梓「あれ……制服がキツい……?」(1000)

梓「何でだろう……縮んだのかな?」

梓「うーっ、うーっ!ダメだ、ブレザーのボタンが……」

梓「……まあ、律先輩はボタン止めてないしいっか。それより……」

梓「ふっ!ふっ!……ダメだ、スカートのチャックが上がらない!」

梓「クリーニング屋さんが私のと、よく似たどこかの中学の制服とを間違えたんだろうな……」

梓「でも、今日は始業式だし……とりあえず今日はこれを着て……ふっ!」

ビリッ

梓「あ」

純「……それでジャージなんだ」

梓「うん……はあ、一人だけこの格好で始業式出たくないな」

純「確かに恥ずかしいよね」

梓「あ、ゴメン私ちょっとトイレ行ってくるね」

純「いってらっしゃーい」

憂「おはよう純ちゃん」

純「お、おはよー」

憂「今話してた子、ジャズ研の子?」

純「え……梓だよ」

憂「……」

憂「や、やだなもう純ちゃんったら!そんなの嘘でも梓ちゃんに失礼だよ!」

純「いや……マジで梓なんだって、私も朝会った時誰だかわからなかったもん」

憂「……」

梓「あ、憂!おはよう」

憂「……あ、梓ちゃん?」

梓「どうしたの憂?なんか私に付いてる?」

憂「う、ううん!ジャージだからちょっと驚いちゃって!」

梓「そうそう、聞いてよ!今朝クリーニング出した制服着てみたらさ………………」

憂「へ、へぇ……」

憂(ね、ねぇねぇ純ちゃん……もしかして)

純(うん……梓は自分がデブになったって気づいてないみたい)

梓「さっきから二人とも携帯見てるけど、朝から誰とメールしてるの?」

憂純「め、迷惑メールだよ!」

梓「そうなんだ、受信拒否しちゃえばいいのに」

純「そ、そうだね……梓ナイス」

キーンコーンカーンコーン

憂「あ……チャイムなったしそろそろ行こうよ!」

純「そうだね、ほら梓行く……」

梓「ちょっと待ってて、なんかさっきから喉乾いちゃって」

ゴクゴク ゴクゴク

憂「……あ、梓ちゃん?それって……」

梓「え、ただのコーラだよ?休み中からハマっちゃって、1日四本は飲んでたんだよね」

純「……1日2リットルも飲んだら飽きない?」

梓「え?6リットルだよ、純そんな単純計算間違えてどうしたの?」

純「……」

憂「……」

キーンコーンカーンコーン

純「あー、疲れた……校長の話って、どうして長いんだろうね?」

憂「うーん、何でだろうね……?」

梓「暑い……早くコーラ飲みたい……」

純「梓……汗ダラッダラだけど大丈夫?」

梓「え……だって、暑くなかった?」

憂「……あ、梓ちゃんはジャージだったししょうがないよ!」

純「そ、そっか!ジャージだもんね!なら、しょうがないっか!」

憂(純ちゃんダメだよそんなこと言っちゃ!)

純(ゴメン!でも、気になっちゃってつい!)

梓「……二人とも、何くっついてこそこそ話してるの?」

純「な、何でもないよ!ね、憂!?」

憂「う、うん!本当、何でもないんだよ梓ちゃん!」

梓「そう?……こんな暑いのにくっついてたら暑そうだけどな……」

純(そこかよっ!?)

唯「あ!う~い~!」

憂「お姉ちゃん!あ、皆さんおはようござい……」

憂(あっ!?ど、どうしよう!み、澪さんたち梓ちゃんに気づいてくれるのかな……?)

澪「憂ちゃん、おはよう。あれ、梓は……」

梓「先輩たち!おはようございます!」

唯「……え?」

律「……は?」

澪「……」

紬「……」

澪(え……この子誰……?)

ツンツン

澪「えっ?」

紬(澪ちゃん……おそらくこのまるっこい子は梓ちゃんよ……)

澪(梓!?……そんな馬鹿なっ!?第一、梓はこんなでっぷりした体型じゃ……)

梓「……どうしたんですか、澪先輩?」

澪(梓の声!?……じゃ、じゃあ……この子が、ほ、本当に……梓、なのか?)

律「おい澪、この子澪FCの新しい会い……むぎゅっ!んーっ!んーっ!!んーっ!?」

紬(澪ちゃん!りっちゃんは私に任せて!)

澪(ナイス!ムギ!)

律「ぷ、ぷはぁ!?な、何するんだよムギー!?いきなり口塞ぎやがって窒息するかと思ったじゃねえか!!」

紬「ご、ゴメンねりっちゃん!昨日ドラマで誘拐のシーン見たから、ついやってみたくなっちゃって……」

律「つい、で人の息を止めようとすんなーっ!!」

澪(よし!律の注意は完全に梓から離れた!これでやんわりと私が梓のことを認知させれば……)

唯「久しぶり~、あずにゃん!なんかすごく太ったね~!」

ズルッ

澪(ゆ、唯!?)

紬(あ、ああ……)

憂(お、お姉ちゃん……!)

純(憂のお姉ちゃん、ナイス!)

梓「ゆ、唯先輩!?会っていきなり酷くないですか、それ!?」

唯「え~、だって~……」

ピラッ

梓「あっ……」

唯「ほら~、お腹の肉はこんなにつまめるし~」

むにッ

唯「二の腕だって、こんなプルプルしてるし~」

ぷるんっ

唯「ほっぺたなんて垂れちゃってるし~」

ツンツン

唯「あずにゃん、完璧に太ったよね~」

梓「……」

唯「でもね~、そ……」

梓「ひ、酷いです!唯先輩!!」

唯「あ、あずにゃん……?」

律「そうだぞー唯!いくら梓がデブったからってそんな……あ」

澪「ば、馬鹿!?律!」

梓「り、律先輩までっ!?……ひ、酷いです!みんなして私のことをデブ扱いして……そんなに楽しいですか!?」

澪「ち、違うんだ!梓!」

紬「梓ちゃん!私たちはただ……」

梓「……ただ、何ですか?豚みたいに肥えた私を見てるのが面白いだけとでも言いたかったんですか?」

紬「そ、そんなつもりは……」

梓「わ、私だって少し太ったなとは薄々感じてましたたけど……」

梓「何もそんな人前で晒すようにしなくたって良かったじゃないですかっ!?」

唯「ご、ゴメンねあずにゃん……で、でもね……」

梓「でももだっても無いです!……今日はもう帰ります!純か憂、先生に伝えといて!」

梓「じゃあ、さようなら!……今日の私の分のケーキ食べないでくださいよ!!」

ぷんぷん ぷんぷん

唯「……あ、あずにゃん……」

純「あ、ちょ、ちょっと梓!追っかけよう、憂!」

純(多分太ったから動けなくなってすぐに追いつくだろうし)

憂「お姉ちゃん……う、うん!今行く!」

憂(お姉ちゃんが落ち込んじゃったから一緒にいてあげたいのに~!)

すまん、寝てた

読み返してから続き書きます

律「……あっちゃー、しくじったみたいだな」

律「ってか、誰かすぐ気付いたか?あのデブがあず……」

澪「律!だから、その言い方は酷いだろう!」

律「わ、悪い澪……でも、私昔からデブを嫌ってるじゃん?だから、つい……」

澪「でも、あれは梓だ!私たち軽音部の大事な仲間だろ!?」

律「わ、わかったって澪……」

唯「そっか……私あずにゃんに酷いことしちゃったんだね」

紬「確かに……唯ちゃんのあの一連の行動は梓ちゃんにとっては辛かったのかもしれないわね」

唯「あずにゃん……明日からは軽音部にちゃんと来てくれるかな?」

律「そ、そこまで深刻に考えなくても大丈夫だろ!なあ、ふた……」

澪「……」

紬「……」

律「……あっれー?」

澪「とにかく明日までは様子見だな、案外普通に部活に顔を出すかもしれないし」

紬「そうね……梓ちゃんが軽音部に来なかった時に、その後の策については話し合いましょう」

唯「あずにゃんいなくなるの嫌だよ……」

律「……」

律(みんなあの相撲取りみたいなゴキブタ……じゃなくてクソデブ……でもなくて!)

律(とにかく、あの梓を認められるのか?私はあんなデブを梓と認めたくないんだけど……)

律(ってか、デブと同じバンドとか絶対無理!!)

澪「何してんだ、律?先行くぞ?」

律「あ、ああ……今行くー!」

タッタッタ タッタッタ

梓「はあ……はあ……ゴホッゴホッ!?」

憂「だ、大丈夫梓ちゃん!?」

純「……はあ、そんな身体で無理して全力疾走するから」

梓「ぜえ……ぜえ……全力でなんて……ひゅう……ひゅう……走ってないん……だ……ゴホッゴホッ!」

憂「梓ちゃん、水飲む?」

純「……梓、アンタ本当にそんな体型になるまで自分が太ってるって気付かなかったの?」

純「鏡とかあるし、流石にその腹はお風呂とかに入れば気付くでしょ?」

梓「はあ……はあ……憂、水ありがとう……ふう」

憂「う、うん……」

憂(今買ったばっかのペットボトルがもう空になってる……)

梓「純、気付いてないわけないじゃん……私は今やただのデブだよ」

純「なんだ、本気でまだ普通の梓のままなのかと思ったよ……で、どうしてそんな太ったの?」

梓「それはね……」

きゅるる~

梓「……とりあえずマック行かない?」

店員「いらっしゃいませ!ご注文をお伺いいたします?」

梓「えっと……クォーターパウンダーチーズのLLセットが一つと、ビッグマックのLLセットが一つ」

梓「……それと、フィレオフィッシュを単品で一つで。あ、飲み物両方ともコーラでお願いします。あと、ケチャップ二つ下さい」

純「……」

憂「……」

梓「あ、二人は何か頼む?」

店員(え……今の一人で食べる分だったの?)

純「じゃ、じゃあホットアップルパイを一つ……」

憂「わ、私もそれで!」

梓「なんか私も食べたくなってきた……ホットアップルパイ四つで」

店員「……以上でよろしいですか?お会計………………」

純(食べ過ぎだろっ!?)

憂(アップルパイ二本も食べるんだ……)

ぱくぱく ぱくぱく

純「ねえ……梓?」

梓「もぐもぐ……ん、何?」

純「……ちょっと食べ過ぎじゃない?」

梓「そ、それはわかってるけど!……最近食欲が止まんなくて」

梓「それにあんだけ走ったあとだし、この位食べないと逆に気持ち悪くなっちゃうし……」

純「は、はあ……」

純(運動直後にそれだけ食べる方が気持ち悪くなると思うけど……)

憂「梓ちゃん……朝ご飯はちゃんと食べてきたの?」

梓「もちろん、牛丼食べてきたけど?」

憂「へ、へぇ……」

憂(朝から牛丼……)

憂「梓ちゃん、前はもっと少食だったよね?……どうしてそんなに食べるようになったの?」

梓「そ、それは……」

純「……それは?」

梓「……軽音部で買ってたカメ、わかる?」

憂「えっと、確かトンちゃんだよね?」

梓「そう、トンちゃん……」

純「そのトンちゃんに何かあったの?」

梓「うん……実は」

憂「……」

純「……」

ゴクリ

梓「たまには外で日向ぼっこさせるのも良いって聞いたから日向ぼっこさせてたら……」

梓「近所の野良猫に……食べられちゃって……」

憂「そ、そうだったんだ……」

純(重い……話が重いって!)

梓「私……責任もって世話するって先輩たちに言ったのに……」

梓「で……ショックで3日くらい何も食べなかったら急に食欲が湧いてきて……」

憂「……それでそんな食べるようになったんだ」

梓「うん……トンちゃんの代わりに私が豚ちゃんになるってわけじゃないけど……」

純(じ、自虐ネタ!?)

憂「しょ、しょうがないよ梓ちゃん……もし私だったらショックから立ち直れないかもしれないよ」

梓「憂……ありがとう、同情してくれて」

梓「……ハハッ、ゴメンねなんか……話は重いし、私も重いし」

純(また自虐ネタ!?)

それでもかわいいとかなんとか言おうとしてるしな

すまん、寝てしまった

今からバイトなんで5時以降に残ってたら続き書きます

りっちゃんも梓もおっぱいが大きくなるなどあり得ん

唯「ムギちゃんのおっぱい美味しー!!」

梓「……ハハッ、ゴメンねなんか……話は重いし、私も重いし」

梓「だから、本当は今日先輩たちに謝るつもりだったんだけど……」

梓「唯先輩は私のことを馬鹿にするし、律先輩は蔑むような目で私を見るし……」

憂「あ、梓ちゃん……お姉ちゃんは梓ちゃんを馬鹿にする気であんなことしたんじゃないと思うよ……」

梓「あーっ!思い出しただけでイライラしてきた……私もう一個セット買ってくるね!」

憂「あ、梓ちゃん!」

純「いいよ憂、ほっときなよもう」

憂「じゅ、純ちゃん……?」

純「梓だって自覚あって食べてるみたいだし、これから先どうなるかはもはや梓自身の問題だよ」

純「まあ……このままブクブクブクブクと肥えていけば困るのは梓だし、私たちはもうどうすることも出来ないって」

憂「純ちゃん……わりとドライなんだね」

純「そうかな?でも、梓がデブになったからって友達辞めるわけじゃないじゃん?憂もそうでしょ?」

憂「それはもちろんそうなんだけど……」

憂(これ以上お姉ちゃんに何か文句を言うようだったらわからないかな……)

純「だから、私たちは普段と変わらないカンジで梓と付き合ってこうよ」

憂「……そうだね、そうしよう!」

梓「はあー、お腹いっぱい!」

純「そりゃそんだけ食べればねえ……」

憂「結局私たちも学校サボっちゃったね……」

純「これからどうする?」

憂「あ、私帰ってお姉ちゃんの昼ごはん作るから……」

梓「今からケーキバイキング行かない?」

純「……梓、まだ食べるの?」

梓「え、デザートは別腹でしょ?」

純「……」

純(そんだけ食べといてそれはないって)

憂「……」

憂(早く家に帰ってお姉ちゃんのお昼作りたい……)

梓「あ……ちょっと待って、ムギ先輩からメール……?」

梓「……」

憂「紬さんなんだって?」

梓「うん……私やっぱ帰るね、バイキングはまた今度にしよう?」

純「そうだね、じゃあまた今度三人で行こっか?」

純(断る手間が省けた!)

憂「うん、また今度三人で行こうよ!」

憂(お姉ちゃんのお昼が作れる!)

梓「じゃあ、二人ともまた明日ね」

純「バイバイ、梓!」

憂「じゃあね、梓ちゃん」

純「……なんか見てるだけでお腹一杯だったね」

憂「……うん、私しばらくはハンバーガー食べたくないかな」

紬「あ、梓ちゃん!こっちよ!」

梓「ムギ先輩!……一人ですか?」

紬「うん、もちろん一人よ」

梓「そうですか……なら、いいです」

紬「私バイキングって初めてなの!席に着く前に見たけど、たくさんケーキがあるのね!」

梓「ケーキバイキング、それは女の欲望番外地ですからね!」

梓「……で、ムギ先輩話ってなんですか?」

紬「梓ちゃん……単刀直入に聞くけどいいわね?」

梓「……はい、二人だけの秘密にして頂けるなら」

紬「もちろん約束は守るわ……梓ちゃん、どうしてそんなに太っちゃったの?」

梓「………………って、わけです」

紬「そうだったの……辛かったわね、梓ちゃん」

梓「いえ、これは私の責任ですから……私のせいでトンちゃんは……」

紬「……でもね、一人で抱え込んじゃダメよ梓ちゃん」

梓「ムギ先輩……?」

紬「確かにトンちゃんのことは残念だったわ……みんなショックを受けると思うの」

紬「でも、だからといって梓ちゃんが自暴自棄になってそんな体型になったってみんなが知ったらどう思う?」

梓「……」

紬「絶対にみんな悲しむわ……だから梓ちゃん、文化祭までに頑張ってダイエットしましょう?」

梓「ムギ先輩……でも、無理ですよ」

梓「だって、食欲が止まらないんです!今だって、もう2ホールもケーキ食べちゃったし!」

梓「このままじゃ……あと3ホールはペロリといけますよ……」

紬「大丈夫よ、その為に私が来たんだから!」

梓「……どういう意味ですか?」

紬「梓ちゃん……この写真を見てちょうだい」

梓「これは……まさか!?」

紬「そう……小学生の頃の私の写真よ、他の三人にも見せたことのないわ」

梓「これが……ムギ先輩……?」

梓(すごい……ちびっこ相撲大会に出たら優勝出来そうな体型だ……)

紬「……この頃の私はね、家がお金持ちだってこともあって少し意地悪な性格をしてたの」

紬「それでこんな体型をしてたから……ある時からイジメにあったのよ」

梓「そ、そんな……」

紬「ちなみにこの頃の私のあだ名、なんだと思う?」

梓「……曙、ですか?」

紬「……梓ちゃんって結構毒舌よね」

梓「ち、違いましたか!?す、すいません!」

紬「大丈夫よ、別に……過去のことなんだから。それで、その頃の私はね……歩く豚の貯金箱って呼ばれてたの」

梓「う、うわっ……」

梓(小学生って何でこんなにエグいんだろう……)

歩く豚の貯金箱wwww
長くて呼びづれぇ

紬「……悔しかったわ、反撃しようにもそのグループには男の子もいたから力じゃ勝てないし」

紬「女の子たちは大勢で囲んで罵声を浴びせてくるし……何より逃げられたら追いつけないのよ」

梓「……」

紬「……だけどね、ある日そんな私を助けてくれたお姉さんがいたの」

紬「お姉さんはスラッとした体型で長いスカートを履いてたんだけどね……格好良かったわ」

梓(ヤ、ヤンキーだ……)

紬「で、そのお姉さんに言われたの……『悔しかったらアイツらがびっくりするくらい美人になってやれ』って」

紬「私はそのお姉さんの言葉を胸に、死に物狂いでダイエットをしたわ……」

紬「栄養士による徹底した食事制限はもちろん、専門のトレーナーを雇って様々なスポーツにも挑戦したわ」

紬「美人に必要なことも色々やったわね……元々習ってたピアノの他に、書道や茶道や華道……」

紬「もちろん勉強も必要だと思ったから、週二回の家庭教師に塾にも通ったわ……」

紬「そうして、中学の三年生の頃にやっと今の体型になったの」

梓「す、すごい……」

梓(でも、ムギ先輩の家だから出来る離れ業だし……それに後半ほとんどダイエットには関係ないけど……)

飯食べてきます

沢庵は今でも充分ぽっちゃりじゃん

>>152
ぽっちゃりはかわいいがでっぷりは…

てことだろ

紬「ね?こんな私にもダイエット出来たんだから、梓ちゃんも頑張ってみない?」

梓「でも……私の家は栄養士やトレーナーを雇ったりは……」

紬「梓ちゃん……だから私がいるんじゃない?」

梓「え、ムギ先輩……まさか」

紬「梓ちゃん、暫く私の家で暮らしましょう!それで二人でダイエット生活をするの!」

梓「ムギ先輩……はい!」

紬「梓ちゃん、目標は元の体型よ!その体型に戻るまで、一切の妥協はしないこと!いいわね?」

紬「私も梓ちゃんの為に、心を鬼にして頑張ってみせるから!」

梓「はい!ムギ先輩、私頑張ります!」

紬「よし、じゃあ家に戻って準備をして来てちょうだい!」

梓「はい!」

梓「えっと……ジャージに私服に下着……と」

梓「ランニングを毎日することになりそうだし、Tシャツはたくさん持ってかないと」

梓「あとは洗面用具に、歯ブラシとギター……それから」

梓「あ、教科書とか持ってかなきゃ!それにiPodとポテチ、コーラ、チョコ……」

梓「あとはトンちゃんの遺影くらいかな?……うん、これでよし」

ピンポーン

梓「あ、迎えが来た!はいはい、今行きまーす!」

紬「いらっしゃい、梓ちゃん!」

梓「ムギ先輩、お邪魔します!」

紬「じゃあ、早速始めましょうか?」

梓「はい!まずは何をですか?」

紬「まずは体重、体脂肪率、BMIの測定からよ」

紬「正確な数値を知って、明確な目標を立てるの!元の体型に戻る、だと少し曖昧な目標でしょ?」

梓「た、体重計ですか……」

紬「梓ちゃん、体重計に乗るのが怖いのはわかるわ……でも、ダイエットを始める上で正確な情報を知ることは大事なの」

梓「……わかりました、乗ります!」

紬「梓ちゃん、頑張るのよ!」

紬「体重はピーkg、体脂肪率はピー%、BMIはピーね……梓ちゃん、短期間の間でよくこれだけ太れたわね」

梓「……お恥ずかしながら」

紬「いや、むしろこの位の方がやりがいがあるわ!さあ、夕食の前にランニングに行くわよ!」

梓「はい!」

………………

…………

……

梓「はあ……はあ……ぜえ……ぜえ……や、やっと……戻って……ゴホッゴホッ!」

紬「ふうー、いい汗かいたわね梓ちゃん!さあ、夕食の前にストレッチをしっかりしてね」

梓「は、はい……はあ……はあ……」

梓(足がパンパンでもう動けない……)

梓「はあ……やっと夕食だ……」

梓(ムギ先輩の雇った栄養士さんが作る夕食……きっと美味しくて量もあるのにローカロリーなんだ……!)

紬「梓ちゃん!これが今日の夕食よ!」

梓「………………」

梓「え」

紬「どうしたの梓ちゃん?」

梓「ム、ムギ先輩……夕食って言ったてこれ……」

紬「沢庵ね」

梓「い、いや!沢庵なのはわかってますけど!それに量だって……」

紬「一枚ね」

梓「み、見ればわかりますよ!ムギ先輩!冗談言ってないで早く私の夕食も出して下さいよ!」

紬「梓ちゃん……私は至って真剣よ」

梓「ムギ先輩!?」

紬「まずはその止めどない食欲をどうにかしないといけないわ、その為にまず我慢を覚えるの」

紬「だから、梓ちゃんの今日の夕食はその沢庵一枚よ」

梓「そ、そんな……」

紬「文句があるなら食べなくていいわ、その代わりダイエットももう中止よ……どうするの、梓ちゃん?」

梓「……わかりました、頂きます」

紬「どうぞ、召し上がれ」

梓「……」

もぐもぐ

梓「……ごちそうさまでした」

紬「お粗末さまでした」

梓「……ムギ先輩は何も食べないんですか?」

紬「食べるわよ、今日の夕食はハンバーグだったかしら」

梓「ハ、ハンバーグ……」

じゅるり

紬「でも、梓ちゃんの目の前で食べるのは酷でしょ?だから、私と梓ちゃんのご飯の時間は別にしてるの」

紬「私が夕食の間、梓ちゃんには1時間サウナ室で汗を流してきてもらうわ」

梓「」

梓「……はあ、やっと一時間経った」

紬「お疲れさま、梓ちゃん」

梓「ム、ムギ先輩!?居たんですか……」

紬「うん、食べ終わってから梓ちゃんが出てくるまでここで待ってたのよ」

梓「そ、そうですか……」

紬「さあ、梓ちゃん!今日かいた汗を流しにお風呂に入るわよ!」

梓「お風呂!やった、やっとこのベトベトした汗を流せる!」

紬「浴室はこっちよ、着いて来て!」

梓「はい!」

梓「ム、ムギ先輩……」

紬「なに、梓ちゃん?」

梓「あ、あのお風呂一緒に入る必要ないんじゃないですか……?」

紬「それは間違ってるわ、梓ちゃん」

紬「私たちはこれから苦楽を共にする、一心同体の存在なのよ?裸の付き合いが必要に決まってるじゃない?」

梓「は、はあ……」

紬「梓ちゃーん、痒いところはありませんかー?」

梓「……ないです」

紬「じゃあ、お背中流しますねー」

梓「……お願いします」

梓(絶対ムギ先輩楽しんでるよね……)

梓「はあ……今日は疲れたな」

梓「明日は5時起床で早朝ランニングか……」

梓「それにしてもこれ客室なんだよね……私の部屋より全然広いな」

ぐう~

梓「……」

梓「……お腹空いた」

キョロキョロ キョロキョロ

梓「……見たところ監視カメラとかはなさそうだな」

梓「……って、私は何を考えてるんだ!」

梓「ムギ先輩にここまでしてもらってるのに、そんな裏切るようなことしていいわけないでしょ!」

ぐう~

梓「……」

梓「……そうだ、チョコがあったからチョコ一つくらいなら別に……」

小学生の頃は炭酸飲料ばっか飲んでたんだが、一ヶ月ほど飲むの辞めてみたら8kg痩せたわ
あれって糖分すごいんだな・・・

すまん、バイト行ってきます

明日残ってたら続き書きます

>>205
おれクリスタルガイザーとかゲロルシュタイナーとか一日何本も飲んでるけど太らないな。

太らずとも体にはすごく悪いからほどほどにしとけよ・・・
俺は20で奥歯が無くなった

>>213
炭酸はそれだけじゃほとんど害はないぜ。
そりゃきっと糖分の取り過ぎが原因だな。

受験期に夜食やらで10キロ太る→浪人で一年キープ→一人暮らしで夕飯おかわりできない→1kg/週のペースで落ちた

>>222
一年で50kg痩せたのか

保守時間の目安 (平日用) 
00:00-02:00 60分以内
02:00-04:00 120分以内
04:00-09:00 210分以内
09:00-16:00 120分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内

保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 40分以内
02:00-04:00 90分以内
04:00-09:00 180分以内
09:00-16:00 80分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内

>>335
下一行が無ければよかったのにな
↓罵倒の嵐

>>336

著名書き手の俺が

梓「チョコ……」

梓「メイジの板チョコミルク味……」

梓「ふふ、別にいいよね。普段はオヤツの時間に四枚食べてるんだし」

梓「うふふふ……ひひ……チョコ……」

梓「いただきます」パクッ


『なにしてるのかしら、梓ちゃん?』

今から飯食うしばし待ってくれ
安心しなくていい
俺はスレを投げ出さない

>>362-367

>>370は悪くない
俺がご飯を食いに行ったからこんなことになったんだから再開

『梓ちゃん。私は梓ちゃんが痩せるためなら自分の時間も惜しまないつもりだったのよ』


梓「ど、どこにいるんですかムギ先輩!?」

『私がどこにいるかは問題じゃないの』

『今問題になっているのは梓ちゃんがダイエット中にも関わらず、板チョコ(約400カロリー)を食べようとしたことよ』

梓「沢庵一枚なんかで私が耐えられると思ってるんですか!?」

『梓ちゃん。なんならこのまま梓ちゃんをどこかの島に連れていって放置してもいいのよ?』

梓「そ、それは……」

紬『だいたい今の梓ちゃんなんて養豚場にいたってなんら問題のない体型しているんだから』

紬『これだけ優遇してるんだから感謝して』

梓「すみません」グスッ

紬『わかればいいの』

紬『今後またこのようなことがあったら梓ちゃんに強制的に浣腸ダイエットをさせるから』

梓「は、はい」

紬『じゃあ10分後にもう一度さっきの部屋に来て』

梓「え?」

紬『いいから』

梓「わかりました」

紬『じゃあまた後でね』

――10分後

梓「む、ムギ先輩」

紬「うん、きっかり10分ね。じゃあそこの席に座って」

梓「はい」

斎藤「紬お嬢様、では私はこれで」

紬「ご苦労様」

梓(もしかして、律先輩がいつかムギ先輩の家に電話かけたときに出た執事さんかな?)テクテク

斎藤「いえ。……おっとっと」ヨロヨロ

梓「だ、大丈夫ですか?」

斎藤「お気になさらず。ちょっと屋敷が揺れたみたいですな」

梓「え?」

紬「だって梓ちゃん」

梓(……私が歩いたからムギ先輩の屋敷が揺れたって言いたいの!?)

紬「とりあえず席着いて」

梓「あの、何するんですか?」

紬「ご飯よ」

梓「ご、ご飯を食べさせてもらえるんですか?」

紬「うん。さすがにちょっと目を離したぐらいで、すぐにチョコ食べるようだと心配だから」

梓「すみません」ショボン

紬「とりあえず今日はそのご飯を食べたら二時間は起きてるのよ?」

梓「は、はい。わかりました! それでご飯は!?」

紬(さっそくご飯に食いついたわね)

え?私本物じゃないよ?

紬「とりあえずこんな感じね」

梓「ご飯、お味噌汁、野菜サラダ、冷シャブ……一つ一つが妙に少ないですね」

紬「女の子が食べる分には普通よ」

梓「…………はい」

梓(す、少ない。さっきの沢庵一枚に比べたらマシだけど全然足りないよ~)

紬「文句ある?あるなら全部下げてもらうわ」

梓「ないです!ないです!」パクパク

紬「きちんと噛んで食べる!」ドンッ

梓「はいです!」

梓「ご馳走様でした」ペコリ

紬「お口にはあった?」

梓「すごくおいしかったです」

梓(ただ少なすぎるよー。味はそんなに気合い入れなくていいから量がもっと欲しいよ~)

紬「じゃあ、梓ちゃん。腹ごなしにそこにある鏡を全部梓ちゃんの部屋にもってて」

梓「あの量全部ですか!?」

紬「ええ」

梓「いったいなんのために!?」

紬「その鏡を梓ちゃんの部屋に全部並べるの」

紬「醜い姿を常に見られるようにして、ダイエットの意識向上を目指すの」

梓(うわあ)

梓「はあはあ……ぅ……ぁあ………はあはあ……」

紬「梓ちゃん。少し汗かきすぎじゃない?」

梓「わ、私はムギ先輩と……ぅ……はあ……違って……怪力じゃ……はあはあ……ないんです」

紬「鏡運んだだけじゃない」

梓「部屋を往復しました!」

紬「ニケタにも達していないんだけど」

梓「はあはあ……もういいです。疲れたんで私は寝ます!」

紬「ダメよ! 食後すぐ眠ると太るから!」

梓「はあい」

紬(実際には食後にすぐ寝ても太らないけど)

紬「……?」クンクン

梓「なんで私の臭いを嗅ぐんですか?」

紬「その、言いづらいんだけど言っていいかしら?」

梓「どうぞ」

紬「牛乳を拭いてそのまま一ヶ月くらい放置して発酵した雑巾みたいな臭いがするわ」

梓「……私からですか?」

紬「梓ちゃん以外にいるわけないじゃない」

梓「お風呂貸してください」

紬「喜んで。それとお風呂ではきちんとお湯に浸かって柔軟運動してね。」

梓「ありがとうございます」

紬「明日も早いから。あと一時間したら寝てね」

梓「はい。おやすみなさい」

紬「おやすみなさい」

梓「ああ、やっぱりお風呂は落ち着くなあ」

梓「さて、柔軟運動もしよ」

梓「前屈するう……ぅうーうぅ……」ニクニク

梓「お、お腹のお肉がつっかえて身体が前に倒れない」

梓「ぅうーうぅー……うー!」ニクニク

梓「っはあ……ダメだ。今の私に前屈は無理だね」

梓「明日きちんとランニングできるように、今日はもうお風呂出よ」

次の日!

紬「じゃ、梓ちゃんランニング頑張って」

梓「先輩無理です」

紬「なにを言ってるの梓ちゃん。昨日から始めて今日でもうダメなんて」

梓「だって足がすでにガクガクするんですもん」

紬「どれどれ」

紬「……たしかに仕事疲れのOLみたいな足してるわね」

梓「だから無理です」

紬「じゃあ一時間しっかり歩いてきて」

梓「歩くだけでいいんですか?」

紬「いいえ。この鉄アレイを両手にもって歩きなさい」

梓「ええ!?」

紬「いいから歩く!」

梓「はあい」

梓「ういっちに、ういっちに」

梓「朝日が眩しいなあ」

梓「歩くのならなんとかやれそう」

梓「鉄アレがちょっと重いけど」

梓「ういっちに、ういっちに」

梓「……あれ? 誰か人が倒れてる!?」タタタタ

梓「だ、大丈夫ですか!?」


「ぅうーん」

梓「どうしたんですか!? しっかりしてください!」

「あ、あれ、ここは?」

梓「よかった」(……なんだろ、この人。私の声にすごく似てる……)

梓「あの、立てますか?」

「なんとか……」

梓「どうしてこんなとこで倒れてたんですか?」

「私、見てのとおり太ってますよね?」

梓「ええ」(いや、私も人のこと言えないけど)

「それで、仕事の関係で事務所から痩せろって言われたんです。だから朝から走ってたんです」

「でも途中で目眩がして気を失っちゃったみたい」

梓「事務所……」

「ああ、私声優やってるんです」

梓「へえ」(声優が痩せろなんて言われるんだ……)

「もしかしてあなたも?」

梓「まあ、はい。そうです」

梓「ちょっと最近あることがきっかけで暴飲暴食してたらこんな体型に」

「あらま。ご愁傷様」

梓「あ、でも私今はこんなんですがもとはスレンダーバディだったんですよ」

「羨ましいなあ。私は高校時代が一番太ってたから……って高校生だよね?」

梓「はい」(初めて初対面の人に制服姿じゃない状態で高校生扱いされた!)

「まあ、お互いがんばろ」

梓「はい」

「じゃあねー」

梓「さようならー」



梓(今の人、背は低かったのに胸は出かかったな……)

梓(私は…………)

梓「…………歩こう」

梓「はあはあ……なんとか歩き……きった」タプンタプン←※お腹の肉の音です

紬「おかえ……梓ちゃん」

梓「はい」

紬「すごく生臭いわ」

梓「お風呂入ります」

紬「身体洗ってから入ってね」

梓「……」

梓「……結局一袋全部食べちゃった」

梓「で、でも明日の早朝ランニングで頑張ればチョコ一袋分なんてどうにかなるはず!」

梓「今日はもう寝て明日に備えよう……おやすみなさい」

パチン

梓「……すぅ……すぅ」

梓「……むにゃむにゃ……すぅ」

梓「……すぅ……すぅ」

紬「梓ちゃんおはよう、ランニングに行くわよ!」

梓「ん……ム、ムギ先輩……おはようございます」

紬「さあ、早くこのジャージに着替えて」

梓「……な、なんですか……これ?」

紬「昔、私が使ってたジャージよ……通常の三倍は汗をかくことが出来るわ」

梓「……すごいですね……ありがとうございます」

紬「ほら、早く着替えて顔を洗って来て?先に外に出てるから、5分後までには出て来てね」

梓「……はい」

梓(身体痛いしダルい……行きたくないって言ったらムギ先輩怒るだろうな……)

梓「……お待たせしました、ムギ先輩」

紬「うん!やっぱりその赤いジャージ、梓ちゃんに似合ってるわ」

梓「そ、そうですか……?」

紬「さて、最初は少しウォーキングしながらストレッチをして身体を慣らすわよ」

梓「はい……」

………………

…………

……

梓「はあ……はあ……」

梓(なんでだろう……歩いてるだけだし、昨日走った時よりも涼しいのにもうこんなに汗が……)

梓(それに……すごい疲れる……)

紬「身体は温まってきたみたいね?じゃあ、そろそろ走りだそうか」

梓「ま、待ってください……ムギ先ぱ……」

紬「ほら、元気良くいくわよ梓ちゃん!いっち、に!いっち、に!」

梓「いっち……にぃ……いっち……にぃ」

梓「……はあ……はあ……はあ……はあ……はあ……はあ……はあ……はあ」

梓「……つ、着いた……」

紬「お疲れさま、梓ちゃん!朝食の準備してるから、先にシャワー浴びて来たらどう?」

梓「ちょ、朝食……」

ぎゅるるる~

梓「あ……」

紬「うふふ、お腹ペコペコみたいね……安心して、朝はしっかり食べてもらうから」

梓「ホ、ホントですか……!?」

紬「ええ、だから汗を流してサッパリしてらっしゃい」

梓「はい!」

梓(やった……!ご飯かパンかわからないけど、やっと食べれる!ビバ炭水化物!!)

梓「…………」

紬「おかえり、梓ちゃん」

梓「……ムギ先輩、これ……?」

紬「決まってるじゃない、梓ちゃんの朝食よ!キムチは発汗作用もあるから、たくさん食べてちょうだい」

梓「あ、あの……」

紬「どうしたの、梓ちゃん?」

梓「白米……ご飯はどこですか?」

紬「え?ないわよ」

梓「……え」

紬「言い忘れたみたいだけど、ダイエット中は炭水化物は一切取らせないわ」

紬「あ、あと飲み物は水だけしか飲めないわ」

梓「……」

梓(……やっとお米が食べれると思ったのに……あんまりだよ)

キーンコーンカーンコーン

梓「……」ゆらゆら

梓「……」すりすり

純「梓……その貧乏ゆすりやめなって」

梓「……」ゆらゆら

梓「……」すりすり

純「……ねえ、梓!」

梓「……え?なに?」

純「あのね……!さっきから言って……」

憂「純ちゃん!」くいくい

純「……憂?どうしたの?」

すまん寝ていたようだ
再開する

って>>1らしき人が帰ってきてるし

で、この人続き書く気あるのか?
ていうか俺はどうしたらいい?

別にスレたててろ

>>458
オッケー
ただこの>>1はまた投げ出すだろうけどな
俺が急に現れたのが気にくわなかったみたい

>>460
先に続き書いてもらっていいですよ

時間空けてしまったのこちらのせいですし、どっちも中途半端になるのは一番良くないと思うんで

もとは>>472のスレなんだけどいいのか?

>>429から再開

梓「今あがりました」

紬「じゃあ朝ご飯ね」

梓(いったいなにを食べさせてもらえるんだろ?)

紬「はい、ヨーグルトにフルーツを混ぜたものよ」

梓「おお! 意外と普通だ」

紬「……なにを想像してたの?」

梓「いえ特になにかを想像していたってわけじゃないんですけど」

紬「それと牛乳もね。ヨーグルトや納豆みたいに胃の動きを活発にするものを食べるの」

紬「そしてなるべく胃の中のものを出す」

梓「それっぽいですね」

紬「梓ちゃん。本気で痩せたいんなら徹底的にやらなきゃダメよ」

梓「は、はい」

紬「さあ、さっさと食べたら学校に行くわよ」

梓「ちょっと早くないですか?」

紬「汗をかかないようにゆっくり歩くためよ」

梓「……はぁ、そうですか」

紬(この娘。自分の体臭をわかってないみたいね)

紬(たぶん今の状態じゃ学校に行くまでにも大量の汗をかく可能性が高い)

梓「むしゃむしゃ。うん、うまい」

梓「おかわり!」

紬「ないわよ」

梓「ちぇー」ペロペロ

紬「食器をなめないの!」

登校中!

澪「知ってる?昨日から梓はムギの家でダイエットしてるんだって」

律「ふうん。ダイエットね」

律(あんなけデブってて痩せられるのか?痩せてもらわなきゃ困るけど)

澪「梓のダイエット、成功するといいよな」

律「まあデブは甘えだからな。ムギが梓を甘やかさなければ成功すんじゃない?」

梓「せんぱーい!」ドスドス

澪「噂をしたらなんとやらだな」

梓「はあはあ……澪先輩、律、先輩……はあはあ……おはよう、ございます……」コフコフー

律(なあ、澪)

澪(なんだよ?)

律(なんか梓から異様な臭いがするんだけど、気のせい?)

澪(い、言われてみればすごい臭い)

梓「どうしました?」

律「い、いや、養豚場から逃げ出した豚みたいな、ふがっ」

澪(バカ、なに言ってんだ!?)

律(だって実際すごい臭いじゃん!)

梓「どうしました?」

澪「な、なんでもない!なんでもないんだ、あはは」

律「気にしなくていいぞ」

紬「ちょっと梓ちゃん!」

梓「あ、ムギ先輩」

律「おっす、ムギ」

澪「おはよう」

紬「ああ、おはよう……じゃなくて梓ちゃん!」

梓「なんですか?」

紬「なんで私より先に家を出たの?」

梓「ちょっとランニングがしたくなって……」

紬「へえ。あれほど私が走るなって言ったのに?」

梓「し、思春期の女子高生には突然走りたくなるときがあるんです!」

紬「わかったわ。わかったから学校に着いたらすぐにこの制服に着替えて」

梓「なんでですか?」

紬「いいから!」

梓「は、はい」

澪(たぶん、臭いのことを言ってるんだろうな)

律(うん。つうかムギは梓のために梓用の制服を用意したのか)

澪(たぶん。ムギならそれくらいやるだろ)

お昼休み!


梓「やったー!ついにお昼休みだよ!」

純「嬉しそうだね梓」

梓「だって昨日までは朝から牛丼だったのに今日はヨーグルトだけだよ?」

憂「……そうだね」

純「それで梓のお昼ご飯はなに?」

梓「ムギ先輩が用意してくれたお弁当」

純「ちょっと小さい気もするけど中身はいたって普通だね。肉がないし、野菜が中心みたいだけど」

梓「……と、これら」

ドサドサドサ

憂「え?」

純「なにこの量!?」

梓「いやーだって足りないからさ」

純「牛肉弁当、冷し中華、から揚げ弁当、おにぎりシーチキンマヨ、昆布、しぐれ」

憂「それからスティック式のチーズケーキ、メロンパン、イチゴタルト、さらにとどめにポカリスエット」

梓「おいしそうでしょ?」

純「梓、ダイエット中だよね?」

梓「うん、そうだよ」モグモグ

憂「梓ちゃんこれは食べ過ぎなんじゃないの?」

梓「だって今日も朝から走りっぱなしだったんだよ!」

梓「一時間も走ったんだからこれくらいは当然」パクパク

純(これが噂に聞くデブループ!)

憂(運動する→安心する→食べる→もう動けない→運動する→食べる(以下ループ))

梓「だいたい食べなきゃ運動できないしね」

憂「それはそうだけど限度があるんじゃ……」

梓「これでも量は普段より少ないから大丈夫だよ」パクパク ゴクゴク

梓「ムギ先輩を撒いてコンビニに買いに行くの大変だったんだから」ゴクゴク

純「威張ることじゃないでしょ。ていうかポカリで流しこまないほうがいいよ」

梓「昼休みの間に食べちゃいたいからさ」モグモグ

憂(デブはやっぱりデブなんだね)

部活!

唯「ねえムギちゃん」

紬「なあに唯ちゃん?」

唯「まだあずにゃんが来てないから言っておこうかなって思って」

唯「今日、あずにゃんのケーキどうするの?」

紬「…………」

律「…………」

澪「…………」

澪(これはたしかに重要な問題だ)

紬(唯ちゃんがそこに気づくとは……!)

唯「あずにゃんがケーキ食べないんなら私が食べたいなあって」

律「そっちかい!」

唯「えへへへ」

澪「どうするムギ?」

紬「梓ちゃんにケーキを食べるかどうか聞きましょ」

律「ダイエット中だから普通は食べないよな?

澪「梓だって自分が太っているって自覚があるはずだから、大丈夫だ」

紬「だといいんだけど」

律「ていうか忘れてたけどそもそも梓って今日部活来るのか?」

唯「そうだよ! あずにゃん来てくれるのかな?」

紬「それについては一応、私からみんなのフォローしといたから」

律「ていうか朝から思いっきりしゃべってたしな」

澪「律がまたひどいことを言いかけたけどな」

律「ははは、だってなあ……」

飯食ってくる

なんでわけのわからん携帯がスレ乗っ取ってんだよ 他人の考えた設定膨らますことしかできないカスが
厚顔無恥も甚だしい 何が「有名書き手」だよ
書きたきゃ自分でスレたてろや 俺は>>1のが見たい

澪「なあ、とりあえずは先に練習することにしないか?」

唯「えー、ケーキ食べたいよー」

紬「唯ちゃん我慢して」

律「まあそうすればとりあえずはケーキから話題は離れるな」

唯「そっか、そうだね。カワイイ後輩のためだもんね」

律(かわいくねえし)


梓「こんにちはー」

紬(来た!)

大体>>460みたいなこと抜かしてるけど>>1がしばらく戻ってこなくても続き読みたい奴が保守してればいいだけだろ
皆一日中ネットに張り付いてSS投下してるほど暇じゃねーんだよ
有名書き手(笑)様と違ってなwww

唯「さ、さあ練習しようかな!」

紬「たまには、ね。練習から始めるのも悪くないわよね」

澪「そうだぞ。私たちは軽音部なんだからな」

律「よーし、練習……」

梓「みなさんお茶にしましょう!」

紬「梓ちゃん?なんていったのかしら?」

梓「お茶にしましょうって言いましたけど?」

澪「いや、お茶の前に練習を……」

紬「そうそう。私たちは軽音部なのよ?」

梓「なにをみなさん血迷ったこと言ってるんですか」

梓「私たち放課後ティータイムがティータイムしなくてなにが放課後ティータイムですか!」

唯「あずにゃんカッコイイ!あずにゃんの言うとおりだよ」

律『バカ!なに言ってんだ!』

唯「あっ……」

梓「さあさあ、なんなら私がお茶入れるんで」

澪「……そうだな」

紬「梓ちゃん、お茶はいいわ。私がやるから」

梓「あ、じゃあ私がケーキ出しますね」

紬「そ、そういえば今日ケーキ忘れてしまったような気がするわ」

梓「なに言ってるんですかムギ先輩。ケーキなら副かばんに入れてたじゃないですか」

紬「そ、そうだったかしら」

澪(目敏い)

律(デブは食べ物に関しては敏感ないんだよ)

唯「で、あずにゃんはケーキ食べるの?」

梓「え?」

俺が悪かった
>>1続き書いてくれ
ただ最後に言っておく
有名書き手がうんぬんはコピペだからな

よし>>1帰ってこい

だってみんな>>1に書いてほしい俺は消えろって言うから…

だいたいこの>>1

2010/08/17(火) 21:47:42.88
から
2010/08/19(木) 04:31:27.53まであらわれない上に保守されてるから乗っ取ったのになんで俺叩かれてんだ?

>>1も先に書いていいって言ったのに
で、あげくの果てに俺が悪いって言われるし

そのクセ投下が遅いからいつまでたっても>>1が戻ってこれないし

はいはい消えますよ。どうせ>>1は完結させないけどな。
投下時間が遅い?>>1のが遅いじゃん
きもいと言うが俺がなにか間違ったこと言ってるか?
だいたい丸一日保守させるほうが悪いんだからな
なぜかこのスレでは>>1がやたら擁護されてるが前回乗っ取ったときに>>1が何食わぬ顔で戻ってきたらボコボコにされてたし
別にチヤホヤされたいなんて言ってない

ただみんなが>>1のほうが読みたいって言うからさ
内容だけを叩かれてたなら投げ出さないよ

>>1早く帰ってきなさいよ

>>1早く帰ってこいよ

>>1早く帰ってくるんだ

>>1は帰ってこない

>>524
な?もしもしだろ?

>>538それは>>1にこそ相応しい

誰でもいいわけがない>>1じゃなきゃダメだ

しゃあねえな気持ち悪い俺が続き書いてやるよ

梓「いや、食べますよ。何言ってるんですか?」

律「……お前養豚場にぶちこむ、ふがっ!」

澪(律さすがにそれは言い過ぎだ。ちょっと黙れ)

律(だけどコイツ豚みたいな体型してんたぞ!普通にスーパーで売られててもわかんねえよ!)

唯「あずにゃんはダイエット中だよ?ダイエット中の人がケーキはダメなんじゃないの?」

梓「たかがケーキ一切れですよ?問題ないですよ。ね、ムギ先輩」

紬「……」

紬「梓ちゃん今すぐ私の家に帰りましょ」

梓「まだケーキ食べてないですよ」

グウゥゥ

律「なにこの豚の鳴き声みたいな音」

梓「私のお腹が空腹のあまり鳴ったんです」

紬「しらないわよ」

梓「ちょ、ちょっと手を引っ張らないでください!」

紬「いいから帰るの!」

梓「まだケーキを食べてませーん」

律「ムギー、ケーキは食べていいよな?」

紬「私と梓ちゃんの分も食べておいてー」

梓「いやだああああああああ」ジタバタ

バタン

唯「ムギちゃんの顔すごい怖かったよ」

律「そんなことよりケーキ食べようぜ」

梓「あの、はあはあ……ムギ先輩……速いです……はあ……手を、引っ張ら、な、いでくださいっ」コフーコフー

紬「速くないからさっさと家に来る!」

梓「ケーキ食べたいですよー」

紬「梓ちゃん」ピタッ

梓「急に立ち止まってなんですか」

紬「ちょっとここで二人で突っ立てましょ」

梓「な、なんですか」

紬「口答えしない。それより通行人に注目してて」

梓「……はいはい」

ウハッデブダ゙!
ブタガナンデコンナトコニインダヨ?
スモウレスラーガイルゾ!
ママーアノ、タクアンカッテー
ミチャイケマセン!

梓「…………」

紬「梓ちゃん、夏祭以来会わなかったわよね?」

梓「……はい」

紬「それって梓ちゃんがお菓子やご飯を食べてばっかで引きこもってたからじゃない?」

梓「そうかもしれません」

紬「肥満が肥満のままなのはね、自分を見ようとしないのよ」

紬「無意識に人の目線や自分から逃げようとするのよ」

梓「……はい」

紬「本当はトンちゃんだけが原因ってわけじゃないんじゃないかしら?」

梓「……え?」

紬「梓ちゃんって昔から時々暴食してたんじゃない?」

梓「そ、それは……」

紬「唯ちゃん経由で聞いたんだけどね。梓ちゃんが憂ちゃんの家に泊まったときのこと」

紬「だされたご飯以外だけじゃなく、ドーナツまで平らげたそうね」

梓「そういえばそんなことがあった気がします」

紬「もとから梓ちゃんは食べるときは極端に食べるタイプだと思うの」

紬「梓ちゃんってすごく真面目だし」

梓「まあたしかに私は真面目ですね」

紬「それでトンちゃんのことで、ついに今までは調節できていた食事の量が狂った」

梓「そうですね、そうなのかも」

紬「梓ちゃん」ポン

梓「ムギ先輩……」

紬「だからってダイエット中にコンビニ弁当を食い尽くすのはダメよね?」

梓「!!」

梓「な、な、なな何で知ってるんですか!?」

紬「あのね梓ちゃん。牛肉やから揚げを食べたあとってどうしても臭いが残るでしょ?」

梓「私としたことが迂闊でした」

紬「本当に迂闊だったのはダイエット中に余計なものまで食べること」

梓「だって我慢できませんもん」

紬「じゃあ一生その体型でいる? さっきみたいに道行く人に肥満だって馬鹿にされたまんまでいるの?」

梓「それはいやです」

紬「でしょう?」

梓「うぅ……でも……」

紬「なに?」

梓「なんでもないです!」

紬「わかったならよろしい。さあ帰ろー」

紬「さて梓ちゃん」

紬「さっそく帰ってきたところでなんだけど、走るわよ」

梓「え?もうですか?」

紬「当たり前でしょ。時間は無駄にはできないわ。さあまずは準備運動30分!」

梓「準備運動で30分も?」

紬「梓ちゃん、昨日も今朝もストレッチさぼってたでしょ」

梓「いや、さぼってたわけでは……。ただ疲れちゃって忘れてただけです」

紬「言い訳は聞きたくないわ。ちなみにこれから梓ちゃんがやるのはLSDっていうものなの」

梓「LSD?」

紬「LSD。ようは長い距離をゆっくり走ることよ」

紬「ダイエット中ならこれを基本にするとはいいわ。どちらにしよう今の梓ちゃんは体力がまるでないから」

梓「でもゆっくり走るってどれくらいのスピードで走るんですか?」

紬「ううんまあしゃべりながら走れるくらいのスピードかしら?」

紬「距離は最初は30分くらいでいいわ」

梓「ストレッチはなんのため?」

紬「梓」

>>586ミスった

紬「LSD。ようは長い距離をゆっくり走ることよ」

紬「ダイエット中ならこれを基本にするといいわ。今の梓ちゃんは体力がまるでないから」

梓「でもゆっくり走るってどれくらいのスピードで走るんですか?」

紬「まあしゃべりながら走れるくらいのスピードかしら?」

紬「距離は最初は30分くらいでいいわ」

梓「ストレッチはなんのため?」

紬「今の梓ちゃんの足だと絶対に足の裏や腿の裏が痛くなって走れなくなるから」

紬「きちんと準備運動と整理運動はしておかないと」

梓「なるほど」

紬「それから食事はできる限り早くとる。理想は7時」

梓「それは部活があるから無理なんじゃ」

紬「だから遅くても8時までに食事は済ませること」

梓「8時……」

紬「夜食とか有り得ないから」

梓「はい」

紬「とりあえず話はここまで。続きは走ってから教えるわ。さあ走りに行くわよ」

梓「はあい」

梓「ぅうーうーうー」

紬「梓ちゃん、身体固いわね」

梓「肉が邪魔で前屈できないんです」

紬「そのお腹のお肉を含めて言ってるの。梓ちゃん、背中を反らしてみて」

梓「は、ぁあぃ」グイー

紬「はい、もう一回前屈」

梓「すぅーは~。あっ、さっきより指が奥までつく!」

紬「前屈をするときは背中を反らす運動と一緒にするといいわ」

梓「ところでムギ先輩。さっき言ってたLSDってなんの略ですか?」

紬「Long Slow Distanceよ。そのまんまの意味」

梓「へえ。なるほど」

紬「よしそれじゃあ頑張って走りましょ」

梓「はい!」

紬「ねえ、梓ちゃん……」テクテク

梓「なんです?」テクテク

紬「どうして梓ちゃんは走らないの?」テクテク

梓「だってしゃべりながら走れるペースでいいって言ったじゃないですか」テクテク

紬「これは走ってるんじゃなくて歩いてるんじゃない!」

梓「私にはこれくらいがちょうどいいんです!」

紬「これじゃウォーキングじゃない」

梓「ウォーキングだって立派なダイエットですよ!」

紬「もちろん有酸素運動のひとつであるウォーキングは悪くないわ」

紬「でもまずこのランニングは梓ちゃんのその腐りきったデブ根性を叩き直すためでもあるのよ!」

梓「で、デブ根性……」

紬「加藤○みたいなのと今の梓ちゃんは大して違いないわよ」

梓「そ、そこまで……!」

紬「ほらもうちょっとペースアップ。最終的には一時間ノンストップで走れるようにしたいから」

梓「そ、そんなに?」

紬「さらに言うなら10キロの距離を一時間二十五分にしたいわ」

梓「こ、細かい」

紬「道のりは長いわ。さあ走る走る」

梓「はあい」タ、タ、タ

紬「あら?あそこに人が倒れてない?」

梓「あ、あの人は……」

紬「あのー、大丈夫ですか?」

「う、うーん……」

梓「やっぱりあの人だ」

紬「お知り合い?」

梓「今朝たまたま倒れてるこの人を発見したんです。今みたいに」

「あれ、ここは?」

梓「大丈夫ですか?」

「わわっ、朝会った人!?」

梓「はいそうです」

紬(この二人の声すごく似てるわね。背が低いところや太ってるとこまでそっくり……)ジー

「なんですか?」ボイン

紬「……いいえ、胸のサイズが全然違ったわ」

梓「はい?」

梓「ていうかどうしてまた倒れてるんですか?」

「なんでだろ。気づいたら倒れてた」

紬「病院行ったほうがいいのでは?」

「かなあ?最近、周りやネットでデブデブ言われてるから心労がたまってんのかも」

梓「それは……大変ですね。やっぱり病院行ったほうがいいんじゃないですか?」

「整体には行ったんだけどね」

梓「いや、内科のほうに行きましょうよ」

「整体の先生にね、最近肥えたねーって言われたのもダメージでかかったかも」

梓「……はあ」

「ネットでの私のあだ名、デブにゃんだよ。やめてほしいよね」

梓「で、デブにゃん?」

紬「デブにゃん」ジー

梓「私を見ないでください」

「だから最近は食べ合わせダイエットやバナナダイエットや炭水化物抜きダイエットやら、色々ためしてるんだけどね……」

梓「大変ですね」

「事務所にもファンにも責っ付かれてもうね……」

紬「事務所……?なにをしていらっしゃるんですか?」

「うん?声優だよ」

紬「声優?」

「うん、色々なキャラクターに声をあてる仕事」

紬「おい鬼太郎!みたいな?」

「まあそんな感じ……っと、もうそろそろ時間だな、またねっ」タ、タ、タ……テクテク


紬(走り出して10秒で歩き始めた)

梓「ムギ先輩?」

紬「あ、ごめんなさい。走るの続けましょっか」

梓「はぁい」

梓「っはあ……はあはあ……はあはあ……おえぇ」

紬「梓ちゃん。なんで吐きそうになってるの?昨日よりだいぶ楽だと思うけど」

梓「はあはあ……昼に……食べたのが……おえぇ……出そうでぇ」

紬「吐くならトイレね」

梓「いえ……大丈夫です……ぉえ」

紬「さあ、このあとは筋トレと踏み台昇降やるわよ」

梓「ぐふ……」

紬「あ、その前に少し歩いて整理運動しなきゃね」

梓「はあはあ……」

梓「ぁ……それ……気持ちいいです」

紬「これがいいの?」プラン プラン

梓「はぁ……落ち着く……」

紬「よいしょっ」 グイイ

梓「あぎぃっ……ぁんっ……痛い痛い、痛いですー!」

紬「あ、ごめんなさい」

梓「も、もっと優しくしてください」

紬「整理運動も以外と疲れるわね……やっぱり自分でして」

梓「ええ? もうちょっとだけでいいからお願いしますよぉ」

紬「仕方ないわね、ふんっ!」

梓「いたいたいたいたいたいたいたい」

梓「ところでムギ先輩」

紬「なあに梓ちゃん後輩」

梓「踏み台昇降ってなんですか?」

紬「まずは厚さ15センチくらいの踏み台を用意します。台の大きさは人によりけりだけど」

梓「それで、どうするんですか?」

紬「乗ったり降りたりするの」

梓「それだけ?」

紬「それだけ」

梓「そんなので効果あるんですか?」

紬「たしかに体重には影響しにくいけど、体格には効果がけっこうあるわ」

梓「具体的に言うと?」

紬「お尻が小さくなったり、腰にくびれができたりするわ」

梓「わかりました頑張ります!」

梓「はあはあ……意外と、キツイですね」

紬「梓ちゃん、そんなに速く昇り降りしなくていいのよ」

梓「そ、そう……なんですか……はあはあ」

紬「……水飲む?」

梓「はあはあ……ポカリとかアクエリアスとかないんですか?」

紬「ダメよ」

梓「スポーツにはアクエリアスかポカリでしょう!?」

紬「コーラよりカロリーの高いものを飲ませれるわけないでしょ」

梓「え!?ポカリのほうがコーラよりカロリー高いんですか?」

紬「やっぱり知らなかったのね」

紬「それから踏み台昇降をするときは時間がごとに最初に乗せる足を変えるといいわ」

梓「なんでですか?」

紬「片方の足ばかり使ってたら片方だけ太くなるじゃない?」

梓「それはいやですね」

紬「それから踏み台を昇り降りするときに身体を左右に捻るとより効果があるわ」

梓「勉強になります!」

紬「ふふ、頑張って。頑張ったら今日は」

梓「今日は?」

紬「ハンバーグだから」

梓「ふんふんふんふん!」

紬「だからそんなに急いでやらなくていいから」

紬「続いては筋トレなんだけど……」

梓「わ、私にできますかね?」

紬「……やるの!」

梓「はい。じゃあまずは腹筋から」

紬「じゃあ私が梓ちゃんの足押さえてるから」

梓「んんーーーんっ……はあはあ……む、無理です」

紬「……やっぱりできないのね」

梓「どうしましょう?」

紬「じゃあ梓ちゃんこれをやりましょう。まずは身体を仰向けのまま、足をピンと伸ばして」

紬「そしてピンと伸ばした足をそのまま上に持ち上げるの」

梓「んんぬあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああ!」

紬「そうそう、ナイス足あげ腹筋よ。はい、じゃあ上までもってきた足をゆっくり下ろして」

梓「うぐううあ゛あ゛いいぐっ!……やった降ろせる……」

紬「下ろしてはダメよ!床に足をつけないでそのまま足をもう一回てっぺんまであげる」

梓「んぬ゛あ゛あ゛あ゛ばばばばああ足つるううううううう」

紬「耐えて!耐えないと今日のハンバーグがミートボールに変わるわよ!」

梓「ああああ今度は腹があ゛あ゛あ゛あああああああああああ」

紬「がんばれ!がんばれ!」

梓「ふんぬばあらああああああああああああ!!」


紬「よしよし、足上げ腹筋、背筋も終わり」

梓「ぜぇ、はあ……はあはあ……」

紬「ちなみに明日からは筋トレはランニングの前にやるからね」

梓「はあはあ……はあはあ……そ、はあはあ……う、はあはあ、で……すか」

紬「ちなみになんでか説明するとその方がより、筋トレの効果が出るからよ」

梓「はあはあ……はあはあ……………」

紬「……お風呂にしましょうか」

梓「はあはあ……はい」

梓「さあさあ風呂あがりのハンバーグですね」

紬「ふふ、たっぷり堪能してね。はいどうぞ」

梓「……」

梓「……?」

梓「……なんですかこの白いのは」

紬「ハンバーグだけど。焦げ目もきちんとついてるでしょ?」

梓「……それに切られた生のトマトが上に載ってますが」

紬「普通じゃない?」

梓「これ本当にハンバーグなんですか?」

紬「うん。豆腐ハンバーグよ」

梓「豆腐ハンバーグ!?」

紬「そんなに驚かなくても。誰でも知ってるから」

梓「いえ、初めて知ったんですが……」

紬「豆腐をベースに作ったものなの。普通のハンバーグよりカロリー低くておいしいわよ」

紬「それにそのハンバーグにかかってるスープは酢がベースになってるから栄養価も高いの」

梓「い、いただきます」パクッ

紬「どう?」

梓「……あ、美味しい」

紬「でしょう?」

梓「他にはなにがあるんですか?」

紬「タコの酢のもの、納豆、おすいもの、ご飯、よ」

梓「少ないですね。主にご飯が」

紬「炭水化物だからね」

梓「ところで、炭水化物であるご飯って食べていいんですか?」

梓「あの、デブにゃんって人も炭水化物抜いてると言ってましたが……」

紬「それね。実はダイエットに失敗する人に炭水化物抜きをやってる人が意外と多いの」

梓「そうなんですか?」

紬「炭水化物を抜く→体力がない→運動しない→でもお腹がすく→炭水化物以外を大量に食べてしまう」

紬「みたいな負のループが続くの」

梓「へえ、恐ろしいですね」

紬「あるいは、痩せるには痩せるんだけど食生活をもとに戻したら途端に太り出したりとか」

梓「リバウンドですね」

紬「痩せる、太るのループで気づいたらとんでもない巨漢になってたりとかね」

梓「じゃあ炭水化物は食べないといけないんですね」

紬「まあ普段よりは少なめに取らないといけない、ってところね」

梓「ごちそうさまでした」

梓(あかん。全然量がたりない)

紬「さあ、梓ちゃん、今日はゆっくり休んで。休日は追加メニューがあるし明日も早く起きないといけないしね」

梓「はーい」

梓(もっとなにか食べたい。食べたい食べたい食べたい)

紬「あ、そうそう」

梓「な、なんですか!?」ビクッ

紬「なにをそんなにビックリしてるの」

紬「私はただ、夜中にご飯食べたりしたらダメよって言おうとしただけよ?」

梓「わ、わかってますよ!どうせ監視カメラついてますしね」

紬「わかっているならいいわ」

梓「お腹がすいた」

梓「お腹がすきすぎた」

梓「ポテチはまだ隠せている……しかし!」

梓「監視カメラがあるからポテチを食べることは不可能」

梓「くぅそっー!」

梓「食べたい。食べたいよー。コンソメパンチのポテチ食べたいよー」ジタバタ!

梓「ムカムカ」

梓「あ、そうだ!」

梓「ベッドに隠れて食べればいいんだ!」

梓「えへへ」

梓「というわけで食べれちゃいました」

梓「多少満たされたかな?」

梓「うーん、でもなんか他にも食べたいなあ……」

梓「……お腹空いたよぉ」

「お腹すいたの?」

梓「ええ、それはもう」

「だからカルビーのポテトチップス食べちゃったの?」

梓「あはは、空腹には勝てません」

「さすがデブね」

梓「失礼ですねー」

紬「わざと失礼なこと言ってるんだけどね」

梓「ああ、ムギ先輩」

梓「あああああああああああああああ!?」

紬「梓ちゃん。約束は?」

梓「え?え?」

紬「私約束を破った相手に浣腸して悶えさせるのが夢だったの」

梓「む、ムギ先輩……冗談でしょう?」

紬「私はいつでも真面目よ」ブスッ


梓「いやあああああああああああああああああああ」ギュルルルル

梓「………というわけでした」

純「それは大変だったね」

憂「食事中にする話じゃないよね?」

純「はは、まあね」

梓「でも浣腸ってあんなに気持ち悪いものだなんて知らなかったよ……」

純「まあダイエット中は無駄な食事は控えなさいってことでしょ?」

梓「うん……でもお腹が空いたよー足りないよー」

憂「そのお弁当は?」

梓「ああ、これはムギ先輩の家の人が作ったやつ。うまいんだけど……」

純「量が少ないんだ?」

梓「うん……ああ!イライラするー!」ジタバタ!

梓「なんでもいいから食べたい!食べたいよ純!」ベタベタ

純「熱苦しいわ!」

梓「ああ!なんで好きなものを食べちゃダメなの!ねえなんで!?」

憂「それは梓ちゃんが、肥満だから……」

梓「もういい!私購買でなんか買ってくる!」ガタッ

純「ちょ、ちょっと、梓!」

憂「行っちゃたね」

純「あれで本当に痩せられるのかな?」

憂「さあ?」カチカチ

純「なにケータイいじってんの?」

憂「紬さんにメール」カチカチ

紬「梓ちゃん!」







梓「いやあああああ浣腸おおおおおお!」

紬「いや、さすがに学校で浣腸はしないわ」

梓「ほっ……」

紬「家に帰ったら覚えてなさい」

梓「いやあああああああああああ」

唯「ねえねえ、ムギちゃんあずにゃん部活来ないけど」

紬「これからは梓ちゃんには一時間、後に来てもらうことにしたの」

律「なんで?」(いや、全然かまわないけどな)

紬「さすがにダイエット中の梓ちゃんの前でお菓子食べるのはひどいと思って」

澪「まあな」

唯「あずにゃんは今なにしてるの?」

紬「グラウンドをゆっくり歩かせてる」

律「走らせたほうがよくね?」

紬「それは……ちょっと……」

澪「?」

澪「で、一時間経過したわけだが……」

梓「今来ましたー」

唯「おお!あずにゃーん!」ダキッ

律(うわ、あのデブに抱き着きやがった)

梓「せ、先輩、やめてくだ……」

唯「ゲホッゴホッゲホッ!……ゲホッゲホッ」

澪「ゆ、唯大丈夫か!?」

梓「唯先輩!?」

唯「あ、あずにゃん……」

梓「はい……」

唯「すごく臭いです……ガクッ」

唯「」

梓「いやあああああああああああ」

その夜

梓「私の体臭ってそんなに臭いんですかね?」

紬「ふがっふがっふがっふがっ」

梓「あの、身体洗ったから鼻詮とってもらっていいですか、ムギ先輩」

紬「ごめんなさい。サウナの中にいるとついつい鼻詮しないといけない気がして」

梓「ていうかサウナって痩せるんですか?」

紬「痩せないわよ」

梓「ああ、痩せないんだ……え?」

紬「だからサウナは痩せないわよ。だいたいサウナはダイエット目的のものじゃないし」

梓「そうなんですか?」

紬「うん」

紬「サウナっていうのは汗腺を開いて身体の汚物を吐き出すのが本来の目的なの」

梓「そうなんですか」

紬「でも全く効果がないわけじゃないから」

梓「はい……」

紬「そろそろ出ましょ。お腹すいたでしょ?」

梓「…………はい」

紬(相当唯ちゃんのことでまいってるわね、梓ちゃん)

紬(ここは憂ちゃんにでも励ましてもらうしかないかしら?)

紬「……ええ……そういうことだから…………うん、そんな大したこと言わなくていいから」

紬「ええ……おねがい。すげ梓ちゃんのケータイにかけて」

梓「ムギ先輩……?」

紬「なに?」

梓「いえ……なんにもです」

紬(やはり自分の体臭を気にしてるのか私から距離とってるわね)

紬「さあ、ご飯にしましょ」

梓「…………」

紬「…………」

梓「あ……電話だ」

梓「もしもし?」

憂『梓ちゃん、私だよ』

梓「憂?」

梓「唯先輩はどう?」

憂『うん。命に別状はないってお医者様が言ってた』

梓「…………」

憂『うんうん、本当にお姉ちゃんが無事でよかったよね』

梓「そ、そうだね」

憂『お姉ちゃんもね、梓ちゃんは悪くないって言ってたよ』

梓「……うん」

憂『もちろん、私も梓ちゃんが悪いなんてこれっぽちも思ってないから』

梓「…………」



紬(憂ちゃん、傷心の梓ちゃんを助けてあげて!)

憂『今ね、お姉ちゃんがご飯食べてるの』

梓「あ、う、うん」

憂『聞こえる?お姉ちゃんの声?』

『ふんっ……ふんがっ……むしゃむしゃ……』

梓「……ええと、どうなってるの?」

憂『鼻が梓ちゃんの体臭でね、馬鹿になっちゃったみたい』

憂『アレルギー性鼻炎みたいなものかな?』

憂『しばらく鼻は詰まったまんまだって……』

梓「あ、あ、ああ……」

憂『ねえ、梓ちゃん』

梓「う、うん」

憂『梓ちゃんはアレルギーなにかある?』

梓「い、いえなにもありません。非常に健康です」

憂『アレルギー鼻炎で鼻が詰まると本当に辛いんだよ?』

憂『鼻水ダラダラ、なのに鼻をかもうとしても詰まってるからかめない……』

梓「そ、そうなんですか」

憂『鼻が詰まったまんまでご飯食べてもご飯って美味しくないんだよ?』

梓「わ、わ、わかりますわかります」

憂『ほら、お姉ちゃんも……お姉ちゃん、今日のご飯おいしー?』

『うん、すごくおいしいよー。やっぱり憂はすごいよ。りょーさいけんぼー』

憂『だって……えへへ』

梓「は、は、ははは」

憂『うん、梓ちゃん。私なに言いたいのか忘れたけどダイエット頑張ってね』

梓「は、は、はい。必ずや成功させてみせます!」

憂『うん、じゃあね。夜分に失礼しました』

ピッ

梓「はあはあ……運動してないのに変な汗かいちゃったよ……あはは」プルルル

梓「は、はいもしもし」

憂『梓ちゃん、本当にダイエット頑張ってね……』

ピッ!

梓「……ははは」

紬「梓ちゃん、電話は終わった?」

梓「それはもう終わりましたよあはは」

紬(よかった。笑ってるってことは大丈夫みたいね)

紬(顔色がすごく悪いし、すごい汗かいてるけど……うっ!)

梓「……ムギ先輩なんでまた鼻詮を?」

紬「ひひにしないへ」

紬「梓ちゃん、唯ちゃんのことは不幸な事故だったの。それに唯ちゃんも元気そうだし」モグモグ

梓「あの……やっぱりデブは臭いんですか?」

紬「梓ちゃん、自分の食生活を思い出してみて」

梓「私の食生活?」

紬「一番食べたものはなに?」

梓「肉です。すき家のメニューは全部食べました。お気に入りは照り焼き……」

紬「そこまでは聞いてないわ」

梓「すみません」

紬「昔の日本人……まだ肉を食べる習慣のなかった日本人はそんなに体臭はキツクなかったそうよ」

梓「肉を食べだしてから臭うようになったってことですか?」

紬「おそらくね。梓ちゃんも以前に比べたら圧倒的に肉を食べてるでしょ?」

梓「言われてみれば」

梓「そういえば私、いつもなにかものを食べるときには肉を乗せてた気がします」

梓「名古屋に行った」

>>663ミス

紬「昔の日本人……まだ肉を食べる習慣のなかった日本人はそんなに体臭はキツクなかったそうよ」

梓「肉を食べだしてから臭うようになったってことですか?」

紬「おそらくね。梓ちゃんも以前に比べたら圧倒的に肉を食べてるでしょ?」

梓「言われてみれば」

梓「そういえば私、いつもなにかものを食べるときには肉を乗せてた気がします」

梓「名古屋に行ったときでした。私はミッドランドスクエアに行ってモンシュシュロールを買ったんです」

紬「聞いてないけど」

梓「聞いてください。私、そのモンシュシュロールを家に持ち帰り、鶏肉を乗せて食べました」

紬「聞きたくなかったわ」

梓「私も思い出したくありませんでした」

紬「それ、うまかったの?」

梓「最高でした」

紬「そう……」

梓「しかし、一つだけ言わせてください」

紬「なに?」

梓「私、すき焼きに関してだけ言えば肉よりクタクタに煮詰まった白菜のが好きでした」

紬「……そう」

梓「それでムギ先輩、私思いました」

梓「今回の一件で、唯先輩に迷惑をかけて私気づきました」

梓「デブは害でしかないと」

紬「私はそこまでは思わないけど……」

梓「いいえ、やっぱりこのままじゃダメなんです」

梓「私、ダイエットを成功させます!そして痩せてもとに戻ってみます!」

紬「梓ちゃん……」

梓「ムギ先輩よろしくお願いします!」

紬「わかったわ梓ちゃん、私とともに頑張りましょう!」

飯を食ってくる

再開する

梓(それから一週間私、中野梓はとにかく死に物狂いで頑張りました)

紬「梓ちゃん。納豆ら私たち女の敵である便秘を解消してくれる魔法のご飯よ」

梓「私、納豆食べられません」

紬「いいから食べるの」

紬「韓国のキムチよりはるかに美味といわれている松前風キムチを納豆に混ぜて食べればおいしいから」

紬「これも痩せるためよ、梓ちゃん」

梓「は、はい!」

梓(また筋トレでも)

紬「足あげ腹筋を三分間耐えて」

梓「さ、三分!?」

紬「ちなみにこれはほとんどの男子高校生にはできないわ。運動部入っててもできない子が多いわ」

梓「うう、あああああ……!」

紬「足を床に付けたら浣腸だから」

梓「は、はいいい!」

梓(またこれ以外にも)

紬「今日から踏み台昇降で使う踏み台の高さを20センチにします」

梓「…………」

紬「どうしたの梓ちゃん。まさか怖じけづいたんじゃないわよね?」

梓「いえ、地味だなあと」

紬「いいからやる!きちんとやらないと浣腸するわよ!」

梓「は、はい!」



そんなこんなで一週間。

紬「それでは梓ちゃんの身体測定をします」

梓「……」ゴクリ

紬「身長……150.7」

梓「なんで身長測る必要が……って伸びてる!?」

紬「背筋や背筋を伸ばす運動とか、マッサージ師さんに色々やってもらったおかげかしら」

梓「えへへへ」


紬「ひょっとしたら足に肉がついた分だけ身長が伸びただけかもしれないけど」

梓「余計な注釈はいりません」

紬「では、続いて体重を……」

梓「ゴクリ……」

紬「体重は……[ピー]キロ……」

梓「ええと、つまり……」

紬「マイナス3.7キロね」

梓「もっと減ってると思ったけど……」ガックシ

紬「すごいじゃない、梓ちゃん。たった一週間で3キロ以上痩せたのよ!」

梓「そ、そうですね。一週間で3キロも痩せたんですよね」

紬「それにチェックするのは体重だけじゃないわ」

梓「……?」

紬「はい、腕出して」

梓「はい」

紬「ふむふむ、[ピー]センチ……マイナス4センチ」

梓「おお!」

紬「太もも……マイナス3センチ」

梓「けっこう減りましたね!」

紬「ヒップ……3、バスト……6。うんうん、順調に減ってるわね!」

梓「それはあまり嬉しくないですね」

紬「最後にお腹出して」

梓「もう出てます」プルン

紬「ウエスト……すごい、一番減りにくい場所だけど3センチ減ってるわ」
梓「おお!」

>>1は帰ってこれないし乗っ取りはウザいし…
今更遅いが別スレ建てろよカス

紬「この調子でやれば三ヶ月後くらいにはもとに戻れるかも」

梓「本当ですか!?」

紬「ええ。でもまあ、女の子には生理があるからそんな簡単にうまくいかないけどね」

梓「ああ……そうでした」

紬「どうしても痩せにくい時期があるし、食欲が急に増すこともあるから」

梓「そうですね」

紬「でも大丈夫よ。梓ちゃん、今の調子ならきっとうまくいくわ」

正月…?

態度悪い上に>>1の許可も得ず勝手に始めたからねこいつ
代わり代わりだとしても>>1が帰ってこれない流れじゃないかこれじゃ

ID:YhKU0ALYOよ麦じゃ、踏まれても踏まれても起き上がる麦になれ

紬「それに……」

梓「?」

紬「梓ちゃん、最近お通じいいんじゃない?」

梓「な、な、なんでそれを?///」

紬「ふふふ」(実はトイレに監視カメラがあるとは思わないわよね)

紬(もとは梓ちゃんがトイレでお菓子を食べないように監視するためだったけど)

紬(思いのほか監視カメラって使い道があったわね)

梓「たしかに最近は一日に一回は出るようになってきました」

梓「前は三日出ないとかも珍しくなかったのに」

紬「踏み台昇降の成果ね」

梓「踏み台昇降?」

紬「あれはね、実は体重にはさほど影響を出さないの」

>>705
ならば燃やすまで

乗っ取りってどっか勘違いしてるからなあ…
こういうの見てて面白くない人もいるんだよ

梓「と言うとなにに影響があるんですか?」

紬「まさに今言ったお通じに効果があるのよ」

梓「あれにそんな効果が/……」

紬「それだけじゃないの。さっきウエストとかヒップを測ったでしょ」

梓「はい。もしかして踏み台昇降がウエストとかヒップに影響があるんですか?」

紬「むしろそっちがメインなの。普通はもっと効果が出るのは遅いんだけど」

紬「踏み台昇降によってウエストにクビレができたり、お尻を引き締めることができるの」

梓「へー。じゃあこの調子でやっていけば……」

紬「ええ。もっと効果が出るはずよ」

面白いも面白くないも、ここ>>1のスレだから
何故「他にスレ建てろ」って言われて素直に建てなかったんだか

紬「梓ちゃん、すごくいいわ。この調子よ」

梓「はい、ムギ先輩!」


私はダイエットによる成果を初めて実感し、より一層やる気を出しました。

踏み台昇降の台の高さをさらに上げたり、ランニング時間を増やしたり。

それから腹筋のさいはより負荷がかかるように重りをつけたり。

体重はだんだん、減っていきました。もちろん、途中問題もありましたが。


紬「そろそろ停滞期かしら」

梓「ええ。順調に落ちてた体重がここのところはあまり……」

紬「ガッカリしちゃダメ。このまま行ったら絶対痩せられるから」

梓「大丈夫ですよ、ムギ先輩。私頑張ります!」

憂「……梓ちゃん、お昼食べないの?」

梓「うん、今日はちょっとお腹がすいてないから……」

梓(お昼くらいなら抜いても平気だよね?)

純「あれだけ食べることに執着してた梓が、ね」

憂(よっぽどお姉ちゃんのアレが影響したのかな?)

純「でもたしかに最近は痩せた、ていうか引き締まってきたよね」

憂「うん、前まで首がなかったもんね」

梓「あはは……」

梓(よーし、もっと頑張ってみんなを見返すぞー)

自分が建てたSSスレでいきなり乗っ取り始めた奴がいて、
そいつがスレの人達に「面白い」って言われてて、
さて挨拶にってレスしてみたら乗っ取りに「俺が正しい 続けさせろ」って言われた
この状態で怯まないわけ?

律「なんか梓のやつ、最近すごい痩せてきたな」

紬「でしょ?梓ちゃん、すごく頑張ってるもの」

唯「あずにゃんこの調子で痩せてけるといいね」

澪「梓はやればできるタイプだからな。大丈夫だと思うよ」

律(まあ痩せてもらわなきゃ私がやなんだけどな)

唯「あずにゃんは今なにしてるの?やっぱり走ってるの?」

紬「うん、たぶん走ってると思うわ」

澪「昨日は走ってたけどな」

律「見たのか?」

澪「うん、ゆっくりと犬みたいな走り方してた」

もういいよしゃーないから黙る
だが>>1がもし帰ってきたら乗っ取り野郎は黙ってろよ

唯「犬?あずにゃんは猫だよ?」

律「そういうこてではないと思うぞ」

紬「それはナンバ走りって言って上半身を前のめりにして走るものなの」

唯「変な走り方だね」

紬「で、手ばぶらんぶらんにして走るの。体力のない梓ちゃんにはオススメの走り方なの」

澪「ムギ、えらい詳しいな」

律「そういえばムギって梓のダイエットコーチもしてんだろ?」

紬「ええ……それがどうしたの?」

律「いや、なんでムギはダイエットにそんなに詳しいのかなって思っただけだよ」

紬「え、ええと……梓ちゃんのために色々覚えたのよ、あはは……」

唯「ムギちゃんはあずにゃん思いだねえ」

紬「それほどでもー」

紬(いけないわ、危うく私の歩く豚の貯金箱の思い出が……)

澪「?」

唯「あ、あずにゃんからメールだ」

紬「なんて?」

唯「『もう少し走っていたいから先練習しててください』だって」

律「ふうん、いいんじゃない?」

律(まあやる気のある今の梓は嫌いではないな。その調子でどんどん痩せろ~)

澪「そんなに走って大丈夫なのか、梓」

紬「…………」

唯「ムギちゃん?」

紬「最近、梓ちゃん寝ているときによく足をつってるみたいなの」

紬「だから少し心配で。針治療でもしたほうがいい?」

律「私らに聞かれても……」

澪「まあ梓も自分の身体のことは自分が一番よくわかってるだろ」

紬「そうよね」

紬(そうよ、ね?)

紬「ふう……よし、梓ちゃん今日走るのはこれぐらいにしておきましょ」

梓「……」ガリ、ガリ

紬「梓ちゃん?」

梓「その、もう少し走ってきていいですか?」

紬「まだ走るの?」

梓「ええ。たぶんあと3キロは走れると思います」

紬「……」(今日はすでに8キロ以上走ってる……これ以上走るのは……)

梓「いいですよね、ムギ先輩?」

紬「え、ええ」 (でもここで走るなと言ってやる気を削ぐのも……)

梓「懐中電灯借りてきますね……行ってきます」

紬「あ、梓ちゃん!」

紬(……大丈夫かしら?走ってる最中に足つって怪我しなければいいんだけど)

梓「すぅーはー、すぅーはー」タ、タ、タ

梓(うん、この調子なら行けそう。今日は横っ腹も痛くならないし)

梓(足の裏の痛みも靴変えてからは柔らいでるし)

みしっ……!

梓「……っ!」

梓「あ……痛いっ……!」

梓(危ない危ない、足つるのに気づいて止まれてよかった……)

梓「……痛あ~~~っ!」

「あ、あの大丈夫?」

梓「あ、あなたは……」

「えと、覚えてますか?」

梓(なんだろ、すごい見覚えあるけど……こんなに太った人知り合いにいたかな?)

梓「……どなた?」

「声優の、ほら……」

梓「ええ!?」

「やっぱりあなたもそういうリアクションするんだね……」

梓「え?え?え?ダイエット中でしたよね、声優さんって」

「うん、そのはずなんだけど……なぜか体重が減らないんだよね」

梓「いやいや、逆に太ってますから」

「うん、なんか三桁の大台を越えちゃったんだよね」

梓「あぜん」

「あはは、いやあ昔は尻軽そうとか言われてたけど、今じゃ重くて重くて持ち上げるのも精一杯……」

梓(自虐!?)

「この前トラックにはねられたんだけど、逆にトラックがふっとんでたよ、あはは」

梓「面白くない冗談です」

「私も笑えないよ。あなたは逆にすごい痩せてきたね」

梓「まだまだです」

「なにかコツでもあるのよかったら教えて」

梓「えーとですね……」

「……?」

梓「デブは甘え。私はそれに気づいたんです」

「デブは甘え……?」

梓「そうです。家畜のように餌を好きなだけ頬張るのはまさに甘えです」

「厳しいね」

梓「そうかもしれません。でも行き過ぎたデブへの世間の視線はもっと厳しいですよ」

「は、はは。でも私は無理してダイエットは……」

梓「その考えがもう甘えです」

「……そうかなあ?」

梓「そうです……ってこんな時間、私、まだ走ってる最中なんでサヨナラ」

「さよならー」

(足引きずってるけど大丈夫かな?)

紬「梓ちゃん、整理運動きちんとした?

梓「はい、バッチリです」ズズズズ

紬(やっぱり……足引きずってる)

梓「どうしました?」

紬「梓ちゃん、靴下脱いで足を見せて」

梓「?……どうぞ」スルリ

紬「……」ジー

梓「あんまり見られると恥ずかしいんですが……」

紬「梓ちゃん、靴見せて」

梓「これですけど、なにか私の足にありますか?」

紬「梓ちゃん、自分の足の形なんか変だと思わない?」

梓「え?別に特には……」

紬「梓ちゃんの足の指、ほとんど隙間なくくっついてるでしょ」

梓「言われてみると」

紬「これは『ハンマートゥー』って言って靴のサイズが合わない人に起こる病気なの」

梓「なにか問題があるんですか?」

紬「今はまだいいけど、そのうちもっとひどくなると血の巡りが悪くなるわ」

梓「はあ……」

紬「靴のサイズが少し大きいのね。だから足が無意識に踏み止まろうとして変形しちゃうの」

梓「じゃあ靴のサイズ変えれば解決ですね」

紬「待って。梓ちゃん、最近よく足つってるでしょ?」

梓「そ、そんなにつってないです」

紬「ここのところ、特に寝ているときによくつっる。そうでしょ?」

梓「ま、まあちょっとは……」

紬「……梓ちゃん。少しの間走るのやめない?」

梓「え?」

紬「まあいいわ。食事にしましょう。食事しながらでも会話はできるわ」

梓「……」

紬「それでね梓ちゃん、さっきの続き」モグモグ

梓「……はい」

紬「たとえ、走れなくても筋トレはできるし、踏み台昇降もできるわ」

梓「で、でも走らないと……」

紬「ダメよ。今のまま走り続けるのは梓ちゃんの足によくない」

紬「きちんと足にも休息させなきゃ」

梓「……」

梓(走らなくなる?私が走らなくなったら……)

梓(体重が増えるかもしれない……!)

梓(踏み台昇降や筋トレだけじゃ絶対また太っちゃうよ……!)

紬「とにかくたまには休養も必要よ」パクパク

梓「どうしても?

紬「ええ、どうしても」

梓「……」

紬「ほら梓ちゃん、今日もシェフの方々が作ってくれた料理、美味しいわよ」

梓「……はい」モグ

梓(食べたら、太っちゃう)

梓(でも食べないと、明日から走れない)

梓(でも走れないから食べたって……)

紬「梓ちゃん?きちんと食べて。明日だって朝早いんだから」

梓「でも、明日は走っちゃダメなんですよね?」

紬「それは……」

梓「じゃあ残しちゃダメですか?」

紬「それはダメ。絶対に食べて」

梓「はい……」

梓(運動できないのに食べたら……)パクパク

梓(いや、だったら食べたあとに……)

梓「ご馳走様」

紬「ご馳走様」

梓「じゃあムギ先輩、私部屋に戻ります」

紬「また明日ね、梓ちゃん」

梓「おやすみなさい」

紬(大丈夫、よね?)

………

梓「体重計は……風呂場にある」

梓「今のでなんキロになったんだろ?」

梓「……0.6キロ」

梓「もう0.6キロも増えてる……服脱いだら……」ヌギヌギ

梓「……0.5キロ……」

梓「どうしよう、このままじゃまた増えちゃうよ……!」

梓「トイレも出ないし……」

梓「ああ!もう!」ドン!

梓「やだよ!太りたくないよ……走りたいよぉ……」

梓「……トイレ」

梓(そういえば、食べた直後なら吐き出せるんだよね?)

梓(……って私、なに考えてるの?そんなことしたら拒食症になっちゃう……!)

梓(でも、ちょっとだけなら……)

梓(……口に手を突っ込んで吐き出す)

梓(手を入れて……)

梓「うぁえっ……ゲホッゲホッゲホッ!」

梓「はあはあ……そんな簡単には吐き出せない、か」

梓「……寝よう」

紬「朝からずっと踏み台昇降やってたけど、大丈夫?たまには休憩してもいいのよ」

梓「別に……」

紬「梓ちゃん、焦らなくていいの。順調に痩せているんだから」

梓「わかってます」

ガタンガタン ガタンガタン

紬「……梓ちゃん、そうだ今日から市民プールに行かない?泳ぐのは走る以上に……」

梓「こんな体型でプールなんて入りたくないです!!」

シーン

紬「ご、ごめんなさい……」

梓「……す、すみません」

梓「純、昼ご飯食べる?」

純「私はいいよ。ていうか梓、昨日もお昼ご飯食べてないじゃん」

梓「いいよべつに」

憂「梓ちゃん、食べたほうがいいよ。身体によくないよ?」

梓「……うるさいなあ」ガタッ

純「梓どこ行くの?」

梓「一人で外で食べる」

憂「梓ちゃん……」

純「どうしちゃったんだろ、昨日まであんなに機嫌よさそうだったのに……」

憂「うん、なにかあったのかな」

紬「今日はケーキみんなの分ももってきたの」

律「全員?梓の分も?」

紬「うん」

唯「あずにゃんのダイエット中なのに?」

紬「たまにくらいはいいじゃない?今日は久々に梓ちゃん走らないし」

澪「え?さっきグラウンド走ってたぞ」

紬「……梓ちゃん」

律「ん?どしたムギ?梓になにかあったの?」

紬「ううん、たまには休憩したほうがいいんじゃないかなって思ったから」

唯「あずにゃん頑張ってるもんね……」

ガタンガタン ガタンガタン

紬「梓ちゃん、どうして今日も部活に来なかったの?」

梓「グラウンド走ってました」

紬「でも足痛いはずよね?」

梓「少し……」

紬「今日はもう走るのはやめときましょ?」

梓「……はい」

紬「……!」

紬(あっさり私の言うことを聞いた。やっぱり相当足が痛いのね……)

紬「今日、病院に寄って行きましょ?足見てもらったほうがいいわ」

梓「……はい」

紬「いただきます」

梓「いただきます」

梓(病院の医者が言うには利き足である右足首が内出血で、左股関節も内出血。そしてハンマートゥー)

梓(さらに両足の筋肉が張ってつりやすくなっているからしばらく走らないほうがいい、とのこと)

梓(走るな……走るなって……)

梓(じゃあどうやって痩せればいいの!?)

紬「梓ちゃん、今日マッサージの人に入念に足マッサージしてもらったから大丈夫よ」

梓「でも内出血のほうはどうしようもないですけどね」

紬「それは三日くらい安静にしておくしかないわ。股関節のこともあるし踏み台昇降もやめましょ?」

梓「……」

紬「ほら、梓ちゃん元気出して。早く治してそれからダイエットをまた頑張りましょ」

梓「……そうですね」

梓「体重がまた0.5増えた……」

梓「どうしよう、今日運動してないから減ってないよぉ……」

梓「いやだよ、いやだよまたもとに戻っちゃう……」

梓「……そうだよ、出しちゃえばいいんだ!」

梓(昨日は上手くいかなかったけど……)

………

梓(昨日よりもっと喉の奥に手を突っ込めば……)

梓「うぉあ……ゲホッゲホッゲホッ……ゲホッゲホッ!」

梓(ダメだ……まだ足りない、もっと手を奥に……)

梓「ぉおぇ……おええぉあえおぁぇ……!」

ピチャピチャ

梓「はあはあはあはあ……はあはあ……やった、出た……ぉえ」

これがたぶんいけなかったんだと思います。

私は食べ物を吐き出すコツをつかんでしまい、それから一週間、夜ご飯はほとんど吐いていました。

とくによく噛まないと余計に吐きやすいということを知った私はたやすく戻すようになりました。

ムギ先輩は夜ご飯を吐きだしていないかについて何度も追及してきました。
彼女には私がなにをしているのかわかっていたのかもしれません。

純や憂も私を心配してくれました。
軽音部の先輩方も心配してくれました。

でもこのときの私にはそんな気遣いは鬱陶しいというふうにしか受け止められませんでした。


しかし叫ぶ気力も後半の私にはありませんでした。
ペットボトルのキャップを開けるのにも苦労し始めました。


でも学校は休みませんでした。気力で持ちこたえました

休んでベッドで寝ているだけの生活なんて怖くてできなかったのです。


そして運命の今日の放課後がやってきました。

私はなぜか部活にも行かず外を歩いていました。

梓(あれ、私なんでこんなとこ歩いてるんだろ……)

梓「…………はは」

梓(まあいっか。よくわかんないし)

このときの感覚を説明する語彙を私は持ち合わせいません。
頭の中が今の私の胃の中と同じように空っぽになっているようなそんな感じでした。
歩いてるのに足が地面についていないような。
まるで空を飛んでいるかのような感覚。

梓(まあいいや、帰ろう。あー、どこに帰ろう?)

すでに私はこのとき、回転しない脳みそで聞いていたのかもしれません。

トラックのタイヤが地面を削る音を。

梓(あれ?なんでトラックが?)

梓「あはははは……」


気づいたときにはトラックが目の前にいました。
そんなにサイズは大きくありません。たぶん軽トラでしょう。

私が道路に飛び出していたのか、トラックが道路を飛び出していたのか定かではありません。

「あぶない!」

私の声に似た声が聞こえてきたのと、トラックに跳ねられる瞬間を想像して私が目を閉じたのはほとんど同時でした。

梓(ああ、死ぬのかあ……あはは、結局痩せられなかったなあ)

私は死を覚悟しました。


梓「…………?」

しかし、いつまでも来るはずの衝撃が来ないのです。

うっすらと目を開けるとすごい横にだけ巨大な背中がありました。

梓「……へ?」

「だ、い、じょうぶう゛う゛!?」

梓「誰ですか?」

「わ、たしだよ」

巨大な背中が振り向きました。

それはあのデブ声優でした。

「デブも以外と役に立つでしょ?」

私は未だに上手く回転しない頭で考えました。

どうやらこの女の人が軽トラを止めたみたいです。自力で。

「ふぅー」

梓「ほぇ?トラックが止まった?」

「そう、私が止めたんだよ。ほら覚えてない?最後に会ったときの会話」

私の脳みそは未だ活動を開始していないのに、なぜか彼女が言った言葉を思い出しました。

『この前トラックにはねられたんだけど、逆にトラックがふっとんでたよ、あはは』

どうやらあれは嘘でも冗談でもなかったらしいです。

「ね?デブも悪くないでしょ?」

梓「……はあ」

「それにそんなにやつれてると男にモテないよ?」

梓「そうですか……バタンキュー」

「ええー!?ちょっとしっかりして!誰か救急車!!」

私の意識はそこで途切れました。

梓「……ん」

唯「あ、あずにゃんが目を覚ました」

梓「あ、あれ……ここどこ?」

律「市民病院だよ。学校に一番近い」

梓「……へ?」

澪「覚えてないのか?梓、お前道路で倒れてたんだぞ」

梓「……はぁ」

律「おいおい大丈夫か?なんかえらいポケーってしてるけど」

梓「……点滴されてる」

純「栄養がずいぶん足りなかったみたいだよ」

梓「純……」

憂「私もいるよ」

純「憂……」

梓「ムギ先輩は……?」

唯「あずにゃんのために飲み物買ってくるって」

梓「…………」

憂「梓ちゃん?」

梓「……っんなさい」

律「え?」

梓「……ごめんなさいっ」

澪「ど、どうしたんだよ梓、突然泣き出して」

梓「……ぐすっ……ごめんなさい……私のせいで……みんなに迷惑かけて」

純「梓……」

梓「私、どうしても、どうしても痩せたくて……だから……」

律(そこまで思いつめていたとは……)

梓「もうこんなことにはならないよう……きちんとこれからは、ご飯食べます……」

唯「そうだよ、あずにゃん。ご飯はしっかり食べなきゃ大きくなれないよ」

律「まあすでに横になら、あだっ!」

澪「空気を読め」

純「そうそう、食べすぎもよくないけど食べなさすぎもダメだよ」

梓「……ぅんっ……」

憂「また一緒にお昼食べようね、梓ちゃん」

梓「うんっ!」

みなさんに私は何度も頭を下げた。

みなさんは笑ってくれた。また一緒にご飯食べよう、お茶しようって言ってくれた。

そして……

紬「よかった梓ちゃん……!」

みんなが帰ったあたりにムギ先輩が私の病室に入ってきた。

紬「もう……梓ちゃんったら……」

梓「ご、ごめんなさい。心配かけて」

紬「ううん。梓ちゃんだけじゃないわ。悪いのは。私も謝らなきゃいけない」

梓「そ、そんなことないですよ。ムギ先輩はなにも……」

紬「いいえ、私も梓ちゃんに色々ひどいことを言ったし、辛いことを強要した」

紬「だから、私も謝らせて」

紬「ごめんなさい」ペコリ

梓「私もごめんなさい」ペコリ

紬「それじゃあお互い様ということでね、仲直りに握手」

梓「……はい」ギュッ


紬「ひとつ気になってたんだけど梓ちゃんを轢きかけたトラックの運転手さんが変なことを言ってたの」

梓「変なこと?」

紬「うん。俺のトラックが止められた。馬鹿なみたいなことを言っていたの」

梓「……」

梓(そういえば私が轢かれかけたときあの人が止めてくれたんだよね、トラックを)

紬「梓ちゃん?」

梓「えと……まあ世の中には恰幅のいい素敵な声優さんがいるんです」

紬「どういうこと」

梓「そういうことです」

梓「その、ムギ先輩……また私のダイエットにつきあってもらってもいいですか?」

紬「うーん……」

梓「ダメ?」

紬「喜んで引き受けるわ。ただし、無理しないって約束してくれるなら」

梓「今度は無理しません。約束します」

紬「ふふ、じゃあ指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ーます、からね」

梓「覚悟しておきます」

紬「じゃあ、せーの」

梓紬「指切った!」

まあそんなこんなで、私は再びダイエットを始めました。

退院するさいにお医者さんに色々口酸っぱく言われました。

親にもたくさんたくさん、叱られました。お母さんは私を泣きながら叱ってくれました。
普段はあまり説教めいたことを言わないお父さんも、珍しく私を一時間近く説教しました。


ちなみに今現在の体重は[ピー]です。
上がったり下がったりしつつ、緩やかに下がってきました。

しかし、最近は本当に筋肉がついてきて、足あげ腹筋も二分できるようになりました。

ちなみに拒食症になりかけていた私ですが、あの事件以来、ご飯はしっかり食べています。

体重計に乗って現実逃避したくなることはありますが、決して吐いたりはしていません。

ご飯は全部平らげています。

ちなみに私を助けてくださった声優さんはなぜかすっかり痩せていました。

むむ……いったいどんな魔法を使ったのでしょう?

まあ私は普通に高校生らしく普通の高校生として普通のダイエット方でムギ先輩のもとで、痩せるつもりです。

まああとりあえずあの命の恩人である声優さんには感謝してもしきれません。


そして。

本日も放課後のティータイムです。


紬「今日のケーキもおいしいはずだからみんな食べてね」

唯「ほほう。たしかにどれもうまそう……ジュルリ」

律「唯、よだれ垂れてるぞ」

澪「さて、みんなはどれにする?」

唯「たまにはあずにゃんが先に選びなよ」

梓「え?いいんですか?」

律「まあたまにはな」


え?なんでダイエット中のお前がケーキを食べているのかって?

簡単です。私も軽音部の一員だからですよ。それにみなさんといる時間は楽しいし。
まあ、ケーキを食べたいだけなのかもしれないと思わなくもないけど。
まあとにかくこの時間をじっくりたっぷり堪能しよう。

紬「梓ちゃんどれにする?」

梓「じゃあ私は……これでおねがいします!」


おわり!

乙です、とても面白かったです

憂「……梓ちゃん、昨日から紬さんの家に泊まり込みでダイエットを始めたみたいなの」

憂「それで、昨日からお漬け物以外は何も食べてないみたいなんだって」

純「へぇ、そうだったんだ……それで空腹凌ぎにあの貧乏ゆすりをしてるってわけね」

憂「うん、多分そうだと思うんだけど……」

純「で、何でそれを憂が知ってるの?」

憂「それはね……紬さんにクラスでの監視を任されてるの」

純「おお……徹底してるね」

梓「……」ゆらゆら

梓(牛丼ラーメン焼き肉ピザお寿司ハンバーグ天ぷらギョーザ唐揚げスパゲッティ……)

キーンコーンカーンコーン

梓「お昼!!」

純「あ、いつもとお弁当箱違うんだね梓?」

梓「うん!」

梓「さあさあ、今日のお昼は……!」

梓「……」

梓「……ピクルス」

純「……お、おいしそうなピクルスだね!梓!」

純(うわっ……流石にこれは梓に同情するわ)

憂「……アハハハハ」

憂(……ちょっと梓ちゃんがかわいそうに思えてきた)

ダッ

純「あ、梓……?どうしたの?」

梓「……もう我慢出来ない!私購買行ってパン買ってくる!」

憂「あ、梓ちゃん!?……ものすごいスピードで行っちゃった」

梓「パン……パン……パン、パン、パンパンパンパン!」

梓「パーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

紬「あら、どこに行くつもりなの……梓ちゃん?」

梓「ム、ムギ先輩!?」

紬「……まさかとは思うけど、購買でパンを買おうだなんて思ってるんじゃないよね?」

梓「……!」

梓(バレてる!?)

梓「そ、そんなまさか!私ダイエット中なんですよ!?購買でパンなんて買うわけが……」

紬「そうよね、それを聞いて安心したわ……疑ってゴメンね、梓ちゃん」

梓「い、いえ……全然平気です、全然」

梓(わ、私のパンが……)

ぎゅるるる~

梓「……はあ」

梓「……放課後か、お腹空き過ぎてもう立つ気にもならない」

梓(……ってか、なんでさっきあそこにムギ先輩が居たんだろう?)

梓(……最初から私が購買に来ると予想してあそこに張ってたのかな?それとも……)

梓「……内通者が」

憂「!……あ、梓ちゃん部活に行かなくていいの?」

梓「……お腹空き過ぎて動けない」

憂「で、でも軽音部に行けばいつも通りお茶してるんじゃ……」

梓「!」

梓(それだ!)

梓「憂!私部活行ってくるね!バイバイ!」

憂「バ、バイバイ……」

梓「……はあ、紬さんに梓ちゃんが部活に行ったってメールしないと」

ガラガラガラッ

梓「ハア……ハア……こ、こんにちは!」

澪「梓!」

律「……チッ」

唯「あ、あずにゃん!もう心配したよ~!昨日はゴメンね!」

梓「だ、大丈夫です!それより今日のお菓子は……」

律「……それだよ、それ」

梓「それって……まさか、このクラッカー1枚ですか?」

澪「悪いな、梓……昨日の今日だったし、来ないのかと思ってみんなで食べちゃったんだ」

梓「……そ、そんな……ムギ先輩は?」

唯「ムギちゃんはさわちゃんに呼ばれて職員室に行ってるよ~」

梓「……そうですか、ちょっと職員室行ってきますね!」

バタンッ

唯「うーん……やっぱしあずにゃんがかわいそうだよ~、ホントはみんなケーキ食べたのに」

澪「まあな……でも、ムギも梓のダイエットの為に心を鬼にしてるんだから私たちも少しは協力してやらないと」

唯「でも~……」

律「あんま梓のこと庇うなよ、唯」

唯「りっちゃん……?」

律「第一、勝手にブクブク太ったのは梓だろ?それなのにムギがダイエットの手伝いしてやってるんだからそれ位当然なんだよ」

律「ってか、食い意地張りすぎだろ梓の奴……あんだけ腹に肉付けてて、まだ物足りないのかよ」

澪「おい、律……言い過ぎだ」

律「なんだよ、澪まで梓の味方すんのかよ?大体澪は知ってるだろ?私はデブが大っ嫌いだってこと」

澪「それは知ってるけど……でも、梓は軽音部の一員だぞ?それなのにそんな言い種は……」

律「あー、はいはい!わかったよもう……私が悪うござんした!」

澪「律!なんだよ、その態度は……」

律「ああ!もううるさいな!……帰る!」

唯「あ……り、りっちゃん!澪ちゃん、りっちゃんが……」

澪「……ほっとけ、あんな奴」

唯「ねえ、澪ちゃん……なんでりっちゃんはあんなに太ってる人を嫌ってるの?」

澪「ああ、それはな……」

澪「私と律が小学生の時に、クラスの男子に私がからかわれたことがあって……」

澪「その男子が……まあ、縦も横も大きい男子だったんだよ」

澪「で、その時に律が私のことを庇ってくれて……その時に律がその男子を罵るようなことを言ったんだ」

澪「そしたら、その男子は怒って律に手を出して……まあ、その時は最終的には先生が仲裁に入ったんだけどな」

澪「でも、それ以来律は……その太ってる人に対して反射的に嫌悪感を抱くようになったみたいでさ」

唯「そうだったんだ……」

澪「もちろんその時のことに関しては、私は律に感謝してもしつくせないんだけど……」

澪「何も梓にまであんな態度取ることないだろ、って思うんだ……ましてや、梓は最初から太ってたわけじゃないし」

唯「うーん、そうだよね……どうにかして、いつも通りのりっちゃんとあずにゃんみたいに戻らないかな」

梓(まさか部活中のティータイムまで私から取り上げるなんて……もう我慢出来ない!)

梓(大体ムギ先輩のやり方は私には合わなかったんだ……こんなんじゃ、いずれ餓死しちゃう!)

コンコン

梓「失礼しま……」

さわ子「え、いいの?私がケーキ2つも食べちゃって?」

紬「はい、梓ちゃんのダイエットの為にもこのケーキは今は食べさせられないんです」

さわ子「そういうことならしょうがないわね……残すのも勿体ないし、私がおいしく頂くわ!」

紬「ありがとうございます、さわ……」

梓「……私のケーキ!!」

バタンッ

紬「あ、梓ちゃん!?」

タッタッタ タッタッタ

紬「梓ちゃん、待って!」

梓「嫌です!待ちません!」

ガシッ

紬「つ、捕まえた……」

梓「何で追いつくんですか!?」

紬「そ、それは梓ちゃんが……」

梓「皆まで言わなくてもわかりますよ!私がデブだからって言いたいんですよね!?」

紬「あ、梓ちゃん……?」

梓「たった今わかりました!あんなダイエット、元から無理なんですよ!」

梓「ムギ先輩はそれがわかってて、それでも必死になってる私を見て楽しんでたんですね!?」

紬「そ、それは違うわ!私は本当に梓ちゃんのダイエットに協力したいから、私の経験も踏まえて……」

梓「でも、私には合わなかったんですよ!大体漬け物だけしか食べれないとか……私を栄養失調にでもさせるつもりでしたか?」

紬「そ、そんなわけないじゃない……あれは梓ちゃんに我慢を覚えてもらおうと思って……」

梓「なら、残念でしたね!私、昨日の夜中チョコ一袋食べてますから!」

紬「そ、そんな……酷いわ、梓ちゃんを信じて監視カメラだけは付けてなかったのに……」

梓「どっちにしてもムギ先輩のやり方は私には合わなかったんです!」

梓「第一、ムギ先輩がダイエットをしたのはまだ小学生の頃じゃないですか……」

梓「身体も未発達だったからあんな無茶が出来たんじゃないですか?あ、ムギ先輩の場合はトレーナー付きでしたね」

紬「梓ちゃん……私はただ……」

梓「とにかくムギ先輩とダイエットごっこをしてる暇は私にはないんです!」

梓「文化祭まであと1ヶ月……私は私にあったダイエットを自分で考案します!」

梓「じゃあ……さようなら!」

紬「あ、梓ちゃん……」

梓「……ただいま」

梓「…………」

梓(……私、ムギ先輩に酷いことを言っちゃった)

梓(ムギ先輩は本当に私のためを思って頑張ってくれてたはずなのに……空腹のあまりイライラし過ぎてたんだ)

梓「明日、ちゃんと謝んないと……でも」

梓(もしこれが律先輩に知れ渡ったら……)

梓(ただでさえ、太ってから私に対してものすごく嫌悪感を抱いてるっぽいのに……)

梓「……本当に嫌われるんだろうな」

ガラガラガラッ

梓「……」

梓「……はあ、どうしようかトンちゃん」

てくてく てくてく

律「……はあ」

律(なーにキレてるんだろうな、私……)

律(全部澪の言う通りなんだよな……あれは他の誰でもない梓だってのに……)

律「勝手にイライラして、唯や澪にぶつけて……最悪だな、私」

律(あんなのガキの頃の話なんだから、とっとと忘れればいいのにさ……)

律「……ったく」

律「ホント……なーにやってるんだろうな……あ?」
律「……」

律「……なにやってんだ、梓?」

梓「り、律先輩……!?」

梓(ヤ、ヤバい!?)

梓(ムギ先輩に逆ギレして逃げ出してきたのがもうバレたの!?てゆーか、早すぎ!?)

梓「これは……あの……その……」

律「……何でここにいるんだよ、梓?」

律(あーっ!だから、聞き方って物があるだろうに!なんで私はこんな聞き方しか出来ないんだよ!)

梓「す、すいません!実は……」

梓(律先輩やっぱり怒ってる……!どうしようどうしよう!頭の中がこんがらがってきた!?)

律「……実は、何だよ?」

律(だーかーら!もっと優しく聞けないのかよ、私は!)

梓「ひっ……!」

梓(ヤバいよヤバいよ!何言えばいいかわからない!?何言っても言い訳に聞こえそう!?)

梓「実は……トンちゃんが死んじゃったんですー!」

律「……え?」

梓(……一番言っちゃいけない真実を言っちゃった)

律「あ、梓……それどういうことだよ?」

梓「あの……その……」

梓(終わった……私のせいでトンちゃんが死んじゃったのバレちゃった)

梓(……もうどうなってもいいや、全部話そう……それで)

梓「すいません!……実は」

梓(それで……軽音部を辞めよう)

………………

…………

……

律「……そうだったのか」

梓「……はい、本当にすいませんでした……みんなのトンちゃんが私のせいで……私のせいで!」

律「……梓」

梓「……はい」

梓(律先輩が近づいてくる……大丈夫、殴られる位の覚悟は出来てる……さて、歯を食いしばって)

ぎゅっ

梓「……へ?」

律「梓!この馬鹿野郎!……何でそんな大事なことをもっと早く言わなかったんだ!」

梓「……律、先輩?」

梓(律先輩……泣いてる?)

律「……そんな大事なことをお前1人で抱え込まなくていいんだよ!梓!」

梓「律先輩……」

律「辛かっただろうに無理させて悪かったな梓……やっぱりお前は大事の軽音部の一員なんだよ」

梓「り、律先輩……うっ……うえええん!す、すみ……すみま……せんん!でしたあああ!」

律「ほら、泣け泣け……辛かった分だけ一気に泣くんだ……グスッ」

梓「り、律先輩だってぇ!な、泣いてるじゃない……ですか!ううっ……!」

律「馬鹿野郎!これは……鼻啜ってるだけだよ!うっ……グスッ」

………………

…………

……

律「黙祷!」

唯「……」なむなむ

澪「……」なむなむ

紬「……」なむなむ

梓「……」なむなむ

律「……よしっ、と」

澪「トンちゃん……天国で見守ってくれてるかな?」

唯「トンちゃんはきっと見守ってくれてるよ……だってトンちゃんも軽音部の仲間だもん」

澪「唯……そっか、そうだな」

梓「ムギ先輩!さっきは本当にすみませんでした!」

紬「いいのよ、梓ちゃん……私も梓ちゃんのことを考えきれてなかったんだから、私の方こそゴメンね」

律「よーし!これでケンカ両成敗だな!」

唯「りっちゃんとあずにゃんも元に戻ったみたいだね……ホントに良かったよ~」

澪「ああ……多分、それもトンちゃんのおかげなんだろうな」

律「さーて!これからは軽音部全員で梓のダイエットのサポートをするぞ!」

梓「皆さん、よろしくお願いします!」

唯「え~、いいよもうダイエットは~」

律「おい、唯……何言ってるんだよ?」

梓「そ、そうですよ!文化祭まであと1カ月です!早急に痩せないとヤバいです!」

澪「ああ……じゃないと、さわちゃんの作る衣装着たら大変なことになりそうだしな」

紬「今すぐにでも、これからの計画を立てないと!」

唯「でも、あずにゃんはあずにゃんなんだよ?姿形が変わっても中身はあずにゃんなんだからいいじゃん~」

唯「それに……太ってるあずにゃんってなんかトンちゃんっぽいし~」

梓「な、何言ってるんですか唯先輩!?」

律「アハハハハハ!」

澪「フフッ……ウフフフフッ……!」

紬「ププ……クスッ!」

梓「せ、先輩たちも何笑ってるんですかー!!」

END

ダラダラダラダラと引き延ばしてしまってすみませんでした

同じテーマでも、書く人によって全然違う内容になるんだなと思い面白い体験をさせてもらいました

>>1終わらせたのか
ごめんなさい 終わらせないとか勝手に決めつけて

これはひでえ
乗っ取りの方がマシじゃねえか

>>993いやレス数の問題ではないか


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