ちなつ「あるいてかえろう?」(153)

結衣「じゃあちなつちゃん、明日また学校で」

京子「ちなちゅー!また学校でなー!」チュッチュチュッチュッ

ちなつ「ち、ちなちゅ言うなー!」

あかり「えへへ。ちなつちゃん、じゃあまた学校で!」

ちなつ「うん。結衣先輩、京子先輩、あかりちゃん」

ちなつ「ばいばーい!」

結衣「ばいばーい!」

京子「ちなちゅー!!」

あかり「ばいばーい!」

ちなつ「ち、ちなちゅ言うなー!」

ちなつ「…」トボトボ

ちなつ「…5時なのにもうこんなに暗くなってる…」ボソッ

ちなつ「…最近は日が暮れるのが早いなぁ…」

ちなつ「…まあ、もう、秋だし」ボソッ

ちなつ「…」トボトボ

ちなつ「……」トボトボトボトボ

―ちなつの部屋―

ちなつ「…ふぅ!」モフッ

ちなつ「今日も疲れたなー。でも楽しかった!」ボフッ(枕を抱いたときの効果音)

ちなつ「♪」ゴロニャンゴロニャン

ちなつ「…ご飯も食べたしお風呂も入ったし…すっかり暇になっちゃった」

ちなつ「…あ、でも宿題…」

ちなつ「…ま、朝早く起きてやればいいか…なんか今は宿題の気分じゃないし」キリッ

ちなつ「…」ゴロニャンゴロニャン

ちなつ「…久しぶりにポケモンでもやりますか!」ピコ~ン

ちなつ「…」ピコピコナモリ~ン

ちなつ「…」

ちなつ「そういえば…ポケモンルビー…」ピコピコ

ちなつ「確かエメラルドとルビーとサファイア…でてて…」ゴロニャンゴロニャン

ちなつ「…赤いからルビー買ったんだっけ…」ピコピコナモリ~ン

ちなつ「…」ゴロニャンゴロニャン

ちなつ「…」ピコピコ

ちなつ「…何してたっけ…ルビーやってた頃…」ピコピコ

ちなつ「…確か…小学校一年くらい…だっけ…」ピコピコ

ちなつ「……」ピコピコ

ちなつ「そういえば…結衣先輩とか京子先輩…卒業したらどこ行くんだろ…」ピコッ

ちなつ「…同じ高校…行けたら…いい…な」ピコピコナモリ~ン

ちなつ「…」

ちなつ「……」

ちなつ「…はぁ」トボトボ

あかり「あ!ちなつちゃん!おはよー!」

ちなつ「お、おはよー…」

あかり「…なんか元気ないね?何かあったの?」

ちなつ「ううん、なんでも…」

あかり「…あかりで良かったら、いつでも相談してきてね?!」ニコッ

ちなつ「う、うん…」

ちなつ「あかりちゃん…」

あかり「…ちなつちゃん?大丈夫?顔色悪いよ?」

ちなつ「うん…ちょっと保健室行ってくる…先生に…言っといて…」ドンヨリ

あかり「う、うん…あ、あかりもついてこようか?」」

ちなつ「大丈夫…一人で行けるから…」ニコッ

あかり「…わかった。先生に言っとく」

ちなつ「あかりちゃん…ありがと」

ちなつ「…」トボトボ

あかり「(ちなつちゃん…どうしたんだろ…大丈夫かな…)」ソワソワ

―保健室―

ちなつ「ちょっと気分が悪くて…ベッドで休みたいんで…」

先生「…大丈夫?あ、体温計そこにあるから、一応熱も測っといて」

ちなつ「…はい…わかりました…」


ちなつ「……」ボンヤリ

ちなつ「…はぁ…昨日考えすぎて…寝不足…」

ちなつ「…だから調子が…悪い…のかなぁ」ウツウツ

ちなつ「…はぁ…」ボンヤリ

ちなつ「(この保健室の天井…見れるのもあと二年…)」

ちなつ「(…と…思うと…はぁ…)」

ちなつ「…」グスン

―放課後―

ちなつ「ゆ、結衣先輩!ク、クッキー作ってきました!」ニコッ

結衣「あー、ごめん!ちなつちゃん!今急いでるから!」スタタタ

京子「おーい結衣ぃ!早くいくぞーぉ!?」

ちなつ「ゆ、結衣先輩!?」

結衣「ごめん、ちなつちゃん!そういうことだから!」スタタタ

ちなつ「ゆ、結衣先輩も、京子先輩もー!ど、どこいくんですかー!?」

ちなつ「ちょっと!どこ行くんですってばー!」

ちなつ「……」

ちなつ「…どうしよう。せっかくいっぱい焼いたのに…」トボトボ

ちなつ「あっ」ガチャガチャ

ちなつ「…ごらく部の部室のカギ…京子先輩が持ってっちゃったんだった…」

ちなつ「……」

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「あっ。あかりちゃん…!」

ちなつ「あかりちゃーん!」


ちなつ「……」

あかり「ふう…今日は疲れたな…でも早く帰らないと…」スタスタ

ちなつ「あ、あかりちゃん!」スタスタスタ

あかり「あっ!ちなつちゃん!」ニコッ

ちなつ「さ、さっきあかりちゃん呼んだんだけど聞こえなかった?」

あかり「あっ…ごめんちなつちゃん。今アイポッドで音楽聞いてて…」スチャ

ちなつ「あっ。そうなんだ。変なこと聞いてごめん」

あかり「ううん。あっ。そういえば歩いてるときにアイポッド…駄目だったんだよね」

ちなつ「(…さっき呼んだのに反応なかったのは…本当に気付かなかっただけか…)」

ちなつ「(…チーナ、考えすぎよ。考えすぎ…)」

あかり「…ちなつちゃん?」

ちなつ「あ、いやちょっと考え事してただけ!」

あかり「あ、うん」

ちなつ「そうだ!あかりちゃん!クッキー焼いたんだけど、食べない?」

あかり「ご、ごめんちなつちゃん…今日は急ぐ用事があって…」

ちなつ「あっ。そうなんだ。ご、ごめんね!?」

あかり「じゃああかり、急いでくるから!」スタスタスタ

ちなつ「ば、ばいばーい」

あかり「ばいばーい!またあした学校でねー!」スタタッタッタッタッ

ちなつ「…あかりちゃん。行っちゃった」

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「あっ…家…カギ持ってないんだった…」トボトボ

ちなつ「今日はお母さん、PTAでちょっと遅くなるって言ってたし」トボトボ

ちなつ「でも私ごらく部行くから大丈夫!って言っちゃったし…」トボトボ

ちなつ「…私今日ごらく部行くつもりだったし…それで家のカギ…持ってこなかったんだ」トボトボ

ちなつ「どうしよ。家帰れないや」

ちなつ「……」

ちなつ「図書館でも行こうかな」

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「(…いつもみんなと学校来てるから)」トボトボ

ちなつ「(あんまり意識しないけど…図書館までってけっこう遠い…)」トボトボ

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「う、うげっ!」

ちなつ「う…け、毛虫!!」ビクッ

ちなつ「…この道通るの嫌だなぁ…」

ちなつ「…どうしよ。回り道しようかな」

ちなつ「……どうせ暇だし」スタスタ

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「…大して歩いてないのに、ものすごく疲れた」トボトボ

ちなつ「はぁ…足も痛くなってきた」トボトボ

ちなつ「…喉も渇いた」トボトボ

ちなつ「……学校戻ろうかな」

ちなつ「…京子先輩と結衣先輩も戻ってきてるかもしれないしね」

ちなつ「…学校もどろっと」トボトボ

ちなつ「…はぁ」トボトボ

ちなつ「…あかりちゃんと結衣先輩と京子先輩が」トボトボ

ちなつ「今日急いでたのって」トボトボ

ちなつ「私の誕生日のためのサプライズ!」キリッ

ちなつ「…とかだったらいいのになぁ」トボトボ

ちなつ「……てか、私誕生日…まだまだだし」

ちなつ「……」トボトボ



ちなつ「学校着いた」スタッ

ちなつ「ごらく部、開いてるかなぁ」スタスタスタ

ちなつ「……」ガチャガチャ

ちなつ「……」ガチャガチャガチャ

ちなつ「…やっぱり開いてない」

ちなつ「…結衣先輩も京子先輩も、ほんとどこ行っちゃったんだろ」

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「喉渇いたな…でも今月ピンチなんだよね」トボトボ

ちなつ「水筒…」カパッ

ちなつ「…そういや今日の体育の時間に、がばがば飲んじゃったんだっけ」ガックリ

ちなつ「……水道水…でも飲もうかな」トボトボ

ちなつ「……」

1、2、3、4ー! 1、2、3、4ー! ふぁい おー! ふぁい おー!

ちなつ「……バレー部…声…大きいなぁ」

ちなつ「…そういえば。ごらく部って…ほんとだらだらしてるだけだなあ」

ちなつ「…あの人たち、すっごくがんばってる…」トボトボ

ちなつ「…どうなんだろ…私…ただ毎日だらだらしてるだけで…」

ちなつ「こんな中学生で…良いのかなぁ」シンミリ

ちなつ「なんだかすごく時間を無駄にしてる気がする」シンミリ

ちなつ「……でもごらく部、結衣先輩にも出会えたしなぁ…」

ちなつ「…それに京子先輩もあかりちゃんもいるし…」

ちなつ「…ごらく部が無駄ってことじゃ…ないと思うし…」

ちなつ「うーん…うーん…」モンモン

ちなつ「……」ガラガラガラガラ

ちなつ「…なんだかんだ、なんか教室…来ちゃった…」スタスタ

ちなつ「…私の席…」

ちなつ「……」

ちなつ「…教室に一人きりって、なんか変な感じ…」

ちなつ「…やっぱり机の金属のとこはひんやりしてる」

ちなつ「気持ちいい♪」ヒンヤリ

ちなつ「……」


ちなつ「カーテン揺れてるなぁ」



ちなつ「窓…」

ちなつ「あっ…向こうの教室…」

ちなつ「…なんか話してる。…二人とも顔赤い?」

ちなつ「……あっ。手つないだ」

ちなつ「……」

ちなつ「こ、恋人…になったのかな」

ちなつ「……意外にあっさりしてるなぁ」

ちなつ「もっと…こう!情熱的なのかと思ったけど…」

ちなつ「……テレビの見過ぎかも」ボソッ

ちなつ「……」

たーらーろーらーろーらー

ちなつ「…何の音だろ。トランペット?」

ちなつ「…楽器わかんないや。でも吹奏楽」

ちなつ「……やっぱり私…中学生活…無駄にしてるのかも」

ちなつ「……はぁ」シンミリ

ちなつ「…部活に打ち込んでるの…って…なんかいいなぁ」

ちなつ「……思い出話できる感じで…青春の汗…! 友情努力勝利…!」

ちなつ「……」

ちなつ「私って…」

ちなつ「…ごらく部でただダラダラしてる…だけで…」

ちなつ「そんな…うん…」

ちなつ「……部活の思い出なんて、何ができるんだろ……」グスン

ちなつ「…私もお母さんになったら…思い出話…してみたいな…部活の…」

ちなつ「……」

ちなつ「……」

ちなつ「…結衣先輩も…京子先輩も…」

ちなつ「私より一年早く卒業…しちゃうんだよね…」

ちなつ「……」グスン

ちなつ「…もっとみんなで一緒に居たい…けど…けど…」

ちなつ「ただダラダラしてるだけ、って…どうなんだろ…」

ちなつ「…それに、結衣先輩と京子先輩は来年受験だし…」

ちなつ「……そうしたら…ごらく部に来れなく…なる…だろうし…」グスン

ちなつ「……みんな一緒には…居られ…ない……」グスン

ちなつ「…はぁ…」グスン


ちなつ「……」

ちなつ「…考えてみると、みんな一緒に居れる時間って…そんなに…ない…よね……」グスン

ちなつ「…どうしよ…」

ちなつ「……」

ちなつ「…中学卒業したら…もう高校生だし…」

ちなつ「……みんな一緒の高校に行けるとは限らないし…」グスン

ちなつ「…」

ちなつ「……」グスン

ちなつ「……」シクシク

ちなつ「…うう…でも、駄目!チーナ!弱気になっちゃ!」

ちなつ「弱気に…なっちゃ………」ジワァ

ちなつ「…卒業して…みんなそれぞれに進んで…」

ちなつ「…結婚して……子供産んで…」

ちなつ「……それで…それで…」ブワァ

ちなつ「…最後は…死んじゃう…」

ちなつ「……」

ちなつ「…そんなの…そんなの…いやだ…」ポロポロ

ちなつ「…もっと…みんなで…一緒に居たいよ…」

ちなつ「…そんな風にして…大人に…なりたくないよ…」

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「…もう夕方かぁ」

ちなつ「…最近は日が暮れるの、早くなったなぁ」シンミリ

ちなつ「……」スタッ

ちなつ「…夕日のばかやろー!!」

ちなつ「……」

ちなつ「…一度は言ってみたかったんだよね…こういうこと」

ちなつ「…だ、誰も見てない…よね?」キョロキョロ

ちなつ「……」

ちなつ「…喉渇いたなぁ…」トボトボ

ちなつ「…でも…蛇口に口つけて飲むのは…好きじゃないなぁ」トボトボ

ちなつ「あっ。そうだ」スタスタスタ

ちなつ「……」ガサゴソ

ちなつ「あ…あった!」

ちなつ「…紙コップ…あかりちゃん…机に本当何でも入ってるよね」クスッ

ちなつ「…この前も…ペンチ貸してくれたし…」

ちなつ「…でも…あかりちゃんとも…いつか離れ離れに…なっちゃうんだよね…」グスン

ちなつ「……」ジョロジョロジョロ

ちなつ「……」ゴクゴクゴク

ちなつ「…水はおいしい!」キリッ

ちなつ「……」

ちなつ「…誰も反応してくれない…のは…けっこうさびしい…」

ちなつ「あ、あっかり~ん…」

ちなつ「……」ゴクゴク

ちなつ「……」ゴクゴク

ちなつ「……」

ちなつ「…学校に戻ってきたのはいいけど…」ゴクゴク

ちなつ「…何もやることないよね…」

ちなつ「結衣先輩と京子先輩…ほんとどこ行っちゃったんだろ」

ちなつ「…探しにいってみよっかな」

ちなつ「……どうせ暇だしね」

ちなつ「……」トボトボ

ちなつ「…なんか図書室来ちゃった…」ガラガラガラ

ちなつ「……静かだなぁ」スタスタ

ちなつ「……風が吹いてていい感じに涼しい」ボソッ

ちなつ「……」

ちなつ「あっ…。千鶴先輩…」

ちなつ「……話かけにいって…みよかな」ボソッ

ちなつ「……」スタスタスタ

ちなつ「ち、千鶴先輩」

千鶴「…吉川さん」チラッ

ちなつ「な、何の本読んでるんですか?」

千鶴「…ライ麦畑でつかまえて」

ちなつ「…ら、ライ麦畑のサスペンスものなんですか?!」

千鶴「…」

ちなつ「?! (あ…なんか悪いこと言っちゃったかなぁ…)」

千鶴「…」クスッ

千鶴「…吉川さんって…面白い人なんだね」クスッ

ちなつ「は、はぁ…よく言われます!!」

ちなつ「(私…なんか変なことでも言ったのかなぁ…)」モンモン


ちなつ「……」

千鶴「……」

ちなつ「…あ、あの…千鶴先輩は…よく来るんですか?」

千鶴「…うん。図書室は…好き」

千鶴「…静かだから」

ちなつ「わ、私もです!」

千鶴「…」

ちなつ「(話しかけたのはいいけど…気まずい)」

ちなつ「(あっ…この本…前から探してたやつだ…)」スタッ

千鶴「…」チラッ

ちなつ「…!?」ビクッ

千鶴「…吉川さんって…そういう本読むんだね…意外だ」

ちなつ「は、はい…」

千鶴「…なんか吉川さんって…本なんて読むイメージなかったんだけど…」

ちなつ「…本は…たまに読みますね。雨の日とか…に読むと」

ちなつ「…なんか文学少女になった気持ちに…」ハワワン

千鶴「…吉川さんって、ロマンチストなんだね」

ちなつ「ろ、ロマンチスト…?」

千鶴「…ロマンチックなこと考えてる人のこと…」

ちなつ「あっ…。そうなんですか…じゃあチーナもロマンチストですね!」

千鶴「…ち、チーナ?」

ちなつ「あっ…(だ、誰かにチーナって名前聞かれるのは恥ずかしい…)」テレッ

千鶴「…チーナって…呼んでいい?」

ちなつ「…は、はい!」

千鶴「…私もそういうの作ってみようかな…自分のあだ名」ボソッ

ちなつ「?」

ちなつ「本って…どうやって借りるんだろ…」ボソッ

ちなつ「図書室で本借りたことない…」ボソッ

千鶴「……」チラッ

千鶴「ち、チーナさん?!」

ちなつ「ち、チーナでいいです!(やっぱりこの名前で呼ばれるのは恥ずかしいな)」テレッ

千鶴「ち…チーナさん…本…借り…かた…わかる?」ドギマギ

ちなつ「あっ…わ、わかんないです」

千鶴「…これでよしっと。…はい、本。これで本借りたことになってる」スタンプトン

ちなつ「あ、ありがとうございます…」

千鶴「///」

ちなつ「あ、あの…ち、千鶴さんは…よく来るんですか?図書室…」

千鶴「うん…よく…来る…」

千鶴「…放課後とか…昼休み…ひ、暇なときとか…」

ちなつ「へぇ…じゃ、じゃあ千鶴先輩は…と、図書館マスターですね!」

千鶴「…」クスッ

千鶴「…(吉川さんって…面白い人だなあ)」

千鶴「……」モクモク

ちなつ「(なんか本読んでる千鶴先輩って…かっこいいなぁ)」ジーッ

千鶴「……」チラッ

ちなつ「(!? き、気付かれた…!?)」ビクッ

千鶴「よしk…チーナ、外行く?」

ちなつ「あ、はい」

千鶴「…」トボトボ

ちなつ「…」トボトボ

千鶴「…」ピタッ

ちなつ「…? ここがどうかしたんですか?」

千鶴「…卓球部の…ピン球…」サワッ

ちなつ「…?」

千鶴「…持って帰る…集めてる…ピン球…」

千鶴「…今日は白色」ボソッ

ちなつ「…?」

ちなつ「(…よくわからない…何がいいんだろ…ピン球…)」モンモン

千鶴「…はい」

ちなつ「…す、スリッパ?」

千鶴「…」パコン!

ちなつ「…え?あ…痛っ」ペチン

千鶴「ご、ごめん…!」

ちなつ「…」

ちなつ「…スリッパ卓球…ですか」ニタァ

千鶴「…」コクッ

ちなつ「…負けませんよー!」パコン

ちなつ「うおりゃ!」パコン!

千鶴「(は、早い…!このままじゃ…!)」

ピュン カコンカコン…

ちなつ「…チーナ、卓球では誰に負けませんから!」ドヤァ

千鶴「…」

ちなつ「って千鶴先輩…?! どうかしましたか?」

千鶴「…ピン球…排水溝に落ちた…」

ちなつ「あっ…」

千鶴「…」

ちなつ「あっ…さっきは…すみません…」トボトボ

千鶴「いいよ…。いつも私…壁打ちして…るから…」

千鶴「…一緒にできて…嬉しかった…」テレッ

ちなつ「ち、千鶴先輩…!」ニンマリ

千鶴「…」トボトボ

ちなつ「♪」トボトボ

千鶴「…着いた」ピタッ

ちなつ「…へ?」

千鶴「…」キィーカチャカチャ

千鶴「…」ガラガラッ

千鶴「…」スタスタスタ

ちなつ「…空き…部屋ですか? なんか薬のにおいがする…」スタスタ

千鶴「…」チラッ

ちなつ「…?」



千鶴「…こ、コーヒー…飲む?」

ちなつ「あ…いや…えと…」

ちなつ「えっ…び、ビーカーで飲むんですか?」

千鶴「…うん。…洗ってある…と思う…から…多分きれい」

ちなつ「び、ビーカー…ちょ、ちょっと遠慮しておきます…」ヒヤァ

千鶴「…そう」シュン

ちなつ「…あ、この部屋…ピアノあるじゃないですか!」

千鶴「…うん。…ひ、弾ける?ピアノ…」

ちなつ「あー…私…楽器は全然なんですよねー」

千鶴「…私弾く…けど…聞いてく?」

ちなつ「…千鶴先輩ピアノ弾けるんですか?!」

千鶴「…そんなに…うま…く…ない…けど…」テレッ

ちなつ「すごいです! 早く聞きたいですー><」

千鶴「///」

千鶴「~~♪」ターラララー

ちなつ「す、すごいです!そ、それなんて曲なんですか?!」ホワワ

千鶴「こ、交響曲第八番…シューベルトの…未完成…の…メロディだけど…」

ちなつ「すごいです~! ピアノ弾けるとか…すっごいかっこいいです!」

千鶴「そ…そんな…大したことない…よ///」

ちなつ「またまた~」

千鶴「///」

ちなつ「というか…この部屋なんですけど…」

千鶴「…ここは…サイエンス部の…部室…」タラララ~ン♪

ちなつ「さ、サイエンス部?!」

千鶴「…うん。部員は…私と…生徒会長…しかいない…けど…」タラララララ~♪

ちなつ「…サイエンス部ってことは…顧問は…」

千鶴「…西垣先生…顧問…」

千鶴「せ、生徒会長は生徒会であまり…来ないだろうから…って…」

千鶴「…この部屋のカギは…私に渡された…」

ちなつ「へぇ!そうなんですか!サイエンス部なんて初めて聞きましたよ~」

ガラガラガラッ

西垣先生「…っと…おっ。池田じゃないか。それに吉川まで」

千鶴「…はい」

ちなつ「ど、どーもー」ペコリ

西垣先生「吉川どうだー? サイエンス部は?」

ちなつ「…そ、そこそこです」

西垣先生「そうかーそこそこかーあはは」


ちなつ「…ど、どうしてここにピアノ置いてあるんですか?!」

西垣先生「ん? ああ。それはな――」

西垣先生「はは、実はな、科学に目覚める前は、ずっとピアノ弾いてたんだ」

ちなつ「そ、そうなんですか?!」ハワワ

千鶴「…西垣先生、どうぞ」チラッ

西垣先生「お? いいのか?」

西垣先生「おし…じゃあ…あんまり上手くないけど…」

西垣先生「…」タラッターララッターララタラッタタタラタララー♪

ちなつ「西垣先生すごいですー!それなんていう曲なんですかー?」ワクワク

千鶴「…す、すごい」ホレボレ

西垣先生「ああ。この曲はなぁ…ラプソディ・イン・ブルーって言うんだ」

ちなつ「ラプソディ…なんちゃら…、それ!知ってます!なもりカンタービレで見ました!」

西垣先生「な…なもりカンタービレ?」ナンジャソレ

千鶴「…く、クラシック漫画」

西垣先生「へぇそうか。最近はそんな良い漫画があるのかー」

西垣先生「ははー、最近は漫画読まないし全然わかんないなー」ハハハ



ちなつ「…お、大人になると漫画…読まなくなるんですか?」

西垣先生「うーんそういうわけじゃないな。読む人は読む」

西垣先生「でもなー…私の場合、忙しくて時間があんまりなくてなー」ハハハッ

ちなつ「(大人って…やっぱ漫画読む時間ないくら忙しいのかな…)」モンモン

西垣先生「ん?どうした吉川」

西垣先生「あっそうだ。せっかく二人も居るんだし、ちょうど二人用の対照爆発実験に―」

千鶴「きょ、今日は用事あるので失礼します」

ちなつ「わ、私もです!」

西垣先生「ははー。そうかー。じゃ、気をつけて帰れよー?」

千鶴「…はい。さようなら」スタスタスタ

ちなつ「さようならー(爆発とか…怖い…)」スタスタスタ

西垣先生「おう」


千鶴「…」トボトボトボトボ

ちなつ「♪」トボトボトボトボトボ

1、2、3、4ー! 1、2、3、4ー! ふぁい おー! ふぁい おー!

千鶴「…バレー部…がんばってるね」トボトボ

ちなつ「…は、はい…」トボトボ

千鶴「…」トボトボトボトボ

ちなつ「…」トボトボトボトボ

1、2、3、4ー! 1、2、3、4ー! ふぁい おー! ふぁい おー!

ちなつ「…」ウルッ

千鶴「…チーナ?」チラッ

ちなつ「…あ…いや…べ、別に何とも…ない…です…」ポロポロ

千鶴「…嫌…だった…?」

ちなつ「あ…そ…そんなんじゃないです…」

千鶴「…す、少しや、休む?」

ちなつ「は、はい…」ポロポロ

千鶴「な、何ジュースが…い、いい?」

ちなつ「…なんでもいいです…」ポロポロ

千鶴「…わかった。買ってくる…」スタスタスタスタ

千鶴「…はい。オレンジジュース…」

ちなつ「…ありがとうございます…」

千鶴「……」

ちなつ「…」ポロポロ

千鶴「(き、気まずい…)」

千鶴「…な、何かあった…?」

ちなつ「…うう…ごらく…部が…う…」ポロポロ

千鶴「…?」

ちなつ「う…」ポロポロ

千鶴「…お、落ち着いた?」

ちなつ「は、はい…」

千鶴「……悩み事?」

ちなつ「はい…」

千鶴「わ、私でよかったら…何か力に…なれ…るかも…」

ちなつ「…!」

ちなつ「あ、じゃあ…はい…お言葉に…」

千鶴「…うん…」

ちなつ「…結衣先輩とか、千鶴先輩って…私らより一年早く卒業しちゃうじゃないですか」

千鶴「うん。そうだね」ゴクゴク

ちなつ「…に、二年生…って…来年受験じゃないですか?」

千鶴「うん。そうだね」ゴクッ

ちなつ「…ってことは…勉強のために…三年生は部活来なくなるじゃないですか」

千鶴「…うん。そうだね」ゴクッ

ちなつ「…じゃあ…ごらく部が4人一緒に居れるのって…あと一年もないじゃないですか」

千鶴「…そうなるね」

千鶴「…それがどうかしたの?」

ちなつ「…中学卒業したら…高校入って…だけど…」

千鶴「うん」

ちなつ「…結衣先輩とか…京子先輩とか…ち、千鶴先輩とか…」

ちなつ「み、みんな同じ高校行くとは限らないじゃないですか…」

千鶴「…うん。そうだね」

ちなつ「…それが…すごい悲しくって…」ウルウル

ちなつ「…みんな一緒に居られるのは…中学が最後なのかな…って…」ポロポロ

千鶴「…」チラッ

ちなつ「そう…考えると…私って毎日ごらく部でだらだらしてて…」

千鶴「…」ゴクッ

ちなつ「…ごらく部で思い出作り…ていうか…なんか…そういうのをしてるわけでもなくて…」ポロポロ

千鶴「…ごらく部でみんなと一緒にお茶してるじゃん」ゴクッ

ちなつ「そ、そういうのじゃないんです! 私は…その…青春の汗…というか…そういう…のを…もっと…」ポロポロ

千鶴「…私は…全然そういう風には…思わない…けどな」シンミリ

ちなつ「…千鶴先輩?!」

千鶴「…ごらく部で毎日だらだらしてるのも…せ、青春の1ページだと…思う…けど」

千鶴「(せ、青春の1ページとか…むちゃくちゃ言うの恥ずかしい…)」カァー

ちなつ「……」ウルウル

ちなつ「…私…時々思うんです…。中学卒業して…うん…年とったときに…卒アル開くときに…」

千鶴「うん」ゴクゴク

ちなつ「…ああ、あの時もっと青春していたらなぁ、とかって…思うんじゃないかなぁ、って」

千鶴「…なんで?」チラッ

ちなつ「…あの…ごらく部って毎日だらだらしてるだけだし…なんていうんですかね…」

ちなつ「…部活の思い出?ですかね…なんていうか…うん…私全然青春してないと思うんですよ」ポロポロ

千鶴「…」

ちなつ「…しかもみんな一緒は…一緒にごらく部は…もう一年もないし…」ポロポロ

ちなつ「…そう…考えると私…ものすごく…時間を…無駄に…してるんじゃ…ないか…って…」ポロポロ

千鶴「…」

ちなつ「あ…ごめんなさい・・・千鶴先輩…こんな話しちゃって…」ポロポロ

千鶴「…考えたこともなかった」

ちなつ「…千鶴先輩は…考えたことなかったんですか?先のこと」

千鶴「…うん。卒業したあとのことなんて…考えたこともなかった」



千鶴「…そう…だよね。…私も…卒業…しちゃう…んだよね」

ちなつ「…」ポロポロ

千鶴「…よしk…チーナがそんなこと考えてたなんて…意外」

ちなつ「…千鶴先輩は…どうするんですか…?卒業後…」

千鶴「…決めてないや。そんな先のこと…」

ちなつ「なんか…千鶴先輩は…本読んでて頭よさそうだから…そういうのって…意外…でした」

千鶴「…本って言っても…エッセイとか詩集とかラノベとか…そういうの読んでるだけ…よ」

ちなつ「ら、ラノベ…?」

千鶴「…歳納の読んでるような…本…さ、挿絵の入ったやつで…」

ちなつ「あ…ラノベ…そういうのがラノベって言うんですか」

千鶴「…うん」

ちなつ「…ブフッ」クスックスッ

千鶴「…ち、チーナ?!」

ちなつ「いや…その…一年生の私のほうがずいぶん深刻に悩んでたな、って…w」クスッ

千鶴「…そうね。…来年三年生だし…そろそろ考えないと…」クスッ

千鶴「…けど…チーナの…それ…け、けっこう深刻…だよね?」チラッ

ちなつ「…はい」

千鶴「…」

千鶴「…私は…ただ…姉さんが居て…みんなが居て…図書室があって…西垣先生が居て…」

千鶴「…図書室から見える…夕焼けが好きで…秋になると涼しいのが好きで…」

千鶴「…私は…ただ…ぼんやりと過ごしてた。…先のことなんて…考えたこともなかった」

ちなつ「…そうなんですか」ゴクゴク

千鶴「でもね?チーナ」チラッ

ちなつ「は、はい」

千鶴「…青春って…過ぎ去ってから気付くものだと思う…の」

ちなつ「…へ?」

千鶴「…か、書いてあった…前読んだ本に…」

ちなつ「…そう…なんですかね…」

千鶴「…わ、私は…青春とかって…考えたことも…なかった…」

千鶴「先のことだって…ぼんやりしてて…全然…」

ちなつ「…」

千鶴「で、でも…青春は過ぎ去ってから気付くもの…」

千鶴「わ、私は…その通りだと思う…の…」

ちなつ「…どういう意味なんですか?」モンモン

千鶴「…多分…その通りだと思う…の」

千鶴「私には難しくてよくわからないけど」ボソッ

ちなつ「…はあ…そういうものなんですか…なぁ」ゴクゴク

千鶴「…で、でも…友達とかって…卒業したから友達じゃなくなるとか…そういうもんじゃ…」

ちなつ「…そう…ですよね…」ウルウル

ちなつ「そう…なんです…でも私…」ポロポロ

千鶴「ち、チーナ?!」

ちなつ「何だか最近…私…一人になると考えちゃうんです…」ポロポロ

ちなつ「…みんなに…おいてかれるんじゃないか…って…」ポロポロ

千鶴「…よ、吉川さん…」

ちなつ「…あかりちゃんも最近…勉強の話するし…」ポロポロ

ちなつ「京子先輩と結衣先輩も…進路の話…時々して…る…し…」ポロポロ

千鶴「吉川さん…」ナデナデ

ちなつ「…ち、千鶴先輩…?」

千鶴「…」ナデナデ

千鶴「…一人で…抱え込み過ぎ…」」ナデナデ

ちなつ「で、でも…あかりちゃん達は…!」ポロポロ

千鶴「…焦りすぎ…だと思う。吉川さんは…吉川さんなりのペースで…決めてけば…いい…と思う…」ナデナデ

ちなつ「…ち、千鶴先輩…」

千鶴「…ごらく部のみんなは…ちなつちゃんおいてくとか…そんなこと…しない…と思う…の」ナデナデ

千鶴「…吉川さんは…すごいよ…もうそんなに考えちゃうんだから…」ナデナデ

ちなつ「…ち、千鶴先輩… …」ポロポロ

ちなつ「…な、泣いたらすっきりしました!」スッキリ

千鶴「…うん。良かった。…私でよかったら…また…」

ちなつ「はい! 今日はありがとうございました!」

千鶴「…どういたしまして」

ちなつ「…♪」トボトボ

千鶴「…、…」ボソッ

千鶴「…」トボトボ

ちなつ「…すっかり日も暮れちゃったじゃないですか!」ビックリ

千鶴「…うん…。けっこう学校…遅くまで居ちゃったね」

ちなつ「…千鶴先輩!」クルッ

千鶴「は、はい」

ちなつ「メアド!交換してませんでしたよね!」

千鶴「…そういえば…うん。」

ちなつ「交換、しましょう!」

千鶴「う、うん」

ちなつ「…違います!赤外線をこうしてこーして…」ピピピッ

千鶴「あ、ありがと…私あんまり…そういうの使ったことないから…」ピピン

ちなつ「…っと」メルメル

千鶴「…あ…メール…」オチャメロディーカルビューティバンバン♪

千鶴「あ、ありがと…」テレッ

ちなつ「…返信してください」

千鶴「…え?ここで?」

ちなつ「はい」



ちなつ「だって、赤外線…私のアドレス、ちゃんと届いたかわかんないじゃないですか」

千鶴「あ…うん。わかった………っと」メルメル

ちなつ「お…きた」オエカキーダイスーキ―オモイーコミージャーナインダカラネー♪

ちなつ「…」ミラクルンルンルン♪

千鶴「…ど、どう?届いた?」


ちなつ「あー…ごめんなさい…この着メロ…私と声が似てて…好きなんです」カパッ

ちなつ「メール、きてますね!」

千鶴「…なんていうか、そういうの、すっごいチーナっぽい…と思う」

ちなつ「…?(どういう意味なんだろ…)」

千鶴「私は…チーナのそういうとこ…好き…」

千鶴「た、たまに腹黒いなって…思うけど…」クスッ

ちなつ「(ほ、褒められてるのかな?…まあ…いっか)」




ちなつ「…今日は!ありがとうございました!」

千鶴「うん…こっちこそ。チーナが意外に繊細で…びっくりした」

ちなつ「い、意外って…チーナはいつも繊細な女の子ですよ?」

千鶴「…ふふ」クスッ

ちなつ「…w」クスッ

ちなつ「じゃ、また学校で!」

千鶴「うん…ばいば…」アッ

千鶴「うん…また…学校で」

千鶴「(…なんか今日は…楽しかったな…)」ニンマリ

千歳「あ、千鶴」

千鶴「あっ。姉さん」チラッ

千鶴「姉さん…まだ帰ってなかったんだ」

千歳「うんそうやねん。今日は文化祭の取り決めでな、ちょっと歳納さんと綾乃ちゃんが…」

綾乃「…、め、メイド喫茶なんて…罰金ばっきんが…」ブファァ

千歳「もう綾乃ちゃん…♪また歳納さんのメイド姿想像して興奮したんちゃう?♪」

千歳「鼻血でとるで?」

綾乃「そ、そんなことな…ブファァ…」

千歳「…もう綾乃ちゃんったら♪」フキフキ

綾乃「め、メイド服なんて破廉恥なやつ…ば、罰金ばっきんg」

千歳「歳納さん」

綾乃「…!」ブファ

千鶴「…」クスッ

―次の日・ごらく部―

ちなつ「…結衣先輩と京子先輩…今日もこないね」オチャズズズー

あかり「うん…あ、ちなつちゃん昨日はごめんね?用事があt」

京子「歳納京子ー!華麗に参上!!」ガラガラガラッ

結衣「悪い!あかり!ちなつちゃん!今日も文化祭ので遅くなるから!」

京子「じゃ、そういうわけで!」ガガガララスタタ

結衣「ご、ごめんね!」スタタタ



―帰り道―

ちなつ「なーんだ文化祭の準備かー。結衣先輩と京子先輩」トボトボ

ちなつ「昨日あかりちゃんも帰っちゃったからー、暇でさー」トボトボ

あかり「あ、そうなんだ…。ごめん…」トボトボ

ちなつ「いいよあかりちゃん。あっ」

千鶴「…ち、チーナ…と赤座さん…」クルッ

あかり「(チーナ…?池田先輩とちなつちゃん…いつのまに仲良くなったんだろ…)」

ちなつ「あかりちゃんは…どう思う?」

あかり「んー?」アッカリン

ちなつ「…ごらく部で毎日だらだらしてること!すっごい青春してないと思うんだけど…」

あかり「うーん…あかりは…あかりは…」

千鶴「私は…青春は過ぎ去ってから気付くもの…だと…思う…」ボソッ

ちなつ「千鶴先輩!今日も知的ですね!」

千鶴「///」カァー

ちなつ「…いずれはみんな…ばらばらになっちゃうわけだし…」

ちなつ「…あかりちゃんは…そこらへんも含めて…どう…思う?」チラッ

あかり「あかりは…あかりは…」

ちなつ「…」ワクワク

千鶴「…」ワクワク

あかり「…思い出を作ってることさえ…今は気づかない…」

あかり「…背景が何色で…どんな季節でもいいじゃない…」

ちなつ「…あ、あかりちゃん!?」

千鶴「…赤座さん…」ホレボレ

あかり「えへへー。あかり、最近詩に凝ってるんだー」ドヤァ

ちなつ「あははー。そうなんだー。ちょっと意外」

あかり「い、意外って…あかりだって詩くらい書くもん!」プンスカ

ちなつ「あはは。あかりちゃんの詩…今度読んでみたいな」クスッ

あかり「こ、今度!ちなつちゃんもうなるような詩みせたげるもん!」



ちなつ「…でも」

ちなつ「…でもさ。…それ…すごい良いと思う」

ちなつ「私…ちょっと…感動しちゃった…」ウルウル

あかり「えへへー。すごいでしょー」

千鶴「……」シンミリ

ちなつ「ゆ、夕日のばかやろー!!」

あかり「ちょ、ちょっとちなつちゃん?!!」

千鶴「…」クスッ


千鶴「(夕焼けが…すごくきれい)」



おしまい!? もうちょっとだけ続きます

―エピローグ―

―七森中・卒業式―

西垣先生「えーっと…」グスン

西垣先生「卒業生を代表して…三年一組、赤座あかり!」ポロポロ

あかり「はい!」ウルウル


トコトコトコトコ

校長「七森中の卒業をここに記す。平成2●年度、七森中 学校長 七森なもり」

あかり「…」ペコリ

トコトコトコトコ

ちなつ「(あかりちゃん…)」ウルウル






教頭「…これにて閉会とする。一同、礼」

あかり「…」ペコリ

ちなつ「…」ペコリ

櫻子「…」ペコリ

向日葵「…」ペコリ



京子「なあ…結衣…」ウルウル

結衣「ああ。…来てよかったよな…あかり達の卒業式…」ウルウル

綾乃「そういえば…私たちも一年前…こうやって卒業したんだっけ」ウルウル

千歳「あかんなぁ…卒業式は…泣けるなぁ…」ポロポロ

千鶴「…」ポロポロ

りせ「…」ウルウル

―数十分後―

あかり「わーい!これであかりも中学卒業したよー!?」ウルウル

あかり「祝え祝えー!」

結衣「ああ…!あかり、卒業おめでとう!」ウルウル

京子「おめでとう!」ポロポロ

結衣「あれ、ちなつちゃんは?」

あかり「ちなつちゃん、ちょっと遅くなるから待ってて、って!」ウルウル

結衣「そうなのか。てかあかり…ほんと卒業おめでとう!」

京子「おめ…とう…」ポロポロ

結衣「ば、馬鹿…京子…おま…えが泣いて…どうすんだ…」エグッエグッ

京子「だって…これであかりとはもう別々と思うと…」ポロポロ

あかり「京子ちゃん…!」

ちなつ「そういえば…あの日もここでしたよね?」

千鶴「…うん。…図書室…懐かしい…」ボンヤリ

ちなつ「…あかりちゃんは…京都のバイオ関係の高校行っちゃうし…」

ちなつ「櫻子ちゃんと向日葵ちゃんとは一緒だけど…」グスン

千鶴「…赤座さんって、動物好きそうだもんね」

ちなつ「はぁ…これでごらく部はもうそろわない!かー…」テクテク

千鶴「チーナ…」テクテク

ちなつ「よし!がんばりますかー!」

千鶴「お、落ち込まないの?」

ちなつ「落ち込むわけないじゃないですか!?だって新たな門出ですよ!?」キリッ

ちなつ「祝わなきゃ…でも…ちょっと…悲しい…です…」ポロポロ

千鶴「チーナ…」

ちなつ「…でも…千鶴先輩言ってたじゃないですか…青春は過ぎ去ってから気付くもの!って…」ポロポロ

千鶴「うん…(照れるな///)」テレッ

ちなつ「あと…あかりちゃんが…思い出を作ってることすら今は気付かないとか…言ってたじゃないですか」

千鶴「うん。言ってた」

ちなつ「私…その通りだと思ったんです」

ちなつ「私…その通りだと思ったんです」

ちなつ「…思い出とか…できないんじゃないか、って…私…ずっとそう思ってたんです」ポロポロ

ちなつ「でも…違ったんです。今にして思えば…」

ちなつ「ごらく部でお茶飲みながらした…なんてことない会話…結衣先輩のつっこみ…」

ちなつ「ごらく部で過ごしたなんてことない日常…それが私の思い出だったんだなぁ…って…」ポロポロ

ちなつ「…今思えば…青春の汗とかなんて…」

ちなつ「そんなのなくったって…思い出はいっぱいできるんですよね…」

千鶴「チーナ…!」ウルウル

千鶴「は、離れ離れになって寂しくないの? 私は…姉さんと違う高校だし…」

ちなつ「だって…寂しいけど…寂しくないですよ!」

ちなつ「友達は友達ですから!」キリッ

千鶴「チーナ…!」

あかり「ちなつちゃーん!」

ちなつ「ごめんみんなー!待たせちゃってー!」

京子「ちなつ…ちゃん…卒業おめ…とう…」ポロポロ

結衣「よし、じゃあごらく部みんなそろったところだし!」

結衣「今日は生徒会のメンバーも集めて!私の家でパーティだな!」ニカッ

あかり「パーティ!? やったー!あかりうれしー!」

ちなつ「や、やったー!」ポロポロ

京子「…でも…このパーティ…終わったら…あかり…京都に…」ポロポロ

結衣「京子…い、言うな!」ウルウル

ちなつ「京子先輩も!結衣先輩も!そんな顔しないで!?さーいきましょー!パーティパーティ!」

あかり「わーい!」

―ちなつの部屋―

ちなつ「ふぅー!一日ぶりにこの部屋!」ゴロニャンゴロニャン

ちなつ「昨日は結衣先輩の家に泊まって楽しかったなー!」ゴロニャンゴロニャン

ちなつ「でも…あかりちゃん…手続きがあるから明日には京都行っちゃう…んだよね…」グスン


ちなつ「でも…大丈夫だよ…。うん。きっと大丈夫!」キリッ

ちなつ「…よ~し!じゃあ久しぶりにポケモンでもやりますか!」ピコ~ン

ちなつ「うわー!やっぱソーナンスは強いなぁ~」ピコピコナモリ~ン





ピンポ~ン

ちなつ「は~い」スタッ

千鶴「…今日からチーナも、高校生だね」

ちなつ「そーなんですよー!チーズ先輩!いろいろ教えてくださいね?!」ポン

千鶴「ち、チーズって…w。その名前はやめてって」ニンマリ

ちなつ「じゃあ行きますよ~!チーズ先輩!自転車登校なんて初めてです!」チリンチリン

千鶴「…じゃ、行こっか」チラッ

ちなつ「はい!」サーッ

千鶴「…ふふ」ボソッ

ちなつ「そういえば…自転車通学ってことは」

ちなつ「あるいてかえれなくなりますよねー?」チラッ

千鶴「うん。そうだね」

ちなつ「高校って、楽しいですか?」

千鶴「まあ、それなりに。中学とあんまり変わらない」

ちなつ「そうなんですか!じゃあ楽しいですよね!」キリッ

千鶴「うん」ニコッ


千鶴「着いた」

ちなつ「…着いた!」ワクワク

ちなつ「…中学のみんなとはばらばらになっちゃったけど…」

ちなつ「でも…ここから始まるんです!…チーナの高校生活が!」

千鶴「うん。…チーナが入学したら…もっと…楽しくなりそう…」ボソッ



おしまい!

9時間近くかかってしまった気もするけど長々とありがとうございました!
ちなつちゃん好きー!

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