モバP「李衣菜がクールっておかしくないですか?」 (18)

モバP「うーん……」


ちひろ「どうしたんですか? 慣れない仕事で困ってるんですか?」


モバP「はい、ちょっと……」


ちひろ「確かにモバPさんは、このクールプロダクションに来たのはつい先月ですもんね……」


モバP「はい。社長からスカウトされてここに来たのが先月ですので、そのくらいですね……」


モバP「あと、ここはクールプロダクションですよね?」


ちひろ「はい。ここはクールプロダクションですよ? クールな女の子をプロデュースすることが目的で設立されたプロダクションです。姉妹プロダクションとして、パッションプロダクション、キュートプロダクションがあります。それがどうしましたか?」


モバP「いや、あのですね……」





モバP「李衣菜がクールっておかしくないですか?」





ちひろ「……詳しく話を聞かせてください」


モバP「えっとですね、李衣菜は俺がこのプロダクションにきて初めてスカウトしたアイドルです。それだけあって、かなり思い入れがあって。けど、見れば見るほど思うんです。李衣菜がクールっておかしくないかって」


ちひろ「……確かに、最近はどちらかといわれるとクールよりもパッションやキュートっぽく感じる時がありますね」


モバP「俺もこの前、そのことについて話したんですよ」

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モバP『李衣菜、ちょっといいか?』


李衣菜『? なんですかー?』


モバP『李衣菜は、その……クールというか……』


李衣菜『……』


モバP『キュートとか、パッションっぽいっていうか……』


李衣菜『し、失礼な!! 私はクールですよ!! クールなロッカーですよ!!』


モバP『ろ、ロッカーかどうかはわからんが、クールなのか? 本当に?』


李衣菜『プロデューサーさん、依然私に言いましたよね? 俺はお前を信じるって……』


モバP『た、確かに前回のフェスの時にいったが……』


李衣菜『私は信じてるのに……、プロデューサーさんは疑うんですか……?』


モバP『う、うぐっ』


李衣菜『う、うぅ……』


モバP『わ、悪かった!! 信じるから!! 李衣菜はクールだって信じるから!!』


李衣菜『……ありがとうございますっ! 私、クールですよ!!』

モバP「……ってことがあって」


ちひろ「泣き落としをくらったわけですね」


モバP「面目ない。惚れた弱みみたいな感じです」


ちひろ「……そういえば、私もこんなことが……」


モバP「ちひろさんもあったんですか!?」


ちひろ「はい。あれは確か入って間もなくのレッスン終わりでしたね……」

ちひろ『李衣菜ちゃん、レッスンお疲れ様です』


李衣菜『あ、ちひろさん!! ありがとうございます!』


ちひろ『それにしても、ボーカルレッスンだったけど大丈夫? まだ入って間もないから慣れてないでしょ?』


李衣菜『大丈夫でしたよ? 楽しかったですし、なによりトレーナーさんが丁寧に教えてくれて……』


ちひろ『そうですか……』


ちひろ(あれ? 李衣菜ちゃん、使ってるタオルがかわいい……)


李衣菜『? どうしましたか?』


ちひろ『い、いや何もないですよ!?』


ちひろ(確かあれは、パッションプロダクションのタオル……。うちのプロダクションのトレーナーさんでパッションプロダクションも兼任している人はいないはず……)


李衣菜『? ちひろさん?』


ちひろ(これは……李衣菜ちゃん、まさかクールじゃない……)

ちひろ「こんなことがありました……」


モバP「……これは……なんででしょうね……」


ちひろ「李衣菜ちゃん、確かにかわいいですけど、ちょっとキュートよりじゃないのかって」


モバP「李衣菜はかわいいです。李衣菜はクールです。李衣菜は元気です。……本当の李衣菜ってなんでしょう……」


ちひろ「……それは、プロデュースの永遠の課題です。李衣菜ちゃんがたまたまそうだっただけで、他の子もそうなるかも知れないんです。その彼女たちの面をみんなに見せるのがプロデューサーの仕事です」


モバP「……はい」


凛「話は聞かせてもらったわ」


「「!?」」


凛「確かに、李衣菜ってクールだけど、クールじゃないよね」


ちひろ「……どういうことですか?」


凛「私もね、こんな話があるの。この前CDを見に行ったときのことだけど……」

凛『李衣菜、このCDなんだけど……』


李衣菜『~♪』


凛『り、李衣菜……』


李衣菜『~……あ、ご、ごめん……ついつい聴き入っちゃって……』


凛『へぇ……聴き入るほどの音楽聴いてたんだ~。ちょっと聴かせてよ』


李衣菜『うん、いいよ』


凛(みんなからにわかわいいと言われてる李衣菜は、どんな曲を聴いてるんだろう……)







http://www.youtube.com/watch?v=ALrjjJdmxgA




凛『!?』

凛「ってことがあったの」


ちひろ「ま、まさか李衣菜ちゃんがこんな激しい曲を聴いてるなんて……」


モバP(李衣菜の風評被害がひどいな。ちゃんと前ROTTENGRAFFTY聴いてたぞ……)


凛「そうだよ。李衣菜がシンフォニックメタルから入るなんて……」


あい「なんの話をしてるのかな?」


モバP「あ、東郷さん。レッスンお疲れ様です」


あい「よしてくれ。同じ年だろ?」


モバP「なんていうか、俺より大人らしいですし……」


凛「レッスンお疲れ様です。実は、李衣菜がクールらしくないって話を……」


あい「ふむ。……そういえば、この前……」

あい『君が李衣菜君か』


李衣菜『はい!! ロックなアイドル目指してがんばります!!』


あい『それにしても、ロックなアイドルか……。パッションプロダクションでも目指している人がいたような……』


李衣菜『あ、なつきちですか? 私もなつきちと一緒なのがよかったのになー』


あい『? 君もパッションプロダクションに行きたいのか?』


李衣菜『い、いや~。私はロックだから、キュートじゃなくてクールですよ!!』


あい『……ひょっとして、キュートに行きたかったのか。私も、キュートのプロダクションにスカウトされたことがあったが……やはり私はクールだ』


李衣菜『うぅ。……本当は、キュートにいくはずだったのに……』

あい「……これが前回あったことだ」


モバP「り、李衣菜ああああああ」


凛「……これは」


ちひろ「もう、確定ですかね」





李衣菜「おはようございまーす!!」


モバP「りいなあああああああああ」


李衣菜「え、えぇ!? どうしたんですか!?」


モバP「りいなああああ、でていくなあああ!!」


李衣菜「え? え?」


凛「李衣菜、キュートやパッションにいかないよね?」


ちひろ「そ、それより李衣菜ちゃんの種類が問題でしょ!?」


あい「まあまあ落ち着こうみんな」


李衣菜「……なにがなんだか」

李衣菜「……つまり、私がクールじゃないと」


モバP「お、おれ、李衣菜がいなくなると……」


ちひろ「プロデューサーさんは落ち着いてください」


李衣菜「私、クールですよ?」


凛「でも、普段聴かないジャンルの曲を聴いたり、パッションプロダクションのタオル持ってたり、意味深な発言したり……」


李衣菜「そ、それは輝子ちゃんから教えてもらったんです!! パッションプロダクションのタオルはなつきちからもらったんです!!」


李衣菜「凛ちゃんだって、パッションプロダクションの未央ちゃんや、キュートプロダクションの卯月ちゃんと仲いいでしょ!? あいさんはパッションプロダクションの早苗さんと! それと一緒だよ!」


凛「うう……確かに……」


あい「あれは仲がいいというより絡まれるといったほうが……」


李衣菜「それに、キュートプロダクションがいいって思ってたのは、学校のお友達がキュートプロダクションが好きだからだっただけで……」


モバP「よ、よかった……」


ちひろ「……けど、李衣菜ちゃんはクール、パッション、キュートの3つも属性を持っていますよね」


李衣菜「私はクールでロックなアイドルを目指したいんですけどね……」


モバP「大丈夫だ!! 俺がクールでロックなアイドルにさせるから!!」


あい「……何かがひっかかるな」


凛「ま、まあ、李衣菜はかわいいからね」


李衣菜「よーし、頑張るぞー!! ウッヒョー!!」



終わり

基本情報終わりで書くって言ってたやつです。
久しぶりだったのでおかしいかもしれません
拙い文章でしたが、よんでいただきありがとうございました

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