P「台風ですね」 (51)

P「それにしてもすごい風ですね」

小鳥「濡れずに帰ってこられてよかったですね。私は家を出てすぐにびしょ濡れのすけすけになりましたが」

P「濡れずに済んだのは社長のおかげですね」

律子「そうですね。社長には感謝しないと…」

小鳥「……すけすけに…もういいです」

プロデューサーと律子の場合

P「すごい風と雨ですね」

小鳥「そうですね。私は家を出てすぐにびしょ濡れになりました」

P「そうですか」

小鳥「ブラウスのあたりがびっしょりと」

P「まぁ、なんでもいいですけれど」

小鳥「ブラウスがびっしょり濡れてすけすけなので、しっぽりと…もういいです」

律子「今日の仕事は、竜宮小町と美希たちの歌番組の出演だけですか」

P「だけでよかった。さすがに今日は仕事が多くてもさばききれない。そういえば、車のキーは一つだけですね」

律子「しかも5人乗り」

P「俺と美希、響、貴音で4人。あとは、迷わないようにあずささんで5人ですね」

律子「私と伊織と亜美はどうすればいいのですか?」

P「タクシーでいいじゃないですか」

律子「プロデューサー殿の方がタクシーでいいと思います」

小鳥「どうせ経費で落ちるからあまり変わらない気がしますが」

律子「社の車だと歌の確認がぎりぎりまでできるんです」

小鳥「あーなるほど…くしゅんっ」

P「可愛いくしゃみですね。早く着替えたほうがいいですよ」

小鳥「プロデューサーさんが見てくれるまで着替え…ます。はいはい」

P「さて、ここは平等にじゃんけんを」

律子「わかりました。せーの…」

社長「やぁ、君たちおはよう。」

律子「丁度いいところに来てくれました。おはようございます」

P「ちょうどよかった、おはようございます」

社長「二人そろって目が変だが?と」

P「社長の車を貸してください」

律子「貸してください」

社長「いやいや、30分後にアイドル事務所間の会議に行くところなのだが」

P「なんの会議ですか?」

社長「実は如月君がバストの表記の仕方を、
B以下の子は1.5を乗じた数字で表記すべきと規格の変更を訴えていてね」

P「後で説教しておきますが、そういうのってアイドル事務所間の規格で決まっていたんですね」

律子「初めて知りました」

社長「議題が上がって数名の賛成があった以上、会議をしなければならないのだよ」

律子「わかりました」

P「車のキーを貸してください。このままだとアイドル達がびしょ濡れになってしまいます」

社長「うぅむ。わかった。後で返してくれたまえよ」

P「ありがとうございます」

律子「プロデューサー殿行きましょうか」

社長「音無君、タクシーの手配をお願いできるかね」

小鳥「はい」


小鳥「……途中で事故による渋滞があったようで来られないと」

社長「そうかそうか…私が濡れればアイドル達のためになるんだ。行ってくる」

春香の場合

春香「今日は久しぶりのお休みです!!ということは久しぶりに学校に行けるということです!
学校ですよ!学校!友達と会えるんですよ!」

母「春香~朝からうるさいわよ~」

春香「お母さん!今日もいい天気だね!」

母「なに言っているのよ。外は…」

ゴォォォォォ

春香「…………リモコンかしてっ!」

TV『暴風警報は以下の地域で朝6時の段階で発令されております』

春香「」

母「ちょっと、そんなに落ち込まなくても」

春香「グスンッ」

千早の場合

千早「暇だわ…そうね歌を歌おうかしら」

千早「あおいーーーとりぃぃぃい」ゴオオオオオオォォォォォォォッ

千早「くっ、室内なのに大自然の音にかき消されたわ…」

ドンッ

千早「また壁ドン…お隣も暇ね。けど壁ドンくらいで諦める私じゃないわ。もっと声量を上げて…」

千早「あおいーーーとりぃぃぃいもぉししあわぁぁぁせええぇぇぇぇ」コォォォォォォォ

千早「勝った…大自然に勝ったわ!」

千早「今度はベランダで風に向かって歌ってみようかしら。室内で勝ったなら外でも勝てるはず」

千早「すぅぅぅぅぅ、あぉおいーーーぅとりぃぃぃいもぉしぃぃしぅあわぁぁぁせええぇぇぇぇ~」


千早「歌い切ったわ…第三部完!!大自然の音さえも凌駕する声…きっと天国の優に届いているはずだわ」

千早「さて、濡れてしまったことだからお風呂に入ろうかしら。社長が新しい企画を通してくれているといいのだけれど」

ウィルソン『ハウス!俺の家の家具を売ったのか!』

ハウス『お前の家具じゃなくて、女に選んでもらったお前の家具だ』

ウィルソン『次勝手なことしたら本気で怒るぞ!!』 ピッ

真美「うあうあ~暇だよ~ドラマも見飽きたよ~」

真美「亜美はお仕事でいないし、学校はお休みだし、勉強は中学3年生の範囲まで終わらしたし…」


真美「……誰かツッコンでよ~」

真美「……///」

真美「違うから!変なこと考えたわけじゃなくて!!って誰に言い訳しているんだろ?」

真美「暇だから兄ちゃんにメール打ってみよう」

真美「大好きっと…ってさすがにこれはまずいよね~」

→送信

真美「ちょっ!どうしてっ!送信しちゃだめだよって、どうしてこういうときに限って早いの~」

真美「これだからタッチパネルは~って返信来た」

P『俺も大好きだよ』

真美「~~///」バタバタバタ

母「こらー真美うるさいわよ~」

真美「な、なんでもないよ~」

真美「これって脈ありだよね」

真美「心臓がバクバクしてきたよ」

真美「そ、それじゃあ…兄ちゃんの担当しているアイドルとして?それとも友達として?」

真美「送信っと」

P『異性として』

真美「~~///」バタバタバタゴロゴロゴロ

真美「ってスマフォ抱きしめて何してるんだろ。あー顔がにやけてるの自分でもわかるYO!」

真美「真美も兄ちゃんの事異性として大好きだよっと」

真美「えへへ…えへへ…」

テレビ局
P「俺の携帯で何してるんだ?」

亜美「ボランティアだよ~」

P「そうか、イタズラはほどほどにな」

亜美「わかってるよ~」(多分今頃ベットの上で転がってるのかな?)

やよいの場合
前日

プシンップシンッ

やよい「雪歩さん、お家の補強手伝ってくれてありがとうございます。そろそろ休憩にしませんか?」

雪歩「うん、ありがとう」

長介「すげぇな。釘を一瞬で打てる機械なんてあるんだ」

雪歩「釘打機って言うんだよ」

長介「銃みたいでカッコ…」

やよい「長介!危ないから触っちゃダメ!」

長介「はーい」

雪歩「長介君が手伝ってくれているからお姉ちゃん助かってるよ」

長介「……///」

やよい「まったく長介ったら」

雪歩「それじゃあベランダの引き戸を補強しよっか」

やよい「はい」

やよい「それにしても大がかりな機械ですね」発電機、エアコンプレッサー

雪歩「電動は使い物にならないから、やっぱりエアコンプレッサーがいるんだよ」

長介「暑い~」

雪歩「でもエアーだとノズルを変えて」

長介「?」

雪歩「靴の中に高圧空気を入れると」プシュッー

長介「涼しい~」

やよい「すごい知恵ですね!!」

雪歩「現場で監督に見つかると怒られるから注意だよ」

長介「はーい」

かすみ「(どこで使う気なんだろう…)」

真の場合

真「Zzz…Zzz…」

真パパ「鈴鹿サーキットに三日連続で行っていたから、さすがに疲れて眠りこけているな」

真「Zzz…Zzz…」

真パパ「流石にあの渋滞はひどかったな。おやすみ真」

真「Zzz…Zzz…」

真「って、寝ているだけで終わりなんてあんまりだよ!」

真「って言ってもやることないしな~」

真「ランニングしよーっと」※台風です

真「ちょっと雨が強いけれどこれくらいならなんとななるよね」※台風です

真「んーどうせ家に帰ってきても暇だし、事務所に行けば誰かいるよね」

真「もしびしょ濡れで事務所に着いたら、プロデューサーがタオルを持ってきてごしごし拭いてくれて」

真「それでこれを着たらってフリフリのドレスを、その後お姫様抱っこで暖めて…グヘヘ」

パパ「(どこで育て方間違ったのかなー?)」

真「そうと決まれば事務所にレッツゴー!!」※台風です。決して真似をしないでください

事務所
真「こんにちはーっ!」

小鳥「はっ!いけない寝ていたわ」

真「あれ?小鳥さんだけですか?」

小鳥「そうよ。プロデューサーさんと律子さんは収録に」

真「あちゃー。そういえばそうだった」

小鳥「どうかしたの?」

真「いえ」

小鳥「びしょ濡れだけれど、着替えなくていいの?風邪ひいちゃうわよ」

真「プロデューサーが帰ってくるまでこの状態で待ちます」

小鳥「(私と同じ考えの人がここにも…)」

真「んふふ~」

小鳥「真ちゃん、服を用意してあげるから着替えなさい」

真「いやですよ~それに風邪ひいたら引いたでプロデューサーが看病しに…」

小鳥「(まったく同じ考えとは。もう少しひねって考えよう…)」

真「早く帰ってこないかなー」

小鳥「真ちゃん、もし風邪ひいたらどうなると思う?」

真「どうなるんですか?」

小鳥「雪歩ちゃんが看病に来るわよ」

真「バスタオルください」

小鳥「いい子はお姉さん好きよ」


真「ふいーさっぱりした~」

小鳥「ブハァッ(スポブラスパッツほんのり濡れた美少女真ちゃんは反則よ)」

真「あれ?これってフリフリですか?」

小鳥「ごめんなさい。事務所にある服がそれとジャージだけだったの」

真「やーりいっ!フリフリもーらいっ!」

小鳥「ということは、私がジャージを着ればいいのね」

真「?」

社長の場合

高木「というわけで、B以下の子のバストには1.5の乗数をかけてプロフィールに表記するということで…」

黒井「そんなことして何の意味がある?」

高木「いやぁ、私にもさっぱり」

石川「そうしてわからないのに規格の変更を?」

高木「如月君がどうしてもと言うから」

黒井「だいたいこんな嵐の日に呼ばれる身にもなってくれ」

高木「(帰りたい…)」

ひびたかの場合

響「やっと事務所に戻ってこられたぞー」

P「疲れた。今度フロントウィンドウにはっ水コーティングしてもらわなきゃ」

貴音「ということで、響。らぁめんを食べに行きましょう」

P「ということでって、何の脈絡もなかったぞ」

貴音「お気になさらず。響、今日は近くのらぁめんやが半額の日なのです。」

響「そうなんだ。じゃあ、カップめん食べるね」

貴音「響…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

響「貴音、ちょっと怖いぞ」

貴音「半額セールの日はいつもよりお客が多く来ます」

響「そ、そうなんだ」

貴音「その分すぅぷを大目に作ります」

響「そうだね」

貴音「いつもより多くの材料を使うので、少しだけ味が変わるのです」

響「自分その店に連れて行ってもらったことあるけれど、多分わからないと思う」

貴音「というわけで行きましょう」

響「貴音ー!!首持って引きずらないでよー、うわーん!!」

貴音「らぁめんが私を呼んでいます」

P「私たちじゃないのかよ。響をカウントしてやれ」

響「プロデューサー!!絶対生きて帰ってくるぞー!!」

P「おう、タオルはあるが着替えはないからな」

響「!?」

貴音「裸になることが怖くてらぁめんが食せますか?答えは否です」

響「うわーん!!」

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