ルルーシュ「好みのタイプ?」(133)

ルル「会長、急に何を言い出すんですか」

ミレイ「べっつに~。ただの暇つぶしよ」

リヴァル「あ、俺もそれは気になってたんだよな」

ルル「おいおいリヴァル、お前まで何を言い出すんだ」

シャーリー「わたっ、しもきににょっ!?」

ルル「シャーリー!? おっ、落ち着いてくれ!」

リヴァル「だってよー、お前ってば誰かと付き合うとかないじゃん」

ルル「それは……まあ」

リヴァル「せっかくモテるのによ、友人としちゃちょ~っと気になるわけ」

ルル「だからってお前……」

ミレイ「ここまで誤魔化すという事は……何かあるわね」

シャーリー「何か!? ねえルル、何かって何!?」

ルル「何も無い! 無いから落ち着いてくれシャーリー!」

ミレイ「わかんないわよ~? 案外、言えないようなタイプだったりして」

シャーリー「言えないような……!?」

リヴァル「実はちっちゃい女の子がタイプ!」

ルル「そんなわけがあるか!」

リヴァル「んじゃ、もしかして人妻とか?」

ルル「どうしてそうなる……!」

シャーリー「どっ、同年代の子じゃダメなの!?」

ルル「シャーリー、会長に乗せられすぎだ!」

ミレイ「ほらほら、いい加減白状しなさいよ」

ルル「……はぁ、仕方ありませんね」

ルル「わかりました。好みの女性のタイプを言えば良いんでしょう?」

シャーリー「!」

ミレイ「別に私は好みの男性のタイプでも良いんだけどニャン」

ルル「会長っ!」

リヴァル「ルルーシュ……お前との友情はこれまでみたいだ」

ルル「リヴァル、お前まで!?」

シャーリー「大丈夫、ルルーシュは女の子が好き! 私、信じてるから!」

ルル「そこで不安な顔をしないでくれシャーリー!」

ルル「そうですね……」

ミレイ「あ、ちなみに好きになった人がタイプってのはナシね」

ルル「うぐっ……!?」

ミレイ「私がそんなつまらない答えを認めると思って?」

ルル「……ですね」

ルル「ですが、まあ……あまり期待はしないでください」

ルル「俺の好みの女性のタイプは――」

シャーリー・ミレイ「……」

ルル(なっ、何だ……!? ただの暇つぶしにしては目が真剣すぎる……!)

ルル(リヴァルはともかく、会長とシャーリーの視線が痛い程だ……)

ルル(適当な嘘を言って誤魔化そうと思ったが……これでは見破られてしまうだろう)

ルル(……ええい! ここは本当の事を言うしかないか!)

ルル「……年上、かな」

ミレイ「!」

シャーリー「!!?」

ミレイ「へっ、へぇ……年上がタイプなんだ。ふ~ん……」

リヴァル「へー、そうだったのか」

シャーリー「年上じゃないとダメなの!? ねえ、そうなのルル!?」

ルル「ああいや、正確には年齢じゃない」

ミレイ「……へっ?」

シャーリー「そこ重要!」

ルル「何というか……ギャップがある方が良いという意味さ」

リヴァル「ギャップ?」

ルル「ああ。年上の女の人の無邪気な行動や仕草にドキリとしたり、な」

ミレイ「ニャン♪」

ルル「? 急にどうしたんですか?」

ミレイ「……別に。何でもないわよ」

シャーリー「なーんだ、そういう事だったの!」

ルル「? あ、ああ……」

シャーリー「じゃあじゃあ、別に年上じゃなくても良いのよね?」

ルル「?」

リヴァル「たまーにギャップがあるなら良いのか、って事をシャーリーは言いたいんだろ?」

シャーリー「そう! そうなのよ!」

リヴァル「自分より年上とか関係無しにさ。
     ルルーシュとしちゃそこんとこはどうなのよ?」

ルル「まあ……確かにそうかもしれないな」

ミレイ「……」

ルル「そうだな……」

ルル(……俺の初恋の人……彼女は確かに年上だった)

ルル(――だが、俺はその年齢に惹かれたのか?)

ルル(……いいや、違うな)

ルル(俺は、そんな小さな所に惹かれていた訳じゃない)

ルル「――訂正する。年齢は関係なかった」

シャーリー「……よっし!」ボソッ

ミレイ「……ふ~ん、あっそ」

リヴァル「ギャップってことは、無邪気なお姉さんだったり、
     大人びた年下の女の子だったり?」

ルル「まあ、そうなるか」

シャーリー「たまに子供っぽかったり、たまに大人の魅力な同年代は!?」

ルル「ま、まあ、それもギャップにはなるだろうな」

ミレイ「それは好みのタイプとはちょっと違うんじゃないの?」

ルル「……確かにそうかもしれませんが、そういった面を持つ女性がタイプという事で」

ミレイ「んー……なんだかあんまり面白くないわねぇ」

ルル「そんな事を言われても困ります」

ミレイ「それじゃあさ、見た目はどうなの?」

ルル「は?」

ミレイ「美人なほうが良い? 可愛い系が良い?
    それとも、容姿はあまり気にしない?」

シャーリー「……!」

ルル「……まだ続けるんですか」

     ・    ・    ・

ルル「……――という事があって疲れてるんだ」

C.C.「ほう、それは災難だったな」

ルル「……おい」

C.C.「? 何だ」

ルル「だから、俺は、ゆっくり休みたいと言っているのがわからないのか?」

C.C.「わかった上で、その話に興味が沸いた」

ルル「……この魔女め……!」

C.C.「とにかく、お前がギャップのある女が好みという事はわかった」

ルル「……どうあってもここに居座るつもりか」

C.C.「そして、どちらかと言えば年上が好みという事もな」

ルル「? 何をニヤニヤしている」

C.C.「……何でもないさ。お前の女難を楽しんでいるだけだ」

ルル「……相変わらず良い性格をしているよ、お前は」

C.C.「知らなかったのか?」

ルル「まさか」

C.C.「それで、どんな容姿が好みなんだ?」

ルル「いや、その時はもう下校の時刻になってな」

C.C.「ふむ」

ルル「容姿の話になる前の、なんとか誤魔化して逃げたという訳だ」

C.C.「それで?」

ルル「?」

C.C.「お前がその時に誤魔化したのは、今私が質問した事とは関係ないだろう?」

ルル「お前と言う奴は……!?」

C.C.「隠すような事でもないだろう?」

ルル「言うような事でもないだろう」

C.C.「私はお前の共犯者だ。共犯者に隠し事をするのか?」

ルル「どんな理屈だそれは……」

コンコン!

ルル「む……?」

ゼロ「――入れ」

『失礼します、ゼロ』

パシュン!

カレン「……」

ゼロ「カレンか。それに――」

神楽耶「ゼロ様、失礼いたします」

天子「し、失礼します……」

ゼロ「……――これは珍しいお客様だ」

ゼロ「お二人がお揃いで、私に何のご用件が?」

神楽耶「あら、特別な用がなければ妻が夫となる方に会いに来てはいけませんの?」

ゼロ「そういう訳ではありませんが……」

天子「あの、お邪魔だったかしら……?」

ゼロ「いえいえ、とんでもない」

カレン「え、えっと……このお二人がゼロに聞きたい事がある、と」

ゼロ「私に聞きたい事が……?」

神楽耶「はい、その通りです。
      他の男性の方にお聞きするといらぬ噂が立ちかねませんので」

天子「……」

ゼロ「それで……私に聞きたい事とは?」

神楽耶「ズバリ、男性は髪が長い方が好みですか?
     それとも、短い方がお好きでいらっしゃるのでしょうか?」

ゼロ「……はい?」

C.C.「ふふっ、面白くなってきたじゃないか」

ゼロ「どうして急にそんな事を……」

天子「あ、あのっ! あの……」

ゼロ「? 天子様?」

天子「……」

神楽耶「ゼロ様。いたいけな乙女の、
      殿方を振り向かせようとする試みの一つと思ってご協力ください」

ゼロ「……ふむ」

ルル(……意味がわからないが……協力しておくべきか)

ゼロ「そうですね……私はどちらd」

C.C.「まさかとは思うが、どちらでも構わない、とは言わないだろう?」

ゼロ「っぐ……! C.C.……!?」

C.C.「ここはハッキリと言うべきだ。なあ、カレン?」

カレン「はえっ!? ど、どうして私に聞くのよ!?」

C.C.「なに、第三者を装いながら緊張しているからつい、な」

カレン「……アンタって、ホント良い性格してるわよねぇ……!」

C.C.「ああ、よく言われるな」

C.C.「わかっているだろう? 答えは二つに一つ」

天子「髪は、もしかして短い方が良いのかしら……?」

神楽耶「恐れる事はありませんわ天子様!」

神楽耶「――ちなみにゼロ様、妻となる私の髪は黒く美しい長髪ですわ」

カレン「お、おろせば肩までは短いのかしら? そ、それとも長い……?」

ゼロ「……!?」

ルル(ええい! 一体何だ、この状況は!?)

ルル(視線から感じるに、髪が長い方が良いと答えるのが無難か?)

ルル(……いや、ダメだ)

カレン「ねえ、私の髪は短いのかしら? それとも長い?」

ルル(――下手な事を言えば、左翼からカレンに突破される恐れがある)

ルル(相対的にみればカレンは他の三人よりも髪が短い……くそっ! どうする!?)

C.C.「さあ、早く答えろ」

ルル(くっ……! フェーズ3まで強制的に移行されたか……!)

ゼロ「……」

神楽耶「さあゼロ様、答えてくださいまし」

天子「……!」

ゼロ「……――ですが、その前に一つ」

神楽耶・天子「?」

ゼロ「――私は、人を見るのに容姿……ましてや髪型が重要とは思わない」

一同「……」

ゼロ「――皇神楽耶よ」

神楽耶「は、はいっ」

ゼロ「貴方が私を将来の夫と定めた要因に容姿は関係していただろうか?」

神楽耶「それは……いいえ、関係ありませんわ」

ゼロ「だろう?」

ルル(杭を打ち込む事には成功した……)

ルル(……あとはその杭をさらに打ち込むだけっ!)

ゼロ「――天子よ」

天子「は、はいっ」

ゼロ「自らが信をおく者……例えば、黎星刻」

天子「っ!」

ゼロ「あの男の髪が短かったからといって、その信は揺らぐだろうか?」

天子「いいえ! そんな事ありません!」

ゼロ「そうだろう」

ルル(くくく……! さすがは天子だ……!)

ゼロ「容姿など些細な事。貴方達はそれを十分わかっている」

神楽耶・天子「……」

ゼロ「――それに、お二人のその髪型は……私の目から見ても、
    とても似合っているし、美しいと思います」

神楽耶「……うふふ、ゼロ様ったら!」

天子「本当に? 本当に似合っているかしら……」

ゼロ「ええ、間違いなく」

天子「そう……良かった」

ルル(――チェック)

神楽耶「そうですわね、確かに些細な事でしたわ」

天子「ええ。ごめんなさい、時間をとってしまって……」

ゼロ「気にすることはありません」

神楽耶「それでは参りましょうか、天子様。
      ゼロ様、ありがとうございました」

天子「ええ!」

ゼロ「お役に立てましたか?」

天子「ええ、とっても!」

ゼロ「――それは良かった」

ルル(ふはははははっ!――乗り切ったッ!)

     ・    ・    ・

ルル「……――と、思っていたんだがな」

C.C.「それで?」

カレン「髪は長い方と短い方、どっちが良いのよ?」

ルル「あ、いや、それは……」

ルル(ええい! こいつらはさっきの俺の話を聞いていなかったのか!?)

     ・    ・    ・

ルル「……――はぁ」

リヴァル「どーしたんだよルルーシュ、なんだか疲れてるじゃねえか」

ルル「いやなに、大した事はない」

リヴァル「そうか? なら良いんだけどよ」

ミレイ「ピキーン! ズバリ、性の悩みと見た!」

ルル「はあっ!?」

シャーリー「か、会長!?」

ミレイ「ルルも男の子だもんねぇ~、仕方無い仕方無い」

ルル「だから、どうしてそうなるんですか!」

ミレイ「でもさ、女性関係の悩みってのは当たりじゃない?」

ルル「ぐっ……は、ははは、違いますよ」

ミレイ「ビンゴッ!」

シャーリー「ルル……サイテー……」

ルル「……」

ルル「勘弁してくださいよ、会長……」

ミレイ「あ、そういえばこの間の話の続きなんだけど」

ルル「何が"そういえば"なんですか!」

ミレイ「ルルーシュくんの性の悩みについての質問ニャン♪」

がしっ!

シャーリー「きゃあっ!? か、会長どこ触って……!?」

リヴァル「おおっ!」

ミレイ「ルルって、私みたいなセクシーなのと、
     シャーリーみたいにスレンダーなのどっちがタイプかニャン?」

ルル「!?」

ルル「またその話ですか……!?」

ミレイ「ほらほら、早くしないとシャーリーが大変よん」

むにもみっ!

シャーリー「ひゃあああっ!?」

ルル「大変にしてるのは会長でしょう!?」

シャーリー「た、助けてよルル~っ!」

ルル「シャーリーも俺に助けを求めないでくれッ!」

ミレイ「ほらほら、早く答えなさいって」

シャーリー「ちょ、ちょっと会長! そこは……ひうっ!?」

ルル「くっ……!」

リヴァル「早く助けたほうが良いんじゃないの? ルルーシュ」

ミレイ「私は別にこのままでも……ん~、良いさわり心地」

シャーリー「ルルってば~!」

ルル「くっ……!」

ルル「……」

ミレイ「おっ、答える気になった?」

シャーリー「ルル……!」

ミレイ「……で、私とシャーリーどっちが好み?」

ルル「……――シャーリー」

ミレイ・シャーリー「!」

リヴァル「へー、そうだっt」

ルル「――ごめんっ!」

ガチャッ!…バタンッ!

ミレイ・シャーリー「……逃げた……?」

一服

     ・    ・    ・

ルル「……――と、思ってたんだけどな」

シャーリー『ちょっとルル、聞いてるわけ!?』

C.C.「聞いているのか、ルルーシュ」

カレン「へ、へぇ……学校でそんな事があったわけ」

シャーリー『どうして逃げたのよ!』

ルル「シャーリー……! 頼むからもっと声を抑えてくれ……!」

シャーリー『ルルが逃げたのがいけないんじゃない!』

C.C.「それで? お前はこんな牛のような胸が好みなのか?」

カレン「ちょっと! 私の胸を指差しながら言わないでよ!」

シャーリー『? もしかして誰かいるの?』

ルル「い、いや! いない! 誰もいないぞ!」

C.C.「ふふっ、お前は嘘つきだな」

シャーリー『! まさか女の人!? そうなんでしょルル!?』

ルル「……!」

ルル(何故だ……俺が何をしたっていうんだ……!?)

シャーリー『私を助けず逃げておいて、女の人と会ってるだなんて……!』

ルル「――はは、そんなはずないだろ」

シャーリー『でもっ!』

ルル「ごめん、シャーリー。ちょっと用事があるんだ」

シャーリー『ちょっとルル!? まだ話は終わっt』

ピッ!

C.C.・カレン「……」

ルル「……」

ルル「……」

C.C.・カレン「……」

ルル「――さて」

カポッ

ゼロ「――私にはやるべきことがある。そこを通してk」

カポッ

C.C.「なに、こちらの話もすぐ済む」

ルル「……」

C.C.「そうだな……この場合、私とカレンのどちらが好みか、と言ったところか」

ルル「……何故、それを言わなければならないんだ」

カレン「あら、皆が必死でいる中学園でむっ、胸の話をしてる人なら言えるでしょ?」

ルル「別に胸だけをしてるわけじゃn」

カレン「どっちでもいいのよそんな事!」

ルル「……」

C.C.「さあ、答えろルルーシュ」

カレン「私とC.C.、どっちがタイプなの?」

ルル「そ、それは……」

ルル(くそっ! もうどうする事も出来ないのか!?)

ルル(ここでどちらか片方と答えれば、その時点で非常にまずい事になる気がする……!)

ルル(かといって、誤魔化すことも逃げる事も出来そうにない……!)

ルル(どうすれば……どうすれば良い……!?)

ルル「……お……」

C.C.・カレン「お?」

ルル「お……俺は……――ナナリーが一番大切だ」

C.C.・カレン「……は?」

ルル「だから、お前達のどちらか片方がとは……おい、何故ひく?」

C.C.「好みのタイプが……」

カレン「実の妹……?」

ルル「……何?」

C.C.・カレン「……」

ルル「好みのタイプがナナリーとは……」

C.C.「なる程……そういうことか」

カレン「私達よりも、ね……」

ルル「!? おい、何を勘違いしてるんだ!?」

ルル「俺が言ったのは、今はナナリーを取り戻すのが第一で、
    お前達のどちらが好みとは考える事は出来ないという意味であってだな!?」

C.C.・カレン「……」

ルル「や、やめろっ! そんな目で俺を見るんじゃない!」

カレン「家族への愛情が深いのは良いけど、正直……」

C.C.「ルルーシュ……私はお前の共犯者に選んだのを後悔しそうだ」

ルル「頼むから話を聞け!」キュィィン!

カレン「……」

C.C.「……私にギアスは効かんぞ」

ルル「~~~っ! 俺はだな! 家族の絆というものw」

ロロ「家族の絆を大切にするのは良い事だよ! そうだよね、兄さん!」

ルル「どこから沸いた! お前は黙っていろ、この偽者が!」

ロロ「……」

ルル「家族の絆というものを大切にしたいだけだ!」

ロロ「に、兄さん? ね、ねえ……」

ルル「ちっ!」

ルル「……たとえ血の繋がりが無かったとしても、
    共に暮らし、生きていく者を愛しく思うのは不思議な事じゃないだろう」

ルル「俺は、そんな家族を蔑ろにしてまで女に対して積極的に慣れるほど器用じゃない」

ロロ「そ、そうだよね……血の繋がりがなくなった、僕達は兄弟だもんね」

C.C.「……途中で舌打ちが入ったぞ」

誤字ひでぇ死にたい

ルル「そうだ、俺はあの日を取り戻すんだ」

ルル「俺と、ナナリーと、咲世子の三人で暮らしたあの日を……」

ロロ「あの、僕h」

C.C.「ほう」

ルル「……なんだ、その顔は」

ロロ「……」

C.C.「だったら――その家族である咲世子はタイプに入るのか?」

ルル「……」

ルル「えっ?」

C.C.「年上で……」

カレン「あっ……しっかりしてるように見えて、天然で……」

C.C.「それに、タイプを考えるまでもなく共に生きた家族だぞ」

ルル「……」

C.C.「? おい、何か言ったらどうだ」

カレン「ルルーシュ……?」

ルル「……」

ルル(――ここで咲世子がタイプと答えれば、
    この場は収まるんじゃないか?)

ルル(所詮は好みのタイプの話だ。
    異性として好意をもっているという話にはならない)

ルル(それに、二人のどちらかを怒らせるという問題もクリアーされる)

ルル(……ふはは……! C.C.よ、やはりお前は俺の共犯者だ)

ルル(わざわざこの俺に逃げ道を用意してくれるとはな!)

ルル「……バレてしまっては仕方が無い」

カレン「まさか……本当に……?」

ルル「ああ、俺のタイプは咲世子のような女性だ」

ガタタンッ!

ルル「ん? なんだこの物音は?」

ルル「……とにかく、俺の好みは咲世子だからお前達は選べn」

ガタンッ!――ドサッ!

ルル「なっ、何だ!? 天井から何か落ちて――」

咲世子「……申し訳ありません。あまりの驚きで、忍ぶことが難しくなりました……」

ルル「咲世子!?」

ルル「どうしてここに……いや、その前に何故天井裏に潜んでいた!?」

咲世子「忍びとしての性、とでも申しますか……」

C.C.「咲世子は天然だからな……ギャップ、か」

ルル「そういう問題か!?」

咲世子「あの……ルルーシュ様」

咲世子「私がタイプという事でしたらその、お申し付けくだされば、あの……」

カレン「……アンタって、サイテーね」

ルル「俺は何も言っていない!」

ルル「咲世子、さっきのはだな……!」

咲世子「……――申し訳ありません」

ルル「?」

咲世子「いくらルルーシュ様といえど、お二人の前ではお申し付けにくいでしょう」

ルル「おい咲世子、俺の話を――」

咲世子「……では、この場は失礼します///」

シュタッ!

ルル「何故顔を赤らめて……というより、何故天井裏に戻る!?」

ルル「……くそっ、どうしてこうなったんだ……!」

C.C.・カレン「……」

ルル「? おい……お前達、今の話は咲世子が勝手に言っていただけだぞ」

C.C.「好みの女にああまで言わせておいて、今更何を……」

ルル「だから、違うと言っているだろう!」

カレン「……」

ルル「わかった! 本当の事を言うから話を聞いてくれ! 頼む!」


ルル「俺の好みのタイプは――!」


おわり

こんなくだらないもん最後まで読んでくれてありがとう
おやすみ

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