わらないし、きっと大丈夫だわ」スッ

吸血鬼「『投げ槍』!!」


ズガガァァァアアンッ!!


混沌「!?」ドバァァッ!!


賭博師「……!! すげぇ……」

吸血鬼「うふ。とりあえず、近くに迫っていた黒いのは、押し返せたみたいね〜」

吸血鬼「こうやって時間を稼いで、その「神鳴呪文」というのが出るまで粘ることはできないかしら?」

賭博師「……やってみる価値は、ありそうだな」


混沌「」ズブズブ…


賭博師「依然囲まれてることには変わりわねぇ。いいか、生き残りたければ覚悟を決めろ!」

吸血鬼「ちょっとだけ、一時休戦ね〜」

賭博師「30秒の「インターバル」が終わる……!」バッ

賭博師「『土葬呪文』ッ!!」


ズガガァァアアアンッ!!



天使「なんだか向こうが騒がしいですね」

強化兵「だな。一応は協力してもらってる義理もあるし、あの女、吸血鬼の助太刀に行きてぇんだ。だからお前は、さっさと捕まってくれねぇかな?」

天使「ですから、魔王様の遺体を取り返したら帰ると言っているでしょう!」

強化兵「あんだけ暴れまわって、信用できるかっつーの!」ヒュンッ

天使「!」バサッ、バサッ

強化兵「チッ。空飛ぶのは反則じゃねーか?」

天使「こちらの攻撃もすべてかわされてしまうのでは、お互い様です。魔動人形のことも気になりますし、あなたこそ早く折れてください」

強化兵「テメェが折れろ! 俺は座長みてぇに悠長な性格してねぇんだよ!」

天使「…………座長」

天使「強化兵さん。座長は、その……どんな様子でしたか……?」

強化兵「あ? んなもん自分で確かめろよ。少なくとも、怒ってたり愛想を尽かしてんなら、連れ戻せだなんて言わねぇだろうがな」

天使「……そう、ですか」

強化兵「……」

強化兵「」ヒュンッ

天使「はっ!?」

強化兵「」タンッ、タンッ

天使(木々を足場に、私の飛んでいる高さまで跳ぶつもりですか……!?)

強化兵「ぬオラァ!!」バッ

天使「くっ……」バサッ

天使(これなら、ギリギリかわせる……!)

強化兵「おおおおおおおおッ!!」グンッ

天使(なっ……!? 強化兵さんの腕から、さらに「腕」が生えて……!?)

天使「!」ガシッ

強化兵「っしゃあ! 掴んだぞ!!」グイッ

強化兵「おら、大人しくしやがれ! 今度こそ逃がさねぇぞ!!」

天使「……強化兵さん。「あれ」を見てください。あれです、後ろを見てください……」

強化兵「へっ、そんな手には乗るかよ。ガキじゃあねぇんだ」

天使「いいから見てください! さっきの2人が向かった方角です!」

強化兵「……」チラッ

強化兵「なっ!?」


混沌「」ズォォォオオオオ……


強化兵「な、んだ、ありゃあ……!? 黒い液体が森の一部を切り取ってんじゃねぇかッ! 石油でも発掘したのかよ!?」

天使「……もしやあれが、魔王様を吸収したという魔物でしょうか? 黒い液状の生物のようですが……」

強化兵「生物ゥ? ……チッ。おい天使、あれが、お前の目的だっつぅ敵か? あのミスター石油が?」

天使「わかりません……が、なんとなく。「あれ」からは、魔王様の魔力を微かに感じるような気がします。あくまで、なんとなくですが」

強化兵「そうかい。オーケー。それなら行くぜ。あそこに吸血鬼がいて、今必死こいて戦ってるところだっつーなら……天使、俺とお前の「目的」が……たった今、カッチリ「一致」したぜ」

強化兵「あれをぶっ倒す! そんで終わったらさっさと帰るッ! いいな、天使!!」

天使「ええ! 掴まって……振り落とされないようにしてください!」ギュンッ


ズズズズズ……


賭博師「はぁ、はぁ……くそ、キリがねぇぜ……」

吸血鬼「2人でカードを使っても、インターバルは15秒。押され始めてるわね〜」

賭博師「だが、術の反動で飛び越えられるような規模じゃねぇし、ここは耐えるしかねぇ!」

吸血鬼「『神鳴呪文』というのは、まだ出ないのかしら」

賭博師「もともとそんなにしょっちゅう出るようなカードじゃねぇんだ、しょうがねぇだろ」

吸血鬼「あら?」ズブッ

賭博師「な、なんだぁ!? 足が地面に……」ズブッ


混沌「」ズズズズ…


賭博師「こ、こいつ、地中に「染み込んで」やがる……!! そんなこともできるのか!?」

吸血鬼「さっきから疑問だったのだけれど、これに捕まると、一体どうなるのかしら?」

賭博師「俺が逃げてる最中、たまたま近くにいた魔物が捕まって、そいつは飲み込まれて吸収されちまった。その魔物が今も生きてるのかはわからねぇが……」

吸血鬼「このままでは、まずいということね?」

賭博師「ああ……だが、足にまとわりつかれちゃヤベェぞ! 勇者の攻撃は威力が高すぎて使えねぇ! 俺らの下半身ごと吹っ飛んじまう!」

吸血鬼「えいっ」ブンッ

混沌「」ズブッ

吸血鬼「私の武器も……触れた端から飲み込まれてしまうわね〜。これはちょっと、ダメかもしれないわ〜……」

賭博師「く、くそ……こんなところで……こんなつまらねぇ死に方するってのかよ……!!」

混沌「」ズブズブ…

賭博師「か、下半身がほとんど飲み込まれちまってる……! おいあんた、なんか持ってねぇのかよ!? 宝具とか!」

吸血鬼「宝具と言っても、ただの注射器なのだけれど……」スッ

賭博師「なんか刺したらどうなるとかねぇのか! 貸してみろ!」バッ

賭博師「おらァァ!!」ブンッ

賭博師「」グサッ!!

混沌「!?」ビグンッ

賭博師(……ん? この、手応えは……)

混沌「」ズォォオ!!

賭博師(黒い液体の「津波」が……!)

賭博師「ぐっ、ゴボッ……!?」ザパァンッ

吸血鬼「きゃ……ごぼっ……!」ザパァンッ

賭博師(まずい、全身が飲み込まれちまった……! 「吸収」される……!!)

賭博師(さっき、この注射器を突き刺した時の感触は、きっと「そういうこと」なのに……この事実を、誰かに伝えねぇと……!!)

賭博師(誰か……!!)


天使「拡散光条呪文!!」ドバァ!!


混沌「!」ドプッ!!

賭博師「ぷはっ!?」ビチャッ

吸血鬼「あぅ!?」ビシャッ


強化兵「おい天使、もっと近づけ! あいつらを引っ張り上げるぞ!」

天使「ええ、早いところ助け出して、広範囲殲滅呪文で……」


混沌「」ズォォオオオッ!!


天使「! 液体が、鳥籠のように……。これでは、迂闊に飛び込めば閉じ込められてしまいます」

強化兵「くっ……」


混沌「」ズブズブ…


吸血鬼「また、地面が……!」ズズズ…

賭博師「……」ズブズブ

賭博師「おいあんたら! そこのあんたらだよ!」

強化兵「?」

賭博師「無理にこっちに近づくな! いいか、こいつの弱点は、おそらく宝具だ! 宝具で「直接」攻撃した時だけ、感触が液体じゃなくて固体みてぇだった!」

賭博師「きっとどこかに「本体」がいる! そいつに宝具で「直接」攻撃すれば、きっと通用するはずだ!!」

天使「……本体……宝具」

強化兵「おい、それよりあいつらが飲み込まれちまうぞ!」

吸血鬼「強化兵さん! えっと、私のことはいいですから、この黒いお水をなんとかしてください〜! これを倒せば、もしかしたら吸収されたものも、取り出せるかもしれません!」

強化兵「んなこと言っても、そんな確証はねぇだろうが!」

天使「どのみち、近づけない以上は攻撃してもジリ貧です。彼らの遺した情報を活用して、確実にこの魔物を倒すことに専念しましょう」

強化兵「……クソッ!」

吸血鬼「強化兵さん、信じてます……。あとでまた、きっと会いましょう」ニコッ

吸血鬼「」ズブズブ…

賭博師「いいか、「宝具による能力」じゃなくて、「宝具自体」が弱点だ! 宝具が直接触れたところだけ、実体化して吸収できなくなるんだ!」

賭博師「」ブンッ


勇者カード「 カツンッ


賭博師(あとは頼んだぜ……)

賭博師「」ズブズブ…

強化兵「…………」

天使「強化兵さん」

強化兵「わかってる! あいつが消化されねぇうちに、さっさと倒すぞ!」


混沌「」グググ…


天使「? なにか、黒い海の様子が変です」

強化兵「どんどん波が引いていく……。心なしか、苦しんでるようにも見えるな」

混沌「」ズズズッ

天使「黒い液体が一箇所に集まって……「人型」に……」

強化兵「見た感じ、子供みてぇだが……なにが起こったんだ……?」


混沌「グ……うぅ…… コレは……ナニ……?」ググ…


強化兵「よくわかんねぇが、今なら近づけるみてぇだぞ」

天使「ええ、接近してみましょう」バサッ

混沌「……うぅぅ……。ヘン……ナニカが……」ググ…

強化兵「おいおい、なんか変なもんでも食って腹壊したのか?」スタッ

天使「あっ! まさか……」

強化兵「なんだ?」

天使「宝具ですよ! さっきの男が言っていたじゃないですか、宝具に触れると実体化すると」

天使「あの2人を宝具ごと「吸収」してしまったから……!」

強化兵「常に実体化しちまうようになったってことか。だからあの野郎、助けなくていいみたいなことを言ってたのか……?」

天使「これはチャンスかもしれませんよ。その魔物が、さっきまでの能力を封じられているのだとすれば……」スッ

混沌「!」

天使「光条呪文!」ピキュンッ

混沌「ウッ……!?」ビシャッ

天使「あの体、まるで液体のようですね。しかし一応、攻撃は効いているようです」

強化兵「なるほどね。それなら、俺の「腕」なら宝具そのものだし、液化で軽減さえできないダメージを与えられそうだ」ヒュンッ

混沌「……っ!!」

強化兵「ウラァ!!」ブンッ

混沌「」バッ

強化兵「お……?」

混沌「」フワフワ

強化兵「……おい、あいつ空飛んでるぞ」

天使「というよりも、「浮いている」ようですね。あの魔物の能力なのか、はたまた宝具でも持っているのか……」

強化兵「さっきまでの能力とあまりにも関係が薄そうだから、宝具っぽいな。多分、あのスカーフとかだろ」

混沌「……」フワフワ

天使「空中戦なら望むところです」バサッ

混沌「」バッ

強化兵「? ……なにか「撒いた」ぞ。……小石?」


小石「 パラパラ

小石「 ヒュンヒュンヒュンッ!!


強化兵「がッ……!?」ドスッ!!

天使「うぁ!?」ズガッ!!

天使「ぐっ……「加速」……いや、違う。あの魔物の体が浮いていることから考えて、恐らく操作されているのは……」

強化兵「『重さ』か。俺らを直接潰そうとしないところを見ると、「重力」じゃなくて単純な「重さ」を操っているんだろうよ」

天使「あるいは効果範囲が狭いのかもしれません」

強化兵「ま、なんにせよ……」

混沌「」バッ パラパラ…

強化兵「あれはかわさねーとヤベェってことだ!」ヒュンッ

天使「そのようです!」バサッ



アイドル「」ヒュンッ

騎士「」ヒュンッ


ガギギギギィンッ!!


アイドル「ライフル☆」チャキッ

騎士「!」

アイドル「」ガァン!!

魔人形「」スッ


銃弾「 グニャッ


アイドル「厄介な能力だねぇ。でもその能力はもう、1回見たから……」

ゾンビ「ォォォ……」ボゴッ

魔人形「!?」ガシッ

アイドル「対策はしてあるんだよねぇ☆ 能力射程は約3メートル。だから最初から地中にゾンビを潜ませておいて、魔動人形ちゃんがその上に立った時に「射程圏の内側で」襲えばいい」

魔人形(ゾンビの体に、爆弾が巻きつけてある……!!)


ドガァァァアアンッ!!


アイドル「どっかぁ〜〜ん♪ さぁて、今回の収穫は?」

魔人形「……くっ」ボロッ

アイドル「あれれ? 意外と軽傷だね? てっきり、足の1本くらい吹っ飛ぶかと思ってたよ」

騎士「爆発前に、僕がゾンビの腕を切り落としましたからね」

魔人形「少し爆風を浴びちゃいましたが、ギリギリでしたね……」

アイドル「ふぅぅ〜〜ん? 持つべきものは、仲間だねぇ☆」

騎士「そうですね。たくさんの仲間がいれば、それだけ多くの戦術・戦法を身近に見ることができますから……ねッ!」クンッ


ヒュッ


アイドル「———っ!!」バッ

アイドル「」チリッ

騎士「よく気づきましたね。爆発に紛れて撒いた「ワイヤー」による、背後からの攻撃に」

アイドル「……えへへ。髪の毛がちょっと切れちゃった。私の可愛い顔に傷でもついたらどうするの?」

魔人形「では、お望み通りに」ヒュッ

アイドル(頭上……!?)バッ

アイドル「」チャキッ ガァンッ

銃弾「 グニャッ

アイドル「!!」

魔人形「ハァア!!」ブンッ

アイドル「きゃ!?」ドガッ

アイドル「っ」ズザザッ

魔人形「とりあえず、やっと1発ですね」スタッ


アイドル「…………。……」ググ…

魔人形「ゾンビ地雷には……もうかかりませんよ」

魔人形「常に、あなたのいる場所へ飛び続ければ、爆弾を使うことはできません。防御に特化した私と、あなたでは……爆弾によって受けるダメージに、差がありすぎますから」

アイドル「……。…………。…………」

騎士「とりあえず、腹部の銃創の傷は、応急処置できました。これでライフル弾くらいは、かわせるでしょう」

騎士「さっきまでの戦法では、もう僕にダメージは与えられませんよ」

アイドル「……。………………」

アイドル「自信は、余裕だよ」

魔人形「……?」

騎士「?」

アイドル「そうでしょお? 「自信は余裕」……。それが真理だよ」

アイドル「どんな分野においても、自分が優れていることを理解していれば、そうでない他人よりも多くの余裕が生まれる」

アイドル「顔だってそう。自分が可愛いって思っていれば、それだけ心に余裕が、ゆとりが生まれて、他人に優しくなることができるんだぁ……☆」

アイドル「顔が可愛い子は、心も可愛くないとねェ……♪」

アイドル「……だからねぇ。なにもかも破壊して……私を虐げた世界に復讐してやろうって気持ちも、なんとか抑えつけることが、できるんだよォ」

アイドル「私の顔が可愛い限り、可愛い心で「がまん」できたんだけど……ねえ、魔動人形ちゃん……」

アイドル「私の可愛い顔を、よくも蹴っとばして台無しにしてくれたよねぇェェ〜〜〜!!」ゴゥッ!!

魔人形「っ」ゾクッ

アイドル「」ヒュンッ

魔人形「!? 消え……」

騎士「魔動人形さん、後ろです!」

アイドル「」ヒュンッ

魔人形(私の周りを回りながら、私の結界に「鎖」を巻きつけている!)

アイドル「」グイッ

魔人形「!!」ガクンッ

魔人形(くっ……! 私の能力が、見破られている!? 「私との距離を保つ」という能力を……!)

魔人形(このまま結界ごと鎖で引っ張られて、引き寄せられたら……「私から近づいたら防御できない」……!!)ゾッ

騎士「はッ!!」ブンッ

アイドル「」サッ

騎士(魔動人形さんを盾に……!)

アイドル「ここからは、アイドルっぽくない、私が直接攻撃する技も解禁だよ☆」ピトッ

魔人形(手のひらを私の体に当てて……! 「ゼロ距離」は逸らせない……!)

アイドル「……発勁」

魔人形「」ドズンッ!!

魔人形「げぅ……!?」ガクッ

騎士「魔動人形さん!!」

アイドル「もう爆弾とか銃器で遊んだりしない。自分の手は汚さずに、とかも考えない」

アイドル「私の「醜くかった頃」の力もすべて使って、全力で叩き潰す!」

アイドル「魔王様を取り戻す邪魔はさせない!!」



混沌「」タンッ、タンッ

強化兵「ちょこまかと逃げ回りやがって……おいコラ、待ちやがれ!!」

天使「拡散光条呪文!!」ドバァ!!

混沌「っ」ビシャッ

天使「……やはり、宝具での直接攻撃でなければ「液化」されて大したダメージにはならないようですね」

強化兵「つっても、相手は人型になってくれたんだ。黒い海になるなんつぅチート技を封じてるだけでも儲けもんだろ」

天使「そうですね。あちらも、こちらに対して決定打はないようですし」

混沌「」タンッ

混沌「」ガサガサッ

天使「私たちの「上」に……!」

強化兵「かわせ! 「木の葉」を重くするつもりだ!」


木の葉「 ヒュヒュヒュンッ!!


強化兵「うぉっと!?」バッ

天使「っ」バサッ

混沌「」ガサガサッ

強化兵「森っつぅ場所が悪い! ヤツに「上」を取らせるな!!」

天使「とは言っても、こんな森では、空を飛んで「上」を確保しても、向こうが木々に紛れたら見つ