ピッポ ピッポ ピッポ ポーン
―ニッポン放送 スタジオ―
有田「ケミカルライトの波間に咲く 輝いてる時間にほら~♪」
上田「いえ、あの有田さん?」
有田「詩を紡ぐたび聞こえてくるシンフォニー♪」
上田「もう始まってるんですけど…」
有田「…何なんですか?」
上田「いや、「何なんですか?」じゃなくて!もうラジオ始まってんだからよぉ!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1380028590
有田「カリカリカリカリしないでくださいよ!せっかくいい気分で始まったのに…」
上田「お前のせいでこちとら夜中の一時にカリカリしてんだよ!!」
有田「上田さん!!」
上田「…まあ、カリカリしたのは悪かったよ。で、なんで今日はそんな入り方なの?」
有田「わかりませんか?」
上田「いや、わからないから訊いている」
有田「いえ、実は一昨日ですね、行って来たんですよ。765プロのライブに!」
上田「へー、お前行ったんだ!いいな~、俺も行きたかったなぁ。っていうか、お前よくチケット取れたな?なんか聞いたところによると、倍率凄かったらしいじゃん」
有田「そうなんですよ。僕もチケット取るために後輩芸人を集めて応募させたんですけど、見事に全滅しましたからね…」
上田「ああ、やっぱり。っていうか、全滅したのにどうやってライブ行ったの?」
有田「まあ、そこは業界人の特権…わかりやすく言うと、コネです」
上田「ガハッ!!うわっ、お前そこまでするか?」
有田「だって仕方ないじゃないですか!抽選で取れたらそれで行こうと思いましたけど、なんてったって取れないんですから!」
上田「いや、まあ気持ちはわかるけどさぁ…」
有田「僕も山崎もそういう方法を使うのは不本意でしたけど、春香ちゃんに頼んでなんとか招待してもらったんですよ」
上田「ふーん。っていうか山崎も一緒に春香ちゃんに頼み込んだのか?」
有田「はい。一緒に春香ちゃんの楽屋に行って、そのまま二人して土下座してきました」
上田「ガハハハ!!いい大人が女子高生相手に土下座するな!!もっとプライドを持てプライドを!」
有田「いや、プライド持ってライブに行けるならそうしますけど、そうじゃないですからね。土下座でライブに行けるなら安いもんですよ」
上田「あっそう…。まあ、お前がそれでいいって言うのなら俺には何も言えんよ…」
上田「で、土下座までして参加したライブはどうだった?」
有田「いや~、もうね、変な言葉の飾りつけは抜きにして、めっちゃくちゃ楽しかったですよ!」
上田「ふーん。じゃあ土下座した甲斐はあったんだ?」
有田「もちろんですよ!これからもチケット取れなかったら土下座しようって思いましたし」
上田「だからプライドを持てプライドを!!」
有田「まあ、ライブ自体も楽しかったんですけど、それ以外に嬉しかったのはライブの途中で発表されたサプライズ情報ですよ!」
上田「おお、どんな情報よ?」
有田「まあ、いくつかあるんですけど…。一つ目は、次のライブに関する情報ですね」
上田「ほお」
有田「ちなみに上田さんは次の765プロのライブどこでやると思います?」
上田「え~?どこだろうなぁ…あれか、横浜アリーナか?」
有田「あ~違います。横浜アリーナは去年やりましたから」
上田「あ、そうなんだ。じゃあ正解は?」
有田「さいたまスーパーアリーナです!」
上田「は~!マジで!?ミスチルとかがライブで使う、あのさいたまスーパーアリーナ!?」
有田「そうです!あのさいたまスーパーアリーナです!」
上田「凄いな~765プロ!!ちょっと前まではガッチガチの状態で収録とかしてたのに、今やトップアイドルだもんな~」
有田「ただね、考えてもみてくださいよ、上田さん」
上田「おお、なに?」
有田「横浜アリーナにしてもSSAにしても、そういう場所が押さえられるってことは、それくらいの集客力があるからできることじゃないですか」
上田「うん」
有田「これを僕らに置き換えてみてくださいよ?」
上田「ガハッ!!」
有田「今の僕らでそういう場所を押さえることできますか?」
上田「…うん、無理だな。それこそ上田プロパンの事務所しか押さえられんよ」
有田「まあ、そこらへんでしょうね。それに、どうせ来るのはこの番組のリスナーだけでしょうし」
上田「RN“せんずり”とか“ぼくくぼ”とかな~」
有田「そう考えてみると、僕らがいかにちっぽけな存在かってわかりません?」
上田「おお、そうだな。俺らはゴミですよ」
有田「間違いないですね。で、話を戻しますけど、情報の二つ目は映画に関する情報だったんですよ」
上田「ん?あれ、確か765プロって前もなんか映画作ってなかったっけ?」
有田「はい、作ってましたね。以前に二作公開したんで、今作で三作目です」
上田「へー。なに、その三つの内容って続いてるものなの?」
有田「いえ、それぞれで完結してるんで続編とかではないです。一作目の『無尽合体キサラギ』はロボット映画。二作目『果てしなく仁義ない戦い 頂上ねらいM@S!』は、任侠映画でしたね」
上田「は~。なかなかバラエティに富んでるねぇ。で、ライブではその最新作の情報が出たんだ?」
有田「そうなんですよ。前からちょっとした情報は出てたんですけど、今回のライブでは映画の内容とそのPV、あと公開日まで発表されましたから」
上田「ほお、ちなみに今回のはどんな内容なの?」
有田「え~っと…まあ、簡単に説明すると765プロのドキュメンタリーみたいな感じですかね?」
上田「おお、ドキュメンタリーか。ちょっとこれまでとは毛色が違うね」
有田「今やトップアイドルとして活動している765プロのアイドル達が、アリーナライブを前に合宿を行い、さらなる高みを目指すっていう内容みたいです」
上田「おお、なんか前のとは違ってまともな内容っぽいねぇ」
有田「いや、これまでのもだいぶ面白いんですけどね?」
上田「で、公開日はいつなの?」
有田「公開日は来年、2014年の1月25日なんで、20140125…多分新宿バルト9の8時台が最速でしょうから、201401250830と覚えていただければ問題ないかと」
上田「問題ありまくりだよ!わかりにくいし、なんか『81818イベント』みたいに言ってっけどよぉ!」
有田「もう一度繰り返させていただくと、765プロの新作映画『輝きの向こう側へ』は、201401250830より新宿バルト9他各劇場で公開予定です。え~最後にもう一度復唱しますと、2014-0125-0830…」
上田「電話番号みたいに言うな!もういい!余計こんがらがってくるわ!!おうお前ら、詳しいことは765プロのHPに書いてあるだろうからそっちを見てくれや~!」
有田「まあ、何にしても来年が待ち遠しいんですけど…。あ、そうそう!実はさっき言ってたPVの中でちょっと気になるところがあったから、上田さんに見てもらおうと思ってたんですよ」
上田「んあ?気になるところ?」
有田「ちょっと待って下さいね。…え~っと、あ、これです。見てください」
上田「どれどれ…」
ttp://www.youtube.com/watch?v=R88a3NPzE0c#t=13
上田「お~!やっぱり言葉だけっていうのと映像で見るとでは全然違うな!俺も映画見たくなったわ」
有田「上田さん、今の映像を見てどう思いました?」
上田「あ?いや、どうって、今感想言ったばっかじゃんか?」
有田「感想はそれだけですか?」
上田「え~?う~ん…特には…」
有田「そうですか…」
上田「なんだ?そういえばお前さっき気になることがあるとかないとか言ってたよな。今のPVの中になんかあったか?」
有田「いや、気にならなかったのならいいんです」
上田「なんだよ。なんか引っかかる言い方だな~」
有田「いやいや、本当に気にしないでください。僕の勘違いでしょうから」
上田「いいよ、気になるから言えって」
有田「…それじゃあ言いますけど、あの、さっきのPVの所々に上田さんが映ってた気がしたんですよね」
上田「…あれ、このパターンはもしかして?」
有田「僕、先日のライブでさっきのPVが流れたときも「あれ!?上田さん!?」って思ってて…」
上田「うん、さっきのPVもう一回見てみりゃいいんじゃないか?きっと、っていうか絶対映ってないだろうから」
有田「あ、もうさっきの動画削除されちゃってて見られないみたいです」
上田「嘘つけ!そんな短時間で消えるわけねえだろ!」
有田「で、映画のPVに上田さんが出てたってことは、もしかして上田さんも出演するのかなーって思いまして」
上田「お前は1ミクロンでいいから俺の話を聞け!!」
有田「それで、実際どうなんですか。上田さんは765プロの新作映画にに出演するんですか?」
上田「…まあ、出ないって言ったら嘘になるよねぇ」
有田「え?ってことは…」
上田「うん、まあ、出るよ」
有田「あ~やっぱりね。PV見た瞬間にそうだと思ったんですよ。っていうか出るなら出るで一言くらい下さいよ」
上田「いや、言おうかどうか迷ったんだけどさ、やっぱりこういうのはサプライズとして取っておきたかったわけ。映画館でどっか~ん!って感じにさせたかったからさぁ」
有田「まあ、どっか~ん!がどんな感じかっていうのは、ちょっとわからないですけど…。っていうか、どういう経緯で出演することになったんですか?」
上田「まあ、そこら辺はいろいろとあるんだけど、簡単に説明しちゃうと監督からのご指名よ~」
有田「えぇ!?監督自らキャスティングして上田さんにオファーしたんですか!?」
上田「話を聞いた感じだとそうみたいよぉ?」
有田「…その監督は上田さんの演技力を知っててオファーしたんですかね?あの世界を震撼させた『和田アキ子殺人事件』のメガネ大根を」
上田「ガハッ!!おお、っていうか監督は、その時のメガネ大根を見て俺をキャスティングしたって言ってたけどねぇ」
有田「はあ…正気の沙汰とは思えませんね」
上田「ガハハハハ!!!失礼なことを言うな!」
有田「そんな人が監督なのかと思うとちょっと心配になってきましたけど…。まあ、しっかりと練習すればどうにかなると信じましょう。で、上田さんは一体どういう役で出るんですか?」
上田「ちなみに、お前はどんな役だと思う?」
有田「う~ん、ドキュメンタリー映画ですからね…。あれじゃないですか?765プロと共演する機会の多い大物司会者、みたいな」
上田「あ~ちょっと違うな。そういう話も頂いてたんだけど、それじゃないんだよ」
有田「あら、じゃあ一体なんですか?」
上田「アイドル役よ~」
有田「は?え、上田さんがアイドルとして出るんですか!?」
上田「うん」
有田「なんで!?」
上田「だって俺だぜ?」
有田「知りませんよ!だからなんだよって話じゃないですか!」
上田「ガハハッ!!!」
有田「ちょっと待って下さいよ…。え、アイドルですか?」
上田「あ、正確に言うと新人アイドルね」
有田「新人?あの、余計見えてこなくなったんで、上田さんのその新人アイドルがどんな設定なのか教えられる範囲で教えてもらえます?」
上田「仕方ねえなあ。…俺が演じる新人アイドル、上田晋也は…」
有田「ちょ、ちょっと待って下さい!」
上田「んあ?なによ」
有田「上田さんの役名って「上田晋也」なんですか?」
上田「そうだけど…なにか?」
有田「いや、「なにか?」じゃなくて…。え、なんで上田さんの本名なんですか?」
上田「だって俺が演じるんだから、俺の名前になるのは当たり前だろ?」
有田「たぶん当たり前じゃないと思うんですけど…まあ、いいか。とりあえず、その新人アイドルは上田晋也って名前なんですね?」
上田「うん」
有田「ふーん。あ、じゃあちょっと訊き方を変えます。その上田晋也は物語にどうかかわって来るのか教えてもらえますか?」
上田「それはいいけど…観た時の楽しみが減るんじゃない?」
有田「お願いします、ちょっとだけでいいんで」
上田「あ、そう…。えっと、まあ、PVでも言ってたけど、今回の映画はトップアイドルとして活躍する765プロのアイドル達が、アリーナライブを前に合宿して更なる高みを目指すって内容よ」
有田「はい」
上田「映画の序盤、アリーナライブが決定したのと時を同じくして、会社の派閥争いに嫌気が差した上田晋也は退職をしたわけ。でも、その日の帰り道に偶然出会った765プロの社長からスカウトされて、上田晋也は42歳にしてアイドルとなる…これが序盤ね」
有田「…おかしいところがありすぎるんですけど。え、42歳で新人アイドルですか!?」
上田「なんらおかしいことはないだろ?」
有田「おかしいですって!!っていうか、もう設定からしてただのコントじゃないですか!?」
上田「いや、でも田原俊彦さんは52歳でも今だにアイドルだし、SMAPの仲居くんだって今年で40歳だぜ?あの人達が活動してるのを見てもお前はコントだと思うのか?」
有田「いや、若いうちからアイドルやって~っていうならわかるんですよ。でも、上田さんの場合は違うじゃないですか」
上田「まあ、確かに事情は違うけど…遅すぎるって訳じゃないし」
有田「遅すぎですよ!!っていうか、そもそもなんで新人アイドルなんて出すんですか?そのまま今の765プロの活動を流せば済む話じゃないですか」
上田「あ~、もうそこがお前の浅はかな所だよね」
有田「どういうことですか?」
上田「確かに765プロの活動をそのまま映画の形にして流せば、それなりに面白いかもしれない。っていうか面白いだろうよ」
有田「そうでしょ?じゃあ…」
上田「でもさ、それだと山なし谷なしのただの活動記録になっちゃうわけよ。そうだろ?」
有田「ん~まあ…確かに」
上田「そこで監督は作品に広がりを生み出すために、敢えて新人アイドルっていうキャラクターを登場させたわけよ」
有田「…上田さんは今必死に僕を納得させようと熱くなってますけど、ぶっちゃけなに言ってるか全然わかりませんからね?」
上田「ガハッ!!」
有田「まあ、でも上田さんの必死さに免じてここは折れましょうか。とりあえず、上田さんは上田晋也っていうアイドル役で出演するんですね?」
上田「うん」
有田「なるほど…。じゃあ、さっきの続き、物語の展開を教えてください」
上田「おお、かまわんよ~!」
有田「…」
上田「ガハハ!!!」
有田「…お願いします」
上田「え~っと、765プロに入った上田晋也は…もうめんどくさいから俺って言うけど、年が離れてるし男だからっていう理由で最初は浮いた存在になるの」
有田「そりゃそうでしょうよ。世間からすれば親子ほどに歳が離れてるんですから。それに20以上の年上が後輩ですからね、やりずらいことこの上ないでしょう」
上田「それに体力も全然ないし、歌もダンスもひどいからみんな呆れちゃうんだけど、俺のレッスンに対するやる気とか、ひたむきに努力する姿とかを見ていく内にだんだん打ち解けていって、みんなから信頼を得るわけ」
有田「まあまあ、確かにありそうな展開ではありますね」
上田「そしてプロデューサーも俺の努力を認めて、とうとう俺をアリーナライブでデビューさせてくれることが決まったのよ」
有田「なるほど…。そこであのPVのようにライブに向けて合宿を行うんですね?」
上田「まあ、そういうことよ」
有田「いや~もう続きが気になってしょうがないですね!もうここまで聞いちゃったんで、最後まで話してもらっていいですか?」
上田「おお、かまわんよ」
有田「それじゃ、どうぞ」
上田「まあ、合宿もそこそこ盛り上がってさ、なんだかんだやってたらいよいよ俺のデビュー当日よ」
有田「おお!」
上田「お前はライブ行ったことがあるから想像できると思うけど、ま~凄いわけ!声援とか雄たけびとかでもうアリーナの中はお祭り騒ぎよ!」
有田「あ~想像できますね~」
上田「そんなライブも中盤に差し掛かった時に、とうとう俺の出番がくるわけ!」
有田「おお!いよいよ!」
上田「765プロのアイドルがステージに集まってさ、春香ちゃんが「今日はみなさんに765プロの新しい仲間を紹介したいと思います!今日がデビューの上田晋也さんです!!」って言ったのを皮切りに俺が舞台袖から出て行くのよ」
有田「それで、ファンの反応はどうなんですか?」
上田「それがさ、「わー!!」って盛り上がるかと思ってたんだけど、予想に反して全然盛り上がらなくてよぉ」
有田「まあ、新人ですし、しかも男性アイドルですからね。ファンとしては複雑な心境なんじゃないですか?」
上田「俺もお前と同じこと考えててさ、まあ、仕方ないかーって思いながらステージの中央に向かって歩いてたらさ、なんかアイドル達がみんな下の方を指さして俺に何か伝えようとしてるのよ」
有田「あら、なんでしょうね」
上田「どうやら「下!下!」って言ってるたいみたいだから、なんだろうって思って下見てみたらさ、なんてことはなくて、俺下半身丸出しだったのよ」
有田「え?は、なにしてるんですか大事な場面で!?」
上田「いや、実は緊張のあまり直前までトイレにいたからさ、そこで下の衣装着るの忘れたままステージに立っちゃったのよ~。ほら、俺って結構ドジっ子なところあるじゃんか?」
有田「急にドジっ子アピールされても知りませんよ!っていうか、そりゃファンも静まり返りますよ!「新人アイドルを紹介します!」で、いざ出てきたのが下半身丸出しのおっさんなんですから!」
上田「まあ、ちょっとしたサプライズだよねぇ」
有田「いや、サプライズっていうかもうただの事件ですよ!」
上田「ガハハハハ!!」
有田「っていうか、どうするんですか?そんな下半身丸出しの映像なんて流せないじゃないでしょ。モザイク入れる訳にもいかないし…」
上田「ああ、そこら辺は大丈夫だと思うよ。ちゃんと皮で亀頭は隠してあるからさ」
有田「それはただ上田さんが包茎ってだけじゃないですか!!根本的な解決になってないですよ!!」
上田「ガハハハハハハハハ!!!」
有田「はぁ…。まあ、いいですよ。で、そんな大事故を起こした後はどうなるんですか?普通に考えて無事ではいられないと思いますけど」
上田「まあ、お前の予想通り荒れに荒れたよ。客席から野次やらなにやらいろんなものが飛んできてさ、もう暴動よ」
有田「そりゃそうでしょうよ…。で、ライブは中止ですか?」
上田「あわやそうなるかと思ったんだけど、春香ちゃんが「皆さん!落ち着いて下さい!確かに上田さんはアイドルとは思えない衣装で出てきてしまいましたけど、上田さんは正真正銘のアイドルです!その証拠を今からお見せします!」って言ったのよ」
有田「あら、なにやら熱い展開ですね」
上田「そしたら曲が流れて来て、アイドルの娘達は掃けて行ってさ、そのまま俺のステージが始まったわけ」
有田「あ~上手く逃げましたね。ちなみに、上田さんはなにを歌ったんですか?」
上田「『まっすぐ』よ~」
有田「えっと…理由は?」
上田「好きな曲だからねぇ」
有田「あ、そうなんですか。なんか意外ですね…。で、ステージはどうなったんですか?」
上田「やっぱり最初の方はまだ野次とか酷かったけど、俺の真剣さが伝わったんだろうな。42歳とは思えないダンスのキレとか、このダミ声からは想像できない美声に客は魅了されて最後は観客全員でスタンディング・オーベーションよ~」
有田「は~!あの事件からまさかの展開ですね!」
上田「まあ、その後は、舞台袖から出て来たアイドル達みんなと抱き合って、ようやく俺も765プロの正式な仲間として認められることになったのよ」
有田「途中でどうなることかと思いましたけど、結果的に大団円でよかったですよ」
上田「そんで最後の曲として、俺を加えた新生765プロオールスターズによる『THE IDOLM@STER』をBGMにスタッフロールが流れる、ってな感じ」
有田「なるほどね…。ちなみに、後日談とかはないんですか?」
上田「ああ、結果的にライブは大成功、俺も華々しくデビューできて万々歳!ってなったんだけど、あまりに盛り上がりすぎたせいで俺が下半身丸出しでステージに出てる映像が流出してさ」
有田「あらら」
上田「それが原因で俺は逮捕。俺の存在は765プロから抹消されましたってところで終いよ~」
有田「は~!まさに「ケツ出しゃ終いよ~!」ですね」
上田「ガハハハ!!おお、皮肉なことだけどな~」
有田「いや~ハッピーエンドかと思ったらまさかの結末でしたね…。いや、でも765プロのファンからしたらハッピーエンドだから嬉しい限りですけど」
上田「まあ、そんな感じの内容だからさ、公開まで期待して待っててよ」
有田「…考えておきます」
上田「ガハハハッ!!!」
有田「あ、じゃあせっかくなんで最後にリスナーに向かって意気込みなんかを言ってもらっていいですか?」
上田「おお、かまわんよ~」
有田「それじゃあお願いします」
上田「え~、どうもみなさん、上田です。この度、765プロの新作映画『輝きの向こう側へ!』に出演することが決まりました!」
上田「まあ、今回私は新人アイドルという役で出演させていただきました。私自身、歌もダンスも映画のために必死に特訓したので、人に見せても恥ずかしくない程度の形になっているのではないかと思います」
上田「今回の映画では、765プロの絆の強さ、新人アイドルの成長、新たなるステージという三つの柱を軸に展開していくので、その辺を注目していただけたら嬉しいですね」
上田「無事公開されたあかつきには、ぜひとも劇場まで足を運んでいただいて、765プロのアイドル達による大迫力のライブシーンを体感してみてください!よろしく~!!」
有田「ありがとうございます。これできっとリスナーも公開されたら観に行くと思いますよ」
上田「そうだと嬉しいねぇ」
有田「まあね、いろいろためになったというか…ファンの怒りが怖いというか…765プロから訴えられるのが怖いというか…時間の無駄だったというか…」
上田「ガハッ!!まあ、その内に今日出せなかった情報なんかも教えるからさ、よかったらその時また寄ってってよ」
有田「うん。まあ、そもそも今日の情報が全部…っていう話ですけど」
上田「ガハハハハハ!!!」
有田「いや~本当に、今までの月に一度のお楽しみの中で一番時間の無駄だったな~!」
上田「おお、違いねぇわ!」
有田「はあ…。それじゃ、今週もいきましょうか。くりぃむしちゅーのオールナイトニッポーン!!」
終わり
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