京子「おっ……停電?」結衣「真っ暗だな」(121)
結衣「やっぱり、あの時にセーブしとけば良かったな……」
京子「結衣ー、懐中電灯どこだー……あたっ」ズコッ
結衣「あんま、動き回るなよ。暗いんだから」
京子「へいへい……おっ、見つけた」
京子「……ってなんだこれ?あかり点かないぞ?」
結衣「あー……それは」
結衣「振ると光るタイプ」
京子「へぇー、なんか面白そう」シャコシャコ
京子「すげぇ!光ったぞ結衣!」シャコシャコシャコ
京子「……」シャコシャコ
京子「腕疲れた……」
結衣「だろうな」
京子「使い辛いなこれ」
結衣「私も買ってから気付いた」
京子「他になんかない?あかり点くやつ」
結衣「残念ながら、それくらいしかないよ」
京子「じゃあ、真っ暗な中で過さなきゃいけないわけかー……」シャコシャコ
京子「そうだ!携帯……」
結衣「おまえのは部室に忘れてきただろ。私のは壊れてるし」
京子「むー……」
京子「今何時だろう」
結衣「7時。そろそろ食べるか?」
京子「ラムレーズン食べる!」
結衣「……今下手に冷蔵庫開けたら、中のもの全部駄目になるぞ」
結衣「そこにある菓子パン好きな奴選んで食ってろ」
結衣「ちなみに私はメロンパンとクロワッサンだから」
京子「あれ……結衣さん、ほぼ選択肢が無いように思われますが」シャコシャコ
結衣「事前に連絡せずにいきなり泊りに来たお前が悪い」
京子「凄い雷鳴ってる……」
結衣「あぁ、どっかに落ちたのかも」
京子「携帯さえあればニュース見れたのになー」
結衣「置いてきた自分を恨め」
京子「はい……」
結衣「……」
京子「……結衣、メロンパン一口だけ」
結衣「やらん」
ふむ
京子「食後のラムレーズンが無いのは痛い」
結衣「贅沢言うな」
京子「……贅沢といえば、停電中のセレブ達って何やってるんだろう?」
結衣「さぁ?そもそもセレブの家は停電にならないんじゃないか?」
京子「それは反則だ!レッドカードを突きつけます」
結衣「なんの競技だよ」
ふむふむ
京子「私は家で入ってきたけど結衣はお風呂どうする?」
結衣「入らなくてもいいや。そんなに汚れてないはずだし」
京子「私が結衣の身体のよごれを舐めとって進ぜよう」
結衣「余計汚くなるわ」
結衣「でも、タオルで体拭いとくかな」
京子「手伝ってやろうか」ニヤニヤ
結衣「冷水ぶっかけんぞ」
ふむふむ
結衣「流石に寒くなってきたな」
京子「発熱する物が私たち以外ないからねー」
京子「結衣次背中こっち向かせて」
結衣「あ、うん……」
京子「別に恥ずかしがることないじゃん。暗くてほとんど見えてないんだからさ」フキフキ
結衣「分かってるけどさ……って今どこ触った」
京子「んあっ!?ごめん!ほんとに分かんなかったんだってば!」
京子「結衣ー、今何時ー?」
結衣「まだ8時半だな」
京子「まだ8時半かー……けど、早めに布団敷いとく?寒いし」
結衣「そうだな……暗いから足元に気をつけろよ」シャコシャコシャコ
京子「分かってるよっと……」ズテッ
結衣「ほら、言わんこっちゃない」
京子「ははっ、面目ない」
ほむほむ
京子「結衣の体暖かいなー」ピトー
結衣「……布団の中でひっつくな暑苦しいから」
京子「さっきまで寒い寒いって震えてた人は誰だったかなぁ」ニヤニヤ
結衣「うるさい」
京子「素直じゃないなぁ……じゃあ、離れるけどいいの?」
結衣「……っ!」
京子「離れちゃうよー」ニヤニヤ
結衣「あぁ、もう!暖かい暖かい!京子の体温大好き!……これでいいだろ」
申し訳ない……誠に勝手ながら2時間ほど眠りたい
誰か保守をお願い出来ないだろうか
♪ ∧,_∧
(´・ω・`) ))
(( ( つ ヽ、 ♪
〉 とノ )))
(__ノ^(_)
京子「眠れない」カッ
結衣「私も。昨日たっぷり寝たし、雷の音凄いしなぁ……」
京子「それと停電前めっちゃテンション上がってたのもあるなー」
結衣「あぁ……あの時にセーブしておけば良かった」ドンヨリ
京子「それはもう忘れようよ」
京子「というか停電前どんな会話してたっけ?」
結衣「なんだっけ……」
停電の数分前
結衣「やった!やっと!ボス倒したよきょーこ!あははははははっ!」
京子「おー良かったな!」
京子(なんか結衣すげえテンション上がってんなー……)
結衣「あーもうしんどかった!もう笑いが止まらないよきょーこ!」
結衣「あはははははははっ!ピザでも頼む?頼んじゃう?」
京子「マジでっ!?ピザ買うの!?やったー!」
結衣「思い出した……あの後も訳分からん事で馬鹿みたいに笑いまくってたんだっけ」
京子「停電で頭がリセットされて思い出せなかったけど……」
結衣「色々と痛かったな……私達」
京子「まぁ、しょうがないよ……」
京子「どんなにレベルを上げても、普通に勝てる気がしなかった相手なんだからさ」
結衣「明日、ピザ買ってくるか……スーパーで」
京子「わーい……」
♪ ∧,_∧
(´・ω・`) ))
(( ( つ ヽ、 ♪
〉 とノ )))
(__ノ^(_)
結衣「はぁ……色々と思い出したら疲労感が一気に押し寄せてきた」
京子「でも、全然眠くならない」
結衣「そうだな……」
京子「雷、まだ鳴ってるなー」
結衣「明日になる頃には晴れてると思うよ」
京子「えー?ほんとに?」
結衣「……なんとなく言ってみただけだから。根拠は無い」
京子「そっか」
結衣「なぁ……京子は怖くないのか?」
京子「何が?」
結衣「雷とか、停電とか」
京子「んー、一人だったら怖かったかな……結衣は?」
結衣「私も一人だけだったらちょっとだけ怖かったかもしれない」
結衣「……京子」
京子「ん?」
結衣「今日は京子が来てくれて良かったかなって……」
結衣「なんていうかその……ありがとう」
京子「えへへへ……結衣も一緒に居てくれて嬉しかったよ!」
京子「ありがとっ」
結衣「……じゃあ、寝るよ」
京子「うん、おやすみ結衣」
結衣「おやすみ京子」
すえん
翌日
結衣「本当に晴れたな……」
京子「昨日はあんなんだったのにねー」
京子「けど、ラムレーズン……」
結衣「あぁー肉魚全滅か……」
京子「ラムレーズン……」
京子「電気戻ったよね?」
結衣「うん、やっぱり雷が原因みたいだって」
京子「あ、テレビ点く」
結衣「当たり前だろ」
京子「まぁ、なんていうかこうやって当たり前のようにテレビが点くって事がさ」
京子「停電によってそのありがたみを改めて……」
結衣「下手なまとめ方しようとするな」
京子「ちぇー」
結衣「けど、そうだな」
結衣(私には京子がいて当たり前なんだな)
京子「ん?もしかして、日の光に照らされた私の美貌に気付いちゃった感じ?」
結衣「自惚れるな」ペシッ
結衣「……まぁ、行くか」
京子「どこに?」
結衣「買い物行くぞ。早く準備しないとラムレーズン買ってやらないからな」
京子「おーすぐいくー」
おわり
最後に一言
電気は好き。ただし東電、てめーはダメだ
もつ
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