ダル「ポケモンで勝てば『…』だと…!?」フェイリス「だニャ!」(192)

代行

スレ立て代行感謝。
大分前に半端に終わってしまったシュタゲSSの再投下させてください…
若干加筆修正入れてる箇所があります。
書き終ってるので最後までぶっ続けて投下するつもりですwww

原作やったのが大分前でキャラの口調の細かいとこは忘れてること。
ポケモン廃人がかなり出てくること。
フェイリスの眼について、オカリンはまだ知らずさらに筆者の独自解釈が混ざってます。
ダルの変態成分が足りません。
以上気をつけてくださいww
こまかめのポケモン用語も出てきますがなるべく注釈いれていきます。
全15k程度の分量になりました。
一応最初から投下していくので、しばらくは前回と同じです。
以下投下

~ある日の午後・メイクイーン内~

フェイリス☆ 3 - 0 ほうおういん

岡部「ぬわぁんだとぉぉおおぉ!?」

フェイリス「キョーマ…毎回大読みし過ぎなのニャ…」

紅莉栖「そんなガチパ使ってカモネギに三縦されるのはどうなのよ?」ニヤニヤ

フェイリス「カモニャンをなめたらダメなのニャ」

ダル「カモニャンwwwカワユスwww」

岡部「我が気高き飛竜達がこのような醜態を晒すはずが…」

ダル「カモネギに起点にされる無敵の飛竜ボーマンダwww」

岡部「えぇい、黙れぃ!あれは夢特性などというふざけた要素が悪いのだ!」

フェイリス「威嚇はおいしく頂いたのニャ!」

紅莉栖「それにしてもいいように読まれ過ぎでしょ」

岡部「フンっ!貴様もフェイリスと戦ってみればわかる。歯が立たないという言葉の意味を知ることになるぞ…」

紅莉栖「はいはい、言い訳乙ww私はそんな無様な負け方はしませんからww」

ダル「もはや美しさを感じるレベルのフラグ建設力だお…」

紅莉栖「言ってなさい!フェイリスさん、私と一戦お願いできないかしら?」

フェイリス「もちろんなのニャ!ルールは※レベル50フラットの見せあいシングル6-3でいいかニャ?」

※6体のポケモンを互いに見せあい、その中から3体ずつ選んで勝負する最もメジャーなルール、なおレベル50以上のポケモンは強制的に50にされる。

紅莉栖「ええ、それでいいわ。見てなさい、岡部…」

岡部「いーーいだろう。見ておいてやる。貴様がフェイリスに蹂躙される様をな!フゥ
ーハッハッハ!!」

フェイリス「クーニャンその意気ニャ!レッツバトールなのニャ!」

フェイリス☆ VS くりごはん

ダル「どれどれ、二人のポケモンはと・・・」

<くりごはん>
テラキオン
スターミー
ユキノオー
エンペルト
ロトム(炎)
ガブリアス

<フェイリス☆>
エーフィ
スワンナ
ランターン
カモネギ
コジョンド
クチート

ダル「これはこれは牧瀬氏もなかなかの厨ポケ使いで…」

※厨ポケ…種族値やタイプ、技が優れており、一般に「強い」とされるポケモン


紅莉栖「うるっさいわね!!厨パとか厨ポケってのは勝てないことを相手のポケモンのせいにしてる負け犬共の言葉よ!!」


紅莉栖「だいたいマイナー使い(笑)気取りたいなら最低限厨ポケの対策くらいしなさいって話よね…」ブツブツ


ダル(牧瀬氏が怖いお…)


紅莉栖「っと、どうしようかな。」


フェイリス「む~、テラキオンとスターミー怖いのニャ…」

紅莉栖(…確かにその2匹はよく刺さりそう)

紅莉栖(でもテラキオンはエーフィで確殺される…か)

紅莉栖(その点スターミーは素早さで上回ってる分より刺さりやすいわね)

紅莉栖(ランターンがきついけどノオーで後だし可能)

紅莉栖(残りは…タイマンで打ち勝てるスカーフガブリアスを選出っと)

  ジーーーー



紅莉栖「ど、どうしたの?」


フェイリス「…なーんでもないニャ♪それではよろしくお願いしまーすニャ!」

テテテーテテテーテテテーテテテーテーーーテレーッテッテッテテーーー


くりごはんはスターミーをくりだした!

フェイリス☆はランターンをくりだした!


岡部「ククク、いきなり劣勢ではないか!どぉーしたぁ?クリスティーナよ!」


紅莉栖「うるさいわねぇ…黙って見てなさい」ポチッ


 もどれ!ランターン!

フェイリス☆はクチートをくりだした!

 いかくでスターミーのこうげきりょくがさがった!

クチートはふうせんでういている。

※ふうせん…地面タイプの技を無効にするが一度攻撃を受けると効果がなくなる


紅莉栖「!?」


くりごはんはユキノオーをくりだした!

あられがふりはじめた!


フェイリス「クーニャンはちょっと真っ直ぐ過ぎだニャ~」


紅莉栖(初手から交代読み交代!?リスクが大きすぎない!?)

ダル「風船で浮かびながら相手を威嚇するクチートたん…」ハァハァ


岡部「ダルよ、自重しろ」


ダル「サーセンwww」


紅莉栖(これはまずいわね…クチートは文字覚える上に地震が効かない以上有効打はない…)

紅莉栖(ランターンをつぶすまでノオーは必要、かといって風船を潰さないとガブも無理)

紅莉栖(けど珠スターミーのドロポンならH振りクチートくらい確1で持っていける。問題はこのターンの剣の舞)


紅莉栖(けどそれはない。確かフェイリスさんの手持ちでガブを受けられるのはクチートだけだし風船は割らせたくないはず。)


紅莉栖(結局相手はどれだけ読めようがこのターン大文字安定、なら…!)ポチッ

クチートはちからをためている。

 もどれ!ユキノオー!

くりごはんはスターミーをくりだした!

クチートのきあいパンチ!

しかしこうかはいまひとつのようだ…

スターミー残りHP4分の3


紅莉栖(あちゃー…鋭い読みというか何というか…)

紅莉栖(けど半減でタイプ不一致の技ならこの程度)

紅莉栖(で、またここで読み合いが発生するのか…)

いきなりすまん…飯ができてしまったorz

15分…いや10分で戻ります!

ダルビッシュ「うっ、もうイく……!」

サエコ「あんっ、いいよぉ、私もイくからぁ!」

ダルビッシュ「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」パンパンパンパン

サエコ「あっ、あっ、あっ、ああ~~!」

ダルビッシュ「くっ……おおっ、出るっ!」

サエコ「あはぁっ、出してぇ! 膣内にいっぱい出してぇ!」

ダルビッシュ「出るっ! 出るビッシュ!」

サエコ「え?」

ダルビッシュ「え?」

岡部「複雑な読み合いだな…」


ダル「……」


岡部「クチートが不意打ちを持っていたとしてスターミーが自己再生を持っている可能性を考えると安易には打てない」

岡部「当然フェイリスにとって安定なのはランターンへの交代だが面が割れてる以上当然読まれやすい」

岡部「交代読み交代でノオー出されたら今度はまずいことになる」

岡部「もちろん助手にもリスクはあるがややフェイリス不利な読み合いか…」

岡部「フフフ…我が分析力は衰えぬな…フゥアーッハッハッハ」

ダル「……」


紅莉栖(…うるさいけど基本的には岡部の言うとおりね。うるさいけど)

紅莉栖(このスターミーは自己再生抜きのフルアタだから不意打ちはかわせない)

※フルアタ…技枠全部が攻撃技の構成。

紅莉栖(でも当然それはフェイリスさんは知らない。なら…ここは押しね)ポチッ


フェイリス「…」

フェイリス☆はスワンナをくりだした!


紅莉栖・ダル「!?」


 スターミーのハイドロポンプ!

 しかし効果はいまひとつのようだ…

スワンナ残りHP半分ちょい


紅莉栖(…確定2発じゃないってことは若干耐久にふってるのかしら?)

紅莉栖(いずれにしろわからない…この交換の意図は何?…)

紅莉栖(確かにこのスワンナがこの先役目あるかは微妙なラインだけどこちらの3体目を見る前に「捨て」は早すぎない?…)

紅莉栖(まぁいいわ。とりあえず十万ボ…!?そういうことね!!!)ポチッ

 くりごはんはユキノオーをくりだした!


紅莉栖「危なかった。十万ボルト打ってまんまとランターンを無償降臨させてしまいそうでしたよ!」


紅莉栖「3体目スワンナへの交代は予想外でしたが…」


岡部「おぉ…助手の目が子供のように輝いている…」


紅莉栖「少し釣り針が大きすぎますよ!!!」キラッキラッ


フェイリス「…何のことかニャ☆?」


 フェイリス☆はクチートをくりだした

 クチートはふうせんでういている。


紅莉栖「」

フェイリス「クーニャンはやっぱり真っ直ぐでかわいいのニャ!」


岡部「釣り針が大きすぎますよ!!!」ウラゴエ


紅莉栖「だ、黙れHENTAI!こ、こ、ここからよ!!!」


紅莉栖(もう一回スターミーで気合いパンチ受けて有利なサイクルに…)


 くりごはんはスターミーをくりだした!

 クチートのつるぎのまい!


紅莉栖「」

紅莉栖(ここは…ふいうち読みで再交代?いや、読まれて気合いパンチ打たれたらそれこそ勝筋がなくなる…)


 クチートのふいうち!

 スターミーはたおれた!


ダル「詰んだお…」


紅莉栖「まだよ!」


くりごはんはユキノオーをくりだした!


紅莉栖(礫で風船を割れば…積まれててもガブなら不意打ち一発は耐える!)

ユキノオーの氷の礫!

 クチートのふうせんが割れた!

クチートの大文字!

クチートの不意打ち!

 ユキノオーは倒れた!


紅莉栖(ここからスカーフガブで何とか3縦しないと…)

 くりごはんはガブリアスを繰り出した!

紅莉栖(風船も割れてるんだし地震いった…く??あれ??)

紅莉栖(フェイリスさんの残りポケモンって…)

紅莉栖(ランターンと…ス ワ ン ナ?)


紅莉栖「」orz


紅莉栖「…」ポ…チ


 クチートのふいうち!

 ガブリアスのげきりん!

 しかしこうかはいまひとつのようだ…

クチートのふいうち!

 ガブリアスはたおれた!


フェイリス☆ 3 - 0 くりごはん

岡部「あれだけ吹いて結局クチートに3縦くらうとはな!フゥーッハッハッハッハッハ」


紅莉栖「…」イライラ


岡部「どぉーしたぁ?言葉もないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?」ニヤニヤ


紅莉栖「…」イライラ


ダル「あー…オカリンオカリン…そろそろやめておいたほうがいいと思われ…」

岡部「そぉ~黙りこくっては面白みに欠けるぞぉ~。フラグ建築士クリスティーナよ。フゥーハハハ」


紅莉栖「(ブチ)ねぇねぇ岡部。ちょっと座って後ろ向いてくれない?」


岡部「どうした?建築士よ。こうか?」ペタン クルッ


紅莉栖「うん、それでいい」


ガシッ ギュゥゥゥゥ


岡部「フェブルァァッァ!チョークスリーパーはやめるんだぁぁぁぁ!キまってる!キまってるぞぉぉぉ!!」


紅莉栖「黙りなさぁぁぁぁぁい!アンタだってカモネギに三縦されてるくせにぃぃぃ!」

岡部「とりあえず放せぇぇ!放すんだぁぁぁぁ!だいたいそんな技かけると体のいろんな部分があたってぇぇぇ………ない…だと!?」


 ギュギュギュィーーー


岡部「わ、悪かった!!だからそ…れ以上力をいれる…と…」カクン


紅莉栖「うるさぁぁぁい!!!そもそもフェイリスさんの読みはなんなのよぉぉぉぉ!」


ダル「あーイチャイチャは僕のいないところでお願いするお。いや、やっぱどこでもいやだ。とりあえずオカリンは爆発すべき」


まゆり「よくわからないけどみんなが楽しそうでまゆしぃは嬉しいのです」

 ガバッ

岡部「ふぅー…ところでダルよ。帰る時にフェイリスがこんなチラシを渡していったんだが」

ダル「ん?フェイリスたんが?」


岡部「あぁ。これだ」ペラッ


 -フェイリス杯開催のお知らせ-

きたる来週○日13時よりフェイリス杯@ポケモン大会を開くのニャ!

と言っても出場者がするのはフェイリスとポケモンで戦ってもらうだけの簡単なお仕事ニャ!

勝てばニャンとフェイリスから「愛のあるハグ」をプレゼント!

負けてもティッシュがもらえるニャ!

ドシドシご参加待ってるのニャ!



まゆり「フェリスちゃんはゲーム大好きだねぇ」


岡部「文面でもあの口調なのか、猫娘よ…」


紅莉栖「何というかフェイリスさんらしいわね…」

ダル「……」プルプル


岡部「どうした?マイフェィバリットライトアームよ」


ダル「……」プルプル


岡部「ん?」


ダル「キターーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」


ダル「遂に僕の時代が来たんだお…」


岡部「ダルよ。よぉく見てみろ。愛のあるハグとやらはポケモンで勝てればだぞ?」


ダル「長かった…遠かったんだお…」


紅莉栖「まるで聞いてないわね…」

ダル「もおー、聞いてるお!少しくらい妄想に浸らせてくれてもいいじゃまいか…」


紅莉栖「さっきの私との勝負見てた?とてもじゃないけど常人じゃ相手できないわよ…」


ダル「あーさっきの勝負かぁ…フェイリスたんかわいかっ…!!!!」ガタン


岡部「急に立ち上がって何を…」


ダル「ちょっといってくるんだお!!!!」ツッタカター バタン


岡部「行ってしまったな…」


紅莉栖「橋田の奴やたらトリッキーな動きで走っていったけど大丈夫?…」


岡部「放っておけばよい。どうせメイクイーンだろう。何を考え付いたのかは知らんが…」


紅莉栖「そう…じゃあ岡部はさっきの続き…ね?」ニコッ


岡部「」

      ・
      ・
      ・
      ・
      ・

~大会前日~

 バタン

ダル「今帰ったお~」


岡部「全くここ数日何をしていたのだ?急に姿を見せなくなりおって…」


ダル「フェイリスたんに勝つ方法を研究してますた。」ニヤ


岡部「ほう。そのしたり顔からして見つけてきたのだな?その方法とやらを」


紅莉栖「本当に?負けたから言う訳ではないけどあの読みは尋常じゃないわよ?」


ダル「“読み”ねぇ…」


岡部「えらく含みのある言い方だな。もちろん勝算はあるのだろうな」

ダル「いやー、フェイリスたん強くて強くて、他の客との勝負も全戦圧勝だったお」


ダル「でも…弱点はいくつかわかったお。けど勝算があるかと聞かれたら微妙かも」


紅莉栖「へー。弱点って何なの?」


ダル「まぁ明日を楽しみにしておいてということで…」


紅莉栖「あら、まぁいいか。じゃ私は夜遅いし帰るわ」


岡部「うむ。今日もラボにお勤め御苦労だった。気をつけて帰るのだぞ」


紅莉栖「い、言われんでもわかっとるわ」


バタン

岡部「で…だ。ダルよ。フェイリスの弱点とは一体なんなのだ?」


ダル「ん~、僕もまだ確信してる訳じゃないからあんま言いたくないんだけど…」


ダル「じゃー1つだけ」


ダル「例のフェイリスたんの“読み”、あれはおそらくかわすことができない」


ダル「相手の選出メンバー、交代か居座りか、安定行動か大きめの読みか、この辺の“読み”はまず百発百中されるんだ」


岡部「ほう。確かにフェイリスの読みは抜群だったが、なぜそのようなことが言い切れる?」

ダル「牧瀬氏との勝負を思い出してほしいんだお」


岡部「ああ、よく覚えているぞ。あれこそ典型的な助手の読み負けではないか」


ダル「いや…あれは読みなんてものだけじゃないんだお」


ダル「“読み”で説明できるのはせいぜい、初手のユキノオーへの交代読んでのクチートたんへの交代」


ダル「あとはスターミーにスワンナを出した後の、クチートたん再降臨」


ダル「この二つくらいで、後は“読み”じゃ説明できないんだ」


岡部「どういうことだ?」

ダル「じゃーまず今言った前者の方、これはまず牧瀬氏の先鋒がスターミーだったことを考える」


ダル「スターミーは全体的によく刺さっていたけど、唯一ランターンだけが厳しそうだった」


ダル「だから残りの二匹にはランターンを後出しで潰せるユキノオーはまず入っていると読めるんだお」



ダル「当然先鋒でスターミーとランターンが対峙したとき、牧瀬氏の安定行動はノオーへの交代」


ダル「初手から大読みをかます必要はなく、普通に牧瀬氏はノオーを選択するのでクチートで迎え撃った」


ダル「ここは確かに読みの範疇だと思えるお」

岡部「ふむ。では後者のほうは?」


ダル「そっちはもっと単純。簡単に言えば牧瀬氏の思考を誘導したんだ」


ダル「スターミーへスワンナの降臨は普通意図がわからない」


ダル「当然牧瀬氏は相手の目的を考えるんだお」


ダル「そしたら少し考えると浮かぶんだ。スターミーがよく持つ十万ボルトを打たせて、ランターンの降臨機会にしたいんだろう、ってね」


ダル「そこまでいけば後は簡単。相手の一歩裏をつけばいい」


ダル「結果牧瀬氏のユキノオー交代は読まれてクチートを合わせられた」

ダル「ここまでは確かに読みで説明できるんだお。まぁ僕も後で考えてわかったわけだけど」


岡部「ほう。他の場面は同じように考えられないのか?」


ダル「無理…なんだお。僕もまだ信じられないんだけど、他の場面じゃフェイリスたんの行動選択はこちらの動きを知っているとしか思えないんだ。」


岡部「なぜだ?」


ダル「他の場面、例えばクチートが剣の舞を使った後スターミーが居座るか不意打ち読みで交代するか」


ダル「これは読みというよりはじゃんけんに近いものなんだお」


ダル「互いに安定行動と言えるものがなく、双方の出せる手を知っていて、かつどちらかがどちらかに相性が悪い」


ダル「これはまんまじゃんけんじゃないか」


岡部「む?あの時のフェイリスは不意打ちが完全に安定行動ではなかったか?」

ダル「いや、ifの話になるけど、ガブが大文字持ってたからあのターンに交代して、大文字を打っていれば…」


ダル「風船も割れてその後のユキノオーの地震でクチートは倒れてる」


ダル「まぁフェイリスたん有利なのは変わらないけど、安定行動と言える程ではなかった」


岡部「なるほど。まあ、あの場の読み合いにじゃんけん的な要素が含まれてたのは理解した」


岡部「だがそれだけではフェイリスの読みが絶対とは言い切れるまい」


ダル「あれだけじゃない…他の勝負でもあの手の“じゃんけん”は全部フェイリスたんの勝ちだったんだ…」


ダル「この一週間だけでも20はあった。その全部でフェイリスたんの“読み勝ち”」


ダル「理屈じゃ説明できないんだお…」

岡部「…ダルよ。勝てるのか?」


岡部「というか俺はフェイリスの弱点を聞いたはずなのだが」


ダル「別に脱線はしてないお。相手のポケモンの型や努力値振り、持ち物まではわからないみたいだから、まずそこは付け入る隙だと思う」


岡部「ほう、なぜそんなことがわかった?」


ダル「牧瀬氏との勝負でクチートが気合いパンチをスターミーにあてた場面があったじゃん」


ダル「結果から言えばあの時剣の舞を積んで入ればもっと早く決着が着いたんだお」


ダル「じゃあ交代を読めるフェイリスたんがなぜ積まなかったか」

ダル「理由の一つは、少数だけどいる先手でコスモパワーを積む耐久型スターミーを警戒したんだと思うお」


ダル「耐久型のスターミーだと積んでも不意打ち一発耐えられてしまう可能性がある」


ダル「でも牧瀬氏のスターミーは普通のアタッカーだから舞った後の不意打ちで確定一発」


ダル「もし相手の型までわかるんなら、気合いパンチなんて回り道はいらないんだお」


岡部「ほう、なら変態型でかき回せば読みを外すことができるかもしれないってことだな。」

 ※変態型…そのポケモンではあまり使われない技構成や努力値振りをしたもの


ダル「いやいや、仮に読みは外せても、変態型が変態型たる所以はやっぱり根本的な強さに欠けるってことだから、本末転倒になってしまうかも。意表はつけるかもしれないけど」

岡部「ふむ。ではどうする?」


ダル「なるべく読み関係なく戦える構成と読み負ける前提での立ち回りにするお」


ダル「後は…相手の行動が読めるからこそ、あるものを作ることができれば“じゃんけん”にも勝てるはずなんだ」


岡部「ほう、期待させるではないか。あるものとは何だ?」


ダル「うーん。すごく例えにくいんだけど…」


ダル「あえて言えば“グーに見えるチョキ”ってところだお…」


岡部「?」


ダル「………」

岡部「…まあいい。他には何か弱点はないのか?」


ダル「1つだけと言ったじゃまいか。ま、いっか。それじゃ最後…フェイリスたんにはある癖みたいなものがあるんだお」


岡部「ふむ…」


ダル「その癖をうまく利用できれば、って感じ」


岡部「…面白いな。その癖とやらは聞かずにおいてやろう。」


岡部「いずれにせよお前の中で勝つ可能性が見いだせているようでよい。明日が楽しみだな!フゥーハッハ」


ダル「………」

ダル(それでも…やっぱフェイリスたんは強い…)

ダル(僕のカンが正しければ、一度は幸運が必要になる…)

ダル(厳しいか?…)

ダル「ま、とにかく頑張ってみるしかないわけだお」


岡部「そうか。是非ともあの忌々しい鳥類を鍋の出汁にでもしてやってくれ。期待しているぞ」




~フェイリス杯当日~

ワーワー ワーワー

ダル「もう、二人とも来るのが遅いんだお!」


まゆり「オカリンと紅莉栖ちゃん~!トゥットゥルー。じゃなくてお帰りなさいませー」


紅莉栖「人がたくさんねー。ってもう始まってるじゃない。」


岡部「チッ。これではどこに機関のスパイが紛れ込んでいるかわからんではないか」


紅莉栖「はいはい。厨二病乙」

紅莉栖「ところで橋田、もう受付はしてあるの?」


ダル「もちろんだお。えっと僕は次の次かな。」


紅莉栖「フェイリスさんは…やっぱり全勝中か。本当に勝てるんでしょうね?」


ダル「そんなことは一言も言ってないお…」


紅莉栖「ほら、今から戦う相手も強そうよ」


壇上の客「総合的にロジックして我の勝ち以外ありえないwww」
 

まゆり「何かあのご主人様怖いのです…」

ダル「…」


紅莉栖「あ、始まったわね。」

 ワーワーワー ワーワーワー
 クチートwwwスワンナwwwアリエマセンナwww


岡部「ほう、対戦画面をスクリーンに映し出しているのか。考えたものだな」


紅莉栖「そういえば橋田はどんなパーティを組んだの?」

 イキョウトニカミノサバキヲwwwワレノヤャラドスノイケニエトナルガヨイデスゾwww


岡部「変態型で統一したのか?」


紅莉栖「HENTAIが変態型…これ以上なく納得したわ…」


ダル「いんや、意外と普通かも」

ダル「最初はそれ考えたんだけどこれ書いてる奴のポケモン能力じゃそれらしい案がでなかったんだお」


岡部「それでフェイリスの読みの餌食にならずにすむのか?」

 マァコウイウコトモタマニハアリマスナwwwヤサイドンガアイテノサイクルヲハカイシマスゾwww


ダル「んー、厳しいかな?」


岡部「なに!?それではお前は負ける気で来ているというのか?」


ダル「そんなばかな。やるからには勝ちたいお」


ダル「でもポケモンは元々運要素が結構でかいゲームでもあるから、確実に勝てるなんてことはないのよ」


ダル(そう…それがこちらへ向けば…)


ダル「だからこそ…勝機もあると思うんだ」


紅莉栖「何か橋田らしくないわね…」

岡部「くぅ~~~~っ!!それでこそラボメンだ!我がラボに敗北は許されん!」

 ココマデハソウテイノハンイナイwwwヤタグロスガゼンヌキスルタメノフセキデスナwww


岡部「例えそれがポケモンでも…だ!」


岡部「これは我が未来ガジェット研究所とメイクイーン・ニャン・ニャンとの戦争である!」


岡部「にっくき敵を、あの猫娘を!!そしてあの不遜な鳥類を打ち倒すのだ!フゥァアァァーッハッハッハ」


ダル「オカリン結局カモネギ倒してほしいだけじゃね?」


フェイリス「あ~!キョーマ、ひどいのニャ!」


岡部「ぬっ!我らが敵、猫娘!貴様対戦中ではなかったのか!?」

フェイリス「今終わったニャン。見てなかったのニャ??」


岡部「ん?」

チラッ

さっきの客「運命力が足りなかったのですなwww」


紅莉栖「見てなかったの?実に見事な3縦だったわよ。フェイリスさんお疲れ!」


フェイリス「30分後ダルニャンとの勝負から再開ニャン」


岡部「ほう。やはり決着は我らの手でつけねばいかんようだな!」


紅莉栖「アンタは惨敗だったじゃない。カモネギにwww」


岡部「黙れぃ!次で我がラボメンの手で勝てば俺の勝ちだ!!」


フェイリス「嫌だニャー。フェイリスはみんなと楽しくポケモンがしたいだけニャン」

ダル「そうですよねー!楽しーく遊べればいいですよねー!!」


まゆり「ダルくん口調がおかしいよ…」


岡部「ダルよ!何温いことを言っている!!先までの気合いを失ったか!?」


ダル「え?だって僕結局フェイリスたんと遊びたいだけだし」


紅莉栖「清々しいほどさっぱりと寝返ったわね…」


フェイリス「ダルニャンさすがニャ!」

フェイリス「でも“愛のあるハグ”は勝ったご主人様だけニャ」コソッ


ダル「!!」

ダル「オカリン…僕頑張るお…」


岡部「フゥーッハ!それでよい!俺の鼓舞で奮い立つとはさすがマイフェイバリット(ry」


紅莉栖「決してあんたの言葉でやる気出したわけじゃないと思うけど…」

フェイリス「ダルニャン、頑張ってニャ!それじゃフェイリスは準備してくるニャン」


岡部「ふっ。せいぜい寝首を掻かれないことだな…」


まゆり「もー楽しく遊ぼうよお」


ダル「んじゃ僕も行ってくるんだお」


岡部「ああ。勝って帰ってくるんだぞ」


まゆり「頑張ってねー」


紅莉栖「せいぜい恥かかないようにね」


ダル「わかったお!それじゃあまた後でー」

MC「それでは続いて第7試合!我らがフェイリス・ニャン・ニャンの対戦相手は数多の二次元ガールズを射抜く、2Dに舞い降りしシモ・ヘイヘ。橋田至だー!」


ダル「き、今日はフェイリスたんの心をヘッドショットさせてもらうお///」

ワーワー キモイゾー ウマイコトイッタツモリカー! シネ!シネジャナクテシネ! ワーワー

フェイリス「フェイリスはご主人様みんなのものだからごめんなさいなのニャ!」


MC「では両者席についてポケモンを選んでくれ!」

ワーワー フェイリスタソマケルナー! ツーカMCウザイゾー! ワーワー

<フェイリス☆>
エーフィ
スワンナ
ランターン
ヌケニン
コジョンド
クチート

<バレル>
アブソル
ルンパッパ
ジバコイル
ヒードラン
ヤドラン
コバルオン

ダル(ふー…始まるか)


ダル(僕の選ぶポケモンは決まってる…)ポチッポチッポチッ


ジーーーーーーーーーッ

フェイリス(すごくすんなり決めたニャン…そうくるなら…)ポチッポチッポチッ


MC「二人とも準備はできたみたいだな!ではでは~!第七試合!れでぃー…ゴー!」


ダル「フェイリスたん…今日は勝たせてもらうんだお」


フェイリス「!!」


フェイリス「…フェイリスも負けないのニャ!」


 フェイリス☆ VS バレル

テテテーテテテーテテテーテテテーテーーーテレーッテッテッテテーーー


 フェイリス☆はコジョンドをくりだした!

 バレルはアブソルをくりだした!



紅莉栖「初手の相性は最悪ね…」


岡部「…」


紅莉栖「橋田は何か手があるみたいなこと言ってたけど大丈夫なのかしら?」


岡部「…やたら意味深なことを言っていたが、詳細はわからん」


岡部(本当に勝てるのか?ダルよ…)

フェイリス(初手は“読んだ”通り…)


フェイリス(でもダルニャンも何か考えてきてるみたいだニャ)


フェイリス(…ま、だとしてもやることは変わらないのニャ!)


ダル「……」ポチッ


 もどれ!アブソル!

 いけ!ヤドラン!

 コジョンドのくさむすび!


 こうかはばつぐんだ! 
コジョンド - ヤドラン残りHP 2/3

ダル「!!」

フェイリス「高乱数3発ってところかニャ?」

 ※乱数…ダメージ量の乱数による振れ幅、この場合3発撃てば高い確率でヤドランが倒れるという意味


フェイリス「順調順調な~のニャ!」


 チラッ
フェイリス(ダルニャンは…居座るみたいだニャ。なら…)ポチッ


ダル「……」


ダル(いきなりこうなるとは思わなかったお…)


ダル(最初から…チャンスがきてる!!)ポチッ

コジョンドのくさむすび! ヤドラン残りHP 1/3

 トゥルン トゥルン

 ヤドランはオボンの実で体力を回復した! 残りHP半分強

フェイリス「!!」

 ヤドランのサイコキネシス!コジョンド気合いの襷発動 残りHP 1!


フェイリス(なるほどなのニャ…)


フェイリス「む~。ダルニャンなかなかやるのニャ!」ポチッ


 もどれ!コジョンド!

 フェイリス☆はヌケニンを繰り出した!
 ヌケニン - ヤドラン 残りHP半分強

 ヤドランのサイコキネシス!しかしこうかがなかった…

 ヌケニンのシザークロス!ヤドランは倒れた!

紅莉栖「そういうことか…」


岡部「む。何か気付いたのか?」


紅莉栖「橋田の言っていたフェイリスさんの弱点ってやつよ」


紅莉栖「前のターン、ヤドランが出てきた時点でフェイリスさんはコジョンドを引っ込めてヌケニンに替えるのが安定手だった」


紅莉栖「だけど彼女はそれをしない」


紅莉栖「これは推測だけど、彼女はずっと観客を楽しませるためにプレイしているせいか…」


紅莉栖「3縦にこだわる癖みたいなものが身についてるみたいね」


岡部「?」

紅莉栖「コジョンドの場合ヤドランさえ落とせば3縦の可能性がある」


紅莉栖「だから…襷消耗させながら突っ込んできた」


紅莉栖「ずっと疑問だったんだけど、やっと納得がいったわ」


岡部「ん?何のことだ?」


紅莉栖「覚えてる?先週の私との試合で、最初にスターミーとクチートが対峙したとき…」


紅莉栖「フェイリスさんはランターンではなく3体目スワンナを出した」

岡部「ああ、釣り針が大きすぎますよ(ウラゴエ)のときか」


紅莉栖「だ、黙れ! 最初は確かにランターンを無償降臨させるためだと思ったんだけど…」


紅莉栖「よく考えたらランターンなら無理に10万誘わなくても多少は余裕もって後出しできたのよね」


紅莉栖「あれ、たぶん私にスワンナを見せておきたかったんじゃないかしら…?」


岡部「どういうことだ?」


紅莉栖「あの時私がフェイリスさんの後続にスワンナがいることを知らなかったら…」


紅莉栖「最後のガブリアスとクチートの対峙ではたぶん地震を打っていた」

紅莉栖「そしたらその場ではクチートが倒れて、後続のスワンナで詰み。結果私の負けにはかわりないけど…」


紅莉栖「クチートで三縦 ということにはならなかった…」


紅莉栖「だからあの局面から三縦するためには強引でもスワンナを見せなければいけなかった」


紅莉栖「そんなところだと思うわ」


岡部(なるほど…ダルが昨日最後に言っていたのはこのことか…)


紅莉栖「この辺り踏まえた上で全部意図的に動いてるなら、橋田も大したものね…」


紅莉栖(けど…これだけであのフェイリスさんに勝てるの?…)


岡部「お、次の行動だぞ!」

バレルはアブソルをくりだした!
ヌケニン-アブソル

紅莉栖「テクニカルなポケモンね…ここはふいうちかしら?」


岡部「…いや。おいうち だろう…」


紅莉栖「?」


 ヌケニンのシザークロス!効果はばつぐんだ!
アブソルは気合いの襷で耐えた!

 アブソルのおいうち!ヌケニンは倒れた!

紅莉栖「?」

岡部(不意打ちを打てばフェイリスにさとられ、逃げられてしまう)


岡部(ここで確実にヌケニンを倒すためには被弾覚悟のおいうちしかなかった…)


岡部「読み負ける前提での戦いとはそういうことか…」


紅莉栖「ちょっと!一人で納得してないで説明しなさいよ!!」


岡部「でーきぬなぁ!俺とダルとのトップシィーーークレットだ!フゥーッハッハハ!」


紅莉栖 イラッ


ダル「……」


フェイリス「ダルニャンさすがだニャ~」


フェイリス「ならフェイリスは…」ポチッ


 フェイリス☆はエーフィをくりだした!
 エーフィ - アブソル HP残り1

(フェイリス残りポケ HP1コジョンド ダル残りポケ 一体 不明)

ダル「!!」

ザワ・・・ザワ・・・


紅莉栖「どうして!?ふいうちが怖くないの??」


岡部「…それだけ読み合いに自信があるのだろう」


紅莉栖「一体何を根拠に…?」

フェイリス「さぁさぁ、ダルニャンはどうするのかニャ?」

ジーーーーーーー

ダル「…」


フェイリス(…交代みたいだニャ)ポチッ


ダル「…今まで半信半疑だったけど、やっぱそうなんだね?フェイリスたん」ポチッ


フェイリス「何かニャ??」


ダル「君のそれは“読み”なんかじゃない…“見えてる”レベルのものだお…」


フェイリス「…言ってることがよくわかんないニャ」

もどれ!アブソル!


ダル「君は毎ターン、相手に一番効く行動をするんだ…」


ダル「本当に強いお…フェイリスたんは。でも…」


いけ!コバルオン!


ダル「だからこそ…僕にもわかるんだお」


ダル「次のフェイリスたんの行動が“めざパ炎”だってね!!」


フェイリス「!?」


 エーフィのめざめるパワー!

トゥイン トゥイン 


オッカの実がダメージをやわらげた!

コバルオン残りHP 2/3強!

紅莉栖(こちらの行動は筒抜けで、毎ターン最も効果的な動きを相手はしてくる)


紅莉栖(逆説的に言えば、そのターンのフェイリスさんの行動はこちらにとって最も痛いもの…)


紅莉栖(だから、この場合はサイキネでも威力や確定数はそう変わらないはずだけど…)


紅莉栖(よりダメージの大きいめざパ炎がフェイリスさんの行動になる)


紅莉栖「やるわね…橋田…」


岡部「ど、どういうことなのだ?」


紅莉栖「(ニヤリ)教えられぬなぁ!私のトップシーーーークレットなのよ!フーハッハッハ!」


岡部「グギギ……」

コバルオン残りHP 2/3強

フェイリス(オッカの実で確定数ずらされちゃったのニャ…)ポチッ


ダル(お願いだお!)ポチッ


 エーフィのめざめるパワー!こうかはばつぐんだ!コバルオン残りHP 8!

 コバルオンのアイアンヘッド!

 きゅうしょにあたった! エーフィはたおれた!

フェイリス「!」


ダル(来た…)


ダル(幸運を引けた…)


ダル(これで勝てなきゃ…二次元の嫁達に合わす顔がない!!)

フェイリスはコジョンドをくりだした!特性再生力により残りHP 1/3

 コジョンドの猫だまし!コバルオンはたおれた!


 バレルはアブソルをくりだした!アブソル残りHP 1!
 コジョンド(HP 1/3) - アブソル(HP 1)

紅莉栖「コジョンドの耐久なら半減でもふいうち一発で残りHPは削りきれる…」


紅莉栖「補助技さえもってなければほぼ橋田の勝ち」


紅莉栖「けど、もしコジョが身代りを持っていたら橋田はこのターン通常攻撃じゃないと負け」


紅莉栖「読み合いになってしまうときついわね…」


岡部「…違う。“じゃんけん”だ…!」

ごめん…タバコが切れたんだ…

買ってきてよいか?

20分で戻る

紅莉栖「?」

 ガシッ

紅莉栖「な、何よ。急に両肩掴んで…」


岡部「助手よ!“グーに見えるチョキ”とは何だ!?」


紅莉栖「は、はぁ!?」


岡部「ダルが言っていたのだ!!それがあれば、この“じゃんけん”を制することができると!」


紅莉栖「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよ!そんな禅問答みたいなこといきなり言われてもわからないわよ!」

 スッ

岡部「す、すまん…」


岡部(ダルよ…見せてもらうぞ…)

フェイリス(危なかったのニャ…)


フェイリス(コジョニャンに身代り持たせてなかったら負けてたかもしれないのニャ…)


フェイリス(ダルニャンは不意打ち…先制技でくるのか、普通の技なのか…どっちニャ?)


 チラッ


ダル「………」


フェイリス(むー。変だニャ…わかりづらいのニャ…)


フェイリス(仕方ないニャ…ちょっと強引だけど)


フェイリス「緊迫した場面だニャー…あ、でもダルニャンは先制技安定かニャ?」

ジーーーーー

ダル「……」

フェイリス(…“見えた”ニャッ!!)


フェイリス(ダルニャンはこのターン……)

ダル(僕はこのターン……)


フェイリス・ダル(先制技なんだニャ(お)!)ポチッ ポチッ

フェイリス「身代りでかわして終わりニャ!」


ダル「いや…僕の勝ちだお…」




アブソルの“でんこうせっか”!!



削りきれずコジョンド残りHPわずか!

コジョンドの身代り!しかし残り体力が足りない…




フェイリス「あ…あ…」


ダル「そういうことなんだ…フェイリスたん…」ポチッ


岡部(このターンフェイリスは普通に殴れば…勝ちだった)


岡部(不意打ちと電光石火…先制技という大枠のくくりは一緒…)


岡部(なのにとるべき手段は真逆)


岡部(これが…グーに見えるチョキ…か)

アブソルのでんこうせっか!コジョンドは倒れた!


フェイリス☆ 0 - 1 バレル

久しぶりにポケモンやってみたくなった
が、実機でやる根気も時間もないことに気がついた

MC「…」

岡部「…」

紅莉栖「…」

会場「………」シーーーーーーーーーーーーン

フェイリス「………」


ダル「あのおー…そのおー…」

フェイリス「………」プルプル


ダル「えーとおー…これはー…」


フェイリス「ぅ…う…ぅ…」ブルブルブルブル


ダル「だからあー…あのおー…」

フェイリス「うああぁぁぁぁぁぁぁん!!ひどいのニャーーーーーー!!」


ダル「アカネたん…だと…!?」


フェイリス「うぇぇぇぇええぇぇええんなのニャーーーーーーー!」


 ワーワー ゴラアアアアアアアアアア! ナニフェイリスタソナカセトンジャァァァァ! デブハヒッコムノデスゾwww ワーワー

 ヒューン ゴツン 

ダル「い、痛いお…」タラッ タラッ


フェイリス「ダルニャンひどいのニャぁぁぁぁ!えぇぇぇええええぇぇんニャーーーー!」

 ワーワー オラァァァァ! デンチュウデゴザラアアアアア ナゲロナゲローーー! コノグラスハヒッチュウデスゾwww ワーワー

 パリーン ガシャーン ドカーン

MC「あああ、大変危険ですので物を投げないでくださーーーーい!繰り返しま…イデッ」

 ワーワー ワーワー ワー ワーワーワー

紅莉栖「で?結局急いで逃げ帰って何ももらえず…と」

 ペタッ
ダル「イテッ!なんだお…」

 ペタッ
岡部「全く…なんで俺まで巻き込まれねばならんのだ…アイタッ」

 ペタッ
ダル「そりゃあの場で『静まれ下衆共ぉぉぉぉ!』とか言えば火に油っしょ…ッツゥゥゥ…」

 ペタッ
岡部「いや、あいつらこそが機関の工作い…ッツタタタァァ!えぇい助手よ!もう少し優しくできんのか!?」


紅莉栖「もー、うるさいわねぇ!私が手当てしてあげてるんだから、そのまま泣いて喜んでなさい!」

ピトッ
岡部「貴様!この涙を都合良く解釈しすぎ…アイッタァァァァァ!」


ダル「はいはい夫婦漫才乙…ところでフェイリスたんは大丈夫だったん?」

岡部「あぁ、先ほどメールでここに来ると…」


 バタン

フェイリス「こーんにーちはーなのニャー」


紅莉栖「あら、フェイリスさんこんにちは」


岡部「こんにちはではぬぁぁぁい!さっきの悪ふざけは一体何だぁ!?」


フェイリス「申し訳ないのニャー。負けるとは思ってなかったからどうしようもなくなっちゃってたニャ」


ダル「普通にハグハグしてくれれば…」


フェイリス「あの場でそんなことしてたら物投げられるだけじゃ済まなかったと思うニャ…」


ダル「うっ…確かに…」

フェイリス「という訳でダルニャンもキョーマもごめんなさいなのニャン!」ペコリ


岡部「チッ、仕方あるまい…今回だけだぞ」


ダル「うぅ…惚れた弱みってやつでさぁ…」


フェイリス「ありがとニャン!フェイリスお店に戻らなきゃだめなのニャ」


岡部「ああ。気をつけていってこい」


ダル「また明日だお…」


紅莉栖「私ともまた遊んでください。お疲れさまでーす!」


フェイリス「お疲れーなのニャ!」


 バタン


ダル「行ってしまったお…骨折り損だったお…」

岡部「まあ、そう気を落とすでない!貴様の戦いっぷりは我がラボで永久に語り継がれるであろう。フゥーッハハハ」


紅莉栖「うんうん。少しはアンタのこと見直したわよ」


ダル「ふたりとも…」


ダル「あ、でもフェイリスたんカモネギ出してこなかったから、オカリンは負けっぱなしなんだお」


バタン

岡部「ハッ!あの猫娘なめたことを…ん?」


フェイリス「…」

ダル「あれ?フェイリスたん?」


フェイリス「忘れ物してたのニャ」

 テッテッテ

ダル「あ、こっち?なるほどー。どれどれ…」


 ギュッ

ダル「!」


フェイリス「…ダルニャンとっても強くてかっこよかったニャ」


 チュッ


ダル「」


岡部「」


紅莉栖「」


フェイリス「今回だけの特別サービスニャ!じゃーまた来てなのニャーン♪」

 タッタッタ バタン
             終わり

という訳で終わりです!

レポートで書かされる3000字は鬱になるのに
これは15000字書いてて楽しかったという不思議

支援ありがとうござした!

あと>>148は寝る時間削ってポケモン始めるように

お兄さんとの約束だ!

結局フェイリスはどうやって読んでたんだ?

>>182
フェイリスの眼

この能力の範囲をどこまでにするかが難しかった…

不意打ち>威力が高い先制技。しかし相手が「攻撃」してくる時だけ成功して、補助技等を使われると失敗する。

身代り>補助技。自分のHPの1/4を消費して、自分の身代りを置く。
これがある場合は相手に攻撃を受けても、身代りが壊れるだけで、自分本体にダメージは入らない

電光石火>威力の低い先制技。
相手が何をしてきても失敗はしないが、あの場合コジョンドの残りHP全部を削りきることはできない

↓続く

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