京子「トリック・オア・トリート!!」(168)

結衣「…まだ、お菓子パーティー始まってないだろ」

京子「ああん、結衣のいけずぅー」

結衣「あと、その変なマスク外せ」

京子「こわい?ひょっとしてこわい?」

結衣「キモい」

京子「…」

京子「…さ、さぁて、結衣は何のお菓子を持ってきたのかなぁ?」

結衣「コラ!あかりとちなつちゃんが来てからだ!」

京子「ちょっとくらいいいじゃんかよー」ブーブー

結衣「もうすぐ来るからちょっとくらい待てんのかお前は」

京子「へいへい」



エログロなし
書き溜めあり
おかしいところは脳内補完してください
スレタイ被ったらごめんなさい

あかり「お待たせー!」

ちなつ「結衣先輩は吸血鬼なんですね!私、結衣先輩になら血を吸われても良いです!」キャッキャ

結衣「あはは…」

京子「私も魔女っ娘ちなつちゃんになら魔法かけられても良いよ!」

ちなつ「京子先輩は何ですかそれ、なんの仮装ですか?」

京子「ゾンビ」

あかり「京子ちゃん怖いよぉ」

結衣「あかりはフランケンシュタインか…」

結衣(お団子にボルトが刺さってる)

結衣(ハロウィンか…)


あかり「この飾り付けすごいね!」

京子「ヘヘン!私の手にかかればこんなもんよ!」


結衣(京子は覚えてるのかな)


ちなつ「京子先輩もちゃんとお菓子持ってきたんでしょうね?」

京子「一応持ってきたよ!」

あかり「あかりも持ってきたよ!」


結衣(もうずいぶん前だから忘れてるかな)

結衣(数年前のハロウィンのこと…)



京子「トリック・オア・トリート!!」

数年前のハロウィン
………………
…………
……

ロリ京子「とりっくおあとりーと?」

ロリ結衣「そう、トリック・オア・トリート」

ロリ京子「なぁに、それ?」

ロリ結衣「明日のハロウィンでおかしを貰うための呪文」

ロリ京子「ハロウィンってなぁに?」

ロリ結衣「外国のお祭りなんだって」

ロリ京子「へー」

ロリ結衣「子供がおばけの格好して町を歩くの」

ロリ京子「お、おばけ…」

ロリ結衣「それで大人の人からおかしをもらうんだって!」

ロリ京子「おかし!」

結衣「でも、おかしをもらうにはある言葉を言わないといけないんだ」

京子「ある言葉って?」

結衣「それが、トリック・オア・トリート」

京子「とりっくおあとりーと?」

結衣「トリック・オア・トリート!」

京子「とりっく・おあ・とりーと…?」

結衣「そう!トリック・オア・トリート!」

京子「へー、どんな意味なの?」

結衣「知らない!」

結衣「とにかく、この呪文をハロウィンに唱えるとおかしがもらえるんだ!」

京子「すごい!」

結衣「だから明日の朝私の家に集合な!」

京子「うん!あかりは?」

結衣「あかりも呼ぶ!」

京子「えへへ…おかし、楽しみだなぁ」

結衣「じゃあ、私あかりんち行ってくる!」

京子「ま、まってぇ!私も行く!」

結衣「うん!早く行こう!」

あかり母「あ、結衣ちゃんに京子ちゃんじゃない、こんにちわ」

結衣&京子「こんにちわ!」

あかり母「どうぞ、あがって?」

京子「お、おじゃましまs」

結衣「京子!」

京子「な、なに?」

結衣「あかりにはお外で言うの!」ボソボソ

京子「なんで?」ボソボソ

結衣「ハロウィンのこと大人にはナイショだから」ボソボソ

京子「あ、そうだね」ボソボソ

結衣「あかりのお母さん!今日はお外で遊ぶ!」

あかり母「あら、そう?じゃあちょっとまっててね…あかりーー!結衣ちゃん達が来てるわよー!」

あかり「はーい!」

あかり「へー面白そう!」

結衣「だろ!それでそのハロウィンは明日なんだ!あかりはおかし食べたくないか?」

あかり「あかり、おかし食べたい!」

結衣「よし!なら明日の朝私の家に集合だ!」

あかり「ブ、ラジャー!」

京子「早く明日にならないかなぁ」

翌朝
結衣宅

京子「結衣ー!」

結衣「京子!あがってあがって!もうあかりも来てるよ!」

京子「おじゃましまーす」

結衣母「あ、京子ちゃん、いらっしゃい」

京子「あ、結衣のお母さん、こんにちわ!」

結衣母「こんにちわ」

結衣「お母さん!絶対、部屋来ないでよ!」

結衣母「はいはい」

あかり「京子ちゃん、やっほー!」

京子「や、やっほー」

結衣「じゃあ、みんな揃ったところで今日の作戦を説明します!」

あかり「わーい!」

京子「作戦?」

結衣「名付けて、ハロウィン大作戦!」

あかり「おおー!」

結衣「今日は外に行って大人の人からおかしをもらいます!」

結衣「京子!ハロウィンの呪文覚えてる?」

京子「とりっく・おあ・とりーく!」

結衣「トリック・オア・トリートだ!」

京子「え?とりっと…?」

結衣「トリック・オア・トリート!」

京子「とりっく・おあ・とりーと」

結衣「そう!」

結衣「よし、じゃああかりも言ってみろ!」

あかり「とりーく・おあ・とりっと!」

結衣「トリック・オア・トリート!」

あかり「とりっく・おあ・とりーと?」

結衣「そう!じゃあ練習しよう!」

結衣「せーの!」

三人「トリック・オア・トリート」

結衣「声が小さいぞ!」

三人「トリック・オア・トリート!」

結衣「もっと!」

三人「トリック・オア・トリート!!」

結衣「その調子だ!」

三人「トリック・オア・トリート!!」

………

結衣「ふぅ、まぁ練習はこれくらいで良いだろ」

結衣「じゃあ早速お外に行こう!」

あかり「おー!」

京子「お、おー」

………

結衣「どの人にする?」

京子「し、しらない人に声かけるのはずかしいよぉ」

結衣「大丈夫だよ!私がついてる!」

あかり「あ、あのおばさん優しそうだし良いんじゃない?」

結衣「でかした!あかり!」

あかり「えへへ」

結衣「じゃあ早速行くぞ!」

結衣「すみません」

おばさん「あら?どうしたの?道に迷っちゃった?」

結衣「いえ、あの…せーの!」

結衣「トリック・オア・トリート!」
あかり「とりっく・おあ・とりーと!」
京子「…と、とりっく………うぅ…」ボソボソ

おばさん「ふふ、そういえば今日はハロウィンだったわね、んー…」

おばさん「…ごめんなさい、今お菓子持ってないの」

結衣「そ、そうですか…」

おばさん「こんなことになるなら、さっき何か買っておけば良かったわ」

結衣「いえ、ありがとうございました」

おばさん「いえいえ、それじゃあ頑張ってね」

結衣「はい!」

あかり「ダメだったね…」

結衣「持ってないんじゃ仕方ないよ」

あかり「そうだね、次!次こそ貰おう!」

結衣「京子?大丈夫?」

京子「だ、大丈夫っ!」

結衣「はずかしいかもしれないけど頑張ろう!」

京子「うん、さっきはちゃんと呪文言えなくてごめんね」

あかり「次は頑張ろうね!京子ちゃん!」

結衣「すみません」

JK1「ん?この子達知り合い?」

JK2「いや、知らないけど…どうしたのかな?」

結衣「せーのっ!」

結衣「トリック・オア・トリート!」
あかり「とりっく・おあ・とりーと!」
京子「…と、とりっく・おあ・とりーと…」

JK達「か、かわいい~!!」

JK1「どうしよう?なんか持ってる?」

JK2「えーと…眠気覚ましに買ったミンティアドライハードなら…」

JK1「それはダメでしょ…泣いちゃうよこの子達」

JK2「だよね…」

JK2「ごめんね、お菓子持ってないや」

結衣「そうですか…」

JK1「ねね、誰かにお菓子貰えた?」

結衣「まだ、もらえてなくて…」

JK1「そうなんだ…頑張ってね!」

結衣「はい!」

………

あかり「またダメだったね…」

結衣「まだまだこれから!」

京子「私も頑張る!」

結衣「その意気だ京子!次はもっと大きな声で!」

………

おじいさん「お菓子はもっとらんなぁ~」

………

お姉さん「ごめんね」

………

おじさん「ああ!今日はハロウィンか…お菓子持ってたらあげるんだけどねぇ」

………

結衣「ダメだ…」

あかり「なんで呪文が効かないんだろう?」

結衣「う~ん、京子の声が小さかったのかも?」

京子「ご、ごめんね」

結衣「あ!」

結衣「お化けの格好してないじゃんか!」

京子&あかり「あ!」

結衣宅

結衣「ただいまー」

京子&あかり「おじゃましまーす」

結衣「…あれ?お母さんいないな、買い物かな?」

結衣「まぁいいや、部屋行ってて」

京子&あかり「はーい」

………

結衣「おまたせー」

京子「それなに?」

結衣「水性の色ペン、これでおばけっぽくお化粧するんだ」

あかり「おおー!」

京子「お、おこられないかなぁ?」

結衣「大丈夫!」

あかり「あかりからお化粧して!」

結衣「…うん、こんなもんかな!」

あかり「かがみ!かがみみせて!」

結衣「はい」

京子「あかり、へんなかおー」

あかり「…」

結衣「あかり、どうかな?」

あかり「ぎゃおー!!!」

京子「あはは!あかりこわーい!」

結衣「おばけだおばけだー!」

結衣「次は京子の番だ!」

………

結衣「よし!みんなお化けになったな!」

京子「結衣、自分のこと忘れてるよ」

結衣「あっ」

あかり「あかりがやってあげる!」

………

結衣「今度こそ大丈夫だな!」

京子「うん!」

あかり「ぎゃおー!!!」

結衣「それじゃあいくぞー!」

京子&あかり「おー!!」

結衣「すみません」

お姉さん「ん?どうしたの?道に迷ったのかな?」

結衣「トリック・オア・トリート!」
あかり「とりっく・おあ・とりーと!」
京子「と、とりっく…あ…」

お姉さん「ああ、それは仮装だったのね!えーと…」

お姉さん「…ごめんね、お菓子持ってないわ」

結衣「そうですか…ありがとうございました」

結衣(まただめか…)

………

お兄さん「ごめんよ、お菓子あったんだけど食べちゃった」

………

おじさん「お嬢ちゃんたちわるいね、お菓子持ってないんだ」

………

おばさん「あはは、面白いわね、でもごめんなさい、お菓子持ってないの」

………

あかり「またダメだったね」

結衣「大丈夫!次はもらえるよ!」

京子「…」

結衣「すみません」

おばあさん「あら、どうしたの?」

結衣「トリック・オア・トリート!」
あかり「とりっく・おあ・とりーと!」
京子「と、とりっく・おあ・とりーと…」

おばあさん「あらあら、かわいいお化けさん達ね」

おばあさん「何かないかしら…」

おばあさん「あ、あめならあったわ」

あかり「やったぁ!」

おばあさん「あ、でも、あと二つしか無いわ…これじゃ不公平になるわね」

あかり「ふたつか…それじゃあ仕方ないね、ありがとうおばあさん!」

結衣「そうだね、ありがとうございました」

京子「ま、まって!」

結衣「どうしたの?京子」

京子「おばあさん、そのあめ、この二人にあげてください」

おばあさん「別にあげるのはかまわないけど…」

結衣「だめだよ京子、それじゃ京子が食べられないし」

あかり「そうだよ京子ちゃん!」

京子「で、でも…」

結衣「…おばあさん、お引き留めしてすみませんでした、ありがとうございました」

おばあさん「…そう、ごめんね」

あかり「バイバイおばあさん!」

………

結衣「…京子」

結衣「さっきはなんであんなこと言ったんだよ」

京子「だ、だって…」

京子「私…声もちいさいし、恥ずかしいがっちゃってお化けっぽくないし…」

京子「私がいなければ二人ともちゃんとおかしが食べられたのに…私がじゃましちゃってるから…」

京子「だから…私は帰るから、二人で頑張ってよ」

結衣「何言ってるんだよ!」

結衣「京子はいないとダメなの!」

京子「で、でも!」

結衣「でもじゃない!京子はそうやってすぐウジウジする!」

結衣「いっつもそう!」

京子「だから私は帰るって言ってるじゃん!結衣の分からず屋!」

結衣「分からず屋は京子だ!」

京子「うぅ…結衣のバカ!」

結衣「京子のバカ!」

あかり「ふ、ふたりとも、ケンカはよくないよぉ…」オロオロ

結衣「…」

結衣「もういい!今日は解散!」

結衣「ただいまー…」

結衣母「あら、おかえり」

結衣母「どうしたの?その顔」

結衣「…ちょっとね」

結衣母「はやく、顔洗ってきなさい」

結衣「はーい」

結衣「はぁ…」

結衣(ケンカしちゃった…)

あかり(結衣ちゃんと京子ちゃんがケンカするなんてめずらしいな…)

あかり「ただいまー」

あかり母「あらおかえり」

あかり母「まぁ!あかりその顔どうしたの!?」

あかり「え?」

あかり母「その落書き!」

あかり「ああ!そっか、お化けしてたの忘れてた!」

京子母「あら、京子、おかえり」

京子「…」

京子母「何その顔?」

京子母「…京子?」

京子「…!た、ただいま!」

京子母「おかえり、なにかあったの?」

京子「え?な、なんでもないよ!」

京子母「…ケンカでもしたの?」

京子「…」

京子母(ケンカしたのね…)

京子母「とりあえず顔洗ってきなさい」

京子「うん」

京子母「で、何があったの?」

京子「え?」

京子母「ケンカしたんでしょ」

京子「し、してないよ」

京子母「結衣ちゃんでしょ」

京子「っ!」ギクッ

京子母(まぁそうよね…あかりちゃんはケンカしないわよね)

京子母「話してみなさい」

京子「…」

~回想~

結衣「ハロウィンのこと大人にはナイショだから」

~~~~

京子「お母さんにはナイショなの」

京子母「…そう、ならいいわ」

京子母「お母さんから一つアドバイスあげる」

京子母「仲直りするコツは『ごめんなさい』と『プレゼント』よ」

京子「…うん!」

京子母「じゃあお昼ご飯作っちゃうわね」

京子「うん!」

京子(『ごめんなさい』と『プレゼント』かぁ…)

京子(…よし!)

京子母「京子ー、ご飯出来たわよー」

京子母「京子ー!」

京子母「京子?」

京子母「あれ?京子ー?いないのー?」

京子母(…仲直りしにいったのね)

京子母「ラップかけとかなきゃ」



京子(私が結衣とあかりに迷惑かけちゃったから)

京子(ちゃんと『ごめんなさい』しないと)

京子(そのためにも私一人で二人の分もおかしもらうんだ!)

京子(誰に話しかけようかな…)

京子(あ、あの人にしよう)

京子「す、すみません…」

おばさん「あら、どしたの?」

京子「…と」

おばさん「と?」

京子「とりっく・おあ・とりーと!」

おばさん「ごめんね」

京子「い、いえ、ありがとうございました」

京子(はぁ~ドキドキしたぁ~)

京子(結局おかしはもらえなかったけど)

京子(一人でもちゃんとできた!)

京子(この調子で頑張ろう!)

………

………

お姉さん「ごめんね」

京子「ありがとうございました」ペコリ

京子(また、ダメだった…)

京子(やっぱり、私じゃ無理なのかな…)

グゥーー
京子(…お腹空いたな)

京子(一回家に帰ろう)

京子(…ってあれ?)

京子(ここどこだろう?)

京子宅

京子母(おかしい)

京子母(もうとっくに帰ってきてもいい頃なのに)

京子母(結衣ちゃん家に電話してみるか)

prrrrr
結衣『はいもしもし船見です』

京子母「あ、結衣ちゃん?京子のお母さんだけど」

結衣『あ、京子のお母さん』

京子母「今京子そっちにいるかしら?」

結衣『いないよ、お母さんにかわる?』

京子母「…うん、お願い」

結衣母『…はいもしもし、どしたの?』

京子母「京子が帰ってこないの」

結衣母『え?』

京子母「今日結衣ちゃんとケンカしたみたいで」

京子母「てっきり仲直りしに結衣ちゃんのところに行ったんだと思ったんだけど」

結衣母『…結衣が帰ってきてからは来てないわよ』

京子母「あかりちゃんのところかしら?」

結衣母『とりあえず電話してみていなかったらまた連絡して』

京子母「うん、ごめんね、迷惑かけて」

結衣母『いやいや、お互い様でしょ』

京子母「それじゃ」

京子「とりっく・おあ・とりーと!」

俺「おっ、おぢさんにいだずたされたいのかなー? 安心してね、白くておいしいお菓子をいっぱいあげるよ♪」

あかり母『いや、うちにも来てないわよ』

京子母「そう…」

あかり母『警察に連絡した方が良いのかしら?』

京子母「とりあえず近所を探してみる、名札はつけてたはずだからそこまで心配いらないと思うけど…」

あかり母『私も探してみるわね』

京子母「ありがとう」

………

結衣母『そう…やっぱりいなかったのね、心配だわ…』

京子母「とりあえず近所を探してみる」

結衣母『私も探してみるわ』

京子母「ありがとう、見つけたら連絡ちょうだい」

結衣母『わかったわ』

結衣宅

結衣「ねーどうしたの?」

結衣母「京子ちゃんがね、帰ってこないんだって」

結衣「えっ!?」

結衣母「結衣、京子ちゃんが行きそうなところとか知らない?」

結衣「…私のせいだ」

結衣母「…結衣?」

結衣「…探してくる!」ダッダッダッ

結衣母「あ、こら!結衣!まちなさーい!!」

結衣母「…はぁ」

prrrrr
結衣母「もしもし、探してる途中、結衣見つけたら拾っといて」

京子母『え?』

結衣母「京子ちゃんがいなくなったって言ったら飛び出して行っちゃった」

あかり宅

あかり「お母さん出かけるの?」

あかり母「京子ちゃんが帰って来ないんだって、ちょっと探してくるわね」

あかり「え!?京子ちゃんが!?」

あかり母「お留守番お願いね」

あかり「ま、まって!あかりも行く!」

あかり母「あかりはお留守番してなさい」

あかり「京子ちゃんがいなくなっちゃったのに、あかり何もしないのイヤだよぉ!」

あかり母「…あかり」

あかり母「じゃああかりは京子ちゃんのお家にいてくれる?」

あかり「京子ちゃん家?」

あかり母「京子ちゃんから電話がかかって来るかもしれないでしょ?」

あかり母「それに京子ちゃんが帰ってきても寂しくないように…ね?」

あかり「…うん!あかり、京子ちゃんのお家にいる!」

prrrrr
あかり母「もしもし、あかりが今からそっちに行くから、そっちの家の中に待機させといて」

京子母『え?』

あかり母「あかりも何かしたいんだって、電話番とかさせてあげてちょうだい」

京子母『…助かるわ、ありがとう』

町の外れ

京子(ど、どうしよう…全然知らないところに来ちゃったよぉ…)

京子(お家に帰りたいよぉ…)

京子(足が疲れたよぉ…)

京子(おなかへったよぉ…)

京子(結衣ぃ…)

京子(こんなことになるなら、お昼食べてからにすれば良かったな…)

京子(お母さんきっと心配してるだろうな…)

京子(…)グスッ

京子(ううん!泣いちゃダメ!)

京子(とにかく、早く帰らなきゃ!)

京子(…)

~回想~

京子母「いい、遊びに行くときあんまり遠くに行ったらダメよ」

京子母「迷子になっちゃったら、もうお家に帰れなくなるからね!」

~~~~

京子「私…もうお家に帰れないのかなぁ…」

京子「おなかへったよぉ…お母さぁん…」グスッ

知らない公園

結衣「京子ぉーー!」

結衣「はぁ、はぁ、はぁ…」

結衣(京子はきっと一人でおかし貰おうとしてるんだ…)

結衣(ほんっとに…京子のバカ!)

結衣「京子ぉーーー!!いたら返事しろぉーーーー!!」

シーン

結衣(…いないか)

結衣(くそ!もうすぐ日が暮れるのに!)

結衣(まったく!どこだよ!京子!)



あかり母「歳納さーん!」

京子母「見つかった?」

あかり母「いや、学校の方探して見たけどいなかったわ」

京子母「そう…ホントにどこ行ったのかしら…」

あかり母「なにかトラブルに巻き込まれてなきゃ良いけど…」

京子母「うん…」

あかり母「暗くなっても見つからないようなら、警察に連絡しましょう」

京子母「そうね、ありがとう!」

京子母「はぁ、はぁ、はぁ…」ダッダッダッ

京子母(思ったより遠くにいるのかしら…)

結衣母「おーい!」

結衣母「どう?みつけた?」

京子母「いや、いないわ、一通り公園は見て回ったんだけど」

結衣母「団地の方にもいなかったわ」

京子母「結衣ちゃんも全然いない」

結衣母「これはきっと結構遠くに行ったわよ」

京子母「そうね…駅の方探してみる!」

結衣母「私は商店街の方に行ってみるわ!」

京子宅

あかり(ひ、ひとりでお留守番かぁ)

あかり(うちはお姉ちゃんがいるから一人でお留守番することはなかったけど)

あかり(京子ちゃん一人っ子だもんね…)

ガタッ
あかり「ひッ!」ビクゥ!

あかり(な、なに?泥棒さん?)

あかり(そ、それとも、お、おばけさん…?)

あかり(お庭の方からだ…)

あかり(こ、こわい)

あかり(こわいけど…確かめなきゃ…)

あかり(…)ドキドキ

ニャー
あかり「な、なーんだぁ…猫さんかぁ…」

あかり(びっくりしたなぁ…もう…)

あかり(でも安心したよぉ)

あかり(あかりも一人でお留守番出来るんだから!)

山の近く

グゥーー
京子(おなかへったなぁ…)

京子(もう歩けないや…)

京子(もう暗くなってきちゃった)

京子(…人が全然いない)

京子(古いお寺と…)

京子(…お墓がある)

バサッ! カァーカァー
京子「うわぁ!!」ペタン

京子(こ、こわいよぉ…)

京子(あ…だめ…泣きそう…)

京子「…結衣ぃ…!」グスッ

住職「おや?どうしたんだい?お嬢ちゃん」

住職「そうか、迷子になっちゃったんだね」

京子「う、うん」

住職「一人かい?お友達は?」

京子「…」

住職「あんまり一人でウロウロしてはいけないよ」

京子「あの…その…友達とケンカしちゃって…」

住職「あはは!そうかい!ケンカしちゃったのか!」

住職「ケンカっていうのはお互いに仲直りできるって信じあってるから出来るんだよ」

住職「お嬢ちゃんもそうだろう?」

京子「…っうん!」

住職「まぁ古いところだけど、ゆっくりしておいき」

住職「あ、そうだ」

住職「お嬢ちゃん、名札見せてくれるかい?」

京子宅

prrrrrr
あかり「ひぃ!」ビクゥ!

あかり(で、でんわかぁ…)

あかり(出た方が良いのかなぁ?)

~回想~

あかり母「京子ちゃんから電話がかかって来るかもしれないでしょ?」

~~~~

あかり「京子ちゃんからかも!」

ガチャ
あかり「もしもし!」

住職「もしもし?あれ?妹さんかな?」

………

京子母「もう日が沈んできたわ…」

京子母「こんなに探してもいないなんて…」

京子母「ひょっとして…」

京子母「…」

京子母「…警察に連絡しよう」

prrrrr
京子母「ん?赤座さんからだ」

あかり母『もしもし!』

京子母「見つかった?」

あかり母『今さっきあかりから電話があって』

あかり母『京子ちゃん、山の方のお寺にいるって!』

お寺

グゥーー
京子「あ…」

住職「おなかへったのかい?」

京子「…うん」

住職「ちょっと待ってなさい」

………

住職「ほら、こんなものしかなかったけど」

京子「おせんべいだぁ!」

京子「あっ…!」

住職「…?どうしたんだい?おせんべい嫌いかい?」

京子「あの…お坊さん…」

住職「ん?」

京子「…と、」

京子「トリック・オア・トリート!!」

住職「あっはは!はいはい、もっと持ってくるよ!」

結衣「はぁ、はぁ、はぁ、」ダッダッダッ

ズサーーッ!
結衣「っ痛!!」

結衣(こけちゃった…)

結衣(あー膝から血が出てるや…)

結衣(…いつの間にかもう真っ暗だ)

結衣(ここどこだろう…)

結衣(私も迷っちゃった)

グゥーー
結衣(おなかすいたなぁ…)

結衣「…」

結衣「…どこだよぉ…京子ぉ…」







『トリック・オア・トリート!!』

結衣「京子の声だ!!!」





結衣「京子!!」

京子「結衣!!」

結衣「見つけた…やっと…」

京子「ゆ゙い゙ぃ…ッ!」グスッ

結衣「京子のバカ!」

京子「ご、ごめんね…」

結衣「なんで一人で出かけるんだよ!!」

京子「ごめん…」

結衣「ろくに知らない人に話しかけられないくせに!」

京子「それもごめん!」

結衣「本当に…」グスッ

結衣「…本当に心配しだんだから゙なぁっ…!」ポロポロ

京子「ごめんってばぁあ!!」ポロポロ

京子「…結衣」

京子「私ね」

京子「おかし、もらえたよ」

京子「一人で、おかしもらえたんだよ」

京子「結衣の分も、あかりの分も」

京子「ちゃんともらえたよ」

京子「私」

京子「もう結衣に心配かけたくない」

京子「もう結衣を泣かせたくない」

京子「だから、変わる」

京子「もうウジウジしない」

京子「だから…許して、結衣」

結衣「…もう」

結衣「しょうがないな、京子は」

住職「おやおや、仲直りは出来たみたいだね」

京子「うん、ありがとう、お坊さん」

住職「私は何もしてないよ、お嬢ちゃん」

京子母「京子!!」

京子「お母さん!」

京子母「ああ…よかった…」

京子母「結衣ちゃんもいるわね」

京子母「っもう!」ダキッ

京子「…ごめんね、お母さん」

京子母「早く帰るわよ…もう晩ご飯の時間なんだから」

京子母「本当にありがとうございました」

住職「私は何もしてないですよ」

住職「お礼なら駆けつけてきてくれたその子と」

住職「電話番の子にしてあげてくださいな」

京子母「…結衣ちゃん」

京子母「聞いたわよ、お家飛び出して来たんだって?」

京子母「結衣ちゃんのお母さんも心配してたんだから」

京子母「でも…ありがとうね、結衣ちゃん」

結衣「…うん!」

……
…………
………………

結衣(確かあの後、お母さんと合流して

   お母さんにたっぷりしかられたっけ

   でも、京子がかばってくれて

   最後には頭をなでてくれたんだよね)

結衣(それで、京子のお家に行って

   あかりにおせんべい渡して

   そのまま三人でお泊まりしたんだ)

結衣(ふふ、あかりもずっと一人でお留守番してたから私たちの顔見たとき、号泣したんだよね)

結衣(なつかしいなぁ…)

京子「結衣?どうしたの?」

結衣「え?ああ、いやなんでもない、ちょっとボーッとしてただけ」

京子「ボーッとしてるとお菓子無くなるぞー?」

結衣(まぁもうずいぶん前だし、さすがに忘れてるよね)

京子「ちなつちゃんは飲み物持ってきてくれたんだよね」

ちなつ「はい!いつもの緑茶じゃなくて今日はみなさんのお菓子にあわせて紅茶です!」

ちなつ「しかもちょっと高級なヤツです」

京子「…」

結衣「ん?どうした?京子」

京子「ゆ、結衣は何持ってきたの?」

結衣「私?私はカボチャのプリンを持ってきた」

京子「マジか…超うまそうじゃん」

あかり「プリンだ!あかり、カボチャのプリン大好き!」

結衣「あかりは何を持ってきたの?」

あかり「えへへ、あかりはねー…」

あかり「じゃーん!クッキー!」

結衣「しかも、手作りか…頑張ったな、あかり」

京子「おおう、うまそーだな」

あかり「えへへ♪」

結衣「で、京子は?」

京子「わ、私?」

ちなつ「…まさか本当は忘れたんじゃないでしょうね?」

京子「いや、持ってきた!持ってきたよ!」

結衣「なら早く出せよ」

京子「いやさ?まさかみんなお菓子に本気出すとは思わなくてさ?」

結衣「?」

京子「みんなの後だと出しづらいなぁーなんて」

結衣「なんだよ、焦らすなよ」

京子「みんな怒らないでほしいんだけど…」

京子「…おせんべい、持ってきちゃった♪」

結衣「…」

京子「ゆ、結衣さん?」

結衣「…ふふ、京子はプリン抜きな」

京子「そんなぁ!」



~~~~~~~~~fin~~~~~~~~~

オナニー鑑賞ありがとうございました!

結京がケンカするSSってあんまり無いよなってどこかの紳士が言ってたから幼少期で書いてみた



投下してて気付いたけど
ストーリー完全にトトロだこれ

乙!

>>1が他に書いたゆるゆりSSある?
あったら教えてくれ

>>150

綾乃「私、歳納京子に好きだって言う」結衣「…好きにすれば」
結衣「え?京子、アメリカ行くの?」
櫻子「明日は向日葵の誕生日だ」


ちょっとひまさくに浮気してた

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