桐乃「何で誰も助けに来ないの!?」(161)

*無人島

沙織「きりりん氏、余り騒いでエネルギーを消費しない方がいいでゴザルよ」

桐乃「そんな事はわかってるっての」

桐乃「でも、叫ばずにはいられないじゃない!」

黒猫「うるさいわね…」

桐乃「あんたは何でそんなに落ち着いてるのよ!」

黒猫「慌てて叫んで解決するなら、いくらだってそうするわよ」

桐乃「この…!」

沙織「ストップ!ストップでゴザル!」

沙織「この状況で内輪揉めは死亡フラグでゴザル!」

*無人島奥地

京介「あいつら、喧嘩してないだろうな…」

あやせ「心配ですか?」

京介「桐乃の奴、あれでハプニングに弱い所があるし…」

あやせ「………ふーん」

京介「なんだよ?」

あやせ「意外と、お兄さんしてるんですね」

京介「…………まぁな」

*夕方

京介「よぉ、今戻った」

あやせ「小さい川が一つ見つかったので、ペットボトルに入れて来ました」

沙織「お疲れ様でござる」

<パチ、パチ…

京介「あれ?それ、焚火か?」

沙織「サバイバル漫画の知識でも、意外と何とかなるようでゴザル」

京介「沙織が作ったのか?凄いな…!」

沙織「いやいや、それほどでもないでゴザルよ」

桐乃「………ちょっと!」

京介「うん?」

桐乃「他には何も見つからなかったの!?」

京介「あぁ、食べられそうな果物が―――」

桐乃「そうじゃなくて!」

京介「あ?」

桐乃「本当に、ここは無人島だったのかって聞いてるのよ!」

京介「………さあな、わかんねぇよ」

桐乃「何よそれ…!」

京介「今日一日で島の全部を見て来た訳じゃないからな」

*夜

沙織「布団もないし、皆で寄り添って寝るしかないですね」

あやせ「…………」

沙織「どうかしました?」

あやせ「眼鏡を外すと、普通で綺麗なんですね…」

沙織「………褒められてるんですかね、それ」

京介「じゃあ、今日は俺が焚火の番をしてるから、皆寝てくれていいぞ」

黒猫「それなら、夜の眷属である私が…」

京介「馬鹿、こんな時まで何言ってるんだ」

黒猫「う、でも、貴方ばかりが…」

京介「ま、気持ちだけ受け取っておくさ」ナデナデ

黒猫「うぅ…」

*深夜

<パチ、…パチ

京介「………」

黒猫「……」

京介「寝てなくていいのか?」

黒猫「寝るわ」

黒猫「でも、どこで寝るかは私の勝手でしょう?」

<ストッ

黒猫「……どうせなら、貴方と寄り添って寝たいもの」

*朝

桐乃「………」

京介「ん……」ウツラウツラ

黒猫「すぅ……すぅ……」

桐乃「………」イライラ

桐乃「………私のお兄ちゃんでしょうが」

黒猫「ん……すぅ……」

桐乃「…………ふんっ!」

仕事中にコソコソこんな事してる俺も悪いんだろうな

*二日目 昼

あやせ「果物はまだまだありますから、おかわりしてくださいね」

桐乃「うん。甘くて美味しいわね」

沙織「しかし、タンパク質も欲しいでゴザルな」

京介「海があるし、そうすると魚か?」

沙織「確か、漂流物の中に網があったような…」

*二日目 夕方

あやせ「ナイフのかわりになるような石があってよかったですね」

沙織「そうでゴザルなぁ」

黒猫「ちょっと、ウロコがまだ残ってるわ」

桐乃「何よ、どうせこっち側は食べないんだし、いいでしょ!」

黒猫「………はぁ。貴女、本気で言ってるの?」

*二日目 夕方

<ギュッ、ギュッ

京介「ふぅ…。こんなもんかな」

沙織「お疲れ様でゴザル、京介氏」

沙織「果物を搾ってジュースを作ってみましたが、いかがか?」

京介「おぉ、サンキュー!喉が渇いて仕方なかったんだ…」

沙織「それは重畳でゴザル」

沙織「………しかし、大分形になってきましたな」

京介「ああ、一応雨風は凌げるぜ?」

沙織「これで京介氏も一国一城の主でゴザル」

京介「はは、ちょっと情けない城だけどな」

沙織「そんな事はないでゴザルよ」

沙織「拙者はこの主と城になら仕えてみたいでゴザル」

前に別の作品のSSでサバイバル経験者が書いたリアルなSSあったよな

*二日目 夜

桐乃「まずい…」

黒猫「自業自得よ」

桐乃「こうなるってわかってたなら、教えなさいよ!」

黒猫「私は止めたわ」

桐乃「ぐぬぬぬ…」

あやせ「桐乃、私のお魚……」

京介「仕方ねぇあなあ!」

<ズイッ!

桐乃「ふぇ…?」

京介「それやるから、喧嘩するな」

桐乃「ぁ……」

桐乃「ありが……と」

あやせ「………ふふっ」

>>109

何それ、参考にしたい

*二日目 深夜

沙織「今日は拙者が火の当番をするでゴザル」

京介「すまねぇ…」

沙織「京介氏は唯一の男手であるからして、余り無理をさせる訳にはいきませんからな」

京介「恩に着るよ、沙織」

沙織「なに、京介氏のこれからの苦労を思えば、この程度…」

京介「何気に怖い事を言わないでくれ…」

*三日目 早朝

沙織「う……む……」ユラユラ

<グラッ…

京介「っと、危ねぇな」

沙織「ぁ……京介、さん?」

京介「大丈夫か?ほら、こっち寄り掛かっていいぞ」

沙織「ん……」

沙織「京介さん…」

京介「なんだ?」

沙織「す…………」

沙織「ふにゃ――――」ガクッ

京介「………寝ちまったか」

*三日目 朝

桐乃「穀物…」

黒猫「ないわ」

桐乃「い、言ってみただけだし!」

黒猫「そう。ならいいのだけれど」

桐乃「すかしちゃって………むかつく!」

黒猫「はいはい」

あやせ「でも、魚と果物だけじゃ、確かにキツくなるかも…」

桐乃「だよね!」

黒猫「そんな事言ったって…」

黒猫「………」

桐乃「………」

あやせ「………」

京介「沙織、寝かせてきたぞ」

黒猫「えぇ…」

京介「うん?なんだ、暗いな」

京介「………ホームシックか?」

あやせ「家、か…」

桐乃「………」

京介(やば、地雷踏んだか?)

>>111
唯「サバイバル!」だったかな?
やたらと詳しかった

>>120
サンクス
今度読んでみる

携帯がもうダメぽ
パソコンから書く

*三日目 昼

あやせ「お兄さん、ちょっといいですか?」

京介「あぁ、なんだ?」

あやせ「お願いがあるんです」

あやせ「以前見つけた小川の上流に行きたいんです」

京介「なんだ?今度は川魚か?」

あやせ「そうじゃなくって、あの、流石に三日もお風呂に入っていないので、私達、そろそろ不衛生じゃないかと」

京介「あぁ、成る程」

京介「いいぜ、行ってこいよ。留守番は引き受けた」

*沢

京介「・・・・なんで俺まで」

黒猫「ここが地球のどこらへんで、どんな動物がいるかもわからないのよ?」

黒猫「いざという時、守ってくれないと困るわ」

あやせ「だからって、こっちを見ちゃダメですよ?」

あやせ「何かあったら声を上げますから」

京介「へいへい」

桐乃「見ようとしたら即殺すから」

京介「見ねぇよ・・・ったく」

*三日目 夕方

沙織「ん・・・」

京介「お、起きたか」

沙織「あ・・おはようございます」

京介「おう」

沙織「あの・・・何でそこに?」

京介「いや、さっきまで沙織以外のメンバーでちょっと遠出していたんだけど、よく考えたら沙織を一人だけにしてたから・・・」

京介「で、せめて戻ってからは一緒にいておこうかと」

沙織「そうなんですか」

沙織「ちなみに、どちらへ?」

*再び沢

沙織「京介さんは入らないんですか?」

京介「お前が戻ったらゆっくり入らせて貰うよ」

沙織「でも、これ以上暗くなってからだと寒いですよ?」

京介「だからって、一緒に入る訳にはいかないだろ?」

沙織「・・・・」

沙織「私は別にいいですけど」

京介「は・・・?」

沙織「京介さんとなら、私は一緒に入りたいです」

京介「おいおい、余り年上をからかうもんじゃ―――」

<ギュッ

沙織「・・・」

京介「な・・・・」

沙織「私がこういう冗談を言うと、本気で思ってるんですか?」

京介「沙織・・・」

*三日目 夜

桐乃「遅いわね、あの二人」

黒猫「あの子が様子見に行ったし、大丈夫でしょう」

黒猫「それより、今度こそウロコはちゃんと取りなさい」

桐乃「はいはい」

黒猫「はい、は一回」

桐乃「お姉ちゃんかっての」

黒猫「・・・あら、おかえりなさい」

桐乃「え?あやせ?」

あやせ「・・・ただいま」

桐乃「おかえり!それで、どうだった?」

あやせ「・・・桐乃」

桐乃「え?何?」

あやせ「・・・ううん、何でもない」

あやせ「あのね、まだ掛かりそうだからご飯は先に食べてていいって・・・」

*三日目 深夜

沙織「皆寝てますね・・・」

京介「流石に遅くなりすぎたか」

京介「仕方ない、火の番は俺がするよ」

沙織「え、っと・・・」

京介「うん?何だ?」

沙織「その、私も一緒にいてもいいですか?」

京介「・・・あぁ、それじゃあ、よろしく頼む」

沙織「はい」

*寝床

桐乃「くぅ・・・・くぅ・・・」スヤスヤ

黒猫「・・・・あの二人」

あやせ「・・・」

黒猫「貴方、二人の様子を見てきたのでしょう?」

黒猫「その時はどうだったの?」

あやせ「・・・直接見てはいませんよ」

あやせ「声が聞こえたから、途中で引き返しました」

黒猫「声、ね」

あやせ「はい」

*四日目 早朝

沙織「すぅ・・・すぅ・・・」スヤスヤ

京介「・・・・」

黒猫「ちょっと、先輩?」

京介「おぉ!?な、なんだ、黒猫か・・・」

黒猫「ええ、おはよう、先輩」

京介「おう、おはよう」

黒猫「・・・・」

沙織「ん・・・すぅ・・」

黒猫「さくやはおたのしみでしたね」

京介「なっ・・・!」

黒猫「・・・・ま、そういう訳だから、少しは自重しなさい?先輩」

京介「まさか、桐乃も知って・・・」

黒猫「あの子だけは知らないわ」

黒猫「それとも、伝えたいのかしら?お前の兄は二股もかけられる男なんだぞ!ってね」

*四日目 昼

あやせ「・・・・・」

黒猫「・・・・・」

桐乃「ちょっとあやせ、そこの実、もって帰れるんじゃない?」

あやせ「あ、うん。そうだね」

桐乃「大丈夫?調子悪いなら、戻って寝てなよ?」

あやせ「大丈夫。大丈夫だよ、桐乃・・・」

黒猫「・・・」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom