そこら中から歓声が湧き上がる。学園都市で唯一外部から人を呼び寄せる都市の全ての学校が競う超能力運動会。大覇星祭。その1日目は大盛況の末終了した。
二日目。たくさんの人々が昼食を取るために移動する

「はぁ。不幸だ」

もう何度目かもわからない。彼から発せられる口癖のようなその言葉。
具体的に何が不幸なのかというと大覇星祭初日に学園都市の存亡に関わる事件に巻き込まれただけでなく、クラスメイトの土御門、姫神、吹寄の入院により、上条のクラスの戦力が低下したのだ。
それは能力の差を気迫で押していた彼らに大きく響いた。午前中の競技はボロ負けだった。
美琴との勝負にも響いてくるだろうが、勝負を受け、自分が年上である手前、今更「やっぱり勝負は取り止めてください」などとは言えない。

母親やインデックスが待っているファミリーレストランに来たものの、やはり店内は混雑している。
父親の当夜は仕事の関係で帰ってしまったが、母の詩菜はもう一日いるらしい。昼食は既に屋台で買ってきてあったが飲み物を買う余裕はなかったとの事だ。
上条はうんざりしながらも、飲み物を買うための行列に並び、お茶を三本買いやっと行列から開放されると見覚えのある。いや、昨日も会ったあの少女を見かけた。少女も行列を眺めていた。目的はやはり飲み物だろう。

「おーい御坂！」
「なんだ。またアンタか」
「お前もあの行列に並ぶのか？」
「まあね。はぁ。気が滅入るわ」

うーん。と上条は考えた。そして、まあいいか。とお茶を一本、美琴へ差し出した。

「ほら。お茶だけどいいか？」
「いいわよ。わざわざそんな事しなくても。アンタの家族の分でしょ」
「親父は帰っちまったしいいよ」
「アンタの分がないでしょ」
「別に飲み物なくても飯は食えるし」
「私がいやだって言ってるの！」
「いいからほら！」
「いいって言ってるでしょ！」

並行線だ。お互いの主張が受け入れられる事はない。
もはや意地でも自分の主張を押し付けようとさえなっている。馬鹿らしい言い争いであることに彼らは気づいていない。

（……………？）

どうしてこうなった。と上条は考える。美琴にお茶をあげようとすると拒否をされた。なおもあげようとしたらいつの間にか口論になっており。

「………なんで二人して並んでるんだろうな」
「………さぁ」

ちなみに三本あったあのお茶は上条詩菜とインデックス、御坂美鈴にそれぞれ配られていた。

今日はここまで。失踪はしない・・・たぶん

あれ？美琴さんにちんこ生えてない(困惑)

とある異常の風紀委員
とある異常の風紀委員 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414823663/)

上琴好きを書く人の中では神と言われています！こっちのほうがずっと面白いですよ！


作者様の渋です、面白い作品が沢山あるのでこちらもどうぞ！
http://www.pixiv.net/member.php?id=10985535

めちゃ期待

間違えて二つ立ててるみたいだから、片方は依頼出しときな

>>1です。
9さん。ありがとうございます。依頼出してきました。
続きはもう一日待ってください

乙です
>>9
時間的にスレ立て荒らしの気がする

一月も放置して何やってんだ。と皆さん言うでしょう。はいその通りです。
延命の１レス。投下だよ

長い行列を並び無事に飲み物を買い終わった二人。店員は何やらニコニコしていたが上条は気づかない。
テーブルへ戻ると、母親二人が談笑していた。話を聞く限り、同じスイミングスクールの生徒らしい。世界は意外と狭いんだなと上条は思う。
しかし、親同士が同じ席にいるという事は、当然、子である二人も同じ席に座る事になる。そもそも既に店内は満席で今更移動などできないのだ。
無駄に緊張しながら座る上条を、御坂美鈴はじっと見つめる。

「あの、俺の顔に何か」

上条が質問をすると、

「美琴ちゃんのボーイフレンドがこの子でよかったわ」

ぶっ！！！と、美琴が飲んでいたお茶をおもいっきり吐き出す。それが上条の顔にかかるがそんな事を気にする事ができないほど、上条も動揺しているのだ。

「な、ななな、何言ってるのよこの馬鹿母！！こ、こここ、こいつが、か、彼氏って！そんなことあるわけないでしょ！」
「そ、そうですよ俺たちはまだそんな関係じゃ！」
「とうま！『まだ』ってどういうことなのかな！？」
「インデックスさんツッコむとこそこですか！」
「とーうーまー！！」
「ぎゃー！！」



「さすがは上条さんの息子さんですね」
「あらあら。御坂さんたら」

子供達がどれだけ騒ごうが、母親達はマイペースなのだ。

じ、次回は出来る限り間隔短くします。

乙

乙

待っております

ごめんなさい。最近忙しくて…………２日に投稿、したかったんですけどね

まったく。出会いはどこでだのどこまで進んだだの。美琴とは、そういう関係では無いとどれだけ説明しても母親達はニヤニヤしているだけであり、美琴もアウアウと話に参加できる状態ではなかった。
友人と競技を見に行く約束があったと抜けだしたものの、当然嘘であり行くあてなどない。
こんな事ならインデックスと美琴も連れ出すべきだったかと、今更ながら考える。
姫神と吹寄、土御門の見舞いに行こうか。
そう思った矢先、美琴………いや、軍用ゴーグルを着けているの御坂妹か。彼女は常盤台中学の生徒と共にいる。美琴と間違えられているのだろう。上条が助け舟を出す暇もなく、御坂妹は常盤台の生徒に連れられ、どこかへと行ってしまった。

「ったく、あのバカ母は…娘をからかって楽しいのかしら」
「ああ御坂。ちょうど良い所に。今お前の妹が常盤台の生徒に連れて行かれたんだが……」

「………………………………………」

しばしの沈黙。
そして、上条の腕は美琴に掴まれており、御坂妹を追っかけるように、美琴は無言で学園都市を走り抜ける。