綾乃「わ、私！？」

京子「あはは、綾乃はこのクラスに一人だろー？」

綾乃「そうだけどっ！」

結衣「京子…綾乃、困ってるじゃん」

京子「えっ、そうなの？」ﾁﾗｯ

綾乃「こ、困ってないけどっ！？」ｱｾｱｾ

綾乃「い、行ってもいいの…？」

京子「モチ！」

結衣（あ、そこは京子が決めるんだ…まぁ、いいんだけど）

結衣「じゃあ、来る？」

綾乃「う、うんっ！」

―――土曜日―――

綾乃「船見さんの部屋は…ここよね…」

綾乃「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

綾乃（と、歳納京子はもう来てるのかしら…）

綾乃（い、インターホン押したら歳納京子が出てきたり…なんて…）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

綾乃「すー…はー…」

綾乃「…よし」ｵｿﾙｵｿﾙ

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

綾乃「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ｶﾞﾁｬ

結衣「はーい」

綾乃「ぁ…」

綾乃（船見さん…そりゃそうよねっ！だって船見さんの家だもの！）

結衣「綾乃？」

綾乃「な、なんでもないっ…」ｱｾｯ

結衣「京子まだ来てないから…とりあえず上がって」

綾乃「お、おじゃまします」

綾乃（歳納京子はまだ来ないのね…）

綾乃「…」

結衣「リビングこっちだから」

綾乃「うん」

結衣「あ、コーヒーと紅茶どっちがいい？」

綾乃「えと、紅茶で…」

結衣「分かった、ちょっと待ってて」ﾄﾃﾃ

綾乃「あ、ありがと」

綾乃（船見さん…気が利くのね…）

綾乃（船見さんの部屋…か…）ｷｮﾛｷｮﾛ

綾乃（綺麗にしてるのね…）

綾乃（歳納京子だったらこうはいかないでしょうけど）ｸｽｯ

結衣「おまたせ」ｺﾄｯ

綾乃「っ！」ﾋﾞｸｯ

綾乃「ありがとうございますっ！？」ｱｾｯ

結衣「えっ、なんで敬語…？」

綾乃「ち、ちがっ…間違っただけでっ」ｱｾｱｾ

結衣「変なの」ｸｽｯ

結衣「綾乃って面白いよね」

綾乃「そ、そうかしら…？」

綾乃「そんなことあまり言われたことないんだけど…」

結衣「いやほら、いつもギャグとか言うじゃない…面白いけどなぁ」

綾乃「！」

綾乃（な、なんか改めて言われると恥ずかしいわ！）ｶｧｯ

綾乃「こ、紅茶いただくわね」

結衣「ん、いいよ」

綾乃「…」ｽﾞｽﾞｯ

綾乃「ぁ…美味しい…」

結衣「そう？ありがと」ﾆｺｯ

綾乃「！」ﾄﾞｷｯ

結衣「どうかした？」

綾乃「な、なんでも…」

綾乃「えと…船見さんはコーヒーなのね」

結衣「うん、好きなんだ」

綾乃「ブラックコーヒー？」

結衣「うん」

綾乃「大人っぽいわね…」ﾑﾑｯ

結衣「え、そうでもないって」

結衣「それにしても…京子のやつ遅いなぁ…」

綾乃「そうね…あんまり遅いと罰金バッキンガムよ！」

結衣「ぷっ…」ｸｽｸｽ

綾乃「あっ…」ｶｧｯ

綾乃（やっぱり恥ずかしいわ！）

prrrrrrrrrr

結衣「あ、電話だ…ちょっとごめんね」

綾乃「あ、うん」