暦「見つけるのに本当に手間取ったぞ」
忍野「僕を探してくれたのかい? おいおい、阿良々木くん、僕はそんな趣味はないよ?」
暦「今、お前の軽口を聞いてる暇は僕にはない。一大事なんだ──」
忍野「酷いなあ阿良々木君は──何かいいことでもあったのかい?」
忍野「そうだなあ、例えば……鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼、怪異の王、旧キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードこと」
忍野「忍野忍ちゃんが消えちゃったとか」
暦「知ってたのか」
忍野「これでも専門家だからね」
暦「なら話は早い、忍がどこに行ったのかを知りたいんだ」
忍野「んー……」
暦「なんだよ。お前なら分かるだろ」
忍野「阿良々木君、君も実は気付いているんじゃないのかな?」
暦「……何をだよ」
忍野「君は春、あの吸血鬼とあった事で一時的にだが吸血鬼の眷属となった」
忍野「そして、闘い、傷ついた」
暦「確かに、僕は春休み吸血鬼の眷属だった、けど今は吸血鬼じゃあ……」
忍野「そう。君は吸血鬼じゃない」
暦「けど僕は吸血鬼と人間の中途半端な存在で──」
忍野「本当にそうかい?」
忍野「君は本当に今、純粋な人間じゃないのかな?」
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