兄「妹、パンツ見せて」 妹「いいよー」(113)
ピラッ
兄「・・・」
妹「あれ?見ないの?」
兄「妹・・・お前には恥じらいというものがないのかい?」
妹「えーっ、そりゃ私にだってあるよー。でもお兄ちゃんが見たいっていうから・・・」
兄「僕はパンツが見たいんじゃなくて、そう言われて恥じらう姿が見たいんだよ」
妹「・・・」
兄「妹、パンツ見せて」
妹「駄目・・・恥ずかしい///」
兄「・・・」
妹「ダメ?」
兄「寝っころがって漫画を読みながらパンツ丸出しで言うセリフじゃないよ」
妹「だって、セリフで合格をもらってからと思って・・・」
兄「ハァー・・・違うんだよ。気持ちから入るんだよ、気持ちから。そんな格好で言われても気持ちは伝わらないよ?」
妹「パンツ見せろと言われてどんな気持ちで返せばいいの?」
兄「『お兄ちゃんは大好きだけど、でも・・・でも・・・やっぱり恥ずかしい』的な」
妹「私はお兄ちゃん大好きだから見せても平気だよ?」
兄「・・・わかった。じゃあ、もういいよ」
スタスタスタ
妹「あっ・・・」
兄「姉さーん、パンツ見せてー」
姉「なっ・・・バッ、バカ!何言ってんだお前は。そんなの駄目に決まってるだろ!」
兄「えーっ、いいじゃないか。減るもんじゃないんだし」
姉「恥ずかしくて見せられるわけないだろ!」
兄「ふーん、それならいいや・・・」
姉「何なんだよ、まったく・・・」
兄「・・・」
姉「なっ、何だよ?」
兄「見てるだけ」
姉「はあっ?」
兄「姉さんのタンクップで寄せ上げられた胸の谷間を見てるだけだよ」
姉「バッ・・・バカ野郎!変な目で見てんじゃねぇっ、この変態!」
タッタッタッタ
兄「ニヘヘ」
妹「・・・」
妹「・・・ってことがあったんだけどどう思う?」
友「どうって・・・ただの変態じゃない」
妹「それはわかってるんだけどさ・・・どうやったら私を好きになってくれるのかなって」
友「ええっ!?」
妹「ん、何?」
友「何って、本当にお兄さんのこと好きなの?」
妹「兄妹を好きになっちゃ変かな?」
友「いやいや、そういうことじゃないから。なんでそんな変態を好きになるのよ?」
妹「さっきはああいう風にいったけどさ、いつもは優しくてカッコいいんだよ?・・・ただ趣味が変ってるってだけで」
友「何それ?つまりこういうこと?
『お嬢さん大丈夫ですか?お怪我はありませんか?どうぞお手をお貸ししましょう。ところでパンツを見せて頂けませんか?』って」
妹「スゴーイ、よくわかったね。前に道端でそれと全く同じことやってたよ」
友「否定しないのかよ!それ本当にただの変態だよ!」
妹「だからそう言ってるじゃん」
友「いや、まさかそこまでのレベルとは思わなかったからさ」
妹「とにかくそれはおいといてさ」
友「おいておくにはかなり大きすぎるんだけど」
妹「と・に・か・く、それはおいといて、どうやったら私を好きになってくれるかという問題よ」
友「変態に好かれる妹ちゃんなんて嫌だな」
妹「しつこい!」
友「わかったよー」
妹「それで何か第三者から見ての意見を聞きたいわけだけど」
友「うーん・・・あのね話を聞いた限りではお兄さんはお姉さんのことが気に入ってるように思えるんだけど?」
妹「やっぱり?やっぱりそう思う?」
友「う、うん。それで逆にお姉さんはお兄さんを嫌っているのかなぁと」
妹「そうなんだよねー。納得いかないけど、その通りなんだわ」
友「うん。だからさ、こういうのはどうかな?・・・」
兄「妹、パンツ見せて」
妹「・・・」
兄「・・・あれ、聞こえなかったのかな?妹、パンツ見せて」
妹「やだ」
兄「え?」
妹「キモい」
兄「・・・」
妹「他に用がないなら、さっさとどっか行ってよね」
兄「・・・」
トボトボトボ
妹「あっ・・・」
兄「・・・あ、姉さん・・・」
姉「なっ、何だよ?今日はTシャツだからむっ、胸なんて見えないぞ」
兄「うん・・・」
姉「・・・何だよらしくない。どうかしたのか?」
兄「いや、別に何も・・・」
姉「そうか、じゃあ私にできることがあったらいいなよ。何でも相談に乗るからさ」
兄「ありがとう、姉さん」
姉「うん」
兄「じゃあさ・・・」
姉「何?」
兄「そのTシャツから形の浮き出た胸を揉みしだきたいんだけど?」
姉「なっ・・・死ね!!このバカ!!変態!!もう相談に何か乗ってやらんぞ!!」
タッタッタッタ
兄「ニヘヘ」
妹「・・・」
妹「友ちゃんのバカー」
友「何よいきなり」
妹「友ちゃんの言う通りに、好きな気持ちを必死に抑えてお兄ちゃんを嫌ってるフリをしたのに、余計に駄目だったじゃーん」
友「えーっ、そうなの?いけると思ったんだけどなー」
妹「全然だったよ。それどころかその後普通の会話さえなかったんだから」
友「なるほど、それは完全な作戦ミスですな」
妹「ですなじゃないよ。何とかしてよー」
友「じゃあ取り敢えず昨日の様子を教えてよ」
妹「うん・・・」
妹「・・・ってわけ」
友「なるほど」
妹「それで、何か意見は?」
友「うーん・・・」
妹「ねえってばー」
友「うん、これはきっとあれだよ。お兄さんはギャップを味わいたいんだよ」
妹「ギャップ?」
友「そう、ギャップ。妹が好き好きアピールしても駄目じゃん?」
妹「うん」
友「んで、逆に酷い扱いをしても駄目」
妹「うん」
友「そしてお兄さんとお姉さんのやり取りを考えると・・・」
妹「考えると?」
友「こういうことになるわけさ・・・」
兄「・・・妹・・・パンツ見せて」
妹「・・・」
スタッ
兄「なっ、何だ?」
妹「・・・」
ボスッ!!(ボディーブロー)
兄「グハァッ・・・」
ガクッ
兄「・・・なっ、何するんだいきなり」
妹「お兄ちゃん大丈夫?」
兄「はぁっ?自分で殴っておいて-」
妹「ほらパンツ見せて上げる」
ピラッ
兄「・・・」
妹「ほらほら~」
ピラピラッ
兄「・・・」
スタッ
妹「(ワクワク)」
兄「・・・」
スタスタスタスタ
妹「あれ・・・?」
兄「姉さーん」
姉「何だよ?」
兄「・・・何で読んでた本を胸に抱いてるんだい?」
姉「胸を隠してるんだよ」
兄「何で?」
姉「お前が変態だからだ」
兄「ふーん・・・」
姉「・・・」
兄「・・・」
ジーッ
姉「何だよ?待ってたって本は下げないぞ」
兄「いや、可愛いなと思って」
姉「なっ・・・」
兄「いつも可愛いけど、家で本を読むときの眼鏡をかけた顔もとっても可愛い」
姉「な、な、なっ・・・」
兄「そうやって照れて真っ赤にした顔も可愛い」
姉「てっ、照れてなんかないっ!風呂上がりでのぼせているだけだっ!!」
兄「怒った顔もまた可愛い」
姉「なっ・・・」
兄「可愛いなぁ・・・」
姉「///」
兄「そして・・・」
姉「///」
兄「風呂上がりな上に上気して吹き出た汗で、ガードの下げられたシャツからうっすら透けて見えるお胸がまたいやらしい」
バキッ
兄「うぐぅっ!!」
姉「このバカ!変態!!」
タッタッタッタ
兄「ニヘヘ」
妹「・・・」
妹「もう~、何がいけないんだろう?」
友「ボソッ(何もかもがいけないと思うんだけど)」
妹「何か言った?」
友「いや、何にも」
妹「そう。で、次の作戦は?」
友「妹ちゃんさぁ、少しは自分で考えようって気はないの?」
妹「失礼だな~、もちろんその気はあるよ。いや、あったよ。でも私の頭では何も浮かばなかったのさ」
友「聞いた私が悪かったよ」
妹「悪いと思うなら謝りなさい」
友「妹ちゃんの頭の出来も考えずに無神経なことを聞いてしまってすみませんでした
妹「うむ、許そう」
友「はいはい、それで次の作戦何だけど」
妹「うん」
友「妹ちゃんのお兄さんに会ってみたいんだけど?」
妹「え、どういうこと?」
友「話しだけじゃニュアンスなんかもわかりづらいしさ、直接会った方が対処法も考えやすいし。それに場合によってはその場で妹ちゃんの手助けも出来るしさ」
妹「なるほどなるほど」
友「妹ちゃんがよければ明日にでも妹ちゃんの家に行きたいんだけど?」
妹「うん、いいよ」
友「よし、決まり。それじゃあ明日楽しみにしててね」
友「・・・」
スタスタスタスタ
友「ニヒヒッ・・・」
スタスタスタスタ
友「今日こそ妹ちゃんとクソ変態野郎の溝を決定的なものにしてやる」
スタスタスタスタ
友「変態野郎なんかに妹ちゃんを渡すものか・・・」
スタスタスタスタ
スタッ
友「・・・着いた」
ピンポーン
兄「はーい!」
ガチャ
友「!!!」
兄「あの、どちら様でしょうか?」
友「・・・あっ、あの妹ちゃんの友達の友といいます」
兄「ああ、ちょっと待っててね。おーい、妹ー・・・」
友「なっ、何あれ・・・」
タッタッタッタ
妹「待たせてごめーん。さっ、上がって上がって」
友「えっ、う、うん。お邪魔します・・・」
スタスタスタスタ
ガチャ
妹「ここが私の部屋だよ。さっ、入って入って」
友「うん」
妹「適当に座って」
友「うん」
妹「・・・」
友「あのさ・・・」
妹「うん、何?さっそく何か作戦思い付いたの?」
友「妹ちゃんって3人兄妹だっけ?」
妹「そうだよ?何か作戦と関係あるの?」
友「お兄さんとお姉さんと妹ちゃんの3人だよね?」
妹「そうだけど?」
友「今日お客さんが来てるとかはないよね?」
妹「何、さっきから?お客さんなんか来てないよ」
友「じゃ、じゃあさ・・・」
妹「何?」
友「さっき出迎えてくれたのがお兄さん・・・なの?」
妹「うん、そうだけど」
友「・・・」
妹「それがどうかしたの?」
姉の口調で萎えたので帰ります
友「(何なのあれ?いくら超絶カワイイ妹ちゃんのお兄さんだからってあれはないでしょ?)」
妹「ねえぇ~」
友「(変態のくせに超絶美形ってなんなの?)」
妹「ねえってばー」
友「(おまけに、おまけに・・・私の大好きな妹ちゃんに瓜二つってなんなのよー!!)」
妹「友ちゃん」
友「(私ずっと妹ちゃん一筋でレズだと思ってたけど実はバイだったの?妹ちゃんと同じ顔だからって、こんなに、こんなに・・・)」
妹「友ちゃん!!」
友「えっ、な、何?」
>>41
自分的には書いてて好きなキャラだったんだけどな
ついでに大事なお知らせ姉はもう出て来ません
妹「何じゃないよー。ぼーっとして全然返事してくれないんだもん」
友「ごめん、ごめん。ちょっと考え事してて」
妹「考え事ってことは何か作戦思い付いたの?」
友「えっ?・・・う、うん」
妹「じゃあ聞かせてよ」
友「えっとー・・・うん」
妹「・・・」
友「(よし!!)じ、実はね、今日は作戦というよりお手本を見せようと思うの」
妹「お手本?」
友「そう、お手本。妹ちゃんは馬鹿だから言葉で説明してもちゃんと理解できないでしょ?」
妹「うむ、確かに」
友「だから私が妹ちゃんの目の前で実践してあげるから、妹ちゃんはそれを見て勉強するのよ」
妹「なるほど」
友「どう、それでいいかな?」
妹「うん、いいじゃん。それでいこうよ」
友「ほ、本当にいいの?」
妹「どうしたの友ちゃんらしくない?なんか緊張してるみたいだけど」
友「そ、そんなことないよ」
妹「そう?じゃあ部屋にいてもお兄ちゃんとは会わないからリビングに行こっか?」
友「う、うん」
コピペに反応しちゃだめよ
てか姉も妹もみんな活躍させろよ主にエロ的な意味で
妹「それじゃあTVでも見ながら待ち伏せしますか」
友「う、うん」
妹「♪♪♪」
友「(クソー、さっきから緊張して胸のドキドキが収まらないよー)」
妹「♪♪♪」
友「(これはやはり、こっ、恋なのか?私が男になど恋をするなんて・・・)」
妹「♪♪♪」
友「(しかもそれがよりにもよって妹ちゃんのお兄さんなんて・・・
でも仕方ないのかも、妹ちゃんに比べたらそこらの男共なんてゴミみたいなもんだし)」
妹「あっ、お兄ちゃん」
友「(お兄さんかっこよかったなー。妹ちゃんと瓜二つだけど、妹ちゃんとは違った引き締まった顔立ちが・・・///)」
支援!超絶な展開を期待!
妹「紹介するね。この子は同じクラスの友ちゃん。私の一番の仲良しなの」
友「えっ!?何?」
兄「さっきはどうも友ちゃん。僕は妹の兄の兄です。よろしくね」
友「あっ、あのっ、はいっ、よろしくお願いします」
兄「アハハッ、何緊張してるのさ。リラックスしてゆっくりくつろいでいってよ」
友「はいっ、ゆっくりくつろぎます」
兄「ハハハッ、ところで君」
友「はい」
兄「カワイイワンピースだね」
友「あっ、ありがとうございます」
兄「その下は下着を着てるのかな?」
友「もっ、もちろん着てます!」
兄「そうかそうかそれはよかった」
友「は、はぁ」
兄「それじゃあ・・・パンツを見せてくれないかな?」
友「えっ!?」
続きを書いたメールが消えてたから携帯に送り直さないといけないので少し時間を開けます
上げててもらってありがとうございます。
ただ期待されるような展開じゃないと思うのであしからず
兄「聞こえなかったかな?パンツを見せてくれないかと言ったんだけど?」
友「だっ、ダメです!」
兄「どうしてだい?」
友「恥ずかしいからです!」
兄「それならお互い様だから大丈夫だよ」
友「何がお互い様何ですか?」
兄「僕だって流石に女の子と顔を合わせながらその子のパンツを見つめるなんて恥ずかしいからね。だからお互い様だろ?」
友「全然お互い様じゃありません。私はパンツを見せたくありませんし、お兄さんはパンツを見たいから見るんでしょ?」
兄「なるほど、確かにそうだね。君は妹と違って頭がいいね」
友「そういう問題じゃないと思いますけど」
兄「そうかい?それじゃあそれはおいといて、普通の話しをしよう」
友「そう言いながらローアングルを狙えるように床に座らないで下さい」
兄「心外だなぁ。僕はソファーが好きじゃなくてね。やはり日本人なら床に正座が一番だよ」
友「なら私も」
兄「いやいや、お客様にはくつろいでもらわないと」
友「私も正座が好きですから」
妹「プププッ・・・アハッ、アハハハハハハハッ」
兄「どうした妹?」
友「いきなり何?」
妹「アハハッ・・・だ、だってお兄ちゃんと友のやり取りがお兄ちゃんとお姉ちゃんみたいで。アハハハハッ」
兄「フフフッ、そうか」
友「・・・」
兄「それじゃあ一笑い取った所で僕は退散するよ。それじゃあ友ちゃんゆっくりしていってね」
友「はい・・・」
兄「・・・」
スタスタスタスタ
妹「友ちゃんスゴーい。本当にお姉ちゃんの時のやり取りみたいだったよ」
友「そ、そう?」
妹「うん。ぶっつけ本番であそこまで出来るなんてスゴいよ。今から私の部屋でもう1回お手本見せてよ?」
友「う、うん。わかった。(そういえばそういう話しだったっけ。実際は完全に素のリアクションだったけど)」
友「・・・それでこういう時はこうするの。わかった?」
妹「うん、何となく」
友「・・・まぁ何となくでもいいか。妹ちゃんトイレ借りていい?」
妹「いいよー。場所わかる?」
友「階段降りてすぐ右でよかった?」
妹「初めてなのにさすがよく見てるねー」
友「そんなの褒められても嬉しくないっての。それじゃあ借りるねー」
妹「うん」
ガチャ
スタスタスタ
友「確かさっきこの部屋に・・・」
コンコンコン
兄「はーい」
ガチャ
兄「あれ友ちゃん、どうしたの?」
友「あの・・・お話しがあるんですけどいいですか?」
兄「ああいいよ。それじゃあ入って」
友「はい、失礼します」
バタン
兄「適当に座って。なるべくならイスかベッドの上がいいけど」
友「それでお兄さんは正座ですか?」
兄「流石飲み込みが早いね。これじゃあパンツを見せてくれる気はなさそうだね」
友「フフフッ、当たりです」
兄「それは残念だ。・・・それで、本題の話したいことというのは?」
友「はい、実は・・・」
兄「・・・」
友「私お兄さんに一目惚れしちゃったんです」
兄「そうか」
友「・・・」
兄「・・・」
友「驚かないんですね?」
兄「自慢じゃないけどこの容姿だからね。こんなことは数え切れないほどある」
友「それじゃあそれを振った数も数え切れないほどあったんでしょうね?」
兄「本当に君は頭の良い子だね。理解のいい子は好きだよ」
友「はい、私が振られることはわかっています。でもここからはお兄さんの予想外のお話しです」
兄「ほう、それは興味深いね」
友「私、妹ちゃんのことが大好きなんです」
兄「それはありがとう」
友「私、妹ちゃんが大好きだからいつもからかって遊んでいるんです」
兄「それはお手柔らかに頼むよ」
友「最近妹ちゃんのお兄さんへの態度が変だったのも私がからかったせいです」
兄「そうなのかい?僕はそのせいでとても寂しい思いをしたんだよ」
友「それはすみませんでした」
兄「それなら許しましょう」
友「私はいつも妹ちゃんに嘘を言ってからかって遊んでるから何となくわかったんです。・・・お兄さんもそうなんじゃないかって」
兄「どういう意味だい?」
友「お兄さんのあの変態キャラはつくりものなんじゃないかって意味です」
兄「どうしてそう思うんだい?」
友「ただの勘です」
兄「・・・」
友「というのは嘘です。そう思った理由は3つあります」
兄「うん、聞かせてもらおうか」
友「まず理由1、これはお兄さんに会うまえから疑問に思ってたんですが、お兄さんの話しがこの街はおろか近所でも噂になったことがないんですよね」
兄「僕の話しというのは?」
友「変態の話しですよ。本当に妹ちゃんの話し通りの変態なら近所で噂になっててもおかしくないですよね?」
兄「確かにその通りだね」
友「まぁ、この点については痴漢行為をした上に脅して口止めまでしているという可能性も考慮していましたが」
兄「ハハハッ、それはヒドイな」
友「お兄さんは私の脳内ではブサイクでキモイ、クソッタレ野郎でしたから。今はそのイメージも完全に壊されましたが」
兄「美形に産まれてよかったよ」
友「理由2は・・・さっきは嘘といいましたが私の勘です」
兄「・・・」
友「さっきのお兄さんと私のやり取りが何となく、私が妹ちゃんをからかっている時の雰囲気と似てたんです。それでお兄さんのキャラもからかいみたいなものなんじゃないかって」
兄「なるほど、根拠のないただの勘というわけだ」
友「理由3も推測で勘のようなものです」
兄「一応聞いておこうか」
友「ありがとうございます。理由1を上げましたが、妹ちゃんの話しでは他人に対してもその変態キャラを出してるんですよね。それでは理由1と矛盾するはず」
兄「その通りだね」
友「でも逆に矛盾しないためにはどんな理由が必要かを考えると簡単なんです」
兄「・・・」
友「それはお兄さんが妹ちゃんの前でしかそのキャラをだしてないからです。他人に対して変態キャラを演じたのは、多分妹ちゃんの見ている場面で且つフォローの出来る相手だったからでしょう」
兄「僕は今さっき妹の見ていないこの部屋で君に対してパンツを見たいと言ってたわけだが」
友「つまらない揚げ足取りはやめて下さい。妹ちゃんの友達でお兄さんの話しも聞いてるかもしれない私に、妹ちゃんが見てないからといって普通に接するわけにはいかないでしょう?」
兄「無駄な抵抗だったね」
友「それじゃあ・・・」
兄「そうだよ、変態キャラはただの演技だ」
友「それを演じているのは妹ちゃんのためですか?」
兄「ああ、そうだよ」
友「でも、どうしてその演技をすることが妹ちゃんのためになるんですか?」
兄「・・・君が妹と初めて出会ったのはいつだい?」
友「私が転校してきた去年の春です」
兄「そうか。それじゃあ君は私たちの両親が3年前に事故死したのは知ってるかい?」
友「・・・はい、妹ちゃんから聞きました」
兄「妹は今はああだが、両親が亡くなった当時は酷く塞ぎこんでしまってね。僕と姉に対しても笑顔を見せてくれることはなかったよ。
面白い話しを見つけては妹に話し、面白い映画を見つけては妹に観せ、面白いショウを見つけては妹を連れて行った。でも何をしても妹は笑ってはくれなかった」
友「今の妹ちゃんからは想像できませんね」
兄「そんな時にTVを観ている妹をふと見ると笑っていたのさ。まったく何をしても笑わなかった妹がだよ。
それで僕が急いで内容を確認するためにTVを観たら、男がパンツを見せろと迫って女が嫌がって逃げるというだけのくだらないコントだったよ」
友「まぁ、妹ちゃんの感性は今もよくわかりませんからね」
兄「それから妹が一緒にいるときは、姉に対してそれを真似ていたんだ。最初はぎこちなかったからか笑ってはくれなかったが、二回、三回と続けていくうちに少しずつ笑ってくれるようになってね。
そのうち妹が明るくなってきてからは妹に対してもやるようになって、ずっと塞ぎ込んでいた妹が笑ってはしゃぐようにまでなったんだ」
友「そうだったんですか」
兄「ああ」
友「でも、どうして今もそれを続けているんですか?今はもうそんなことをする必要はないですよね?」
兄「確かに妹はそんなことをしなくても十分過ぎる程明るくなったからそれをする必要性はないんだけどね。ただ・・・」
友「ただ?」
兄「この演技を続けているうちに、妹や姉が恥ずかしがる姿に快感を覚えるようになってね」
友「は?」
兄「いやぁ、最初は僕も嫌々やっていたんだけど、妹や姉の反応を見ているうちにその姿に激しく興奮するようになってね」
友「それって最早本物の変態じゃないですか?」
兄「いやいや、勘違いしないでくれ。これはあくまで姉妹に対してしかしてないから」
友「そういう問題じゃないです。それにそのうち他人にまで手を出し始めるんじゃないですか?」
兄「それはないよ」
友「どうしてそう言い切れるんですか?」
兄「僕は妹・姉萌えだからね」
友「は?」
兄「世間では妹萌え・姉萌えなんて姉妹のいない者の幻想だなんて言うがね、あんなに可愛い姉妹がいればそれこそ思い込みだということがわかる。あの二人に囲まれていては他の人間なんて興味の対象にもならない」
友「あの・・・それってつまり」
兄「僕は姉妹に対してしか欲情しないのさ。だから他人に痴漢行為をするなんて有り得ない」
友「痴漢プレイに目覚める前からすでに変態だったんですね」
兄「ハハハッ、君のそのド直球な物言いは好きだよ」
友「でも、それならどうして妹ちゃんと恋人関係にならないんですか?お兄さんなら妹ちゃんに異性として行為を持たれていることはわかってるでしょう?」
兄「それはわかってるよ。わかってるからこそ非常に辛いんだ」
友「やっぱり禁断の愛という常識の壁が・・・」
兄「僕はどうしても妹に羞恥プレイをしたいんだ!」
友「は?」
兄「痴漢プレイで最初は恥ずかしがってた妹も今では喜ぶ有り様だ。このまま恋愛関係になってしまえば羞恥プレイは完全に不可能になってしまう。だからそうなる前に妹を調教しておきたいんだ」
友「変態の極致ですね」
兄「だから毎日妹に痴漢プレイで羞恥というものを教え込んでいたんだが、まさか君のような子が邪魔をしているなんて思いもしなかったよ」
友「私もそんな理由で痴漢プレイをしているとは思いもしませんでした」
兄「まぁそんなこんなで今に至るというわけだよ」
友「はぁ・・・」
兄「洗いざらい話したわけだが、君は妹にこのことを話す気かい?」
友「いいえ。こんなこと話しても嫌がるどころか喜ぶだけですからね、妹ちゃんは。それでお兄さんに妹ちゃんを取られるのは癪ですから」
兄「それはよかった。僕も羞恥プレイの夢が叶いそうになるまでは妹と恋愛関係になる気はないからね」
友「それは良いことを聞きました。それなら私は今まで通り、可能な限りその邪魔をしますので覚悟しておいて下さい」
兄「ハハハッ、本当に君は面白い子だね。是非とも妹のことは抜きでお友達になりたいな」
友「遠慮しておきます」
兄「それは残念だ・・・おっと、そろそろ時間切れのようだ」
コンコンコン
兄「入っていいよ」
ガチャ
妹「友ちゃん?」
兄「ごめん、ごめん。友ちゃんに話しがあって少し借りてたよ」
妹「話しって?」
友「くだらない話しよ。さぁ、今話し終わったところだから妹ちゃんの部屋に戻りましょ」
妹「え?う、うん・・・」
兄「じゃあね、友ちゃん」
友「はいさようなら失礼しました」
バタン
妹「・・・何の話しだったの?」
友「ん?なーいしょ」
妹「・・・友ちゃん・・・もしかしてお兄ちゃんのことが好きなの?」
友「えっ・・・フフフッ、だったらどうする?」
妹「えーっ、ダメだよそんなの。私、友ちゃんになんて勝てないもん」
友「それじゃあお兄さんは諦めるしかないわね」
妹「そんなのイヤだよー」
友「フフフッ、冗談よ」
妹「ホント?」
友「本当よ」
妹「ホントにホント?」
友「本当に本当」
妹「よかったぁ。それじゃあ部屋に戻ったら私の演技見てみてね。友ちゃんがいない間に練習したんだから」
友「それは楽しみだねー」
妹「あーっ、全然期待してないでしょ?」
友「期待してるって、フフフッ」
妹「もーっ、私の練習の成果を見たら驚くんだからー」
・・・・・・
妹「・・・ってことがあったんだけどどう思う?」
それから月日が経っても妹ちゃんは相変わらずだ
友「だから、そういう時は・・・」
私も相変わらずこの兄妹の邪魔をし続けている
兄「友ちゃん、こんにちは」
お兄さんとは敵ながらそれなりに仲良くやっている
友「はい、お邪魔してますお兄さん」
なんて思っているのはお兄さんの方だけで、私はお兄さんがまともになって私を好きになってくれる日を待ち続けている
兄「妹、下にお菓子あるから後で降りてきなよ」
この兄妹ではそれは本当に夢のまた夢なのかもしれないけれど
妹「うん、わかったありがとう」
私はそんな夢を見ながらいつもの日常を過ごしていく
おしまい
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