サシャ「これは綺麗です!」(90)


サシャ「!」

サワサワ……ヒラッ

サシャ「うわぁ!こんな所にこんなに!凄く綺麗やん!」

サシャ「そうや!明日みんなにも教えよ!!」

タタタタ……



.


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

――次の日――


クリスタ「何?良い所って……こんな森の奥に」

サシャ「行ったらすぐに分かりますよー」ウフフー

ユミル「どうせ、食いもん関係だろ?自生してる果物の木でも見つけたか?」

サシャ「いつも食べ物の事ばかり考えてる訳じゃないですよ!」

ユミル「はっ!どうだかな」

アニ「ところでどこまで行けばいいの?」

サシャ「もうちょっとですよー」


ミカサ「少し遠い、休憩終わるまでに間に合う?」

サシャ「大丈夫ですよ。少し遠いですが……あそこはいい隠れ場所でして」

ミーナ「隠れ場所って……そこで何してるの?」

サシャ「い、いえ、ちょっとした息抜きに……」ギクッ

ユミル「はっはーん」キラリ+

サシャ「な、なんです?ユミル」

ユミル「最近、食料庫の食材が微妙に少なくなってる時があるらしい」

サシャ「!」ギクギクッ!

ミーナ「え!?」

アニ「まさか……」


サシャ「ほ、ほらみなさん!着きましたよ!!」

ザアァァァァ!

クリスタ「うっわぁ!!キレーイ!!」

ミーナ「すごーい!花がたくさん咲いてるー!!」

ミカサ「……これは綺麗」ホゥ

アニ「凄いね……」

ユミル「ほーぉ。芋女にしちゃなかなかやるじゃねぇか」

サシャ「ふぅー」ドヤッ

ユミル「……その顔ムカつくんだが」


クリスタ「ユミルユミル!後ろ向いて!」

ユミル「ああん?」クルッ

クリスタ「あん!少しかかんでよ!」

ユミル「何するつもりだよ」スッ

クリスタ「ふふふ」ゴソゴソ

サシャ「おぉ!ユミル、かわいいですよ!」

ユミル「はぁ?」

クリスタ「出来たー!ユミルかわいい!」

ユミル「おまっ!髪結んでるだけかと思ったら!花まで挿しやがって!!」

クリスタ「あ!ダメだよ!!取ったら!!」


ミーナ「それいいね!ねぇアニ!!」

アニ「……」スタスタ

ガシッ!

ミーナ「逃がさない」ニッコリ

アニ「……」

ミーナ「ちょっと髪ほどくねー」

アニ「あんた……勝手に……」パサッ

ミーナ「アニの髪、いじってみたかったんだよね!」

アニ「はぁ、好きにしたらいいよ。ただあんまり派手なのは……」

ミーナ「大丈夫大丈夫、任せてー」



ミカサ「サシャ」

サシャ「おぉ!?ミカサ、どうしました?」

ミカサ「花冠を作った」

サシャ「私にくれるんですか?」

ミカサ「ええ」コクリ

サシャ「いいんですか!?」

ミカサ「ここを教えてくれたお礼」

サシャ「ありがとうございますー!!嬉しいです!!」

ミカサ「結んだ後ろ髪に入るように作った」


ミカサ「きちんと留めなければならない、ので、後ろを向いてくれると助かる」

サシャ「はい!」クルッ

ミカサ「うーん」ゴソゴソ

サシャ「ふふふー」ウキウキ

ミカサ「出来た」

サシャ「どうですかー?」クルクル

ミカサ「うん、可愛い」

サシャ「ミカサ!ありがとうございます!!」

ミカサ「喜んでくれて嬉しい」テレッ


クリスタ「わぁ!サシャ、かわいいね!」

サシャ「ありがとうございます、クリスタ!」

ミカサ「クリスタ、も可愛い」

クリスタ「ありがとう、ミカサ。ユミルがつけてくれたの」

ミカサ「ユミルが……」

ユミル「な、なんだよ」

サシャ「バラの髪飾りですね。かわいいですー!」ズイッ

クリスタ「ちょっ、サシャ!近いよ」アハハ



アニ「……」

ユミル「お前、どうしたソレ」

ミーナ「ツインテールにしてみましたー!」ドヤッ

アニ「……それはいいけど、なんで花じゃなくて葉っぱなの?」

ミーナ「だって派手なのは嫌って言うから。葉っぱもキレイだよ?」

ユミル「あっはははは!似合う!似合ってるぜ、アニ!!」

アニ「……喜べないんだけど」

ミーナ「分かった分かった。ちょっと待って」ゴソゴソ


サシャ「ミカサ!」

ミカサ「何?」

サシャ「ちょっとじっとしててくださいね」ゴソゴソ

ミカサ「こしょぐったい」

サシャ「すぐ終わりますから……はい!終わりました」

ミカサ「コサージュ?」

サシャ「はい、そうです。似合いますよ!」

ミカサ「……ありがとう、サシャ」///

クリスタ「うん、ミカサ似合ってる!」

ミカサ「ありがとう、クリスタ」///



ミーナ「はい!今度は花もつけたよ」

ユミル「おぉ、なかなか似合うじゃん」

アニ「そ、そう」///

ミカサ「うん、似合ってる」

アニ「あ、ありがとう、ミカサ」

クリスタ「はい、ミーナ」

ミーナ「花の腕輪?」

クリスタ「うん、手出して」

ミーナ「うん」

クリスタ「よし!かわいいよ!ミーナ」

ミーナ「ありがとう!クリスタ」


ユミル「しっかし、いい所だなココ」

サシャ「で、しょう?」ドヤッ

ユミル「その顔やめろってんだ」

ミーナ「お弁当持って来たいね」

クリスタ「いいね!今度は男子も連れてこようよ!」

ユミル「男共連れてきても花よりだんごになるんじゃねぇの?」

クリスタ「そんなことないよ!……多分」

ミカサ「エレンとアルミンにも見せたい」

アニ「……そうだね、こんなに見事に咲いてるんだし、みんなにも見せたいね」

ミーナ「じゃ、次の休みはみんなでピクニックね!」


ユミル「そん時まで咲いてるか?」

サシャ「大丈夫ですよ!まだ蕾がたくさんありますし!」

クリスタ「じゃあ、決定だね!」

ミカサ「楽しみ」フフフ

ユミル「……そろそろ戻るか」

アニ「そうだね」

スタスタスタ……


ミーナ「そういや、ハンナは誘わなかったの?」

サシャ「休憩中もフランツといたいそうです」

ユミル「あいつらすげぇバカップルだな」

クリスタ「ユミル!」

ユミル「なんだよ、本当の事だろ」

ミーナ「それ言うと、“お似合いカップルだなんてっ!///”――って惚気られるよ」

ユミル「げっ。手がつけられねぇな」

――あはははは!



.


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


ミカサ「エレン!」タタタ

エレン「ミカサ、どこ行って……花?」

アルミン「頭にも花びらがたくさんついてるよ?」

ミカサ「みんなとちょっと散歩してた」

エレン「ほら、頭の花びらとってやるから」

ミカサ「うん」

アルミン「あ、みんなも花だらけだ」



サシャ「コニー!」

コニー「おう!サシャ!……どうした、ソレ」

サシャ「ミカサがくれました!ところで今度の休み、みんなでピクニックに行きませんか?」

コニー「ピクニック?」

サシャ「そうです!良い所見つけたんですよ!!」

サシャ「あ、ベルトルト、ライナーも一緒にどうですか?」

ベルトルト「え?僕達も?」

ライナー「楽しそうだな」

ベルトルト「ライナー」

ライナー「たまには息抜きもいいんじゃないか?」


ミカサ「と、言う訳でエレンもアルミンもピクニックに行こう」

エレン「飛ばすなよ」

アルミン「あはは!でもいいね、ピクニック。どんな所なの?」

ミカサ「うん、とても――」

サシャ「ダメです!ミカサ!!」

ミカサ「サシャ」

サシャ「他のみんなもですよ!行ってからのお楽しみです!!」


クリスタ「そうだね!その方が楽しみに出来ていいよね!」

ユミル「まあ、知らない方が驚きがあっていいかもな。……男共に分かるのか疑問はあるが」

ジャン「なんだそりゃ、バカにしてんのか」

マルコ「あはは、僕達も参加してもいいのかな?」

サシャ「もちろんですよ!人数が多ければ楽しみも増えますから!」

アルミン「……みんな花つけてるから大体分かっちゃうよ……」クスクス

ミカサ「それでもきっと驚く」

エレン「そうなのか?」

アルミン「それは楽しみだね!」


ベルトルト「ねぇ、ライナー」ボソッ

ライナー「ん?」

ベルトルト「アニは……あれもしかして気に入ってる?」

ライナー「……みたいだな。似合ってるからいいんじゃないか?」

ベルトルト「うん、まあ、よく似合ってるけど」

ミーナ「アニー!ベルトルトとライナーが似合ってるってー!!」


ベルトルト「ミ、ミーナ!?」

ライナー「いつの間に」

アニ「――っ!」///

ミーナ「良かったよ。やったかいがあった!!ね、アニ」

アニ「そ、そう……だね」

エレン「まあ、みんな似合ってんな」

アルミン「そうだね、みんな嬉しそうにしてて女の子って感じだね」

ミカサ「……似合ってる……」///


ハンナ「今日、誘って来たのってそういう所だったの」

サシャ「そうですよ。今度は一緒に行きましょう!」

ハンナ「そうね、ぜひ行きたいわ!ねぇ、フランツ」

フランツ「そうだね、きっと花を飾った君はもっとキレイなんだろうね」

ハンナ「やだっ!フランツったら」///

フランツ「あ、つい」///

ハンナフランツ「「ふふふふふ」」///

サシャ「……」

ジャン「なあ、なんかすげぇイラつくんだが」

ユミル「同感だな」

マルコ「ま、まあまあ、二人とも落ち着いて」


キース「何を騒いでる」

「「「「キ、キース教官!!」」」」ザッ!!

キース「……まぁいい。……花ははずしておけよ」

「「「は、はい!」」」

キース「時間だ。始めるぞ」

「「「「「はっ!!」」」」」





キース「……ピクニックか……」ボソッ

「「「「「!?」」」」」

おしまい


短いし盛り上がり一切無しww
今日届いたBlu-rayに付いてた13.5話のエンドカードを見てたら、キャッキャウフフしてる104期女子を書きたくなった。それだけ。

読んでくれた方いたらありがとうございました!

お疲れさまー
アニかわいすぎワロタ

続きを書いてほしい

さぁ!続きを書くのだ!

レスありがとうごぜぇやす!
続き所望されてたww
望まれればやるしかあるまいて。

だがー、おそらく山も谷もきっとオチすらも無いと思われww

今日は無理なので明日……明後日?くらいに……来れたらいいな!ではノシ

乙!待ってる

一日遅れた。投下しやす。


――「みんなでピクニック!」――



――ガサガサ……


エレン「まだ奥なのか?」

ミカサ「もう少し」

アルミン「宿舎からだと結構遠いね」

エレン「そうだなぁ」

ミカサ「あまり近すぎてもピクニックにならない」


アルミン「確かにそうだね。どんな所なのかなぁ」ワクワク

ミカサ「きっと期待は裏切らない」

エレン「そんなにか……早く見たいな!」

ミカサ「そう!こう、色々と……ハッ!いけない!!言ってしまうところだった」アセッ

アルミン「あははは!」

エレン「楽しみだなぁ……」チラッ


――スタスタスタ……


.


ミーナ「まだ咲いてない花もあったよね!咲いてるかなぁ」

アニ「どうだろうね」

ミーナ「前行ったときはあんまり時間なかったからなぁ」

クリスタ「今日はゆっくり出来るね!」

ミーナ「うん!ミカサに花冠の作り方教えてもらおうっと♪」

クリスタ「あ!私も教えてもらおう!」

ミーナ「腕輪の作り方も教えてよ、クリスタ」

クリスタ「あ、あれはそんなに上手くなかったから……」


ミーナ「ちょっ!上手く出来てないのくれたの!?」

クリスタ「え!?ううん!あれは私にしては上手く出来て……あ、でもミカサみたいには……」アセアセ

ミーナ「あははは!冗談だよ!あれキレイだったよ!」

クリスタ「ほ、本当に?」

ミーナ「うん!」

ユミル「クリスター、今日は私にも作ってくれよ」ダキッ

クリスタ「うん!もちろんだよ!」

ユミル「頼んだぞー……」チラッ


――ガサガサガサ……


.


ハンナ「楽しみね、フランツ」

フランツ「そうだね、だけど少し怖くもあるよ……」

ハンナ「どうして?」

フランツ「こんなにキレイな君が花で更にキレイになってしまったら、卒倒してしまうかもしれない……」

ハンナ「やだぁ!フランツったらもう!!」///

フランツハンナ「「ふふふふふ♪」」

ジャン「……マルコ」

マルコ「……何?ジャン」

ジャン「あいつら切って捨てていいか?」

マルコ「ダメだよ!何を言ってるの!」


ジャン「だってよーマジで何なんだよあいつらっ!」イライラ

マルコ「はは……恋は盲目って言うからね。周りが見えていないのかもね」

ジャン「……にしても目障りなんだが」

マルコ「……邪魔したら馬に蹴られてしまうよ?」

ユミル「ぶふー!馬っ!!」

クリスタ「ユ、ユミル?」

ジャン「……なんだよ」

ユミル「い、いや、ぶふっ!別に」

ジャン「意味わかんねぇな……」スタスタ…


ユミル「あはははは!」

クリスタ「ユミル、どうしたの?」

ユミル「恋の邪魔したら仲間に蹴られるんだと!」ゲラゲラ

クリスタ「?」

マルコ「……ははは……」←聞こえてた

ジャン「どうしたんだよ?」

マルコ「い、いや、違う言い方すれば良かったかなって……」

ジャン「はぁ?」

マルコ「な、何でもないよ」

ジャン「変なヤツ……」チラッ


――スタスタスタ……


.


コニー「森の奥とかなんかワクワクすんなぁー」ウキウキ

ライナー「あまりはしゃぐなよ?」

コニー「大丈夫だって!」

ベルトルト「本当に大丈夫かなぁ……」

コニー「なんだよ、ベルトルトまで」

ライナー「サシャと一緒になって暴れて怪我でもしそうだからな」

サシャ「いきなり巻き込まないでくださいよ!」

コニー「そこまでバカじゃねぇよ!」

サシャ「そうですよ!暴れるような所じゃありませんし!!」

ライナー「暴れないならいいんだよ。暴れないならな」


サシャ「暴れたりしたら花が散ってしまいますよ」

コニー「食える花とかあんのかな?」

サシャ「花の中には蜜が吸えるものがあったと思いますけど……」

コニー「マジか!」

サシャ「あーでも今ありますかね……?」

コニー「行ってからのお楽しみだな!」

ベルトルト「花よりだんごとはこの事だね」

サシャ「……ユミルも言ってましたよ……」

ライナー「はは!言いそうだな……」チラッ


――ガサガサスタスタスタ……


.


エレン「……」

ユミル「……」

ジャン「……」

ライナー「……」

ハンナフランツ「「ウフフアハハ♪」」


エレン「……なぁ、サシャ」

サシャ「……はい、なんですか?」


――スタスタスタ

キース「……」


エレン「なんでキース教官がいるんだ?」ヒソッ

サシャ「ええと……なんか訓練兵だけで行くのは危険だとかなんとかで……。引率してくださるそうですよ……」ヒソッ

ユミル「余計なお世話ってもんじゃねぇのか、それ」ヒソッ

ジャン「断れなかったのかよ」ヒソッ

サシャ「む、無理ですよぅー」ヒソッ

ライナー「まぁ、教官だし、あの顔に迫られたら断れんだろ……」ヒソッ


キース「……」ジロリ


ライナー「……」ササッ

エレン「……」ササッ

ユミル「……」ササッ

ジャン「……」ササッ

サシャ「……」ササッ

ジャン「無理だな。断れねぇ」キッパリ

エレン「……うん、分かった。百歩譲ってキース教官は分かるとして……」



――ガサガサガサ……

眼鏡教官「うーん、この辺りには来たことがないな。何か役に立つものはないだろうか」

キース「あまりウロウロするなよ」

眼鏡教官「子供じゃないんだ。大丈夫だよ」


エレン「……何で座学の教官まで?」

サシャ「キース教官に呼び止められて話してたら、‘それは面白そうだな’って……」

ライナー「暇なのか?教官達は……」

サシャ「ま、まぁまぁ。もう着きますから」

遠足かよ


――ザザァ……

クリスタ「あー!!前来た時より咲いてるよ!!」

ユミル「おぉ!満開だ」

アニ「……綺麗だね」

ミーナ「色々やれそう!」

アルミン「わぁ!!凄い!!」

エレン「見渡す限り花だな」

ベルトルト「凄いね!上も下も花だらけだ」

ライナー「道すがらもそこそこ咲いてたが、その比じゃないな!」

癒されるわぁ


マルコ「わぁ、綺麗だな。ねぇ、ジャン……ジャン?」

ジャン「……」ジー

ミカサ「言った通り、驚いた」フフッ

アルミン「うん!驚いたよ!!一面花だもんね!」

エレン「すげぇな、なかなかこんなに集まって咲いてる所とかねぇよな!」

ジャン「ミ、ミカサが微笑んで……」ジー

マルコ「ジャン、見すぎだよ……」

ジャン「ハッ!な、何がだよ!?」

マルコ「今更隠そうとされてもなぁ……」アハハ


コニー「サシャ!蜜吸える花ってどれだよ?」

サシャ「少しは花に目を向けたらどうです?」

コニー「ああ?花ならもう見たぞ?」

サシャ「そういう事じゃ……」

コニー「まあ、確かにこのたくさんの花はすげぇよな!こんなに咲いてんのは初めて見たぜ!よく見つけたな、サシャ」

サシャ「分かってるならいいんです」エッヘン

コニー「で、この花の中のどれなんだ?」

サシャ「それはですねー……!」

ユミル「花よりだんご確定だな」

クリスタ「……コニー……」


ハンナ「キレイね、フランツ!」

フランツ「ああ!すごくキレイだ」ジッ

ハンナ「花はあっちよ?」

フランツ「ああ、いけない!どんな花より君に目を奪われてしまうよ!」

ハンナ「もう!やだぁ!///」

フランツハンナ「「ふふふふ♪」」

ユミル「……なぁ、あいつら崖から突き落としてもいいよな?ベルトルさん」

ベルトルト「だめでしょ。何で僕に聞くの」

ユミル「近くにいたから」


眼鏡教官「おぉ、これは凄いな、キース」

キース「うむ、全くだな」

眼鏡教官「何か役に立つ花はあるか……」ガサゴソ

キース「お前は何しに来たんだ……」


コニー「蜜の花ってこれか!」

サシャ「そうですよ。根元からとって、下から吸うんですよ」

コニー「どれどれ……」プチッ

サシャ「軽く吸うんですよ?強く吸うとおしべとかめしべとかが……」

コニー「ぶえっ!なんか全部きた!!」

サシャ「だから言ったじゃないですか!」

コニー「分かった分かった!軽くな」チュー


サシャ「どうです?」

コニー「おお!甘ぇ!!」

エレン「オレもやってみよう」プチッチュー

エレン「へー、甘いな」

ミカサ「コニー、あまり取りすぎると無くなってしまう。程々に」

コニー「おぅ!」

ミーナ「みんなー!!お昼にしよー!!」

コニー「おお!蜜はまた後でな!」

サシャ「そうですね!!お昼が先です!!」


ミーナ「たいした物じゃないけど……」

ライナー「まあ、豪華とはいかねぇがそこそこだろ」

マルコ「みんなで作ったからね!きっと美味しいよ!」

ジャン「食べようぜ!」

サシャ!ソレ、オレノダゾ!
ハヤイモノガチデスヨ!
ダカラアバレルナト…

ワイワイキャイキャイ……


眼鏡教官「何だかのどかだな」

キース「……そうだな」

眼鏡教官「みんな子供のようだ。まあ、事実子供と言われてもおかしくない年齢の者もいるが」

キース「訓練兵になった時点でもう既に子供ではない」

眼鏡教官「まあ、そうだな」


.


エレン「はぁー!食った食った!」

ミカサ「エレン、行儀が悪い」

エレン「いいだろ、別に」

アルミン「いや、良くはないと思うけど……」

ミカサ「あっちの方に珍しい花があった。行ってみよう」

エレン「俺ちょっと休んでるよ」

ミカサ「行こう、エレン」

アルミン「行ってみようよ、エレン」

エレン「うーん……分かったよ」



.


ベルトルト「……良い香りだなぁ」

クリスタ「ベルトルト、なんか花が似合うね」

ベルトルト「えっ?」

ユミル「あーなんか似合ってんな、ベルトルさん」

ベルトルト「そ、そう?」

ユミル「地味だから花が映えるのかもな」

ベルトルト「……」

クリスタ「もう!ユミル!!」

サシャ「逆にライナーは似合わないです」

ライナー「ほっとけ」


コニー「いかつい奴に花が似合ってたら変だろ」

ユミル「お前も似合わないな」

コニー「うっせぇな、クソ女!お前にも似合わねぇよ」

クリスタ「えー似合ってたよ?」

サシャ「うんうん、かわいかったです」

ユミル「だとよ」フフン

コニー「うわ、ムカつく顔だな」

サシャ「あ、でもコニーにも似合いそうです」

コニー「は?」

サシャ「ミカサに花冠作ってもらいましょう!」


クリスタ「あ、似合いそう!私も行く!作り方教えてもらいたいし……サシャも一緒に作ろうよ」

サシャ「そうですね、自分で作りますか」

クリスタ「ミカサはあっちにいるみたい」

ユミル「あ、待てよクリスタ」

タタタタタ……

コニー「行っちまった……花の蜜どうすんだ」

ベルトルト「後にしたら?あの様子だとまた戻ってくるでしょ?」

コニー「……そうだな」


.


アニ「……」ボー

クリスタ「あ!アニ!」

アニ「ん?」

クリスタ「今からミカサの所に花冠の作り方教えてもらいに行くんだけど、行かない?」

アニ「……いや、私は……」

サシャ「行きましょう!アニ!」グイッ

アニ「あ、ちょっと……」


.


ジャン「……」

ハンナ「ここにいるとまるで世界で二人だけみたい」
フランツ「ふふ、そうだね。ハンナ」

ハンナ「フランツ……」

ジャン「周りに人がゴロゴロいんだろが!!」

マルコ「お、落ち着いて、ジャン」

ユミル「……あいつらはほっとけよ。人の恋路を邪魔するとお仲間に蹴られるぜ?」

ジャン「あん?何で仲間に?馬だろ…………ってめぇ!!」

ユミル「あははははは!!」

クリスタ「ユミル!ダメでしょ!ごめんね、ジャン」


ジャン「い、いや、クリスタが悪いわけじゃねぇだろ」

ユミル「私のクリスタは優しいなぁ」ナデナデ

クリスタ「子供扱いしないでよ、もう!」

ジャン「ハッ!マルコ、さっきの例え、まさかっ!?」

マルコ「ち、違うよ!?」

ユミル「そいじゃーなー」

マルコ「ちょっ、ちょっとユミル!!」


.


エレン「この花いい匂いがすんなー」

アルミン「そうだね、香水とかに使われてそう」

ミカサ「珍しい花はいい花だった」ドヤッ

エレン「ああ、来て良かったよ」

アルミン「だね!」

ミカサ「喜んでもらえて良かった」ニコッ

ミーナ「ミカサ!」

ミカサ「ミーナ?」

ミーナ「お願いがあるんだけど、花冠の作り方教えて?」

ミカサ「ええ、構わない」

ミーナ「ありがとう!!」


サシャ「ミーカーサー!!」

ミカサ「?」

クリスタ「花冠の作り方、教えて?」

ユミル「……だとよ」

アニ「……」

ミカサ「……分かった」

ワイワイキャイキャイ♪



アルミン「……なんか僕達お邪魔かな?」

エレン「ライナー達の所に行っとこうぜ」

アルミン「そうだね」


.


チチ……ピピピピ

眼鏡教官「鳥か……。いやぁ、たまにはいいな」

キース「そうだな。ただ訓練兵達は気を抜きすぎなければ良いのだが」

眼鏡教官「いいんじゃないか?今日くらい」

キース「……訓練兵達の命に関わるからな」

眼鏡教官「……次の訓練が厳しくなりそうだな」

キース「いつも厳しくしている」

眼鏡教官「ま、私達も今日くらいはのんびりしよう」

キース「そうだな……」


.


ミカサ「……で、そこをこうして……」

サシャ「ふむふむ」セッセッ

クリスタ「組み合わせで色んなの作れるね」セッセッ

ユミル「だなー」セッセッ

ミーナ「むぅ、なかなか難しい……」セッセッ

アニ「……」セッセッ

サシャ「出来ましたー!!ミカサ、ありがとうございます!コニーに乗せてきます!」ダッ

ミーナ「え?乗せるの?」

ユミル「乗せるって感じは分かる」


クリスタ「出来たー!はい!ユミル!」ポスッ

ユミル「おお、ありがとな、クリスタ」ポスッ

クリスタ「あ、ユミルも出来たんだ!ありがとう!!」

ミーナ「はい、アニ」ポスッ

アニ「え?」

ミーナ「自分で作った物つけるのってなんかねぇ。せっかくみんなで作ってるんだし」

アニ「……そうだね。ありがとう。じゃあはい、これ」ポスッ

ミーナ「ありがとう!アニ」


クリスタ「ミカサ、教えてくれてありがとう」

ユミル「おう、ありがとな」

ミーナ「ありがとう、ミカサ!」

アニ「ありがとう」

ミカサ「……どういたしまして」///

サシャ「みなさん、ちょっと来てくださいよ……」

クリスタ「どうしたの?」



.



コニー「ぐがー」

ライナー「ぐごー」

ベルトルト「すーすー」

エレン「うーん……ムニャムニャ」

アルミン「くぅくぅ」

マルコ「すぅすぅ」

ジャン「ぐぉー」


104期女子「「「……」」」


ミーナ「寝ちゃってるね」

ユミル「ったく、男共は……花より惰眠か」

クリスタ「気持ち良さそうだねぇ」

ミカサ「……エレンの寝顔、こうやって見るの久しぶり」フフッ

アニ「……花びらにまみれちまってるね」

サシャ「せっかく作ったのに……まあいいか、乗せておきましょう」ポスッ

ユミル「ぶはっ!やめろよ、サシャ!!」

ミーナ「ぶふっ!ただでさえ花びらまみれでメルヘンチックなのにっ!!」


ミカサ「そうだ、エレンとアルミンにも作っていた」ポスッポスッ

ユミル「……なんで似合うんだこの二人」

ミーナ「本当だ」

ミカサ「……」ドヤッ

ユミル「なんでお前が誇らしげなんだよ」

サシャ「……どうせだから全員に作りませんか?」

アニ「あんた……なんてことを……」

サシャ「へ?」

ユミル「……ライナーか」

ミーナ「ジャンもじゃない?」

ユミル「ぶはは!いいな!飾り立ててやろうぜ!!」


.



―――
――


エレン「うーん……」

ミカサ「エレン?」

エレン「ミカサ……あ、オレ寝てたか……」

ミカサ「うん、全員ぐっすり」

エレン「全員?」ガバッ


花まみれ104期男子「「「Zzz」」」

エレン「…………」

104期女子「「「くすくす……」」」

エレン「お前ら何やってんだよ!?」

ユミル「寝るから悪ぃんだよ」ククク

クリスタ「えっと、でもエレン似合ってるよ?」

花エレン「!? オレもか!!」

ミカサ「あ、はずしてはダメ」


花エレン「何でだよ!嫌だよ!!」

ミカサ「せっかく作ったのに……」シュン

ミーナ「ミカサが頑張って作ったのに……」

サシャ「そうですよぅ」

アニ「酷いヤツだね」

花エレン「オレが悪いのかよっ!?」


アルミン「……エレン?何騒いでるの?」ゴシゴシ

マルコ「ふわぁぁ」

ジャン「うーん……」ノビー

ベルトルト「あー寝てた」ボー

ライナー「む、いかんっ」ゴシゴシ

コニー「あー……?」ボー

エレン「おい!お前ら、自分をちゃんと見てみろよ!!」

「「「は?」」」

「「「…………」」」ジッ


「「「!?」」」

「「「なんっじゃこりゃー!!?」」」

104期女子「「「あははははは!」」」

花ジャン「お前らの仕業か!!」

クリスタ「ご、ごめんなさい」クスクス

ユミル「発案は芋女だからな」

サシャ「ちょっ!飾り立てようって言ったのはユミルじゃないですか!!」

アニ「嬉々としてやってたのはミーナだけどね」

ミーナ「ちょっとアニ!なんでバラしちゃうの!!」

ミカサ「楽しかった」

花コニー「楽しんでんじゃねぇよ!!」


花ジャン「お、おい……ライナー……お前……」グフッ

花ライナー「…………」

花エレン「ぶふっ!!」

花アルミン「……」プルプル

花マルコ「ぐっ……ごめ……ライ……ナー」ブフッ

花ジャン「壊滅的に似合わねぇ!!」ゲラゲラ

花ライナー「お前には言われたくないぞ」

花ベルトルト「ぐふぅ……」プルプル…

花ライナー「ベルトルト、お前まで……」

花コニー「……なぁ」

ユミル「どうした?コニー」

花コニー「あれ」



キース「Zzz」

眼鏡教官「Zzz」


「「「「「…………」」」」」

ユミル「……いやいやいやいや……」

花ライナー「正気か?コニー」

花コニー「オレはまだ何も言ってねぇぞ」

花ジャン「でもぐっすり寝てるよな?」

花アルミン「ええ!?やる気なの!?」

花ジャン「バカ!シー!!起きるだろ!」

花アルミン「あ、ごめん」

花アルミンって足早そうだな


花ベルトルト「……本気でやるの?」

サシャ「もう、この際です。やっちゃいましょう!」

ミーナ「全員でやっちゃえば怖くないよ」

花エレン「……やっちまうか」

ミカサ「エレンがやると言うならやろう」

花エレン「それ、オレの責任にならないか?」

花マルコ「……うん、飾り立てるのはミカサとライナーがいいかもね」

花ジャン「何でだよ?」

花マルコ「寝てるっていっても教官達だからね。気付かれてしまうかもしれないし」

ユミル「現時点での上位者にやらせるってか」


花アルミン「サシャもいいんじゃないかな。気配殺すの上手いよね」

花コニー「ああ、狩猟してたんだもんな」

サシャ「お任せください!」

クリスタ「本当にやるの……?」

花ライナー「ベルトルトも来い」

花ベルトルト「えぇー?」


花ジャン「マルコ、お前も行けよ」

花マルコ「えっ!?」

花エレン「全員でやろうぜ。一人ずつ飾ってこう」

アニ「それでいいんじゃない?」

花ジャン「誰で起きるかだな」

花コニー「だな」

花アルミン「……主旨が変わってない?」


.



―――
――



キース「う……む……」

「「「「「!?」」」」」

キース「……いけないな……寝てしま……」

キース「!?」

「「「「「逃げろ!!」」」」」ダッ


花まみれキース「…………」

眼鏡教官「ううん……寝てしまっていたな……キー……」


花まみれキース「……」

眼鏡教官「ぶはっ!!」

花まみれキース「……お前もだぞ」

花まみれ眼鏡教官「ハッ!!」

花まみれキース「全く……」

花まみれ眼鏡教官「あの子達ですか……」

花まみれキース「うむ、寝ていたとはいえこの私に気付かれずにここまでやるとは……なかなかやるな」ニヤリ

花まみれ眼鏡教官「……嬉しそうだな」クスクス

花まみれキース「……次の訓練が楽しみだな」

花まみれ眼鏡教官「……可哀想に……」



.


ハンナ「フランツ、なんかちょっと騒がしいわね」

フランツ「そうだね、みんな何してるんだろうね」

ハンナ「あ、頭に花びらがついてるわよ」ヒョイ

フランツ「ありがとう、ハンナ」ナデナデ

ハンナフランツ「「ふふふふふ」」



.


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

――帰り道――


ザッザッザッザッ……


「「「「「……」」」」」

ハンナフランツ「「ウフフアハハ♪」」


花まみれキース「……」


エレン「……なぁ」

アルミン「言わないでよ……エレン」

ミカサ「で、でもアルミン……」チラッ


花まみれキース「……」


ユミル「い、いたたまれねぇ……」

クリスタ「怖いよぅ……」ブルブル

サシャ「や、やり過ぎましたか……?」

ミーナ「なんではずさないの……?」ブルブル

アニ「……効果的な圧力のかけ方だね……」

コニー「……なんで何も言わないんだよ……」

ライナー「無言の圧力か……」

ベルトルト「あれは怖すぎる……」

マルコ「なんでノッちゃったんだろう……?」ズーン

ジャン「ノリノリだったくせに今更言うなよ。やっちまったもんはしゃあねぇだろ……」チラッ


花まみれキース「……」

眼鏡教官「えげつないな、キース」

花まみれキース「……そうか?」

眼鏡教官「そうだろ。約二名を除いてみんなびくびくしてるじゃないか」

花まみれキース「全員で飾り立てたんだ、誇ればいいではないか」

眼鏡教官「……意地が悪いな」クスクス


.


エレン「なぁ、これ、訓練の時に影響したりしないよな?」

アルミン「キース教官がそんなことするとは思えないけど……」

「「「「「……」」」」」


ハンナ「楽しかったわね」

フランツ「そうだね、今度は二人で来ようか?」

ハンナ「ええ!行きたいわ!」

ハンナフランツ「「ふふふふふ♪」」


「「「……」」」

「「「この幸せバカップルがっ!!」」」

ハンナフランツ「「え?」」


.

おしまい

やはり山も谷もなかった。あとトーマスには申し訳ないと思っている。サムエルもか?
途中で気づいたが長くなるのでお留守番してもらった。

それから本当はクリスタに毛虫落として騒がせたり、それ見てたアニが毛虫くらいでと冷めてたらなんか頭に落ちてきてベルトルトに助け求めたりしたかったけど長くなるので割愛した。

レスくれた方、見てくれた方、ありがとうございました!

乙!
メッチャなごんだ

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