岡部「厨二キャラに疲れた」(251)
岡部「演じるにしても俺の素に近いもう少し楽なキャラがいいな……」ブツブツ
ダル「オカリンさっきから何ぶつぶつ言ってるん? また厨二?」
岡部「ダル! すまないがまたハッキングなり何なりして調べてもらいたいことがある!」
ダル「はぁ? SERNの次はどこハッキングするっていうんだお」
岡部「ええとだな、確か○○テレビの……」
――――
――
岡部「『マッドサイエンティストはとても紳士的』と」ポチポチ
岡部「よし! ダル送るぞ!」
ダル「えー、ホントに送るん? 牧瀬氏には確認しないん?」
岡部「何故あいつに確認をとる必要がある!」
ダル「いやぁ……まぁでもそもそもドラマの脚本家にDメール送ったところで大した変化も起きない罠」
岡部「そう、ただ実験のサンプルが増えるだけだ。ほら送るぞ」
ダル「オカリンがそれで満足すんなら」
ダル「下にはオカリンが対応してよ?」カタカタターン!
岡部「ラスト・エル・プサイ・コングルゥ」ポチ
――――ギュゥーン
――
岡部「……ぐっ! はぁ、ふぅ、ここは……ホテルのロビーか?」
岡部「何だ、まさかリーディング・シュタイナーが発動した!?」
岡部(あんな遊び半分のDメールで!?)
岡部(しかし何故ホテルにいる!? ラボはあるよな!?)
紅莉栖「あ、あの……」
岡部「んはっ!? 紅莉栖いたのか!?」
紅莉栖「くっ、紅莉栖だなんてそんな急に名前で呼ぶなんてどうしたんですか岡部さん///」
岡部「……………………んん!?」
岡部(これはもしかすると……)
紅莉栖「急に苦しそうにするから心配したんだけど、大丈夫ですか?」
岡部「あ、あぁ問題ない」
紅莉栖「良かったぁ」ホッ
紅莉栖「それじゃ私の部屋こっちなので、ついてきてください」
岡部(部屋!? 何で俺が紅莉栖の部屋にお呼ばれしているんだ!?)
岡部「そ、その、すまない、ちょっと急な用事を思い出してしまって……」
紅莉栖「えっ、そうなんですか? 残念」シュン
岡部(何だこいつ可愛いな本当に紅莉栖か!?)
岡部(しかしこれはおそらくDメールによる改変の影響だ)
岡部(絶対ないと思っていたがあのドラマの脚本家がDメールの影響で本当にマッドサイエンティストを紳士的に描き)
岡部(それを真似していた俺もこの世界線では普段から紳士的に振る舞っていた可能性が高い)
岡部(紅莉栖の部屋に招かれていた理由はわからないが……とりあえずは諸々の確認が必要だ)
紅莉栖「それじゃ岡部さん、また今度時間がある時にしましょう」
岡部「本当にすみません牧瀬さん、それではまた」
紅莉栖「はい」ニコ
岡部(よ、よし違和感なかったか?)
――ラボ
岡部(ポストに未来ガジェット研究所の文字はあった……大丈夫だよな?)ガチャ ソー
ダル「ん?」
岡部(ダルだけ………か?)
ダル「あ、なんだ岡部氏。牧瀬氏はどうしたん」
岡部(岡部氏!? 岡部氏だと!?)ゾッ
岡部「あ、あぁそれがちょっと急用を思い出しまして」
ダル「? ふぅん、ラボに何か?」
岡部「あ、えーっと、まゆり……さんはいないですかな?」
ダル「…………岡部氏何か変じゃね?」
岡部(ぐ、口調を間違えたか!?)
岡部「なっ、どっ、どのへんがおかしいですかな!?」
ダル「いやまずすごい余裕なさそうだし」
ダル「口調もわざとらしいお」
岡部「ぐ……」
ダル「…………まぁいいけど、まゆ氏なら今はまだバイトの時間っしょ」
岡部「な、なるほど、助かりました」
岡部(良かった、キャラが変わったことでまゆりが人質としてラボにいないということはなさそうだ)
岡部「ところでダ……橋田さん」
岡部「Dメールはどうなってます?」
ダル「Dメール? なんぞ?」
岡部「えっ」
岡部「で、電話レンジは……」
ダル「んん? 電子レンジ? ならそこにあるお」
岡部「なっ……!」
岡部(何の手も加えられていないじゃないか!)
岡部(ということはDメールを取り消すDメールを送ることもできない……!)
ダル「岡部氏、大丈夫?」
岡部「あ、あぁ、大丈夫だとも」
岡部(いやいやいや、落ち着け俺)
岡部(元々厨二キャラが嫌でDメールを送ったんだ。元に戻す必要などない)
岡部(ダルは呼び方以外は前と変わっている様子もないし)
岡部(紅莉栖も可愛くて……いやいや何を言って…………紅莉栖?)
岡部(そういえば何故俺が紅莉栖の部屋に招かれていたかははっきりしていないな)
岡部(わざわざ部屋まで行く理由って何だ……………………まさか!?)
岡部「橋田さん、1つ確認したいことがあるんですが」
岡部「私は牧瀬さんとお付き合いしていたり……?」
ダル「……は? 岡部氏それひょっとしてギャグで言ってるん?」
岡部(で、ですよねー)
ダル「岡部氏がそんなギャグ言うなんて珍しいじゃん」
岡部「はっは、いやーたまにはね」
岡部(流石にないよなー! ギャグで済んで良かったー!)
岡部(しかしあまりにわからないことが多すぎるな……いっそダルには話すか?)
岡部(こいつなら別に俺が紳士キャラでないとわかっても普通に受け入れてくれそうだしな)
ダル「しかしホントに岡部氏どうしたん? 牧瀬氏と何かあった?」
岡部「いっやーいや、何もありませんよ?」ハッハ-
ダル「ですよねー熱々ですもんねーちくしょー! 爆発しろぉ!」
岡部「いやいやいや、なーにを言って」ハッハッハッハ
岡部「……え、いや本当に今何つった!?」ガバッ
ダル「へっ?」ビクッ
岡部「熱々ぅ!? 爆発ぅ!? 誰と誰が!? 俺と紅莉栖か!? おいダル!」ユッサユッサ
ダル「ちょっ、岡部氏、痛い痛い、たんま、つかキャラ、ちょっ」ガッタガッタ
岡部「くっ!」パッ
ダル「はー、はふー、ホントに、どうしたん岡部氏」フー
岡部(こうなったら……)
岡部「橋田さん、いやダル、これから話すことは事実だ。それを疑わずに聞いてほしい」
ダル「もう今日の岡部氏が何言い出しても驚かないっつーか」
岡部「うむ、実はな……」
――――
――
ダル「うわぁ、岡部氏がとうとう厨二キャラにぃ」ガタガタ
岡部「ちくしょおおおおおお!」
ダル「岡部氏ホントにホントにどうしたん? 流石に心配になるお」
岡部「だから今言っただろう!」
ダル「いや電子レンジでタイムマシンが作れたとか言われても」
岡部「だが辻褄は合うだろう! 過去改変の影響でリーディング・シュタイナーを持つ俺だけこの世界線の記憶がなくてだな……」
ダル「うわぁ、リーディング・シュタイナーなんて厨二丸出しワードが岡部氏ともあろうお方の口から……」
岡部「何なんだ! この世界線の俺はどんだけ尊敬されてたんだ!」ガスッガスッ
ダル「あぁ! 岡部氏テーブル殴らないで!」
ダル「誰か! 誰かー! 岡部氏がご乱心じゃー!」
これはいいね
――ガチャ
鈴羽「こぉら橋田至! 店長がうるさいっておこっ……あれ? 岡部さんどうしたの?」
岡部「岡部さん! 鈴羽が俺を岡部さん! ぐおおおお」ガスッガスッ
ダル「岡部氏! ちょ、まじやめて!」
鈴羽「岡部……倫太郎?」
岡部「ほぁっ?」ピタ
鈴羽「わっ、ホントにこんな時が来るなんて」
ダル「え、何、どしたん? どういう状況?」
岡部「鈴羽、お前まさか前の世界線の記憶があるのか……?」
鈴羽「ううん、でも私はいつか岡部さんがこうやって混乱して色々わめきだす日が来るのを知っていた」
ダル「わめきだすって」
岡部「どういうことだ?」
鈴羽「私はね、未来からやってきたんだ」
岡部「なっ……」
鈴羽「私は未来の岡部さんから、この時代の岡部さんを助けてやってほしいと頼まれてやってきた、タイムトラベラーだよ」
岡部「未来の俺、だと……」
, ・ ´  ̄ ̄` ヽ
/: : : : : : : : : : : : : \
/,::'/i : : : : : : : : : : 、: :ヽ
i : {_{从: : : i }人 i| l: :|: :i|
| :|l/// _,、_,//* : :|ノ│ 岡部さん岡部さん
/⌒ヽ__|ヘ j_| j /⌒i !
\ /〃|: :l>,、 __, イァ/ /::|
. /〃/|:リ v只v´ {ヘ、__∧ |
`ヾ< ´ j j 「 ̄ヾ、三シ:|
ダル「もう2人が何言ってるかさっぱりな件」
鈴羽「橋田至。君にも重要な役割があるんだからちゃんと聞いてて」
鈴羽「岡部さん、未来の君はこのまま行くと一生孤独なままタイムマシン研究を行うだけの寂しい人生を送ることになる」
鈴羽「何故なら他の世界線からやってきてこの世界線の記憶がない君は上手く今まで通りに振る舞えないからだよ」
鈴羽「おかげでラボメンには気味悪がられ、あんなに熱々だった牧瀬紅莉栖とも……」
ダル「話だけ聞いてると皆薄情だお」
鈴羽「あぁごめん、ギリギリでデブの友人が1人いたらしい」
ダル「それって僕じゃね? うはまじイケメン」
鈴羽「ただ岡部さんはそいつのこと嫌ってたけどね」
岡部「えっ」
ダル「ちょっ、岡部氏ひどくね!?」
鈴羽「ふふっ、冗談だよ」
パソコンに移る
鈴羽「ごめんごめん、ちょっと父さんをからかいたくなっただけ」
ダル「へ? 父さん? 誰が?」
鈴羽「でもやっぱり岡部さんは寂しかったんだろうね。前の世界線でも今のラボメンとは仲良かったみたいだし」
岡部「だからタイムマシンを開発して過去の自分を助けようとした、と」
鈴羽「そ。ただラボメンに愛想をつかされたショックが相当大きかったのか、この時期の記憶が曖昧でいつこうなるかわからなかったから」
鈴羽「タイムパラドックスが発生する可能性もなく、秋葉原でブラブラしててもおかしくない年齢の私が代わりに跳んで岡部さんを監視してたわけ」
岡部「なるほどな……」
鈴羽「未来の岡部さんもこの時代の岡部さんもすごい柔らかい人だったから、何だかちょと変な感じ」ヘヘヘ
岡部「しかしタイムマシンが開発できたならわざわざ無理してこの世界線に留まらずに前の世界線に帰るという手も……」
鈴羽「やっぱり岡部さんちょっと後悔してるんだね? 冗談で送ったDメールによる過去改変を」
岡部「まぁ、な。厨ニキャラから解放されることを望んでいたとは言え、実際にこうなってみるとあのキャラの方が素に近かったかもしれん」
鈴羽「うん、未来の岡部さんもそんなようなことを言ってた。でも、もう取り消しは効かないんだ」
岡部「何故だ」
鈴羽「わからない。Dメールが受け取った人の行動に任せるしかない不確かなものだからなのか、収束の結果なのか」
鈴羽「とにかくもう前の世界線に戻ることはできない。岡部さんはこの世界線に上手く適応していくしかないんだよ」
岡部「む、まぁこうなったのも俺の責任だ。受け入れるしかあるまい」
岡部「それで、未来の俺は何か具体的な案を?」
鈴羽「いや、特にないよ」
岡部「へ?」
鈴羽「まぁとにかく橋田至に世界線云々の話を信じさせて、協力してもらうしかないって感じかな」
ダル「やっと出番かお」
鈴羽「橋田至、君はまだこの話信じ切れていないでしょ?」
ダル「まぁそりゃそうっしょ。でも別に岡部氏に協力する気はあるお」
ダル「かっ、勘違いしないでよ! 別にあんたのためじゃないんだからねっ!」
鈴羽「うん、その気持ちはありがたいけどちゃんと信じてもらわないと、岡部さんの話だと肝心なところでヘマしちゃうらしいから」
ダル「ツッコミはなしかお」
鈴羽「ついてきて。タイムマシンを見せてあげる。そうしたら信じるでしょ」
――ラジ館8階
ダル「これが……」
鈴羽「うん、タイムマシン」
岡部「まさかあの人工衛星がタイムマシンとはな」
ダル「これ思いっきりラジ館とぶつかったみたいだけど大丈夫なん?」
鈴羽「問題ないよ。ぶつかったわけじゃないし、屋上とかに普通に置いちゃうとイタズラだと思って撤去されちゃうから」
ダル「ふーん。ま、とりあえずわかったお。岡部氏、バックアップは僕に任せてくれお」
鈴羽「まずは牧瀬紅莉栖の問題だね」
岡部「はっ! そそそそそうだダル! くくく紅莉栖と俺が、あ、あああ熱々だとか何とかっていうあれは何なんだ!?」
ダル「動揺してるってレベルじゃねーぞ」
ダル「別にそのまんまだお。この世界線? では岡部氏と牧瀬氏が付き合っています。以上」
岡部「な、何でそんなことに……」
ダル「さぁ? 牧瀬氏友達いないみたいだったし、岡部氏やたら優しいからコロッと落とされちゃったんじゃね?」
岡部「しかし何故紅莉栖と俺が……」
鈴羽「岡部さんも牧瀬紅莉栖のこと好きなんだし別にいいんじゃない?」
岡部「なっ! おおおおお俺がががが何だってぇ!?」
鈴羽「だって未来の岡部さんたまに泣きながらこぼしてたよ? 『紅莉栖に会いたい、紅莉栖に会いたい」って」
ダル「いい歳して恥ずかしい……童貞こじらせると大変なんだな……」
岡部「ぐ、ぐぅ……」
岡部「ま、まぁわかった、その話はもういい」
岡部「とにかく何をするにもまずは俺の口調と立ち居振る舞いをこの世界線の俺に似せなければならない」
岡部「その辺の情報から教えてくれ」
ダル「オーキードーキー。まずは……」
――――
――
ダル「とりあえずはこんな感じだお」
岡部「だ、大丈夫だろうか……」
鈴羽「だーいじょうぶ、私も協力するからさー」
岡部「あ、あぁよろしく頼む」
ダル「そこは『お願いします』の方が岡部氏っぽいお」
岡部「お願いします……」
鈴羽「ふふふー、ついでにこれ。過去で例のドラマのDVDも仕入れてきたからあげるよ。それ見ればイメージわくんじゃない?」
岡部「何から何まですま……ありがとう」ニコォ
ダル・鈴(ぎこちなっ!)
――翌朝、ラボ
岡部(くっ、ラボに1人がこれほど心細いとはな……)
岡部(ダルも鈴羽もなるべく早く来るとは言ってくれたが……というかダル、初日くらい泊まっていってくれても良かったんじゃないか?)
岡部「ぐうう、早く来い早く来い……!」
――カツカツ
岡部(!? こ、この足音は……!)
岡部(落ち着け、落ち着け俺、大丈夫、やれる男だ俺は大丈夫)
――ガチャ
紅莉栖「ぐっもーにん」
岡部「あ、あぁ牧瀬さんおはやふ」フヒュ
岡部(ぐあああああああ緊張して舌が回らないいいいいいいいい)
紅莉栖「ふふっ、岡部さんまだ寝ぼけてるんですか?」クスクス
岡部「はは、恥ずかしいところを……」
紅莉栖「ふぅ」トス
岡部「」
岡部(おおお落ち着け、紅莉栖が隣に座ったくらいで何動揺しているんだ俺は)
岡部(「こういう時は、こういう時はどうするんだっけ!? あれか! 円周率数えればいいのか!? よし数えるぞ!)
紅莉栖「岡部さん……」ギュッ
岡部「」ビクッ
岡部「」
岡部(あ、俺ゆとり世代だから3までしかわかんないやーウフフフ)
この世界線の紅莉栖はタイムリープ作れないのか
紅莉栖「ごめんなさい、昨日あんまり一緒にいられなかったから、少しだけこうしててもいいですか?」
岡部「あ、あああ、構わないよ」
紅莉栖「ふふ、ありがとう」
岡部(どうするどうするどうするどうする? じっとしとけば大丈夫か? 頭とか撫でた方がぽいか!?)
岡部(いや下手に慣れないことしてボロ出すよりもじっとしておいた方が……ていうか何だこれラボメンいないからって紅莉栖めとんだビッチだなぁえぇおい!?)
岡部(昨日ダルからそれとなく“熱々”の中身を聞いていたとはいえこれはやばい、これはやばいぞ)
岡部(頼むー! ダル、早く来てくれー!)
――トン、トン
岡部(また誰か来たー! しかもこの軽い足音は絶対ダルじゃない……ということは……)
――ガチャ
まゆり「とぅっとぅるー♪」
紅莉栖「まゆりぐっもーにん」
まゆり「クリスちゃんおはよー」
岡部(やっぱり……)
まゆり「オカリンもおっはよー」
岡部「おはよう」
まゆり「はふー、朝からラブラブだねぇ」ニヤニヤ
紅莉栖「っ、もう! からかわないでよまゆり」
まゆり「えへへー、ごめんねクリスちゃん」
岡部(よし、事情を知らない組が増えて状況が悪化したかと思ったがこの2人で話していてくれれば逆に何とかなりそうだな)
まゆり「クリスちゃんは朝ごはん食べたー?」
紅莉栖「ううんまだ。ラボ来てから食べようかと思って」
まゆり「オカリンはー?」
岡部「あぁ、僕もまだ食べてないよ」
まゆり「そっかー。じゃぁお湯たくさん沸かすねー」
岡部(あああ、一人称にすごい違和感!)
ぼ、ぼく…
――トン、トン
岡部(ん? また足音……この感じは鈴羽か!?)
岡部(よし! まゆりが来て俺の発言数を減らせたし、ここに鈴羽が来ればサポートもばっちりだ!)
岡部(状況はだんだん良い方に向かっているな!)
――ガチャ
岡部「鈴h……」
萌郁「……」ペコリ
まゆり「あっ、もえかさんトゥットゥルー♪」
紅莉栖「ぐっもーにん」
萌郁「……」ポチポチ ピロリロン
岡部「」
まゆり「萌郁さん朝ごはんは~?」
萌郁「……」ポチポチ ピロリロン
まゆり「そっか~お弁当作ってきたんだ~」
紅莉栖「デキる女ねー」
岡部「」
萌郁「……?」ポチポチ ピロリロン
紅莉栖「ん、うーん、岡部さんはまだちょっと寝ぼけてるみたいで」クスクス
まゆり「オカリン難しい研究いっぱいしてるもんね~」ニコニコ
岡部「」
岡部(何だ!? 何が起きた!? 何故指圧師が当たり前のように朝からラボに来る!?)
岡部(だ、ダルはまだか!? 鈴羽は!? こんな話聞いてないぞ!?)
――トン、トン
岡部「!?」ビクッ
岡部(すっ、鈴羽だよな!? 流石に鈴羽だよな!?)
――ガチャ
フェイリス「皆おはようニャンニャ~ン!」
まゆり「フェリスちゃ~ん! トゥットゥルー♪」
紅莉栖「ぐっもーにんフェイリスさん」
萌郁「……」ポチポチ ピロリロリン
岡部「」
――ガチャ
ルカ「お、おはようございます」
まゆり「おはy(ry
岡部「」
ご飯
書き溜めもしてくる
落ちたら落ちたで
22:30くらいには戻ります
/ .:::::::::≠=ミ\:::::\\:::::::ヽ::::::::::::::::::::::}:::/::::::::::::: }
ハ{::::::::/::::::::::::::::::辷,_:ヽ:::\:::::::::::::::::::::::::::}/:::::::::::::::人ノ丿
∧/⌒ヽ─-::::::::ユ /^ー-ニ:;_:::::::::::::::::::ノヘ:::::::::::彡::/
/ :∨ ハ ':::::::::爻 { /⌒^'ー--‐¬}弌-ァ<⌒ヽ
/ /ハ l }:::::彡 { { ,リ } {:{::l ヽ ',
. / / ∨ }::リ __ { / / 从:{ ハ} :}
', / ', }::l ⌒^弌、 ヽ / ハ::::}/ }
∨ ,rヘ //∧:l l朷トミ≧ュ_ _,x≦ /ノ乂 /
/ V /////ハ `¨ - 'j `-‐´ /f拆テァ /
ノ「 / ////'  ̄ ̄) / ^¨ ′ '
/ |: / /./ / ̄'.'. ,′ / おれだ、この世界線を全力で保守する
_.. -‐'^ / |: l {/ ≠::::; -‐- 、 , : /│ 全てはシュタインズ・ゲートの選択だ…
. -‐''^ ││ ./ ∧:/ . - \ ヽ ノ / }| エル・プサイ・コングルゥ――
l | ./ // /:::::::ヘ ┘rー- .._ . リ
∧〈 { ' /_,. -─ヘ. `二ニ´ / /
/ ヽ', '´ ,.‐ァ寸 ; ; / | }/
\ / } / / `ー++チ' │ /
\ { { //| | /
\ { }_ _彡 | l }
ほすほす
ゲームからのがおすすめだとは思うけどアニメ→ゲームでも十分面白いと思うよ
ぶっきらぼうにトゥットルーって言う花澤さんまじかわいい
>>83
/_,,,....,,,,_ \
人_ ノ⌒Y==‐- 、 {><}
/ _ノ⌒ ー'´ ̄ヽ、_ ヽ {><}
∠,ノ7 '"^ ^`' ヾ_ \i_
───‐─┬┐ {:/, ニ丶 ,r,=-、 ヾ:::::::ヾ\
___,,,...-‐''"| | 〃ィ'。`>ソ { ィ'。`'ァ::.. !::::::::::ヽ~
 ̄7 | | /:::! `~´/ ,l、  ̄´ ,. }:::::::::::::ヽ
i | |. /:::::l (、 っ) : ,l::::::::::::::::::ヽ トゥットゥルー♪
.| .| | |.//::::l ,.,__、 ,:' f:::::::::::::::::::::ヽ
| | | | /ハ/l 、 f{二ミァ ,) /::::::::::::::::::::::::i
| | | | ヽヽ`ー ' : ヽ //ソソvリ∨ソ
: | | 丶、__, -―''"/,/
: | | } ヽニニ =彡 i
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ニ二二i -二ニ---、ヘ;;;;∨巛ハリソン川∨;;/
________________ンー|.| \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄二=-┐
む
ス
まゆり「わ~、萌郁さんの玉子焼きすっごいおいしいね~」
ルカ「本当だ。これ今度作り方教えてもらってもいいですか?」
萌郁「……」コクリ
まゆり「いいないいな~。萌郁さん私もいいかな~?」
紅莉栖「ふむん、確かにこの玉子焼きはちょっとすごいわね……」
フェイリス「ニャフフー、くーニャンも誰かさんのために料理くらいできた方がいいんじゃニャいかニャ~?」
紅莉栖「なっ、いっ、一応作れますー! 練習もしてるわよ!」
フェイリス「ほほう、この絆創膏はその練習の痕かニャ~?」
まゆり「クリスちゃんの手、絆創膏だらけだね~」
紅莉栖「もう! まゆりまで一緒になって!」
岡部「ふふふふ」ニコニコ
岡部(どうしてこうなった。どうしてラボメンガールズがほぼ全員集合して仲良く朝ごはんなんてとっているのだ……)
岡部(緊張しすぎて味がわからん……さっきから何も言わずただ微笑を浮かべていることしかできん……)
岡部(ダルと鈴羽はどうなった……!)
数時間後
――ガチャ
ダル「ふひゅー、あっつー、疲れたお~」
まゆり「ダルくんトゥットルー♪」
紅莉栖「はろー橋田さん」
ダル「まーた岡部氏は朝からハーレムだったのかお! ちくしょう! 爆発しろぉ!」
岡部「」
ダル「あれ? 岡部氏どしたん?」
ルカ「岡部さん何だか朝から元気がないみたいで……」
ダル「へ? こんなハーレムの中にいて元気がないってそれはひょっとしてイーディ……あっ」
ダル「岡部氏岡部氏、ちょっと大事なお話があるんでこっち来てくれるかお?」
岡部「」スタスタ
ダル「岡部氏岡部氏、ひょっとして昨日のことって、夢とかじゃなかった?」ヒソッ
岡部「……ダル、お前まさか夢だと勘違いしててこんなに来るのが遅くなったのか……?」ヒクッ
紅莉栖「ほしゅほしゅ、っと」カチカチ
岡部「また携帯で@ちゃんねるか、助手よ」
紅莉栖「誰が助手か!うっさいわね、ちょっと休憩してるだけ!」
岡部「一体何のスレを熱心に覗いているのだ」
紅莉栖「わ!人の携帯、勝手に覗くな!」
岡部「なんだ?そんなにHENTAIなスレなのか?フゥーハハハ!」ズイズイ
紅莉栖「ちょっ!だから覗くなって……ふぁっ」
紅莉栖「(か、かか、顔近すぎでしょ常考……)」
岡部「ん?」
紅莉栖「(あー、近くで見ると岡部やばいかっこいい……無精ヒゲ萌え……)」
紅莉栖「……ちゅっ」
岡部「……!?」
紅莉栖「……はっ」
紅莉栖「ち、違うのよ!今のは偶然の事故であって、その、結局はあれなのよ、だから!」
紅莉栖「保守しただけなんだから!」
おお、来たか
ダル「わ、悪かったお。流石に朝起きたら『タイムマシンとかんなアホな』って気分になって……」タジ
岡部「んな、アホな……?」ヒクヒクッ
ダル「あ、えー、えーとほら、でも岡部氏も女の子に囲まれて何だかんだ楽しかったっしょ?」フヒヒ
岡部「楽しかった……だと?」カチン
岡部「ダル貴様あああああああああああ!」ガバッ
ダル「ちょ岡部氏! キャラキャラ!」
岡部「うるせえ爆発するのは貴様d――」
鈴羽「橋田至伏せてぇ!」
ダル「ひっ」サッ
――スコーン!
岡部「あへっ」フラッ バタン
ラボメンガールズ「……」ポカーン
鈴羽「あ、あはははー、ちょっと岡部さん借りてくねー」アセアセ
ダル「ふひひ、さーせん」ガチャ バタン
ラボメンガールズ「……」ポカーン
――公園
鈴羽「おーい、岡部さん、岡部さーん」ペチペチ
岡部「ん、んん……」パチクリ
鈴羽「ふー、やーっと起きた」
岡部「はっ! ラボメンガールズは!?」ガバッ
鈴羽「ここは公園だよ岡部さん。岡部さんの“柄にもなく”怒鳴り声あげてたからちょっと強行手段をとらせてもらったよ」
ダル「お、岡部氏、ホントに悪かったお……」
岡部「ん、いや、俺の方もちょっと気が動転してしまっていた……すまない……」
ダル「よ、よかったお。まだ心臓バクバクいってるお。岡部氏の怖い顔まじパねぇっす」
鈴羽「前が前だからね~」アハハ
岡部「この世界線の俺は何者だったんだ……」
鈴羽「とにかく! 皆に少し違和感与えちゃったかもだけどまだまだ巻き返せるレベルだから頑張らないと!」
岡部「すまん……」
岡部「しかし何故朝からラボメンガールズが当たり前のように集まることを教えてくれなかったんだ……」
ダル「いやぁ、前の世界線だかでも岡部氏ラボメンと仲良かったって言ってたから朝のあの感じも一緒だったんだろうなと思って」
ダル「あんだけ集まるのは岡部氏の紳士力ゆえだったのかぁ」
岡部「本当にこの世界線の俺は何者だったんだよ……」
鈴羽「私たちにとって当たり前のことも今の岡部さんには当たり前じゃないからね、気を付けないと」
ダル「とりあえずそろそろまゆ氏とフェイリスたんはバイトの時間でいなくなるし、ラボに戻らん?」
鈴羽「そうだね。あんまり長い時間外にいても怪しいし、私もバイト出ないと」
岡部「くっ、ラボに戻ると思ったら体が勝手に……」ガクブル
岡部「静まれ俺の体、静まれぇ……!」ガクブル
ダル「どことなく厨ニチックだお」
――ラボ
岡部「ただいま」ガチャ
紅莉栖「あ、おかえりなさい」
紅莉栖「岡部さん大丈夫ですか? さっき大声あげてたけど……」
岡部「あ、あぁびっくりさせて悪かったね」
ダル「ちょっとした事故だお」
ダル「ってあれ? 他の皆は?」
紅莉栖「まゆりとフェイリスさんはバイト。他の皆は岡部さん調子が悪そうだから今日は帰るって……」
ダル「あ、そのパターン」
ダル「じゃぁ僕もちょっとメイクイーン+ニャン×2行ってくるお」
岡部「ちょおおおいダルさあああん!?」ヒソッ
やっとおいついたぜ
ダル「岡部氏これは仕方ないお」
岡部「いやいやいや、ちゃんと説明してもらおうか」
ダル「いや牧瀬氏は岡部氏の彼女さんだし」
ダル「岡部氏が具合悪そうな時は皆でワイワイしてるより2人っきりにしてあげようっていうのが暗黙の了解なわけ」
岡部「な、何だそのリア充サークルみたいな気の遣い方は!」
ダル「岡部氏は実際リア充なんだから仕方ないっしょ」
ダル「可愛くて天才な彼女なんてそうそういないお。おっぱいはないけど」
岡部「でっ、でも俺は具合悪いわけでもないし……」
ダル「今の挙動不審な岡部氏はそう見えるんだってば」
岡部「しかしだなっ……」
ダル「ふー、岡部氏さぁ」
ダル「今の岡部氏はぶっちゃけヘタレっぽいからちょっと上から目線みたいになっちゃうかもしれんけど言うお」
岡部「お、おお?」
ダル「岡部氏は確かに別の世界線だか何だかから跳んできて記憶がなくて色々不安かもしれん」
ダル「でもその原因となったDメール? は自分で送ったから責任は自分にあるーって納得したんしょ?」
ダル「で、もう岡部氏はこの世界線で生きていくとも決めた。ならそろそろ覚悟決めなきゃっしょ 常考」
岡部「でも失敗しないためにもダル達に協力してもらわないと……」
ダル「今日この場だけ乗り切っても仕方ないっしょ?」
岡部「ぐぅ……」
ダル「まっ、いざとなったら忘れ物したフリとかして助けにこられるよう外で張っとくから大丈夫っつーか」
岡部「お、おぉ! ダル!」
ダル「かっ、勘違いするなよ!べっ、別にあんたのためじゃないんだからね!」
岡部「これはひどい……」
紅莉栖「あの……?」
紅莉栖「ほしゅほしゅ、っと」カチカチ
岡部「また携帯で@ちゃんねるか、助手よ」
紅莉栖「誰が助手か!うっさいわね、ちょっと休憩してるだけ!」
岡部「一体何のスレを熱心に覗いているのだ」
紅莉栖「わ!人の携帯、勝手に覗くな!」
岡部「なんだ?そんなにHENTAIなスレなのか?フゥーハハハ!」ズイズイ
紅莉栖「ちょっ!だから覗くなって……ふぁっ」
紅莉栖「(か、かか、顔近すぎでしょ常考……)」
岡部「ん?」
紅莉栖「(あー、近くで見ると岡部やばいかっこいい……無精ヒゲ萌え……)」
紅莉栖「……ちゅっ」
岡部「……!?」
紅莉栖「……はっ」
紅莉栖「ち、違うのよ!今のは偶然の事故であって、その、結局はあれなのよ、だから!」
紅莉栖「保守しただけなんだから!」
ダル「んじゃ行ってくるおー」バタン
紅莉栖「岡部さん何か飲みます?」
岡部「あ、あぁそうだね、ドクペあるかな」
紅莉栖「岡部さんは本当にドクペが好きですね」ガチャ パタン
岡部「昔から飲んでるからね」ハハハー
紅莉栖「私もアメリカじゃこういう飲み物ばっかだったから、ドクペは美味しいと思える派かな」トス
岡部(ぐ、よし、朝に1回経験してるから隣に座られるのには慣れたぞ!)
紅莉栖「乾杯」クイッ
岡部「か、乾杯」コツ
紅莉栖「ふふっ」ギュッ
岡部(うわぁ何か紅莉栖が前の世界線じゃありえないくらい可愛い)
紅莉栖「ねぇ岡部さん」
岡部「ん、何だい」
紅莉栖「昨日のホテルから少し様子おかしいですけど、何かありました?」
岡部(ぐ、気づかれてる……)
紅莉栖「何か悩みとかあるなら聞くから、いつでも言ってくださいね」
紅莉栖「い、一応彼女なんだし……///」
岡部「」キューン
紅莉栖「お、岡部さん聞いてます?」
岡部「あ、あぁ、聞いてるよ。心配してくれてありがとう」
岡部(今のは反則だ、今のは反則だろう……!)
紅莉栖「本当に大丈夫? 私に遠慮なんてしてません?」
岡部「もちろんだとも」
紅莉栖「本当に?」ジー
岡部「牧瀬さんに嘘はつかないよ」ハハハ
紅莉栖「それ」
岡部「ん?」(まずいっ、呼び名間違ったか!?)ビクッ
紅莉栖「呼び方も、その、遠慮しないで昨日みたいに紅莉栖って……」
岡部「わ、わかった。紅莉栖に嘘はつかないよ」
紅莉栖「はい///」ギュッ
岡部「……」
いいなぁかわいい
その夜
ダル「岡部氏お疲れー」
岡部「あぁ、ダルも待機してもらってわざわざすまんな」
ダル「この炎天下外のベンチ座りっぱなしはキツかったけど阿万音氏が色々気遣ってくれたし無問題だお」
ダル「それより岡部氏はどうだったん? ちょっとは慣れた?」
岡部「あぁ、やっと覚悟が決まった気がする」
岡部「俺のためにも、ラボメンのためにも、そして紅莉栖のためにも」
岡部「俺は俺を演じきってみせる……紳士的な俺を演じきってみせるぞ!」
岡部「俺は厨ニ病をやめるぞ! ダルーッ!」
ダル「おほう岡部氏その意気その意気!」
岡部「やってやる! やってやるぞー!」
岡部「とは言ったものの、その後も俺はボロを出し続けた……主に呼び名で」
――――
――
岡部「あ、そうだクリスティーnげふんげふん」
紅莉栖「?」
――
岡部「指圧師、こんなところで奇遇だね」
萌郁「しあつ……し……?」
岡部(やべっ……)
――
岡部「ルカk……じゃなくて漆原さん」
ルカ「ボク、岡部さんになら名前で呼んでもらっても……///」
岡部「」
―――――
岡部「それで、やっぱり不審がられてるわけか……」
ダル「流石にボロ出しすぎってレベルじゃねーお」
岡部「しかしキャラはまだしも、呼び名はもう反射的に出てきてしまうからな……」
ダル「でもまぁ牧瀬氏がラボに来てくれてる内はまだ挽回できるっしょ」
ダル「皆があんまりラボ来なくなったのは例の暗黙の了解のせいみたいなとこもあるし」
岡部「いや、もう何かそれのせいにしきれない感もあるぞ……」
ダル「そうは言っても、岡部氏が諦めたら僕らの頑張りまで無駄になるじゃん」
岡部「すまん……だが、もう疲れ――」
――ガチャッ
紅莉栖「はろー」
岡部「こんにちは」ニコ
ダル「演技慣れした変り身の速さは流石だお」
紅莉栖「あの、橋田さん、岡部さんとちょっと話があるんですけど、いい?」
岡部「!?」ドキーン
ダル「あー……おkおk、僕はメイクイーン+ニャン×2行ってくるお」
岡部「!?」ビクーン
紅莉栖「ありがとう」
ダル「そんじゃ岡部氏、健闘を祈る」シュビッ
岡部(ダルさああああああああん!?)
――ガチャ バタン
紅莉栖「さて……」
岡部「……」ドキドキ
スレチですいません
代行お願いできます?
スレタイ:ロックオン「アレルヤの様子がおかしい」
内容:前スレグラハム「少年の様子がおかしい」
紅莉栖「岡部さん、私に何か隠し事してません?」
岡部「」ドキーン
岡部「いや、紅莉栖にそんなことしないよ」ニコ
紅莉栖「……」
岡部「……」ドキドキ
紅莉栖「……」
岡部「……」ドキドキ
紅莉栖「……」ウルッ
岡部「!?」
紅莉栖「うっ……ぐす……」
岡部「どどどどうしたんだ紅莉栖!? 僕が悪かったなら謝るから……」
紅莉栖「嘘……岡部さんっ、また嘘ばっかり……」グスッ
岡部「な、え……?」
紅莉栖「最近の、岡部さん……いつも表面だけ取り繕ってるみたいで……」
紅莉栖「全然っ、何考えてるのかわからないし……」グスッ
岡部「そっ、そんなことはない! 僕は皆のことを――」
紅莉栖「皆だって言ってる! 最近岡部さんの様子がおかしいって!」
紅莉栖「何を話していても別のこと考えながら話してるみたいだって!」
岡部「ぐ……」
紅莉栖「私たちには、話してくれないんですか……?」
紅莉栖「そんなに、信用ないですか……?」
岡部(どうする……!? どうしたらいい!?)
岡部(この世界線の俺が築いてきたラボメンとの関係を壊さないためにはどうしたらいい!?)
岡部(どうしたら……)
岡部「……」
紅莉栖「……くっ」ダッ
岡部「紅莉栖!」
――ガチャ バタン!
岡部「あ、ぐ……くそっ」ドンッ
岡部「くそっ! くそっ!」
岡部「紅莉栖を泣かせて……皆に心配をかけて……俺は、俺は……」
岡部(最悪じゃないか!)
――ガチャ バタン
ダル「ふはー、牧瀬氏の声が外までガンガン響いてた件」
岡部「だ、ダル、お前メイクイーンに行ったんじゃ……」
ダル「流石にここまで協力してきたんだからもうちょっと信用してくれてもいいと思うお」
岡部「き、聞いていたのか……?」
ダル「まー最初に言ったけど聞いてたっつーか聞こえてたっつーか」
岡部「……俺はどうしたらいいんだろうな」
岡部「この世界線での俺を演じるのが正しいと思ってここまでやってきたが」
岡部「それが逆に皆を裏切っていたのか……? 一体何をするのが正解だったんだ……?」
ダル「いや、正解なんてないっしょ 常考」
ダル「結局は岡部氏がどうしたいかなわけだし」
岡部「し、しかし正直にDメールの話をしたって頭がおかしくなったと思われるのが関の山だ!」
岡部「だから結局、こうするしかなくて……そして、もう、失敗した……」
岡部「俺は、鳳凰院凶真ではない岡部倫太郎を演じきれなかった……」
ダル「はー」
ダル「岡部氏、もう岡部氏がどう思われるとかそういうの言ってる場合じゃないんじゃね?」
岡部「え……」
ダル「牧瀬氏が泣いたのだって、自分が信用してもらえてないと思って色々不安になったからっしょ?」
ダル「だったら、頭おかしい野郎だと思われようがどうなろうが、誠意を見せるのが漢ってなもんだお」グッ
岡部「……!」
ダル「牧瀬氏の後は阿万音氏が追ってるから、居場所はわかるお」
ダル「ま、あとどうするかは岡部氏次第だけど、どする?」
岡部「……ダル、すまん、ちょっと行ってくる!」
ダル「おう! 行ってこいオカリン!」グッ
――ガチャ バタン
――公園
紅莉栖「……」ボー
鈴羽「う~ん、いつもの覇気がないねぇ」
鈴羽「こりゃ結構重症っぽいけど、岡部さん大丈夫かな」
――クリスー!
紅莉栖「!?」
鈴羽「おっ、きたきた」ササッ
岡部「紅莉栖!」
紅莉栖「お、岡部さんどうしてここに……」
岡部「ちく、しょう! はぁっ、こんな、走らせ、やがって……」ハァハァ
紅莉栖「えっ、えっ?」
岡部「何が皆を、思ってだ! 結局、俺はっ、自分のことしか考えてなかった!」ハァハァ
紅莉栖「ちょ、えっ? 岡部さん?」
岡部「挙句皆に心配をかけて! お前をっ、泣かせて!」
岡部「全部話すぞ! 全部話すからよく聞けよ!?」
岡部「俺は別の世界線からやってきた別の岡部で!」
岡部「厨二病を患っていて! 自分のことを鳳凰院凶真と名乗っていて!」
岡部「@ちゃんねるで痛いコテハンまでやってる自称マッドサイエンティストだ! どうだビビったか!?」
紅莉栖「」
岡部「だから今までのは全部嘘だ!」
岡部「本当の俺は全然紳士的なんかじゃないし! お前のことはクリスティーナとか助手とか呼んでいた!」
岡部「苗字にさんづけなんてするか! ひどいのだと桐生萌郁のことをシャイニング・フィンガーと呼んでいた!」
岡部「どうだ笑えるだろ!?」
紅莉栖「岡部さん、あのちょっと本当に、ここ外だし……」
岡部「知るかぁ! 俺は普段から外でもどこでもどこにも繋がっていないケータイに向かって機関がどうのと喋るような男だ!」
岡部「何だったらこの場で高笑いだってやってやるぞフゥーハハハハハハハハ!」
紅莉栖「何、何が起きてるの……」
鈴羽「うわぁ、確実に暴走してるよ岡部さん……」
岡部「だから!」ピタッ
紅莉栖「ひっ!」ビクッ
岡部「本当にすまん、今までの俺は全部嘘だ」
岡部「お前に好きだと言った俺も、お前に優しくしていた俺も」
岡部「全部、嘘だったんだ」
紅莉栖「え……」
岡部「お前の言う通り、俺はずっとお前に嘘をついていたんだ」
紅莉栖「う……うぅ……」ジワッ
岡部「だけど、今言った世界線だの何だのの話は本当だ」
岡部「今はこんな状況だから、後でちゃんと説明するが、本当のことだ」
紅莉栖「ひぅっ……ぐす……」
岡部「そして、だからこれから言うことも本当のことだ。俺の本心だ」
紅莉栖「えぅ……何…‥?」グスッ
岡部「俺はお前が好きだ、紅莉栖」
紅莉栖「えっ……」
岡部「確かに今までの俺は、上手くこの世界線に馴染めるようにと演技でお前と付き合ってきた」
岡部「でも、俺がお前にしていたこと、言っていたことは嘘だけど、この気持ちだけは本当なんだ。本心なんだ」
紅莉栖「……」
岡部「だから、もしよかったら、また俺と付き合ってほしい。ダメか?」
鈴羽「……」ドキドキ
紅莉栖「え、いやです」
岡部「」
紅莉栖「きゅっ、急に意味が分からない電波みたいなこと叫ばれて……」グスッ
紅莉栖「その後で告白されて、OKするわけ、ないでしょう?」グスグス
岡部「」
紅莉栖「世界線? とか、意味わからないし、クリスティーナとかは正直ちょっとイラッとしたし……」
岡部「」
紅莉栖「けど、その、今までみたいに取り繕ってるって感じではなかったから、とりあえず信じたいと思い、ます
紅莉栖「だっ、だから! まずはそっちの説明をちゃんとしてください!」
岡部「あ、はい」
紅莉栖「その説明を聞いて、ちゃんと納得できたら、またラボメンとして一緒に始めましょう?」
紅莉栖「岡部さんは私がどんな人間かよく知ってるかもしれないけど、私はまだ岡部さんがどんな人かよくわからないんだから」
紅莉栖「また、これから始めましょう」
鈴羽「岡部さん……」
ダル「無茶しやがって……」
紅莉栖「ほしゅ、っと」カチカチ
紅莉栖「(はぁ?私と岡部別れちゃうの?せっかくイチャイチャしてたのに!バカなの?死ぬの?)」
岡部「クリスティーナ!いつまで携帯とにらめっこしているつもりだ!」
紅莉栖「ティーナは無し!今ちょっといいとこなの!」
岡部「我々の研究の偉大さをまだ理解できていないらしいなセレセブ!」
岡部「そんなくだらん@ちゃんねるのスレなど眺めている暇があったら実験のひと…」
紅莉栖「うっさい!今、私と岡部がちゅっちゅできるかどうかの瀬戸際なんだから!」
岡部「!?」
紅莉栖「あ、あ、あ、えっと、その……」
紅莉栖「猛省っ……!さすがの天才少女紅莉栖ちゃんも現実と妄想の世界線超越には猛省っ……!」
紅莉栖「半ば保守っ……半ば照れ隠しっ……」
そういうわけで、俺の一世一代の告白は失敗に終わった。
ただ、俺とラボメンとの関係が終わったわけではない。
Dメールのことについてきちんと説明をし、
それでも納得のいかないという者には鈴羽のタイムマシンを見せて納得してもらった。
俺が今までの俺ではなくなってしまったことについての皆の反応はマチマチだったが、
経過は概ね良好、皆ラボメンを辞めずにいてくれている。
皆との関係はまたここから築いていけばいい。
ダル「ていうか最初から皆にもちゃんと説明するべきだったんじゃない?」
紅莉栖「そうよ。私だってちゃんと説明してもらえてれば最初は戸惑うかもしれないけどちゃんと受け入れたのに」
岡部「ぐっ、いやでもせっかくの厨ニキャラ脱出のチャンスだったし……」
鈴羽「別に今の岡部さんも厨ニ? って感じじゃないけどねー」
紅莉栖「まっ、岡部はヘタレだしビビッてたんでしょー?」
岡部「う、うるさいぞクリスティーナ!」
紅莉栖「ティーナは余計だ!」
まゆり「えっへへ~、でも相変わらず2人は仲いいね~」
岡・紅莉「「誰がこんなやつと!」」
紅莉栖との関係も、またここから……。
終われ
正直後半はごめん書き溜め切れた辺りで頭真っ白になっちゃった
もう見切り発車はやめます
超どうでもいいけどこの世界線では鈴羽トラベルで会見中止で紅莉栖生存
紳士的発明ばかりで電話レンジは作らなかったからSERNによるディストピアもない、ということで
明るい未来が待ってるはず
途中飯で長時間抜けたりで保守等迷惑かけましたありがとう
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