あの出来事からは1か月,まゆりも紅莉栖も死なない日常が戻ってきた
紅莉栖はあの再開からラボのメンバー004として仲間に……
フェイリスやるか,萌郁にもラボのメンバーの証であるピンバッジを配り
特に大きなことはないが平和な日常がゆるやかに流れていた
岡部「しかし10月にもなったというのに今日は暑いな」
ラボに常に存在している知的飲料――ドクターペッパーが切れてしまい
おれは補充するために外に出ていた
岡部「ふむ ちと重いが今日はケースで買って帰るか……」
大量のドクターペッパーを購入するために自動販売機で買うのではなく
段ボールケースに入れられているものを購入した
岡部「ぐっやはり重いな 2ケースは買いすぎたか」
また立ててしましました
またネタバレを含んでおります
アニメ組・原作未プレイの方は
ご注意ください
――――俺はあの時間の中で学んだのではないのか
―――――――この時もっと慎重に行動していれば
――――――――――違った未来だったはずなのに
…………ァ
岡部「うん?」
パアアアアアァァァァァ
岡部「!?」
俺は自分に飛びこんできたトラックを見てすぐさまよけようと思ったが
岡部「うわっ!!!」
アアアアアァァァァ……………………
…………………………
………………
…………
ピーポーピーポー
…………べ……
岡部「うん……?」
……かべ…………
岡部「うっ……」
???「岡部!起きなさいよ……」
???「オカリン……はやく起きてよぉ……」
???「凶真!早く目覚めるのニャ!」
???「岡部さん……起きてください……」
???「…………」
岡部(誰だ? 周りに誰かいる……?)
ピクッ
???「岡部!? 今……指が動かなかった?」
???「オカリン! 大丈夫!?」
???「フェイリスも見たのニャ! 今指が動いたニャ!」
???「岡部さん!!」
???「お……かべくん」
岡部「ま、まぶしぃ…… ここは?」
???「岡部!! もう!心配させんな!」
???「オカリン~……まゆしぃはとっても心配したのです グスッ」
???「凶真!! やっと目を覚ましたニャ!!心配させるなニャん!」
???「岡部さん 本当に……良かった……うぅぅぅ」
???「よか……った」
目を見開き周りを見渡してみる……
ここは……病室……?
そして周りにいるこの人たちは……
???「岡部!大丈夫? 気持ち悪くない?」
栗色がかった髪の少女が俺に話してくる
どうやら心配してくれているみたいだが……
???「オカリン……まゆしぃはね あの時ついていくべきだったんだよぉ グスッ」
おとなしそうな性格の水色の帽子をかぶった少女が泣きながら俺に話しかけてくる……
???「凶真! まったく狂気のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真がふがいないニャ」
桃色の髪の元気そうな 猫耳……メイドさん?もこちらに向けて話してくる
しかし……ほうおう、なんだ……?
???「うぅぅ……岡部さん……本当に良かったです ぼ、僕もう心配で……」
もう一人さらにおとなしそうな少女が泣きながら心配してくれている
???「おかべ君……本当によかった……」
背の高いとてもきれいな女性もそこに立ちながら小さな声で呟いていた……
……
…………
………………しかし、なんだろう?
???「岡部? 本当に大丈夫?まだ安静にしとかなきゃ駄目な気がする」
俺は……思い切ってこの栗色の髪をした少女に聞いてみた……
岡部「あの……」
???「何? まだどこか痛むの?」
岡部「あ、あの……貴方達……誰ですか?」
…………
…………………………
……………………………………………
女性たち「えっ!?」
病院で目が覚めた俺は5人もの少女たちから説明をくらった
俺の名前は岡部倫太郎 あだ名ではおかりん と呼ばれてるみたいだ
なんだか 恰好がつかないな
そして俺は厨二病を患わっているらしく自分のことを
狂気のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真と呼んでいるらしい
いったい俺はどんな性格だったんだ……
さらに俺は未来ガジェット研究所―通称ラボの創設者であり
ラボメンナンバー001であるらしい
そして周りにいた女性たちがそれぞれ自身について説明してくれた
紅莉栖「私は牧瀬紅莉栖 あんたが設立したラボのラボメンナンバー004よ」
紅莉栖「私自身はアメリカのヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所の研究員よ まぁ今は日本に来て大抵ラボに顔を出しているわ」
牧瀬紅莉栖と言う少女は相当な頭脳の持ち主だと思った…飛び級で大学を卒業し,論文が掲載されてるなんて
牧瀬紅莉栖のその言葉だけで凄いと思い、初対面?だというのに尊敬の念をいだいてしまった
まゆり「まゆしぃはねぇ 椎名まゆりって名前なんだよ? オカリン……本当に覚えてないの?」
まゆり「まゆしぃはね オカリンの幼馴染で人質なんだよ?」
椎名まゆりと言う少女は自分自身のことを俺の人質といった…… いったいどんな意味なんだ……?
そして幼馴染らしいが記憶が飛んでしまっているためそのことについても思い出せない
フェイリス「ニャニャ!?凶真は本当に何も覚えていないのかニャ?いつもの凶真がしていることじゃないのかニャ?」
フェイリスという少女は俺の目をまっすぐに見つめながら言った
フェイリス「ニャニャ……本当に知らないみたいだニャ」
フェイリス「いいニャ!しっかり聞くニャ! フェイリスの名前はフェイリス・ニャンニャンだニャん♪」
フェイリス「その昔ヘブンズドアから現れたフェイリスは凶真を救うために来たんだニャん!」
ふぇいえいす……にゃんにゃん? これがこの少女の名前なんだろうか?
そして最後に突拍子もないことを言っているが流石にこれは嘘であるだろうなと思った
るか「あ、あの……岡部さん、漆原るかです……」
るか「え、えと……ぼ、僕は柳林神社で巫女をしています お、岡部さん……僕、ちゃんと五月雨で素振りを20回もしましたよ」
漆原るかという少女……いや説明では男といった……確かに
この少j、少年はとても男とは見えなく 細く可愛い少女に見えてしまう この子こそ嘘をついてるように思えたが嘘だとは思えなかった……
萌郁「……わたしは……桐生萌郁」
萌郁「…………」
桐生萌郁という女性の声は非常に聞きづらかったが 他の女性(1名男性)からの補助を駆使しながら聞くと
俺がいつも言っているラボの1階 ブラウン管工房と呼ばれている場所でバイトをしているということだった
どうやらこの女性たち――1名男性だが――は俺が誘ったメンバーとなっているみたいである
俺自身にその記憶が抜けているのだがどうもこの人たちが嘘を言っているようには思えない
後日医者が言うには今まで送ってきた日常を繰り返すことによって回復するかもしれないとのことで
名前の記憶すらない俺は俺の両親であろう人たちについていき家で過ごしつつ みんなが言うラボに通うことになった……
記憶を失って初めてラボと呼ばれる未来ガジェット研究所に足を運んだ
岡部「確か、この建物の2階と言っていたか」
その時1階の建物から人が出てきて声をかけられた
???「よぉ、岡部 車にひかれたんだってなぁ 身体は大丈夫か?」
また知らない人か このいかにもいかつい人物はいったい誰なんだろう
悩んでいても仕方ない聞いてみるか
岡部「あの貴方は? 俺と関わりが?」
???「お!?マジで記憶を失ってるんだな あいつらから聞いていたとはいえこうなったお前を見るとびっくりするな」
???「俺は天王寺裕吾ってんだ この建物の1階にあるブラウン管工房を経営している」
天王寺「お前には2階の部屋を貸してやってる 感謝しろよ?」
岡部「そうなんですか…… いやすいません部屋を貸していてくれているなんて」
天王寺「うっ!? おまえがそんな殊勝な態度をとるとわな…… まぁちゃんと思い出すまでしっかりやってくれ
分からないことがあったら何でも聞きな」
岡部「ありがとうございます」
俺は天王寺さん礼をして2階に上がってドアを開けた
紅莉栖「あっ!岡部」
まゆり「あ、オカリン! トゥットゥルー♪ あ、今はこの挨拶も覚えてないんだね」
???「お、オカリン 事故にあったって? 大丈夫?」
牧瀬さんと椎名さんは覚えているのだが また俺が知らないで俺のことを知っている人がいる……
その人は俺に近づいてきて耳打ちしてきた
???「オカリン、オカリン 事故にあったのは本当だろうけど記憶喪失ってホント?」
???「実はそういうふりをしていて、みんなの反応を楽しもうと? また大変なことを思いつくんだな」
耳打ちしてきた人物はいろいろまくしたてていたが
岡部「あの……やっぱり貴方も俺のことを知って?」
???「まじかお!? 本当に記憶を失ってるなんて…… 主人公が記憶を忘れる、それなんてゲーム?」
いったい何を言っているんだこの人は……
紅莉栖「こら橋田!! 岡部は本当に記憶を失ってるの! 変なこと吹きこむんじゃないわよ」
橋田と呼ばれた男「マジだったお…… う~んオカリン本当に僕のこと覚えてない?」
俺は首を振る
橋田と呼ばれた男「僕は橋田至 ダルだお! このラボの凄腕のスーパーハッカーなんだお!あ、間違えてもスーパハカーとは呼ばないように」
岡部「スーパーハッカー…… わ、悪いことをしているのか?ここは」
ダル「相当重症なようだお…… まさかあのオカリンが記憶を失いここまで性格が変わるとは」
紅莉栖「そうなのよ……記憶を失ってさらに性格まで今までとは違う 相当重症なことよこれは」
まゆり「おかりん…… まゆしいはねゆっくりでもいいから全部思い出してほしいって思うんだよ?」
まゆり「今までの記憶がなくなっちゃうのは悲しいのです……」
紅莉栖「まゆり…… 大丈夫きっと岡部は思い出すわよ」
まゆりと呼ばれる少女が若干目に涙を浮かべながら話す
俺はいったいこの少女とは幼馴染以外にどんな関係だったんだろう?
目を覚ました時には『人質』とも言っていたが……
紅莉栖「岡部もここで一緒に行動すれば何か思い出すとは思うの 分からないことや疑問に思ったことがあれば何でも聞いてね」
ダル「しかし……日常生活に必要不可欠なことは覚えていて 自分の名前、自分がいた環境をすっかり忘れてるんだお
以外に調子のいいことだとも思うんだお」
ダル「オカリン本当に思い出せない? 自分が狂気のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真とか」
岡部「すまない 目が覚めた時にも言われたことなんだが覚えてはいないんだ」
ダル「あの厨二病の化身ともいえる存在がここまでとは…… 記憶喪失とは恐ろしいんだお 僕はなりたくないお」
橋田さんがそんなことを言った時、ふと椎名さんの方を向くと目に涙を浮かべていた
岡部「あ、あの……椎名さん 何か?」
椎名さんは俺の言葉を聞くとはっと目を見開き今度は本当に泣き出してしまった
紅莉栖「ま、まゆり!大丈夫? あと……岡部、今『椎名さん』って!?」
ダル「ぼ、僕も聞いたお!? さん付けでしかも名字って!本当に覚えてないんだお……」
まゆり「うっ、うぅ オカリン……まゆしいとの関係もだけど 呼び方も他人みたいになっちゃったんだね」グスッ
紅莉栖「お、岡部?……私のことは何て呼ぶの?」
岡部「ま、牧瀬さん?」
紅莉栖「!?? お、岡部が私のことを『牧瀬さん』!?」
牧瀬さんはひとしきり驚いた後俺に向きなおして聞いてきた
紅莉栖「助手とか!クリスティーナとか……ほ、ほらザ・ゾンビやセレセブとか!? 思い出せない?」
岡部「すまない 何一つ 後なんでそんなに呼び方があるんだ?」
紅莉栖「そ、そう……」
牧瀬さんも少しうなだれるように後ずさった
俺はいたたまれなくなり携帯に手を伸ばした
携帯を見れば何か思い出すかと思ったが……やはりそんなことはなかった
携帯に映し出されているそれぞれの名前
助手
閃光の指圧師
ダル
電話レンジ(仮)
フェイリス
鳳凰院凶真
まゆり
ルカ子
名前は何一つ覚えてないがその中でも意味不明な『電話レンジ(仮)』……なんなんだろうこれは
助手と書かれているのは……さっき牧瀬さんが言っていた呼び名の一つだろうか
おれは牧瀬さんのことを助手と呼んでいたのかな……?
閃光の指圧師、なんかすごい名前だな……この名前は目が覚めたときにいたあの中の誰かだろうか
ダルはここにいる橋田さんかなさっき自分で言ってたし
フェイリスさんは、あのときの猫耳でいてメイドさんの服装をしていた子か 本当にフェイリスなんだ……
鳳凰院凶真……他の人も言っていたが俺自身が俺のことをこう呼んでいた
厨二病とは何か調べたが俺はこの年にもなって未だ心は中学生なのだろうか……少し落ち込むな
まゆりは……今目の前で泣いている子だ……彼女はいったいなぜ泣いているのだろう その理由を俺は知ることができない
ルカ子はあのときいた人たちと名前で思いついたのが漆原さんかな?下の名前がるかと言っていたし
消去法で考えればさっきの凄い名前『閃光の指圧師』は桐生さんなのかな?
俺がそんな風に携帯とにらめっこをしていると
紅莉栖「あの岡部?ここで何もしないのはいいことじゃないと思うの だから早くあんたが記憶を取り戻してくれるためにラボメンのみんなでパーティをしようと思うの いい?」
牧瀬さんは少し悲しそうな顔をしながら聞いてきた
俺自身も周りの何も分からないこの状況は打破したい
この申し出を受けることにした
それから1時間後……
ルカ子「あの……おじゃまします」
萌郁「おじゃ……まします」
フェイリス「お邪魔するニャ~」
がやがやとこの狭い部屋に人がやってきた
俺の記憶を早く取り戻すために開かれたパーティ……俺は思い出すことができるのだろうか
ダル「フェイリスた~ん! まってたお!ささ早くこっちに来るんだお!」
紅莉栖「こらHENTAIいきなり何言ってるのよ!」
まゆり「トゥットゥルー♪るかくんいらっしゃ~い 萌郁さんも来てくれてありがとう~」
るか「あ、まゆりちゃん……目が赤いけど大丈夫?」
萌郁「おかべ君……大丈夫?」
まゆり「えっへへぇ まゆしぃはだいじょうぶだよ?るかくん」
るか「あまり無理しないでね……まゆりちゃん」
新しくやってきた人たちと椎名さんが話しているともう一度ドアが開いた
天王寺「おう!岡部 なんかパーティするみてぇだな バイトから聞いたぞ」
天王寺酸はそう言って入ってくるともう一人小さな子供も入ってきた
天王寺「本当はお前のところには連れてきたくなかったんだが 思い出す要素は多いほうがいいと思ってな
綯もこのパーティに参加させることにした 嬢ちゃんたちいいかい?」
紅莉栖「もちろんです天王寺さん 綯ちゃんようこそ」
まゆり「トゥットゥルー♪ 綯ちゃんようこそなのです~」
天王寺「良かったな!綯 みんな入れてくれるってよ」
綯と呼ばれる子供「あ、あのオカリンおじちゃん……私も参加してもいいの?」
岡部「あぁいいよ でも俺は君のことを知らないんだ 君は俺のことを知っているのかい?」
綯「う、うん オカリンおじちゃんは今日怖いことはしないの?」
岡部「俺はいつも怖いことをしていたのかい? それはごめんね」
綯「ううん いいよ」
綯と呼ばれる子供はにこっと笑って女性たちに参加していった
天王寺「じゃあちゃんと綯の面倒よろしくな いくら記憶がないからって変なことすんじゃねーぞ!」
岡部「俺は変なことをしようとしていたのですか?あんな子供に?」
天王寺「あんなとは、なんだあんなとは! 綯はれっきとした女の子だ」
岡部「それは失礼しました えぇとなんて呼べばいいのか……」
天王寺「こう呼ばれるのはしゃくだが 綯ちゃんでいいぜ」
岡部「分かりました 綯ちゃんはしっかりと面倒を見させてもらいます」
天王寺「お、おう…… じゃあ俺は下に行かないといけねぇから よろしく頼むな
綯~ 変なことされそうになったらすぐに逃げるんだぞ~」
綯「もう!お父さんったら!」
天王寺さんはそういうと階下へと行ってしまった
そんなやり取りをしていると準備が終わったのか集合をかけられた
紅莉栖「えぇ~ 今回パーティを開いたのはほかでもない岡部のためです
このパーティで全てを思い出すことはないとは思いますが
みんなで協力して岡部の記憶を取り戻しましょう」
牧瀬さんがそういうとみんながいっせいに乾杯をした
紅莉栖「ふぅ……こういうまとめ役はあんたの役目なんだからね岡部 早く記憶を取り戻しなさいよ」
まゆり「オカリン 今日は楽しもうね そしていつかまゆしぃのことを思い出してね?」
岡部「牧瀬さん、椎名さん俺のためなんかにありがとう」
紅莉栖「もう!『牧瀬さん』って呼ぶな! 紅莉栖って呼ぶか…その、あの助手かクリスティーナでもいいわよ
べ、別にこう呼ばれたいからじゃなくて、あんたに早く記憶が戻ってほしいだけで 他の意味なんてないんだからね!」
ダル「ツンデレ乙」
フェイリス「ニャニャ!?凶真はクーニャンのことを今は『牧瀬さん』って呼んでるのかニャ!?マユシィのことも『椎名さん』なのニャ!?」
るか「あ、あの……岡部さん 僕のことは何て呼ぶんですか?」
フェイリス「フェイリスも知りたいニャ!フェイリスのことは何て呼ぶんだニャ!?」
萌郁「わたしは?」
俺はそう言われて一人ずつ……
岡部「えっと、フェイリスさん、漆原さん、桐生さん、です」
3人「…………」
2人――漆原さんとフェイリスさんは目に見えて悲しい顔になった
桐生さんは……よく表情が読み取れない でも少しだけ悲しそうな顔なのかな?
ダル「そういや僕のことは何て呼ぶん?オカリン」
岡部「橋田さん」
ダル「うぇぇぇ そんな他人行儀なよばれ方はいやだお……男の僕でさえこれなんだから女性陣は……乙」
綯「オカリンおじちゃん、私のことは?」
岡部「さっき天王寺さんが綯ちゃんって呼んでくれって いいかい?」
綯「うん!いいよオカリンおじちゃん! なんだかね今のオカリンおじちゃん優しそうで私好きだよ!」
岡部「え? 俺のことが? ははまいったな」
綯ちゃんとは対照的に少し暗い雰囲気だった5人の女性――1人は男性……もういいか――はこちらに向いて口々にこういった
紅莉栖「岡部?私のことはやっぱり紅莉栖でいいわよ ほらそんな『牧瀬さん』なんか呼びづらいでしょ?」
まゆり「まゆしぃはねオカリンにまゆりって呼んでほしいんだ 『椎名さん』はいやだよ~」
フェイリス「フェイリスもニャ!そんな他人みたいにさん付けなんていやなのニャ!フェイリスでいいニャ!」
るか「岡部さん……僕のことも前のようにルカ子と呼んでください そんな呼び方じゃ寂しいです」
萌郁「私のことも……萌郁でいい」
ダル「あ、僕もこの流れに乗って オカリン僕のことはダルでいいお 橋田さんなんていやだお」
岡部「みんな……ありがとう これからはそう呼ばせてもらうよ」
紅莉栖「じゃ、じゃあその呼び方でもう一回読んでみて?」
岡部「うん 紅莉栖」
紅莉栖「へっ!? あ、はい///」
岡部「まゆり」
まゆり「えへへ オカリンのその呼び方久しぶりなんだよぉ」
岡部「フェイリス」
フェイリス「ニャニャ!やっぱりそういう呼び方が凶真にはにあってるニャ!」
フェイリス「で、でもこれなら留未穂の方がよかったのかも……」
岡部「ルカ子」
るか「は、はいぃ 僕のことですよね? はい岡部さん、僕はルカ子です」
岡部「萌郁」
萌郁「……うん」
岡部「ダル」
ダル「うんそれでいいお しかしこう女性たちに囲まれてるとある程度嫉妬を覚えるお……
フェイリスたんもマジ心配モードだったし やっぱりリア充は爆発しろ!」
綯「オカリンおじちゃん!私は?」
岡部「あぁ 綯ちゃん」
綯「へへ やっぱりいつものオカリンおじちゃんより優しいや」
紅莉栖「しかしあれね この状態の岡部もいつもとは違っていいのかもしれないわね」
まゆり「えぇ~ まゆしぃはいつものオカリンの方が好きなのです」
るか「ぼ、僕もそう思います」
萌郁「わたし……も」
フェイリス「フェイリスもだニャ!クーニャンはいつもの凶真は嫌いなのかニャン?」
紅莉栖「べ、別に元の岡部が嫌いなわけじゃないわよ 今の岡部もそう悪くはないわねってこと
そりゃあ私だって早く元に戻ってほしいわよ? やっぱりあいつは鳳凰院凶真のようなノリの方があってるしね」
まゆり「オカリン 早く元に戻ってね」
岡部「あ、あぁ 努力はするよ あとごめんなみんな 俺が頼りないばかりに」
紅莉栖「あぁ~もう 岡部はそんなに卑屈じゃないわよ もっと堂々としてなさい 分かった?」
フェイリス「そうだニャ! 凶真はもっと堂々とするのニャ!」
るか「岡部さん……また一緒に修行しましょう」
萌郁「また……メールする」
パーティが終わった何日あとかに俺はまたラボへと通った やはり記憶は取り戻せてはいないがなぜかあの場所にいるときが落ち着くからである
やはり俺はあの場所とは縁深いのかもしれない ラボの扉を開けて中に入るとダルが何やら作業をしていた
岡部「おはよう えっと、ダル なにをしているんだ?」
ダル「お、おはようだお オカリン 今はオカリンを元に戻すためのガジェットを作成中なんだお」
岡部「俺を元に戻すための……ガジェット? ガジェットとは?」
ダル「やっぱりガジェットについても忘れてるんだお…… ガジェットはここらにある製作品なんだお そしておかりんが発案したものだお」
俺が発案……よく見るとなにやら蛍光塗料が入っている剣状のものや、掃除機の先に……ドライヤー?が付いているものまで
よくみるとそのほとんどがガラクタと呼べそうなものばかりだった 俺はこんなことをしていたのか……
岡部「それで、今はいったい何を作っているんだ?」
ダル「これは牧瀬氏発案のガジェットなんだお 牧瀬氏が脳科学について詳しいのでその知識を利用しておかりんの脳に刺激を与えるガジェットを作成しているんだお」
ダル「このまえのパーティの後僕と牧瀬氏とフェイリスたんが話し合ったお」
ダル「牧瀬氏はこのガジェットの発案を、フェイリス単はそのガジェットを作るための資金のバックアップを、そして僕が開発担当だお」
ダル「みんなオカリンに早く元に戻ってほしいんだお」
岡部「ダル……ありがとう」
ダル「べ、別にあんたのためにしてやってるんじゃないんだからね!勘違いしないでよね!」
岡部「はは それはこの前言っていたツンデレというやつか」
ダル「そうだお そういう乗りだお」
アリス「ドクぺと聞いて」
ミライ「ドクぺと聞いて」
ダルが会話をしながらせわしなく動いてガジェットを作っている
ダルによればそれは今日のお昼ごろには完成するようだ こんな機械を発案して今日完成させるって……紅莉栖たちってすごい奴らなんだな
そしてお昼になって
紅莉栖「橋田 状況は?」
ダル「牧瀬氏……それオカリンのセリフだお 口調までにてきたん?」
紅莉栖「べ、別ににとらんわ!このHENTAI!」
ダル「ひどいお まぁそれは置いといて ふふふ僕自身も僕の才能が怖いんだな しかとみよ!これが完成した未来ガジェット9号機だお!」
ダルがそういうと部屋の真ん中に置いてあった布をひっぺはがしてガジェットが出てきた
紅莉栖「うん しっかり完成させたようね よくやったわ」
ダル「ふふん 牧瀬氏そこは『よく完成させたわねこのグズが』と言ってほしんだお」
紅莉栖「HENTAI発言すな まったく……」
岡部「これが未来ガジェット9号機?」
紅莉栖「えぇそうよ 人間の記憶の部分に微弱な電流を流して脳を刺激するわけ
しかもこのガジェットの機能はそこだけじゃないの
これは装着する人が2人必要でね 2人に対して同時に装置を起動させたら
これをつけている2人は簡単な催眠状態に入るの
そして2人の意識をリンクさせて昔の記憶を掘り出そうってわけ」
紅莉栖「もっとざっくばらんに言うなら2人に一緒の夢を見させて共通の思い出を探ってそれを掘り起こすってところかしらね」
岡部「そんなことができるってやっぱり貴方達はすごいんだな」
紅莉栖「っ! 岡部がこんなに素直にほめるなんて……やっぱり調子が狂うわ」
ダル「牧瀬氏がまんざらじゃない件について」
紅莉栖「いうな!HENTAI!」
俺はこの人達ががすごいと思いつつ説明を聞いていた
この装置を使うのは今すぐではなく他の人を待つらしい
他の人というのはこの前のの綯ちゃんを除いたメンバー
フェイリス・ルカ子・萌郁そしてまゆりだ
他のみんなは学校や仕事があるらしくもうちょっとで来るそうだ
2人も学校や研究があったのにもかかわらず俺のために寝ずに作業していてくれたみたいだ
しっかりと感謝しないとな……
そうして3人で待っていると
まゆり「トゥットゥルー♪ マユシィは今到着したのです」
紅莉栖「はろーまゆり」
まゆり「クリスちゃんどうもなのですよ~ ダル君もご苦労さま~」
まゆりはこちらに向いて
まゆり「オカリン トゥットッルー♪ オカリン今日もまゆしいは元気なのですよ」
岡部「あぁまゆり おかえり」
まゆり「やっぱりまゆしぃのことをまゆりと呼んでくれるのがオカリンなのですよ~」
紅莉栖「フフ そうね」
フェイリス「ニャニャ~ お邪魔するのニャ~」
まゆり「フェリスちゃん~ トゥットゥルー♪」
フェイリス「マユシィ元気でたかニャン? クーニャンもダルニャンもお疲れ様だニャん」
ダル「フェイリスたんの心遣いキターーーーーーーーー」
紅莉栖「HENTAIはもっと静かに喜べ フェイリスさん私もあなたにお礼を 貴方の協力なしではこのガジェットを作れなかったわ」
フェイリス「別に大丈夫だニャン フェイリスは凶真のためなら火の中水の中だってどんなところでも行くニャ!」
岡部「ありがとう フェイリス」
フェイリス「ニャニャ 凶真が優しいのはこれはこれで新鮮なのニャ///」
ダル「くそぅ フェイリスたんのデレ顔を独占しやがって でも別に今は許す!」
るか「あの……お邪魔します」
まゆり「るかくん! トゥットゥルー♪」
紅莉栖「漆原さんいらっしゃい」
フェイリス「ルカニャンいらっしゃいだニャ~」
岡部「ルカ……子 いらっしゃい」
るか「お、岡部さん 僕のことルカ子って 良かったこの前のことは覚えてくれてるんですね……」
岡部「流石に忘れたりはしないさ」
るか「そ、そうですよね す、すいません……」
萌郁「はいって……もいい?」
まゆり「萌郁さ~ん いらっしゃ~い」
岡部「萌郁 バイトの方は終わったのか?」
萌郁「……うん 店長が……行ってこいって」
岡部「そうか ありがとうな俺のために来てくれて」
萌郁「大丈夫……」
紅莉栖「さて全員集まったみたいね」
紅莉栖「みんなにはもうメールで伝えていたとは思うけどもう一度説明するわ
今回私と橋田とフェイリスさんによってこの未来ガジェット9号機が作られました
目的は岡部の記憶を取り戻すこと 急性な治療に見えるかもしれないけど何もしないで手をコマねいでいるのは嫌なの
そこで、今回作成した未来ガジェットを使って岡部の記憶を取り戻す作業をするわ」
紅莉栖「そしてこれもみんなには伝えたけどもう一回ね
今回岡部の記憶を取り返すに至ってもう一人この装置をつけることになります
これは岡部とともに軽い夢の中に入り2人の共通する項目で岡部の脳を刺激するわけ
ちなみに安心して安全性については全く問題無しよ この私が保証する」
紅莉栖「それで今回一緒に行く人を選ぶんだけど……誰か候補者はいる?
確かに最初だと不安かもしれないけどそこは私を信じて
……誰か立候補者はいる?」
最初に手を挙げたのは…………
ここですいませんが紅莉栖ルートかまゆりルートに分けることができます
本当は全員分用意したかったんですが体力がもちませんでした
そこでルート決定にこのレスからした5つのレスで多数決をとらしてください
あ、いまさらですがネタバレ要素はふんだんに入ってますのでご了承を
>>48
NEET探偵()
アンドゥ()
紅莉栖でいいかな? 紅莉栖ルート
紅莉栖だった
紅莉栖「やっぱりどれだけ私が安全とは言っても不安は残るわ
それなら私自身が被験者になって……岡部を助ける」
紅莉栖「みんな……それでいい?」
紅莉栖と俺を除くメンバーはみんな黙ってうなずいた
そして俺も……
紅莉栖「おーけー それなら早く始めてしまいましょ 大体催眠は10分ぐらいでとけるよう設定してあるわ
でも装置を付けている本人たちはそれより長く感じたり、ひょっとしたら短く感じるかもね そこは私にもわからない
思い出す夢の内容にもよるから
よしそれじゃ橋田最後の設定をして」
ダル「オーキードーキー」
紅莉栖とダルが設定を行っている間俺は装置の前に行き装置の一部であるヘッドホンを頭に付けた
紅莉栖は自分が行う作業が終わったのか俺の隣に来て同じくヘッドホンを付ける
紅莉栖「あんたが今のままだとこのラボの存続が危ういのよ しっかり自分の記憶を思い出しなさい」
岡部「あぁ 夢の中ではよろしく頼む」
ダル「牧瀬氏最終設定完了なんだお」
紅莉栖「おーけー よしそれじゃ装置を起動させるわよ」
まゆり「紅莉栖ちゃん オカリン気をつけてね」
紅莉栖「まゆりありがと 岡部もちゃんと元に戻ってね…」
俺はその言葉にうなずくと
紅莉栖「よし橋田!未来ガジェット9号機起動!」
ダル「ぽちっとな」
ギューーーーーーーーーーーーーーン
重いようなそんな音を発しながら未来ガジェット9号息は起動した
その瞬間どこか懐かしい感じで引き込まれる感覚が俺を襲った
眠くなるわけではなないがどこか別の場所に引っ張られる感じに……
………………………………………………
………………………………
………………
だんだんと引き込まれる感覚がなくなって行き視界が安定してくる
あんな具合だったのに不思議と気分は悪くないようだ
はっきりとした意識で回りを見ている
紅莉栖は夢と言っていたが相当リアルだなこれは……
起きてる感覚とほとんど差がない
周りを見渡してみるとここはどうやらどこかの屋上のようだ
周りにいたみんなは忽然と消えていて俺1人だけだった
岡部「ここは……どこの屋上だ……?」
俺は言葉に出してもう一度確認した
俺はこの時に言いようも知れない不安感を覚えた
俺はこの場所を知らないはずなのに……
でもおれはこの建物のある場所で何かが起きることを知っている……?
それでも俺はこの場所の記憶はない
そういえば紅莉栖は何処に行ったんだろう
確か紅莉栖は2人の夢をリンクさせると言っていた
2人の共通部分を示して俺の脳を刺激すると
その言葉を思い出したら俺は動いていた
この知らない建物の中へ紅莉栖を探しに
ふと階段を下りていると人影が見えた
その人影を追うとある階でフロアへとはいって行った
そこは8Fと書かれていた……
俺はこの場所を知っている……?
確信はまだ持てなかったがさっきの人影を追うことにした
通路を進み広い場所に出たと思うとそこには
『ドクター中鉢 タイムマシン発明成功記念会見』と書かれた紙がかけられた部屋だった
タイムマシン……その単語に俺はなにか頭の中に電流が走った気がした
タイムマシン……時間を跳躍できる機械……そんなものを発表しようとしていたのだろうか ここで
その時
???「あああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
身体がびくっとした
突然の悲鳴
俺以外誰もいなく静寂とした空間で聞こえた悲鳴
とても……とても悲しそうな悲鳴だった
その悲鳴はさらに奥の通路から聞こえた気がした
紅莉栖もここにいないみたいだし奥へ行こうと思った
奥にいてくれよ……紅莉栖
俺はその悲鳴と紅莉栖のことが気になり奥へと足を踏み出した
奥は薄暗い通路だった
蛍光灯もついてなくものが所狭しと並べられている
奥に行くにつれて入口の光も弱くなるぐらい奥に来た
そして自分の目の前にある扉になぜか目が釘つけになった
この扉は開けちゃだめだ…… 『後悔するぞ』
この扉を早く開けないと…… 『後悔するぞ』
全く主張の違う声が俺の頭に響いてくる
俺は決断し……扉を開けた……
そこには……
いた……紅莉栖だ……牧瀬紅莉栖がいた……
しかし……紅莉栖は……倒れていた
赤い液体の上に横たわって…………
岡部「紅莉栖!!」
俺はだっと駆けつけた
紅莉栖は赤い血を流しながら倒れていた……意識は……なかった……
岡部「なんで……なんで!!」
紅莉栖はなぜ倒れている!? 紅莉栖は何で血を流している!?
俺の頭は一瞬にしてパニックになった
俺があたふたとあわてているとふっと手の感触が変わった……
ヌルッとした感触に……
俺の手は……赤かった
岡部「う、うわあああああああああ!!」
お、俺が!?俺が紅莉栖を!?俺が紅莉栖を刺した!!??俺が……俺が……!
紅莉栖を殺した……!!!??
俺にその瞬間嗚咽感が襲ってきた いきなりのこの惨状で吐きそうになった
俺は何とかはきそうな気持ちを抑え紅莉栖に向き直った
岡部「紅莉栖……ごめんな……痛かったか? 済まなかった だが、お前を……救うためだったんだ」
俺はいったい何を言っているのだろう
俺がさしたのではないのか紅莉栖をこの手で……
俺の頭の中での疑問とは逆に口が勝手に動いた
岡部「たとえ……あの3週間の……日々は、戻らなくても……」
あの3週間?いったいなんだろうこの言葉は
しかしこの言葉は俺の中で何回も繰り返された
俺は……紅莉栖を助けた……
世界に殺される紅莉栖を……
どうやって?俺がさしたのに?
いや違う……俺は確かに刺した……でも違う!
ここで終わりなんかじゃない……
その時俺の服に入っていた携帯が鳴りだした
岡部「携帯……メール……?」
俺はおもむろに携帯を取り出し受信したメールを見た
そこには
”最初のお前”を騙せ 世界を、騙せ
と
メールがなんで届いたのかはわからない
しかし俺はこれから何をすべきかを知っている
紅莉栖を救うために
最初の俺を騙すために
世界を騙すために
おれは紅莉栖をここに残し元来た道を帰った
薄暗かった周りの景色がだんだんと明るくなってきた
そして最初にこの建物に入った扉をくぐると……そこには……
岡部「タイムマシン……」
俺はぽつりと呟いていた
俺はこれを初めて見るのに
――いや初めてじゃない
俺はこれがどういうものか知らないのに
――いや俺はこれが何のためにあるか知っている
俺は一歩そのタイムマシンに近づいた
するとそのタイムマシンから……人が出てきた
いや人というよりは人の形をした光った物体だった……
その光は緑色で温かみのある光だった
俺はこの光を……人物を知っている……
岡部「鈴羽……」
そしてその光から……
緑色の光「オカリンおじちゃん……行こう」
と一言だけ発せられた
俺はその言葉を聞き、ともにタイムマシンの中へと入って行った
紅莉栖……俺はお前を助ける
たとえ世界がお前を見はなそうとも俺はそれを決して許さない
決しておまえをこの手から離したりしない
絶対にこの手に戻して見せる
俺のその覚悟と同時にタイムマシンは ゴウン という音を発して動き出した
紅莉栖待ってろ 俺が必ずお前を救う!!
タイムマシンは徐々に俺に横殴りの力を加えていき
俺の意識はだんだんとフェードアウトした
………………………………………………………………
…………………………………………
……………………
俺はふっと意識が戻り……
岡部「紅莉栖!!」
俺は大声を出していた
???「オカリン? 大丈夫? すっごく息苦しそうだったよ…… なんだか泣いていたみたいだし……」
???「オカリン? 大丈夫かお? 本当にまゆ氏の言う通り顔色がちょーぜつに悪いお
でも牧瀬氏にはそこまで変化は見られないお」
???「お、岡部さん……大丈夫ですか?」
???「凶真!!しっかりするのニャ! 凶真はこれぐらいで負けたりしないのニャ!」
???「……大丈夫?」
ここは……ラボ!!
そうだ、紅莉栖は! 紅莉栖はどこにいる!!?
岡部「まゆり!!助手は!?紅莉栖はどこにいる!?」
まゆり「えっ? オカリン……?その呼び方……紅莉栖ちゃんのこと思い出したの!?」
岡部「まゆりよなにを言ってるんだ!そんなことより紅莉栖は!?」
まゆり「オカリン~!」
岡部「まゆり!? どうして泣いてなんかいる?」
ダル「おぉぉぉ オカリンが、オカリンが戻ってきたああああああああああああ」
るか「岡部さん!! よかった……よかったです……」
フェイリス「凶真~! ちゃんと戻ってきたんだニャ! それでこそ狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶だニャん!」
萌郁「よかった……」
岡部「お前たちいったいどうしたんだ……不思議そうな顔してこっちを見て」
岡部「そんなことより紅莉栖だ!! 紅莉栖は今どこにいる!?」
まゆり「グスッ 紅莉栖ちゃんならオカリンの横にいるよ……?」
岡部「なに!?」
俺が視線を横にやるとそこには……
目をつむった紅莉栖がいた
岡部「紅莉栖!?おい助手よ!! 目を覚ませ!!紅莉栖!!」
ダル「ちょ、お、オカリン牧瀬氏はだいじょうb」
岡部「紅莉栖!!紅莉栖ーー!!」
俺は周りの目も気にせず紅莉栖に抱きついて叫んだ
なぜだ!!紅莉栖が死なない世界線に来たんじゃなかったのか!!
紅莉栖!!目を覚ませ!!
まゆり「オカリン! 大丈夫……紅莉栖ちゃんはだいじょうぶだよ……」
まゆりが俺のことを再び優しく抱きしめてくれた
岡部「ま、まゆり……?紅莉栖が大丈夫とは一体……?」
まゆり「紅莉栖ちゃんはね……少しお寝むしてるだけなんだよぉ」
岡部「ねてる……だけ?」
ダル「それは僕が説明するお 牧瀬氏は今軽い催眠状態にかかってるんだお」
岡部「催眠……だと……?なぜそんなことを? まさかダルよ!紅莉栖にいかがわしい実験を!!」
ダル「違うお!勘違いだお!やるならそれはフェイリスたんに……ゴホッゴホッ
フェイリス「ダルニャン?今のは聞き捨てならないニャ」
ダル「フェイリスたんマジフェイリスたん!!もっと蔑んだ目で見てお!」
ダル「話が脱線したお これはオカリンのためにやったことだお」
岡部「俺のため……? いったいなぜ俺のために助手が催眠にかからなければならんのだ?」
まゆり「オカリン……覚えてないの?」
岡部「まゆりよ……いったい何を言って――」
支援
ほす
ほす
ほす
ほす
ほ
まじですいません……後ちょっとだったのに なぜ寝ちまったんだろうか
周りを見渡すと俺を心配そうに見つめるラボメンたち
俺はいったいどうしていたというのだ?
フェイリス「凶真は……暗黒界に潜む帝王ダーマに洗脳されていたのニャ!!
その洗脳は深く凶真の脳に刻まれいまのいままで凶真はフェイリス達と戦っていたのニャ!!
そして凶真はついにフェイリスの愛の力によって目覚めたのニャ!」
岡部「フェイリスよ……流石にそれは嘘であろう……」
フェイリス「ニャニャ!!?凶真~ちょっと前まではフェリスのことを信じてくれていたのに」
岡部「えぇい 今はそんなことよりも俺にいったい何が起きたのだ 教えてくれ我が弟子ルカ子よ」
るか「え、ぼ、僕のこと弟子って! 岡部さん、やっぱり思い出してくれたんですね」
岡部「ルカ子よ……俺のことは鳳凰院凶真と呼べと言ってるだろうに」
るか「あっ、すいません……おか、じゃなくって凶真さん」
岡部「うぅむそれでいい してルカ子よいったい何があったというのだ」
るか「えぇと、その、おか、凶真さんは……記憶喪失に……なってたんです」
岡部「記憶……喪失……?」
記憶喪失?それはあれか?あの記憶がなくなるというやつか?
リーディング・シュタイナーの発動による過去の記憶を持たないということではなく
単純に覚えてることを忘れてしまうという記憶喪失?
岡部「俺が……この俺が記憶喪失? ほ、本当なのか?」
周りを見て聞いてみる
まゆり「そうだよ」
ダル「そうだお」
フェイリス「そうニャ」
るか「そうです」
萌郁「……」カチカチ
ブブブブb
From:閃光の指圧師
件名;そうなんだよ?
本文:岡部君記憶を失ってたんだよ?
もう本当にびっくりしたんだから><
もう心配かけないでね?お願いだよ?
周りのこの反応に……萌郁のこのメール……本当に俺は記憶喪失だったのか
いやそれも大事だが!!
岡部「ダルよ!!俺が記憶喪失なのはわかった!!しかしなぜ助手がこのように催眠にかけられているのだ!?
俺の記憶喪失と何か関係が!?」
ダル「関係あるお おおありだお」
岡部「なに!?」
ダル「オカリンが記憶喪失までは理解した これでおk?」
岡部「さっきも言ったろうに そこまでは大丈夫だ」
ダル「おkだお そんなら次は……オカリンの記憶喪失の治療を促す一環として今回の未来ガジェットがつくられたんだお」
岡部「新しい未来ガジェットだと!? それはいったいどんな――」
ダル「今その話はいいお」
岡部「う、うむ」
ダル「つづけるお? 今回作ったガジェットはおかりんの記憶を取り戻すために人の記憶をつかさどる部分に刺激を与えるんだお
そしてその刺激を与える際にもう一人が手伝いをするんだお」
岡部「手伝い?」
ダル「そうだお つまりオカリンが持ってる記憶ともう1人の記憶をリンクさしてオカリンの記憶を効率よく呼び覚ますんだお」
岡部「ということは……助手は」
ダル「そうだお、牧瀬氏は自分が発案者だからと言って今回の実験の被験者になったんだお おそらくオカリンと同じかそれに近い夢を見てるはずだお」
岡部「俺と同じ……夢を……」
そこで俺は思い出す その時見た夢の内容を……今では回避したはずの悪夢のような光景
決して失いたくない人を失う光景
岡部「助手は……紅莉栖は……あの夢を……」
まゆり「あの夢? そういえばオカリンはどんな夢を見たの?」
岡部「あ、あぁいや……それがあんまり覚えてないのだ」
言えるわけがない 紅莉栖が死んでしまう夢など
るか「でも牧瀬さんはまだ眠ってます……だ、大丈夫なんでしょうか?」
岡部「ダルよ、本当に助手は眠ってるだけなんだろうな」
ダル「心配ないんだお 牧瀬氏は本当に眠ってるだけだお おそらくもうそろそろ目を覚ます頃かな? 牧瀬氏いわく起動後10分ほどで目が覚めると言っていたし」
岡部「紅莉栖……早く起きてくれ」
ダルの――しいては紅莉栖の言葉を信じていないわけではないが 俺の目の前で目を閉じている紅莉栖を見ると心臓が早鐘を打つ……
大丈夫だ あの悪夢は終わったんだ 俺は自分自身にそう言い聞かせる
紅莉栖「ん……」
岡部「!! 紅莉栖!!」
まゆり「紅莉栖ちゃん!」
ダル「牧瀬氏!」
フェイリス「クーニャン!」
るか「牧瀬さん!」
萌郁「牧瀬さん……」
紅莉栖「う、うん?」
岡部「紅莉栖? 大丈夫か?紅莉栖!」
紅莉栖「お、岡部?」
岡部「あぁそうだ!おれだ!岡部だ!」
まゆり「岡部……岡部ぇ~~」
岡部「うわっ!!」
紅莉栖は眼を覚ましたとたん俺に飛びついてきた
……どうしてこうなった!どうしてこうなった!
そこは
紅莉栖です……orz
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
紅莉栖「う、うん?」
岡部「紅莉栖? 大丈夫か?紅莉栖!」
紅莉栖「お、岡部?」
岡部「あぁそうだ!おれだ!岡部だ!」
紅莉栖「岡部……岡部ぇ~~」
岡部「うわっ!!」
紅莉栖は眼を覚ましたとたん俺に飛びついてきた
紅莉栖「ばか!ばか! あんな夢を私に見せさせておいて! 私より早く起きるなんて!」
岡部「あぁ、大丈夫だ助手よ もう大丈夫だ紅莉栖よ」
紅莉栖「え……お、岡部? あんた私のこと分かるの?」
岡部「あぁ! 分かるとも! お前は俺の助手だ!!」
紅莉栖「お、岡部ぇ…… 後、助手っていうなぁ……グスッ」
紅莉栖は目に涙を浮かべながらさらに俺に抱き付いてきた
岡部「じょ、助手よ いったいどうしたというのだ周りに見てるやつらがいるのだぞ」
紅莉栖「知らない!!もう本当に知らないんだから!どんだけ私に心配かけたと思ってんのあんたわ!」
紅莉栖「夢の中で私が死んで岡部も大怪我して……その怪我があの時の再現で……ほんとに怖かったわよあの夢は!」
紅莉栖「私が死ぬのもいやだけどあんたがさらに怪我をするのはもっと嫌!!」
岡部「あぁ……俺がこれ以上怪我をするわけないだろう それとお前も死ぬことなんてない」
紅莉栖「岡部……岡部ぇ!!」
俺は周りのラボメンの目を気にすることなく紅莉栖を抱きしめていた
紅莉栖も目から大粒の涙を流しながら俺に抱きついてきた
この後周りから大いに囃したてられるがそれはまた別の話だ
俺はこの後病院へと足を運びもう一度検査してもらった
親も驚いていたようだが心配させるなと逆に怒られた
医者が言うにはおそらくもう戻ったと言っていたが今後も見ていきましょうと言われた
おそらく記憶喪失のことでもう病院と関わることはないであろう
俺は思い出したのだから
俺は忘れていたであろうラボに足をはこんでいた
全くこの俺、狂気のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真が記憶を失うなど……なんという屈辱
これからは一層に周りに注意せねばならんな
そう、もうこんな思いをあいつにはしてほしくはない
俺が離れることによって悲しむあいつの顔を見たくない
俺はこれからもあいつの笑顔を見ていきたいのだから
俺はいつもの調子でラボのドアを開ける
岡部「狂気のマッドサイエンティスト 鳳凰院凶真だ! 今戻ったぞ!!」
紅莉栖「あ!岡部!!遅い! ラボの長がこんな遅くに来るな! 後この前の恥ずかしい記憶を早くその頭から消せぇ!!」
そうこいつの笑顔を……
紅莉栖エンド
なんとか 全部投下できた
でもやっぱり書きたいこと書き切れてなかったなぁと
記憶喪失中のおかりんに対してギャグ調にしたりとか
戻った後イチャイチャしたりとか もっと能力があれば……
しかも途中でミスってるし……
あと、>>62からのまゆりに対してのルートどうしましょうか?
フェイリス希望があったので今から描きためていこうかと思います……いけっかな…?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その間にまゆりルートをば
>>62
まゆりだった
まゆり「まゆしぃがいくよ まゆしぃはねオカリンの人質なの だからオカリンが困ってたらまゆしぃはおかりんを助けなきゃいけないのです
それにまゆしぃはオカリンの役に立ちたいのです……」
紅莉栖「まゆり……みんなもいい? それと岡部も……?」
みんなはうなずき 俺もうなずいた
紅莉栖「おーけー それなら早く始めてしまいましょ 大体催眠は10分ぐらいでとけるよう設定してあるわ
でも装置を付けている本人たちはそれより長く感じたり、ひょっとしたら短く感じるかもね そこは私にもわからない
思い出す夢の内容にもよるから
よしそれじゃ橋田最後の設定をして」
ダル「オーキードーキー」
紅莉栖とダルが設定を行っている間俺はまゆりと一緒に装置の前に行き装置の一部であるヘッドホンを頭に付けた
まゆりも俺の後に続いてヘッドホンを付ける
まゆり「えへへ まゆしぃとオカリンはどんな夢を見るんだろうね? 楽しい夢だったらいいねぇ えっへへへ」
岡部「そうだな きっと楽しい夢さ」
ダル「牧瀬氏最終設定完了なんだお」
紅莉栖「おーけー よしそれじゃ二人とも装置を起動させるわよ」
紅莉栖「まゆり岡部のこと頼んだわよ」
まゆり「えへへ まゆしぃは任されたのです☆」
紅莉栖「岡部も……しっかり記憶を取り戻してきなさい」
俺はその言葉にうなずくと
紅莉栖「よし橋田!未来ガジェット9号機起動!」
ダル「ぽちっとな」
ギューーーーーーーーーーーーーーン
重いようなそんな音を発しながら未来ガジェット9号息は起動した
その瞬間どこか懐かしい感じで引き込まれる感覚が俺を襲った
眠くなるわけではなないがどこか別の場所に引っ張られる感じに……
………………………………………………
………………………………
………………
だんだんと引き込まれる感覚がなくなって行き視界が安定してくる
あんな具合だったのに不思議と気分は悪くないようだ
はっきりとした意識で回りを見ている
紅莉栖は夢と言っていたが相当リアルだなこれは……
起きてる感覚とほとんど差がない
周りを見渡してみるとここはどうやらラボのようだ
周りにいたみんなは忽然と消えていて俺1人だけだった
岡部「ここは……ラボだよな……」
俺は言葉に出してもう一度確認した
その時俺は不意にどこか悲しいような苦しいようなそんな感じを思い出した
これは……いったい
そういえばまゆりは まゆりはどこに行ったんだろう
紅莉栖は安全と言っていたが俺は言いようも知れない不安感で心が押しつぶされそうになっていた
そう、まゆりが死んでしまうのではないかと……
いったいどうしてそんなことを思ったのかはわからない
しかしふと思ったのだ まゆりが死んでしまう まゆりを死なせてはならない まゆりは俺の手で守るって
そう思ったらまゆりを探すために俺はラボの外に飛び出していた
ラボの外も現実とは変わらない秋葉原でこの前のパーティの帰り道や今日このラボに来た時見た風景だった
しかし少しその様子も違うように思えた 俺が記憶を失って今日まで見た秋葉原はかわいい女の子の絵が多くあった気がしたが
ここにある風景は何処となく大人しく いうならば電気街のような風景だった
しかし俺にそこに対して気を悩んでる暇はなく 当てがあるわけではないがまゆりを探すために走り続けた
その時……
走っているとふと人影が目に映った気がした
人影は俺のはるか先にいてふっと角をまがった
俺はその人影を追った……人影は最終的に地下鉄の中に入ったようだ
無人の地下鉄に俺は入っていき 改札を通りぬけ駅のプラットフォームへとたどり着いた
そこに人影があり……それは
まゆりだった
岡部「はあ……ハッ……まゆりなんで走って行ったんだ? この地下鉄に何かあるのか?」
俺は息絶え絶えにまゆりに話しかけたが
まゆりは反応しなかった どこかうつろな目で線路の方を見つめていた
その時電車が入ってくる音が聞こえた
岡部「まゆり?いったいどうしたんだ 何か答えてくれると助かるのだが……」
俺がその言葉をつづけようとした時……
ふっとまゆりの体が浮かんだ 線路へ身を投げ出すように……
岡部「え…?」
その瞬間……
まゆりの体は電車にはねられたのか忽然と姿を消した
岡部「あ、ああ、あああああ!???」
いきなりなんだ?これは悪夢か?まゆりが電車にひかれた!? なぜ!!??
岡部「ああああああああ!?」
俺は叫んだ いきなり消えたまゆりに対して
次の瞬間……俺の視界はラボへと戻っていた
岡部「ああああ…………え? ここは……?」
岡部「俺はさっきまで駅にいたんじゃ…… そうだ!?まゆりは!?」
周りを見渡してもまゆりはいなかった
そこで突然俺の服ののポケットに入っていた携帯が鳴りだした
岡部「携帯…? まゆりからか!?」
俺はそう思い携帯を取り出しメールの受信を確認したが……
岡部「まゆりじゃない……これは、だれだ?」
携帯には添付された画像があった
俺はそれを開くと……
岡部「これは!?」
そこには緑色の物体……いや人の形をしている? ヨクワカラナイ緑色の人型が映っていた
俺はそれをよく見てみると……
岡部「あ、ああ、あああ!?」
それはまゆりの形だった……
岡部「まゆり!? まゆり!! いったい何でこんな! なんなんだよ!!いったいなんなんだよ!!」
げるしぃ……
俺は混乱し、携帯を投げ捨てた
俺の手から離れた携帯はラボの玄関に行き……誰かが拾い上げた
岡部「え…?」
誰だ……と思い顔を上げるとそこには
まゆりがいた
岡部「ま、まゆり!! 大丈夫か!!」
俺はそう言葉に出すとまゆりに抱きついていた
岡部「大丈夫か!まゆり 何処も痛いところはないか!?」
しかしまゆりからの返事がない……
岡部「まゆり……?いったいどうしt」
そこには
額から赤い血を流しているまゆりがいた
岡部「あああああああああああああああああああああ!!!!!」
岡部「まゆり!!まゆり!!!いったいどうして……どうしてこんなことに!!」
岡部「こんなの……こんなのあんまりじゃないか!!」
おれは地下鉄から流し続けていた涙を止められずにさらに泣いた
いったいまゆりがなにをしたっていうんだ
まゆりは死んでいい子じゃないんだ
まゆりは俺が助ける……!
俺はラボの玄関に落ちてある自分の携帯を拾い上げ
俺は誰に命令されるでもなくラボのカーテンを開け奥へと入った
俺は知っている……
ここにある機械の使い方を
まゆりを助ける方法を!
俺は電子レンジがおかれた場所の下に穴があることを知っている!
俺はこの下に対して何をすればいいのかを知っている!
俺は階下にあるブラウン管のTVのスイッチを入れなければならないことも!
俺はこの機械の設定の仕方を知っている!
俺はこのヘッドホンを付けて何をすればいいのかを知っている!
俺は……まゆりを助ける方法を知っている!!
まゆり待ってろ……必ずお前を助けてやる おまえは……俺の『人質』なんだから
電話レンジ(仮)を起動させ携帯を手にもち
アドレス帳を開いて電話レンジ(仮)にコールを発する準備をした
そうだったな これは電話レンジ(仮)……我がラボの未来ガジェット8号機
電話レンジから(仮)から放電が始まり俺は携帯のボタンを押した
岡部「跳べよぉぉぉぉぉ!!」
俺の意識はまたどこかへと引っ張られる感覚に落ち……
視界がゆがんだ
………………………………………………………………
…………………………………………
……………………
俺はふっと意識が戻り……
岡部「まゆり!!」
俺は大声を発していた
???「岡部!? 大丈夫!? 途中から汗をかき始めてうなってて……し、心配したんだからね!」
???「オカリン! 大丈夫かお? ひどく顔色が悪いお
逆にまゆ氏にはほとんど変化が見られないお」
???「お、岡部さん……大丈夫ですか?」
???「凶真!!しっかりするのニャ! 凶真はこれぐらいで負けたりしないのニャ!」
???「……大丈夫?」
ここは……ラボ!!
そうだ、まゆりは! まゆりはどこにいる!!?
岡部「クリスティーナ!!まゆりは!?まゆりはどこだ!?」
紅莉栖「え…!? 岡部……?その呼び方……思い出したの!?」
岡部「助手よ!!何を言っているんだ!! そんなことよりまゆりが!!」
紅莉栖「岡部~!」
岡部「助手よ!? なぜだきつく! 後なんで泣いている!?」
ダル「おぉぉぉ オカリンが、オカリンが戻って北ーーーーーーーーーー」
るか「岡部さん!! よかった……よかったです……」
フェイリス「凶真~! ちゃんと戻ってきたんだニャ! それでこそ狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶だニャん!」
萌郁「よかった……」
岡部「お前たちいったいどうしたんだ……不思議そうな顔してこっちを見て」
岡部「そんなことよりまゆりだ!! まゆりは今どこにいる!?」
紅莉栖「まゆり?まゆりならあんたの隣に……」
岡部「なに!?」
俺が視線を横にやるとそこには……
目をつむったまゆりがいた
岡部「まゆり!?まゆり!! 目を覚ませ!!まゆり!!」
紅莉栖「ちょ、お、岡部まゆりはだいじょうb」
岡部「まゆり!!まゆりーー!!」
俺は周りの目も気にせずまゆりに抱きついて叫んだ
なぜだ!!まゆりが死なない世界線に来たんじゃなかったのか!!
まゆり!!目を覚ませ!!
紅莉栖「少しは落ち着け!このマッドサイエンティスト!」
がん!という音が聞こえそうなぐらいにクリスティーナが俺の頭を洋書でたたいた
岡部「ぐ、ぐぬ!! こら助手よ!この俺様の灰色の脳細胞が死んでしまったらどうするつもりだ!
それに今はそんなコントをしてる場合では――」
紅莉栖「落ちつけといっとろうに! まゆりはただ寝てるだけよ」
岡部「ねてる……だけ?」
紅莉栖「そう寝てる……というより軽い催眠にかかってるっていう具合かしらね」
岡部「催眠……だと……?なぜそんなことを? まさか助手よ!まゆりにいかがわし実験を!!」
紅莉栖「黙れ!!このHENTAIマッドサイエンティストめ!! これはあんたのためにやったんだろうが!!」
岡部「俺のため……? いったいなぜ俺のためにまゆりが催眠にかからなければならんのだ?」
紅莉栖「あんた……覚えてないのね?」
岡部「お前は……いったい何を言って――」
周りを見渡すと俺を心配そうに見つめるラボメンたち
俺はいったいどうしていたというのだ?
フェイリス「凶真は……暗黒界に潜む帝王ダーマに洗脳されていたのニャ!!
その洗脳は深く凶真の脳に刻まれいまのいままで凶真はフェイリス達と戦っていたのニャ!!
そして凶真はついにフェイリスの愛の力によって目覚めたのニャ!」
岡部「フェイリスよ……流石にそれは嘘であろう……」
フェイリス「ニャニャ!!?凶真~ちょっと前まではフェイリスのことを信じてくれていたんのに」
岡部「えぇい 今はそんなことよりも俺にいったい何が起きたのだ我が弟子ルカ子よ」
るか「え、ぼ、僕のこと弟子って! 岡部さん、やっぱり思い出してくれたんですね」
岡部「ルカ子よ……俺のことは鳳凰院凶真と呼べと言ってるだろうに」
るか「あっ、すいません……おか、じゃなくって凶真さん」
岡部「うぅむそれでいい してルカ子よいったい何があったというのだ」
るか「えぇと、その、おか、凶真さんは……記憶喪失に……なってたんです」
岡部「記憶……喪失……?」
記憶喪失?それはあれか?あの記憶がなくなるというやつか?
リーディング・シュタイナーの発動による過去の記憶を持たないということではなく
単純に覚えてることを忘れてしまうという記憶喪失?
岡部「俺が……この俺が記憶喪失? ほ、本当なのか?」
周りを見て聞いてみる
紅莉栖「そうよ」
ダル「そうだお」
フェイリス「そうニャ」
るか「そうです」
萌郁「……」カチカチ
ブブブブb
From:閃光の指圧師
件名;そうなんだよ?
本文:岡部君記憶を失ってたんだよ?
私本当に心配したんだから><
心配かけ茶駄目だよ?これは萌花との約束だよ
周りのこの反応に……萌郁のこのメール……本当に俺は記憶喪失だったのか
いやそれも大事だが!!
岡部「助手よ!!俺が記憶喪失なのはわかった!!しかしなぜまゆりがこのように催眠にかけられているのだ!?俺の記憶喪失と何か関係が!?」
紅莉栖「助手っていうな全く……あのときまでは素直に紅莉栖って呼んでたのに……」
岡部「えぇい!! なにをブツブツと言っておる! 早くまゆりの現状を説明しろ!」
紅莉栖「あぁもうわかったわよ あんたが記憶喪失なのは理解したのね?」
岡部「あぁそこまでは理解した」
紅莉栖「おーけー そしたら次ねあんたの記憶喪失の治療を促す一環として今回の未来ガジェットが開発されたのよ」
岡部「新しい未来ガジェットだと!? それはいったいどんな――」
紅莉栖「話の腰を折るな!」
岡部「むぅ すまない」
紅莉栖「いい?つづけるわよ? 今回開発したガジェットはあんたの記憶を取り戻すために人の記憶をつかさどる部分に刺激を与えるの そしてその刺激を与える際にもう1人その手伝いをするの」
岡部「手伝い……?」
紅莉栖「そう あんたと共有してるであろう記憶を1人の記憶とリンクさせてあんたの記憶を効率よく呼び覚ますわけ」
岡部「ということは……まゆりは」
紅莉栖「そう、まゆりは自分で立候補してあんたの助けになるために催眠にかかったの おそらくあんたと同じかそれに近い夢を見ていたはずよ」
おろ落ちたと思ったらあった
スイマセンがちょっと晩飯と犬の散歩があるんで席はずさせてください
すいません今戻りました
後少しお待ちください
>>175
岡部「俺と同じ……夢を……」
そこで俺は思い出す その時見た夢の内容を……今では回避したはずの数々の悪夢のような光景
決して失いたくない人を幾度となく失う光景
岡部「まゆりは……あの夢を……」
紅莉栖「あの夢? そういえば岡部はどんな夢を見たの?」
岡部「あ、あぁいやそれがあんまり覚えてないのだ」
言えるわけがない まゆりが死んでしまう夢など
るか「でもまゆりちゃんまだ眠ってます……だ、大丈夫なんでしょうか?」
岡部「助手よ、本当にまゆりは眠ってるだけなんだろうな」
紅莉栖「だから助手って……もういいわ そうよまゆりは寝ているだけおそらくもうすぐ目を覚ますでしょうね おそらく起動させてそろそろ10分ぐらいだから」
岡部「まゆり……早く起きてくれ」
紅莉栖の言葉を信じていないわけではないが 俺の目の前で目を閉じているまゆりを見ると心臓が早鐘を打つ……
大丈夫だ あの悪夢は終わったんだ 俺は自分自身にそう言い聞かせる
まゆり「ん……」
岡部「!! まゆり!!」
紅莉栖「まゆり!」
ダル「まゆ氏!」
フェイリス「マユシィ!」
るか「まゆりちゃん!」
萌郁「椎名さん……」
まゆり「う、うーん」
岡部「まゆり? 大丈夫か?まゆり!」
まゆり「お、カリン?」
岡部「あぁそうだ!おれだ!オカリンだ!」
まゆり「オカリン……オカリンだぁ~~♪」
岡部「うわっ!!」
まゆりは眼を覚ましたとたん俺に飛びついてきた
まゆり「まゆしぃは……まゆしぃは恐い夢を見たのですよぉ~」
岡部「あぁ、大丈夫だ もう大丈夫だまゆり」
まゆり「え……オカリン? マユシィのこと分かるの?」
岡部「あぁ! 分かるとも! お前は俺の『人質』だ!!」
まゆり「お、オカリ~ン」
まゆりは目に涙を浮かべながらさらに俺に抱き付いてきた
岡部「ま、まゆりよ いったいどうしたというのだ周りに見てるやつらがいるのだぞ」
まゆり「まゆしきはね まゆしぃはねオカリンが遠くに行ってしまったのかと本当に心配したのですよ」
まゆり「夢の中で私が死んでオカリンがいつも悲しい顔をしていたの」
まゆり「まゆしぃはオカリンにそんな顔してほしくないのに」
岡部「あぁ……俺が悲しい顔するわけないだろう それとお前も死ぬことなんてない」
まゆり「オカリン……オカリン!!」
俺は周りのラボメンの目を気にすることなくまゆりを抱きしめていた
まゆりも目から大粒の涙を流しながら俺に抱きついてきた
この後周りから大いに囃したてられるがそれはまた別の話だ
俺はこの後病院へと足を運びもう一度検査してもらった
親も驚いていたようだが心配させるなと逆に怒られた
医者が言うにはおそらくもう戻ったと言っていたが一応今後も見ていきましょうと言われた
おそらくそれには及ばないなとは心の中で思ったが……
俺は忘れていたであろうラボに足をはこんでいた
全くこの俺、狂気のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真が記憶を失うなど……なんという屈辱
これからは一層に周りに注意せねばならんな
そう、もうこんな思いをあいつにはしてほしくはない
俺が離れることによって悲しむあいつの顔を見たくない
俺はこれからもあいつの笑顔を見ていきたいのだから
俺はいつもの仮面をかぶりラボのドアを開ける
岡部「狂気のマッドサイエンティスト 鳳凰院凶真だ! 今戻ったぞ!!」
まゆり「あ~オカリン~ トゥットゥルー♪ まゆしいが一番乗りなのです」
そうこいつの笑顔を……
まゆりエンド
ここで一応紅莉栖・まゆり√ともに終了です
見たらというか導入らへんの雰囲気から分かったと思いますが
まゆりと紅莉栖 どっちも大筋は変わらないです 手抜きですいません
で、今趣旨をさっきの2つとは変えたフェイリス√を書いてますが
どうせなんでこのままそれも書こうと思います
>>62
フェイリスだった
フェイリス「ここはフェイリスが行くのだニャん クーニャンとダルニャンが必死になって
作り上げたものを私がここで指をくわえて待ってるだなんてできないニャン!」
紅莉栖「フェイリスさん……フェイリスさんが立候補してくれたけど……みんなそれでいい?」
紅莉栖がみんなを見渡し尋ね、みんな頷いた
もちろん俺も
紅莉栖「おーけー それなら早く始めてしまいましょ 大体催眠は10分ぐらいでとけるよう設定してあるわ
でも装置を付けている本人たちはそれより長く感じたり、ひょっとしたら短く感じるかもね そこは私にもわからない
思い出す夢の内容にもよるから
よしそれじゃ橋田最後の設定をして」
ダル「オーキードーキー」
紅莉栖とダルが設定を行っている間俺はフェイリスと共に装置の前に行き装置の一部であるヘッドホンを頭に付けた
フェイリスも俺の後に続いて猫耳のカチューシャをはずし……
ヘッドホンを付けた
やっぱり付け耳だったんだな……あれ
フェイリス「凶真……私はあなたを守りたい……」
岡部「フェイリス?」
ダル「牧瀬氏最終設定完了なんだお」
フェイリス「フフ 凶真、今は留未穂って呼んでほしいな」ボソッ
紅莉栖「おーけー よしそれじゃ二人とも装置を起動させるわよ」
岡部「えっ?フェイ……るみほ?」
紅莉栖「2人ともいくわよ?」
フェイリス「あなたは私が助ける……」
俺はフェイリスの小さな声を聞きつつ紅莉栖の合図に反応すると
紅莉栖「よし橋田!未来ガジェット9号機起動!」
ダル「ぽちっとな」
ギューーーーーーーーーーーーーーン
重いようなそんな音を発しながら未来ガジェット9号息は起動した
その瞬間どこか懐かしい感じで引き込まれる感覚が俺を襲った
眠くなるわけではなないがどこか別の場所に引っ張られる感じに……
………………………………………………
………………………………
………………
だんだんと引き込まれる感覚がなくなって行き視界が安定してくる
あんな具合だったのに不思議と気分は悪くないようだ
はっきりとした意識で回りを見ている
紅莉栖は夢と言っていたが相当リアルだなこれは……
起きてる感覚とほとんど差がない
周りを見渡してみるとここはどうやらどこか大きな会場のようだ
周りにいたみんなは忽然と消えていて俺1人だけだった
岡部「ここは……どこだ?……」
俺は言葉に出してもう一度確認した
周りを見渡しても一目では理解できず周りをうろうろと見渡した
そこには
『雷ネット アクセスバトラーズ』と大きく書かれた看板があった
岡部「雷ネット アクセスバトラーズ……?」
一応記憶を失ってから情報を集めていたときにフェイリスから聞いたことがあった
今世間で大ブーム中のコミックのゲームと……
岡部「しかし……なんでこんな場所に……ここに何かヒントが……?」
俺がそう思いながら思案にふけっていると……
だんだんと人影が会場を埋め尽くしていった
この見知らぬ会場に人、人、人 多くの人がいきなり現れていつの間にか出ていたであろう椅子に着席している
その時ふいに会場が暗くなり……
中央のステージに光が当てられた
そこには……
岡部「フェイリス!」
フェイリスがあの猫耳とメイドの服をまとって中央のステージにいた
そして……中央のステージにフェイリスとは別に……もう一人?
どこか黒っぽい人物もいた
黒っぽい男「雷ネット界にはびこるチェシャ猫よぉ この俺黒の騎士である4℃さまが貴様に引導を渡してやる
ガイアが俺にそう囁くのさ……」
唐突に表れた人たちやフェイリスもそうだがその黒っぽい人物だけが異様だった
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