春香「そういえばプロデューサーさんのこと何も知らないね」(84)

春香「結構長く一緒にいるけれど家族構成も出身地も知らない・・・」

千早「たしかに特に気にしたこともなかったわね・・・」

春香「いまさら本人に聞くのもなんかね」

春香「いったいここにくるまでどういう人生送ってきたんだろう?」


やよい「昔のことはしらないですけれど・・・」

春香「なにかしってるの?」

やよい「ちょっと前、ジュピターと仕事が一緒になったんです」

やよい「収録の後突っかかってきて・・・Pさんがかばってジュピターの三人を物陰に連れて行ったんですけど・・・」

やよい「数分後帰ってきたときにはすごい穏やかになってて、ジュピターの三人がプロデューサーさんのこと『兄貴』って呼ぶようになってました!」

小鳥「!!!!!」

すんません後は博識な兄貴の皆さん頼みます!!

小鳥「毎日961プロを名乗る人から電話がかかってきてぜひともうちに引き抜きさせてくれないかって」

小鳥「いたずらだと思ってたけど本物だったのね・・・」

美希「じゃあハニーが真君にだけ妙にやさしいのって・・・」

「・・・・・・・・」

春香「そういえば当のプロデューサーさんは?」

小鳥「たしか社長に誘われて食事に行くって」

小鳥「今日はもう帰ってこないみたい」

千早「履歴書とか事務所に残ってないんですかね?」

小鳥「さぁどうかしら・・・探してみるけど」

小鳥「見つからないわね・・・」

春香「こっちもないです・・・」

千早「社長室のありそうなところも探してみましたけど・・・」

やよい「机の上のパソコンの中身見てみませんか・・・?」

美希「正直怖いの」

小鳥「じゃあ、やるわよ」ポチッ

「・・・・・・」

小鳥「さすがにパスワードかかってるわね・・・どこかにメモとかないかしら・・・?」

春香「引き出しの中とかどうですかね?」

小鳥「そうね・・・・・・これは!!!!ゴムの箱!!しかも使いかけ!!!」

「!!!!!!」

やよい「輪ゴムですか・・・?」

千早「た、高槻さんにはまだ早いんじゃないかしら!?」

美希「他にはなにか入ってないの?」

小鳥「雑誌・・?うちのアイドルのやつかしら・・・?えっと、ターザン?」

やよい「筋肉がいっぱいです・・・」

千早「これはいよいよそういうことなのかしら・・・」

美希「ミキが抱きついても露骨にいやな声をあげると思ったのは勘違いじゃなかったの・・・」

真、響「「ただいまー!!」」バン!

春香「あ、おかえりなさい」

響「みんなプロデューサーの机でなにしてるんだ?」

小鳥「これを見てもらえる・・・?」

響「筋トレの本だな。これがなにさー?」

小鳥「隠すようにプロデューサーさんの引き出しの中に入っていたんだけれどなにか心当たりないかしら?」

真「そういえばプロデューサーいつも僕のことを良い筋肉だってほめてくれます!」

真「細くてしなやかだけれど力強い、すばらしいぞって」

真「あとちょくちょく女の子なのがもったいないなって・・・」

美希「真君はかっこよくて王子様みたいなの!」

真「僕お姫様のほうがいいんだけどな・・・」

千早「どれも決定的な証拠にはなりそうでならないわね・・・」

春香「限りなくブラックに近いグレーだね・・・」

春香「決定的な証拠を掴むまでは泳がせるほうがいいかも・・・」

響「自分、あんまりプロデューサーを差別とかしたくないぞ!」

美希「そういっても日本はそんなに同性愛にそんなに寛容じゃないの!」

美希「みきの大事な人が嫌われるなんていやなの!!」

美希「みんなだってハニーが嫌われるなんて嫌でしょ!?」

春香「まぁ・・・確かに・・・」

小鳥「じゃあとりあえずこのことは大事にしないようにここのみんなだけの内緒話にするわよ?」

数日後

小鳥「あれからなにかわかったこととかある?」

春香「特にこれといっては何も無いです・・・」

春香「プロデューサーさんもいつもどうりで・・・」

千早「あ、そういえば私この間歌番組の収録でジュピターと一緒になったんですけれど・・・」

テレビ局の廊下にて

北斗「チャオ!」

千早「くっ、またいやがらせ?」

冬馬「!?、すいません!!!」

冬馬「おい!目上の人への言葉使いとかしっかりしろ!!!」

冬馬「本当にすみません!!気を悪くしないでください!!ちょっとした間違いなんです兄貴!!」

冬馬「なにか飲み物とかかってきましょうか?」

P「いや、大丈夫だ気にしないでくれ」

千早「・・・・」

千早「ってことがありまして・・・」

真「なんか部活の先輩と後輩みたいだね」

響「プロデューサーなんか男らしくてかっこいいさー!」

美希「確かに出会ったときよりも男らしいの・・・」

小鳥「そういえば彼が入社したときより体つきがたくましくなったわね・・・」

やよい「男の人のあこがれる男の人・・・」ボソッ

春香「これはなんかもう・・・ブラック決定なんじゃ・・・」

美希「ミキたちアイドルがファンを増やしていた間にハニーも順調に自分のファンをふやしていってたの・・・」

小鳥「改めて証拠を探すわよ」

小鳥「そして、やさしく受け入れてあげるのよ!!」

美希「わかったの・・・」

やよい「うっうー・・・」

小鳥「・・・!?・・・これは!?」

千早「どうしました?」

小鳥「ゴムの残数が減ってる・・・」

春香「うわぁ・・・知りたくなかった・・・」

真「身近な人のそういう事情とか・・・」

やよい「そういえばお相手は誰なんですかね?」

小鳥「事務所にこういったものをおかなきゃいけないってことはたぶん・・・」

「社長・・・・」

小鳥「答えがわかっちゃったけれどとりあえず内緒にする方針で良い?」

千早「ええ、あんまり外野がかき回すことじゃないですものね」

美希「これもひとつの愛のかたちなの・・・」

響「でも事務所にゴムを置くってことはここで・・・」

「「うわぁ・・・・・・」」

真「僕、レッスンにいきますね!」

美希「まって真くんミキもいくの!みんなも一緒に行くの!」

小鳥「ちょっとまって一人にしないで!!」

小鳥「・・・・・・」ぽつーん

小鳥「どうしよう・・・」

小鳥「この室内の空気にも・・・」

小鳥「換気しなきゃ!?」

小鳥「できるだけ・・・!はやくっ・・・!」

小鳥「あれ・・・?ちょっとまって・・・?」

小鳥「社長って数日前にプロデューサーさんと食事に行くって言ったっきりこの事務所には来てないはず・・・・?」

小鳥「じゃあ誰かを連れ込んでここをホテル代わりに?」

小鳥「いやぁぁぁぁぁぁ・・・・・!!!」

コンコン

小鳥「!?」

??「すみません」

小鳥「はい?どなたですか?」

冬馬「961プロ所属のジュピターの天ヶ瀬です」

小鳥「!?」

小鳥(ま、まさかここでそういったことをやってたお相手って・・・)

冬馬「入ってもよろしいですか?」

小鳥「はぃぃ・・・・(まだ、心の準備が・・・!)」

冬馬「本当にすみませんでした!!!」土下座

小鳥「・・・え?」

冬馬「俺たち、ずっと勘違いしていて・・・!765プロにはどれだけ迷惑をかけたことか・・・・!」

冬馬「いきなり来て失礼なのはわかってますけれど・・・!!」

冬馬「この間こちらのプロデューサーさんにボコボコにされて自分の駄目なところに気が付きました!」

冬馬「迷惑をかけた人にあやまらせてください!!」

小鳥「・・・え?」

小鳥「いいから頭をあげてください!!」

冬馬「うちの社長は謝る気はないみたいですけれどせめて俺たちだけでも・・・!」

冬馬「日を改めて皆さんに謝る機会をください・・・!!!」

小鳥「そんな・・・!」

冬馬「関係者の皆様にはジュピター個人としてですが謝罪させてください!!」

冬馬「できることなら、アイドルや事務所の方だけでなく、他のスタッフの方やどうぶつ達にも・・・!」

小鳥「・・・ということがありまして」

P「そうですか・・・業界人として失格なのはわかってますけれど、やよいを馬鹿にされてついつい手が出てしまいまして・・・」

社長「ほめられたものではないけれど、これで961プロからの嫌がらせもなくなってよかったじゃないか!!!」

P「そう、ですかね・・・?」

小鳥「でもプロデューサーさんがそんなにも血の気の多いひとだなんて思いもしませんでしたよ!」

P「いやぁ、最近筋トレを趣味のしてるから気が大きくなっちゃったのかなぁって・・・」

小鳥「まぁ!確かに最近がっしりしてきましたモンね!」

P「自分のプロデュースするアイドルくらいは俺が守らないと!」

「「「あはははははははは!!!!」」」

数日後

ジュピター「「「本当にすみませんでした!!!!」」」

春香「そんな、気にしないでください!仕方のないことだったんですから!!」

伊織「二度とやらないなら、許してあげるわ!」

美希「反省してるならミキは今までのことは水に流すの!」

やよい「うっうー!これからは正々堂々ライバルとしてがんばっていきましょう」

真「そうだね、不本意だけれども女性ファンの獲得をめぐって僕と正々堂々勝負だね!」

響「ハム蔵もイヌ美も許すっていってるさー!!!」

社長「これからは改めて同業者としてよろしくね」

ジュピター「「「・・・はい!!!」」」

小鳥「これで一件落着、新たなスタートですね!」

P「そうですね。みんな!よく聞いてくれ!これからはもっとがんばろうな!」

「「「「「はい!!!!!」」」」」」

P「とりあえずは全員でのライブに向けて合同練習しよう!!!」

P「といったところだけれども・・・・他の仕事があって俺は今日は見に行けないんだ・・・」

P「申し訳ないが・・・律子、頼む!!」

律子「はい、わかりました」

律子「じゃあ、みんな行くわよ!」

小鳥「私もちょっと備品を買いに行かないと・・・」

小鳥「プロデューサーさん事務所一人でも大丈夫ですか?」

P「はい、数時間でしたら俺一人で」

小鳥「じゃあおまかせします」

バタン

P「久しぶりの一人か・・・」

バタバタ!!!!ガリガリ!!!

P「おいおい、いくら俺と二人っきりだからって必死に逃げようとしなくたっていいじゃないか・・・」







P「なぁ・・・・?イヌ美・・・・?」



P「お前はかしこいもんなぁ」

P「俺を傷つけたら響が悲しむもんなぁ・・・」

P「ほら、お前が嫌がらないように匂いのきついものはつけてないんだぞ?」

P「うちのアイドルたちは香水をつけてるやつもいるから匂いが移らないように苦労したんだぞ・・・?」

P「無理に拒絶できないお前はあとは俺に力で押さえつけられて、あとはそれだけさ・・・」

P「大丈夫、ちゃんとつけるからさ、もちろん自衛的な意味合いもつよいのだけれども・・・」

P「お前が事務所に来るのは響の撮影のときだもんな・・・」

P「なかなか会えなくてさみしかったんだぞ・・・?」

P「ほら・・・なぁ・・・いいだろ・・・・?」

P「さぁ・・・おいで・・・?」



ピリリリリリリリリリリリリリ!!!!!!

P「!?」

P「ん・・・?電話か・・・」

P「もしもし、765プロです」

???「やぁ、やっと出てくれたね765プロのプロデューサー君?」

P「!?誰ですか!?」

???「わからないかなぁ?私だよ、961プロの社長の黒井さ」

黒井「いつも君の声を聞きたくて、そちらの事務所に電話をかけていたんだかな」

黒井「事務員の音無さんにいたずらと勘違いされてね」

黒井「こうして電話越しに話すのははじめてだな」

P「・・・何のようですか?また嫌がらせですか?」

黒井「簡潔に言おう、君がほしい」

P「えっ?」

黒井「勘違いするなよ?アイドルやプロデューサーとしてじゃない・・・」

黒井「ペットに迎え入れてやろうというわけだ。」

黒井「ジュピターからの嫌がらせをやめる代わりに君を私のものにしようという取引だ」

黒井「高木とはもう話は付いている・・・」

黒井「今から迎えに行くぞ・・・?」

P「ちょっと待ってください!!!」

P「俺は、ちょっと好奇心が強くてどうぶつ好きな普通の男ですよ!?」

P「嫌がらせはもうやめてください!!」

黒井「私は本気で、もう君の事務所扉の前にいるぞ」

P「えっ」

バン!!!!!


その後・・・

小鳥「急にプロデューサーさんがやめちゃうなんて・・・」

律子「新スタートだって張り切っていたのに・・・・」

社長「まぁまぁ・・彼には彼の事情があるんだから・・・」

律子「そうですよね、去るものおわずですよね・・・」

小鳥「そういえばプロデューサーさんって社長がスカウトしてきたんですよね?」

小鳥「どこで出会ったんですか?」

社長「彼かい?北海道の牧場でね・・・」





黒井「765プロ、プロデューサーの経歴」

黒井「高木から受け取った履歴書によるとであったとき彼は北海道でホルスタイン相手に腰を振っていたらしい」

黒井「警官にかこまれるなか自らのあの白い液体を生キャラメルと言い張って譲らなかったそうだ」

黒井「取り囲まれ、刑務所に行くしかなかった彼を救ったのが高木だった」

黒井「自分が身元を引き受けるからと、何とか彼を許してもらい、自分のところの社員にした・・・」

黒井「これがプロデューサー以前の彼の姿だ」

黒井「こんなの思春期の女性の前で明かせるわけないよなぁ・・・?」

黒井「まぁなんにせよ君が事務所でイヌ相手に交わってる瞬間はパパラッチに写真に取らせてあるんだ。」

黒井「もう君は社会的に死んだも同然・・・」

黒井「私の駒として生きていくしかないんだよ・・・なぁしっかりしゃぶれよ?」

黒井「たまにはどうぶつの相手もさせてやるからな」






「はい・・・・」

御高覧ありがとうございました。
冬の寒く引き締まった空気にふさわしいさわやかな作品がかけたと思います。
またどこかで機会があれば・・・

あとターザン読者の方申し訳ありませんでした

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