音無「オペレーション・ラブエクストリーム…?」(399)

ゆり「みんな、よく集まってくれたわね」


日向「そりゃミッションの指令って聞いてるからな」

TK「It's matter of the highest priority~♪」

五段「しかしてまた朝早いのぅ、ホームルームすら始まっておらん時間帯だぞ」

高松「それだけ時間を労するミッションという事でしょうか」

大山「またギルドに潜る、とかいう肉体労働は嫌だなぁ…」

椎名「あさはかなり…」


音無(……あんまり良い予感はしないのは何故だろう)

ひさ子「でもさ、私たちガルデモまでミッションに参加するのって珍しくないか」

入江「そうねぇ。陽動部隊まで狩り出すような人員不足には見えないんだけれど」

関根「まーいいじゃん!たまには音楽以外の風を取り入れようよ!」

ひさ子「ああ、確かにそりゃ言えてるな。 そうしないと……」


岩沢「…ダメ。徹夜して考えたフレーズが納得いかない。今日はニ徹決定かも。
   My songが完成したあの時以上の胸の高鳴りを、もう一度、ふへ、ふへへへ……!」


ひさ子「……あんな音楽キチになっちまうからな」

関根「結果、成仏キャンセルされちゃってるし」

ユイ「そこが岩沢さんの素敵なところですけれどねっ☆」

入江「……程があるって、絶対に」

直井「おはようございます、音無さん」

音無「ああ、おはよう」

日向「俺には挨拶も無しかよ」

直井「煩いぞ貴様、愚民に神から声などかけると思うのか?
   …あ、音無さんのような背中に後光を背負う神々しい御方は別ですが」

日向「朝っぱらから相変わらずだな、お前」

ユイ「先輩も朝から相変わらずの青髪ですねっ☆」

日向「なんだその方向性の見えない一言目は!
   しかもピンク色から年中変わり映えしないお前に言われたかぁねぇよ!」

ゆり「そこっ! 朝から喧しいわよ!!」

日向・ユイ「「すいません……」」

ゆり「はい、みんなが静かになるまで10分かかりました」

藤巻(…言い回しが小学校の先生だな)

大山(でもこんなに神妙なゆりっぺは久々だよ。
   今回はホントに凄い難易度のミッションかも)

野田(フン。どんなミッションであれ、俺がやることは只一つだから問題ない)

音無(先陣切って玉砕に行くんだろ。そりゃ問題ないな)

野田「なんだと貴様ァ!!」

ゆり「野田くん、五月蝿い!」

野田「す、すまん・・・ゆりっぺ・・・」

ゆり「全く…。 さて、じゃあ早速今回のミッションを伝えるわ!」


ゆり「今回のミッションは…これよ!!」



『オペレーション・ラブエクストリーム』

音無「……あれ? 普段ならここで大山かTKが騒ぐんじゃないのか?」

大山「これは初めて聞くミッションなんだ。リアクションの取り様も無いさ」

日向「うん、こりゃ初出だ。 どんな内容なのか皆目検討もつかねぇ。
   …しかしてロクなもんじゃないってミッション名から容易に想像できるな」

高松「エクストリームは兎も角、ラブとは一体…?」

TK「解けない愛のjigsawをholding …!」

ゆり「今回のオペレーションの内容を説明するわ」


『学園内にての不純異性交遊は原則として禁止されている。
 ならばあえてそれを破ることにより、天使を無理に動かせて神の所在を突き止める』


ゆり「以上が簡単な概要よ」

日向「つまり…どういう事だ?」

ひさ子「概要が端的すぎて私たちに伝わってこないんだが」

椎名「あさはかなり…」


ゆり「だ~か~ら~! 無理にカップル作っちゃって天使を困惑させるって事!!」


全員 「はぁ!!!??」

音無「なに馬鹿なこと言ってんだよ!」

ゆり「マジメも真面目。大真面目。超がつくほど真面目よ」

日向「だいたいな、これ一体どういう風にカップル作るんだよ。
   …まさか無作為にとか言わねぇだろうな!?」

ゆり「こんなん無作為に決まってるじゃない。
   それにこんなタイミングで告白でもしてごらんなさいよ。
   戦線メンバー内で変に恋愛関係になって、いざギクシャクしたら
   今後のオペレーションに支障が出ないとも限らないでしょ?」

松下「だったらもっと別の方法もありそうなモンじゃが…」

ゆり「いつでも目先に全力にならずに、神に挑めるワケないじゃない。
   誰がなんと言おうと今回のミッションはこれに決まりだからね!」

直井「……これはまたとんでもない独裁政治を垣間見ましたね」

入江「あの、私たちが集められた理由ってまさか」

ゆり「男女差の人数を埋めるためのリカバリー要因よ」

ひさ子「そこまで言い切られると、怒る気力も出ないわな」

岩沢「……ここのフレーズには、ああいや、やっぱりこっちの歌詞の方が」

ひさ子「どこぞの音楽キチは我関せずを貫いてるしさ…」

高松「それで、どのように決めるかすでに考えてあるんですか?」

ゆり「昨日一晩、人選を考えてみたわ」

音無「結果は?」

ゆり「どれもイマイチ」

日向「その時点でこのオペレーション考えなおせよ!」

ゆり「うっさいわね! だからこうして作ってきたんじゃない!!」

大山「作ったって、何を?」

ゆり「コレよコレ」

藤巻「コレと言われても、コレって……」

野田「なぁ、ゆりっぺ。俺にはくじ引き用の箱にしか見えないんだが」

ゆり「正・解☆」

ゆり「この中には全員の名前を記入した紙を既に入れてあるの。
   そこから適当にメンバーの誰かにクジを引いてもらい、
   まずは様子見として1・2番と3・4番がカップルになってもらうわ」

音無「なぁ、ゆり」

ゆり「どうしたの?」

音無「ボックス…1つしか見当たらないんだが」

ゆり「突貫で作成したんだから、一つ作れただけでも褒めなさい」

音無「いやいや、そうじゃなくてだな」

野田「貴様ぁ! ゆりっぺのクジ箱に何か文句をつける気か!」

音無「だーかーらー! ボックス1つだととんでもない惨事の可能性が出るんだよ!」

日向「とんでもない惨事…?」

直井「……まさか!」


音無「いいか、ゆり…これだとな! 
   男と男、または女と女のカップルが出来ちまう可能性があるんだよ!」

ゆり「…まぁ、その時はその時よ。諦めなさい」

日向「全力で流したーーー!!?」

大山「いやいやいや、そんな万が一の可能性ってあっちゃダメでしょう!?」

ゆり「いいじゃない、男女の人数差から考えても確率的には大丈夫なハズよ」

日向「ハズ、って何だよ!」

遊佐「けっこう均等に分かれていますね。男女差は大まかに五分五分と捉えても問題ないでしょう」

音無「結局は天運に身を任せる形になるのか…」

ゆり「それに今日一日の我慢と思えば、案外あっという間に終わっているものよ」

ひさ子「さり気に今日一日とか言ったな…」

ユイ「なかなかの長丁場になりそうですね」

高松「朝のホームルーム前に集めたのは、そういう事だったんですか…」

ゆり「さぁ、つべこべ言ってないで始めるわよ!
   『オペレーション・ラブエクストリーム』」

日向「うわぁ…最初の人身御供は誰になるんだ…」

松下「まずはワシから引かせてもらおう」

大山「おおっ! 勇ましいぞ、松下五段!!」

松下「ええか、最初に言っておく」

野田「ん、なんだ?」

松下「…クジで選ばれたヤツはワシを恨むなよ」

藤巻「不吉なこと言ってんじゃねぇよ!!」


松下「どっせええええええええええええええええい!!!」


最初の犠牲者の名前
>>27

野田

野田「俺かああああああああああああああああ!!!?」

日向「なんつうか、まぁ、うん…」

藤巻「最初の一人目にしてはアクの強いヤツが選ばれちまったな」

椎名「あさはかなり…」


関根「で、次は誰がクジ引くんですか?」

ゆり「形式的には一応次は女子に引いてもらおうかしら」

遊佐「……それはまた何故に?」

ゆり「なんとなく女子が引いた方が、カップル成立しやすそうじゃない」

ひさ子「ジンクスかよ!」

ユイ「それじゃあこの不肖ユイにゃんが引かせてもらいましょう!」

ユイ「よっしゃあ!ココはヒナっち先輩を引かざるをえないでしょう!」

日向「ふざけんな!なんで男子狙いなんだお前は!アホか、アホか!!」

大山「大事なことだから二回言ったね」

日向「おいユイ!お前間違ってもぜってぇ俺引くんじゃねぇぞ!」

ユイ「えー、そんな事言われてもこれって運要素しかありませんしー」

日向「…まぁ確かにな」

ユイ「それにヒナっち先輩が選ばれるかどうかなんて、神様の匙加減しだいなんで、ね☆」

日向「ふざけんなって!フリじゃねぇぞ、これほんとフリじゃねぇからな!!」


野田(ゆりっぺゆりっぺゆりっぺゆりっぺゆりっぺゆりっぺゆりっぺ……!)

ゆり(何かしら、すごい悪寒を感じる…!?)

ユイ「どっせえええええええええええええええええええええええい!!」

野田とカップルを組む事になる人の名前
>>40

ksk

ゆりっぺ

>>41採用

ゆり「………………………へ?」

野田「いやったあああああああああああああああああああああああ!!」

ゆり「……へ? …へ?」

野田「うひゃっはあああああああぁぁぁぁぁ!!」

直井「全く、たかがクジ如きであそこまで浮かれるとは…さすが愚民だな」

ゆり「ん? え? ん?」

遊佐「どうしました、ゆりっぺさん」

ゆり「おかしいわ!こんなこと在り得るワケないじゃない!」

遊佐「言い分がおかしいですね。皆の名前をあの箱の中に入れていたんでしょう?」

ゆり「た、確かにそうよ…!」

遊佐「なのに予定調和が乱れたような取り繕い。
   おかしいですね、『まるで最初からボックスの中に自分の名前が無かった』みたいじゃないですか」

ゆり「あなた、まさか…」

遊佐「繰り返しますが、男女の人数はだいたい均等です。これも天命かと」

ゆり「くっ…!」


野田「いいやっほおおおおおおおおおおおおおおお!!」

高松「有頂天を絵に描いたような喜びようですね」

野田「これほどまで、これほどまでに満たされた気持ち…感じた事が無かった……!」

藤巻「あれ? なんか野田のヤツ、少しずつ薄くなっていってないか?」

音無「お前、消えるのか…?」

日向「馬鹿野郎! 誰か早く野田を押さえろーーーーーー!!!」

野田「あぶねぇあぶねぇ…危うく成仏するところだった…」

ゆり「全く以ってそそっかしいわね」

野田「あぅ、ゆりっぺ・・・すまん・・・」

ゆり「いい!? やるからにはしっかり徹底するから覚悟してなさいよ!」

野田「お、おう!」


ゆり「……今日だけだからね」

野田「……!」


『オペレーション・ラブエクストリーム』

一組目:野田&ゆり ペア

ゆり「……じゃあ次のペア、決めるわよー」

入江「ゆりっぺさん、なんか急に不機嫌になってる」

遊佐「ズルした子どもが不貞腐れているだけです」

入江「え?」

遊佐「なんでもありません。さぁ、次のカップルを決めるそうですよ」


野田「よし、では俺が引こう!」

松下「なんかえらく張り切っとるのぅ」

野田「今の俺なら全ての悲しみを背負えるほど、充実した気持ちだ。
   お前らにも俺の気概を少しくらい分けてやろう!」

日向「そりゃお前は良い例だからいいけどよ…」

高松「万が一、という恐怖感は我々に常に付き纏っているのをお忘れなく」

野田「では、ゆ、ゆ、ゆり! クジ用の箱を頼む!」

ゆり「まだオペレーション始まってもいないのに呼び捨てにしないように」

野田「…お、おぅ!」


野田「ではでは…」

直井「不安だな」

日向「ほーぅ、神様でも不安になることがあるのか?」

直井「黙っていろ愚民。神であるが故の勘というヤツだ」

日向「その不安なら誰しも感じているから安心しろっての…」


野田「どっせえええええええええええええええええええいい!」


犠牲者の名前
>>62

椎名

椎名「………………………………あさはか、なり」

ユイ「椎名さん、凄い間を取って喋りましたね」

ひさ子「それだけ予想外だったって事だろ」

ゆり「確かに予想だにしなかった人選が最初に選ばれたわね」

藤巻「こりゃ二人目のハードルがとんでもない事になったな」

日向「うへぇ、まずは椎名かぁ」

音無「あいつがカップルでいる姿なんて想像できないんだが」

ゆり「同感ね。全く、こんなふざけたこと考える人の顔が見てみたいものだわ」

大山「ゆりっぺ、僕のコンパクト型の鏡で良かったら是非のぞいてみてよ」

TK「Man in the Mirror~♪」

ゆり「ああもう、うっさいわね! ほら、ちゃっちゃと次のクジ準備して!!」

関根「そんじゃ、次は私が引いちゃいますか!」

ユイ「おお! 是非ぜひ素敵な人選を期待してますよ~♪」

関根「まかしとけ~!」


藤巻「女子はほのぼのしてるなぁ…」

日向「まぁ、あの二人だからってのもあるがな」

直井「ふん。こんな茶番はさっさと終わらせて、学食でコーヒーでも飲みましょう、音無さん」

音無「……ああ。選ばれなければ、の話だがな」

直井「大丈夫ですよ、音無さん。少なくとも僕らが選ばれることは無いでしょう」

音無「なぜ言い切れるんだ?」

直井「神の勘です」

日向「お前な、世間でそれなんて言うか知ってるか?『フラg

音無「わーーーーーー!言うなーーーーーー!」

日向「なんだよ急に!」

音無「直井の言い草だったら俺にもフラグ立ってるみたいで嫌なんだよ!」

日向「……そういやそうだったな」

関根「どっせえええええええええええええええええええいい!!」


音無「…なぁ、これクジ引くときっていつの間に掛け声が統一されたんだ?」


椎名っちとカップルになるけしからん輩の名前
>>74

TK

TK「……me?」

日向「よりにもよってTKかよ!」

大山「戦線でも1.2位を争っていた『日常会話が想像出来ないメンバー』がくっつくなんて!」

ゆり「これはまた本当に予想外の組み合わせが出来たわね…」

直井「ね、音無さん。僕らは大丈夫だったでしょう?」

音無「その割には妙な脂汗かいてるぞ、お前…」

直井「音無さんこそ、額に滝のように汗かいてるじゃないですか…」

日向「フラグ立てちまってたから選抜されないか心配だったんだな、お前ら」


椎名「………貴様か」

TK「Ok,Baby! ヨロシクThank you!」

椎名「……あさはかなり」

TK「椎名、come with me! Comoooooooooooooooooo'on!!」

椎名「…あさはかなり」


高松「見ている方が不安でたまりませんね、このペアは」

大山「可愛いもの好きとラップ好きのコラボレーションだね!」

ひさ子「…そりゃまた化学反応に期待するしか後が無いな」


『オペレーション・ラブエクストリーム』

ニ組目:椎名&TK ペア

ゆり「……さて、次ちゃっちゃか決めるわよー」

藤巻「何ィ!?」

入江「ゆ、ゆりっぺさん。確か決めるのはニ組までだったんじゃ?」

ゆり「いやー、確かにそうだったんだけれどね」

日向「だったらそれでいいじゃねぇか。皆が火傷しないうちにオペレーション始めようぜ」

ゆり「じゃあ聞くけどアンタ達、私達がオペレーションしている間は何しているの?」

直井「愚問だな。朝から春風の如き清々しさを纏う音無さんと時間を潰すに決まってるだろう」

日向「俺はユイに野球でも教えてみるわ」

松下「柔道の鍛錬があるのでな」

大山「ぼ、僕はまだ見終えていない小説でも読もうかなー、と」

岩沢「音楽が私を呼んでいるんだ…」


ゆり「つまり、ヒマなのね?」

選ばれていない面子 「いや、全然」

>>92
英語使うからなwww
だが>>1が帰国子女でバリバリ英語が得意なら…

ゆり「ええい、だまらっしゃーーーーーい!!
   そもそもリーダーたる私が表立って動いているのに、アンタたち戦線メンバーが休むなんて言語道断!」

大山「横暴だよ、ゆりっぺぇぇぇ!」

ゆり「横暴だろうと茶房だろうと関係ないわ!
   私の権限で、あと一組だけ追加します!

ユイ「ゆ、ゆりっぺさんの背中に鬼の顔が見えそうなオーラが…」

ゆり「遊佐さん、ボックス!!」

遊佐「……どうぞ」



ゆり「どっせえええええええええええええええええええええいい!!」



まさかの人身御供
>>100

日向

日向「いやあああああああああああああああああああああああああああ!!!」

音無「……南無」

藤巻「……南無」

松下「……南無」

高松「……南無」

野田「……南無」

日向「野田てめぇ!いくらゆりっぺと一緒だからって、お前まで拝む側に立ってどうすんだよ!?」

野田「…ふっ、甘い。 甘すぎるぞ、日向!!」

日向「……えっ?」

野田「俺はゆりっぺと共に出来る…それは即ち、クジによる力のおかげだ!」

日向「そ、それがどうかしたのかよ」

野田「日向、お前も上手くいけば女子と共にこの一日を謳歌できるんだぞ!!」

日向「た、確かに…!」

野田「お前に想い人がいるかなんぞ俺の知った事ではない!
   だが、もし仮にいたとすれば…これは最高のチャンスと考えられるだろうが!!」

日向「た、た、確かに!!」


ユイ「うわぁ…アホがアホに諭されてますね」

ひさ子「なんちゅう暑苦しい奴らだ」

大山「…僕なんとなく分かっているんだ」

高松「ん? 何か思い当たる節でもあるんですか?」


大山「人生そんなに上手くいかなかった連中が、ここでクジ運を発揮できるかどうかなんて、さ…」

遊佐「……では、私が引かせていただきますね」


遊佐「…………………………………………どっせい」

音無「なぁ、だからいつの間に掛け声決まってたんだよ!」


日向の今日一日の運命を決める名前
>>123

遊佐

遊佐「………あらら」

ユイ「ひ、ひなっち先輩!?」

大山「おおっと!ここでまさかの人選!」

藤巻「いや、ホントまさかだよな」

松下「何故じゃろう…ワシの肩からゆっくりと荷が下りていくのを感じるんだが」

直井「ふん、愚民はここでリタイアか。 じゃあ音無さん♪早く学食に行きましょうよ」

音無「うわっと、ちょ、ちょっと待て!まだオペレーション開始の合図が鳴ってないから!」


日向「え~っと……よろしくお願いします?」

遊佐「はい、よろしくお願いします」


『オペレーション・ラブエクストリーム』

ニ組目:日向&遊佐 ペア

>>94


















一組目
野田&ゆり

ニ組目
椎名&TK

三組目
日向&遊佐


ゆり「……以上! 上記のメンバーで今日は一日を過ごすこと!」

野田「お、おぅ!」

ゆり「野田くん、顔が真っ赤!」

野田「す、スマン!」

TK「Pleased to meet you!」

椎名「……あさはかなり」

TK「All right! Let's get together now!! Fooooooooooooooooooooo!!」

椎名「…全く以って、あさはかなり」


日向(あ~、なんだこの絶妙な気まずさ!)

遊佐「……あの」

日向「ど、どうした!?」

遊佐「……改めて、よろしく」

日向「…ああ! ヨロシク!」

ゆり「今回は私たち3組が体を張って一日を送ります!」

藤巻「がんばれ~」

大山「おうえんしてるよ~」

岩沢「……はっ、今すごく素敵なフレーズが思い浮かんだ!」

ユイ「せんぱ~い!ふぁいと~! しn、じゃなかった頑張ってくださいね~」

日向「待てお前、今さり気なく『死ね』って言おうとしたろ!」

ゆり「粉骨砕身を体現している私たちのように、皆も今日はいつも以上にピリピリして過ごすこと!」


ゆり「以上、解散!!」


直井「音無さん、音無さ~ん」

音無「あーもう、分かったからくっつくなって!」

松下「よっし。ではそろそろ柔道着に着替えるか」

岩沢「キタ、キタ、これは今までで最高傑作の香りがプンプンする……!」

ひさ子「……音楽キチに私たちも付き合うか」

入江「…了解」

関根「りょうか~い!」

高松「私が乳酸を求めているのではない、乳酸が私を求めているぅぅぅぅ!!」


ゆり「ピリピリして過ごせっつってんでしょ!!」

ゆり「さて、じゃあ本格的に始めるわよ」

TK「tasteeeeeeeeeeeeee!!」

日向「まぁ始めるのはいいとしてだな。具体的にどんなことして過ごせばいいんだ?」

ゆり「そんなの各々が勝手に過ごせばいいのよ」

日向「また随分と突き放した言い方だな」

ゆり「仕方ないじゃない。カップルの過ごし方なんて知らないんだもの…」

野田「ゆりっぺ……」

椎名「あさはかなり」

日向「いや、そこ浅はかってお前さん空気読みなさいよ…」

ゆり「とりあえず、選ばれた貴方達に行動は一任するわ。
   ただし、本来の目的を忘れないこと。
   天使の目を騙せるくらいの見事なイチャイチャっぷりをしっかり醸し出しなさい!」

遊佐「……ざっくばらんな感じですね」

ゆり「オペレーションの終了時間は放課後17時。
   諸君の健闘を祈ります!」

ゆり「以上、散開!!」


どの順番でオペレーション・ラブエクストリームを覗きますか?

①野田&ゆり
②椎名&TK
③日向&遊佐


>>160

>>1がんばれ!
かそく

>>161採用


勢いで立てたことに踏まえ、何かと遅筆でヤキモキさせて申し訳ありません
時間的に皆様も追いかけたり待ったりするのは相当辛いでしょう
なので一度全体的にインターバルを取ります

午前9~11時までに残っていれば、>>161から開始します


それでは、一時解散!
http://www.youtube.com/watch?v=WSUG-iyedCo

やらなくてはならない事柄を片付けていたら、気がつけばこんな時間に…
今から床に就くので、申し訳ありませんが再開は昼過ぎになるやも知れません
起きたらすぐに取り掛かりますので
書き溜め無しの安価一番という形をとらせていただきます

このスレを読んだ皆々様が様々な形のAB!を楽しめるよう願いつつ、おやすみなさい

http://www.youtube.com/watch?v=VwI9Uz6UXgk

TK「~~♪ ~~♪」

椎名「………」

TK「~~♪ ~~♪」

椎名「………」


大山(なんとなく心配だから見に来てみたけれど…)

藤巻(なんちゅう相変わらずさだ、あの二人)

高松(これはミッションの成果に期待できそうにないですね)

大山(あ…椎名さんが動くよ!)

椎名「………!」

TK「~~♪ Oh,what?」


大山(椎名一等兵が前方に猫を確認!)

藤巻(こちら肉眼でも椎名一等兵とノラ猫准将を確認、オーヴァー!)

高松(確か資料によりますと、彼女は可愛いものが……)


椎名「……あさはか、なり」


大山(完全に虜になってる目だよ、あれ!)

藤巻(あ~…こりゃ完全にTKが眼中に入ってねぇな)

高松(ん!? いえ、見てください!)

TK「All right~♪ チチチチチチチチチッ」

フニャアォ~♪

椎名「……な、に!?」


藤巻(TKが猫を自分の方へ呼び寄せた!?)

大山(すごいやTK! 動物にモテそうなオーラなんて微塵も感じないのに!)

高松(またしても彼の意外性が功を奏しましたね)

TK「Fooooooooooo! Cuteで愛くるしいヤツめ!」

椎名「……あさはかなり」

TK「Hey,椎名!」

椎名「?」

TK「touch him! コイツもそれをwaiting!!」

椎名「な、に……!?」

椎名「触っても、いいのか?」

TK「oh,触るだけじゃなく優しく抱きしめてやれェ!」

椎名「だが、しかし…」

TK「To get something 風の中! 躊躇いはやってみてからだろゥ!」

椎名「で、では…!」

ミャオゥ、ミャオ~ウ♪


椎名「…………………」

TK「……Hey?」

椎名「……キュ」

TK「……キュ?」

椎名「cuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuute!!!」

TK「OK,お前のソウルフルなshout、so coooooooooooooooool!!」


藤巻(……なんかあいつら、案外上手くいくんじゃね?)

高松(路傍で動物を愛であう。これはカップルに見えなくもないですね)

大山(この二人はまた後で見に来よう。とりあえず現状は大丈夫そうだし)

藤巻(いや、待て! あいつらの後ろ、見てみろ!)



天使「…………授業、始まっているわよ」

高松(まさか、よりにもよってこのペアが天使と邂逅するとは!)

藤巻(こりゃどうやって誤魔化すか。最悪の場合、俺らも出る準備が必要だな)

大山(ティ…TK、頼むよ~~!)


天使「貴方達、ここで何をしているの?」

椎名「ふん、浅はかなり」

TK「DAY IN THE GIRL'S LIFE!」

天使「つまり…どういうこと?」

TK「青春を謳歌するカップルに無粋な真似は No thank you~♪」

椎名「あさはかなり」

天使「貴方達、付き合っているの?」

TK「Off course!」

椎名「……あさはかなり」

天使「そう。付き合うのはいいけれど、節度を持って付き合うように」

TK「All right!」

椎名「あさはかなり」

天使「それじゃあ、失礼するわ」


大山(あれ? 何かすんなり上手くいったね)

高松(深く掘り下げようとして来なかったのが勝因ですか)

藤巻(よっしゃ、これで本格的にコイツらは放っておいて大丈夫だろ)

高松(そうですね。とても興味深いものを拝見できた気分です)

大山(『ヒマだから覗きに行こう』なんて言い出した藤巻くんの出歯亀根性のおかげだね!)

椎名「あ、猫…」


大山(天使と喋ってるうちに、猫がどっか行っちゃってるね)

藤巻(椎名もまたまた絶妙に寂しそうな顔してるな)

椎名「…おい」

TK「~~♪ ?」

椎名「さっき、どうやって猫を手懐けた?」

TK「good vibration ちょっとしたコツ一つで楽勝さァ!」

椎名「そ、そうなのか」

TK「Yeah!」

椎名「も、もしよければ」

TK「……?」

椎名「そ、その方法、てぃーちみー」

TK「……Okay! One day girl friendの頼みならDon't worry」

椎名「……あさはかなり」


大山(ね、ねぇ! なんか椎名さん照れてない!?)

藤巻(んなわきゃねぇだろ、あの鉄面皮に限って。しかも相手はTKだぜ?)

次は誰を覗く?

①野田&ゆり
②日向&遊佐
③待機中の戦線メンバー


>>225

2

>>225

日向「あ~、なんだ。とりあえずコーヒーでも飲むか?」

遊佐「いえ、お気遣いなく」

日向「そっか」

遊佐「こういった場合、どういう会話すればいいんでしょうか?」

日向「そりゃあまぁカップルなワケだ!
   天使の目を欺くくらいのラブラブな事を言い合えばいいんだろ!」

遊佐「……具体的には?」

日向「俺たちはこの星の下、めぐり合う運命にあったんだぜ~、とか」

遊佐「見てください、私の腕」

日向「ん?」

遊佐「見事なまでのサブイボです」

日向「ハイハイ、すいませんでしたスイマセンでした!」

遊佐「では、まずカップルらしいことをお互い考えましょう」

日向「建設的な考え方だな」

遊佐「カップルということは、お互いを尊重することが普段以上に大切と言えるでしょう」

日向「ふむふむ」

遊佐「つまり、お互いにとって『これをやってほしい』という欲求を叶える事は
   今回のミッションに関してかなり重要な意味合いを持つと考えられます」

日向「おお! なんかすっげぇまともな意見だ!」

遊佐「ちなみに私は日向さんの欲求は看破できますよ?」

日向「え? 俺の欲求?」

遊佐「やらしい意味を考えたのであれば、この場で即ゆりっぺさんに報告します」

日向「してねぇって!誤解もいいところだろ!」

遊佐「…気を取り直して。日向さんのやってもらいたい事、それは」

日向「それは?」

遊佐「セカンドフライのキャッチですね」

日向「そいつは…最高に気持ちがいいな………ってバカ! 気を抜いたら成仏しそうになるわそれ!!」

日向「ったく。考え方は建設的だけれど、案が非効率的ってもんじゃないだろ」

遊佐「それでは日向さん、貴方はなにかカップルらしいことを考え付きましたか?」

日向「あ、お、おぅ! そんなん余裕で考え付いたに決まってんだろ!」

遊佐「この短時間で考え抜いていたとは、見かけによらず素晴らしい思考です」

日向「一言余計だっての」

日向(しかして参ったな…口に任せて話してたらホラ吹き寸前の状態になってやがる)

遊佐「それでは、日向さん。貴方の案をお聞かせください」

日向(やっべぇ…全然すんばらしいアイデアが浮かんで来ねぇ。
   見事なまでに俺の人生経験の濃さを現してんなこりゃ)

遊佐「…? 日向さん?」

日向(ええぃ、こうなりゃヤケだ! 思春期男子高校生の意地、見せてやらぁ!)


日向「おぅ!俺の考えていた案、それはだな……!」


①手をつなぐ
②カフェテリアでお茶
③運動場の草葉で語らい
④抱擁


>>238

4

>>238

日向「は、ハグだ!」

遊佐「ハチクロですか。私も好きですよ、その漫画。
   でもあいにく私はそんなに可愛くありません」

日向「ちげぇよ!会話の流れしっかり読んで! いきなり漫画の話なんかするかっての!」

遊佐「ではハグとは…?」

日向「ほらアレだ、日本語で言うところの抱擁だ」

遊佐「ああ、そういう意味合いでのハグですか」

日向「そうそう、そういう事!」

遊佐「…………」

日向「あの、遊佐さん。なんで端末機を無言で取り出しているんですか?」

遊佐「ゆりっぺさんにSOS信号を」

日向「ちょっと待って! まずは俺の話を聞いてくれ!」

遊佐「弁解ですか?」

日向「弁明だ!!」

日向「いいか、まず大事な前提は『俺たちはカップルだ』という事」

遊佐「はい」

日向「つまり、だ。まずは互いの事を知らなくてはならない」

遊佐「肯定します」

日向「しかして、今日一日だけのカップルで全てを知れるはずもない」

遊佐「…それは確かに」

日向「…つまり、だ! 
   俺たちが今可及的速やかに行なえるカップルとしての認知行動は、互いの温もりを知ることなんだよ!」

遊佐「もしもし、ゆりっぺさん。緊急通信です。
   日向さんが異様に気持ち悪いので至急応援を願います」

日向「説得ミスったあああああああああああああああああああ!!!?」

遊佐「……冗談です」

日向「……へっ?」

遊佐「…私にも、最低限の恥じらいというものがあります」

日向「……」

遊佐「なので、急にそんな大胆な行動を取られても、対応に困るのが正直な感想です」

日向「…すまん」

遊佐「……ですから」

日向「?」

遊佐「……その行為に関しては、手を繋ぐ、で、妥協してもらえませんか?」

日向「ああ、それだけでも十分だ。カップル同士だし、手を繋ぐのは自然だろ。
   天使をあざむくには持ってこいだな」

遊佐「……では、手を出してください」

日向「あ、あぁ…」

遊佐「……思っていたよりも大きい手ですね」

日向「そりゃまぁ、野球やってたからな。自然と手の平も大きくなるもんだよ」

遊佐「では、失礼します」


日向(うわ、何この手。超柔らかい…! やっべぇ、なんか心臓の鼓動が早くなってきた…!)

遊佐「これでどこからどう見てもカップル同士ですね」

日向「あ、ああ……」


ヒュッ


日向「ん?」


ガツン

日向「痛ってええええええ!! 誰だ、石投げてきたヤツ!!」

遊佐「大丈夫ですか、日向さん?」

日向「ああ、なんとかな」


日向(ん? この石、紙に包まれてる。 
   インクが裏地に透けているあたり、なにか書かれてんのか?)


日向「どれどれ…」ガサガサ


『死ねっち先輩! ヒナ!』


日向「……こんなことするアホ、一人くらいしか思い浮かばねぇな」

遊佐「…どうか、されました?」

日向「悪りぃ、俺汗っかきでさ。
   今日の陽気で遊佐の手を始終握っていたら、お前の手ぇベトベトにしちまう」

遊佐「私は気にしませんよ?」

日向「俺が気にするっての!
   …とりあえずさ、今から適当に学食か何かで放課後まで時間つぶそうぜ」

遊佐「オペレーションの方はいいんですか?」

日向「どうせ天使が学食に来るのって、昼食のときくらいだろ? 
   そんときだけそれっぽい感じで過ごしてりゃ大丈夫だって!」



ユイ(先輩マジ何考えてんのよ!野球教えるとか自分で言っててさ!!)

入江(ユイ、なんか怖いよ…)

ひさ子(しかして迷わず頭部に石をぶつけるかね…この無駄なアグレッシブさだけは見習いたいわ)

日向&遊佐 ペア 一時終了


次は誰を覗く?

①野田&ゆり
②待機中の戦線メンバー
③一方その頃の天使ちゃん

藤巻「安価の出し忘れとかアホだな」

大山「うん、どうしようもないアホだね!」

高松「>>273の貴方、君の乳酸と安価に委ねましょう」

3

天使「ここの特別教室も異常なし」

天使「今日も一日平和な日常」

天使「日々是平凡、いいことだと思う」

天使「…それにしても、あの二人。カップルだったとは予想外」

天使「この世界でも恋する人がいたことに驚いた」

天使「…末永く、お幸せに」


天使「ん?」


~~♪


天使「……歌が、聞こえる?」

天使「この教室は…あのバンドの練習室だったはず」

~~♪

天使「ハミングだけしか聞こえないけれど」

天使「凄く素敵な歌、それが伝わってくる」

天使(覗いてみよう…かな……)



岩沢「くっ、これじゃあダメだ!こんな単調な曲では満足いくわけない!!」


天使(あれは…確かバンドボーカルの女の子……)


岩沢「もっと、こう、胸を打つ熱いフレーズを……熱いフレーズをおおおおおおおおおおお!!」


天使(よく分からないけれど、苦しんでいるみたい)

天使(生徒会長としては放っておけない)

天使(…どうにかして、助けてあげたいな)

天使(とりあえず、邪魔にならないようこっそりと何か伝えてあげよう)

天使(フレーズのヒントになれば、私としても満足)



岩沢「ふ~ふふ~ふふ~♪ ふ~ふ~ふ~♪ ……むむぅ」


マーボー豆腐


岩沢「!」


食券


岩沢「!!」


学食


岩沢「……私は、音楽の神に触れたのかも知れない」

~数十分後~

岩沢「これで、ようやく大まかな楽曲の骨組みが完成した」

岩沢「まだサビのメロディと歌詞しか出来ていないけれど、きっとこれは最高傑作」

岩沢「私の会心のナンバー……学食に捧げよう」


天使「………ぱちぱちぱち」

『マーボーの食券が一番の宝物 ~Short Ver~』


一人でも食うよ

飲みたくなっても

声が聞こえるよ

「お冷やはいけない」と

例え辛くても

豆板醤 多めでも

胃袋の奥には 温もりを感じるよ


巡って流れて 時は移ろいだ

流した汗の数 思い出せないけど

目を閉じてみれば あの赤い宝石

何故かそれが今  一番の宝物


天使「………………ブラボー」

岩沢「ありがとう、音楽の神…」


天使「……聞き入ってしまって、結局お昼まで授業をサボタージュしてしまった」


次は誰を覗く?

①野田&ゆり
②日向&遊佐のお昼


>>290

そろそろ1

>>290

ゆり「野田くん」

野田「な、なんだゆりっぺ!」

ゆり「野田くんは…アタシの事、好き」

野田「と、当然だ!俺はお前が大好きだ!!」

ゆり「そう、ありがと☆」


ゆり「……なんて事を続けて早数時間。もうお昼になっちゃったわね」

野田「腹が減ったのか、ゆりっぺ! ならば学食へ行くぞ!!」

ゆり「…いいわよ、別に。お腹は空いているけれど、胸が一杯なの」

野田「そ、そうか! 俺もなんだか胸が満たされた気分で一杯だ!」

ゆり「そりゃ何よりね」

ゆり「……ふぅ」

野田「どうした、ゆりっぺ! 疲れているのか!?」

ゆり「まぁ、そりゃ慣れないことをすれば色々と疲れるもんよ」

野田「……そうか」

ゆり「安心しなさい。少なくとも現状は楽しんでいるつもりだから」

野田「……そ、そうか!」

ゆり「ただ、ね」

野田「ん?」

ゆり「ただ、こうしてリーダーとして日々を過ごしていると、漫然と不安を覚えるの」

野田「……」

ゆり「本当に神はいるのか、それとも私の思い違いなのか、そもそも天使とは何なのか、考える事ばかりの堂々巡り」

野田「……」

ゆり「そういう意味では、ちょっぴり疲れる事もなくは無い…とかいう冗談よ。本気にとったら怒るからね!」

野田「……ゆりっぺ。学食へ行くぞ」

ゆり「……へ?」

野田「膳は急げ、だ! 行くぞ!!」

ゆり「漢字間違ってるわよ、って、ちょ、ちょ、手ぇ引っ張らないで!」


~in 学食~


ゆり「で、無理やり学食に来たわけだけれど」

野田「ああ」

ゆり「何かここに来た意味というか、案はあるの?」

野田「ああ!」

ゆり「えらく自信満々ね、聞かせて頂戴」

野田「ゆりっぺ! とりあえずメシを食べるぞ!」

ゆり「……?」

野田「ゆりっぺ、聞いてくれ」

ゆり「何よ」

野田「俺はアホだから、多くの物事を考えることは出来ん」

ゆり「知ってるわ」

野田「だから、ゆりっぺのリーダーの代わりは出来ない」

ゆり「……」

野田「俺は後先を考えないから、思慮深く動くことは出来ない」

ゆり「それも知ってる」

野田「だから、ゆりっぺのように先を考える事は出来ない」

ゆり「……」

野田「俺は直情的だから、お前のように優しくない」

ゆり「…優しくない事はないわよ」

野田「いや、優しくない。俺はお前のような献身さは無い」

ゆり「……」

野田「俺は、ゆりっぺじゃない」

ゆり「……」

野田「だから、ゆりっぺの代わりは出来ない」


野田「だが、お前を誰よりも心配しているのは俺だ」

野田「お前の事は誰よりも、何よりも考えている」

ゆり「……」

野田「メシを食べれば元気がでるだろうと思って、ここへ来た」

ゆり「……」

野田「浅はかかも知れんが、俺なりの精一杯の知恵でお前を元気にしてやりたい」

ゆり「……」


野田「………よくよく考えたら、俺は何を言ってるんだ?」

ゆり「全く。自分で喋りだしておきながら着地点を見失うとかアホね」

野田「…異論の余地もない」

ゆり「……言わんとしていることは分かったわよ」

野田「いや、分からなくてもいいんだ」

ゆり「野田くん、ありがとう。気を使わせちゃったみたいね」

ゆり「……で、なんで私の目の前にあるのは誰も頼もうとしないマーボーなの?」

野田「す、スマン…昼の時間を少し過ぎていたから、食券がそれくらいしか残って無かったんだ」

ゆり「全く、デートの際に汗をかく食べ物を注文するなんて、相変わらずデリカシーにかけるわね」

野田「スマン…」

ゆり「そういや初めて食べるわね、これ」

野田「俺もだ」

ゆり「アタシから先に食べるわ」


ゆり「………コレけっこう辛いわね」

野田「ゆりっぺ、大丈夫か!? よく見たら顔が真っ赤じゃないか!!」

ゆり「……っさいわね、もう。 ……バカ」

野田「では俺も」

ゆり「どう?」

野田「……汗が滝のように流れてきたんだが」

ゆり「いいこと、野田くん。
   デートの際は女性の化粧が取れるような料理は慎みなさい。次の機会にそれやったら怒るわよ」

野田「お、おぅ! 分かった!!」

ゆり「なら良し、よ。 しっかり学びなさい」

野田「ん? …次?」

ゆり「……いちいち反芻するなっつーーーの!」

~in 学食 別テーブルにて~


日向「な~んか喧しいと思ったら、ゆりっぺと野田じゃん」

遊佐「ゆりっぺさん楽しそうですね」

日向「そっかぁ? いつもどおりにしか見えないんだが」

遊佐「日向さんはまだまだですね。 選球眼が足りません」

日向「人の動向って選球眼で見えるもんなのかよ!?」



関根(一体なに喋ってるんだろーねー?)

ユイ(なんですかアレ! ひなっち先輩、デレデレしちゃって!)

ひさ子(落ち着けユイ。あれはデレデレとは逆のベクトルだろ)

ユイ(何言ってるんですか!どう見てもデレデレです! ひさ子さんは選球眼が足りてません!!)

ひさ子(…人の動向って選球眼で見えるもんなのか!?)

本日も晴天なり。

この世界に長く居すぎたようだ。

僕の心に変化あり。

繰り返す。

本日も晴天なり。

明日からは、きっともっと晴れ渡った空が見れるだろう。

日向「……ん? あれって、天使じゃないか?」

遊佐「そのようですね」

日向「今頃になって昼飯とは、生徒会長様も大変なんだな」

遊佐「そのようですね」

日向「ん? 何か歌っているぞ…?」


天使「お冷や~はい~けな~いと~♪」


日向「……なぁ。アレ何の歌だ?」

遊佐「分かりませんが、機嫌が良さそうなのは確かですね」

遊佐「日向さん、覚えていますか?」

日向「んぁ? 何を?」

遊佐「今回のミッションにおける概要です」

日向「え~っと、確か」


『学園内にての不純異性交遊は原則として禁止されている。
 ならばあえてそれを破ることにより、天使を無理に動かせて神の所在を突き止める』


日向「みたいな感じだったな」

遊佐「その通りです」

日向「それがどうかしたか?」

遊佐「今こそ任務遂行のチャンスです」

日向「……するってーと、つまり?」

遊佐「カップルのフリを天使の前だけでも再開しましょう」

遊佐「はい、ひなっち。あーんして」

日向「いやいやいやいや、ちょっと待て! そんな無表情で胸キュン台詞を言われても!
   しかもそれマーボーだろ! なんでよりにもよってマーボーなんだよ!」

遊佐「食券がコレしかなかったんです。贅沢を言わないように」

日向「なんか豆板醤の色合いが赤すぎて怖いんですけれど!」

遊佐「今日はマーボー4倍辛サービスだそうです。やりましたね、日向さん」

日向「んな誰も得しないサービスなんていつ始まってたんだよ!」

遊佐「今日からです」

日向「理不尽だあああああ!!」


日向「え、うそ、これマジで食べきゃダメ?」

遊佐「任務のためです」


< あんぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!


ゆり「……向こうのテーブル、うっさいわね。静かに食えないのかしら」

ゆり(……あれって日向くんと遊佐さん?)

ゆり(それに、いつの間にか天使まで!?)

ゆり(ま、まさかあの二人のアピールは『オペレーション・ラブエクストリーム』遂行中だったの!?)

ゆり(確かにあの二人、傍から見たらカップルに見えなくも…見えなくも……うん、多分見えなくもないわ!)


ゆり(じゃ、じゃあ私もリーダーとしてしっかりこの任務を遂行する義務があるわ!)


ゆり「の、野田くん!」

野田「どうしたゆりっぺ、まだマーボー半分も残っているじゃないか」

ゆり「あ、あ、あ、あ~ん☆」

野田「!?」

野田「ちょ、ちょっと待て…いきなりどうしたゆりっぺ!
   そうか! 食べきれないのか! だったら俺が全部平らげてやr

ゆり(…いーから! 黙ってアタシのスプーンから食べなさいよ!)

野田「おい、大丈夫かゆりっぺ! マーボー食べてないのに頬が凄く赤いぞ!」

ゆり(は、恥ずかしいからに決まってんでしょうが……!)


野田「こうしてはいられん! ちょっと待ってろ、今から医務室に連れてってやる!」


プツン


ゆり「いいいいいいいいいやってられっかあああああああああああああああああああああああああ!!」

~時は流れて、放課後のSSS本部~


ゆり「みんな、今日はお疲れ様」

日向「いやもう、ホント疲れたわ…」

ユイ「もうこのミッションは勘弁してください…」

藤巻「あん? お前今回選ばれてないのになんでキツそうなんだよ」

ひさ子「デリカシーないアホ、一人発見」

藤巻「んだと!?」

ゆり「はいはい、そこまで。今日は怒る気力を昼間に全部使っちゃったから、面倒かけないで」

高松「そういえばゆりっぺさん、アイツの姿が見えないようですが」

ゆり「……今頃たぶん食堂で生き返ってるんじゃない?」

音無「ゆり、なんかグッタリしているが大丈夫か?」

ゆり「心配してくれてありがと」

直井「音無さんから直々の労いの言葉だ、光栄に思うんだな」

日向「な~んでお前がえらそうなんだっつーの」

直井「煩いぞ貴様、愚民が僕に気安く話しかけるな」

日向「はいはい、さーせんさーせん」

遊佐「日向さん」

日向「んぁ?」

遊佐「お疲れ様でした」

日向「こっちの方こそお疲れさん、色々気ぃ使ってもらって悪かったな」

遊佐「いえいえ」

日向「へへっ」

遊佐「………また、機会がありましたら。 その時も宜しく願いますね」

日向「へっ、そ、それってどういう…」

ユイ「死ねっちセンパイ♪ 今日一体どんなことしてたんですかほんとしね聞かせてほしいっす~☆」

日向「え、ちょ、何それ、誤解なんだけどおおおおおおおおおおおお!!」

ひさ子「そういえば…」

藤巻「あん?」

ひさ子「椎名っちとTKは?」

藤巻「午前中からずっと動物と戯れてんよ」

大山「……あの二人が何だかんだで一番いいカップルしていたね」


ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン
ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン ニャ~ン

椎名「…可愛いな」

TK「椎名、So cuteeeeeeeeee!」

椎名「…あさはかなり」

ゆり「音無くんは今日一日、何をして過ごしていたの?」

音無「直井とコーヒー飲んだ後は自分の部屋でずっと読書していたぞ」

ゆり「……へぇ、悠長なもんね」

音無「い、いや! 決してサボってたとかそういうわけじゃなくてだな」

ゆり「音無くん」

音無「な、なんだ?」

ゆり「罰として、次のEDでは写真のセンターから消えてもらうわ」

音無「なんだその絶妙に嫌な罰は!?」

ゆり「安心して、立ち位置を椎名さんと変えるだけだから」

音無「え、ってことは俺って藤巻のドスの上に立つ事になるの! 不可能だああああああああああああ!!」

直井「音無さん頑張ってください! 貴方ならきっと出来ますから!」

日向「なんちゅう根拠のない慰めだ…」

ゆり「では、以上17時を持ちまして『オペレーション・ラブエクストリーム』を終了します!」


ゆり「…言っとくけど好評なら第二弾とか余裕であるから、みんなはそのつもりで宜しく」


ひさ子「こりゃ次もありそうだな、多分」

遊佐「……」

入江「リーダー、不吉さの拭えない素敵な笑顔ですね」

関根「まぁまぁ、次はあたし達って決まってるわけじゃないし気楽に構えましょうよ」



ゆり「次は男と男のカップルが強制的に出来るようなボックス作ってあげるから楽しみにね…」


男性陣「「「「ふざけんなああああああああああああああああああ!!」」」」

~エピローグ①~


岩沢「~~♪ ~~♪ …くっ、どうしてもここのフレーズで詰まってしまう」


聞こえたきがした


岩沢「!」


感じた気がしたんだ


岩沢「!!」


震えるなんか凄い衝動みたいなオーラを


岩沢「…音楽の神、貴方の声が聞こえるこの喜びに感謝を」


天使(役に立てているようで何より……)

~エピローグ②~


椎名「なぁ」

TK「What!?」

椎名「お前、もしかして普通に話せるんじゃないのか」

TK「……」

椎名「気にするな。私も不器用なんだ。いきなり全てを晒されても困る」

TK「Oh!」

椎名「ただ、機会があれば…素のお前も見てみたい。 何となくそう感じた」


TK「……いつか、な」

椎名「……あさはかなり」

~エピソード③~

SSS集会を終えた放課後、食堂にて


ゆり「野田くん」

野田「おぅ」

ゆり「待たせたわね」

野田「気にするな、お前のためならいつまでも待てるさ」

ゆり「……バカ」

野田「どちらかというとアホだがな」

ゆり「全く、そんなのどっちでもいいのよ」

野田「ふん、違いない」

ゆり「ねぇ、野田くん」

野田「どうした?」

ゆり「私の事をどう思っているの?」

野田「……」

ゆり「大体でいいの」

野田「…言わん」

ゆり「……どうして?」

野田「ゆりっぺが昼間に少しだけ話してくれた事。
   俺はアホだから真正面から受け止めることしか出来ん」

ゆり「……」

野田「お前の過去の重荷は知っている。今抱えている重荷も知っている。
   だが俺に肩代わりできることはほとんど無い事も分かっている」

ゆり「……」

野田「ゆりっぺ。 俺の本当を真正面からお前にぶつけたら、お前の重荷が一つ増える」

ゆり「……」

野田「どういった結果になろうと、それだけは嫌なんだ。
   ゆりっぺはいつものように、俺を軽くあしらうくらいが丁度いい」

ゆり「……見かけによらず弱虫なのね」

野田「ゆりっぺ限定で少々臆病なだけだ」

ゆり「……優しいのね」

野田「ただ単にアホなだけだ」

ゆり「野田くん」

野田「ん?」

ゆり「野田くんの抱える未練って、なに?」

野田「ゆりっぺだ」

ゆり「……またそういう不意打ちを」

野田「ど、どうしたゆりっぺ! マーボー食べてないのに顔色が!?
   今日は調子でも悪いのか!? 絶対に風邪を引いているだろう!」

ゆり「……るっさいわね、仕方ないの。放っておいて」

野田「そ、そうか! 分かった!」


ゆり「話を戻すわね、具体的にどんな未練があるの?」

野田「ゆりっぺが心から安心できるような顔を、俺は見た事が無い」

ゆり「……」

野田「それを見るまで、俺は成仏なんぞさらさらするつもりは無い」

エピローグかエピソードなのか統一しろよ

野田「食べているとき、戦線メンバーといるとき、何か美味しいものを食べているとき。
   お前の安らぐ瞬間を見れたらどんな時だって俺は成仏できるよ」


野田「例えそれが、ゆりっぺの寝顔だって構わない」


ゆり「……そう」

野田「ああ、そうだ」

ゆり「…じゃ、話はこれで終わり」

野田「ん? こんな事を聞きたかったのか?」

ゆり「そうよ、そんな事を聞きたかったの」

野田「そうか、なら仕方ないな」

ゆり「野田くん、夕飯の予定は?」

野田「もうすぐ来る松下五段、高松と一緒に学食で食べるつもりだが」

ゆり「奇遇ね、私も今日は学食なの」

野田「おお、奇遇だな」

ゆり「別に今日くらいなら一緒に食べてあげてもいいわよ」

野田「ほ、本当か! ゆりっぺ!!」

ゆり「……今日くらい別にいいわよ」


ゆり(何かと散々で疲れちゃった一日だったけれど…)

ゆり(このオペレーション、ひょっとしたら悪くはなかったかも知れないわね……)


―END―

SSSの奴らなんだかんだでみんな楽しそうだな~
だからこそ、最終話EDで次々とメンバーが消えるのを思い出して泣きそうになる


あ、音無さんは別ですからね

>>366
誤字申し訳ない。エピローグで補完願います


遅筆な身に付き合っていただき、ありがとうございました。
皆様の時間つぶしに少しでも貢献できていれば何よりです。
リアルタイムから時は流れて、ようやく色々と落ち着いた事ですし
もっとAngel beats!ssは増えてもいいんじゃないかと。

このスレは再利用するかどうか検討中なので、ご使用の際はどうぞご自由に。

では、解散!
http://www.youtube.com/watch?v=psiZjTpnQEQ

~エクストラ エピローグ~


ユイ「今日呼び出したのは他でもありません」

遊佐「……はい?」

ユイ「ひなっち先輩のこと、どう思ってんのかハッキリしてもらおうかゴルぁぁぁー!!」

日向「……なんでそういう場に本人がいるワケ?」

遊佐「好きですよ」

ユイ「へ?」

日向「え!?」

遊佐「からかいやすくて」

ユイ・日向「なんじゃそりゃあああああああああああああああああああ!!」

遊佐「本当に面白いお二人ですね…多分冗談ですからご安心を」

ユイ「多分、冗談?」

遊佐「では、日向さん。 『また後ほど』」

ユイ「死ね先輩。 どういう事なんですか?」

日向「ついに固有名詞が『死ね』になっちゃったよ俺!
   え、ちょっと待って! 遊佐、俺別にお前となんも約束してねぇよな!!」

遊佐「……例の場所で待ってますから」

日向「え、そこってドコ?」

ユイ「…センパイ☆ 最後の言葉がそれでも悔いは無いですか?」

日向「遊佐ああああああああああああああああああああ!! せめて弁明していけええええええええええ!!」


―Soulful END―

>>1

再利用って事は新スレの場合でもお題はABなのかな?
安価形式は大変だけど楽しいから次も期待してる

ずっとromってて、今読み終えた。
>>1

次回もあるのかな。期待してます。

乙の一言が胸に響きますな、ありがとうございます

スレ再利用の意味を兼ねて一方的なレス返信を投げつけさせていただきましょう

>>371
聖人君子ではない、最後の最後で人間くさかった音無さんも
いつか貴方の好きキャラになってくれると嬉しいです

>>387
どちらにしても、次もAB!で行きたいですね
安価スレは皆々様の協力が大前提となるから、ここまでスレが伸びたのは一重にスレの方々のおかげです

>>388
次は是非安価でのご参加を待っています

>>315
ク、クラ…蔵土縁紗夢(クラドベリジャム)さん!
いや本当に申し訳ありません。出すタイミング最後まで分かりませんでした

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